説明

セキュリティラベル

セキュリティラベルは、基材を含み、その中間部の一方面上にパッドが形成される。パッドを連結するようにして、導体層を形成する。導体層は、基材の端部上で周回するように形成される。端部の端縁部から内部に向かって、切れ目を形成する。パッド形成部と導体層の周回部分との間に、断続する切れ目を形成する。基材の他方面上に接着層を形成する。パッドを警報装置に接続した状態で、セキュリティラベルを物品に貼着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
この発明は、セキュリティラベルに関し、特に、たとえば不法持出しを知らせる警報装置を商品などに取り付け、かつ不法に警報装置を取り外したときに警報を発して知らせるためのセキュリティラベルに関する。
【背景技術】
近年、展示会場、スーパーマーケット、百貨店などにおいて、展示品や商品などの物品の盗難、不法持ち出しなどが大きな問題となっている。これを防止する方法として、自鳴タグによる物品監視システムが有望視されている。
このような商品等の盗難を防止するための警報装置として、たとえば特開平9−245273号公報に開示されているような盗難防止タグが用いられている。この盗難防止タグTは、第23図に示すような回路を有するものである。この盗難防止タグTは、導通ワイヤWによって、商品などに取り付けられる。そして、店舗の出入口には、所定の信号を発信する発信装置が設けられ、盗難防止タグTが取り付けられた商品を持ち出そうとすると、インダクタンスL1とキャパシタンスC2とからなる共振回路が発振装置からの信号に共振し、ブザーBUZにより警報が発せられる。
導通ワイヤWは、第24図に示すように、盗難防止タグTにループ状に取り付けられ、その一端が着脱可能に形成されている。この導通ワイヤWが、たとえばバッグBの把手などに通され、導通ワイヤWの一端が盗難防止タグTにロックされる。ここで、発振装置の信号により警報が発せられないように、導通ワイヤWを切断して盗難防止タグTを取り外した場合、導通ワイヤWの断線が検出され、ブザーBUZにより警報が発せられる。このように、この盗難防止タグTを取り付けた商品を店外に持ち出そうとしても、盗難防止タグTを不法に取り外そうとしても、ブザーBUZにより警報が発せられる。
顧客によって商品が購入されたとき、たとえば導通ワイヤWのロックを外すために、盗難防止タグTに形成された鍵穴に鍵を差し込むことにより、リセットスイッチRSが導通され、警報が発せられることなく導通ワイヤWのロックを解除することができる。
しかしながら、従来においては、導通ワイヤが物品の把手などに絡められることにより盗難防止タグが取り付けられていたため、他の導線を用いたり、直接バイパスをすることにより、盗難防止タグの近くで導通ワイヤを短絡すると、短絡部分の先で導通ワイヤが切断されても警報が発せられないという問題がある。また、把手などのない平坦な表面を有する物品の場合、導通ワイヤを用いた盗難防止タグを取り付けられないという問題もある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、平坦な表面を有する物品にも盗難防止タグを取り付けることができ、しかも警報が発せられることなく不法に盗難防止タグを取り外すことが困難な構造のセキュリティラベルを提供することである。
【発明の開示】
この発明は、シート状の基材と、基材の一方面上の中間部に形成される導電性の2つのパッドと、2つのパッドを連結するように基材の一方面上に形成される導体層と、基材の他方面上に形成される接着層と、基材および導体層を破断しやすくするために導体層の近傍に形成される易破断部とを含み、導体層が破断したときに警報を発する警報装置に接続するためにパッドが用いられる、セキュリティラベルである。
このようなセキュリティラベルにおいて、導体層は基材上において周回するように形成することができ、易破断部は、基材の外周部から内側に向かって延びる切れ目と、パッド形成部と導体層の周回部分との間において基材、あるいは基材および導体層に形成される切れ目とで構成することができる。
さらに、パッドが露出するようにして、導体層および基材の上に接着剤に対して接着性の弱い離型層が形成されてもよい。
また、パッドが露出するようにして、導体層および基材の上に導体層を隠すための隠蔽層が形成され、かつ隠蔽層の上に接着剤に対して接着性の弱い離型層が形成されてもよい。
また、この発明は、シート状の基材と、基材の一方面上の中間部に形成される導電性の2つのパッドと、2つのパッドを連結するように基材の一方面上に形成される導体層と、2つのパッドおよび導体層と間隔を隔てて基材の一方面上に形成される電極層と、基材の他方面上に形成される接着層と、基材および導体層を破断しやすくするために導体層の近傍に形成される易破断部とを含み、導体層が破断したとき、パッドと電極層とが短絡したとき、および導体層と電極層とが短絡したときに警報を発する警報装置に接続するために、パッドおよび電極層とが用いられる、セキュリティラベルである。
このようなセキュリティラベルにおいて、導体層は基材上において周回するように形成することができ、易破断部は、基材の外周部から内側に向かって延びる切れ目と、パッド形成部と導体層の周回部分との間において基材、あるいは基材および導体層に形成される切れ目とで構成することができる。
さらに、パッドおよび電極層の少なくとも一部が露出するようにして、導体層および基材の上に接着剤に対して接着性の弱い離型層が形成されてもよい。
