説明

ソーラー式コーヒー/ティーメーカーおよび調理装置

太陽熱収集器、特に蓄熱・伝熱材料で満たされた真空管式太陽熱収集器は、熱輸送媒体を通じて、太陽熱を断熱された容器まで輸送し、食品を料理したり、コーヒー・紅茶を作ったりすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は太陽熱応用分野に関連しており、特に蓄熱・伝熱材料に満たされた太陽熱収集器に接続されたソーラー式調理器の中で食材を加熱調理するソーラー式調理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地球上の様々なエネルギー源の中、太陽熱は最も広範囲、豊富、かつ、均一的に存在するエネルギー源である。太陽熱エネルギーはとても簡単に利用される。誰でもいつでも任意の場所で利用可能である。
【0003】
人間のエネルギー消費活動において、食品と飲料を調理することが最も頻繁かつ長い歴史のある行動である。人間にとっては、どこに住んでも毎日料理をする必要がある。
【0004】
太陽熱エネルギーを利用し、食品を調理することは非常に面白く、有用な課題である。この領域で既にかなりの発明・研究成果が存在している。(既存の特許資料を参照)
【0005】
地球の単位面積上のソーラーパワーはとても大きくはない。日射強度は、南から北に、朝から夜に変わり、天気・季節の変化に依存する。そのため、経済的なソーラー式調理装置の開発は常に課題となって、努力を続ける必要がある。
【0006】
以上の困難点に鑑み、一部のソーラー式調理装置の受光部はできるだけ拡大されているが、収集された太陽熱のための断熱は難しいという欠点がある。また、一部のソーラー式調理装置は高価な自動制御システムを利用し、日差しを追従及び合焦できるが、システムを駆動するための追加の電源が不可欠という不満があった。一方、従来においては、ソーラー式調理装置に蓄熱材料を利用しているが、蓄熱材料自体は高価かつ入手困難のものである。
【0007】
本開示は、上記の問題・経験に鑑みて、最新の太陽熱温水器技術を参照し、一式の経済的かつ実用的なソーラー式調理装置を開発することに関するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的とするところは、従来の技術を改良し、経済的、製造・使用容易、かつ、効率良いソーラー式調理装置を提供することにある。本発明は、太陽熱を利用した食品調理の困難を克服するため、下記の技術的手段を採用する。
【0009】
最適な熱収集を達成するため、脱気された太陽熱収集器を使用すること。
【0010】
熱を保存・蓄積し、連続的かつ安定な調理を提供するため、脱気された太陽熱収集器の中に蓄熱・伝熱材料を充てんすること。
【0011】
周囲の太陽光を調理装置に集束させるための反射器。
【0012】
太陽光の方向を指示する日時計、及び、最大のソーラーパワーを得るための調節・回転することができる架台。
【0013】
ソーラーパワーが足りない場合にバックアップパワーソースを提供するための電源。また、このソーラー式調理装置は、停電のときでも調理できるように、電気代が安い際のためのバックアップまたはエネルギー保存装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本開示の具体的な概要は以下のとおりである。
【0015】
本開示の一つの側面に従い、一式のソーラー式調理装置が提供される。このソーラー式調理装置は、内部が蓄熱・伝熱材料で満たされこれによって太陽熱を収集、貯蔵及びそこから輸送できる太陽熱収集器;内部で調理される食品のための断熱されたソーラー式調理器であって、前記太陽熱収集器からの熱輸送媒体と熱的に接続された調理器具;前記太陽熱収集器を前記調理器に接続して熱を前記太陽熱収集器から前記断熱されたソーラー式調理器に転送する熱輸送媒体;及び必要なアクセサリ;を含んだ構成である。
【0016】
上述した太陽熱収集器は、単一の真空管式の太陽熱収集器、もしくはモジュール式の真空管式の太陽熱収集器のグループである。グループの真空管式太陽熱収集器は、ある形に沿って搭載され、例えば並行列、完全な又は部分的な円錐形の列である。前記太陽熱収集器は、熱輸送のため、断熱されたソーラー式調理器の中まで伸びる開口端を持つことが可能である。もしくは、二つの開口端を持つことも可能であり、二つの開口端のうちの一つの開口端はソーラー式調理器の中に伸び、もしくは二つの開口端のうちの一つの開口端が熱輸送媒体によりソーラー式調理器と連結されている。太陽熱収集器には蓄熱・伝熱材料が部分的に充填されており、水又は料理オイルの加熱のため、ソーラー液体リザバーが設置されている。安全のため、脱気された強化ガラス管の太陽熱収集器、および保護用透明カバーが示唆される。
【0017】
上述した蓄熱・伝熱材料は、固体材料(例:鉱石、金属、石英砂、玄武岩砂、塩および土)、もしくは液体(例:水、オイル、調理用オイル、および熱伝導のグリース)、化学的蓄熱材料(例:CaO+H20)、又は二種類もしくはそれ以上の蓄熱・伝熱材料の組み合わせ(例:石英砂を充填した菜種油)であることが可能である。
【0018】
上述した断熱されたソーラー式調理器は、断熱コーティングされた調理器であることが可能であり、もしくは断熱された容器内に配置された調理器であってもよい。ガラス、金属、合成物、およびセラミックのいずれかによって作られた脱気された器具であることも可能である。更に、蓄熱・伝熱材料で満たされた断熱容器の中に配置された調理器や、運転パラメータの測定・表示・制御用のデバイスとシステムを持つ断熱された電気式の調理器や、器具の内壁に沿って頂部から底部の近傍までに亘って配置された導管を有する断熱された電気式の調理器であって、前記太陽熱収集器からの蒸気導管を受容するための器具を前記頂部に有し、前記蒸気導管は熱水リザバー内に伸び且つソーラー式水収集器内の加熱された水には沈まない一方の端部を有する調理器であってもよい。
