説明

ジルコニウム放射性標識化システイン改変抗体コンジュゲート

抗体は、親抗体の一以上のアミノ酸を、非架橋、高反応性のシステインアミノ酸で置換することによって改変される。抗体断片はまた、1つ以上のシステインアミノ酸で改変され得、システイン改変抗体断片(ThioFab)を形成する。システイン改変抗体の設計、調製、スクリーニング、及び選択が与えられる。システイン改変抗体(Ab)はリンカー(L)を介して、一以上のジルコニウム錯体(Z)に結合され、式Iを有するシステイン改変ジルコニウム標識化抗体コンジュゲートを形成し、


ここでpは1から4である。
ジルコニウム放射性標識化、システイン改変抗体コンジュゲート組成物のためのイメージング法及び診断の用途が開示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:

(上式中、pは1から4である)
を有し、遊離システインアミノ酸を介してリンカー(L)及びジルコニウム錯体(Z)へ結合したシステイン改変抗体(Ab)を含む、ジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項2】
pが2である、請求項1に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項3】
システイン改変抗体が、配列番号11、12、13、及び15:

から選択される重鎖配列を含み、ここで配列番号11、12、13、及び15のシステインは遊離システインアミノ酸である、請求項1に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項4】
システイン改変抗体が、配列番号17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、45、及び46:

