説明

スナック菓子の製造方法、スナック菓子、スナック菓子風食品

本発明は、食感がポテトチップスに近い、パンを素材とした菓子を得ることができるスナック菓子の製造方法を提供する。茶色に焼かれた外皮が除去されて1mm以上の厚さに切り出された食パン(1)を、プレス装置(2)で加圧加熱加工する。パン(1)の水分含有率が30質量%程度になったら、このパン(1)をプレス装置2から外して、5質量%程度になるまで熱風乾燥する。これにより、外縁部がカールした加工品(味付け前のスナック菓子)が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、スナック菓子(じゃがいもや穀物等を主原料とした、手軽に摘める菓子)の製造方法と、この方法で製造されたスナック菓子およびスナック菓子風食品とに関する。
【背景技術】
スナック菓子市場で素材別のシェアを調べると、じゃがいもを素材とした商品が約58%で第1位であり、第2位がトウモロコシを素材とした商品で約30%、第3位が小麦を素材とした商品で約9%である。すなわち、これらの3つの素材からなる商品がスナック菓子市場のほとんどを占めている。小麦は世界で一番消費量が多いにも関わらず、小麦粉を用いたスナック菓子は少なく、「かっぱえびせん(登録商標)」と「ベビースターラーメン(登録商標)」とで、小麦を素材としたスナック菓子の約56%を占めている。
このような市場環境の中、スナック菓子の売り上げ金額も伸び悩み状態となっており、前記3つの素材以外の新しい素材からなる商品の開発も行われているが、市場に定着するまでには至っていない。
一方、将来的には世界規模で高齢化社会となることを考えると、健康志向は今後一層高まるため、スナック菓子としても健康を意識した商品が求められることになる。ポテトチップスは油分が多いため、「健康に良い」というイメージはあまりない。これに対してパンは、世界各国で食習慣があり、世界規模で人々に定着している食品であって、ライ麦や全粒粉を使用したり野菜を練り込んだりすることで、「健康に良い」というイメージを持たせることができる。
パンを素材とした菓子としては、ラスクまたはラスクを応用した商品のみが知られている。ラスクは昔から菓子として消費されており、市場に定着している。通常のラスクの製造方法は、パンの切り出し工程、味付け工程、乾燥工程からなる。一例として、ラスクは、パンを薄く小さく切り、その表面に、卵白と混ぜた粉砂糖を塗って再び焼くことにより製造される。このようにして得られるラスクの食感はビスケットに近いものである。
また、ラスクの大きさを手で摘める程度としたスナック菓子も商品として市販されているが、その食感はビスケットに近く、ポテトチップスのような軽い食感ではない。
なお、本発明の方法に最も近い従来技術としては、日本国特開平5−227890号公報に記載された方法が挙げられる。この公報に記載の方法は、小麦粉、コーンフラワー、馬鈴薯澱粉から選択された1種または2種以上の原料と水を混合し、これをアルファ化した後に圧延してシート状物とし、このシート状物を型抜きして小片を作製し、この小片を乾燥した後、相互に嵌合する凹凸の金型で挟んで成型小片を作製し、この成型小片を乾燥した後、加熱して膨化する方法である。この方法により、従来は困難とされていた立体形状のチップ状スナック菓子が得られると、前記公報に記載されている。
また、パンを素材とした菓子の製造方法としては、上記ラスクの製造方法以外に従来技術は存在しない。
本発明の目的の一つは、じゃがいも以外の素材(例えば、パン)を用いながら、食感がポテトチップスに近いスナック菓子を得ることにある。
本発明の目的の一つは、パンを素材とした菓子としてラスクおよびラスクの応用品以外の菓子を提供することにある。
【発明の開示】
上記目的を達成するために、本発明は、パンからなる素材を、対をなす加圧面間に入れて加圧しながら加熱する加圧加熱工程を有することを特徴とするスナック菓子の製造方法を提供する。
この方法によれば、前記加圧加熱工程により、前記加圧面に対応する面形状の板状体からなり、水分含有率が素材よりも少ない加工品(味付け前のスナック菓子)が得られる。そして、前記加圧加熱工程で、例えば、水分含有率が20〜40質量%である素材を、例えば、素材の厚さの15%以上70%以下であって1.0mm以上5.0mm以下の厚さとなるまで加圧することにより、水分含有率が例えば1.0質量%以上5.9質量%以下の加工品が得られる。この加工品の食感はポテトチップスに近いものとなる。
本発明は、また、パンからなる素材を、対をなす加圧面間に入れて加圧しながら加熱する加圧加熱工程を有し、この加圧加熱工程を、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば6.0質量%以上であって、素材の水分含有率未満となる値)となるまで行った後、加圧しないで乾燥させる工程を有することを特徴とするスナック菓子の製造方法(第1の方法)を提供する。
本発明は、また、パンからなる素材を、対をなす加圧面間に入れて加圧しながら加熱する加圧加熱工程を有し、この加圧加熱工程を、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば5.9質量%以下)となるまで行うことを特徴とするスナック菓子の製造方法(第2の方法)を提供する。
本発明の第1および第2の方法における加圧面による加圧には、対をなすローラによる圧延は含まれない。すなわち、本発明の第1および第2の方法における加圧加熱工程は、両加圧面が一度に素材の全面と接触するいわゆるプレス成形工程に相当する。
本発明の第1および第2の方法において、前記加圧面としては、平面であるものまたは曲面であるものが使用できる。
前記加圧面として平面を用い、前記第1の方法で製造された加工品は、少なくとも外縁部がカールした形状となる。
前記加圧面として平面を用い、前記第2の方法で製造された加工品は、ほぼ平板状に形成される。
前記加圧面として曲面を用い、前記第1の方法で製造された加工品は、曲面に応じた形状であって外縁部がカールした形状となる。特に、前記加圧面として湾曲面(弓状曲面)を用いた場合には、弓形をなす円弧の開口端同士が近づくようにカールした形状となり、このカールが極端な場合には、スティック状の加工品が得られることもある。
前記加圧面として曲面を用い、前記第2の方法で製造された加工品は、ほぼ前記曲面に沿った形状となる。
本発明は、また、パンからなる素材を圧延した(対をなすローラ間を通して圧縮した)後、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば5.9質量%以下)となるまで加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法(第3の方法)を提供する。
本発明の第3の方法によれば、例えば厚さが5mm以上のパンを、ローラ間隔を例えば2.0mm以下(より好ましくは1.0mm以下)として圧延することで、パンは少なくとも外縁部がカールした形状となり、その後の加熱により水分含有率が素材よりも少ない所定値とされる。
その結果、本発明の第3の方法によれば、少なくとも外縁部がカールした形状であって、水分含有率が素材よりも少ない加工品(味付け前のスナック菓子)が得られる。そして、例えば、水分含有率が15〜40質量%である素材を、例えば、素材の厚さの5%以上30%以下であって1.0mm以上5.0mm以下の厚さとなるまで圧延した後に加熱することにより、水分含有率が例えば1.0質量%以上5.9質量%以下の加工品が得られる。この加工品の食感はポテトチップスに近いものとなる。
なお、本発明の第3の方法においては、水分含有率が20.0質量%以上の食パンを5mm以上の厚さに切り出したものを、ロール間隔を1mm以下として圧延した後に、水分含有率が5.0質量%以下となるまで加熱することにより、食感がポテトチップスに近い加工品が得られる。
また、本発明の第3の方法においては、水分含有率が15.0質量%以上のバターロールパンを10mm以上の厚さに切り出したものを、ロール間隔を1mm以下として圧延した後に、水分含有率が5.0質量%以下となるまで加熱することにより、食感がポテトチップスに近い加工品が得られる。
本発明の第1乃至第3の方法によれば、前記素材としてパンを使用することにより、「パンを素材として用いながら、食感がポテトチップスに近いスナック菓子」を得ることができる。このスナック菓子は、ポテトチップスと違って油で揚げなくてもよいため、健康志向の現代に好適である。
