説明

センサーパネルに用いるマイクロ構造基板

【課題】少なくとも1巻き、好ましくは2巻き又はより多い巻きに巻き取れる程度の可撓性を有する薄くて軽量なセンサーパネルを提供する。
【解決手段】センサーパネルは、厚さを有し、第1表面及び第2表面を有し、前記第2表面が前記第1表面から前記厚さをもって隔てられているフレキシブル膜101と、前記フレキシブル膜に位置し、それぞれにチャンバーを有し、前記チャンバーが前記第1表面から前記フレキシブル膜に形成されるマイクロ構造アレイと、前記第2表面に位置し、静電荷によって誘発される電流を生じるためのセンサー810アレイとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細製造(micro−fabrication)に関し、具体的には、軟性センサーパネル及びフレキシブルセンサーパネル(bendable flexible sensor panel)に用いるマイクロ構造を有する基板に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な電子製品が日々に小型化及び軽質化になることに従い、消費者は、例えば、軽量且つコンパクトであるが、一般に小さいスクリーンを有する携帯電話、ノートパソコン又はタッチパネル装置を選択するか、大きくて重いが、大きいスクリーンを有するものを選択するかというジレンマによく面する。外部センサーパネルを軽量且つコンパクトな装置に接続することは、常に、ある消費者に想到される折衷案となる。しかしながら、一般に、センサーパネルは、一般に、大きくて重い且つ携帯しにくい剛性基板(例えば、ガラス又はウエハー)に形成されている。ある軽量且つ薄いセンサーパネルは、ポリマーに設置されており、小程度の可撓性(flexibility)を有する。一般には、このようなフレキシブルセンサーパネルは、1巻き未満に巻き取ることができる。
【0003】
従って、少なくとも1巻き、好ましくは2巻き又はより多い巻きに巻き取れる程度の可撓性を有する薄くて軽量なセンサーパネルを提供する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の実施形態は、厚さを有し、第1表面及び第2表面を有し、前記第2表面が前記第1表面から前記厚さをもって隔てられている、フレキシブル膜と、前記フレキシブル膜に位置し、それぞれにチャンバーを有し、前記チャンバーが前記第1表面から前記フレキシブル膜に形成されるマイクロ構造アレイと、前記第2表面に位置し、静電荷によって誘発される電流を生じるためのセンサーアレイとを備えるセンサーパネルを提供することができる。
【0005】
添付図面を見ながら以下の本発明の詳細な実施形態を参照することによって、本発明の他の目的、美点及び新規な特徴を知ることができる。
【0006】
各添付図面を参照しながら閲覧する時に、本発明における以下に開示する要約書及び下文の好ましい実施形態に対する詳しい説明をより好適に理解できる。しかしながら、本発明は、描かれた精確な配置方式及び設備装置に限定されないことを理解すべきである。なお、説明の簡単明瞭上、図面に示す素子は、必ずしも正規の縮尺に従って描かれたものではないことを理解できる。例えば、明瞭にするために、一部の素子は、その寸法がその他の素子に対してある程度で拡大された可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施形態による軟性表示装置用の基板の三次元(3D)図である。
【図2A】本発明の別の実施形態によるマイクロ構造アレイを有するフレキシブル薄膜の平面図である。
【図2B】本発明の別の実施形態によるマイクロ構造アレイを有するフレキシブル薄膜の断面模式図である。
【図3】一対のマイクロパンチングモールドの断面模式図である。
【図4】本発明の実施形態による軟性表示装置用の基板を形成する方法のフロー図である。
【図5】本発明の実施形態によるフレキシブル表示装置用の基板の断面模式図である。
【図6】本発明の他の実施形態によるフレキシブル表示装置用の基板の断面模式図である。
【図7】本発明の別の実施形態による軟性表示装置用の基板の断面模式図である。
【図8】本発明の実施形態によるフレキシブルタッチスクリーン表示装置用の基板の断面模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の添付図面に説明する実施形態を詳細に参照する。すべての図面では、できるだけ同一な素子番号を用いて同一又は類似な部分を示す。
【0009】
