説明

シールド用ストリップ

本発明の特徴によれば、シールド用ストリップは、概して長手方向に伸びる領域と、その概して長手方向に伸びる領域において概して横方向に伸びる少なくとも1つのスロットと、を含んでいる。スロットは、そのスロットの横断面より大きい横断面を有する少なくとも1つの拡大した部分を有する。その拡大した部分は、例えばスロットの端部にありおよび/または高い応力が集中する所定の領域の付近にある。その他の特徴として、シールド用ストリップの製造方法を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には電磁干渉(electromagnetic interference:EMI)/無線周波数干渉(radio frequency interference:RFI)シールド・デバイス(装置)に関し、特に(但し非限定的に)、高耐久化(強化、補強)されたウルトラソフト(超軟)シールド用ストリップ(ultrasoft shielding strip)に関する。
【背景技術】
【0002】
選択された電子部品は、電磁波を放射し、その電磁波が、その電磁放射する電子部品の或る近傍の範囲内に存在する電子機器にノイズまたは不要な(不所望な)信号を生じさせることがある。従って、電磁放射を発生しまたは電磁放射に高い受感性の(敏感な、影響を受け易い)回路を使用した電子コンポーネント(構成要素)に対してシールドおよび/または接地を行うことは珍しいことではない。これらのコンポーネントをシールドして、電磁的な電荷(charge)および電磁界(field)を反射または消散(吸収)する導電性シールドを使用して、不所望な電磁干渉および/または電磁干渉の高い受感性を低減することができる。そのようなシールドを接地して、シールド内に収容(包囲)された電子コンポーネントの動作を乱すことなくその有害な電荷および電界を消散させてもよい。
【発明の開示】
【0003】
本発明の1つの特徴(側面)によれば、シールド用ストリップは、概して長手方向に伸びる領域を含んでいる。また、そのシールド用ストリップは、その概して長手方向に伸びる領域において(along:沿って、わたって)概して横方向に伸びるスロットのアレイを含んでいる。それらのスロットの少なくとも幾つかは、それらのスロットより大きい横断面(corss section:横幅、幅)を有する末端部または終端部(terminus)を具え、そのより大きい横断面(幅)を有する末端部はそれらのスロットの交互の端部に位置している。
【0004】
本発明の別の特徴によるシールド用ストリップは、一般的に、概して長手方向に伸びる領域を含んでいる。また、そのシールド用ストリップは、その概して長手方向に伸びる領域において(along:沿って、わたって)概して横方向に伸びる少なくとも1つのスロットを含んでいる。このスロットは、高応力(ストレス)が集中する少なくとも1つの所定の領域またはその付近(周囲、近傍)において少なくとも1つの拡大した部分(領域)を有する。
【0005】
本発明の別の特徴によれば、本発明はシールド用ストリップの製造方法を実現する。一つの典型例の実施形態では、1つの方法は、一般的に、概して長手方向に伸びる領域において(沿って、わたって)概して横方向に伸びる少なくとも1つのスロットを形成することを含み、そのスロットは、高い応力が集中する少なくとも1つの所定の領域またはその付近(周囲、近傍)において少なくとも1つの拡大した部分を含むものである。
【0006】
別の典型例の実施形態では、1つの方法は、一般的に、概して長手方向に伸びる領域において(沿って、わたって)概して横方向に伸びるスロットのアレイを形成することを含み、そのスロットの中の少なくとも幾つかのスロットは、そのスロットより大きい横断面(幅)を有する末端部を有し、(その末端部は)それらのスロットの交互の端部に位置するものである。
【0007】
本発明のさらに他の形態および特徴は、以下の詳細な説明から明らかになる。詳細な説明および具体的な例は、本発明の典型例の実施形態を示すが、単なる例示のためのものであって、本発明の範囲を限定することを意図したものではない、と理解すべきである。
【0008】
以下の詳細な説明および添付の図面から本発明をより充分に理解することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
典型例の実施形態についての次の説明は、本来、単なる典型例であって、いかなる意味においてもこれによって本発明、その適用例(アプリケーション)または用途を限定することを意図したものではい。
【0010】
図1乃至9は、本発明の原理による典型例のシールド用および/または接地用ストリップ(strip:細長い部材、細長い細片)100を示している。以下の説明では、シールド用および/または接地用ストリップ100については、シールド用ストリップ100が接地用ストリップとしても使用され、或いは代替的に接地用ストリップとして使用される場合であっても、シールド用ストリップ100と称する。図1および2に示されているように、シールド用ストリップ100は、概して長手方向に(longitudinally)伸びる領域104と、概して横方向に(transversely)伸びる複数のスロット(slot:細長い小さな穴、細長い隙間、溝)108のアレイとを含んでいる。各スロット108は、1つのスロット108より大きい横断面(幅)を有する末端部(terminus:終端部、境界部)すなわち端部分(端部領域)112を含んでいる。1つの典型例の実施形態では、末端部すなわち端部領域112はスロット幅よりも大きい曲率半径を有する。好ましくは、末端部112は高い応力(ストレス)が集中する所定の領域に位置しており、好ましくは、高応力の領域を低応力の領域に分散する(distribute)ように構成されている(例えば、寸法(サイズ)および形状が定められている)。これによって、接触面152(図9)がシールド用ストリップ100に対して(に接触して)押圧するまたは負荷を支える(bear against:負荷に耐える)ときに、剪断的(shear)および法線方向接触負荷(normal contact load)を減少させるのを助ける。