また、パッドおよび電極層が露出するようにして、導体層および基材の上に導体層を隠すための隠蔽層が形成され、かつ隠蔽層の上に接着剤に対して接着性の弱い離型層が形成されてもよい。
基材の一方面上に形成された2つのパッドに、あるいは基材の一方面上に形成された2つのパッドおよび電極層に警報装置が接続され、基材の他方面上に形成された接着層によって、セキュリティラベルが物品に貼着される。このセキュリティラベルには、基材および導体層を破断しやすくするための易破断部が形成されているため、セキュリティラベルを剥がそうとしたり、警報装置を取り外そうとすると、基材および導体層が破断する。このとき、警報装置によって導体層の断線が検出され、警報が発せられる。
易破断部は、基材に形成される切れ目によって構成することができる。このとき、基材の外周部から内側に向かって切れ目を形成することにより、セキュリティラベルを剥がそうとするときに、基材が切れ目から破断し、導体層も破断する。また、パッド形成部と導体層の周回部分との間において、基材に切れ目を形成することにより、パッドに接続された警報装置を持ち上げようとしたとき、パッド形成部と導体層の周回部分との間で基材が破断する。それにともなって、導体層が破断し、警報装置により警報が発せられる。
また、導体層および基材の上に離型層を形成することにより、これらの上に接着テープなどを貼着することが困難になる。そのため、接着テープなどによって易破断部を補強することが困難であり、基材や導体層が破断しないようにしてセキュリティラベルを剥がすことを防止することができる。
さらに、導体層および基材の上に隠蔽層を形成することにより、導体層を表面から見えないように隠すことができ、セキュリティラベルの構造を知られないようにすることができる。
さらに、2つのパッドおよび導体層と間隔を隔てて電極層を形成することにより、パッドあるいは導体層と電極層との間が導電性液体などによって短絡したときに、その短絡を警報装置によって検出して、警報を発することができる。
このような電極層が形成されたセキュリティラベルにおいても、基材に形成される切れ目によって、易破断部を構成することができ、セキュリティラベルを剥がそうとしたり、パッドに接続された警報装置を持ち上げようとしたとき、基材や導体層を破断させることができる。
また、導体層および基材の上に離型層や隠蔽層を形成することにより、接着テープなどによる易破断部の補強やセキュリティラベルの構造の隠蔽を行うことができる。
この発明によれば、警報を発することなく、盗難防止タグを取り付けた物品を店舗外に持ち出すことや、盗難防止タグを不法に取り外すことが困難である。したがって、店外への物品の不法持ち出しを効果的に防止することができる。さらに、把手などのない平坦な面を有する物品にも、盗難防止タグを取り付けることができる。
さらに、2つのパッドおよび導体層と間隔を隔てて電極層を形成することにより、塩水などの導電性液体をかけても、警報を発するようにすることができるため、安全性の高いセキュリティラベルを得ることができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明のセキュリティラベルの一例を示す正面図である。
第2図は、第1図に示すセキュリティラベルの端面図解図である。
第3図は、第1図に示すセキュリティラベルの背面図である。
第4図は、第1図に示すセキュリティラベルを用いて物品に取り付けられる盗難防止タグの一例を示す斜視図である。
第5図は、第1図に示すセキュリティラベルを用いて第4図に示す盗難防止タグを物品に取り付けた状態を示す斜視図である。
第6図は、第5図に示す盗難防止タグの取り付け状態を示す端面図解図である。
第7図は、この発明のセキュリティラベルの他の例を示す端面図解図である。
第8図は、この発明のセキュリティラベルのさらに他の例を示す端面図解図である。
第9図は、この発明のセキュリティラベルの別の例を示す端面図解図である。
第10図は、この発明のセキュリティラベルのさらに別の例を示す正面図である。
第11図は、導体層とは別に電極層を形成したセキュリティラベルの一例を示す正面図である。
第12図は、第11図に示すセキュリティラベルの端面図解図である。
第13図は、第11図に示すセキュリティラベルの背面図である。
第14図は、第11図に示すセキュリティラベルを用いて物品に取り付けられる盗難防止タグの一例を示す斜視図である。
第15図は、第14図に示す盗難防止タグに形成される回路の一例を示す回路図である。
第16図は、第11図に示すセキュリティラベルを用いて第14図に示す盗難防止タグを物品に取り付けた状態を示す斜視図である。
第17図は、第14図に示す盗難防止タグの取り付け状態を示す端面図解図である。
第18図は、電極層を形成したセキュリティラベルの他の例を示す端面図解図である。
第19図は、電極層を形成したセキュリティラベルのさらに他の例を示す端面図解図である。
第20図は、電極層を形成したセキュリティラベルの別の例を示す端面図解図である。
第21図は、電極層を形成したセキュリティラベルのさらに別の例を示す正面図である。
第22図は、電極層を形成したセキュリティラベルの変形例を示す正面図である。
第23図は、物品に取り付けて不法持ち出しを検出するための盗難防止タグの一例を示す回路図である。
第24図は、盗難防止タグを導通ワイヤで物品に取り付けた状態を示す図解図である。
【発明を実施するための最良の形態】
