説明

セキュリティデバイスおよびこのデバイスを使用した新規な偽造防止製品

【課題】ドキュメントのセキュリティを高めること
【解決手段】 セキュリティデバイスの一方の表面にプリントされたマークまたは証印を、そのプリント表面および反対の表面から見ることができるようになっている、ペーパーをベースとするセキュリティデバイスが設けられている。本発明は更に、かかるペーパーをベースとするセキュリティデバイスだけでなく、かかる少なくとも1つのセキュリティデバイスが内部に埋め込まれているか、および/または上部に取り付けられたセキュリティドキュメントを製造する方法も提供するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本願は、2005年9月15日に出願されたインド特許出願第990/MUM/2004号に基づく優先権を主張するものである。
【0002】
(発明の分野)
本願は、デバイスの一方の表面および反対の表面から見ることができ、一方の表面にマークまたは証印がプリントされた、ペーパーをベースとするセキュリティデバイスに関する。本発明は更に、かかるセキュリティデバイスを製造する方法、および少なくともかかるセキュリティデバイスが内部に埋め込まれ、および/または上部に取り付けられたセキュリティドキュメントに関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
セキュリティ書類、例えば証明書、財務書類、パスポート、紙幣およびスタンプ書類などは、偽造されるという深刻な問題に悩んでいるので、特別な保護が必要である。ホログラム、透かし、セキュリティスレッドの混入などを利用するように、種々存在するかかるペーパー製品に偽造防止機能を設けるため、いくつかの技術を使用することが可能である。しかしながら、最終製品を複製/シミュレート/偽造するために、最新の複製デバイスおよび市販されている高解像度のプリンタと組み合わされた特殊なスキャニング装置を使用する偽造者に立ち向かうために、新技術および新しい、すなわち強化された偽造防止機能が必要とされている。
【0004】
セキュリティ書類の正当性を保証するための手段(または追加手段)として、ルミネッセンス物質を使用することが知られている。例えばミカエルベーム氏に付与された米国特許第4,897,300A号は、例えば紫外線を受けると見ることができるが、正常な照明の下では見ることのできないルミネッセンスカラーでプリントされた、引き裂き防止キャリア材料(例えばポリエステルフィルム)を備えたセキュリティスレッドを開示している。連続し、重なった部分におけるキャリア材料に沿ってルミネッセンスカラーが設けられ、この場合、重なった領域にはルミネッセンス材料が混入された状態にある。上記米国特許はコラム5、13〜18行において、不透明なキャリア材料を使用すると、両面にキャリア材料をプリントできるので、ペーパー内にスレッドを埋め込みながら、スレッドの向きを定めることは問題とならないことを述べている。
【0005】
米国特許第4,897,300A号のセキュリティスレッドは、セキュリティドキュメント、例えばペーパー内またはその上にスレッドを接着させる接着剤を使用しなければならない。
【0006】
PCT公開WO2004/025028A1号は、ファイバーの前方側および後方側に複数の着色蛍光ストライプまたは領域がプリントされたファイバーを開示している。これらストライプまたは領域は、紫外線蛍光顔料またはインクにより少なくとも2つの異なるカラーにプリントされており、紫外線光下でしか見ることができない。この文献は、プリントされたストライプを発生するために使用される顔料は、一般に良好に組み合わせできない(WO2004/025028A1号のページ2、19〜21行参照)ことを開示している。このようにこれらストライプが重なることは欠点であると見なされている。実際、この文献は、カラーが互いに移行しないように顔料を選択した旨を述べている(WO2004/025028A1号のページ14、1〜5行を参照)。
【0007】
WO2004/025028A1号の発明は、前方側の領域と後方側の領域が互いに整合し、同じカラーとなるように必ずプリント領域を見当合わせしなければならない。達成が不可能ではないにしても、極端に困難である見当合わせのかかる条件により、いくつかの制約が生じる。例えば製造ルートのフレキシビリティが制限され、見当合わせを厳格に一致させなければならず、これによって製品の不合格率が高まる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
セキュリティ業界では、偽造が困難であり、更にフレキシブルかつコスト的に製造しやすく、ユーザーまたは発行機関により容易に認証しやすいセキュリティ能力を提供することにより、更にセキュリティ書類を保護するということが長い間求められててきた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
