説明

スイッチの操作装置

【課題】使用者が受ける節度感を一定化すること。
【解決手段】ジョイスティック21が非操作状態から第1の方向〜第8の方向のそれぞれに傾倒操作された場合にはシャフト16のプッシャ操作部19がプッシャ11の受圧面12を押すことでプッシャ11をプリント配線基板1側へ移動操作し、プッシャ11がプリント配線基板1側へ移動した場合には複数の節度部4のそれぞれを押すことで自然状態から弾性変形状態に弾性変形させる。即ち、ジョイスティック21が第1の方向〜第8の方向のいずれに傾倒操作される場合であっても複数の節度部4の全てが弾性変形するので、使用者が受ける節度感が相互に同一となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は起立状態を基準に相互に異なる複数の方向へ傾倒操作されるシャフトを備えたスイッチの操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スイッチの操作装置にはベース板に4つの節度部材を配置した構成のものがある。これら4つの節度部材のそれぞれは第1の状態および第2の状態相互間で弾性変形可能なものであり、円形状の仮想線に沿って円周方向に相互に90°の等間隔で配列されている。これら4つの節度部材のそれぞれにはプッシャが固定されている。これら4つのプッシャのそれぞれは節度部材を第1の状態から第2の状態に弾性変形させるためのものであり、シャフトがベース板に対して直交する起立状態から「第1の方向」と「第1の方向に対して90°異なる第2の方向」と「第1の方向に対して180°異なる第3の方向」と「第1の方向に対して270°異なる第4の方向」のいずれかに傾倒操作された場合にはシャフトの傾倒方向に応じた1つのプッシャが1つの節度部材を第1の状態から第2の状態に弾性変形させ、1つの節度部材が第1の状態から第2の状態に弾性変形することでシャフトの傾倒操作に節度感が付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−342503号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記スイッチの操作装置の場合にはシャフトが「第1の方向および第2の方向相互間の第5の方向」と「第2の方向および第3の方向相互間の第6の方向」と「第3の方向および第4の方向相互間の第7の方向」と「第4の方向および第1の方向相互間の第8の方向」のそれぞれに傾倒操作されることでシャフトの傾倒方向に応じた2つのプッシャが節度部材を第1の状態から第2の状態に弾性変形させる。即ち、シャフトが第1の方向〜第4の方向のそれぞれに傾倒操作される場合には1つの節度部材が弾性変形し、第5の方向〜第8の方向のそれぞれに傾倒操作される場合には2つの節度部材が弾性変形するので、前者の場合および後者の場合相互間で使用者が受ける節度感に大きな違いが生じる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のスイッチの操作装置は、ベース板に設けられ第1の状態および第1の状態とは異なる第2の状態相互間で弾性変形可能な複数の節度部材と、前記複数の節度部材のそれぞれによって支えられたものであって前記複数の節度部材のそれぞれを第1の状態から第2の状態に弾性変形させるためのプッシャと、前記プッシャに設けられ前記ベース板に向けて凹むものであって前記ベース板に近付くことに応じて直径寸法が小さくなる受圧面と、前記ベース板に対して直交する起立状態を基準に相互に異なる複数の方向のそれぞれに傾倒操作されるシャフトと、前記シャフトに設けられ前記プッシャの受圧面の最深部に係合することで前記シャフトを起立状態に静止させる操作部を備え、前記複数の節度部材のそれぞれは前記シャフトの起立状態で第1の状態となるものであり、前記シャフトの操作部は前記シャフトが起立状態から複数の方向のそれぞれに傾倒操作された場合に前記プッシャの受圧面の最深部から脱出するものであって前記プッシャの受圧面の最深部から脱出した場合には前記プッシャの受圧面を押すことで前記プッシャを前記ベース板に向けて移動操作するものであり、前記プッシャは前記シャフトが起立状態から複数の方向のいずれに傾倒操作された場合であっても前記ベース板に向けて移動することで前記複数の節度部材の全てを第1の状態から第2の状態に弾性変形させることで前記シャフトの傾倒操作に節度感を付与するところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0006】
