ソックス等の筒状編物品を処理しその爪先部を縫合する装置及び方法
【課題】ソックス等の筒状編物品の半製品の爪先部を縫合するための処理をする方法及び装置を提供する。
【解決手段】筒状編物品Mを装着する装着部材3と、編物品の開いた爪先部を係合する取出部材とを備え、取出部材は、装着部材の軸周りに配置された、製品の爪先部を係合する複数の要素13を有し、複数の要素13は、装着部材から編物品を取り出して、その編物品をミシンのガイドもしくは裁断機に挿入するために、円形又は多角形の形状と、ほぼ直線的で平坦形状とを取ることができる。
【解決手段】筒状編物品Mを装着する装着部材3と、編物品の開いた爪先部を係合する取出部材とを備え、取出部材は、装着部材の軸周りに配置された、製品の爪先部を係合する複数の要素13を有し、複数の要素13は、装着部材から編物品を取り出して、その編物品をミシンのガイドもしくは裁断機に挿入するために、円形又は多角形の形状と、ほぼ直線的で平坦形状とを取ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状編物品、特にストッキング及びソックスを加工する機械及び装置の分野における革新に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、これらの編物品の爪先部の縫合の準備をする装置における革新に関する。
【背景技術】
【0003】
ソックス及び他の筒状編物品は、伸縮性の端部(時には口ゴムとも呼ばれる)と、その続きのつなぐ又は縫合する操作によって閉じる必要がある爪先部との、2つの端部を特徴とする半製品を提供する丸編み機で生産される。
【0004】
ソックスは、通常、ガイド又は裁断機を備えた「爪先部を閉じる」機械で縫合される。そのガイド又は裁断機に、ソックスは、事前に爪先部の方向を合わせて平坦形状に配置されて、すなわち、爪先の端部の2つの部分又は縁が互いに隣接するように置かれ、ソックスの縦伸びに対して横方向に引き伸ばされて、挿入される。この操作は、一般的に機械を操作する人が行う。
【0005】
生産原価を抑えるために、ソックスの爪先部を閉じる操作を自動化する各種のシステムが検討されている。
【0006】
公知の装置には、ソックスを生産する編み機上で、直接ソックスを縫合する装置、又は、編み機に外付けされて、各ソックスを編み機からミシンに直接送る装置がある。この種の操作を行う機械、方法及び装置の例は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5に記載されている。
【0007】
他の公知の装置においては、ソックスは、ソックスが無作為に入れられたバスケット又は他の容器から取り出され、ミシンのガイドに挿入するのに正しい位置に運ばれる。この種の装置の例は、特許文献6に記載されている。ここで、半製品、すなわち、まだ爪先部を縫合していないものを処理して、その編物品を筒にかぶせ、グリッパを用いて2つの正反対の位置に爪先部を係合することによって、ソックスの縦伸びに直交するように爪先の端部を引き伸ばして平坦形状にし、ミシンのガイドに挿入する。
【0008】
特許文献7には、筒状編物品を生産する丸編み機から筒状編物品を取り出し、その筒状編物品を、縫合する爪先部を囲む端部の2つの正反対の点を係合する次の部材に移動させる装置が記載されている。
【0009】
特許文献8及び特許文献9に記載されているには筒状編物品を処理する装置が記載されおり、筒状編物品はバスケットから取り出されて複雑な処理経路に送られ、その処理経路において、各編物品の向きは、処理経路に挿入された方向に関係なく、常に予め決められた向きで(爪先部又は口ゴム端部を前方に向けて)、その経路に沿って配設されたマガジンから筒に送られ、その筒に装着されて、縫合することによって爪先部を閉じる次の操作を行う。
【0010】
特許文献10及び特許文献11には、ソックス等の筒状編物品を処理する方法が記載されており、かかる方法においては、その筒状編物品の開いた爪先部の周りの端部に沿って2部分からなる織物を作り、次のステップで、その織物を用いて爪先部の周りの端部をつまんで横方向に引き伸ばし、それに続く半製品の処理操作において有用な平坦形状形にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際特許公開WO−A−02070801
【特許文献2】国際特許公開WO−A−03018903
【特許文献3】国際特許公開WO−A−02070802
【特許文献4】国際特許公開WO−A−0153581
【特許文献5】国際特許公開WO−A−03018891
【特許文献6】米国特許第6158367号
【特許文献7】欧州特許第67946号
【特許文献8】欧州特許登録第521206号
【特許文献9】米国特許第5040475号
【特許文献10】米国特許第6209363号
【特許文献11】米国特許第6003345号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
これらの方法及び装置は、非効率的である。装置が極度に複雑で、高価で、信頼性にかける場合もあり、縫製品の品質においてかなり改善の余地がある場合もある。
【0013】
本発明の目的は、ソックス等の筒状編物品の半製品の爪先部を縫合するための処理をする方法及び装置を提供することであり、その方法及び装置は、先行技術の装置及び方法の欠点を完全に又は部分的に克服する。
【0014】
特定の態様によると、本発明の好適実施形態の目的は、ミシンのガイドに挿入するために編物品を処理する操作を行う際に、迅速で、正確で、信頼性のある方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
実際に、第1の特徴によると、本発明は、縫合すべき開いた爪先部を有する筒状編物品を処理する方法であって、
・前記筒状編物品を、前記爪先部が開いた形状で装着部材に置き、前記筒状編物品の開いている爪先部を外側へ拡げるステップと、
・複数の位置の前記爪先の端部の第1部分と、複数の位置の前記爪先部の第2部分とを係合するステップと、
・前記端部の第1部分と前記端部の第2部分を互いに隣接して置き、前記爪先部をほぼ直線的な平坦形状にするステップと
を含むことを特徴としている。
【0016】
また、この形状にした爪先部をガイドもしく裁断機に挿入するステップを含み得る。ここでは、ミシンのガイドに直接挿入してもよく、又はミシンのガイドへの移動するさらなる移動手段のガイドもしくは裁断機に挿入してもよい。
【0017】
実施形態の1つによると、開いた爪先部を多角形状に配置して、爪先部にほぼ直線的な平坦形状を取らせるようにその多角形の辺を揃えて、多角形の各辺を各係合要素で係合する。
【0018】
このために、編物品の爪先部は、有利に、例えば、円形の(任意で楕円形でもよい)部分を有する筒状部材を覆うようにして挿入することができ、また、その後、前述の多角形、一般的かつ好ましくは四角形、より詳細には、必ずというわけではないが、正方形の筒状部材外表面から引離すために引き伸ばすことができる。
【0019】
本発明による方法の特定の実施形態によると、次に、爪先部を多角形状を保持したまま筒状部材から取り外し、その後、編物品の爪先の端部が画定する多角形の辺を各係合要素で係合し、次に前述のほぼ直線的な平坦形状を取るように揃える。
【0020】
別の態様によると、本発明は、ソックス等の縫合すべき開いた爪先部を有する筒状編物品を処理する方法に関し、次のステップを特徴とする。
・爪先部を有する編物品を、爪先の端部の連続した部分をほとんど多角形の辺に沿って配置することによって、ほぼ多角形状に配置するステップ、
・爪先の端部の各部分を、各係合要素を用いて係合するステップ、
・必要に応じて、爪先部がほぼ直線的な平坦形状を取るように多角形の辺を揃えるステップ。
【0021】
さらに別の態様によると、本発明は、開いた爪先部を有するソックス等の筒状編物品を処理する装置に関し、その装置は、爪先の端部の連続した部分を多角形の辺に沿って配置し、爪先の端部に多角形状を取らせる引き伸ばし手段を備える。有利な点として、その装置は、編物品の爪先の端部の上述の部分の各々を係合させる複数の係合要素も有することができる。有利には、係合要素は、筒状編物品の爪先部を引き伸ばすために、扁平又は平坦形状を取るのに適応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】装置全体の不等角投影図である。
【図1A】図1の位置における装置のヘッドの拡大図である。
【図2】図1の装置の側面図である。
【図2A】図2の位置における装置のヘッドの拡大図である。
【図2B】図2のIIB−IIBについての図である。
【図2C】図2Bの位置における装置のヘッドの拡大図である。
【図3】図2におけるIII―IIIについての平面図である。