から選択される軽鎖配列を含み、ここで配列番号17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、45、及び46のシステインは遊離システインアミノ酸である、請求項1に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項5】
システイン改変抗体が
(i)システイン改変抗体をコードする核酸配列を突然変異誘発し、
(ii)システイン改変抗体を発現し、及び
(iii)システイン改変抗体を単離し精製する
ことを含む方法により調製される、請求項1に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項6】
システイン改変抗体がモノクローナル抗体、二重特異性抗体、キメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、Fab断片から選択される、請求項1に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項7】
システイン改変抗体がA121C チオ-トラスツズマブである、請求項1に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項8】
システイン改変抗体が親抗体の一以上のアミノ酸残基を一以上の遊離システインアミノ酸で置換することを含む方法で調製され、親抗体は抗原に選択的に結合し、システイン改変抗体は、親抗体と同じ抗原に選択的に結合する、請求項1に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項9】
システイン改変抗体又は親抗体が、レセプター(1)−(51):
(1)BMPR1B(骨形成タンパク質レセプターIB型);
(2)E16(LAT1,SLC7A5);
(3)STEAP1(前立腺の6回膜貫通型上皮抗原);
(4)0772P(CA125,MUC16);
(5)MPF(MPF,MSLN,SMR,巨核球増強因子、メソテリン);
(6)Napi3b(NAPI−3B,NPTIIb,SLC34A2,溶質輸送体ファミリー34(リン酸ナトリウム),メンバー2,II型ナトリウム依存性リン酸トランスポーター3b);
(7)Sema 5b(FLJ10372,KIAA1445,Mm.42015,SEMA5B,SEMAG,セマフォリン 5b Hlog,セマドメイン(sema domain),7回トロンボスポンジン反復(1型及び1型様),膜貫通ドメイン(TM)および短い細胞質ドメイン(セマフォリン)5B);
(8)PSCA hlg(2700050C12Rik,C530008O16Rik,RIKEN cDNA 2700050C12,RIKEN cDNA 2700050C12 遺伝子);
(9)ETBR(エンドセリンB型レセプター);
(10)MSG783(RNF124,推定タンパク質FLJ20315);
(11)STEAP2(HGNC_8639,IPCA−1,PCANAP1,STAMP1,STEAP2,STMP,前立腺癌関連遺伝子1,前立腺癌関連タンパク質1,前立腺の6回膜貫通型上皮抗原2,6回膜貫通型前立腺タンパク質);
(12)TrpM4(BR22450,FLJ20041,TRPM4,TRPM4B,一過性レセプター電位カチオンチャネル,サブファミリーM,メンバー4);
(13)CRIPTO(CR,CR1,CRGF,CRIPTO,TDGF1,奇形癌腫由来増殖因子);
(14)CD21(CR2(補体レセプター2)又はC3DR(C3d/エブスタイン・バーウイルスレセプター)又はHs.73792);
(15)CD79b(CD79B,CD79β,IGb(免疫グロブリン関連ベータ(immunoglobulin-associated beta)),B29);
(16)FcRH2(IFGP4,IRTA4,SPAP1A(SH2ドメイン含有ホスファターゼアンカータンパク質1a),SPAP1B,SPAP1C);
(17)HER2;
(18)NCA;
(19)MDP;
(20)IL20Rα;
(21)ブレビカン;
(22)EphB2R;
(23)ASLG659;
(24)PSCA;
(25)GEDA;
(26)BAFF−R(B細胞活性化因子レセプター,BLySレセプター3,BR3);
(27)CD22(B細胞レセプターCD22−Bアイソフォーム);
(28)CD79a(CD79A,CD79α,免疫グロブリン関連アルファ(immunoglobulin-associated alpha),免疫グロブリンベータ(CD79B)と共有結合性に相互作用し、IgM分子と表面上で複合体を形成し、B細胞分化に関与するシグナルを伝達するB細胞特異的タンパク質);
(29)CXCR5(バーキットリンパ腫レセプター1は、CXCL13ケモカインによって活性化され、リンパ球遊走及び体液性防御において機能し、HIV−2感染、おそらくエイズ、リンパ腫、骨髄腫、及び白血病の発症において役割を果たす、Gタンパク質共役型受容体);
(30)HLA−DOB(ペプチドを結合してそれらをCD4+Tリンパ球に提示するMHCクラスII分子(Ia抗原)のベータサブユニット);
(31)P2X5(プリンレセプターP2Xリガンド開口型イオンチャネル5は、細胞外ATPにより開閉されるイオンチャネルであり、シナプス伝達及び神経発生に関与する可能性があり、欠乏は、特発性排尿筋不安定性の病態生理の一因となり得る);
(32)CD72(B細胞分化抗原CD72,Lyb−2);
(33)LY64(リンパ球抗原64(RP105),ロイシンリッチリピート(LRR)ファミリーのI型膜タンパク質であり、B細胞の活性化及びアポトーシスを制御し、機能喪失は全身性エリテマトーデスの患者における疾患活性の上昇に関連する);
(34)FcRH1(Fcレセプター様タンパク質1,C2タイプIg様ドメイン及びITAMドメインを含む免疫グロブリンFcドメインについての推定上のレセプターであり、B−リンパ球分化において役割を有し得る);
(35)IRTA2(免疫グロブリンスーパーファミリーレセプタートランスロケーション関連2(Immunoglobulin superfamily receptor translocation associated 2)、B細胞発生及びリンパ腫形成において役割を有し得る推定上の免疫レセプター;一部のB細胞悪性腫瘍においてトランスロケーションによる遺伝子の調節解除が発生する);
(36)TENB2(推定上の膜貫通型プロテオグリカン、増殖因子のEGF/ヘレグリンファミリー及びフォリスタチンに関連する);
(37)PMEL17(シルバーホモログ;SILV;D12S53E;PMEL17;(SI);(SIL);ME20;gp100);
(38)TMEFF1(EGF様及び2つのフォリスタチン様ドメインを有する膜貫通タンパク質1;Tomoregulin-1;H7365;C9orf2;C9ORF2;U19878;X83961;
(39)GDNF−Ra1(GDNFファミリーレセプターアルファ1;GFRA1;GDNFR;GDNFRA;RETL1;TRNR1;RET1L;GDNFR−アルファ1;GFR−ALPHA−1;U95847;BC014962);
(40)Ly6E(リンパ球抗原6複合体、遺伝子座E;Ly67,RIG−E,SCA−2,TSA−1);
(41)TMEM46(シガホモログ(shisa homolog)2(アフリカツメガエル);SHISA2);
(42)Ly6G6D(リンパ球抗原6複合体、遺伝子座G6D;Ly6−D,MEGT1);
(43)LGR5(ロイシンリッチリピート含有Gタンパク質共役型受容体5;GPR49,GPR67);
(44)RET(retプロトオンコジーン;MEN2A;HSCR1;MEN2B;MTC1;(PTC);CDHF12;Hs.168114;RET51;RET−ELE1);
(45)LY6K(リンパ球抗原6複合体、遺伝子座K;LY6K;HSJ001348;FLJ35226);
(46)GPR19(Gタンパク質共役型受容体19;Mm.4787);
(47)GPR54(KISS1レセプター;KISS1R;GPR54;HOT7T175;AXOR12);
(48)ASPHD1(アスパラギン酸β−ヒドロキシラーゼドメイン含有1;LOC253982);
(49)チロシナーゼ(TYR;OCAIA;OCA1A;チロシナーゼ;SHEP3);
(50)TMEM118(リングフィンガータンパク質,膜貫通型2;RNFT2;FLJ14627);及び
(51)GPR172A(Gタンパク質共役型受容体172A;GPCR41;FLJ11856;D15Ertd747e)
の一以上と結合する、請求項1に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項10】
ZがデスフェリオキサミンBへ錯体形成したジルコニウムを含む、請求項1に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項11】
89ジルコニウムが構造:

