説明

スカム除去装置

【課題】水処理設備の沈殿池等において水面に浮遊するスカムを簡単な構造で容易に除去することのできるスカム除去装置を提供すること。
【解決手段】沈殿池1内に設けられるトラフ11の一側面を形成する側板12を揺動可能に設け、側板12にはフロート15を取り付け、側板12に揺動可能に取り付けられたロッド16にはフロート15を所定の水面下位置に保持する錘20を取り付けたので、フロート15による浮力と錘20とのバランスによって側板12の上面を沈殿池1の水位に関係なく一定の水面下位置を保つことができるようにし、水面に浮遊するスカムSを容易にトラフ11内に取り込むことができるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スカム除去装置に関し、特に水処理設備の沈殿池等における水面上の浮遊物(スカム)を効果的に除去するスカム除去装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水処理設備の沈殿池等においては、水面に浮遊物(スカム)が滞留し、これが水の浄化処理の妨げになる。このため浮遊するスカムを随時取り除いてやる必要がある。このスカムを除去する装置として、沈殿池の幅一杯の長さを有する円筒形状でスカム流入口が開口されたパイプスキマーを設け、スカムかき寄せ機でスカムをパイプスキマーの流入口に向けてかき寄せていた。
【0003】
ところが、スカムかき寄せ機のかき寄せ板(フライト板と称される)は構造上パイプスキマーの流入口に接近させることができず、通常2〜3mまでしか近づけることができない。また、この円筒形状のパイプスキマーの場合、長さが長いのでスカム流入口への水の越流速度はパイプスキマーの流出口に近いほど速く、反対側ほど遅くなる。このため、越流速度の遅い方の水面上に浮遊するスカムがそのまま水面に滞留し易く、うまく除去できないという問題があった。
【0004】
この問題を解決するために、一側を浮遊物の誘引口として水面よりも深く開口したトラフと、の誘引口の近くに配され水面を境に上下運動する堰と、内部に液体を流入させるタンクと錘とでシーソー運動を行うシーソー機構とを設け、このシーソー機構によって堰を上下駆動する浮遊物除去装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平7−305325号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述の特許文献1に記載された装置では、シーソー機構のタンク内に液体を流入させて反対側の錘とのバランスを崩すことによって堰を下降させ、また、タンク内の液体を流出させることによって堰を上昇させるので、各部の調整が難しく、またスカムの浮遊した水面の堰止めと越流とのタイミング制御をきめ細かく行うことが困難で、スカムを効率良く除去することができなかった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、水処理設備の沈殿池等において水面に浮遊するスカムを簡単な構造で容易に除去することのできるスカム除去装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、沈殿池内に固定されて水面に浮遊するスカムを流入させるとともに外部に排出する上面が開口したトラフと、該トラフに揺動可能に設けられ、トラフの一側面を形成する側板と、該側板に取り付けられたフロートと、該側板に揺動可能に取り付けられ、上方に屹立するロッドと、該ロッドに取り付けられ、前記フロートを所定の水面下位置に保持する錘とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明によれば、沈殿池内に設けられるトラフの一側面を形成する側板は揺動可能に設けられ、側板にはフロートが取り付けられ、側板に揺動可能に取り付けられたロッドにはフロートを所定の水面下位置に保持する錘が取り付けられているので、フロートによる浮力と錘とのバランスによって側板の上面は沈殿池の水位に関係なく一定の水面下位置を保つことができる。このため、水面に浮遊するスカムを容易にトラフ内に取り込むことができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記側板の揺動位置を固定する側板固定手段が設けられたことを特徴とする。