説明

スリーブ状ラベルの製造方法および製造装置

スリーブ状ラベル(2)の製造方法が、予め貼り付けられた部分(6)を備えた熱収縮フィルムを供給リール(3)から巻き戻すステップと、熱収縮フィルム(5)の帯を供給リール(3)から分離するステップと、形成スピンドル(4)に熱収縮フィルム(5)の帯を搬送するステップと、スリーブ状ラベル(2)を作成するために熱収縮フィルム(5)の帯を形成スピンドル(4)の周りに巻き付け、重複領域(8)が、形成スピンドル(4)に接触する熱収縮フィルム(5)の帯の第1長手方向端部(5a)と、熱収縮フィルム(5)の帯の第2長手方向端部(5b)との間に設けられ、予め貼り付けられた部分(6)が重複領域(8)に配置されるステップと、形成スピンドル(4)の周りに形成されたスリーブ状ラベル(2)を形成スピンドル(4)からラベルを貼るべき容器(10)まで移動させるステップとを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリーブ状ラベルの製造方法および製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、スリーブ状または“収縮スリーブ”ラベルは、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)などのポリマー材料、または熱収縮するように構成された他の材料からなる。
【0003】
スリーブ状または“収縮スリーブ”ラベルの用語がここで意味するのは、ラベルを貼られる各容器上に適合するように設計されたプラスチックフィルムからなり、ラベルが容器自体の外面上で収縮し、容器自体の外面の形となるように連続して加熱される管状ラベルのことである。
【0004】
スリーブ状ラベルは通常、移動装置を使用して移動ドラムに搬送するためにリールから巻き戻される熱収縮プラスチック材料のフィルムから得られる。
【0005】
切断装置は、ラベルを貼られる容器の寸法作用をプリセットする長さを有するプラスチックフィルムの一部を取得するために、進行方向に対し横方向にプラスチックフィルムを切断する。
【0006】
移動ドラムにより、フィルムの一部が、周辺に適切に配置された複数のスピンドルと共に設けられた回転式コンベヤに移動され、各管状スリーブを取得するために移動ドラムからプラスチックフィルムの一部を受けるように成形される。
【0007】
より詳細には、各スピンドルは外側円筒形壁部を備え、この外側円筒形壁部は、作成されるラベルのプリセットされた直径に実質的に等しい直径に決められ、外側円筒形壁部の上にプラスチックフィルムの一部が巻き付けられることで、プラスチックフィルムの一部の第1長手方向端部が、重複領域で前記一部の反対側端部と部分的に重ね合わされ、管状スリーブを形成する。
【0008】
重複領域での結合は通常、スリーブ状ラベルを得るために適切な密封手段を用いることにより実行される。
【0009】
有利なことに、各スピンドルに、プラスチックフィルムの相対部分を円筒形壁部に接着し、巻き付けるために配置された密封手段を設けることができる。
【0010】
例示する目的で、密封手段は円筒形壁部上に形成された複数の孔により構成され、前記孔を介して空気が外側からスピンドルの内側に向かって吸引される。
【0011】
更に、各スピンドルは、スリーブ状ラベルがスピンドル自体から分離するのに有利に設計された空気を放出する手段に設けられ、一旦、結合動作が完了するとスリーブを径方向に拡大する。
【0012】
各スピンドルは一般に、負荷板上に載置されたラベルを貼られる容器を受け取るように構成された典型的には負荷板である支持体と関連付けられている。
【0013】
特に、スリーブ状ラベルは、スリーブ状ラベルが容器上に適合するため、ラベルの相対軸移動によりラベルを貼られる容器、および、容器の長手方向軸に沿った容器上に配置することができる。
【0014】
この操作は、例えばラベルを静止したまま維持し容器を移動させる、またはより一般的には、容器を静止したままに維持しスリーブ状ラベルを上方または下方から押圧して容器の周りに適合するように搬送することにより実行される。