【0019】
前記熱輸送媒体は、伝導フィンを有しもしくは有しない熱チューブであって、太陽熱収集器の中に伸びる一方の端部と、前記断熱されたソーラー式調理器の中に伸びる他方の端部とを有する熱チューブ;前記太陽熱収集器内で前記水リザバー内に沈む一方の端部と、前記断熱されたソーラー式調理器内に伸びる第2の端部とを有する水チューブ(水蒸気も含む);太陽熱収集器の中にある調理油リザバーの調理油に沈む一方の端部と、断熱されたソーラー式調理器の中に伸びる第2の端部とを有する調理油導管;太陽熱をソーラー式調理器の中に輸送し、前記食品を調理し、且つ前記食品の一部となる媒体(例:水(水蒸気を含む)又は食品油);前記太陽熱収集器の中にある蓄熱・伝熱材料;前記断熱された調理器に接続され又はその中に伸びる太陽熱収集器の内部の蓄熱・伝熱材料;調理器が内部に配置されている断熱された容器に接続され又はその中に延びる前記太陽熱収集器の内部の蓄熱・伝熱材料;熱伝導体(例えば銅棒又は金属器具の壁)であることが可能である。
【0020】
前記必要なアクセサリは、ソーラー式調理装置の各部分を適切な位置に配置し、太陽光に対する前記太陽熱収集器の入射角の調節を可能にし、且つ太陽光に対する前記太陽熱収集器の方向の調節を可能にする固定支持架台(例:回転可能なベース)であることが可能である。前記必要なアクセサリは、周囲の太陽光を前記太陽熱収集器に収束させるための光反射体;日時計(例えば、太陽熱収集器に垂直に固定され太陽光の角度を示す円錐棒(cone bar));ソーラー式調理装置の中に入れる食品を包み又は被覆するための袋及び/又は膜(例えば金属、紙、もしくはプラスチックの袋および膜)を更に含む。
【0021】
前記アクセサリは、前記ソーラー式調理装置の特性パラメータを操作するための計測および表示デバイスを含む電源付きの電熱要素(例えば計時、温度、圧力、湿度);及びソーラー式調理装置の特性パラメータのための制御システム(例えば計時、温度、圧力、湿度)を更に含む。
【0022】
前記アクセサリはスーツケースを含み、前記ソーラー式調理装置はその中に配置され且つ包装されて可搬式のソーラー式調理装置を構成する。
【0023】
本開示のもう一つの側面に従って、蓋とハンドルとを有し、内部で太陽熱によって加熱された水がコーヒー又は茶を調理するコーヒー/ティーポットと、前記コーヒー/ティーポット内に配置されたコーヒー/ティーホルダであって、その上部には穿孔されたコーヒーホルダを有し、且つ前記ポットのより低い部分には取り外し可能な蓋付きの穿孔あけされた茶バスケットを有するコーヒー/ティーホルダと、前記蓋に配置された熱水シャワーヘッドと、前記熱水シャワーヘッドに接続され、前記蓋とハンドルとの内部を通り且つ前記蓋とハンドルとに隠された導管であって、ソーラー式水ヒーターからの熱水導管を受け取るための器具に、前記ハンドルのより低い部分で接続される一方の端部を有する導管と、を含むソーラー式コーヒー/ティーポットが提供される。
【0024】
前記コーヒー/ティーポットは、ステンレス鋼、ガラス、もしくは合成材料製の真空ボトルであってもよく、前記穿孔されたコーヒーホルダ及び茶バスケットは、スタンドを通じて接続でき、当該スタンドの軸を通じて取り外すことが可能である。
【0025】
本開示のもう一つの側面に従って、蓋とハンドルとを有するコーヒー/ティーポットと、前記コーヒー/ティーポットの内部に配置されたコーヒー/ティーホルダであって、その上部には穿孔されたコーヒーホルダを有し、且つ前記ポットのより低い部分には取り外し可能な蓋付きの穿孔された茶バスケットを有するコーヒー/ティーホルダと、前記蓋に配置された熱水シャワーヘッドと、前記熱水シャワーヘッドに接続され、前記蓋と前記ハンドルに隠されるチューブであって、前記ソーラー式水ヒータから熱水チューブを受け取るために前記ハンドルのより低い部分にチューブ接続器具を有するチューブと、ソーラー熱により水を加熱するための気密の太陽熱水容器と、前記気密の太陽熱水容器の内部に伸びる熱水接続導管であって、太陽熱水容器の加熱された水の中に沈む一方の端部と、前記コーヒー/ティーポットの前記ハンドルで前記導管接続器具に接続される他方の端部と、を有する熱水接続導管と、必要なアクセサリと、を含むソーラー式コーヒー/ティーメーカーが提供される。
【0026】
請求項43によると、ソーラー熱水リザバーは、真空管式太陽熱収集器である。ソーラー熱水容器は、蓄熱・伝熱材料で満たされた真空管式太陽熱収集器の中に配置された水ヒータであり、コーヒー/ティーポットはステンレス鋼、もしくは合成材料からなる真空ボトルであり、穿孔されたコーヒーホルダと茶バスケットは、スタンドを通じて接続され、且つスタンドの軸を通じて取り外すことが可能である。
【0027】
本開示のもう一つの側面に従って、主に太陽エネルギーにより加熱され、且つバックアップのエネルギー源として電力によっても加熱されるソーラー/電気式コーヒーメーカーであって、冷水リザバー、コーヒーポット、電力で加熱される水チューブ、第1の一方向弁、及び熱水シャワーヘッドを有する電気式ドリップコーヒーメーカーと、前記電力で加熱される水チューブと連続し、熱水をドリップエリアに上向きに運ぶ熱水チューブであって、前記第1の一方向弁及び電力で加熱される水チューブより上でありしかし前記シャワーヘッドよりも低い位置に配置されたバイパス管を有する熱水チューブと、熱水が太陽熱収集器に逆流することを防ぐための第2の一方向弁であって、前記バイパスチューブと接続する一方の端部と、第3のチューブを通じて前記電気式ドリップコーヒーメーカーにおいて連結器具と接続された他方の端部とを有し、前記連結器具はソーラー式水ヒータからの熱水チューブを受け取る第2の一方向弁と、前記バイパスと前記電力で加熱される水チューブとの間の熱水チューブに装備され、熱水が太陽熱収集器から電力で加熱される水チューブに流れることを防ぐための第3の一方向弁と、太陽熱貯蓄器によって収集され貯蔵された太陽熱が、水を直接又は間接に加熱する気密の太陽熱水容器と、前記気密の太陽熱水容器の内部に伸びる熱水連結チューブ(第4のチューブ)であって、一方の端部は太陽熱水リザバーの加熱された水に沈み、他方の端部は前記電気式ドリップコーヒーメーカーのチューブ連結器具と接続している熱水連結チューブと、を備えたソーラー/電気式コーヒーメーカーが提供される。