本発明の方法で使用する素材としては、▲1▼茶色に焼かれた外皮(いわゆる「耳」)を有さないパン、▲2▼茶色に焼かれた外皮を有するパン、▲3▼パンを粉砕したものが挙げられる。▲1▼および▲2▼のより具体的な形態としては、▲4▼茶色に焼かれた外皮が除去されて1mm以上(50mm以下)の厚さに切り出された食パン、▲5▼茶色に焼かれた外皮を有するパンを、1mm以上(50mm以下)の厚さで、前記外皮が外縁部に残るように切り出したもの、が挙げられる。▲3▼のより具体的な形態としては、▲6▼パンの茶色に焼かれた外皮を粉砕したものが挙げられる。
また、本発明で素材として使用するパンには、食パン、フランスパン、ロールパン、ナン、菓子パン、その他の「パン」に分類される全てのパンが含まれる。
本発明はまた、本発明の方法で製造されたスナック菓子およびスナック菓子風食品を提供する。なお、前記スナック菓子風食品は、菓子(常食の他に食する嗜好品)に分類されない食品であって、本発明の方法でスナック菓子に適した食感および形状に製造された食品を指す。
なお、本発明の方法は、パン以外の「水分を(例えば10質量%以上)含む素材」を用いて行うこともできる。「水分を(例えば10質量%以上)含む素材」としては、例えば、米、大麦、小麦、燕麦、粟、稗、黍、玉蜀黍等の穀物からなり、気泡を含有する状態に焼くまたは蒸す等の処理がなされたもの(パンに類する食品)が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1実施形態および第5実施形態の方法を工程毎に説明する図である。
図2は、本発明の第1実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図3は、本発明の第2実施形態および第6実施形態の方法を工程毎に説明する図である。
図4は、本発明の第2実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図5は、本発明の第3実施形態および第7実施形態の方法を工程毎に説明する図である。
図6は、本発明の第3実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図7は、本発明の第4実施形態および第8実施形態の方法を工程毎に説明する図である。
図8は、本発明の第4実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図9は、本発明の第5実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図10は、本発明の第6実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図11は、本発明の第7実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図12は、本発明の第8実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図13は、本発明の第9実施形態の方法を工程毎に説明する図である。
図14は、本発明の第9実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図15は、本発明の第10実施形態の方法を工程毎に説明する図である。
図16は、本発明の第10実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図17は、本発明の第11実施形態の方法を工程毎に説明する図である。
図18は、本発明の第11実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図19は、本発明の第12実施形態の方法を工程毎に説明する図である。
図20は、本発明の第12実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図21は、本発明の第13実施形態および第14実施形態の方法を工程毎に説明する図である。
図22は、本発明の第13実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
図23は、本発明の第14実施形態の方法で得られるスナック菓子の形状を示す斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態として、茶色に焼かれた外皮が除去されて1mm以上の厚さに切り出された食パンを素材とし、この素材を、対をなす平面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば6.0質量%以上であって、素材の水分含有率未満となる値)となるまで、加圧しながら加熱した後、加圧しないで乾燥させる工程を有する(さらに、前記乾燥工程を行うことによって、外縁部がカールした加工品を得る)ことを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図1および図2を用いて説明する。
先ず、市販の食パン(例えば水分含有率が35質量%程度のもの)から、茶色に焼かれた外皮を全てスライサーで除去する。次に、スライサーでこの食パンを切断することにより、例えば50mm×30mm×10mm(厚さ)の白い(耳の無い)パンを得る。
次に、図1(a)に示すように、このパン1をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面21aおよび鉄鋼製の上側部材22の下面22aが、対をなす平坦な加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の上面21aにパン1を置く。
この状態で、図1(b)に示すように、対をなす加圧面21a,22aの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、パン1を押しつぶす。この間隔tは、素材とするパン1の厚さと作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、水分含有率が例えば30質量%程度となるまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図1(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態でパン1は押しつぶされて平板状であるが、水分含有率がまだ高いため、或る時間が経過すると、図1(d)に示すように、平板状ではなく、少し曲がった部分を有する形状となる。
次に、図1(e)に示すように、このパン1を取り出して、熱風乾燥機3に入れ、所定温度で所定時間保持することにより、パン1の水分含有率が例えば5.9質量%以下となるまで熱風乾燥する。これにより、例えば図2に示すような、外縁部がカールした形状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図2に示す加工品は、水分含有率が36.3質量%であり、油分含有率が2.5質量%である、食パン(フジパン(株)製の「本仕込み(商品名)」)から耳を全て除去し、スライサーで50mm×30mm×10mm(厚さ)の形状に切り出したものを素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度60℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間90秒間とし、乾燥条件を90℃30分間として得られたものである。
また、加圧加熱直後のパンの水分含有率は29.1質量%であり、加圧加熱直後のパンの厚さは1.7mmであり、乾燥後のパン(加工品)の水分含有率は4.5質量%であり、乾燥後のパン(加工品)の厚さは1.7mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態として、茶色に焼かれた外皮が除去されて1mm以上の厚さに切り出された食パンを素材とし、この素材を、対をなす平面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば5.9質量%以下)となるまで、加圧しながら加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図3および図4を用いて説明する。
