説明

ソーラーパネル取付用枠を有するソーラーモジュール

本発明は、ソーラーパネル取付用枠に関し、ここでは、管状枠部材が全体として三角形の横断面を有する。枠部材は、立ち上り要素、差渡し要素及び桁構え要素を含む。枠は、開通路を有する従来の枠と比較すると、ソーラーモジュールの重量をそれほど増大させることなく、風及び雪の負荷についてのIEC61215、第2版規格を満たす。本発明はまた、構造体上に取り付けられるソーラーモジュールのアレイ、ならびに摺動可能にアンカーを受け入れるための接続通路を有する枠を取り付ける方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソーラーパネルを構造体に取り付けるためのソーラーモジュール枠に関する。
本願は、2007年6月19日に出願された米国特許仮出願第60/944,863号の便益を主張する。
【背景技術】
【0002】
ソーラー技術は、太陽からのエネルギーを電気に変換し、化石燃料などの従来の電力源への需要を抑えることを目指している。再生可能なエネルギー源に対するニーズは、温暖気候の地域ならびに冬季気候の地域に存在する。ソーラーセルは、太陽光を直流に変換する。一般に、複数のソーラーセルが、基板プレートまたはシートの相互間に置かれ、そのうちの1つは光に透明であり、ソーラーセルをその相互間に有するプレートは、ソーラーパネル内に形成される。このようなソーラーパネルは、通常、屋根または他の構造体上で取り扱い、取り付けるのに便利な大きさであり、形状は、一般に、長方形である。
【0003】
ソーラーパネルは、一般に、いくらか可撓であり、一般に、支持枠内に設置される。開通路設計を使用する従来の枠は、風または積雪などによる負荷がかかったとき、枠の一部の屈曲及び/または歪曲を許容する。風や雪の負荷は、ソーラーパネルに損傷をもたらす可能性がある。
【0004】
長方形状のソーラーパネルの短い方の辺に取り付けられるソーラーモジュールは、ソーラーパネルの長さの広がり(スパン)を結果的にもたらす。負荷がかかったとき、この構成は、その範囲の中心における下方偏向、ならびに枠の歪曲及び/または拡張を生じる。パネルにかかる負荷は、枠の歪曲または拡張により、ソーラーパネルの一部分が枠から抜けるか、または外れた場合、枠に破損を生じさせる場合がある。また、この破損により、しばしば、ソーラーパネルが損傷することがあり、ソーラーパネルの交換が必要になる。
【0005】
必ずしも一様とは限らない屋上などの構造体は、ソーラーモジュールを取り付けるために、例えば、枠に追加の穴をドリルで開けるなどの追加の据付けステップを必要とする不規則性を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の1つの目的は、構造体に取り付けるための枠を有するソーラーモジュールを提供することである。例えば、IEC(国際電気標準会議)61215、第2版規格により、破損することなく、風及び雪の負荷に耐えることができ、その上、従来の枠よりソーラーモジュールの質量を増大させない枠に対するニーズがある。また、枠に追加の穴をドリルで開けるなどせず、構造体における不規則性を許容するために、据付け中の柔軟性をもたらす枠に対するニーズもある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のこれら及び他の目的は、長さに対して交差する全体として三角形の横断面を有する少なくとも1つの管状部材を含むソーラーパネル取付用枠により達成される。管状部材は、差渡し要素に全体として直角を成して接続する立ち上り要素と、立ち上り要素及び差渡し要素から延在する桁構え要素とを含む。枠は、ソーラーパネルの少なくとも一部分または一部を受けるための管状部材と組合せのフランジを含む。
【0008】
本発明の特定の実施形態によれば、枠を有するソーラーモジュールが、従来の設計の強度を少なくとも約2倍、より具体的には、約2.6倍をも超えて上回る。全体的な強度は、特に中心における屈曲または撓曲、及び負荷の下での歪曲に対する抵抗を含み、それは、ソーラーモジュールの枠部材の拡張及び破損を抑えることができる。枠の改良強度は、風及び雪の負荷に対するIEC61215、第2版規格の要件を上回ることが可能である。
【0009】
本発明の特定の実施形態によれば、桁構え要素は、湾曲した、または弓形の外形もしくは形状を有する。この湾曲した外形は、立ち上り要素及び差渡し要素に対して、凸状、凹状及び/または凸状と凹状との組合せの部分もしくはセグメントを含むことが可能である。全体として、凸状部は、立ち上り要素よりも差渡し要素に近づくなど、膝形状部または屈折点を有することが可能である。
【0010】
枠は、長方形状などの他の部材を含むことが可能である。枠は、ソーラーパネルの周りに、またはその周囲に沿って取り付けることが可能である。ソーラーパネルは、ソーラーセル、透明シート及び裏材シートを含むことが可能である。ソーラーパネルは、典型的には、しかし、必ずしもではないが、長方形である。
【0011】
枠部材は、壁厚が約0.5mmから約2.5mm、高さが約30mmから約80mm、幅が約10mmから約45mmなど、任意の適切な寸法であってよい。
場合によっては、枠は、枠、フランジ及び/またはソーラーパネルの少なくとも一部分に沿ってシーリング材を含むことが可能である。シーリング材は、水を遮り、ソーラーモジュールの構造的な剛性を高めることができる。
【0012】
差渡し要素は、枠部材の長さの少なくとも一部分に沿って接続通路を形成して、アンカーの少なくとも一部分を部材内に受けるか、または摺動し、それを構造体に取り付けることが可能である。接続通路は、例えば、平坦でない屋根からの位置ずれを補償するために、枠内に及び/または枠を貫通する追加の穴をドリルで開ける必要のない据付けを提供することができる。接続通路は、壁、またはアンカーを係合する(対合する、噛み合う)のに適切な他の構造体に、アンカーの頭部を保持することなどによって、アンカーの軸回転を防止することが可能である。
【0013】
枠の部材は、枠部材上またはその部材内に、先細りになったネジなど、少なくとも1つの留め具を受けるための少なくとも1つの取付けボスを含むことが可能である。取付けボスは、ソーラーパネルの隅部を形成する突合せ接合部または重ね接合部などにおいて、枠部材同士を接合するか、または係合するのに役立つ。突合せ接合部は、製作中及び据付け中に、効率的に形成可能である。
【0014】
枠は、アンカーを接続通路から受け、構造体に取り付ける備付けレールをさらに含むことが可能である。備付けレールは、ソーラーパネルに対して、端部取付配置または中間部取付配置で配列可能である。
【0015】
本発明はまた、例えば、行及び/または列で配列された、構造体上に配設されたソーラーモジュールのアレイ(配列)を含む。本発明の他の態様は、ソーラーモジュールを固定する方法を含み、それは、接続通路を備える枠を有するソーラーモジュールを形成するステップと、少なくとも1つのアンカーの一部分を接続通路内に摺動するステップと、少なくとも1つのアンカーを構造体に接続するステップとを含む。
【0016】
本発明の他の態様によれば、枠は、ソーラーパネルを構造体に取り付けるための押出し部材を含む。押出し部材は、全体として三角形状を形成するように構成されている一連の直線的部分と弧部分とを含む。押出し部材はまた、留め具の一部を受けるためなどのC形状本体を形成する湾曲した指形状部を含むことが可能である。場合によっては、枠は、深さが約0.5mmから約1.5mm、幅が約5mmから約15mmなどの、外周に沿う溝を含んでもよい。