【0015】
容器および、この容器に関連付けられた“収縮スリーブ”ラベルは加熱ステーションに搬送され、ここでラベルは熱処理を受け、熱の影響により収縮し、これにより各容器の側面に密に接着する。
【0016】
現在使用されるスリーブ状ラベルの欠点は、スピンドルの周りに巻き付けられたラベルの重複する端部間の連結部またはシールが通常、重複部に対して中間位置で達成されることである。
【0017】
その結果として、自由フラップが生じることになり、この自由フラップは連結ラインと外方に面するラベルの自由端との間に形成され、および後続の熱収縮ステップの間に、スリーブ状ラベルの残存部分に固定されず、ラベルが適合される容器に密に接着されず、美的な観点から明確な問題を有する。
【0018】
特に、プラスチック材料の自由フラップは、スリーブ状ラベルをスピンドルからラベルを貼るべき容器に移動される後続のステップの間、容易に捕捉できるつまみの形となる。
【0019】
更に、プラスチック材料の自由フラップは、容器の周りに装着されたラベルが適用される熱収縮プロセスの結果として、ラベルの容器側面への接着を引き立てるために、容器の側面に対して横方向に突出する隆起を形成し、そのような隆起は、熱収縮プロセスにより湾曲し、および/または硬化した外側端部を有している。
【0020】
大きな隆起の存在は、得られた梱包容器の美的な外観を損ねる。
【0021】
更に、隆起は捕捉し、および/または引っ張ることができるので、ラベルに干渉し、および/またはラベルを損傷する結果、梱包容器の品質および仮定的ユーザによる楽しみを低下させる。
【0022】
そのような欠点は特に、熱収縮可能な材料によって強調され、熱収縮可能な材料において、熱収縮プロセス中の隆起の形成がより明らかである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
本発明の狙いは、公知のスリーブ状ラベルにおける前述した欠点を取り除く、または少なくとも大幅に減少することである。
【0024】
この狙いの範囲内で、本発明の目的は、ラベルが関連する容器に均一に、長持ちするように接着するスリーブ状ラベルを得ることである。
【0025】
本発明の他の目的は、容器の側面からはみ出る領域が存在しないスリーブ状ラベルを提供することである。
【0026】
本発明の更なる目的は、容易に把持し、または捕捉することによりラベルを損傷するつまみが存在しないスリーブ状ラベルを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0027】
この狙いは、後から明確になる種々の目的と同様に、
供給リールの巻き戻す方向に沿って離散的に分布された複数の予め貼り付けられた部分を備えた熱収縮フィルムを前記供給リールから巻き戻すステップと、
少なくとも1つの前記予め貼り付けられた部分を備えた少なくとも1つの前記熱収縮フィルムの帯を前記供給リールから分離するステップと、
形成スピンドルに前記熱収縮フィルムの帯を搬送するステップと、
スリーブ状ラベルを作成するために前記熱収縮フィルムの帯を前記形成スピンドルの周りに巻き付け、重複領域が、前記形成スピンドルに接触する前記熱収縮フィルムの帯の第1長手方向端部と、前記熱収縮フィルムの帯の第2長手方向端部との間に設けられ、前記予め貼り付けられた部分が少なくとも部分的に前記重複領域の一部に配置されるステップと、
前記形成スピンドルの周りに形成された前記スリーブ状ラベルを前記形成スピンドルからラベルを貼るべき容器まで移動させるステップと、
を備えたことを特徴とするスリーブ状ラベルの製造方法によって達成される。
【0028】
他の側面によれば、本発明は、少なくとも1つの予め貼り付けられた部分を有する熱収縮フィルムの帯を備えた少なくとも1つの形成スピンドルを提供するように設計された少なくとも1つの供給リールと、前記形成スピンドルの側面の周りに前記熱収縮フィルムの帯を巻き付けるために設けられた手段とを備え、前記手段が、前記形成スピンドルに接触する前記熱収縮フィルムの帯の第1長手方向端部と、前記熱収縮フィルムの帯の第2長手方向端部との間に設けられた重複領域を提供するように設計されており、前記予め貼り付けられた部分が、少なくとも部分的に前記重複領域の一部に配置され、前記スリーブ状ラベルを前記形成スピンドルからラベルを貼るべき容器まで搬送する手段が設けられていることを特徴とするスリーブ状ラベルの製造装置を提供する。
