説明

ジェットミル微粉化装置で使用される改良ジェット

本発明は、微粉化ジェットミルで使用され又は既存ジェットミルに改修して設けられるのに適した改良ジェットノズルを与える。改良ジェットノズルにはコアンダ効果誘導要素が組み込まれ、微粉化ジェットミルによって生成される渦内への被粉砕粒子の取り込みが向上する。ジェットミルがジェット生成に蒸気を使用する場合、改良ノズルを使用することにより、ジェットミルの効率が向上してエネルギーコストが低減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジェットミル微粉化装置で使用される改良ジェットに関する。
【背景技術】
【0002】
破砕可能材料の粒子サイズをミクロン範囲にまで低減させるべく、ジェットミル微粉化装置が一般的に使用される。典型的なジェットミル微粉化装置は、圧縮された空気、ガス、又は蒸気のような流体をノズルを介して微粉化装置中に噴射して生成された渦の中に破砕可能材料を供給する。渦は破砕可能材料を取り込んで高速になるまで加速する。微粉化装置内で粒子が次々に衝突することで、ますます小さな粒子が生成される。最終的に、所望サイズの粒子が微粉化装置の中心へ移動し、渦ファインダを通って出る。
【0003】
微粉化装置の効率は、噴射ガスにより生成されたジェット流内に破砕可能材料を適切に取り込む能力によって決まる。何年にもわたり業界では、ノズル設計の変更、及び微粉化装置内に組み込まれる再循環装置によって粒子の取り込みを向上させる試みがなされてきた。かかる努力は限定的な成功は収めたが、摩耗及びメンテナンス増大を招く複雑な設計に依存することがしばしばである。
【0004】
微粉化装置の効率を向上させる1つの試みは、現在では標準の中細ノズルの開発及び使用をもたらした。中細ノズルは一般に、通常は超音速を実現する極めて高速のガス流を作り出す。しかし、ガス流はノズル内で膨張するので、作り出されたジェット内に粒子を取り込むことは難しい。したがって、破砕可能材料は一般的に、超音速の利益が得られない。
【0005】
二酸化チタン粒子を顔料サイズまで粉砕する場合には通常、高圧蒸気が使用されて微粉化ジェットが作り出される。蒸気発生に関するエネルギーコストを考慮すると、取り込み効率の向上は、TiO顔料製造工程時の著しいコスト削減をもたらし得る。例えば、TiO微粉化工程時に使用される蒸気量は典型的にはかなりの量に及び、顔料1トン当たり約0.5トンから2トン以上の間で変化するのが一般的である。
【0006】
蒸気ジェットミルに関する著しいエネルギーコストを考慮すると、粉砕される粒子の取り込みを向上させる改良ジェットノズルを与えることが望まれている。かかる改良は、微粉化装置を著しく設計変更することなく与えられるのが好ましい。さらに、微粉化装置の改良動作を可能にする変更が、既存ユニットの容易な改修で済むのであれば一層有利である。本発明は、本明細書に記載されるように、微粉化装置ジェットノズルの改良により上記要望の各々に対処する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第4,484,710号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2006/0151641号明細書
【発明の概要】
【0008】
本発明は、微粉化ジェットミルで使用される改良ジェットノズルを与える。本発明のノズルは、ガスジェットを形成するのに適した、第1開口端から第2開口端まで延びる通路を有するノズル本体を含む。通路内には、コアンダ効果誘導要素が配置される。コアンダ効果誘導要素は、通路の出口(第2端)から外方へ延びるのが好ましい。
【0009】
他実施例において、本発明は、微粉化ジェットミルで使用される改良ジェットノズルを与える。ジェットノズルは、ガスジェット生成用通路を与えるノズルの長手方向を通るコンジットを備えるノズル本体を有する。ガスジェットを生成するノズルの出口ポイントは、スロット状の設計を有することが好ましい。コアンダ効果誘導要素は、通路内に配置される。通路の出口ポイントから外方に延びるのが好ましい。コアンダ効果誘導要素は、通路のスロット状出口に対応する構成を有するのが好ましい。すなわち、通路のスロット状出口とコアンダ効果誘導要素とが、蒸気ジェットを形成するのに適した実質的に一定のギャップを画定する。
【0010】
