説明

ステビオシドからステビオールを酵素的に調製する方法

本発明は、ペクチナーゼ、CYTOLASE PCL5(登録商標)を含有する市販の酵素混合物を使用して、ステビオシドからグリコシド残基を切断してステビオールを生成する方法を対象とする。好ましい方法では、反応は酵母培養物の存在下で実施される。カタツムリ(Helix pomatia)酵素とCYTOLASE PCL5(登録商標)との併用についてもまた、記載される。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の簡単な説明]
本発明は、ペクチナーゼ、CYTOLASE PCL5(登録商標)を含有する市販の酵素混合物を使用して、ステビオシドからグリコシド残基を切断し、ステビオールを生成する方法を対象とする。いくつかの好ましい方法では、反応は酵母存在下で実施される。
[背景技術]
【0002】
ステビア・リバウンディアナ(Stevia rebaudiana)は、主にノンカロリー甘味料として使用される甘味のある化合物、すなわちステビオシドおよびレバウジオシドAを含有する。ステビオールは、これらの化合物のアグリコン誘導体である。ステビオールは、認知機能を改善するのに使用し得る。例えば国際公開第2009/071277号パンフレット(DSM IP ASSETS,B.V.)を参照されたい。
【0003】
ステビオシドからのステビオールの製造は困難である。酸性条件下では、生成したステビオールがイソステビオールに転位するために、ステビオシドの酸加水分解は手間がかかる。ステビオールはこの方法によっては得られないとする、いくつかの文献報告さえある(Kohda et al 1976 Phytochemistry 15:981−983)。
【0004】
過ヨウ素酸ナトリウムを使用してステビオシドを切断し、ステビオールを生成する代案の方法が、Ogawa et al 1980;Tetrahedron 36:2641−2648に記載された。しかしこの方法は、有用な収率を達成するために、高度に希釈されたシステムと、大幅に過剰な(約10モル当量超)高価な過ヨウ素酸ナトリウムを必要とする。したがってこの方法は、大量のステビオールを製造するのには実用的でない。
【0005】
いくつかの酵素ベースの方法について、記載されている。
Bridel et al 1931 Bull.Soc.Chimie Biol.13:781−96は、エムルシン、ラムノジアスターゼ、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)または細断風乾した下面発酵酵母などの多様な「発酵製品」によってステビオシドが加水分解されないと述べた。同著者らは、カタツムリ(Helix pomatia)からのジアスターゼを成功裏に使用した。しかし彼らは1匹当たり「かろうじて0.5cmの純粋な消化液」を得たので、大量生産には適さない。Mosettig et al,1955 J.Org.Chem.20:884−899もまた、グルコシドの酵素的加水分解を使用して、「酵素汁」と称されるカタツムリ酵素製剤と「乾燥製剤」とを使用して、少量(0.5グラム未満)のステビオールを生成した。本酵素のさらなる特性解析については、記載されていない。
【0006】
前出のKhodaらは、他の著者が粗製ヘスペリジナーゼを使用して、ステビオシドからステビオールを作り出したが、これを反復すると所望のステビオールではなく、レバウジオシドBとグルコースが得られたことを報告した。
【0007】
Ruddat et al 1965 Arch.Biochem.Biophys.110:496−499;Gianfagna et al.1983 Phytochemistry 22(2):427−430;およびPezzuto et al.1985 Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:2475−2482は、それぞれ、様々な市販のペクチナーゼ(それぞれRohm & Haasからの「Pectinol 59L」;Corning Biosystemsからの「Pectinol 50L」;Rohm & Haasからの「Pectinol AC」)を使用した手順を記載した。Davis et al,1992 Phytopathology 82:1244−50は、「Pectinol 59L」がもはや市販されていないこと、そして他のPectinolが依然として販売されているかどうかは不明である旨を報告した。
【0008】
商業的大量生産に適した、ステビオシドからステビオールを生産する効率的な方法に対する必要性がある。
[発明の詳細な説明]
【0009】
