説明

センサ故障検出装置

【課題】センサ装置の故障の検出精度向上を図ることができるセンサ故障検出装置を提供する。
【解決手段】ECU20には、アナログ及びディジタルのセンサ信号を出力する加速度センサ10が接続されている。ECU20は、オペアンプ12から所定の故障検出レベル(5V/0V)の信号が出力されるように加速度センサ10を制御し、その制御状態でディジタルセンサ信号のセンサ値を取得する。そして、ECU20は、取得されたディジタルセンサ信号のセンサ値が、オペアンプ12の出力電流特性及び保護抵抗器13の抵抗値に応じた所定レベル(4V/1V)である場合に、アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1に電源ショート又はグランドショートの故障が発生していることを検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載センサ装置の故障を検出するセンサ故障検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、アナログ及びディジタルのセンサ信号を出力する車載センサ装置が知られている。また、こうしたセンサの故障を検出するセンサ故障検出装置が知られている。例えば、特許文献1に記載のセンサ故障検出装置は、アナログ及びディジタルのセンサ信号を出力するヨーレートセンサの故障を検出する。このセンサ故障検出装置では、アナログセンサ信号及びディジタルセンサ信号のセンサ値を比較し、それらのセンサ値が一致しない場合にヨーレートセンサに故障が発生したことを検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−116339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のセンサ故障検出装置は、アナログセンサ信号をAD変換器でディジタル化することにより、アナログセンサ信号のセンサ値を取得している。そのため、AD変換器に故障が発生した場合にも、ヨーレートセンサに故障が発生したことが検出されてしまう。こうした問題はヨーレートセンサ以外の車載センサ装置の故障を検出するセンサ故障検出装置にも生じうる。
【0005】
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであって、車載センサ装置の故障の検出精度向上を図ることができるセンサ故障検出装置を提供することを主たる目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明は、センサ部の出力信号を、抵抗器経由でアナログの第1センサ信号として出力するとともに、同出力信号を、抵抗器を経由することなく第2センサ信号として出力する車載センサ装置に適用され、第1センサ信号をディジタル化するAD変換器を備え、第2センサ信号のセンサ値及びAD変換器でディジタル化された第1センサ信号のセンサ値を取得し、そのセンサ値に基づいて車載センサ装置の故障を検出するセンサ故障検出装置である。
【0007】
かかる構成においては、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に電源ショート又はグランドショートの故障が発生している状態で、センサ部から所定の故障検出レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御したとしても、第2センサ信号のセンサ値は、センサ部の出力電流特性及び抵抗器の抵抗値に応じた所定レベルとなり、故障検出レベルとならないことが考えられる。詳しくは、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に電源ショートの故障が発生している状態で、センサ部から所定の故障検出レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御すると、電源から電流が抵抗器を介してセンサ部に流れることにより、第2センサ信号のセンサ値が電源レベルよりも抵抗器における電圧降下分だけ低い電圧レベルになることが考えられる。また、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分にグランドレベルショートの故障が発生している状態で、センサ部から所定の故障検出レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御したとしても、センサ部から電流が抵抗器を介してグランドに流れることにより、第2センサ信号のセンサ値がグランドレベルよりも抵抗器における電圧降下分だけ高い電圧レベルになることが考えられる。
【0008】
そこで、請求項1に記載の発明では、センサ部から故障検出レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御している状態で取得された第2センサ信号のセンサ値が、センサ部の出力電流特性及び抵抗器の抵抗値に応じた所定レベルである場合に、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に故障が発生していることを検出する。
請求項1に記載の発明によれば、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分の故障を、センサ故障検出装置のAD変換器の故障と区別して検出することができる。これにより、車載センサ装置の故障の検出精度向上を図ることができる。
