説明

ソレノイドアセンブリ用積層ソレノイドプランジャー

ソレノイド式多段型押しシステムに用いられるソレノイドプランジャーであって、中心ブロックに接合された複数の磁性鋼層で構成されており、中心ブロックは、ソレノイドシャフトおよび複数の回転防止ピンを装着するように機械加工されている。磁性鋼層は、複数のねじと、非常に高いサイクル寿命を得るために接着された真空エポキシとによって中心ブロックに接合される。積層鋼構造は、渦電流を劇的に低減することから、従来の鋼製プランジャーよりもずっと速く磁界を増減させることが可能である。また、積層鋼構造は、ソレノイド内の磁力も増加させる。このようなソレノイドプランジャーにおける渦電流の減少およびソレノイド構造体それ自体における磁力の増加は、型押し機の処理量を向上させる働きをする。積層鋼構造は、型押し機のソレノイド加熱をさらに低減し、これは、型押し制御の向上にも寄与する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願のクロスリファレンス
本願は、データカード・コーポレイション(DataCard Corporation)の名においてPCT国際出願として出願されており、2006年6月14日に出願された米国特許出願第11/452,534号、「ソレノイドアセンブリ用積層ソレノイドプランジャー(LAMINATED SOLENOID PLUNGER FOR SOLENOID ASSEMBLY)」に基づく優先権を主張する。
【0002】
本発明は、型押し機のソレノイドプランジャー(embossing machine solenoid plunger)に関する。特に、中でもクレジットカードの型押しに用いられる型押し機に関連する、型押し機のカード処理量(embosser card throughput)および型押し高さ調節(emboss height control)を向上させる働きをする積層ソレノイドプランジャー板(laminated solenoid plunger plate)に関する。
【背景技術】
【0003】
公知のソレノイド式型押しシステムは、一般に、ソレノイド本体アセンブリ(solenoid body assembly)を構成する材料の渦電流損によるソレノイド構造体(solenoid structure)の加熱を制限し、かつソレノイド型押し構造体(solenoid embossing structure)の耐久性および精度を高めるソレノイド本体アセンブリを提供することに関する要請に直面している。先行技術は、積層鋼等の磁性材料をソレノイド本体アセンブリに用いることを示している。しかし、例えば、1995年9月26日に発行されたハウズ・ジュニア(Howes, jr.)らの「ソレノイド式インパクト刻印機の駆動制御装置(Apparatus for Driving and Controlling Solenoid Impact Imprinter)」 と題された米国特許第5,453,821号に開示されているような公知のソレノイド構造体は、多段型押し機(multi-line embosser)の処理量および型押し精度に望ましくない制約を加えるソレノイド構造体のプランジャー機構を使用し続けている。
【特許文献1】米国特許第5453821号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記に鑑み、ソレノイド式カード型押しシステムの耐久性および精度の低下を招くことなく、その処理量をさらに高めるために、ソレノイド本体アセンブリと関連して作動するソレノイド式多段型押しシステム用ソレノイドプランジャー構造体を提供することは、有利かつ有益といえる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ソレノイド式カード型押しシステムの耐久性および精度の低下を招くことなく、その処理量をさらに高めるために、ソレノイド本体アセンブリと関連して作動する、特にソレノイド式カード型押しシステム用に適した積層ソレノイドプランジャー構造体に関する。一実施形態において、ソレノイドプランジャーは、中心ブロックに接合された複数の磁性鋼層(magnetic steel laminations)で構成されており、中心ブロックは、ソレノイドシャフトおよび複数の回転防止ピンを装着するように機械加工されている。上記磁性鋼層は、複数のねじと、非常に高いサイクル寿命を得るために接着された真空エポキシ(vacuum epoxy)とによって中心ブロックに接合される。積層鋼構造(laminated steel construction)は、渦電流を劇的に低減することから、従来の鋼製プランジャーよりもずっと速く磁界を増減させることが可能である。また、積層鋼構造は、ソレノイド内の磁力も増加させる。このようなソレノイドプランジャーにおける渦電流の減少およびソレノイド構造体それ自体における磁力の増加は、型押し機の処理量を向上させる働きをする(一実施形態において、例えば一文字あたり10msecであるということは、40文字のカードにつき7%向上するということである)。積層鋼構造は、型押し機のソレノイド加熱をさらに低減し、これは、型押し制御の向上にも寄与する。