先ず、市販の食パン(例えば水分含有率が35質量%程度のもの)から、茶色に焼かれた外皮を全てスライサーで除去する。次に、スライサーでこの食パンを切断することにより、例えば50mm×30mm×10mm(厚さ)の白い(耳の無い)パンを得る。
次に、図3(a)に示すように、このパン1をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面21aおよび鉄鋼製の上側部材22の下面22aが、対をなす平坦な加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の上面21aにパン1を置く。
この状態で、図3(b)に示すように、対をなす加圧面21a,22aの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、パン1を押しつぶす。この間隔tは、素材とするパン1の厚さと作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、水分含有率が例えば5質量%程度となるまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図3(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態でパン1は、押しつぶされていて、ほぼ平板状の形状となっている。これにより、例えば図4に示すような、ほぼ平板状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図4に示す加工品は、水分含有率が36.3質量%であり、油分含有率が2.5質量%である、食パン(フジパン(株)製の「本仕込み(商品名)」)から耳を全て除去し、スライサーで50mm×30mm×10mm(厚さ)の形状に切り出したものを素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度130℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間120秒間として得られたものである。
また、この加工品の水分含有率は4.8質量%であり、厚さは1.3mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態として、茶色に焼かれた外皮が除去されて1mm以上の厚さに切り出された食パンを素材とし、この素材を、対をなす湾曲面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば6.0質量%以上であって、素材の水分含有率未満となる値)となるまで、加圧しながら加熱した後、加圧しないで乾燥させる工程を有する(さらに、前記乾燥工程を行うことによって、外縁部がカールした加工品を得る)ことを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図5および図6を用いて説明する。
先ず、市販の食パン(例えば水分含有率が35質量%程度のもの)から、茶色に焼かれた外皮を全てスライサーで除去する。次に、スライサーでこの食パンを切断することにより、例えば50mm×30mm×10mm(厚さ)の白い(耳の無い)パンを得る。
次に、図5(a)に示すように、このパン1をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面に、弓状の凹面21bが所定間隔で形成され、鉄鋼製の上側部材22の下面に、前記凹面21bに対応する凸面22bが形成されている。これらの凹面21bおよび凸面22bが、対をなす湾曲した加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の凹面21bにパン1を置く。
この状態で、図5(b)に示すように、対をなす凹面21bおよび凸面22bの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、パン1を押しつぶす。この間隔tは、素材とするパン1の厚さと作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、水分含有率が例えば30質量%程度となるまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図5(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態でパン1は、一方の加圧面である凹面21bに対応する凹面11と、他方の加圧面である凸面22bに対応する凸面12を有する、湾曲した板状となっている。また、このパン1は、水分含有率がまだ高いため、その凹面11および凸面12は、弓形の円弧から外れる部分を有する形状となっている。
次に、図5(d)に示すように、このパン1を取り出して、熱風乾燥機3に入れ、所定温度で所定時間保持することにより、パン1の水分含有率が例えば5.9質量%以下となるまで熱風乾燥する。これにより、弓形をなす円弧の開口端同士が近づくようにカールした形状の加工品が得られる。また、このカールが極端な場合には、図6に示すような、スティックの加工品が得られることもある。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図6に示す加工品は、水分含有率が36.3質量%であり、油分含有率が2.5質量%である、食パン(フジパン(株)製の「本仕込み(商品名)」)から耳を全て除去し、スライサーで50mm×30mm×10mm(厚さ)の形状に切り出したものを素材として使用し、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度60℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間90秒間とし、乾燥条件を90℃30分間として得られたものである。
また、加圧加熱直後のパンの水分含有率は28.0質量%であり、加圧加熱直後のパンの厚さは1.9mmであり、乾燥後のパン(加工品)の水分含有率は4.5質量%であり、乾燥後のパン(加工品)の厚さは1.8mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
図6に示すようなスティック状の加工品は、容器内に立てて入れることが可能となるため、容器内に密に詰めることができるとともに、食べるときに取り出し易いという利点がある。
〔第4実施形態〕
本発明の第4実施形態として、茶色に焼かれた外皮が除去されて1mm以上の厚さに切り出された食パンを素材とし、この素材を、対をなす湾曲面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば5.9質量%以下)となるまで、加圧しながら加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図7および図8を用いて説明する。
先ず、市販の食パン(例えば水分含有率が35質量%程度のもの)から、茶色に焼かれた外皮を全てスライサーで除去する。次に、スライサーでこの食パンを切断することにより、例えば50mm×30mm×10mm(厚さ)の白い(耳の無い)パンを得る。
次に、図7(a)に示すように、このパン1をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面に、弓状の凹面21bが所定間隔で形成され、鉄鋼製の上側部材22の下面に、前記凹面21bに対応する凸面22bが形成されている。これらの凹面21bおよび凸面22bが、対をなす湾曲した加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の凹面21bにパン1を置く。
