説明

タグテープ、無線タグラベル、タグテープロール、及び無線タグ回路素子カートリッジ

【課題】通信機能を阻害することなく、ラベル貼り付け時の利便性を向上する。
【解決手段】複数の無線タグ本体90を挟むように互いに反対側に設けられた第1テープ101A及び第2テープ101Bとを有するタグテープ101であって、無線タグ本体90は、ループアンテナ62と、アンテナ基材91のうちテープ長手方向一方側部分に設けられ、情報を記憶するIC回路部80とを備えており、第2テープ101Bは、粘着剤層101eと、剥離紙101fとを備えており、第1テープ101A及び第2テープ101Bを構成する層のうち、剥離紙101f以外の層を厚み方向に切断したハーフカット線HCを、平面視においてアンテナ基材90よりテープ長手方向他方側となる位置に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を記憶するIC回路部と情報の送受信を行うタグアンテナとを備えた無線タグ回路素子を有するタグテープ、このタグテープを用いて作成する無線タグラベル、上記タグテープを備えるタグテープロール、及び上記タグテープを供給可能な無線タグ回路素子カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、被印字材となるテープをロール状に収納し、ロールよりテープを繰り出しつつ所望の文字を印刷してラベル状に排出するテープ印字装置(ラベル作成装置)が既に提唱されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この従来技術においては、被印字テープを巻回したロール(供給スプール)と、片面側に粘着剤層を備えた剥離紙を巻回したロール(供給スプール)とを備えている。一方のロールから上記被印字テープを繰り出しつつ被印字テープに所定の印字を行うとともに、他方のロールから繰り出された粘着剤付き剥離紙をその印字後の被印字テープに貼り合わせ、これをカッタ(完全切断カッタ)で所定の長さに切断して印字ラベル(テープ片)を作成するようになっている。
【0004】
作成された印字ラベルは、剥離紙を剥離して上記粘着剤層を露出させることで、印字ラベルを貼り付け対象に貼り付ける。その際、各印字ラベルにおいてハーフ切断カッタで被印字テープのみに切断を行い(剥離紙は切断しない)、剥離紙を剥がす際の切れ目となる切断線(ハーフカット部)を形成するようになっている。剥離紙を剥がして印字ラベルを所定の対象物に貼り付ける際には、印字ラベルの切断線近傍を剥離紙側に折り曲げることにより被印字テープの切断線近傍の端部が剥離紙より剥がれて浮き上がるので、この浮き上がった部分を指でつまむことで容易に被印字テープを剥離紙から剥がすことができる。
【特許文献1】実公平6−34126号公報(第13図及び第14図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、無線タグ回路素子を備えた小型の無線タグとリーダ(読み取り装置)/ライタ(書き込み装置)との間で非接触で情報の読み取り/書き込みを行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが注目されている。無線タグに備えられた無線タグ回路素子は、所定の情報を記憶するIC回路部とこのIC回路部に接続(接合)され情報の送受信を行うタグアンテナとを備えており、無線タグが汚れている場合や見えない位置に配置されている場合であっても、リーダ/ライタ側よりタグに備えられた無線タグ回路素子にアクセス(情報の読み取り/書き込み)が可能であり、商品管理や検査工程等の様々な分野において実用が期待されている。
【0006】
ここで、このような無線タグについて、内部に記憶されたタグ情報とは別にその無線タグ情報に関連した情報を上記従来技術と同様にラベルに印字し、印字付き無線タグラベルとして使用するようにすれば、ユーザ側から上記関連情報を視認できて何かと便利である。
【0007】
そこで、無線タグラベルを生成する装置として、上記従来技術のタグラベル作成装置を応用し、無線タグへの情報読み取り/書き込み及び無線タグへの印字を併せて行って無線タグラベルを作成し、さらにラベル表の被印字テープに切断線を形成することで、被印字テープをこの切断線から指で容易に剥がせるようにして無線タグラベルの貼り付けを容易とすることが考えられる。
【0008】
しかしながら、この場合、前述したように切断線近傍を折り曲げると、無線タグラベルに備えられた無線タグ回路素子にその外力や変形によって物理的な悪影響を与える可能性がある。例えば上記のIC回路部とアンテナとは通常何らかの形で導通可能に接続(又は接合)されており、他の部分に比べて強度上相対的な弱点となるため、上記のような折り曲げによってこの接続部(又は接合部)が損傷し、通信機能を阻害するおそれがあった。
【0009】
本発明の目的は、通信機能を阻害することなく、ラベル貼り付け時の利便性を向上させることができるタグテープ、無線タグラベル、タグテープロール、及び無線タグ回路素子カートリッジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、第1の発明は、複数の無線タグ本体と、テープ厚み方向において前記複数の無線タグ本体を挟むように互いに反対側に設けられた第1テープ及び第2テープとを有するタグテープであって、前記無線タグ本体は、シート状のアンテナ基材と、前記アンテナ基材に設けられ情報の送受信を行うタグアンテナと、前記アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分に設けられ、情報を記憶するIC回路部とを備えており、前記第2テープは、前記複数の無線タグ本体を貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層と、前記貼り付け用粘着剤層の前記貼り付け側に設けられ、貼り付け時に使用者により引き剥がされる剥離材層とを備えており、前記第1テープ及び第2テープを構成する層のうち、前記剥離材層以外の層を厚み方向に切断した切断線を、平面視において前記アンテナ基材よりテープ長手方向他方側となる位置に設けたことを特徴とする。
【0011】
本願第1発明のタグテープは、第1テープ、無線タグ本体、第2テープの積層構造で構成され、このタグテープを用いて無線タグラベルが作成される。作成された無線タグラベルを使用者が使用する際には、第2テープの剥離材層から、それ以外の層(第1及び第2テープを構成する層のうち剥離材層以外のすべての層)を手で引き剥がすことで、露出した貼り付け用粘着剤層で貼り付け対象に貼り付ける。このとき、本願第1発明では、使用者が剥離材層から引き剥がしやすいように、第1テープ及び第2テープを構成する層のうち剥離材層以外の層を厚み方向に切断した切断線を設けている。使用者は、剥離材層を下面にした状態で、上記切断線を頂部とするような山折りを行う。これにより、剥離材層以外の層のうち無線タグ本体側の部分を、反無線タグ本体側の部分から切断線を境にして分断しつつ、剥離材層から容易に引き剥がすことができる。この結果、ラベル貼り付け時の利便性を向上することができる。
【0012】
一方、無線タグとしての通信機能を果たすためには、IC回路部とタグアンテナとが必要である。本願第1発明では、アンテナ基材のテープ長手方向一方側にIC回路部を設け、このIC回路部をタグアンテナに対し電気的に接続する。ところで、アンテナ基材に設けられるIC回路部が、平面視で見て上記切断線から比較的近い位置に存在している場合に、前述のように使用者が切断線での山折りを行うと、その山折り時の外力がIC回路部に作用して損傷し、通信機能を阻害するおそれがある。そこで本願第1発明においては、平面視で見てアンテナ基材よりテープ長手方向他方側(言い換えれば、アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分にあるIC回路部から遠い側)に、切断線を配置する。これにより、上記の山折りによる外力がIC回路部に作用するのを防止できる。この結果、通信機能を阻害することなく、ラベル貼り付け時の利便性を向上することができる。
