説明

スプレー用消臭剤組成物

【課題】汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を低減させることができ、水系消臭剤組成物の調製も容易であるスプレー用消臭剤組成物、及び消臭方法を提供すること。
【解決手段】エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンから選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(a)、及び特定の構造を有する両性界面活性剤(b)を含有するスプレー用消臭剤組成物、及びそれを用いる消臭方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はスプレー用消臭剤組成物に関し、詳しくは、汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を低減させることができるスプレー用消臭剤組成物、及び消臭方法に関する。
【背景技術】
【0002】
消臭剤は、芳香剤と共に不快な匂いを和らげるものであり、快適な生活を送る上で重要な部分を担っている。消臭に関する近年のニーズは、強い芳香で悪臭をマスキングする芳香剤から、微香性又は無香性で臭い自体を消す消臭剤へと変化している。
また、肌に直接触れない衣類は着てもすぐに洗わないという洗濯習慣が増えているが、その一方で洗わない衣類の匂いを気にしている。生活環境における不快な臭いの殆どは複合臭であり、この複合臭に効果的な消臭剤が求められている。
【0003】
従来、特定の悪臭成分に対する消臭技術は知られているが、複合臭に対して効果的なものは少ない。
例えば、特許文献1には、陽イオン性界面活性剤又は両性界面活性剤とキレート剤を併用することにより,汗臭やタバコ臭を消臭する液体消臭剤が開示され、特許文献2には,香料等の消臭基剤と陽イオン界面活性剤と特定の溶剤を併用することにより,汗臭を消臭する液体消臭剤が開示されている。しかしながら、これらの液体消臭剤は、アルデヒド類等に対する消臭性能は充分ではない。
特許文献3には、植物からの抽出物を主成分とする消臭基材、香料、エタノール及び界面活性剤を併用することにより、腐敗臭を抑制する消臭剤組成物が開示され、特許文献4には、ベタイン型両性化合物、非イオン性界面活性剤、及び陰イオン界面活性剤からなる処理剤で処理することにより、アンモニア臭等を消臭しうる消臭性繊維が開示されている。しかしながら、これらも汗臭やアルデヒド類に対する消臭性能は充分ではない。
【0004】
特許文献5には、トリエタノールアミンやトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等から選ばれる1種以上を塩として含む陰イオン界面活性剤により、低級脂肪酸、アミン類が共存する複合臭を抑制できることが開示されている。しかしながら、陰イオン界面活性剤のアミン塩はアルデヒド類に対する効果が充分でなく、水に対する溶解性が悪いものもあるため、消臭剤組成物を調製するには適さない。
特許文献6には、有機二塩基酸又はその塩により、酢酸、イソ吉草酸等の低級脂肪酸類やアンモニア、トリメチルアミン等のアミン類等を消臭できることが開示されているが、有機二塩基酸又はその塩は、アルデヒド類に対する消臭効果が充分でない。
特許文献7には、中高年以降に認められる加齢臭の原因物質の一つとされるノナナール等の不飽和アルデヒドの消臭について、エタノールアミンが効果的であることが開示されているが、汗臭等に対する効果については記載がない。
かかる状況から、特に汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を低減させることができる消臭剤組成物の開発が望まれていた。
【0005】
【特許文献1】特開2001−40581号公報
【特許文献2】特開2001−70423号公報
【特許文献3】特開2001−178806号公報
【特許文献4】特開2004−176225号公報
【特許文献5】特開2004−49889号公報
【特許文献6】特開2001−95907号公報
【特許文献7】特開2001−97838号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を低減させることができ、水系消臭剤組成物の調製も容易であるスプレー用消臭剤組成物、及び消臭方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、特定のアミン化合物と特定の両性界面活性剤とを併用することにより、汗臭やアルデヒド類等に由来する複合臭の消臭に有効であることを見出した。
すなわち、本発明は、次の(1)及び(2)を提供する。
(1)エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンから選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(a)、及び下記一般式(1)及び/又は(2)で表される両性界面活性剤(b)を含有するスプレー用消臭剤組成物。
【0008】
【化1】

(式中、R1は炭素数8〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、R2は炭素数1〜5のアルキレン基であり、R3及びR4はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキレン基又はヒドロキシアルキル基であり、Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−及び−O−から選ばれる基であり、aは0又は1である。)
【0009】
【化2】