【0006】
さらに、積層鋼は、最も好ましくは「冷間圧延方向性(cold rolled grain oriented)」(CRGO)鋼である。粒子の配向は、重要な磁気的利点をもたらすことが分かっている。また、上述した渦電流が1つの層から別の層に流れないようにするために、最も好ましくは、積層鋼は、非常に薄い電気絶縁被覆を各積層面に有している。
【0007】
一実施形態によれば、ソレノイドプランジャー板は、複数の位置合わせ穴をそれぞれ有する第1積層スタックおよび第2積層スタックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が各穴に挿入されるように構成されており、それぞれの積層スタックにおける複数の層が隣接する層と接触している第1積層スタックおよび第2積層スタックと、複数の位置合わせ穴を有する中心ブロックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が挿入されるように構成されており、前記第1積層スタックと前記第2積層スタックとの間に配置された中心ブロックと、複数の位置合わせ穴を有するクランプであって、前記第1積層スタック、前記第2積層スタックおよび前記中心ブロックを支持するように構成されたクランプと、前記クランプのそれぞれの位置合わせ穴、前記第1積層スタックの対応する位置合わせ穴、前記第2積層スタックの対応する位置合わせ穴および前記中心ブロックの対応する位置合わせ穴にそれぞれ挿入されて、前記第1積層スタック、前記第2積層スタックおよび前記中心ブロックに対して前記クランプを固く締めるように構成された複数の位置合わせ機構とを備え、前記第1積層スタック、前記第2積層スタック、前記中心ブロックおよび前記クランプは、ともに一直線上に並んで前記ソレノイドプランジャー板の略平面部を形成している。
【0008】
別の実施形態によれば、ソレノイドプランジャー板は、複数の位置合わせ穴をそれぞれ有する第1積層スタックおよび第2積層スタックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が各穴に挿入されるように構成されており、それぞれの積層スタックにおける複数の層が隣接する層と接触している第1積層スタックおよび第2積層スタックと、複数の位置合わせ穴を有する中心ブロックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が挿入されるように構成されており、前記第1積層スタックと前記第2積層スタックとの間に配置された中心ブロックと、前記第1積層スタックのそれぞれの位置合わせ穴、前記第2積層スタックの対応する位置合わせ穴および前記中心ブロックの対応する位置合わせ穴にそれぞれ挿入されて、前記第1積層スタックおよび前記第2積層スタックを前記中心ブロックに固定するように構成された複数の位置合わせ機構とを備え、前記第1積層スタック、前記第2積層スタックおよび前記中心ブロックは、ともに一直線上に並んで前記ソレノイドプランジャー板の略平面部を形成している。
【0009】
さらに別の実施形態によれば、ソレノイドプランジャー板の動作方法は、複数の位置合わせ穴をそれぞれ有する第1積層スタックおよび第2積層スタックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が各穴に挿入されるように構成されており、それぞれの積層スタックにおける複数の層が隣接する層と接触している第1積層スタックおよび第2積層スタックと、複数の位置合わせ穴を有する中心ブロックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が挿入されるように構成されており、前記第1積層スタックと前記第2積層スタックとの間に配置された中心ブロックと、前記第1積層スタックのそれぞれの位置合わせ穴、前記第2積層スタックの対応する位置合わせ穴および前記中心ブロックの対応する位置合わせ穴にそれぞれ挿入されて、前記第1積層スタックおよび前記第2積層スタックを前記中心ブロックに固定するように構成された複数の位置合わせ機構とを含むソレノイドプランジャー板であって、前記第1積層スタック、前記第2積層スタックおよび前記中心ブロックがともに一直線上に並んでソレノイドプランジャー板の略平面部を形成しているソレノイドプランジャー板を提供する第1の工程と、前記ソレノイドプランジャーの前記略平面部がソレノイド本体アセンブリに対向するように、前記ソレノイドプランジャー板を前記ソレノイド本体アセンブリに摺動可能に取り付けてソレノイド構造体を構成する第2の工程と、前記ソレノイド構造体を作動させて、前記ソレノイドプランジャー板を前記ソレノイド本体アセンブリに近づけたり、前記ソレノイド本体アセンブリから遠ざけたりすることを選択的に繰り返す第3の工程とを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