本発明は、微細製造技術を利用してマイクロ構造を有するフレキシブル薄膜を形成する。具体的には、微細製造技術を利用して薄くてフレキシブルなポリマー薄膜にマイクロ構造を形成し、前記ポリマー薄膜が、軟性表示装置(1巻き(360°)に巻き取れる)又はフレキシブル表示装置(少なくとも2巻き(720°)に巻き取れる)の基板に用いられる部材である。
【0010】
本発明の実施形態によれば、薄膜における第1型のマイクロ構造とは、前記薄膜の第1表面から前記薄膜に打ち込まれたが、前記薄膜を打ち抜かない開口を有する構造を指し、且つ前記第1表面の反対表面に顕著な突出を形成しない。また、前記マイクロ構造は、約100マイクロメートル(μm,micrometer)〜500μmの範囲にある直径を有してよい。
【0011】
本発明の実施形態によれば、薄膜における第2型のマイクロ構造とは、前記薄膜に打ち込まれた開口を有し、且つ前記第1表面の反対表面に突出が形成された構造を指す。前記突出の高さは、前記マイクロ構造の深さより約等しい又は小さい。
【0012】
図1は、軟性表示装置に用いる基板100の3D図である。基板100は、フレキシブル薄膜101及び接着膜102を備える。
【0013】
フレキシブル薄膜101の厚さtは、tの範囲が97.5〜102.5μmである。フレキシブル薄膜101は、その厚さtにより隔てられる第1表面Sと第2表面S(図2Bに示す)を有する。基板100は、更に前記フレキシブル薄膜101にマイクロ構造アレイ103を含む。フレキシブル薄膜101の寸法及びマイクロ構造103の数は、膜の応用により異なってよく、且つ膜の応用によりカスタマイズすることができる。本発明の実施形態によれば、フレキシブル薄膜101の寸法は、A4紙寸法、A3紙寸法及びA2紙寸法中の1つであってよく、A4紙寸法、A3紙寸法及びA2紙寸法の長さL及び幅Wが、それぞれ297ミリメートル×210ミリメートル、420ミリメートル×297ミリメートル、及び594ミリメートル×420ミリメートルである。
【0014】
各マイクロ構造103のチャンバー内に粉末104を填充し、粉末104が静電気により吸引され、且つ異なるレベルの電圧を与える場合に異なる顔色を示す。例えば、粉末104は、液晶粉末であってよく、前記液晶粉末がメルク社(Merck&Co.,Inc.)から取得できる。内部に粉末104が填充されたマイクロ構造103は、それぞれ軟性表示装置の1つの画素としてよい。
【0015】
図2A及び図2Bは、フレキシブル薄膜101の平面図及び断面図である。各マイクロ構造103は、第1表面Sからフレキシブル薄膜101に入って形成するチャンバーを有し、ここで、前記チャンバーは、所定の深さDを有し且つ第2表面Sに近い凹部103aと、第1表面Sに近い側壁部分103bとを有する。前記側壁部分103bは、第1表面Sからの所定の深さDを有する。
【0016】
側壁部分103bの深さDは、5〜75μmの間にある。例えば、側壁部分103bの深さDは、必要となる可視距離により決定される。1つの実施形態では、可視距離が2メートル(2m)増加すると、側壁部分103bの深さDが5μm増加する。例えば、2mの可視距離に対して、側壁部分103bの深さDがおおよそ5μmであってよく、20mの可視距離に対して、側壁部分103bの深さDがおおよそ50μmであってよい。なお、側壁部分103bの深さDは、表示装置に必要な解像度及び輝度により決定されてよい。
【0017】
本発明の実施形態によれば、側壁部分103bの深さDがおおよそ5μmであってよい。装置において粉末104の量が少ないため、生じた輝度が住宅内の1つの部屋のような小さい空間に適合する。
【0018】
本発明の他の実施形態によれば、側壁部分103bの深さDがおおよそ15μmであってよい。このような表示装置は、大量の粉末104を含み、生じた輝度がオフィスのようなやや大きな空間に適合する。
【0019】
本発明の他の実施形態によれば、側壁部分103bの深さDがおおよそ40μmであってよい。このような基板を含む表示装置は、ホールのような更に大きな閉鎖空間に適用する輝度を有する。
【0020】
本発明の実施形態によれば、側壁部分103bの深さDがおおよそ75μmであってよい。各マイクロ構造103に大量の粉末104を含むため、生じた輝度が屋外で使用される表示装置に適用する。
【0021】
凹部103aは、深さDが側壁部分103bの深さDに基づいて決定されてよく、且つ第2表面Sに向かうにつれて徐々に小さくなる割合が側壁部分103bの寸法により決定されてよい。
【0022】
側壁部分103bは、第1表面Sに平行する断面が円形、楕円形及び多角形中の1つであってよい。側壁部分103bの各箇所におけるこの断面が全て同じであってよい。本発明の実施形態によるマイクロ構造103は、その側壁部分103bが90μmの長さl及び70μmの幅wの矩形断面を有する。各マイクロ構造103の間には間隔dを有し、前記間隔dが15μmであってよい。
