説明

スパンボンド不織布からなる高強度で軽量の不織布材料、その製造方法及びその使用

溶融紡糸され高エネルギーウォータジェットで固化された合成フィラメントからなる少なくとも1つの層を有する、特に補強材若しくは強化材として使用するための、スパンボンド不織布からなる不織布材料であって、熱活性化可能なバインダを含み、該バインダが、少なくとも1つの薄膜の形で溶融紡糸フィラメントからなる前記層に施与されていることを特徴とするものを記載している。さらに、このような不織布材料の製造方法が記載されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶融紡糸され高エネルギーウォータジェットで固化(固定若しくはボンディング)された合成フィラメントからなる少なくとも1つの層を有するスパンボンド不織布からなる高強度で軽量の不織布材料に関する。さらに本発明は、このような不織布材料の製造方法及び使用に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本発明の課題は、高い強度ばかりではなく、高い初期モジュラス(Anfangsmodul)を有することを特徴とするスパンボンド不織布からなる高強度で軽量の不織布材料を提供することである。初期モジュラスが高いことによって、通常の工業的な加工段階における初期の延び(Verzug)及びそれによる幅収縮(Breitsprung)に対する被攻撃性が減じられる(抵抗性が高まる)。
【課題を解決するための手段】
【0003】
上記課題は、請求項1の全ての特徴を有するスパンボンド不織布からなる不織布材料によって解決される。また、本発明によるスパンボンド不織布からなる不織布材料の製造方法は請求項12に記載され、本発明のその有利な使用は請求項16に記載されている。本発明の有利な形態は、従属請求項に記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本発明によれば、溶融紡糸され高エネルギーウォータジェットで固化された合成フィラメントからなる少なくとも1つの層を有するスパンボンド不織布からなる高強度で軽量の不織布材料は、熱活性化可能なバインダを含み、このバインダは、溶融紡糸フィラメントからなる前記層に、少なくとも1つの薄膜の形で施与される。
【0005】
高エネルギーのウォータジェットにより糸が交絡される際、不織布の横断面全体にわたって多くの極めて弱い凝集性の結合(kohaesive Bindung)が生じる。このような界面凝集のみに基づいた結合はいずれもそれ自体極めて弱く、いずれの場合にもそのように結合されている糸の強度より弱い。工業的な加工段階によって生じる十分に大きな力が上記のように固化されたスパンボンド不織布材料に作用した場合、構成糸が損傷することなく、ウォータジェットによる固化によって得られた前記の弱い凝集結合は、個々に過負荷がかけられ解けられる。しかし、負荷が十分に広く周囲に分散され且つ全ての未損傷の支持糸が負荷方向に向けられた場合には、個々の弱い結合強度の合計が効力を発揮し、その不織布材料は高い強度を有するようになる。
【0006】
初期の撓み易さ(弱さ、Nachgiebigkeit)は、力−伸長線図における低い初期モジュラスとして明らかである。実際の使用では、相応の負荷下での縦方向の延びは、相応の幅収縮を伴って生じる。このことは、このようなウォータジェット固化されたスパンボンド不織布材料の使用を困難にする又はそれどころか時として阻害する。
【0007】
したがって、初期モジュラスの向上は、優先的な技術的課題として存在する。
【0008】
意外にも、バインダからなる少なくとも1つの薄膜を、溶融紡糸された合成フィラメントからなる層に施与し、それに続くウォータジェット固化、乾燥及びバインダの活性化を組み合わせることによって、ウォータジェットによる結合に追加的に、さらなる結合(又は結合点)がスパンボンド不織布フィラメント間に生じることが明らかになった。つまり、極めて多数の弱い凝集結合とはるかに少数のはるかに強力な接着結合との独特な組合せが得られる。
【0009】
この多数の微細な、上記の追加的な結合点によって相互に結合されたスパンボンド不織布フィラメントは、不織布材料が高いモジュラス値及びさらなる加工のための十分な寸法安定性を有することに貢献する。本発明による不織布材料では、さらなる加工の際の寸法安定化のための追加的な措置、例えば応力制御は不要である。この効果はとりわけ、バインダの一部が高エネルギーのウォータジェットによって不織布のより深い層の中にまでも運ばれ、そこで結合点を形成することにもよると考えられる。