請求項2の発明によれば、側板の揺動位置が固定手段によって固定されるので、トラフ内の水を排水する時に側板が煽られることがなく、揺動支点の寿命が長い。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記トラフは排出口を有しており、該排出口を開閉する開閉手段が設けられたことを特徴とする。請求項3の発明によれば、トラフの排出口には開閉手段が設けられているので、トラフ内の水をスカムごと容易に排水することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1、2、又は3のうちいずれか1項に記載の発明において、前記側板を上方に揺動させるリフト手段が設けられたことを特徴とする。請求項4の発明によれば、側板を上方に揺動させるリフト手段が設けられているので、側板の上面を水面から上に突出させることができ、この状態でトラフ内を排水することによりトラフ内のスカムと水とを完全に排出させることができる。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記トラフ内に貯留されたスカム混入水を外部に排出するポンプが設けられたことを特徴とする。請求項5の発明によれば、トラフ内に貯留されたスカム混入水を外部に排出するポンプを有しているので、既存の水処理設備の沈殿池に設置する場合であっても、既設のパイプスキマーをそのまま用い、トラフ内に貯留されたスカム混入水を既設のパイプスキマー内に排出することができる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明のスカム除去装置によれば、沈殿池内に設けられるトラフの一側面を形成する側板は揺動可能に設けられ、側板にはフロートが取り付けられ、側板に揺動可能に取り付けられたロッドにはフロートを所定の水面下位置に保持する錘が取り付けられているので、フロートによる浮力と錘とのバランスによって側板の上面は沈殿池の水位に関係なく一定の水面下位置を保つことができる。このため、水面に浮遊するスカムを容易にトラフ内に取り込むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下添付図面に従って本発明に係るスカム除去装置の好ましい実施の形態について詳説する。尚、各図において同一部材には同一の番号または記号を付している。
【0015】
図1は、本発明のスカム除去装置を概念的に表わした断面図である。スカム除去装置10は、沈殿池1の水面に浮遊するスカムSを流入させて排出するトラフ11を有している。トラフ11はステンレススチール製又は樹脂製で、上方が開口したU字形断面を有する箱状で、沈殿池1の幅方向一杯の長さを有している。
【0016】
トラフ11は、トラフ本体11AとU字形断面の一側面(図1における左側側面)の上半分を形成するトラフ本体11Aとは別部材である側板12とで構成されている。側板12は、支点部材13によってトラフ本体11Aに対して揺動自在に連結されている。また、この側板12とトラフ本体11Aとの連結部はゴム製のシール部材14で覆われ、スカムSやその他の異物によって支点部材13の動きが阻害されることと水漏れ防止を行っている。
【0017】
側板12の上部には中空のフロート15が取り付けられている。また、側板12の長手方向中央部には、取り付けブロック17及び支点部材18を介してロッド16が揺動自在に連結され、上方に屹立している。更に、ロッド16の先端部には受け台19が取り付けられ、受け台19の上には複数のドーナツ状の錘20、20、…が載置されている。
【0018】
トラフ11は、沈殿池1の隔壁2に設けられた梁(もしくは架台)21にビーム22を介して取り付けられ、沈殿池1内に垂下される。この時、トラフ本体11Aの側板12が取り付けられた一面とは反対側の一面(図1における右側側面)の上部は水面から突出するように垂下される。
【0019】
また、側板12はトラフ本体11Aに対して揺動自在に連結され、フロート15による浮力と側板12及びロッド16や錘20、20、…等の質量による重力方向の力とを受けている。このため、錘20を調節することにより、側板12の上端を所定の水面下位置Hに調整することができるようになっている。この水面下位置Hは、沈殿池1の水位の変化があっても常に一定に保たれる。