(式中、R3、R4及びAは前記と同じであり、R5は炭素数8〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、R6は炭素数1〜6のアルキレン基であり、R7はヒドロキシ基を有してもよい炭素数1〜5のアルキレン基であり、Bは−COO、−OSO3から選ばれる基であり、bは0又は1である。)
(2)前記(1)に記載のスプレー用消臭剤組成物を対象物に噴霧し、対象物の臭いを低減させる消臭方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明のスプレー用消臭剤組成物は、汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を消臭でき、水系消臭剤の調製も容易である。また、空間や繊維製品等の固体表面に付着した複合臭について優れた消臭効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明のスプレー用消臭剤組成物は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンから選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(a)(以下、単に「アミン化合物(a)」ということがある)を主成分として含有する。
アミン化合物(a)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
アミン化合物(a)は、下記一般式(1)及び/又は(2)で表される両性界面活性剤(b)(以下、単に「両性界面活性剤(b)」ということがある)と併用することにより、汗臭及びアルデヒド類に由来する複合臭に対して優れた消臭性能を発揮する。
【0012】
【化3】

【0013】
(式中、R1は炭素数8〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、R2は炭素数1〜5のアルキレン基であり、R3及びR4はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキレン基又はヒドロキシアルキル基であり、Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−及び−O−から選ばれる基であり、aは0又は1である。)
一般式(1)において、R1は、好ましくは炭素数10〜16、更に好ましくは炭素数10〜14の直鎖又は分岐鎖、特に直鎖のアルキル基であり、R2は、好ましくは炭素数2又は3のアルキレン基であり、R3及びR4は、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、Aは、好ましくは−COO−又は−CONH−であり、消臭効果の持続性の点から、aは1が好ましい。
【0014】
【化4】