【0017】
本発明の上述ならびに他の特徴及び目的は、図面を考慮した以下の詳細な説明から、より理解される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態によるソーラーモジュールの上断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による管状部材の側断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による長方形部材の側断面図である。
【図4】本発明の一実施形態によるソーラーモジュールの部分的な側断面図である。
【図5】本発明の一実施形態によるソーラーモジュールのアレイの上面図である。
【図6】本発明の一実施形態による押出し部材の側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、図1に示すように、ソーラーパネル12を保持するか、または取り付けるための枠10を含むソーラーモジュール14を対象とする。ソーラーモジュール14は、電磁放射線を電気に変えるか、または変換するのに適切な任意の装置または機構を含むことが可能である。電磁放射線は、広範には、可視光、赤外線、紫外線、及び/または例えば、星から放出されるなどの電磁スペクトルの任意の他の部分を含む。
【0020】
電気は、広範には、直流、交流、低電圧、高電圧、ならびに/または伝送、貯蓄及び/もしくは動作するのに適切な任意の他の電子移動を含む。しばしば、ソーラーモジュール14は、例えばインバータによって、交流に変換可能である直流を生成する。
【0021】
図1及び図4に示すように、及び本発明の特定の実施形態によれば、ソーラーモジュール14は、典型的には、ソーラーパネル12を含む。ソーラーパネル12は、ソーラーセル56もしくはフォトダイオード、透明シート58もしくは上面カバー、裏材シート60もしくは底面プレート、接着剤、ダイオード、電気配線もしくはハーネス、電気コネクタもしくはプラグ、はんだ接合部、電池及び/または電気を作るのに適切な任意の他の品目もしくは部材を含むことが可能である。
【0022】
ソーラーパネル12は、任意の適切な大きさ及び/または形状であることが可能である。ソーラーパネル12の典型的な寸法は、例えば、幅が約0.5mから約3m、及び長さが約1mから約5mである長方形など、1メートルの何分の1から数メートルに及ぶことが可能である。全体として、ソーラーパネル12は、追加の動力付き吊上げ装置なしで、1人の人によって運搬または操作可能である。ソーラーパネル12の大きさは、材料の強度、材料のコスト、天候、場所、及び任意の他の可変の衝撃設計を含むが、それらに限定されない様々な因子の関数であることが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、ソーラーパネル12は、約0.75m〜約1.1m×約1.5m〜約1.7mであることが可能である。本発明の他の実施形態によれば、ソーラーパネル12は、約1.7m×約1.0mであることが可能である。
【0023】
ソーラーセル56は、単結晶シリコン、多結晶シリコンもしくはマルチ結晶シリコン、リボンシリコン、アモルファスシリコン、テルル化カドミウム、薄膜、及び/または電磁放射線を変換するのに適切な任意の他の光起電の形態もしくは要素を、制限なしで含むことが可能である。典型的には、任意の適切な数のソーラーセル56は、直列及び/または平列構成で、ソーラーパネル12内に配列可能である。本発明の特定の実施形態によれば、ソーラーパネル12は、60個のソーラーセル56を含む。本発明の他の実施形態によれば、ソーラーパネル12は、72個のソーラーセル56を含む。
【0024】
透明シート58は、電磁放射線の少なくとも相当量の所望の波長を通して、ソーラーセル56によって捕捉または変換することが可能である少なくとも一部分を含む。透明シート58の材料は、ガラス、プラスチック、及び/または任意の他の適切な透過性物質を含むことが可能である。全体として、透明シート58は、亀裂または破損しないうちは、いくらかの偏向または屈曲に耐えることができる。本発明の特定の実施形態によれば、透明シート58は、フロートガラスを含む。
【0025】
裏材シート60は、金属、プラスチック、積層体、木部材、及び/または少なくとも部分的に絶縁のソーラーパネル12に適切な任意の他の材料を含むことが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、裏材シート60は、アルミニウム(Al)などの任意の適切な金属箔、ならびに/または例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、テドラー(「登録商標」)、テフロン(「登録商標」)、テフゼル(「登録商標」)、及び/または任意の他の適切なフッ素化膜のポリマー材料であることが可能である。裏材シート60は、例えばテドラー(「登録商標」)/PET/テドラー(「登録商標」)、及び/またはテドラー(「登録商標」)/Al/テドラー(「登録商標」)など、積層また層状の構造を含むことが可能である。
【0026】
適切な粘着性材料または接着剤を使用して、透明シート58及び/または裏材シート60を、ソーラーセル56と接合または積層することが可能である。全体として、粘着性材料は、ソーラーパネル12の動作温度範囲に耐えることが可能であり、少なくとも耐湿性であることが可能である。
【0027】
図1に示すように、及び本発明の特定の実施形態によれば、ソーラーモジュール14は、枠10を含むことが可能である。典型的には、枠10は、ソーラーパネル12の少なくとも一部分を保持し、取り付け、貼り付け、かつ/または配設する。本発明の特定の実施形態によれば、枠10は、ソーラーパネル12の周りに延在し、そのパネルの周囲に境界をつけ、かつ/またはトレースする。枠10は、全体として、ソーラーモジュール14に対して、少なくともいくらかの構造的な剛性を与え、図5に示すように、ソーラーモジュール14を構造体16に貼り付けるか、取り付けるか、または固定するのに便利な備付け点または固定点を設けることが可能である。枠10はまた、ソーラーセル56を冷却するために空気循環を可能にするなどのために、ソーラーモジュール14を構造体16の表面から起こすか、または持ち上げることが可能であり、それによって、ソーラーセル56の効率性及び/または信頼性を向上させることが可能である。
【0028】
本発明の特定の実施形態による枠10は、図示していない従来の枠と比較して、ソーラーモジュール14の全体的な寸法におけるわずかな質量の増加または変化を有するが、IEC61215、第2版規格を満たすか、または20%をも上回る。
【0029】
IEC61215、第2版規格を順守することは、枠部材のほんの最小限の歪曲または屈曲が生じるだけなので、構成部品を破損することなく、ソーラーモジュール14が風及び/または積雪などによる負荷に耐えることを可能にする。本発明の特定の実施形態によれば、枠10は、端部が取り付けられた場合、風の負荷などによる少なくとも2,400Paの圧力に耐える。本発明の他の実施形態によれば、枠10は、雪の負荷などによる少なくとも5,400Paの圧力に耐える。