【図3A】図3の中心部分の拡大図である。
【図4】図3のIV―IVについての側面図であるが、その筒状部材の上部のみを示す図である。
【図4A】図3、4のIVA−IVAについての図である。
【図5】図1の不等角投影図に類似の不等角投影図であるが、編物品を係合する要素の形状が異なる。
【図5A】図5の形状における装置のヘッドの拡大図である。
【図6】図5の形状における装置の平面図である。
【図6A】図6の中央部分の拡大図である。
【図7】図6のVII−VIIについての側面図である。
【図8】図6のVIII−VIIIについての側面図である。
【図7A】図7の位置における装置のヘッドの拡大図である。
【図8A】図8の位置における装置のヘッドの拡大図である。
【図9】異なる断面についての、編物品を係合する要素の断面図である。
【図10】異なる断面についての、編物品を係合する要素の断面図である。
【図11】異なる断面についての、編物品を係合する要素の断面図である。
【図12】平坦な位置において部品を係合する要素の半分を示す不等角投影図と正面図である。
【図13】平坦な位置において部品を係合する要素の半分を示す不等角投影図と正面図である。
【図13A】図13の細部の断面拡大図である。
【図14】図13の図と類似の図であるが、機械的部材の形状が多少変更された図である。
【図15】筒状部材と径方向に引き出された位置の引出可能なタブの側面図である。
【図16】引き込んだ位置における、タブの径方向かつ軸方向の引き出し運動を制御する、筒状部材内部の要素の側面図である。
【図17】引き出された位置におけるタブを制御する部材の不等角投影図及び側面図である。
【図18】引き出された位置におけるタブを制御する部材の不等角投影図及び側面図である。
【図19A】図9の図と類似の、編物品を係合する要素の異なった面の断面図であるが、構成部材の位置が異なる。
【図19B】図10の図と類似の、編物品を係合する要素の異なった面の断面図であるが、構成部材の位置が異なる。
【図19C】図11の図と類似の、編物品を係合する要素の異なった面の断面図であるが、構成部材の位置が異なる。
【図20】動作サイクルの最初のステップにおける装置の側面図である。
【図21】図20のXXI―XXIについての平面図である。
【図22】図20に示したステップに続く動作ステップにおける筒状部材のみの側面図である。
【図23】図22のXXIII―XXIIIについての平面図である。
【図24】図22のステップに続く動作ステップの装置の側面図である。
【図25】図24の位置に対応する、タブが引き出されて持ち上げられ、編物品がそのタブに装着された状態の筒状部材の不等角投影図である。
【図26】3つの異なった動作位置における編物品を係合する要素の編物品をその要素に係合した状態の断面図である。
【図27】3つの異なった動作位置における編物品を係合する要素の編物品をその要素に係合した状態の断面図である。
【図28】3つの異なった動作位置における編物品を係合する要素の編物品をその要素に係合した状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、本発明の非限定的な実際の実施形態を示す、前述の記述及び添付図面によってよりよく理解できる。より詳細に、以下に図面の説明を示す。
【0024】
添付図面において、図1〜図9は装置の機械的部分とそれに関連する運動のみを示しており、図20〜図28は、概略的かつ簡略化した図の形で、編物品を処理中の装置又は装置の一部を示している。
【0025】
図示例においては、内部に引き伸ばし手段(この例においては引き出し可能なタブとして設計された)を配置した筒状部材から構成される装着部材を備えている。編物品は、本明細書には記載していないが、従来の周知の方法で装着部材に装着することができる。しかしながら、装着部材は、異なった構成を取ってもよいこと、例えば、装着部材はタブ又は他の適切な引き伸ばし手段のみで形成してもよいことを覚えておかなければならない。
【0026】
特に図1〜図9を参照すると、全体を1で表す装置は、全体を3で表し、かつ適切な構造(図示せず)で支持されている筒状部材を含む。筒状部材3は、装置1の一体部分となる、より複雑な機械の複数のステーションを通して筒状編物品を移動させる要素であってよい。
【0027】
筒状部材3は、上述の筒状部材の軸延長線と平行で、かつ筒状部材3の上端部で終わる4つのスリット7を有する円筒状の外壁5を有する。円筒壁5内に収容されているのは、スリット7を通して径方向に引き出す運動と、軸方向に持ち上げる、すなわち、筒状部材3の軸Aに平行な運動とを備えた4つのタブ9である。
【0028】
筒状部材3は、図示例においては垂直に配置されているが、機械の残りの部分の構成に応じて、水平に又は任意に傾斜させて配置することもできる。
【0029】
図5においては、タブ9は、筒状部材3の円筒壁の内部に引き込まれており、図1、図2においては、径方向に引き出されており、図4においては、径方向に引き出され、かつ垂直に動かされて筒状部材3の上端部から突出している。タブ9を径方向及び軸方向に引き出す運動については、図15〜図18を特に参照して以下により詳細に記載する。
【0030】
筒状部材3の上方に配置されるのは、全体が11として表されるヘッドで、そのヘッドは、縫合すべき編物品の開いた爪先部を(その端部に沿って)係合するための取出部材を備え、取出部材は、筒状部材3上に取り付けられたヘッド11に達する。これについては、次の図20〜図28に概略的に示されている動作サイクルを参照して詳細に後述する。
【0031】
ヘッド11は、筒状編物品の爪先部を係合する4つの係合要素を含み、13で表される係合要素の各々は、プレート15を有し、プレート15は、以下に記述する各制御部材を有する1列の針17に関連付けられている。針17は、編物品の縫合すべき爪先の端部に沿った1列の縫い目を係合する(図19〜図28を参照してより詳細に後述する)。
【0032】
図3の平面図から詳細に分かるように、係合要素13は、筒状部材3の軸Aに平行なヒンジ軸に沿って互いにヒンジ留めされている。係合要素13は、開いた形状とすることができ、その形状においては、係合要素13は、正方形の辺に沿って配置される。このように、プレート15は、正方形を底面とする一種の平行六面体を画定する。この形状は、図1〜図4に詳細に示されている。正方形の中央は、筒状部材3の幾何学軸A上にある。
【0033】
係合要素13によって形成された正方形の2つの向かい合う頂点を互いの方向に移動させることによって、その形状を上記の正方形の位置から平坦な又は引き伸ばされた位置に変更する。その位置においては、係合要素13は、2つが互いに揃えられ、2対の揃えられた係合要素13は、相対向している。この平坦形状を、図5〜図8に詳細に示す。
【0034】
係合要素13の上述の2つの形状の1つから他方へ移る運動は、固定構造(図示せず)に支持された1対のピストンシリンダ・アクチュエータ19によって制御され、ピストンシリンダ・アクチュエータ19のピストンロッド19Aは、各支持体21に結合され、支持体の各々に、4つの係合要素13のうちの2つがヒンジ留めされている。この配置で、アクチュエータ19の伸縮運動によって、係合要素の対向するヒンジ軸は互いに近づき、離れる。結果として、開いた形状(図1〜図4)から閉じた平坦形状(図5〜図8)に移る。
【0035】
支持体21の各々も、各ピストンシリンダ・アクチュエータ23を支持し、各ピストンシリンダ・アクチュエータ23のピストンロッド23Aは、ブラケット25に結合され、次に別のピストンシリンダ・アクチュエータ27を支持する。ピストンシリンダ・アクチュエータ27のピストンロッド27Aは、筒状部材3の軸Aの方向に対して90度の方向に伸長する直線状のバー29の各々に結合される。以下に明らかにするように、2つのバー29は、アクチュエータ23、27が与える運動のために互いに協働し、筒状編物品を、筒状部材3の軸Aと平行な、筒状編物品の縦伸びの方向に引き伸ばす機能を果たし、ミシンのガイドへの挿入を容易にする。
【0036】
係合要素13の各々は、図9〜図14を特に参照して記述する形状を有する。係合要素13は、プレート15の寸法が異なる以外は、ほぼ同じである。従って、これらの要素の1つのみについて以下に説明する。
【0037】