【0011】
図8および9は、剪断負荷を受け得るコンポーネント(構成要素)を保持している状態における軟接触負荷(soft contact load)の重要性を概略的に示している。図8および9において、シールド用ストリップ100はレール128上に設置されて(取り付けられて)いる。しかし、シールド用ストリップ100は、未だ第1のコンポーネント150と第2のコンポーネント154の間に配置されていないものとする。図9は、シールド用ストリップ100が、コンポーネント154の接触面152がそのシールド用ストリップ100の上面と当接した(butt)状態でコンポーネント150と154の間に配置された後の、シールド用ストリップ100を示している。図9において、破線は、図8に示すようなシールド用ストリップ100の上部分を表している。コンポーネント150および152は摺動(スライド、滑動)可能な引出し(drawer)のような任意の幅広のコンポーネントを含むことができる。特定の一実施形態では、コンポーネント150および/または154は、これらの間にシールド用ストリップ100を配置するように互いに相対的に移動することができる。即ち、第2のコンポーネント154が静止状態に留まっているときに第1のコンポーネント150を前記第2のコンポーネント154に向けて移動させることができ、または、第1のコンポーネント150が静止状態に留まっているときに第2のコンポーネント154を前記第1のコンポーネント150に向けて移動させることができ、または、双方のコンポーネント150と154を互いの向きに移動させることもできる。
【0012】
単なる例として、図8および9は、また、コンポーネント150および/または154に取り付けられた概して三角形のコンポーネント158を示している。これらのコンポーネントは、コンポーネント150と154との間の間隔すなわちゆとり(clearance:間隙)を維持する一助となる。コンポーネント150と154の間に間隙が存在しなければ、シールド・ストリップ100と接触面152の間の相対的な摺動的動き(滑動、スライド移動)によって、接触面152はシールド用ストリップ100に乗って引っかかり、可能性としてシールド用ストリップ100に損傷を与えるかもしれない。
【0013】
特定の一実施形態では、シールド用ストリップ100は、長さが約14.194インチ(約36.05cm)でその公差が±0.060インチ(約1.52mm)、幅が約0.325インチ(約8.26mm)でその公差が±0.015インチ(約0.38mm)、高さが約0.105インチ(約2.67mm)でその公差が±0.015インチ(約0.38mm)である。これらの寸法は(ここで述べるすべての寸法と同様に)単なる例示のためのものであって、特定の適用例(アプリケーション)用の具体的な寸法が、例えばシールド用ストリップの長さ、所要のシールド効果、シールド用ストリップの材料の特性、特定の設置条件(例えば、シールド用ストリップが配置される取付け面またはレール等の厚み、等)に基づいて決定されるのと同様である。さらに、包囲体(筐体)および接続部の位置における異なる大きさ(厚み)の間隙に適合するようにシールド用ストリップが或る領域では別の領域より厚くなるように、各寸法は位置の関数として(位置に応じて)変化してもよい。従って、シールド用ストリップの各寸法は、所要の接触状態を実現するようそれに応じて変化させてもよい。
【0014】
次に、図3を参照すると、シールド用ストリップ100が概してアーチ形(弧状)の横方向外形または横断面外形(プロファイル、輪郭)を有するように、領域104は、シールド用ストリップ100の長さにわたって(along:に沿って)湾曲している。即ち、シールド用ストリップ100は、シールド用ストリップ100の上面部分を横切る実質的に凹面状(semi-circular)または半円状(semi-circular)の湾曲を有する。特定の一実施形態では、領域104は、約0.212インチ(約5.38mm)の曲率半径を有し、その公差は±0.015インチ(約0.38mm)である。代替構成として、領域104は、シールド用ストリップ100が使用される特定の適用例に応じてより小さい曲率半径またはより大きい曲率半径をもつように湾曲させることができる。
【0015】
種々の実施形態において、シールド用ストリップ100に円形状または湾曲した外形(プロファイル、輪郭)を与えることによって、シールド用ストリップ100がコンポーネント150と154の間に配置されるときにそのシールド用ストリップ100上の負荷を均等にする(even out:安定させる)のを助けることができる。より三角形に近い外形(例えば、図20に示すような概して三角形の外形)を有するシールド用ストリップと比較すると、三角形状の外形の一方の辺(脚部)の傾斜面が或る表面(例えば、図9の接触面152)と接触するときに、負荷のピークが発生する可能性がある。この点において、そのシールド用ストリップをその接触面に対して押し続けると、三角形状の外形の中点(midpoint:中間点)に到達して負荷が均等化されるまで、その負荷にピークを生じさせる可能性がある。しかし、例えば図3に示すシールド用ストリップ100のようにより丸みのある外形によって、シールド用ストリップ100がコンポーネント150と154の間に摺動可能な形態で挿入されるときにその負荷中の任意の急峻なスパイク(sudden spiking)を少なくとも低減させるのを助けることができる。その理由は、より丸みのある外形は、挿入動作全体にわたってより調和した(consistent:変わらない)負荷を与えることが可能になるからである。しかし、代替構成として、他の適当な断面外形(プロファイル、輪郭)を使用することもできる。
【0016】
