説明

タイヤ試験機用コンベア

【課題】タイヤの外径に応じて試験ステーションへの送り込み距離を短くし、その送り込み時間を短縮できるタイヤ試験機用コンベアを提供することである。
【解決手段】タイヤ50を送り込む第1ベルトコンベア1の試験ステーション30への入口側の所定位置に、タイヤ50の送り込み側端であるタイヤ先端を検出する光電センサ6bを設け、この光電センサ6bの検出出力に基づいて、タイヤ先端を所定位置に位置決めすることにより、小径のタイヤほど、試験ステーション30へ送り込む際の位置決め位置でタイヤ中心が送り込み側に来るようにし、試験ステーション30への送り込み距離を短くして、その送り込み時間を短縮できるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ試験機にタイヤを送り込むタイヤ試験機用コンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等に装着されるタイヤは、周方向で弾性率や寸法形状に不均一な部分があると、高速回転時に振動を生じさせて走行性能を低下させる要因となるため、加硫成形後にタイヤ試験機により周方向の均一性を検査されている。このタイヤ試験機は、タイヤ内周のビード部をリム部材に嵌め込んで、回転するスピンドルに取り付け、タイヤに所定の内圧を付与したのち、タイヤの外周をドラム等の路面代用部材に押圧しながら回転駆動して、試験を行うようになっている。通常、試験されるタイヤのビード部は、リム部材にスムーズに嵌め込むために、潤滑剤を塗布される。
【0003】
このようなタイヤ試験機には、試験するタイヤを、コンベアで試験ステーションの回転軸の中心位置に送り込むようにしたものがある。また、タイヤを送り込むコンベア上で、内周のビード部に潤滑剤を塗布するルブリケータを設けたものもある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されたものは、試験ステーションのスピンドルを縦向きとして、タイヤを倒伏状態で取り付けるようにし、コンベアでタイヤを倒伏状態で送り込むようにしている。スピンドルを横向きとして、タイヤを起立状態で取り付けるようにしたタイヤ試験機もある。
【0004】
また、特許文献1に記載されたタイヤ試験機用コンベアは、試験ステーションのスピンドルの中心から一定距離離間させた位置にタイヤ心出し台を設け、このタイヤ心出し台で心出したタイヤを回転させて、内周のビード部に潤滑剤を塗布するとともに、心出したタイヤを一定距離搬送して、試験ステーションのスピンドルの中心位置に送り込むようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−279057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されたタイヤ試験機用コンベアは、試験ステーションのスピンドルの中心位置から一定距離離間させた位置にタイヤ心出し台を設け、心出したタイヤを一定距離搬送して試験ステーションに送り込むようにしているので、タイヤの外径寸法と無関係に、試験ステーションへの送り込み距離が一定となり、小径タイヤの送り込み距離が必要以上に長くなる。このため、必要以上の送り込み距離の増大に伴って送り込み時間も増大し、試験のサイクルタイムが長くなる問題がある。
【0007】
そこで、本発明の課題は、タイヤの外径に応じて試験ステーションへの送り込み距離を短くし、その送り込み時間を短縮できるタイヤ試験機用コンベアを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、試験するタイヤを取り付けるスピンドルを設けたタイヤ試験機の試験ステーションに、前記タイヤをコンベアで前記スピンドルの中心位置に送り込むタイヤ試験機用コンベアにおいて、前記タイヤの送り込み側端であるタイヤ先端を、前記タイヤを送り込むコンベアの前記試験ステーションへの入口側の所定位置に位置決めする先端位置決め手段を設けた構成を採用した。
【0009】
すなわち、タイヤ先端を、タイヤを送り込むコンベアの試験ステーションへの入口側の所定位置に位置決めする先端位置決め手段を設けることにより、小径のタイヤほど、試験ステーションへ送り込む際の位置決め位置でタイヤ中心が送り込み側に来るようにし、試験ステーションへの送り込み距離を短くして、その送り込み時間を短縮できるようにした。