本発明に従って、市販の酵素製剤CYTOLASE PCL5(登録商標)が、ステビオシドを切断してステビオールを生成でき、効率的かつ商業的に実行可能な方法で使用し得ることが分かった。したがって本発明の一態様は、
a)ステビオシドをCYTOLASE PCL5(登録商標)酵素製剤に接触させるステップと、
b)ステビオールを回収するステップ
を含んでなる、ステビオールを製造する方法である。
【0010】
切断中に遊離される糖類(グルコース)が上の酵素反応を阻害し得ることもまた発見された。したがって上の反応は、酵母存在下で実施されることが好ましい。酵母は結果として生じるグルコースを除去し得て、したがって酵素反応は妨げられずに進行し得る。したがって本発明の別の態様は、
a)ステビオシドを生酵母培養の存在下でCYTOLASE PCL5(登録商標)酵素製剤と接触させるステップと、
b)ステビオールを回収するステップ
を含んでなる、ステビオールを製造する方法である。
【0011】
本明細書全体を通じて、化合物名の後にある番号は、以下の図で示される化合物を指す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】レバウジオシドAおよびステビオシドの加水分解を示す。
【図2】カタツムリ(Helix pomatia)酵素とペクチナーゼよるステビオシドの加水分解を示す。
【0013】
「CYTOLASE PCL5」は、DSM Food Specialties,Delft,The Netherlandsから市販される酵素製剤である。これはアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)の選択されたGRAS株から得られる酵素の混合物であり、ペクチナーゼとヘミセルラーゼを含む。これはガラクツロン酸含有量の低いジュースを製造して、果汁調製品を清澄化するのに一般的に使用されるが、他用途の報告もまたある。
・そのβ−D−グルコシダーゼ活性をワインおよびシャンパンの製造において使用し得る(国際公開第1998/38316号パンフレット参照)。
・そのβ−グルコピラノシダーゼおよびα−ラムノシダーゼ活性を使用してステロイドグリコシドを加水分解し、デスグルコデスラムノラシンを製造し得る(米国特許第6,911,325号明細書)。
【0014】
「酵母」とは、サッカロミセス・セレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)(Saccharomyces cerevisceae)、サッカロミセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)、または既知の技術を使用した大規模発酵で使用し得る他の酵母種を指すが、ただし酵母はグルコースを二酸化炭素とエタノールに変換できる。
【0015】
この反応のためのステビオシド出発原料は、精製または単離形態で存在する必要はない。好ましい実施形態では、それらはステビア種(Stevia sp.)の抽出物などのステビオシドを含有する植物抽出物中、より好適にはステビア・リバウンディアナ(Stevia rebaudiana)抽出物中に存在する。非切断性ステビオシド構成要素もまた、抽出物中に存在してもよい。好ましいステビア抽出物はステビオシド濃度がより高く、反応の進行につれて蓄積し工程効率を低下させるレバウジオシドAなどの非切断性ステビオシドの濃度はより低い。抽出物中のステビオシドの好ましい濃度は、少なくとも総ステビオシドの50%であり、好適には>90重量%である。(高含量のステビオシドは容易に購入し得る。
【0016】
ステビオシドから糖を切断してステビオールを生成する反応を媒介するのに、いずれの酵素が適切なのかは正確には明らかでない。例えばいくつかのペクチナーゼが適切であるが、他はそうでない。同様にいくつかのβ−グルクロニダーゼが適切であるが、他はそうでない。したがっていくつかの酵素および酵素混合物を調査して、適合性を判定した。試験された多数の内、そのいくつかは4日間のインキュベーション後でさえ、反応をもたらさなかった。以下の酵素によって、少なくとも部分的な成功が得られた。
カタツムリ(Helix pomatia)からのβ−グルカナーゼ(FLUKA 49103);
カタツムリ(Helix pomatia)からのβ−グルクロニダーゼタイプH−3(SIGMA G8885);
カタツムリ(Helix pomatia)からのβ−グルクロニダーゼタイプH−2(SIGMA G0876);
カタツムリ(Helix pomatia)からのβ−グルクロニダーゼタイプHP−2(SIGMA 7017);
アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)からのペクチナーゼ(SIGMA PS4716);
アスペルギルス・アクレアツス(Aspergillus aculeatus)からのペクチナーゼ(SIGMA P2611);
カタツムリ(Helix pomatia)からのスルファターゼタイプH−l(SIGMA S9626);
CYTOLASE PCL5(登録商標)(DSM)
【0017】
多数の酵素の中で、CYTOLASE PCL5(登録商標)が良好な活性を有することが分かり、それは市販され、したがってそれは本発明の好ましい酵素である。
【0018】
さらに酵素は、切断グルコースの生成によるフィードバック阻害を被るが、(水溶性でない)ステビオールによっては阻害されないことが留意された。したがって小規模なステビオール製造は、その他の反応物質の不在下で、CYTOLASE PCL5(登録商標)をステビオシドと共にインキュベートすることで可能であるが、それはグルコース蓄積のために、大量生産の最も好ましい方法ではないかもしれない。
【0019】
しかし本発明に従って、グルコースが二酸化炭素とエタノールに変換されるまで、最大40℃で酵母により発酵させることで、酵素活性がほぼその初期活性に復帰することが分かった。この方法は、これまで可能でなかったステビオールの大量生産に適した工業水準にまでスケールアップし得る。したがって本発明の別の態様は、酵母の発酵条件下において、酵母培養物存在下で、ステビオシドまたはレバウジオシドをCYTOLASE PCL5(登録商標)と接触させるステップと、ステビオールを回収するステップを含んでなる、製造されたステビオールを工業規模で生産する方法である。
【0020】
所望ならば、発酵工程後、ステビア(Stevia)抽出物中に存在するものなどの残留ステビオシドの任意のさらなる酵素的加水分解を使用して、ステビオールの量を増大し得る。酵素製剤は、高温において酵母培養物よりも安定しているので、この酵素加水分解工程は、酵母を培養するのに使用したのよりも高温で実施し得る。例えば温度は、40℃を超え得て、好適には約40〜60℃、より好適には約55℃である。基質による酵素の潜在的阻害は、ステビア(Stevia)抽出物を逐次添加して、ステビオシド濃度をより低レベルに保つことで回避し得る。したがって本発明の別の態様は、
a)発酵条件下で酵母培養物に、ステビオシドおよびCYTOLASE PCL5(登録商標)を提供し、ステビオールを含んでなる培養液を生成するステップと;
b)上昇する温度条件下で、培養液中の残留ステビオシドの少なくとも一部を加水分解して、ステビオールに富んだ培養液を生成するステップ
を含んでなる、ステビオールを工業規模で製造する方法である。
【0021】
ステビオールに富んだ培養液は、そのまま使用し得て、または任意選択的に、ステビオールを分離して、所望ならば精製し得る。
【0022】
同時のステビア(Stevia)抽出物加水分解とグルコース発酵は可能であるが、酵母のtmax=40℃のために、40℃における全体的加水分解速度は、逐次加水分解および発酵よりも低い。
【0023】
[酵素併用]
本発明に従って、CYTOLASE PCL5(登録商標)(またはアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)からのペクチナーゼ(SIGMA PS4716)またはアスペルギルス・アクレアツス(Aspergillus aculeatus)からのペクチナーゼ(SIGMA P2611))と、
カタツムリ(Helix pomatia)からのβ−グルクロニダーゼタイプH−3(SIGMA G8885);
カタツムリ(Helix pomatia)からのβ−グルクロニダーゼタイプH−2(SIGMA G0876);
カタツムリ(Helix pomatia)からのβ−グルクロニダーゼタイプHP−2(SIGMA 7017);
カタツムリ(Helix pomatia)からのスルファターゼタイプH−1(SIGMA S9626);
からなる群から選択される第2の酵素製剤との併用が、単一酵素製剤の使用よりもステビオシドを効率的に加水分解し得ることもまた分かった。
【0024】
図2に示すように、カタツムリ(Helix pomatia)(食用カタツムリ)からの酵素は、ステビオシド(1)を迅速にルブソシド(5)に切断し、さらには緩慢にステビオールモノシド(6)とステビオールグルコシドエステル(7)混合物に切断して、ステビオール(3)への緩慢な最終切断がそれに続いた。このパターンは、酵素が主にスルファターゼまたはグルクロニダーゼ活性を含有したかどうかを問わずに、観察された。
【0025】
