ソフウェア・ライセンス管理システム
【課題】本発明の課題は、簡単で容易にソフトウェア製品のライセンス管理を行うシステムを提供することである。
【解決手段】ＵＲＬと商品識別情報が符号化された二次元コードを有するホログラムを用いて、ソフトウェア製品のラインセンス・キーを取得するシステムであって、前記システムは、ホログラムの二次元コードを撮影して、ＵＲＬと商品識別情報を復号して、復号した情報を用いてライセンス発行サーバ装置にアクセスして、返信されたユーザ登録画面を表示させて、ユーザ登録データを受け付けてライセンス発行サーバ装置に送信して、電子メールでライセンス・キーを受信する携帯端末装置と、携帯端末装置が送信する商品識別情報を含むＵＲＬを受信して、ユーザ登録画面を返信して、携帯端末装置から、ユーザ登録データを受信して、ライセンス・キーを電子メールで発行するライセンス発行サーバ装置から構成されるライセンス管理システムである。
【解決手段】ＵＲＬと商品識別情報が符号化された二次元コードを有するホログラムを用いて、ソフトウェア製品のラインセンス・キーを取得するシステムであって、前記システムは、ホログラムの二次元コードを撮影して、ＵＲＬと商品識別情報を復号して、復号した情報を用いてライセンス発行サーバ装置にアクセスして、返信されたユーザ登録画面を表示させて、ユーザ登録データを受け付けてライセンス発行サーバ装置に送信して、電子メールでライセンス・キーを受信する携帯端末装置と、携帯端末装置が送信する商品識別情報を含むＵＲＬを受信して、ユーザ登録画面を返信して、携帯端末装置から、ユーザ登録データを受信して、ライセンス・キーを電子メールで発行するライセンス発行サーバ装置から構成されるライセンス管理システムである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ソフトウェア製品の利用者に使用を許可するためのライセンス・キー（=使用許可証）を発行することでソフウェア・ライセンスを管理するシステムに関するものである。
本発明は、ソフトウェア製品利用者がインターネットを利用してユーザ情報を登録する場合に、特に有用である。
【背景技術】
【０００２】
ソフトウェア製品は、複製が容易に行えることから、流通している製品が真正であることを保証することが益々重要となっている。
そこで、流通過程の製品には、これが真正なものであることを保証するために、偽造困難なホログラムを張りつけている。
さらには、利用者が製品に付属するプロダクト・キーを提示することで、真正な製品を保有することを証明すると、ライセンス・キーが与えられて、ソフトウェアを使用できるようにしている。
【０００３】
たとえば、特許文献１では、ホログラムと製品の真正性情報を暗号化して埋め込んだ二次元コード１３を有する製品認証ラベル１０に、復号鍵の固有ＩＤ鍵コード１５とを用いることにより、製品認証ラベル１０の二次元コード１３の情報を復号して、製品の真正性を確認させる技術が開示されている。
また、特許文献２では、正規のプロダクトＩＤ（＝プロダクト・キー）をキーボード５から入力すると（Ｓ１〜Ｓ７）、ソフトウエアプログラムのインストールがなされる（Ｓ２５）技術が開示されている。
【特許文献１】特開２００６−２２９８５２号公報（段落００４２、段落００４５−段落００４６、図５、７）
【特許文献２】特開２００２−２５８９６３号公報（段落００４３−段落００４９、図３、４）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１の技術では、暗号化された製品真正性情報を復号する鍵を入手する手間を要する。また、ホログラムを有する製品認証ラベルは、真正であるが、ラベルに記録された二次元コードが真正であるか否か不明である。
あるいは、特許文献２の技術では、プロダクト・キーを目視してキー入力するので、入力ミスが起こりやすく利便性に欠ける。また目視できるプロダクト・キーは、簡単に偽造できてしまうので、製品が真正であるか否かを判定できない。
【０００５】
本発明は以上のような事情を解決するためになされたものであって、本発明の課題は、簡単で容易にソフトウェア製品のライセンス管理を行うシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、以下の各態様に記載の手段により、前記課題を解決する。
すなわち、本願発明の第１の態様は、二次元コードを有するホログラムと、ネットワーク接続された携帯端末装置とライセンス発行サーバ装置から構成されるシステムであって、前記携帯端末装置は、ホログラムの二次元コードを撮影して画像データを作成する電子カメラと、二次元コードの画像データを復号して、ＵＲＬと商品識別情報を含む文字列を生成する二次元コード復号手段と、前記文字列の商品識別情報を含むＵＲＬからライセンス発行サーバ装置にアクセスして、ユーザ登録画面を受信して表示するＷＥＢブラウザと、ユーザ登録画面に入力された電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受け付けて、ライセンス発行サーバ装置に送信する登録データ受付手段と、ラインセンス・キーを含む電子メールを受信するメール受信手段と、を備える端末装置であって、前記ライセンス発行サーバ装置は、前記携帯端末装置が送信する商品識別情報を含むＵＲＬを受信して、ユーザ登録画面を返信する登録画面返信手段と、携帯端末装置から、電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受信して、ライセンス・キーを含む電子メールを作成して、該当する電子メールアドレスに送信するライセンス情報発行手段と、を備えるサーバ装置であることを特徴とするライセンス管理システムである。
