説明

スクリーン装置

【課題】収納ボックスに自動収納可能な横引きのスクリーン装置において、ラッチ部材の構造を簡単化すると同時に係脱操作を容易にし、可動框等に対する取り付け及び位置の調整、並びにスクリーン枠の天地を逆にする場合の付け替えを簡単且つ容易にする。
【解決手段】可動框6と受け枠3との間に設けられるラッチ機構が、可動框に取り付けられる掛け鈎16aを有するラッチ部材15と上記受け枠3のラッチ受け18によって構成される。ラッチ部材は、可動框の框材10に摺動可能に外嵌して所要位置に固定される本体16に、ラッチ受けの係合縁18bに乗り上げるガイド斜面16bとそれに係合する掛け鈎16aと、ラッチ解除時に可動框を上動させる持上げ面16dを有する。ラッチ受けは、掛け鈎が挿入される凹部18aの開口下縁に係合縁18bを有する。上下横枠4,5間に、掛け鈎がラッチ受けの係合縁に乗り上げるのを許容する寸法的余裕を持たせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリーン枠の上下横枠にガイドさせた可動框により開閉操作可能にしたスクリーンをスプリングの付勢力で収納するようにした横引きのスクリーン装置に関するものであり、更に具体的には、上記可動框とスクリーンの展張状態において該可動框が当接する受け枠との間に設けられるラッチ機構を改良してなるスクリーン装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、防虫や遮光、目隠し、断熱等のためのスクリーン装置において、スクリーンを展張した状態で可動框を受け枠に保持させるラッチ機構としては、可動框とスクリーン枠における受け枠との間にマグネットを用いたり、掛け鈎等を用いているが、それぞれに問題点もあり、一層の簡単化、操作性の改善が望まれている。
例えば、上記マグネットを用いる場合には、安定的な吸着のためにマグネットの吸着力を大きくすると、スクリーンの収納のためにマグネットを吸着状態から離脱させるのに比較的大きな操作力を必要とし、また、風等によりスクリーンが煽られたときや、スクリーンに不測の外力が作用したときに、そのラッチ機構が外れてスクリーンが不用意に収納されることがあるなど、ラッチ機能が不安定である。更に、上記スプリングの付勢力の違いによりマグネットの引離し荷重が変化してしまうという問題がある。
【0003】
一方、このラッチ機能を安定化させるために掛け鈎を設ける場合には、上記マグネットを用いる場合に比して構造的に複雑化すると共に部品点数が多くなり、特にスクリーン装置の天地を逆にすることにより吊り元を左右逆に変更可能にするとき、一般的には、掛け鈎をそのまま利用することができず、天地が逆の姿勢で係脱できるように付け替えることが必要であり、仮に天地を逆にしたときにもラッチ機構の係脱が可能に構成されているにしても、その場合には、天地を正逆にする場合のラッチ機構を個別的に併設するのが通例であり、そのため、至便ではあるが部品点数が多くなり、比較的高価なものになる。
【0004】
上述したところからすれば、上記ラッチ機構は、マグネットを用いる場合よりも掛け鈎を用いる方が安定的なラッチ機能を発揮させることができるが、構造的に複雑化すると共に部品点数が多くなるなどの問題があり、そのため、特許文献1に開示されているものよりも構造を更に簡単化すると共に係脱操作を容易にし、また、そのラッチ機構を構成する部材の可動框及び受け枠に対する取り付け及び上下位置の相互調整を簡単且つ容易にすると同時に、スクリーン装置の天地を逆にして吊り元を左右逆に変更する場合の付け替えをも簡単にすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−221811号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の技術的課題は、可動框に作用するスプリングの付勢力によりスクリーンを収納ボックスに収納可能にした横引きのスクリーン装置において、ラッチ部材として安定的に機能を発揮する掛け鈎を有するものを、その構造を簡単化すると同時に係脱操作を容易にし、また、そのラッチ機構を構成する部材の可動框及び受け枠に対する取り付け及び上下位置の調整、並びにスクリーン装置の天地を逆にして吊り元を左右逆に変更する場合のラッチ部材の付け替えを簡単且つ容易にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、左右一対の縦枠の一方を、開閉可能に張設するスクリーンの収納ボックスとし、その他方を、該スクリーンの一端に連結された可動框のスクリーン展張時の受け枠とし、該可動框をスクリーン枠の上下横枠にガイドさせて、該可動框に作用する付勢力によりスクリーンを上記収納ボックスに収納可能にした横引きのスクリーン装置において、上記可動框が、断面形状一定で長尺の框材における上下端に上記上下横枠にガイドされるガイド部材を備えたものとして構成され、上記可動框と上記スクリーンの展張状態において該可動框が当接する受け枠との間に設けられるラッチ機構が、上記可動框に取り付けられるところの掛け鈎を有するラッチ部材と上記受け枠に設けられるラッチ受けとによって構成され、上記ラッチ部材が、上記可動框の框材の長手方向に摺動可能に外嵌して該框材の所要位置に固定されるラッチ部材の本体に、上記受け枠におけるラッチ受けの係合縁に乗り上げるガイド斜面とその基端側に位置して上記係合縁に係合する掛け鈎とを設けると共に、ラッチ解除時に該ラッチ部材と共に可動框を上動させるための持上げ面を設けることにより構成され、上記ラッチ受けが、上記掛け鈎が挿入される凹部の開口下縁に上向きの上記係合縁を有するものとして構成され、上記可動框の上下端をガイドする上下横枠間に、可動框における上記掛け鈎がラッチ受けの係合縁に乗り上げるのを許容する寸法的余裕を持たせていることを特徴とするスクリーン装置が提供される。
【0008】
本発明に係るスクリーン装置の好ましい実施形態においては、上記可動框における框材が、その表裏側に該框材の長手方向に沿って設けられている手掛け溝を備え、上記ラッチ部材本体が、上記手掛け溝にそれぞれ嵌入するブロック状部を有していて、上記持上げ面が該ブロック状部に形成される。
【0009】
また、本発明に係るスクリーン装置の他の好ましい実施形態においては、上記スクリーン枠の外形を上下対称形状に形成し、上記ラッチ部材本体におけるガイド斜面、掛け鈎及び持上げ面を上下対称に形成すると共に、上記ラッチ受けを受け枠に上下反転して取り付け可能とし、該スクリーン枠をその枠面内において180°回転させて天地を逆にすることにより吊り元を左右逆に変更した状態においても、ラッチ機構を機能可能なものとして構成される。
【0010】
更に、本発明に係るスクリーン装置の他の好ましい実施形態においては、上記ラッチ部材が、可動框の框材に摺動可能に外嵌するラッチ部材の本体と、該本体における上記受け枠側に設けられたガイド斜面と、それらの基端側に位置する掛け鈎と、上記ラッチ部材の本体の両端において設けられ、上記框材の手掛け溝に嵌入するように形成されたブロック状部とを、合成樹脂により一体成形することにより構成される。
上記可動框により開閉可能なスクリーンは、巻取軸に内蔵したスプリングの付勢力で巻き取るロールスクリーンとすることができるが、一定幅で交互に逆方向に折り畳むことによりアコーディオン状に形成したスクリーンとすることもできる。
【0011】
上記構成を有するスクリーン装置において、スクリーンを展張する際には、可動框の手掛け溝に手を掛け、該可動框を受け枠側に移動させて該受け枠に当接させればよく、それによりラッチ部材の掛け鈎の下部にあるガイド斜面がラッチ受けの係合縁に乗り上げたうえで掛け鈎が該係合縁の背後に係合し、可動框が受け枠に保持されてスクリーンが展張状態になる。また、展張したスクリーンを収納ボックスに収めるには、可動框の手掛け溝内に位置する上記ラッチ部材のブロック状部の下面の持上げ面に指を掛け、該ラッチ部材と共に可動框を上動させて、掛け鈎がラッチ受けの係合縁を越える位置までラッチ部材を持ち上げると、可動框に作用する収納ボックスのスプリングの付勢力により可動框が収納ボックス側に引き寄せられ、スクリーンを展張していた建物開口部が開放される。
【0012】
スクリーンの開閉の左右勝手を変更する場合には、上記ラッチ受けを受け枠に上下反転させて取り付け、また、必要に応じて上記ラッチ部材をネジ等で可動框に取り付けている上下位置を調整し、可動框を受け枠に当接させる際にラッチ部材のガイド斜面がラッチ受けの係合縁に乗り上げる位置に固定すればよい。