【0013】
第2発明は、上記第1発明において、前記第1テープは、印字形成可能な被印字材料により構成された被印字層、若しくは、印字形成可能な被印字テープを貼り合わせるための貼り合わせ用粘着剤層を備えており、前記切断線は、前記被印字層又は前記貼り合わせ用粘着剤層を含む前記第1テープを厚み方向に切断していることを特徴とする。
【0014】
これにより、本願第2発明のタグテープを用いることで、被印字層に印字を形成した(又は印字を形成した被印字テープを貼り合わせた)印字付き無線タグラベルを作成することができる。
【0015】
第3発明は、上記第1又は第2発明において、前記剥離材層以外の層に設けた前記切断線は、テープ幅方向に連続的に又は断続的に延設されていることを特徴とする。
【0016】
本願第3発明においては、使用者は、剥離材層を下面にした状態で、テープ幅方向に連続的又は断続的に延びる切断線を頂部としたテープ長手方向への山折りを行う。これにより、剥離材層以外の層のうち無線タグ本体側の部分を、反無線タグ本体側の部分から切断線を境にして分断しつつ、剥離材層から容易に引き剥がすことができる。
【0017】
第4発明は、上記第3発明において、前記タグアンテナは、ループコイル形状のアンテナパターンを備えたループアンテナであり、かつ、前記IC回路部より前記ループコイル形状の径方向外側に位置する前記アンテナパターンと前記IC回路部とを接続するための第1接続用ランドと、前記IC回路部より前記ループコイル形状の径方向内側に位置する前記アンテナパターンと前記IC回路部とを接続するための第2接続用ランドとを設け、前記IC回路部を、前記第1接続用ランドと前記第2接続用ランドとに跨るように設けたことを特徴とする。
【0018】
第1接続用ランドによってIC回路部と径方向外側のアンテナパターンとの電気的導通を確実に行うことができ、また、第2接続用ランドによってIC回路部と径方向内側のアンテナパターンとの電気的導通を確実に行うことができる。また、第1及び第2接続用ランドを介してIC回路部とアンテナパターンとを接続する構造とすることで、IC回路部とアンテナパターンとを直接結合する場合よりも製造時の自由度が高くなり、生産性を向上することが可能となる。
【0019】
上記目的を達成するために、第5発明は、無線タグ本体と、テープ厚み方向において前記無線タグ本体を挟むように互いに反対側に設けられた第1テープ及び第2テープとを有する無線タグラベルであって、前記無線タグ本体は、シート状のアンテナ基材と、前記アンテナ基材に設けられ情報の送受信を行うタグアンテナと、前記アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分に設けられ、情報を記憶するIC回路部とを備えており、前記第2テープは、前記無線タグ本体を貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層と、前記貼り付け用粘着剤層の前記貼り付け側に設けられ、貼り付け時には剥離される剥離材層とを備えており、前記第1テープ及び第2テープを構成する層のうち、前記剥離材層以外の層を厚み方向に切断した剥離材層引き剥がし用の切断線を、平面視において前記アンテナ基材よりテープ長手方向他方側となる位置に設けたことを特徴とする。
【0020】
本願第5発明の無線タグラベルは、第1テープ、無線タグ本体、第2テープの積層構造で構成される。この無線タグラベルを使用者が使用する際には、第2テープの剥離材層から、それ以外の層(第1及び第2テープを構成する層のうち剥離材層以外のすべての層)を手で引き剥がすことで、露出した貼り付け用粘着剤層で貼り付け対象に貼り付ける。このとき、本願第5発明では、使用者が剥離材層から引き剥がしやすいように、第1テープ及び第2テープを構成する層のうち剥離材層以外の層を厚み方向に切断した切断線を設けている。使用者は、剥離材層を下面にした状態で、上記切断線を頂部とするような山折りを行う。これにより、剥離材層以外の層のうち無線タグ本体側の部分を、反無線タグ本体側の部分から切断線を境にして分断しつつ、剥離材層から容易に引き剥がすことができる。この結果、ラベル貼り付け時の利便性を向上することができる。
【0021】
また、本願第5発明では、平面視で見てアンテナ基材よりテープ長手方向他方側(言い換えれば、アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分にあるIC回路部から遠い側)に、切断線を配置する。これにより、上記の山折りによる外力がIC回路部に作用するのを防止できるので、通信機能を阻害することなく、ラベル貼り付け時の利便性を向上することができる。
【0022】
第6発明は、上記第5発明において、前記第1テープは、印字形成可能な被印字テープと、前記被印字テープを貼り合わせるための貼り合わせ用粘着剤層とを備えており、前記切断線は、前記被印字テープ及び前記貼り合わせ用粘着剤層を含む前記第1テープを厚み方向に切断していることを特徴とする。
【0023】
これにより、別途印字を行った被印字テープと貼り合わせたいわゆるラミネートタイプの印字付き無線タグラベルを実現することができる。
【0024】
上記目的を達成するために、第7発明のタグテープロールは、複数の無線タグ本体と、テープ厚み方向において前記複数の無線タグ本体を挟むように互いに反対側に設けられた第1テープ及び第2テープとを有し、前記無線タグ本体は、シート状のアンテナ基材と、前記アンテナ基材に設けられ情報の送受信を行うタグアンテナと、前記アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分に設けられ、情報を記憶するIC回路部とを備えており、前記第2テープは、前記複数の無線タグ本体を貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層と、前記貼り付け用粘着剤層の前記貼り付け側に設けられ、貼り付け時には剥離される剥離材層とを備えており、前記第1テープ及び第2テープを構成する層のうち、前記剥離材層以外の層を厚み方向に切断した剥離材層引き剥がし用の切断線を、平面視において前記アンテナ基材よりテープ長手方向他方側となる位置に設けたタグテープを、テープ長手方向と直交する軸の周りに巻回して構成したことを特徴とする。
【0025】
本願第7発明のタグテープロールに備えられたタグテープは、第1テープ、無線タグ本体、第2テープの積層構造で構成される。このタグテープロールから繰り出したタグテープを用いて無線タグラベルが作成される。作成された無線タグラベルを使用者が使用する際には、第2テープの剥離材層から、それ以外の層(第1及び第2テープを構成する層のうち剥離材層以外のすべての層)を手で引き剥がすことで、露出した貼り付け用粘着剤層で貼り付け対象に貼り付ける。このとき、本願第7発明では、使用者が剥離材層から引き剥がしやすいように、第1テープ及び第2テープを構成する層のうち剥離材層以外の層を厚み方向に切断した切断線を設けている。使用者は、剥離材層を下面にした状態で、上記切断線を頂部とするような山折りを行う。これにより、剥離材層以外の層のうち無線タグ本体側の部分を、反無線タグ本体側の部分から切断線を境にして分断しつつ、剥離材層から容易に引き剥がすことができる。この結果、ラベル貼り付け時の利便性を向上することができる。
【0026】
また、本願第7発明においては、平面視で見てアンテナ基材よりテープ長手方向他方側(言い換えれば、アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分にあるIC回路部から遠い側)に、切断線を配置する。これにより、上記の山折りによる外力がIC回路部に作用するのを防止できる。この結果、通信機能を阻害することなく、ラベル貼り付け時の利便性を向上することができる。