【０００７】
ここで、偽造が困難なホログラムから読み取った商品識別情報（＝プロダクト・キー）を用いて、使用許可情報（＝ライセンス・キー）を発行することが可能である。
【０００８】
本願発明の第２の態様は、前記ライセンス発行サーバ装置は、商品識別情報を含む認証情報を記憶する記憶手段と、認証情報を参照して、受信したＵＲＬに含まれる商品識別情報が認証情報の商品識別情報と一致すれば、これを認証する認証手段と、を備えて、認証手段が認証した場合には、前記登録画面返信手段が携帯端末装置に登録画面を返信することを特徴とする請求項１に記載のライセンス管理システムである。
【発明の効果】
【０００９】
本願発明によれば、
（１）製品が真正であることを判定する情報を簡単で容易に作成することが出来る。
（２）製品が真正であることを確実に判定できして、ライセンス管理することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。
【００１１】
図１は、本発明によるライセンス管理システム１の概要を説明する図である。
本発明によるライセンス管理システム１は、携帯端末装置２００とライセンス発行サーバ装置３００と、ホログラム４００（ホログラムは、たとえば、ステッカー表面に形成されている。以下、ホログラム・ステッカー）と、ＣＤ−ＲＯＭ５００と、パソコン７００から構成される。本発明によるライセンス管理システム１は、ＣＤ−ＲＯＭ５００が記録するコンピュータプログラム等のコンテンツをライセンス発行サーバ３００から使用許可情報（たとえば、ライセンス・キー）を入手して、パソコン７００にインストールを行うシステムである。
【００１２】
ＣＤ−ＲＯＭ５００には、偽造防止のため、ホログラム・ステッカー４００が貼られており、ステッカーの中にホログラムで二次元コードが形成されている。二次元コードにはライセンス発行サーバ装置３００のＵＲＬとＣＤ−ＲＯＭ５００のコンテンツの商品識別情報（たとえば、プロダクト・キー）がコード化されている。
【００１３】
ＣＤ−ＲＯＭ５００の購入者は、携帯端末装置２００を用いてＣＤ−ＲＯＭ５００に付属するホログラム・ステッカー４００の二次元コードを撮影して、ライセンス発行サーバ装置３００のＵＲＬ（Uniform Resource Locatorの略）とＣＤ−ＲＯＭ５００の商品識別情報を復号する。次に、携帯端末装置２００がＵＲＬとプロダクト・キーを使って、ライセンス発行サーバ装置３００にアクセスを行う。
【００１４】
ライセンス発行サーバ装置３００には、プロダクト・キーとライセンス・キーが対応づけられて記録されており、携帯端末装置２００から送信されてきたプロダクト・キーがライセンス発行サーバ３００に存在すれば、ユーザ登録画面を携帯端末装置に送信して、ユーザ登録を行わせる。ユーザ登録が完了すれば、プロダクト・キーに対応づけられたライセンス・キーを携帯端末装置２００に返信する。携帯端末装置２００から送信されてきたプロダクト・キーがライセンス発行サーバ装置３００に存在しなければ、偽のプロダクト・キーとして、ユーザ登録の処理を行わない。
【００１５】
携帯端末装置２００に発行サーバ装置３００からライセンス・キーが返信されると、ＣＤ‐ＲＯＭの所有者は、ライセンス・キーを用いることにより、ＣＤ−ＲＯＭのコンテンツをパソコン７００にインストールして使用することができるようになる。
【００１６】
図２は、携帯端末装置２００の詳細な構成図である。
携帯端末装置２００は、ＣＰＵ２０１と、表示部２０２と、電子カメラ２０３と、通信部２０４と、入力部２０５と、メモリ２０９と、アプリケーション・プログラムを備える。
【００１７】
表示部２０２は、ＬＣＤやＥＬである。電子カメラ２０３は、ＣＣＤやＭＯＳである。
通信部２０４は、アンテナコイルである。入力部２０５は、キーボタンやタッチパネルである。メモリ２０９は、半導体メモリや磁気メモリである。アプリケーション・プログラムは、二次元コード復号手段２１０と、ＷＥＢブラウザ２２０と、登録データ受付手段２３０と、メール受信手段２４０から構成される。
【００１８】
ＣＰＵ２０１は、アプリケーション・プログラムを実行して、各種手段を実現する。
電子カメラ２０３は、ホログラム・ステッカー４００の二次元コードを撮影して画像データを作成して、メモリ２０９に保持する。
通信部２０４は、電話網に中継するための基地局と無線接続して、データを送受信する。
【００１９】