いずれの場合においても、上記ラッチ部材を可動框の框材に外嵌する一体成形の部材として構成しておくと、該ラッチ部材の取り付け、調整等を極めて簡単且つ容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
以上に詳述した本発明によれば、可動框に作用するスプリングの付勢力によりスクリーンを収納ボックスに収納可能にした横引きのスクリーン装置において、ラッチ部材として安定的に機能を発揮する掛け鈎を有するものを用い、その構造を簡単化すると同時に係脱操作を容易にし、また、そのラッチ機構を構成する部材の可動框及び受け枠に対する取り付け及び上下位置の調整、並びにスクリーン装置の天地を逆にして吊り元を左右逆に変更する場合のラッチ部材の付け替えを簡単且つ容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係るスクリーン装置の実施の一例を示す正面図である。
【図2】同横断面図である。
【図3】(a)は可動框の断面図、(b)は該可動框に外嵌するラッチ部材の平面図である。
【図4】ラッチ部材を有する可動框とラッチ受けを有する受け枠の構成を示す要部斜視図である。
【図5】(a)はラッチ受けに対するラッチ部材の係合前の状態、(b)は最終的な係合状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1及び図2は本発明に係るスクリーン装置の実施例を示し、図3〜図5は当該実施例要部の構成を示している。
このスクリーン装置は、建物開口部に設置して、防虫、断熱、遮光、あるいは目隠し等に供するもので、建物開口部に設置されるスクリーン枠1を、左右一対の縦枠の一方を、張設するスクリーン9の巻取軸7の収納ボックス2とし、その他方を、該スクリーン9の一端が連結されて該スクリーンの開閉操作を行う可動框6の受け枠3とし、それらの収納ボックス2及び受け枠3を、上記可動框6の上下端をガイドする上下の横枠4,5によって相互に連結することにより、スクリーン枠1を一つのユニットとして構成したものである。
【0016】
上記収納ボックス2は、その内部に、スクリーン9を巻き取るために該スクリーン9の巻取り方向にばね付勢された回転自在の巻取軸7を備え、それによってスクリーン9を該巻取軸7に巻き取り可能に形成したものである。上記巻取軸7には、スクリーン9に常に巻取り方向への付勢力を付与するスプリング8を内蔵している。なお、この実施例では、上記スクリーン9が巻取軸7に巻かれたロールスクリーンであり、それを巻き戻すことによりスクリーン枠1内に張設するようにしているが、上記スクリーン9に代えて、一定幅で交互に逆方向に折り畳むことによりアコーディオン状に形成し、該スクリーンの収納ボックス2への収納は、該収納ボックス2に、該スクリーンに対して常にその折畳み方向への付勢力を付与するスプリングを内蔵したものとして構成することもできる。
【0017】
上記可動框6は、図3の(a)に示すような一定の断面形状を有する長尺の框材10の上下端に、図1に示すような、上下横枠4,5にガイドされるガイド部材11,12を備えたものとして構成され、上記框材10は、スクリーン9の展張状態において受け枠3に当接する当接面10aを備えると共に、スクリーン9の端部に設けた取付部材9aを弾性的に嵌着する取付溝10bを有し、更にその表裏側に該框材10の長手方向に沿って設けられている一対の手掛け溝10cを備えたものである。そして、上記可動框6の框材10と上記スクリーン9の展張状態において該可動框6が当接する受け枠3との間に、それらを当接状態に保持するところの、図4に示すようなラッチ機構が設けられている。
【0018】
上記ラッチ機構は、上記可動框6の框材10の長手方向に摺動可能に外嵌させて任意位置に取り付けられるところの、図3の(b)及び図4に示すような掛け鈎16aを有するラッチ部材15と、上記受け枠3に設けられるラッチ受け18とによって構成されるものである。
上記ラッチ部材15は、上記可動框6の框材10の長手方向に摺動可能に外嵌して該框材10の所要位置にネジ17の止着等の簡易な手段で固定されるものである。上記固定はネジに限るものではなく、また、図示のような掛け鈎16aの側部に限らず、任意位置において簡易に着脱できる手段を用いて固定することができる。一方、上記ラッチ受け18は、上記受け枠3に取り付けられ、上記掛け鈎16aが挿入される凹部18aの開口下縁に上向きの係合縁18bを有するものである。
【0019】
