説明

ソケット

【課題】ボルトなどの被処理物の破断面を効率良く処理することができるソケットを提供する。
【解決手段】ソケット10は、動力機16の動力により軸回りに回転し、被処理物38の破断面46を研磨する切削部材12を有し、動力機16を作動して駆動軸18を回転駆動すると、切削部材12が駆動軸18と共に軸線回りに回転する。切削部材12が回転すると、切削刃20も回転し、切削刃20とボルト38の破断面46の接触部位が研磨される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、インパクトレンチやディスクサンダなどの動力機に取り付けられ、ボルトなどの被処理物の破断面を表面処理するソケットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、橋梁、建築、港湾構造物などの分野で鋼板などの締め付けに高力TCボルト(以下、適宜「ボルト」という)などが用いられている。この高力TCボルトは、摩擦接合用トルシア形高力ボルト(日本道路協会規格)を指すものであり、ボルト先端部に形成されたピンテールを締付時にトルクせん断により破断させることで所定の軸力が導入されるものである。このボルトは、作業効率を高めることから、従来から広く使用されている。そして、ボルトのピンテール破断面には、ボルト鋼材が鋭利な状態となっている金属バリ(テールバリ)が残存している。
【0003】
ここで、上記ボルトには、防錆塗料が塗布されるが、上記したようなボルトの金属バリの部分には、防錆塗料が十分に付着せず、塗膜の厚みが確保できないという問題がある。そのため、塗膜の防錆性能が十分に発揮されず、この部位から早期の発錆を許す結果になる。このことは、塗替え工事の間隔を狭める一因であり、構造物維持管理上の改善課題となっている。従来は、これらの事情を考慮して、必要に応じてグラインダで金属ばりを、適宜、除去していたが、最近になって金属ばりを除去することの重要性が一層注目されている。
【0004】
なお、上記従来技術は公用の技術であり、本考案(本発明)は公用の技術をもとに開発したものである。このため、出願人は、出願時において本考案(本発明)に関連する文献公知発明の存在を知らず、文献公知発明の名称その他の文献公知発明に関する情報の所在の記載を省略する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来における金属ばりの除去方法は、金属ばりを除去する独自の専門工具が存在しなかったことから、通常のディスクサンダをボルトの先端部にあてがう形で金属ばりを除去する方法が一般的である。しかし、この方法では、ディスクサンダのディスクに対して金属ばりが小さいことから、作業効率が極めて悪いものとなっていた。
【0006】
そこで、本発明は、ボルトなどの被処理物の破断面を効率良く処理することができるソケットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、動力機に取り付けられ、被処理物の破断面を表面処理するソケットであって、前記動力機の動力により軸回りに回転し、前記被処理物の前記破断面を研磨する切削部材を有することを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、動力機に取り付けられたソケットの切削部材が軸回りに回転して、被処理物の破断面が研磨される。これにより、被処理物の破断面が表面処理されて滑らかな曲面状になる。このように、切削部材の大きさを被処理物の破断面と対応するように適度な大きさにして、この切削部材により破断面を表面処理することにより、簡易な構成のソケットで表面処理の作業効率を上げることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のソケットにおいて、前記切削部材には、当該切削部材を覆う筒状部材が取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、切削部材には、この切削部材を覆う筒状部材が取り付けられているため、切削部材による研磨で生じた被処理物の破断面の切粉が筒状部材に遮られて筒状部材の内部にたまる。これにより、切粉が周囲に飛散することを防止できる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のソケットにおいて、前記動力機の回転しない部位に取り付けられ、前記切削部材を覆う筒状部材を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、ソケットは切削部材を覆う筒状部材を有しているため、切削部材による研磨で生じた被処理物の破断面の切粉が筒状部材に遮られて筒状部材の内部にたまる。これにより、切粉が周囲に飛散することを防止できる。加えて、筒状部材が動力機の回転しない部位に取り付けられるため、筒状部材が動力機の動力により回転することがない。これにより、筒状部材の回転を阻止する機構が不要になり、ソケットの部品点数を削減でき、ひいては製造コストを低減することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載のソケットにおいて、前記筒状部材には、軸方向に伸縮することにより前記切削部材と前記被処理物の前記破断面との離間距離を調整可能な蛇腹部が形成されていることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、筒状部材の蛇腹部が軸方向に伸縮することにより、切削部材から被処理物の破断面までの離間距離が調整される。これにより、被処理物の破断面の材質や状況などに応じて、切削部材から被処理物の破断面に作用する圧力を自在に調整することができるため、被処理物の破断面の表面処理精度を向上することができる。
