説明

タイヤキャッププライとして使用されるテープを生布から作製するための装置および方法

即適用可能なテープを生布から作製するための装置および方法が使用される。このテープは、タイヤのカーカスにおける補強、ブレーカおよびキャッププライとして用いることができる。テープは、複数のシングルエンドコードを含む生の小布を溶液型のセメント中に浸漬することで作製される。溶剤およびエラストマー成分を含んだセメントを乾燥させることで、溶剤の大部分が蒸発するようにする。エラストマー成分が残って布を被覆し、これによってテープが形成される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤのカーカスにおける補強、ブレーカおよびキャッププライとして用いることができるテープを作製するための装置および方法に関し、特にかかるテープを生布(greige fabric)から作製するための装置および方法に関するものである。テープは、特定エンド数のキャッププライなど、適用例の寸法に製造することができる。
【背景技術】
【0002】
タイヤ工業界は、長く、タイヤを補強するためのベルト付きタイヤ構造に少なからぬ関心を有してきた。タイヤ補強部の例としては、特許文献1(Kimble)に記載されたものがある。この補強部は、押出機を介し、所望の間隔を置いた関係となるように複数のコードを通すことによって形成されている。コードは多重浸漬操作(multiple dip operation)によってゴムラテックスで被覆され、単一のストリップを形成することができる。かかる補強構造は、ラジアルおよびバイアスプライ構造の双方において、より良い路面安定性(road stability)を与え、トレッド寿命を長くするという利点を提供し得る。しかしながら、かかる構造は、タイヤゴムに対する補強部の接着が不十分であるので、ベルトエッジが分離するという故障を被る。
【0003】
ラジアルタイヤベルトを包むキャッププライを用いることで、かかるベルトエッジ分離故障を最小限にする助けとすることが可能である。当初、キャッププライはオーバラップ接合部(overlap splice)をもつ全幅ストリップとして適用されていた。経験上、接合部はキュア過程で開放され得ることが示されている。加えて、キャッププライはベルト上に適用されるので、ベルトの伸長も制限される。さらに、この構造では、ベルト全体にわたって同じ幅の材料を適用しなければならない。これらの制限によって、1990年代には幅の狭いキャッププライテープが開発されていた。このテープはベルトのまわりにスパイラル状に巻かれている。かかるテープはゴム引きした布(fabric)をスリッティングすることで作製される。テープの幅は1インチ当たりのコード数に従い、これはタイヤ製造者によって様々である。かかるテープは、接合部がないことから、ワインディング張力を増進し得る。また、かかるテープをベルトエッジの部位の追加層に適用されることで、タイヤ性能を改善し得る。しかしながら、この方法は、いくつかのプロセス/工程、すなわち布を編む工程、つや出しゴムに対する良好な接着性を得るために布を処理する工程、ゴムを合わせる(compounding)工程、処理された布上をゴムで覆い、つや出しする工程、および当該ゴム引きされた布を特定の幅に切断(slitting)する工程を経ることが前提となる。これらは本質的にコストが高く、大きな労働力を要する手順である。切断工程によってテープのエッジ上にはコードの切断部が現れ、エッジのほつれが生じ得る。結果として、かかる方法ではかなりの量の廃材が生じてしまう。さらに、そのように製造されたテープは、各ストリップにおいてシングルエンドコードの数が異なり得ることに起因して、均等なものとなり得ない。各工程でのエラーの生じやすさおよびこれに付随した変動により、タイヤ組み上げプロセスには過大な公差に対するアローワンスを要することになる。さらに、タイヤゴムに対する布の良好な接着性を確保するべくゴムを加えることで、タイヤ全体の重量が増してしまうことにもなる。
【0004】
ベルトコード布を作製するプロセスは布スリッティングプロセスと同様、良好な接着性を得るために、例えばrlf浸漬によって布を処理する工程を含んでいる。しかしながら、ベルトコード布には重要な態様において差異がある。すなわち、横コードが縦コードと同じであること、布がベルト組上げプロセスに直ちに使用可能であってスリッティングを要さないこと、および、布のゴム引き工程を要さないこと、である。