この状態で、図7(b)に示すように、対をなす凹面21bおよび凸面22bの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、パン1を押しつぶす。この間隔tは、素材とするパン1の厚さと作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、水分含有率が例えば5質量%程度となるまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図7(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態でパン1は、一方の加圧面である凹面21bに対応する凹面11と、他方の加圧面である凸面22bに対応する凸面12を有する、湾曲した板状となっている。これにより、例えば図8に示すような、長方形の短辺を円弧状に曲げた形状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図8に示す加工品は、水分含有率が36.3質量%であり、油分含有率が2.5質量%である、食パン(フジパン(株)製の「本仕込み(商品名)」)から耳を全て除去し、スライサーで50mm×30mm×10mm(厚さ)の形状に切り出したものを素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度130℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間120秒間として得られたものである。
また、この加工品の水分含有率は4.5質量%であり、厚さは1.0mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
図8に示すような形状の加工品は、容器内に重ね合わせて入れることが可能となるため、容器内に密に詰めることができるとともに、食べるときに取り出し易いという利点がある。
〔第5実施形態〕
本発明の第5実施形態として、茶色に焼かれた外皮を有するパンを1mm以上の厚さに切り出したものを素材とし、この素材を、対をなす平面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば6.0質量%以上であって、素材の水分含有率未満となる値)となるまで、加圧しながら加熱した後、加圧しないで乾燥させる工程を有する(さらに、前記乾燥工程を行うことによって、外縁部がカールした加工品を得る)ことを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図1および図9を用いて説明する。
先ず、市販のフランスパン(例えば、水分含有率が26質量%程度のもの)をスライサーで切断することにより、例えば、断面が長径80mm短径40mmの略楕円であって、厚さが7mm程度の耳付きパンを得る。
次に、図1(a)に示すように、このパン1をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面21aおよび鉄鋼製の上側部材22の下面22aが、対をなす平坦な加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の上面21aにパン1を置く。
この状態で、図1(b)に示すように、対をなす加圧面21a,22aの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、パン1を押しつぶす。この間隔tは、素材とするパン1の厚さと作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、水分含有率が例えば25質量%程度となるまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図1(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態でパン1は押しつぶされて平板状であるが、水分含有率がまだ高いため、或る時間が経過すると、図1(d)に示すように、平板状ではなく、少し曲がった部分を有する形状となる。
次に、図1(e)に示すように、このパン1を取り出して、熱風乾燥機3に入れ、所定温度で所定時間保持することにより、パン1の水分含有率が例えば5.9質量%以下となるまで熱風乾燥する。これにより、例えば図9に示すような、楕円の長径に沿って曲がり、さらに外縁部がカールした加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図9に示す加工品は、外皮の水分含有率が21.0質量%であり、外皮以外の部分の水分含有率が26.0質量%であり、油分含有率が0.9質量%である、フランスパン(山崎製パン(株)製の「パリジャン(商品名)」)をスライサーで厚さ7.0mmに切り出したものを素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度60℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間40秒間とし、乾燥条件を90℃30分間として得られたものである。
また、加圧加熱直後のパンの水分含有率は25.1質量%であり、加圧加熱直後のパンの厚さは1.6mmであり、乾燥後のパン(加工品)の水分含有率は1.7質量%であり、乾燥後のパン(加工品)の厚さは1.6mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
この方法で得られる加工品は、耳付きパンを素材として使用しているため、耳を除去したパンを素材としたものよりも、香ばしさの点で優れている。また、加工品の外縁部に耳があることで、加工品の製造時や商品の輸送時に割れる量を少なくできるという利点もある。
〔第6実施形態〕
本発明の第6実施形態として、茶色に焼かれた外皮を有するパンを1mm以上の厚さに切り出したものを素材とし、この素材を、対をなす平面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば5.9質量%以下)となるまで、加圧しながら加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図3および図10を用いて説明する。
先ず、市販のフランスパン(例えば、水分含有率が26質量%程度のもの)をスライサーで切断することにより、例えば、断面が長径80mm短径40mmの略楕円であって、厚さが7mm程度の耳付きパンを得る。
次に、図3(a)に示すように、このパン1をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面21aおよび鉄鋼製の上側部材22の下面22aが、対をなす平坦な加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の上面21aにパン1を置く。
この状態で、図3(b)に示すように、対をなす加圧面21a,22aの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、パン1を押しつぶす。この間隔tは、素材とするパン1の厚さと作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、水分含有率が例えば5質量質量%程度となるまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図3(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態でパン1は、押しつぶされていて、ほぼ平板状の形状となっている。これにより、例えば図10に示すような、ほぼ平板状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図10に示す加工品は、外皮の水分含有率が21.0質量%であり、外皮以外の部分の水分含有率が26.0質量%であり、油分含有率が0.9質量%である、フランスパン(山崎製パン(株)製の「パリジャン(商品名)」)をスライサーで厚さ7.0mmに切り出したものを素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度140℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間120秒間として得られたものである。
また、この加工品の水分含有率は1.7質量%であり、厚さは1.3mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
この方法で得られる加工品は、耳付きパンを素材として使用しているため、耳を除去したパンを素材としたものよりも、香ばしさの点で優れている。また、加工品の外縁部に耳があることで、加工品の製造時や商品の輸送時に割れる量を少なくできるという利点もある。
〔第7実施形態〕