【0015】
また、筒状部材の蛇腹部の柔軟性を利用して、筒状部材の軸線を傾斜させるように筒状部材を上下左右に動かすことにより、切削部材の破断面に対する接触角度を自在に調節することができる。これにより、被処理物の破断面の形状などに合わせて切削部材を移動させることができるため、被処理物の破断面の表面処理精度を向上することができる。また、研磨処理の際に、筒状部材を上下左右に動かすことができるため、作業効率を上げることができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項2乃至4のいずれか1項に記載のソケットにおいて、前記筒状部材の軸方向端部は、前記被処理物の外側面と接合して前記被処理物の中心と前記切削部材の中心とを合致させる位置決め部であることを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明によれば、筒状部材の軸方向端部を被処理物の外側面と接合することにより、被処理物の中心と切削部材の中心とを合致させることができる。このように、筒状部材の軸方向端部に位置決め部としての機能を持たせることにより、切削部材と破断面の位置調整が可能になるため、被処理物の破断面の表面処理精度を向上することができる。加えて、筒状部材の軸方向端部を被処理物の外側面と接合するだけで、被処理物の中心と切削部材の中心とを合致させることができるため、被処理物の中心と切削部材の中心を合致させる作業が不要になり、表面処理の作業効率を上げることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のソケットにおいて、前記切削部材の前記被処理物の前記破断面を研磨する部位には、前記破断面と接触し湾曲状に凹んだ切削刃が設けられていることを特徴とする。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、切削部材の被処理物の破断面を研磨する部位には、破断面と接触し湾曲状に凹んだ切削刃が設けられているため、破断面を湾曲状の切削刃で研磨することができる。これにより、破断面を滑らかな湾曲状となるように表面処理することができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のソケットにおいて、前記切削部材の前記被処理物の前記破断面を研磨する部位には、切削刃が設けられ、前記切削刃は、前記破断面の端面と面接する平面部と、前記平面部の外縁に形成され前記破断面の角面と接触する湾曲部と、で構成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、破断面の端面に突出したばりが形成されている場合でも、切削刃の平面部により端面のばりを除去することができ、破断面の端面の表面処理精度を上げることができる。また、破断面の角面は、切削刃の湾曲部により研磨されるため、破断面の角面を湾曲状に表面処理することができる。
【0022】
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のソケットにおいて、前記切削部材の前記被処理物の前記破断面を研磨する部位には、切削刃が設けられ、前記切削刃は、前記破断面に対して傾斜して接触する傾斜面が形成されていることを特徴とする。
【0023】
請求項8に記載の発明によれば、切削部材の被処理物の破断面を研磨する部位には、破断面に対して傾斜して接触する傾斜面を備えた切削刃が設けられているため、破断面を傾斜面の切削刃で研磨することができる。これにより、切削刃と破断面との接触面積を小さくして、ピンポイント的に研磨することができるため、破断面の円周部を効率良く研磨することができる。
【0024】
請求項9に記載の発明は、請求項6乃至8のいずれか1項に記載のソケットにおいて、前記切削部材は、前記切削刃と、前記動力機に固定されるアダプタ部と、で構成され、前記切削刃は、前記アダプタ部に着脱自在に設けられていることを特徴とする。
【0025】
請求項9に記載の発明によれば、切削部材は、切削刃と、動力機に固定されるアダプタ部と、で構成され、切削刃は、アダプタ部に着脱自在に設けられているため、切削刃が磨耗すると、切削刃のみを交換することができる。これにより、通常の使用において磨耗および劣化し難いアダプタ部を交換する必要がない場合にはアダプタ部をそのまま再利用することができるため、切削部材のメンテナンス作業の効率が向上し、切削部材の交換に伴うコストを低減することができる。
【0026】
請求項10に記載の発明は、請求項6乃至9のいずれか1項に記載のソケットにおいて、前記切削刃には、前記被処理物の前記破断面の研磨で生じた切粉を回収し、回転と共に径方向外側に放出する誘導溝が設けられていることを特徴とする。