【0010】
本発明による不織布は、スパンボンド不織布及びバインダからなる単層又は多層で構成されていてもよい。その他の追加的な層も、それぞれの使用にとって重要であれば設けることができる。
【0011】
バインダとしては、特に低融点の熱可塑性ポリマーが適しており、その場合、その融点がスパンボンド不織布フィラメントの融点よりも十分に低い熱可塑性ポリマーが有利である。好ましくは、融点は、スパンボンド不織布フィラメントの融点を少なくとも10℃、特に好ましくは少なくとも20℃下回っており、それによりスパンボンド不織布フィラメントが熱による活性化の際に損なわれないことが望ましい。
【0012】
好ましくは、その低融点の熱可塑性ポリマーは幅広い軟化領域も有する。これには、バインダとして使用される熱可塑性ポリマーを、その有効な融点より低い温度で既に活性化できるという利点がある。技術的な観点から見て、バインダは必ずしも完全に溶融している必要はなく、十分に軟化され、結合すべきフィラメントに付着すれば十分である。このようにして、活性化の段階で、スパンボンド不織布フィラメントとバインダとの間の結合度合いを調整することができる。
【0013】
低融点の熱可塑性ポリマーは、好ましくは、本質的に、ポリオレフィン、特にポリエチレン、ポリエチレンが主成分であるコポリマー、ポリプロピレン、ポリプロピレンが主成分であるコポリマーから、コポリエステル、特にポリプロピレンテレフタレート及び/又はポリブチレンテレフタレート、ポリアミド及び/又はコポリアミドからなる。適当な低融点ポリマーの選択の際には、後の使用の特定の要件が考慮されることが望ましい。
【0014】
不織布材料の全重量に対する低融点ポリマーの重量割合は、好ましくは7%以上である。ホットメルト接着剤の割合が過度に低い場合、初期モジュラスの増大が低くなり過ぎて、将来的な使用に不十分となる場合もある。
【0015】
好ましくは、前記重量パーセントは9〜15重量%である。15重量%を上回ると、強力な接着結合の数の多すぎて、引裂き強さ(Weiterreissfestigkeit)に対する不利な影響が優勢となってしまうこともある。
【0016】
しかし、ホットメルト接着剤の割合を7%未満に少なくして使用すること自体は、特に特定の応用で有利であり、よって、これは本発明に含まれる。
【0017】
低融点のポリマーは、例えば繊維若しくは微細繊維の形で存在することができる。繊維としては、特に二成分繊維(Biko-Faser)を使用することかでき、その場合、低融点の成分が熱活性化可能なバインダとなる。
【0018】
本発明によって、低い繊度のフィラメントをスパンボンド不織布フィラメントに使用することが可能となる。これにより、僅かな単位面積当り重量であっても、良好な強度及び十分な被覆が達成される。好ましくは、繊維の繊度は0.7〜6dtexである。繊度1〜4dtexの繊維は、平均的な単位面積当り重量で良好な表面被覆を保証し且つ十分な全体強度も有するという特別な利点を有する。
【0019】
本発明による不織布は、好ましくは、ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートからなるフィラメント及び/又はポリオレフィン、特にポリプロピレンからなるフィラメントを含む。これらの材料は、どこでも十分な量及び十分な品質で入手できる大量原料から製造されるので、特に適している。ポリエステルもポリプロピレンも、繊維製造及び不織布製造において、その有用性によってよく知られている。
【0020】
工業用不織布の具体的な要件、例えば高い初期モジュラス及び/又は剛性及び/又はUV抵抗性及び/又は耐アルカリ性を満たすために、マトリックス繊維ポリマーとして、PET(ポリエチレンテレフタレート)の他、PEN(ポリエチレンナフタレート)及び/又はPETとPENのコポリマー及び/又は混合物を使用することができる。PENは、PETに比して、融点がより高いこと(およそ+18℃)及びガラス温度がより高いこと(およそ+45℃)が優れている。
【0021】
本発明による不織布を製造するための適当な方法は、
a)スパンボンド不織布法による合成フィラメントからなる少なくとも1つの層の堆積、
b)熱活性化可能なバインダからなる少なくとも1つの薄膜の施与、
c)高エネルギーウォータジェットによるバインダの分散及びスパンボンド不織布フィラメントの固化、