本発明の第7実施形態として、茶色に焼かれた外皮を有するパンを1mm以上の厚さに切り出したものを素材とし、この素材を、対をなす湾曲面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば6.0質量%以上であって、素材の水分含有率未満となる値)となるまで、加圧しながら加熱した後、加圧しないで乾燥させる工程を有する(さらに、前記乾燥工程を行うことによって、外縁部がカールした加工品を得る)ことを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図5および図11を用いて説明する。
先ず、市販のフランスパン(例えば、水分含有率が26質量%程度のもの)をスライサーで切断することにより、例えば、断面が長径80mm短径40mmの略楕円であって、厚さが7mm程度の耳付きパンを得る。
次に、図5(a)に示すように、このパン1をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面に、弓状の凹面21bが所定間隔で形成され、鉄鋼製の上側部材22の下面に、前記凹面21bに対応する凸面22bが形成されている。これらの凹面21bおよび凸面22bが、対をなす湾曲した加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の凹面21bにパン1を置く。
この状態で、図5(b)に示すように、対をなす凹面21bおよび凸面22bの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、パン1を押しつぶす。この間隔tは、素材とするパン1の厚さと作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、水分含有率が例えば25質量%程度となるまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図5(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態でパン1は、一方の加圧面である凹面21bに対応する凹面11と、他方の加圧面である凸面22bに対応する凸面12を有する、湾曲した板状となっている。また、このパン1は、水分含有率がまだ高いため、その凹面11および凸面12は、弓形の円弧から外れる部分を有する形状となっている。
次に、図5(d)に示すように、このパン1を取り出して、熱風乾燥機3に入れ、所定温度で所定時間保持することにより、パン1の水分含有率が例えば5.9質量%以下となるまで熱風乾燥する。これにより、弓形をなす円弧の開口端同士が近づくようにカールした形状の加工品が得られる。また、このカールが極端な場合には、図11に示すような形状の加工品が得られることもある。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図11に示す加工品は、外皮の水分含有率が21.0質量%であり、外皮以外の部分の水分含有率が26.0質量%であり、油分含有率が0.9質量%である、フランスパン(山崎製パン(株)製の「パリジャン(商品名)」)をスライサーで厚さ7.0mmに切り出したものを素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度60℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間90秒間とし、乾燥条件を90℃30分間として得られたものである。
また、加圧加熱直後のパンの水分含有率は24.8質量%であり、加圧加熱直後のパンの厚さは1.6mmであり、乾燥後のパン(加工品)の水分含有率は1.7質量%であり、乾燥後のパン(加工品)の厚さは1.6mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
この方法で得られる加工品は、耳付きパンを素材として使用しているため、耳を除去したパンを素材としたものよりも、香ばしさの点で優れている。また、加工品の外縁部に耳があることで、加工品の製造時や商品の輸送時に割れる量を少なくできるという利点もある。
〔第8実施形態〕
本発明の第8実施形態として、茶色に焼かれた外皮を有するパンを1mm以上の厚さに切り出したものを素材とし、この素材を、対をなす湾曲面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば5.9質量%以下)となるまで、加圧しながら加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図7および図12を用いて説明する。
先ず、市販のフランスパン(例えば、水分含有率が26質量%程度のもの)をスライサーで切断することにより、例えば、断面が長径80mm短径40mmの略楕円であって、厚さが7mm程度の耳付きパンを得る。
次に、図7(a)に示すように、このパン1をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面に、弓状の凹面21bが所定間隔で形成され、鉄鋼製の上側部材22の下面に、前記凹面21bに対応する凸面22bが形成されている。これらの凹面21bおよび凸面22bが、対をなす湾曲した加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の凹面21bにパン1を置く。
この状態で、図7(b)に示すように、対をなす凹面21bおよび凸面22bの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、パン1を押しつぶす。この間隔tは、素材とするパン1の厚さと作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、水分含有率が例えば5質量%程度となるまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図7(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態でパン1は、一方の加圧面である凹面21bに対応する凹面11と、他方の加圧面である凸面22bに対応する凸面12を有する、湾曲した板状となっている。これにより、例えば図12に示すような、楕円の短径を円弧状に曲げた形状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図12に示す加工品は、外皮の水分含有率が21.0質量%であり、外皮以外の部分の水分含有率が26.0質量%であり、油分含有率が0.9質量%である、フランスパン(山崎製パン(株)製の「パリジャン(商品名)」)をスライサーで厚さ7.0mmに切り出したものを素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度130℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間120秒間として得られたものである。
また、この加工品の水分含有率は1.7質量%であり、厚さは1.8mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
この方法で得られる加工品は、耳付きパンを素材として使用しているため、耳を除去したパンを素材としたものよりも、香ばしさの点で優れている。また、加工品の外縁部に耳があることで、加工品の製造時や商品の輸送時に割れる量を少なくできるという利点もある。
さらに、図12に示すような形状の加工品は、容器内に重ね合わせて入れることが可能となるため、容器内に密に詰めることができるとともに、食べるときに取り出し易いという利点がある。
〔第9実施形態〕
本発明の第9実施形態として、パンの茶色に焼かれた外皮(パンの耳)を粉砕したものを素材とし、この素材を、対をなす平面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば6.0質量%以上であって、素材の水分含有率未満となる値)となるまで、加圧しながら加熱した後、加圧しないで乾燥させる工程を有する(さらに、前記乾燥工程を行うことによって、外縁部がカールした加工品を得る)ことを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図13および図14を用いて説明する。
