タッチスクリーンパネルおよびその製造方法
【課題】マスクパターンを使用することなく接続防止層を形成することが可能なタッチスクリーンパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】このタッチスクリーンパネルの製造方法は、複数の第1感知セル、隣接した前記複数の第1感知セル同士を連結する複数の第1連結ライン、および複数の第1感知セルと交互に配置された複数の第2感知セルを含む基板を準備する段階と、第1連結ラインに対応する位置に形成された多数の接続防止層150を含む運搬体210を準備する段階と、運搬体210の接続防止層150が基板の第1連結ラインに積層されるようにする段階と、第2感知セルを連結する第2連結ラインを接続防止層150を介して第1連結ラインと交差するように形成する段階とを含み、前述の接続防止層150は絶縁層150”と接着層150’とを積層して形成される。
【解決手段】このタッチスクリーンパネルの製造方法は、複数の第1感知セル、隣接した前記複数の第1感知セル同士を連結する複数の第1連結ライン、および複数の第1感知セルと交互に配置された複数の第2感知セルを含む基板を準備する段階と、第1連結ラインに対応する位置に形成された多数の接続防止層150を含む運搬体210を準備する段階と、運搬体210の接続防止層150が基板の第1連結ラインに積層されるようにする段階と、第2感知セルを連結する第2連結ラインを接続防止層150を介して第1連結ラインと交差するように形成する段階とを含み、前述の接続防止層150は絶縁層150”と接着層150’とを積層して形成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチスクリーンパネルおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーンパネルは、画像表示装置などの画面に表示された指示内容を人の手または物体で選択してユーザーの命令を入力することができるようにした入力装置である。
【0003】
このために、タッチスクリーンパネルは、画像表示装置の前面に備えられ、人の手または物体に直接接触した接触位置を電気的信号に変換する。これにより、接触位置で選択された指示内容が入力信号として受け入れられる。このようなタッチスクリーンパネルは、キーボードおよびマウスなどのように画像表示装置に連結されて動作する別途の入力装置を代替することができるため、その利用範囲が益々拡張されていく趨勢にある。
【0004】
タッチスクリーンパネルを実現する方式としては、抵抗膜方式、光感知方式および静電容量方式などが知られている。
【0005】
静電容量方式のタッチスクリーンパネルは、人の手または物体が接触するとき、導電性感知パターンが周辺の他の感知パターンまたは接地電極などと形成する静電容量の変化を感知することにより、接触位置を電気的信号に変換する。
【0006】
ここで、接触面における接触位置を明確に判断するために、感知パターンは、第1方向に沿って連結されるように形成された第1感知パターン(Xパターン)と、第2方向に沿って連結されるように形成された第2感知パターン(Yパターン)とを含んでなる。
【0007】
このような第1および第2感知パターンは、一般に、同一のレイヤーに位置する。この場合、同一のXまたはYラインに配列された感知パターンは、これらの上部の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して別途の連結パターンを形成することにより連結される。
【0008】
ここで、前記連結パターンは第1および第2感知パターンと同様の透明導電性物質で形成されるが、これにより、前記連結パターンを形成するためにマスク工程が追加されなければならないので、結果としてマスク数の増加および工程の複雑化をもたらすという問題がある。
【0009】
また、前記第1または第2感知パターンは、前記別途の連結パターンを介して電気的に連結される。この場合、前記連結パターンが形成された領域で、前記第1感知パターンおよび第2感知パターンは互いに交差することになる。
【0010】
この際、一般に前記連結パターンによって発生する寄生キャパシタンスの影響を減らすために、連結パターンの幅を最小化するが、前記連結パターンが狭い幅を持つ場合には、反対にライン抵抗が高くなってセンシングの感度が低下するという欠点がある。
【0011】
特に、前記第1および第2感知パターンと連結パターンを実現する透明導電性物質は、抵抗値が大きいため、前記連結パターンの幅を減らす場合に発生するライン抵抗の増加はセンシング感度の低下に大きい影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的は、同一のレイヤー上に形成される第1感知パターンおよび第2感知パターンに対して前記第1または第2感知パターンを連結する連結パターン形成のためのマスク工程を除去するとともに、交差部の寄生キャパシタンスを低めてセンシング感度の低下を防止するタッチスクリーンパネルおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明のある観点によれば、基板と;前記基板上に形成され、第1方向に座標が同一な一つの列に配置された第1感知セルおよび隣接した前記第1感知セル同士を連結する第1連結ラインで構成される複数の第1感知パターンと;前記基板上に形成され、第2方向に座標が同一な一つの列に配置された第2感知セルおよび隣接した前記第2感知セル同士を連結する第2連結ラインで構成される複数の第2感知パターンと;前記第1感知パターンの第1連結ラインと前記第2感知パターンの前記第2連結ラインとが交差する部位において前記第1連結ラインと前記第2連結ラインとの間に位置し、電気的絶縁物質で形成された多数の接続防止層と;を含んでなる、タッチスクリーンパネルを提供する。
【0014】
ここで、前記接続防止層は、前記第1連結ラインを取り囲むように形成されており、非伝導性の接着性材料で構成されている第1接着層と、前記第1接着層に積層されており、前記第1接着層に接触する面の反対面に第2連結ラインが形成されている絶縁層とを含んでもよい。
【0015】
また、前記第2連結ラインは、前記接続防止層を取り囲むように形成されたブリッジ形状のブリッジ連結ラインと、前記ブリッジ連結ラインに一端部が連結され、他端部が第2感知セルに連結された結合ラインとを含んでもよい。
【0016】
また、前記ブリッジ連結ラインと前記結合ラインとを付着させる伝導性の第2接着層をさらに含んでもよい。
【0017】
また、前記第2感知セルは、前記第1感知セルと重畳しないように前記第1感知セルと交互に配置されていてもよい。
【0018】
また、前記第1および第2感知パターンは透明電極物質で形成されてもよい。
【0019】
また、本発明の前記透明電極は伝導性高分子からなってもよい。
【0020】
また、本発明の他の観点によれば、(A)複数の第1感知セル、隣接した前記複数の第1感知セル同士を連結する複数の第1連結ライン、および複数の第1感知セルと交互に配置された複数の第2感知セルを含む基板を準備する段階と、(B)板状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成された多数の接続防止層を含む運搬体を準備する段階と、(C)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインに積層されるようにする段階と、(D)前記第2感知セル同士を連結する第2連結ラインを、接続防止層を介して前記第1連結ラインと交差するように形成する段階とを含んでなる、タッチスクリーンパネルの製造方法を提供する。