添付の図面には特定の実施形態が示されているが、説明の中で指摘されているように、本発明の他の実施形態も考慮される。いかなる場合でも、この開示は、図示によって本発明の実施形態を例証したものであり、限定ではない。本発明の原理の精神および範囲内において、当業者は、数多くの変更および実施形態を考案することができる。
【0011】
図1、図2および図3は、型押し機の一部として用いられることがある先行技術のソレノイド構造体10の一実施形態を示す。ソレノイド構造体10は、ソレノイドコイル12と、型押し部品(embossing elements)14a、14bと、アンビル18に取り付けられ、ソレノイドコイル12内に懸架(suspend)されているシャフト16と、複数の位置合わせピン22および位置合わせピン22が挿入される空洞24を介してソレノイド本体アセンブリ20に摺動可能に接続されたプランジャー150とを含む。
【0012】
一般に、ソレノイドコイル12に電流を流すと、シャフト16の軸に沿って正味磁界(net magnetic field)が発生する。さらに、この磁界がプランジャー150を引き寄せることによってシャフト16を動かし、その結果、型押し部品14aは、選択された材料に型押しする。ゆえに、ソレノイドコイル12の電流を制御することにより、型押し部品14a、14bを制御することができる。
【0013】
再び図1を見ると、ソレノイド構造体10は、型押しされる材料26であるクレジットカードおよびカード通路28に対して位置付けられている。図示されていないが、型押し部品14aが駆動されるのと同じ方法で、印刷部品(print element)14bを駆動する第2のソレノイド構造体を用いることもできる。ソレノイドコイル12を通じて電流パルスが印加されると、シャフト/プランジャー/アンビル機構16、150、18は、矢印30で示した方向に作動される。アンビル18は、保持バンド32内に保持された型押し部品14aに係合し、すると型押し部品がクレジットカード26とかみ合って、電流パルスに応じてクレジットカード26を型押しする。2つのソレノイドを備えた型押しシステム(two-solenoid embossing system)では、型押し部品14bも電流パルスによって作動される。1つのソレノイドを備えた型押しシステム(single solenoid embossing system)では、型押し部品14bは、型押しされる材料に隣接する固定位置に配置される。
【0014】
ここで図2に移るが、空洞および位置合わせピン機構24、22は、ソレノイド10の本体20内で、複数のブッシング34を摺動可能に、シャフト16と一直線上にそろえる際、プランジャー150が回転することを防ぐ。位置合わせピン22はプランジャー150に取り付けられるとともに、それぞれの空洞24の内部に配置された軸受36によって摺動可能に支持される。複数の戻しばね40は、プランジャー150を静止位置(at rest position)に戻して保持するために、位置合わせピン22の周囲に同軸に配置され、空洞24に挿入される。軸受36を用いれば、位置合わせピン22がソレノイド本体アセンブリ20に対して動きやすくなる。六角穴付ねじ(socket screw)42および座金44によって、プランジャー150がシャフト16に取り付けられる。アンビル18は、シャフト16に螺合可能(threadably)に取り付けられ、カラー部材(collar member)50によって固定される。制動座金(damping washer)52、スラスト座金54および止め輪56が協働して、シャフト/プランジャー/アンビル機構16、150、18の静止/停止機能(at-rest stop function)を果たす。シム60は、ソレノイドコイル12を流れる電流がないとき、プランジャー150がソレノイド本体アセンブリ20に張り付くのを防ぐために、プランジャー150に取り付けられて非磁性ギャップを形成する。
【0015】
図3および図4は、ソレノイド本体アセンブリ20を最も良く示している。構造上、ソレノイド本体アセンブリ20は、鋼層(steel laminations)からなる第1スタック62と、中心ブロック64と、鋼層からなる第2スタック66と、押さえねじおよびナットアセンブリ68、70と、第1接着剤72と、第2接着剤74と、第3接着剤76とを含む。ソレノイド本体アセンブリ20は、第1接着剤72を用いてソレノイドコイル12に取り付けられる。好ましい実施形態において、第1接着剤72はエポキシだが、例えば、RTV(室温加硫)シリコーンであっても良い。各層は、好ましくは鋼製だが、渦電流および渦電流に起因する電力損失を最小化する焼結材料等の、電気抵抗が大きい好適な磁性材料から作成されても良い。好ましい実施形態において、中心ブロック64は、アルミニウムまたは他の非磁性材料からなる。別の実施形態では、中心ブロック64は、鋼等の磁性材料から作成されるかもしれない。さらに別の実施形態では、中心ブロック64は、存在しないかもしれない。もっと正確に言えば、ソレノイド本体20は、シャフト/プランジャー/アンビル機構16、150、18を支持するように機械加工された複数の層からなる単一スタックを含むことができる。