先ず、市販の食パンの耳を、粒径が例えば2〜5mm程度となるように粉砕機で粉砕して、多数の粒状体を得る。この粒状体の水分含有率が10質量%未満の場合には、水を加えてその水分含有率を10質量%以上に調製したものを素材として使用する。この粒状体の水分含有率が10質量%以上であれば、そのまま素材として使用する。
次に、図13(a)に示すように、上述の粒状体からなる素材10をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面21aおよび鉄鋼製の上側部材22の下面22aが、対をなす平坦な加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の上面21aに、上述の粒状体からなる素材10を所定量載せる。
この状態で、図13(b)に示すように、対をなす加圧面21a,22aの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、粒状体からなる素材10を押しつぶす。この間隔tは、粒状体の粒径や量と作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、素材の水分含有率が適正値(例えば、6質量%以上)に減少するまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図13(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態で素材は、多数の粒状体が結合されて略楕円の板状体10Aとなっており、平板状である。しかし、水分含有率がまだ高いため、或る時間が経過すると、図13(d)に示すように、板状体10Aは、平板状ではなく、少し曲がった部分を有する形状となる。
次に、図13(e)に示すように、この板状体10Aを取り出して、熱風乾燥機3に入れ、所定温度で所定時間保持することにより、板状体10Aの水分含有率が例えば5.9質量%以下となるまで熱風乾燥する。これにより、例えば図14に示すような、楕円板の外縁部がカールした形状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図14に示す加工品は、耳の水分含有率が29.1質量%であり、耳の油分含有率が2.5質量%である、食パン(フジパン(株)製の「本仕込み(商品名)」)の耳を粒径が2〜5mmとなるように粉砕してそのまま素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度60℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間90秒間とし、乾燥条件を90℃30分間として得られたものである。
また、加圧加熱直後の板状体の水分含有率は26.8質量%であり、加圧加熱直後の板状体の厚さは1.8mmであり、乾燥後の板状体(加工品)の水分含有率は4.7質量%であり、乾燥後の板状体(加工品)の厚さは1.7mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
この方法で得られる加工品は、パンの耳を粉砕したものを素材として使用しているため、捨てられることの多いパンの耳が有効利用できるという利点がある。
〔第10実施形態〕
本発明の第10実施形態として、パンの茶色に焼かれた外皮(パンの耳)を粉砕したものを素材とし、この素材を、対をなす平面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば5.9質量%以下)となるまで、加圧しながら加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図15および図16を用いて説明する。
先ず、市販の食パンの耳を、粒径が例えば2〜5mm程度となるように粉砕機で粉砕して、多数の粒状体を得る。この粒状体の水分含有率が10質量%未満の場合には、水を加えてその水分含有率を10質量%以上に調製したものを素材として使用する。この粒状体の水分含有率が10質量%以上であれば、そのまま素材として使用する。
次に、図15(a)に示すように、上述の粒状体からなる素材10をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面21aおよび鉄鋼製の上側部材22の下面22aが、対をなす平坦な加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の上面21aに、上述の粒状体からなる素材10を所定量載せる。
この状態で、図15(b)に示すように、対をなす加圧面21a,22aの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、粒状体からなる素材10を押しつぶす。この間隔tは、粒状体の粒径や量と作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、素材10の水分含有率が例えば6質量%程度となるまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図15(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態で素材は、多数の粒状体が結合されて略楕円の板状体10Aとなっている。これにより、例えば図16に示すような、略楕円で平板状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図16に示す加工品は、耳の水分含有率が29.1質量%であり、耳の油分含有率が2.5質量%である、食パン(フジパン(株)製の「本仕込み(商品名)」)の耳を粒径が2〜5mmとなるように粉砕してそのまま素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度140℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間120秒間として得られたものである。
また、この加工品の水分含有率は5.5質量%であり、厚さは1.3mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
この方法で得られる加工品は、パンの耳を粉砕したものを素材として使用しているため、捨てられることの多いパンの耳が有効利用できるという利点がある。
〔第11実施形態〕
本発明の第11実施形態として、パンの茶色に焼かれた外皮(パンの耳)を粉砕したものを素材とし、この素材を、対をなす湾曲面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば6.0質量%以上であって、素材の水分含有率未満となる値)となるまで、加圧しながら加熱した後、加圧しないで乾燥させる工程を有する(さらに、前記乾燥工程を行うことによって、外縁部がカールした加工品を得る)ことを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図17および図18を用いて説明する。
先ず、市販の食パンの耳を、粒径が例えば2〜5mm程度となるように粉砕機で粉砕して、多数の粒状体を得る。この粒状体の水分含有率が10質量%未満の場合には、水を加えてその水分含有率を10質量%以上に調製したものを素材として使用する。この粒状体の水分含有率が10質量%以上であれば、そのまま素材として使用する。
次に、図17(a)に示すように、上述の粒状体からなる素材10をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面に、弓状の凹面21bが所定間隔で形成され、鉄鋼製の上側部材22の下面に、前記凹面21bに対応する凸面22bが形成されている。これらの凹面21bおよび凸面22bが、対をなす湾曲した加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の凹面21bに、上述の粒状体からなる素材10を所定量載せる。
