説明

セルロースパンとその製造方法

【課題】従来、セルロースを使った低カロリーパンは、小麦粉に対しセルロースを最大でも35重量%導入するに留まっていた。したがって,大幅な低カロリー化という観点では不十分といわざるを得ない。セルロースが多量に存在していても、色、外観、気泡構造などの内部構造、ふくらみや柔らかさや弾力性などの物性、食感などが一般のパンと同じであるパンを提供する。
【解決手段】 セルロース/水酸化ナトリウム水溶液またはセルロース/硫酸水溶液から多孔構造の再生セルロースを得ること、又はこれに食用多糖類及び/またはポリペプチドを複合化させることによって、セルロース含量が全固形分に対し40重量%以上、好ましくは55重量%以上と極めて高く、かつ外観、物性等が一般のパンと同じであるセルロースパンを得た。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全く消化吸収されずエネルギーにならないセルロースを主原料に用いたパンに関する技術である。本発明のセルロースパンは、高食物繊維、ノンカロリーが可能で,エネルギー過剰摂取を押さえねばならない糖尿病患者、あるいは肥満患者にとって都合のよいものとなる。またセルロースは、口腔から入り排便されるまでの間、胃、大小腸等の消化器官を通過し各組織中に付着している発がん性物質のような異物を吸着除去して体外へ排出してくれる役割も担っている。このため,本発明のセルロースパンは健康な人にとっても都合の良いパンである。パンとは一般の定義によれば「小麦粉などを水でこね,発酵させて焼いた食品」(角川国語辞典,久松潜一編,角川書店発行,1972)とある。本発明のセルロースパンは,小麦粉を全く使わず(使用してもかまわない),発酵もさせないので一般の定義からはパンではない。しかし,色,外観,多孔構造などの内部構造,ふくらみや柔らかさや弾力性などの物性,食感などが,一般のパンと同じである。したがってここでは,セルロースパンもパンの一種と定義し議論する。
【背景技術】
【0002】
セルロースを50重量%以上も含有する,セルロースを主原料とするパンに関する従来の技術はみあたらない。高植物繊維や低カロリーを狙った,本発明と同じ目的を持つ従来の技術としては、コンニャク粉、大豆粉粉末、難消化性デンプン,セルロース粉末を小麦粉にブレンドして糖尿病患者及び肥満患者用パンの製造を行なう技術が発明されている。これらの技術によるパンは膨化が悪く、外観、ふくらみや柔らかさや弾力性などの物性,食感も小麦粉だけのパンに比べ劣る。そのために一般にはセルロースなどのブレンド量を減らし製パン性の低下を抑えているが、カロリーを低下させるパンとしては不十分である。例えば特許文献1や特許文献2では、セルロースを添加した技術が開示されているが、添加量は原料粉末100重量部に対し、セルロースを最大10重量部添加しているに過ぎず、低カロリー化や食物繊維作用として不十分である。また特許文献3では,セルロースを平均粒径3μm以下まで粉砕してセルロースをパンに大量に添加しようとしているが,これでも小麦粉に対し最大35重量%導入するに留まっている。したがって,小麦粉は最小でも65重量%以上含まれているわけであり,これも大幅な低カロリー化という観点では不十分といわざるを得ない。製パン性を低下させることなく、からだの中でエネルギーになりにくいパンを作ることがセルロースブレンドパンに求められる最大の課題であるが、このようにセルロースを入れるとどうしても製パン性の機能は劣化することが従来の技術の弱点であった。この弱点をカバーする新しい発明が求められている。
【特許文献1】特開平10−262541号公報
【特許文献2】特開2001−45960号公報
【特許文献3】特開平05−095754号公報
【発明の開示】

【発明が解決しようする課題】
【0003】