【0009】
また、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に故障が発生している状態では、第1センサ信号のセンサ値が故障検出レベルとならない蓋然性が高い。
そこで、請求項2に記載の発明では、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に故障が発生していることを検出する検出条件として、上記出力制御状態で取得された第1センサ信号のセンサ値が故障検出レベルでないことを含んでいる。
請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1に記載の発明の故障検出条件に加え、センサ部から所定の故障検出レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御している状態で取得された第1センサ信号のセンサ値が故障検出レベルでないことを、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に故障が発生していることを検出する検出条件としているため、当該故障を精度よく検出することができる。
【0010】
一方、センサ故障検出装置のAD変換器に故障が発生したとしても、その故障の影響は第2センサ信号のセンサ値には及ばないと考えられる。
そこで、請求項3に記載の発明では、センサ部から所定の故障検出レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御している状態で取得された第1センサ信号のセンサ値がそのセンサ値の取得時における故障検出レベルと異なり、かつ同状態で取得された第2センサ信号のセンサ値が故障検出レベルである場合に、AD変換器に故障が発生していることを検出する。
請求項3に記載の発明によれば、センサ故障検出装置のAD変換器の故障を検出することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明では、センサ部から故障検出レベルとして電源レベル又はグランドレベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御する。そして、センサ部から電源レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御している第1出力制御状態で取得された第1センサ信号及び第2センサ信号のセンサ値と、センサ部からグランドレベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御している第2出力制御状態で取得された第1センサ信号及び第2センサ信号のセンサ値とに基づいて、故障検出を実施する。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に電源ショート及びグランドショートのいずれの故障が発生したとしても、その故障を検出することができる。これにより、車載センサ装置の故障の検出精度向上を一層図ることができる。
すなわち、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に電源ショートの故障が発生していることは、センサ部からグランドレベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御することにより検出可能である。詳しくは、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に電源ショートの故障が発生している状態では、センサ部からグランドレベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御すると、電源から電流が抵抗器を介してセンサ部に流れるため、第2センサ信号のセンサ値が電源レベルよりも抵抗器における電圧降下分だけ低い電圧レベルとなる。
また、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の間の部分にグランドショートの故障が発生していることは、センサ部から電源レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御することにより検出可能である。詳しくは、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分にグランドショートの故障が発生している状態では、センサ部から電源レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御すると、センサ部から電流が抵抗器を介してグランドに流れるため、第2センサ信号のセンサ値がグランドレベルよりも抵抗器における電圧降下分だけ高い電圧レベルとなる。
【0013】