上記ラッチ部材15の構成について更に具体的に説明すると、該ラッチ部材15は、可動框6の框材10の周囲に、その長手方向に沿って摺動可能に外嵌するラッチ部材の本体16と、該本体16における受け枠3側の面に、図5に明瞭に示すところの、上記受け枠3におけるラッチ受け18の係合縁18bに乗り上げる上下一対のガイド斜面16bと、それらの基端側に位置して上記係合縁18bに係合する互いに上下の背向方向に向いた一対の上記掛け鈎16aとを設けると共に、図4に示すように、上記本体16の両端に設けられ、上記框材10の表裏側の手掛け溝10cにそれぞれ嵌入するように形成されて、上下面にラッチ解除時に可動框6を手動で上動させるための持上げ面16dを有するブロック状部16cを設け、これらを合成樹脂により一体成形したものである。なお、上記本体16における上下一対の掛け鈎16aやガイド斜面16b、ブロック状部16cの持上げ面16dは、後述のように、スクリーン枠1の天地を逆にして用いる場合に必要なものである。
【0020】
一方、上記ラッチ受け18は、図5に示すように、受け枠3に設けた取付孔3aの周囲に表面板18cの外縁を当接して該取付孔3aに嵌入し、該ラッチ受け18に設けた弾性的係合子19を上記取付孔3aの内縁に係合させることにより受け枠3に保持させたもので、上記係合子19は、上記表面板18cに設けた操作孔18dを通して離脱用ピンを挿入することにより、上記取付孔3aの内縁から離脱させ得るもので、それにより上記ラッチ受け18を受け枠3から取り外し可能に形成している。従って、スクリーン枠1の天地を逆にして用いる場合には、上記ラッチ受け18を簡単に取り外してその上下を反転させることができる。
【0021】
上記ラッチ受け18が、凹部18aの開口下縁に上向きの係合縁18bを有するものであることは前述した通りであるが、図4に明瞭に示すように、その係合縁18bの外側に掛け鈎16aの上動を助ける斜面18eを設けておくのが望ましい。
なお、上記ラッチ受け18は、受け枠3自体の開口に上記係合縁18bに相当するものを設けることによっても構成できるが、この場合には、スクリーン枠1の天地を逆にして用いる場合を考慮すると、上記係合縁18bは受け枠3の開口の上下縁を設けておく必要がある。
【0022】
上記スクリーン装置は、スクリーン枠1をその枠面内において180°回転させて、その天地を逆にして設置することにより吊り元を左右逆に変更し、スクリーン9の開閉を左勝手または右勝手のいずれにも対応可能にしたものであるが、上記スクリーン枠1は、それを上下反転したときに完全に同一形態のものとして構成する必要はなく、スクリーン9の開閉を左勝手または右勝手のいずれにおいても使用できる程度に外形及び機能が同じものであればよい。勿論、上記ラッチ機構は、上述したところから明らかなように、スクリーン枠1の天地を逆にした状態においても機能可能に構成している。
【0023】
上記構成を有するスクリーン装置において、スクリーン9を展張する際には、可動框6の框材10の手掛け溝10cに手を掛け、該可動框6を受け枠3側に移動させて該受け枠3に当接させればよく、それにより、図5の(a)に示すように、ラッチ部材15の掛け鈎16aの先端側にあるガイド斜面16bがラッチ受け18の係合縁18bに乗り上げたうえで、同図の(b)に示すように、該掛け鈎16aが該係合縁18bの背後に係合し、可動框6が受け枠3に保持されてスクリーン9が展張状態になる。
【0024】
また、展張したスクリーン9を収納ボックス2に収めるには、可動框6の手掛け溝10c内に位置する上記ラッチ部材15のブロック状部16cの下面の持上げ面16dに指を掛け、該ラッチ部材15と共に可動框6を上動させて、掛け鈎16aがラッチ受け18の係合縁18bを越える位置までラッチ部材15を持ち上げると、可動框6に作用する収納ボックス2のスプリング8の付勢力により可動框6が収納ボックス2側に引き寄せられ、スクリーン9を展張していた建物開口部が開放される。
そのため、上記可動框6の上下端をガイドする上下横枠4,5間に、可動框6における上記掛け鈎16aがラッチ受け18の係合縁18bを越える位置まで上動するのを許容する寸法的余裕を持たせておく必要がある。
【0025】