【0010】
前記先端位置決め手段は、前記タイヤ先端を検出するセンサを備えており、このセンサの検出出力に基づいて、前記タイヤ先端を前記所定位置に位置決めするものとすることができる。
【0011】
前記タイヤ先端を位置決めする位置の近傍で、前記タイヤを回転させるタイヤ回転手段と、回転するタイヤの内周のビード部に潤滑剤を塗布するルブリケータを設けることにより、好適にタイヤのビード部に潤滑剤を塗布することができる。
【0012】
前記コンベアを、前記タイヤを搬送する搬送方向に対して直角方向である幅方向について、搬送面を部分的に有するベルトコンベアとし、このベルトコンベアの搬送面がない幅方向の部位に、前記タイヤを水平面内で回転可能に載置する載置面を構成する複数の載置ローラを敷設したローラ部を設けて、このローラ部の載置面と前記ベルトコンベアの搬送面とを、相対的に上下に移動させる手段を設けるとともに、前記タイヤの外周面を当該タイヤの中心側へ押し付ける複数の押し付けローラを設け、前記載置面が前記ベルトコンベアの搬送面よりも上方に位置している状態で、前記押し付けローラの少なくとも1つを回転駆動して、前記タイヤ先端を位置決めする位置の近傍でタイヤを回転させることにより、任意の回転中心の回りにタイヤを回転させることができ、異なる外径寸法のタイヤのビード部に好適に潤滑剤を塗布することができる。
【0013】
前記押し付けローラを、前記ベルトコンベアの搬送方向と直角方向の幅方向で左右対称に回動する対のアーム部材に取り付けることにより、回転させるタイヤの位置を容易に保持することができる。
【0014】
前記コンベアの前記所定位置よりも上流側に、搬送方向に搬送されるタイヤの後端を検出するセンサを設け、この上流側のセンサで当該タイヤ後端が検出されてから、前記タイヤ先端が前記所定位置に到達するまでの搬送距離と、前記上流側のセンサが前記タイヤ後端を検出する位置および前記所定位置間の距離とから、前記タイヤの外径寸法を算出することにより、タイヤの外径寸法を容易に求めることができる。
【0015】
前記上流側のセンサで前記タイヤ後端が検出されてから、前記タイヤ先端が前記所定位置に到達するまでの搬送時間と、前記コンベアの搬送速度とから、前記搬送距離を容易に算出することができる。
【0016】
前記算出されたタイヤの外径寸法と、前記所定位置から前記スピンドルの中心位置までの距離とから、前記所定位置に位置決めしたタイヤの前記試験ステーションへの送り込み距離を決定することにより、異なる外径寸法のタイヤを試験ステーションのスピンドルの中心位置に精度よく送り込むことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るタイヤ試験機用コンベアは、タイヤの送り込み側先端を、タイヤを送り込むコンベアの試験ステーションへの入口側の所定位置に位置決めする先端位置決め手段を設けたので、小径のタイヤの試験ステーションへの送り込み距離を短くして、その送り込み時間を短縮し、試験のサイクルタイムを短くすることができ、試験効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】タイヤ試験機用コンベアの実施形態を示す平面図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】(a)は図1の押し付けローラの1つを拡大して示す正面図、(b)は図1の載置ローラを拡大して示す斜視図
【図4】(a)、(b)は、それぞれ図1のベルトコンベアでタイヤを搬送する過程を説明する平面図
【図5】(a)、(b)は、それぞれ図1のコンベア上でタイヤのビード部にルブリケータで潤滑剤を塗布する過程を説明する平面図
【図6】図5(b)のVI−VI線に沿った断面図
【図7】図6のルブリケータのブラシを拡大して示す断面図
【図8】(a)、(b)は、それぞれ潤滑剤を塗布されたタイヤの先端を位置決めする過程を説明する平面図
【図9】図8(b)で先端を位置決めされたタイヤを試験ステーションに送り込む過程を説明する平面図