活性ペクチナーゼおよびcytolaseは、ステビオシド(1)を緩慢にルブソシド(5)に切断し、6/7へのより迅速な加水分解がそれに続いて、最後にステビオール(3)ができた。CYTOLASE PCL5(登録商標)および活性ペクチナーゼは、ステビオシド(1)を同様の作用によってステビオールに切断した。この酵素は食品製造用に認可されており、DSMから容易に入手できることから、CYTOLASE PCL5(登録商標)をさらなる開発のために使用した。
【0026】
カタツムリ(Helix pomatia)由来酵素とペクチナーゼまたはCYTOLASE PCL5(登録商標)の混合物は、どちらか単独の場合よりも、ステビオシドをより迅速により少量の酵素で切断することが分かった。カタツムリ(Helix pomatia)酵素は、第1の加水分解工程をより迅速に切断した。ペクチナーゼとCYTOLASE PCL5(登録商標)は、後半の加水分解工程に対してより迅速に作用した。したがって本発明の別の態様は、である。
【0027】
特に好ましい酵素の組み合わせは、CYTOLASE PCL5(登録商標)およびカタツムリ(Helix pomatia)からのグルクロニダーゼHP2 Sigma G7017と;CYTOLASE PCL5(登録商標)およびカタツムリ(Helix pomatia)グルクロニダーゼタイプH2 SIGMA G0876である。
【0028】
本発明をより良く例証するために、以下の実施例を提示する。
【0029】
[実施例]
[実施例1]
様々な酵素および酵素製剤(集合的に「酵素」と称されるを、ステビオシドとレバウジオシドAを切断してステビオールを生成する、それらの能力について評価した。5mlの緩衝液pH4.1(0.1mol/l H3PO4+NaOH)中で可溶化した50mgのステビア抽出物RV140−54(19%レバウジオシドA、19%ステビオシド[w%])、50μlの酵素溶液または10mgの凍結乾燥粉末;40℃(rem 1)。結果を下の表1に示す。
【0030】
【表1】



【0031】
【表2】



【0032】
いずれの酵素もレバウジオシドAを切断できなかったので、出発原料として使用するのに好ましいステビア抽出物は、ステビオシドのレベルが高く、レバウジオシドAの含有量が低くあるべきである。
【0033】
[実施例2]
[ステビオシドの酵素的加水分解によるステビオール]
3000mlの水、108mlのCYTOLASE PCL5(登録商標)、およびカタツムリ(Helix pomatia)からの12mlのグルクロニダーゼHP2 Sigma G7017;16.5gのカリウムリン酸二水素(Fluka)、120gのステビオシド95%「DAE Pyung」の溶液を55℃で約1.6mlオルトリン酸1mol/lの添加によってpH=4.2に調節した。
【0034】
混合物を55℃で4日間撹拌した。HPLCは、ステビオシドのステビオールへのほぼ完全な加水分解を示した。ステビオールの微細スラリーの温度を40℃に低下させ、2.0gの乾燥酵母(乾燥パン酵母)を添加した。二酸化炭素の発生がほぼ収まるまで、混合物を40℃で24時間撹拌した。混合物を55℃に加熱し、pHを約16mlの水酸化カリウム1mol/lの添加によってpH=4.2に調節した。この混合物に、120gのステビオシド95%「DAE Pyung」を添加した。ベージュ色のスラリーを55℃で6日間撹拌した。HPLCは、ステビオシド(1)および中間体(5、6、7)のステビオール(3)へのほぼ完全な加水分解を示した。
【0035】
白色スラリーを周囲温度に冷却し、ブフナー漏斗によって濾過した。湿潤な濾過ケークを3L反応フラスコ内で、3000mlの酢酸エチルに周囲温度で1時間懸濁した。エマルションを濾過して200mlの酢酸エチル「Fluka 45760」で洗浄した。
【0036】
有機相を3L反応フラスコ内で、7.5gの炭Norit CA1と共に周囲温度で45分間撹拌した。黒色スラリーを濾過した。残渣を100ml酢酸エチルで洗浄した。濃厚なスラリーが得られるまで、透明濾液を真空内でRotavaporで濃縮した。懸濁液を濾過した。濾液に対して同手順を反復した。濾過ケークを合わせて、真空内で18時間乾燥させた。72.1gのステビオール、白色軽量結晶、含有量:98%[a%]を得た。
【0037】
[実施例3]
[ステビオシドの酵素的加水分解によるステビオール]
500mlの水、36mlのCYTOLASE PCL5(登録商標)、および20gのステビオシド95%「DAE Pyung」の溶液。混合物を55℃で4日間撹拌した。HPLCは、ステビオシドのステビオールへのほぼ完全な加水分解を示した。ステビオール沈殿物を濾過して、水で洗浄した。残渣を真空乾燥させた。含有量91%のステビオール7.29gを得た。