【0027】
請求項10に記載の発明によれば、切削刃に設けられた誘導溝により、被処理物の破断面の研磨で生じた切粉が回収される。そして、切削部材の軸回りの回転と共に、回収された切粉が遠心力の作用を受けて誘導溝から径方向外側に放出される。これにより、被処理物の破断面の研磨で生じた切粉が切削刃の表面から除去することができるため、切削刃と破断面との間に介在する切粉の量を軽減できる。この結果、破断面の表面処理精度を高めることができる。また、被処理物の破断面の周辺に切粉が飛散しないため、切粉を破断面から取り除く作業が不要になり、表面処理の作業効率を上げることができる。
【0028】
請求項11に記載の発明は、請求項2乃至10のいずれか1項に記載のソケットにおいて、前記筒状部材には、前記被処理物の前記破断面が研磨されて生じた切粉を回収する回収部が設けられていることを特徴とする。
【0029】
請求項11に記載の発明によれば、筒状部材の回収部により、破断面が研磨されて生じた切粉を回収部で回収することができる。これにより、破断面の表面処理で生じた切粉を破断面の表面処理後に回収する作業を省くことができ、作業効率を上げることができる。
【0030】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のソケットにおいて、前記回収部は、前記切粉を引き寄せる磁石であることを特徴とする。
【0031】
請求項12に記載の発明によれば、回収部が磁石であるため、切粉を磁力で引き寄せることができる。このように、簡易な構成の磁石で切粉を容易に回収することができる。
【0032】
請求項13に記載の発明は、請求項2乃至12のいずれか1項に記載のソケットにおいて、前記筒状部材は、透明の樹脂で構成されていることを特徴とする。
【0033】
請求項13に記載の発明によれば、筒状部材は透明の樹脂で構成されているため、外部から内部の様子を視認することができる。これにより、被処理物の破断面の表面処理の状況を外部から把握することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、ボルトなどの被処理物の破断面を効率良く処理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
次に、本発明の第1実施形態に係るソケットについて説明する。
【0036】
図1乃至図4に示すように、ソケット10は、全体として略円柱状の切削部材12を備えている。切削部材12の軸方向一方側端部(後端部)には、ねじ穴14が形成されている。このねじ穴14には、後述の動力機16(図5乃至図7参照)の駆動軸18が挿入されて螺合する。
【0037】
また、切削部材12の軸方向他方側端部(先端部)には、切削刃20が形成されている。この切削刃20は、湾曲状に形成された凹部22で構成されている。切削部材12が軸線回りに回転することにより、凹部22がボルト(被処理物)38の破断面46に接触して研磨する。ここで、切削刃20の凹部22には、誘導溝24が形成されている。この誘導溝24は、径方向に延びるようにして形成されており、誘導溝24の延在方向一方側の端部には段部28が形成され、延在方向他方側の端部には壁部が形成されず、径方向外側に向かって貫通するように形成されている。これにより、ボルト38の破断面46の研磨により生じた切粉は、誘導溝24に入り込み、切削部材12の回転に伴う遠心力により誘導溝24を径方向外側に移動して、最終的に切削部材12の外部に放出される。なお、誘導溝24のボルト38の破断面46と接触する縁部は、湾曲状となるように面取り加工されている。
【0038】
さらに、切削部材12の外周面には、係合溝26が形成されている。この係合溝26には、後述の筒状部材30の係合片32が係合する。なお、係合溝26は、切削部材12を動力機16に取り付ける際に用いるモンキーレンチ等の工具のかかり代としても利用される。また、切削部材12は、金属又はダイヤモンドなど、硬質の部材で構成されている。なお、切削部材12のうち切削刃20の部位のみをダイヤモンドで構成し、他の部位を金属で構成するようにしてもよい。
【0039】
また、ソケット10は、切削部材12を覆う円筒状の筒状部材30を備えている。この筒状部材30の軸方向一方側端部(後端部)近傍の内周面には、径方向内側に突出した係合片32が形成されている。この係合片32は、切削部材12の係合溝26と係合し、筒状部材30が切削部材12に取り付けられる。ここで、切削部材12の係合溝26と筒状部材30の係合片32との間には、摩擦力を低減させる潤滑油が塗布されている。これにより、切削部材12の回転力が筒状部材30に伝達されることがなく、筒状部材30は切削部材12の回転と共に回転(連れ回り)することを防止できる。なお、切削部材12の係合溝26と筒状部材30の係合片32との間に、潤滑油を塗布させる構成ではなく、ベアリングを介在させることにより、切削部材12の回転力が筒状部材30に伝達することを防止してもよい。
【0040】
また、筒状部材30は、無色透明の樹脂で構成されている。具体的には、筒状部材30は、プラスチック樹脂、たとえば、ポリカーボネートで構成されていることが好ましい。筒状部材30を透明の樹脂で構成することにより、外部から筒状部材30の内部の様子を認識することができ、筒状部材30をボルト38から取り外すことなく切削部材12による研磨処理の状況を確認することができる。