二次元コード復号手段２１０は、メモリ２０９に保持された二次元コードの画像データを復号して、ＵＲＬ（Uniform Resource Locatorの略）と商品識別情報（たとえば、プロダクト・キー）を含む文字列を生成する。
【００２０】
ＷＥＢブラウザ２２０は、復号した文字列から商品識別情報を含むＵＲＬを作成して、ライセンス発行サーバ装置３００にアクセスする。更に、ライセンス発行サーバ装置３００から返信されたユーザ登録画面を受信して、表示部２０２に表示する。ＷＥＢブラウザ２２０は、表示部２０２にユーザ登録画面を表示して、ＣＤ−ＲＯＭ５００の所有者にユーザ情報を入力させる。登録データ受付手段２３０は、入力部２０５から入力されたＣＤ−ＲＯＭ５００の所有者の電子メールアドレスを含む登録データを受け付けて、ライセンス発行サーバ装置３００に送信する。
【００２１】
メール受信手段２４０は、メールサーバ装置（図示せず）から電子メールを受信する手段であり、ライセンス発行サーバ装置３００からライセンス・キーが書かれた電子メールを受信する。
【００２２】
図３は、ライセンス発行サーバ装置３００の詳細な構成図である。
ライセンス発行サーバ装置３００は、ＣＰＵ３０１と、通信部３０８と、メモリ３０９と、アプリケーション・プログラムとを備える。
【００２３】
通信部３０８は、ネットワーク接続デバイスである。
メモリ３０９は、半導体メモリや磁気メモリである。
【００２４】
ＣＰＵ３０１は、アプリケーション・プログラムを実行して、各種手段を実現する。
通信部３０８は、ネットワーク上の他の装置の通信部と接続する。
メモリ３０９は、データベース３９８を記憶しており、データベース３９８には、商品識別情報（たとえばプロダクト・キー）を含む認証情報３９１と、ユーザ登録情報３９５と、ライセンス・キーを含むライセンス情報３９７が登録されている。
【００２５】
アプリケーション・プログラムは、認証手段３１０と、登録画面返信手段３２０と、ライセンス情報発行手段３３０とから構成される。
【００２６】
認証手段３１０は、携帯端末装置２００が送信する商品識別情報（たとえばプロダクト・キー）を含むＵＲＬを受信して、プロダクト・キーを検索キーにして、データベースの認証情報３９１を検索し、検索キーと一致するプロダクト・キーが存在すれば認証する。一致しなければ認証を行わずに、プロダクト・キーが異なるとのエラーメッセージを返す。
登録画面返信手段３２０は、認証手段３１０が認証に成功した場合には、携帯端末装置２００にユーザ登録画面を返信する。
なお、登録画面返信手段３２０は、認証手段３１０の結果を用いずに、携帯端末装置２００が送信する商品識別情報を含むＵＲＬを受信して、登録画面を返信してもよい。
【００２７】
ライセンス情報発行手段３３０は、携帯端末装置２００から、ＣＤ−ＲＯＭ５００を所有しているユーザの電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受信して、データベース３９８に登録する。更に、携帯端末装置２００から送信されてきたプロダクト・キーに対応するライセンス・キーをデータベース３９８から選択して、このライセンス・キーを含む電子メールを作成して、ユーザ登録情報に記載されている電子メールアドレスに送信する。
【００２８】
本実施形態では、ライセンス情報３９７のライセンス・キーをプロダクト・キーと関連付けてデータベース３９８に記憶しておき、ライセンス情報発行手段３３０は、プロダクト・キーを検索キーにして、ライセンス・キーを選択している。プロダクト・キーとライセンス・キーをそれぞれユニークな値にしておき、一つのプロダクト・キーに対して、一つのライセンス・キーを対応づけておく。一度発行したライセンス・キーに対しては、そのプロダクト・キーに対してライセンス・キー発行済みのフラグをつける。同じプロダクト・キーで再度ライセンス・キーを求めてきた場合は、ユーザに再度メールアドレス等を入力させて、ライセンス・キーのユーザ登録情報を参照し、登録されているユーザかどうかを確認する。
こうすることにより、ＣＤ−ＲＯＭ５００を複製して偽造品が出回ったとしても、正規購入者がユーザ登録を行えば、偽造品にはライセンス・キーが付与されないため使用ができない。
【００２９】
他の実施方法としては、１つのライセンス・キーに対して複数のプロダクト・キーを関連づけてデータベース３９８に記憶しておく。例えばロット単位でライセンス・キーを同じにしておけば、ＣＤ−ＲＯＭ５００に格納されているコンテンツのライセンス・キーを同じくしておくことができ、個別にライセンス・キーを設定する製造上の手間を省くことができる。データベース３９８には、複数のプロダクト・キーに対して１つのライセンスを登録しておく。この場合も携帯端末装置２００にライセンス・キーを発行したプロダクト・キーには発行済みのフラグをつけておく。
こうすることにより、大量にＣＤ−ＲＯＭ５００を使用する組織は、購入したＣＤ−ＲＯＭ５００を一つのライセンス・キーで利用することが可能になるので、ライセンス・キーの管理が容易になる。
【００３０】
図４は、ユーザ登録画面６０１を示す。
ユーザ登録画面６０１は、氏名と電子メールアドレスの入力欄と、プロダクト・キー表示欄６０２、登録ボタン６０３を有する。
