説明

セキュリティラベルと物品を防護する方法

本発明は、電子的に検出可能な第1セキュリティ要素(3)と、このセキュリティ要素を完全に覆う被覆層(4)を備えて、物品(1)を盗難から防護するセキュリティラベル(7’)に関する。被覆層(4)が、引裂き可能な材料から成るラベル(6)により完全に覆われ、又、被覆層(4)に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか小さい接着強さを有する接着剤を、ラベル(6)の被覆層(4)に面する側に設けている。第2セキュリティ要素(5)が被覆層(4)とラベル(6)の間に配置され、又、このセキュリティ要素が、被覆層(4)に面する側に接着剤を備えると共に、被覆層(4)を少なくとも部分的に覆う。この接着剤の接着強さが、ラベル(6)に塗布された接着剤の接着強さよりもいくらか大きい。被覆層(4)と第2セキュリティ要素(5)がラベル(6)によって完全に覆われる。セキュリティラベル(7’)の設計は、防護すべき物品(1)からのセキュリティ要素(3、5)の取外しを不可能又は極端に困難にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1個の好ましくは電子的に検出可能なセキュリティ要素と、セキュリティ要素を完全に覆うと共にセキュリティ要素に面する側に接着剤を設けた少なくとも1個の被覆層とを備えて、物品を盗難から防護するセキュリティラベルに関する。本発明は、更に、防護すべき物品に止着されて好ましくは電子的に検出可能な少なくとも1個のセキュリティ要素により物品を盗難から防護する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
上記型式のセキュリティラベルと物品を盗難から防護する対応する方法は、販売やレンタル用の商品、例えば、ビデオカセットの防護において公知である。例えば、電気共振回路であるセキュリティ要素がこれらの商品に止着される。未払いの商品をそのから持出そうとすると、セキュリティ要素は、出口の近くに通常設置される検出装置を通過する時に警報を発する。それに対して、商品が支払われて正当に購入された場合は、警報を防止するためにセキュリティ要素を商品から取外さねばならない。
【0003】
別のやり方として、セキュリティ要素を非活性化型にすれば、セキュリティ要素は、商品の支払い時に非活性化するだけで商品に止着させたままにすることができる。これは、商品が返却された後に新しいセキュリティ要素を商品に止着する必要がなく、止着されたままのセキュリティ要素を単に新たに活性化することができるから、レンタル商品の場合に特に有用である。
【0004】
このような方法では、セキュリティ要素が、商品に目視できるように止着されたり、常習万引き犯にとっては容易に探し出すことができるという不都合がある。充分な犯罪エネルギーにより、万引きするおそれのある者は、探し出したセキュリティ要素を商品から取外すだけで、最早防護されていない商品と共に気付かれずにその売り場から出ることができる。特に、1枚以上のプラスチックフィルムにより公知のやり方で商品に止着されたセキュリティ要素は商品から容易に取外すことができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、欧州特許出願公開第0446910号は、電子的に検出可能で非活性化自在のセキュリティ要素と、セキュリティ要素を覆う自己接着式の被覆層とから成るセキュリティラベルを開示する。非活性化自在のセキュリティ要素は軟質の磁気ストリップ要素であって、その上に硬質磁性材料の矩形の要素が貼られる。貯蔵及び運送目的のために、このセキュリティ要素は剥離ストリップに貼付けられる。セキュリティ要素の反対側が、紙又はプラスチックの被覆層によって完全に覆われ、被覆層は、セキュリティ要素に面する側に接着層を備えている。剥離ストリップを取外すと、セキュリティ要素を、その露出された接着層により、防護すべき物品に貼付けることができる。この公知のセキュリティラベルも、又、防護すべき物品からそれを相対的に容易にはがすことができるという欠点を有する。
【0006】
本発明の目的は、防護すべき物品からのセキュリティ要素の取外しが不可能又は極めて困難である、冒頭に記載した型式のセキュリティラベルと方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のこの目的は、被覆層が、引裂き可能な材料から成るラベルにより完全に覆われ、又、被覆層に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか小さい接着強さを有する接着剤を、ラベルの被覆層に面する側に設けた冒頭に記載の型式のセキュリティラベルによって達成される。