d)乾燥、
e)バインダを活性化させるための熱処理
の工程を含む。
【0022】
スパンボンド不織布の製造、すなわち、種々のポリマー(その中にはポリプロピレン又はポリエステルも含まれる)からの合成フィラメントの紡糸は、支持体上に合成フィラメントを堆積させランダムウェブ(Wirrvlies)を得る従来技術で行われるものと同様である。幅が5m以上の大規模な装置は、複数の企業から入手することができる。この装置は、1個以上の紡糸システム(紡糸ビーム(Spinnbalken))を有していてよく、所望の出力に調整することができる。ウォータジェットによる固化のための水流交絡システムも、同様に従来技術にある。このような装置も、大きな幅のものが多くの製造業者によって提供され得る。同じことが乾燥機及び巻取機にも言える。
【0023】
熱活性化可能なバインダは、種々の方法、例えば粉体塗布によって、また分散体の形で施与することができる。しかし、好ましくは、このバインダを、繊維若しくは微細繊維の形でメルトブローン法若しくはエアレイ法を用いて施与する。これらの方法も公知であり、文献に数多く記載されている。
【0024】
メルトブローン法及びエアレイ法は、スパンボンド不織布フィラメントのための紡糸システムと任意に組み合わせることができる点が特に有利である。
【0025】
ウォータジェットによる固化は、独国特許第19821848号明細書から公知のように、単位面積当り重量1g/m当りの比縦強度が好ましくは4.3N/5cmで、且つ5%伸長時の応力として縦方向で測定された初期モジュラスが単位面積当り重量1g/m当り少なくとも0.45N/5cmで達成されるよう実施されることが望ましい。これにより、スパンボンド不織布の十分な強度及びスパンボンド不織布層におけるバインダの十分に良好な分布(分散)が保証される。
【0026】
活性化とは、本発明の意味するところでは、バインダによる結合点が、例えばバインダとして使用された低融点のポリマーの溶融若しくは融け始めによって生成されることである。乾燥及び活性化のための熱処理は、スパンボンド不織布フィラメントが、例えば溶融若しくは融け始めによって損傷することが確実に回避される程度に低い温度で実施されなければならない。プロセス上の経済的な理由から、乾燥とバインダの熱による活性化とは、好ましくは1つの工程で行なわれる。
【0027】
乾燥及び低融点ポリマーの活性化には、様々な種類の乾燥機、例えばテンター乾燥機(Spannrahmen)、バンド乾燥機又は表面乾燥機を使用することができるが、好ましくはドラム乾燥機が適する。
【0028】
乾燥温度は、最終段階で上記低融点ポリマーの融点におおよそ調整され、その結果に応じて最適化されることが望ましい。その場合、バインダの溶融挙動全体が特に考慮されるべきである。顕著に広い軟化領域を持つバインダの場合には、物理的な融点を制御する必要がない。それどころか結合効果の最適化は、この軟化領域内で求めれば十分である。これにより、不都合な副次的問題、例えば機械部品へのバインダ成分の付着及び過度の固化を回避することができる。
【0029】
本発明による不織布は、強度が著しく良好で初期モジュラスが高いので、工業分野での使用に、特に被覆支持体、補強材若しくは強化材として適当である。
【実施例】
【0030】
以下、本発明を実施例につき詳説する。
【0031】
実施例1:
スパンボンド不織布を製造するための実験装置は、1200mmの幅を有していた。この装置は、装置の全幅にわたって広がる紡糸ノズルと、この紡糸ノズルに平行に配置された2つの向い合うブローイング壁(送風壁)と、それに後置の、ディフューザ(拡散器)の下方範囲内に広がり且つ不織布形成チャンバを形成する排出ギャップ(Abzugsspalt)とで構成される。紡糸されたフィラメントは、不織布形成領域内で下から吸引される受容ベルト上で、均一な平面構造体、つまりスパンボンド不織布に形成された。この不織布を、2本のロール間で圧縮し巻き取った。
【0032】
この予備固化されたスパンボンド不織布を、ウォータジェットによる固化のための実験装置で巻きを解いた。エアレイのためのシステムを用いて、スパンボンド不織布の表面に短いバインダ繊維の薄膜を施与し、続いて、この2層の平面構造体を多数の高エネルギーウォータジェットで処理し、それにより絡み合わせ(水流交絡させ)、固化した。同時に、バインダを平面構造体中に分散させた。続いて、この固化した不織布複合材をドラム乾燥機で乾燥させ、その際、乾燥機の最終ゾーンでは、温度を、バインダ繊維を活性化し、追加的な結合を生じさせる程度に調整した。