登録ボタン６０３は、入力欄に表示されている登録情報をライセンス発行サーバ装置３００に送信することを指示するボタンである。
プロダクト・キー表示欄６０２は、ＣＤ−ＲＯＭ５００のプロダクト・キーを表示させる。
【００３１】
図５は、ライセンス発行処理の流れを説明する図である。
携帯端末装置２００の電子カメラ２０３は、ホログラム・ステッカー４００の二次元コードを撮影して画像データを作成して、メモリ２０９に保持する。二次元コード復号手段２１０は、メモリ２０９に保持された二次元コードの画像データを復号して、ライセンス発行サーバ装置３００にアクセスするためのＵＲＬとプロダクト・キーを含む文字列を生成する（図５（ステップ１））。
ＷＥＢブラウザ２２０は、プロダクト・キーを含むＵＲＬに基づいて、ライセンス発行サーバ装置３００にアクセスする（図５（ステップ２））。
ライセンス発行サーバ装置３００の認証手段３１０は、携帯端末装置２００が送信するプロダクト・キーを含むＵＲＬを受信して、データベースの認証情報３９１を参照して、受信したＵＲＬに含まれるプロダクト・キーと一致するプロダクト・キーが存在すれば、これを認証する（図５（ステップ３））。
登録画面返信手段３２０は、認証手段３１０が認証した場合には、携帯端末装置２００にユーザ登録画面を返信する（図５（ステップ４））。
携帯端末装置２００のＷＥＢブラウザ２２０は、ライセンス発行サーバ装置３００から返信されたユーザ登録画面６０１を受信して、表示部２０２に表示する（図５（ステップ５））。
登録データ受付手段２３０は、入力部２０５から入力された電子メールアドレスを含む登録データを受け付ける。このとき、ＷＥＢブラウザ２２０は、ユーザ登録画面６０１に登録データを表示する（図５（ステップ６））。
ユーザ登録画面６０１の登録ボタン６０３が選択されたら、登録データ受付手段２３０は、ユーザ登録データをライセンス発行サーバ装置３００に送信する（図５（ステップ７））。
ライセンス発行サーバ装置３００のライセンス情報発行手段３３０は、携帯端末装置２００から、電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受信する（図５（ステップ８））。
ライセンス情報発行手段３３０は、ライセンス・キーを含む電子メールを作成して、ユーザ登録データに記載されている電子メールアドレスに送信する（図５（ステップ９））。携帯端末装置２００のメール受信手段２４０は、ライセンス発行サーバ装置３００からライセンス・キーが記載された電子メールを受信する（図５（ステップ１０））。
【００３２】
なお、ホログラムは、ホログラム・ステッカーの代わりに、転写ホログラムを用いて、ＣＤ−ＲＯＭなどに、転写してもよい。
【図面の簡単な説明】
【００３３】
【図１】本発明によるライセンス管理システム１の概要図
【図２】携帯端末装置２００の詳細な構成図
【図３】ライセンス発行サーバ装置３００の詳細な構成図
【図４】ユーザ登録画面
【図５】ライセンス発行処理の流れを説明する図
【符号の説明】
【００３４】
１ 本発明によるライセンス管理システム
２００ 携帯端末装置
２１０ 二次元コード復号手段
２２０ ＷＥＢブラウザ
２３０ 登録データ受付手段
２４０ メール受信手段
３００ ライセンス発行サーバ装置
３１０ 認証手段
３２０ 登録画面返信手段
３３０ ライセンス情報発行手段
３９１ 認証情報
３９５ ユーザ登録情報
３９７ ライセンス情報
３９８ データベース
４００ ホログラム、ホログラム・ステッカー
６０１ ユーザ登録画面
６０２ プロダクト・キー表示欄
６０３ 登録ボタン
【技術分野】
【０００１】
本発明は、ソフトウェア製品の利用者に使用を許可するためのライセンス・キー（=使用許可証）を発行することでソフウェア・ライセンスを管理するシステムに関するものである。
本発明は、ソフトウェア製品利用者がインターネットを利用してユーザ情報を登録する場合に、特に有用である。
【背景技術】
【０００２】
ソフトウェア製品は、複製が容易に行えることから、流通している製品が真正であることを保証することが益々重要となっている。
そこで、流通過程の製品には、これが真正なものであることを保証するために、偽造困難なホログラムを張りつけている。
さらには、利用者が製品に付属するプロダクト・キーを提示することで、真正な製品を保有することを証明すると、ライセンス・キーが与えられて、ソフトウェアを使用できるようにしている。
【０００３】
たとえば、特許文献１では、ホログラムと製品の真正性情報を暗号化して埋め込んだ二次元コード１３を有する製品認証ラベル１０に、復号鍵の固有ＩＤ鍵コード１５とを用いることにより、製品認証ラベル１０の二次元コード１３の情報を復号して、製品の真正性を確認させる技術が開示されている。
また、特許文献２では、正規のプロダクトＩＤ（＝プロダクト・キー）をキーボード５から入力すると（Ｓ１〜Ｓ７）、ソフトウエアプログラムのインストールがなされる（Ｓ２５）技術が開示されている。
【特許文献１】特開２００６−２２９８５２号公報（段落００４２、段落００４５−段落００４６、図５、７）