【0030】
負荷または積載の下でのソーラーモジュール枠の典型的な破損メカニズムは、下方の偏向または撓曲を含み、枠部材、特に長さ方向の部材の歪曲または屈曲を含む。部材の歪曲は、ソーラーパネル12の少なくとも一部分が、枠10のフランジ22の少なくとも一部分を遊離させるか、またはそのフランジから飛び出してくるまで、枠幅の拡張または増大を招く可能性がある。
【0031】
枠10に適切な材料は、アルミニウム、アルミニウム合金、スチール、ステンレススチール、合金、ポリマー、強化ポリマー複合体、及び/または比較的軽量な、耐久性のある任意の他の適切な物質を含むことが可能である。材料は例えば、塗装、亜鉛めっき、粉体コーティング、陽極酸化、ならびに/または枠10の形態及び/もしくは機能を向上させるのに適切な任意の他の技術など、さらに処理可能である。本発明の特定の実施形態によれば、枠10は、6005−T5、6061−T6及び/または6063−T6のアルミニウム合金を含む。
【0032】
重ね接合部、突合せ接合部38、蟻継ぎ接合部、ほぞ穴・ほぞ接合部、留継ぎ接合部、及び/または任意の他の適切な結合部が、同一の形状または種々の形状の部材から、枠10を形成することが可能である。本発明の、及び図1に示す特定の実施形態によれば、枠10の隅部は、少なくとも部分的な突合せ接合部38によって形成または構成され、ここでは、1つの部材の端部が別の部材の辺と組み合わせて接触し、かつ/またはその辺と係合する。突合せ接合部38は、最小限の労力で、枠10の迅速な製作を可能にできる。また、突合せ接合部38は、凍結及び/または腐食による損傷を防止するために、湿気が部材から排出することを可能にできる。
【0033】
枠10は、例えばネジ、ボルト、ナット、だぼ、ワッシャ、リベット、ビスケット、セメント、接着剤、エポキシ、溶接、及び/または任意の他の適切な機械的もしくは化学的な取付け機構など、留め具36を含むことが可能である隅部または角を形成する。本発明の特定の実施形態によれば、留め具36は、枠10のそれぞれの隅部に、少なくとも2つの機械ネジを含む。留め具36は、平滑な周囲を形成するなどのために、枠10からの突起を最小限にするために、皿頭であることが可能である。
【0034】
ソーラーパネル12は、図4に示すように、及び本発明の特定の実施形態により、枠10の少なくとも一部分と、ソーラーパネル12の少なくとも一部分との中の、上の、周りの、及び/または間のコーキング、接着剤、粘着性シーリング材62、及び/または他のガスケット材料のさらなる補佐により、枠10内に配置可能である。典型的な粘着性シーリング材62は、ブチルポリマー、シランポリマー、改質シランポリマー、シリコンポリマー、ウレタンポリマー、及び/または比較的透水性の任意の他の適切な物質を含むことが可能である。粘着性シーリング材62は、水バリア特性、固定または取付け特性を含むことが可能であり、また、ソーラーモジュール14の雪及び/または風の負荷レベルを向上させるなどのために、構造的な機能を含むことが可能である。
【0035】
典型的には、枠10は、長さに対して交差する横断面を有する1つまたは複数の部材を含む。枠部材のための一般的な製造方法は、キャスティング、押出し、フライス削り、機械加工、スタンピング、プレス加工、鋳造、及び/または任意の他の適切な大量生産工程を含むことが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、枠10は、押出しアルミニウム部材を含む。
【0036】
枠部材は、枠10の所望の機能を行うのに必要な任意の大きさまたは形状であることが可能である。典型的には、しかし、必ずしもではないが、枠部材は、全体として、ソーラーパネル12の辺と等しい長さを有する。本発明の特定の実施形態によれば、枠部材は、高さが約30mmから約80mm、幅が約10mmから約45mmである。本発明の他の実施形態によれば、枠部材は、高さが約50mm、幅が約26.5mmである。
【0037】
枠部材は、任意の適切な厚さまたは寸法の壁部分を有することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、枠部材は、厚さが約0.5mmから約2.5mmである。本発明の他の実施形態によれば、枠部材は、厚さが約1.3mmから約1.9mm、より具体的には、約1.57mmである。
【0038】
全体として、枠部材の外側の隅部は、丸くされ、平滑にされ、アールにされ、面取りされてよく、かつ/または尖ったままでもよい。同様に、部材の内側の隅部は、丸くされ、平滑にされ、アールにされ、面取りされてよく、かつ/または尖ったままでもよい。本発明の特定の実施形態によれば、及び図6に示すように、尖った隅部は、例えば約0.40mmのアールにならすか、または、例えば約1.0×約1.0で面取りされる。全体として、滑らかにされた隅部は、製造工程中に形成される残留応力または応力集中を抑える。加えて、滑らかにされた隅部は、例えば、裂傷を生じさせる可能性のある尖った縁部はない表面をもたらすことによって、据付け、動作及び/またはメンテナンス中の材料の安全な取扱いを向上させることが可能である。
【0039】
本発明の特定の実施形態によれば、枠部材は、例えば陥凹部、隆起部、及び/または突出部など、枠部材の保持及び取扱いをさらに補佐するために、人間工学に基づく設計または形状を有する横断面を含む。
【0040】
枠10の部材は、図1〜図4に示すように、及び本発明の特定の実施形態によれば、管状部材18と、長方形部材20とを含むことが可能である。枠部材の種々の形状の組合せは、ソーラーモジュール14の製作及び据付けをし易くし、かつ/またはコストを下げ易くすることが可能である。
【0041】
図2に示すように、及び本発明の特定の実施形態によれば、管状部材18は、全体として、しかし、必ずしもではないが、閉横断面を形成する。管状部材18は、三角形、実質的に三角形、または全体として三角形の横断面を含むことが可能である。本明細書に使用される場合は、三角形は、任意の相対的に3つの辺を有する形状または構成を示す。三角形状は、開通路形状全体にわたって、向上した負荷支圧強度を提供し、かつ/または管状部材18の歪曲もしくはねじれ移動を抑えることが可能である。管状部材18は、全体として、枠10に対して、特に、ソーラーパネル12の長さに沿って、及び図1に示すように、構造的な剛性を与えることが可能である。
【0042】
図2に示すように、及び本発明の特定の実施形態によれば、管状部材18は、少なくとも1つの立ち上り(垂直)要素24を含むことが可能であり、それは、便宜上、及び説明上、ソーラーパネル12が枠10に取り付けられた場合、ソーラーパネル12に対して垂直な、全体として垂直な、及び/または実質的に垂直な配置で延在する。立ち上り(ライザ)要素24は、枠10の部材について前述したいずれの物理的な特性及び/または寸法を有することが可能である。全体として、しかし、必ずしもではないが、立ち上り要素24は、例えば、全体として三角形状の辺として、横断面の直線形、全体として直線形、実質的に直線形、及び/または直線的セグメントを形成する。
【0043】