【0023】
一方、凹部103aは、円形、楕円形又は多角形の第1表面Sに平行する断面を有してもよく、前記断面が第2表面Sに向かうにつれて徐々に小さくなってよい。凹部103aは、前記第1表面Sに直交する断面が等辺三角形、二等辺三角形、放物線及び半円中の1つであってよい。
【0024】
本発明による実施形態では、凹部103aは、前記第1表面Sに直交する断面が二等辺三角形であり、前記二等辺三角形の2つの等しい角度が45度である。
【0025】
フレキシブル薄膜101は、前記薄膜に90%以上の透明度を持たせるポリマーを含む。例えば、前記ポリマーは、ポリエチレン・テレフタレート(PET,polyethylene terephthalate)、ポリカーボネート(PC,polycarbonate)及び光学ポリエチレンナフタレート(OPEN,optical polyethylene naphthalate)中の1つであってよい。
【0026】
OPENの繰り返し化学構造単位は下式である。
【化1】

【0027】
フレキシブル薄膜101の密度が0.86〜0.98グラム/立方センチメートル(g/cm)の間にある。フレキシブル薄膜101は、引張強度(tensile strength)が234と246メガパスカル(MPa,megapascal)の間にあり、引張伸び(tensile elongation)が126%と173%の間にあり、引張係数(tensile modulus)が4.55〜5.04ギガパスカル(GPa,gigapascal)の間にあり、引き裂き強度(tearing strength)が697と899ミリニュートン(mN,millinewton)の間にあるという他の物理性質を含んでよい。
【0028】
凹部103aは、中心での液晶粉末104の濃度が最も高いため、各マイクロ構造の中心で大きくて細かい発光強度を提供する。
【0029】
接着膜102は、ポリマー層102aと、ポリマー層102aに接着される接着剤102bとを含む。前記ポリマー層は、内蔵の導電パターン(図示せず)を含む。ポリマー層102aは、PET、PC及びOPEN中の1つを含んでよく、導電パターンが銅を含んでよい。導電パターンの厚さは、おおよそ1ミリインチであり、おおよそ25.4μmに相当する。接着剤102bは、アクリル酸を主とするのりのようなのりを含んでよく、10〜15μmの間にある厚みを有してよい。
【0030】
本発明によれば、粉末104が填充されたマイクロ構造103は、それぞれ軟性表示装置の1つの画素としてよい。なお、ポリマー層102aにおける導電パターンは、マイクロ構造103を電気的にアドレスすることを機能とする。
【0031】
本発明による基板100は、高い可撓性を有する軟性表示装置を製造する部材を提供することができる。例えば、基板100で製造した軟性表示装置は、1巻き(360°)に巻き取ることができる。本発明による他の実施形態では、フレキシブル表示装置は、少なくとも2巻き(720°)に巻き取ることができる。
【0032】
図3は、フレキシブル薄膜101においてマイクロ構造103を製造するための一対のマイクロパンチングモールド301、302の断面模式図である。
【0033】
前記一対のマイクロパンチングモールド301、302は、上モールド301及び下モールド302を含む。上モールド301は、複数の突出301aを含むが、下モールド302は、前記上モールド301の複数の突出301aに対する複数のマイクロ構造302aを含む。モールド301、302の大きさ及び突出301aとマイクロ構造302aの数は、薄膜の用途により変更したり、カスタマイズしたりできる。
【0034】
本発明の実施形態によれば、モールド301、302の大きさは、A4、A3及びA2紙の寸法中の1つであってよく、その寸法がそれぞれ297mm×210mm、420mm×297mm及び594mm×420mmである。本発明の実施形態によれば、下モールド302の複数のマイクロ構造302aは、上記フレキシブル薄膜101の複数のマイクロ構造103の構造と同一な構造を有する。
【0035】
以下、図4を参照しながら本発明の実施形態による基板100の製造方法を詳細に説明する。
【0036】