【0015】
(式中、R3、R4及びAは前記と同じであり、R5は炭素数8〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、R6は炭素数1〜6のアルキレン基であり、R7はヒドロキシ基を有してもよい炭素数1〜5のアルキレン基であり、Bは−COO、−OSO3から選ばれる基であり、bは0又は1である。)
一般式(2)において、R5は、好ましくは炭素数8〜18、特に好ましくは炭素数10〜14のアルキル基であり、R6は、好ましくは炭素数2又は3のアルキレン基であり、R3及びR4は、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、R7は、好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基又は2−ヒドロキシプロピレン基であり、Aは、好ましくは−COO−又は−CONH−であり、Bは−COO、−SO3が好ましく、特に消臭効果の持続性の点から、Aは−SO3が好ましく、bは0が好ましい。
【0016】
両性界面活性剤(b)の好適例としては、ラウリルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−オキサイド(ラウリン酸とN,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパンとのアミド化合物を過酸化水素と反応させて得たもの)、ラウリルジメチルアミンオキサイド(花王株式会社製、アンヒトール20N)、ミリスチルジメチルアミンオキサイド、N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)アンモニウムベタイン、N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−カルボシキメチルアンモニウムベタイン(花王株式会社製、アンヒトール24B)、2−ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−ラウロイルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)アンモニウムベタイン、N−ラウロイルアミノプロピル−N,N−ジメチル−N−カルボシキメチルアンモニウムベタイン等が挙げられる。
【0017】
本発明のスプレー用消臭剤組成物中のアミン化合物(a)と両性界面活性剤(b)の含有量は、消臭する悪臭の濃度、使用形態によって適宜調整することができる。
(a)成分は、通常0.001質量%以上、好ましくは0.001〜10質量%、更に好ましくは0.005〜5質量%、特に好ましくは0.01〜5質量%である。
(b)成分は、通常0.001質量%以上、好ましくは0.001〜30質量%、更に好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.01〜5質量%である。
通常、臭気成分はスーツ、セーター、カーテン、ソファー等の繊維製品等の固体表面に付着するが、両性界面活性剤(b)を上記範囲の含有量とすることにより、固体表面に付着した臭気成分の揮発を効果的に抑制するばかりでなく、消臭成分であるアミン化合物(a)を安定に分散させ、臭気成分との接触を向上させて、消臭性能を高めることができる。
アミン化合物(a)の消臭効果を更に高める観点から、アミン化合物(a)と両性界面活性剤(b)との配合比率〔(a)/(b)〕(質量比)は、好ましくは10/1〜1/10、より好ましくは8/1〜1/8、更に好ましくは5/1〜1/5、更に好ましくは4/1〜1/4、特に好ましくは3/1〜1/3である。
【0018】
本発明のスプレー用消臭剤組成物において、(a)(b)成分以外の残部は水とすることができる。また必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、更に、多価アルコール、界面活性剤、他の消臭剤、及び一般に添加される各種の溶剤、油剤、ゲル化剤、硫酸ナトリウムやN,N,N−トリメチルグリシン等の塩、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、殺菌・抗菌剤、香料、色素、紫外線吸収剤等の他の成分を添加することができる。
多価アルコール類は、固体表面に付着した臭気成分の揮発を抑制し、消臭成分であるポリヒドロキシアミン化合物類(a)を安定に分散させ、臭気成分との接触を向上させて、消臭性能を更に高めることができる。
用いることができる多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。これらの中では、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールが好ましい。
用いられる多価アルコール類の含有量は、消臭する悪臭の濃度、使用形態によっても異なるが、通常0.001質量%以上、好ましくは0.001〜30質量%、更に好ましくは0.005〜10質量%である。
【0019】
界面活性剤としては特に制限はなく、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、及び本発明の両性界面活性剤(b)以外の両性界面活性剤の中から選ばれる1種種以上が挙げられる。これらの中では、非イオン性界面活性剤が好ましく、下記一般式(3)で表される化合物が、消臭性能の点から、特に好ましい。
8−(OA)n−OR9 (3)
式(3)中、R8は、炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、Aは、エチレン基及び/又はプロピレン基であり、R9は、水素原子、又は炭素数1〜3のアルキル基であり、nは平均付加モル数であり、5〜15の数である。
消臭性能向上の観点から、一般式(3)で表される化合物のR8は、好ましくは炭素数10〜18、より好ましくは炭素数10〜16、更に好ましくは炭素数10〜14のアルキル基又はアルケニル基であり、R9は、好ましくは水素原子、又は炭素数1〜2のアルキル基、より好ましくは水素原子又はメチル基、更に好ましくは水素原子である。
nは、好ましくは5〜14の数、より好ましくは5〜13、更に好ましくは5〜12であり、ポリオキシエチレン(オキシエチレン基の平均付加モル数n=6〜12。以下のかっこ内の数字も同じである。)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(n=5〜12)モノアルキル(炭素数12〜14の2級の炭化水素基)エーテル、ラウリン酸ポリオキシチレン(n=6〜13)メチルエーテルから選ばれる1種以上が特に好ましい。
【0020】
溶剤としては、水、エタノール、イソプロパノール等の低級(炭素数3〜4)アルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール等の多価アルコール類(炭素数2〜12)、エチレングリコールやプロピレングリコールのモノエチル又はモノブチルエーテル、ジエチレングリコールやジプロピレングリコールのモノエチル又はモノブチルエーテル、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノール性化合物のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物等が挙げられる。
【0021】
本発明のスプレー用消臭剤組成物のpHは6.0〜9.5に調整することが好ましい。pH6.0以上で汗臭やアルデヒド類に対する効果が優れ、またpH9.5以下でアミン類等に対する効果が優れる。
汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭の全てに対する効果、及び皮膚刺激低減の観点から、pHは6.5〜9.5が好ましく、6.8〜9.0が更に好ましい。
本発明の消臭剤組成物のpHは、塩酸等の酸、又は水酸化ナトリウム等のアルカリを添加することにより調整することができる。
【0022】
本発明のスプレー用消臭剤組成物は、特に水系組成物としてミストタイプのスプレー容器に充填し、一回の噴霧量を0.1〜1mlに調整したものが好ましい。使用するスプレー容器としては、トリガースプレー容器(直圧あるいは蓄圧型)やディスペンサータイプのポンプスプレー容器等の公知のスプレー容器を用いることができる。
【実施例】
【0023】
以下の実施例及び比較例において、「部」及び「%」は特記しない限り「質量部」及び「質量%」である。
実施例1〜3及び比較例1〜2
<スプレー用消臭剤組成物の調製>
表1に示す配合処方の消臭剤組成物を調製した。なお、抗菌剤としてはプロキセルBDN(アビシア株式会社製、10%水溶液)を使用し、消臭剤組成物は、1規定の塩酸又は1/10規定の水酸化ナトリウム水溶液でpH8.0に調整した。
表1中の記号の成分は下記のとおりである。
(a)成分
(a)−1:モノエタノールアミン
(a)−2:ジエタノールアミン
(a)−3:トリエタノールアミン
(b)成分
(b)−1:ラウリルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−オキサイド(ラウリン酸とN,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパンとのアミド化合物を過酸化水素と反応させて得たもの)(一般式(1)で表される両性界面活性剤)
(b)−2:ラウリルジメチルアミンオキサイド(花王株式会社製、アンヒトール20N)(一般式(1)で表される両性界面活性剤)
(b)−3:N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−カルボシキメチルアンモニウムベタイン(花王株式会社製、アンヒトール24B)(一般式(2)で表される両性界面活性剤)
実施例4
実施例1で得られた消臭剤組成物に香料0.01%を配合し、消臭剤組成物を調製した。なお、香料としては、ケイ皮酸エチル5部、酢酸リナリル10部、リラール部15部、ヘキシルシンナミックアルデヒド10部、パーライド10部、フェニルエチルアルデヒド20部、セダーアルコール10部、及びリモネン20部からなる調合香料を使用した。
【0024】
<消臭対象物の調製>
木綿メリアス布(10cm×10cm)に、臭気成分として、イソ吉草酸の10ppmエタノール溶液、又はノナナールの1%エタノール溶液をスプレーバイアル(株式会社マルエム、No.6)を用いて1回スプレーし、30分間乾燥させた後、試験片とした。
<消臭方法>
上記方法にて得た試験片に、表1に示す配合処方の消臭剤組成物をスプレーバイアル(株式会社マルエム、No.6)を用いて6回スプレーし、1時間乾燥させた。
<消臭性能評価>
30歳代の男性5人及び女性5人の計10人のパネラーに、試験片の臭いを嗅いでもらい、下記の6段階の臭気強度表示法で評価し、その平均値を求めた。
0:無臭
1:何の臭いか分からないが、ややかすかに何かを感じる強さ(検知閾値のレベル)
2:何の臭いか分かる、容易に感じる弱い臭い(認知閾値のレベル)
3:明らかに感じる臭い
4:強い臭い
5:耐えられないほど強い臭い
平均値0以上1未満を◎、平均値1以上2未満を○、平均値2以上3未満を△、平均値3以上5以下を×として評価した。評価は◎又は○が好ましい。結果を表1に示す。
【0025】
【表1】