【0005】
ゴム引きした布を切断するプロセスには本質的な問題があることから、クロスヘッド押出機を用いてシングルエンドコードからキャッププライテープを調製するプロセスが開発されている。かかるプロセスは一般に「Steelastic(登録商標)プロセス」として知られており、これは図1に示されている。符号1で包括的に示されるSteelastic(登録商標)プロセスにおいては、複数のコード2およびゴム3がダイヘッド4内に搬入され、ここでコードがゴムに被覆されることで、タイヤゴムへの良好な接着性が付与されるようになっている。これにより、複数のゴム引きシングルエンドコードを具えたテープが形成される。ダイヘッドに搬入する前にコードをレソルシノール‐フォルムアルデヒド・ラテックス浸漬(resourcinol-formaldehyde latex dip)によって処理し、押出工程において導入されるゴムへの良好な接着性が確保されるようにしなければならない。
【0006】
Steelastic(登録商標)プロセスは、ゴム引きした布を切断するプロセスに比して、均一性を改善する。不均一な切断が行われる恐れがなく、従ってテープ内のシングルエンドコード数を正確に制御できるからである。さらにこのプロセスは、ゴム引きした布を切断するプロセスに比して、廃材量が少ない。テープのエッジに切断コードが現れないからである。加えて、このSteelastic(登録商標)プロセスによれば1ロール当りの長さをより大とすることができる。しかしながら、このプロセスに用いられる押出機およびダイヘッドには多大の設備投資を要する。さらに、テープ自身が依然としてゴムを合せる工程と、タイヤゴムの化合物に対する良好な接着性を確保するための手段としてのゴムの付加/適用とを前提としているので、重量およびコストが増大する。加えて、Steelastic(登録商標)プロセスでは大気圧および大気温度より高い圧力および温度を要する。従って、タイヤ工業界においては、タイヤのカーカスにおける補強、ブレーカおよびキャッププライとして用いることができるテープすなわちストリップを、従来技術よりも少ない設備投資および労働力で作製するための方法が要望されていた。さらに、より均一性の高いテープを無駄なく作製する方法も必要である。加えて、キャッププライとしてタイヤに適用するべく準備された、あるいはタイヤのカーカスにおいてブレーカおよび補強として使用可能となるパッケージ化テープすなわちストリップが製造されることが望ましい。
【0007】
【特許文献1】米国特許第3,720,569号明細書
【特許文献2】米国特許第3,311,691号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本出願人は、セメント(cement)はゴムよりも流動性がよいこと、および、セメントはSteelastic(登録商標)プロセスにおいて用いられているゴムよりもシングルエンドコードの被覆性(encapsulating)に優れていることを認識した。加えて、本出願人は、加熱押出機内での適用を要するSteelastic(登録商標)プロセスにおけるゴムとな異なり、セメントは大気圧および大気温度での付与が可能であることを認識した。よって本発明は、Steelastic(登録商標)プロセスのような押出機の使用を必要としない方法を提供することで、従来技術に関連した問題を解決するものである。
【0009】
加えて、本発明は、布の切断工程を含まないので、ゴム引き布切断プロセスのような大きな労働力を要さない。加えて、カレンダーロールを必要としないので、ゴム引き布切断プロセスのような設備投資が不要である。さらに、本発明方法は切断工程を有さないのでエラーが生じることなく、よってストリップ毎にシングルエンドコードの数がばらつき得ることに起因して不均一となる恐れも実質的に排除される。また、本発明方法では切断工程がないことから、エッジのほつれが生じることなく、テープのエッジに切断コードが現れることもない。従って、本発明方法はゴム引き布切断プロセスのよりも廃材量が少なくなる。さらに、ゴムに対する布の接着性を良好にするためにゴムを加える必要がないことから、タイヤの全重量を少なくすることも可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そのために、本発明は、布からテープを作製するための方法が提供される。