図2にさらに示すように、及び本発明の特定の実施形態によれば、管状部材18は、少なくとも1つの差渡し(スパン)要素26を含むことが可能であり、それは、便宜上、及び説明上、ソーラーパネル12が枠10に取り付けられた場合、ソーラーパネル12に対して水平な、全体として水平な、及び/または実質的に水平な配置で延在する。差渡し要素26は、枠10の部材について前述したいずれの物理的な特性及び/または寸法を有することが可能である。全体として、しかし、必ずしもではないが、差渡し要素26は、例えば、全体として三角形状の辺として、横断面の直線形、全体として直線形、実質的に直線形、及び/または直線的セグメントを形成する。
【0044】
立ち上り要素24及び差渡し要素26は、任意の適切な場所内で、及び任意の適切な角度で、接続または接触することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、立ち上り要素24及び差渡し要素26は、直角または直角に近い三角形の頂点を形成する直角を成す、全体として直角を成す、または実質的に直角を成す接続で、ほぼ直角を形成することが可能である。
【0045】
図2にさらに示すように、及び本発明の特定の実施形態によれば、管状部材18は、少なくとも1つの桁構え(トラス、骨組み)要素28を含むことが可能であり、それは、便宜上、及び説明上、ソーラーパネル12が枠10に取り付けられた場合、ソーラーパネル12に対して、角度をなす、全体として角度をなす、または実質的に角度をなす配置で延在する。桁構え要素28は枠10の部材について上述したいずれの物理的特性及び/または寸法を有することが可能である。全体として、しかし、必ずしもではないが、桁構え要素28は、例えば、全体として三角形状の辺として、横断面の直線形、弓形、ならびに/または直線及び湾曲したセグメントの組合せのうちの1つを形成する。
【0046】
桁構え要素28は、任意の適切な場所において、及び任意の適切な角度で、立ち上り要素24及び差渡し要素26のうちの少なくとも一方と接続または接触することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、桁構え要素28は、立ち上り要素24及び差渡し要素26と接続して、三角形の斜辺または斜辺状の辺を形成する。桁構え要素28は、全体として、管状部材18に対して、特に、管状部材18の長さに沿って、構造的な剛性を与える。
【0047】
本発明の特定の実施形態によれば、及び図2に示すように、桁構え要素28は、所定の外形形態、即ち湾曲した形態を有する。湾曲した形態は、立ち上り要素24及び/または差渡し要素26に対して、凹形状、凸形状30ならびに/または凹形状及び凸形状の組合せ30を含むことが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、桁構え要素28は、図2に示すように、凸形状30を形成する。
【0048】
典型的には、しかし、必ずしもではないが、凸形状30は、外形の形状が、1つまたは複数のディスクリート点または固有点を基準にして変化する少なくとも1つの膝形状部32または屈曲点を含む。膝形状部32は、任意の適切な大きさ及び/または形状の突起部、もしくは全体として瘤状形状を形成することが可能である。膝形状部32は、桁構え要素28に沿って、またはその要素に対して、任意の位置に位置付け可能である。本発明の特定の実施形態によれば、膝形状部32は、桁構え要素28が差渡し要素26と接触するところから始まる桁構え要素28に沿う距離の最初の約5分の1から約2分の1など、またはこのような距離の約5分の1から約5分の2など、またはこのような距離の約3分の1など、立ち上り要素24より差渡し要素26に近づいて、またはより近くで、桁構え要素28に沿って位置付けられるか、または位置決めされる。本発明の特定の実施形態によれば、膝形状部32は、湾曲が約10度から約85度、より具体的には、約30度である。典型的には、膝形状部32は、管状部材18内の点からとった半径が約10mmから約70mm、より具体的には、約30mmであることが可能である。
【0049】
管状部材18は、例えば、管状部材18を構造体16に取り付け、取り付けるのを助けるのに適切な任意の大きさ及び/または形状の横断面から延在する1つまたは複数のへり、突起部及び/または隆起部を含むことが可能である。
【0050】
管状部材18は、ソーラーパネル12の少なくとも一部分を受けるための管状部材18と組合せの少なくとも1つのフランジ22を含むことが可能である。フランジ22は、溝、へり、通路、陥凹部、縁部、クリップ、及び/またはソーラーパネル12に適切な任意の他の保持もしくは固定構造を形成することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、フランジ22は、ソーラーパネル12の周囲で、またはその周囲に沿って取り付けるための、枠10の内側に向かって開いている2辺、または3辺の通路を含む。
【0051】
フランジ22の深さ、または上面から底面の距離は、典型的には、ソーラーパネル12の厚さを収容でき、かつ/またはその厚さが、例えば、摩擦、または干渉嵌合を形成することを可能にできる。あるいは、フランジ22は、追加のガスケット及び/または上述した粘着性シーリング材62を可能にできる。フランジ22は、任意の適切な幅または辺から辺までの寸法を有することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、フランジ22の幅は、約5mmから約22mmである。本発明の他の実施形態によれば、フランジ22の幅は、図2〜図3などに示されるフランジ22の水平方向において、約11mmである。
【0052】
図2に示すように、及び本発明の特定の実施形態によれば、管状部材18は、少なくとも1つの取付けボス34を含むことが可能である。取付けボス34は、枠10の部材の接合または結合を補佐するか、または保持するのに適切な任意の大きさ及び/または形状を有することが可能である。取付けボス34は、枠10の部材の長さの少なくとも一部分に延びているか、または沿っていることが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、取付けボス34は、留め具36の少なくとも一部分を受ける。取付けボス34は、全体として正方形状であることが可能であり、例えば、留め具36のネジ山が取付けボス34の壁と相互作用して、接続部を形成する場合などは、およそ留め具36の直径幅を有することが可能である。
【0053】
取付けボス34は、製作中または据付け中に、ネジ穴加工及び/またはネジ山加工可能であるが、全体として、組み立て中に、例えば、先細りになったネジを含む留め具36によって切削可能である。取付けボス34は、直線的または正方形の形状に限定されるのではなく、湾曲した形態を含んでもよい。取付けボス34は、管状部材18に対して、任意の場所において、具体的には、横断面形状の外側及び/または内側に沿って位置付け可能である。本発明の特定の実施形態によれば、少なくとも2つの取付けボス34が、全体として三角形の形状の頂点に、全体として位置付けられる。取付けボス34は、管状部材18を強化し、かつ/または硬化することによって、枠10の構造的な剛性を、特に歪曲力に対してさらに向上させることが可能である。
【0054】
長方形部材20は、具体的には、管状部材18と補完し、かつ/または係合するのに適切な任意の大きさ及び形状を含むことが可能である。図2に示すように、及び本発明の特定の実施形態によれば、長方形部材20は、横断部材によって、さらに補強可能である辺を含む全体として長方形の横断面を含む。横断部材はまた、接合部または結合部を形成する場合、留め具36を助けるか、または補佐することが可能である。長方形部材20は、典型的には、しかし、必ずしもではないが、閉形状を形成する。