各係合要素の本体を形成する各プレート15は、以下に記述する1組の部材を収容する厚い中央部15Aと、薄い下位部15Bとを有する。プレート15の部分15Bの下端部で、その水平端部に沿って、プレート15の端に並んで複数の孔33が設けられている。数及び位置について、孔33と対応するように設けられた針17は、孔33に挿入することができる。各プレート15に関連付けられた針17は、ブラケット35によって支持され、対応するプレート15の延長線に直行する方向に可動である。その運動は、プレート15と一体のガイド37にガイドされ、プレート15の厚い部分15Aに収容されたピストンシリンダ・アクチュエータ39によって制御される。図10において、ピストンシリンダ・アクチュエータ39は、伸長した位置で示されており、その位置においては、針17を支持するブラケット35は、ブラケット35を支持するプレート15と距離をおいており、針17が連続的に孔33から引き出される。ピストンシリンダ・アクチュエータ39が収縮すると、各ブラケット35は、各プレート15の厚い部分15Aに設けられた止まりねじ孔45にねじ込まれた支柱43の外回りに差し込まれた圧縮ばね41を用いて、孔33に挿入された針17と閉じた構成になる(図11を参照)。
【0038】
圧縮ばね49によって図9〜11に示された位置において応力を与えられた引抜き手段47を、各ブラケット35に取り付ける。各引抜き手段47は、位置及び数について、各ブラケット35で支持された針17と対応する孔51を有する。このようにして、ブラケット35が支持プレート15に対してばね41で強く押されると、針17は、各エキストラクタ47を貫通して移動し、孔33を貫通することができる。引抜き手段47が各プレート15の部分15Bと接触すると、ブラケット35のプレート15に対する閉じ運動も、バネ49の圧縮を引き起こす。
【0039】
引抜き手段47の真上で、ストップ部55がプレート15の部分15Bと一体になっている。このストップ部は、次に説明するように、編物品の爪先の端縁部又は部分を、ミシンのガイド61に挿入する前に、一直線に揃えるために設けられている。
【0040】
ヘッド11は、2つの二次ユニット63によって完結する。二次ユニット63は、編物品の平坦な爪先の端部を係合する二次要素を支持する。各ユニット63は、支持構造(図示せず)と一体となった支持体65によって支持される。ガイド67は(ピストンシリンダ・アクチュエータ71を支持するスライド69は、ガイド67に従って動く)、支持体65に結合される。特に図12、13、14において詳細に分かるように、各スライド69は、係合要素13のうちの1つの対応するプレート15にヒンジ留めされている。このようにして、係合要素13の形状の変更を制御するピストンシリンダ・アクチュエータ19も、プレート15の揺動・並進運動に続くガイド67に従ったスライド69の双方向矢印f69(図13、図14)の方向へのスライド運動を引き起こす。
【0041】
各ピストンシリンダ・アクチュエータ71のピストンロッド71Aは、ブロック73に結合されており、ブロック73は、係合要素13が閉じることによって編物品の爪先の端部が平坦な位置を取ったとき、その端部を係合する二次要素を形成する針75を支持する。これについては、以下に説明する。
【0042】
円筒壁5にあるスリット7を通しての引き出しを可能にし、筒状部材3の終端からの軸方向への取り外しを可能にするタブ9の筒状部材3に対する径方向への引き出し運動及び軸方向への並進運動は、図15〜図18において詳細に示す機構を用いて得られる。タブ9は、各々、筒状部材3の軸Aに平行な各タブの直線的な端部9Bに対して傾斜した1対のスロット9Aを備えている。2つの傾斜したスロット9Aの外に、各タブは、ほぼ径方向に伸張するスロット9Cを有する。
【0043】
径方向スロット9Cに係合するのは、ピストンシリンダ・アクチュエータ(図示せず)のロッド85に結合されたブロック83と一体のピン81である。筒状部材3の軸Aに平行の双方向矢印f85に従ったロッド85の並進運動は、タブ9のグループの軸方向へのスライドを引き起こし、このようにして、筒状部材3の正面の閉鎖カバー3A(図16)に作られたスリットを通して筒状部材3の上方終端部からタブ9のグループを引き出すことができる。
【0044】
ブロック83は、4つの貫通孔を有し、その孔を通して、リング89に結合された4つの対応するバー又は支柱87が伸長し、ブロック83に作られたホール内をスライドする。ブロック83の上方には、支柱87が、ピンを備えたセクタ89に結合されており、ピンは、傾斜したスロット9Aに挿入されている。筒状部材3の軸Aに平行な矢印f87に従ったバー又は支柱87の並進運動は、セクタ89と一体のピンが係合するスロット9Aの傾きにより、結果としてタブ9を径方向に引き出す運動を引き起こす。筒状部材3に対してのタブ9の径方向及び軸方向に引き出す運動は、ロッド85及びバーもしくは支柱87を別々に動作させることによって得られる。
【0045】
本発明による装置の機械的構造を説明したが、その装置の動作について、特に図20〜図28を参照して以下説明する。
【0046】
その装置を用いて処理すべき編物品M(一般的にはソックス)を、図20に示すように筒状部材3の外側に装着する。この位置においては、タブ9は、筒状部材3の内側に引き込まれており、編物品Mの爪先部Pは、筒状部材3の上端部の下方にあって、筒状部材3の円形の上端部に対して必ずしも揃った位置にはない。この上端部に位置を揃えることは、後に説明するように、次の処理工程で達成することができる。編物品Mは、一般的に爪先部ポケットS1及び踵部ポケットSTを有する、爪先部ポケットS1及び踵部ポケットSTは、周知の技術を用いて、筒状部材3に対して特定の角度位置に手動又は自動で位置決めされる。
【0047】
ヘッド11は、その係合要素13が開いた位置で配置されて、すなわち、多角形に伸ばされた位置に沿って、特に(等しく伸長した4つの要素13を備えるように)平面で正方形の位置に(図3)配置されて、筒状部材3の上方に待機している。
【0048】
次の動作ステップにおいて、図15〜図18を参照して記述された機構を用いて、タブ9は、筒状部材3の円筒壁5から径方向に引き出され、図22、図23に示す位置を取る。タブ9のこの伸長運動の結果として、筒状部材3の壁5の外側に被せられた編物品Mは、引き伸ばされ、特に図23の平面図で示す形状を取る。編物品Mの閉じるべき爪先部を確定する端部Pは、ほぼ正方形に沿って配置され、その正方形の辺の長さは、係合要素13のプレート15の(図面の)横方向の長さとほぼ等しく、かつ2つの連続したタブ9の長手方向の端部9B間の距離に対応する。
【0049】
次のステップにおいて、タブ9は、筒状部材3の軸Aと平行に上方に動かされ、タブ9と共に編物品Mが引き寄せられ、結果として、編物品Mの一部が筒状部材3から滑り抜ける。図25は、タブ9の径方向及び軸方向への引き出しという2つの運動の後に、タブ9と、爪先部Pを有する編物品Mとが筒状部材3に対して取る位置の不等角投影図を示す。タブ9を引き上げると、編物品の爪先部Pの端部は、係合要素13の4つのプレート15が支持するストップ部55と十分に接触する。図25で取られた形状で編物品Mの4つの端縁部は、実際に、これら縁部が4つのプレート15の薄い部分15Bと各要素13のブラケット35が支持する4列の針17の各々との間に挿入された位置にある。このために、ブラケット35は、4つのピストンシリンダ・アクチュエータ39の各々の伸長によって開いた位置になる。4つの係合要素13の4組の針17に関連付けられた4つの引抜き手段47も、各プレート15の薄い部分15Bに対して距離をおくことによって、爪先部Pの端部がストップ部55に接触するまで爪先部Pを挿入するために十分な間隔を残している。タブ9の引き上げストロークは、編物品Mの爪先部Pの端部全体を4つのプレート15のストップ部55に接触させるのに十分である。その結果、端部は、最初は揃っていない状態で配置されていたとしても、筒状部材3の軸Aに直交する平面上で配置される。
【0050】
この位置に達すると、アクチュエータ39が収縮することで、ブラケット35は、圧縮ばね41押圧下で、プレート15の方向に動くことが可能になり、針17は爪先部の編地に連続的に挿入される。4つのブラケット35のうちの1つが支持する各組の針17は、2つの隣り合うタブ9によって直線状に保持された編物品Mの爪先部の対応する縁部に挿入される。この閉じ運動で、引抜き手段47は、編物品Mの編地を押しつけている各プレート15の薄い部分15Bに接触する。ブラケット35が、圧縮ばね41の押圧によって閉じると、タブ9は編物品から抜き取られ、筒状部材3の内部に完全に引き込められる。
【0051】
次のステップにおいて、ピストンシリンダ・アクチュエータ19が伸長することによって、係合要素13は正方形の形状(図3、図3Aの平面図に示す)から図6、図6Aの平面図に示される直線的な形状に移る。係合要素13と、それに関連付けられた部材とが取る位置、また、このステップにおいて編物品Mの編地が取る位置とを、図26に示す。
【0052】