第1および第2スタック62、66を形成するために、各層の全面にわたって第2接着剤74が塗布されて、これらの層を結合させる。好ましい実施形態において、上記層は、エポキシを用いて、例えば、エポキシを真空含浸することによって結合される。一具体例として、カリフォルニア州のエポキシライト(Epoxylite)が販売したC321反応器(C321 reactor)による#8821が挙げられる。本発明の別の実施形態で用いられるかもしれない他の接着剤製品は、コネティカット州のロックタイト(Loctite)が製造したスーパーボンダ(Superbonder)#420等のシアノアクリレートである。第1スタック62、中心ブロック64および第2スタック66を組み立てる前に、各スタック内の層は、少なくとも1箇所で溶接されても良い(図4は、4つの溶接箇所78を示す)。これらの溶接箇所78は、位置合わせを容易にするとともに、全ての層間に電気的導通状態をもたらす。次に、中心ブロック64と複数の層との接触面全体に第3接着剤76を用いることにより、中心ブロック64を第1スタック62および第2スタック66に接合させる。好ましい実施形態において、第3接着剤76はエポキシである。別の実施形態において、第3接着剤76は、コネティカット州のロックタイト(Loctite)が製造したスピードボンダ(Speedbonder)#324等の嫌気性接着剤である。最後に、第1スタックおよび第2スタック62、66の間の中心ブロック64をさらに固定するために、図3に示されているように、押さえねじ68およびナット70アセンブリが用いられる。
【0016】
図5は、図1に示したようなソレノイド構造体に用いるのに適したソレノイドプランジャー150の詳細な一実施形態を示す斜視図である。ソレノイドプランジャー150は、図3および図4を参照しながら説明したソレノイド本体アセンブリ61と実質的に同じ方法で構成されている。より具体的には、ソレノイドプランジャー150は、中心ブロック154に接合された複数の磁性鋼層152で構成されており、中心ブロック154は、ソレノイドシャフト160および複数の回転防止ピン162を装着するように機械加工されている。しかし、本発明はそのような構成に限定されず、上述したように、各層は、例えば、焼結材料を用いて作成することもできる。磁性鋼層152は、複数のねじ156と、非常に高いサイクル寿命を得るために接着された真空エポキシとを用いるクランプ構造体(clamp structure)158によって中心ブロック154に接合される。積層鋼構造は、渦電流を劇的に低減することから、従来の鋼製プランジャーよりもずっと速く磁界を増減させることが可能なため、予期しない有利な結果をもたらすことが本発明者らによって見出された。また、積層鋼構造は、ソレノイドにおける磁力を増加させることも判明した。このようなソレノイドプランジャーにおける渦電流の減少およびソレノイド構造体それ自体における磁力の増加は、型押し機の処理量を著しく向上させるように働くことが分かった(一実施形態において、例えば一文字あたり10msecであるということは、40文字のカードにつき7%向上するということである)。積層鋼構造は、型押し機のソレノイド加熱を低減することがさらに判明したが、これは、型押し制御の向上にも寄与した。
【0017】
さらに、積層鋼は、最も好ましくは「冷間圧延方向性(cold rolled grain oriented)」(CRGO)鋼である。粒子の配向は、重要な磁気的利点をもたらすことが分かっている。当業者ならば、上述した渦電流が1つの層から別の層に流れることができないように、積層鋼は、非常に薄い電気絶縁被覆を表面に設けることを容易に認識するだろう。上記に鑑み、本発明者らは、積層ソレノイドプランジャーを組み込んだプランジャー板は、最も好ましくは、薄い電気絶縁被覆を表面に有するCRGO鋼層を用いて構成されるべきであることを理解した。
【0018】
しかし、本発明はそのような構成に限定されず、本発明者らは、驚くべきことに、取り付け金具によって、磁性鋼層152を中心ブロック154に損傷なく固定することが可能でありさえすれば、図5に示されたクランプ構造体158のようなクランプ構造体を用いなくても、上述した発明原理に従い、ソレノイドプランジャーが実現できることを突き止めた。
【0019】
図6は、型押しカード移送機構200に取り付けられたソレノイド構造体を示す斜視図であり、一実施形態において、ソレノイド構造体は、図5に示されたソレノイドプランジャー150を用いている。
【0020】
本発明は、その精神または本質的特性から逸脱することなく、他の形式で具体化されても良い。本願において開示された実施形態は、全ての点で、例示的なものであって制限的なものではないとみなされるべきである。本発明の範囲は、上記記載ではなく、特許請求の範囲によって示されているため、特許請求の範囲と同等の意味および範囲内にある全ての変更が特許請求の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、一実施形態に係る型押し機を駆動するのに用いられるソレノイド構造体の主要部を示す平面図である。