【0028】
太陽熱水容器は真空管式の太陽熱収集器であり、太陽熱水容器は、蓄熱・伝熱材料で満たされた真空管式太陽熱収集器の中に配置される。
【0029】
本開示のその他の側面、および特徴は、後続の特定の実施形態の記述、および随伴する図面の参照により、当業者に明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
この発明の図解が示されている。
【0031】
【図1】図1はソーラー式コーヒーメーカーの垂直断面図である。
【図2】図2はソーラー式/電気コーヒーメーカーの垂直断面図である。
【図3】図3は太陽熱収集器の例示的なセットの垂直断面図である。
【図4】図4は別のソーラー式調理装置の垂直断面図である。
【図5】図5は熱輸送媒体として熱チューブが使用されるソーラー式調理装置セットの垂直断面図である。
【図6】図6は太陽熱収集器の中の黒鉛および調理器661の下方に置かれる黒鉛の間を直につなげることにより、太陽熱を輸送する別のソーラー式調理装置の垂直断面図である。
【図7】図7は複数の太陽熱収集器、および調理器を有するソーラー式調理装置セットの透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1に太陽熱コーヒー/ティーメーカー100の縦断面を示す。
【0033】
このソーラー式のコーヒー/ティーメーカー100は、ソーラー式のコーヒー・ティーポット160、太陽熱収集器110、及び両者の連結導管171を含む。太陽熱収集器110は、蓄熱・伝熱材料120で満たされている。
【0034】
このコーヒー/ティーポット160は、蓋162付きの液体容器である。この場合、これは真空式ガラス瓶161であるが、ステンレス鋼及び合成材料も使われうる。コーヒー/ティーホルダ166はポット160の中に配置される。コーヒー/ティーホルダ166は、その下部に、取り外し可能の蓋1671の付いた茶バスケット167を有する。コーヒー/ティーホルダ168の上部は、穿孔されたコーヒーホルダ168である。スタンド169はコーヒーホルダ168とティーホルダ167を支持する。コーヒーホルダ、ティーホルダ及び蓋の3部品の全ては、軸169を通って移動することができる。調理の要求に応じて、コーヒーホルダ或いはティーホルダ、もしくはそれらの両方がポット160の中に収容され、又は外に除去されることができる。
【0035】
蓋162の中心部に一つの熱水シャワーヘッド164が設置される。熱水導管163は、蓋164とポット160のハンドル165とを通り、かつ中に隠れている。この熱水導管163の一端は熱水シャワー164と接続される。熱水導管163の反対側の一端は、ハンドル165の下部である器具170と接続される。この器具170は、太陽熱温水ヒーター110から熱水導管171を受け取る機能を果たす。
【0036】
太陽熱収集器110は、蓄熱・伝熱材料120を水の沸騰温度よりも高い温度まで加熱することができる任意の種類の太陽熱収集器でありうる。この場合、太陽熱収集器110は真空管の太陽熱収集器であるが、例えば、図7に例示するように並行な列或は部分円錐形又は全円錐形の列というモジュール式の一群の真空管からなる太陽熱収集器であってもよい。太陽熱収集器110は、二つの穴1141と1142付いた取り外し可能部分114を持つ。穴1141は電源ケーブル151と空気交換のための経路である。穴1142は、熱水導管171が貫通するために、穴1131と連続する。
【0037】
真空管の太陽熱収集器110は、透明な外層111と内層112を持ち、それらの間が脱気されている。内層112は、図1には示されていない熱吸収コーティングを持つ。真空管の太陽熱収集器は、太陽熱温水設備に使われる真空管の太陽熱収集器と同様な材料と加工工程を有するが、より大きい直径とより短い長さを持つ。
【0038】
真空管の太陽熱収集器110はガラス製のものである。万が一、ガラス管が割れると、ユーザに対してガラスの破片が危険である。そのため、太陽熱収集器110は安全のために、透明なプラスチック製のカバーを持っている(図1に示さない)。この太陽熱収集器110が、真空管列状に載置された真空管のグループである場合、透明なプラスチックカバーは各チューブの上を覆ってもよく、また単一のプラスチックの保護マントルが列の全体を覆ってもよい。しかし、このプラスチック保護マントルのせいで、太陽熱収集器10の熱効率が減らされる可能性がある。そのため、脱気された強化ガラス管の太陽熱収集器がより優れた解決策である。
【0039】
真空管の太陽熱収集器110は、蓄熱・伝熱材料120で満たされている。この例における蓄熱・伝熱材料120は、太陽熱を蓄え水容器130に輸送するための塩または石砂(stone sand)である。実際に多種な材料が蓄熱・伝熱材料として使われる。それらは例えば、塩、砂、黒鉛及び泥炭(turves)のような固体材料である。それらは水と油(調理油や石油製品も含まれる)のような液体材料であってもよい。それらはまたパラフィンなどの相変化材料であってもよい。石英砂内の豆油(bean oil)のような、異なる材料の組み合わせも選択肢となりうる。