【0021】
ここで、前記(B)段階は、(B−1)板状の運搬体を準備する段階と、(B−2)前記運搬体に板状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成された接続防止層を構成する多数の絶縁層を積層する段階と、(B−3)前記絶縁層上に接続防止層を構成する接着層を形成する段階とを含んでもよい。
【0022】
また、前記(C)段階は、(C−1)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインを向かうようにする段階と、(C−2)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層する段階と、(C−3)前記運搬体を除去する段階とを含んでもよい。
【0023】
また、本発明の別の観点によれば、(A)複数の第1感知セル、隣接した前記第1感知セル同士を連結する複数の第1連結ライン、および複数の第1感知セルと交互に配置され、互いに向かって突出している結合ラインを備えた第2感知セルを含む基板を準備する段階と、(B)ブリッジ形状の溝を有し、一定の間隔で分離されて配列されており、溝部位に多数の接続防止層を含んで前記第1連結ラインに対応する位置に形成されたブリッジ連結ラインを備えた運搬体を準備する段階と、(C)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層し、前記ブリッジ連結ラインが前記接続防止層を取り囲んで前記結合ラインと接続されるようにする段階とを含んでなる、タッチスクリーンパネルの製造方法を提供する。
【0024】
ここで、前記(B)段階は、(B−1)板状の運搬体を準備する段階と、(B−2)前記運搬体にブリッジ形状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成され、溝を有する多数のブリッジ連結ラインを積層する段階と、(B−3)前記ブリッジ連結ラインの溝に前記接続防止層を構成する絶縁層を形成する段階と、(B−4)前記絶縁層上に前記接続防止層を構成する非伝導性接着層を形成する段階と、(B−5)前記ブリッジ連結ラインの端部に伝導性接着層を形成する段階とを含んでもよい。
【0025】
また、前記(C)段階は、(C−1)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインを向かうようにする段階と、(C−2)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層し、前記ブリッジ連結ラインが前記接続防止層を取り囲んで前記結合ラインと接続されるようにする段階と、(C−3)前記運搬体を除去する段階とを含んでもよい。
【発明の効果】
【0026】
上述した本発明によれば、同一のレイヤー上に形成される第1感知パターンおよび第2感知パターンに対して前記第1または第2感知パターンを連結する連結パターン形成のためのマスク工程を除去するとともに、交差部の寄生キャパシタンスを低めてセンシング感度の低下を防止するという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルを示す平面図である。
【図2】図1のA−A’線に沿った断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルを示す平面図である。
【図4】図3のB−B’線に沿った断面図である。
【図5】本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図6】本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図7】本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図8】本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図9】本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図10】本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図11】本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図12】本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の目的、特定の利点および新規の特徴は添付図面に連関する以下の詳細な説明と好適な実施例からさらに明白になるであろう。
【0029】
これに先立ち、本明細書および請求の範囲に使用された用語または単語は、通常的で辞典的な意味で解釈されてはならず、発明者が自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に基づき、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されなければならない。
【0030】
本発明において、各図面の構成要素に参照番号を付加するにおいて、同一の構成要素については、他の図面上に表示されても、出来る限り同一の番号を付することに留意すべきであろう。なお、本発明を説明するにおいて、関連した公知の技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を無駄に乱すおそれがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0031】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
【0032】
図1は本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルを示す平面図である。
図1を参照すると、本発明の第1実施例に係る感知パネルは、互いに交互に配置され、X座標が同一な一つの列またはY座標が同一な一つの行単位で互いに連結されるように形成された第1および第2感知パターン12、14を含む。
【0033】
第1感知パターン12は、第1方向(列方向)に沿ってX座標が同一な一つの列に配置された第1感知セル12’、および隣接した前記第1感知セル12’同士を連結する第1連結ライン12”で構成され、第2感知パターン14は、第2方向(行方向)に沿ってY座標が同一な一つの行に配置された第2感知セル14’、および隣接した前記第2感知セル14’同士を連結する第2連結ライン14”で構成される。
【0034】
この際、本発明の第1実施例の場合、前記第1感知パターン12および第2感知パターン14は基板1上の同一のレイヤーに形成され、前記第1および第2感知パターン12、14上には絶縁膜13が形成される。
【0035】