従って、本発明は、基板の一方の表面からだけでなく、反対の表面からも見ることができる、一方の表面に設けられたプリントされたマークまたは証印を有するペーパー基板を備えたセキュリティデバイスを提供するものである。
【0010】
好ましい実施例では、これらプリントされたマークまたは証印は、紫外線(UV)光および/または赤外線(IR)光下でしか見ることができない。
【0011】
より好ましい実施例では、セキュリティデバイスはファイバー(例えばティッシュペーパーストリップ)またはプランシェットの形態をしており、マークまたは証印は、UVおよび/またはIR蛍光インクを使って2つ以上のカラーでプリントされた平行なストライプまたはバンドの形態をしている。
【0012】
より好ましい別の実施例では、ペーパー基板は、透明または無顔料のニスの極めて薄いコーティングを含み、このコーティングは、(i)基板の表面の平滑性を高め、よってより複雑または込み入ったマークまたは証印を可能にすると共に、(ii)ペーパー基板を部分的に透明にし、よって基板の裏面を通した、プリントされたマークまたは証印のより良好な解像度を可能にするように働く。
【0013】
本発明は更に、かかるセキュリティデバイスおよび少なくとも1つのかかるセキュリティデバイスが内部に埋め込まれ、および/または上部に取り付けられたセキュリティドキュメントを製造する方法も提供するものである。
【0014】
当業者であれば、次の詳細な説明および添付図面から、本発明の別の特徴および利点が明らかとなろう。特に明記しない限り、本明細書で使用するすべての科学技術用語は、本発明が属す技術の当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書では、記載するすべての刊行物、特許出願、特許およびその他の引用例全体を参考例として援用する。これら文献内で不一致がある場合、定義を述べた本明細書が基準となる。更に、材料、方法および例は単に説明のためのものに過ぎず、発明を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
添付図面を参照し、本明細書に開示した発明の特別な特徴について説明する。
【0016】
(発明の詳細な説明)
セキュリティペーパー、例えば紙幣、パスポート、スタンプ書類、高セキュリティ文書などの上、またはその内部で使用するようになっている、本発明の、ペーパーをベースとするセキュリティデバイスは、別の機器を必要としたり、現在の機器に変更を加えることなく、製造中にセキュリティペーパーにこれらデバイスを追加できるという利点を有する。本発明のペーパーをベースとするデバイスは、湿潤状態のときに柔軟性があり、このことにより取り扱いが容易となり、製紙ファイバーへ自然に接着する。
【0017】
本発明の紙をベースとするセキュリティデバイスは、基板の両側のプリントされたマークの完全またはほぼ完全な見当合わせを可能にする片面プリントという別の利点も提供できる。本発明では、ファイバー(例えばストリップ)およびプランシェットの形態をしたセキュリティデバイスが特に有効である。
【0018】
本発明では、ファイバー(例えばストリップ)およびプランシェットの形態をしたセキュリティデバイスが特に有効である。
これらファイバーおよびプランシェットのサイズおよび形状は、いかなる意味においても限定または制限されない。
【0019】
上記のように、本発明の紙をベースとするセキュリティデバイスは、基板の片面からだけでなく、基板の反対の表面からも見ることができる、片面にマークまたは証印がプリントされた基板を備える。
【0020】
好ましい基板として、約15〜約40ミクロン、好ましくは約20〜約35ミクロンの範囲の厚さ、および1平方メートル当たり約5〜約30グラム(g/m2)、好ましくは約21〜約23g/m2の範囲の坪量を有し、光学的光沢剤を含まない、ティッシュペーパー基板を挙げることができる。この好ましいティッシュペーパー基板の密度は、1立方センチメートル当たり約0.3〜約1.0g(g/cm3)、好ましくは約0.6〜0.7g/cm3である。
【0021】
より好ましい基板として、25ミリ(mm)の幅当たり、少なくとも約6.5ニュートン(N)(好ましくは約7.9〜約10.6N/25mm)の湿潤時引っ張り強度(装置方向(MD))および少なくとも約28.0N/25mm(好ましくは約32.6〜約41.9N/25mm)の乾燥時引っ張り強度(MD)を有するティッシュペーパー基板を挙げることができる。
【0022】
