セメント誘導整形外科用インプラント
セメント注入による骨治療における使用のためのセメント誘導構造であって、この構造は、骨セメントの異なる透過性の領域を有する折りたたみ可能な自己復元性の編み込み構造を備える。異なる透過性の領域は、編み込まれたメッシュ密度が、周囲の領域より大きいか、小さい領域および/またはバッフルの手段によって提供される。この構造が、骨質構造内の空隙に配置された後、セメントは、この構造の内部に注入され、次いで、異なる透過性の領域の位置に従って、好ましい方向に流れ出る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2004年4月15日に出願された仮米国特許出願第60/562,686号;2004年8月26日に出願された仮米国特許出願第60/604,800号;および2005年4月14日に出願された非仮米国特許出願第11/105,783号に基づき、この仮米国特許出願第60/562,686号、仮米国特許出願第60/604,800号および非仮米国特許出願第11/105,783号から優先権を主張し、それらの各々の内容は、参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
概して、本発明は、整形外科用インプラントに関する。より詳細には、本発明は、椎骨または他の骨の欠陥の骨セメント処置を容易にするために使用されるデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
骨格において欠陥を引き起こす多くの疾患状態および異常な状態が存在する。例えば、骨粗鬆症および他の代謝性骨疾患は、骨構造を弱め、骨折をしやすくする。処置されない場合、特定の骨折および骨の欠陥は、重篤な神経性合併症または他の医学的合併症の発生を進行し得、そして引き起こし得る。
【0004】
骨の欠陥の他の例は、骨格の良性障害または悪性障害の切除から生じるものである。腫瘍の増殖は、多くの場合、骨構造の構造的完全性に欠陥を生じ、それによって、外科的安定化および生物学的材料(例えば、骨移植片または骨セメント)を用いる欠陥の充填を必要とする。
【0005】
多くの骨の欠陥を処置するための1つのアプローチは、生体適合性骨セメントを用いて欠陥を注入する工程、填入する工程または充填する工程を包含する。このような骨セメントは、一般に、再吸収可能でない生体適合性ポリマー(例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート))、あるいはセメントと生きている骨とを徐々に置換し得る再吸収可能なリン酸カルシウムセメントまたは硫酸カルシウムセメントの処方物である。骨セメントの両方の型は、遠位の橈骨、踵骨、脛骨高平部、および椎体の圧迫骨折に派生的な骨の欠陥の処置において首尾よく使用されている。
【0006】
しかしながら、歴史的に、骨セメントのほとんどの適用は、欠陥の縁が直接目に見える下で、生物学的材料の外科医による注入、填入、または突き固める、開放型処置に限られている。直接的な可視化は、外科医が、セメントの不用意な配置または注入により損なわれ得る隣接する構造体を確認することを最大限可能にするが、安全および効果的に生体適合性セメントを配置する際に外科医を補助するより少ない侵襲性の手段(装置および技術)が、一般に所望される。
【0007】
例えば、注射可能セメントを用いて処置するためにより少ない侵襲性の手段が所望される1つの衰弱させる状態は、骨粗鬆症の脊椎の圧迫骨折である。700,000より多くの骨粗鬆症の椎骨の圧迫骨折が、毎年米国において(主に高齢の女性の集団において)発生している。最近まで、このような骨折の処置は、従来の手術をしない治療(例えば、床上安静、ブレーシング(bracing)および薬物療法)に限られていた。
【0008】
「椎骨移植術(vertebroplasty)」として公知の比較的新しい処置が、1980年代の中頃、椎体骨折についての不適切な従来の処置を解決するために開発された。この手順は、放射線不透性骨セメントを、X線透視検査制御下で最小限の侵襲性のカニューレまたはニードルを通して、直接、骨折空隙に注入する工程を包含する。セメントは、シリンジまたは同様のプランジャー機構によって加圧され、それによって、セメントが空隙に充填されて、折れた小柱状の骨の隙間に浸透される。一旦硬化されると、セメントは骨折を固定して、(通常、劇的および即座に)痛みを減少させる。
【0009】
椎骨移植術に関連する1つの問題は、欠陥の縁内のセメントの封じ込めである。例えば、骨粗鬆症の椎体の圧迫骨折は、セメントを含むための皮質骨の縁を欠く不安定な椎骨内の欠陥へと進行し得、このような欠陥は、治癒を進行するために固定されなければならない異常な偽関節(psuedo−joint)になる。このような椎骨内の欠陥を処置するための最良の代替手段は、椎体を固定するための骨セメントの欠陥内への直接注入であるが、体腔内への骨の閉じ込めを超えて、セメントが流動する危険性が存在する。
【0010】
椎骨移植術に関連するさらに別の有意な危険性は、椎体内の静脈が、セメントを注入するために使用されるニードルのチップより大きいことに起因する、静脈系への直接的なセメントの注入である。注入圧力および固有の血圧の組み合わせは、肺への塞栓症を含む、損害の大きい結果になる可能性のある肺静脈系へのセメントの意図しない取り込みを生じ得る。
【0011】
近年、人気を得ている1つの技術は、改変された椎骨移植術の技術であり、この技術は、骨折した骨を膨張するかまたは散らして、海綿質構造内の空隙を作製するためにカニューレアプローチによって椎体に挿入される「バルーンタンプ(balloon tamp)」である。公知のタンプは、加圧された流体(例えば、食塩水)を用いて膨張される。バリア層を形成する範囲まで海綿質椎骨を小型化(compact)し得るタンピング効果は、拡張するバルーン膜の膨張によって引き起こされ、それによって半径方向力を生じる。収縮および取り除かれる場合、膜は空隙を残し、続いて、骨セメントを充填される。セメントを注入する前に海綿質骨を小型化することにより海綿質骨内の空隙を作製することは、より大きい充填物のカニューレおよびより粘性のあるセメント(より粘性のあるセメントは、望ましくないか、または過剰のセメントを流動する傾向がほとんどないために所望されている)の使用を容易にする。
【0012】
しかしながら、このようなバルーンタンプ手順に関連する多くの制限が存在する。特に、現在、当該分野において公知であり、使用されているバルーンタンプは、散乱を引き起こすのに十分な力を生じない。慢性的な椎骨の圧迫骨折の部分的治癒は、拡張する膜またはコンテナに対する有意な対向力を配置し、患者が手術台に横たわっていて、椎体が無負荷の間でさえも、膜またはコンテナが完全な椎骨の散乱を達成する能力を制限する。さらに、膜が増加している圧力で膨張される場合、半径方向力は等しくおよび無差別に、膜と接触する全ての骨表面に分布される。次いで、膜は、骨内で少なくとも対向力を提供する方向に優先的に拡張する。椎体において、この方向は、横断面の側方である。一般に、矢状面(saggital plane)における奇形を矯正することが所望されるため、従来の拡張する膜により送達される散乱力は、多くの場合、効果がないことがわかり得る。結果として、大きい空隙が作製され、このことは、ほとんどの残っている無傷の小柱状の骨を破壊し、完全に充填するための大きい容積のセメントを必要とする。毒性および臨床的な合併症の割合は、注入されるセメントの容積を増加させると増加するとみなされているため、この大きい容積は、有害な臨床的影響を有し得るか、または隣接する骨折したレベルに対する処置の範囲を制限し得る。
【0013】
さらに、骨セメントまたは他の充填物材料の注入による処置についての長期の成功率は、周囲の海綿状組織をセメントまたは他の充填物材料で嵌合することによって増加され得る。なぜなら、嵌合は、骨折した骨片の相対運動を防止するからであり、それによって、痛みを軽減するからである。しかしながら、バルーンタンプは、「バリア層」と言及されているものを形成する点でさえ、海綿状組織を小型化すると公知であり、不運にもこのような有益な嵌合を妨げる。不十分なセメント/骨界面強度は、術後の除去の原因となるか、またはセメントボーラスが緩み、医学的処置および外科的処置を必要とする。
【0014】
骨の欠陥(例えば、椎骨骨折)を処置するための別の最近の方法によると、それ自体負荷されない支持面(すなわち、充填する前)である可撓性のメッシュバッグまたはコンテナが、骨に形成されている空隙に挿入され、セメント、骨チップ、または他の充填物材料で充填される。充填の際に、バッグの膨張はまた、周囲の海綿質骨の望ましくない圧縮を引き起こし得る。さらに、バッグまたはコンテナの空隙率または透過率(またはそれらを欠くこと)に依存して、バッグまたはコンテナは、それ自体、部分的または完全に、セメントまたは充填物材料による周囲の海綿状組織のあらゆる嵌合を妨げる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って、椎骨移植術、バルーンタンピング、およびコンテナベースの処置の開発は、以前の骨の欠陥を処置するための直接的な可視化技術より進歩したことを示すが、不安定な椎体内の欠陥(特に、皮質の壁の欠陥にまで進行している欠陥)および他の骨の欠陥を修復ならびに安定化するためのより良い手段についての必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
(発明の要旨)
本発明は、骨の欠陥、特に椎体内の欠陥を処置するために、骨セメントまたは同様の充填物材料(本明細書中で骨セメントと総称的にいわれる)とともに使用される、折りたたみ可能で、自己復元するステント型のデバイスを特徴とする。このデバイスは、折りたたみ可能で、自己復元するワイヤ格子または編み込まれた一次構造および流動誘導特性を備える。
【0017】