【0033】
この試験では、ポリプロピレンからなるスパンボンド不織布を製造した。上記幅にわたり5479個の紡糸穴を有する紡糸ノズルを使用した。原料としては、MFIが36であるExxon Mobiles社のポリプロピレンペレット(Achieve PP3155)を使用した。紡糸温度は272℃であった。排出ギャップは幅25mmを有していた。フィラメント繊度は、スパンボンド不織布における直径で測定して2.1dtexであった。生産速度は46m/分に調整した。得られたスパンボンド不織布の単位面積当り重量は70g/mであった。
【0034】
水による固化のための装置においてはまず、気流中で不織布を形成するための装置を用いて、芯がポリプロピレンから且つ鞘がポリエチレンからなる芯鞘構造の極めて短い二成分繊維の16g/mの層を施与した。成分の重量比は50/50%であった。その後、スパンボンド不織布をウォータジェットにより固化させた。固化は、交互に両側から作用する6個のビームを用いて実施した。それぞれの使用水圧は、次のように調整した。
【0035】
【表1】

【0036】
ウォータジェットによる固化の際、短繊維が広範囲に及んでスパンボンド不織布中に引き込まれ、その結果、短繊維は純粋な表面層(短繊維からのみからなる表面)を形成していなかった。
【0037】
続いて、ウォータジェットで処理されたスパンボンド不織布をドラム乾燥機で乾燥させた。その場合、最終ゾーンで空気温度を123℃に調整し、その結果、ポリエチレンが容易に溶融し、熱的結合部が生成した。このようにして固化したスパンボンド不織布は、単位面積当り重量86g/mで、以下に示す機械的特性値を有していた。
【0038】
【表2】

【0039】
縦方向の比強度はm1g/m当り5.95N/5cmであり、5%伸長時の比セカントモジュラスは1g/m当り0.65N/5cmであった。
【0040】
実施例2:
実施例1に記載されたものと同じ実験装置で、ポリエステル粒状体を使用した。このポリエステル粒状体は固有粘度IV=0.67を有していた。残水量が0.01%未満となるようにこのポリエステル粒状体を入念に乾燥させ、温度285℃で紡糸した。その際、実施例1と同様に、幅1200mmにわたり5479個の穴を有する紡糸ノズルを使用した。ポリマー吐出量は320kg/時間であった。フィラメントは、スパンボンド不織布中で光学的に測定された繊度2dtexを有し、また収縮は極めて小さかった。装置速度は61m/分に調整し、それにより、固化されたスパンボンド不織布は単位面積当り重量72g/mを有していた。
【0041】
このスパンボンド不織布を、ウォータジェットによる固化のために同様の装置に装入した。予備固化されたスパンボンド不織布の表面には、16g/mの同じ二成分系の短繊維(PP/PE 50/50)層を載せた。その後、この複合材を、以下のように調整した6個のビームを用いたウォータジェットによる固化工程を通過させた。
【0042】
【表3】

【0043】
ウォータジェットによる固化の際、短いバインダ繊維が広範囲にわたりスパンボンド不織布中に取り込まれ、その結果、短繊維は純粋な表面層を形成していなかった。
【0044】
続いて、ウォータジェットで処理されたスパンボンド不織布をドラム乾燥機で乾燥させた。その場合、最終ゾーンで空気温温度を123℃に調整し、それにより、ポリエチレンが容易に溶融し、熱的結合部が生成した。このようにして固化したスパンボンド不織布は、単位面積当り重量87g/mで以下に示す機械的特性値を有していた。
【0045】
【表4】

【0046】
縦方向の比強度は1g/m当り6.09N/5cmであり、5%伸長時の比セカントモジュラスは1g/m当り0.68N/5cmであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融紡糸され高エネルギーウォータジェットで固化された合成フィラメントからなる少なくとも1つの層を有するスパンボンド不織布からなる高強度で軽量の不織布材料であって、熱活性化可能なバインダを含み、該バインダが、溶融紡糸フィラメントからなる前記層に、少なくとも1つの薄膜の形で施与されている、高強度で軽量の不織布材料。
【請求項2】
前記バインダが低融点の熱可塑性ポリマーである、請求項1に記載の高強度で軽量の不織布材料。
【請求項3】