【0027】
上記目的を達成するために、第8発明の無線タグ回路素子カートリッジは、タグテープを巻回して構成したタグテープロールを備え、タグラベル作成装置に着脱可能に構成された無線タグ回路素子カートリッジであって、前記タグテープは、複数の無線タグ本体と、テープ厚み方向において前記複数の無線タグ本体を挟むように互いに反対側に設けられた第1テープ及び第2テープとを有し、前記無線タグ本体は、シート状のアンテナ基材と、前記アンテナ基材に設けられ情報の送受信を行うタグアンテナと、前記アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分に設けられ、情報を記憶するIC回路部とを備えており、前記第2テープは、前記複数の無線タグ本体を貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層と、前記貼り付け用粘着剤層の前記貼り付け側に設けられ、貼り付け時には剥離される剥離材層とを備えており、前記第1テープ及び第2テープを構成する層のうち、前記剥離材層以外の層を厚み方向に切断した剥離材層引き剥がし用の切断線を、平面視において前記アンテナ基材よりテープ長手方向他方側となる位置に設けたことを特徴とする。
【0028】
本願第8発明の無線タグ回路素子カートリッジのタグテープロールに備えられたタグテープは、第1テープ、無線タグ本体、第2テープの積層構造で構成される。この無線タグ回路素子カートリッジのタグテープロールから繰り出したタグテープを用いて無線タグラベルが作成される。作成された無線タグラベルを使用者が使用する際には、第2テープの剥離材層から、それ以外の層(第1及び第2テープを構成する層のうち剥離材層以外のすべての層)を手で引き剥がすことで、露出した貼り付け用粘着剤層で貼り付け対象に貼り付ける。このとき、本願第8発明では、使用者が剥離材層から引き剥がしやすいように、第1テープ及び第2テープを構成する層のうち剥離材層以外の層を厚み方向に切断した切断線を設けている。使用者は、剥離材層を下面にした状態で、上記切断線を頂部とするような山折りを行う。これにより、剥離材層以外の層のうち無線タグ本体側の部分を、反無線タグ本体側の部分から切断線を境にして分断しつつ、剥離材層から容易に引き剥がすことができる。この結果、ラベル貼り付け時の利便性を向上することができる。
【0029】
また、本願第8発明においては、平面視で見てアンテナ基材よりテープ長手方向他方側(言い換えれば、アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分にあるIC回路部から遠い側)に、切断線を配置する。これにより、上記の山折りによる外力がIC回路部に作用するのを防止できる。この結果、通信機能を阻害することなく、ラベル貼り付け時の利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、通信機能を阻害することなく、ラベル貼り付け時の利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0032】
図1に、本実施形態のタグテープを用いたタグラベル作成装置1を備える無線タグラベルシステムTSを示す。
【0033】
この無線タグラベルシステムTSにおいて、タグラベル作成装置1は、適宜の通信回線等からなる通信ネットワークNWを介して、ルートサーバRS、情報サーバIS、端末装置DTa、汎用コンピュータDTbなどに接続されている。
【0034】
図2に、タグラベル作成装置1の外観構成を示す。この図2において、タグラベル作成装置1は、カートリッジ(無線タグ回路素子カートリッジ)3が装着されるカートリッジホルダ31(図3参照)を備えた装置本体2を有している。
【0035】
装置本体2は、(上面部、下面部、前面部、背面部、左右の両側面部を備えた)全体的に直方体状の筐体2sをその外郭として備えている。上面部には、上蓋4及び上蓋操作ボタン5が設けられている。前面部には、ラベル排出口7、前蓋8、電源ボタン9、及びカッタ駆動ボタン10が設けられている。
【0036】
上蓋4は、装置本体2の図2中右奥側の端部にて回動可能に支持されており、付勢部材(図示省略)により開き方向に付勢される一方で、装置本体2との間がロック可能に構成されている。また、カートリッジ3の着脱の際には、上蓋操作ボタン5が押されることで上記ロックが解除となり、上蓋4が上記付勢部材の付勢作用により開き、その状態でカートリッジ3の装着や取外しを行えるようになっている。なお、上蓋4には、透明カバーなどを嵌め込んだ透視窓15が設けられている。
【0037】
ラベル排出口7は、装置本体2の内部で作成される無線タグラベルTを外部に排出するものである。前蓋8は、下端を支点にした回動で開閉可能とされており、上端部に設けられている押部8pを上方より押し込むことで前方に回動して開く。電源ボタン9は、タグラベル作成装置1の主電源のオン・オフ操作に用いられる。カッタ駆動ボタン10は、後述のカッタ51(図3参照)を操作者が手動で操作して印字済みタグラベルテープ109を切断し、無線タグラベルTを形成するためのものである。
【0038】
図3に、上蓋4を開いた状態で装置本体2の内部のカートリッジホルダ31及びそれに装着させるカートリッジ3の外観構成を示す。なお、この図3は、図2中の矢視Aの方向(図2中の奥側上方から手前側下方を見下ろして装置本体2の内部を覗く方向)から見た斜視図であり、図示の煩雑を避けるため上方に開いた状態の上蓋4の図示は省略している。
【0039】
この図3において、カートリッジ3は、この例では、全体が直方体形状に形成された箱体であり、その一部には表裏両面を貫通するヘッド挿通開口40が形成されている。また、装置本体2側のカートリッジホルダ31は、上記カートリッジ3を装着して収納可能な凹部形状として形成されている。このカートリッジホルダ31には、リボン巻き取りローラ駆動軸45aと、印字ヘッド49と、プラテンローラ50と、カッタ51と、装置側アンテナ52とが設けられている。このカートリッジホルダ31にカートリッジ3を装着した際には、印字ヘッド49が上記ヘッド挿通開口40に挿通され、またリボン巻き取りローラ駆動軸45aがカートリッジ3の下面から挿入して後述するリボン巻取りローラ45のスプライン軸穴に同軸的に嵌合する(図4参照)。
【0040】
図4に、装置本体2のカートリッジホルダ31とその内部に装着されたカートリッジ3の要部の構成を模式化して示す。
【0041】
この図4において、カートリッジ3は、ラベル排出口7から排出される印字済みタグラベルテープ109の幅方向の向きが、図において紙面に略垂直方向となるように、上記カートリッジホルダ31に収納する。カートリッジ3は、筐体3Aと、この筐体3A内に配置され帯状のタグテープ101が巻回されたタグテープロール(本来は渦巻き状であるが簡略化して単純な円形で図示している)36を有している。このタグテープロール36は、長手方向に複数の無線タグ本体90を所定の間隔で順次設置されているタグテープ101が、タグテープ用リール部(テープ長手方向と直交する軸)38に巻回されてロール化されたものである。
【0042】
タグテープ101は、この例では(上記無線タグ本体90を除き)6層構造となっており(図4中部分拡大図参照)、タグテープロール36の内側に巻かれる側(図4中左側)よりその反対側(図4中右側;貼り付け側)へ向かって、第1ベースフィルム(被印字層)101a、適宜の粘着剤からなる粘着剤層101b、適宜の粘着剤からなる粘着剤層101c、第2ベースフィルム101d、適宜の粘着剤からなる粘着剤層(貼り付け用粘着剤層)101e、例えば紙材から成る剥離材層としての剥離紙101fの順序で積層され構成されている。第1ベースフィルム101aは、例えば色つきのPET(ポリエチレンテレフタラート)から構成され、後述するインクリボン44と重ねられることで、その表面にインクの熱転写により印字が行われる。