ここで、上述の如く、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に電源ショートの故障が発生している状態で、センサ部からグランドレベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御すると、電源から電流が抵抗器を介してセンサ部に流れるが、その電流値はセンサ部の最大シンク電流値になると考えられる。また、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分にグランドショートの故障が発生している状態で、センサ部から電源レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御すると、センサ部から電流が抵抗器を介してグランドに流れるが、その電流値はセンサ部の最大ソース電流値になると考えられる。
【0014】
そこで、請求項5に記載の発明では、上記第1出力制御状態で取得された第2センサ信号のセンサ値が、センサ部の最大ソース電流値及び抵抗器の抵抗値に応じた電圧だけグランドレベルよりも高い電圧である場合に、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分にグランドショートの故障が発生したことを検出し、上記第2出力制御状態で取得された第2センサ信号のセンサ値が、センサ部の最大シンク電流値及び抵抗器の抵抗値に応じた電圧だけ電源レベルよりも低い電圧である場合に、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分に電源ショートの故障が発生したことを検出する。
請求項5に記載の発明によれば、第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分の故障態様(電源ショート/グランドショート)を検出することができる。
【0015】
さらに、AD変換器に電源レベル固定の故障が発生している状態で、センサ部からグランドレベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御すると、第1センサ信号のセンサ値は電源レベルとなり、第2センサ信号のセンサ値はグランドレベルになると考えられる。また、AD変換器にグランドレベル固定の故障が発生している状態で、センサ部から電源レベルの信号が出力されるように車載センサ装置を制御すると、第1センサ信号のセンサ値はグランドレベルとなり、第2センサ信号のセンサ値は電源レベルになると考えられる。
【0016】
そこで、請求項6に記載の発明では、上記第1出力制御状態で取得された第1センサ信号のセンサ値がグランドレベルであり、かつ同状態で取得された第2センサ信号のセンサ値が電源レベルである場合に、AD変換器にグランドレベル固定の故障が発生したことを検出し、上記第2出力制御状態で取得された第1センサ信号のセンサ値が電源レベルであり、かつ同状態で取得された第2センサ信号のセンサ値がグランドレベルである場合に、AD変換器に電源レベル固定の故障が発生したことを検出する。
請求項6に記載の発明によれば、AD変換器の故障態様(電源レベル固定/グランドレベル固定)を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】加速度センサ及びセンサ故障検出装置の構成を示すブロック図。
【図2】システムの正常状態及び各種故障状態におけるアナログセンサ信号及びディジタルセンサ信号のセンサ値とパリティチェック結果とを示す図。
【図3】システム故障検出プログラムの流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、車両に搭載された加速度センサの故障を検出する電子制御装置(以下、ECUという)として本発明を具体化しており、その詳細な構成を以下に説明する。
【0019】
図1は、加速度センサ10及びECU20の構成を示すブロック図である。
図1に示す加速度センサ10は、同加速度センサ10に加わる加速度に応じたアナログセンサ信号及びディジタルセンサ信号を出力する。詳しくは、加速度センサ10はセンサ素子11を備えている。センサ素子11には固定電極及び可動電極からなるコンデンサが形成されている(図示略)。可動電極は、センサ素子11に加わる加速度に応じて固定電極に対し変位するようになっている。センサ素子11には、同センサ素子11の出力信号を増幅するオペアンプ12が接続されている。オペアンプ12には、保護抵抗器13を介してアナログ出力端子TS1が接続されるとともに、LANインタフェース15を介してディジタル出力端子TS2が接続されている。LANインタフェース15は、オペアンプ12から出力されたアナログ信号をシリアル信号に変換する信号変換回路15aと、シリアル信号にパリティビットを付加するパリティ回路15bとを有している。
【0020】
この場合、センサ素子11において、同センサ素子11に加わる加速度に応じて上記可動電極及び固定電極からなるコンデンサの静電容量が変化し、その静電容量変化に応じたアナログ信号が出力される。このアナログ信号は、オペアンプ12、保護抵抗器13及びアナログ出力端子TS1経由で、アナログセンサ信号として出力される。また、上記オペアンプ12で増幅されたアナログ信号は、LANインタフェース15でパリティビット付きのシリアル信号に変換され、ディジタル出力端子TS2経由でディジタルセンサ信号として出力される。
【0021】