一次構造は、(このデバイスが、骨セメントが注入されている間、挿入される)腔の開放を維持するために役立ち;その意味でこのデバイスは、ステント様である(この点に関して、ステントまたはステント型デバイスは、骨の欠陥または骨折内の空隙の周囲の2つ以上の組織面の分離を維持するため(例えば、椎骨骨折の骨セメントベース処置の間、手動で維持するため、またはそうでなければ発生した分離または椎骨終板の散乱を維持するため)に半径方向の圧縮において十分な強度を有する構造として定義され得る)。しかしながら、分離もしくは散乱を発生および/または維持するために以前に使用されていたバルーン、バッグ、または他のコンテナ型のデバイスと異なる、本発明の一次構造は、海綿質骨を小型化しないか、または腔の周りにバリア層を形成せずに、使用される。従って、骨空洞の縁における海綿質骨は、比較的正常な小柱状の構造を有し、このことは、骨セメントと周囲の海綿質骨との有益な嵌合を強化する。
【0018】
一方で、このデバイスの流動誘導特性は、セメントが、皮質骨の縁を超えるか、または血管洞もしくは神経構造内への望ましくないセメント流動(これらの全ては臨床的合併症を引き起こし得る)を避けるように腔内に注入される場合、骨セメント流動の方向および速度を制御する。種々の流動誘導特性(一次構造に取り付けられるバッフル、一次構造に選択的に形成されるホールまたはスロット、および一次構造の種々の領域の異なる空隙率が挙げられる(がこれらに限定されない))が企図される。可能なバッフルエレメントは、金属格子の間隔を塞ぐか、または構造全体の成形性もしくは弾性を変化させずに一次構造を編み込む共編み込みフィラメントを備え得るか、あるいはそれらは、不織布の二次フィルム構造または成形性もしくは弾性を変化させずに格子領域に付着するコーティングを備え得る。しかしながら、全体としてこのデバイスは、最小の総流動抵抗または背圧を生じ、それによって、セメントを含むというよりむしろ、誘導する。
【0019】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、以下の説明および添付の図面から、より明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(詳細な説明)
本発明に従ったセメント誘導構造の第1の実施形態100は、図1〜図11に示される。示されるように、中空の構造100は、概して、形が(以下に示すように、本発明の範囲内であるように、種々の他の形状もまた企図されるが)卵形であってもよいか、またはフットボール形状であってもよい。概して、構造100は、弾性で自己復元するコア部材102(この部材102は、クリンプ、溶接、接着、縫い付けて閉じられるか、またはそうでなければ、一端104で閉じられて反対端106で開かれるか、もしくはクリンプされない);1つ以上のセメント流動窓108(示される実施形態は、一対のセメント流動窓108を有する);および流動遅延バッフル部材110を特徴とする。以下により詳細に説明されるように、セメント流動窓108およびバッフル部材110は、コア部材102の周囲領域と比較して、異なるセメント流動透過性領域を提供し、そしてこの異なる透過性は、本発明に従った構造100が、骨内に形成される腔内に注入される場合、セメント流動の方向を制御することを可能にする。実施形態100は、セメント流動窓108およびバッフル部材110の両方を利用するが、本発明に従ったセメント誘導構造はセメント流動窓(単数または複数)のみか、またはバッフル部材(単数または複数)のみのいずれかが使用される場合でも、十分に機能することが企図される。
【0021】
コア部材102は、多数の弾性のある、熱硬化したモノフィラメントワイヤ部材(例えば、ニチノールワイヤ)から形成され、このワイヤ部材は、平織り様式において一緒に編み込まれて、折りたたみ可能で、自己拡張し、概して、当該分野で周知の技術を使用して管状構造を形成する。他の金属性またはポリマーのモノフィラメントワイヤもまた使用され得る。しかしながら、合金(特にニトノール(Nitonol))の形状記憶/形状復元の特性は、それらを好ましいものにする。コア部材102は、骨空洞内への完全な挿入に対してその名目上の形状をとり、対向の骨折面に接触するのに十分な機械的強度および弾性を有し、それによって、表面に対するいくつかの支持体を提供し、腔の開放を維持する。
【0022】
図5〜図8に示されるように、好ましい実施形態は、実質的には、一次ワイヤ部材112と、それとともに織り合わされた二次部材とを有する共編み込み構造である。二次部材は、一次ワイヤ部材112より小さく、より弾性的であり得、この一次ワイヤ部材112は、構造100の形状の一次源であり、自己復元能力のある部材である。非限定的な例として、図5に示されるように、二次部材114は、一次ワイヤ部材112より細いモノフィラメント金属ワイヤであり得るか;図6に示されるように、二次部材116は、擦り減らされたポリマーのマルチフィラメントヤーンであり得るか;図7に示されるように、二次部材118は、平らのワイヤであり得るか、または平らの編み込みであり得るか;あるいは図8に示されるように、二次部材120は、標準的なマルチフィラメントワイヤであり得る。二次部材の型および特性(例えば、ワイヤの数、編み込み角度、直径など)は、所望の堅さ、強度、メッシュ密度などのような特性の全体的な組み合わせを達成するために選択される。
【0023】
セメント流動窓108は、コア構造102の領域であり、二次部材は、一次ワイヤ部材112によって形成される網構造から取り除かれ、それによって、コア構造102の周囲領域に対するセメント流動に対する増加した透過性の領域を残す。しかしながら、この構造の表面の残りは、共編み込みのままである。従って、セメントは、セメント誘導構造100の内部に注入される場合、セメント流動窓108から優先的に流動する傾向がある。コア部材が形成されて、その所望の構造に熱硬化された後、二次部材は、レーザーまたは機械的切断によってコア部材102の構造から取り除かれ得る。
【0024】
もちろん、セメント流動窓108の特定の位置は、臨床的な目的に依存する。しかしながら、現在、好ましい構造に従って、2つのセメント流動窓108が提供される。縦方向については、図1(1つのセメント流動窓108のみがそこに見える)に最良の形態が示されるように、セメント流動窓108は、セメント誘導構造100の2つの末端104と106との間のほぼ中央にあり、各窓108の長さは、この構造全体の長さの約50%と約75%との間である。周囲については、図4にもっとも良く示すように、各セメント流動窓108は、弧の約30°の範囲を定め、2つのセメント流動窓108は、互いから約120°〜約160°離れて(中央〜中央)位置し、対称的に、構造102の側方の中央面109の上と下に位置する。
【0025】
一方で、バッフル110は、一定の領域またはコア構造102の周囲領域と比較して、セメント流動に対する減少した透過性の領域を提供する。言い換えれば、バッフル110は、セメントが、構造102の内部に注入される場合、特定の位置においてセメント誘導構造102からのセメントの流動をブロックするか、または厳しく制限する。この点に関して、バッフル110は、コア編み込み構造102の内部もしくは外部のいずれかに付着または結合される不浸透性で、可撓性のポリマーシートあるいはコーティングとして形成され得る。この可撓性のポリマーコーティングは、シリコーンであってもよいか、または他の生体適合性材料(例えば、EPTFE(発泡されたポリテトロフルオロエチレン)またはポリウレタン)であってもよく、密接に織られた繊維(例えば、ポリエステル)または他の生体適合性の縫合材料もしくは分解性の縫合材料を含んでもよい。このコーティングは、当該分野で公知の多くの製造プロセス(例えば、浸漬被覆または電気紡績(electrospinning))によってこの構造に付着または粘着され得る。バッフルコーティングのおおよその厚さは、0.0005〜0.003インチであるので、このコーティングは、編み込み構造全体の弾性変形を妨げない。
【0026】
セメント窓108についてと同様に、バッフル110の正確な位置は、臨床的な目的に依存する。しかしながら、現在、好ましい実施形態に従って、図1〜図3に示されるように、バッフル110は、デバイスの一端104から遠いところの反対端106に拡張し、末端を覆う。周囲については、バッフル110は、弧の約60°〜約80°の範囲を定め、中央にあり、構造102の側方の中央面109の上と下に拡張する。
【0027】
本発明に従った構造100の基本構造は、図9〜図11に示される。第1に、図9に示される中空の管状構造様は、当該分野で公知のブレーディング機械上で形成される。この構造は、一次ワイヤ部材112および任意の二次部材(図9に示されない)を備える。次いで、ワイヤは、編み込まれた管が特定の長さに切断される場合、特定の直径を維持して、ワイヤがほどけるのを防ぐのに十分にアニールされる。図10に示されるように、次いで、切断して、編み込まれた管は、最終製品の所望の形状を有するマンドレル(点線で示される)の上に配置され、そして図11(二次部材は示されない)に示されるように、マンドレルの上に折りたたまれて、さらに最終的な所望の形状に熱硬化される。次いで、マンドレルは、構造の一端でワイヤを開くことによって取り除かれ、その一端で、ワイヤの端は、送達カテーテル内への挿入のための構造の折りたたみを容易にするために自由なままで、集められない。次いで、構造のもう一端(例えば、図1〜図3の末端104)は、集められて、好ましくは、金属チューブでクリンプされるか、または縫って閉じられる。金属クリンプが使用される場合、これは、X線透視検査の手段による椎体内の構造100の配置を容易にするために、放射線不透性材料(例えば、白金またはタンタルのような高密度金属)から作製され得る(クリンプチューブに加えて、少なくともいくつかの二次部材の編み込みもまた、白金のような放射線不透性材料から作製され得るか、または構造102(一次または二次のいずれか)のワイヤのうちのいくつかは、当該分野で公知の放射線不透性インクでコーティングされ得る)。次いで、セメント流動窓108は、上記のように選択的に二次部材を取り除くことによって形成され、バッフル110は、例えば、上記にまた示したように一次またはコア構造102のコーティングによって形成される。