また、前記基板11と第1および第2感知パターン12、14は、タッチスクリーンパネルの動作実現のために透明材質で実現されなければならない。このため、前記第1および第2感知パターン12、14はインジウムスズ酸化物(以下、ITO)、PEDOT、PAなどの伝導性高分子で実現されることが好ましい。
【0036】
前記第1感知パターン12および第2感知パターン14が感知電極としての役割を行うためには、第1方向および第2方向に配列されたそれぞれの感知セルが電気的に連結されなければならない。
【0037】
このため、前記第1感知セル12’は、第1連結ライン12”によって互いに電気的に連結されるが、前記第2感知パターン14を構成する第2感知セル14’は、前記第1感知セル12’と同一のレイヤーに形成されるため、前記第1連結ライン12’との短絡を回避するために、前記第1連結ライン12’と直接交差する連結ラインが形成できない。
【0038】
本発明の第1実施例では、図1のA−A’線に沿った断面を示す図2の如く、前記第1感知パターン12の第1連結ライン12”と第2感知セル14’同士を連結する第2連結ライン14”とが、電気的接続を防止するために第1連結ライン12”を取り囲んで形成された接続防止層15を介して互いに交差するように形成されている。
【0039】
このように、第1連結ライン12”と第2連結ライン14”とが互いに接続防止層15を介して交差するように形成されると、電気的接続が発生しない状況で空間を効率よく用いることができる。
【0040】
また、前記接続防止層15が絶縁強度の高い絶縁物質で構成されると、第1連結ライン12”と第2連結ライン14”との交差により発生する寄生キャパシタンスを最小化することができる。
【0041】
勿論、第1連結ライン12”と第2連結ライン14”との交差により発生する寄生キャパシタンスを最小化するためには、さらに第2連結ライン14”の線幅を減らすことができる。このようにさらに第2連結ライン14”の線幅を減らすと、抵抗を減少させてセンシングの感度を改善することもできる。
【0042】
ここで、接続防止層15は、二重層として形成されているが、外郭層は、電気的絶縁を提供するための絶縁物質からなる絶縁層15’で形成されており、内部層は、絶縁層15’の製造工程過程で第1連結ライン12”に付着できるようにするための接着性を持つ接着材料からなる非伝導性接着層15”で形成されている。
【0043】
このような二重構造の接続防止層15を使用すると、十分な電気的絶縁を提供するとともに、所望の接着強度を提供することができる。
【0044】
図3は本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの平面図である。
図3を参照すると、本発明の第2実施例に係る感知パターンは、前記第1実施例と同様に、互いに交互に配置され、X座標が同一な一つの列またはY座標が同一な一つの行単位で互いに連結されるように形成された第1および第2感知パターン12、14を含む。
【0045】
また、第1感知パターン12は、第1方向(列方向)に沿ってX座標が同一な一つの列に配置された第1感知セル12’、および隣接した前記第1感知セル12’同士を連結する第1連結ライン12”で構成され、第2感知パターン14は、第2方向(行方向)に沿ってY座標が同一な一つの行に配置された第2感知セル14’、および隣接した前記第2感知セル14’同士を連結する第2連結ライン14”で構成される。
【0046】
この際、本発明の第2実施例は、図3のA−A’線に沿った断面を示す図4の如く、前記第1感知パターン12の第1連結ライン12”と第2感知セル14’同士を連結する第2連結ライン14”とが、電気的な接続を防止するために第1連結ライン12”を取り囲んで形成された接続防止層15を介して交差するように形成されている。
【0047】
それに加えて、このような第2連結ライン14”は、2つの部分、すなわち接続防止層15を取り囲むように形成されたブリッジ形状のブリッジ連結ライン14”−1、およびブリッジ連結ライン14”−1に一端部が連結され、他端部が第2感知セル14’に連結された結合ライン14”−2で構成されている。
【0048】
このように前記第2連結ライン14”を2つの部分から構成すると、それぞれの部分を製造過程において互いに異なる工程で製作することができるから、工程上の時間および費用を節減することができる。
【0049】
前記ブリッジ連結ライン14”−1の幅と結合ライン14”−2の幅は互いに同一でも異なってもよく、材料も同一の材料または異なる材料を使用することができる。
【0050】
前記ブリッジ連結ライン14”−1と結合ライン14”−2は、接着性材料で形成されており、電気伝導性を持つ伝導性接着層16を用いて互いに付着できる。
【0051】
ここで、接続防止層15は、二重層として形成されているが、外郭層は、電気的絶縁を提供するための絶縁物質からなる絶縁層15’で形成されており、内部層は、絶縁層15’の製造工程過程で第1連結ライン12”に付着できるようにするための接着性を持つ接着材料からなる非伝導性接着層15”で形成されている。
【0052】
このような二重構造の接続防止層15を使用すると、十分な電気的絶縁を提供するとともに、所望の接着強度を提供することができる。
【0053】
一方、前記第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの他の部分は、前記第1実施例に係るタッチスクリーンパネルと同様の構成および動作を持つため、その詳細な説明を省略する。
【0054】
図5〜図8は本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
まず、図5に示すように、互いに交互に配置され、X座標が同一な一つの列またはY座標が同一な一つの行単位で互いに連結されるように形成された第1および第2感知パターン120、140を含む透明基板110を準備する。
【0055】
ここで、第1感知パターン120は、第1方向(列方向)に沿ってX座標が同一な一つの列に配置された第1感知セル120’、および隣接した前記第1感知セル120’同士を連結する第1連結ライン120”で構成され、第2感知パターン140は、第2方向(行方向)に沿ってY座標が同一な一つの行に配置された第2感知セル140’で構成される。
【0056】
その次、図6に示すように、四角板状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1感知パターン120の第1連結ライン120”に対応する位置に形成された多数の絶縁層150”と、それぞれの絶縁層150”上に形成されている多数の接着層150’とを含んでいる運搬体として、離型フィルム210を準備する。
【0057】
その後、図7に示すように、離型フィルム210を裏返して透明基板110に積層することにより接着層150’が第1連結ライン120”に付着するようにし、それにより第1連結ライン120”に絶縁層150”が積層されるようにした後、離型フィルム210を除去する。
【0058】
次いで、図8に示すように、第2感知セル140’同士を連結する第2連結ライン140”を、電気的接続を防止するために形成された接続防止層150を介して前記第1感知パターン120の第1連結ライン120”と交差するように形成する。
【0059】