バー29が閉じられて、4つの係合要素13が支持する4組の針17が係合する領域の真下で編物品Mの編地を固定する。係合要素13が平坦形状で閉じることによっても、第2の針75は、対向する2対のプレート15が互いの方向に動くことによって折りたたまれた編物品の爪先部の2つの端点を貫通する。第2の針75も、その長手方向の軸に平行な運動を有し、編物品を形成する編地への挿入及び編地からの引き出しを容易にする。この運動は、対応するブロック73に収容された各ピストンシリンダ・アクチュエータ91(詳細は図13Aを参照)を用いて得られる。
【0053】
これらの針75は、編物品の編地に係合されると、ピストンシリンダ・アクチュエータ71によって引き上げることができ、折り畳まれた平坦な爪先の端部の終端において、バー29に対して編地を上方に引っ張る。
【0054】
図27に示す次のステップにおいて、バー29は、アクチュエータ23によって係合要素13から離され、針17とバー29との間の編物品の一部を引き伸ばす。つまり、この編地の引き伸ばされた部分は、この時点でガイド61に挿入される。このガイド61は、係合要素13のグループの下、係合要素13とバー29との間で並進運動を与えられる。あるいは、ヘッド11は、並んだ針17と平行な方向に、ミシンの固定ガイド61に向かって横に動くことができる。
【0055】
この時点で、ピストンシリンダ・アクチュエータ39を伸長して、その結果、編物品の編地から針17を引き抜くことによって、編物品を外すことができる。この引き抜きは、引抜き手段47の動作によって容易になる。第2の針75も、各アクチュエータ91によって引き抜かれる。アクチュエータ27を用いてバー29を開くことによって編物品を完全に外す。ヘッド11からの編物品の取り外しは、ヘッド11とガイド又は裁断機61との間の相対的な引き抜き運動と共に生じる。その運動は、後者によって行われることが好ましい。このようにして、爪先の端部が、プレート15の領域から取り外される。続いて、ガイド61をガイド61の縦伸長と平行に動かして、編物品Mを装置の動作領域から取り外す。タブ9及び/又は筒状部材3からの編物品の取り外しは、ジョー又は他の同等の手段を用いて行うことができる(周知であり、図示せず)。
【0056】
アクチュエータ19により係合要素13を開くことによって、係合要素13は広げられた形状に戻り、次の編物品を受け取る。
【0057】
ガイド又は裁断機61に沿った編物品のミシンの針の方への運動は、周知の方法で生じる。
【0058】
図面は、単に本発明の結果の実例としてのみ提供する一例を示すものであり、その結果が基づく概念の範囲を逸脱することなく、様々な形態及び配置を取ってもよいことが理解できるであろう。添付請求項の参照番号のいずれも、記述及び図面を参照して上述の請求項を読むのを容易にするために提供されるものであり、請求項が示す保護の範囲を制限するものではない。
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒状編物品、特にストッキング及びソックスを加工する機械及び装置の分野における革新に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、これらの編物品の爪先部の縫合の準備をする装置における革新に関する。
【背景技術】
【0003】
ソックス及び他の筒状編物品は、伸縮性の端部(時には口ゴムとも呼ばれる)と、その続きのつなぐ又は縫合する操作によって閉じる必要がある爪先部との、2つの端部を特徴とする半製品を提供する丸編み機で生産される。
【0004】
ソックスは、通常、ガイド又は裁断機を備えた「爪先部を閉じる」機械で縫合される。そのガイド又は裁断機に、ソックスは、事前に爪先部の方向を合わせて平坦形状に配置されて、すなわち、爪先の端部の2つの部分又は縁が互いに隣接するように置かれ、ソックスの縦伸びに対して横方向に引き伸ばされて、挿入される。この操作は、一般的に機械を操作する人が行う。
【0005】
生産原価を抑えるために、ソックスの爪先部を閉じる操作を自動化する各種のシステムが検討されている。
【0006】
公知の装置には、ソックスを生産する編み機上で、直接ソックスを縫合する装置、又は、編み機に外付けされて、各ソックスを編み機からミシンに直接送る装置がある。この種の操作を行う機械、方法及び装置の例は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5に記載されている。
【0007】
他の公知の装置においては、ソックスは、ソックスが無作為に入れられたバスケット又は他の容器から取り出され、ミシンのガイドに挿入するのに正しい位置に運ばれる。この種の装置の例は、特許文献6に記載されている。ここで、半製品、すなわち、まだ爪先部を縫合していないものを処理して、その編物品を筒にかぶせ、グリッパを用いて2つの正反対の位置に爪先部を係合することによって、ソックスの縦伸びに直交するように爪先の端部を引き伸ばして平坦形状にし、ミシンのガイドに挿入する。
【0008】
特許文献7には、筒状編物品を生産する丸編み機から筒状編物品を取り出し、その筒状編物品を、縫合する爪先部を囲む端部の2つの正反対の点を係合する次の部材に移動させる装置が記載されている。
【0009】
特許文献8及び特許文献9に記載されているには筒状編物品を処理する装置が記載されおり、筒状編物品はバスケットから取り出されて複雑な処理経路に送られ、その処理経路において、各編物品の向きは、処理経路に挿入された方向に関係なく、常に予め決められた向きで(爪先部又は口ゴム端部を前方に向けて)、その経路に沿って配設されたマガジンから筒に送られ、その筒に装着されて、縫合することによって爪先部を閉じる次の操作を行う。
【0010】
特許文献10及び特許文献11には、ソックス等の筒状編物品を処理する方法が記載されており、かかる方法においては、その筒状編物品の開いた爪先部の周りの端部に沿って2部分からなる織物を作り、次のステップで、その織物を用いて爪先部の周りの端部をつまんで横方向に引き伸ばし、それに続く半製品の処理操作において有用な平坦形状形にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際特許公開WO−A−02070801
【特許文献2】国際特許公開WO−A−03018903
【特許文献3】国際特許公開WO−A−02070802
【特許文献4】国際特許公開WO−A−0153581
【特許文献5】国際特許公開WO−A−03018891
【特許文献6】米国特許第6158367号
【特許文献7】欧州特許第67946号
【特許文献8】欧州特許登録第521206号
【特許文献9】米国特許第5040475号
【特許文献10】米国特許第6209363号
【特許文献11】米国特許第6003345号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
これらの方法及び装置は、非効率的である。装置が極度に複雑で、高価で、信頼性にかける場合もあり、縫製品の品質においてかなり改善の余地がある場合もある。
【0013】
本発明の目的は、ソックス等の筒状編物品の半製品の爪先部を縫合するための処理をする方法及び装置を提供することであり、その方法及び装置は、先行技術の装置及び方法の欠点を完全に又は部分的に克服する。
【0014】
特定の態様によると、本発明の好適実施形態の目的は、ミシンのガイドに挿入するために編物品を処理する操作を行う際に、迅速で、正確で、信頼性のある方法及び装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
実際に、第1の特徴によると、本発明は、縫合すべき開いた爪先部を有する筒状編物品を処理する方法であって、
・前記筒状編物品を、前記爪先部が開いた形状で装着部材に置き、前記筒状編物品の開いている爪先部を外側へ拡げるステップと、
・複数の位置の前記爪先の端部の第1部分と、複数の位置の前記爪先部の第2部分とを係合するステップと、
・前記端部の第1部分と前記端部の第2部分を互いに隣接して置き、前記爪先部をほぼ直線的な平坦形状にするステップと
を含むことを特徴としている。
【0016】
また、この形状にした爪先部をガイドもしく裁断機に挿入するステップを含み得る。ここでは、ミシンのガイドに直接挿入してもよく、又はミシンのガイドへの移動するさらなる移動手段のガイドもしくは裁断機に挿入してもよい。
【0017】
実施形態の1つによると、開いた爪先部を多角形状に配置して、爪先部にほぼ直線的な平坦形状を取らせるようにその多角形の辺を揃えて、多角形の各辺を各係合要素で係合する。
【0018】
このために、編物品の爪先部は、有利に、例えば、円形の(任意で楕円形でもよい)部分を有する筒状部材を覆うようにして挿入することができ、また、その後、前述の多角形、一般的かつ好ましくは四角形、より詳細には、必ずというわけではないが、正方形の筒状部材外表面から引離すために引き伸ばすことができる。
【0019】
本発明による方法の特定の実施形態によると、次に、爪先部を多角形状を保持したまま筒状部材から取り外し、その後、編物品の爪先の端部が画定する多角形の辺を各係合要素で係合し、次に前述のほぼ直線的な平坦形状を取るように揃える。