【0020】
なお、ロッド16は、梁21に形成された長孔21Aによって図1の紙面と垂直方向が規制され、長孔21Aの長手方向に案内されるようになっており、側板12の揺動に対応して移動できるようになっている。
【0021】
スカム除去装置10は、側板12が所定量揺動した位置で側板12を固定する側板固定手段30を有している。側板固定手段30は、ロッド16に固定されたラック部材31と、ガイドブロック34によって左右に移動可能に設けられた爪部材32と、ホルダ36によって梁21に固定されたエアーシリンダ33とからなっている。
【0022】
ガイドブロック34は取り付け板35によってホルダ36に固定され、爪部材32はエアーシリンダ33のシャフトに取り付けられて、エアーシリンダ33の作動によって左右に移動される。
【0023】
側板12の揺動を固定する時は、エアーシリンダ33によって押し出された爪部材32がラック部材31を押圧してロッド16を、梁21に形成された長孔21Aの左端部に押付けるとともに、爪部材32の先端がラック部材31のラック溝に噛合い、ロッド16が固定されて側板12が固定される。また、エアーシリンダ33のシャフトが後退することによって、側板12の固定が解除される。
【0024】
トラフ11は、底部に排水口11Bが形成されており、スカム除去装置10はこの排水口11Bを開閉する開閉手段40を有している。開閉手段40は、排水口11Bを閉鎖可能なゴム製又は樹脂製のボール栓41、ホルダ45で梁21に固定されたエアーシリンダ44、ローラ43を介してボール栓41とエアーシリンダ44のシャフトとを接続するワイヤ42とからなっている。
【0025】
エアーシリンダ44のシャフトを後退させることによって排水口11Bが開口され、トラフ11内の水とスカムSが排出され、エアーシリンダ44のシャフトを前進させることによって排水口11Bが閉鎖されるようになっている。
【0026】
また、スカム除去装置10は、側板12を上方に揺動(図1においては時計方向に揺動)させるリフト手段50を有している。リフト手段50は、ロッド16に固定された受け板51と、ホルダ53で梁21に固定されたエアーシリンダ52とからなっている。
【0027】
エアーシリンダ52のシャフトを前進させることによって受け板51を介してロッド16を押し上げ、側板12を上方に揺動させ、エアーシリンダ52のシャフトを後退させることによって側板12を元に戻すようになっている。
【0028】
側板12を上方に最大に揺動させた場合、側板12の上端が水面上に十分突出できるようになっており、この状態にすることによりトラフ11内への水の流入を停止する事ができる。
【0029】
スカム除去装置10は以上のような構造となっているため、側板12の上端を沈殿池1の水位の変化に関係なく常に水面下位置Hを所定の値に維持することができ、水面に浮遊するスカムSを常時トラフ11内に流入させることができる。
【0030】
実際には、側板12の上端の水面下位置Hが20mm程度になるように、錘20を調整する。側板12の上端の水面下位置Hが10mm程度以下では水面に浮遊するスカムSがトラフ11内に流入し難い。
【0031】
また、開閉手段40を作動させてトラフ11内の水とスカムSを排出する時に、固定手段30を作動させて側板12が揺動しないように固定する。これによりトラフ11内の排水中に側板12のふらつきを抑えることができ、支点部材13の損傷を防ぎ、トラフ11の長寿命化を図ることができる。
【0032】
また、リフト手段50を作動させて側板12の上端を水面上に十分突出させ、この状態で開閉手段40を作動させることにより、トラフ11内に水が入ってこないので、トラフ11内の水とスカムSとを全排出することができる。
【0033】
図2は、本発明に係るスカム除去装置10を沈殿池1に設置した状態を表わす平面図である。沈殿池1は複数(図2においては3個)の沈殿槽からなり、各沈殿槽1A、1B、1Cは互いに隔壁2で仕切られており、各沈殿槽1A、1B、1Cは直列に接続されている。
【0034】
各沈殿槽1A、1B、1Cには夫々スカム除去装置10が取り付けられている。また、各沈殿槽1A、1B、1Cには図示しないスカムかき寄せ機が設けられ、フライト板で沈殿層内の水面に浮遊するスカムSをスカム除去装置10に向けてかき寄せている。
【0035】