このような第2連結ライン140”を形成する工程は、図示してはいないが、ドライフィルムを積層し、パターニングした後、金属メッキを施し、しかる後に、ドライフィルムを除去する工程から構成される。
【0060】
図9〜図12は本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
まず、図9に示すように、互いに交互に配置され、X座標が同一な一つの列またはY座標が同一な一つの行単位で互いに連結されるように形成された第1および第2感知パターン120、140を含む透明基板110を準備する。
【0061】
ここで、第1感知パターン120は、第1方向(列方向)に沿ってX座標が同一な一つの列に配置された第1感知セル120’、および隣接した前記第1感知セル120’同士を連結する第1連結ライン120”で構成され、第2感知パターン140は、第2方向(行方向)に沿ってY座標が同一な一つの行に配置された第2感知セル140’、および隣接した前記第2感知セル140’同士を連結する第2連結ラインを構成する結合ライン140”−2で構成される。
【0062】
ここで、結合ライン140”−2は、第2感知セル140’の左右端部から突出して延設されており、以後の工程によって電気的に互いに接続される。
【0063】
次いで、図10に示すように、四角板状に一定の間隔で分離されて配列され、前記第1感知パターン120の第1連結ライン120”に対応する位置に形成されており、溝を有するブリッジ連結ライン140”−1と、ブリッジ連結ライン140”−1の溝に形成された絶縁層150’と、ブリッジ連結ライン140”−1の端部に積層されている伝導性接着層160と、それぞれの絶縁層150’上に形成されている多数の非伝導性接着層150”とを含んでいる離型フィルム210’を準備する。
【0064】
その後、図11に示すように、離型フィルム210’を裏返して透明基板110に積層することにより非伝導性接着層150”が第1連結ライン120”に付着するようにし、それにより第1連結ライン120”に絶縁層150’が積層されるようにし、伝導性接着層160が結合ライン140”−2に接着されるようにして、ブリッジ連結ライン140”−1が第1連結ライン120”に積層された状態で、両側に位置する結合ライン140”−2を電気的に接続するようにした後、図12に示すように離型フィルム210’を除去する。
【0065】
このように離型フィルム210’が除去されると、第2感知セル140’同士を連結する第2連結ライン140”を、電気的な接続を防止するために形成された接続防止層150を介して前記第1感知パターン120の第1連結ライン120”と交差するように形成される。
【0066】
以上、本発明の好適な実施例について詳細に図示および説明したが、本発明は、上述した特定の実施例に限定されず、当該分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の要旨から逸脱することなく多様な変形実施を加え得るのは明白である。それらの変形実施は本発明の技術的思想または展望から個別的に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0067】
11、110 基板
12、120 第1感知パターン
12’、120’ 第1感知セル
12”、120” 第1連結ライン
14、140 第2感知パターン
14’、140’ 第2感知セル
14”、140” 第2連結ライン
14”−1、140”−1 ブリッジ連結ライン
14”−2、140”−2 結合ライン
15、150 接続防止層
15’、150’ 絶縁層
15”、150” 非伝導性接着層
16、160 伝導性接着層
210、210’ 離型フィルム
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチスクリーンパネルおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーンパネルは、画像表示装置などの画面に表示された指示内容を人の手または物体で選択してユーザーの命令を入力することができるようにした入力装置である。
【0003】
このために、タッチスクリーンパネルは、画像表示装置の前面に備えられ、人の手または物体に直接接触した接触位置を電気的信号に変換する。これにより、接触位置で選択された指示内容が入力信号として受け入れられる。このようなタッチスクリーンパネルは、キーボードおよびマウスなどのように画像表示装置に連結されて動作する別途の入力装置を代替することができるため、その利用範囲が益々拡張されていく趨勢にある。
【0004】
タッチスクリーンパネルを実現する方式としては、抵抗膜方式、光感知方式および静電容量方式などが知られている。
【0005】
静電容量方式のタッチスクリーンパネルは、人の手または物体が接触するとき、導電性感知パターンが周辺の他の感知パターンまたは接地電極などと形成する静電容量の変化を感知することにより、接触位置を電気的信号に変換する。
【0006】
ここで、接触面における接触位置を明確に判断するために、感知パターンは、第1方向に沿って連結されるように形成された第1感知パターン(Xパターン)と、第2方向に沿って連結されるように形成された第2感知パターン(Yパターン)とを含んでなる。
【0007】
このような第1および第2感知パターンは、一般に、同一のレイヤーに位置する。この場合、同一のXまたはYラインに配列された感知パターンは、これらの上部の絶縁膜に形成されたコンタクトホールを介して別途の連結パターンを形成することにより連結される。
【0008】
ここで、前記連結パターンは第1および第2感知パターンと同様の透明導電性物質で形成されるが、これにより、前記連結パターンを形成するためにマスク工程が追加されなければならないので、結果としてマスク数の増加および工程の複雑化をもたらすという問題がある。
【0009】
また、前記第1または第2感知パターンは、前記別途の連結パターンを介して電気的に連結される。この場合、前記連結パターンが形成された領域で、前記第1感知パターンおよび第2感知パターンは互いに交差することになる。
【0010】
この際、一般に前記連結パターンによって発生する寄生キャパシタンスの影響を減らすために、連結パターンの幅を最小化するが、前記連結パターンが狭い幅を持つ場合には、反対にライン抵抗が高くなってセンシングの感度が低下するという欠点がある。
【0011】
特に、前記第1および第2感知パターンと連結パターンを実現する透明導電性物質は、抵抗値が大きいため、前記連結パターンの幅を減らす場合に発生するライン抵抗の増加はセンシング感度の低下に大きい影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的は、同一のレイヤー上に形成される第1感知パターンおよび第2感知パターンに対して前記第1または第2感知パターンを連結する連結パターン形成のためのマスク工程を除去するとともに、交差部の寄生キャパシタンスを低めてセンシング感度の低下を防止するタッチスクリーンパネルおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明のある観点によれば、基板と;前記基板上に形成され、第1方向に座標が同一な一つの列に配置された第1感知セルおよび隣接した前記第1感知セル同士を連結する第1連結ラインで構成される複数の第1感知パターンと;前記基板上に形成され、第2方向に座標が同一な一つの列に配置された第2感知セルおよび隣接した前記第2感知セル同士を連結する第2連結ラインで構成される複数の第2感知パターンと;前記第1感知パターンの第1連結ラインと前記第2感知パターンの前記第2連結ラインとが交差する部位において前記第1連結ラインと前記第2連結ラインとの間に位置し、電気的絶縁物質で形成された多数の接続防止層と;を含んでなる、タッチスクリーンパネルを提供する。