まず、PET、PC及びOPEN中の1つを含む1巻きのフレキシブル薄膜を広げて前記一対のマイクロパンチングモールド301、302の間に置く。前記フレキシブル薄膜は、0.75〜0.85g/cmの間にある密度を有する。ステップ401では、前記一対のマイクロパンチングモールド301、302で「キスタッチ」方法によって前記フレキシブル薄膜をパンチングする。具体的には、上モールド301がフレキシブル薄膜101を打ち抜くことなく、必要となる深さを有する複数のマイクロ構造103を打ち込むことができるように、上モールド301のフレキシブル薄膜101に対するパンチング力を制御する。なお、パンチングプロセスを容易にするために、前記上モールド301のアレイ及び対応する前記下モールド302のアレイを用いてよく、前記アレイ寸法が薄膜寸法に合わせるように設計されている。
【0037】
ステップ402では、複数のマイクロ構造103を打ち込んだ後、フレキシブル薄膜101を反転して、マイクロ構造103の開口を下に向かわせてマイクロ構造103のチャンバーに填充されるための粉末104が満ちたトレイに面させる。その後、静電界を生じるツールを起動すると、トレイにおける粉末104は、静電気により上方へ吸引されて各マイクロ構造103のチャンバーに填充される。
【0038】
ある粉末がマイクロ構造の間の表面に吸着されるため、ステップ403では、粉末10が填充されたフレキシブル薄膜101を超音波振動を生じる1セットのロールの間を通させることによって前記粉末を除去する。マイクロ構造103の間の表面に張り付いた多すぎる粉末は、超音波振動によりゆり落とされる。
【0039】
そして、ステップ404では、導電パターンを有する接着膜102を粉末104が填充されたフレキシブル薄膜101に接着することによって、基板100を形成する。接着膜102とフレキシブル薄膜101とを適当に一体に押さえ、基板100の可撓性を確保するために、基板100を1セットのロールの間を通させることができる。
【0040】
図5は、本発明の実施形態によるフレキシブル表示装置用の基板500の断面模式図であり、前記フレキシブル表示装置は、少なくとも2巻き(720°)に巻き取ることができる。基板500は、薄膜101、第1接着膜502及び第2接着膜505を含む。基板500は、薄膜101に第1型マイクロ構造503のアレイを更に含み、各マイクロ構造503がそれぞれ底表面に1層の粉末104を含む。
【0041】
図5における第1接着膜502及び第2接着膜505は、図1に示す接着膜102に類似しており、いずれもマイクロ構造503に対して電気的にアドレスするための導電パターンを含まないことで異なる。
【0042】
基板500は、第2表面Sに1層のシリコン粉末506を含む。前記1層のシリコン粉末506は、静電気により吸着される方式で第2表面Sに接着され、第2接着膜505によりシールされる。
【0043】
前記1層のシリコン粉末506は、ソーラーパネルとして用いられることを機能の1つとする。太陽光における光子は、前記1層のシリコン粉末506に衝突してシリコン粉末506に吸收される。電子は、その原子が衝突されてゆるみ、電位差を生じる。電流は、シリコン粉末506を流れ初めて電位差を消去し、その生じた電力が保存できる。
【0044】
フレキシブル表示装置は、粉末104の顔色変化を制御するために、前記1層のシリコン粉末506により生じた電力を制御・収集してマイクロ構造503に異なる電圧を提供するための太陽電池及び集積回路(integrated circuit,IC)を備えてよい。IC及び太陽電池は、薄膜101と第1接着膜502又は第2接着膜505との間に位置してよい。フレキシブル表示装置の合計厚みが200μmより小さい。
【0045】
図6は、本発明の他の実施形態によるフレキシブル表示装置用の基板600の断面模式図であり、前記フレキシブル表示装置は、少なくとも2巻き(720°)に巻き取ることができる。図6に示す基板600は、図5に示す基板500に類似しており、マイクロ構造603が凹部を含まないことで異なる。代わりに、マイクロ構造603は、平らな底部を有する。
【0046】
図7は、本発明の他の実施形態による軟性表示装置用の基板700の断面模式図である。基板700は、図6での基板600に類似しており、フレキシブル薄膜101が第2型マイクロ構造703のアレイを含み、マイクロ構造703が第2表面Sからの突出703bを含むことで異なる。なお、マイクロ構造703には、粉末104が填充されており、突出703bの間に介在する空間には、ソーラーから電力を生じるために、結晶シリコン706が填充されている。
【0047】
本発明は、1巻き(360°)に巻き取れる軟性センサーパネル、又は少なくとも2巻き(720°)に巻き取れるフレキシブルセンサーパネルに用いられるマイクロ構造を有する基板に更に関する。本発明の実施形態による軟性センサーパネル又はフレキシブルセンサーパネルは、図1、図5、図6及び図7に示す基板中の1つを含み、且つ静電荷によって誘発される電流を生じるためのセンサーアレイを更に含む。