加速度センサ10は、内部状態として、上述の如く加速度に応じたセンサ信号を出力する「通常状態」の他、「第1出力制御状態」及び「第2出力制御状態」を有している。ここで、第1出力制御状態及び第2出力制御状態は、各故障検出用状態に対応する故障検出レベルの信号をオペアンプ12から出力するための状態である。本実施形態では、第1出力制御状態は、オペアンプ12から電源レベルの信号を出力するための内部状態であり、第2出力制御状態は、オペアンプ12からグランドレベルの信号を出力するための内部状態であることを想定している。また、加速度センサ10において、制御入力端子TS3に所定電圧を印加することにより、上記各内部状態の遷移が可能となっていることを想定している。
【0022】
加速度センサ10が「車載センサ装置」に相当し、センサ素子11及びオペアンプ12が「センサ部」に相当する。また、アナログセンサ信号及びディジタルセンサ信号が、それぞれ「第1センサ信号」及び「第2センサ信号」に相当する。
【0023】
加速度センサ10は、センサ故障検出装置としてのECU20に接続されている。詳しくは、加速度センサ10のアナログ出力端子TS1及び制御入力端子TS3は、それぞれECU20のアナログ入力端子TE1及び制御出力端子TE3に接続されている。また、加速度センサ10のディジタル出力端子TS2は、車内LAN経由でECU20のディジタル入力端子TE2に接続されている。
【0024】
ECU20は、CPU21やROM(図示略)やRAM(図示略)を主体として構成されている。ECU20は、上記CPU21やメモリの他、アナログ入力端子TE1に入力されるアナログセンサ信号をディジタル化するAD変換器22を備えている。AD変換器22には、加速度センサ10のセンサ信号の他、車両に搭載された各種センサ装置のセンサ信号が入力されるようになっている。CPU21は、ディジタル入力端子TE2に入力されるディジタルセンサ信号を受信するシリアルインタフェース部21aを有している。
【0025】
ECU20は、加速度センサ10のセンサ信号などに基づいて、車両に搭載された各種装置を制御する。本実施形態では特に、ECU20は、加速度センサ10の故障検出を実施するとともに、同ECU20の自己診断を実施する。
【0026】
次に、図2及び図3を参照しつつ、加速度センサ10の故障検出及びECU20の自己診断(以下「システム故障検出」という)について説明する。なお、以下の説明では、電源電圧及びグランド電圧がそれぞれ5V、0Vであること、オペアンプ12においてセンサ素子11の出力信号が0V〜5Vのアナログ信号に増幅されること、オペアンプ12の出力電流特性に関し、オペアンプ12の出力をグランドにショートさせた場合に同オペアンプ12から流出する電流値(最大ソース電流)とオペアンプ12の出力を電源にショートさせた場合に同オペアンプ12に流入する電流値(最大シンク電流)とが、共に0.1Aであることを想定している。
【0027】
図2は、システムの正常状態及び各種故障状態におけるアナログセンサ信号及びディジタルセンサ信号と、パリティチェック結果とを示す図である。
【0028】
(システムが正常状態である場合)
図2に示すように、システムが正常状態である場合には、加速度センサ10の内部状態を第1出力制御状態(オペアンプ12から電源レベルの信号を出力させるための状態)に遷移させると、アナログセンサ信号及びディジタルセンサ信号のセンサ値は共に5Vとなり、加速度センサ10の内部状態を第2出力制御状態(オペアンプ12からグランドレベルの信号を出力させるための状態)に遷移させると、アナログセンサ信号及びディジタルセンサ信号のセンサ値は共に0Vとなる。また、第1出力制御状態及び第2出力制御状態のいずれにおいても、パリティチェックの結果は正常となる。
【0029】
(センサ素子又はオペアンプに電源レベル固定の故障が発生した場合)
センサ素子11又はオペアンプ12に電源レベル固定の故障が発生した場合には、加速度センサ10の内部状態を第2出力制御状態に遷移させたとしても、オペアンプ12の出力は5Vに固定されるため、アナログセンサ信号のセンサ値及びディジタルセンサ信号のセンサ値は共に5Vとなる。
【0030】
(センサ素子又はオペアンプにグランドレベル固定の故障が発生した場合)
センサ素子11又はオペアンプ12にグランドレベル固定の故障が発生した場合には、加速度センサ10の内部状態を第1出力制御状態に遷移させたとしても、オペアンプ12の出力が0Vに固定されるため、アナログセンサ信号のセンサ値及びディジタルセンサ信号のセンサ値は共に0Vとなる。
【0031】
(LANインタフェースの信号変換回路に電源レベル固定の故障が発生した場合)
LANインタフェース15の信号変換回路15aに電源レベル固定の故障が発生した場合には、加速度センサ10の内部状態を第2出力制御状態に遷移させたとしても、ディジタルセンサ信号のセンサ値は5Vとなる。なお、この場合、アナログセンサ信号のセンサ値は0Vとなる。
【0032】
(LANインタフェースの信号変換回路にグランドレベル固定の故障が発生した場合)
LANインタフェース15の信号変換回路15aにグランドレベル固定の故障が発生した場合には、加速度センサ10の内部状態を第1出力制御状態に遷移させたとしても、ディジタルセンサ信号のセンサ値は0V程度となる。なお、この場合、アナログセンサ信号のセンサ値は5Vとなる。
【0033】
(ディジタル出力端子又はディジタル入力端子が電源にショートした場合)
ディジタル出力端子TS2又はディジタル入力端子TE2が電源にショートした場合には、加速度センサ10の内部状態を第2出力制御状態に遷移させたとしても、CPU21への入力電圧が電源レベルに固定されるため、ディジタルセンサ信号のセンサ値は5Vとなる。また、全パリティビットが「1」となるため、パリティチェックの結果は異常となる。なお、この場合、アナログセンサ信号のセンサ値は0Vとなる。