【0014】
ここで、前記接続防止層は、前記第1連結ラインを取り囲むように形成されており、非伝導性の接着性材料で構成されている第1接着層と、前記第1接着層に積層されており、前記第1接着層に接触する面の反対面に第2連結ラインが形成されている絶縁層とを含んでもよい。
【0015】
また、前記第2連結ラインは、前記接続防止層を取り囲むように形成されたブリッジ形状のブリッジ連結ラインと、前記ブリッジ連結ラインに一端部が連結され、他端部が第2感知セルに連結された結合ラインとを含んでもよい。
【0016】
また、前記ブリッジ連結ラインと前記結合ラインとを付着させる伝導性の第2接着層をさらに含んでもよい。
【0017】
また、前記第2感知セルは、前記第1感知セルと重畳しないように前記第1感知セルと交互に配置されていてもよい。
【0018】
また、前記第1および第2感知パターンは透明電極物質で形成されてもよい。
【0019】
また、本発明の前記透明電極は伝導性高分子からなってもよい。
【0020】
また、本発明の他の観点によれば、(A)複数の第1感知セル、隣接した前記複数の第1感知セル同士を連結する複数の第1連結ライン、および複数の第1感知セルと交互に配置された複数の第2感知セルを含む基板を準備する段階と、(B)板状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成された多数の接続防止層を含む運搬体を準備する段階と、(C)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインに積層されるようにする段階と、(D)前記第2感知セル同士を連結する第2連結ラインを、接続防止層を介して前記第1連結ラインと交差するように形成する段階とを含んでなる、タッチスクリーンパネルの製造方法を提供する。
【0021】
ここで、前記(B)段階は、(B−1)板状の運搬体を準備する段階と、(B−2)前記運搬体に板状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成された接続防止層を構成する多数の絶縁層を積層する段階と、(B−3)前記絶縁層上に接続防止層を構成する接着層を形成する段階とを含んでもよい。
【0022】
また、前記(C)段階は、(C−1)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインを向かうようにする段階と、(C−2)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層する段階と、(C−3)前記運搬体を除去する段階とを含んでもよい。
【0023】
また、本発明の別の観点によれば、(A)複数の第1感知セル、隣接した前記第1感知セル同士を連結する複数の第1連結ライン、および複数の第1感知セルと交互に配置され、互いに向かって突出している結合ラインを備えた第2感知セルを含む基板を準備する段階と、(B)ブリッジ形状の溝を有し、一定の間隔で分離されて配列されており、溝部位に多数の接続防止層を含んで前記第1連結ラインに対応する位置に形成されたブリッジ連結ラインを備えた運搬体を準備する段階と、(C)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層し、前記ブリッジ連結ラインが前記接続防止層を取り囲んで前記結合ラインと接続されるようにする段階とを含んでなる、タッチスクリーンパネルの製造方法を提供する。
【0024】
ここで、前記(B)段階は、(B−1)板状の運搬体を準備する段階と、(B−2)前記運搬体にブリッジ形状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成され、溝を有する多数のブリッジ連結ラインを積層する段階と、(B−3)前記ブリッジ連結ラインの溝に前記接続防止層を構成する絶縁層を形成する段階と、(B−4)前記絶縁層上に前記接続防止層を構成する非伝導性接着層を形成する段階と、(B−5)前記ブリッジ連結ラインの端部に伝導性接着層を形成する段階とを含んでもよい。
【0025】
また、前記(C)段階は、(C−1)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインを向かうようにする段階と、(C−2)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層し、前記ブリッジ連結ラインが前記接続防止層を取り囲んで前記結合ラインと接続されるようにする段階と、(C−3)前記運搬体を除去する段階とを含んでもよい。
【発明の効果】
【0026】
上述した本発明によれば、同一のレイヤー上に形成される第1感知パターンおよび第2感知パターンに対して前記第1または第2感知パターンを連結する連結パターン形成のためのマスク工程を除去するとともに、交差部の寄生キャパシタンスを低めてセンシング感度の低下を防止するという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルを示す平面図である。
【図2】図1のA−A’線に沿った断面図である。
【図3】本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルを示す平面図である。
【図4】図3のB−B’線に沿った断面図である。
【図5】本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図6】本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図7】本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図8】本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図9】本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図10】本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図11】本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【図12】本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の目的、特定の利点および新規の特徴は添付図面に連関する以下の詳細な説明と好適な実施例からさらに明白になるであろう。
【0029】