この方法は、複数のシングルエンドコードを含む布を、溶剤中に溶解させたエラストマー成分(elastomeric composition)を含んだ溶液型セメントに浸漬する工程と、セメントを乾燥させて溶剤の大部分を蒸発させることで、エラストマー成分によって被覆された布を具えたテープを形成する工程と、を具える。この結果得られたテープはそのまま適用が可能であり、10エンドのキャッププライなど適用例の寸法に製造できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明では、タイヤのカーカスにおける補強、ブレーカおよびキャッププライとして用いることができるテープすなわちストリップを作製するための装置および方法が提供される。図2〜図7を参照し、本発明装置の動作と関連させながら本発明方法を説明する。テープは、生の「ベルトコード布」(「タイヤコード布」に対するものとして)、すなわち小布(mini-fabric)から作製され、これは複数のシングルエンドコードからなるものである。ベルトコード布は、スイス国FrickのJakob Muller, AGから市販されている布織機などを用いて作製可能である。この機械は、ゴム引き布スリッティングプロセスにおいて用いられている従来のタイヤコード布より幅の小さい布を作製するよう設定可能である。生布の幅は所望のキャッププライの幅に等しく、一般に約4分の1インチ〜8分の3インチである。この布は、複数のシングルエンドコードを縦方向に走行させることにより作製可能である。キャッププライやカーカスの適用例についての1インチ当りのシングルエンドコードの数はコード構造に従って異なり、特別な構造ではタイヤのタイプや製造者に従うものとなる。横糸は弾性糸であり、これは綿で覆われたものである。横糸のは目的、シングルエンドコードを連続して互いに近接した状態に維持することである。
【0012】
本発明のコードとして有用な典型的な合成糸は、ナイロン6,6、ナイロン6またはそれらの共重合体類など、ポリアミドから作製される。あるいは、ポリエステル、アラミド繊維、レーヨン、ガラスまたはカーボンなどの糸であってもよい。本発明に使用して特に好適な糸はT−728であり、これは熱安定化させたナイロン66であって、デラウェア州ウィルミントンのDUSA Internationalにより市販されている。タイヤへの適用に必要な強度および耐久性を満たすために、糸は通常、安定化剤を含んだ高粘度ポリマーで調製され、高延伸比(draw ratio)をもって延伸されることで、強靭な(high tenacity)糸が生産される。これは特許文献2に開示されている。
【0013】
図2において符号10で包括的に示す生布は、本発明装置内に進入する。本発明装置は、複数の鉛直方向の梁12と、一対の水平方向の梁14と、一組の支柱6とを有するフレームを具えている。生布は、一般にコードにゴムを接着させるための活性剤によって処理される。一般に、レソルシノール‐フォルムアルデヒド・ラテックス(rfl;resourcinol-formaldehyde latex)が活性剤のディップ液として用いられる。このプロセスは標準的な工業的手法であるので図示されていない。処理された布はガイドロール18に送られるが、これは布が搬送されるべき距離に応じて付加可能なものである。処理された布は、続いて、図2において符号20で包括的に示す浸漬ステーションに送られる。浸漬ステーション20はテークアウト部22と、セメントディップパン24と、これを昇降させるための機構26とを有する。
【0014】
布は次に述べる機構によってセメントディップパンに浸漬される。特に図2に示されているように、ディップパン22は複数の受容ロール32を具えている。ロール32はディップパンを通って進行する布を保持し、ディップパン内に布が確実に浸漬されるようにする。ロール32は、図4に示すような複数の山部32aと、図3および図4に示すような複数の溝すなわち谷部32bとを有する。布は受容ロールの溝32bに置かれる。中央のディップパンロール32の上にはプレスロール34が配置されている。プレスロール34は複数の山部34aおよび谷部34bを有する。図4に示されているように、山部34aは受容ロール32の谷部34bに噛合する。数ストリップの布が同時に浸漬可能であることに注意すべきである。プレスロールの山部の上および受容ロールの谷部の中に布のストリップが置かれることで、ディップパンを通って搬送される際に、セメントが布のストリップ間のスペース内に押し込まれる。図4においては、ディップパンロールから出て溶液を含んだ(solvate)、すなわち湿ったテープが符号33で示されている。数ストリップの布が浸漬される場合、ガイドロールは、当該工程に先立つこのポイントにおいて、布のストリップを分離状態に維持するために用い得るものとなる。