さらに、本発明は、微粉化ジェットミルで使用される改良ジェットノズルを与える。改良ノズルは、ガスジェット生成用ノズル本体の長手方向を通る通路を備えるノズル本体を含む。ノズルの出口ポイントは、2つの長い方の実質的に内向きの双曲線側部と、2つの対向する実質的に丸い端部とによって画定されるスロット状設計を有する。コアンダ効果誘導要素は、通路内に取り外し可能に配置される。通路の出口ポイントから外方に延びるのが好ましい。取り外し可能なコアンダ効果誘導要素は、通路のスロット状出口に対応する構成を有するのが好ましい。すなわち、通路のスロット状出口とコアンダ効果誘導要素とが、ジェットを形成するガス蒸気流が通る実質的に一定のギャップを画定する。コアンダ効果誘導要素をノズル内の所定位置に固定するべく他の手段が用いられてよいが、好ましい実施例は、中空の止めねじを利用する。中空の止めねじは、そのねじの長手方向に延びる通路を有する。ねじは、コアンダ効果誘導要素をノズル内に配置した後に、ジェットノズルの第1端に挿入される。これにより、コアンダ効果誘導要素がノズル内の所定位置に固定される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】典型的な微粉化ジェットミルを示す。
【図2】改良ジェットノズルの好ましい実施例の斜視図である。改良ジェットノズルは、ジェットノズル内に配置されたコアンダ効果誘導要素を含む。
【図3】図2の改良ジェットノズルの分解図である。
【図4】ジェットノズルの出口ポイントを超えるコアンダ効果の拡大を示すことにより、ガスジェットの速度を表す。
【図5】従来技術のノズルを使用した場合に、粒子がガスジェット周りに偏向されることを示す。
【図6】本発明のジェットノズルを使用した場合に、粒子の取り込みが向上することを示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1919年、ノズルから現れる自由噴流(free jet)が近傍表面に付着する現象が、アンリ・コアンダにより最初に観測された。コアンダ効果として知られるこの現象は、自由に流れるガス流と壁との間に低圧が生じることに起因する。コアンダ効果は、液体及びガス流体の双方で観測可能である。
【0013】
本発明は、コアンダ効果を利用して、薄層超音速領域31をジェットノズル10から外方に延長する。図4に示されるように、本発明は、超音速領域31を、ノズル10の出口ポイント26から少なくとも1インチ(25.4mm)外方に延長する。二酸化チタン微粉化工程に使用される場合、本発明は、現在入手可能なフルコーンジェットノズルと同等の有効粉砕領域を与える。本発明のノズルは、これと同等の粉砕領域を与える一方で必要な蒸気を半減する。よって、本発明は、上述の産業界の要望を満たす。
【0014】
図1から図3、特に図2及び図3を参照して、本発明の好ましい実施例を説明する。図1は、改修により本発明の改良ジェットノズル10が設けられる典型的な微粉化装置ジェットミル5を示す。
【0015】
本発明の改良ジェットノズル10は図2及び図3に詳細に示される。図3を参照すると、ノズル10はノズル本体14を含む。ノズル本体14は、その中を通る通路18を有する。通路18は、第1開口端22及び第2開口端26を有する。第2開口端26は、本明細書では出口ポイント26又はジェット形成出口26とも称する。通路18内には、コアンダ効果誘導要素30が配置される。コアンダ効果誘導要素30、出口ポイント26から外方に延びるのが好ましい。コアンダ効果誘導要素30は、コアンダ効果の発生を確保するのに十分な距離だけ出口ポイント26から外方へ延びる。典型的には、この距離は約2.5mm(0.1インチ)から約38.1mm(1.5インチ)である。
【0016】
図2に示されるように、コアンダ効果誘導要素30は、出口ポイント26の構成に適合する構成を有するのが好ましい。結局、好ましい実施例においては、コアンダ効果誘導要素30は、止めねじ34のような保持具によって通路18内に、好ましくは取り外し可能に固定される。また、止めねじ34は、ねじ34を通って延びるコンジット又は通路38を有する。したがって、微粉化装置5内に取り付けられると、所望のジェットを形成するのに適した圧力の圧縮ガス又は蒸気が最初にノズル10に入る。ねじ34を通ってノズル本体14内に入り出口ポイント26から出る。上述のように、通路18内の所定位置に要素30を取り外し可能に固定するべく他のオプションが利用可能である。これには、通路18内への要素30のスナップリング取り付け、インデクス付き摩擦ばめ、又はタック溶接を使用することが含まれる。
【0017】
蒸気ジェットは、ノズル本体14から出る際にコアンダ効果により引き寄せられて、コアンダ効果誘導要素30に近接して維持される。誘導されたコアンダ効果に起因して、得られるジェットの超音速領域31は、ノズル10から外方に延長される。この延長は、コアンダ効果誘導要素30を使用しない場合の同じ圧力下かつ温度条件でのジェットに当てはまるよりも長い距離に及ぶ。
【0018】
図4に示すように、超音速領域31は、出口ポイント26を少なくとも1インチ(25.4mm)超えて延びる。図4はさらに、得られたジェットの速度をグレースケールで示す。図示のように、超音速領域31の下部エッジ39であっても、著しいジェット速度を維持している。典型的には、超音速領域31の下部エッジ39におけるジェット速度は、約マッハ1.8から約マッハ1.9になる。対照的に、コアンダ効果誘導要素30を有しない従来技術の装置では、ノズル10の近傍領域でジェットが急速に散逸する。一般に、要素30を使用しない対応領域でのジェット速度は、約マッハ1となるのが通常である。これは、約2倍の蒸気量を必要としても同等の長さよりも短い領域しか達成できない。超音速領域31にわたる速度が改良されて、ジェット領域35内への粒子取り込みが向上する。