第1図はこの発明のセキュリティラベルの一例を示す正面図であり、第2図はその端面図解図であり、第3図はその背面図である。セキュリティラベル10は、シート状の基材12を含む。基材12の材料としては、たとえばポリスチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネートなどの熱可塑性フィルムなどが用いられる。基材12は、略長方形状の中間部12aを含み、その両側に中間部12aより幅広の端部12b,12cが形成される。
中間部12aの一方面上には、2つのパッド14a,14bが形成される。これらのパッド14a,14bは、導電材料で矩形などの形状に形成される。なお、パッド14a,14bの形状は、円形などのような矩形以外の形状に形成されてもよい。これらのパッド14a,14bを連結するようにして、導体層16が形成される。導体層16は、一方のパッド14aから端部12bに延びるように形成され、端部12b上で周回するようにして、中間部12aから他方の端部12cに延びるように形成される。さらに、導体層16は、端部12c上で周回するようにして、パッド14bに接続される。パッド14a,14bおよび導体層16は、たとえばカーボンなどの導電性転写箔を基材12に熱転写することにより形成される。
さらに、基材12の端部12b,12cの外周側には、複数の切れ目18が形成される。これらの切れ目18は、端部12b,12cの端縁部から内側に向かって延びるように形成される。また、中間部12aの端部12b,12c側には、それぞれ断続する切れ目20が形成される。切れ目20は、中間部12aの幅方向に沿って形成される。また、端部12b,12cの中間部12a側には、それぞれ断続する切れ目22が形成される。切れ目22は、切れ目20と略平行に形成される。これらの切れ目20,22は、パッド14a,14b形成部と、端部12b,12c上における導体層16の周回部分との間に形成される。また、切れ目22と導体層16の周回部分との間において、基材12にX字状の切れ目24が形成される。
また、基材12の他方面上には、接着層26が形成される。接着層26は、たとえばアクリル系粘着剤やウレタン系接着剤などを塗布することにより形成される。接着層26上には、剥離紙28が仮着される。剥離紙28には、基材12に形成された切れ目20にほぼ対応する位置あるいは近接する位置に、直線状の切れ目30が形成される。
このセキュリティラベル10を作製するには、複数の基材12を得ることができる大きさのフィルムの一方面上に、カーボンなどの導電性転写箔を転写することによって、パッド14a,14bと導体層16とが複数形成される。また、フィルムの他方面上に接着層26が形成され、その上にフィルムとほぼ同じ大きさの剥離紙28が仮着される。そして、パッド14a,14bと導体層16とを含むようにして、フィルムおよび剥離紙28が基材12の形状に打ち抜かれる。このようにして得られた基材12に、ダイカットなどによって、切れ目18,20,22,24が形成される。切れ目18,20,22,24は、導体層16にかからないように形成されるが、導体層16が連続した状態になっていれば、切れ目18,20,22,24の一部が導体層16にかかっていてもよい。さらに、ダイカットなどによって、剥離紙28に切れ目30が形成される。なお、フィルムを基材12の形状に打ち抜く前に、フィルムに切れ目18,20,22,24を形成し、剥離紙28に切れ目30を形成してもよい。
このセキュリティラベル10には、たとえば第4図に示すような盗難防止タグ50が警報装置として取り付けられる。この盗難防止タグ50は、ケース52を含み、その内部に第23図に示すような回路を有するものである。ケース52の外表面の中央部には、凹部52aが形成される。凹部52aは、セキュリティラベル10の中間部12aが嵌め合わされる形状に形成される。そして、凹部52aには、2つの端子電極54a,54bが形成される。これらの端子電極54a,54bは、基材12上のパッド14a,14bに対応した間隔で形成される。これらの端子電極54a,54bは、第23図に示す回路において、導通ワイヤWに相当する導電層16がパッド14a,14bを介して接続される端子となる。
さらに、ケース52の一方側端部にヒンジ部56が形成され、このヒンジ部56から延びるようにして、押さえ板58が形成される。押さえ板58は、ヒンジ部56を中心として回動可能に形成される。また、押さえ板58の先端部には、固定爪60が形成される。ケース52の他方側端部には、固定爪60を嵌め込んで押さえ板58を固定するための嵌込部62aを有する固定部62が形成される。なお、固定爪60および固定部62は一例であり、押さえ板58を固定できる構造であれば、他の構造を採用してもよい。
この盗難防止タグ50に、セキュリティラベル10が取り付けられる。このとき、セキュリティラベル10の中間部12aが、セキュリティラベル10の剥離紙28側と盗難防止タグ50の押さえ板58の内側とが相対するように、ケース52の凹部52aに嵌め合わされ、パッド14a,14bが端子電極54a,54bに接続される。この状態で、押さえ板58が閉じられ、固定爪60がケース52の固定部62の嵌込部62aに嵌め込まれる。それにより、セキュリティラベル10が、盗難防止タグ50に固定され、端子電極54a,54b間に導体層16が接続される。