各スカム除去装置10のトラフ11は夫々の副管4Aを経由して主排水管4に接続されており、各スカム除去装置10のトラフ11から排出される水とスカムSは夫々の副管4Aを流れて主排水管4に合流し、最終の沈殿槽(図2の場合は沈殿槽1C)の外側に設けられたスカムピット3に排出される。
【0036】
次に、本発明に係るスカム除去装置10の作用について説明する。図3は、スカム除去装置10の動作を説明するフローチャートである。スカム除去装置10のトラフ11の側板12は、上端が沈殿池1の水面下約20mmの位置に保持されているので、水面に浮遊するスカムSは図示しないスカムかき寄せ機によってトラフ11に向けてかき寄せられ、常時トラフ11内に流入している。
【0037】
トラフ11内のスカムSを排出する場合は、先ず、側板固定手段30を作動させ、ロッド16を固定する。即ちエアーシリンダ33を作動させて爪部材32でラック部材31を押圧してラック溝に噛み合わせる。これによりロッド16が固定され、側板12が水面下約20mmの位置で固定される(ステップS11)。
【0038】
次に、開閉手段40を作動させ、トラフ11内の排水を開始する。即ち、エアーシリンダ44のシャフトを後退させてボール栓41を上昇させ、トラフ11の排水口11Bを開口し排水を開始する(ステップS12)。
【0039】
これにより、トラフ11内のスカムSは水とともに副管4Aからスカムピット3に排出される。それとともに、側板12が水面下約20mmの位置にあるのでトラフ11内へは次々にスカムSが流入し、順次排出される。このとき側板12は側板固定手段30で固定されているので、水流によってふらふらすることがなく、側板12を取り付けている支点部材13に無理な力が加わらない。
【0040】
図示しない制御装置のタイマーで設定した時間が経過すると、エアーシリンダ33のシャフトを後退させ、側板12の固定を解除するとともに、リフト手段50のエアーシリンダ52を作動させ、側板12の上端を水面上に突出させ、次いでエアーシリンダ33を作動させて再度側板を固定する。この状態で側板12は堰となり、トラフ11への水の流入が停止され、所定時間経過するとトラフ11内の水は完全に排出される(ステップS12)。
【0041】
この所定時間はタイマーで設定されており、タイムアップすると開閉手段40を作動させ、排出口11Bを閉鎖する。即ち、エアーシリンダ44のシャフトを前進させ、ボール栓41で排出口11Bを閉塞する(ステップS14)。
【0042】
次に、側板固定手段30のエアーシリンダ33を作動させ、ロッド16の固定を解除して側板12を揺動可能状態にする(ステップS15)。
【0043】
次いで、リフト手段のエアーシリンダ52のシャフトを後退させ、側板12の上端を水面下位置20mmに戻す(ステップS16)。
【0044】
以上により、スカムかき寄せ機によってかき寄せられたスカムSを効率良く除去することができる。なお、前述したスカム除去動作は、通常1時間に1回程度自動で行われ、沈殿池1の水面に浮遊するスカムSが効果的に除去される。
【0045】
また、本発明のスカム除去装置10では、側板固定手段30、排出口11Bの開閉手段40、及びリフト手段50の駆動源はすべて高圧エアーを用いているので、特別な動力源を必要としない。
【0046】
ただし、側板固定手段30、排出口11Bの開閉手段40、及びリフト手段50の駆動はエアーシリンダに限るものではなく、電動機等その他の既知の駆動装置を用いてもよい。
【0047】
次に、本発明のスカム除去装置の別の実施形態について説明する。図4は、別の実施形態を概念的に説明する断面図である。この実施形態は、既設の沈殿池1にスカム除去装置10Aを取り付ける場合のもので、既設のパイプスキマー5を回転させずに固定させ、そのまま排水管として用いる。
【0048】
このスカム除去装置10Aは、梁21に取り付けられた排水槽61を有している。また、トラフ11と排水槽61との間にはポンプとしてエアーリフトポンプ62が設けられ、トラフ11の排水口11Bとエアーリフトポンプ62との間が管63で連結され、エアーリフトポンプ62と排水槽61との間は管64で接続されている。排水槽61には管65がパイプスキマー5に向けて取り付けられている。
【0049】
なお、本発明ではポンプはエアーリフトポンプ62に限るものではない。電動ポンプ等、既知の揚程手段を用いてもよい。
【0050】