【0015】
ここでも、本発明の範囲を逸脱することなく、使用される特定の器具には適宜の変形を施すことが可能である。例えば、ディップパンを通って搬送される際に布に十分な張力が作用していれば、プレスロールを使用しなくてもよい。この場合、布には十分な張力が付与されることで、ディップパンの受容ロールの谷部に保持されるようになっていなければならない。この場合には、布のためにガイドロールやガラス棒などの適切な支持部を使用することができる。
【0016】
ディップパン内で使用されるディップ液は溶液型のセメントである。この溶液型のセメントは、トルエンなどの溶剤に溶解されたエラストマー成分を含んでいる。エラストマー成分としては、例えば天然ゴム、スチレン・ブタジエンを含んだ天然ゴム、あるいはポリブタジエンとともにスチレン・ブタジエンを含んだ天然ゴムとすることができるが、しかしこれらに限定されるものではない。エラストマー成分におけるこれらの組成物には、エンドユーザの求めに応じて、補強剤(reinforcing agent)、活性剤(activator)および/または可塑剤(plasticizer)を混合することが可能である。セメントにおける溶剤の比率は、装置を通って走行するコードの速度に従って定められる。一般にその比率は10〜30%の範囲である。
【0017】
溶液を含んだ、すなわち湿ったテープは続いてガイドロール36、さらに他のガイドロール38に送出される。これは図2に示され、図5にさらに詳しく示されている。図5は本発明のタイプ2のガイドロールの一例をその一部を破断して示している。図5に示されるように、テープのガイドロールには溶液を含んだテープを受容するための複数の溝40が形成されている。ディップパンを出た後にテープを案内するためにガイドロールを使用するのではなく、ディップパンの後のガイドロールのまわりにスリーブを用いることも可能である。ガイドロールあるいはスリーブの目的は、テープを整列した状態に保持し、図2に示したような装置から出てゆく際にうねりが生じないようにするためである。
【0018】
溶液を含んだ、すなわち湿ったテープは続いて炉42に送出され、ここを1回通過して他のガイドロール44に導かれ、さらに炉をもう1回通過する。炉内では、布は単一平面に維持されていなければならない。これは布の張力を維持することで行われ、テープの完全性を維持するのに必要である。溶剤およびエラストマー成分を含んだセメントは、炉内で乾燥する。この乾燥は一般に、ある期間約110℃とすることで生じる。その期間は、この温度下で生布が装置を通るよう駆動されるときの速度に従って定められる。乾燥によって、トルエンなどの溶剤の大部分を除去すなわち蒸発させることができる。残るものは布に付与され、布がエラストマー成分により被覆されることで、テープが形成される。これは図6において符号46で示されている。最終的な生成物には、テープの成分として少量の溶剤がいくらか残留している。この溶剤はテープ重量の0.0009〜5%を占め得る。
【0019】
テープは炉からガイドロール38を介して戻され、一連のガイドロール46、48および50に導かれ、さらには、図2および図6において符号52で包括的に示される駆動ユニット52に導かれる。シャフト54aとロール54bおよび54cを具えた他の駆動ユニットが付加されていてもよい。これは駆動ユニット52が作動していないときにのみ用いられる。図2に示されるように、駆動ユニット52はシャフト52aとギア付きロール52bおよび52cとを具え、これによってテープが装置を通過するよう駆動される。図6に示すように、駆動ユニットはフレーム56内に支持されている。フレームは、装置を通って移動する際にテープを存在させるための支持バー58を有する。一対の支持部60間には支持ロールが保持される。
【0020】