【図10】図1のアーム部材の回動機構の変形例を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づき、本発明の実施形態を説明する。このタイヤ試験機用コンベアは、図1および図2に示すように、タイヤ50を倒伏状態で載置して搬送する第1ベルトコンベア1と、第1ベルトコンベア1の下流側に接続され、タイヤ試験機の試験ステーション30内へ延びる2本一対の第2ベルトコンベア2で形成されている。第1ベルトコンベア1および第2ベルトコンベア2は、それぞれ搬送方向と直角方向の幅方向で搬送面を部分的に有するように構成されており、図示した例では、搬送面が2つの部分に分かれるように2本一対の搬送ベルトで形成されている。第1ベルトコンベア1の搬送面がない部位である一対の搬送ベルトの幅方向外側の部位に、倒伏状態のタイヤ50を水平面内で回転可能に載置する載置面を構成する複数の載置ローラ3aを敷設したローラ部3が設けられている。なお、ローラ部3は一対の搬送ベルト間の内側に設けてもよく、内側と外側の両方に設けてもよい。第1ベルトコンベア1はシリンダ4で昇降され、タイヤ50を搬送するときは、その搬送面がローラ部3の載置面よりも上昇し、後述するようにタイヤ50を回転させるときは、搬送面がローラ部3の載置面よりも下方に下降する。第1ベルトコンベア1の上下位置を固定し、ローラ3を昇降させることもできる。
【0020】
前記第1ベルトコンベア1の上流側には、試験されるタイヤ50を供給する供給コンベア5が接続されるとともに、搬送方向に沿って下流側へ搬送されるタイヤ50の後端を検出する光電センサ6aが設けられている。また、第1ベルトコンベア1の下流側には、第2ベルトコンベア2に送り込むタイヤ50の先端を検出する光電センサ6bが設けられている。第2ベルトコンベア2は、第1ベルトコンベア1から受け取ったタイヤ50を、試験ステーション30に設けられた縦向きのスピンドル31の回転中心位置に送り込む。
【0021】
前記2本の第1ベルトコンベア1の間には、エアシリンダ7aで昇降するルブリケータ7が設けられている。ルブリケータ7は、後述するようにタイヤ50の内周のビード部50aに潤滑剤を塗布するブラシ7bと、タイヤ50の内周を位置決めするように当接される一対の位置決めローラ7cを備えている。
【0022】
また、前記第1ベルトコンベア1の幅方向両側には、それぞれ搬送方向中央側を支点とし、先端を下流側に向けた一対の第1アーム部材8aと、先端を上流側に向けた一対の第2アーム部材8bが設けられている。第1および第2アーム部材8a、8bは、後述するように回転するタイヤ50の外周面を中心側へ押し付ける押し付けローラ9a、9bを取り付けられており、それぞれリンク機構10a、10bとエアシリンダ11a、11bによって、幅方向内方へ左右対称に回動する。なお、各アーム部材8a、8bを回動させる機構は、図10に示す変形例のように、リンク機構10a、10bと歯車機構13a、13bを組み合わせたものとすることもできる。
【0023】
前記第1アーム部材8aには、先端部と中間部とに2つの押し付けローラ9aが設けられ、第2アーム部材8bには、先端部のみに1つの押し付けローラ9bが取り付けられている。一方の第1アーム部材8aの先端部に取り付けられた押し付けローラ9aは、図3(a)に示すように、モータ12で回転駆動されるようになっている。また、ローラ3の各載置ローラ3aは、タイヤ50を水平面内で回転自在に載置する載置面を構成するものであり、図3(b)に示すように、外周面に本体ローラの回転軸と直交する方向に向いた回転軸まわりに回転する複数の子ローラ3bを配列したものである。
【0024】
以下に、前記供給コンベア5から供給されるタイヤ50を試験ステーション30に送り込む手順を説明する。まず、図4(a)に示すように、第1ベルトコンベア1に供給されたタイヤ50は、上流側の光電センサ6aで後端を検出され、搬送方向に沿って比較的低速の一定搬送速度Vで搬送され、図4(b)に示すように、下流側の光電センサ6bで先端が検出されると、一旦、搬送が停止される。このときのタイヤ50が後端を光電センサ6aで検出されてから停止するまでの搬送距離ΔLは、光電センサ6aで後端が検出された時刻T1、光電センサ6bで先端が検出された時刻T2、および第1ベルトコンベア1の搬送速度Vから、(1)式で算出される。
ΔL=(T2−T1)×V (1)
したがって、タイヤ50の外径寸法Dは、(1)式で求めた搬送距離ΔLを用いて(2)式で算出することができる。
D=L1−ΔL (2)