スカム除去装置10Aのその他の構造は、前述した実施の形態のスカム除去装置10から開閉手段40を除いた構造と同一であるので、その他の構造の説明は省略する。
【0051】
このスカム除去装置10Aの動作は以下のようになる。先ず、側板固定手段30を作動させ、ロッド16を固定する。これにより側板12が水面下約20mmの位置で固定される。
【0052】
次に、エアーリフトポンプ62を作動させ、トラフ11内の排水を開始する。これによりトラフ11内の水とスカムSは管63、64を経由して排水槽61に揚げられ、管65からパイプスキマー5に排出される。
【0053】
それとともに、側板12が水面下約20mmの位置にあるのでトラフ11内へは次々にスカムSが流入し、順次排出される。このとき側板12は側板固定手段30で固定されているので、水流によってふらふらすることがなく、側板12を取り付けている支点部材13に無理な力が加わらない。
【0054】
図示しない制御装置のタイマーで設定した時間が経過すると、エアーシリンダ33のシャフトを後退させ、側板12の固定を解除するとともに、リフト手段50のエアーシリンダ52を作動させ、側板12の上端を水面上に突出させ、次いでエアーシリンダ33を作動させて再度側板を固定する。この状態で側板12は堰となり、トラフ11への水の流入が停止され、所定時間経過するとトラフ11内の水は完全に排出される。
【0055】
この所定時間はタイマーで設定されており、タイムアップするとエアーリフトポンプ62の作動を停止させ、排出口11Bからの排水を停止する。
【0056】
次に、側板固定手段30のエアーシリンダ33を作動させ、ロッド16の固定を解除して側板12を揺動可能状態にする。次いで、リフト手段のエアーシリンダ52のシャフトを後退させ、側板12の上端を水面下位置20mmに戻す。
【0057】
以上がスカム除去装置10Aの動作である。この実施形態においても、駆動源は全て高圧エアーであり、スカム除去装置10Aを既設の沈殿池に容易に設置することができ、効果的にスカムSを除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の実施の形態に係るスカム除去装置を表わす断面図
【図2】スカム除去装置を設置した沈殿池を表わす平面図
【図3】本発明の実施の形態に係るスカム除去装置の作用を説明するフローチャート
【図4】本発明のスカム除去装置の別の実施形態を表わす断面図
【符号の説明】
【0059】
1…沈殿池、10、10A…スカム除去装置、11…トラフ、11B…排水口、12…側板、15…フロート、16…ロッド、20…錘、30…側板固定手段、33、44、52…エアーシリンダ、40…開閉手段、41…ボール栓、50…リフト手段、62…エアーリフトポンプ(ポンプ)、H…水面下位置、S…スカム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
沈殿池内に固定されて水面に浮遊するスカムを流入させるとともに外部に排出する上面が開口したトラフと、
該トラフに揺動可能に設けられ、トラフの一側面を形成する側板と、
該側板に取り付けられたフロートと、
該側板に揺動可能に取り付けられ、上方に屹立するロッドと、
該ロッドに取り付けられ、前記フロートを所定の水面下位置に保持する錘とを備えたことを特徴とするスカム除去装置。
【請求項2】
前記側板の揺動位置を固定する側板固定手段が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のスカム除去装置。
【請求項3】
前記トラフは排出口を有しており、該排出口を開閉する開閉手段が設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスカム除去装置。
【請求項4】
前記側板を上方に揺動させるリフト手段が設けられたことを特徴とする請求項1、2、又は3のうちいずれか1項に記載のスカム除去装置。
【請求項5】
前記トラフ内に貯留されたスカム混入水を外部に排出するポンプが設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスカム除去装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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