【0008】
本発明によれば、セキュリティ要素を物品に止着する被覆層が別の層によって完全に覆われる。セキュリティ要素を物品から取外そうと試みる時、万引きするおそれのある者は、最初に、引裂き可能な材料から成るラベルによって形成される追加のその層を取外さなければならない。ラベルを被覆層と物品に貼付ける接着剤の接着強さが、被覆層をセキュリティ要素と物品に貼付ける接着剤の接着強さより少なくともいくらか小さい。使用されている接着剤が異なるため、被覆層を物品又はセキュリティ要素からラベルと同時に引きはがすことができない。
【0009】
ラベルの接着剤の接着強さは、ラベルを物品から取外そうとする時にラベルの引裂き又は切開を起こすように選択されるべきである。このようにして、ラベルの取外しは骨が折れると共に少しずつしかできない。ラベルを物品から取外そうとする時、ラベルの接着層と一部が物品上に持続的に残る。万引きするおそれのある者がそれにも拘わらずラベルの一部を取外すことに成功したとしても、被覆層がより強力な接着剤で物品に付着したままである。よって、全手順が時間をくいすぎるので、万引きするおそれのある者はそのもくろみを断念して、その物品を売り場に放置する。更に、セキュリティ要素の取外しをより困難にすることにより、万引きするおそれのある者が店員や刑事によって発見される確率が高まる。
【0010】
本発明の有利な態様において、被覆層が、非常に強力に付着する接着剤を備える。その接着剤は、防護すべき物品からの被覆層、よって、セキュリティ要素の取外しが不可能であるか又は非常に大きな努力でのみ可能であるように、選択されるべきである。その接着強さは、ラベルに設けた接着剤の接着強さよりも明白に大きいことが望ましい。この処置により、万引きするおそれのある者がラベルを取外そうとする時に、被覆層が物品に付着したままであることが確実になる。
【0011】
本発明の特に有利な態様において、被覆層がプラスチックフィルム、好ましくは、ポリエステルフィルムであり、及び/又は、ラベルが、紙又は容易に引裂き可能及び/又は孔あきプラスチックから成る。被覆層としてプラスチックフィルム、特に、丈夫なポリエステルフィルムを使用することにより、セキュリティ要素が、防護すべき物品に保護的、確実且つ持続的に取付けられる。ラベルが、紙又は同様に容易に引裂き可能なプラスチック材料から成る時、ラベルを、物品と被覆層から一体で引きはがすことができない。むしろ、このように構成されたラベルを引きはがそうとする時、ラベルは小片に引裂かれるため、ラベルの完全な取外しには非常な長時間を要する。
【0012】
プラスチックラベルは、全面に分布させた不規則な孔を有する場合、分離線が形成される結果、ラベルを一体で引きはがすことが不可能となる。ラベルが紙から成る時、その紙は、好ましくは多層であって、引きはがしを試みる間に切開される。このようにして、万引きするおそれのある者は、ラベルを実際上一層ずつ取外さなければならず、これは、時間消費をより大幅に増やす。理想的には、接着剤を設けた最後の薄い紙層が、防護すべき物品上に残る。経験上、このような薄い紙層を物品から短時間に完全に取外すことができない。これは、万引きするおそれのある者がセキュリティ要素を防護すべき物品から取外すことを事実上不可能にする。
【0013】
発見率を高めるために、第2セキュリティ要素が被覆層とラベルの間に配置され、又、第2セキュリティ要素が、被覆層に面する側に接着剤を備えると共に、被覆層を少なくとも部分的に覆う。この構成において、第2セキュリティ要素は、その大部分がその接着層により防護すべき物品に貼付けられるように寸法設定されることが好ましい。第2セキュリティ要素は、第1セキュリティ要素を少なくとも部分的に覆うので、第1セキュリティ要素は更に保護される。別のやり方として、軟質磁性材料と硬質磁性材料の異なる層をセキュリティ要素として用いれば、セキュリティ要素の繰返しの活性化と非活性化が可能であり、これは、レンタル商品の防護において特に好都合である。
【0014】
第2セキュリティ要素が、強力に付着する接着剤を備え、且つ、該接着剤の接着強さが、ラベルに塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか大きい時、第2セキュリティ要素も同様にラベルと同時に取外すことができない。本発明の有利な態様において、第2セキュリティ要素の接着層は、被覆層に塗布された接着剤の接着強さよりも小さい接着強さを有するべきである。このような実施の形態で、事実上、層を接着強さにより段階付けすれば、万引きするおそれのある者は、各層を別々に取外さねばならない。この結果、万引きするおそれのある者の消費時間が増大する。