【0041】
ここで、筒状部材30には、軸方向に伸縮する蛇腹部34が形成されている。図2及び図3に示すように、この蛇腹部34が軸方向に伸縮することにより、切削部材12とボルト38の破断面46との離間距離を調整し、ひいては切削部材12からボルト38の破断面46に作用する圧力を調整することが可能になる。また、筒状部材30の先端部の内径寸法は、ナット44の外径寸法と略同じ寸法に設定されている。これにより、筒状部材30の先端部31は、ボルト38と螺合するナット44の外側面と接合することにより、ボルト38の破断面46の中心と切削部材12の切削刃20の中心とを合致させる位置決め部として機能する。このように、筒状部材30の先端部31がボルト38に螺合しているナット44の外側面と接合してナット44が固定され、切削部材12の切削刃20がボルト38の破断面46と接触し研磨が開始される。さらに、筒状部材30の先端部31がボルト38と螺合するナット46の外側面と接合した状態でも、蛇腹部34の柔軟性を利用して筒状部材30の軸線が傾斜するように筒状部材30を左右に傾斜させることができるため、ボルト38の破断面46の形状に合わせて切削刃20のボルト38の破断面46に対する接触角度を自在に調整することができる。
【0042】
また、筒状部材30の内周面であって切削部材12の切削刃20の近傍の部位には、磁石(回収部)36が周方向にわたって連続して設けられている。このため、ボルト38の破断面46の研磨処理で生じた金属製の切粉は、磁石36に引き寄せられて付着する。これにより、ボルト38の破断面46の研磨処理で生じた切粉を磁石36で回収することができる。
【0043】
ここで、動力機16について説明する。図5乃至図7に示すように、動力機16は、シャーレンチ、インパクトレンチ、ディスクグラインダ、充電インパクトなど、が用いられる。動力機16が作動すると、駆動軸18が回転駆動するように構成されている。この駆動軸18にはソケット10を構成する切削部材12のねじ穴14が螺合して、駆動軸18の回転と共に切削部材12が軸線回りに回転するように構成されている。
【0044】
また、ソケット10により研磨処理されるボルト38について説明する。図5乃至図7に示すように、表面処理の対象となるボルト38は、鉄製又は金属製の高力TCボルトであり、橋梁、建築などの鋼構造、港湾構造物、風力発電の風車、鉄塔の基部などで鋼板同士を接合し固定する場合に用いられるものである。すなわち、ボルト38は、ヘッド部40と、軸部42と、座金と、で構成されており、この軸部42にはナット44が螺合する。ボルト38の使用例として、重ね合わせられた鋼板同士にボルトの軸部42を挿入し、ヘッド部40と反対側からナット44を軸部42に螺合させる。ここで、表面処理前のボルト38の軸部42先端部の破断面(ピンテール破断面)46の外縁には、複数のばり48が形成されている。また、破断面46の中央に位置する平面部には、破断時に生じた突出状のばり(図示省略)が形成されている。そして、これらのばりは、後述するように、ソケット10を用いて除去される。
【0045】
次に、第1実施形態に係るソケット10の作用及び効果について説明する。
【0046】
図5乃至図7に示すように、切削部材12のねじ穴14に動力機16の駆動軸18を挿入して螺合する(ソケット10のセッティング)。これにより、ソケット10が動力機16に取り付けられ、駆動軸18の回転と共に切削部材12が軸線回りに回転する。なお、上述したように、この切削部材12には、筒状部材30が取り付けられている。
【0047】
ソケット10のセッティングが完了すると、筒状部材30の先端部31をナット44の外側面に接合するようにして切削部材12の切削刃20をボルト38の破断面46に当てる。このとき、筒状部材30の先端部31がボルト38と螺合するナット44の外側面と接合することにより、ボルト38の破断面46の中心(軸心)と切削部材12の切削刃20の中心(軸心)を合致させる。これにより、筒状部材30の先端部31を位置決め部として利用して、ボルト38の破断面46の中心(軸心)と切削部材12の切削刃20の中心(軸心)を一致させることができ、切削刃20のボルト38の破断面46に対する位置決め精度を高めることができる。この結果、切削刃20によるボルト38の破断面46の表面処理精度を高めることができる。また、筒状部材30の先端部31がボルト38と螺合するナット44の外側面と接合するだけで、ボルト38の破断面46の中心(軸心)と切削部材12の切削刃20の中心(軸心)を一致させることができるため、ボルト38の破断面46の中心(軸心)と切削部材12の切削刃20の中心(軸心)を一致させるための別途の作業が不要になる。この結果、ボルト38の破断面46の表面処理効率を上げることができる。
【0048】