【0029】
本発明の更なる特徴および利点は、いくつかの好適で、しかし排他的ではないスリーブ状ラベルの製造装置の実施形態、および添付図面の中で限定されるものではない例により示された本発明に係る製造装置を以下に詳述することにより明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】ラベルを貼るべき容器を搬送する回転式装置に関係するスリーブ状ラベルの製造装置の概略図である。
【図2】熱収縮フィルムの帯を形成スピンドルの側面の周りに巻き付け手段の拡大概略図である。
【図3】各形成スピンドルの側面の周りに巻き付けられたフィルムの帯の拡大平面図である。
【図4】熱収縮フィルムの帯を各形成スピンドルの周りに巻き付けるステップを示す側面図である。
【図5】熱収縮フィルムの帯の他の実施形態を示す図4と同様の図である。
【図6】第1長手方向端部を第2長手方向端部に対して密封するステップを示す側面図である。
【図7】第1長手方向端部を第2長手方向端部に対して密封するステップを示す側面図である。
【図8】スリーブ状ラベルを形成スピンドルからラベルを貼るべき容器に移動させるステップの側面図である。
【図9】スリーブ状ラベルの製造装置の他の実施形態を示す図2と同様の図である。
【図10】本発明に係るスリーブ状ラベルの製造装置に関し、更なる実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面を参照すると、全体的に参照番号1で示されたスリーブ状ラベル2の製造装置は、少なくとも1つの形成スピンドル4に熱収縮フィルム5の帯を搬送するように設計された少なくとも1つの供給リール3を備えている。特に、熱収縮フィルム5の帯は少なくとも1つの予め貼り付けられた部分6を有している。
【0032】
装置1は更に、熱収縮フィルム5の帯、または各帯を各形成スピンドルの側面4aの周りに巻き付け手段7を備えている。この巻き付け手段7は、形成スピンドル4の側面4aと接触させるように意図された熱収縮フィルム5の帯の第1長手方向端部5aと、熱収縮フィルム5の帯の第2長手方向端部5bとの間に、重複領域8を提供するように設計されている。
【0033】
本発明の顕著な特徴によれば、予め貼り付けられた部分6は少なくとも部分的に、重複領域8の一部に設けられている。
【0034】
更に、装置1は、形成スピンドル4の周りに形成されたスリーブ状ラベル2を形成スピンドル4からラベルを貼るべき容器10まで移動させる手段9を有している。
【0035】
有利なことに、装置1は、形成スピンドル4の周りに巻き付けられたスリーブ状ラベル2の外面に摺接するように設計された押圧手段30を有し、重複領域8に配置された予め貼り付けられた部分6の動作により、第1長手方向端部5aと、第2長手方向端部5bとの間の最適な接着を可能にする。
【0036】
単に例示する目的で、押圧手段30は形成スピンドル4の移動方向に平行に配置されたゴム入りアイドルローラまたはブラシ31により構成することができる。
【0037】
本発明の特に重要な側面によれば、装置1は、各形成スピンドル4の周りに巻き付けられた熱収縮フィルム5の帯の第1長手方向端部5aを第2長手方向端部5bに対して密封する装置11に接続されており、熱収縮フィルム5の帯の長手方向100に対して横方向に、かつ重複領域8に位置する連結部13を提供する。
【0038】
密封装置11は、種々の方法で実行される。単に例示する目的で、密封装置11は、
レーザ密封装置11a、
赤外線密封装置、
密封棒形密封装置11b、
超音波密封装置からなる群から選択される密封手段により構成することができる。
【0039】
有利なことに、装置1は、供給リール3と巻き付け手段7との間に、フィルム5の帯を形成するために供給リール3から巻き戻された高分子熱収縮材料の連続フィルム15を切り分けるように設計された切断手段14を有している。