【特許文献２】特開２００２−２５８９６３号公報（段落００４３−段落００４９、図３、４）
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１の技術では、暗号化された製品真正性情報を復号する鍵を入手する手間を要する。また、ホログラムを有する製品認証ラベルは、真正であるが、ラベルに記録された二次元コードが真正であるか否か不明である。
あるいは、特許文献２の技術では、プロダクト・キーを目視してキー入力するので、入力ミスが起こりやすく利便性に欠ける。また目視できるプロダクト・キーは、簡単に偽造できてしまうので、製品が真正であるか否かを判定できない。
【０００５】
本発明は以上のような事情を解決するためになされたものであって、本発明の課題は、簡単で容易にソフトウェア製品のライセンス管理を行うシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、以下の各態様に記載の手段により、前記課題を解決する。
すなわち、本願発明の第１の態様は、二次元コードを有するホログラムと、ネットワーク接続された携帯端末装置とライセンス発行サーバ装置から構成されるシステムであって、前記携帯端末装置は、ホログラムの二次元コードを撮影して画像データを作成する電子カメラと、二次元コードの画像データを復号して、ＵＲＬと商品識別情報を含む文字列を生成する二次元コード復号手段と、前記文字列の商品識別情報を含むＵＲＬからライセンス発行サーバ装置にアクセスして、ユーザ登録画面を受信して表示するＷＥＢブラウザと、ユーザ登録画面に入力された電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受け付けて、ライセンス発行サーバ装置に送信する登録データ受付手段と、ラインセンス・キーを含む電子メールを受信するメール受信手段と、を備える端末装置であって、前記ライセンス発行サーバ装置は、前記携帯端末装置が送信する商品識別情報を含むＵＲＬを受信して、ユーザ登録画面を返信する登録画面返信手段と、携帯端末装置から、電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受信して、ライセンス・キーを含む電子メールを作成して、該当する電子メールアドレスに送信するライセンス情報発行手段と、を備えるサーバ装置であることを特徴とするライセンス管理システムである。
【０００７】
ここで、偽造が困難なホログラムから読み取った商品識別情報（＝プロダクト・キー）を用いて、使用許可情報（＝ライセンス・キー）を発行することが可能である。
【０００８】
本願発明の第２の態様は、前記ライセンス発行サーバ装置は、商品識別情報を含む認証情報を記憶する記憶手段と、認証情報を参照して、受信したＵＲＬに含まれる商品識別情報が認証情報の商品識別情報と一致すれば、これを認証する認証手段と、を備えて、認証手段が認証した場合には、前記登録画面返信手段が携帯端末装置に登録画面を返信することを特徴とする請求項１に記載のライセンス管理システムである。
【発明の効果】
【０００９】
本願発明によれば、
（１）製品が真正であることを判定する情報を簡単で容易に作成することが出来る。
（２）製品が真正であることを確実に判定できして、ライセンス管理することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。
【００１１】
図１は、本発明によるライセンス管理システム１の概要を説明する図である。
本発明によるライセンス管理システム１は、携帯端末装置２００とライセンス発行サーバ装置３００と、ホログラム４００（ホログラムは、たとえば、ステッカー表面に形成されている。以下、ホログラム・ステッカー）と、ＣＤ−ＲＯＭ５００と、パソコン７００から構成される。本発明によるライセンス管理システム１は、ＣＤ−ＲＯＭ５００が記録するコンピュータプログラム等のコンテンツをライセンス発行サーバ３００から使用許可情報（たとえば、ライセンス・キー）を入手して、パソコン７００にインストールを行うシステムである。
【００１２】
ＣＤ−ＲＯＭ５００には、偽造防止のため、ホログラム・ステッカー４００が貼られており、ステッカーの中にホログラムで二次元コードが形成されている。二次元コードにはライセンス発行サーバ装置３００のＵＲＬとＣＤ−ＲＯＭ５００のコンテンツの商品識別情報（たとえば、プロダクト・キー）がコード化されている。
【００１３】
ＣＤ−ＲＯＭ５００の購入者は、携帯端末装置２００を用いてＣＤ−ＲＯＭ５００に付属するホログラム・ステッカー４００の二次元コードを撮影して、ライセンス発行サーバ装置３００のＵＲＬ（Uniform Resource Locatorの略）とＣＤ−ＲＯＭ５００の商品識別情報を復号する。次に、携帯端末装置２００がＵＲＬとプロダクト・キーを使って、ライセンス発行サーバ装置３００にアクセスを行う。
【００１４】