【0015】
第2セキュリティ要素が使用される場合、最初にラベルを取外す必要無しに、第2セキュリティ要素を直接取外す出発点を見出すことができないように、第2セキュリティ要素はラベルによって完全に覆われるべきである。
【0016】
本発明の別の有利な態様において、セキュリティ要素がストリップ状要素であり、及び/又は第2セキュリティ要素が薄膜要素である。ストリップ状セキュリティ要素が、好ましくは、非活性化自在であることにより、繰返しの活性化と非活性化を可能にし、これは、例えば、ビデオカセット等のレンタル商品の防護に特に有利である。ストリップ状要素及び/又は薄膜要素の使用は、小さな層厚さという追加の利点をもたらすので、セキュリティラベル全体が、その小さな厚さにより防護すべき物品に対して邪魔にならない。
【0017】
取扱われるセキュリティ要素は、例えば、電磁(EM)、音響磁気(AM)、無線周波数(RF)又は無線周波数識別(RF−ID)要素である。本発明によれば、異なる型式のセキュリティ要素が、平坦なセキュリティ要素が好ましい用途に供せられる。防護すべき物品に邪魔な隆起を形成しない平坦なセキュリティ要素の使用は、その実用寿命を延長し、これは、特に、レンタル商品に特別重要である。
【0018】
本発明によれば、セキュリティラベルが支持体に貼られることが好ましい。支持体は、支持テープ又は防護すべき物品であり得る。
【0019】
本発明の目的は、更に、セキュリティ要素に面する側に接着剤を設けた被覆層により、セキュリティ要素を物品に直接に固定して、被覆層がセキュリティ要素を完全に覆うステップと、被覆層に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか小さい接着強さを有する接着剤により、引裂き可能な材料のラベルを物品に貼付けて、ラベルが被覆層を完全に覆うステップとを備える冒頭に記載した型式の方法によって達成される。
【0020】
被覆層が、非常に強力に付着する接着剤を備えることが好ましく、又、被覆層として、例えば、プラスチックフィルム、好ましくは、ポリエステルフィルムが物品に貼付けられる。
【0021】
ラベルとして、特に多層紙から成る紙ラベル、又は、容易に引裂き可能及び/又は孔あきプラスチック材料から成るプラスチックラベルが、物品と被覆層に貼付けられる。
【0022】
本発明の特定の実施の形態において、前もって、ラベルに塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか大きい接着強さを有して強力に付着する接着剤を、被覆層に面する側に設けた第2セキュリティ要素を被覆層の少なくとも一部に貼付け、次に、第2セキュリティ要素と被覆層の露出部をラベルで完全に覆う。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は、本発明の実施の形態1にかかるセキュリティラベル7によって防護される物品1を示し、物品1は、例えば、ビデオカセットであり得る。セキュリティ要素3が物品1の表面2に貼られる。セキュリティ要素3は、好ましくは非活性化自在のストリップ状電磁(EM)要素である。このようなストリップ要素は、例えば、約0.7mmの幅を有する。セキュリティ要素3は被覆層4によって表面2に止着される。従って、セキュリティ要素3は、防護すべき物品1の表面2上に直接載置されると共に、被覆層4によって物品に固定される。
【0024】
本実施の形態において、被覆層4は、例えば、50μmの厚さを有するポリエステルフィルムである。被覆層4はセキュリティ要素3の両方の長手側から張出すので、セキュリティ要素3に面する被覆層4の側に貼られた接着層が確実に表面2に付着する。被覆層4は、例えば、約5mmの幅を有する。被覆層4は、非常に強力に付着する接着剤により、表面2及びセキュリティ要素3に貼付けられる。被覆層4は、図3で詳述するラベル6により完全に覆われる。
【0025】
図2は、被覆層4により固定された第1セキュリティ要素3と共に、防護すべき物品1を示す。第2セキュリティ要素5が、被覆層4の一部に貼付けられる。第2セキュリティ要素5は、強力に付着する接着剤を表面2に面する側に塗布した薄膜要素である。図示の例において、第2セキュリティ要素5は、20×28mmの面積を有して、被覆層4の3方側から張出す。その結果、第2セキュリティ要素5に塗布された接着剤が、表面2に大面積で付着することができる。