【0028】
椎体(VB)内の構造100の挿入およびセメント誘導操作は、図12〜図20に示される。特に、構造100を挿入するために使用される送達デバイスは、図12〜図16に示され、そして図17〜図20において、この構造の配置および椎体内のセメントの流動の誘導が示される。
【0029】
図12〜図16に示されるように、構造100は、1つの閉じた末端104および1つの開いた末端106を有するため、構造100をカテーテル鞘132に挿入する前に、構造102を中空の押棒130の上に折りたたむことが好まれ、その結果、押棒は、構造102の閉じられた末端104に効果的に連結される(カテーテル鞘自体は、当該分野で公知のような放射線不透性マーカーバンド135を備え得る)。中空の押棒130は、この構造の閉じられた末端への取り外し可能な連結によって、カニューレ133を介して、折りたたまれて、腔内に封入された構造の配置を容易にする。この取り外し可能な連結は、機械的結合(例えば、ネジまたはルアーロックまたは他の適切な連結)であってもよい。
【0030】
一旦、鞘で覆われた構造102が、処置されるべき骨構造内に形成された腔内に完全に挿入されると、図15に示されるように、鞘132は引っ込められ、図15および図16に示されるように、その最終的な形状にまで自己復元構造が拡張する。構造102の閉じられた末端104と押棒130との間の取り外し可能な連結は切断され、中空の押棒132は、その先端が概ね構造102の中央に位置するまで部分的に引っ込められ、その点で、押棒が、セメント注射器として二次的に使用され得る。
【0031】
次いで、棒のもう一端上の充填入り口(示されず)は、ルアーロック取り付け部品(示されず)を介して、セメント注入シリンジに結合される。次いで、セメントは、カニューレ134に示される誘導の矢印によって示されるように、構造の中央内に注入される。この構造の開いた末端が中空の押棒132の周りで折りたたまれ、それによって、縦方向の自己復元デバイスの中央軸内の押棒132の流動入り口の位置決めおよび標的ならびにセメントを充填した後の押棒の容易な取り外しを確実にするスライド可能な連結を形成することが好ましい。
【0032】
(あるいは、構造102に浸透し得る別の充填ニードル(図17に点線で示される)が、骨空洞におけるこの構造の配置後、この構造の網構造またはバッフルを穿孔し得、その結果、セメント注入は、任意の特定の方向に制限されず;実際には、構造102は、流入の多数の点における多数の方向で充填され得る。外側のメッシュを穿孔することによって、ニードル流動入り口は、デバイスの中央に配置され得るか、または必要な場合、デバイスから、骨折部位内にセメントを直接注入することが所望され得るデバイスに対する骨の外部領域までの全体に配置され得る。)
図17〜図20に示されるように、異なる透過性の領域(つまりセメント流動窓108およびバッフル110)は、構造100が挿入される椎体内へのセメントの流動の方向を効果的に制御する。
【0033】
特に、より多量のセメントが、比較的薄く、小さい矢印によって示されるような構造100の残りから流動するより、比較的厚く、大きい矢印によって示されるようなセメント流動窓108から流動する。椎体内の構造100の所定の配向に関して、セメント流動窓108は前方上側および前方下側に面し、バッフル100は後方に面し、有意な質量Mのセメントは前方の第3番目の椎体内の前方上側および前方下側に配向され、それによって、椎骨面を横切るセメントの「マントル」を形成する。このセメントの「マントル」は、椎骨終板に隣接して位置し、それによって、セメントの負荷支持柱を形成する。
【0034】
構造100から他のセメントの流動が存在する場合、より小さい体積または質量のmのセメントが形成される。これらのより小さい質量のmのセメントは、周囲の正常な骨組織と有利に嵌合し、それによって、椎体(VB)内に本発明の構造を適所に係留するのに役立つ。
【0035】
逆に、セメントに対して不透過性であるバッフル110は、後方方向の構造100からのセメントの流動をブロックする。都合良く、このことは、セメントが後側(例えば、後方の静脈複合体、脊柱管など)に流動することを防止するのに役立つ。
【0036】
本発明に従ったセメント誘導構造の改変された実施形態200は、図21および図22に示される。この実施形態において、バッフル210は、単一の領域203に沿って一次編み込み構造202に連結されて、一次編み込み構造から拡張する固体ポリマーフィルム、不織布ポリマーフィルム、または織物のいずれかから形成される可撓性のシート様材料211をさらに備え、その結果、可撓性のシート様材料211は、構造202に接着されずにこの構造の周りに包まれる。従って、このシート様構造211は抑えつけられず、自己復元構造202から独立して開き得る。この実施形態200は、構造202を通してセメントが自由に流動し、シート様バッフル構造211と接触することを可能にする。セメントと接触する力は、シート様バッフル211を、骨空洞によって規定される限界、またはセメントを流動する力と、骨空洞の抵抗力との間の平衡状態が達成されるまで開かせる。
【0037】
本発明の他の変形もまた可能である。例えば、上記の製造方法の改変を用いて、多層の編み込み構造が形成され得る。例えば、編み込みがマンドレルより上の多層に形成され得ることは、公知である。あるいは、図23に示されるように、元の編み込まれた管構造は、熱硬化する前にそれ自体の上で折りたたまれ得、二層または多層の編み込み構造を生じる。二層または多層の編み込み構造は、この構造の剛性を増加させ、この構造の層が重なるメッシュ密度を増加させることによって、セメントの流動の方向付けに役立ち得る。
【0038】
本発明に従ったセメント誘導構造の別の多層の改変300が図24に示され、ここで、弾性の編み込みフィラメントの2つのさらなる層302、304は、最外側層306内に入れ子状に重ねられる。これらの連続的な層は、マンドレル(示されず)の上に形成され得、次いで、共に熱硬化され得る。この多層は全て、鞘の中にスライドしてはめ込まれる前に共に入れ子状に重なっているが、管状形態(示されず)中に折りたたまれ得る。
【0039】
積み重ねられた多層構造が、配置のために折りたたまれた状態で非常に厚くて鞘にはめ込まれない場合、層状の構造は、個々の自己復元構造を連続して元の拡張された構造内に配置することによってインビボで構築され得る。特定の例において、外層306は、第2の層304を受け入れるのに十分な開口部を有し、その結果、インビボで第2の層が組み立てられる場合、第1の層の開口部を塞ぐ。内部の拡張可能な構造302、304は、バッフル構成部材、補助的なフィラメントまたはコーティングを備えてもよく、または備えなくてもよく、さらに各層において向上された機械的強度を提供し、外層を拡張し、外層と接触する。各々の連続したデバイスは、カニューレ内に折りたたまれた状態で予め組み立てられ、次いで、順にカニューレを通して配置される(示されず)。この代替の実施形態で規定された多層は、セメントマントルに対する強化の二次的な利点を有する。
【0040】
これらの改変実施形態に加えて、上記の図に示される卵形またはフットボール形状以外の形状が、所望され得る。例えば、図25および図26に示されるように各茎を通して左右対称に椎体へ接近することが臨床的に示される場合、例えば、長楕円形または西洋ナシ形状のセメント誘導構造400が所望され得る。あるいは、図27に示されるように比較的薄いセメント誘導構造500が、脊椎固定技術のために使用され得、ここで、セメント誘導構造は、最小限の侵襲性手段によって、椎間板空間内に配置されて、椎間板切除後の脊柱に対する支持体を提供する。最後に、編み込みによって形成されるメッシュ構造は上に開示され記載されているが、当業者は、自己拡張して、折りたたみ可能なメッシュ構造が、種々の他の技術(例えば、レーザー切断チューブなど)によって形成され得、本発明が編み込みメッシュ構造に限定されないことを理解する。
【0041】
上に開示および記載した実施形態に対するこれらおよび他の改変は、当業者が考えつく。このような改変の範囲が、本明細書中に開示された本発明の概念を組み込む範囲まで、それらは添付の特許請求の範囲内であるとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、本発明に従う、セメント誘導デバイスの1つの実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、本発明に従う、セメント誘導デバイスの1つの実施形態の平面図である。
【図3】図3は、本発明に従う、セメント誘導デバイスの1つの実施形態の側面図および末端図である。
【図4】図4は、本発明に従う、セメント誘導デバイスの1つの実施形態の端面図である。
【図5】図5は、図1〜4に示されるデバイスに使用される可能な編み込み構造を示す詳細図である。
【図6】図6は、図1〜4に示されるデバイスに使用される可能な編み込み構造を示す詳細図である。
【図7】図7は、図1〜4に示されるデバイスに使用される可能な編み込み構造を示す詳細図である。
【図8】図8は、図1〜4に示されるデバイスに使用される可能な編み込み構造を示す詳細図である。
【図9】図9は、図1〜4に示されるデバイスの構築における中間の工程を示す。
【図10】図10は、図1〜4に示されるデバイスの構築における中間の工程を示す。
【図11】図11は、図1〜4に示されるデバイスの構築における中間の工程を示す。
【図12】図12は、骨空洞の中へ挿入するためのカニューレを装填して、次いで、カニューレから取り出された本発明に従ったデバイスを示す連続的な側面図である。