また、シールド用ストリップ100は、長手方向に伸びる側部端縁(lateral edge)領域またはウェブ124を含んでいる。図9に示されているように、これらの端縁領域124は、概して取り付けレール128の周囲に配置されるように構成されている。特定の一実施形態では、それらの端縁領域124は、領域104の下に、各端縁領域124が、幅が約0.075インチ(約1.91mm)、その公差±0.005インチ(約0.127mm)、湾曲132の曲率半径(図3)が約0.02インチ(約0.51mm)、その公差±0.015インチ(約0.38mm)を有するように、形成されている(例えば、巻かれ、くるまれ、折りたたまれ(wrapped)、または折り曲げられる(bent))、等)。それら端縁領域124の構成(例えば、幅、曲率半径、等)は、例えばこのシールド用ストリップ100が使用される特定の適用例に応じて変えることができる。さらに、他の実施形態では、シールド用ストリップ100は、追加的にまたは代替構成として、シールド用ストリップ100をレール128上に取り付けるためのその他の手段を含むこともできる。
【0017】
図10は、シールド用ストリップ100を形成するのに使用できる材料の概して平坦なブランク(blank:後続の作業に適した形状とサイズを有する素材;打抜板、抜板または形板(シート材料または厚板材料から切取りまたは打抜きそれに続いて成形するための素材))136を示している。各図に示されているように、シールド用ストリップ100は複数のスロット108を含み、これらのスロットはその相互間に指状要素(フィンガ・エレメント)140を画定(規定、形成)している。スロット108によって、複数の指状要素140は、外向きに曲がり、また相対的に(互いに)独立して動くことができる。図示の実施形態では、スロット108はシールド用ストリップ100全体を横切って伸びておらず、それによってソリッドな(切れ目のない、中実の)縁部144がブランク136の各長手方向の側部に沿って形成される。各側部に沿うソリッドな縁部144は、シールド用ストリップ100の長さに沿って連続した長さの材料を形成することができ、そのシールド用ストリップ100にさらに剛性(rigidity)を付与することができる。
【0018】
シールド用ストリップ100の柔軟性(適応性)を改善(向上)すると共にその取り付けを容易にするために、各スロット108は、図2および4に示されているように側部端縁領域124内に少なくとも部分的に伸びる第2の末端部または端部分(端部領域)116を含んでいる。この特定の実施形態では、複数のスロット108は、シールド用ストリップ100の領域104から交互に両方の(互いに反対側にある)側部に向かって伸びている。代替構成として、複数のスロットは、側部端縁領域内にまで伸びている必要はない。例えば、図10乃至12は、スロット208が側部端縁領域224内にまで伸びていない典型例のシールド用ストリップ200を示している。他の実施形態では、両方の側部領域内にまで伸びるスロットを有するシールド用ストリップを含むことができる。さらに他の実施形態では、側部端縁領域内にまで伸びる少なくとも1つの拡大した端部分を含む複数のスロットを有するシールド用ストリップを含むことができる。さらに他の実施形態では、1つの側部端縁領域を完全に通って伸びる少なくとも1つの開放端部を有するスロットを有するシールド用ストリップを含むことができる。
【0019】
さらに図1乃至9を参照すると、シールド用ストリップ100の特定の一実施形態は、各スロットが、幅が約0.0180インチ(約0.46mm)、その公差±0.003インチ(約0.076mm)を有する形態で、複数のスロット108を含んでいる。また、この特定のシールド用ストリップ100は、幅が約0.169インチ(約4.29mm)、その公差±0.003インチ(約0.076mm)を有する複数の指状要素(フィンガ・エレメント)140を含んでいる。スロット108および指状要素140のサイズ(寸法)、形状、配列、方向および数は、例えばシールド用ストリップの長さ、所要のシールド効果、シールド用ストリップの材料の特性、および特定の取付け条件(例えば、シールド用ストリップが配置される取付け面またはレールの厚み、等)に応じて変更してもよい。シールド用ストリップの代替的な実施形態は、例えば、図示のスロットおよび指状部の数よりも少ないまたは多いスロットおよび指状部を含んでいてもよい。さらに他の実施形態は、図示の横方向に伸びるスロットに加えて、その他のスロット配列および方向を含んでいてもよい。
【0020】
特定の図示の実施形態では、各スロット108は唯一の拡大した末端部112を含んでいる。各スロット108の他端部すなわち末端部116は、そのスロット108の横断面(幅)より大きい横断面(幅)を有してはいない。しかし、代替的な実施形態では、そのスロットは両端部に拡大した末端部を有することができる。例えば、図24はスロット708を有する典型例のシールド用ストリップ700を示している。各スロットは、そのスロット708の各端部に拡大した実質的に球根状(bulbous)または水滴状の末端部72を含んでいる。さらに他の実施形態では、複数のスロットの中の1つ以上のスロットは拡大した末端部を全く持たなくてもよい。例えば、図25および26は、拡大した端部分812を有するスロット808を有する典型例のシールド用ストリップ800を示している。また、このシールド用ストリップ800は、スロット808相互間に配置された実質的に均一な(一定の)横断面(幅)を有する他のスロット862を含んでいる。さらに他の実施形態では、複数のスロットの中の1つ以上のスロットは、追加的にまたは代替的に、端部分に加えて、その他の位置(例えば、高い応力が集中する他の所定の領域)において拡大した部分を含むことができる。
【0021】
図示の実施形態では、拡大した部分112はスロット108の交互の端部に(互い違いに)配置されている。先に述べたように、シールド用ストリップ100の丸みが与えられた外形(プロファイル)によって、シールド用ストリップ100がコンポーネント150と154の間に摺動(スライド)可能形態で配置されたときに応力負荷を平均的に分散させるのを助けることができる。高い応力集中に関連するスロットの端部領域から表面領域を取除くことによって、拡大した末端部112は高応力領域を低応力領域に分散させることができる。これによって、シールド用ストリップ100に対して(接触して)押圧するまたは負荷を支える接触面152によって発生される剪断および法線方向の接触負荷を低減させるのを助けることができる。