盗難防止タグ50に取り付けられたセキュリティラベル10は、第5図に示すように、商品などの物品100の表面に貼着される。このとき、第6図に示すように、基材12の端部12b,12cに仮着された剥離紙28が剥離されて、端部12b,12cの他方面に形成された接着層26によって、セキュリティラベル10が物品100に貼着される。なお、剥離紙28には切れ目30が形成されているため、基材12の中間部12aに仮着された剥離紙28は残っており、この部分が盗難防止タグ50の押さえ板58で押さえられている。盗難防止タグ50は、押さえ板58が物品100に相対するように、セキュリティラベル10によって取り付けられている。
物品100が置かれた店舗の出入口には、所定の信号を発信するゲートなどが設けられ、盗難防止タグ50が通ったときに、盗難防止タグ50のブザーBUZが警報を発するようになっている。したがって、盗難防止タグ50が付いたままで、物品100を店外に持ち出そうとすれば、盗難防止タグ50の警報によって検出することができる。また、セキュリティラベル10のパッド14a,14b間で、導体層16が断線した場合も、盗難防止タグ50が警報を発する。
このセキュリティラベル10では、基材12に切れ目18,20,22,24が形成されていることによって、物品100からセキュリティラベル10を剥がそうとしたとき、基材12が破断しやすくなっている。つまり、これらの切れ目18,20,22,24形成部分が、易破断部となっている。したがって、物品100に貼着されたセキュリティラベル10を端部12b,12c部分から剥がそうとすると、切れ目18から基材12が破断し、導体層16形成部まで基材12が破断すると、導体層16も破断する。そして、導体層16が破断すると、盗難防止タグ50のブザーBUZが警報を発する。
また、盗難防止タグ50を持ち上げて、基材12の中間部12a側からセキュリティラベル10を剥がそうとすると、断続する切れ目20,22から基材12が破断し、導体層16も破断する。また、X字状の切れ目24によっても、基材12が破断しやすくなっており、導体層16も破断しやすくなっている。そして、導体層16が破断すると、盗難防止タグ50のブザーBUZが警報を発する。
このように、物品100から不法にセキュリティラベル10を剥がそうとすると、容易に導体層16が破断し、警報が発せられる。また、セキュリティラベル10が物品100に貼着されると、盗難防止タグ50の端子電極54a,54bおよびセキュリティラベル10のパッド14a,14bが隠れるため、端子電極54a,54b近傍で導体層16を短絡することが困難である。したがって、導体層16を短絡した状態で、盗難防止タグ50を物品100から取り外すことが困難である。
なお、基材12の端部12b,12cの上に接着テープなどを貼着し、基材12が切れ目18から破断しないように補強して、セキュリティラベル10を剥がすことが考えられる。そこで、第7図に示すように、基材12の端部12b,12cと、その上に形成された導体層16の上に、シリコンなどを印刷して、接着剤に対して接着性の弱い離型層32を形成してもよい。このような離型層32を形成することにより、接着テープなどが基材12の端部12b,12c上に強力に貼着されず、端部12b,12cを補強することができなくなる。なお、離型層32は、端部12b,12cだけでなく、中間部12a上に形成されてもよいが、この場合、パッド14a,14bは露出するように形成される。
また、第8図に示すように、基材12の端部12b,12c上に形成された導体層16を隠すために、隠蔽層34を形成してもよい。この場合、基材12の端部12b,12cと、その上に形成された導体層16上に、隠蔽層34が形成される。そして、隠蔽層34上に、離型層32が形成される。隠蔽層34は、たとえば導体層16と同じ色となるように形成される。もちろん、隠蔽層34としては、導体層と同じ色だけでなく、別の色でもよく、また模様などを施して導体層16を隠すようにしてもよい。このような隠蔽層34を形成することにより、貼着されたセキュリティラベル10の表面から、導体層16を隠すことができ、セキュリティラベル10の表面から導体層16の構造を知られないようにすることができる。このような隠蔽層34および離型層32についても、基材12の端部12b,12cだけでなく、中間部12a部分に形成してもよいが、この場合、パッド14a,14bは露出するように形成される。
さらに、基材12の他方面の全面に接着層26を形成する必要はなく、第9図に示すように、基材12の端部12b,12cにのみ接着層26を形成してもよい。つまり、盗難防止タグ50の押さえ板58で押さえられる中間部12aには、接着層26を形成する必要はない。この場合、中間部12a部分には、剥離紙28は形成されなくてもよい。もちろん、一方の端部12bから他方の端部12cまで連続した剥離紙28が仮着されていてもよい。このとき、中間部12a部分には接着層26が形成されていないため、使用時には全ての剥離紙28を剥離すればよく、剥離紙28に切れ目30を形成する必要はない。
また、第10図に示すように、パッド14a,14b形成部分と、導体層16の周回部分との間に、曲線状の断続する切れ目36a,36bが形成されてもよい。これらの切れ目36a,36bは、基材12の端部12b,12cの中間部12a側に形成される。ここで、切れ目36aは、基材12の外側に向かって湾曲する切れ目(各切れ目の中央部が各切れ目の両末端より基材12の外側に位置する)であり、切れ目36bは、基材12の内側に向かって湾曲する切れ目(各切れ目の中央部が各切れ目の両末端より基材12の内側に位置する)である。そして、切れ目36aは、端部12b,12cの外側に形成され、切れ目36bは、端部12b,12cの中間部12a側に形成される。これらの切れ目36a,36bは、それぞれの末端部が近接するようにして交互に形成される。なお、基材12の幅方向の最外部には、外側に湾曲した切れ目36aが配置される。また、この例では、第1図に示すようなX字状の切れ目24は形成されていない。