【0055】
長方形部材20は、枠10の部材について上述したいずれの詳細及び/または特性を有することが可能である。長方形部材20の横断面は、本発明の特定の実施形態によれば、幅が約11mm、及び高さが約50mmであることが可能である。
【0056】
長方形部材20は、管状部材18について上述したように、長さの少なくとも一部分に沿って、少なくとも1つのフランジ22及び/または少なくとも1つの取付けボス34を含むことが可能である。長方形部材20は、例えば、長方形部材20を構造体16に取り付けるか、または取り付けるのを助けるために、横断面から延在する1つまたは複数のへり、突起部、及び/または隆起部を含むことが可能である。長方形部材20は、上述したように、管状部材18との突合せ接合部38を形成するなどのために、ソーラーパネル12の幅に沿って使用可能である。
【0057】
図4は、奇数の辺を有する、ソーラーパネル12などに伴って生じ得る長方形部材20と向かい合った管状部材18を含むソーラーモジュール14の一実施形態を示している。
本発明の特定の実施形態によれば、及び図4に示すように、管状部材18は、長さの少なくとも一部分に沿って、ならびに典型的には、しかし、必ずしもではないが、差渡し要素26によって及び/またはその要素内に形成される少なくとも1つの接続通路40を含むことが可能である。全体として、アンカー44の少なくとも一部分は、接続通路40に沿って、摺動または移動可能である。接続通路40の摺動機能は、構造体16に関する一様でない屋根を扱うなどの場合、備付け及び現場の架設における柔軟性及び/または順応性を可能にできる。接続通路40は、枠10内に追加の穴をドリルで開けないようにすると同時に、著しい労働コストを省くことが可能である。接続通路40はまた、歪曲の抵抗または強度を向上させるなどのために、枠10の部材に対して、追加の構造的機能及び/または強化機能をもたらすことも可能である。
【0058】
本発明の特定の実施形態によれば、接続通路40は、枠10に対するアンカー44の軸回転を防止する。例えば、接続通路40内での6角頭ボルトの回動を防止し、ボルト頭を保持するレンチの必要性をなくす壁42を有する接続通路40の形状により、回転が防止可能である。
【0059】
アンカー44は、留め具36に関して上述したいずれの物体または材料を含むことが可能であり、かつ/または接続通路40の特定の輪郭に、特に適合している外形が形成された形状を含むことが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、アンカー44は、ステンレススチールまたは任意の他の適切な耐食材料を含む。
【0060】
本発明は、1つまたは複数の備付けレール48をさらに含むことが可能である。備付けレール48は、例えば、箱、通路、管、棒、及び/または任意の他の適切な取付け形態など、任意の適切な大きさ及び/または形状を含むことが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、及び図4に示すように、備付けレール48は、I形状である。I形状は、アンカー44を受け入れるなどのために、1つのソーラーモジュール14を垂直ウェブのそれぞれの辺に配置することによって、互いに隣接してソーラーモジュール14を取り付けることを可能にできる。
【0061】
ソーラーモジュール14の枠10は、図1に示すように、及び本発明の特定の実施形態により、1つまたは複数の端部キャップ64または隅部片を含むことが可能である。端部キャップ64は、湿気及び/または細片が、枠部材、具体的には、突合せ接合部38を形成する部材の一部分の中に溜まらないようにするのに適切な任意の大きさ及び/または形状であることが可能である。端部キャップ64は、例えば、濃縮物が枠10から排出することを可能にするために、少なくとも1つのドレーンまたは開口部を含むことが可能である。端部キャップ64は、射出成形プラスチックなど、任意の適切な材料であることが可能である。
【0062】
本発明の特定の実施形態によれば、端部キャップ64は、突合せ接合部38における長方形部材20など、端部枠10の両辺の中に少なくとも部分的に押圧または挿入可能である。典型的には、端部キャップ64は、尖った隅部を減らすか、または取り除き、留め具36を覆い隠し、ソーラーモジュール14の周りに溝98を維持するなど、美学を向上させる。
【0063】
複数のまたはマルチソーラーパネル14は、アレイ46を形成するのに適切な任意の数または構成で、構造体16に備付け可能である。アレイ46は、備付けレール48上に配設されたソーラーモジュール14を含むことが可能である。全体として、アレイ46の設計は、構造体16上のソーラーモジュール14の数を最大にすることを目指すことが可能である。ソーラーモジュール14は、熱膨張及び/または排出の許容範囲を見込みつつ互いに隣接させることが可能である。あるいは、作業者が屋根全体をアクセスするのを可能にするなどのために、隙間または空隙がソーラーモジュール14間に残ったままの状態であることも可能である。しばしば、しかし、必ずしもではないが、ソーラーモジュール14のアレイ46は、屋根などの上に、碁盤目状の行及び/または列で備付け可能である。
【0064】
図5に示すように、及び本発明の特定の実施形態によれば、ソーラーパネル14は、備付けレール48に関する端部取付配置50または構成で、配列可能である。端部取付配置50は、所与の数のソーラーパネル14に対して、最小限の数の備付けレール48を可能にできる。典型的には、しかし、必ずしもではないが、端部取付配置50は、水が溜まるか、または閉じ込められるのを防止するために、全体として、屋根の排水路の方向に沿って、備付けレール48を配置することを含む。
【0065】
ソーラーモジュール14は、備付けレール48をアンカー44と固定するために、備付けレール48と枠10の両端間の長さ方向及び/または幅方向に配置または備付け可能である。本発明の特定の実施形態によれば、端部取付配置50は、ソーラーモジュール14の長さの広がり(スパン)を結果的にもたらす幅または短い方の辺に沿って、ソーラーモジュールを支持する。端部取付配置50は、例えば、備付けレール48と長さ方向で重なり合うことによって、管状部材18または長方形部材20に取り付けることを含むことが可能である。
【0066】
代替として、中間部取付52または中央取付構成もまた、図5に示されている。中間部取付52は、例えば、それぞれの幅縁部から長さの約4分の1から約3分の1など、ソーラーモジュール14の長さまたは幅の任意の適切な内側の位置に沿って、備付けレール48を位置付けるか、または配置することが可能である。中間部取付配置52は、所与の数のソーラーパネル14に対して備付けレール48を、端部取付配置50より多く含むことが可能である。
【0067】
本発明の特定の実施形態によれば、及び図4に示すように、ソーラーパネル12を取り付けるための枠10は、少なくとも1つの支柱54または足部をさらに含むことが可能である。典型的には、しかし、必ずしもではないが、支柱54は、構造体16に対して備付けレール48を配置するための調整及び/またはレベリング性能を含む。支柱54は、全体として、T形状など、任意の適切な大きさ及び/または形状を有することが可能である。