【0040】
切断手段14は、特に、供給リール3から巻き戻された熱収縮材料からなる連続フィルム15の切断を各予め貼り付けられた部分6の近くで実行するように構成されている。
【0041】
より詳しくは、装置1には、フィルム5の帯を巻き付け手段7まで搬送し、その結果として形成スピンドル4まで搬送する手段16を設けている。
【0042】
好適な実施形態によれば、搬送手段16は、例えば連続フィルム15を供給リール3から巻き戻し、移動ドラム18により構成された巻き戻し要素によって実行できる。
【0043】
望ましくは、搬送手段16はまた、前述したように供給リール3から巻き戻された連続フィルム15を切り分けるように設計された切断手段14を備え、その後に、スリーブ状ラベル2を形成するために使用される熱収縮フィルム5の帯を作成する。
【0044】
図1および図2に示すように、移動ドラム18は、矢印Aに示される回転方向に従って移動軸101を中心に回転可能である。
【0045】
実用的な実施形態によれば、移動ドラム18は、公知の態様において、空気圧装置に連結する複数の孔が形成された円筒形状側壁を有し、この空気圧装置は移動軸101に対して移動ドラム18が回転している間、孔によってなされる角度位置の作用として孔を介して、空気を移動ドラム18に吸入する、または、移動ドラム18から空気を放出するように構成されている。
【0046】
実際、前記孔を介して空気を吸入することにより、切断手段14によって一度に得られた熱収縮フィルム5の帯を移動ドラム18の円筒形状側壁に付着した状態を維持することができ、また、移動ドラム18から空気を放出することにより、代わって熱収縮フィルム5の帯を移動ドラム18の円筒形状側壁から引き離し、各巻き付け手段(典型的にはそれ自体が形成スピンドル4から構成されている)7上に搬送可能とする。巻き付け手段7は、移動ドラム18の下流に配置され、図示した実施形態においては、回転式コンベヤ20の周辺領域に沿ってラベルを貼るべき容器10の上に配置されている。
【0047】
巻き付け手段7を構成する1つのまたは複数の形成スピンドル4は、各軸102と共に実質的に、移動ドラム18の移動軸101に平行に位置決めされており、回転式コンベヤ20の周りに回転することにより移動ドラム18に対向する位置に至ると、側面4a上で、移動ドラム18により利用可能となった熱収縮フィルム5の帯に係合することができる。
【0048】
更に、形成スピンドル4は、関連軸102の周りに回転するように駆動され、側面4aの周りに移動ドラム18から得た熱収縮フィルム5の帯を巻き付ける。
【0049】
形成スピンドル4の側面4a上における熱収縮フィルム5の帯の最適な接着を確実にするため、形成スピンドル4の側面4a上に形成された複数の開口を介して空気を吸引する手段がある。
【0050】
形成スピンドル4により形成されたスリーブ状ラベル2をラベルが貼られる容器10に移動する手段9は、例えば、各形成スピンドル4に向かって同軸上に移動し、スリーブ状ラベル2を押圧するスラストリング9aによって構成されている。スラストリング9aは、図示された実施形態では、スリーブ状ラベル2の周りに巻かれ、形成スピンドル4の下方に位置するラベルを貼るべき容器10に対向している。
【0051】
この操作を簡単にするため、形成スピンドル4に作用する吸引手段の作動を中断し、側面4a上に位置する開口から空気を放出する手段を駆動することが望ましく、これにより、スリーブ状ラベル2をそれが装着されている形成スピンドル4の側面4aから分離する。
【0052】
供給リール3は、実質的に長手方向であり、複数の熱収縮フィルム5の帯が適用される“使い捨て”の支持体3aによって構成してはならないという理由はない。この場合、搬送手段は、支持体3aから熱収縮フィルム5の帯を順に分離し、熱収縮フィルム5を直接、図9に示す形成スピンドル4に搬送するように適用された分離装置により実行されてもよい。
【0053】