このような切れ目36a,36bを有するセキュリティラベル10では、物品100に取り付けられた盗難防止タグ50を持ち上げてセキュリティラベル10を剥がそうとすると、切れ目36a,36bの端部間で基材12が破断し、導体層16も破断する。それにより、盗難防止タグ50のブザーBUZが警報を発する。なお、基材12の幅方向の最外部には、外側に湾曲した切れ目36aが形成されているため、盗難防止タグ50を持ち上げたときに、基材12の最外部に配置された切れ目36aを起点として基材12が破断しやすくなっている。
このような切れ目36a,36bは、それぞれの端部が近接するように配置されるため、導体層16にも切れ目36a,36bが形成される。そのため、切れ目36a,36bによって導体層16が分割されないように、切れ目36a,36bが形成される部分の導体層16は、端部12a,12b上の周回部分に比べて大きい幅となるように形成される。このような幅とすることにより、切れ目36a,36bの近接する端部間で、導体層16を連続したものとすることができる。
なお、このようなセキュリティラベル10を用いた場合、たとえば塩水などのような導電性の液体をかけることにより2つのパッド14a,14b間を短絡したり、針金などをセキュリティラベル10に差し込むことによって2つのパッド14a,14b間を短絡して、セキュリティラベル10を剥ぎ取ることが考えられる。このような方法で2つのパッド14a,14b間を短絡すると、警報が発せられない状態でラベル10を剥ぎ取ることが可能である。
そこで、導電性の液体などをかけてラベル10内で2つのパッド14a,14b間を短絡しようとした場合にも警報を発することができる盗難防止タグを用いることが考えられる。このような場合、このような盗難防止タグに用いることができる構造のセキュリティラベルが必要である。
第11図はこのような構造のセキュリティラベルの一例を示す正面図であり、第12図はその端面図解図であり、第13図はその背面図である。このセキュリティラベル10は、第10図に示すセキュリティラベルに似た構造を有するが、さらに別の電極層が形成されている。
基材12の中間部12aの一方面上には、2つのパッド14a,14bが形成される。これらのパッド14a,14bは、導電材料で矩形などの形状に形成される。なお、パッド14a,14bの形状は、円形などのような矩形以外の形状に形成されてもよい。これらのパッド14a,14bを連結するようにして、導体層16が形成される。導体層16は、一方のパッド14aから端部12bに延びるように形成され、端部12b上で周回するようにして、中間部12aから他方の端部12cに延びるように形成される。さらに、導体層16は、端部12c上で周回するようにして、パッド14bに接続される。
さらに、基材12の一方面上には、パッド14a,14bおよび導体層16と間隔を隔てて、電極層40が形成される。電極層40は、2つのパッド14a,14bの間を通るように形成され、その両端部が基材12の長手方向に延びるように形成される。つまり、電極層40は、H字状に形成され、その中間部がパッド14a,14bの間に配置されている。これらのパッド14a,14b、導体層16および電極層40は、たとえばカーボンなどの導電性転写箔を基材12に熱転写することにより形成される。
さらに、基材12の端部12b,12cの外周側には、複数の切れ目18が形成される。これらの切れ目18は、端部12b,12cの端縁部から内側に向かって延びるように形成される。また、基材12には、曲線状の断続する切れ目36a,36bが形成される。これらの切れ目18および切れ目36a,36bは、第10図に示すセキュリティラベルと同様の形状に形成される。
また、基材12の他方面上には、接着層26が形成され、その上に剥離紙28が仮着される。剥離紙28には、基材12の中間部12aと端部12b,12cとの間に対応する位置あるいは近接する位置に、直線状の切れ目30が形成される。
このセキュリティラベル10を作製するには、複数の基材12を得ることができる大きさのフィルムの一方面上に、導電性転写箔を転写することによって、パッド14a,14b、導体層16および電極層40が複数形成される。また、フィルムの他方面上に接着層26が形成され、その上にフィルムとほぼ同じ大きさの剥離紙28が仮着される。そして、パッド14a,14bと導体層16と電極層40とを含むようにして、フィルムおよび剥離紙28が基材12の形状に打ち抜かれる。このようにして得られた基材12に、ダイカットなどによって、切れ目18,36a,36bが形成される。さらに、ダイカットなどによって、剥離紙28に切れ目30が形成される。なお、フィルムを基材12の形状に打ち抜く前に、フィルムに切れ目18,36a,36bを形成し、剥離紙28に切れ目30を形成してもよい。