【0022】
拡大した末端部112用に広範囲の種類の形状を採用することができる。図示の実施形態では、拡大した末端部112は実質的に水滴状(teardrop:涙の滴状、垂れ玉状)または球根状である。代替構成として、その拡大した末端部112として、多数ある中でも、特に、例えば、三角形、長方形、円形、卵形、矢じり形、これらの組み合わせのような他の形状を採用してもよい。
【0023】
例えば、図14および15は、スロット308を有する典型例のシールド用ストリップ300を示している。各スロット308は、拡大した末端部312がそれらのスロット308の交互の端部に位置するように、概して三角形の形状の拡大した末端部312を有する。
【0024】
図16および17は、スロット408を有する典型例のシールド用ストリップ400を示している。各スロット408は拡大した実質的に球根状または水滴状の末端部412を含んでいる。
【0025】
図18乃至20は、スロット508を有する典型例のシールド用ストリップ500を示している。各スロット508は、概して矢じり状に形成された拡大した末端部512を含んでいる。また、この特定の実施形態では、シールド用ストリップ500は図20に示されているような概して三角形の断面外形(プロファイル)を有する。種々の実施形態において、スロットの横断面(幅)は、上述のように、シールド用ストリップをコンポーネント間に摺動可能形態で配置するときに生じる可能性のある高応力領域または負荷ピークに適合(対処)するように修正してもよい。
【0026】
それらのスロットの拡大した部分の特定の形状、サイズ(寸法)および位置は、このシールド用ストリップの特定の外形(プロファイル)および/またはこのシールド用ストリップが使用されるアプリケーション(適用例)に適合するように調整することができる。
【0027】
本願発明のシールド用ストリップ(例えば、100、200、300、400、500、700、800、等)用に、広範囲の材料、好ましくは弾性的に柔軟で(resiliently flexible:弾性的に可撓性の)且つ導電性の材料を使用することができる。種々の実施形態において、そのシールド用ストリップは充分な弾性係数を有する本来的に弾力性のある材料で作られていて、そのシールド用ストリップおよび/または指状要素は、力によって非負荷位置から負荷位置へ変位することができ、またその材料の降伏点を超えない限りその力が除かれると非負荷位置に戻る(充分な弾性係数を有する)ようになっている。追加的にまたは代替構成として、幾つかの実施形態では、そのシールド用ストリップを、電気を通すことができ且つ有効なEMI/RFIシールドを与えるのに充分に低いインピーダンスを有する導電性材料で形成することができる。
【0028】
さらに別の例として、一実施形態では、ベリリウム−銅合金(例えば、ベリリウム−銅合金25、等)またはステンレス・スチール(ステンレス鋼)で形成されたシールド用ストリップが使用される。そのベリリウム−銅合金は、約1.8重量%乃至約2.0重量%の範囲のベリリウムと、(組合せ合計重量%)最大で約0.6重量%のコバルト、ニッケルおよび鉄の組合せと、残りの成分(balance)の銅と、を含むものであり、この合金は、約22%乃至約28%IACS(国際アニール銅規格:International Annealed Copper Standard)の導電率を有する。これに適した合金の例として、Brush Alloy25(ブラシ合金25)(銅合金UNSナンバーC17200)としてアメリカ合衆国オハイオ州クリーブランドのBrush Wellman(ブラシュ・ウェルマン社)から市販されているものがある。
【0029】
多数ある材料の中でも、特に、リン青銅(phosphor bronze)、銅覆スチール(copper-clad steel)、青銅(brass)、モネル(monel)、アルミニウム、スチール、洋銀(nickel silver)、その他のベリリウム−銅合金のようなその他の適当な材料を使用することもできる。さらに、その材料に対して、これ(材料)が取り付けられる(mount)ようにする表面との電気化学的親和性(galvanic compatibility:電気化学的適合性)のためにオプションとして前置メッキ(pre-plate)または後置メッキ(post-plate)を施すこともできる。代替構成として、その材料を、導電性を持たせるように充填または被覆された成型(モールド)された(molded)ポリマまたはキャスト・ポリマ(流し込み重合ポリマ:cast polymer)とすることも可能である。
【0030】
シールド用ストリップ100は、このシールド用ストリップ100の長手方向軸に垂直な成分を有する力でシールド用ストリップ100の指状要素140および上側部分148に対して(接触して)押圧するまたは負荷を支える(bear against)別の表面に接触することによって、シールド用および/または接地用のストリップとして使用することができる。使用時には、指状要素140および上側部分148は、別の表面によって押圧されて(力を支えられて)、指状要素140はその長さ方向にわたって(に沿って)弾性的に圧縮され、それによって図9に示されているように上側部分148を取付け面128により接近させる。
【0031】
負荷面がシールド用ストリップ100との接触状態から解放(解除)されると(負荷面がシールド用ストリップ100と接触しなくなると)、シールド用ストリップ100および/または指状要素140を形成する材料の弾性的特性によって、指状要素140は図8に示されているように非負荷状態に復帰する。シールド用ストリップ100を形成する材料は、シールド用ストリップ100がシールド用ストリップとしておよび/または接地用ストリップとしての使用期間において、材料の降伏点に到達することがなくかつ材料の塑性変形が生じないように、選択される。
【0032】
