説明

タッチタイピング学習ソフトウェア

【課題】 従来のタッチタイピング学習ソフトウェアは、キー入力すべき文字を提示した直後に入力するため、学習者が慌ててしまい、誤ったキーを打鍵するミスを犯しやすく、学習効率が上がらなかった。
【解決手段】 本発明のタッチタイピング学習ソフトウェアは、キー入力すべき複数の文字(一文字の場合を含む)を画面に提示した後、直ちにはキー入力を行えず、ある程度の時間の経過後からキー入力できるようになり、その後に学習者が提示された文字に該当するキー入力を行うことを特徴とするタッチタイピング学習ソフトウェアであって、キー入力できるようになるタイミングを学習者が予測および認知できることを特徴とするタッチタイピング学習ソフトウェアであり、学習者が慌てることなく正しい打鍵をすることを促すことができ、学習効率を高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチタイピング学習ソフトウェアに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピューター等のキーボードのタッチタイピング(キーを目視することなく打鍵すること、ブラインドタッチ)の技能の学習過程は、正しいキーを打つ練習を繰り返すことによって、キーの位置や運指を意識することなしに打鍵できるようになる過程である。
【0003】
コンピューターを用いたタッチタイピングの学習は、コンピューターがキー入力するべき文字を提示し、学習者が該当キーを入力するのが基本的な形態であるが、この学習を効率的に行えるようにするため、様々な工夫が行われてきた。
【0004】
キーの位置を目視することは学習の大きな妨げになるため、学習者がキーボードを目視できないようにしたものとして、特許文献1がある。目視しなくても指の触覚でキーを識別できるようにしたものとして、特許文献2がある。練習を繰り返す意欲を高めるために、ゲーム性や語学習得などの付加価値を付与したものとして、特許文献3、特許文献4がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】 特開2004−220540号公報
【特許文献2】 特開2008−65597号公報
【特許文献3】 特開2008−3410号公報
【特許文献4】 特開2006−84750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のタッチタイピング学習ソフトウェアは、キー入力すべき文字を提示した直後に入力するため、学習者が慌ててしまい、誤ったキーを打鍵するミス(以下、ミスタッチ)を犯しやすいという問題があった。ミスタッチはその誤った動きが記憶されることにつながるため避けなければならないことである。
【0007】
従来のタッチタイピング学習ソフトウェアには、学習者が慌ててミスタッチすることを防ぐための効果的な仕組みがなく、ミスタッチをしないようにするのは学習者が気をつけるしかなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のタッチタイピング学習ソフトウェアは、キー入力すべき複数の文字(一文字の場合を含む)を画面に提示した後、直ちにはキー入力を行えず、ある程度の時間の経過後からキー入力できるようになり、その後に学習者が提示された文字に該当するキー入力を行うことを特徴とするタッチタイピング学習ソフトウェアであって、キー入力できるようになるタイミングを学習者が予測および認知できることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、キー入力すべき複数の文字の提示からキー入力できるようになるまでの間(以下、タイムラグと記す)に、学習者が意識下もしくは無意識下においてキーを打つ順番を認識するので、ミスタッチを減らすことができ、また、キー入力が可能となるタイミングを予測および認知できるので、慌てることなく正しいキー入力ができる。タイムラグを長くすることにより、正しい打鍵を促す効果はより高まる。
【0010】
一方、キーの位置や運指を意識することなしに打鍵する技能を取得するためには、素早い打鍵を繰り返し行うことも重要となるが、本発明においてはタイムラグを少なくすれば素早い打鍵が促される。
【0011】
本発明においては、初学者の練習時にはタイムラグを長くして正しい打鍵を促すことができ、学習が進んでからはタイムラグを短くして素早い打鍵を促すことができる。学習進度に応じて、正しいキーを打つことと素早く打鍵することのバランスを調節することができるので、効率よく学習することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】 コンピューターの画面表示を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0013】
実装の一つの形態として、初めに画面の下部にキー入力すべき文字を表示し、その表示位置を一定速度で上に移動させ、移動中はキー入力できないようにし、画面中央の所定位置にきたら文字色を変え、そのタイミングでキー入力可能とする(図1)。移動時間は初学者の場合で1秒程度であるが、学習進度に応じて増減させる。
【符号の説明】
【0014】
1 コンピューター画面
2 初めに文字が表示される位置
3 上に移動する文字
4 キー入力可能となる位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キー入力すべき複数の文字(一文字の場合を含む)を画面に提示した後、直ちにはキー入力を行えず、ある程度の時間の経過後からキー入力できるようになり、その後に学習者が提示された文字に該当するキー入力を行うことを特徴とするタッチタイピング学習ソフトウェアであって、キー入力できるようになるタイミングを学習者が予測および認知できることを特徴とするタッチタイピング学習ソフトウェア。

【図1】
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【公開番号】特開2013−54328(P2013−54328A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206598(P2011−206598)
【出願日】平成23年9月3日(2011.9.3)
【出願人】(508043888)
【Fターム(参考)】