スクリーン9の開閉の左右勝手を変更する場合には、上記ラッチ受け18を受け枠3に上下反転させて取り付けたうえで、スクリーン枠1をその枠面内において180°回転させて天地を逆にし、必要に応じて、上記ラッチ部材15をネジ17等で可動框6に取り付けている上下位置を調整し、可動框6を受け枠3に当接させる際にラッチ部材15のガイド斜面16bがラッチ受け18の係合縁18bに乗り上げる位置に固定すればよい。
いずれの場合においても、上記ラッチ部材15を可動框6の框材10に外嵌する一体成形の部材として構成しておくと、該ラッチ部材15の取り付け、調整等を極めて簡単且つ容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0026】
1 スクリーン枠
2 収納ボックス
3 受け枠
4,5 上下横枠
6 可動框
9 スクリーン
10 框材
15 ラッチ部材
16 ラッチ部材の本体
16a 掛け鈎
16b ガイド斜面
16d 持上げ面
18 ラッチ受け
18a 凹部
18b 係合縁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右一対の縦枠の一方を、開閉可能に張設するスクリーンの収納ボックスとし、その他方を、該スクリーンの一端に連結された可動框のスクリーン展張時の受け枠とし、該可動框をスクリーン枠の上下横枠にガイドさせて、該可動框に作用する付勢力によりスクリーンを上記収納ボックスに収納可能にした横引きのスクリーン装置において、
上記可動框が、断面形状一定で長尺の框材における上下端に上記上下横枠にガイドされるガイド部材を備えたものとして構成され、
上記可動框と上記スクリーンの展張状態において該可動框が当接する受け枠との間に設けられるラッチ機構が、上記可動框に取り付けられるところの掛け鈎を有するラッチ部材と上記受け枠に設けられるラッチ受けとによって構成され、
上記ラッチ部材が、上記可動框の框材の長手方向に摺動可能に外嵌して該框材の所要位置に固定されるラッチ部材の本体に、上記受け枠におけるラッチ受けの係合縁に乗り上げるガイド斜面とその基端側に位置して上記係合縁に係合する掛け鈎とを設けると共に、ラッチ解除時に該ラッチ部材と共に可動框を上動させるための持上げ面を設けることにより構成され、
上記ラッチ受けが、上記掛け鈎が挿入される凹部の開口下縁に上向きの上記係合縁を有するものとして構成され、
上記可動框の上下端をガイドする上下横枠間に、可動框における上記掛け鈎がラッチ受けの係合縁に乗り上げるのを許容する寸法的余裕を持たせている、
ことを特徴とするスクリーン装置。
【請求項2】
上記可動框における框材が、その表裏側に該框材の長手方向に沿って設けられている手掛け溝を備え、上記ラッチ部材本体が、上記手掛け溝にそれぞれ嵌入するブロック状部を有していて、上記持上げ面が該ブロック状部に形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のスクリーン装置。
【請求項3】
上記スクリーン枠の外形を上下対称形状に形成し、上記ラッチ部材本体におけるガイド斜面、掛け鈎及び持上げ面を上下対称に形成すると共に、上記ラッチ受けを受け枠に上下反転して取り付け可能とし、
該スクリーン枠をその枠面内において180°回転させて天地を逆にすることにより吊り元を左右逆に変更した状態においても、ラッチ機構を機能可能にしている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のスクリーン装置。
【請求項4】
上記ラッチ部材が、可動框の框材に摺動可能に外嵌するラッチ部材の本体と、該本体における上記受け枠側に設けられたガイド斜面と、それらの基端側に位置する掛け鈎と、上記ラッチ部材の本体の両端において設けられ、上記框材の手掛け溝に嵌入するように形成されたブロック状部とを、合成樹脂により一体成形することにより構成されている、
ことを特徴とする請求項2に従属する請求項3に記載のスクリーン装置。
【請求項5】
可動框により開閉可能なスクリーンを、巻取軸に内蔵したスプリングの付勢力で巻き取るロールスクリーンとした、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のスクリーン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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