ライセンス発行サーバ装置３００には、プロダクト・キーとライセンス・キーが対応づけられて記録されており、携帯端末装置２００から送信されてきたプロダクト・キーがライセンス発行サーバ３００に存在すれば、ユーザ登録画面を携帯端末装置に送信して、ユーザ登録を行わせる。ユーザ登録が完了すれば、プロダクト・キーに対応づけられたライセンス・キーを携帯端末装置２００に返信する。携帯端末装置２００から送信されてきたプロダクト・キーがライセンス発行サーバ装置３００に存在しなければ、偽のプロダクト・キーとして、ユーザ登録の処理を行わない。
【００１５】
携帯端末装置２００に発行サーバ装置３００からライセンス・キーが返信されると、ＣＤ‐ＲＯＭの所有者は、ライセンス・キーを用いることにより、ＣＤ−ＲＯＭのコンテンツをパソコン７００にインストールして使用することができるようになる。
【００１６】
図２は、携帯端末装置２００の詳細な構成図である。
携帯端末装置２００は、ＣＰＵ２０１と、表示部２０２と、電子カメラ２０３と、通信部２０４と、入力部２０５と、メモリ２０９と、アプリケーション・プログラムを備える。
【００１７】
表示部２０２は、ＬＣＤやＥＬである。電子カメラ２０３は、ＣＣＤやＭＯＳである。
通信部２０４は、アンテナコイルである。入力部２０５は、キーボタンやタッチパネルである。メモリ２０９は、半導体メモリや磁気メモリである。アプリケーション・プログラムは、二次元コード復号手段２１０と、ＷＥＢブラウザ２２０と、登録データ受付手段２３０と、メール受信手段２４０から構成される。
【００１８】
ＣＰＵ２０１は、アプリケーション・プログラムを実行して、各種手段を実現する。
電子カメラ２０３は、ホログラム・ステッカー４００の二次元コードを撮影して画像データを作成して、メモリ２０９に保持する。
通信部２０４は、電話網に中継するための基地局と無線接続して、データを送受信する。
【００１９】
二次元コード復号手段２１０は、メモリ２０９に保持された二次元コードの画像データを復号して、ＵＲＬ（Uniform Resource Locatorの略）と商品識別情報（たとえば、プロダクト・キー）を含む文字列を生成する。
【００２０】
ＷＥＢブラウザ２２０は、復号した文字列から商品識別情報を含むＵＲＬを作成して、ライセンス発行サーバ装置３００にアクセスする。更に、ライセンス発行サーバ装置３００から返信されたユーザ登録画面を受信して、表示部２０２に表示する。ＷＥＢブラウザ２２０は、表示部２０２にユーザ登録画面を表示して、ＣＤ−ＲＯＭ５００の所有者にユーザ情報を入力させる。登録データ受付手段２３０は、入力部２０５から入力されたＣＤ−ＲＯＭ５００の所有者の電子メールアドレスを含む登録データを受け付けて、ライセンス発行サーバ装置３００に送信する。
【００２１】
メール受信手段２４０は、メールサーバ装置（図示せず）から電子メールを受信する手段であり、ライセンス発行サーバ装置３００からライセンス・キーが書かれた電子メールを受信する。
【００２２】
図３は、ライセンス発行サーバ装置３００の詳細な構成図である。
ライセンス発行サーバ装置３００は、ＣＰＵ３０１と、通信部３０８と、メモリ３０９と、アプリケーション・プログラムとを備える。
【００２３】
通信部３０８は、ネットワーク接続デバイスである。
メモリ３０９は、半導体メモリや磁気メモリである。
【００２４】
ＣＰＵ３０１は、アプリケーション・プログラムを実行して、各種手段を実現する。
通信部３０８は、ネットワーク上の他の装置の通信部と接続する。
メモリ３０９は、データベース３９８を記憶しており、データベース３９８には、商品識別情報（たとえばプロダクト・キー）を含む認証情報３９１と、ユーザ登録情報３９５と、ライセンス・キーを含むライセンス情報３９７が登録されている。
【００２５】
アプリケーション・プログラムは、認証手段３１０と、登録画面返信手段３２０と、ライセンス情報発行手段３３０とから構成される。
【００２６】
認証手段３１０は、携帯端末装置２００が送信する商品識別情報（たとえばプロダクト・キー）を含むＵＲＬを受信して、プロダクト・キーを検索キーにして、データベースの認証情報３９１を検索し、検索キーと一致するプロダクト・キーが存在すれば認証する。一致しなければ認証を行わずに、プロダクト・キーが異なるとのエラーメッセージを返す。
登録画面返信手段３２０は、認証手段３１０が認証に成功した場合には、携帯端末装置２００にユーザ登録画面を返信する。
なお、登録画面返信手段３２０は、認証手段３１０の結果を用いずに、携帯端末装置２００が送信する商品識別情報を含むＵＲＬを受信して、登録画面を返信してもよい。
【００２７】
ライセンス情報発行手段３３０は、携帯端末装置２００から、ＣＤ−ＲＯＭ５００を所有しているユーザの電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受信して、データベース３９８に登録する。更に、携帯端末装置２００から送信されてきたプロダクト・キーに対応するライセンス・キーをデータベース３９８から選択して、このライセンス・キーを含む電子メールを作成して、ユーザ登録情報に記載されている電子メールアドレスに送信する。
【００２８】