【図13】図13は、骨空洞の中へ挿入するためのカニューレを装填して、次いで、カニューレから取り出された本発明に従ったデバイスを示す連続的な側面図である。
【図14】図14は、骨空洞の中へ挿入するためのカニューレを装填して、次いで、カニューレから取り出された本発明に従ったデバイスを示す連続的な側面図である。
【図15】図15は、骨空洞の中へ挿入するためのカニューレを装填して、次いで、カニューレから取り出された本発明に従ったデバイスを示す連続的な側面図である。
【図16】図16は、骨空洞の中へ挿入するためのカニューレを装填して、次いで、カニューレから取り出された本発明に従ったデバイスを示す連続的な側面図である。
【図17】図17は、椎体の横断面および矢状面の図であり、本発明に従うデバイスの中へのセメントの流動およびデバイスを通るセメントの流動およびそれによって得られる硬化されたセメント塊の生じる位置を示す。
【図18】図18は、椎体の横断面および矢状面の図であり、本発明に従うデバイスの中へのセメントの流動およびデバイスを通るセメントの流動およびそれによって得られる硬化されたセメント塊の生じる位置を示す。
【図19】図19は、椎体の横断面および矢状面の図であり、本発明に従うデバイスの中へのセメントの流動およびデバイスを通るセメントの流動およびそれによって得られる硬化されたセメント塊の生じる位置を示す。
【図20】図20は、椎体の横断面および矢状面の図であり、本発明に従うデバイスの中へのセメントの流動およびデバイスを通るセメントの流動およびそれによって得られる硬化されたセメント塊の生じる位置を示す。
【図21】図21は、本発明に従ったセメント誘導構造の代替の実施形態の端面図である。
【図22】図22は、本発明に従ったセメント誘導構造の代替の実施形態の側方立面図である。
【図23】図23は、本発明に従ったセメント誘導デバイスの代替の実施形態の製造を示す、一連の側方立面図である。
【図24】図24は、本発明に従ったセメント誘導デバイスの別の代替の実施形態の側面図である。
【図25】図25は、本発明に従ったセメント誘導デバイスの代替の実施形態を示す、椎体における横断面の図である。
【図26】図26は、本発明に従ったセメント誘導デバイスの代替の実施形態を示す、椎体における矢状面の図である。
【図27】図27は、椎間板切除の後の脊椎固定のために使用されている本発明に従ったセメント誘導デバイスの代替の実施形態を示す、一対の脊体の矢状面の図である。
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2004年4月15日に出願された仮米国特許出願第60/562,686号;2004年8月26日に出願された仮米国特許出願第60/604,800号;および2005年4月14日に出願された非仮米国特許出願第11/105,783号に基づき、この仮米国特許出願第60/562,686号、仮米国特許出願第60/604,800号および非仮米国特許出願第11/105,783号から優先権を主張し、それらの各々の内容は、参考として援用される。
【0002】
(発明の分野)
概して、本発明は、整形外科用インプラントに関する。より詳細には、本発明は、椎骨または他の骨の欠陥の骨セメント処置を容易にするために使用されるデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
骨格において欠陥を引き起こす多くの疾患状態および異常な状態が存在する。例えば、骨粗鬆症および他の代謝性骨疾患は、骨構造を弱め、骨折をしやすくする。処置されない場合、特定の骨折および骨の欠陥は、重篤な神経性合併症または他の医学的合併症の発生を進行し得、そして引き起こし得る。
【0004】
骨の欠陥の他の例は、骨格の良性障害または悪性障害の切除から生じるものである。腫瘍の増殖は、多くの場合、骨構造の構造的完全性に欠陥を生じ、それによって、外科的安定化および生物学的材料(例えば、骨移植片または骨セメント)を用いる欠陥の充填を必要とする。
【0005】
多くの骨の欠陥を処置するための1つのアプローチは、生体適合性骨セメントを用いて欠陥を注入する工程、填入する工程または充填する工程を包含する。このような骨セメントは、一般に、再吸収可能でない生体適合性ポリマー(例えば、PMMA(ポリメチルメタクリレート))、あるいはセメントと生きている骨とを徐々に置換し得る再吸収可能なリン酸カルシウムセメントまたは硫酸カルシウムセメントの処方物である。骨セメントの両方の型は、遠位の橈骨、踵骨、脛骨高平部、および椎体の圧迫骨折に派生的な骨の欠陥の処置において首尾よく使用されている。
【0006】
しかしながら、歴史的に、骨セメントのほとんどの適用は、欠陥の縁が直接目に見える下で、生物学的材料の外科医による注入、填入、または突き固める、開放型処置に限られている。直接的な可視化は、外科医が、セメントの不用意な配置または注入により損なわれ得る隣接する構造体を確認することを最大限可能にするが、安全および効果的に生体適合性セメントを配置する際に外科医を補助するより少ない侵襲性の手段(装置および技術)が、一般に所望される。
【0007】
例えば、注射可能セメントを用いて処置するためにより少ない侵襲性の手段が所望される1つの衰弱させる状態は、骨粗鬆症の脊椎の圧迫骨折である。700,000より多くの骨粗鬆症の椎骨の圧迫骨折が、毎年米国において(主に高齢の女性の集団において)発生している。最近まで、このような骨折の処置は、従来の手術をしない治療(例えば、床上安静、ブレーシング(bracing)および薬物療法)に限られていた。
【0008】
「椎骨移植術(vertebroplasty)」として公知の比較的新しい処置が、1980年代の中頃、椎体骨折についての不適切な従来の処置を解決するために開発された。この手順は、放射線不透性骨セメントを、X線透視検査制御下で最小限の侵襲性のカニューレまたはニードルを通して、直接、骨折空隙に注入する工程を包含する。セメントは、シリンジまたは同様のプランジャー機構によって加圧され、それによって、セメントが空隙に充填されて、折れた小柱状の骨の隙間に浸透される。一旦硬化されると、セメントは骨折を固定して、(通常、劇的および即座に)痛みを減少させる。
【0009】
椎骨移植術に関連する1つの問題は、欠陥の縁内のセメントの封じ込めである。例えば、骨粗鬆症の椎体の圧迫骨折は、セメントを含むための皮質骨の縁を欠く不安定な椎骨内の欠陥へと進行し得、このような欠陥は、治癒を進行するために固定されなければならない異常な偽関節(psuedo−joint)になる。このような椎骨内の欠陥を処置するための最良の代替手段は、椎体を固定するための骨セメントの欠陥内への直接注入であるが、体腔内への骨の閉じ込めを超えて、セメントが流動する危険性が存在する。
【0010】
椎骨移植術に関連するさらに別の有意な危険性は、椎体内の静脈が、セメントを注入するために使用されるニードルのチップより大きいことに起因する、静脈系への直接的なセメントの注入である。注入圧力および固有の血圧の組み合わせは、肺への塞栓症を含む、損害の大きい結果になる可能性のある肺静脈系へのセメントの意図しない取り込みを生じ得る。
【0011】
近年、人気を得ている1つの技術は、改変された椎骨移植術の技術であり、この技術は、骨折した骨を膨張するかまたは散らして、海綿質構造内の空隙を作製するためにカニューレアプローチによって椎体に挿入される「バルーンタンプ(balloon tamp)」である。公知のタンプは、加圧された流体(例えば、食塩水)を用いて膨張される。バリア層を形成する範囲まで海綿質椎骨を小型化(compact)し得るタンピング効果は、拡張するバルーン膜の膨張によって引き起こされ、それによって半径方向力を生じる。収縮および取り除かれる場合、膜は空隙を残し、続いて、骨セメントを充填される。セメントを注入する前に海綿質骨を小型化することにより海綿質骨内の空隙を作製することは、より大きい充填物のカニューレおよびより粘性のあるセメント(より粘性のあるセメントは、望ましくないか、または過剰のセメントを流動する傾向がほとんどないために所望されている)の使用を容易にする。
【0012】
しかしながら、このようなバルーンタンプ手順に関連する多くの制限が存在する。特に、現在、当該分野において公知であり、使用されているバルーンタンプは、散乱を引き起こすのに十分な力を生じない。慢性的な椎骨の圧迫骨折の部分的治癒は、拡張する膜またはコンテナに対する有意な対向力を配置し、患者が手術台に横たわっていて、椎体が無負荷の間でさえも、膜またはコンテナが完全な椎骨の散乱を達成する能力を制限する。さらに、膜が増加している圧力で膨張される場合、半径方向力は等しくおよび無差別に、膜と接触する全ての骨表面に分布される。次いで、膜は、骨内で少なくとも対向力を提供する方向に優先的に拡張する。椎体において、この方向は、横断面の側方である。一般に、矢状面(saggital plane)における奇形を矯正することが所望されるため、従来の拡張する膜により送達される散乱力は、多くの場合、効果がないことがわかり得る。結果として、大きい空隙が作製され、このことは、ほとんどの残っている無傷の小柱状の骨を破壊し、完全に充填するための大きい容積のセメントを必要とする。毒性および臨床的な合併症の割合は、注入されるセメントの容積を増加させると増加するとみなされているため、この大きい容積は、有害な臨床的影響を有し得るか、または隣接する骨折したレベルに対する処置の範囲を制限し得る。
【0013】
さらに、骨セメントまたは他の充填物材料の注入による処置についての長期の成功率は、周囲の海綿状組織をセメントまたは他の充填物材料で嵌合することによって増加され得る。なぜなら、嵌合は、骨折した骨片の相対運動を防止するからであり、それによって、痛みを軽減するからである。しかしながら、バルーンタンプは、「バリア層」と言及されているものを形成する点でさえ、海綿状組織を小型化すると公知であり、不運にもこのような有益な嵌合を妨げる。不十分なセメント/骨界面強度は、術後の除去の原因となるか、またはセメントボーラスが緩み、医学的処置および外科的処置を必要とする。