【0040】
水容器130は、太陽熱収集器110の内側、かつ蓄熱・伝熱材料120の上に設置される円筒形の容器である。それはステンレス鋼製である。調理器130は、穴1311をもつ取り外し可能部分131を持ち、それは調理器130の中に挿入された栓である。この器具の直径は真空管110の内径に近いがこれよりも大きくはない。空気交換と電源ケーブル151のためのギャップとパッチ(patch)とを提供するために、容器の壁にひだ状の構造(a pleated structure)133が設けられている。さらに、この構造は、容器130のための微調整可能な直径を可能にする。調理器130はさらに、器具を太陽熱収集器110から取り外すための取り外し及び除去が可能なハンドル134を内壁に含む。
【0041】
取り外し可能部分114は、太陽熱収集器110の頂部をカバーしている。それは二つの穴1141と1142を有する。第1の穴1141は、空気交換及び電源ケーブル133のための上述のギャップ及びパスを接続する。第2の穴1142は、容器130のストッパ131の中の穴1311に連続している。
【0042】
電源付きの電熱要素150は非常に低電力の電熱要素である。それは水容器130の下であり且つ蓄熱・伝熱材料120の中に配置される。電源ケーブル151は、非常に高い耐熱温度(resistive heat temperature)を有し、器具130の壁にひだ状の構造133によって形成されたパスを通じて、電熱要素を太陽熱収集器110の外の給電プラグ152に接続する。電熱要素150はさらに、ソーラー式調理装置の動作特性パラメータ(例えばタイミング、温度、圧力、湿度等)のための測定・指示及び制御システムを含むことができる。これらは図1には示されない。電源付き電熱要素は、調理装置のセットから除去されることができる。この場合、このソーラー式調理装置のセットは依然として、太陽熱を唯一のエネルギー源として用いる完全な調理装置である。図3に電熱要素のない太陽熱収集器を示す。
【0043】
熱水導管171は、穴1142と1311とを通じて、気密(airtight)な太陽熱温水容器の中へと延伸している。その一端は熱水容器130中の水面135の下に沈む。熱水導管171の反対側の一端は、コーヒー/ティーポット160のハンドル165上の導管接続部品170と連結している。
【0044】
太陽光が太陽熱収集器110に照射する際に、太陽熱収集器が太陽熱を吸収し、砂120に貯蔵する。熱水容器130を太陽熱収集器110の内部に入れ、冷水を注入すると、太陽熱は内壁112及び加熱された砂120を通じて、ソーラー式の水容器130に輸送され、水を加熱する。導管171の端部1711は容器130内の水面135の下に沈む。水容器130は気密(airtight)である。水が沸騰するまで加熱されるとき、容器130上部の空間に集められた水蒸気は、熱水を導管171と163に上向きに流れさせる。次に熱水は、シャワーヘッド164を通じて、コーヒーホルダ168上に待機するコーヒー粉の上に均一に滴下するように散布される。熱水はコーヒーエッセンスをピックアップし、コーヒー瓶161の中に落ちる。こうしてコーヒーの作成の過程が完了する。同様なプロセスで紅茶も作られる。この場合に茶葉或はティーバッグは、ティーバスケット167内に配置される。
【0045】
真空管110自体を用いて、水容器に代用することができる。この場合、太陽熱収集器110の中には、水容器130、そのストッパ131及び蓄熱・伝熱材料120はない。取り外し可能部分114は、太陽熱収集器110を真空状態にさせる必要がある。太陽熱が真空管110の中の水を沸騰まで加熱するとき、真空管110内の水蒸気は水を上向きに導管171と163とを通じて押し、コーヒーをつくることができる。この場合、コーヒー作りの速度と量は、リアルタイムのソーラーパワーに依存する。それは不連続かつ不安定かもしれない。蓄熱・伝熱材料120で満たされた真空管160の中に設置された水容器130を使うとき、保存された太陽熱を利用してコーヒー・紅茶作りをいつでも安定且つ連続にすることができる。
【0046】
太陽熱が調理に十分でない場合、電気ヒータ150が太陽熱収集器110中の水容器を加熱することができる。真空管110は非常に良い断熱の特性を持つため、必要な電力は非常に低い。この場合、電力は非常に高い調理効率を有することになる。
【0047】
上記及び図1に説明されたソーラー式コーヒー/ティーメーカーのアイデアに基づいて、電熱式のドリップコーヒーメーカーに僅かな変更を加えることによって、又は既存の電熱式のドリップコーヒーメーカーに再装着することによって、太陽熱・電気式コーヒーメーカーを簡単に製造することができる。図2に太陽熱・電気式コーヒーメーカー200の概略の垂直断面図を示す。説明を単純にするために、蓄熱・伝熱材料120を含む太陽熱収集器110、ソーラー式湯沸器130、及び接続導管171、は図1に示した部品と同様なものを採用する。
【0048】
電気式コーヒーメーカー260は、冷水リザバー261、電熱チューブ262、熱水チューブ263、熱水シャワーヘッド264、パンチされたコーヒーホルダ265、コーヒーポット266、及び第1の一方向弁267を有する。上述のこれらの部品は、いかなるドリップコーヒーメーカーであっても持ちうるような通常の部品である。通常の電気式ドリップコーヒーメーカーと比較して、ソーラー式・電気コーヒーメーカーの主要な変更は以下のとおりである。
【0049】
熱水チューブ263は、電熱チューブ262と接続し、水を冷水リザバー261の底部からドリップエリア265まで上向きに導く。熱水チューブ263は、バイパスチューブ268を有し、このバイパスチューブ268は、第1の一方向弁267及び電熱チューブ262よりも上であるがシャワーヘッド264よりも低い位置に配置されている。