【0043】
第1ベースフィルム101aの裏側(図4中右側)には、無線タグ本体90を内包するように上記粘着剤層101bが設けられており、これら2層が一体となって第1テープ101Aを構成している。また第2ベースフィルム101dの表側(図4中左側)には、無線タグ本体90を挟んで上記第1テープ101Aの粘着剤層101bの裏側(図4中右側)と貼り合わせられる粘着剤層101cが形成され、また第2ベースフィルムの101eの裏側(図4中右側)には粘着剤層101eによって上記剥離紙101fが接着されている。このうちの上記の粘着剤層101c、第2ベースフィルム101d、粘着剤層101e、及び剥離紙101fの4層が一体となって第2テープ101Bを構成している。つまり、第1テープ101Aと第2テープ101Bは、複数の無線タグ本体90挟むように互いに反対側に設けられた構成となっている。
【0044】
無線タグ本体90は、シート状に形成された樹脂製のアンテナ基材91と、ループコイル形状に構成されてアンテナ基材91の表側(図4中左側)に表出するよう埋設されたループアンテナ(タグアンテナ)62と、アンテナ基材91の表側(図4中左側)に配置されたIC回路部80と、このIC回路部80の表側(図4中左側)を覆って上記アンテナ基材91に対し保持する保持部材95とを有している。このうちで、特に、情報の送受信を行う上記ループアンテナ62と、情報を記憶するIC回路部80とで無線タグ回路素子Toが構成される(無線タグ本体90とIC回路部80の詳細については後に詳述する)。なお、この例では、アンテナ基材90におけるIC回路部80の突出側の表面がロール径方向内側(ロール内周側)となっているが、逆にアンテナ基材90におけるIC回路部80の突出側の表面がロール径方向外側(ロール外周側)となるように、アンテナ基材90を配置してもよい。
【0045】
上記剥離紙101fは、最終的にラベル状に完成した無線タグラベルT(後述の図9参照)が所定の商品等の物品(貼り付け対象)に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着剤層101eにより当該商品等に接着できるようにしたものである。このとき、図4では図示を省略しているが、各無線タグ本体90よりテープ長手方向の一方側に少しだけ離間した位置に、剥離紙101f以外の全ての層(つまり第1ベースフィルム101a、粘着剤層101b、粘着剤層101c、第2ベースフィルム101d、及び粘着剤層101e)をテープ幅方向で連続的に切断するハーフカット線(切断線)HCが、あらかじめ(例えば工場でのタグテープ製造時に)形成されている(後述の図7(a)等を参照)。そして、使用者はこのハーフカット線HCに沿って無線タグラベルTを折り曲げることで剥離紙101fを剥がしやすくなっている。
【0046】
また、カートリッジ3には、インクリボンロール43と、このインクリボンロール43から繰り出されるインクリボン44と、このインクリボン44を巻き取るリボン巻取りローラ45(その軸中心に形成されたスプライン軸穴に上記リボン巻取りローラ駆動軸45aが嵌合されて駆動される)とが設けられている。なおリボン巻取りローラ駆動軸45aは、図示しないローラ駆動回路により駆動制御される。
【0047】
また、ヘッド挿通開口40において、印字ヘッド49のテープ搬送方向下流側(図4中左側)には、分離部材40aが形成されている。この分離部材40aは、後述するように、印字ヘッド49による文字等の印字時に、プラテンローラ50と印字ヘッド49とに挟まれてタグテープ101に圧接されたインクリボン44の送り方向の転換を行うとともに、インクリボン44をタグテープ101から分離する作用を行うものである。
【0048】
また、カートリッジ3には、分離部材40aを介してインクリボン44が分離された後、文字等が印字されたタグテープ101をカートリッジ3の外部に排出する排出口40bが形成されている。
【0049】
なお、カートリッジ3は、カートリッジホルダ31に装着された状態でその一部が前述の透視窓15を通して外部から視認可能となっている。具体的には、例えばカートリッジ3の表面には、タグテープ101のテープ幅や色などのテープタイプを表示したテープタイプ表示部(図示を省略)が設けられており、カートリッジホルダ31にカートリッジ3を装着した状態でこのテープタイプ表示部が透視窓15を通して外部から見えるようになっている。
【0050】
平板形状に形成されている印字ヘッド49は、例えば複数の発熱素子を一列に配置して備えるサーマルヘッドである。そしてこの印字ヘッド49のテープ幅方向(タグテープ101の表面上で搬送方向に直交する方向)の寸法は、例えば、上記カートリッジ3から繰り出されるあらゆる種類のタグテープ101のテープ幅より広い幅寸法で形成されている。
【0051】
印字の際には、そのヘッド面にインクリボン44とタグテープ101が重ねられて圧接される(タグテープ101の第1ベースフィルム101a側の表面がインクリボン44を介してヘッド面に当てられる)。このときに、図示しない印字ヘッド駆動回路で上記発熱素子が駆動されることで、タグテープ101の第1ベースフィルム101aの表面に印字を行うようになっている。
【0052】
また印字ヘッド49に対向する位置には、タグテープ101の表面(剥離紙101f側の表面)へ押圧力を作用させテープ搬送を行うための上記プラテンローラ50が設けられている。このプラテンローラ50は、ローラ本体50aと、そのローラ本体50aの回転中心に設けられる駆動軸50bとで構成されている。
【0053】
カートリッジホルダ31には、プラテンホルダ46がホルダ軸47の回りに回動可能に支持されており、プラテンローラ50の駆動軸50bはこのプラテンホルダ46の自由端に回転可能に軸支されている。プラテンホルダ46は、通常時には図示しない弾性部材によりホルダ軸47の回りに図4中における反時計方向に付勢されている。またプラテンホルダ46は、タグテープ101への印字時には特に図示しないモータ等により図4中における時計方向(又は反時計方向)に回動駆動され、これによりプラテンローラ50は印字ヘッド49に対する圧接と離間とを制御できるようになっている。なおプラテンローラ50もその駆動軸50bを介して図示しないローラ駆動回路により回転駆動制御される(つまりリボン巻き取りローラ45と連動している)。
【0054】
さらに、カートリッジホルダ31には、カートリッジ3の排出口40bに隣接して(この例でははさみ方式の)カッタ51が配設されている。このカッタ51は、固定刃51Aと、可動刃51Bとから構成されている。すなわち、カッタ51は、図示しないソレノイド(図示せず)に接続されている。このソレノイドがソレノイド駆動回路(図示せず)によって励磁されることで、可動刃51Bが固定刃51Aに対して作動する。これにより、印字済みタグラベルテープ109(=印字済みのタグテープ101)を所定の長さに完全に切断(つまり上記ハーフカット線HC以外のテープ長手方向位置で全ての層を切断)し、無線タグラベルTを形成する。
【0055】
装置側アンテナ52は、タグテープ101に配置されている無線タグ回路素子Toに対する情報の読取り又は書込みのための通信を行う。
【0056】
図5に、無線タグ回路素子Toの機能的構成を示す。図5において、無線タグ回路素子Toは、上述したようにタグラベル作成装置1の装置側アンテナ52と無線通信もしくは電磁誘導により非接触で信号の送受信を行う上記ループアンテナ62と、このループアンテナ62に接続された上記IC回路部80とを有している。
【0057】