【0068】
本発明はまた、構造体16に、接続通路40を有する枠10を含むソーラーモジュール14を取り付ける方法に関する。この方法は、アンカー44の少なくとも一部分を接続通路40内に摺動するステップ、挿入するステップ、それに沿って移動させるステップ、及び/もしくは係合するステップ、ならびに枠10を構造体16に貼り付けるか、または配設するために、締めるステップ、固定するステップ、接続するステップ、及び/もしくは任意の他の適切な動作を含む。
【0069】
本発明の特定の実施形態によれば、及び図6に示すように、枠10の側断面または側レールは、長さ方向などに、ソーラーパネル12を構造体16に取り付けるための押出し部材68を含むことが可能である。図6に示すように、押出し部材68の横断面は、全体として、2つの開通路構造と、三角形、実質的に三角形、もしくは全体として三角形の輪郭の一部としての有界構造または閉構造とを有することが可能である。
【0070】
図6を参照して、押出し部材68の一部分の寸法、形状、及び角度などの相対配置について述べると、このような部分の寸法、形状、及び相対配置に対するこのような参照は、図6に示すように、横断面に関してである。
【0071】
押出し部材68は、長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第1の直線的部分70を含むことが可能である。第1の直線的部分70は、垂直に、全体として垂直に、及び/または実質的に垂直に延在することが可能である。
【0072】
押出し部材68は、長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第2の直線的部分72をさらに含むことが可能であり、ここでは、第2の直線的部分72の第1の端部は、第1の直線的部分70の第2の端部から、直角を成して、全体として直角を成して、及び/または実質的に直角を成して延在することが可能であり、第1の直線的部分70の長さの約8分の1から約2分の1の長さを有することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、第2の直線的部分72の長さは、第1の直線的部分70の長さの約5分の1であることが可能である。
【0073】
第3の直線的部分74は、長さ、第1の端部、及び第2の端部を有することが可能であり、ここでは、第3の直線的部分74の第1の端部は、第1の直線的部分70から、直角を成して、全体として直角を成して、及び/または実質的に直角を成して、ならびに第2の直線的部分72より下に、ほぼソーラーパネル12の厚さで、第1の直線的部分70上の点において、第2の直線的部分72と同じ方向に延在することが可能である。第3の直線的部分74は、第2の直線的部分72の長さとほぼ同じ長さであるか、または異なった長さであってもよい。
【0074】
押出し部材68は、長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第4の直線的部分76をさらに含むことが可能であり、ここでは、第4の直線的部分76の第1の端部は、第3の直線的部分74の第2の端部から延在することが可能であり、第1の直線的部分70及び第3の直線的部分74に対して鋭角及び/または鈍角の内角を形成することが可能であり、第4の直線的部分76は、第1の直線的部分70の長さの約8分の1から約4分の3の長さを有することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、第4の直線的部分76は、第1の直線的部分70の長さの約2分の1の長さを有する。
【0075】
第1の弧部分78は、長さ、第1の端部、及び第2の端部を有することが可能であり、ここでは、第1の弧部分78の第1の端部は、第4の直線的部分76の第2の端部から延在することが可能であり、第1の弧部分78の第2の端部が、第1の直線的部分70に平行、全体として平行、及び/または実質的に平行になるまで、第1の直線的部分70に向かって湾曲することが可能である。第1の弧部分78は、第1の直線的部分70の長さの約10分の1から約4分の3の長さを有することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、第1の弧部分78の長さは、第1の直線的部分70の長さの約5分の1である。図6に示すように、第1の弧部分78の長さは、第4の直線的部分76の第2の端部から第5の直線的部分80の第1の端部などに、屈曲部または湾曲部を含む。
【0076】
第5の直線的部分80は、長さ、第1の端部、及び第2の端部を有することが可能であり、ここでは、第5の直線的部分80の第1の端部は、第1の直線的部分70に直角を成して、全体として直角を成して、及び/または実質的に直角を成して、第1の弧部分78の第2の端部から延在することが可能であり、第5の直線的部分80の第2の端部は、図6に図示していない第1の直線的部分70上の点を結合することが可能である。第5の直線的部分80は、第1の直線的部分70の長さより短いか、長いか、またはその長さと等しい長さを有することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、第5の直線的部分80の長さは、第1の直線的部分70の長さの約2分の1であることが可能である。
【0077】
押出し部材68は、長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第6の直線的部分82をさらに含むことが可能であり、ここでは、第6の直線的部分82の第1の端部は、第1の直線的部分70に平行に、全体として平行に、及び/または実質的に平行に、第1の弧部分78の第2の端部から延在することが可能であり、第6の直線的部分82は、第1の直線的部分70の長さの約10分の1から約4分の3の長さを有することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、第6の直線的部分82の長さは、第1の直線的部分70の長さの約5分の1であることが可能である。
【0078】
第7の直線的部分84は、長さ、第1の端部、及び第2の端部を有することが可能であり、ここでは、第7の直線的部分84の第1の端部は、第6の直線的部分82に直角を成して、全体として直角を成して、及び/または実質的に直角を成して、第6の直線的部分82の第2の端部から、ならびに第1の直線的部分70に向かって延在することが可能である。第7の直線的部分84は、第1の直線的部分70の長さの約20分の1から約2分の1の長さを有することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、第7の直線的部分84の長さは、第1の直線的部分70の長さの約10分の1であることが可能である。
【0079】
第8の直線的部分86は、長さ、第1の端部、及び第2の端部を有することが可能であり、ここでは、第8の直線的部分86の第1の端部は、第1の直線的部分70に直角を成して、全体として直角を成して、または実質的に直角を成して、第1の直線的部分70の第1の端部から、ならびに第7の直線的部分84に向かって延在することが可能であり、ここでは、第8の直線的部分86は、第1の直線的部分70の長さの約10分の1から約2分の1の長さを有することが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、第8の直線的部分86は、第1の直線的部分70の長さの約4分1の長さを有することが可能である。