【0050】
熱水が太陽熱収集器110に逆流することを防ぐために、第2の一方向弁270が追加されている。この弁の一端は前述のバイパスチューブ268の端部と接続しており、反対側の一端は、第三チューブ272を通じて、コーヒーメーカー260上の連結器具269と接続している。この連結器具269は、ソーラー式の水容器130からの熱水チューブ171を受け取るために設置される。
【0051】
第3の一方向弁273は、バイパス268と電熱チューブ262との間の熱水チューブ263に設けられる。この弁は、太陽熱収集器からの熱水が電熱チューブ162に流入するのを防ぐという機能がある。
【0052】
熱水導管171は、穴1142と1311を通じて、上記の気密なソーラー式の熱水容器130内まで伸びる。導管の一端は熱水容器130中の水面135の下に沈む。熱水導管171の反対側の一端は、電気式ドリップコーヒーメーカー260において、上述の導管連結器具269と接続する。
【0053】
太陽光101が太陽熱収集器110に照射する際に、太陽熱収集器は太陽熱を吸収し、蓄熱・伝熱材料120に貯蔵する。水容器130が太陽熱収集器110の中に入れられ、かつ冷水が内部に注がれると、太陽熱が内壁112及び蓄熱・伝熱材料を通じてソーラー式の水容器130に輸送され、水を加熱する。導管171の端部1711は熱水容器130中の水面下に沈む。熱水容器130は気密である。水が沸騰まで加熱されるとき、容器130上部の空間に集められた水蒸気は、熱水を導管171と163に上向きに流れさせる。次に熱水は、シャワーヘッド264を通じて、コーヒーホルダ165上に待機するコーヒー粉の上に均一に滴下するように散布される。熱水はコーヒーエッセンスをピックアップし、コーヒーポット266の中に落ちる。こうしてコーヒー作成の過程が完了する。太陽熱収集器110が動作するとき、追加の一方向弁273は水が電熱チューブ262に向かって流れるのを防ぐ。
【0054】
太陽熱エネルギーが十分でない場合、電熱チューブ162をプラグする。261からの冷水が、第1の最初の一方向弁267を通じて、電熱チューブ262内で沸騰まで加熱される。沸騰した水の中の気泡は、熱水を熱水チューブ263を通じてシャワーヘッド264まで上向きに移動させ、コーヒーを作成させる。このプロセスは任意の種類の電気式ドリップコーヒーメーカーにおけるプロセスと同様である。
【0055】
太陽熱収集器110が動作するとき、一方向弁273は、水が電熱チューブ262に向かって流れるのを防ぐ。電気式のドリップコーヒーメーカー260が動作するとき、追加の一方向弁272は、水が太陽熱収集器110に向けて流れるのを防ぐ。必要があれば、二つの熱源は同時に動作できる。
【0056】
図1で言及されているように、空の太陽熱収集器110によって、熱水容器130に代替して、水を加熱しコーヒーを作成することができる。
【0057】
図3に一式の太陽熱収集器の縦断面図を示す。
【0058】
図3Aは、液体の蓄熱・伝熱材料(例えば水或は油)で満たされた真空管式の太陽熱収集器の縦断面図を示す。時には、水が食品調理のための熱輸送媒体にもなることが可能である。
【0059】
図3Bは、固体の蓄熱・伝熱材料(例えば鉱石(ore stone)又は泥炭(turves))で満たされた真空管式の太陽熱収集器の縦断面図を表す。
【0060】
図3Cは、砂で満たされ且つ熱輸送媒体としての熱チューブ又は熱伝導体を有する真空管式の太陽熱収集器の縦断面図を表す。
【0061】
図3Dは、液体と固体との組み合わせからなる蓄熱・伝熱材料(例えば石英砂と調理油)で満たされた真空管式の太陽熱収集器の縦断面図を表す。
【0062】
図3Eは、縦並行列に配置される一群のモジュール式の真空管式の太陽熱収集器の部分縦断面図を表す。
【0063】
図3Fは、横並行列に配置される一群のモジュール式の真空管式の太陽熱収集器の部分縦断面図を表示する。
【0064】
ソーラー式調理装置をセットアップするとき、上記のタイプの太陽熱収集器以外の様々な種類のそれらの変種及び組み合わせを選択肢として使用できる。
【0065】
図4に代替のソーラー式調理装置(スティーマ)の縦横断図を示す。
【0066】
簡単に言えば、充てんされた蓄熱・伝熱材料120を含む太陽熱収集器110、ソーラー式水ボイラー130及び連結導管171は図1に示したものと同様である。
【0067】
器具460は断熱蓋462付きの食品蒸し器である。器具460の側壁は断熱コーティング剤461によって断熱されている。3層の蒸しバスケット468は器具460内で底部464よりも上に配置される。食品は水蒸気によって調理される。スティームチューブ463は、器具の内部で、容器460の内壁に沿って、頂部から底部の近くまで配置される。チューブ463は断熱コート461上の連結器具465と接続する。
【0068】
連結導管171の一端1711は、連結器具465と接続する。反対側の一端1712は熱水容器130の内部の水面135の上方まで伸びる。
【0069】
太陽光101が太陽熱収集器110に照射する際に、太陽熱収集器が太陽熱を吸収し、蓄熱・伝熱材料120に貯蔵する。熱水容器130を太陽熱収集器110の内部に入れ、冷水を注入すると、太陽熱が内壁112及び加熱された蓄熱・伝熱材料120を通じてソーラー式の水容器130に輸送され、水を沸騰まで加熱する。容器130で発生された水蒸気が、チューブ171、463と467を通じて容器460に上向きに届き、器具460内の食品を調理する。
【0070】
図5に熱チューブを熱輸送媒体として利用するソーラー式調理装置500のセットの縦横断図を示す。
【0071】