【0019】
超音速領域31内への粒子取り込みの向上は、図5と図6との比較から明らかである。図5及び図6は、代表粒子軌跡線33及び37に対するジェット領域35の影響を示す。図6において、粒子軌跡線33は、4つの代表粒子軌跡37が超音速領域31内に引き込まれる一方で、超音速領域31に入らない粒子軌跡33が2つのみであることを示す。対照的に、図5は、コアンダ効果誘導要素30がない場合のジェットの作用を示す。図5に示されるように、4つの粒子軌跡33はジェット領域35に入らない。ジェット領域35によって取り込まれる粒子軌跡37は2つのみである。したがって、コアンダ効果誘導要素30をノズル10内で使用することにより、図4及び図6に示されるような超音速領域31の効率が向上する。それに対応して、所望の粉砕程度に対する蒸気の使用を低減することができる。
【0020】
好ましい実施例において、出口ポイント26は、変形スロット状構成を有する。変形スロット状構成において、対向壁44及び46が互いに内側に絞られて、それぞれが実質的に内向きの双曲線形状をなす。対向する短い方の端部48及び50は実質的に丸い構成となっている。最大限のノズル10の効率を得るべく、コアンダ効果誘導要素30は、出口ポイント26の構成に適合する構成を有するのが好ましい。典型的には、適合する構成は、コアンダ効果誘導要素30の外表面と出口ポイント26の内表面とで画定される空気通路又はギャップ50の幅の約10倍から約20倍の距離だけ、出口ポイント26から通路18内に延びる。したがって、ギャップ52が幅約0.254mm(約0.01インチ)であれば、適合する構成は、約2.54mmから約10.16mm(約0.1インチから約0.2インチ)だけ通路18内に延びる。または、適合する構成は、端部36からフランジ54までのコアンダ効果誘導要素30の全長又は所定の中間距離を特徴とする。
【0021】
代替実施例において、出口ポイント26は、図1及び図2に示されるのとは異なる構成を有する。例えば、出口ポイント26は、丸い又は四角い端部48、50を有して側壁44、46が実質的に平行な従来のスロット状開口を有する。出口ポイント26と併せて使用されるコアンダ効果誘導要素30は、対応する構成を有するのが好ましい。しかし、本発明は、出口ポイント26の構成に適合しない構成を有するコアンダ効果誘導要素30の使用を意図する。例えば、コアンダ効果誘導要素30が、ノズル本体14から出る蒸気にコアンダ効果を誘導するのに適した長円、楕円等の任意の曲面を有する一方で、出口ポイント2が、長円、円、マルチスロット、及びマルチローブを含むがこれらに限られない標準のスロット開口等の構成でよい。
【0022】
好ましい実施例において、コアンダ効果誘導要素30は、リップ又は他の類似装置(不図示)との係合により通路18内にコアンダ効果誘導要素30を保持するのに適したフランジ54を支承する。通路18内にコアンダ効果誘導要素30を配置した後、止めねじ34がノズル本体14にねじ込まれる。コアンダ効果誘導要素30は、ノズル本体14内に定位置を有するように示されるが、通路18内に調整可能に固定されてもよい。これにより、動作条件の変更に対して微粉化装置5の微調整が可能となる。コアンダ効果誘導要素30を通路18内に調整可能に固定する方法は、当業者にとって周知である。典型的には、現行の燃料噴射エンジンによく見られるアイドル空気制御バルブに類似する態様で動作するソレノイド又はステッパモータを使用する。
【0023】
図6に示される利点に加えて、本発明は、より厚い超音速領域も与える。すなわち、本発明は、微粉化装置5に入る粒子の層内に超音速ジェットをさらに延長することにより、粒子の取り込みをさらに向上させる。また、本発明を使用することにより超音速領域が安定化するので、得られたジェット内への粒子の戻り流が増える。
【0024】
本開示を目的として本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明の他の実施例は、本明細書、図面、又は本明細書に開示の本発明の実施を考慮すれば当業者にとって明らかである。すなわち、上述の開示により、以下の特許請求の範囲内で多様な装置の構成が可能となる。よって、上述の明細書は、以下の特許請求の範囲により示される発明の真正の範囲及び要旨を有する本発明の単なる例示として考慮される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
通路によりつながれた第1開口端及び第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に配置されて前記ノズルの前記第2開口端から外方へ延びるコアンダ効果誘導要素と
を含むジェットノズル。