この特別な場合には、その一端に予め貼り付けられた部分6があることにより、また、他端に分離後に支持体3aへの固定を維持するように設計された接着要素の作用により、熱収縮フィルム5の帯を支持体3aに適用し続けることができ、形成スピンドル4の側面4aを“汚す”のを回避することができる。
【0054】
有利なことに、予め貼り付けられた部分6は、熱収縮フィルム5の帯の長手方向100に対して横方向に延びる予め貼り付けられたストリップを備え、このストリップは、一旦、熱収縮フィルム5の帯が形成スピンドル4に巻き付けられると、少なくとも重複領域8まで延び、特に、少なくとも連結部13と第2長手方向端部5bの自由端5cとの間に延びる。
【0055】
明らかに、形成スピンドル4または同じ機能を奏することができる他の型の巻き付け手段を、ラベルを貼るべき容器10の下方に配置できない理由はない。
【0056】
他の側面によれば、本発明はスリーブ状ラベル2の製造方法に関し、
供給リール3の巻戻し方向100に沿って離散的に分布された複数の予め貼り付けられた部分6を備えた熱収縮フィルムを供給リール3から巻き戻すステップと、
少なくとも1つの予め貼り付けられた部分6を備えた少なくとも1つの熱収縮フィルム5の帯を供給リール3から分離するステップと、
形成スピンドル4に熱収縮フィルム5の帯を搬送するステップと、
スリーブ状ラベル2を作成するために熱収縮フィルム5の帯を形成スピンドル4の周りに巻き付け、重複領域8が、形成スピンドル4に接触する熱収縮フィルム5の帯の第1長手方向端部5aと、熱収縮フィルム5の帯の第2長手方向端部5bとの間に設けられ、予め貼り付けられた部分6が少なくとも部分的に重複領域8の一部に配置されるステップと、
各形成スピンドル4の周りに形成されたスリーブ状ラベル2を形成スピンドル4からラベルを貼るべき容器10まで移動させるステップと、
を備えた。
【0057】
特に、予め貼り付けられた部分6を形成スピンドル4に対して外面に面するように設計された第1長手方向端部5aの面上に配置することができ、より好ましくは、前記第1長手方向端部5aに対向するように設計された第2長手方向端部5bの面上に配置することにより、第2長手方向端部5bの自由端5cと第1長手方向端部5aとの間の安定した連結を達成する。
【0058】
望ましくは、形成スピンドル4の周りに熱収縮フィルム5の帯を巻き付けるステップの下流に、予め貼り付けられた部分6の存在により重複領域8で2つの端部5a、5bの間での接着を最適化するため、第1長手方向端部5aに対して第2長手方向端部5bを押圧することからなるステップがある。
【0059】
このステップは、例えば押圧手段30を使用することにより達成される。押圧手段30は、第1長手方向端部5aと第2長手方向端部5bとの間の最適な接着を可能とするために、形成スピンドル4の周りに巻き付けられたスリーブ状ラベル2の外面に係合するように設計されている。
【0060】
これに関し、押圧手段30は形成スピンドル4の移動方向に平行に配置されたゴム入りアイドルローラまたはブラシ31により構成されることができる。
【0061】
本願方法の明らかな特徴は、熱収縮フィルム5の帯の長手方向100に対して横方向に延び、重複領域8に配置された連結部13を設けるため、形成スピンドル4の周りに巻き付けられた熱収縮フィルム5の帯の第1長手方向端部5aを第2長手方向端部5bに対して密封するステップを提供することである。
【0062】
例示する目的のため、密封するステップは、レーザ密封装置、赤外線密封装置、密封棒形密封装置、または超音波密封装置を備えている。
【0063】
第1実施形態によれば、供給リール3から熱収縮フィルム5の帯を分離するステップは、供給リール3から巻き戻された連続フィルム15を切断するステップと、前述のように取得された熱収縮フィルム5の帯を巻き付け手段7まで移動させる後続のステップとを備えている。
【0064】
特に、切断するステップは、各予め貼り付けられた部分6に近くで、供給リール3から巻き戻された連続フィルム15上に設けられた切断領域で達成される。このため、供給リール3から分離された熱収縮フィルム5の帯は、長手方向端部5a,5bに、前記長手方向端部5a,5bの自由端5cまで至る少なくとも1つの予め貼り付けられた部分6を備えている。