【図2】図2は、図1に示されたソレノイド構造体の分解組立図である。
【図3】図3は、図1に示されたソレノイド構造体の一実施形態における主要な非可動部品(nonmoving elements)を示す正面図である。
【図4】図4は、図3に示されたソレノイド構造体の底面図である。
【図5】図5は、図1に示されたようなソレノイド構造体に用いるのに適したソレノイドプランジャーの一実施形態を示す斜視図である。
【図6】図6は、型押しカード移送機構に取り付けられた一実施形態に係るソレノイド構造体を示す斜視図であり、ソレノイド構造体は、図5に示されたソレノイドプランジャーを用いている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の位置合わせ穴をそれぞれ有する第1積層スタックおよび第2積層スタックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が各穴に挿入されるように構成されており、それぞれの積層スタックにおける複数の層が隣接する層と接触している第1積層スタックおよび第2積層スタックと、
複数の位置合わせ穴を有する中心ブロックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が挿入されるように構成されており、前記第1積層スタックと前記第2積層スタックとの間に配置された中心ブロックと、
複数の位置合わせ穴を有するクランプであって、前記第1積層スタック、前記第2積層スタックおよび前記中心ブロックを支持するように構成されたクランプと、
前記クランプのそれぞれの位置合わせ穴、前記第1積層スタックの対応する位置合わせ穴、前記第2積層スタックの対応する位置合わせ穴および前記中心ブロックの対応する位置合わせ穴にそれぞれ挿入されて、前記第1積層スタック、前記第2積層スタックおよび前記中心ブロックに対して前記クランプを固く締めるように構成された複数の位置合わせ機構と
を備えたソレノイドプランジャー板であって、
前記第1積層スタック、前記第2積層スタック、前記中心ブロックおよび前記クランプは、ともに一直線上に並んでソレノイドプランジャー板の略平面部を形成していることを特徴とするソレノイドプランジャー板。
【請求項2】
前記中心ブロックの前記略平面部に、前記ソレノイドプランジャー板の前記略平面部に対して垂直な方向に装着されてソレノイドプランジャーを構成するソレノイドシャフトをさらに備えた請求項1に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項3】
前記中心ブロックの前記略平面部に、前記ソレノイドプランジャー板の前記略平面部に対して垂直な方向に装着された複数の回転防止ピンをさらに備えた請求項1に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項4】
前記第1積層スタックおよび前記第2積層スタックは、鋼からなる請求項1に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項5】
前記第1積層スタックおよび前記第2積層スタックは、焼結材料からなる請求項1に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項6】
前記第1積層スタックの前記層および前記第2積層スタックの前記層は、各層間の少なくとも1箇所において隣接する層に溶接されている請求項1に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項7】
前記位置合わせ機構は、ねじを含む請求項1に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項8】
前記位置合わせ機構は、ナットおよびボルトを含む請求項1に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項9】
各位置合わせ機構に真空塗布されて、固く締められた前記クランプに関連した寿命期間の信頼性レベルを向上させる真空塗布されたエポキシ接着剤をさらに備えた請求項1に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項10】
複数の位置合わせ穴をそれぞれ有する第1積層スタックおよび第2積層スタックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が各穴に挿入されるように構成されており、それぞれの積層スタックにおける複数の層が隣接する層と接触している第1積層スタックおよび第2積層スタックと、
複数の位置合わせ穴を有する中心ブロックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が挿入されるように構成されており、前記第1積層スタックと前記第2積層スタックとの間に配置された中心ブロックと、