【0026】
第2セキュリティ要素5に塗布された接着剤の接着強さは、被覆層4を表面2に貼付ける接着剤の接着強さよりいくらか小さいことが好ましい。別のやり方として、被覆層4と第2セキュリティ要素5の接着剤の接着強さを大体同じにすることができる。よって、第1セキュリティ要素3の固定と第2セキュリティ要素5の貼付けのために、同じ又は異なる接着剤を使用することができる。図2に図示しないラベル6は、第2セキュリティ要素5と、被覆層4の第2セキュリティ要素5によって覆われない部分を完全に覆う。
【0027】
図3は、2個のセキュリティ要素3及び5と被覆層4がラベル6によって完全に覆われる図2の防護すべき物品1を示す。ラベル6は、表面2と被覆層4に面する側に接着剤を備えている。この接着剤により、ラベル6は、表面2の大面積に貼付けられる。そこで、ラベル6は、被覆層4と第2セキュリティ要素5を完全に覆う。本実施の形態において、セキュリティラベル7’全体は、第1セキュリティ要素1、被覆層4、第2セキュリティ要素5とラベル6から成る。ラベル6を表面2に付着させる接着剤は、被覆層4に塗布された接着剤より小さい接着強さを有する。
【0028】
ラベル6に塗布された接着剤6は、又、第2セキュリティ要素5に塗布された接着剤より小さい接着強さを有することが好都合である。このようにして、セキュリティラベル7’を取外そうと試みると、ラベル6だけが最初にはがされて、第2セキュリティ要素5と第1セキュリティ要素3は防護すべき物品1に付着したままである。ラベル6は、セキュリティラベル7’を取外そうと試みる時に切開されたり引裂かれるように、紙、特に多層紙から成ることが好ましい。従って、ラベル6の大部分を取外す時に多少時間がかかる。
【0029】
多層紙をラベル6に使用する場合、ラベル6の最下部の薄い層は、接着層と共に表面2上に理想的に残る。万引きするおそれのある者がラベル6の大部分を表面2から取外すことに成功したとしても、セキュリティ要素3と5は、非常に強力に付着する接着剤で表面2に貼付けられているので、セキュリティ要素3と5は表面2上に残る。従って、セキュリティラベル7’を防護すべき物品1から取外す試みは非常に長い時間がかかるので、万引きするおそれのある者は、発見されるか、又は、無気力にされてあきらめる。図1のセキュリティラベル7の実施の形態において、ラベル6は、図2及び図3のセキュリティラベル7’の実施の形態と同じ構造を有する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施の形態1のセキュリティラベルによって防護される物品の斜視図である。
【図2】2個のセキュリティ要素を覆うラベルを不図示の本発明の実施の形態2のセキュリティラベルによって防護される物品の斜視図である。
【図3】本発明のセキュリティラベルの全体と図2の物品を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
1 物品
2 表面
3 第1セキュリティ要素
4 被覆層
5 第2セキュリティ要素
6 ラベル
7 セキュリティラベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1個の好ましくは電子的に検出可能なセキュリティ要素と、セキュリティ要素を完全に覆うと共にセキュリティ要素に面する側に接着剤を設けた少なくとも1個の被覆層とを備えて、物品を盗難から防護するセキュリティラベルにおいて、
被覆層(4)が、引裂き可能な材料から成るラベル(6)により完全に覆われ、又、被覆層(4)に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか小さい接着強さを有する接着剤を、ラベル(6)の被覆層(4)に面する側に設けたセキュリティラベル。
【請求項2】
被覆層(4)が、非常に強力に付着する接着剤を備える請求項1に記載のセキュリティラベル。
【請求項3】
被覆層(4)がプラスチックフィルム、好ましくは、ポリエステルフィルムである請求項1又は2に記載のセキュリティラベル。
【請求項4】
ラベル(6)が、好ましくは、多層紙又は容易に引裂き可能及び/又は孔あきプラスチック材料から成る請求項1乃至3のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項5】