ティッシュペーパーの基板の上部表面には、透明な、すなわち顔料を含まず、黄変しないニスの、極めて薄い(すなわち平方メートル当たり約2.3〜約5.8グラム(g/m2)、好ましくは約3.5〜約4.8g/m2)のコーティングを塗布できる。このニスは、基板の表面の平滑さを高めるように働き、よって高められた解像度でマークまたは画像をプリントできるようにしている。換言すれば、表面の平滑さが高くなっているので、より複雑か、または形状が込み入っており(例えば文字、数字、記号)、よって効果的にシミュレートするのがより困難なマークを基板にプリントし、これらデバイスの偽造をしにくくするという効果を大幅に高めることができる。このニスは、ティッシュペーパーの基板を部分的に透明にするという別の目的を奏する。基板に吸収されるニス部分は、空隙および孔を満たし、光散乱効果を減少させ、従って不透明性を減少させる。このように同じニスによって可能にされた、強化された解像度は、透明性が低下した結果、ティッシュペーパーの基板の裏面を通してより改善される。
【0023】
適当なニスとして、放射線硬化性ニス(例えば赤外線硬化性ニス)、水性ニス(例えば熱/空気硬化性水性ニス)および溶剤性のニスを挙げることができるが、これらだけに限定されることはなく、好ましいニスとしてFILMIII硬化性水性塗料なる製品名でエンバイロメンタルインクスアンドコーティング社(ノースキャロライナ州28655、モーガントン、1クオリティプロダクトロード)から市販されている、熱/空気硬化性水性ニスを挙げることができる。
【0024】
本発明を実施するにあたり使用される、プリントされるマークまたは証印は、視覚的に検出でき、可能な場合にはマシンによって検出またはマシンによって読み出しできる記号、構造、形状または他のグラフィック証印の任意のタイプおよびそれらの組み合わせを含む任意の形状およびパターンを採用できる。
【0025】
一実施例では、セキュリティデバイスは、細長いセキュリティデバイスであり、プリントされるマークまたは証印はセキュリティデバイスの長さ方向に沿って色が交互となっている、連続するストライプまたはバンドとなっている。
【0026】
別の実施例では、プリントされるマークまたは証印は、細長いセキュリティデバイスの長さに沿ってカラーストライプまたはバンドを交互に配置できる、文字、番号および/または記号となっている。
【0027】
本発明を実施するに当たり使用されるマークまたは証印は、水性セキュリティインクを使用してプリントすることが好ましい。本発明で使用するようになっているセキュリティインクは、紫外線で見ることができる蛍光インクか、または見ることができない蛍光インク、赤外線で見ることができる蛍光インクおよび赤外線で見ることができない蛍光インク、サーモクロミック(熱変色性)インク、フォトクロミック(光変色性)インク、熱反応非可逆性インク、光学的に変化するインクおよび溶剤/薬剤反応インクを含むが、これらだけに限定されるものではない。
【0028】
好ましい実施例では、水性セキュリティインクは耐退色性および耐摩耗性を示す紫外線または赤外線で見ることができない非ブリード性蛍光インクである。紫外線で見ることができない適当な蛍光インクとして、それぞれENVIROCURE UVインクおよびFILM IIIコーティングなる製品名でエンバイロメンタルインクスアンドコーティング社から市販されている、エネルギーによって硬化する、紫外線で見ることができない蛍光インク、および熱/空気で硬化する、紫外線で見ることができない蛍光インクを挙げることができるが、これらだけに限定されるものではない。一方、赤外線で見ることができない蛍光インクとして、UVEDA
IRAインクなる製品名で、ニュージャージー州07071、リンドハースト、1100バレイブルックアベニューのユナイテッドミネラルアンドケミカル社から市販されている、赤外線で見ることができない蛍光インクを挙げることができるが、これだけに限定されるものではない。
【0029】
後に容易に理解できるように、本発明のセキュリティデバイスのこれら好ましい実施例を製造するのに使用される紫外線および赤外線蛍光カラーは、通常の光条件下では見ることができず、ホストセキュリティペーパーの外観にいかなる態様でも影響を与えない。
【0030】
グラビア印刷、凸版印刷、凹版印刷、リトグラフィおよびフレキソ印刷を含むがこれらに限定されない任意のプリント方法を使ってペーパー基板にマークまたは証印をプリントできる。
【0031】
本発明のペーパーをベースとするセキュリティデバイスは、1つ以上の追加的特徴部、コーティングまたは層を含むことができるが、かかる追加的特徴部、コーティングまたは層が、プリントされたマークまたは証印の視覚的な認識を妨害せず、かつ紙製ファイバーに効果的に接着するセキュリティデバイスの能力を妨害しないことを条件とする。意図する追加的特徴部、コーティングまたは層は、光変換、磁気、金属または金属製および非金属製導電性セキュリティ特徴部またはデバイス、シーリング層および外側保護層を含むが、これらだけに限定されない。
【0032】
本発明のプリントされた基板は、従来の方法および技術を使って所望する形状または形態(例えばファイバーおよび/またはプランシェット)にカットできる。1つの想到できる実施例では、プリントされた基板をバイアスカットする結果、長軸線および短軸線を有するストライプが得られる。各ファイバーの長軸の長さは、約1mm〜10mm(より好ましくは約4mm〜約8mm)の範囲であるが、各ファイバーの短軸の長さは、約0.1mm〜約1.0mm、より好ましくは約0.2mm〜約0.4mm)の範囲である。