図6において符号62で示されるテープは、続いて一対のタイプ2のガイドローラ62および64に送られ、さらに図7に示すような付加的な櫛部68にテープを置くための機構66に導かれる。機構66は鉛直方向支持部66a、水平方向支持部66bを具えるとともに、ローラ66cを有している。バーおよびローラはともにエンドキャップ66dに保持されている。テープはローラ66cに巻き付けられた後、櫛部68に進行する。図7の櫛部は公知のシングルエンドコード処理において用いられている櫛部と同様であり、コードを分離状態に保持する。但し、図7に示される櫛部においては、テープを受容するために、公知のシングルエンド処理において用いられている櫛部よりも歯数が少なく、かつ歯間も広くなっている。続いて、テープは図8に示すような巻取機70に送られる。巻取機は図7に示すようなフレーム構造70に支持されている。巻取機の後に、テープはボビン74に送られ、ここに巻き付けられて保管される。図7には一対のボビンが示されている。
【0021】
櫛部の後、テープは図8に示すようなガイドホイール76に送られる。ガイドホイールは締結部76によって巻取機のフレーム構造72上に保持されている。テープはガイドホイール76から他のガイドホイール80に送られる。シングルエンドコードを作製するための公知の装置においても同様のガイドホイールが見られるが、かかるガイドホイールはシングルエンドコードを受容するための谷部および山部を有している。これに対し、本発明の装置においては、双方のガイドホイール76および80の表面には谷部および山部が設けられておらず、むしろ滑らかなものとなってテープを受容する。かかるガイドホイールの使用は本発明においては付加的なものであり、テープを所定位置に留めるために使用される。テープがガイドホイール76からガイドホイール80に移動し、さらに最終的なパッケージ部(すなわちテープが巻かれた巻取機70)にまで移動する際、テープの張力はダンサーアーム82によって維持される。ダンサーアームの端部は上側枢軸点84および下側枢軸点86のまわりに軸支されている。ダンサーアームの移動は下側制限装置88により制限される。これは、ダンサーアームがボビンに衝突しないようにするものである。上側枢軸点84および下側制限装置88はプレート90によってフレーム構造に対して保持されている。プレート90は巻取機のフレーム構造に固定されている。テープはガイドロール92によってガイド94に案内され、ここを通ってテープは最終パッケージ部に位置するよう移送される。
【0022】
本発明では、個々のコードがセメント中に浸漬されるので、コードは従来技術におけるゴムよりも良好にセメントにアクセスできる。ゴムはセメントほど流動性がないからである。従って従来技術のプロセスと比べて、布、および布内のコードの被覆をより完全に行うことが可能となる。この結果本発明では、布スリッティングプロセスやSteelastic(登録商標)プロセスに比べ、より高品質のテープを製造できる。ゴムなどのエラストマー成分についての所望の被覆性を実現することは高温・高圧下で可能であったのに対し、本発明では、セメントを付与するようにしたことで、これら所望の被覆性を大気温度・大気圧下で実現することが可能となる。
【0023】
本発明のテープは、タイヤのプライとして使用するべく準備される。この応用例で使用される場合には、テープは直接タイヤに巻かれる。そしてテープのシングルエンドコードは、タイヤのキュアプロセスにおいてゴムに接着される。あるいは、上述したように、タイヤのカーカスにおけるブレーカおよび補強としてテープを使用することも可能である。本発明のテープは、概ね4分の1インチから8分の3インチの幅を有する。
【0024】
次の実施例を参照し、本発明をより詳しく説明する。但しこれは本発明を例示するものであって、その範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0025】