【0014】
骨の欠陥(例えば、椎骨骨折)を処置するための別の最近の方法によると、それ自体負荷されない支持面(すなわち、充填する前)である可撓性のメッシュバッグまたはコンテナが、骨に形成されている空隙に挿入され、セメント、骨チップ、または他の充填物材料で充填される。充填の際に、バッグの膨張はまた、周囲の海綿質骨の望ましくない圧縮を引き起こし得る。さらに、バッグまたはコンテナの空隙率または透過率(またはそれらを欠くこと)に依存して、バッグまたはコンテナは、それ自体、部分的または完全に、セメントまたは充填物材料による周囲の海綿状組織のあらゆる嵌合を妨げる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って、椎骨移植術、バルーンタンピング、およびコンテナベースの処置の開発は、以前の骨の欠陥を処置するための直接的な可視化技術より進歩したことを示すが、不安定な椎体内の欠陥(特に、皮質の壁の欠陥にまで進行している欠陥)および他の骨の欠陥を修復ならびに安定化するためのより良い手段についての必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
(発明の要旨)
本発明は、骨の欠陥、特に椎体内の欠陥を処置するために、骨セメントまたは同様の充填物材料(本明細書中で骨セメントと総称的にいわれる)とともに使用される、折りたたみ可能で、自己復元するステント型のデバイスを特徴とする。このデバイスは、折りたたみ可能で、自己復元するワイヤ格子または編み込まれた一次構造および流動誘導特性を備える。
【0017】
一次構造は、(このデバイスが、骨セメントが注入されている間、挿入される)腔の開放を維持するために役立ち;その意味でこのデバイスは、ステント様である(この点に関して、ステントまたはステント型デバイスは、骨の欠陥または骨折内の空隙の周囲の2つ以上の組織面の分離を維持するため(例えば、椎骨骨折の骨セメントベース処置の間、手動で維持するため、またはそうでなければ発生した分離または椎骨終板の散乱を維持するため)に半径方向の圧縮において十分な強度を有する構造として定義され得る)。しかしながら、分離もしくは散乱を発生および/または維持するために以前に使用されていたバルーン、バッグ、または他のコンテナ型のデバイスと異なる、本発明の一次構造は、海綿質骨を小型化しないか、または腔の周りにバリア層を形成せずに、使用される。従って、骨空洞の縁における海綿質骨は、比較的正常な小柱状の構造を有し、このことは、骨セメントと周囲の海綿質骨との有益な嵌合を強化する。
【0018】
一方で、このデバイスの流動誘導特性は、セメントが、皮質骨の縁を超えるか、または血管洞もしくは神経構造内への望ましくないセメント流動(これらの全ては臨床的合併症を引き起こし得る)を避けるように腔内に注入される場合、骨セメント流動の方向および速度を制御する。種々の流動誘導特性(一次構造に取り付けられるバッフル、一次構造に選択的に形成されるホールまたはスロット、および一次構造の種々の領域の異なる空隙率が挙げられる(がこれらに限定されない))が企図される。可能なバッフルエレメントは、金属格子の間隔を塞ぐか、または構造全体の成形性もしくは弾性を変化させずに一次構造を編み込む共編み込みフィラメントを備え得るか、あるいはそれらは、不織布の二次フィルム構造または成形性もしくは弾性を変化させずに格子領域に付着するコーティングを備え得る。しかしながら、全体としてこのデバイスは、最小の総流動抵抗または背圧を生じ、それによって、セメントを含むというよりむしろ、誘導する。
【0019】
本発明のこれらおよび他の特徴および利点は、以下の説明および添付の図面から、より明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
(詳細な説明)
本発明に従ったセメント誘導構造の第1の実施形態100は、図1〜図11に示される。示されるように、中空の構造100は、概して、形が(以下に示すように、本発明の範囲内であるように、種々の他の形状もまた企図されるが)卵形であってもよいか、またはフットボール形状であってもよい。概して、構造100は、弾性で自己復元するコア部材102(この部材102は、クリンプ、溶接、接着、縫い付けて閉じられるか、またはそうでなければ、一端104で閉じられて反対端106で開かれるか、もしくはクリンプされない);1つ以上のセメント流動窓108(示される実施形態は、一対のセメント流動窓108を有する);および流動遅延バッフル部材110を特徴とする。以下により詳細に説明されるように、セメント流動窓108およびバッフル部材110は、コア部材102の周囲領域と比較して、異なるセメント流動透過性領域を提供し、そしてこの異なる透過性は、本発明に従った構造100が、骨内に形成される腔内に注入される場合、セメント流動の方向を制御することを可能にする。実施形態100は、セメント流動窓108およびバッフル部材110の両方を利用するが、本発明に従ったセメント誘導構造はセメント流動窓(単数または複数)のみか、またはバッフル部材(単数または複数)のみのいずれかが使用される場合でも、十分に機能することが企図される。
【0021】
コア部材102は、多数の弾性のある、熱硬化したモノフィラメントワイヤ部材(例えば、ニチノールワイヤ)から形成され、このワイヤ部材は、平織り様式において一緒に編み込まれて、折りたたみ可能で、自己拡張し、概して、当該分野で周知の技術を使用して管状構造を形成する。他の金属性またはポリマーのモノフィラメントワイヤもまた使用され得る。しかしながら、合金(特にニトノール(Nitonol))の形状記憶/形状復元の特性は、それらを好ましいものにする。コア部材102は、骨空洞内への完全な挿入に対してその名目上の形状をとり、対向の骨折面に接触するのに十分な機械的強度および弾性を有し、それによって、表面に対するいくつかの支持体を提供し、腔の開放を維持する。
【0022】
図5〜図8に示されるように、好ましい実施形態は、実質的には、一次ワイヤ部材112と、それとともに織り合わされた二次部材とを有する共編み込み構造である。二次部材は、一次ワイヤ部材112より小さく、より弾性的であり得、この一次ワイヤ部材112は、構造100の形状の一次源であり、自己復元能力のある部材である。非限定的な例として、図5に示されるように、二次部材114は、一次ワイヤ部材112より細いモノフィラメント金属ワイヤであり得るか;図6に示されるように、二次部材116は、擦り減らされたポリマーのマルチフィラメントヤーンであり得るか;図7に示されるように、二次部材118は、平らのワイヤであり得るか、または平らの編み込みであり得るか;あるいは図8に示されるように、二次部材120は、標準的なマルチフィラメントワイヤであり得る。二次部材の型および特性(例えば、ワイヤの数、編み込み角度、直径など)は、所望の堅さ、強度、メッシュ密度などのような特性の全体的な組み合わせを達成するために選択される。
【0023】
セメント流動窓108は、コア構造102の領域であり、二次部材は、一次ワイヤ部材112によって形成される網構造から取り除かれ、それによって、コア構造102の周囲領域に対するセメント流動に対する増加した透過性の領域を残す。しかしながら、この構造の表面の残りは、共編み込みのままである。従って、セメントは、セメント誘導構造100の内部に注入される場合、セメント流動窓108から優先的に流動する傾向がある。コア部材が形成されて、その所望の構造に熱硬化された後、二次部材は、レーザーまたは機械的切断によってコア部材102の構造から取り除かれ得る。
【0024】
もちろん、セメント流動窓108の特定の位置は、臨床的な目的に依存する。しかしながら、現在、好ましい構造に従って、2つのセメント流動窓108が提供される。縦方向については、図1(1つのセメント流動窓108のみがそこに見える)に最良の形態が示されるように、セメント流動窓108は、セメント誘導構造100の2つの末端104と106との間のほぼ中央にあり、各窓108の長さは、この構造全体の長さの約50%と約75%との間である。周囲については、図4にもっとも良く示すように、各セメント流動窓108は、弧の約30°の範囲を定め、2つのセメント流動窓108は、互いから約120°〜約160°離れて(中央〜中央)位置し、対称的に、構造102の側方の中央面109の上と下に位置する。
【0025】
一方で、バッフル110は、一定の領域またはコア構造102の周囲領域と比較して、セメント流動に対する減少した透過性の領域を提供する。言い換えれば、バッフル110は、セメントが、構造102の内部に注入される場合、特定の位置においてセメント誘導構造102からのセメントの流動をブロックするか、または厳しく制限する。この点に関して、バッフル110は、コア編み込み構造102の内部もしくは外部のいずれかに付着または結合される不浸透性で、可撓性のポリマーシートあるいはコーティングとして形成され得る。この可撓性のポリマーコーティングは、シリコーンであってもよいか、または他の生体適合性材料(例えば、EPTFE(発泡されたポリテトロフルオロエチレン)またはポリウレタン)であってもよく、密接に織られた繊維(例えば、ポリエステル)または他の生体適合性の縫合材料もしくは分解性の縫合材料を含んでもよい。このコーティングは、当該分野で公知の多くの製造プロセス(例えば、浸漬被覆または電気紡績(electrospinning))によってこの構造に付着または粘着され得る。バッフルコーティングのおおよその厚さは、0.0005〜0.003インチであるので、このコーティングは、編み込み構造全体の弾性変形を妨げない。
【0026】
セメント窓108についてと同様に、バッフル110の正確な位置は、臨床的な目的に依存する。しかしながら、現在、好ましい実施形態に従って、図1〜図3に示されるように、バッフル110は、デバイスの一端104から遠いところの反対端106に拡張し、末端を覆う。周囲については、バッフル110は、弧の約60°〜約80°の範囲を定め、中央にあり、構造102の側方の中央面109の上と下に拡張する。