【0034】
(ディジタル出力端子又はディジタル入力端子がグランドにショートした場合)
ディジタル出力端子TS2又はディジタル入力端子TE2がグランドにショートした場合には、加速度センサ10の内部状態を第1出力制御状態に遷移させたとしても、CPU21への入力電圧がグランドレベルに固定されるため、ディジタルセンサ信号のセンサ値は0Vとなる。また、全パリティビットが「0」となるため、パリティチェックの結果は異常となる。なお、この場合、アナログセンサ信号のセンサ値は5Vとなる。
【0035】
(アナログ出力端子又はアナログ入力端子が電源にショートした場合)
アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1が電源にショートした場合に、加速度センサ10の内部状態を第2出力制御状態に遷移させると、オペアンプ12のシンク電流値に応じた電流が電源から保護抵抗器13を介してオペアンプ12に流れ込む。その結果、保護抵抗器13においてその抵抗値(10Ω)及びオペアンプ12のシンク電流値(0.1A)に応じた電圧降下(1V)が生じるため、LANインタフェース15への入力電圧は電源レベルよりも上記電圧降下分だけ低い電圧レベルに固定される。よって、ディジタルセンサ信号のセンサ値は4V(=5V−1V)となる。なお、この場合、アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1が電源にショートしているため、アナログセンサ信号のセンサ値は5Vとなる。
【0036】
(アナログ出力端子又はアナログ入力端子がグランドにショートした場合)
アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1がグランドにショートした場合には、加速度センサ10の内部状態を第1出力制御状態に遷移させると、オペアンプ12のソース電流値に応じた電流がオペアンプ12から保護抵抗器13を介してグランドに流れ込む。その結果として、保護抵抗器13においてその抵抗値(10Ω)及びオペアンプ12のソース電流値(0.1A)に応じた電圧降下(1V)が生じるため、LANインタフェース15への入力電圧がグランドレベルよりも上記電圧降下分だけ高い電圧レベルに固定される。したがって、ディジタルセンサ信号のセンサ値は1V(=0V+1V)となる。なお、この場合、アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1がグランドにショートしているため、アナログセンサ信号のセンサ値は0Vとなる。
【0037】
(AD変換器に電源レベル固定の故障が発生した場合)
AD変換器22に電源レベル固定の故障が発生した場合には、加速度センサ10の内部状態を第2出力制御状態に遷移させたとしても、アナログセンサ信号のセンサ値は5Vとなる。なお、この場合、ディジタルセンサ信号のセンサ値は0Vとなる。
【0038】
(AD変換器にグランドレベル固定の故障が発生した場合)
AD変換器22にグランドレベル固定の故障が発生した場合には、加速度センサ10の内部状態を第1出力制御状態に遷移させたとしても、アナログセンサ信号のセンサ値は0Vとなる。なお、この場合、ディジタルセンサ信号のセンサ値は5Vとなる。
【0039】
以上説明したように、システムの故障箇所及び故障態様に応じて、アナログセンサ信号、ディジタル信号のセンサ値及びパリティチェック結果が異なることため、これらのセンサ値及びパリティチェック結果に基づいてシステム故障検出を行うことができる。
【0040】
図3は、システム故障検出プログラムの流れを示すフローチャートである。本実施形態では、CPU21が本プログラムを所定周期で実行することを想定している。
【0041】
図3に示すステップS11では、CPU21は、加速度センサ10により電源レベルである5Vのセンサ信号を出力させるべく、加速度センサ10の制御入力端子TS3に所定電圧を印加する。続くステップS12では、CPU21は、アナログセンサ信号のセンサ値VAh及びディジタルセンサ信号のセンサ値VDhを取得する。続くステップS13では、CPU21は、ディジタルセンサ信号のパリティビットに基づいて、パリティチェックを行う。
【0042】
ステップS14では、CPU21は、加速度センサ10によりグランドレベルである0Vのセンサ信号を出力させるべく、加速度センサ10の制御入力端子TS3に所定電圧を印加する。続くステップS15では、CPU21は、アナログセンサ信号のセンサ値VAl及びディジタルセンサ信号のセンサ値VDlを取得する。続くステップS16では、CPU21は、ディジタルセンサ信号のパリティビットに基づいて、パリティチェックを行う。
【0043】
ステップS17〜S28では、CPU21は、ステップS12,S15において取得したVAh,VDh,VAl,VDlとステップS13,S16において行ったパリティチェックの結果とに基づいて、システムの故障箇所及び故障態様を検出し、その故障に応じた所定処理を実施する。
【0044】
詳しくは、CPU21は、ステップS17において、
(1)VAh,VDhが5V程度(例えば4.5V以上の電圧)であり、かつVAl,VDlが0V程度(例えば0.5Vよりも低い電圧)であり、かつパリティチェック結果が正常であると判定した場合には、システムに故障がないことを検出し、