IC回路部80は、ループアンテナ62により受信された質問波を整流する整流部81と、この整流部81により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部82と、上記ループアンテナ62により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部83に供給するクロック抽出部84と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部86と、上記ループアンテナ62に接続された変復調部85と、上記メモリ部86、クロック抽出部84、及び変復調部85等を介し上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部157とを備えている。
【0058】
変復調部85は、ループアンテナ62により受信された上記タグラベル作成装置1の装置側アンテナ52からの質問波の復調を行い、また、上記制御部83からの返信信号を変調し、ループアンテナ62より応答波(タグIDを含む信号)として送信する。
【0059】
クロック抽出部84は受信した信号からクロック成分を抽出し、受信した信号のクロック成分の周波数に対応したクロックを制御部83に供給する。
【0060】
制御部83は、上記変復調部85により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部86において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部85により上記ループアンテナ62から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0061】
図6に、タグラベル作成装置1における制御系の機能的な構成を示す。
【0062】
図6において、タグラベル作成装置1には、例えばマイクロプロセッサなどからなる制御部53が設けられている。この制御部53には、入出力インターフェース56を介し、前述の端末装置DTaや汎用コンピュータDTbが接続された通信回線NWが接続されている。
【0063】
また入出力インターフェース56には、カートリッジホルダ31における上記テープ送りローラ27等を駆動するローラ駆動回路、上記印字ヘッド23を駆動する印字ヘッド駆動回路、上記ソレノイドを駆動するソレノイド駆動回路等からなる駆動系54と、装置側アンテナ52に接続される送受信回路55とが接続されている。
【0064】
次に、上記タグテープ101を用いたタグラベル作成装置1の動作及び作用を順を追って説明する。
【0065】
まず、前述の図4において、カートリッジホルダ31にカートリッジ3が装着された状態では、タグテープロール36から繰り出されるタグテープ101が、2つのガイドローラ33,34に案内されつつ開口40cを経て、印字ヘッド49とプラテンローラ50の間を通過する。また、インクリボンロール43から繰り出されるインクリボン44が、カートリッジ3の規制突起部40d,40eに案内規制されつつ開口40cを経てタグテープ101と重なり、そのまま印字ヘッド49とプラテンローラ50の間を通過する配置状態となっている。
【0066】
そして、電源ボタン9が押されて主電源が入れられ、例えば端末装置DTaでタグラベル作成の操作入力がなされると、これに対応する指示信号が入出力インターフェース56を介し制御部53に入力され、制御部53の制御によってタグラベル作成が開始される。
【0067】
タグラベル作成が開始されと、上記プラテンホルダ46が図4中の時計回りに回動駆動され、プラテンローラ50がタグテープ101とインクリボン44を挟持するように印字ヘッド49へ向けて押圧する。これとともに、プラテンローラ50が図示しない上記ローラ駆動回路により回転駆動され、タグテープ101とインクリボン44とを下流側(図4中の左側)へ送る(搬送する)。
【0068】
またこのプラテンローラ50による押圧搬送と同時に、図示しない印字ヘッド駆動回路によって上記発熱素子が駆動され、タグテープ101のベースフィルム101aにおける印字ヘッド49側(インクリボン44側)の表面にインクリボン44のインクが熱転写されて印字が行われる。この印字処理によって、端末装置DTaで入力されたデータに基づく印字文字Rが印字される。
【0069】
この後に印字ヘッド49の下流側に送り出されたインクリボン44は、分離部材40aを介してタグテープ101から分離された後、リボン巻き取りローラ45により巻き取られる。そして、印字ヘッド49の下流側に送り出されてインクリボン44を分離されたタグテープ101(印字された状態。すなわち印字済みタグラベルテープ109)は、排出口40bからカートリッジ3の外部に排出され、カッタ51を通過して矢示B方向に送り出され、装置側アンテナ52の近傍位置(対向する位置)へと至る。
【0070】
印字が行われてインクリボン44を分離された印字済みタグラベルテープ109の上記無線タグ回路素子Toが上記装置側アンテナ52にほぼ対向するような搬送位置となる(あるいは通信範囲に入るように近傍に達する)と、情報の読取り又は書込みのための通信(情報送受信)が装置側アンテナ52を介してなされる。情報を書き込む場合は、例えば図1の端末装置DTaで入力されたデータに基づいて対応する情報の書込みが行われ、一方、情報を読み取った場合は、読み取った情報が例えば端末装置DTaに表示される。なおこの情報送受信においてタグテープ101(印字済みタグラベルテープ109)の搬送は停止するようにしてもよいし、停止せず搬送状態のまま通信を行うようにしてもよい。
【0071】
装置側アンテナ52による情報の読取り又は書込みが終了し、無線タグ回路素子Toが所定の距離だけ進むと、タグテープ101(印字済みタグラベルテープ109)の搬送が停止される。その後、カッタ51が作動して印字済みタグラベルテープ109を切断し、これにより所定長さの無線タグラベルTが得られる。なお、以上の一連の動作においてタグテープロール36からのタグテープ101の繰り出し、及びタグテープ101(印字済みタグラベルテープ109)の搬送(送り)はプラテンローラ50の回転によって行われる。
【0072】
図7(a)〜図7(c)に、上記タグテープ101における無線タグ本体90及びハーフカット線HCの配置と構成の一例を示す。図7(a)は、上記図4中の矢視Cから見たタグテープ101の平面図であり、図7(b)は、表面側より第1テープ101A(及び後述する保持部材95)を透視した図7(a)中VIIb部の抽出拡大図を示し、図7(c)には、図7(b)中図VIIc部の詳細構造を示している。なお、これら図7(a)〜図7(c)のいずれにおいても、図中のテープ長手方向で右側から左側へ向かう方向がテープ搬送方向に対応している(後述の図9〜図12、及び図14においても同様とする)。
【0073】
これら図7(a)〜図7(c)において、タグテープ101は、その長手方向に、所定の間隔を空けて複数の無線タグ本体90を配置している(図中では一つのみ図示)。それぞれの無線タグ本体90において、この例では、適宜な合成樹脂材のシート状で略矩形形状に形成されたアンテナ基材91の表側(図7における手前側)に、同じく全体が略矩形形状に形成されたループアンテナ62のアンテナパターン62Aが配置されている。そして、この略矩形形状のアンテナパターン62Aの四隅部の一つの近傍位置に、ループコイル形状の径方向外側の端部62Aaと径方向内側の端部62Abが対向するように配置されており、一方の径方向外側端部62Aaに第1接続用ランド93が接続され、また他方の径方向内側端部62Abに第2接続用ランド94が接続されている。
【0074】