【0027】
本発明に従った構造100の基本構造は、図9〜図11に示される。第1に、図9に示される中空の管状構造様は、当該分野で公知のブレーディング機械上で形成される。この構造は、一次ワイヤ部材112および任意の二次部材(図9に示されない)を備える。次いで、ワイヤは、編み込まれた管が特定の長さに切断される場合、特定の直径を維持して、ワイヤがほどけるのを防ぐのに十分にアニールされる。図10に示されるように、次いで、切断して、編み込まれた管は、最終製品の所望の形状を有するマンドレル(点線で示される)の上に配置され、そして図11(二次部材は示されない)に示されるように、マンドレルの上に折りたたまれて、さらに最終的な所望の形状に熱硬化される。次いで、マンドレルは、構造の一端でワイヤを開くことによって取り除かれ、その一端で、ワイヤの端は、送達カテーテル内への挿入のための構造の折りたたみを容易にするために自由なままで、集められない。次いで、構造のもう一端(例えば、図1〜図3の末端104)は、集められて、好ましくは、金属チューブでクリンプされるか、または縫って閉じられる。金属クリンプが使用される場合、これは、X線透視検査の手段による椎体内の構造100の配置を容易にするために、放射線不透性材料(例えば、白金またはタンタルのような高密度金属)から作製され得る(クリンプチューブに加えて、少なくともいくつかの二次部材の編み込みもまた、白金のような放射線不透性材料から作製され得るか、または構造102(一次または二次のいずれか)のワイヤのうちのいくつかは、当該分野で公知の放射線不透性インクでコーティングされ得る)。次いで、セメント流動窓108は、上記のように選択的に二次部材を取り除くことによって形成され、バッフル110は、例えば、上記にまた示したように一次またはコア構造102のコーティングによって形成される。
【0028】
椎体(VB)内の構造100の挿入およびセメント誘導操作は、図12〜図20に示される。特に、構造100を挿入するために使用される送達デバイスは、図12〜図16に示され、そして図17〜図20において、この構造の配置および椎体内のセメントの流動の誘導が示される。
【0029】
図12〜図16に示されるように、構造100は、1つの閉じた末端104および1つの開いた末端106を有するため、構造100をカテーテル鞘132に挿入する前に、構造102を中空の押棒130の上に折りたたむことが好まれ、その結果、押棒は、構造102の閉じられた末端104に効果的に連結される(カテーテル鞘自体は、当該分野で公知のような放射線不透性マーカーバンド135を備え得る)。中空の押棒130は、この構造の閉じられた末端への取り外し可能な連結によって、カニューレ133を介して、折りたたまれて、腔内に封入された構造の配置を容易にする。この取り外し可能な連結は、機械的結合(例えば、ネジまたはルアーロックまたは他の適切な連結)であってもよい。
【0030】
一旦、鞘で覆われた構造102が、処置されるべき骨構造内に形成された腔内に完全に挿入されると、図15に示されるように、鞘132は引っ込められ、図15および図16に示されるように、その最終的な形状にまで自己復元構造が拡張する。構造102の閉じられた末端104と押棒130との間の取り外し可能な連結は切断され、中空の押棒132は、その先端が概ね構造102の中央に位置するまで部分的に引っ込められ、その点で、押棒が、セメント注射器として二次的に使用され得る。
【0031】
次いで、棒のもう一端上の充填入り口(示されず)は、ルアーロック取り付け部品(示されず)を介して、セメント注入シリンジに結合される。次いで、セメントは、カニューレ134に示される誘導の矢印によって示されるように、構造の中央内に注入される。この構造の開いた末端が中空の押棒132の周りで折りたたまれ、それによって、縦方向の自己復元デバイスの中央軸内の押棒132の流動入り口の位置決めおよび標的ならびにセメントを充填した後の押棒の容易な取り外しを確実にするスライド可能な連結を形成することが好ましい。
【0032】
(あるいは、構造102に浸透し得る別の充填ニードル(図17に点線で示される)が、骨空洞におけるこの構造の配置後、この構造の網構造またはバッフルを穿孔し得、その結果、セメント注入は、任意の特定の方向に制限されず;実際には、構造102は、流入の多数の点における多数の方向で充填され得る。外側のメッシュを穿孔することによって、ニードル流動入り口は、デバイスの中央に配置され得るか、または必要な場合、デバイスから、骨折部位内にセメントを直接注入することが所望され得るデバイスに対する骨の外部領域までの全体に配置され得る。)
図17〜図20に示されるように、異なる透過性の領域(つまりセメント流動窓108およびバッフル110)は、構造100が挿入される椎体内へのセメントの流動の方向を効果的に制御する。
【0033】
特に、より多量のセメントが、比較的薄く、小さい矢印によって示されるような構造100の残りから流動するより、比較的厚く、大きい矢印によって示されるようなセメント流動窓108から流動する。椎体内の構造100の所定の配向に関して、セメント流動窓108は前方上側および前方下側に面し、バッフル100は後方に面し、有意な質量Mのセメントは前方の第3番目の椎体内の前方上側および前方下側に配向され、それによって、椎骨面を横切るセメントの「マントル」を形成する。このセメントの「マントル」は、椎骨終板に隣接して位置し、それによって、セメントの負荷支持柱を形成する。
【0034】
構造100から他のセメントの流動が存在する場合、より小さい体積または質量のmのセメントが形成される。これらのより小さい質量のmのセメントは、周囲の正常な骨組織と有利に嵌合し、それによって、椎体(VB)内に本発明の構造を適所に係留するのに役立つ。
【0035】
逆に、セメントに対して不透過性であるバッフル110は、後方方向の構造100からのセメントの流動をブロックする。都合良く、このことは、セメントが後側(例えば、後方の静脈複合体、脊柱管など)に流動することを防止するのに役立つ。
【0036】
本発明に従ったセメント誘導構造の改変された実施形態200は、図21および図22に示される。この実施形態において、バッフル210は、単一の領域203に沿って一次編み込み構造202に連結されて、一次編み込み構造から拡張する固体ポリマーフィルム、不織布ポリマーフィルム、または織物のいずれかから形成される可撓性のシート様材料211をさらに備え、その結果、可撓性のシート様材料211は、構造202に接着されずにこの構造の周りに包まれる。従って、このシート様構造211は抑えつけられず、自己復元構造202から独立して開き得る。この実施形態200は、構造202を通してセメントが自由に流動し、シート様バッフル構造211と接触することを可能にする。セメントと接触する力は、シート様バッフル211を、骨空洞によって規定される限界、またはセメントを流動する力と、骨空洞の抵抗力との間の平衡状態が達成されるまで開かせる。
【0037】
本発明の他の変形もまた可能である。例えば、上記の製造方法の改変を用いて、多層の編み込み構造が形成され得る。例えば、編み込みがマンドレルより上の多層に形成され得ることは、公知である。あるいは、図23に示されるように、元の編み込まれた管構造は、熱硬化する前にそれ自体の上で折りたたまれ得、二層または多層の編み込み構造を生じる。二層または多層の編み込み構造は、この構造の剛性を増加させ、この構造の層が重なるメッシュ密度を増加させることによって、セメントの流動の方向付けに役立ち得る。
【0038】
本発明に従ったセメント誘導構造の別の多層の改変300が図24に示され、ここで、弾性の編み込みフィラメントの2つのさらなる層302、304は、最外側層306内に入れ子状に重ねられる。これらの連続的な層は、マンドレル(示されず)の上に形成され得、次いで、共に熱硬化され得る。この多層は全て、鞘の中にスライドしてはめ込まれる前に共に入れ子状に重なっているが、管状形態(示されず)中に折りたたまれ得る。
【0039】
積み重ねられた多層構造が、配置のために折りたたまれた状態で非常に厚くて鞘にはめ込まれない場合、層状の構造は、個々の自己復元構造を連続して元の拡張された構造内に配置することによってインビボで構築され得る。特定の例において、外層306は、第2の層304を受け入れるのに十分な開口部を有し、その結果、インビボで第2の層が組み立てられる場合、第1の層の開口部を塞ぐ。内部の拡張可能な構造302、304は、バッフル構成部材、補助的なフィラメントまたはコーティングを備えてもよく、または備えなくてもよく、さらに各層において向上された機械的強度を提供し、外層を拡張し、外層と接触する。各々の連続したデバイスは、カニューレ内に折りたたまれた状態で予め組み立てられ、次いで、順にカニューレを通して配置される(示されず)。この代替の実施形態で規定された多層は、セメントマントルに対する強化の二次的な利点を有する。
【0040】
これらの改変実施形態に加えて、上記の図に示される卵形またはフットボール形状以外の形状が、所望され得る。例えば、図25および図26に示されるように各茎を通して左右対称に椎体へ接近することが臨床的に示される場合、例えば、長楕円形または西洋ナシ形状のセメント誘導構造400が所望され得る。あるいは、図27に示されるように比較的薄いセメント誘導構造500が、脊椎固定技術のために使用され得、ここで、セメント誘導構造は、最小限の侵襲性手段によって、椎間板空間内に配置されて、椎間板切除後の脊柱に対する支持体を提供する。最後に、編み込みによって形成されるメッシュ構造は上に開示され記載されているが、当業者は、自己拡張して、折りたたみ可能なメッシュ構造が、種々の他の技術(例えば、レーザー切断チューブなど)によって形成され得、本発明が編み込みメッシュ構造に限定されないことを理解する。
【0041】