また、別の形態として、本発明は、シールド用ストリップの製造方法を実現する。典型例の一実施形態では、この方法は、概して長手方向に伸びる領域において(along:にわたって、に沿って)概して横方向に伸びる少なくとも1つのスロットを形成することを含み、そのスロットは、高応力の集中する少なくとも1つの所定の領域にまたはその付近に少なくとも1つの拡大した部分を含むようになっている。
【0033】
例として、非線形有限要素分析(non-linear finite element analysis)を用いた計算モデル(computational modeling)により、高応力が集中する所定の1つまたは複数の領域を発見することができる。代替構成として、高応力が集中する1つまたは複数の所定の領域を発見するためにその他の計算モデルを用いることもできる。
【0034】
図21は、非線形有限要素分析を用いて求めた応力集中(stress concentrations:ストレス分布)を示す計算モデルを示している。これらの応力集中は、レール628上に取り付けられたシールド用ストリップ600に対して(接触して)押圧するまたは負荷を支える(bear against)接触面652によって発生される。凡例(塗りつぶしパターン)(図21の左)は、その上から下の順に大きさが減少する応力集中状態を示す。この特定の例において、シールド用ストリップ600の計算モデリングは、概してアーチ状の横方向外形または横断面外形(プロファイル)を有し、そのスロットは実質的に均一な(一定の)断面(幅)を有する。従って、計算モデルにおけるスロットは拡大した端部分を含んでいない。
【0035】
図21に示されているように、シールド用ストリップ600のモデルにおける参照番号656で概略的に示された領域は、そのモデルの他の領域に比して高い応力集中を示している。その高応力集中領域が求められると、スロットの横断面(幅)は、この高応力集中を低応力集中領域に分散させる(分配する)ように調整される。例えば、種々の実施形態において、計算モデルによって高応力集中656が生じると示唆された位置または領域に、そのスロットの横断面(幅)はより大きく作られる。その高応力集中を低応力集中領域に分散させることによって、スロットの横断面(幅)の調整により高応力領域においてシールド用ストリップが塑性変形するのを防止するのを助けることができる。しかし、塑性変形が生じるか否かは、シールド用ストリップの特定の材料およびその他の特性(attributes:性質、属性)に少なくとも部分的に依存するであろう。
【0036】
図22は、摩擦係数が0.15のときのシールド用ストリップ100(図1乃至9)に対する1指状部当りの力と挿入(進入)距離の間の関係(指状部当りの力−対−挿入距離)を示す典型例の線グラフである。図22は、シールド用ストリップの指状部140上の挿入力または剪断負荷と挿入距離の間の関係(挿入力または剪断負荷−対−挿入距離)をプロットしたものである。また、図22は、シールド用ストリップの指状部140に対して押し下げる(負荷を下向きに支える)接触面152によって加えられる垂直方向の力または法線方向の負荷と挿入距離の関係(垂直方向の力または法線方向の負荷−対−挿入距離)をプロットしたものである。この特定の例では、その挿入距離は、シールド用ストリップ100が接触面152の下に摺動可能形態で配置された場合の距離(接触面152の下の距離)を表している。シールド用ストリップ100は、コンポーネント150と154を互いに相対的に移動させることによって接触面152の下に配置され、それによってシールド用ストリップ100はそのコンポーネント150と154の間に配置される。即ち、第2のコンポーネント154が静止しているときは第1のコンポーネント150を第2のコンポーネント154に向かって移動させることができ、または、第1のコンポーネント150が静止しているときは第2のコンポーネント154を第1のコンポーネント150に向かって移動させることができ、または両方のコンポーネント150と154を互いに向けて(接近するように)移動させることができる。
【0037】
図23は、シールド用ストリップ100(図1乃至9)上の負荷と両プレート間の距離の間の関係(負荷−対−プレート間距離)を示す典型例の線グラフである。この特定の例では、シールド用ストリップ100は、スズ・メッキされたベリリウム−銅で形成されている。プレート間の距離は、概してコンポーネント150を接触面152(図8および9)から分離する間隙(ギャップ)(コンポーネント150と接触面152の間の間隙の距離)を表している。
【0038】
図22および23中にプロットされた値は単なる例示のためのものであって、これに限定するためのものではない。その他の実施形態では、これらの各値は、例えば特定のシールド用ストリップ、その材料、横方向(transverse)または横断面の外形(プロファイル)、および/またはスロット配列に応じて変更してもよい。
【0039】
従って、本発明の種々の実施形態は、良好な電気的接触、耐損傷性(resist damage)、および取付け面から外れることなく使用中に発生される力に耐えることができるような、充分な強度と剛性を有するシールド用ストリップを実現する。これらの実施形態は、広範囲の適用例、例えば限定された空間適用例(limited space application:限定スペース・アプリケーション)、前面パネル・ハンドル(handle)、プラグイン・ユニット、サブトラック・アセンブリ(subtrack assemblies)、シャーシ・カバー、および背面に、比較的容易に取り付けることができるように充分な柔軟性(soft)と弾力性(flexible)を有する。
【0040】
高応力領域を低応力領域に分散させるために高応力が集中する位置にある表面領域を取除くことによって、種々の実施形態は、ほぼ連続するEMI接触を実現することができる低剪断接触シールド用ストリップを実現する。
【0041】