【0065】
代案として、供給リール3から熱収縮フィルム5の帯を分離するステップは、繰り出しリール3から巻き戻された連続支持体から熱収縮フィルム5の帯を分離することで供給リール3から巻き戻すステップを備えている。
【0066】
予め貼り付けられた部分6は、連続フィルム15を巻き戻す前、または“使い捨て”の支持体3a上に熱収縮フィルム5の帯を設置する前に、接着剤の含水エマルション、好ましくはアクリルポリマの含水エマルションを広げるステップより得られる。
【0067】
有利なことに、使用される接着剤の含水エマルションの粘度は、0度と60度との間、好ましくは20度と40度との間の適用温度において、50cPと1000cPとの間、好ましくは100cPと500cPとの間で構成されている。
【0068】
実際、全ての実施形態において、本発明は定められた目的および狙いを完全に達成できることを発見した。
【0069】
特に、予め貼り付けられた部分6は、熱収縮フィルム5の帯を形成スピンドル4に巻き付けている間に、第1長手方向端部5aの第2長手方向端部5bへの安定した連結を可能にし、このため、接合が全ての重複領域に沿って成されるので、後続の熱収縮のステップの間でさえも、接合による十分な保持を確実にする。
【0070】
第1長手方向端部5aと第2長手方向端部5bとの間の密封を実行することが好ましいと考えられるのであれば、重複領域、特に連結部13と第2長手方向端部5bの自由端5cとの間における予め貼り付けられた部分の存在が、熱収縮ステップの間でさえも、第2長手方向端部5bの全体を容器10に完全に接着することを可能にし、これにより、スリーブ状ラベル2の容器10への接着を完全にすることが観察された。
【0071】
従って、前述した方法および装置を使用することにより、好ましくはラベル自体に固定されていない突出した頭部または端部のないラベルが得られる。
【0072】
このように得られたラベルは、公知のラベルの外観をはるかに改善した美的な外観を有している。
【0073】
前述した有利で望ましいなどの本発明の全ての特徴はまた、均等な特徴により代替されるであろう。
【0074】
全体的な教示、または特定の実施形態を参照しながら詳述された個々の特徴は、他の実施形態においても全てが存在し、またはそのような実施形態において特徴を代替してもよい。
【0075】
このように着想された発明は、添付した請求項の範囲内にある多くの改良例および変形例の全てを受け入れる余地がある。
【0076】
実際、特定の用途と互換性がある、採用され設けられた材料は、その寸法および形状と同様に、要求に応じて任意である。
【0077】
更に、全ての詳細は、他の技術的に均等な要素により代替されてもよい。
【0078】
本願が優先権を主張するイタリア特許出願 VR2009A000194号で開示されたことは、参照することにより本願に取り入れられている。
【0079】
任意の請求項に記載された技術的な特徴は、参照番号が付され、これらの参照番号は請求項の理解を深めるという目的のみを包含しており、従って、そのような参照番号は、例示することにより特定された各要素の解釈にいずれの限定的な影響を与えない。
【符号の説明】
【0080】
2 スリーブ状ラベル
3 供給リール
4 形成スピンドル
5 熱収縮フィルム
5a 第1長手方向端部
5b 第2長手方向端部
6 予め貼り付けられた部分
8 重複領域
10 ラベルを貼るべき容器
11a レーザ密封装置
11b 密封棒形密封装置
13 連結部
14 切断手段
15 連続フィルム
20 回転式コンベヤ
30 押圧手段
100 熱収縮フィルムの帯の長手方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供給リール(3)の巻き戻す方向に沿って離散的に分布された複数の予め貼り付けられた部分(6)を備えた熱収縮フィルムを前記供給リール(3)から巻き戻すステップと、
少なくとも1つの前記予め貼り付けられた部分(6)を備えた少なくとも1つの前記熱収縮フィルム(5)の帯を前記供給リール(3)から分離するステップと、