上に開示および記載した実施形態に対するこれらおよび他の改変は、当業者が考えつく。このような改変の範囲が、本明細書中に開示された本発明の概念を組み込む範囲まで、それらは添付の特許請求の範囲内であるとみなされる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、本発明に従う、セメント誘導デバイスの1つの実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、本発明に従う、セメント誘導デバイスの1つの実施形態の平面図である。
【図3】図3は、本発明に従う、セメント誘導デバイスの1つの実施形態の側面図および末端図である。
【図4】図4は、本発明に従う、セメント誘導デバイスの1つの実施形態の端面図である。
【図5】図5は、図1〜4に示されるデバイスに使用される可能な編み込み構造を示す詳細図である。
【図6】図6は、図1〜4に示されるデバイスに使用される可能な編み込み構造を示す詳細図である。
【図7】図7は、図1〜4に示されるデバイスに使用される可能な編み込み構造を示す詳細図である。
【図8】図8は、図1〜4に示されるデバイスに使用される可能な編み込み構造を示す詳細図である。
【図9】図9は、図1〜4に示されるデバイスの構築における中間の工程を示す。
【図10】図10は、図1〜4に示されるデバイスの構築における中間の工程を示す。
【図11】図11は、図1〜4に示されるデバイスの構築における中間の工程を示す。
【図12】図12は、骨空洞の中へ挿入するためのカニューレを装填して、次いで、カニューレから取り出された本発明に従ったデバイスを示す連続的な側面図である。
【図13】図13は、骨空洞の中へ挿入するためのカニューレを装填して、次いで、カニューレから取り出された本発明に従ったデバイスを示す連続的な側面図である。
【図14】図14は、骨空洞の中へ挿入するためのカニューレを装填して、次いで、カニューレから取り出された本発明に従ったデバイスを示す連続的な側面図である。
【図15】図15は、骨空洞の中へ挿入するためのカニューレを装填して、次いで、カニューレから取り出された本発明に従ったデバイスを示す連続的な側面図である。
【図16】図16は、骨空洞の中へ挿入するためのカニューレを装填して、次いで、カニューレから取り出された本発明に従ったデバイスを示す連続的な側面図である。
【図17】図17は、椎体の横断面および矢状面の図であり、本発明に従うデバイスの中へのセメントの流動およびデバイスを通るセメントの流動およびそれによって得られる硬化されたセメント塊の生じる位置を示す。
【図18】図18は、椎体の横断面および矢状面の図であり、本発明に従うデバイスの中へのセメントの流動およびデバイスを通るセメントの流動およびそれによって得られる硬化されたセメント塊の生じる位置を示す。
【図19】図19は、椎体の横断面および矢状面の図であり、本発明に従うデバイスの中へのセメントの流動およびデバイスを通るセメントの流動およびそれによって得られる硬化されたセメント塊の生じる位置を示す。
【図20】図20は、椎体の横断面および矢状面の図であり、本発明に従うデバイスの中へのセメントの流動およびデバイスを通るセメントの流動およびそれによって得られる硬化されたセメント塊の生じる位置を示す。
【図21】図21は、本発明に従ったセメント誘導構造の代替の実施形態の端面図である。
【図22】図22は、本発明に従ったセメント誘導構造の代替の実施形態の側方立面図である。
【図23】図23は、本発明に従ったセメント誘導デバイスの代替の実施形態の製造を示す、一連の側方立面図である。
【図24】図24は、本発明に従ったセメント誘導デバイスの別の代替の実施形態の側面図である。
【図25】図25は、本発明に従ったセメント誘導デバイスの代替の実施形態を示す、椎体における横断面の図である。
【図26】図26は、本発明に従ったセメント誘導デバイスの代替の実施形態を示す、椎体における矢状面の図である。
【図27】図27は、椎間板切除の後の脊椎固定のために使用されている本発明に従ったセメント誘導デバイスの代替の実施形態を示す、一対の脊体の矢状面の図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨質部材内の予備成形された腔にデバイスを挿入する工程、および骨セメントまたは他の整形外科充填物材料を該デバイスの内部領域に注入する工程を包含する手順における整形外科の欠陥を処置する際に使用するためのデバイスであって、該デバイスは、以下:
第1の折りたたまれた構造を有する折りたたみ可能な自己拡張メッシュ構造、および第2の拡張された構造を備え、該第1の折りたたまれた構造は、該デバイスがカニューレを通して該予備成形された腔に挿入されることを可能にし、そして該第2の拡張された構造は、互いに離れた腔の壁を維持するのに十分である、デバイスであって;
ここで、該デバイスは、異なる透過性あるいは該骨セメントまたは他の整形外科充填物材料に対する流動抵抗の領域を有し、その結果、骨セメントまたは他の整形外科充填物材料が、該デバイスの内部領域に注入される場合、該骨セメントまたは他の整形外科充填物材料は、1つ以上の所定の好ましい方向に該デバイスから流動する、デバイス。
【請求項2】
前記第2の構造にある場合、前記デバイスが、海綿質骨を圧縮せず、該デバイスが前記腔内に位置される場合、該腔が海綿質骨内に形成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記メッシュ構造自体が、異なる透過性または流動抵抗の領域を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記メッシュ構造が、一次部材と、該一次部材の間の隙間を塞ぐ二次部材とを備える共編み込み構造であり、ここで、該メッシュ構造は、二次部材が存在しない場合に増加された透過性または減少された流動抵抗の領域を有する、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記メッシュ構造が少なくとも1つの領域を有し、ここで、該領域のメッシュ開口サイズは、周囲領域のメッシュ開口サイズより大きく、それによって、骨セメントまたは他の整形外科充填物材料が、より大きいメッシュ開口サイズの該少なくとも1つの領域を通って該デバイスから優先的に流動する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
少なくとも1つの流動遅延バッフル部材をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記流動遅延バッフルが、前記メッシュ構造の選択領域に形成されたコーティングを備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記流動遅延バッフルが、前記メッシュ構造の選択領域に付着されるシート形成材料を備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項9】
前記流動遅延バッフル部材が、前記メッシュ構造から延びる1つ以上の翼様部材を備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項10】
前記メッシュ構造自体が、異なる透過性または流動抵抗の領域を有し、ここで、前記デバイスが、少なくとも1つの流動遅延バッフル部材をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記デバイスが、全体として中空であり、第1の末端および第2の末端を有し、それらの両方が閉じられている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記第1の末端が、固定されて閉じられ、前記第2の末端が、拘束されていない、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
セメント誘導デバイスであって、該デバイスは、以下
a)圧縮形状および拡張形状を有する圧縮可能な形状復元性の中空のメッシュ構造であって、ここで、該圧縮形状が、カニューレを通して挿入され得、そして移動され得、該拡張形状が、ほぼフットボール形状であり、そして該メッシュ構造が、該デバイスに挿入される骨セメントに対して最小の付加された流動抵抗を生じるのに十分な開口メッシュ領域を有する、メッシュ構造;および
b)該メッシュ構造が、少なくとも第1のメッシュ開口サイズおよび第2のメッシュ開口サイズを有し、該第1のメッシュ開口サイズおよび第2のメッシュ開口サイズが、骨セメントに対して複合性の流動抵抗を生じ、該第1のメッシュ開口サイズが、好ましい方向にセメントの流動を促進するように選択され、該第2のメッシュ開口サイズが、好ましくない方向のセメントの流動を妨げるように選択される、メッシュ構造
を備える、デバイス。
【請求項14】
セメント誘導デバイスであって、該デバイスは、以下:
a)圧縮形状および拡張形状を有する圧縮性で、形状復元性の中空のメッシュ構造であって、ここで、該圧縮形状は、カニューレを通して挿入され得、そして移動され得、該拡張形状は、ほぼフットボール形状であり、そして該メッシュ構造は、該デバイスに挿入される骨セメントに対して最小の付加された流動抵抗を生じるのに十分な開口メッシュ領域を有する、メッシュ構造;および
b)該中空のメッシュ構造に付着され、好ましい方向に骨セメントの流動を方向付けるように構成され、好ましくない方向に骨セメントの流動を妨げるように構成される少なくとも1つのバッフル部材
を備える、デバイス。
【請求項15】
骨の欠陥を修復する際の使用に適切なセメント誘導デバイスであって、該デバイスは、全体として管状の折りたたみ可能で自己拡張するメッシュフレームワークを備え、該デバイスは、異なる透過性または骨セメントの流動に対する抵抗の領域を有するデバイスであって;
ここで、該メッシュフレームワークは、骨セメント注入ニードルが、該メッシュフレームワークを通過することができるサイズである隙間を有して、骨セメントを該デバイスの内部腔に注入する、メッシュフレームワークであり;そして
骨セメントが、十分な量で該内部腔に注入されて、より大きい透過性または骨セメントの流動に対してより低い抵抗の領域によって、優先的に該腔から遊出し;
異なる透過性の領域の位置によって、遊出の方向が制御される、デバイス。
【請求項16】
前記メッシュフレームワークに付着される1つ以上のバッフル部材をさらに備え、該バッフル部材が、骨セメントの流動に対して減少された透過性の領域を提供する、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記異なる透過性または骨セメントの流動に対する抵抗の領域が、異なるメッシュ密度の領域によって提供される、請求項15に記載のデバイス。
【請求項18】
前記メッシュフレームワークが、多層構造である、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記デバイスが、ステントを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項20】
前記デバイスが、ステントを備える、請求項13に記載のデバイス。
【請求項21】
前記デバイスが、ステントを備える、請求項14に記載のデバイス。
【請求項22】
前記デバイスが、ステントを備える、請求項15に記載のデバイス。
【請求項1】
骨質部材内の予備成形された腔にデバイスを挿入する工程、および骨セメントまたは他の整形外科充填物材料を該デバイスの内部領域に注入する工程を包含する手順における整形外科の欠陥を処置する際に使用するためのデバイスであって、該デバイスは、以下:
第1の折りたたまれた構造を有する折りたたみ可能な自己拡張メッシュ構造、および第2の拡張された構造を備え、該第1の折りたたまれた構造は、該デバイスがカニューレを通して該予備成形された腔に挿入されることを可能にし、そして該第2の拡張された構造は、互いに離れた腔の壁を維持するのに十分である、デバイスであって;
ここで、該デバイスは、異なる透過性あるいは該骨セメントまたは他の整形外科充填物材料に対する流動抵抗の領域を有し、その結果、骨セメントまたは他の整形外科充填物材料が、該デバイスの内部領域に注入される場合、該骨セメントまたは他の整形外科充填物材料は、1つ以上の所定の好ましい方向に該デバイスから流動する、デバイス。
【請求項2】
前記第2の構造にある場合、前記デバイスが、海綿質骨を圧縮せず、該デバイスが前記腔内に位置される場合、該腔が海綿質骨内に形成される、請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
前記メッシュ構造自体が、異なる透過性または流動抵抗の領域を有する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
前記メッシュ構造が、一次部材と、該一次部材の間の隙間を塞ぐ二次部材とを備える共編み込み構造であり、ここで、該メッシュ構造は、二次部材が存在しない場合に増加された透過性または減少された流動抵抗の領域を有する、請求項3に記載のデバイス。
【請求項5】
前記メッシュ構造が少なくとも1つの領域を有し、ここで、該領域のメッシュ開口サイズは、周囲領域のメッシュ開口サイズより大きく、それによって、骨セメントまたは他の整形外科充填物材料が、より大きいメッシュ開口サイズの該少なくとも1つの領域を通って該デバイスから優先的に流動する、請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
少なくとも1つの流動遅延バッフル部材をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項7】
前記流動遅延バッフルが、前記メッシュ構造の選択領域に形成されたコーティングを備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
前記流動遅延バッフルが、前記メッシュ構造の選択領域に付着されるシート形成材料を備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項9】
前記流動遅延バッフル部材が、前記メッシュ構造から延びる1つ以上の翼様部材を備える、請求項6に記載のデバイス。
【請求項10】
前記メッシュ構造自体が、異なる透過性または流動抵抗の領域を有し、ここで、前記デバイスが、少なくとも1つの流動遅延バッフル部材をさらに備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
前記デバイスが、全体として中空であり、第1の末端および第2の末端を有し、それらの両方が閉じられている、請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
前記第1の末端が、固定されて閉じられ、前記第2の末端が、拘束されていない、請求項11に記載のデバイス。
【請求項13】
セメント誘導デバイスであって、該デバイスは、以下
a)圧縮形状および拡張形状を有する圧縮可能な形状復元性の中空のメッシュ構造であって、ここで、該圧縮形状が、カニューレを通して挿入され得、そして移動され得、該拡張形状が、ほぼフットボール形状であり、そして該メッシュ構造が、該デバイスに挿入される骨セメントに対して最小の付加された流動抵抗を生じるのに十分な開口メッシュ領域を有する、メッシュ構造;および
b)該メッシュ構造が、少なくとも第1のメッシュ開口サイズおよび第2のメッシュ開口サイズを有し、該第1のメッシュ開口サイズおよび第2のメッシュ開口サイズが、骨セメントに対して複合性の流動抵抗を生じ、該第1のメッシュ開口サイズが、好ましい方向にセメントの流動を促進するように選択され、該第2のメッシュ開口サイズが、好ましくない方向のセメントの流動を妨げるように選択される、メッシュ構造
を備える、デバイス。
【請求項14】
セメント誘導デバイスであって、該デバイスは、以下:
a)圧縮形状および拡張形状を有する圧縮性で、形状復元性の中空のメッシュ構造であって、ここで、該圧縮形状は、カニューレを通して挿入され得、そして移動され得、該拡張形状は、ほぼフットボール形状であり、そして該メッシュ構造は、該デバイスに挿入される骨セメントに対して最小の付加された流動抵抗を生じるのに十分な開口メッシュ領域を有する、メッシュ構造;および
b)該中空のメッシュ構造に付着され、好ましい方向に骨セメントの流動を方向付けるように構成され、好ましくない方向に骨セメントの流動を妨げるように構成される少なくとも1つのバッフル部材
を備える、デバイス。
【請求項15】
骨の欠陥を修復する際の使用に適切なセメント誘導デバイスであって、該デバイスは、全体として管状の折りたたみ可能で自己拡張するメッシュフレームワークを備え、該デバイスは、異なる透過性または骨セメントの流動に対する抵抗の領域を有するデバイスであって;
ここで、該メッシュフレームワークは、骨セメント注入ニードルが、該メッシュフレームワークを通過することができるサイズである隙間を有して、骨セメントを該デバイスの内部腔に注入する、メッシュフレームワークであり;そして
骨セメントが、十分な量で該内部腔に注入されて、より大きい透過性または骨セメントの流動に対してより低い抵抗の領域によって、優先的に該腔から遊出し;
異なる透過性の領域の位置によって、遊出の方向が制御される、デバイス。
【請求項16】
前記メッシュフレームワークに付着される1つ以上のバッフル部材をさらに備え、該バッフル部材が、骨セメントの流動に対して減少された透過性の領域を提供する、請求項15に記載のデバイス。
【請求項17】
前記異なる透過性または骨セメントの流動に対する抵抗の領域が、異なるメッシュ密度の領域によって提供される、請求項15に記載のデバイス。
【請求項18】
前記メッシュフレームワークが、多層構造である、請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
前記デバイスが、ステントを備える、請求項1に記載のデバイス。
【請求項20】
前記デバイスが、ステントを備える、請求項13に記載のデバイス。
【請求項21】
前記デバイスが、ステントを備える、請求項14に記載のデバイス。
【請求項22】
前記デバイスが、ステントを備える、請求項15に記載のデバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【公表番号】特表2007−534375(P2007−534375A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508602(P2007−508602)
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/012990
【国際公開番号】WO2005/102224
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(506345096)ソテイラ, インコーポレイテッド (1)
【出願人】(506345052)
【出願人】(506346004)
【出願人】(506344882)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月15日(2005.4.15)
【国際出願番号】PCT/US2005/012990
【国際公開番号】WO2005/102224
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(506345096)ソテイラ, インコーポレイテッド (1)
【出願人】(506345052)
【出願人】(506346004)
【出願人】(506344882)
【Fターム(参考)】
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