【0026】
表1から、比較例1及び2の消臭剤は、汗臭及びアルデヒド臭に対しての消臭性能が不十分であるのに対し、実施例1〜3の消臭剤は、汗臭及びアルデヒド臭のいずれに対しても消臭性能が高いことが分かる。
また、実施例4の消臭剤組成物は、イソ吉草酸臭、ノナナール臭はいずれも感じることはなく、かつ配合した香料の香調は維持されていた。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明のスプレー用消臭剤組成物は、汗臭及びアルデヒド類等に由来する複合臭を消臭でき、水系消臭剤の調製も容易である。このため、本発明の組成物は、空間や繊維製品等の固体表面に付着した複合臭のスプレー用消臭剤組成物として、好適に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンから選ばれる少なくとも1種のアミン化合物(a)、及び下記一般式(1)及び/又は(2)で表される両性界面活性剤(b)を含有するスプレー用消臭剤組成物。
【化1】

(式中、R1は炭素数8〜16の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、R2は炭素数1〜5のアルキレン基であり、R3及びR4はそれぞれ独立に、炭素数1〜3のアルキレン基又はヒドロキシアルキル基であり、Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−及び−O−から選ばれる基であり、aは0又は1である。)
【化2】

(式中、R3、R4及びAは前記と同じであり、R5は炭素数8〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基であり、R6は炭素数1〜6のアルキレン基であり、R7はヒドロキシ基を有してもよい炭素数1〜5のアルキレン基であり、Bは−COO、−OSO3から選ばれる基であり、bは0又は1である。)
【請求項2】
前記アミン化合物(a)の含有量が0.001〜10質量%であり、前記両性界面活性剤(b)の含有量が0.001〜30質量%である、請求項1に記載のスプレー用消臭剤組成物。
【請求項3】
消臭剤組成物が水系消臭剤組成物である、請求項1又は2に記載のスプレー用消臭剤組成物。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のスプレー用消臭剤組成物を対象物に噴霧し、対象物の臭いを低減させる消臭方法。

【公開番号】特開2007−135849(P2007−135849A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−333294(P2005−333294)
【出願日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】