形成スピンドル(4)に前記熱収縮フィルム(5)の帯を搬送するステップと、
スリーブ状ラベル(2)を作成するために前記熱収縮フィルム(5)の帯を前記形成スピンドル(4)の周りに巻き付け、重複領域(8)が、前記形成スピンドル(4)に接触する前記熱収縮フィルム(5)の帯の第1長手方向端部(5a)と、前記熱収縮フィルム(5)の帯の第2長手方向端部(5b)との間に設けられ、前記予め貼り付けられた部分(6)が少なくとも部分的に前記重複領域(8)の一部に配置されるステップと、
前記形成スピンドル(4)の周りに形成された前記スリーブ状ラベル(2)を前記形成スピンドル(4)からラベルを貼るべき容器(10)まで移動させるステップと、
を備えたことを特徴とするスリーブ状ラベル(2)の製造方法。
【請求項2】
前記第1長手方向端部(5a)を前記形成スピンドル(4)の周りに巻かれた前記熱収縮フィルム(5)の帯の第2長手方向端部(5b)に密封して、前記熱収縮フィルム(5)の帯の長手方向(100)に対して横方向に、前記重複領域(8)に位置する連結部(13)を設けるステップを備えたことを特徴とする請求項1に記載のスリーブ状ラベル(2)の製造方法。
【請求項3】
前記密封するステップが、レーザ密封装置、赤外線密封装置、密封棒形密封装置、超音波密封装置からなることを特徴とする請求項2に記載のスリーブ状ラベル(2)の製造方法。
【請求項4】
前記形成スピンドル(4)の周りに前記収縮フィルム(5)の帯を巻き付けるステップの後に、
前記重複領域(8)での前記2つの端部(5a,5b)の間の接着を最適化するため、前記第1長手方向端部(5a)に対して前記第2長手方向端部(5b)を押圧するステップを備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスリーブ状ラベル(2)の製造方法。
【請求項5】
前記熱収縮フィルム(5)の帯を前記供給リール(3)から分離するステップが、
前記供給リール(3)から巻き戻された連続フィルム(15)を切断するステップを備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のスリーブ状ラベル(2)の製造方法。
【請求項6】
前記切断するステップが、各予め貼り付けられた部分(6)に近い、前記供給リール(3)から巻き戻された前記連続フィルム(15)上に設けられた切断領域で行われ、
前記供給リール(3)から分離された熱収縮フィルム(5)の帯が、長手方向端部(5a,5b)に、前記長手方向端部(5a,5b)の自由端(5c)に至るまでに予め貼り付けられた部分(6)を備えたことを特徴とする請求項5に記載のスリーブ状ラベル(2)の製造方法。
【請求項7】
前記供給リール(3)から前記熱収縮フィルム(5)の帯を分離するステップが、
連続支持体(3a)から、前記供給リール(3)から巻き戻された熱収縮フィルム(5)の帯を分離するステップを備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のスリーブ状ラベル(2)の製造方法。
【請求項8】
前記予め貼り付けられた部分(6)は、
前記連続支持体(3a)によって支持される前記連続フィルム(15)または前記熱収縮フィルム(5)の帯を巻き付ける前に、
前記供給リール(3)上で接着剤の含水エマルション、好ましくはアクリルポリマの含水エマルションを広げることにより得られることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のスリーブ状ラベル(2)の製造方法。
【請求項9】
前記接着剤の含水エマルションの粘度は、0度と60度との間、好ましくは20度と40度との間の適用温度において、50cPと1000cPとの間、好ましくは100cPと500cPとの間で構成されていることを特徴とする請求項8に記載のスリーブ状ラベル(2)の製造方法。
【請求項10】
少なくとも1つの予め貼り付けられた部分(6)を有する熱収縮フィルム(5)の帯を備えた少なくとも1つの形成スピンドル(4)を提供するように設計された少なくとも1つの供給リール(3)と、