これら第1接続用ランド93と第2接続用ランド94はそれぞれ略L字型形状に形成された薄板状の導通部材であり、それぞれの短辺部分がアンテナパターン62Aの端部62Aa,62Ab及びアンテナ基材91とともに圧着部96,97にて表裏両面からかしめられてそれぞれ圧着固定されている。そしてそれぞれの長辺部分が互いにわずかな距離で離間して平行に配置されており、IC回路部80はこれら2つの接続用ランド93,94の長辺部分のアンテナ基材91側において、各長辺部分に跨る配置で重なるように設けられている。そして各接続用ランド93,94は、それぞれの短辺部分が上記圧着部96,97でアンテナパターン62Aの端部62Aa,62Abに接続され、またそれぞれの長辺部分が上記の重なり部分でIC回路部80と接続されている。これにより、IC回路部80は、各接続用ランド93,94を介してループアンテナ62のアンテナパターン62Aの両端部に電気的に接続され、導通されている。
【0075】
また、IC回路部80を含めた2つの接続用ランド93,94の配置領域に対して、その表面を薄い樹脂製の上記保持部材95(図7(b)中で破線の矩形形状で示している)が覆っている。IC回路部80は、この保持部材95と各接続用ランド93,94によってアンテナ基材91の表面に保持されている。
【0076】
アンテナ基材91は、その略矩形形状の長辺がテープ長手方向と平行となるよう配置されており、IC回路部80及び保持部材95はアンテナ基材91の一方側の端部(図示する例では右側端部;テープ搬送方向の上流側端部)に配置されている。そして前述したハーフカット線HCは、アンテナ基材91のテープ長手方向の他方側の端部(図示する例では左側端部;テープ搬送方向の下流側端部)より少しだけ離間した配置で形成されており、つまり平面視においてアンテナ基材91よりも上記テープ長手方向他方側(図示する例で左側;テープ搬送方向の下流側)となる位置に設けられている。
【0077】
図8に、上記無線タグラベルTの作成時の端末装置DTaの表示画面における表示の例を示す。この例では、無線タグラベルTの種別(アクセス周波数やタグラベル寸法)、印字ヘッド23で印字される印字文字、無線タグラベルTにおける無線タグ回路素子Toの固有の識別情報であるアクセスID、図1の情報サーバISに格納されている物品情報のアドレス、及び図1のルートサーバRSにおけるそれらの対応情報の格納先アドレスなどが含まれている。
【0078】
図9(a)〜図9(c)に、上記タグテープ101から作成される無線タグラベルTの構成の一例を示す。図9(a)に無線タグラベルTの表面を示し、図9(b)に図9(a)中のIXb−IXb断面による断面を示し、図9(c)に裏面を示す。
【0079】
これら図9(a)〜図9(c)において、無線タグラベルTは、上述した6層構造(無線タグ本体90を含めると7層構造)の印字済みタグラベル用テープ109(=印字後のタグテープ101)を、所望の長さ位置(無線タグ本体90の配置領域と重ならない位置)で切断して形成され、その第1ベースフィルム101aの表面には印字文字R(図示する例では「RFID」の文字)が印字されている。この無線タグラベルTは、ハーフカット線HCを挟み、無線タグ本体90を含む側のタグラベル本体部T1と、無線タグ本体90を含まない側の余白部T2とに区分され、このうちのタグラベル本体部T1の表面が上記印字文字Rの印字領域となる。
【0080】
無線タグ本体90は、テープ厚み方向において第1テープ101Aと第2テープ101Bの間に挟まれており、この例ではIC回路部80はアンテナ基材91に対して第1テープ101A側に突出するように設けられている。
【0081】
図10は、無線タグラベルTをハーフカット線HCに沿って折り曲げた状態を表す断面図であり、上記図9(b)に対応する図である。
【0082】
この図10に示すように、使用者が上記構成の無線タグラベルTを物品に貼付する際には、剥離紙101fを下面にした状態で、ハーフカット線HCを頂部とするようなテープ長手方向への山折りを行う。これにより、タグラベル本体部T1の隅部(又は辺部)CCを剥離紙101fから浮き上がらせることで、剥離紙101f以外の5層のうちタグラベル本体部T1の部分を余白部T2からハーフカット線HCを境にして分断し、容易に剥がすことができる。つまり、第1テープ101A及び第2テープ101Bを構成する6層のうち剥離紙101f以外の全ての層を一体として、剥離紙101fから容易に剥がすことができる。この結果、ラベル貼り付け時の利便性を向上することができる。
【0083】
一方、無線タグラベルTとしての通信機能を果たすためには、無線タグ回路素子ToにおけるIC回路部80とループアンテナ62との電気的接続が正常に維持されている必要がある。例えば、アンテナ基材90に設けられるIC回路部80が平面視で見て上記ハーフカット線HCから比較的近い位置に存在していたとすると、上記のようにハーフカット線HCに沿って無線タグラベルTの折り曲げを行った場合に、ハーフカット線HCの周囲部分に作用する折り曲げ力がIC回路部80に作用し、主にループアンテナ62との接続部分が損傷し、通信機能を阻害するおそれがある。
【0084】
本実施形態においては、前述したようにIC回路部80はアンテナ基材91の図示右側端部に配置され、ハーフカット線HCはアンテナ基材91の図示左側端部より離間した配置で形成されている。この結果、IC回路部80の配置位置は、ハーフカット線HCの周囲部分(図10中のD部分)から十分に離間しており、上記の山折りによる外力がIC回路部80に作用するのを防止できる。
【0085】
上記の結果、本実施形態のタグテープ101を用いて作成した無線タグラベルTによれば、通信機能を阻害することなく、ラベル貼り付け時の利便性を向上することができる。
【0086】
また、本実施形態では特に、第1接続用ランド93によってIC回路部80とアンテナパターン62Aの径方向外側端部62Aaとの電気的導通を確実に行うことができ、また、第2接続用ランド94によってIC回路部80とアンテナパターン62Aの径方向内側端部62Abとの電気的導通を確実に行うことができる。また、第1及び第2接続用ランド93,94を介してIC回路部80とアンテナパターン62Aとを接続する構造とすることで、IC回路部80とアンテナパターン62Aとを直接結合する場合よりも製造時の自由度が高くなり、生産性を向上することが可能となる。
【0087】
なお、本実施形態においては、IC回路部80がアンテナ基材91のテープ搬送方向の上流側端部に配置され、ハーフカット線HCがアンテナ基材91のテープ搬送方向の下流側端部より少しだけ離間した配置で形成された例を示したが(上記図7、図9、及び図10参照)、これに限られない。例えば図9(a)に対応する図11に示すように、IC回路部80がアンテナ基材91の内部のテープ搬送方向の下流側(図中の左側)端部に配置され、ハーフカット線HCがアンテナ基材91のテープ搬送方向の上流側(図中の右側)端部より離間した配置で形成されてもよい。この場合においても、IC回路部80はハーフカット線HCから十分に離間しており、上記の山折りによる外力がIC回路部80に作用するのを防止できるので、上記同様の効果を得る。
【0088】
また、ハーフカット線HC(切断線)はテープ幅方向に連続的に延びるよう形成されるものに限られず、例えば上記図9に対応する図12に示すように、ハーフカット線HC′をテープ幅方向に断続的に延びるよう形成したいわゆるミシン目状に設けてもよい。この場合でも、ハーフカット線HC′を頂部としたテープ長手方向への山折りを行った際には、タグラベル本体部T1と余白部T2とをハーフカット線HC′を境にして容易に分断することができる。したがって、タグラベル本体部T1の剥離紙101f以外の5層を剥離紙101fから容易に引き剥がすことができ、上記同様の効果を得る。
【0089】
なお、本発明は、上記に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0090】
(1)ラミネートタイプの無線タグラベルを作成する場合
上記実施形態では、本発明を、タグテープに対して、その表面に直接印字して何も貼り合わせずに作成するいわゆるノンラミネートタイプの無線タグラベルTへ適用した場合を示したが、本発明はこれに限られない。例えば、タグテープ101に対して印字用のカバーフィルム103を貼り合わせたテープを用いた、いわゆるラミネートタイプの無線タグラベルT′に適用してもよい。