この状態で、図17(b)に示すように、対をなす凹面21bおよび凸面22bの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、粒状体からなる素材10を押しつぶす。この間隔tは、粒状体の粒径や量と作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、素材10の水分含有率が適正値(例えば、6質量%以上)に減少するまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図17(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態で素材は、多数の粒状体が結合されて、一方の加圧面である凹面21bに対応する凹面11と、他方の加圧面である凸面22bに対応する凸面12とを有する、湾曲した板状体10Aとなっている。また、この板状体10Aは、水分含有率がまだ高いため、その凹面11および凸面12は、弓形の円弧から外れる部分を有する形状となっている。
次に、図17(d)に示すように、この板状体10Aを取り出して、熱風乾燥機3に入れ、所定温度で所定時間保持することにより、板状体10Aの水分含有率が例えば5.9質量%以下となるまで熱風乾燥する。これにより、例えば図18に示すように、弓形をなす円弧の開口端同士が近づくようにカールした形状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図18に示す加工品は、耳の水分含有率が29.1質量%であり、耳の油分含有率が2.5質量%である、食パン(フジパン(株)製の「本仕込み(商品名)」)の耳を粒径が2〜5mmとなるように粉砕してそのまま素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度60℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間90秒間とし、乾燥条件を90℃30分間として得られたものである。
また、加圧加熱直後の板状体の水分含有率は27.1質量%であり、加圧加熱直後の板状体の厚さは2.1mmであり、乾燥後の板状体(加工品)の水分含有率は4.7質量%であり、乾燥後の板状体(加工品)の厚さは2.0mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
また、この方法で得られる加工品は、パンの耳を粉砕したものを素材として使用しているため、捨てられることの多いパンの耳が有効利用できるという利点がある。
〔第12実施形態〕
本発明の第12実施形態として、パンの茶色に焼かれた外皮(パンの耳)を粉砕したものを素材とし、この素材を、対をなす湾曲面の加圧面間に入れて、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば5.9質量%以下)となるまで、加圧しながら加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図19および図20を用いて説明する。
先ず、市販の食パンの耳を、粒径が例えば2〜5mm程度となるように粉砕機で粉砕して、多数の粒状体を得る。この粒状体の水分含有率が10質量%未満の場合には、水を加えてその水分含有率を10質量%以上に調製したものを素材として使用する。この粒状体の水分含有率が10質量%以上であれば、そのまま素材として使用する。
次に、図19(a)に示すように、上述の粒状体からなる素材10をプレス装置2で加圧加熱加工する。このプレス装置2では、鉄鋼製の下側部材21の上面に、弓状の凹面21bが所定間隔で形成され、鉄鋼製の上側部材22の下面に、前記凹面21bに対応する凸面22bが形成されている。これらの凹面21bおよび凸面22bが、対をなす湾曲した加圧面を構成している。このプレス装置2の下側部材21の凹面21bに、上述の粒状体からなる素材10を所定量載せる。
この状態で、図19(b)に示すように、対をなす凹面21bおよび凸面22bの間に所定の間隔tを開けた状態となるまで上側部材22を降下させて、粒状体からなる素材10を押しつぶす。この間隔tは、粒状体の粒径や量と作製する加工品の厚さに応じて適宜設定する。この状態で、所定温度および所定圧力で所定時間保持することにより、素材10の水分含有率が例えば5質量%程度となるまで、加熱と加圧を同時に行う。
所定時間経過後、図19(c)に示すように、上側部材22を上昇させて加圧を止める。この状態で素材は、多数の粒状体が結合されて、一方の加圧面である凹面21bに対応する凹面11と、他方の加圧面である凸面22bに対応する凸面12とを有する、湾曲した板状体10Aとなっている。これにより、例えば図20に示すような、楕円の短径を円弧状に曲げた形状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
なお、図20に示す加工品は、耳の水分含有率が29.1質量%であり、耳の油分含有率が2.5質量%である、食パン(フジパン(株)製の「本仕込み(商品名)」)の耳を粒径が2〜5mmとなるように粉砕してそのまま素材として用い、前記間隔tを2mmとし、加圧加熱条件を温度130℃、圧力4.9×10−1MPa、保持時間120秒間として得られたものである。
また、この加工品の水分含有率は4.7質量%であり、厚さは1.9mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
この方法で得られる加工品は、パンの耳を粉砕したものを素材として使用しているため、捨てられることの多いパンの耳が有効利用できるという利点がある。
また、図20に示すような形状の加工品は、容器内に重ね合わせて入れることが可能となるため、容器内に密に詰めることができるとともに、食べるときに取り出し易いという利点がある。
〔第13実施形態〕
本発明の第13実施形態として、茶色に焼かれた外皮を有するパンを5mm以上の厚さに切り出したものを素材とし、この素材を(例えばローラ間隔2mm以下で)圧延した後、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば5.9質量%以下)となるまで加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法について、図21および図22を用いて説明する。
先ず、市販の食パン(例えば水分含有率が35質量%程度のもの)を、スライサーで切断することにより、例えば断面が50mm×30mmの長方形であって、厚さが5mm、10mm、または20mmの耳付きパンを得る。
次に、図21(a)に示すように、このパン1を、麺の製造に使用する麺帯機(塊状の生地を帯状にする装置)にかけて圧延する。
この麺帯機は、一対のローラ4a,4bと、ローラ間へ圧延する物を導く傾斜板5と、両ローラ4a,4bの下方に配置された受け台6と、を備えている。両ローラ4a,4bは、所定の間隔t(2mm以下)を開けて、水平方向に並んで配置されている。傾斜板5は、圧延する物が一方のローラ4aの側方からこのローラ4aの上部に導かれるように、配置されている。受け台6は、ローラ間を通って落下した圧延物(圧延された物)を受ける台である。
次に、図21(b)に示すように、この麺帯機で圧延されたパン1を熱風乾燥機3に入れ、所定温度で所定時間保持することにより、パン1の水分含有率が例えば5.9質量%以下となるまで熱風乾燥(加熱)する。これにより、例えば図22に示すような、外縁部がカールした形状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
図22に示す加工品は、水分含有率が36.3質量%であり、油分含有率が2.5質量%である、食パン(フジパン(株)製の「本仕込み(商品名)」)をスライサーで厚さ5mmに切り出したものを素材として用い、以下の条件で圧延および加熱を行って得られたものである。圧延条件は、ローラの直径:110mm、ローラの周速度:324m/時間、ローラ間隔t:1mmであり、加熱条件は、温度90℃で40分間である。
また、圧延直後のパンの厚さは1.4mmであり、加工品(加熱による乾燥後のパン)の水分含有率は4.5質量%であり、加工品の厚さは2.6mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
なお、上記と同じ食パンをスライサーで厚さ10mmに切り出したものを素材として用い、上記と同じ条件で圧延および加熱を行ったところ、外縁部がカールした形状の加工品が得られた。この場合、圧延直後のパンの厚さは1.6mmであり、加工品の水分含有率は4.5質量%であり、加工品の厚さは1.9mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