【0038】
[実施例4]
[「グルクロニダーゼH2+Cytolase PCL5」(酵素混合物1:4)によるステビオシドの加水分解]
条件:
100mgのステビオシド、含有量=98%;
20μlのβ−グルクロニダーゼタイプH2カタツムリ(Helix pomatia)SIGMA G0876;
80μlのCYTOLASE PCL5(登録商標);
緩衝液0.01mmol/lリン酸pH=4.2;
48時間;45℃
【0039】
【表3】



【0040】
酵素は生成物グルコースによって阻害される。グルコース除去なしのグルコースによる酵素の阻害は、反応時間を長期化して最大濃度を制限する。
【0041】
[実施例5]
[酵母の影響、グルコース除去]
条件:
100mgステビオシド、含有量=98%;
40yl β−グルクロニダーゼタイプH−2カタツムリ(Helix pomatia)SIGMA G0876;
160yl CYTOLASE PCL5(登録商標);
緩衝液0.01mmol/lリン酸pH=4.2;
35℃で24時間;50℃で71時間
【0042】
ステビオシドの切断によって形成されたグルコースは、酵素によるさらなる切断を阻害する。乾燥パン酵母は、酵素による加水分解に影響を与えることなく、グルコースを成功裏に除去した。酵母は45℃では数時間内に不活性化されるので、酵母による処理は≦40℃で実施した。グルコースの二酸化炭素およびエタノールへの変換後に、酵素は完全な活性を取り戻した。40℃では、全体的反応速度は逐次法(55℃で6日間の加水分解および40℃で1日間の発酵)の場合よりも低いが、同時の切断およびグルコース発酵が可能である。データを下の表3に示す。
【0043】
【表4】




【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステビオシドをCYTOLASE PCL5(登録商標)酵素製剤と接触させるステップと、
ステビオールを回収するステップと
を含んでなる、ステビオールを製造する方法。
【請求項2】
前記ステビオシドが植物抽出物中に存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記植物抽出物がステビア種(stevia sp.)の抽出物である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記ステビア(stevia)抽出物が多量のステビオシドを含有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ステビオシドをCYTOLASE PLC5(登録商標)酵素製剤と接触させるステップが、ステビオールが培養液中で生成される条件下で、培養液中の生酵母培養物の存在下で実施される、請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。
【請求項6】
上昇する温度条件下で、前記培養液中で残留ステビオシドの少なくとも一部を加水分解して、ステビオールに富んだ培養液を生成するステップをさらに含んでなる、請求項5の何れかに記載の方法。
【請求項7】
前記CYTOLASE PLC5(登録商標)酵素製剤が、アスペルギルス種(Aspergillus sp.)からのペクチナーゼもまた含んでなる、請求項1〜6の何れか一項に記載の方法。
【請求項8】
a)CYTOLASE PCL5(登録商標)およびカタツムリ(Helix pomatia)からのグルクロニダーゼHP2 Sigma G7017;
b)CYTOLASE PCL5(登録商標)およびカタツムリ(Helix pomatia)からのグルクロニダーゼタイプH2 SIGMA G0876;および
c)カタツムリ(Helix pomatia)由来酵素、およびペクチナーゼまたはCYTOLASE PCL5(登録商標)のどちらか
からなる群から選択される酵素製剤。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−516963(P2013−516963A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548389(P2012−548389)
【出願日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際出願番号】PCT/EP2011/050124
【国際公開番号】WO2011/089031
【国際公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】