(2)VAh,VDh,VAl,VDlが5V程度であり、かつパリティチェック結果が正常であると判定した場合には、センサ素子11又はオペアンプ12に電源レベル固定の故障が発生していることを検出し、
(3)VAh,VDh,VAl,VDlが0V程度であり、かつ、パリティチェック結果が正常であると判定した場合には、センサ素子11又はオペアンプ12にグランドレベル固定の故障が発生していることを検出し、
(4)VAh,VDh,VDlが5V程度であり、かつVAlが0V程度であり、かつパリティチェック結果が正常であると判定した場合には、LANインタフェース15の信号変換回路15aに電源レベル固定の故障が発生していることを検出し、
(5)VAhが5V程度であり、かつVDh,VAl,VDlが0V程度であり、かつパリティチェック結果が正常であると判定した場合には、LANインタフェース15の信号変換回路15aにグランドレベル固定の故障が発生していることを検出し、
(6)VAh,VDh,VDlが5V程度であり、かつVAlが0V程度であり、かつパリティチェック結果が異常であると判定した場合には、ディジタル出力端子TS2又はディジタル入力端子TE2に電源ショートの故障が発生していることを検出し、
(7)VAhが5V程度であり、かつVDh,VAl,VDlが0V程度であり、かつパリティチェック結果が異常であると判定した場合には、ディジタル出力端子TS2又はディジタル入力端子TE2にグランドショートの故障が発生していることを検出し、
(8)VAh,VDh,VAlが5V程度であり、かつVDlが4V程度(例えば3.5V以上4.5Vよりも低い電圧)であり、かつパリティチェック結果が正常であると判定した場合には、アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1に電源ショートの故障が発生していることを検出し、
(9)VAh,VAl,VDlが0V程度であり、かつVDhが1V程度(例えば0.5V以上1.5Vよりも低い電圧)であり、かつパリティチェック結果が正常であると判定した場合には、アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1にグランドショートの故障が発生していることを検出し、
(10)VAh,VDh,VAlが5V程度であり、かつVDlが0V程度であり、かつパリティチェック結果が正常であると判定した場合には、AD変換器22に電源レベル固定の故障が発生していることを検出し、
(11)VAh,VAl,VDlが0V程度であり、かつVDhが5V程度であり、かつパリティチェック結果が正常であると判定した場合には、AD変換器22にグランドレベル固定の故障が発生していることを検出し、
(12)上記(1)〜(11)のいずれにも該当しない場合には、システムに故障箇所及び故障態様不明の故障が発生していることを検出する。
【0045】
そして、CPU21は、ステップS17においてシステムに異常がないと判定した場合には、今回のプログラムの実行を終了し、ステップS17においてシステムに異常があると判定した場合には、その異常箇所及び異常態様に応じた所定処理を実施した上で、今回のプログラムの実行を終了する(ステップS18〜S28参照)。
【0046】
ここで、故障に応じた処理としては以下のものが考えられる。
【0047】
(故障箇所及び故障態様に応じた処理)
・故障箇所及び故障態様、又はこれらの情報に基づく修理の緊急性を表示する。これにより車両の使用者に対してシステムの修理を促すことができる。
・故障箇所及び故障態様を故障履歴として記憶する。これによりシステム故障をすみやかに修理することができる。
【0048】
(故障箇所に応じた処理)
・センサ素子11又はオペアンプ12が故障している場合には、加速度センサ10以外の各種センサ装置の出力信号に基づいて車載装置を制御する。加速度センサ10のセンサ素子11又はオペアンプ12が故障したとしても、ECU20のAD変換器22は正常であるため、加速度センサ10以外の各種センサ装置の出力信号により車載装置の制御し、車両の退避走行を実施することが考えられる。
・AD変換器22が故障している場合には、ディジタルセンサ信号に基づいて車載装置を制御する。ECU20のAD変換器22が故障したとしても、加速度センサ10のディジタルセンサ信号のセンサ値は車両に加わる加速度を示すため、そのセンサ値により車載装置を制御し、車両の退避走行を実施することが考えられる。
・ディジタル出力端子TS2、ディジタル入力端子TE2及び信号変換回路15aのいずれかが故障している場合には、アナログセンサ信号に基づいて車載装置を制御する。ディジタルセンサ信号の信号経路に故障が発生したとしても、アナログセンサ信号のセンサ値は車両に加わる加速度を示すため、そのセンサ値により車載装置を制御し、車両の退避走行を実施することが考えられる。
【0049】
以上説明したシステム故障検出では、アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1の故障が「第1センサ信号の信号経路のうちAD変換器よりも抵抗器側の部分の故障」に相当する。
【0050】
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・アナログセンサ信号のセンサ値とディジタルセンサ信号のセンサ値との差に基づいて、システム故障検出を行ってもよい。