【0048】
図8は、本発明の実施形態によるフレキシブルセンサーパネルの断面模式図を示す。図8に示す基板800は、図6に示すフレキシブル表示装置用の基板600、センサー810のアレイ、及び第3接着膜820を備える。センサー810のアレイは、パターン化絶縁層811及びパターン化導電ゲル層812を備えてよい。パターン化絶縁層811は、酸化ケイ素(silicon oxide)又は他の絶縁材料を含んでよく、且つ25マイクロメートル〜50マイクロメートルの間にある厚みを有する。パターン化導電ゲル層812は、2.5マイクロメートル〜10マイクロメートルの間にある厚みを有する。
【0049】
パターン化絶縁層811及びパターン化導電ゲル層812は、静電荷を持つ物体(例えば、指又はタッチペン)がセンサーパネルに近づくと、前記物体の静電荷が前記物体の下方に位置するセンサー810のアレイの少なくとも1つセンサー810から電流を誘発することができるように形成されている。センサー810のアレイに接続される集積回路は、前記誘発された電流を検出し、且つセンサーパネルで前記誘発された電流の起源(即ち、前記物体の前記センサーパネルに対する位置)を確定することができる。
【0050】
フレキシブル薄膜101における前記マイクロ構造503の密度は、マイクロ構造を160〜280個/平方インチ含んでよい。本発明の実施形態により、フレキシブル薄膜101は、マイクロ構造を200個/平方インチ含む。タッチペンは、炭素を含む先端を含んでよい。本発明によれば、指又はタッチペンは、センサーパネルに実体的接触がなくても電流を誘発できる。指又はタッチペンがセンサーパネルの表面からの1ミリメートル〜1.5ミリメートルの距離でセンサーパネルに「タッチ」する場合に、センサーパネルが前記「タッチ」に対して敏感である。
【0051】
本発明の代表的な実施形態を説明する時に、本明細書では既に本発明の操作方法及び/又はプロセスを具体的な順序のステップに示した可能性がある。しかしながら、前記方法又はプロセスは、本文に記載のステップの具体的な順序に依存しないため、前記ステップの具体的な順序に制限されるべきではない。この技術における通常の知識を有する技術者は、他の順序のステップを採用してもよいことを理解すべきである。このため、本明細書に記載のステップの具体的な順序を特許請求の範囲に対する限制と見すべきではない。なお、本発明の方法及び/又はプロセスに関連する特許請求の範囲は、前記順序でその各ステップを実行するように限制されるべきではなく、且つこの技術を熟知する技術は、前記順序が変化しても本発明の精神及び範囲内に属することを容易に理解できる。
【0052】
この技術を熟知する技術は、上記実施形態の広い発明概念から逸脱しない条件下で、前記実施形態を変更してよいことを理解すべきである。このため、本発明は、開示した具体的な実施形態だけに制限されなく、添付の特許請求の範囲に限定された本発明の精神及び範囲に含まれる修飾のすべてをカバーする旨とする。
【符号の説明】
【0053】
100:基板
101:フレキシブル薄膜
102:接着膜
102a:ポリマー層
102b:接着剤
103:マイクロ構造
103a:凹部
103b:側壁部分
104:粉末
301:マイクロパンチングモールド
302:マイクロパンチングモールド
301a:突出
301b:マイクロ構造
500:基板
502:第1接着膜
503:マイクロ構造
505:第2接着膜
506:シリコン粉末
600:基板
603:マイクロ構造
700:基板
703:マイクロ構造
703b:突出
706:結晶シリコン
800:基板
811:パターン化絶縁層
812:パターン化導電ゲル層
820:第3接着膜
t:厚み
l : 長さ
w : 幅
L:長さ
W:幅
d:距離
:第1表面
:第2表面
:深さ
:深さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さを有し、第1表面及び第2表面を有し、前記第2表面が前記第1表面から前記厚さをもって隔てられている、フレキシブル薄膜と、
前記フレキシブル薄膜に位置し、それぞれにチャンバーを有し、前記チャンバーが前記第1表面から前記フレキシブル薄膜に形成されるマイクロ構造アレイと、
前記第2表面に位置し、静電荷によって誘発される電流を生じるためのセンサーアレイと、
を備えるセンサーパネル。
【請求項2】
前記センサーアレイは、前記第2表面に位置するパターン化絶縁層と、前記パターン化絶縁層に位置するパターン化導電ゲル層とを含む、請求項1に記載のセンサーパネル。
【請求項3】