本実施形態では、ライセンス情報３９７のライセンス・キーをプロダクト・キーと関連付けてデータベース３９８に記憶しておき、ライセンス情報発行手段３３０は、プロダクト・キーを検索キーにして、ライセンス・キーを選択している。プロダクト・キーとライセンス・キーをそれぞれユニークな値にしておき、一つのプロダクト・キーに対して、一つのライセンス・キーを対応づけておく。一度発行したライセンス・キーに対しては、そのプロダクト・キーに対してライセンス・キー発行済みのフラグをつける。同じプロダクト・キーで再度ライセンス・キーを求めてきた場合は、ユーザに再度メールアドレス等を入力させて、ライセンス・キーのユーザ登録情報を参照し、登録されているユーザかどうかを確認する。
こうすることにより、ＣＤ−ＲＯＭ５００を複製して偽造品が出回ったとしても、正規購入者がユーザ登録を行えば、偽造品にはライセンス・キーが付与されないため使用ができない。
【００２９】
他の実施方法としては、１つのライセンス・キーに対して複数のプロダクト・キーを関連づけてデータベース３９８に記憶しておく。例えばロット単位でライセンス・キーを同じにしておけば、ＣＤ−ＲＯＭ５００に格納されているコンテンツのライセンス・キーを同じくしておくことができ、個別にライセンス・キーを設定する製造上の手間を省くことができる。データベース３９８には、複数のプロダクト・キーに対して１つのライセンスを登録しておく。この場合も携帯端末装置２００にライセンス・キーを発行したプロダクト・キーには発行済みのフラグをつけておく。
こうすることにより、大量にＣＤ−ＲＯＭ５００を使用する組織は、購入したＣＤ−ＲＯＭ５００を一つのライセンス・キーで利用することが可能になるので、ライセンス・キーの管理が容易になる。
【００３０】
図４は、ユーザ登録画面６０１を示す。
ユーザ登録画面６０１は、氏名と電子メールアドレスの入力欄と、プロダクト・キー表示欄６０２、登録ボタン６０３を有する。
登録ボタン６０３は、入力欄に表示されている登録情報をライセンス発行サーバ装置３００に送信することを指示するボタンである。
プロダクト・キー表示欄６０２は、ＣＤ−ＲＯＭ５００のプロダクト・キーを表示させる。
【００３１】
図５は、ライセンス発行処理の流れを説明する図である。
携帯端末装置２００の電子カメラ２０３は、ホログラム・ステッカー４００の二次元コードを撮影して画像データを作成して、メモリ２０９に保持する。二次元コード復号手段２１０は、メモリ２０９に保持された二次元コードの画像データを復号して、ライセンス発行サーバ装置３００にアクセスするためのＵＲＬとプロダクト・キーを含む文字列を生成する（図５（ステップ１））。
ＷＥＢブラウザ２２０は、プロダクト・キーを含むＵＲＬに基づいて、ライセンス発行サーバ装置３００にアクセスする（図５（ステップ２））。
ライセンス発行サーバ装置３００の認証手段３１０は、携帯端末装置２００が送信するプロダクト・キーを含むＵＲＬを受信して、データベースの認証情報３９１を参照して、受信したＵＲＬに含まれるプロダクト・キーと一致するプロダクト・キーが存在すれば、これを認証する（図５（ステップ３））。
登録画面返信手段３２０は、認証手段３１０が認証した場合には、携帯端末装置２００にユーザ登録画面を返信する（図５（ステップ４））。
携帯端末装置２００のＷＥＢブラウザ２２０は、ライセンス発行サーバ装置３００から返信されたユーザ登録画面６０１を受信して、表示部２０２に表示する（図５（ステップ５））。
登録データ受付手段２３０は、入力部２０５から入力された電子メールアドレスを含む登録データを受け付ける。このとき、ＷＥＢブラウザ２２０は、ユーザ登録画面６０１に登録データを表示する（図５（ステップ６））。
ユーザ登録画面６０１の登録ボタン６０３が選択されたら、登録データ受付手段２３０は、ユーザ登録データをライセンス発行サーバ装置３００に送信する（図５（ステップ７））。
ライセンス発行サーバ装置３００のライセンス情報発行手段３３０は、携帯端末装置２００から、電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受信する（図５（ステップ８））。
ライセンス情報発行手段３３０は、ライセンス・キーを含む電子メールを作成して、ユーザ登録データに記載されている電子メールアドレスに送信する（図５（ステップ９））。携帯端末装置２００のメール受信手段２４０は、ライセンス発行サーバ装置３００からライセンス・キーが記載された電子メールを受信する（図５（ステップ１０））。
【００３２】
なお、ホログラムは、ホログラム・ステッカーの代わりに、転写ホログラムを用いて、ＣＤ−ＲＯＭなどに、転写してもよい。
【図面の簡単な説明】
【００３３】
【図１】本発明によるライセンス管理システム１の概要図
【図２】携帯端末装置２００の詳細な構成図
【図３】ライセンス発行サーバ装置３００の詳細な構成図
【図４】ユーザ登録画面
【図５】ライセンス発行処理の流れを説明する図
【符号の説明】
【００３４】
１ 本発明によるライセンス管理システム
２００ 携帯端末装置
２１０ 二次元コード復号手段
２２０ ＷＥＢブラウザ
２３０ 登録データ受付手段