前記第1積層スタックのそれぞれの位置合わせ穴、前記第2積層スタックの対応する位置合わせ穴および前記中心ブロックの対応する位置合わせ穴にそれぞれ挿入されて、前記第1積層スタックおよび前記第2積層スタックを前記中心ブロックに固定するように構成された複数の位置合わせ機構と
を備えたソレノイドプランジャー板であって、
前記第1積層スタック、前記第2積層スタックおよび前記中心ブロックは、ともに一直線上に並んでソレノイドプランジャー板の略平面部を形成していることを特徴とするソレノイドプランジャー板。
【請求項11】
前記ソレノイドプランジャー板の前記略平面部に、前記ソレノイドプランジャー板の前記略平面部に対して垂直な方向に装着されてソレノイドプランジャーを構成するソレノイドシャフトをさらに備えた請求項10に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項12】
前記ソレノイドプランジャー板の前記略平面部に、前記ソレノイドプランジャー板の前記略平面部に対して垂直な方向に装着された複数の回転防止ピンをさらに備えた請求項10に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項13】
前記積層スタックの少なくとも一方は、鋼からなる請求項10に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項14】
前記積層スタックの少なくとも一方は、焼結材料からなる請求項10に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項15】
前記積層スタックの少なくとも一方の層は、各層間の少なくとも1箇所において隣接する層に溶接されている請求項10に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項16】
前記位置合わせ機構は、ねじを含む請求項10に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項17】
前記位置合わせ機構は、ナットおよびボルトを含む請求項10に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項18】
各位置合わせ機構に真空塗布されて、固く締められた前記クランプに関連した寿命期間の信頼性レベルを向上させる真空塗布されたエポキシ接着剤をさらに備えた請求項10に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項19】
各層は、層の表面を覆う(encapsulate)電気絶縁被覆を備えた冷間圧延方向性鋼層を含む請求項10に記載のソレノイドプランジャー板。
【請求項20】
ソレノイドプランジャー板の動作方法であって、
複数の位置合わせ穴をそれぞれ有する第1積層スタックおよび第2積層スタックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が各穴に挿入されるように構成されており、それぞれの積層スタックにおける複数の層が隣接する層と接触している第1積層スタックおよび第2積層スタックと、
複数の位置合わせ穴を有する中心ブロックであって、各位置合わせ穴は位置合わせ機構が挿入されるように構成されており、前記第1積層スタックと前記第2積層スタックとの間に配置された中心ブロックと、
前記第1積層スタックのそれぞれの位置合わせ穴、前記第2積層スタックの対応する位置合わせ穴および前記中心ブロックの対応する位置合わせ穴にそれぞれ挿入されて、前記第1積層スタックおよび前記第2積層スタックを前記中心ブロックに固定するように構成された複数の位置合わせ機構とを提供する工程であって、前記第1積層スタック、前記第2積層スタックおよび前記中心ブロックがともに一直線上に並んでソレノイドプランジャー板の略平面部を形成する第1の工程と、
前記ソレノイドプランジャーの前記略平面部がソレノイド本体アセンブリに対向するように、前記ソレノイドプランジャー板を前記ソレノイド本体アセンブリに摺動可能に取り付けてソレノイド構造体を構成する第2の工程と、
前記ソレノイド構造体を作動させて、前記ソレノイドプランジャー板を前記ソレノイド本体アセンブリに近づけたり、前記ソレノイド本体アセンブリから遠ざけたりすることを選択的に繰り返す第3の工程とを含むソレノイドプランジャー板の動作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−540622(P2009−540622A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515626(P2009−515626)
【出願日】平成19年6月13日(2007.6.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/071115
【国際公開番号】WO2007/146998
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(504012756)データカード・コーポレイシヨン (15)
【Fターム(参考)】