シャフトが起立状態から複数の方向のそれぞれに傾倒操作された場合にはシャフトの操作部がプッシャの受圧面を押すことでプッシャをベース板側へ移動操作し、プッシャがベース板側へ移動した場合には複数の節度部材のそれぞれを押すことで第1の状態から第2の状態に弾性変形させる。即ち、シャフトが複数の方向のいずれに傾倒操作される場合であっても複数の節度部材の全てが弾性変形するので、使用者が受ける節度感が相互に同一となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1を示す図(aはスイッチの操作装置の内部構成をジョイスティックの非操作状態で示す図、bはX視図)
【図2】(a)はジョイスティックが押込み操作された場合の図1相当図、(b)はジョイスティックが傾倒操作された場合の図1相当図
【発明を実施するための形態】
【0008】
【実施例1】
【0009】
図1の(a)のプリント配線基板1はベース板に相当するものであり、プリント配線基板1にはゴム製のプレート2が固定されている。このプレート2はプリント配線基板1に対して平行なものであり、プレート2には4つの貫通孔3が形成されている。これら4つの貫通孔3のそれぞれは円形状をなすものであり、CPを中心点とする円形状の仮想線に沿って円周方向に等間隔で配列されている。このプレート2には4つの節度部4が一体成形されている。これら4つの節度部4のそれぞれは貫通孔3をプリント配線基板1とは反対側から覆うものであり、プリント配線基板1から遠ざかることに応じて直径寸法が小さくなる円筒状をなしている。
【0010】
プレート2の4つの節度部4のそれぞれには、図1の(a)に示すように、プリント配線基板1とは反対側の先端部に位置して節度操作部5が一体成形されている。これら4つの節度操作部5のそれぞれは貫通孔3に比べて直径寸法が小さな円柱状をなすものであり、4つの節度部4のそれぞれは節度操作部5に操作力が作用していない状態で自然状態となり、4つの節度操作部5のそれぞれは節度部4の自然状態でプリント配線基板1から離れた初期位置に静止する。これら4つの節度部4のそれぞれは、図2に示すように、節度操作部5に操作力が作用することで撓んだ弾性変形状態となるものであり、4つの節度操作部5のそれぞれは節度部4の弾性変形状態で貫通孔3内に進入する。これら4つの節度部4のそれぞれは節度部材に相当するものであり、自然状態は第1の状態に相当し、弾性変形状態は第2の状態に相当する。
【0011】
プレート2の4つの節度操作部5のそれぞれには、図2に示すように、ストッパ6が一体成形されている。これら4つのストッパ6のそれぞれは節度操作部5からプリント配線基板1側に向けて突出するものであり、4つの節度操作部5のそれぞれはストッパ6がプリント配線基板1に接触することで初期位置に比べてプリント配線基板1側へ移動した限度位置に静止する。
【0012】
プリント配線基板1には、図1の(a)に示すように、ボディ7が固定されている。このボディ7は合成樹脂を材料に成形されたものであり、シャフト収納部8およびプッシャ収納9を有している。シャフト収納部8はプリント配線基板1と同一側の一面および反対側の一面のそれぞれが開口する円筒状をなすものであり、軸心線CLが中心点CPを通るようにプリント配線基板1に対して直角に配置されている。このシャフト収納部8には受け面10が形成されている。この受け面10はシャフト収納部8のうちプリント配線基板1と反対側の端部に配置されたものであり、断面が円弧状に設定されている。プッシャ収納部9はプリント配線基板1と同一側の一面が開口する半球状をなすものであり、プレート2はプッシャ収納部9内に収納されている。