２４０ メール受信手段
３００ ライセンス発行サーバ装置
３１０ 認証手段
３２０ 登録画面返信手段
３３０ ライセンス情報発行手段
３９１ 認証情報
３９５ ユーザ登録情報
３９７ ライセンス情報
３９８ データベース
４００ ホログラム、ホログラム・ステッカー
６０１ ユーザ登録画面
６０２ プロダクト・キー表示欄
６０３ 登録ボタン
【特許請求の範囲】
【請求項１】
二次元コードを有するホログラムと、ネットワーク接続された携帯端末装置とライセンス発行サーバ装置から構成されるシステムであって、
前記携帯端末装置は、
ホログラムの二次元コードを撮影して画像データを作成する電子カメラと、
二次元コードの画像データを復号して、ＵＲＬ（Uniform Resource Locator）と商品識別情報を含む文字列を生成する二次元コード復号手段と、
前記文字列の商品識別情報を含むＵＲＬからライセンス発行サーバ装置にアクセスして、ユーザ登録画面を受信して表示するＷＥＢブラウザと、
ユーザ登録画面に入力された電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受け付けて、ライセンス発行サーバ装置に送信する登録データ受付手段と、
ラインセンス・キーを含む電子メールを受信するメール受信手段と、
を備える端末装置であって、
前記ライセンス発行サーバ装置は、
前記携帯端末装置が送信する商品識別情報を含むＵＲＬを受信して、ユーザ登録画面を返信する登録画面返信手段と、
携帯端末装置から、電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受信して、ライセンス・キーを含む電子メールを作成して、該当する電子メールアドレスに送信するライセンス情報発行手段と、
を備えるサーバ装置である
ことを特徴とするライセンス管理システム。
【請求項２】
前記ライセンス発行サーバ装置は、
商品識別情報を含む認証情報を記憶する記憶手段と、
認証情報を参照して、受信したＵＲＬに含まれる商品識別情報が認証情報の商品識別情報と一致すれば、これを認証する認証手段と、
を備えて、
認証手段が認証した場合には、前記登録画面返信手段が携帯端末装置に登録画面を返信することを特徴とする請求項１に記載のライセンス管理システム。
【請求項１】
二次元コードを有するホログラムと、ネットワーク接続された携帯端末装置とライセンス発行サーバ装置から構成されるシステムであって、
前記携帯端末装置は、
ホログラムの二次元コードを撮影して画像データを作成する電子カメラと、
二次元コードの画像データを復号して、ＵＲＬ（Uniform Resource Locator）と商品識別情報を含む文字列を生成する二次元コード復号手段と、
前記文字列の商品識別情報を含むＵＲＬからライセンス発行サーバ装置にアクセスして、ユーザ登録画面を受信して表示するＷＥＢブラウザと、
ユーザ登録画面に入力された電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受け付けて、ライセンス発行サーバ装置に送信する登録データ受付手段と、
ラインセンス・キーを含む電子メールを受信するメール受信手段と、
を備える端末装置であって、
前記ライセンス発行サーバ装置は、
前記携帯端末装置が送信する商品識別情報を含むＵＲＬを受信して、ユーザ登録画面を返信する登録画面返信手段と、
携帯端末装置から、電子メールアドレスを含むユーザ登録データを受信して、ライセンス・キーを含む電子メールを作成して、該当する電子メールアドレスに送信するライセンス情報発行手段と、
を備えるサーバ装置である
ことを特徴とするライセンス管理システム。
【請求項２】
前記ライセンス発行サーバ装置は、
商品識別情報を含む認証情報を記憶する記憶手段と、
認証情報を参照して、受信したＵＲＬに含まれる商品識別情報が認証情報の商品識別情報と一致すれば、これを認証する認証手段と、
を備えて、
認証手段が認証した場合には、前記登録画面返信手段が携帯端末装置に登録画面を返信することを特徴とする請求項１に記載のライセンス管理システム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２００９−２６０３４（Ｐ２００９−２６０３４Ａ）
【公開日】平成２１年２月５日（２００９．２．５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００７−１８８０２１（Ｐ２００７−１８８０２１）
【出願日】平成１９年７月１９日（２００７．７．１９）
【出願人】（０００００２８９７）大日本印刷株式会社 (14,506)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２１年２月５日（２００９．２．５）
【国際特許分類】
【出願日】平成１９年７月１９日（２００７．７．１９）
【出願人】（０００００２８９７）大日本印刷株式会社 (14,506)
【Ｆターム（参考）】
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