太陽熱収集器510は、並列的に並べた五つのモジュール式の真空管式太陽熱収集器により構成される一つのグループである。この例におけるモジュール式の真空管の個数は五つであるが、調理の要求に基いて増減することができる。太陽熱収集器510は、その集束チューブ516と真空管511、512、513、514、515の内部が泥炭520で充填されている。
【0072】
調理器561は断熱グレートコート(greatcoat)562内に設置される。それは穴5631付きの2層のガラス製の蓋563を有する。器具561の底部壁には、太陽熱収集器510からの熱チューブ530を受け取るために器具565が設けられている。
【0073】
熱チューブ530の一端は集束チューブ516の中に挿入される。反対側の一端531は調理器561内の器具565に嵌め込まれる。集束チューブ516の両端は閉鎖され、かつ、断熱されている。
【0074】
太陽熱収集器510が動作するとき、真空管は熱を吸収し、太陽熱収集器510の中の泥炭に熱を貯蔵する。熱チューブ530は太陽熱を、食品調理のために調理器561に輸送する。調理終了後、調理器561は保温グレートコートから取り出され、断熱マス(heat insuration mass)に代替される。これは、ソーラー式調理システムを、次の調理のために高い調理温度に維持する。
【0075】
別のソーラー式調理装置600の縦横断の概略図を示す。調理器600は、太陽熱収集器610内の黒鉛620と器具661の下の黒鉛との直接連結により、太陽熱を輸送する。
【0076】
太陽熱収集器610は、真空管式太陽熱収集器である。太陽熱収集器610は黒鉛で満たされている。
【0077】
蓋663付きの調理器661は、蓋664付きの断熱グレートコート内に配置される。調理器661の底部とグレートコート662との間に、スペース665がある。ここも黒鉛で満たされている。真空管610の端部はスペース665内まで伸びる。太陽熱収集器610内とスペース665内の黒鉛620は、緊密に接続されている。
【0078】
太陽熱収集器が動作するとき、収集された太陽熱は真空管中の黒鉛からスペース665中の黒鉛へ輸送される。調理器661内で太陽熱が食品を調理する。幾つかのケースでは、より速めに太陽熱を輸送するため、太陽熱収集器610とスペース665との間に一つの熱導管を増設することが可能である。熱チューブは、この熱導管となりうる。
【0079】
一般的に、これらの真空管は、幾つかの食品を同時に調理するために一列に並べられる。
【0080】
図7に、一式のソーラー式調理装置700の斜視図と縦横断図を示す。
斜視図に示されるように、五つの真空管式太陽熱収集器701、702、703、704及び705が、並行の列に配列されている。五つの調理器(コーヒー/ティーメーカー160、260、460、560と660を含む)は、太陽熱収集器710の片側に並べられ、縦断面図で示されている。各太陽熱収集器は、異なる蓄熱・伝熱材料で満たされ、かつ、図1,2,4,5,6のように異なる方法で器具と接続している。紙面サイズの限りのせいで、太陽熱収集器と器具との連結は図7に示されていない。
【0081】
固定支持架台706は、この五つの太陽熱収集器を、適切な位置と状態で配置し支持する。可動式サポート707を使って、太陽熱収集器710の太陽光に対する入射角度を調節することができる。太陽熱収集器710の方向を調節するために、支持架台706の底部の四つのコーナーに、四つの車輪741、742、743、744が設置されている(図7では743及び744は図示されていない)。日時計(sun dial、図7では図示されていない)は円錐棒(cone bar)である。それは太陽光の入射角度を指示するため、太陽熱収集器710に垂直に固定されている。
【0082】
周囲の太陽光を太陽熱収集器に集束するために、真空管の下に光反射体(図7に図示されていない)が設置されている。
【0083】
太陽光が太陽熱収集器710に照射するとき、各器具内での調理プロセスは、図1−図6に示されたプロセスとほぼ同様である。このプロセスは繰り返して述べない。
【0084】
これらの具体例の詳細な記述に基づき、他の変更が当業者に自明であり、それゆえ、この発明は請求範囲欄で定義される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄熱・伝熱材料で内部を満たされた太陽熱収集器であって、太陽熱が収集され、貯蔵され、そこから輸送される太陽熱収集器と、
内部で食品を調理するためのソーラー式調理器であって、熱輸送媒体によって前記太陽熱収集器との熱的な接触を有する断熱されたソーラー式調理器と、
前記太陽熱収集器を前記調理器と接続し、前記太陽熱収集器から前記断熱されたソーラー式調理器に熱を輸送する熱輸送媒体と、
必要なアクセサリと、
を含むソーラー式調理装置。
【請求項2】
前記太陽熱収集器は、真空管式の太陽熱収集器であることを特徴とする請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項3】
前記真空管式の太陽熱収集器は、熱輸送のために断熱されたソーラー式調理器内まで伸びる一つの開口端を有する請求項2に記載のソーラー式調理装置。
【請求項4】
前記太陽熱収集器は、ある形(例えば、並行列、完全な又は部分的な円錐形の列)で搭載された複数のモジュール式の真空管式の太陽熱収集器からなる一群である請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項5】
前記太陽熱収集器は、二つの開口端を有し、前記二つの開口端のうちの一つが、ソーラー式調理器の中に伸びている請求項4に記載のソーラー式調理装置。
【請求項6】
前記太陽熱収集器は、二つの開口端を有し、前記二つの開口端のうちの一つが、熱輸送媒体前記熱輸送媒体によって前記ソーラー式調理器に接続されている請求項4に記載のソーラー式調理装置。
【請求項7】
前記太陽熱収集器は前記蓄熱・伝熱材料で部分的に満たされ、かつ水或は調理油を加熱するために、ソーラー式の液体リザバーが設けられている請求項1に記載のソーラー式調理器。
【請求項8】
前記真空管式の太陽熱収集器は、脱気された強化ガラス管である請求項2,3,4,5,6のいずれかに記載のソーラー式調理器。
【請求項9】
前記真空管式の太陽熱収集器は、安全上の理由のために透明なプラスチック製の保護マントルをさらに含む請求項2,3,4,5,6のいずれかに記載のソーラー式調理器。
【請求項10】
前記蓄熱・伝熱材料は、
固体材料、例えば、鉱石、金属、塩、土壌、石英砂及び玄武岩砂、
液体材料、例えば、水、オイル、調理油、伝熱グリース、
化学蓄熱材料、例えば、CaOプラスH2O、及び、
二つ以上の蓄熱・伝熱材料の組み合わせ、例えば、石英砂に充填した菜種油、
から選ばれる請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項11】
前記断熱されたソーラー式調理器は、断熱コーティングつきの調理器である請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項12】
前記断熱されたソーラー式調理器は、断熱された容器の中に配置された調理器である請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項13】
前記断熱されたソーラー式調理器は、ガラス、金属、合成物或はセラミックのいずれかからなる脱気された器具である請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項14】
前記断熱されたソーラー式調理器は、蓄熱・伝熱材料で満たされた断熱容器の中に配置された調理器である請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項15】
前記断熱されたソーラー式調理器は、運転パラメータの測定・表示・制御用のデバイスとシステムを持つ電気式の断熱された調理器である請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項16】
前記断熱されたソーラー式調理器は、前記調理器の頂部から底部近傍までの内壁に沿って配置された導管を含み、かつ前記頂部には前記太陽熱収集器からのスチーム導管を受け取るための器具を有し、前記スチーム導管の一端は熱水リザバー内まで伸びかつソーラー水コレクタの中の加熱された水には沈まない請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項17】
前記熱輸送媒体は、伝導フィンを持つ、或は、持たない熱チューブであり、当該熱チューブの一端は前記太陽熱収集器内にあり、他の一端は前記断熱されたソーラー式調理器内に伸びる請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項18】
前記熱輸送媒体は、水蒸気を含む水チューブであり、当該水チューブの一端は前記太陽熱収集器の中の前記水リザバーに沈み、他の一端は前記断熱されたソーラー式調理器の内部に伸びる請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項19】
前記熱輸送媒体は、調理油導管であり、当該調理油導管は、前記太陽熱収集器の内部の調理油リザバーの調理油に沈む一方の端部と、前記断熱されたソーラー式調理器の内部まで伸びる他方の端部とを有する請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項20】
前記熱輸送媒体は、たとえば水(水蒸気を含む)又は食用油のように、ソーラー式調理器に太陽熱を輸送し、前記食品を調理し、且つ前記食品の一部となる媒体を含む請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項21】
前記熱輸送媒体は、前記断熱された調理器に連結され又は当該調理器内に伸びる太陽熱収集器の中の蓄熱・伝熱材料である請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項22】
前記熱輸送媒体は、断熱された容器であってその内部に調理器が配置された容器に連結され又は当該容器内に伸びる太陽熱収集器の中の蓄熱又は伝熱材料である請求項21に記載のソーラー式調理装置。
【請求項23】
前記熱輸送媒体は、例えば銅製の棒又は金属器具の壁のような熱導体である請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項24】
前記必要なアクセサリは、前記ソーラー式調理装置の各部分を配置し支持する固定支持架台を含み、当該架台は、
太陽光に対する前記太陽熱収集器の入射角の調節を可能にするための構造と、
太陽光に対する前記太陽熱収集器の方角の調節を可能にするための構造(例えば回転可能な基台)と、
を含む請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項25】
前記アクセサリは、
周囲の太陽光を前記太陽熱収集器に集束せしめる光反射体と、
太陽光の角度を表示するために前記太陽熱収集器に垂直に固定された日時計(例えば円錐棒)と、
を含む請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項26】
前記アクセサリは、前記ソーラー式調理装置内の食品を包み又は被覆するための袋及び/又は膜(例えば金属、紙又は樹脂の袋及び被膜)を含む請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項27】