【0013】
ボディ7のプッシャ収納部9内には、図1の(a)に示すように、合成樹脂製のプッシャ11が収納されている。このプッシャ11はプレート2の4つの節度部4のそれぞれに節度操作部5を介して支持されたものであり、プッシャ11には1つの受圧面12および4つの柱部13が一体成形されている。受圧面12はプリント配線基板1側に向けて凹むものであり、プリント配線基板1に近付くことに応じて直径寸法が小さくなる三角睡状をなしている。この受圧面12は受圧面12の軸心線がシャフト収納部8の軸心線CLに重なるように配置されたものであり、受圧面12には係合部14が形成されている。この係合部14は半球状をなすものであり、受圧面12のうち最もプリント配線基板1側である最深部に配置されている。4つの柱部13のそれぞれはプッシャ11からプリント配線基板1とは反対側に突出するものである。これら4つの柱部13は受圧面12を取囲むものであり、軸心線CLを中心とする円形状の仮想線に沿って円周方向に等間隔で配列されている。
【0014】
ボディ7のシャフト収納部8内には、図1の(a)に示すように、合成樹脂製のプッシュリング15および合成樹脂製のシャフト16が収納されている。プッシュリング15はプッシャ11に一体成形されたものであり、プッシャ11の4つの柱部13のそれぞれの先端部に配置されている。このプッシュリング15はプリント配線基板1と同一側の一面および反対側の一面のそれぞれが開口する円筒状をなすものであり、プッシャ11はプッシュリング15の外周面がシャフト収納部8の内周面に案内されることで軸心線CLに沿って直線的に移動可能にされている。シャフト16はプッシュリング15内に挿入された円柱状をなすものであり、シャフト16にはガイドリング17が一体成形されている。このガイドリング17はシャフト16の外周面から突出する環状をなすものであり、ガイドリング17にはシャフト収納部8の内周面に接触するガイド面18が形成されている。
【0015】
シャフト16には、図1の(a)に示すように、プッシャ操作部19が一体成形されている。このプッシャ操作部19は操作部に相当するものであり、シャフト16からプリント配線基板1側へ突出する半球状をなしている。このプッシャ操作部19はプッシャ11の係合部14の内周面に係合されたものであり、シャフト16はプッシャ操作部19および係合部14相互間に係合力でシャフト16の軸心線が軸心線CLに重なる起立状態に静止する。このシャフト16は起立状態でプリント配線基板1に対して直角になるものであり、シャフト16にはプリント配線基板1と反対側の端部に位置してガイド面20が形成されている。このガイド面20は断面が円弧状に設定されたものであり、ボディ7の受け面10に接触している。
【0016】
シャフト16には、図1の(a)に示すように、ジョイスティック21が固定されている。このジョイスティック21はボディ7の内部から外部に突出するものであり、ジョイスティック21に操作力が加えられていない非操作状態では4つの節度部4のそれぞれがジョイスティック21とシャフト16とプッシュリング15とプッシャ11の合計の荷重に抗して自然状態となる。このジョイスティック21の非操作状態ではシャフト16のガイド面20が4つの節度部4の弾性力でボディ7の受け面10に接触した状態に保持され、シャフト16のプッシャ操作部19がプッシャ操作部19および係合部14相互間の係合力で係合部14に係合した状態に保持される。即ち、ジョイスティック21の非操作状態ではシャフト16がプリント配線基板1に対して直交すると共にプリント配線基板1に対して一定量だけ離れた姿勢で静止する。このジョイスティック21は使用者が手指で操作するものであり、次の1)および2)のそれぞれは使用者がジョイスティック21を操作した場合の挙動である。
1.ジョイスティック21の押込み操作について