【請求項2】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
通路によりつながれた第1開口端及び第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に配置されて前記ノズルの前記第2開口端から外方へ延びるコアンダ効果誘導要素と
を含み、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記ノズルの前記第2開口端の幾何学構成に対応する幾何学構成を有するジェットノズル。
【請求項3】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
前記ノズルを通る通路によってつながれた第1開口端及び第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に配置されて前記ノズルから前記第2開口端を介して外方へ延びるコアンダ効果誘導要素と
を含み、
前記第2開口端はスロット状構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記第2開口端の前記スロット状構成に実質的に類似する構成を有するジェットノズル。
【請求項4】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
前記ノズルを通る通路によってつながれた第1開口端及び第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に配置されて前記ノズルから前記第2開口端を介して外方へ延びるコアンダ効果誘導要素と
を含み、
前記第2開口端は、2つの長い方の実質的に内向きの双曲線側部と、対向する実質的に丸い端部とによって画定されたスロット状構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記第2開口端の前記スロット状構成に実質的に類似する構成を有するジェットノズル。
【請求項5】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
前記ノズルを通る通路によってつながれた第1開口端及び第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に配置されて前記ノズルから前記第2開口端を介して外方へ延びるコアンダ効果誘導要素と
を含み、
前記第2開口端は、2つの長い方の実質的に内向きの双曲線側部と、対向する実質的に丸い端部とによって画定されたスロット状構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記第2開口端の前記スロット状構成に実質的に類似する構成を有して前記第2開口端から約2.5mmから約38.1mmだけ外方へ延びるジェットノズル。
【請求項6】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
前記ノズルを通る通路によってつながれた第1開口端及び第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に配置されて前記ノズルから前記第2開口端を介して外方へ延びるコアンダ効果誘導要素と
を含み、
前記第2開口端は、2つの長い方の実質的に内向きの双曲線側部と、対向する実質的に丸い端部とによって画定されたスロット状構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素の外表面と前記スロット状開口の内表面とはギャップを画定し、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記第2開口端の前記スロット状構成に実質的に類似する構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素の、前記第2開口端の構成に適合する部分は、前記ギャップの約10倍から約20倍の範囲の距離だけ前記通路内に延びるジェットノズル。
【請求項7】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
前記ノズルを通る通路によってつながれた、内部ねじを担持する第1開口端、及びスロット状開口を有する第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に配置されて前記ノズルから前記第2開口端を介して外方へ延びるコアンダ効果誘導要素と、
前記ノズルの第1開口端内に配置されて前記コアンダ効果誘導要素を前記通路内に固定するコアンダ効果誘導要素保持具と
を含み、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記ノズル本体の前記第2開口端の前記スロット状開口の内部構成に実質的に適合する外部幾何学構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素の外表面と前記スロットの内表面とは空気通路を画定するジェットノズル。