これに先立ち、本明細書および請求の範囲に使用された用語または単語は、通常的で辞典的な意味で解釈されてはならず、発明者が自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に基づき、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されなければならない。
【0030】
本発明において、各図面の構成要素に参照番号を付加するにおいて、同一の構成要素については、他の図面上に表示されても、出来る限り同一の番号を付することに留意すべきであろう。なお、本発明を説明するにおいて、関連した公知の技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を無駄に乱すおそれがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0031】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
【0032】
図1は本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルを示す平面図である。
図1を参照すると、本発明の第1実施例に係る感知パネルは、互いに交互に配置され、X座標が同一な一つの列またはY座標が同一な一つの行単位で互いに連結されるように形成された第1および第2感知パターン12、14を含む。
【0033】
第1感知パターン12は、第1方向(列方向)に沿ってX座標が同一な一つの列に配置された第1感知セル12’、および隣接した前記第1感知セル12’同士を連結する第1連結ライン12”で構成され、第2感知パターン14は、第2方向(行方向)に沿ってY座標が同一な一つの行に配置された第2感知セル14’、および隣接した前記第2感知セル14’同士を連結する第2連結ライン14”で構成される。
【0034】
この際、本発明の第1実施例の場合、前記第1感知パターン12および第2感知パターン14は基板1上の同一のレイヤーに形成され、前記第1および第2感知パターン12、14上には絶縁膜13が形成される。
【0035】
また、前記基板11と第1および第2感知パターン12、14は、タッチスクリーンパネルの動作実現のために透明材質で実現されなければならない。このため、前記第1および第2感知パターン12、14はインジウムスズ酸化物(以下、ITO)、PEDOT、PAなどの伝導性高分子で実現されることが好ましい。
【0036】
前記第1感知パターン12および第2感知パターン14が感知電極としての役割を行うためには、第1方向および第2方向に配列されたそれぞれの感知セルが電気的に連結されなければならない。
【0037】
このため、前記第1感知セル12’は、第1連結ライン12”によって互いに電気的に連結されるが、前記第2感知パターン14を構成する第2感知セル14’は、前記第1感知セル12’と同一のレイヤーに形成されるため、前記第1連結ライン12’との短絡を回避するために、前記第1連結ライン12’と直接交差する連結ラインが形成できない。
【0038】
本発明の第1実施例では、図1のA−A’線に沿った断面を示す図2の如く、前記第1感知パターン12の第1連結ライン12”と第2感知セル14’同士を連結する第2連結ライン14”とが、電気的接続を防止するために第1連結ライン12”を取り囲んで形成された接続防止層15を介して互いに交差するように形成されている。
【0039】
このように、第1連結ライン12”と第2連結ライン14”とが互いに接続防止層15を介して交差するように形成されると、電気的接続が発生しない状況で空間を効率よく用いることができる。
【0040】
また、前記接続防止層15が絶縁強度の高い絶縁物質で構成されると、第1連結ライン12”と第2連結ライン14”との交差により発生する寄生キャパシタンスを最小化することができる。
【0041】
勿論、第1連結ライン12”と第2連結ライン14”との交差により発生する寄生キャパシタンスを最小化するためには、さらに第2連結ライン14”の線幅を減らすことができる。このようにさらに第2連結ライン14”の線幅を減らすと、抵抗を減少させてセンシングの感度を改善することもできる。
【0042】
ここで、接続防止層15は、二重層として形成されているが、外郭層は、電気的絶縁を提供するための絶縁物質からなる絶縁層15’で形成されており、内部層は、絶縁層15’の製造工程過程で第1連結ライン12”に付着できるようにするための接着性を持つ接着材料からなる非伝導性接着層15”で形成されている。
【0043】
このような二重構造の接続防止層15を使用すると、十分な電気的絶縁を提供するとともに、所望の接着強度を提供することができる。
【0044】
図3は本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの平面図である。
図3を参照すると、本発明の第2実施例に係る感知パターンは、前記第1実施例と同様に、互いに交互に配置され、X座標が同一な一つの列またはY座標が同一な一つの行単位で互いに連結されるように形成された第1および第2感知パターン12、14を含む。
【0045】
また、第1感知パターン12は、第1方向(列方向)に沿ってX座標が同一な一つの列に配置された第1感知セル12’、および隣接した前記第1感知セル12’同士を連結する第1連結ライン12”で構成され、第2感知パターン14は、第2方向(行方向)に沿ってY座標が同一な一つの行に配置された第2感知セル14’、および隣接した前記第2感知セル14’同士を連結する第2連結ライン14”で構成される。
【0046】
この際、本発明の第2実施例は、図3のA−A’線に沿った断面を示す図4の如く、前記第1感知パターン12の第1連結ライン12”と第2感知セル14’同士を連結する第2連結ライン14”とが、電気的な接続を防止するために第1連結ライン12”を取り囲んで形成された接続防止層15を介して交差するように形成されている。
【0047】
それに加えて、このような第2連結ライン14”は、2つの部分、すなわち接続防止層15を取り囲むように形成されたブリッジ形状のブリッジ連結ライン14”−1、およびブリッジ連結ライン14”−1に一端部が連結され、他端部が第2感知セル14’に連結された結合ライン14”−2で構成されている。
【0048】
このように前記第2連結ライン14”を2つの部分から構成すると、それぞれの部分を製造過程において互いに異なる工程で製作することができるから、工程上の時間および費用を節減することができる。
【0049】
前記ブリッジ連結ライン14”−1の幅と結合ライン14”−2の幅は互いに同一でも異なってもよく、材料も同一の材料または異なる材料を使用することができる。
【0050】
前記ブリッジ連結ライン14”−1と結合ライン14”−2は、接着性材料で形成されており、電気伝導性を持つ伝導性接着層16を用いて互いに付着できる。
【0051】
ここで、接続防止層15は、二重層として形成されているが、外郭層は、電気的絶縁を提供するための絶縁物質からなる絶縁層15’で形成されており、内部層は、絶縁層15’の製造工程過程で第1連結ライン12”に付着できるようにするための接着性を持つ接着材料からなる非伝導性接着層15”で形成されている。
【0052】
このような二重構造の接続防止層15を使用すると、十分な電気的絶縁を提供するとともに、所望の接着強度を提供することができる。
【0053】