使用者がジョイスティック21の非操作状態でジョイスティック21を手指でプリント配線基板1側へ押込み操作した場合には、図2の(a)に示すように、ガイドリング17のガイド面18がシャフト収納部8の内周面に案内されると共にプッシュリング15の外周面がシャフト収納部8の内周面に案内されることでシャフト16が軸心線CLに沿ってプリント配線基板1側へ移動する。このシャフト16がプリント配線基板1側へ移動する場合にはシャフト16のプッシャ操作部19がプッシャ11の係合部14に係合したままプッシャ11を軸心線CLに沿ってプリント配線基板1側へ押し、シャフト11のプッシャ操作部19がプッシャ11をプリント配線基板1側へ押した場合にはプッシャ11が4つの節度操作部5のそれぞれをプリント配線基板1側へ押す。このプッシャ11が4つの節度操作部5のそれぞれをプリント配線基板1側へ押した場合には4つの節度部4のそれぞれが自然状態から弾性変形状態になることで4つの節度操作部5のそれぞれが初期位置から限度位置に移動し、シャフト16が起立状態のまま初期位置から初期位置に比べてプリント配線基板1側の押込み位置に到達する。即ち、ジョイスティック21の押込み操作は4つの節度部4の合計の弾性力に抗して行われるものであり、使用者がジョイスティック21を押込み操作する場合には4つの節度部4の全てが自然状態から弾性変形状態になることで節度感を受ける。
【0017】
使用者がシャフト16の押込み位置でジョイスティック21から手指を離した場合には4つの節度部4のそれぞれが弾性変形状態から自然状態に復帰する。これら4つの節度部4のそれぞれが自然状態に復帰する場合には4つの節度操作部5のそれぞれがプッシャ11を軸心線CLに沿ってプリント配線基板1とは反対側へ押し、4つの節度操作部5のそれぞれがプッシャ11をプリント配線基板1とは反対側へ押した場合にはプッシャ11がシャフト16を起立状態のまま軸心線CLに沿ってプリント配線基板1とは反対側へ押し、プッシャ11がシャフト16をプリント配線基板1とは反対側へ押した場合にはシャフト16のガイド面20がボディ7の受け面10に接触することでシャフト16が起立状態のまま押込み位置から初期位置に復帰する。
2.ジョイスティック21の傾倒操作について
使用者がジョイスティック21の非操作状態でジョイスティック21を手指で傾倒操作した場合には、図2の(b)に示すように、シャフト16のガイド面20がボディ7の受け面10に案内されることでシャフト16が軸心線CLに対して交差する方向へ傾倒する。このシャフト16が傾倒する場合にはシャフト16のプッシャ操作部19がプッシャ11の係合部14から脱出し、シャフト16のプッシャ操作部19がプッシャ11の係合部14から脱出した場合には受圧面12に沿ってプリント配線基板1から遠ざかる方向へ移動する。このシャフト16のプッシャ操作部19が受圧面12に沿って移動する場合にはプッシャ11が4つの節度操作部5のそれぞれをプリント配線基板1側へ押し、プッシャ11が4つの節度操作部5のそれぞれをプリント配線基板1側へ押した場合には4つの節度部4の全てが自然状態から弾性変形状態になることで4つの節度操作部5のそれぞれが初期位置から限度位置に移動し、シャフト16が起立状態から軸心線CLに対して傾倒した傾倒状態になる。即ち、ジョイスティック21の傾倒操作は4つの節度部4の合計の弾性力に抗して行われるものであり、使用者がジョイスティック21を傾倒操作する場合には4つの節度部4の全てが自然状態から弾性変形状態になることで節度感を受ける。
【0018】
ジョイスティック21を傾倒操作する場合の操作方向には、図1の(b)に示すように、第1の方向と第2の方向と第3の方向と第4の方向と第5の方向と第6の方向と第7の方向と第8の方向の8つが設定されている。これら第1の方向〜第8の方向のそれぞれは円周方向に等間隔で設定されたものであり、4つの節度部4のそれぞれはジョイスティック21が第1の方向〜第8の方向のいずれに向けて傾倒操作される場合であってもプッシャ11がプリント配線基板1側へ移動することで自然状態から弾性変形状態になり、使用者はジョイスティック21を第1の方向〜第8の方向の8つのいずれに向けて傾倒操作する場合であっても相互に同一の節度感が得られる。