第2セキュリティ要素(5)が被覆層(4)とラベル(6)の間に配置され、又、第2セキュリティ要素(5)が、被覆層(4)に面する側に接着剤を備えると共に、被覆層(4)を少なくとも部分的に覆う請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項6】
第2セキュリティ要素(5)が、強力に付着する接着剤を備え、且つ、該接着剤の接着強さが、ラベル(6)に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか大きい請求項5に記載のセキュリティラベル。
【請求項7】
ラベル(6)が第2セキュリティ要素(5)と被覆層(4)を完全に覆う請求項5又は6に記載のセキュリティラベル。
【請求項8】
セキュリティ要素(3)がストリップ状で好ましくは非活性化自在の要素であり、及び/又は、第2セキュリティ要素(5)が薄膜要素である請求項1乃至7のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項9】
セキュリティ要素(3、5)が、電磁(EM)、音響磁気(AM)、無線周波数(RF)又は無線周波数識別(RF−ID)要素である請求項1乃至8のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項10】
支持体に貼られる請求項1乃至9のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項11】
支持体が、支持テープ又は防護すべき物品(1)である請求項10に記載のセキュリティラベル。
【請求項12】
防護すべき物品に止着される少なくとも1個の好ましくは電子的に検出可能なセキュリティ要素により、物品を盗難から防護する方法において、
セキュリティ要素(3)に面する側に接着剤を設けた被覆層(4)により、セキュリティ要素(3)を物品(1)に直接に固定して、被覆層(4)がセキュリティ要素(3)を完全に覆うステップと、被覆層(4)に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか小さい接着強さを有する接着剤により、引裂き可能な材料のラベル(6)を物品(1)に貼付けて、ラベル(6)が被覆層(4)を完全に覆うステップとを備える方法。
【請求項13】
被覆層(4)が、非常に強力に付着する接着剤を備え、及び/又は、被覆層(4)として、プラスチックフィルム、好ましくは、ポリエステルフィルムが物品(1)に貼付けられる請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ラベル(6)として、好ましくは多層紙から成る紙ラベル、又は、容易に引裂き可能及び/又は孔あきプラスチック材料から成るプラスチックラベルが、物品(1)と被覆層(4)に貼付けられる請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
ラベル(6)に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか大きい接着強さを有して強力に付着する接着剤を、被覆層(4)に面する側に設けた第2セキュリティ要素(5)を被覆層(4)の少なくとも一部に貼付け、次に、第2セキュリティ要素(5)と被覆層(4)の露出部をラベル(6)で完全に覆う請求項12乃至14のいずれかに記載の方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1個の好ましくは電子的に検出可能なセキュリティ要素(3)と、セキュリティ要素(3)を完全に覆うと共にセキュリティ要素(3)に面する側に接着剤を設けて、防護すべき物品(1)に貼付け自在の少なくとも1個の被覆層(4)とを備え、又、被覆層(4)が、引裂き可能な材料から成るラベル(6)により完全に覆われるように構成して、物品を盗難から防護するセキュリティラベル(7)において、
被覆層(4)に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか小さい接着強さを有する接着剤を、ラベル(6)の被覆層(4)に面する側に設け、更に、ラベル(6)が、防護すべき物品(1)に貼付け自在であるセキュリティラベル(7)。
【請求項2】
被覆層(4)が、非常に強力に付着する接着剤を備える請求項1に記載のセキュリティラベル。
【請求項3】
被覆層(4)がプラスチックフィルム、好ましくは、ポリエステルフィルムである請求項1又は2に記載のセキュリティラベル。
【請求項4】
ラベル(6)が、好ましくは、多層紙又は容易に引裂き可能及び/又は孔あきプラスチック材料から成る請求項1乃至3のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項5】