本発明の説明は、その性質上単なる典型例に関するものであり、従って本発明の要旨を逸脱しない複数の変形が本発明の範囲内のものとなることを意図している。そのような変形は本発明の精神および範囲を逸脱するものではないと考えるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、本発明の一典型例の実施形態によるシールド用ストリップの上部斜視図である。
【図2】図2は、図1に示したシールド用ストリップの底部斜視図である。
【図3】図3は、図1に示したシールド用ストリップの端部側面図である。
【図4】図4は、図1に示したシールド用ストリップの底面図である。
【図5】図5は、図1に示したシールド用ストリップの上面平面図である。
【図6】図6は、図1に示したシールド用ストリップの右側面図である。
【図7】図7は、図1に示したシールド用ストリップの左側面図である。
【図8】図8は、設置面上に配置された図1に示したシールド用ストリップの上部斜視図である。
【図9】図9は、2つのコンポーネントの間に配置されたシールド用ストリップを具えた図8に示したシールド用ストリップの側面図である。
【図10】図10は、形成前のシールド用ストリップ・ブランクの平面図である。
【図11】図11は、本発明の別の典型例の実施形態によるシールド用ストリップの上部斜視図である。
【図12】図12は、図11に示したシールド用ストリップの底部斜視図である。
【図13】図13は、図11に示したシールド用ストリップの端部側面図である。
【図14】図14は、本発明の別の典型例の実施形態によるシールド用ストリップの上部斜視図である。
【図15】図15は、図14に示したシールド用ストリップの底部斜視図である。
【図16】図16は、本発明の別の典型例の実施形態によるシールド用ストリップの上部斜視図である。
【図17】図17は、図16に示したシールド用ストリップの底部斜視図である。
【図18】図18は、本発明の別の典型例の実施形態によるシールド用ストリップの上部斜視図である。
【図19】図19は、図18に示したシールド用ストリップの底部斜視図である。
【図20】図20は、図18に示したシールド用ストリップの端部側面図である。
【図21】図21は、本発明の1つの典型例の実施形態によるシールド用ストリップに対する力を受ける接触面によって生じる応力(ストレス)集中状態を示す計算モデルを示している。
【図22】図22は、図1に示したシールド用ストリップ用の指状部当りの力−対−挿入距離の関係を表す典型例の線グラフを示す図である。
【図23】図23は、取付け面と、図1に示したシールド用ストリップに対する力を受ける接触面との間のシールド用ストリップ上の負荷−対−距離の関係を示す典型例の線グラフを示す図である。
【図24】図24は、本発明の別の典型例の実施形態によるシールド用ストリップの上部斜視図である。
【図25】図25は、本発明のさらに別の典型例の実施形態によるシールド用ストリップの上部斜視図である。
【図26】図26は、図25に示すシールド用ストリップの別の上部斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に伸びる中央部領域と、前記長手方向に伸びる中央部領域において(沿って)横方向に伸びる複数のスロットのアレイと、を含むシールド用ストリップであって、
前記複数のスロットの各々は、前記スロットより大きい横断面(幅)を有する末端部を有し、前記末端部は前記複数のスロットの交互の端部に位置するものである、シールド用ストリップ。
【請求項2】
前記複数のスロットが前記シールド用ストリップにおける中央部領域から両側の側部に向けて交互に伸びている、請求項1に記載のシールド用ストリップ。
【請求項3】
前記末端部の各々が実質的に水滴状の形状を有する、請求項1に記載のシールド用ストリップ。
【請求項4】
前記末端部の各々が実質的に球根状の形状を有する、請求項1に記載のシールド用ストリップ。
【請求項5】
さらに、前記中央部領域の下に巻き入れられた長手方向に伸びる両側の側部端縁領域を含み、
前記複数のスロットの各々が前記側部端縁領域の少なくとも一方の内側に少なくとも部分的に伸びる第2の末端部を含む、請求項1に記載のシールド用ストリップ。
【請求項6】
前記中央部領域が、前記シールド用ストリップにアーチ形の横断面外形を与えるように前記シールド用ストリップの長さにわたって(沿って)湾曲している、請求項1に記載のシールド用ストリップ。
【請求項7】
概して三角形状の横断面外形を有する、請求項1に記載のシールド用ストリップ。
【請求項8】
前記末端部が高応力領域を低応力領域に分散させるように構成されている、請求項1に記載のシールド用ストリップ。
【請求項9】
長手方向に伸びる中央部領域と、前記長手方向に伸びる中央部領域において(沿って)横方向に伸びる少なくとも1つのスロットと、を含むシールド用ストリップであって、
前記スロットは、高応力が集中する少なくとも1つの所定の領域またはその付近に、前記スロットより大きい横断面(幅)を有する少なくとも1つの拡大した部分を有するものである、シールド用ストリップ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの拡大した部分が、前記少なくとも1つのスロットの端部に配置されている、請求項9に記載のシールド用ストリップ。
【請求項11】
前記少なくとも1つのスロットが、横方向に伸びる複数のスロットのアレイを含み、各スロットは高応力が集中する所定の領域に少なくとも1つの拡大した部分を有するものである、請求項9に記載のシールド用ストリップ。
【請求項12】
前記拡大した部分が前記複数のスロットの交互の端部にある、請求項11に記載のシールド用ストリップ。
【請求項13】
さらに、前記中央部領域の下に巻き入れられた長手方向に伸びる両側の側部端縁領域を含み、
前記スロットが、前記側部端縁領域の少なくとも一方の内側に少なくとも部分的に伸びる端部を含む、請求項9に記載のシールド用ストリップ。
【請求項14】
前記中央部領域が、前記シールド用ストリップにアーチ形の横断面外形を与えるように前記シールド用ストリップの長さにわたって(沿って)湾曲している、請求項9に記載のシールド用ストリップ。
【請求項15】