例えば、アナログセンサ信号VAh(VAl)とディジタルセンサ信号VDh(VDl)との差が+5Vである場合には、VAh(VAl)が5Vであり、VDh(VDl)が0Vであると判定し、アナログセンサ信号VAh(VAl)とディジタルセンサ信号VDh(VDl)との差が−5Vである場合には、VAh(VAl)が0Vであり、VDh(VDl)が5Vであると判定することが考えられる。
また、第2出力制御状態(オペアンプ12からグランドレベルの信号を出力させるための状態)のアナログセンサ信号VAlとディジタルセンサ信号VDlとの差が+1V程度(例えば、0.5<VAh−VDh≦1.5V)である場合に、アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1に電源ショートの故障が発生したことを検出し、第1出力制御状態(オペアンプ12から電源レベルの信号を出力させるための状態)のアナログセンサ信号VAlとディジタルセンサ信号VDlとの差が−1V程度(例えば、−1.5<VAh−VDh≦−0.5V)である場合に、アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1にグランドショートの故障が発生したことを検出することが考えられる。
【0051】
・上記実施形態では、電源レベル固定(電源ショート)及びグランドレベル固定(グランドショート)以外の故障をその他の故障として検出した。しかしながら、上記その他の故障を更に詳しく検出することが可能である。例えば、(i)アナログセンサ信号のセンサ値及びディジタルセンサ信号のセンサ値が、5V,4V,1V,0Vのいずれでもない同一電圧である場合に、センサ素子11又はオペアンプ12の出力信号が電源レベルでもグランドレベルでもない電圧レベルに固定される故障が発生したことを検出し、(ii)アナログセンサ信号のセンサ値が故障検出レベル(5V又は0V)であり、ディジタルセンサ信号のセンサ値が5V,4V,1V,0Vのいずれでもない場合に、LANインタフェース15の出力信号が電源レベルでもグランドレベルでもない電圧レベルに固定される故障が発生したことを検出し、(iii)ディジタルセンサ信号のセンサ値が故障検出レベル(5V又は0V)であり、アナログセンサ信号のセンサ値が5V,4V,1V,0Vのいずれでもない場合に、AD変換器22の出力信号が電源レベルでもグランドレベルでもない電圧レベルに固定される故障が発生したことを検出することが考えられる。
【0052】
・上記実施形態では、システムの故障箇所及び故障態様を検出したが、故障箇所だけを検出してもよい。すなわち、故障箇所が「センサ素子11又はオペアンプ12」、「LANインタフェース15」、「ディジタル出力端子TS2又はディジタル入力端子TE2」、「アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1」及び「AD変換器22」のいずれであるかを検出してもよい。この場合でも、故障箇所に応じた処理を実行することが可能である。
【0053】
・「アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1」の故障だけを検出するようにしてもよいし、「アナログ出力端子TS1又はアナログ入力端子TE1」の故障と「AD変換器22」の故障とだけを検出するようにしてもよい。
【0054】
・第1故障検出用状態及び第2故障検出用状態は、オペアンプ12から電源レベルでもグランドレベルでもない電圧レベルの信号を出力するための状態であってもよい。この場合でも、両状態の各信号レベルの設定値によっては、上記実施形態と同様、システムの故障を検出することが可能である。例えば、第1故障検出用状態を、オペアンプ12から4.5Vの信号を出力するための状態とし、第2故障検出用状態を、オペアンプ12から0.5Vの信号を出力するための状態としても、システムの故障を検出することが可能である。
【0055】
・上記実施形態では、ECU20に車内LAN経由で接続された加速度センサ10の故障を検出した。しかしながら、これに限られず、ECU20に内蔵された加速度センサ10の故障を検出するようにしてもよい。この場合でも、上記実施形態と同様、システムの故障を検出することができる。
【0056】
・本発明は、加速度センサ10以外の車載センサ装置(例えば、ヨーレートセンサや圧力センサ)にも適用可能である。この場合でも、上記実施形態と同様にしてシステムの故障を検出することができる。また、本発明は、第1故障検出用状態及び第2故障検出用状態のいずれか一方の内部状態に遷移可能な車載センサ装置にも適用可能である。この場合でも、電源レベル固定(電源ショート)及びグランドレベル固定(グランドショート)のいずれか一方の故障は検出可能である。
【符号の説明】
【0057】
10…加速度センサ、11…センサ素子、12…オペアンプ、13…保護抵抗器、15…インタフェース、15b…パリティ回路、15a…信号変換回路、20…ECU、21…CPU、21a…シリアルインタフェース部、22…AD変換器、TE1…アナログ入力端子、TE2…ディジタル入力端子、TE3…制御出力端子、TS1…アナログ出力端子、TS2…ディジタル出力端子、TS3…制御入力端子。

