なお、搬送距離ΔLは、例えば、コンベア用モータに取り付けたエンコーダのパルス数とパルス当たりのベルとコンベアのベルト移動距離との関係から算出して求めることもでき、具体的には、上流側の光電センサ6aでタイヤ50の後端を検出してから下流側の光電センサ6bで先端を検出するまでの間のパルス数をカウントし、カウントされたパルス数にパルス当たりの移動距離を乗算する方法で求めてもよい。
【0025】
こののち、前記エアシリンダ7aが作動され、ルブリケータ7がローラ3から突出するように上昇する。そして、前記シリンダ4によって第1ベルトコンベア1の搬送面をローラ3よりも下降させて、タイヤ50をローラ部3に移載し、詳しくは、第1ベルトコンベア1の搬送面をローラ部3の各載置ローラ3a上端(子ローラ3b)よりも下方に位置するように下降させて、載置面となる各載置ローラ3aの子ローラ3b上に移載し、図5(a)に示すように、第1アーム部材8aを幅方向内方へ回動して、その押し付けローラ9aによって、ローラ部3に載置されたタイヤ50を上流側へ押し戻す。
【0026】
図5(b)に示すように、前記上昇したルブリケータ7の位置決めローラ7cが内周に当接される位置までタイヤ50が押し戻されると、第2アーム部材8bが幅方向内方へ回動され、第1および第2アーム部材8a、8bの各押し付けローラ9a、9bによって、タイヤ50の外周が中心側へ押し付けられる。この状態で、一方の第1アーム部材8aの先端部に取り付けられた押し付けローラ9aがモータ12で回転駆動され、図6および図7に示すように、ローラ3上のタイヤ50が水平面内で回転して、ルブリケータ7のブラシ7bがタイヤ50のビード部50aに潤滑剤を塗布する。
【0027】
こののち、図8(a)に示すように、前記第1のアーム部材8aおよび第2のアーム部材8bが開状態となり、その後、シリンダ4によって第1ベルトコンベア1の搬送面をローラ3よりも上昇させ、タイヤ50を再び第1ベルトコンベア1上に移載する。そして、第1ベルトコンベア1によってタイヤ50が再び下流側へ押し出され、その間に潤滑剤を塗布し終わったルブリケータ7は、エアシリンダ7aによって下降し、ローラ3の下の待機位置へ戻される。そして、図8(b)に示すように、タイヤ50の先端が光電センサ6bで検出される位置まで移動され、そこに位置決めされる。したがって、幅方向に位置決めされたタイヤ50の先端が、タイヤ50の外径寸法に関係なく、第1ベルトコンベア1の搬送方向の所定位置、すなわち、ある特定の同じ位置に位置決めされる。
【0028】
最後に、図9に示すように、第1ベルトコンベア1と第2ベルトコンベア2が駆動され、タイヤ50が試験ステーション30のスピンドル31の回転中心位置に送り込まれる。図示は省略するが、送り込まれたタイヤ50は、ビード部50aをリム部材に嵌めこまれて、スピンドル31に横向きに取り付けられる。
【0029】
前記第1ベルトコンベア1で先端が位置決めされた状態のタイヤ50を、タイヤ50の回転中心とスピンドル31の回転中心位置とが一致するまで送る際のタイヤ50の送り込み距離Xは、予め定められた下流側の光電センサ6bの位置からスピンドル31の回転中心位置までの搬送方向の距離L2と、換言すると、第1ベルトコンベア1においてタイヤ50先端が位置決めされる所定位置からスピンドル31の回転中心位置までの搬送方向の距離L2と、(2)式で求められたタイヤ50の外径寸法Dとから、(3)式で決定される。
X=L2+D/2 (3)
【0030】
(3)式から分かるように、本発明に係るタイヤ試験機用コンベアは、試験ステーション30のスピンドル31の回転中心位置へのタイヤ50の送り込み距離Xが、タイヤ50の外径寸法Dに応じて変化し、外径寸法Dが小さいほど送り込み距離Xを短くすることができるので、タイヤ径に応じてタイヤ50の送り込み時間を可及的に短縮して、試験のサイクルタイムを短くすることができ、試験効率を高めることができる。
【0031】
上述した実施形態では、コンベア上でタイヤの先端と後端を検出するセンサを非接触式の光電センサとしたが、このセンサは他の非接触式センサや接触式センサとすることもできる。
【0032】
また、上述した実施形態では、試験ステーションにタイヤを送り込むコンベアをベルトコンベアとし、第1および第2ベルトコンベアに分割したが、このコンベアは1つの連続したベルトコンベアとすることもでき、ベルトコンベア以外の他のコンベアとすることもできる。
【0033】
また、ローラ部は載置ローラにその回転軸と直交する回転軸を有する子ローラを備えたものとしたが、タイヤを回転自在に載置するものであれば、他の構造のフリーローラとすることもできる。