【0091】
図12に、上記ラミネートタイプの無線タグラベルT′を作成するタグラベル作成装置に設けられるカートリッジホルダ31′と、その内部に装着されたカートリッジ203の要部の構成を模式化して示す。なおこの図は、上記実施形態における図4に対応する図である。上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0092】
このラミネートタイプの無線タグラベルT′を作成するタグラベル作成装置は、カバーフィルムロール304から繰り出され、インクリボン305を用いて印字ヘッド49′により印字されたカバーフィルム(被印字テープ)303を、タグテープロール302から繰り出したタグテープ301の第1ベースフィルム301bの表面に設けた粘着剤層(貼り合わせ用粘着剤層)301aに貼り合わせ、印字済タグラベルテープ309とする。そして、この印字済タグラベルテープ309の所定の位置に、ハーフカッタ251で、剥離紙301gだけを残してハーフカット線HCを形成するとともに、他の所定位置(2カ所)をカッタ51′で完全に切断し、無線タグラベルT′を作成するものである。
【0093】
カバーフィルム303及びタグテープ301への搬送駆動力は、駆動軸308により駆動されるテープ送りローラ227により与えられる。テープ送りローラ227はサブローラ228とともにカバーフィルム303及びタグテープ301を挟んでこれらを押圧し、圧着する。リボン供給側ロール311から繰り出されたインクリボン305は、駆動軸45aが駆動されるリボン巻き取りローラ306によって巻き取られる。
【0094】
タグテープ301は、この例では(上記無線タグ本体90を除き)7層構造となっており(図13中部分拡大図参照)、タグテープロール302の内側に巻かれる側(図13中右側)よりその反対側(図13中左側;貼り付け側)へ向かって、適宜の粘着剤からなる粘着剤層301a、第1ベースフィルム301b、適宜の粘着剤からなる粘着剤層301c、適宜の粘着剤からなる粘着剤層301d、第2ベースフィルム301e、適宜の粘着剤からなる粘着剤層(貼り付け用粘着剤層)301f、例えば紙材から成る剥離材層としての剥離紙301gの順序で積層され構成されている。
【0095】
ここで、粘着剤層301a、第1ベースフィルム301b、及び粘着剤層301cのこれら3層が一体となって第1テープ301Aを構成している。また粘着剤層301d、第2ベースフィルム301e、粘着剤層301f、及び剥離紙301gのこれら4層が一体となって第2テープ301Bを構成している。そして、第1テープ301Aと第2テープ301Bは、複数の無線タグ本体90挟むように互いに反対側に設けられた構成となっている。
【0096】
そして本変形例によって作成されるラミネートタイプの無線タグラベルT′は、上記図9に対応する図14に示すように、上述した7層構造(無線タグ本体90を含めると8層構造)のタグテープ301の表面(図14(b)における上側の面)に印字済みのカバーフィルム303を貼り付けた8層構造となっており、ハーフカット線HCは、剥離紙301g以外の7層をテープ幅方向に連続的に切断するよう形成されている。
【0097】
本変形例において、ハーフカット線HCは、上記印字済タグラベルテープ309の搬送中に適宜のタイミングでハーフカッタ251の作動により形成されるものである。そして上記実施形態と同様に、IC回路部80は、アンテナ基材91の内部の一方側の端部(図示する例では右側端部;テープ搬送方向の上流側端部)に配置され、ハーフカット線HCは、アンテナ基材91のテープ長手方向の他方側の端部(図示する例では左側端部;テープ搬送方向の下流側端部)より少しだけ離間した配置で形成されている。
【0098】
本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得る。
【0099】
なお、前述の実施形態においても、上記変形例(1)と同様、タグラベル作成装置に設けたハーフカッタによって、ハーフカット線HC,HC′を形成する(タグテープ製造時等に予め形成されていない)ようにしてもよい。この場合も、同様の効果を得る。
【0100】
(2)その他
また、以上においては、移動中のタグテープ101、301に対して無線タグ情報の書き込み・読み取りや印字を行う例を示したが、これに限られず、タグテープ101、301等を所定位置で停止させて(さらに読み取り・書き込みについては所定の搬送ガイドにて保持した状態としてもよい)上記印字や読み取り・書き込みを行うようにしてもよい。
【0101】
また、無線タグ回路素子ToのIC回路部80から無線タグ情報の読み出し又は書き込みを行うと共に、印字ヘッド49によってその無線タグ回路素子Toを識別するための印刷を行うものにも限られない。この印刷は必ずしも行われなくともよく、無線タグ情報の読み出し又は書き込みのみを行うものに対し本発明を適用することもできる。
【0102】
さらに、以上は、タグテープ101,301がリール部材の周りに巻回されてロールを構成し、カートリッジ3,203内にそのロールが配置されてタグテープ101,301が繰り出される場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、無線タグ回路素子Toが少なくとも一つ配置された長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシート(ロールに巻回されたテープを繰り出した後に適宜の長さに切断して形成したものを含む)を、所定の収納部にスタックして(例えばトレイ状のものに平積み積層して)カートリッジ化し、このカートリッジをタグラベル作成装置1側のカートリッジホルダ31に装着して、上記収納部から移送、搬送して印字及び書き込みを行い無線タグラベルT,T′を作成するようにしてもよい。
【0103】
さらには上記ロールを直接タグラベル作成装置1側に着脱可能に装着する構成や、長尺平紙状あるいは短冊状のテープやシートをタグラベル作成装置1外より1枚ずつ所定のフィーダ機構によって移送しタグラベル作成装置1内へ供給する構成も考えられ、さらにはカートリッジ3,203のようなタグラベル作成装置1本体側に着脱可能なものにも限られず、装置本体側に着脱不能のいわゆる据え付け型あるいは一体型としてタグテープロール36,302を設けることも考えられる。この場合も同様の効果を得る。
【0104】
なお、以上において、図5、図6等に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
【0105】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0106】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明の一実施形態によるタグテープを用いたタグラベル作成装置を備える無線タグラベルシステムの構成を示す図である。
【図2】タグラベル作成装置の外観構成を示す図である。
【図3】装置本体の内部のカートリッジホルダ及びそれに装着させるカートリッジの外観構成を表す斜視図である。
【図4】装置本体のカートリッジホルダとその内部に装着されたカートリッジの要部の構成を模式化して示す図である。
【図5】無線タグ回路素子の機能的構成を表す機能ブロック図である。
【図6】タグラベル作成装置における制御系の機能的な構成を表す機能ブロック図である。
【図7】タグテープにおける無線タグ本体及びハーフカット線の配置と構成の一例を示す図である。
【図8】無線タグラベルの作成時の端末装置の表示画面における表示の例を示す図である。
【図9】タグテープから作成される無線タグラベルの構成の一例を示す図である。