セルロース粉末を小麦粉にブレンドし、高食物繊維含有、低カロリーパンを製造しようとすると,良好なパンの膨化、組織形成は得られない。パンの本質は膨化であり、膨化しないパンは,パンとしての機能を示さない。従来の製パンにおける膨化メカニズムは,柔軟で強靭なグルテンの形成と,発酵にともなう炭酸ガスによる気泡構造(多孔構造)の形成であった。添加されたセルロースはグルテン膜の強度を低下させることから,このような多孔構造形成メカニズムからは,セルロースを大量にブレンドすることは原理的に不可能であった。本発明は従来の製パン方法と全く異なる構造形成メカニズムなので,セルロース100%の完全ノンカロリーパンの調製も可能である。本発明の課題は,セルロース含量が,全固形分成分に対し40重量%以上,好ましくは55重量%以上と極めて高く,特性(色,外観,気泡構造などの内部構造,ふくらみや柔らかさや弾力性などの物性,食感など)が一般のパンと同じ,パンを提供することにある。また,セルロース成分が100%でない場合でも,セルロース以外の成分として例えばコンニャクグルコマンナンや難消化性デンプンを用いれば,極めてカロリーの低いセルロースパンが得られる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のセルロースパンの最も大きな特徴はセルロース含量が,全固形分成分に対し40重量%以上,好ましくは55重量%以上と極めて高いことである。このような高セルロース含量のパンから良好なパン特性を引き出すためにはセルロースの種類が重要である。セルロースはコットンリンターやパルプなどの天然セルロースと,天然セルロースを一旦溶液状に溶解し,沈殿して回収した再生セルロースに分けられる。天然セルロースは形状が繊維状あるいは粉末状でありパン構造として特徴的な多孔構造はとり得ないことや,結晶化度が高いためか,食感が悪く,本発明のセルロースパンの原料としては好ましくない。再生セルロースは,一旦溶液状に溶解してから沈殿,回収して得られるため,任意の形態に成形することができ,多孔構造をとることができる。また再生セルロースは結晶化度が低いためか,再生セルロースを原料としたセルロースパンは食感に優れる。このような理由から本発明のセルロースパンの原料としては再生セルロースが好ましい。
【0005】
再生セルロースは古くからビスコース法及び,銅アンモニア法により得られるものが知られているが,それぞれの工程において,二硫化炭素によるセルロースエステルの形成やセルロースと銅アンモニア錯体の形成が必須であり,これらの方法により得られた再生セルロースは食品衛生上,食品に適用できない。したがって,再生セルロースとしてはセルロース/水酸化ナトリウム水溶液またはセルロース/硫酸水溶液から凝固、精製させて得られるものが好ましい。なぜならセルロースを溶解する過程で薬品として水酸化ナトリウムまたは硫酸しか使用しないため、食品用のセルロースとして極めて安全だからである。水酸化ナトリウムまたは硫酸は精製過程で完全に取り除かれるか、少量残留している場合は酸またはアルカリで中和すれば食品用として全く問題ない。
【0006】
セルロース/水酸化ナトリウム水溶液またはセルロース/硫酸水溶液はそれぞれ,例えば特公平6−21183号公報または,再表99/028350号公報に記載の従来法により調製される。調製されたセルロース水溶液は、多孔構造に成形され、凝固される。多孔構造の成形方法および凝固方法は後述する。
【0007】
本発明のセルロースは再生セルロースと、食用多糖類及び/またはポリペプチドとの混合物であってもよい。以降食用多糖類及び/またはポリペプチドを混合物成分と呼ぶ。混合物成分を混合する目的は、本発明のセルロースパンの食感を向上させるためである。例えば、非常に柔らかく密度の低いパンの場合、再生セルロースだけから構成されるセルロースパンでは食感に違和感を覚えることがある。このようなときセルロースが再生セルロースと、混合物成分との混合物であると食感の違和感は解消される。これはセルロース自体が柔らかくなったことや、口腔内での混合物成分の溶出などが関係するものと思われる。混合物成分は,セルロースパンの全固形分成分に対し,60重量%未満,好ましくは45重量%未満になるように調整される。混合物成分を60重量%以上含有させると,セルロースパンの多孔構造を維持するのが困難になる。
【0008】
食用多糖類としては、例えばアラビヤガム、アラビヤガラクタン、アルギン酸、ガディガム、カラギーナン、カラヤガム、ザンタンガム、グアーガム、コンニャク粉、コンニャクグルコマンナン、グルコマンナン、タマリンド、クラガム、トラカントガム、ファーセレラン、プルラン、ペクチン、ローカストビーンガム、キシラン、マンナン、キチン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、トウモロコシ、モチトウモロコシ、馬鈴薯、甘薯、小麦、米、もち米、タピオカ等由来の澱粉、ならびにこれらに物理的または化学的な処理を施した化工澱粉(酸分解澱粉、酸化澱粉、α化澱粉、グラフト化澱粉、難消化性澱粉、難消化性デキストリン、可溶性澱粉)、ならびにこれらのNa,K,及びCa塩の中から選ばれた少なくとも一種が用いられる。ポリペプチドとしては、例えば天然タンパク質及びその加水分解物の中から選ばれた少なくとも一種、グルテン、大豆蛋白、ガゼイン、アルブミン、グロブリン、ゼラチン、及びそれらのNa,K及び、Ca塩ならびにそれらの加水分解物から選ばれた少なくとも一種が用いられる。当然これら食用多糖類やポリペプチドの混合物であっても良い。再生セルロースと混合物成分との混合方法については後述する。食感の向上という目的のためには,繊維状物は用いないほうが良い。強度が高くなりすぎるためである。ポリエステルやポリエチレンなどの合成高分子繊維は,セルロースパンに混入させた場合,セルロースパンの強度が高くなりすぎるため,使用できない。
【0009】
パンの特性は色,外観,ふくらみや柔らかさや弾力性などの物性,食感など多岐にわたるが,必要な条件は比容積が大きいことである。これが小さいと重く硬い,食感の悪いものしか得られない。一般的なパンの比容積は2.5cm/g以上であり,本発明のセルロースパンもこの値以上である必要がある。ここでいう比容積とはセルロースパンの重量(g)に対するセルロースパンの容積(cm)である。
【0010】
従来の製パンにおける多孔構造形成メカニズムは,柔軟で強靭なグルテンの形成と,発酵にともなう炭酸ガスによる気泡構造の形成(膨化)であった。添加されたセルロースはグルテン膜の強度を低下させることから,このような多孔構造形成メカニズムからは,セルロースを大量にブレンドすることは原理的に不可能であった。本発明は従来の製パン方法と全く異なる構造形成メカニズムなので,セルロース100%の完全ノンカロリーパンの調製も可能である。次にセルロースパンの調製方法を述べる。
【0011】
まずセルロースを水酸化ナトリウム水溶液または硫酸水溶液に溶解させる。はじめに水酸化ナトリウムを使用した製造方法を説明する。セルロース/水酸化ナトリウム水溶液は例えば特公平6−21183号公報や特開平9−316101号公報に記載の従来法により調製される。なおここで,混合物成分の水酸化ナトリウム水溶液とセルロース/水酸化ナトリウム水溶液を溶液状態で混合させてもよい(特公平7−61239号公報)し、セルロース/水酸化ナトリウム水溶液に混合物成分を溶解させてもよいし、予め混合物成分とセルロースを混合分散させた後、前述の特公平6−21183号公報や特開平9−316101号公報に準じた方法で水酸化ナトリウム水溶液に溶解させてもよい。以降,混合物成分を含まないセルロース/水酸化ナトリウム水溶液及び混合物成分を含むセルロース/混合物成分/水酸化ナトリウム水溶液をセルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液と呼ぶ。
【0012】
次に硫酸を使用した製造方法を説明する。セルロース/硫酸水溶液は例えば再表99/028350号公報に記載の従来法により調製される。なおここで,混合物成分の硫酸水溶液とセルロース/硫酸水溶液を溶液状態で混合させてもよいし、セルロース/硫酸水溶液に混合物成分を溶解させてもよいし、予め混合物成分とセルロースを混合分散させた後、前述の再表99/028350号公報に準じた方法で硫酸水溶液に溶解させてもよい。以降,混合物成分を含まないセルロース/硫酸水溶液及び混合物成分を含むセルロース/混合物成分/硫酸水溶液をセルロース系物質/硫酸水溶液と呼ぶ。
【0013】
次にこのセルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液またはセルロース系物質/硫酸水溶液に,固形物質を当該水溶液の飽和濃度以上になるように投入する。この固形物質の存在する場所が後に多孔構造の孔部分となる。したがって固形物質の量と大きさは得られるセルロースパンの多孔構造,すなわち比容積や孔の大きさに大きな影響を与える。ただし,この量と大きさは,セルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液またはセルロース系物質/硫酸水溶液の性状(組成,固形分濃度,温度など),固形物質の種類,凝固方法,要求されるセルロースパンの特性などを総合的に判断して決定されるもので,一義的に規定できるものではない。固形物質は特に限定されないが,例えば硫酸ナトリウムがある。例えばセルロース濃度5重量%のセルロース/水酸化ナトリウム水溶液(混合物成分なし)50gに硫酸ナトリウム50g,100g,150g,200g入れて得たセルロースパンの比容積はそれぞれ,3.3cm/g,3.7cm/g,4.1cm/g,4.4cm/gでありいずれも,食感も含めてパンとしての特性に優れていた。固形物質は硫酸ナトリウムのほか様々な無機塩が広く使用できる。
【0014】
その後,固形物質の加えられたセルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液またはセルロース系物質/硫酸水溶液を凝固する。当該水溶液が,セルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液の場合,凝固は乾燥凝固,ゲル化凝固,湿式凝固,凍結凝固などが適用できる。乾燥凝固はセルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液から水分を乾燥させて凝固させるものだが,より高い比容積を得るために,乾燥は凍結乾燥が望ましい。ゲル化凝固は,セルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液が10〜20℃では安定であるが,この温度を外れると著しくゲル化し易くなる性質を利用する。5℃以下,好ましくは0℃以下の低温下,または20℃以上,好ましくは50℃以上の高温下で静置させゲル化凝固させる。セルロースは7.0〜9.5重量%の特異的な濃度の水酸化ナトリウム水溶液にのみ溶解することから、この濃度域の水酸化ナトリウム水溶液以外の液体が凝固剤として働く。湿式凝固における凝固剤としては,水,アルカリ性水溶液,無機塩水溶液,酸水溶液,親水性有機溶剤などが好適に用いられる。温度をセルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液の融点以下に下げて凍結凝固させても良い。凍結させた状態で中和すると得られたパンに弾力性を付与することができる。
【0015】
当該水溶液が,セルロース系物質/硫酸水溶液の場合,凝固は主に湿式凝固と凍結凝固が適用される。乾燥凝固の場合,乾燥過程で硫酸濃度が上がりセルロースなどの成分が分解するため適用できない。湿式凝固における凝固剤としては,水,無機酸水溶液,無機塩水溶液,アルカリ水溶液,親水性有機溶剤などが好適に用いられる。温度をセルロース系物質/硫酸水溶液の融点以下に下げて凍結凝固させても良い。凍結させた状態で中和すると得られたパンに弾力性を付与することができる。
【0016】
このように,セルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液またはセルロース系物質/硫酸水溶液を凝固した後,水洗などで先ほど投入した固形物質を除去し多孔構造を形成させる。これを精製と呼ぶ。凝固剤,水酸化ナトリウムまたは硫酸,固形物質などを十分除去した後,水分率を調整し,セルロースパンを得る。
【発明の効果】
【0017】
糖尿病患者あるいは肥満型患者用には、低カロリーな食事が望まれている。総合的な低カロリー療法を施すには、まず主食の低カロリー化が必須である。現在では日本においてもパンは米と同様、主食として位置づけられ、パンの低カロリー対策は極めて重要である。本発明のセルロースパンはパンの含有する全固形分成分の40重量%以上,好ましくは55重量%以上がセルロースなため、ノンカロリーあるいは極めてカロリーの低いパンを供与することができた。またこれらのセルロースパンの食感も良好である。さらに付帯効果として、食物繊維を多量に摂取することが可能となり,例えば発がん性物質の吸収抑制などの効果が期待できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお比容積を求める際の容積(cm)は,菜種置換法で求めた。菜種置換法はパンの体積を測定するごく一般的な方法であるが,概要を次に示す。まず菜種(直径1mmほどの植物の種)をカップAにすりきりで正確に入れる。次にカップAの菜種を適当量,別の容器Bに移す。サンプルをカップAに入れ,容器Bに移した菜種をすりきりで正確にカップAに戻す。容器Bに残った菜種をメスシリンダーに入れ,容積を測定し,この容積をサンプルの容積とする。サンプルにつきこの操作を5回繰り返し,最大と最小を除いた3回の平均を比容積を求める際の容積(cm)とした。なお比容積を求める際の重量(g)は,水分率(水分込みの全体の重量に対する水の重量%)を80重量%に換算したときのものである。
【実施例1−4、比較例1,2】
【0019】
セルロース濃度5重量%、水酸化ナトリウム7.6重量%、水87.4%のセルロース/水酸化ナトリウム水溶液とコンニャクグルコマンナン濃度4重量%、水酸化ナトリウム7.6重量%、水88.4%のコンニャクグルコマンナン/水酸化ナトリウム水溶液を重量比で16:5で混合し,セルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液を得た。ついでセルロース系物質/水酸化ナトリウム水溶液に対し重量で1倍(実施例1),2倍(実施例2),3倍(実施例3),4倍(実施例4),0.5倍(比較例1),8倍(比較例2)の硫酸ナトリウム10水塩を加え,−18℃で24時間凍結した。次いで凍結物を30重量%の硫酸水溶液に入れ,中和し,その後十分水洗し,水分率を80重量%に調整した。このセルロースパンでは,セルロースは全固形分成分に対して80重量%,コンニャクグルコマンナンは全固形分成分に対して20重量%含まれることになる。
【0020】
【表1】

【0021】
結果を表1に示す。実施例1−4はいずれも比容積が2.5cm/g以上で,軽く,柔らかく,食感に優れたセルロースパンが得られた。これに対し比較例1では比容積が1.9cm/gしかなく重く,硬いものしか得られず,食感も悪かった。硫酸ナトリウムを8.0倍加えた比較例2では,強度が弱すぎて,中和や水洗過程で崩壊し成形体が得られなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パンの含有する全固形分成分の40重量%以上,好ましくは55重量%以上がセルロースであることを特徴とするセルロースパン
【請求項2】
セルロースが再生セルロースであることを特徴とする請求項1に記載のセルロースパン
【請求項3】
セルロースがセルロース/水酸化ナトリウム水溶液から凝固、精製させて得られる再生セルロースであることを特徴とする請求項1−2のいずれかに記載のセルロースパン
【請求項4】
セルロースがセルロース/硫酸水溶液から凝固、精製させて得られる再生セルロースであることを特徴とする請求項1−2のいずれかに記載のセルロースパン
【請求項5】
セルロース以外の固形分として食用多糖類及び/またはポリペプチドが含まれることを特徴とする請求項1−4のいずれかに記載のセルロースパン
【請求項6】
比容積が2.5cm/g以上であることを特徴とする請求項1−5のいずれかに記載のセルロースパン
【請求項7】
セルロース/水酸化ナトリウム水溶液または,食用多糖類及び/またはポリペプチドの混合物成分を含む,セルロース/混合物成分/水酸化ナトリウム水溶液に,固形物質を当該水溶液の飽和濃度以上になるように加えることを特徴とするセルロースパンの製造方法
【請求項8】
セルロース/硫酸水溶液または,食用多糖類及び/またはポリペプチドの混合物成分を含む,セルロース/混合物成分/硫酸水溶液に,固形物質を当該水溶液の飽和濃度以上になるように加えることを特徴とするセルロースパンの製造方法

【公開番号】特開2007−135562(P2007−135562A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−363999(P2005−363999)
【出願日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(505005740)
【出願人】(393023189)
【Fターム(参考)】