【0034】
さらに、上述した実施形態では、タイヤを横向きに取り付けるタイヤ試験機に、タイヤを横向きに送り込むものとしたが、本発明に係るタイヤ試験機用コンベアは、タイヤを縦向きに取り付けるタイヤ試験機に、タイヤを縦向きに送り込むものとすることもできる。
【符号の説明】
【0035】
1、2 ベルトコンベア
3 ローラ
3a 載置ローラ
3b 子ローラ
4 シリンダ
5 供給コンベア
6a、6b 光電センサ
7 ルブリケータ
7a エアシリンダ
7b ブラシ
7c 位置決めローラ
8a、8b アーム部材
9a、9b 押し付けローラ
10a、10b リンク機構
11a、11b エアシリンダ
12 モータ
13a、13b 歯車機構
30 試験ステーション
31 スピンドル
50 タイヤ
50a ビード部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験するタイヤを取り付けるスピンドルを設けたタイヤ試験機の試験ステーションに、前記タイヤをコンベアで前記スピンドルの中心位置に送り込むタイヤ試験機用コンベアにおいて、前記タイヤの送り込み側端であるタイヤ先端を、前記タイヤを送り込むコンベアの前記試験ステーションへの入口側の所定位置に位置決めする先端位置決め手段を設けたことを特徴とするタイヤ試験機用コンベア。
【請求項2】
前記先端位置決め手段が、前記タイヤ先端を検出するセンサを備えており、このセンサの検出出力に基づいて、前記タイヤ先端を前記所定位置に位置決めするものである請求項1に記載のタイヤ試験機用コンベア。
【請求項3】
前記タイヤ先端を位置決めする位置の近傍で、前記タイヤを回転させるタイヤ回転手段と、回転するタイヤの内周のビード部に潤滑剤を塗布するルブリケータを設けた請求項1または2に記載のタイヤ試験機用コンベア。
【請求項4】
前記コンベアを、前記タイヤを搬送する搬送方向に対して直角方向である幅方向について、搬送面を部分的に有するベルトコンベアとし、このベルトコンベアの搬送面がない幅方向の部位に、前記タイヤを水平面内で回転可能に載置する載置面を構成する複数の載置ローラを敷設したローラ部を設けて、このローラ部の載置面と前記ベルトコンベアの搬送面とを、相対的に上下に移動させる手段を設けるとともに、前記タイヤの外周面を当該タイヤの中心側へ押し付ける複数の押し付けローラを設け、前記載置面が前記ベルトコンベアの搬送面よりも上方に位置している状態で、前記押し付けローラの少なくとも1つを回転駆動して、前記タイヤ先端を位置決めする位置の近傍でタイヤを回転させるようにした請求項3に記載のタイヤ試験機用コンベア。
【請求項5】
前記押し付けローラを、前記ベルトコンベアの搬送方向と直角方向の幅方向で左右対称に回動する対のアーム部材に取り付けた請求項4に記載のタイヤ試験機用コンベア。
【請求項6】
前記コンベアの前記所定位置よりも上流側に、搬送方向に搬送されるタイヤの後端を検出するセンサを設け、この上流側のセンサで当該タイヤ後端が検出されてから、前記タイヤ先端が前記所定位置に到達するまでの搬送距離と、前記上流側のセンサが前記タイヤ後端を検出する位置および前記所定位置間の距離とから、前記タイヤの外径寸法を算出するようにした請求項1乃至5のいずれかに記載のタイヤ試験機用コンベア。
【請求項7】
前記上流側のセンサで前記タイヤ後端が検出されてから、前記タイヤ先端が前記所定位置に到達するまでの搬送時間と、前記コンベアの搬送速度とから、前記搬送距離を算出するようにした請求項6に記載のタイヤ試験機用コンベア。
【請求項8】
前記算出されたタイヤの外径寸法と、前記所定位置から前記スピンドルの中心位置までの距離とから、前記所定位置に位置決めしたタイヤの前記試験ステーションへの送り込み距離を決定するようにした請求項6または7に記載のタイヤ試験機用コンベア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−220319(P2012−220319A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85604(P2011−85604)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000001199)株式会社神戸製鋼所 (5,860)