前記形成スピンドル(4)の側面(4a)の周りに前記熱収縮フィルム(5)の帯を巻き付けるために設けられた手段(7)と、
を備え、
前記手段が、前記形成スピンドル(4)に接触する前記熱収縮フィルム(5)の帯の第1長手方向端部(5a)と、前記熱収縮フィルム(5)の帯の第2長手方向端部(5b)との間に設けられた重複領域(8)を提供するように設計されており、
前記予め貼り付けられた部分(6)が、少なくとも部分的に前記重複領域(8)の一部に配置され、
前記スリーブ状ラベル(2)を前記形成スピンドル(4)からラベルを貼るべき容器(10)まで搬送する手段が設けられていることを特徴とするスリーブ状ラベル(2)の製造装置(1)。
【請求項11】
前記第1長手方向端部(5a)を前記形成スピンドル(4)の周りに巻かれた前記熱収縮フィルム(5)の帯の第2長手方向端部(5b)に密封して、前記熱収縮フィルム(5)の帯の長手方向(100)に対して横方向に、前記重複領域(8)に位置する連結部(13)を提供する装置を備えたことを特徴とする請求項10に記載のスリーブ状ラベル(2)の製造装置(1)。
【請求項12】
前記密封装置(11)が、
レーザ密封装置(11a)、
赤外線密封装置、
密封棒形密封装置(11b)、
超音波密封装置、
からなる群から選択された密封手段を有することを特徴とする請求項10または11に記載のスリーブ状ラベル(2)の製造装置(1)。
【請求項13】
前記第1長手方向端部(5a)と、前記第2長手方向端部(5b)との間の最適な接着を可能にするため、
前記各形成スピンドル(4)の周りに巻き付けられた前記スリーブ状ラベル(2)の外面に摺接するように設計された押圧手段(30)を有することを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載のスリーブ状ラベル(2)の製造装置(1)。
【請求項14】
前記供給リール(3)と前記巻き付け手段(7)との間に、前記供給リール(3)から巻き戻された、熱収縮材料からなる連続フィルム(15)を熱収縮フィルム(5)の帯に切り分ける切断手段(14)を備え、
前記切断手段(14)は、各予め貼り付けられた部分(6)の近くで、前記供給リール(3)から巻き戻された熱収縮材料からなる前記連続フィルム(15)を切断するように構成されていることを特徴とする請求項10から13のいずれかに記載のスリーブ状ラベル(2)の製造装置(1)。
【請求項15】
前記予め貼り付けられた部分(6)が、
前記熱収縮フィルム(5)の帯の長手方向(100)に対して横方向に延び、少なくとも前記連結部(13)と前記第2長手方向端部(5b)の自由端(5c)との間で前記重複領域(8)内に位置する予め貼り付けられたストリップを備えたことを特徴とする請求項10から14のいずれかに記載のスリーブ状ラベル(2)の製造装置(1)。
【請求項16】
前記ラベルを貼るべき容器(10)を支持するように設計された回転式コンベヤ(20)用の支持フレームを備え、
前記回転式コンベヤ(20)の周辺に、各スリーブ状ラベル(2)を前記ラベル(10)を貼るべき容器の外面上に移動させるように適用された複数の形成スピンドル(4)が設けられていることを特徴とする請求項10から15のいずれかに記載のスリーブ状ラベル(2)の製造装置(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−511443(P2013−511443A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539268(P2012−539268)
【出願日】平成22年11月9日(2010.11.9)
【国際出願番号】PCT/EP2010/067090
【国際公開番号】WO2011/061091
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(512019516)サクミ・ヴェローナ・ソシエタ・ペル・アチオニ (3)
【氏名又は名称原語表記】SACMI VERONA S.P.A.
【Fターム(参考)】