また、上記と同じ食パンをスライサーで厚さ20mmに切り出したものを素材として用い、上記と同じ条件で圧延および加熱を行ったところ、外縁部がカールした形状の加工品が得られた。この場合、圧延直後のパンの厚さは1.7mmであり、加工品の水分含有率は4.7質量%であり、加工品の厚さは2.0mmであった。この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
また、上記と同じ食パンを厚さ5mm、10mm、20mmに切り出したものを素材として用い、ローラ間隔tを8mm、5mm、3mm、または2mmに変え、これ以外の条件を上記と同じにして圧延を行ったところ、厚さが5mmと10mmの素材は、上記ローラ間隔のいずれの場合にも、圧延後に周縁部がカールした形状にならなかった。
厚さが20mmの素材は、ローラ間隔が8mm、5mm、3mmの場合、圧延後に周縁部がカールした形状にならなかった。ローラ間隔が2mmの場合には、圧延直後のパンの厚さは3.4mmであり、上記と同じ条件で加熱して得られた加工品の水分含有率は4.7質量%であり、加工品の厚さは3.7mmであった。この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
〔第14実施形態〕
本発明の第14実施形態として、茶色に焼かれた外皮を有するパンを5mm以上の厚さに切り出したものを素材とし、この素材を(例えばローラ間隔2mm以下で)圧延した後、水分含有率が素材よりも少ない所定値(例えば5.9質量%以下)となるまで加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法について説明する。
先ず、市販のロールパン(例えば水分含有率が30質量%程度のもの)を、スライサーで切断することにより、例えば断面が長径55mm短径40mmの略楕円であって、厚さが5mm、10mm、または20mmの耳付きパンを得る。
次に、このパンを、第13実施形態と同様に、麺の製造に使用する麺帯機(塊状の生地を帯状にする装置)にかけて圧延した後に、熱風乾燥機に入れ、所定温度で所定時間保持することにより、パンの水分含有率が例えば5.9質量%以下となるまで熱風乾燥(加熱)する。これにより、例えば図23に示すような、楕円の長径に沿ってカールした形状の加工品が得られる。そして、この加工品に味付け等を行うことにより、スナック菓子を完成させる。
図23に示す加工品は、水分含有率が27.3質量%であり、油分含有率が8.5質量%である、バターロールパン(敷島製パン(株)製の「超熟ロール(商品名)」)をスライサーで厚さ5mmに切り出したものを素材として用い、以下の条件で圧延および加熱を行って得られたものである。圧延条件は、ローラの直径:110mm、ローラの周速度:324m/時間、ローラ間隔t:1mmであり、加熱条件は、温度90℃で40分間である。
また、圧延直後のパンの厚さは2.9mmであり、加工品(加熱による乾燥後のパン)の水分含有率は4.4質量%であり、加工品の厚さは5.0mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
なお、上記と同じロールパンをスライサーで厚さ10mmに切り出したものを素材として用い、上記と同じ条件で圧延および加熱を行ったところ、外縁部がカールした形状の加工品が得られた。この場合、圧延直後のパンの厚さは1.4mmであり、加工品の水分含有率は4.4質量%であり、加工品の厚さは3.4mmであった。そして、この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
また、上記と同じロールパンをスライサーで厚さ20mmに切り出したものを素材として用い、上記と同じ条件で圧延および加熱を行ったところ、外縁部がカールした形状の加工品が得られた。この場合、圧延直後のパンの厚さは1.4mmであり、加工品の水分含有率は4.4質量%であり、加工品の厚さは2.0mmであった。この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
また、上記と同じロールパンを厚さ5mm、10mm、20mmに切り出したものを素材として用い、ローラ間隔tを3mmまたは2mmに変え、これ以外の条件を上記と同じにして圧延を行ったところ、厚さが5mmと10mmの素材は、上記ローラ間隔のいずれの場合にも、圧延後に周縁部がカールした形状にならなかった。
厚さが20mmの素材は、ローラ間隔が3mmの場合、圧延後に周縁部がカールした形状にならなかった。ローラ間隔が2mmの場合には、圧延直後のパンの厚さは2.4mmであり、上記と同じ条件で加熱して得られた加工品の水分含有率は4.5質量%であり、加工品の厚さは3.8mmであった。この加工品の食感はポテトチップスの食感と似ていた。
〔アンケート結果〕
上記各実施形態の方法で作製された各加工品に味付けを行って得られたスナック菓子(試作品)と、市販のラスクを食べ比べてもらって、食感等についてのアンケートを行ったところ、以下の結果が得られた。
どちらの食感が良いか→ラスク:0人、試作品:16人
どちらの商品を買いたいか→ラスク:5人、試作品:11人
どちらを更に食べたいか→ラスク:3人、試作品:13人
どちらの方がスナック菓子らしいか→ラスク:0人、試作品:16人
上記結果から、ラスクと試作品を比べる、試作品の方が評価が高く、試作品はスナック菓子として認めてもらえることが分かった。
【産業上の利用可能性】
以上説明したように、本発明の方法によれば、パンを素材とした菓子としてラスクおよびラスクの応用品以外の菓子を得ることができる。また、じゃがいも以外の素材(例えば、パン)を用いながら、食感がポテトチップスに近いスナック菓子を得ることができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】

【図23】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
パンからなる素材を、対をなす加圧面間に入れて加圧しながら加熱する加圧加熱工程を有することを特徴とするスナック菓子の製造方法。
【請求項2】
前記加圧加熱工程を、水分含有率が素材よりも少ない所定値となるまで行った後、加圧しないで乾燥させる工程を有することを特徴とする請求の範囲第1項に記載のスナック菓子の製造方法。
【請求項3】
前記加圧加熱工程を、水分含有率が素材よりも少ない所定値となるまで行うことを特徴とする請求の範囲第1項記載のスナック菓子の製造方法。
【請求項4】
前記加圧面は平面である請求の範囲第1項に記載のスナック菓子の製造方法。
【請求項5】
前記加圧面は曲面である請求の範囲第1項に記載のスナック菓子の製造方法。
【請求項6】
パンからなる素材を圧延した後、水分含有率が素材よりも少ない所定値となるまで加熱することを特徴とするスナック菓子の製造方法。
【請求項7】
前記素材は茶色に焼かれた外皮を有さないパンである請求の範囲第1または6項に記載のスナック菓子の製造方法。
【請求項8】
前記素材は茶色に焼かれた外皮を有するパンである請求の範囲第1または6項に記載のスナック菓子の製造方法。
【請求項9】
前記素材は、茶色に焼かれた外皮が除去されて1mm以上の厚さに切り出された食パンである請求の範囲第1または6項に記載のスナック菓子の製造方法。
【請求項10】
前記素材は、茶色に焼かれた外皮を有するパンを、1mm以上の厚さで、前記外皮が外縁部に残るように切り出したものである請求の範囲第1または6項に記載のスナック菓子の製造方法。
【請求項11】
前記素材は、パンの茶色に焼かれた外皮を粉砕したものである請求の範囲第1項に記載のスナック菓子の製造方法。
【請求項12】
請求の範囲第1乃至11項のいずれか1項に記載の方法で製造されたスナック菓子。
【請求項13】
請求の範囲第1乃至11項のいずれか1項に記載の方法で製造されたスナック菓子風食品。

【国際公開番号】WO2004/037009
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【発行日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−546412(P2004−546412)
【国際出願番号】PCT/JP2003/013190
【国際出願日】平成15年10月15日(2003.10.15)
【出願人】(595177361)株式会社おやつカンパニー (9)
【Fターム(参考)】