第2セキュリティ要素(5)が被覆層(4)とラベル(6)の間に配置され、又、第2セキュリティ要素(5)が、被覆層(4)に面する側に接着剤を備えると共に、被覆層(4)を少なくとも部分的に覆う請求項1乃至4のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項6】
第2セキュリティ要素(5)が、強力に付着する接着剤を備え、且つ、該接着剤の接着強さが、ラベル(6)に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか大きい請求項5に記載のセキュリティラベル。
【請求項7】
ラベル(6)が第2セキュリティ要素(5)と被覆層(4)を完全に覆う請求項5又は6に記載のセキュリティラベル。
【請求項8】
第2セキュリティ要素(5)が薄膜要素である請求項5乃至7のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項9】
セキュリティ要素(3)がストリップ状で好ましくは非活性化自在の要素である請求項1乃至8のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項10】
セキュリティ要素(3、5)が、電磁(EM)、音響磁気(AM)、無線周波数(RF)又は無線周波数識別(RF−ID)要素である請求項1乃至9のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項11】
支持体に貼られる請求項1乃至10のいずれかに記載のセキュリティラベル。
【請求項12】
支持体が、支持テープ又は防護すべき物品(1)である請求項11に記載のセキュリティラベル。
【請求項13】
防護すべき物品に止着される少なくとも1個の好ましくは電子的に検出可能なセキュリティ要素により、物品を盗難から防護する方法において、
セキュリティ要素(3)に面する側に接着剤を設けた被覆層(4)により、セキュリティ要素(3)を物品(1)に直接に固定して、被覆層(4)がセキュリティ要素(3)を完全に覆うステップと、被覆層(4)に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか小さい接着強さを有する接着剤により、引裂き可能な材料のラベル(6)を物品(1)に貼付けて、ラベル(6)が被覆層(4)を完全に覆うステップとを備える方法。
【請求項14】
被覆層(4)が、非常に強力に付着する接着剤を備え、及び/又は、被覆層(4)として、プラスチックフィルム、好ましくは、ポリエステルフィルムが物品(1)に貼付けられる請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ラベル(6)として、好ましくは多層紙から成る紙ラベル、又は、容易に引裂き可能及び/又は孔あきプラスチック材料から成るプラスチックラベルが、物品(1)と被覆層(4)に貼付けられる請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
ラベル(6)に塗布された接着剤の接着強さよりも少なくともいくらか大きい接着強さを有して強力に付着する接着剤を、被覆層(4)に面する側に設けた第2セキュリティ要素(5)を被覆層(4)の少なくとも一部に貼付け、次に、第2セキュリティ要素(5)と被覆層(4)の露出部をラベル(6)で完全に覆う請求項13乃至15のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−520029(P2006−520029A)
【公表日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−500018(P2006−500018)
【出願日】平成16年1月28日(2004.1.28)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000753
【国際公開番号】WO2004/079683
【国際公開日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【出願人】(505328351)チェックポイント・システムズ・インターナショナル・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (4)
【氏名又は名称原語表記】CHECKPOINT SYSTEMS INTERNATIONAL GMBH
【Fターム(参考)】