前記低融点の熱可塑性ポリマーが、前記合成フィラメントの融点を少なくとも10℃、好ましくは少なくとも20℃下回る融点を有する、請求項2に記載の高強度で軽量の不織布材料。
【請求項4】
前記合成フィラメントが、繊度0.7〜6.0dtex、好ましくは1.0〜4.0dtexを有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の高強度で軽量の不織布材料。
【請求項5】
ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(PET)、並びに/又はポリエチレンナフタレート(PEN)、並びに/又はPETとPENのコポリマー及び/若しくは混合物、並びに/又はポリオレフィン、特にポリプロピレンからなる合成フィラメントを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の高強度で軽量の不織布材料。
【請求項6】
前記低融点のポリマーが、本質的に、ポリオレフィン、特にポリエチレン、ポリエチレンが主成分であるコポリマー、ポリプロピレン、ポリプロピレンが主成分であるコポリマーからなる、又はコポリエステル、特にポリプロピレンテレフタレート及び/若しくはポリブチレンテレフタレート、又はポリアミド及び/若しくはコポリアミドからなる、請求項1から5のいずれか1項に記載の高強度で軽量の不織布材料。
【請求項7】
前記低融点のポリマーが、不織布の全重量に対して7%以上、好ましくは9〜15%の重量割合を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の高強度で軽量の不織布材料。
【請求項8】
前記低融点のポリマーが、均一に振りかけられた粉末の形で存在する、請求項1から7のいずれか1項に記載の高強度で軽量の不織布材料。
【請求項9】
前記低融点のポリマーが、とりわけ紡糸された若しくはメルトブローンされた繊維又は微細繊維の形で存在する、請求項1から7のいずれか1項に記載の高強度で軽量の不織布材料。
【請求項10】
前記メルトブローンされた繊維又は微細繊維が、空気を用いて均一な層へと堆積されている、請求項9に記載の高強度で軽量の不織布材料。
【請求項11】
前記繊維が二成分繊維であり、その低融点の成分が、前記熱活性化可能なバインダである、請求項9又は10に記載の高強度で軽量タフティング基布。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか1項に記載の高強度で軽量の不織布材料の製造方法であって、
a)スパンボンド不織布法による合成フィラメントからなる少なくとも1つの層の堆積、
b)熱活性化可能なバインダからなる少なくとも1つの薄膜の施与、
c)高エネルギーウォータジェットによるスパンボンド不織布フィラメントの固化及びバインダの分散、
d)乾燥、
e)バインダを活性化させるための熱処理
の工程を特徴とする、方法。
【請求項13】
前記乾燥及び熱による活性化を1つの工程で行なう、請求項13に記載の方法。
【請求項14】
前記ウォータジェットによる固化を、単位面積当り重量1g/m当りの比強度が少なくとも4.3N/5cmで、5%伸長時の応力として縦方向で測定された単位面積当り重量1g/m当りの初期比モジュラスが少なくとも0.45g/5cmで達成されるように調整する、請求項11又は12に記載の方法。
【請求項15】
前記繊維若しくは微細繊維を、エアレイ法若しくはメルトブローン法を用いて施与する、請求項11から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
工業用被覆のための、特に強化用不織布材料としての建設業用及び屋根下地ウェブ用の、並びに印刷される布製の大型広告板のための、請求項1から11のいずれか1項に記載の高強度で軽量の不織布材料の使用。

【公表番号】特表2010−516919(P2010−516919A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547603(P2009−547603)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/EP2008/000767
【国際公開番号】WO2008/092689
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(509217806)
【Fターム(参考)】