前記アクセサリは、電源付きの電熱要素を含み、当該電熱要素は、
前記ソーラー式調理装置の運転パラメータ(例えば、タイミング、温度、圧力、湿度)を測定・表示するためのデバイス
を含む請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項28】
前記電源付きの電熱要素は、前記ソーラー式調理装置の運転パラメータ(例えば、タイミング、温度、圧力、湿度)を制御するデバイスを含む請求項27に記載のソーラー式調理装置。
【請求項29】
前記アクセサリは、スーツケースを含み、前記ソーラー式調理装置はこのスーツケースの中に配置され且つ包装されて可搬式のソーラー式調理装置を構成する請求項1に記載のソーラー式調理装置。
【請求項30】
蓋とハンドルとを有し、内部で太陽熱によって加熱された水がコーヒー又は茶を調理するコーヒー/ティーポット、
前記コーヒー/ティーポット内に配置されたコーヒー/ティーホルダであって、その上部には穿孔されたコーヒーホルダを有し、且つ前記ポットのより低い部分には取り外し可能な蓋付きの穿孔された茶バスケットを有するコーヒー/ティーホルダと、
前記蓋に配置された熱水シャワーヘッドと、
前記熱水シャワーヘッドに接続され、前記蓋とハンドルとの内部を通り且つ前記蓋とハンドルとに隠された導管であって、ソーラー水ヒータからの熱水導管を受け取るための器具に、前記ハンドルのより低い部分で接続される一方の端部を有する導管と、
を含むソーラー式コーヒー/ティーポット。
【請求項31】
蓋とハンドルとを有するコーヒー/ティーポットと、
前記コーヒー/ティーポットの内部に配置されたコーヒー/ティーホルダであって、その上部には穿孔されたコーヒーホルダを有し、且つ前記ポットのより低い部分には取り外し可能な蓋付きの穿孔された茶バスケットを有するコーヒー/ティーホルダと、
前記蓋に配置された熱水シャワーヘッドと、
前記熱水シャワーヘッドに接続され、前記蓋と前記ハンドルとに隠されたチューブであって、ソーラー水ヒータからの熱水チューブを受け取るために、前記ハンドルのより低い部分にチューブ接続器具を有するチューブと、
気密且つ太陽熱で加熱される水容器であって、前記水がその内部で太陽エネルギーにより加熱される水容器と、
前記気密且つ太陽熱で加熱される水容器内に伸びる熱水連結導管であって、前記太陽熱で加熱される水容器の加熱される水の中に沈む一方の端部と、前記コーヒー/ティーポットの前記ハンドルで前記導管接続器具に接続される他方の端部と、を有する熱水連結導管と、
必要なアクセサリと、
を含むソーラー式コーヒー/ティーメーカー。
【請求項32】
前記コーヒー/ティーポットはステンレス鋼、或は、合成材料製の真空ボトルである、請求項30に記載のソーラー式コーヒー/ティーポット又は請求項31に記載のソーラー式コーヒー/ティーメーカー。
【請求項33】
前記コーヒーホルダ及び茶バスケットは、一つのスタンドを通じて接続し、且つ前記スタンドの軸を通じて取り外すことが可能な、請求項30に記載のソーラー式コーヒー/ティーポット又は請求項31に記載のソーラー式コーヒー/ティーメーカー。
【請求項34】
主に太陽エネルギーにより加熱され、且つバックアップのエネルギー源として電力によっても加熱されるソーラー/電気式コーヒーメーカーであって、
冷水リザバー、コーヒーポット、電力で加熱される水チューブ、第1の一方向弁、及び熱水シャワーヘッドを有する電気式ドリップコーヒーメーカーと、
前記電力で加熱される水チューブと連続し、熱水をドリップエリアに上向きに運ぶ熱水チューブであって、前記第1の一方向弁及び電力で加熱される水チューブより上でありしかし前記シャワーヘッドよりも低い位置に配置されたバイパス管を有する熱水チューブと、
熱水が太陽熱収集器に逆流することを防ぐための第2の一方向弁であって、前記バイパス管と接続する一方の端部と、第3のチューブを通じて前記電気式ドリップコーヒーメーカーにおいて連結器具と接続された他方の端部とを有し、前記連結器具はソーラー式水ヒータからの熱水チューブを受け取る第2の一方向弁と、
前記バイパスと前記電力で加熱される水チューブとの間の熱水チューブに装備され、熱水が太陽熱収集器から電力で加熱される水チューブに流れることを防ぐための第3の一方向弁と、
太陽熱収集器によって収集され貯蔵された太陽熱が、水を直接又は間接に加熱する気密の太陽熱水容器と、
前記気密の太陽熱水容器の内部に伸びる熱水連結チューブ(第4のチューブ)であって、一方の端部は太陽熱水リザバーの加熱された水に沈み、他方の端部は前記電気式ドリップコーヒーメーカーのチューブ連結器具と接続している熱水連結チューブと、
を備えたソーラー/電気式コーヒーメーカー。
【請求項35】
前記太陽熱水リザバーは、真空管式太陽熱収集器である請求項31又は34に記載のコーヒーメーカー。
【請求項36】
前記太陽熱水容器は、真空管式太陽熱収集器の中に配置された水容器であり、当該太陽熱収集器の中に蓄熱・伝熱材料が満たされている請求項31又は34に記載のコーヒーメーカー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−533369(P2012−533369A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520872(P2012−520872)
【出願日】平成22年7月19日(2010.7.19)
【国際出願番号】PCT/CA2010/001118
【国際公開番号】WO2011/009199
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(510297141)ダブリュ アンド イー インターナショナル(カナダ) コーポレーション (5)
【出願人】(510297130)
【Fターム(参考)】