【請求項8】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
前記ノズルを通る通路によってつながれた、内部ねじを担持する第1開口端、及びスロット状開口を有する第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に配置されて前記ノズルから前記第2開口端を介して外方へ延びるコアンダ効果誘導要素と、
前記ノズルの第1開口端内に配置されるコアンダ効果誘導要素保持具と
を含み、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記ノズルの前記第2開口端の前記スロット状開口の内部構成に実質的に適合する外部幾何学構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素の外表面と前記スロットの内表面とはギャップを画定し、
前記保持具は、当該保持具を通る通路を有して前記通路内に前記コアンダ効果誘導要素を固定するジェットノズル。
【請求項9】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
前記ノズルを通る通路によってつながれた第1開口端及び第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に調整可能に配置されて前記ノズルから前記第2開口端を介して外方へ延びるコアンダ効果誘導要素と
を含み、
前記第2開口端はスロット状構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記第2開口端の前記スロット状構成に実質的に類似する構成を有するジェットノズル。
【請求項10】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
前記ノズルを通る通路によってつながれた第1開口端及び第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に配置されたコアンダ効果誘導要素と
を含み、
前記第2開口端はスロット状構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素の外表面と前記スロット状開口の内表面とはギャップを画定し、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記ノズルから前記第2開口端を介して約2.5mmから約38.1mmだけ外方へ延び、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記第2開口端の前記スロット状構成に実質的に類似する構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素の、前記第2開口端の構成に適合する部分は、前記ギャップの約10倍から約20倍の範囲の距離だけ前記通路内に延びるジェットノズル。
【請求項11】
微粉化ジェットミルで使用されるジェットノズルであって、
前記ノズルを通る通路によってつながれた第1開口端及び第2開口端を有するノズル本体と、
前記通路内に配置されたコアンダ効果誘導要素と
を含み、
前記第2開口端は、2つの長い方の実質的に内向きの双曲線側部と、対向する実質的に丸い端部とによって画定されたスロット状構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素の外表面と前記スロット状開口の内表面とはギャップを画定し、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記ノズルから前記第2開口端を介して約2.5mmから約38.1mmだけ外方へ延び、
前記コアンダ効果誘導要素は、前記第2開口端の前記スロット状構成に実質的に類似する構成を有し、
前記コアンダ効果誘導要素の、前記第2開口端の構成に適合する部分は、前記ギャップの約10倍から約20倍の範囲の距離だけ前記通路内に延びるジェットノズル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−512992(P2010−512992A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541277(P2009−541277)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際出願番号】PCT/US2006/047707
【国際公開番号】WO2008/073094
【国際公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【出願人】(500002799)トロノックス エルエルシー (17)
【Fターム(参考)】