【0080】
特定の実施形態によれば、及び図6に示すように、押出し部材68は、第3の直線的部分74から、全体として第5の直線的部分80に向かって延在し、第1のC形状本体92を形成する第1の湾曲した指形状部88及び第2の湾曲した指形状部90を含むことが可能である。押出し部材68は、第5の直線的部分80の長さを第2の端部において短縮する第3の湾曲した指形状部94をさらに含むことが可能であり、ここでは、第3の湾曲した指形状部94は、第1の直線的部分70の第1の端部及び第8の直線的部分86の第2の端部に接続することが可能であり、ここでは、第3の湾曲した指形状部94は、第2のC形状本体98を形成することが可能である。C形状本体92、98は、取付けボス34により、概括的に上述した留め具36を受け入れ、その留め具と係合し、かつ/または組み合わせることが可能である。
【0081】
溝98は、枠10の部材の全体として外面または外面上に見出されることが可能である。溝98は、ユーザが枠10を握るか、または取り扱う際に、人間工学的に補佐して、滑りを抑えることが可能である。あるいは、溝98は、美的または装飾のために設けられることが可能であり、かつ/または製造業者を認識することを可能にできる。溝98は、深さが約0.5mmから約1.5mm、及び幅が約5mmから約20mmであることが可能である。本発明の特定の実施形態によれば、溝98は、深さが約1mm、及び幅が約12mmである。
【0082】
本発明の特定の実施形態によれば、ソーラーモジュール14は、従来の設計の強度を少なくとも2倍、より具体的には、約2.6倍をも超えて上回る。この強度は、特に端部取付配置50の中心における屈曲または撓曲に対する抵抗を含む。負荷の下でのねじれ移動または歪曲は、枠10の起こり得る拡張と、ソーラーモジュール14の破損を抑えるように改良可能である。本発明の特定の実施形態による枠10の改良強度は、風及び雪の負荷についてのIEC61215、第2版規格を上回る。
【実施例】
【0083】
図6に示す押出し部材68を有する本発明の特定の実施例による枠10は、開通路設計を有する従来のソーラーモジュール枠とともに、物理試験を施された。風負荷に対する結果は、表1に要約され、従来の設計に対して、枠10によって著しく向上した性能を示す。
【0084】
【表1】

【0085】
同様に、本発明の特定の実施形態による全体的なソーラーモジュール14の強度は、少なくとも6,240Paの負荷に成功裏に耐えるかどうか試験され、それによって、5,400PaのIEC61215、第2版規格を上回った。図6に示される押出し部材68を有する本発明の特定の実施形態によるモジュール14の試験は、開通路枠設計を有する従来のソーラーモジュールと比較すると、全体的なモジュールの強度において、少なくとも約2.6倍の増強を得た。
【0086】
前述の明細書において、本発明を特定の好ましい実施形態に関連して説明がなされ、多数の詳細が例示の目的のために説明されているが、本発明が追加の実施形態も可能であり、本明細書及び特許請求の範囲に説明される詳細の一部が、本発明の基本原理から逸脱することなく、大幅に変更可能であることは、当業者には明らかになるであろう。
【0087】
2007年6月19日に出願された米国特許仮出願第60/944,863号は、その全体を参照によって本明細書に組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソーラーパネル取付用枠であって、前記枠が、
少なくとも1つの管状部材であって、当該管状部材は、長さ、及び前記長さに対して交差する全体として三角形の横断面を有し、前記管状部材は、差渡し要素に対して全体として直角を成して接続する立ち上り要素、及び前記立ち上り要素と前記差渡し要素から延在し少なくとも部分的に弓形である桁構え要素を備える、管状部材と、
前記ソーラーパネルの少なくとも一部分を受けるために、前記管状部材に組み合わされるフランジと、を備えるソーラーパネル取付用枠。
【請求項2】
前記桁構え要素の少なくとも一部が、前記立ち上り要素及び前記差渡し要素に対して凸形状を有する、請求項1に記載のソーラーパネル取付用枠。
【請求項3】
前記凸形状が、前記立ち上り要素よりも前記差渡し要素に近づいて位置決めされた膝形状部を含む、請求項2に記載のソーラーパネル取付用枠。
【請求項4】
前記管状部材が、少なくとも1つの留め具を受けるために、前記管状部材内に配設される少なくとも1つの取付けボスを含む、請求項1に記載のソーラーパネル取付用枠。
【請求項5】
前記ソーラーパネル取付用枠が、少なくとも1つの長方形部材をさらに備え、前記少なくとも1つの長方形部材は、前記管状部材と、組み合わされ且つ係合する、請求項4に記載のソーラーパネル取付用枠。
【請求項6】
前記長方形部材及び前記管状部材が突合せ接合部を形成し、当該突合せ接合部は、少なくとも1つの留め具及び前記少なくとも1つの取付けボスによって取り付けられる、請求項5に記載のソーラーパネル取付用枠。
【請求項7】
前記ソーラーパネル取付用枠が、前記差渡し要素内に形成される接続通路をさらに備え、前記枠を構造体に取り付けるためのアンカーの一部分を受けるために、前記接続通路は、前記管状部材の前記長さの少なくとも一部に沿う、請求項1に記載のソーラーパネル取付用枠。
【請求項8】
前記接続通路が、前記枠を前記構造体に取り付けるためのアンカーを摺動可能に受け入れ、前記接続通路が、前記枠に対する前記アンカーの軸回転を防止する、請求項7に記載のソーラーパネル取付用枠。
【請求項9】
前記ソーラーパネル取付用枠が、前記アンカーを前記接続通路から受ける備付けレールをさらに備え、前記レールは、前記ソーラーパネルに対して端部取付配置で前記構造体に取り付ける、請求項8に記載のソーラーパネル取付用枠。
【請求項10】
構造体に固定するためのソーラーモジュールであって、当該ソーラーモジュールが、
透明シート及び裏材シートの間に配設される少なくとも1つのソーラーセルを含むソーラーパネルと、
少なくとも1つの管状部材を含む前記ソーラーパネル取付用枠であって、前記管状部材は、長さ、及び前記長さに対して交差する全体として三角形の横断面を有し、前記管状部材は、差渡し要素に対して全体として直角を成して接続する立ち上り要素、及び前記立ち上り要素と前記差渡し要素から延在し少なくとも部分的に弓形の桁構え要素を備える、ソーラーパネル取付用枠と、
前記ソーラーパネルの少なくとも一部分を受けるために、前記管状部材と組み合わされるフランジと、
前記差渡し要素内に形成される接続通路であって、前記枠を前記構造体に接合するためのアンカーの一部分を受けるために、前記接続通路は、前記管状部材の前記長さの少なくとも一部に沿う、接続通路と、を備えるソーラーモジュール。
【請求項11】
前記管状部材が、少なくとも1つの取付けボスを含む、請求項10に記載のソーラーモジュール。
【請求項12】
前記立ち上り要素、前記差渡し要素、及び前記桁構え要素は、約0.5mmから約2.5mmの厚さを有する、請求項10に記載のソーラーモジュール。
【請求項13】
前記管状部材は、約30mmから約80mmの高さを有し、
前記管状部材は、約10mmから約45mmの幅を有する、請求項10に記載のソーラーモジュール。