【0019】
使用者がジョイスティック21の傾倒状態でジョイスティック21から手指を離した場合には4つの節度部4のそれぞれが弾性変形状態から自然状態に復帰する。これら4つの節度部4のそれぞれが自然状態に復帰する場合には4つの節度操作部5のそれぞれがプッシャ11をプリント配線基板1とは反対側へ押し、4つの節度操作部5のそれぞれがプッシャ11をプリント配線基板1とは反対側へ押した場合にはプッシャ11の受圧面12からシャフト16のプッシャ操作部19に操作力が作用する。このプッシャ11の受圧面12からシャフト16のプッシャ操作部19に操作力が作用した場合にはシャフト16のガイド面20がボディ7の受け面10に案内されることでシャフト16が傾倒状態から起立状態に向けて移動し、シャフト16が傾倒状態から起立状態に向けて移動した場合にはシャフト16のプッシャ操作部19がプッシャ11の係合部14に係合することでシャフト16が起立状態に静止する。
【0020】
シャフト16にはスイッチレバーが固定されている。このスイッチレバーはジョイスティック21の非操作状態でスイッチに隙間を介して対向するものであり、ジョイスティック21が非操作状態から押込み操作された場合には現在位置からプリント配線基板1側へ移動することでスイッチを操作する。このスイッチはプリント配線基板1に搭載されたものであり、ジョイスティック21の非操作状態で電気的なオフ状態となり、ジョイスティック21が非操作状態から押込み操作されることで電気的なオフ状態からオン状態に切換わる。
【0021】
ボディ7内には第1のレバー〜第8のレバーの8つが収納されている。これら第1のレバー〜第8のレバーのそれぞれはジョイスティック21の非操作状態で非操作位置に静止するものであり、第1のレバーはジョイスティック21が非操作状態から第1の方向へ傾倒操作されることでシャフト16が第1の方向へ傾倒した場合に操作位置に移動し、第2のレバーはジョイスティック21が非操作状態から第2の方向へ傾倒操作されることでシャフト16が第2の方向へ傾倒した場合に操作位置に移動し、第3のレバーはジョイスティック21が非操作状態から第3の方向へ傾倒操作されることでシャフト16が第3の方向へ傾倒した場合に操作位置に移動し、第4のレバーはジョイスティック21が非操作状態から第4の方向へ傾倒操作されることでシャフト16が第4の方向へ傾倒した場合に操作位置に移動する。第5のレバーはジョイスティック21が非操作状態から第5の方向へ傾倒操作されることでシャフト16が第5の方向へ傾倒した場合に操作位置に移動し、第6のレバーはジョイスティック21が非操作状態から第6の方向へ傾倒操作されることでシャフト16が第6の方向へ傾倒した場合に操作位置に移動し、第7のレバーはジョイスティック21が非操作状態から第7の方向へ傾倒操作されることでシャフト16が第7の方向へ傾倒した場合に操作位置に移動し、第8のレバーはジョイスティック21が非操作状態から第8の方向へ傾倒操作されることでシャフト16が第8の方向へ傾倒した場合に操作位置に移動する。
【0022】
プリント配線基板1には第1のジョイスティックスイッチ〜第8のジョイスティックスイッチの8つが搭載されている。これら第1のジョイスティックスイッチ〜第8のジョイスティックスイッチはジョイスティック21が非操作状態から第1の方向〜第8の方向のいずれに傾倒操作されるかに応じて電気的な状態が択一的に変化するものであり、ジョイスティック21が非操作状態から第1の方向へ傾倒操作された場合には第1のレバーが非操作位置から操作位置に移動することで第1のジョイスティックスイッチの電気的な状態を切換え、ジョイスティック21が非操作状態から第2の方向へ傾倒操作された場合には第2のレバーが非操作位置から操作位置に移動することで第2のジョイスティックスイッチの電気的な状態を切換え、ジョイスティック21が非操作状態から第3の方向へ傾倒操作された場合には第3のレバーが非操作位置から操作位置に移動することで第3のジョイスティックスイッチの電気的な状態を切換え、ジョイスティック21が非操作状態から第4の方向へ傾倒操作された場合には第4のレバーが非操作位置から操作位置に移動することで第4のジョイスティックスイッチの電気的な状態を切換える。