【0020】
別の態様によると、本発明は、ソックス等の縫合すべき開いた爪先部を有する筒状編物品を処理する方法に関し、次のステップを特徴とする。
・爪先部を有する編物品を、爪先の端部の連続した部分をほとんど多角形の辺に沿って配置することによって、ほぼ多角形状に配置するステップ、
・爪先の端部の各部分を、各係合要素を用いて係合するステップ、
・必要に応じて、爪先部がほぼ直線的な平坦形状を取るように多角形の辺を揃えるステップ。
【0021】
さらに別の態様によると、本発明は、開いた爪先部を有するソックス等の筒状編物品を処理する装置に関し、その装置は、爪先の端部の連続した部分を多角形の辺に沿って配置し、爪先の端部に多角形状を取らせる引き伸ばし手段を備える。有利な点として、その装置は、編物品の爪先の端部の上述の部分の各々を係合させる複数の係合要素も有することができる。有利には、係合要素は、筒状編物品の爪先部を引き伸ばすために、扁平又は平坦形状を取るのに適応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】装置全体の不等角投影図である。
【図1A】図1の位置における装置のヘッドの拡大図である。
【図2】図1の装置の側面図である。
【図2A】図2の位置における装置のヘッドの拡大図である。
【図2B】図2のIIB−IIBについての図である。
【図2C】図2Bの位置における装置のヘッドの拡大図である。
【図3】図2におけるIII―IIIについての平面図である。
【図3A】図3の中心部分の拡大図である。
【図4】図3のIV―IVについての側面図であるが、その筒状部材の上部のみを示す図である。
【図4A】図3、4のIVA−IVAについての図である。
【図5】図1の不等角投影図に類似の不等角投影図であるが、編物品を係合する要素の形状が異なる。
【図5A】図5の形状における装置のヘッドの拡大図である。
【図6】図5の形状における装置の平面図である。
【図6A】図6の中央部分の拡大図である。
【図7】図6のVII−VIIについての側面図である。
【図8】図6のVIII−VIIIについての側面図である。
【図7A】図7の位置における装置のヘッドの拡大図である。
【図8A】図8の位置における装置のヘッドの拡大図である。
【図9】異なる断面についての、編物品を係合する要素の断面図である。
【図10】異なる断面についての、編物品を係合する要素の断面図である。
【図11】異なる断面についての、編物品を係合する要素の断面図である。
【図12】平坦な位置において部品を係合する要素の半分を示す不等角投影図と正面図である。
【図13】平坦な位置において部品を係合する要素の半分を示す不等角投影図と正面図である。
【図13A】図13の細部の断面拡大図である。
【図14】図13の図と類似の図であるが、機械的部材の形状が多少変更された図である。
【図15】筒状部材と径方向に引き出された位置の引出可能なタブの側面図である。
【図16】引き込んだ位置における、タブの径方向かつ軸方向の引き出し運動を制御する、筒状部材内部の要素の側面図である。
【図17】引き出された位置におけるタブを制御する部材の不等角投影図及び側面図である。
【図18】引き出された位置におけるタブを制御する部材の不等角投影図及び側面図である。
【図19A】図9の図と類似の、編物品を係合する要素の異なった面の断面図であるが、構成部材の位置が異なる。
【図19B】図10の図と類似の、編物品を係合する要素の異なった面の断面図であるが、構成部材の位置が異なる。
【図19C】図11の図と類似の、編物品を係合する要素の異なった面の断面図であるが、構成部材の位置が異なる。
【図20】動作サイクルの最初のステップにおける装置の側面図である。
【図21】図20のXXI―XXIについての平面図である。
【図22】図20に示したステップに続く動作ステップにおける筒状部材のみの側面図である。
【図23】図22のXXIII―XXIIIについての平面図である。
【図24】図22のステップに続く動作ステップの装置の側面図である。
【図25】図24の位置に対応する、タブが引き出されて持ち上げられ、編物品がそのタブに装着された状態の筒状部材の不等角投影図である。
【図26】3つの異なった動作位置における編物品を係合する要素の編物品をその要素に係合した状態の断面図である。
【図27】3つの異なった動作位置における編物品を係合する要素の編物品をその要素に係合した状態の断面図である。
【図28】3つの異なった動作位置における編物品を係合する要素の編物品をその要素に係合した状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、本発明の非限定的な実際の実施形態を示す、前述の記述及び添付図面によってよりよく理解できる。より詳細に、以下に図面の説明を示す。
【0024】
添付図面において、図1〜図9は装置の機械的部分とそれに関連する運動のみを示しており、図20〜図28は、概略的かつ簡略化した図の形で、編物品を処理中の装置又は装置の一部を示している。
【0025】
図示例においては、内部に引き伸ばし手段(この例においては引き出し可能なタブとして設計された)を配置した筒状部材から構成される装着部材を備えている。編物品は、本明細書には記載していないが、従来の周知の方法で装着部材に装着することができる。しかしながら、装着部材は、異なった構成を取ってもよいこと、例えば、装着部材はタブ又は他の適切な引き伸ばし手段のみで形成してもよいことを覚えておかなければならない。
【0026】
特に図1〜図9を参照すると、全体を1で表す装置は、全体を3で表し、かつ適切な構造(図示せず)で支持されている筒状部材を含む。筒状部材3は、装置1の一体部分となる、より複雑な機械の複数のステーションを通して筒状編物品を移動させる要素であってよい。
【0027】
筒状部材3は、上述の筒状部材の軸延長線と平行で、かつ筒状部材3の上端部で終わる4つのスリット7を有する円筒状の外壁5を有する。円筒壁5内に収容されているのは、スリット7を通して径方向に引き出す運動と、軸方向に持ち上げる、すなわち、筒状部材3の軸Aに平行な運動とを備えた4つのタブ9である。
【0028】
筒状部材3は、図示例においては垂直に配置されているが、機械の残りの部分の構成に応じて、水平に又は任意に傾斜させて配置することもできる。
【0029】
図5においては、タブ9は、筒状部材3の円筒壁の内部に引き込まれており、図1、図2においては、径方向に引き出されており、図4においては、径方向に引き出され、かつ垂直に動かされて筒状部材3の上端部から突出している。タブ9を径方向及び軸方向に引き出す運動については、図15〜図18を特に参照して以下により詳細に記載する。
【0030】
筒状部材3の上方に配置されるのは、全体が11として表されるヘッドで、そのヘッドは、縫合すべき編物品の開いた爪先部を(その端部に沿って)係合するための取出部材を備え、取出部材は、筒状部材3上に取り付けられたヘッド11に達する。これについては、次の図20〜図28に概略的に示されている動作サイクルを参照して詳細に後述する。
【0031】
ヘッド11は、筒状編物品の爪先部を係合する4つの係合要素を含み、13で表される係合要素の各々は、プレート15を有し、プレート15は、以下に記述する各制御部材を有する1列の針17に関連付けられている。針17は、編物品の縫合すべき爪先の端部に沿った1列の縫い目を係合する(図19〜図28を参照してより詳細に後述する)。
【0032】
図3の平面図から詳細に分かるように、係合要素13は、筒状部材3の軸Aに平行なヒンジ軸に沿って互いにヒンジ留めされている。係合要素13は、開いた形状とすることができ、その形状においては、係合要素13は、正方形の辺に沿って配置される。このように、プレート15は、正方形を底面とする一種の平行六面体を画定する。この形状は、図1〜図4に詳細に示されている。正方形の中央は、筒状部材3の幾何学軸A上にある。
【0033】
係合要素13によって形成された正方形の2つの向かい合う頂点を互いの方向に移動させることによって、その形状を上記の正方形の位置から平坦な又は引き伸ばされた位置に変更する。その位置においては、係合要素13は、2つが互いに揃えられ、2対の揃えられた係合要素13は、相対向している。この平坦形状を、図5〜図8に詳細に示す。
【0034】
係合要素13の上述の2つの形状の1つから他方へ移る運動は、固定構造(図示せず)に支持された1対のピストンシリンダ・アクチュエータ19によって制御され、ピストンシリンダ・アクチュエータ19のピストンロッド19Aは、各支持体21に結合され、支持体の各々に、4つの係合要素13のうちの2つがヒンジ留めされている。この配置で、アクチュエータ19の伸縮運動によって、係合要素の対向するヒンジ軸は互いに近づき、離れる。結果として、開いた形状(図1〜図4)から閉じた平坦形状(図5〜図8)に移る。