このセキュリティラベル10には、たとえば第14図に示すような盗難防止タグ70が警報装置として取り付けられる。この盗難防止タグ70は、第4図に示す盗難防止タグと同様に、ケース52を含み、ケース52の外表面の中央部には、凹部52aが形成される。凹部52aは、セキュリティラベル10の中間部12aが嵌め合わされる形状に形成される。そして、凹部52aには、3つの端子電極54a,54b,54cが形成される。これらの端子電極54a,54b,54cは、凹部52aにセキュリティラベル10の中間部12aが嵌め合わされたときに、基材12上のパッド14a,14bおよび電極層16に対応する位置に形成される。
さらに、ケース52の一方側端部にヒンジ部56が形成され、このヒンジ部56から延びるようにして、押さえ板58が形成される。押さえ板58は、ヒンジ部56を中心として回動可能に形成され、押さえ板58の先端部の固定爪60を固定部62の嵌込部62aに嵌め込むことにより、押さえ板58が固定される。
盗難防止タグ70内には、たとえば、第15図に示すような回路が形成される。この回路においては、第23図に示す回路に比べて、IC内の入力部に接続される常開接点NOが付加されている。ここで、盗難防止タグ70の端子電極54a,54b,54cは、導体層16の接続された端子および常開接点NOの接続された端子に相当するものである。そして、端子電極54aには、たとえば導体層16および常開接点NOの共通端子が接続される。また、端子電極54bには、導体層16の入力部側が接続される。さらに、中央部の端子電極54cには、常開接点NOの入力部側が接続される。
この回路において、IC内の入力部は、導体層16の破断および常開接点NOの短絡を検出するものである。なお、第15図に示す回路における導体層16は、第23図に示す回路における導電ワイヤWに相当するものである。また、常開接点NOは、パッド14a,14bまたは導体層16と電極層40との間の隙間を示すものである。したがって、入力部は、導体層16の破断や、パッド14a,14bまたは導体層16と電極層40との間の短絡を検出するものである。また、リセット入力部は、導体層16が破断しても、警報が発せられないようにするものである。
この盗難防止タグ70に、セキュリティラベル10が取り付けられる。このとき、セキュリティラベル10の中間部12aが、セキュリティラベル10の剥離紙28側と盗難防止タグ50の押さえ板58の内側とが相対するように、ケース52の凹部52aに嵌め合わされ、パッド14a,14bが端子電極54a,54bに接続される。また、電極層40が端子電極54cに接続される。この状態で、押さえ板58が閉じられ、固定爪60がケース52の固定部62の嵌込部62aに嵌め込まれる。それにより、セキュリティラベル10が、盗難防止タグ70に固定され、端子電極54a,54b間に導体層16が接続される。
盗難防止タグ70に取り付けられたセキュリティラベル10は、第16図に示すように、商品などの物品100の表面に貼着される。このとき、第17図に示すように、基材12の端部12b,12cに仮着された剥離紙28が剥離されて、端部12b,12cの他方面に形成された接着層26によって、セキュリティラベル10が物品100に貼着される。なお、剥離紙28には切れ目30が形成されているため、基材12の中間部12aに仮着された剥離紙28は残っており、この部分が盗難防止タグ70の押さえ板58で押さえられている。盗難防止タグ50は、押さえ板58が物品100に相対するように、セキュリティラベル10によって取り付けられている。
このような盗難防止タグ70についても、盗難防止タグ50が付いたままで、店舗の出入口に設けられたゲートを通れば、盗難防止タグ70の警報によって検出することができる。また、セキュリティラベル10のパッド14a,14b間で、導体層16が断線した場合も、盗難防止タグ70が警報を発する。
このセキュリティラベル10では、基材12に切れ目18,36a,36bが形成されていることによって、物品100からセキュリティラベル10を剥がそうとしたとき、基材12が破断しやすくなっている。つまり、これらの切れ目18,36a,36b形成部分が、易破断部となっている。したがって、物品100に貼着されたセキュリティラベル10を端部12b,12c部分から剥がそうとすると、切れ目18から基材12が破断し、導体層16形成部まで基材12が破断すると、導体層16も破断する。そして、導体層16が破断すると、盗難防止タグ70のブザーBUZが警報を発する。
また、盗難防止タグ70を持ち上げて、基材12の中間部12a側からセキュリティラベル10を剥がそうとすると、断続する切れ目36a,36bによって基材12が破断し、導体層16も破断する。そして、導体層16が破断すると、盗難防止タグ70のブザーBUZが警報を発する。なお、基材12の幅方向の最外部には、外側に湾曲した切れ目36aが形成されているため、盗難防止タグ70を持ち上げたときに、基材12の最外部に配置された切れ目36aを起点として基材12が破断しやすくなっている。
さらに、ラベル10に塩水などの導電性の液体をかけたりして、パッド14a,14b間を短絡しようとして、パッド14aあるいは14bと電極層40との間または導体層16と電極層40との間が導電性液体によって短絡されると、第15図に示す回路の常開接点NOが短絡され、ブザーBUZによって警報が発せられる。したがって、導電性液体などによってパッド14a,14b間を短絡し、警報が発せられないようにしてラベル10を剥がすことも不可能である。