【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ部の出力信号を、抵抗器経由でアナログの第1センサ信号として出力するとともに、同出力信号を、前記抵抗器を経由することなく第2センサ信号として出力する車載センサ装置に適用され、
前記第1センサ信号をディジタル化するAD変換器と、前記第2センサ信号のセンサ値及び前記AD変換器でディジタル化された前記第1センサ信号のセンサ値を取得するセンサ値取得手段とを備え、前記センサ値取得手段で取得したセンサ値に基づいて前記車載センサ装置の故障を検出するセンサ故障検出装置において、
前記センサ部から所定の故障検出レベルの信号が出力されるように前記車載センサ装置を制御する出力制御手段と、
前記出力制御手段により前記センサ部から前記故障検出レベルの信号が出力されるように前記車載センサ装置を制御している出力制御状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第2センサ信号のセンサ値が、前記センサ部の出力電流特性及び前記抵抗器の抵抗値に応じた所定レベルである場合に、前記第1センサ信号の信号経路のうち前記AD変換器よりも前記抵抗器側の部分に故障が発生していることを検出する故障検出手段と、
を備えていることを特徴とするセンサ故障検出装置。
【請求項2】
前記故障検出手段は、前記第1センサ信号の信号経路のうち前記AD変換器よりも前記抵抗器側の部分に故障が発生していることを検出する検出条件として、前記出力制御手段による前記出力制御状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第1センサ信号のセンサ値が、前記故障検出レベルでないことを含んでいる請求項1に記載のセンサ故障検出装置。
【請求項3】
前記故障検出手段は、前記出力制御手段による前記出力制御状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第1センサ信号のセンサ値がそのセンサ値の取得時における故障検出レベルと異なり、かつ同状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第2センサ信号のセンサ値が前記故障検出レベルである場合に、前記AD変換器に故障が発生していることを検出する請求項1又は2に記載のセンサ故障検出装置。
【請求項4】
前記出力制御手段は、前記センサ部から前記故障検出レベルとして電源レベル又はグランドレベルの信号が出力されるように前記車載センサ装置を制御し、
前記故障検出手段は、前記出力制御手段により前記センサ部から電源レベルの信号が出力されるように前記車載センサ装置を制御している第1出力制御状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第1センサ信号及び前記第2センサ信号のセンサ値と、前記出力制御手段により前記センサ部からグランドレベルの信号が出力されるように前記車載センサ装置を制御している第2出力制御状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第1センサ信号及び前記第2センサ信号のセンサ値とに基づいて、前記故障検出を実施する請求項1から3のいずれか一項に記載のセンサ故障検出装置。
【請求項5】
前記故障検出手段は、前記第1出力制御状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第2センサ信号のセンサ値が、前記センサ部の最大ソース電流値及び前記抵抗器の抵抗値に応じた電圧だけグランドレベルよりも高い電圧である場合に、前記第1センサ信号の信号経路のうち前記AD変換器よりも前記抵抗器側の部分にグランドショートの故障が発生したことを検出し、前記第2出力制御状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第2センサ信号のセンサ値が、前記センサ部の最大シンク電流値及び前記抵抗器の抵抗値に応じた電圧だけ電源レベルよりも低い電圧である場合に、前記第1センサ信号の信号経路のうち前記AD変換器よりも前記抵抗器側の部分に電源ショートの故障が発生したことを検出する請求項4に記載のセンサ故障検出装置。
【請求項6】
前記故障検出手段は、前記第1出力制御状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第1センサ信号のセンサ値がグランドレベルであり、かつ同状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第2センサ信号のセンサ値が電源レベルである場合に、前記AD変換器にグランドレベル固定の故障が発生したことを検出し、前記第2出力制御状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第1センサ信号のセンサ値が電源レベルであり、かつ同状態で前記センサ値取得手段により取得された前記第2センサ信号のセンサ値がグランドレベルである場合に、前記AD変換器に電源レベル固定の故障が発生したことを検出する請求項4又は5に記載のセンサ故障検出装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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