【0033】
次に、図1を参照する。(ファイバーの形態をした)本発明のセキュリティデバイスの好ましい実施例は、全体が番号10で示されている。この実施例では、本発明のファイバー10は、ファイバー10の長手方向に延びる、2つ以上のカラー(例えば赤、黄、緑、青、オレンジ、紫、青/緑、緑/黄)でプリントされたストライプまたはバンドが交互に配置されたマーク12を有するティッシュペーパー基板を備え、これらプリントされたストライプまたはバンドは、紫外線光およびまたは赤外線光の下でのみ、ファイバー10の両側から見ることができる。
【0034】
上記実施例では、約0.1mm〜約5.0mmの範囲(より好ましくは約0.75〜約1.5mm)の範囲の幅を有するカラーの、所定シーケンスの平行なストライプまたはバンドを得るよう、紫外線および/または赤外線非可視蛍光インクを使ってティッシュペーパー基板の任意の一表面でプリントを実行する。各カラーは別個のプリントステーションで塗布され、カラーのストライプはプリントされない広い領域または重なった領域を残さないよう、基板の長手方向に沿って適当に見当合わせされる。
【0035】
より好ましい実施例(図示せず)では、本発明のセキュリティデバイスは、機械艶出しされ、ブリーチされた高湿潤強度のティッシュペーパー基板を含むファイバーであり、このティッシュペーパー基板は、基板の長手方向に沿って交互に配置された2つの異なる紫外線および/または赤外線蛍光カラーで1つの表面にプリントされたストライプまたはバンドを有する。交互に位置するカラーストライプまたはバンドは、バンドまたはストライプの間にプリントされないギャップが残ったり、カラーが重なったりしないように、互いに見当合わせされた状態でプリントされる。
【0036】
図2に最良に示されるような、より好ましい別の実施例では、ティッシュペーパー基板はコーティングされた基板であり、マーク12は、基板の長手方向に沿って交互にプリントされたストライプとテキスト(USA)が配置された形態となっている。これらプリントされたストライプおよびテキストは、紫外線光および/または赤外線光下でのみ、ファイバー10の両側から見ることができる。
【0037】
本発明のセキュリティデバイスは、セキュリティ製紙業界で一般に使用されている技術により、製造中にセキュリティペーパー内に混入させることができる。例えばセキュリティペーパーを形成する正常な製紙ファイバー間にデバイスがランダムに分散されるよう、製紙機械に送られるストックサスペンションと共に混合できる。本発明のセキュリティデバイスは、セキュリティペーパー内の指定されたバンド内にしか、本発明のデバイスが現れないよう、製紙ファイバーの適当なサスペンションと共にシリンダモールド装置または公知のタイプの同様な製紙機械に、水中希釈サスペンション内で導入することもできる。
【0038】
仕上げられたペーパー内のセキュリティデバイス上のプリントされたマークまたは証印は、ペーパーの両面から見ることができ、好ましい実施例では、ペーパーをプリントする前後でのペーパーの外観をいかなる態様でも乱すことがないよう、紫外線光および/または赤外線光下でしか、見ることができない。
【0039】
これまで本発明の種々の実施例について説明したが、これら実施例は単に例として示したに過ぎず、発明を限定するものではないと理解しなければならない。従って、本発明の範囲は実施例によって限定すべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】ファイバーまたはティッシュペーパーストリップの形態の、本発明のセキュリティデバイスの好ましい実施例におけるプリントされたストライプまたはバンドの配置の略図である。
【図2】ファイバーの長手方向に沿ってカラーストライプおよびテキストの形態をしたマークまたは証印が交互に配置された、本発明の好ましい別の実施例の略図である。
【符号の説明】
【0041】
10 ファイバー
12 マーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の一方の表面にマークがプリントされており、これらマークは基板のプリントされた表面および反対の表面から見ることができるようになっている、平面状の両側の表面を有するペーパー基板を備えたセキュリティデバイス。
【請求項2】
前記ペーパー基板は、約15〜約40ミクロンの範囲の厚さ、1立方センチメートル当たり約0.3〜約1.0グラムの範囲の密度、および1平方メートル当たり約5〜約30グラムの範囲の坪量を有するティッシュペーパー基板である、請求項1記載のセキュリティデバイス。
【請求項3】
前記プリントされたマークは、紫外線光および/または赤外線光下でしか見ることができない、請求項1記載のセキュリティデバイス。
【請求項4】