ジョイスティック21が非操作状態から第5の方向へ傾倒操作された場合には第5のレバーが非操作位置から操作位置に移動することで第5のジョイスティックスイッチの電気的な状態を切換え、ジョイスティック21が非操作状態から第6の方向へ傾倒操作された場合には第6のレバーが非操作位置から操作位置に移動することで第6のジョイスティックスイッチの電気的な状態を切換え、ジョイスティック21が非操作状態から第7の方向へ傾倒操作された場合には第7のレバーが非操作位置から操作位置に移動することで第7のジョイスティックスイッチの電気的な状態を切換え、ジョイスティック21が非操作状態から第8の方向へ傾倒操作された場合には第8のレバーが非操作位置から操作位置に移動することで第8のジョイスティックスイッチの電気的な状態を切換える。
【0023】
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
ジョイスティック21が非操作状態から第1の方向〜第8の方向のそれぞれに傾倒操作された場合にはシャフト16のプッシャ操作部19がプッシャ11の受圧面12を押すことでプッシャ11をプリント配線基板1側へ移動操作し、プッシャ11がプリント配線基板1側へ移動した場合には4つの節度部4のそれぞれを節度操作部5を介して押すことで自然状態から弾性変形状態に変形させるように構成した。即ち、ジョイスティック21が第1の方向〜第4の方向のそれぞれに傾倒操作される場合には4つの節度部4の全てが弾性変形し、第5の方向〜第8の方向のそれぞれに傾倒操作される場合にも4つの節度部4の全てが弾性変形するので、前者の場合および後者の場合相互間で使用者が受ける節度感が相互に同一となる。
【符号の説明】
【0024】
1はプリント配線基板(ベース板)、4は伸縮部(節度部材)、11はプッシャ、12は受圧面、16はシャフト、19はプッシャ操作部(操作部)である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース板に設けられ、第1の状態および第1の状態とは異なる第2の状態相互間で弾性変形可能な複数の節度部材と、
前記複数の節度部材のそれぞれによって支えられたものであって、前記複数の節度部材のそれぞれを第1の状態から第2の状態に弾性変形させるためのプッシャと、
前記プッシャに設けられ、前記ベース板に向けて凹むものであって前記ベース板に近付くことに応じて直径寸法が小さくなる受圧面と、
前記ベース板に対して直交する起立状態を基準に相互に異なる複数の方向のそれぞれに傾倒操作されるシャフトと、
前記シャフトに設けられ、前記プッシャの受圧面の最深部に係合することで前記シャフトを起立状態に静止させる操作部を備え、
前記複数の節度部材のそれぞれは、前記シャフトの起立状態で第1の状態となるものであり、
前記シャフトの操作部は、前記シャフトが起立状態から複数の方向のそれぞれに傾倒操作された場合に前記プッシャの受圧面の最深部から脱出するものであって、前記プッシャの受圧面の最深部から脱出した場合には前記プッシャの受圧面を押すことで前記プッシャを前記ベース板に向けて移動操作するものであり、
前記プッシャは、前記シャフトが起立状態から複数の方向のいずれに傾倒操作された場合であっても前記ベース板に向けて移動することで前記複数の節度部材の全てを第1の状態から第2の状態に弾性変形させることで前記シャフトの傾倒操作に節度感を付与することを特徴とするスイッチの操作装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−113930(P2012−113930A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261137(P2010−261137)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】