一方、前記第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの他の部分は、前記第1実施例に係るタッチスクリーンパネルと同様の構成および動作を持つため、その詳細な説明を省略する。
【0054】
図5〜図8は本発明の第1実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
まず、図5に示すように、互いに交互に配置され、X座標が同一な一つの列またはY座標が同一な一つの行単位で互いに連結されるように形成された第1および第2感知パターン120、140を含む透明基板110を準備する。
【0055】
ここで、第1感知パターン120は、第1方向(列方向)に沿ってX座標が同一な一つの列に配置された第1感知セル120’、および隣接した前記第1感知セル120’同士を連結する第1連結ライン120”で構成され、第2感知パターン140は、第2方向(行方向)に沿ってY座標が同一な一つの行に配置された第2感知セル140’で構成される。
【0056】
その次、図6に示すように、四角板状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1感知パターン120の第1連結ライン120”に対応する位置に形成された多数の絶縁層150”と、それぞれの絶縁層150”上に形成されている多数の接着層150’とを含んでいる運搬体として、離型フィルム210を準備する。
【0057】
その後、図7に示すように、離型フィルム210を裏返して透明基板110に積層することにより接着層150’が第1連結ライン120”に付着するようにし、それにより第1連結ライン120”に絶縁層150”が積層されるようにした後、離型フィルム210を除去する。
【0058】
次いで、図8に示すように、第2感知セル140’同士を連結する第2連結ライン140”を、電気的接続を防止するために形成された接続防止層150を介して前記第1感知パターン120の第1連結ライン120”と交差するように形成する。
【0059】
このような第2連結ライン140”を形成する工程は、図示してはいないが、ドライフィルムを積層し、パターニングした後、金属メッキを施し、しかる後に、ドライフィルムを除去する工程から構成される。
【0060】
図9〜図12は本発明の第2実施例に係るタッチスクリーンパネルの製造方法を示す工程図である。
まず、図9に示すように、互いに交互に配置され、X座標が同一な一つの列またはY座標が同一な一つの行単位で互いに連結されるように形成された第1および第2感知パターン120、140を含む透明基板110を準備する。
【0061】
ここで、第1感知パターン120は、第1方向(列方向)に沿ってX座標が同一な一つの列に配置された第1感知セル120’、および隣接した前記第1感知セル120’同士を連結する第1連結ライン120”で構成され、第2感知パターン140は、第2方向(行方向)に沿ってY座標が同一な一つの行に配置された第2感知セル140’、および隣接した前記第2感知セル140’同士を連結する第2連結ラインを構成する結合ライン140”−2で構成される。
【0062】
ここで、結合ライン140”−2は、第2感知セル140’の左右端部から突出して延設されており、以後の工程によって電気的に互いに接続される。
【0063】
次いで、図10に示すように、四角板状に一定の間隔で分離されて配列され、前記第1感知パターン120の第1連結ライン120”に対応する位置に形成されており、溝を有するブリッジ連結ライン140”−1と、ブリッジ連結ライン140”−1の溝に形成された絶縁層150’と、ブリッジ連結ライン140”−1の端部に積層されている伝導性接着層160と、それぞれの絶縁層150’上に形成されている多数の非伝導性接着層150”とを含んでいる離型フィルム210’を準備する。
【0064】
その後、図11に示すように、離型フィルム210’を裏返して透明基板110に積層することにより非伝導性接着層150”が第1連結ライン120”に付着するようにし、それにより第1連結ライン120”に絶縁層150’が積層されるようにし、伝導性接着層160が結合ライン140”−2に接着されるようにして、ブリッジ連結ライン140”−1が第1連結ライン120”に積層された状態で、両側に位置する結合ライン140”−2を電気的に接続するようにした後、図12に示すように離型フィルム210’を除去する。
【0065】
このように離型フィルム210’が除去されると、第2感知セル140’同士を連結する第2連結ライン140”を、電気的な接続を防止するために形成された接続防止層150を介して前記第1感知パターン120の第1連結ライン120”と交差するように形成される。
【0066】
以上、本発明の好適な実施例について詳細に図示および説明したが、本発明は、上述した特定の実施例に限定されず、当該分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の要旨から逸脱することなく多様な変形実施を加え得るのは明白である。それらの変形実施は本発明の技術的思想または展望から個別的に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0067】
11、110 基板
12、120 第1感知パターン
12’、120’ 第1感知セル
12”、120” 第1連結ライン
14、140 第2感知パターン
14’、140’ 第2感知セル
14”、140” 第2連結ライン
14”−1、140”−1 ブリッジ連結ライン
14”−2、140”−2 結合ライン
15、150 接続防止層
15’、150’ 絶縁層
15”、150” 非伝導性接着層
16、160 伝導性接着層
210、210’ 離型フィルム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)複数の第1感知セル、隣接した前記複数の第1感知セル同士を連結する複数の第1連結ライン、および複数の第1感知セルと交互に配置された複数の第2感知セルを含む基板を準備する段階と、
(B)板状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成された多数の接続防止層を含む運搬体を準備する段階と、
(C)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインに積層されるようにする段階と、
(D)前記第2感知セルを連結する第2連結ラインを、接続防止層を介して前記第1連結ラインと交差するように形成する段階とを含み、
前記(B)段階は、
(B−1)板状の運搬体を準備する段階と、
(B−2)前記運搬体に板状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成された前記接続防止層を構成する多数の絶縁層を積層する段階と、
(B−3)前記絶縁層上に前記接続防止層を構成する接着層を形成する段階とを含むことを特徴とする、タッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項2】
前記(C)段階は、
(C−1)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインに向かうようにする段階と、