【0035】
支持体21の各々も、各ピストンシリンダ・アクチュエータ23を支持し、各ピストンシリンダ・アクチュエータ23のピストンロッド23Aは、ブラケット25に結合され、次に別のピストンシリンダ・アクチュエータ27を支持する。ピストンシリンダ・アクチュエータ27のピストンロッド27Aは、筒状部材3の軸Aの方向に対して90度の方向に伸長する直線状のバー29の各々に結合される。以下に明らかにするように、2つのバー29は、アクチュエータ23、27が与える運動のために互いに協働し、筒状編物品を、筒状部材3の軸Aと平行な、筒状編物品の縦伸びの方向に引き伸ばす機能を果たし、ミシンのガイドへの挿入を容易にする。
【0036】
係合要素13の各々は、図9〜図14を特に参照して記述する形状を有する。係合要素13は、プレート15の寸法が異なる以外は、ほぼ同じである。従って、これらの要素の1つのみについて以下に説明する。
【0037】
各係合要素の本体を形成する各プレート15は、以下に記述する1組の部材を収容する厚い中央部15Aと、薄い下位部15Bとを有する。プレート15の部分15Bの下端部で、その水平端部に沿って、プレート15の端に並んで複数の孔33が設けられている。数及び位置について、孔33と対応するように設けられた針17は、孔33に挿入することができる。各プレート15に関連付けられた針17は、ブラケット35によって支持され、対応するプレート15の延長線に直行する方向に可動である。その運動は、プレート15と一体のガイド37にガイドされ、プレート15の厚い部分15Aに収容されたピストンシリンダ・アクチュエータ39によって制御される。図10において、ピストンシリンダ・アクチュエータ39は、伸長した位置で示されており、その位置においては、針17を支持するブラケット35は、ブラケット35を支持するプレート15と距離をおいており、針17が連続的に孔33から引き出される。ピストンシリンダ・アクチュエータ39が収縮すると、各ブラケット35は、各プレート15の厚い部分15Aに設けられた止まりねじ孔45にねじ込まれた支柱43の外回りに差し込まれた圧縮ばね41を用いて、孔33に挿入された針17と閉じた構成になる(図11を参照)。
【0038】
圧縮ばね49によって図9〜11に示された位置において応力を与えられた引抜き手段47を、各ブラケット35に取り付ける。各引抜き手段47は、位置及び数について、各ブラケット35で支持された針17と対応する孔51を有する。このようにして、ブラケット35が支持プレート15に対してばね41で強く押されると、針17は、各エキストラクタ47を貫通して移動し、孔33を貫通することができる。引抜き手段47が各プレート15の部分15Bと接触すると、ブラケット35のプレート15に対する閉じ運動も、バネ49の圧縮を引き起こす。
【0039】
引抜き手段47の真上で、ストップ部55がプレート15の部分15Bと一体になっている。このストップ部は、次に説明するように、編物品の爪先の端縁部又は部分を、ミシンのガイド61に挿入する前に、一直線に揃えるために設けられている。
【0040】
ヘッド11は、2つの二次ユニット63によって完結する。二次ユニット63は、編物品の平坦な爪先の端部を係合する二次要素を支持する。各ユニット63は、支持構造(図示せず)と一体となった支持体65によって支持される。ガイド67は(ピストンシリンダ・アクチュエータ71を支持するスライド69は、ガイド67に従って動く)、支持体65に結合される。特に図12、13、14において詳細に分かるように、各スライド69は、係合要素13のうちの1つの対応するプレート15にヒンジ留めされている。このようにして、係合要素13の形状の変更を制御するピストンシリンダ・アクチュエータ19も、プレート15の揺動・並進運動に続くガイド67に従ったスライド69の双方向矢印f69(図13、図14)の方向へのスライド運動を引き起こす。
【0041】
各ピストンシリンダ・アクチュエータ71のピストンロッド71Aは、ブロック73に結合されており、ブロック73は、係合要素13が閉じることによって編物品の爪先の端部が平坦な位置を取ったとき、その端部を係合する二次要素を形成する針75を支持する。これについては、以下に説明する。
【0042】
円筒壁5にあるスリット7を通しての引き出しを可能にし、筒状部材3の終端からの軸方向への取り外しを可能にするタブ9の筒状部材3に対する径方向への引き出し運動及び軸方向への並進運動は、図15〜図18において詳細に示す機構を用いて得られる。タブ9は、各々、筒状部材3の軸Aに平行な各タブの直線的な端部9Bに対して傾斜した1対のスロット9Aを備えている。2つの傾斜したスロット9Aの外に、各タブは、ほぼ径方向に伸張するスロット9Cを有する。
【0043】
径方向スロット9Cに係合するのは、ピストンシリンダ・アクチュエータ(図示せず)のロッド85に結合されたブロック83と一体のピン81である。筒状部材3の軸Aに平行の双方向矢印f85に従ったロッド85の並進運動は、タブ9のグループの軸方向へのスライドを引き起こし、このようにして、筒状部材3の正面の閉鎖カバー3A(図16)に作られたスリットを通して筒状部材3の上方終端部からタブ9のグループを引き出すことができる。
【0044】
ブロック83は、4つの貫通孔を有し、その孔を通して、リング89に結合された4つの対応するバー又は支柱87が伸長し、ブロック83に作られたホール内をスライドする。ブロック83の上方には、支柱87が、ピンを備えたセクタ89に結合されており、ピンは、傾斜したスロット9Aに挿入されている。筒状部材3の軸Aに平行な矢印f87に従ったバー又は支柱87の並進運動は、セクタ89と一体のピンが係合するスロット9Aの傾きにより、結果としてタブ9を径方向に引き出す運動を引き起こす。筒状部材3に対してのタブ9の径方向及び軸方向に引き出す運動は、ロッド85及びバーもしくは支柱87を別々に動作させることによって得られる。
【0045】
本発明による装置の機械的構造を説明したが、その装置の動作について、特に図20〜図28を参照して以下説明する。
【0046】
その装置を用いて処理すべき編物品M(一般的にはソックス)を、図20に示すように筒状部材3の外側に装着する。この位置においては、タブ9は、筒状部材3の内側に引き込まれており、編物品Mの爪先部Pは、筒状部材3の上端部の下方にあって、筒状部材3の円形の上端部に対して必ずしも揃った位置にはない。この上端部に位置を揃えることは、後に説明するように、次の処理工程で達成することができる。編物品Mは、一般的に爪先部ポケットS1及び踵部ポケットSTを有する、爪先部ポケットS1及び踵部ポケットSTは、周知の技術を用いて、筒状部材3に対して特定の角度位置に手動又は自動で位置決めされる。
【0047】
ヘッド11は、その係合要素13が開いた位置で配置されて、すなわち、多角形に伸ばされた位置に沿って、特に(等しく伸長した4つの要素13を備えるように)平面で正方形の位置に(図3)配置されて、筒状部材3の上方に待機している。
【0048】
次の動作ステップにおいて、図15〜図18を参照して記述された機構を用いて、タブ9は、筒状部材3の円筒壁5から径方向に引き出され、図22、図23に示す位置を取る。タブ9のこの伸長運動の結果として、筒状部材3の壁5の外側に被せられた編物品Mは、引き伸ばされ、特に図23の平面図で示す形状を取る。編物品Mの閉じるべき爪先部を確定する端部Pは、ほぼ正方形に沿って配置され、その正方形の辺の長さは、係合要素13のプレート15の(図面の)横方向の長さとほぼ等しく、かつ2つの連続したタブ9の長手方向の端部9B間の距離に対応する。
【0049】
次のステップにおいて、タブ9は、筒状部材3の軸Aと平行に上方に動かされ、タブ9と共に編物品Mが引き寄せられ、結果として、編物品Mの一部が筒状部材3から滑り抜ける。図25は、タブ9の径方向及び軸方向への引き出しという2つの運動の後に、タブ9と、爪先部Pを有する編物品Mとが筒状部材3に対して取る位置の不等角投影図を示す。タブ9を引き上げると、編物品の爪先部Pの端部は、係合要素13の4つのプレート15が支持するストップ部55と十分に接触する。図25で取られた形状で編物品Mの4つの端縁部は、実際に、これら縁部が4つのプレート15の薄い部分15Bと各要素13のブラケット35が支持する4列の針17の各々との間に挿入された位置にある。このために、ブラケット35は、4つのピストンシリンダ・アクチュエータ39の各々の伸長によって開いた位置になる。4つの係合要素13の4組の針17に関連付けられた4つの引抜き手段47も、各プレート15の薄い部分15Bに対して距離をおくことによって、爪先部Pの端部がストップ部55に接触するまで爪先部Pを挿入するために十分な間隔を残している。タブ9の引き上げストロークは、編物品Mの爪先部Pの端部全体を4つのプレート15のストップ部55に接触させるのに十分である。その結果、端部は、最初は揃っていない状態で配置されていたとしても、筒状部材3の軸Aに直交する平面上で配置される。