概して三角形状の横断面外形を有する、請求項9に記載のシールド用ストリップ。
【請求項16】
前記拡大した部分が、高応力が集中する所定の領域に関連する応力を、低応力が集中する所定の領域に分散するように構成されている、請求項9に記載のシールド用ストリップ。
【請求項17】
長手方向に伸びる中央部領域を有するシールド用ストリップを製造する方法であって、
前記長手方向に伸びる中央部領域において(沿って)少なくとも1つの横方向に伸びるスロットを形成することを含み、
前記スロットは、高応力が集中する少なくとも1つの所定の領域またはその付近に少なくとも1つの拡大した部分を含むものである、
方法。
【請求項18】
さらに、実質的に均一な横断面(幅)を有する少なくとも1つのスロットを有するシールド用ストリップの計算モデルによって、高応力が集中する所定の領域を決定することを含み、
前記スロットを形成することは、前記計算モデルによって高応力の集中が生じると示唆された領域に前記拡大した部分を形成することを含むものである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記計算モデルは非線形有限要素分析を含むものである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記スロットを形成することは、各スロットが拡大した端部分を有するよう構成された横方向に伸びる複数のスロットのアレイを形成することを含み、
前記拡大した端部分が前記複数のスロットの交互の端部に位置するものである、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
さらに、前記シールド用ストリップの長手方向に伸びる側部端縁部分を前記中央部領域の下に巻き入れることを含み、
前記スロットは、前記側部端縁部分の少なくとも1つの中に少なくとも部分的に伸びるように構成される、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記シールド用ストリップにアーチ形の横断面外形を与えるように前記シールド用ストリップの長さにわたって(沿って)前記中央部領域を湾曲させることを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記シールド用ストリップが概して三角形状の横断面外形を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項24】
概して長手方向に伸びる領域と、前記概して長手方向に伸びる領域において(沿って)概して横方向に伸びる複数のスロットのアレイと、を含むシールド用ストリップであって、
前記複数のスロットの少なくとも幾つかのスロットが、前記スロットより大きい横断面(幅)を有する末端部を有し、前記より大きい横断面(幅)を有する末端部が前記複数のスロットの交互の端部に位置している、
シールド用ストリップ。
【請求項25】
前記より大きい横断面(幅)を有する前記末端部の少なくとも1つは、スロット幅より大きい曲率半径を有するものである、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項26】
前記より大きい横断面(幅)を有する前記末端部は、前記概して長手方向に伸びる領域から前記シールド用ストリップの両側部に向けて交互に伸びているものである、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項27】
前記より大きい横断面(幅)を有する前記末端部の少なくとも1つが実質的に水滴状または実質的に球根状に形成されている、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項28】
さらに、前記概して長手方向に伸びる領域の下に配置された概して長手方向に伸びる側部端縁領域を含む、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項29】
前記複数のスロットの少なくとも1つは、前記スロットより大きくない横断面(幅)を有し且つ前記側部領域の少なくとも1つの側部領域内に少なくとも部分的に伸びる1つの末端部を含むものである、請求項28に記載のシールド用ストリップ。
【請求項30】
前記概して長手方向に伸びる領域は、概してアーチ形の横断面外形を有するものである、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項31】
概して三角形状の横断面外形を有する、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項32】
前記より大きい横断面(幅)を有する前記末端部が、高応力領域を低応力領域に分散させるように構成されている、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項33】
前記複数のスロットの少なくとも1つは、前記スロットより大きい横断面(幅)を有する唯一の末端部を含むものである、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項34】
前記複数のスロットの少なくとも1つは、前記スロットより大きい横断面(幅)を有する1つより多い(2つ以上の)末端部を含むものである、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項35】
実質的に均一な横断面(幅)を有する少なくとも1つのスロットを含む、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項36】
前記複数のスロットがそれらの間に指状要素を画定しており、前記指状要素が概して外向きに柔軟であり且つ互いに相対的に独立して動くように構成されている、請求項24に記載のシールド用ストリップ。
【請求項37】
請求項24に記載のシールド用ストリップを含む電子機器。
【請求項38】