上述した図2の装置を用いてテープを作製することができる。ナイロン6,6で作られた生の、シングル横タイヤコード布を装置を通してディップパンに送り、rfl浸漬を施した。このディップ液は、水、水酸化ナトリウム(NaOH)または苛性ペレット類(caustic pellets)、レソルシノール・フレーク(resourcinol flake)およびホルムアルデヒドをタンクに加えて作製されたものである。このディップ液は、約6%の固形分を含有する。溶液はほぼ30分混ぜ合わされる。続いてこの溶液を最低3時間程度(最低2時間、最高4時間)寝かせた。他のタンクにはラテックスを加えた。次に水を水酸化アンモニウム(NHOH)に混合し、ラテックスにゆっくりと加えた。次に消泡剤を加え、ゆっくりと混ぜ合わせた。この溶液は約35%の固形分を含有する。この溶液を第1のタンクからの溶液と混合した。この混合溶液を使用する前に、約30分混ぜ合わせた。布をこの混合溶液中に約3秒間浸漬した。温度約226℃の炉内に100〜200秒間滞留させることで、ディップ液をキュアした。続いて布を他の炉に送り、ここで165℃の温度でディップ液をキュアした。続いて布をトルエン(85kg)とゴムベースのエラストマー成分(15kg)との混合物に浸漬した。トルエンおよびエラストマー成分を温度約110℃の炉内で乾燥させた。これによりトルエンの大部分は除去された。以上を経て、約2分の1インチ幅のテープが形成された。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】シングルエンドコードからタイヤ補強テープを作製するための従来技術であるSteelastic(登録商標)プロセスの部分を示す斜視図である。
【図2】シングルエンドコードからタイヤ補強テープを作製するための本発明のプロセスの部分を示す部分的正面図である。
【図3】本発明のプレスロールの斜視図である。
【図4】本発明の装置内にテープを案内するためのガイドロールの破断斜視図である。
【図5】図2の装置の最終駆動ユニットの斜視図である。
【図6】本発明のテープを巻取機に案内するための櫛部の斜視図である。
【図7】本発明の巻取機の立面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャッププライとして用いられるのに適したテープを生布から製造するための方法であって、
a)前記生布を、溶液およびエラストマー成分を含む溶液ベースのセメントに浸漬する工程、
b)前記セメントを乾燥させて前記溶剤の大部分を蒸発させ、前記エラストマー成分を残すことで前記布を被覆し、前記テープを形成する工程
を具えたことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法によって作製されたテープ。
【請求項3】
前記溶剤が前記テープの重量の0.0009〜5%であることを特徴とする請求項2に記載のテープ。
【請求項4】
キャッププライとして用いられるのに適したテープであって、エラストマー成分および微量の溶剤で被覆された複数のシングルエンドコードを含んだ生布を具えたテープ。
【請求項5】
前記溶剤が前記テープの重量の0.0009〜5%であることを特徴とする請求項4に記載のテープ。
【請求項6】
前記溶剤がトルエンであることを特徴とする請求項5に記載のテープ。
【請求項7】
前記エラストマー成分が、天然ゴム、スチレン・ブタジエンを含んだ天然ゴム、およびポリブタジエンとともにスチレン・ブタジエンを含んだ天然ゴムからなるグループから選択されていることを特徴とする請求項4に記載のテープ。
【請求項8】
キャッププライとして用いられるのに適したテープであって、第1方向に延在する複数のシングルエンドコードと、前記第1方向に延在する横糸とを具えたことを特徴とするテープ。
【請求項9】
前記横糸が弾性糸であることを特徴とする請求項8に記載のテープ。
【請求項10】
前記横糸が綿で覆われていることを特徴とする請求項9に記載のテープ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−519832(P2007−519832A)
【公表日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524788(P2006−524788)
【出願日】平成16年8月24日(2004.8.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/027430
【国際公開番号】WO2005/024120
【国際公開日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【出願人】(506070431)コルジャ インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】