前記ペーパー基板は、所定の長さを有する細長い基板であり、前記マークは紫外線非可視蛍光インクおよび/または赤外線非可視蛍光インクを使って細長い基板の長手方向に沿って2つ以上のカラーでプリントされた平行なストライプの形態をしている、請求項3記載のセキュリティデバイス。
【請求項5】
前記ペーパー基板は、所定の長さを有する細長い基板であり、前記マークは紫外線非可視蛍光インクおよび/または赤外線非可視蛍光インクを使って細長い基板の長手方向に沿ってプリントされた平行なストライプの形態をしている、請求項3記載のセキュリティデバイス。
【請求項6】
前記セキュリティデバイスは、ペーパー基板上の透明または無顔料のニスのコーティングを更に備え、前記マークは、前記ニスコーティングの上にプリントされている、請求項1記載のセキュリティデバイス。
【請求項7】
前記透明なニスまたは無顔料ニスは、熱/空気硬化性水性ニスである、請求項6記載のセキュリティデバイス。
【請求項8】
前記基板は、一方の表面にプリントされたマークを有し、これらマークは紫外線光および/または赤外線光下で、基板のプリントされた表面および反対の表面から見ることができる、平面状の両側の表面を有するペーパー基板を備えたセキュリティデバイス。
【請求項9】
前記セキュリティデバイスは、平面状の両側の表面を有するペーパー基板を備え、前記基板は、一方の表面にプリントされたマークを有し、これらマークは基板のプリントされた表面および反対の表面から見ることができるようになっている、内部に埋め込まれるか、および/または上部に取り付けられた少なくとも1つのセキュリティデバイスを有するセキュリティドキュメント。
【請求項10】
前記ペーパー基板は、約15〜約40ミクロンの範囲の厚さ、1立方センチメートル当たり約0.3〜約1.0グラムの範囲の密度、および1平方メートル当たり約5〜約30グラムの範囲の坪量を有するティッシュペーパー基板である、請求項9記載のセキュリティドキュメント。
【請求項11】
前記プリントされたマークは、紫外線光および/または赤外線光下でしか見ることができない、請求項9記載のセキュリティドキュメント。
【請求項12】
前記ペーパー基板は、所定の長さを有する細長い基板であり、前記マークは紫外線非可視蛍光インクおよび/または赤外線非可視蛍光インクを使って細長い基板の長手方向に沿って2つ以上のカラーでプリントされた平行なストライプの形態をしている、請求項11記載のセキュリティドキュメント。
【請求項13】
前記ペーパー基板は、所定の長さを有する細長い基板であり、前記マークは紫外線非可視蛍光インクおよび/または赤外線非可視蛍光インクを使って細長い基板の長手方向に沿ってプリントされた平行なストライプの形態をしている、請求項11記載のセキュリティドキュメント。
【請求項14】
前記セキュリティデバイスは、ペーパー基板上の透明または無顔料のニスのコーティングを更に備え、前記マークは、前記ニスコーティングの上にプリントされている、請求項9記載のセキュリティドキュメント。
【請求項15】
前記透明なニスまたは無顔料ニスは、熱/空気硬化性水性ニスである、請求項14記載のセキュリティドキュメント。
【請求項16】
前記セキュリティデバイスは、平面状の両側の表面を有するペーパー基板を備え、前記基板は、一方の表面にプリントされたマークを有し、これらマークは基板のプリントされた表面および反対の表面から見ることができるようになっている、内部に埋め込まれるか、および/または上部に取り付けられた少なくとも1つのセキュリティデバイスを有するセキュリティドキュメント。
【請求項17】
約15〜約40ミクロンの範囲の厚さ、1立方センチメートル当たり約0.3〜約1.0グラムの範囲の密度、および1平方メートル当たり約5〜約30グラムの範囲の坪量を有し、平面状の両側の表面を有するティッシュペーパーを設けるステップと、
前記ティッシュペーパー基板の表面を透明または無顔料のニスでオプションとしてコーティングするステップと、
紫外線非可視蛍光インクおよび赤外線非可視蛍光インクを使ってティッシュペーパー基板のオプションでコーティングされた表面にマークをプリントするステップと、
前記プリントされたティッシュペーパー基板を、所望する任意の形状または形態にカットするステップとを備えた、セキュリティデバイスを製造する方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−513622(P2008−513622A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−532396(P2007−532396)
【出願日】平成17年9月12日(2005.9.12)
【国際出願番号】PCT/US2005/032501
【国際公開番号】WO2007/001360
【国際公開日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(503457611)クレイン アンド カンパニー インコーポレーテッド (8)
【Fターム(参考)】