概して長手方向に伸びる領域と、前記概して長手方向に伸びる領域において(沿って)概して横方向に伸びる少なくとも1つのスロットと、を含み、
前記スロットは、高応力が集中する少なくとも1つの所定の領域またはその付近に、前記スロットより大きい横断面(幅)を有する少なくとも1つの拡大した部分を有するものである、シールド用ストリップ。
【請求項39】
前記少なくとも1つの拡大した部分が、前記少なくとも1つのスロットの端部部分にある、請求項38に記載のシールド用ストリップ。
【請求項40】
前記少なくとも1つのスロットが、概して横方向に伸びる複数のスロットのアレイを含み、各スロットは高応力が集中する所定の領域に少なくとも1つの拡大した部分を有する、請求項38に記載のシールド用ストリップ。
【請求項41】
前記拡大した部分が前記複数のスロットの交互の端部にある、請求項40に記載のシールド用ストリップ。
【請求項42】
前記複数のスロットの少なくとも1つが唯一の拡大した部分を含む、請求項40に記載のシールド用ストリップ。
【請求項43】
前記複数のスロットの少なくとも1つが1つ以上の拡大した部分を含む、請求項40に記載のシールド用ストリップ。
【請求項44】
実質的に均一な横断面(幅)を有する少なくとも1つのスロットを含む、請求項38に記載のシールド用ストリップ。
【請求項45】
さらに、前記概して長手方向に伸びる領域の下に配置された概して長手方向に伸びるそれぞれの側部端縁領域を含む、請求項38に記載のシールド用ストリップ。
【請求項46】
前記少なくとも1つのスロットが前記それぞれの側部端縁領域の少なくとも一方の側部端縁領域内に少なくとも部分的に伸びる端部領域を含む、請求項22に記載のシールド用ストリップ。
【請求項47】
前記少なくとも1つの拡大した部分は、前記スロットの幅より大きい曲率半径を有するものである、請求項38に記載のシールド用ストリップ。
【請求項48】
前記少なくとも1つの拡大した部分が実質的に水滴状または実質的に球根状に形成されている、請求項38に記載のシールド用ストリップ。
【請求項49】
前記概して長手方向に伸びる領域が概してアーチ形の横断面外形を有する、請求項38に記載のシールド用ストリップ。
【請求項50】
概して三角形状の横断面外形を有する、請求項38に記載のシールド用ストリップ。
【請求項51】
前記少なくとも1つの拡大した部分が、高応力が集中する所定の領域に関連する応力を低応力が集中する所定の領域に分散するように構成されている、請求項38に記載のシールド用ストリップ。
【請求項52】
請求項38に記載のシールド用ストリップを含む電子機器。
【請求項53】
概して長手方向に伸びる領域を有するシールド用ストリップを製造する方法であって、
前記概して長手方向に伸びる領域において(沿って)少なくとも1つの概して横方向に伸びるスロットを形成することを含み、
前記スロットは、高応力が集中する少なくとも1つの所定の領域またはその付近に、少なくとも1つの拡大した部分を含むものである、方法。
【請求項54】
さらに、実質的に均一な横断面(幅)を有する少なくとも1つのスロットを有するシールド用ストリップの計算モデルによって、高応力が集中する前記所定の領域を決定することを含み、
前記スロットを形成することは、前記計算モデルによって高応力の集中が生じると示唆された領域に前記拡大した部分を形成することを含むものである、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
前記スロットを形成することは、概して横方向に伸びる複数のスロットのアレイを形成することを含み、
前記複数のスロットの少なくとも幾つかは拡大した端部分を有し、前記拡大した端部分は前記複数のスロットの交互の端部にあるものである、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
概して長手方向に伸びる領域を有するシールド用ストリップを製造する方法であって、
前記概して長手方向に伸びる領域において(沿って)概して横方向に伸びる複数のスロットのアレイを形成することを含み、
前記複数のスロットの少なくとも幾つかは前記スロットより大きい横断面(幅)を有する末端部を有し、前記より大きい横断面(幅)を有する前記末端部は前記複数のスロットの交互の端部に位置するものである、方法。
【請求項57】
前記アレイを形成することは、高応力が集中する少なくとも1つの所定の領域またはその付近に、前記より大きい横断面(幅)を有する前記末端部の少なくとも1つを形成することを含むものである、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
さらに、実質的に均一な横断面(幅)を有する少なくとも1つのスロットを有するシールド用ストリップの計算モデルによって、高応力が集中する少なくとも1つの所定の領域を決定することを含み、
前記アレイを形成することは、前記計算モデルによって高応力の集中が生じると示唆された領域に、前記より大きい横断面(幅)を有する前記末端部の少なくとも1つを形成することを含む、請求項57に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2008−529299(P2008−529299A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−553087(P2007−553087)
【出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/026878
【国際公開番号】WO2006/088497
【国際公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【出願人】(506322433)レアード テクノロジーズ インコーポレイテッド (5)
【氏名又は名称原語表記】LAIRD TECHNOLOGIES,INC.
【住所又は居所原語表記】3481 Rider Trail South St. Louis,Missouri 63045 United States of America
【Fターム(参考)】