次に、動力機16を作動して駆動軸18を回転駆動する。これにより、切削部材12は、駆動軸18と共に軸線回りに回転する。切削部材12が回転すると、切削刃20も回転し、切削刃20とボルト38の破断面46の接触部位が研磨されていく。これにより、切削刃20の湾曲状の凹部22がボルト38の破断面46を研磨していくため、ボルト38の破断面46に形成されていたばり48が斑無く全て除去されて、破断面46が滑らかな曲面状になる。このとき、筒状部材30の先端部がボルト38と螺合するナット44の外側面と接合した状態で、蛇腹部34の柔軟性を利用して筒状部材30の軸心を上下左右に傾斜させることができるため、ボルト38の破断面46の形状に合わせて切削刃20のボルト38の破断面46に対する接触角度を自在に調整することができる。この結果、表面作業の作業効率を上げることができる。
【0049】
また、図6及び図7に示すように、筒状部材30の蛇腹部34を軸方向に伸縮することにより、切削部材12の切削刃20とボルト38の破断面46との離間距離を調整して、切削部材12の切削刃20からボルト38の破断面46に作用する圧力を調整することができる。これにより、ボルト38の破断面46の材質や状況などに応じて、切削部材12の切削刃20からボルト38の破断面46に作用する圧力を自在に調整することができる。この結果、ボルト38の破断面46の表面処理精度を一層向上することができ、加えて、表面処理の作業効率を上げることができる。
【0050】
ここで、切削刃20による研磨が開始すると、ボルト38の破断面46から切粉が発生する。この切粉は、切削刃20に形成された誘導溝24に進入する。そして、誘導溝24に進入した切粉は、切削部材12の遠心力の作用により誘導溝24を径方向外側に向かって移動して、やがて誘導溝24の端部から径方向外側に向かって放出される。
【0051】
誘導溝24の径方向外側に放出された切粉は、筒状部材30の内周面に設けられた磁石36に引き寄せられて付着する。このように、ボルト38の破断面46の研磨により発生した切粉を磁石36で回収することができるため、ボルト38の周囲に切粉が飛散することを防止できる。この結果、ボルト38の周囲に飛散した切粉を回収する作業が不要になり、ボルト38の表面処理作業の作業効率を上げることができる。
【0052】
上記した各工程を経て、1つのボルト38の破断面の表面処理が完了すると、隣接する別のボルト38の破断面46の表面処理が同様にして実行される。この繰り返しで、全てのボルト38の破断面46が表面処理される。なお、筒状部材30の磁石36に付着した切粉は、適宜、磁石36から取り除くことにより、切粉の回収効率を維持することができる。
【0053】
以上のように、本実施形態によれば、ボルト38の破断面46の大きさに対応した切削部材12で破断面46を表面処理することにより、破断面46を効率良く表面処理することができ、表面処理の質を高めることができる。また、切削部材12を筒状部材30で覆うと共に、ボルト38の破断面46の研磨に伴う切粉を回収する磁石36を設けることにより、切粉が周囲に飛散することを防止できる。また、切削刃20の切粉は、誘導溝24に回収された後、切削部材12の外部に放出されて、磁石36に付着する。この結果、切削刃20とボルト38の破断面46との間に介在する切粉を除去することができるため、切削刃20による研磨処理の際に切粉が悪影響を及ぼすことがなく、研磨処理の質を高めることができる。
【0054】
特に、筒状部材30が無色透明な樹脂で構成されているため、筒状部材30の外部から内部の様子を確認することができる。これにより、研磨処理を実行している際に、切削刃20をボルト38の破断面46から離すことなく、ボルト38の破断面46に対する切削刃20のあたり具合などを調整することができるため、効率良くかつ正確な研磨処理を実行することができる。
【0055】
次に、第1実施形態のソケット10の変形例について説明する。
なお、第1実施形態のソケット10の構成と重複する構成については、同符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0056】
(第1変形例)
図8(A)、(B)に示すように、第1変形例を構成する切削部材50は、切削刃58と、切削刃58が着脱自在に取り付けられるアダプタ部52と、で構成されている。切削刃58の形状や構成は、第1実施形態の切削刃と同様であるが、この切削刃58のアダプタ部52との接合面には、雄ねじ部54が形成されている。また、アダプタ部52には、動力機16の駆動軸18が挿入するねじ穴14が形成されている。そして、駆動軸18がねじ穴14に螺合することにより、アダプタ部52が動力機16に取り付けられる。また、アダプタ部52の切削刃58との接合面には、雌ねじ部56が形成されている。切削刃58の雄ねじ部54が雌ねじ部56に螺合することにより、切削刃58がアダプタ部52に対して固定される。
【0057】
第1変形例によれば、切削刃58とアダプタ部52とが分割可能に構成されているため、切削刃58が磨耗し、アダプタ部52が交換寿命に達していない場合に、切削刃58のみをアダプタ部52から切り離して交換することができる。これにより、交換寿命に達していないアダプタ部52をそのまま利用して資源の有効活用を図ることができるとともに、切削刃58の交換に伴うコストを最小限に抑えることができる。
【0058】
(第2変形例)
図9(A)、(B)、(C)に示すように、第2変形例を構成する切削部材60は、切削刃62A、62B、62Cと、切削刃62A、62B、62Cが着脱自在に取り付けられるアダプタ部64と、で構成されている。切削刃62A、62B、62Cのアダプタ部64との接合面には、突起部68が形成されている。また、アダプタ部64には、動力機16の駆動軸18が挿入するねじ穴14が形成されている。そして、駆動軸18がねじ穴14に螺合することにより、アダプタ部64が動力機16に取り付けられる。また、アダプタ部64の切削刃62A、62B、62Cとの接合面には、係合溝70が形成されている。切削刃62A、62B、62Cの突起部68が係合溝70に装着されることにより、切削刃62A、62B、62Cがアダプタ部64に対して固定される。ここで、切削刃62A、62B、62Cのボルト38の破断面46と接触する部位には、湾曲状の凹部66A、66B、66Cが形成されているが、誘導溝は形成されていない。これに替えて、切削刃62A、62B、62Cは、凹部66A、66B、66Cの曲率半径の異なるものが複数用意されており、切粉の誘導方向を調整したり、ボルト38の破断面46又はばり48の形状に合わせて、最適な切削刃62A、62B、62Cが選択されてアダプタ部64に装着される。ここで、図9(A)の凹部66Aの曲率半径は、20mm(R20)であり、図9(B)の凹部66Bの曲率半径は、10mm(R10)であり、図9(C)の凹部66Cの曲率半径は、30mm(R30)である。なお、曲率半径のこれらの数値は、一例を示したものであり、これらの数値に限定されるものではなく、ボルト38の破断面46又はばり48の形状等の関係で、他の数値となる曲率半径も適宜設定することができる。
【0059】
第2変形例によれば、切削刃62A、62B、62Cに誘導溝が不要となるため、1つの切削刃62A、62B、62Cを製造するときのコストを低減できる。また、切削刃62A、62B、62Cに誘導溝が形成されていないため、切削刃62A、62B、62Cによる研磨処理の際に、誘導溝の縁部がボルト38の破断面46と接触することがない。これにより、面取り加工されていない縁部がボルト38の破断面46に与える悪影響がなくなり、研磨処理精度を一層高めることができる。また、切削部材60の切削刃62A、62B、62Cとアダプタ部64とは分割可能に構成されているため、ボルト38の破断面46又はばり48の形状に合わせて、適切な曲率半径の切削刃に自在に変更することができる。
【0060】
(第3変形例)
図10に示すように、第3変形例を構成する切削部材80の切削刃82は、ボルト38の破断面46の平面状の端面と面接する平面部84と、平面部84の外縁に形成されボルト38の破断面46の端面外側に位置する角面と接触する凹状の湾曲部86と、で構成されている。なお、この切削部材80は、第1変形例と同様にして、切削刃とアダプタ部とが分割可能となるように構成し、両者が着脱可能に結合される構成にしてもよい。
【0061】
第3変形例によれば、切削刃82でボルト38の破断面46を研磨処理する場合には、ボルト38の破断面46の平面状の端面と切削刃82の平面部84とが面接して研磨され、ボルト38の角面は、切削刃82の湾曲部86に接触しながら研磨される。これにより、ボルト38の角面に形成されたばりの他に、破断面46の端面に形成されたばりも、同時に除去することができる。
【0062】
(第4変形例)
図11に示すように、第4変形例を構成する切削部材90の切削刃92は、ボルト38の破断面46に対して傾斜して接触する傾斜面94を備えている。この切削刃92は、軸線回りに回転することにより、傾斜面94が軸線回りに回転して、ボルト38の破断面46を研磨する。なお、この切削部材90は、第1変形例と同様にして、切削刃とアダプタ部とが分割可能となるように構成し、両者が着脱可能に結合される構成にしてもよい。
【0063】
第4変形例によれば、切削刃92の傾斜面94が軸線回りに回転して、ボルト38の破断面46を研磨するため、切削刃92とボルト38の破断面46との接触面積を小さくすることが可能になる。これにより、ボルト38の破断面46を局所的に研磨することができ、破断面46の構造や形状に合わせた研磨が可能になる。
【0064】
(第5変形例)
図12に示すように、第5変形例を構成する筒状部材100には、ボルト38の破断面46の研磨により生じた切粉を回収するための回収孔(回収部)102が形成されている。この回収孔102の入口部104は、筒状部材100の内周面に所定の長さにわたって形成されており、ボルト38の破断面46の研磨処理で発生した切粉が入口部104を通って回収孔102に導かれる。なお、この筒状部材100には、磁石は設けられていない。
【0065】
第5変形例によれば、ボルト38の破断面46の研磨処理で発生した切粉が入口部104を通って回収孔102に導かれることにより、切粉を回収孔102に回収することができ、ボルト38の破断面46近傍に切粉が散乱することを防止できる。この回収孔102に回収された切粉は、研磨処理の終了後に筒状部材100が洗浄されて回収孔102から取り除かれる。また、切粉を回収するための磁石を設ける必要がなくなるため、部品点数を削減し、製造コストを低減することができる。
【0066】
(第6変形例)
図13に示すように、第6変形例を構成する筒状部材120は、切削部材に直接取り付けられている構成ではなく、動力機16側に取り付けられるものである。すなわち、動力機16には、駆動軸18の回転と共に回転しない円柱状の取付部17が設けられており、この取付部17に、筒状部材120を構成する後述の円筒状部122が装着されて固定される。また、この筒状部材120は、切削部材115の周囲を覆う円筒状部122と、円筒状部122と連続して形成され軸方向に伸縮可能な蛇腹124と、で構成されている。また、円筒状部122の内部には、飛散した切粉を付着させるための円筒状の第1磁石126と、同じく飛散した切粉を付着させるためのシート状の第2磁石128と、がそれぞれ設けられている。ここで、シート状の第2磁石128は、円筒状部122と蛇腹部124との境界部近傍に設けられており、筒状部材122の内部空間が第2磁石128により円筒状部122側の内部空間と蛇腹部124側の内部空間とに区画された構成になっている。また、第2磁石128の径方向内側端部には、ボルト38の軸部42が挿入される円孔130が形成されている。この円孔130の寸法は、円孔130の内周面にボルト38の軸部外周面が接触する程度に設定されている。このように、第2磁石128の径方向内側端部は、ボルト38の軸部42を位置決めする機能を有している。
【0067】
第6変形例によれば、ボルト38の破断面46を研磨処理するときに、ソケット110の筒状部材120をボルト38の軸部42に被せるが、第2磁石128の下面がナット44の上面と接触して軸方向に位置決めされるとともに、第2磁石128の径方向内側端部の円孔130にボルト38の軸部42が挿入されて、ソケット110がボルト38に対して軸方向と直交する方向に位置決めされる。このとき、切削部材115の中心とボルト38の破断面46の中心とが一致した状態となっている。これにより、ボルト38の破断面46を高精度に研磨することができる。ボルト38の研磨処理で発生した切粉は、第1磁石126及び第2磁石128に付着して回収される。このため、蛇腹部124の内部空間側に飛散することを防止できる。また、蛇腹部124の内部空間に入り込んだ切粉は、周囲が蛇腹部124により遮られているため、周囲に飛び散ることがない。動力機16の駆動軸18が回転すると、切削部材124も軸線回りに回転するが、筒状部材120は取付部17に固定されているため、切削部材115とともに回転することがない。これにより、第1実施形態のソケット10では、筒状部材120が切削部材115に直接取り付けられた構成であるため、筒状部材120と切削部材115との接触部位に潤滑油やベアリングを介在させるなどの回転防止策が必要であったが、第6変形例によれば、このような回転防止策が不要となり、部品点数を削減できる。この結果、ソケット110の製造工数及び製造コストを低減することができる。
【0068】
なお、第1実施形態のソケットでは、磁石36で切粉を回収する構成であるが、電磁石で構成してもよい。すなわち、この電磁石は、磁性材料である芯材と、芯材の周囲に巻き付けられるコイルで構成されており、別途設けたスイッチを操作することにより通電して一時的に磁力を発生するものである。これにより、電磁石を通電させることにより磁力を発生させて切粉を芯材に引き付けて付着させ、研磨処理後に、スイッチ操作で通電状態を解消することにより、芯材に付着した切粉を容易に除去することができる。
【0069】
また、第1実施形態のように、筒状部材30全体が無色透明の樹脂で構成されている場合に限られるものではなく、筒状部材の蛇腹部を樹脂で構成し、他の部位を金属で構成するようにしてもよい。例えば、第6変形例を例に挙げると、円筒状部材120の円筒状部122のみを金属、その他の高強度部材で構成し、蛇腹部124を透明の樹脂で構成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の第1実施形態に係るソケットの構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るソケットの断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るソケットで被処理物を表面処理しているときの断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るソケットを構成する切削部材の説明図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るソケットが動力機に取り付けられ、筒状部材で被処理物を覆うときの説明図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るソケットが動力機に取り付けられ、筒状部材で被処理物を覆ったときの説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係るソケットが動力機に取り付けられ、筒状部材で被処理物を表面処理するときの説明図である。
【図8】(A)は、本発明の第1実施形態に係るソケットの第1変形例となるソケットの切削部材の断面図であり、(B)は、その切削部材のアダプタ部と切削刃とが分離した状態の断面図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係るソケットの第2変形例となるソケットの切削部材の切削刃のバリエーションを示した説明図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係るソケットの第3変形例となるソケットの切削部材の説明図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係るソケットの第4変形例となるソケットの切削部材の説明図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係るソケットの第5変形例となるソケットの断面図である。
【図13】本発明の第1実施形態に係るソケットの第6変形例となるソケットが動力機に取り付けられ、筒状部材で被処理物を覆ったときの説明図である。
【符号の説明】
【0071】
10 ソケット
12 切削部材
16 動力機
20 切削刃
24 誘導溝
30 筒状部材
34 蛇腹部
36 磁石(回収部)
38 ボルト(被処理物)
46 破断面
50 切削部材
52 アダプタ部
58 切削刃
60 切削部材
62A 切削刃
62B 切削刃
62C 切削刃
64 アダプタ部
80 切削部材
82 切削刃
84 平面部
86 湾曲部
90 切削部材
92 切削刃
94 傾斜面
100 筒状部材
102 回収孔(回収部)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力機に取り付けられ、被処理物の破断面を表面処理するソケットであって、
前記動力機の動力により軸回りに回転し、前記被処理物の前記破断面を研磨する切削部材を有することを特徴とするソケット。
【請求項2】
前記切削部材には、当該切削部材を覆う筒状部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のソケット。
【請求項3】
前記動力機の回転しない部位に取り付けられ、前記切削部材を覆う筒状部材を有することを特徴とする請求項1に記載のソケット。
【請求項4】
前記筒状部材には、軸方向に伸縮することにより前記切削部材と前記被処理物の前記破断面との離間距離を調整可能な蛇腹部が形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のソケット。
【請求項5】
前記筒状部材の軸方向端部は、前記被処理物の外側面と接合して前記被処理物の中心と前記切削部材の中心とを合致させる位置決め部であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のソケット。
【請求項6】
前記切削部材の前記被処理物の前記破断面を研磨する部位には、前記破断面と接触し湾曲状に凹んだ切削刃が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のソケット。
【請求項7】
前記切削部材の前記被処理物の前記破断面を研磨する部位には、切削刃が設けられ、
前記切削刃は、前記破断面の端面と面接する平面部と、前記平面部の外縁に形成され前記破断面の角面と接触する湾曲部と、で構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のソケット。
【請求項8】
前記切削部材の前記被処理物の前記破断面を研磨する部位には、切削刃が設けられ、
前記切削刃は、前記破断面に対して傾斜して接触する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のソケット。
【請求項9】
前記切削部材は、前記切削刃と、前記動力機に固定されるアダプタ部と、で構成され、
前記切削刃は、前記アダプタ部に着脱自在に設けられていることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載のソケット。
【請求項10】
前記切削刃には、前記被処理物の前記破断面の研磨で生じた切粉を回収し、回転と共に径方向外側に放出する誘導溝が設けられていることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載のソケット。
【請求項11】
前記筒状部材には、前記被処理物の前記破断面が研磨されて生じた切粉を回収する回収部が設けられていることを特徴とする請求項2乃至10のいずれか1項に記載のソケット。
【請求項12】
前記回収部は、前記切粉を引き寄せる磁石であることを特徴とする請求項11に記載のソケット。
【請求項13】
前記筒状部材は、透明の樹脂で構成されていることを特徴とする請求項2乃至12のいずれか1項に記載のソケット。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2008−132596(P2008−132596A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2008−50005(P2008−50005)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【基礎とした実用新案登録】実用新案登録第3138545号
【原出願日】平成19年10月24日(2007.10.24)
【出願人】(000200367)川田工業株式会社 (41)
【出願人】(000232830)株式会社ロブテックス (21)
【Fターム(参考)】