(上記構造において、波線はリンカー(L)への結合を示す)
へ錯体形成する、請求項10に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項12】
構造:


(上記構造において、Xは、

から選択され、
Yは

から選択され、
Rは独立して、H又はC−Cアルキルであり、nが1から12である)
から選択される、請求項1に記載のジルコニウム標識されたシステイン改変抗体。
【請求項13】
式II:

(上式中、L-Dfは

(上記構造において、破線は抗体(Ab)への結合を示す)
から選択され、及び
pは1から4である)
を有し、遊離システインアミノ酸を介してリンカー(L)及びデスフェリオキサミン成分(Df)へ結合するシステイン改変抗体(Ab)を含む、デスフェリオキサミン標識されたシステイン改変抗体。
【請求項14】
構造:

(上記構造において、Rは

から選択される)
から選択されるデスフェリオキサミン標識試薬。
【請求項15】
式II:

(上式中、L-Dfは

(波線は抗体(Ab)への結合を示す)
から選択され、及び
pは1から4である)
を有し、遊離システインアミノ酸を介してリンカー(L)及びデスフェリオキサミン成分(Df)へ結合したシステイン改変抗体(Ab)を含む、デスフェリオキサミン標識されたシステイン改変抗体を作製する方法であって、
構造:

(上記構造において、Rは

から選択される)
から選択される組成物を、一以上の遊離システインアミノ酸を有するシステイン改変抗体と反応させることを含み、
それによって、デスフェリオキサミン標識されたシステイン改変抗体が形成される方法。
【請求項16】
式I:

(上式中、pは1から4である)
を有し、遊離システインアミノ酸を介してリンカー(L)及びジルコニウム錯体(Z)へ結合したシステイン改変抗体(Ab)を含む、ジルコニウム標識されたシステイン改変抗体を作る方法であって、
式II:

(上式中、L-Dfは、

(上記構造において波線は抗体(Ab)への結合を示す)
から選択され、及び
pは1から4であり、
それによって、デスフェリオキサミン標識されたシステイン改変抗体が形成される)
を有し、遊離システインアミノ酸を介してリンカー(L)及びデスフェリオキサミン成分(Df)へ結合したシステイン改変抗体(Ab)を含み、デスフェリオキサミン標識されたシステイン改変抗体でジルコニウム試薬を錯体化させることを含む方法。
【請求項17】
ジルコニウム試薬が89ジルコニウムシュウ酸塩である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
動物へジルコニウム標識されたシステイン改変抗体を投与すること、及び
イメージングによりジルコニウム標識されたシステイン改変抗体の存在をインビボで検出することを含む、イメージングの方法であって、
該ジルコニウム標識されたシステイン改変抗体が、式I:

(ここで1から4である)
を有し、リンカー(L)を介して一以上のジルコニウム錯体(Z)と結合した一以上の遊離システインアミノ酸を持つシステイン改変抗体(Ab)を含む、イメージングの方法。
【請求項19】
ZがデスフェリオキサミンBへ錯体形成したジルコニウムを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
ジルコニウム標識されたシステイン改変抗体が抗原に結合する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
動物が異種移植マウスモデルである、請求項18に記載の方法。

【図1B】
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【図2A−B】
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【図3A−B】
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【図4A−B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図13A−B】
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【図14A−B】
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【図15】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図1A】
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【図16】
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【図17A−B】
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【図18】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2013−510093(P2013−510093A)
【公表日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−537224(P2012−537224)
【出願日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/055465
【国際公開番号】WO2011/056983
【国際公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(509012625)ジェネンテック, インコーポレイテッド (357)
【Fターム(参考)】