このように、物品100から不法にセキュリティラベル10を剥がそうとすると、容易に導体層16が破断し、あるいはパッド14a,14bと電極層40とが短絡して、警報が発せられる。また、セキュリティラベル10が物品100に貼着されると、盗難防止タグ70の端子電極54a,54bおよびセキュリティラベル10のパッド14a,14bが隠れるため、端子電極54a,54b近傍で針金などを用いて導体層16を短絡することが困難である。したがって、導体層16を短絡した状態で、盗難防止タグ70を物品100から取り外すことが困難である。
なお、基材12の端部12b,12cの上に接着テープなどを貼着し、基材12が切れ目20から破断しないように補強されることを防ぐために、第18図に示すように、基材12の端部12b,12cと、その上に形成された導体層16の上に、シリコンなどを印刷して、接着剤に対して接着性の弱い離型層32を形成してもよい。離型層32は、端部12b,12cだけでなく、中間部12a上に形成されてもよいが、この場合、パッド14a,14bおよび電極層40の少なくとも端子電極との接続部分は露出するように形成される。
また、第19図に示すように、基材12の端部12b,12c上に形成された導体層16および電極層40を隠すために、隠蔽層34を形成してもよい。この場合、基材12の端部12b,12cと、その上に形成された導体層16および電極層40上に、隠蔽層34が形成される。そして、隠蔽層34上に、離型層32が形成される。このような隠蔽層34を形成することにより、物品100に貼着されたセキュリティラベル10の表面から、導体層16および電極層40を隠すことができ、セキュリティラベル10の表面から導体層16や電極層40の構造を知られないようにすることができる。このような隠蔽層34および離型層32についても、基材12の端部12b,12cだけでなく、中間部12a部分に形成してもよいが、この場合、パッド14a,14bおよび電極層40の少なくとも端子電極との接続部分は露出するように形成される。
さらに、基材12の他方面の全面に接着層26を形成する必要はなく、第20図に示すように、基材12の端部12b,12cにのみ接着層26を形成してもよい。この場合、中間部12a部分には、剥離紙28は形成されなくてもよい。もちろん、一方の端部12bから他方の端部12cまで連続した剥離紙28が仮着されていてもよい。このとき、中間部12a部分には接着層26が形成されていないため、使用時には全ての剥離紙28を剥離すればよく、剥離紙28に切れ目30を形成する必要はない。
また、第21図に示すように、電極層40の端部を基材12の長手方向に延ばし、端部12b,12cにおいて周回する導体層16の内側に連続して形成してもよい。このような形状の電極層40を採用すれば、パッド14a,14bおよび導体層16の略全体が電極層40と近接し、少量の導電性液体によってもパッド14a,14bと電極層40との間、あるいは導体層16と電極層40との間が短絡され、常開接点NOが短絡して、警報が発せられる。この場合、電極層40の切れ目36a,36bが形成される部分は幅広に形成され、切れ目36a,36bによって電極層40が分断されないようにする必要がある。また、切れ目36a,36bに針金などを挿入して、パッド14aあるいは14bと電極層40との、または導体層16と電極層40との間が短絡されても、常開接点NOが短絡して、警報が発せられる。
また、第22図に示すように、パッド14a,14b形成部分と、導体層16の周回部分との間に、直線状の断続する切れ目20,22が形成されてもよい。切れ目20は、第1図に示すセキュリティラベルと同様に、中間部12aの端部12b,12c側において、中間部12aの幅方向に沿って形成される。また、端部12b,12cの中間部12a側には、それぞれ断続する切れ目22が形成される。切れ目22は、切れ目20と略平行に形成される。
このような切れ目20,22を有するセキュリティラベル10では、物品100に取り付けられた盗難防止タグ70を持ち上げてセキュリティラベル10を剥がそうとすると、切れ目20,22部分で基材12が破断し、導体層16も破断する。それにより、盗難防止タグ70のブザーBUZが警報を発する。
以上のようなセキュリティラベル10を用いて盗難防止タグ50や盗難防止タグ70を物品100に取り付ければ、導体層16が連続した状態で物品100から盗難防止タグ50や盗難防止タグ70を取り外すことが困難である。そのため、物品100を不法に店舗から持ち出すことが困難となる。さらに、盗難防止タグ50や盗難防止タグ70は、セキュリティラベル10を貼着することにより物品100に取り付けられるため、把手などのない平坦な面を有する物品100にも容易に取り付けることができる。
なお、物品が顧客に購入され、盗難防止タグ50や盗難防止タグ70を取り外す際には、たとえば盗難防止タグ50や盗難防止タグ70に形成された鍵穴に鍵を差し込むことにより、第15図や第23図に示す回路のリセットスイッチRSが導通し、セキュリティラベル10の導体層16が断線しても警報は発せられない。したがって、リセットスイッチRSを導通させることにより、警報が発せられない状態でセキュリティラベル10を物品100から取り外すことができる。
導体層16の形状としては、上述の各セキュリティラベルに示すような形状に限らず、2つのパッド14a,14bを連結する形状であればよい。ただし、導体層16は、基材12の破断にともなって断線する必要があるため、基材12の貼着部分、つまり端部12b,12c上に形成される必要がある。このように、基材12の端部12b,12cに導体層16が形成されていれば、ジグザグ状などのような形状であってもよい。