前記パターン化絶縁層は、酸化ケイ素(silicon oxide)を含む、請求項2に記載のセンサーパネル。
【請求項4】
前記フレキシブル薄膜は、マイクロ構造を160〜280個/平方インチ含む、請求項1に記載のセンサーパネル。
【請求項5】
前記センサーアレイに接続され、前記誘発される電流を検出し、且つ前記センサーパネルでの前記誘発される電流の起源を確定するための集積回路を更に含む、請求項1に記載のセンサーパネル。
【請求項6】
前記第2表面に接着される1層のシリコン粉末を含む、請求項1に記載のセンサーパネル。
【請求項7】
前記シリコン粉末と前記センサーアレイとの間に位置する第1接着膜を更に含み、前記第1接着膜がポリマーコア(polymeric core)を含み、前記ポリマーがポリエチレン・テレフタレート(PET,polyethylene terephthalate)、ポリカーボネート(PC,polycarbonate)及び光学ポリエチレンナフタレート(OPEN,optical polyethylene naphthalate)の中の1つを含む、請求項6に記載のセンサーパネル。
【請求項8】
前記第2表面に位置する複数の突出(protrusion)と、前記突出間に位置する結晶シリコン(crystalline silicon)とを更に含む、請求項1に記載のセンサーパネル。
【請求項9】
前記フレキシブル薄膜と前記センサーアレイとの間に位置する第1接着膜を更に含み、前記第1接着膜がポリマーコアを含み、前記ポリマーコアがポリエチレン・テレフタレート、ポリカーボネート及び光学ポリエチレンナフタレートの中の1つを含む、請求項8に記載のセンサーパネル。
【請求項10】
前記チャンバーは、前記第2表面に近い凹部を有する、請求項1に記載のセンサーパネル。
【請求項11】
前記凹部は、前記第2表面に向いてだんだん縮小していく円形断面、楕円形断面及び多角形断面の1つを有する、請求項10に記載のセンサーパネル。
【請求項12】
前記チャンバーは、前記第1表面に近い側壁部分を有し、前記側壁部分が前記第1表面から5Nマイクロメートル(μm)の深さを有し、Nが1〜15の自然数であり、且つ前記側壁部分が円形断面、楕円形断面及び多角形断面の中の1つを有する、請求項1に記載のセンサーパネル。
【請求項13】
前記側壁部分の前記断面が90マイクロメートル×70マイクロメートルの矩形であり、且つ各前記矩形間の距離が15マイクロメートルである、請求項12に記載のセンサーパネル。
【請求項14】
各前記マイクロ構造が静電気により吸引されることができる粉末を含み、且つ前記マイクロ構造の前記チャンバーにおける異なる電圧により異なる顔色を示す、請求項1に記載のセンサーパネル。
【請求項15】
前記粉末は、液晶粉末を含む、請求項14に記載のセンサーパネル。
【請求項16】
前記フレキシブル薄膜は、前記フレキシブル薄膜に90%以上の透明度を持たせるポリマーを含む、請求項1に記載のセンサーパネル。
【請求項17】
前記フレキシブル薄膜がポリマーコアを含み、前記ポリマーコアがポリエチレン・テレフタレート、ポリカーボネート及び光学ポリエチレンナフタレートの中の1つを含み、且つ前記フレキシブル薄膜の前記ポリマーがポリエチレン・テレフタレート、ポリカーボネート及び光学ポリエチレンナフタレートの中の1つである、請求項16に記載のセンサーパネル。
【請求項18】
前記フレキシブル薄膜は、密度が0.86グラム/立方センチメートルと0.98グラム/立方センチメートルの間にあり、引張強度(tensile strength)が234メガパスカル(MPa)と246メガパスカルの間にあり、引張伸び(tensile elongation)が126%と173%の間にあり、引張係数(tensile modulus)が4.55ギガパスカル(GPa)と5.04ギガパスカルの間にあり、引き裂き強度(tearing strength)が697ミリニュートン(mN)と899ミリニュートンの間にあり、前記厚さが97.5マイクロメートルと102.5マイクロメートルの間にある、請求項1に記載のセンサーパネル。
【請求項19】
前記第1表面に位置する第2接着膜と、前記センサーアレイに位置する第3接着膜とを更に含み、前記第2接着膜と前記第3接着膜がポリマーコアを含み、前記ポリマーコアがポリエチレン・テレフタレート、ポリカーボネート及び光学ポリエチレンナフタレートの中の1つを含む、請求項1に記載のセンサーパネル。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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