【0050】
この位置に達すると、アクチュエータ39が収縮することで、ブラケット35は、圧縮ばね41押圧下で、プレート15の方向に動くことが可能になり、針17は爪先部の編地に連続的に挿入される。4つのブラケット35のうちの1つが支持する各組の針17は、2つの隣り合うタブ9によって直線状に保持された編物品Mの爪先部の対応する縁部に挿入される。この閉じ運動で、引抜き手段47は、編物品Mの編地を押しつけている各プレート15の薄い部分15Bに接触する。ブラケット35が、圧縮ばね41の押圧によって閉じると、タブ9は編物品から抜き取られ、筒状部材3の内部に完全に引き込められる。
【0051】
次のステップにおいて、ピストンシリンダ・アクチュエータ19が伸長することによって、係合要素13は正方形の形状(図3、図3Aの平面図に示す)から図6、図6Aの平面図に示される直線的な形状に移る。係合要素13と、それに関連付けられた部材とが取る位置、また、このステップにおいて編物品Mの編地が取る位置とを、図26に示す。
【0052】
バー29が閉じられて、4つの係合要素13が支持する4組の針17が係合する領域の真下で編物品Mの編地を固定する。係合要素13が平坦形状で閉じることによっても、第2の針75は、対向する2対のプレート15が互いの方向に動くことによって折りたたまれた編物品の爪先部の2つの端点を貫通する。第2の針75も、その長手方向の軸に平行な運動を有し、編物品を形成する編地への挿入及び編地からの引き出しを容易にする。この運動は、対応するブロック73に収容された各ピストンシリンダ・アクチュエータ91(詳細は図13Aを参照)を用いて得られる。
【0053】
これらの針75は、編物品の編地に係合されると、ピストンシリンダ・アクチュエータ71によって引き上げることができ、折り畳まれた平坦な爪先の端部の終端において、バー29に対して編地を上方に引っ張る。
【0054】
図27に示す次のステップにおいて、バー29は、アクチュエータ23によって係合要素13から離され、針17とバー29との間の編物品の一部を引き伸ばす。つまり、この編地の引き伸ばされた部分は、この時点でガイド61に挿入される。このガイド61は、係合要素13のグループの下、係合要素13とバー29との間で並進運動を与えられる。あるいは、ヘッド11は、並んだ針17と平行な方向に、ミシンの固定ガイド61に向かって横に動くことができる。
【0055】
この時点で、ピストンシリンダ・アクチュエータ39を伸長して、その結果、編物品の編地から針17を引き抜くことによって、編物品を外すことができる。この引き抜きは、引抜き手段47の動作によって容易になる。第2の針75も、各アクチュエータ91によって引き抜かれる。アクチュエータ27を用いてバー29を開くことによって編物品を完全に外す。ヘッド11からの編物品の取り外しは、ヘッド11とガイド又は裁断機61との間の相対的な引き抜き運動と共に生じる。その運動は、後者によって行われることが好ましい。このようにして、爪先の端部が、プレート15の領域から取り外される。続いて、ガイド61をガイド61の縦伸長と平行に動かして、編物品Mを装置の動作領域から取り外す。タブ9及び/又は筒状部材3からの編物品の取り外しは、ジョー又は他の同等の手段を用いて行うことができる(周知であり、図示せず)。
【0056】
アクチュエータ19により係合要素13を開くことによって、係合要素13は広げられた形状に戻り、次の編物品を受け取る。
【0057】
ガイド又は裁断機61に沿った編物品のミシンの針の方への運動は、周知の方法で生じる。
【0058】
図面は、単に本発明の結果の実例としてのみ提供する一例を示すものであり、その結果が基づく概念の範囲を逸脱することなく、様々な形態及び配置を取ってもよいことが理解できるであろう。添付請求項の参照番号のいずれも、記述及び図面を参照して上述の請求項を読むのを容易にするために提供されるものであり、請求項が示す保護の範囲を制限するものではない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
縫合すべき開いた爪先部を有する筒状編物品を処理する方法であって、
・前記筒状編物品を、前記爪先部が開いた形状で装着部材に置き、前記筒状編物品の開いている爪先部を外側へ拡げるステップと、
・複数の位置の前記爪先の端部の第1部分と、複数の位置の前記爪先部の第2部分とを係合するステップと、
・前記端部の第1部分と前記端部の第2部分を互いに隣接して置き、前記爪先部をほぼ直線的な平坦形状にするステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記開いた爪先部が多角形状に配置され、前記爪先の端部の連続した部分がほとんど多角形の辺に沿って配置され、前記多角形の各辺が、各係合要素によって係合されて、前記多角形の辺を揃え、前記爪先部にほぼ直線的な平坦形状を取らせることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記編物品の爪先部が、装着部材上に配置されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記爪先部が、前記装着部材上に配置されるとき、多角形状を取ることを特徴とする請求項2又は3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記編物品の爪先部を前記装着部材上に配置した後、次に前記編物品の爪先部を引き伸ばし、前記多角形状を取る前記装着部材の外表面から引離すこと、前記装着部材はほぼ筒形状を有することを特徴とする請求項2又は3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記多角形が、四角形、好ましくは長方形、さらにより好ましくは正方形であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記編物品の爪先部が、多角形状のまま前記装着部材から取り外され、次に前記多角形の辺が、前記各係合要素によって係合され、ほぼ直線的な平坦形状を取るよう揃えられることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ほぼ平坦形状の前記爪先部の先端部が、第2係合要素によって係合されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記編物品の爪先の端部が、前記ガイドの長手方向の伸長と平行な方向に引き伸ばされることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記爪先部が前記ほぼ平坦形状を取るとき、前記編物品が長手方向に引き伸ばされることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記編物品が、前記爪先部の縫合を行うためにガイド又は裁断機に挿入されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記編物品が、長手方向に引き伸ばされた後、前記ガイドに挿入されることを特徴とする請求項10又は11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ガイド及び前記係合要素は、互いに引離されて前記係合要素から前記編物品を完全に外すことを特徴とする請求項6又は11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
装着部材に編物品を装着し、前記編物品の爪先の端部の連続した部分を多角形の辺に沿って配置して前記編物品の前記爪先部が多角形状を取るようにするステップと、
係合部材を用いて前記端部を係合するステップと、
前記係合部材を平坦形状で互いに隣接するように位置決め、前記編物品の爪先部を平坦にするステップと、
前記編物品を長手方向に引き伸ばすステップと、
前記編物品をガイドに挿入するステップと、
前記編物品を前記係合要素から外し、前記ガイド及び前記係合要素を互いに引離すステップと、
前記編物品を前記ガイドに沿って縫合手段の方向に動かすステップと
を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
ソックス等の開いた爪先部を有する筒状編物品を処理する装置であって、前記編物品の爪先の端部の連続した部分を多角形の辺に沿って配置して、前記爪先部が多角形状を取るようにする引き伸ばし手段を備えることを特徴とする装置。
【請求項16】