また、第1図に示すセキュリティラベルでは、パッド14a,14b形成部と導体層16の周回部分との間に、それぞれ2本の断続する切れ目20,22が形成されているが、これらの切れ目20,22のうちの少なくとも1本が形成されていればよい。もちろん、パッド14a,14b形成部と導体層16の周回部分との間に、3本以上の切れ目が形成されていてもよい。
同様に、曲線状の切れ目36a,36bが形成されたセキュリティラベルについても、パッド14a,14b形成部と導体層16の周回部分との間に形成される数は、任意に変更可能である。これらの切れ目20,22や切れ目36a,36bは、パッド14a,14b形成部と導体層16の周回部分との間に形成されていれば、基材12の中間部12aに形成されていても、端部12b,12cに形成されていてもよい。
また、電極層40が形成されたセキュリティラベルにおいて、電極層40の形状も任意に変更可能であり、パッド14a,14bおよび導体層16と間隔を隔てて形成され、これらの間に常開接点NOが形成されていればよい。
また、切れ目18は、基材12の端縁部から内側に向かって延びるように形成されていれば、曲線状に形成されていてもよく、さらに破線状に形成されていてもよい。さらに、パッド14a,14b形成部と導体層16の周回部分との間に形成される直線状の切れ目20,22や曲線状の切れ目36a,36bは、全体として直線状に形成されているが、これらの切れ目についても、全体として曲線状やその他の形状に形成することができる。また、基材12の中間部12aおよび端部12b,12cは、略矩形に形成されているが、これらの形状についても、丸みを帯びた形状にしたり、その他の形状にすることができ、一定の形状に限定されるものではない。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】

【図21】

【図22】

【図23】

【図24】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状の基材、
前記基材の一方面上の中間部に形成される導電性の2つのパッド、
2つの前記パッドを連結するように前記基材の一方面上に形成される導体層、
前記基材の他方面上に形成される接着層、および
前記基材および前記導体層を破断しやすくするために前記導体層の近傍に形成される易破断部を含み、
前記導体層が破断したときに警報を発する警報装置に接続するために前記パッドが用いられる、セキュリティラベル。
【請求項2】
前記導体層は前記基材上において周回するように形成され、
前記易破断部は、前記基材の外周部から内側に向かって延びる切れ目と、前記パッド形成部と前記導体層の周回部分との間において前記基材、あるいは前記基材および前記導体層に形成される切れ目とを含む、請求項1に記載のセキュリティラベル。
【請求項3】
前記パッドが露出するようにして、前記導体層および前記基材の上に接着剤に対して接着性の弱い離型層が形成された、請求項1または請求項2に記載のセキュリティラベル。
【請求項4】
前記パッドが露出するようにして、前記導体層および前記基材の上に前記導体層を隠すための隠蔽層が形成され、かつ前記隠蔽層の上に接着剤に対して接着性の弱い離型層が形成された、請求項1または請求項2に記載のセキュリティラベル。
【請求項5】
シート状の基材、
前記基材の一方面上の中間部に形成される導電性の2つのパッド、
2つの前記パッドを連結するように前記基材の一方面上に形成される導体層、
前記2つのパッドおよび前記導体層と間隔を隔てて前記基材の一方面上に形成される電極層、
前記基材の他方面上に形成される接着層、および
前記基材および前記導体層を破断しやすくするために前記導体層の近傍に形成される易破断部を含み、
前記導体層が破断したとき、前記パッドと前記電極層とが短絡したとき、および前記導体層と前記電極層とが短絡したときに警報を発する警報装置に接続するために、前記パッドおよび前記電極層が用いられる、セキュリティラベル。
【請求項6】
前記導体層は前記基材上において周回するように形成され、
前記易破断部は、前記基材の外周部から内側に向かって延びる切れ目と、前記パッド形成部と前記導体層の周回部分との間において前記基材、あるいは前記基材および前記導体層に形成される切れ目とを含む、請求項5に記載のセキュリティラベル。
【請求項7】
前記パッドおよび前記電極層の少なくとも一部が露出するようにして、前記導体層および前記基材の上に接着剤に対して接着性の弱い離型層が形成された、請求項5または請求項6に記載のセキュリティラベル。
【請求項8】
前記パッドおよび前記電極層が露出するようにして、前記導体層および前記基材の上に前記導体層を隠すための隠蔽層が形成され、かつ前記隠蔽層の上に接着剤に対して接着性の弱い離型層が形成された、請求項5または請求項6に記載のセキュリティラベル。

【国際公開番号】WO2004/047037
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【発行日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−570331(P2004−570331)
【国際出願番号】PCT/JP2003/013814
【国際出願日】平成15年10月29日(2003.10.29)
【出願人】(000205306)大阪シーリング印刷株式会社 (90)
【出願人】(594127499)株式会社エスキューブ (5)
【Fターム(参考)】