(C−2)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層する段階と、
(C−3)前記運搬体を除去する段階とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項3】
(A)複数の第1感知セル、隣接した前記複数の第1感知セル同士を連結する複数の第1連結ライン、および複数の第1感知セルと交互に配置され、互いに向かって突出している結合ラインを備えた第2感知セルを含む基板を準備する段階と、
(B)ブリッジ形状の溝を有し、一定の間隔で分離されて配列されており、溝部位に接続防止層を含んで前記第1連結ラインに対応する位置に形成された多数のブリッジ連結ラインを備えた運搬体を準備する段階と、
(C)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層し、前記ブリッジ連結ラインが前記接続防止層を取り囲んで前記結合ラインと接続されるようにする段階とを含み、
前記(B)段階は、
(B−1)板状の運搬体を準備する段階と、
(B−2)前記運搬体にブリッジ形状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成された、溝を有する多数のブリッジ連結ラインを積層する段階と、
(B−3)前記ブリッジ連結ラインの溝に前記接続防止層を構成する絶縁層を形成する段階と、
(B−4)前記絶縁層上に、前記接続防止層を構成する接着層を形成する段階と、
(B−5)前記ブリッジ連結ラインの端部に伝導性接着層を形成する段階とを含むことを特徴とする、タッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項4】
前記(C)段階は、
(C−1)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインに向かうようにする段階と、
(C−2)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層することにより、前記ブリッジ連結ラインが前記接続防止層を取り囲んで前記結合ラインと接続されるようにする段階と、
(C−3)前記運搬体を除去する段階とを含んでなることを特徴とする、請求項3に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4に記載のいずれかの製造方法によって製造されたタッチスクリーンパネル。
【請求項1】
(A)複数の第1感知セル、隣接した前記複数の第1感知セル同士を連結する複数の第1連結ライン、および複数の第1感知セルと交互に配置された複数の第2感知セルを含む基板を準備する段階と、
(B)板状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成された多数の接続防止層を含む運搬体を準備する段階と、
(C)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインに積層されるようにする段階と、
(D)前記第2感知セルを連結する第2連結ラインを、接続防止層を介して前記第1連結ラインと交差するように形成する段階とを含み、
前記(B)段階は、
(B−1)板状の運搬体を準備する段階と、
(B−2)前記運搬体に板状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成された前記接続防止層を構成する多数の絶縁層を積層する段階と、
(B−3)前記絶縁層上に前記接続防止層を構成する接着層を形成する段階とを含むことを特徴とする、タッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項2】
前記(C)段階は、
(C−1)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインに向かうようにする段階と、
(C−2)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層する段階と、
(C−3)前記運搬体を除去する段階とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項3】
(A)複数の第1感知セル、隣接した前記複数の第1感知セル同士を連結する複数の第1連結ライン、および複数の第1感知セルと交互に配置され、互いに向かって突出している結合ラインを備えた第2感知セルを含む基板を準備する段階と、
(B)ブリッジ形状の溝を有し、一定の間隔で分離されて配列されており、溝部位に接続防止層を含んで前記第1連結ラインに対応する位置に形成された多数のブリッジ連結ラインを備えた運搬体を準備する段階と、
(C)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層し、前記ブリッジ連結ラインが前記接続防止層を取り囲んで前記結合ラインと接続されるようにする段階とを含み、
前記(B)段階は、
(B−1)板状の運搬体を準備する段階と、
(B−2)前記運搬体にブリッジ形状に一定の間隔で分離されて配列されており、前記第1連結ラインに対応する位置に形成された、溝を有する多数のブリッジ連結ラインを積層する段階と、
(B−3)前記ブリッジ連結ラインの溝に前記接続防止層を構成する絶縁層を形成する段階と、
(B−4)前記絶縁層上に、前記接続防止層を構成する接着層を形成する段階と、
(B−5)前記ブリッジ連結ラインの端部に伝導性接着層を形成する段階とを含むことを特徴とする、タッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項4】
前記(C)段階は、
(C−1)前記運搬体の前記接続防止層が前記基板の前記第1連結ラインに向かうようにする段階と、
(C−2)前記運搬体の前記接続防止層を前記基板の前記第1連結ラインに積層することにより、前記ブリッジ連結ラインが前記接続防止層を取り囲んで前記結合ラインと接続されるようにする段階と、
(C−3)前記運搬体を除去する段階とを含んでなることを特徴とする、請求項3に記載のタッチスクリーンパネルの製造方法。
【請求項5】
請求項1〜4に記載のいずれかの製造方法によって製造されたタッチスクリーンパネル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−65355(P2013−65355A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−287220(P2012−287220)
【出願日】平成24年12月28日(2012.12.28)
【分割の表示】特願2010−251670(P2010−251670)の分割
【原出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年12月28日(2012.12.28)
【分割の表示】特願2010−251670(P2010−251670)の分割
【原出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
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