前記編物品の爪先の端部の部分の各々を係合する複数の係合要素をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記係合要素は、前記多角形の辺に沿った開いた形状と、前記係合要素の第1グループが前記係合要素第2グループと互いに揃えられ、隣接して配置された平坦な位置とを、交互に取ることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
ソックス等の縫合すべき開いた爪先部を有する筒状編物品を処理する方法であって、
爪先の端部の連続した部分を多角形の辺にほとんど沿って配置して、ほぼ多角形状に編物品の爪先部を配置するステップと、
係合要素を用いて前記爪先の端部の各部分を係合するステップと
を特徴とする方法。
【請求項19】
前記多角形の辺を揃えて、前記爪先部にほぼ直線的な平坦形状を取らせるステップを備えることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項1】
縫合すべき開いた爪先部を有する筒状編物品を処理する方法であって、
・前記筒状編物品を、前記爪先部が開いた形状で装着部材に置き、前記筒状編物品の開いている爪先部を外側へ拡げるステップと、
・複数の位置の前記爪先の端部の第1部分と、複数の位置の前記爪先部の第2部分とを係合するステップと、
・前記端部の第1部分と前記端部の第2部分を互いに隣接して置き、前記爪先部をほぼ直線的な平坦形状にするステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記開いた爪先部が多角形状に配置され、前記爪先の端部の連続した部分がほとんど多角形の辺に沿って配置され、前記多角形の各辺が、各係合要素によって係合されて、前記多角形の辺を揃え、前記爪先部にほぼ直線的な平坦形状を取らせることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記編物品の爪先部が、装着部材上に配置されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記爪先部が、前記装着部材上に配置されるとき、多角形状を取ることを特徴とする請求項2又は3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記編物品の爪先部を前記装着部材上に配置した後、次に前記編物品の爪先部を引き伸ばし、前記多角形状を取る前記装着部材の外表面から引離すこと、前記装着部材はほぼ筒形状を有することを特徴とする請求項2又は3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記多角形が、四角形、好ましくは長方形、さらにより好ましくは正方形であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記編物品の爪先部が、多角形状のまま前記装着部材から取り外され、次に前記多角形の辺が、前記各係合要素によって係合され、ほぼ直線的な平坦形状を取るよう揃えられることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ほぼ平坦形状の前記爪先部の先端部が、第2係合要素によって係合されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記編物品の爪先の端部が、前記ガイドの長手方向の伸長と平行な方向に引き伸ばされることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記爪先部が前記ほぼ平坦形状を取るとき、前記編物品が長手方向に引き伸ばされることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記編物品が、前記爪先部の縫合を行うためにガイド又は裁断機に挿入されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記編物品が、長手方向に引き伸ばされた後、前記ガイドに挿入されることを特徴とする請求項10又は11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ガイド及び前記係合要素は、互いに引離されて前記係合要素から前記編物品を完全に外すことを特徴とする請求項6又は11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
装着部材に編物品を装着し、前記編物品の爪先の端部の連続した部分を多角形の辺に沿って配置して前記編物品の前記爪先部が多角形状を取るようにするステップと、
係合部材を用いて前記端部を係合するステップと、
前記係合部材を平坦形状で互いに隣接するように位置決め、前記編物品の爪先部を平坦にするステップと、
前記編物品を長手方向に引き伸ばすステップと、
前記編物品をガイドに挿入するステップと、
前記編物品を前記係合要素から外し、前記ガイド及び前記係合要素を互いに引離すステップと、
前記編物品を前記ガイドに沿って縫合手段の方向に動かすステップと
を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
ソックス等の開いた爪先部を有する筒状編物品を処理する装置であって、前記編物品の爪先の端部の連続した部分を多角形の辺に沿って配置して、前記爪先部が多角形状を取るようにする引き伸ばし手段を備えることを特徴とする装置。
【請求項16】
前記編物品の爪先の端部の部分の各々を係合する複数の係合要素をさらに含むことを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記係合要素は、前記多角形の辺に沿った開いた形状と、前記係合要素の第1グループが前記係合要素第2グループと互いに揃えられ、隣接して配置された平坦な位置とを、交互に取ることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
ソックス等の縫合すべき開いた爪先部を有する筒状編物品を処理する方法であって、
爪先の端部の連続した部分を多角形の辺にほとんど沿って配置して、ほぼ多角形状に編物品の爪先部を配置するステップと、
係合要素を用いて前記爪先の端部の各部分を係合するステップと
を特徴とする方法。
【請求項19】
前記多角形の辺を揃えて、前記爪先部にほぼ直線的な平坦形状を取らせるステップを備えることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【図1】
【図1A】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図3A】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図7A】
【図8】
【図8A】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図13A】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図1A】
【図2】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図3A】
【図4】
【図4A】
【図5】
【図5A】
【図6】
【図6A】
【図7】
【図7A】
【図8】
【図8A】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図13A】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2012−96059(P2012−96059A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−4904(P2012−4904)
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【分割の表示】特願2007−545114(P2007−545114)の分割
【原出願日】平成17年12月7日(2005.12.7)
【出願人】(505386845)ゴールデン レデイ カンパニー ソチエタ ペル アチオーニ (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年1月13日(2012.1.13)
【分割の表示】特願2007−545114(P2007−545114)の分割
【原出願日】平成17年12月7日(2005.12.7)
【出願人】(505386845)ゴールデン レデイ カンパニー ソチエタ ペル アチオーニ (12)
【Fターム(参考)】
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