【請求項14】
前記ソーラーモジュールが、少なくとも1つの長方形部材をさらに含み、前記長方形部材は、前記少なくとも1つの管状部材と、組み合わされ且つ係合する、請求項10に記載のソーラーモジュール。
【請求項15】
前記ソーラーパネルが、周囲縁部と、幅より長い長さを有する長方形形状とを含み、
管状部材が、前記ソーラーパネルの前記長さに沿って配設され、長方形部材が、前記ソーラーパネルの前記周囲縁部の境界をつけるために、前記ソーラーパネルの前記幅に沿って配設され、
シーリング材が、前記周囲縁部及び前記枠の少なくとも一部分に塗布される、請求項10に記載のソーラーモジュール。
【請求項16】
請求項10に記載のソーラーモジュールのアレイであって、構造体上に固定しており、前記アレイは、
端部取付配置で構造体上に配設される複数のソーラーモジュールを含む、アレイ。
【請求項17】
請求項10に記載のソーラーモジュールを構造体に固定する方法であって、前記方法が、
接続通路を有する枠を含むソーラーモジュールを備えるステップと、
少なくとも1つのアンカーの一部分を前記接続通路内で摺動するステップと、
前記少なくとも1つのアンカーを前記構造体に接続するステップと、を含む方法。
【請求項18】
ソーラーパネルを構造体に対して取り付けるための押出し部材であって、当該押出し部材は、
長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第1の直線的部分であって、全体として垂直に延在する、第1の直線的部分と、
長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第2の直線的部分であって、前記第2の直線的部分の前記第1の端部は、前記第1の直線的部分の前記第2の端部から、全体として直角を成して延在し、前記第1の直線的部分の前記長さの約8分の1から約2分の1の長さを有する、第2の直線的部分と、
長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第3の直線的部分であって、前記第3の直線的部分の前記第1の端部は、前記第1の直線的部分から、全体として直角を成して、及び前記第2の直線的部分より下に、ほぼソーラーパネルの厚さで、前記第1の直線的部分上の点において、前記第2の直線的部分と同じ方向に延在し、前記第3の直線的部分は前記第2の直線的部分の長さとほぼ同じ長さを有する、第3の直線的部分と、
長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第4の直線的部分であって、前記第4の直線的部分の第1の端部は、前記第3の直線的部分の前記第2の端部から延在し、前記第1の直線的部分及び前記第3の直線的部分に対して鋭角の内角を形成し、前記第4の直線的部分は、前記第1の直線的部分の前記長さの約8分の1から約4分の3の長さを有する、第4の直線的部分と、
長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第1の弧部分であって、前記第1の弧部分の前記第1の端部は、前記第4の直線的部分の前記第2の端部から延在し、前記第1の弧部分の前記第2の端部が、前記第1の直線的部分に全体として平行になるまで、前記第1の直線的部分に向かって湾曲し、前記第1の弧部分は、前記第1の直線的部分の前記長さの約10分の1から約4分の3の長さを有する、第1の弧部分と、
長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第5の直線的部分であって、前記第5の直線的部分の前記第1の端部は、前記第1の直線的部分に全体として直角を成して、前記第1の弧部分の前記第2の端部から延在し、前記第5の直線的部分の前記第2の端部は、前記第1の直線的部分上の点を接合し、前記第5の直線的部分は、前記第1の直線的部分の前記長さよりほぼ長いか、または短い長さを有する、第5の直線的部分と、
長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第6の直線的部分であって、前記第6の直線的部分の前記第1の端部は、前記第1の直線的部分に全体として平行に、前記第1の弧部分の前記第2の端部から延在し、前記第6の直線的部分は、前記第1の直線的部分の前記長さの約10分の1から約4分3の長さを有する、第6の直線的部分と、
長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第7の直線的部分であって、前記第7の直線的部分の前記第1の端部は、前記第6の直線的部分に全体として直角を成して、前記第6の直線的部分の前記第2の端部から、及び前記第1の直線的部分に向かって延在し、前記第7の直線的部分は、前記第1の直線的部分の前記長さの約20分の1から約2分の1の長さを有する、第7の直線的部分と、
長さ、第1の端部、及び第2の端部を有する第8の直線的部分であって、前記第8の直線的部分の前記第1の端部は、前記第1の直線的部分に全体として直角を成して、前記第1の直線的部分の前記第1の端部から、及び前記第7の直線的部分に向かって延在し、前記第8の直線的部分は、前記第1の直線的部分の前記長さの約10分の1から約2分の1の長さを有する、第8の直線的部分と、を備える押出し部材。
【請求項19】
ソーラー枠のための、全体として三角形の管状部材であって、前記ソーラー枠が、請求項18にしたがって、ソーラーパネルを構造体に取り付けており、
第1の湾曲した指形状部及び第2の湾曲した指形状部であって、前記第1の湾曲した指形状部及び前記第2の湾曲した指形状部は、前記第3の直線的部分から前記第5の直線的部分に向かって延在して、第1のC形状本体を形成する、第1の湾曲した指形状部及び第2の湾曲した指形状部と、
前記第5の直線的部分の前記長さを前記第2の端部において短縮する第3の湾曲した指形状部であって、前記第3の湾曲した指形状部は、前記第1の直線的部分の前記第1の端部及び前記第8の直線的部分の前記第2の端部に接続して、前記第3の湾曲した指形状部が第2のC形状本体を形成する、第3の湾曲した指形状部と、をさらに備える管状部材。
【請求項20】
ソーラー枠のための全体として三角形の管状部材であって、前記ソーラー枠は、請求項18にしたがって、ソーラーパネルを構造体に取り付けており、
前記第1の直線的部分が、前記枠の外面に、深さが約0.5mmから約1.5mm、及び幅が約5mmから約15mmの溝を形成する、管状部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−532088(P2010−532088A)
【公表日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−513337(P2010−513337)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際出願番号】PCT/US2008/066641
【国際公開番号】WO2008/157201
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(503259381)ビーピー・コーポレーション・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド (84)
【Fターム(参考)】