説明

シールで蓋された小容器

【課題】プラスティック容器に封入された、コーヒー一杯分用のクリームをコーヒーカップに移す際、左手の指でクリームの容器を支えながら、右手でシールを剥がした瞬間、クリームが飛び出すことがある。
【解決手段】主としてコーヒー1カップ分用クリーム容器のシールを剥がす際、クリーム容器を支える力によって、クリーム容器の内容積が増えるよう、クリーム容器の形状を円形から楕円形に改善する。

【発明の詳細な説明】
【用語の定義】
【0001】
請求項を含む全文を通じ、{}内部の内容は{}の外の内容に優先して意味を持つものとする。
【技術分野】
【0002】
主として{飲食1回分の液状物の小容器}の{製造や液状物}のプラスティック容器の成形。
【背景技術】
【0003】
【課題を解決するための手段】
【0004】
主として{コーヒー1カップ分用クリーム小容器}のシールを剥がす際、クリーム小容器を支える力によって、クリーム小容器の内容積が増えるよう、クリーム小容器の形状を円形から楕円形に改善する。
小容器のシールを剥がす際、小容器を長径軸に添って支えるよう、説明書きを記載する。
【0005】
[図1]は本案発明の実施例の説明図である。
図1中、中央から上側は小容器のシールを剥がそうとしている状態の一例を示す。
図1中、中央から下側は小容器のシールが剥がれた状態の一例を示す。
1aは小容器の開口部の断面形状である。上側1aは楕円形状、下側1aは円形状であることを示す。1bは小容器の短径側面の形状、1cは小容器の長径側面の形状を示す。2a、2bはシールのエッジを示す。3a、3bはシールを剥がす際、小容器を支える力の方向を示す。
【0006】
{図1の上側1aの楕円の周長}と{図1の下側1aの円の周長}は、同じである。従って、図1の{上側の{変形前の小容器の断面形状}である楕円}は、楕円の長径軸に添って押される力によって{断面形状の楕円の扁平度}が小さくなる方向に変形しようとする。扁平度が小さくなると、断面形状の周長が一定であることから、断面の面積は増え、小容器の内容積が増大する。その結果、{シールで密閉されている状態の{小容器の内部の圧力}}は低くなる。
従って、シールを剥がそうとして断面形状の長軸方向にそって小容器を指で支えることで、シールが開いた瞬間、小容器は外の空気を吸い込む。その結果、小容器の中のクリームが外へ勢いよく飛び出すことはなくなる。
【0007】
扁平部は小容器全体に設ける必然性はない。部分的に指で支える場所だけ扁平であればそれで充分である。扁平度が楕円から円へ20%変化すると{断面形状の面積の増加}が約5%であることから、小容器の中のクリームが外へ飛び出さない程度の構造としては本案発明の実施例で十分であることがわかる。
【0008】
[図2]は本案発明の実施例の説明図である。
図2の図1と異なる点は、図2は、4a、4bなるロック機構を小容器の内部に設けている点である。このロック機構は、扁平形状の小容器がシールを剥がすために加えられた力によって、その扁平度が小さくなった状態で、カギ状の先端部が噛み合う。一度噛み合うと、小容器に加わった力がなくなった後も、その構造上、元に戻らなくなる。従って、そのまま扁平度が小さくなった形状を保持する。
図2の構造は図1に比べ、小容器の中のクリームが飛び出る可能性はさらに小さくなる。
【0009】
[図3]は従来の小容器を開けようとするときの様子を示す。
図3中、中央から上側は小容器のシールを剥がそうとしている状態の一例を示す。
図3中、中央から下側は小容器のシールが剥がれた状態の一例を示す。
1aは小容器の開口部の断面形状である。上側1aは円形状、下側1aは楕円形状であることを示す。1bは小容器の短径側面の形状、1cは小容器の長径側面の形状を示す。2a、2bはシールのエッジを示す。3a、3bはシールを剥がす際、小容器を支える力の方向を示す。
【0010】
{図3の上側1aの円の周長}と{図3の下側1aの楕円の周長}は、同じである。従って、図3の{左側の変形前の小容器の円の断面形状}は、小容器の側面から押される力によって{断面形状の扁平度}が大きくなる方向に変形しようとする。扁平度が大きくなると周長が一定であることから、断面の面積は減る。その結果、{シールで密閉されている状態の小容器の内部の圧力}は高くなり、シールが開いた瞬間、突然扁平度が急激に大きくなり、小容器の内部のクリームを外へ勢いよく押し出すことになる。
扁平度が円から楕円へ20%変化すると断面形状の面積の減少が約5%であることから、断面形状が円形の場合、小容器の中のクリームが外へ飛び出すには十分な構造であることがわかる。
【発明の効果】
【0011】
最も多いのがコーヒーに小容器に入ったクリームを入れる際、シールを剥がす瞬間にクリームが飛び出し洋服にかかったり、テーブルを汚したり、というアクシデントが激減する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
{開口部もしくは底面部もしくは中央部もしくは全体}の断面形状が楕円形をした小容器
【実施例】
【0013】
飲食一回分の{コーヒー用クリーム小容器、ドレッシング用小容器、シロップ用小容器}
【産業上の利用可能性】
【0014】
実施例に同じ
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本案発明の小容器の形状
【図2】本案発明の小容器の形状
【図3】従来の小容器の形状

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主として{クリームまたはシロップまたはドレッシングや水}などの液状の内容物を内容物とし、
飲食一回分の内容物が入った容器を小容器とし、
小容器の口に貼られているシールをシールとし、
小容器の口の端面に平行な切り口面の形状を容器断面形状とし、
容器断面形状の細かい部分がジグザグ形状になっている場合は{ジグザグ形状の最も外側の山のスプライン線}の形状を容器断面形状とし、
容器断面形状が{楕円形またはそれらに類似した形状}であることを第1の特徴とし、
容器断面形状が{長径と短径を有する形状}であって、かつ、長径の軸にそって小容器に力を加えた場合、{長径が小さくなり、かつ、短径が大きくなる}よう、小容器の断面形状が変形する容器断面形状であることを第2の特徴とし、
上記(第1または第2)の特徴を有する{シールで蓋された小容器}。
【請求項2】
小容器の{底面の断面}から{口面の断面}に至る部分の一部分が上記請求項1の{第1または第2}の特徴を有することを第3の特徴とする{シールで蓋された小容器}。
【請求項3】
上記請求項{1または2}に定義する、断面形状が{楕円形またはそれらに類似した形状}の小容器の長径軸に添って、小容器の内面にカギ型のロック機構を設けることを第4の特徴とし、
{{小容器の長径軸}に添って力が加わることで長径軸が小さくなった状態}で、ロック状態となり、{上記、カギ型のロック機構}が、{小さくなった長径軸が元の状態に戻らなくなる構造}であることを第5の特徴とし、
上記{第4と第5}の特徴を有する{シールで蓋された小容器}。
【請求項4】
上記請求項{1または2または3}の小容器において、
{{断面形状の長径方向に力を加えて小容器を支えた状態}で、{シールを剥がす}ことによって、{シールが剥がれた瞬間}に{容器の内容物が飛び出ることを防ぐ}}ということを示唆する内容の説明が、いずれかの場所に記載されていることを第6の特徴とする{シールで蓋された小容器}。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−173737(P2010−173737A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−41427(P2009−41427)
【出願日】平成21年2月1日(2009.2.1)
【出願人】(392004015)
【Fターム(参考)】