【図10】無線タグラベルをハーフカット線に沿って折り曲げた状態を表す断面図である。
【図11】IC回路部とハーフカット線の配置関係をテープ搬送方向に対して逆にした場合の無線タグラベルの構成の一例を示す図である。
【図12】ハーフカット線をミシン目で形成した場合の無線タグラベルの構成の一例を示す図である。
【図13】ラミネートタイプの無線タグラベルを作成する変形例において、カートリッジホルダと装着されたカートリッジの要部の構成を模式化して示す図である。
【図14】ラミネートタイプの無線タグラベルを作成する変形例において、タグテープから作成される無線タグラベルの構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0108】
1 タグラベル作成装置
2 装置本体
3 カートリッジ(無線タグ回路素子カートリッジ)
36 タグテープロール
49 印字ヘッド
50 プラテンローラ
52 装置側アンテナ
62 ループアンテナ(タグアンテナ)
62A アンテナパターン
80 IC回路部
90 無線タグ本体
91 アンテナ基材
93 第1接続用ランド
94 第2接続用ランド
101 タグテープ
101a 第1ベースフィルム(被印字層)
101e 粘着剤層(貼り付け用粘着剤層)
101f 剥離紙(剥離材層)
101A 第1テープ
101B 第2テープ
301 タグテープ
301a 粘着剤層(貼り合わせ用粘着剤層)
301f 粘着剤層(貼り付け用粘着剤層)
301g 剥離紙(剥離材層)
301A 第1テープ
301B 第2テープ
303 カバーフィルム(被印字テープ)
T 無線タグラベル(ノンラミネートタイプ)
T′ 無線タグラベル(ラミネートタイプ)
To 無線タグ回路素子
HC,HC′ ハーフカット線(切断線)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線タグ本体と、テープ厚み方向において前記複数の無線タグ本体を挟むように互いに反対側に設けられた第1テープ及び第2テープとを有するタグテープであって、
前記無線タグ本体は、
シート状のアンテナ基材と、前記アンテナ基材に設けられ情報の送受信を行うタグアンテナと、前記アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分に設けられ、情報を記憶するIC回路部とを備えており、
前記第2テープは、
前記複数の無線タグ本体を貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層と、前記貼り付け用粘着剤層の前記貼り付け側に設けられ、貼り付け時に使用者により引き剥がされる剥離材層とを備えており、
前記第1テープ及び第2テープを構成する層のうち、前記剥離材層以外の層を厚み方向に切断した切断線を、平面視において前記アンテナ基材よりテープ長手方向他方側となる位置に設けた
ことを特徴とするタグテープ。
【請求項2】
請求項1記載のタグテープにおいて、
前記第1テープは、
印字形成可能な被印字材料により構成された被印字層、若しくは、印字形成可能な被印字テープを貼り合わせるための貼り合わせ用粘着剤層を備えており、
前記切断線は、
前記被印字層又は前記貼り合わせ用粘着剤層を含む前記第1テープを厚み方向に切断している
ことを特徴とするタグテープ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のタグテープにおいて、
前記剥離材層以外の層に設けた前記切断線は、
テープ幅方向に連続的に又は断続的に延設されている
ことを特徴とするタグテープ。
【請求項4】
請求項3記載のタグテープにおいて、
前記タグアンテナは、ループコイル形状のアンテナパターンを備えたループアンテナであり、
かつ、
前記IC回路部より前記ループコイル形状の径方向外側に位置する前記アンテナパターンと前記IC回路部とを接続するための第1接続用ランドと、
前記IC回路部より前記ループコイル形状の径方向内側に位置する前記アンテナパターンと前記IC回路部とを接続するための第2接続用ランドとを設け、
前記IC回路部を、前記第1接続用ランドと前記第2接続用ランドとに跨るように設けた
ことを特徴とするタグテープ。
【請求項5】
無線タグ本体と、テープ厚み方向において前記無線タグ本体を挟むように互いに反対側に設けられた第1テープ及び第2テープとを有する無線タグラベルであって、
前記無線タグ本体は、
シート状のアンテナ基材と、前記アンテナ基材に設けられ情報の送受信を行うタグアンテナと、前記アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分に設けられ、情報を記憶するIC回路部とを備えており、
前記第2テープは、
前記無線タグ本体を貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層と、前記貼り付け用粘着剤層の前記貼り付け側に設けられ、貼り付け時には剥離される剥離材層とを備えており、
前記第1テープ及び第2テープを構成する層のうち、前記剥離材層以外の層を厚み方向に切断した剥離材層引き剥がし用の切断線を、平面視において前記アンテナ基材よりテープ長手方向他方側となる位置に設けた
ことを特徴とする無線タグラベル。
【請求項6】
請求項5記載の無線タグラベルにおいて、
前記第1テープは、
印字形成可能な被印字テープと、
前記被印字テープを貼り合わせるための貼り合わせ用粘着剤層と
を備えており、
前記切断線は、
前記被印字テープ及び前記貼り合わせ用粘着剤層を含む前記第1テープを厚み方向に切断している
ことを特徴とする無線タグラベル。
【請求項7】
複数の無線タグ本体と、テープ厚み方向において前記複数の無線タグ本体を挟むように互いに反対側に設けられた第1テープ及び第2テープとを有し、前記無線タグ本体は、シート状のアンテナ基材と、前記アンテナ基材に設けられ情報の送受信を行うタグアンテナと、前記アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分に設けられ、情報を記憶するIC回路部とを備えており、前記第2テープは、前記複数の無線タグ本体を貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層と、前記貼り付け用粘着剤層の前記貼り付け側に設けられ、貼り付け時には剥離される剥離材層とを備えており、前記第1テープ及び第2テープを構成する層のうち、前記剥離材層以外の層を厚み方向に切断した剥離材層引き剥がし用の切断線を、平面視において前記アンテナ基材よりテープ長手方向他方側となる位置に設けたタグテープを、
テープ長手方向と直交する軸の周りに巻回して構成したことを特徴とするタグテープロール。
【請求項8】
タグテープを巻回して構成したタグテープロールを備え、タグラベル作成装置に着脱可能に構成された無線タグ回路素子カートリッジであって、
前記タグテープは、
複数の無線タグ本体と、テープ厚み方向において前記複数の無線タグ本体を挟むように互いに反対側に設けられた第1テープ及び第2テープとを有し、
前記無線タグ本体は、
シート状のアンテナ基材と、前記アンテナ基材に設けられ情報の送受信を行うタグアンテナと、前記アンテナ基材のうちテープ長手方向一方側部分に設けられ、情報を記憶するIC回路部とを備えており、
前記第2テープは、
前記複数の無線タグ本体を貼り付け対象に貼り付けるための貼り付け用粘着剤層と、前記貼り付け用粘着剤層の前記貼り付け側に設けられ、貼り付け時には剥離される剥離材層とを備えており、
前記第1テープ及び第2テープを構成する層のうち、前記剥離材層以外の層を厚み方向に切断した剥離材層引き剥がし用の切断線を、平面視において前記アンテナ基材よりテープ長手方向他方側となる位置に設けた
ことを特徴とする無線タグ回路素子カートリッジ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate