説明

タッチパネルディスプレイ、コンピュータ本体、コンピュータ、制御方法及び制御プログラム

【課題】コンピュータ本体が生産ラインやプラント内に設置される場合でも容易にその電源操作を行うことができるようにすることである。
【解決手段】タッチパネルディスプレイ11と、タッチパネルディスプレイ11に接続されるコンピュータ本体12とを含むコンピュータ10において、タッチパネルディスプレイ11は、コンピュータ本体12の起動を指示する起動信号を発生するコンピュータ本体起動・終了信号発生部29と、コンピュータ本体12へ起動信号を送信するコンピュータ本体起動・終了信号送信部26とを備え、コンピュータ本体12は、タッチパネルディスプレイ11から起動信号を受信するコンピュータ本体起動・終了信号受信部30と、起動信号を受信した場合にコンピュータ本体12を起動させるように制御するコンピュータ本体起動・終了制御部34とを備える構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルディスプレイと、これに接続されるコンピュータ本体と、これらタッチパネルディスプレイとコンピュータ本体とを含むコンピュータと、タッチパネルディスプレイの制御方法と、コンピュータ本体の制御方法と、コンピュータの制御方法と、タッチパネルディスプレイの制御プログラムと、コンピュータ本体の制御プログラムとに関する。
【背景技術】
【0002】
工場の生産ラインには、ロボット、搬送装置、調節計、工作機械等の様々なデバイスが設置されている。そして、これらのデバイスの制御のため、デバイスに直接又はPLC(Programmable Logic Controller)等を介して、プログラマブル表示器が接続される。これらデバイス、PLC、プログラマブル表示器をまとめて、以下では制御システムと呼ぶ。
【0003】
そして近年、ネットワーク技術の発展に伴い、複数の制御装置をLAN(Local Area Network)等のネットワークに接続し、PC(Personal Computer)等のコンピュータで管理する機器監視制御システムが実用化されている。このシステムによれば、例えば、各プログラマブル表示器が保持する情報をコンピュータで収集することにより、情報の一元管理を行うことが可能である。ここでのコンピュータは一般的にタッチパネルディスプレイとコンピュータ本体とで構成されており、防塵性などの観点からタッチパネルディスプレイの採用は必須となっている。
【0004】
このタッチパネルディスプレイにおいては、従来からその利便性を向上させる様々な技術が提案されている。例えば、特許文献1には、使用者が特別なアプリケーションの実行や、特別な切替用タッチボタンの操作を伴わない簡単な切替操作を行うことを可能にするタッチパネル入力コンピュータの実現を目的とし、タッチパネル上の任意の座標位置において、タッチパネルに接触する面積の大小及び同時にタッチパネルに接触する座標点の個数を検知し判別することで、クリック操作の切替を行うように構成したタッチパネル入力コンピュータが開示されている。
【0005】
また特許文献2には、左利きの人が利用する場合に、テンキーが利き手側になり、手を大きく移動することなく操作を行うことができるタッチパネルコンピュータの実現を目的とし、タッチ入力可能なタッチパネル付き液晶パネルと、数値入力等のデータ入力を行うテンキーと、上下左右にカーソルを移動するための矢印キーとを備え、ROMにはテンキー及び本体を180度回転させて使用する場合に対応するテンキーの機能の対応関係を示す左手・右手テーブルが格納され、CPUは本体を180度回転させて使用する場合にテンキー及び矢印キーを使用するとき、左手・右手テーブルから各テンキーの機能情報を読み出して、使用されたテンキーの機能の対応付けを行う処理を行うように構成したタッチパネルコンピュータが開示されている。
【特許文献1】特開2000−284912号公報
【特許文献2】特開2002−215304号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のコンピュータでは、コンピュータ本体にその電源スイッチが設けられている。そして、コンピュータが生産ラインやプラント内に設置される場合、その設置場所は限られた空間に制限される。そのため、コンピュータの電源操作を行う際は、使用者が制御システム等の制限された空間に入り込んで、コンピュータ本体の電源スイッチを直接操作しなければならず、操作性が悪いという問題がある。この問題は上記特許文献1、2でも解決されていない。
【0007】
本発明は、コンピュータ本体が生産ラインやプラント内に設置される場合でも容易にその電源操作を行うことができるタッチパネルディスプレイ、コンピュータ本体、コンピュータ、制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、表示部と、該表示部上に設けられたタッチパネルとを有し、コンピュータ本体に接続されるタッチパネルディスプレイにおいて、前記コンピュータ本体の起動を指示する起動信号を発生するコンピュータ本体起動信号発生部と、
前記コンピュータ本体へ前記起動信号を送信するコンピュータ本体起動信号送信部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また本発明は、タッチパネルディスプレイに接続されるコンピュータ本体において、前記タッチパネルディスプレイから起動を指示する起動信号を受信するコンピュータ本体起動信号受信部と、前記起動信号を受信した場合にコンピュータ本体を起動させるように制御するコンピュータ本体起動制御部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上記のタッチパネルディスプレイとコンピュータ本体とを含むコンピュータ及びその制御方法、上記のタッチパネルディスプレイの制御方法、上記のコンピュータ本体の制御方法、上記のタッチパネルディスプレイの制御プログラム、上記のコンピュータ本体の制御プログラムも含むこととする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、タッチパネルディスプレイからコンピュータ本体の電源を操作できるようにすることにより、コンピュータ本体が生産ラインやプラントのような機器監視制御システムに設置される場合でも、制限された空間に設置されたコンピュータ本体まで操作者が行く必要がなくなる。したがって、操作者にとってコンピュータの操作性が向上する。
【0012】
また、本発明によれば、コンピュータ本体の電源スイッチをコンピュータ本体から配線を延長してタッチパネルディスプレイ付近に設ける場合に比べて、機器監視制御システムに新たな配線が不要となるため配線を少なくすることができる。したがって、管理者にとって機器監視制御システムの保守・点検が煩雑になることを防ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明の機器監視制御システムの構成を示すブロック図である。機器監視制御システム1は、コンピュータ10と、コンピュータ10に接続される制御システム13とで構成されたシステムである。ここで、コンピュータ10は、タッチパネルディスプレイ11と、タッチパネルディスプレイ11に接続されるコンピュータ本体12とで構成されている。また、制御システム13は、コンピュータ本体12に接続される。各装置は、LAN等のネットワークで接続される。
【0014】
制御システム13は、コンピュータ本体12によって管理される装置群であり、ロボット、搬送装置、調節計、工作機械等の様々なターゲットデバイスと、ターゲットデバイスを制御するためのPLCと、PLCに接続されて情報の表示及び入力を行うプログラマブル表示器等がLAN等のネットワークで接続されて構成されるものである。
【0015】
図1では、制御システム13の様々な構成を例示している。具体的には、ターゲットデバイス14aがPLC15aに接続され、PLC15aがプログラマブル表示器16aに接続され、プログラマブル表示器16aがコンピュータ本体12に接続された制御システム13a、2つのターゲットデバイス14b1、14b2が並列にPLC15bに接続され、PLC15bがプログラマブル表示器16bに接続され、プログラマブル表示器16bがコンピュータ本体12に接続された制御システム13b、ターゲットデバイス14cがPLC15cに接続され、PLC15cがコンピュータ本体12に接続された制御システム13c、ターゲットデバイス14dがプログラマブル表示器16dに接続され、プログラマブル表示器16dがコンピュータ本体12に接続された制御システム13d、ターゲットデバイス14eがコンピュータ本体12に接続された制御システム13eが例示されている。
【0016】
つまり、制御システム13としては少なくとも1つ以上のターゲットデバイスを含んでいればよく、PLCやプログラマブル表示器は必要に応じて設置すればよい。ここで、PLC15cとコンピュータ本体12の関係のように、プログラマブル表示器を用いない場合は、PLC15c又はコンピュータ10のどちらかがプログラマブル表示器の機能も備えている。また、ターゲットデバイス14dとプログラマブル表示器16dの関係のように、PLCを用いない場合は、プログラマブル表示器16dがPLCの機能も備えている。また、ターゲットデバイス14eとコンピュータ本体12の関係のように、PLC及びプログラマブル表示器を用いない場合は、コンピュータ10がPLC及びプログラマブル表示器の機能も備えている。
【0017】
図2は、タッチパネルディスプレイ11及びコンピュータ本体12の要部構成を示すブロック図である。
【0018】
タッチパネルディスプレイ11は、表示部20と、タッチパネル21と、電源スイッチ22と、タッチパネルディスプレイ記憶部23と、タッチパネルディスプレイ制御部24と、タッチパネルディスプレイ電源回路25と、コンピュータ本体起動・終了信号送信部26とを備えている。そしてタッチパネルディスプレイ制御部24は、判定部27と、タッチパネルディスプレイ起動・終了制御部28と、コンピュータ本体起動・終了信号発生部29とを備えている。
【0019】
一方、コンピュータ本体12は、コンピュータ本体起動・終了信号受信部30と、コンピュータ本体記憶部31と、コンピュータ本体制御部32と、コンピュータ本体電源回路33とを備えている。そしてコンピュータ本体制御部32は、コンピュータ本体起動・終了制御部34を備えている。なお、コンピュータ本体12は、キーボード、マウス等の入力装置とCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等の出力装置を備えていない。
【0020】
タッチパネルディスプレイ11の各部について具体的に見ていくと、表示部20は、タッチパネルディスプレイ制御部24からの制御信号に基づいて表示を行う。例えば、タッチパネルディスプレイ記憶部23に記憶された画像に基づいて表示を行う。そして表示部20は、液晶、有機EL、プラズマ方式等、薄型のものを採用することが好ましい。
【0021】
タッチパネル21は、ユーザの入力用のものであって、表示部20上に設けられ、表示部に20に表示される入力キーの画像に対するユーザの押下位置の座標を特定する。その座標は、タッチパネルディスプレイ制御部24でタッチパネル21からの出力信号を処理して特定される。そして座標の特定結果を元に、表示部20に表示された入力キーのうち、押下されたキーを特定し、入力された指示を判断する。タッチパネル21としては、例えば、透明抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静電容量方式など、様々な方式を採用することができる。
【0022】
電源スイッチ22は、ユーザが押下することでタッチパネルディスプレイ11を起動させるためのスイッチであり、例えば、タッチパネルディスプレイ11の前面枠などの操作しやすい場所に設けられる。タッチパネルディスプレイ記憶部23は、タッチパネルディスプレイ11に必要なプログラムや設定画面等のOSD(On Screen Display)のデータを記憶するものであり、HDDや各種メモリを用いることができる。
【0023】
タッチパネルディスプレイ制御部24は、タッチパネルディスプレイ11の各部を制御するものであり、判定部27は、電源スイッチ22がオン/オフ操作された場合にコンピュータ本体12を制御する設定になっているか否かを判定するものである。タッチパネルディスプレイ起動・終了制御部28は、電源スイッチ22のオン/オフ操作に応じてタッチパネルディスプレイ電源回路25へオン/オフの指示を出力するものである。コンピュータ本体起動・終了信号発生部29は、コンピュータ本体12の起動信号、終了信号、再起動信号及び強制終了信号を発生するものであり、タッチパネル21や電源スイッチ22の操作に応じて各種信号が生成される。
【0024】
タッチパネルディスプレイ電源回路25は、タッチパネルディスプレイ11の電源オン/オフを行う回路であり、タッチパネルディスプレイ起動・終了制御部28からの制御信号に基づいて駆動する。コンピュータ本体起動・終了信号送信部26は、コンピュータ本体12の起動信号、終了信号、再起動信号及び強制終了信号を送信するものであり、コンピュータ本体起動・終了信号発生部29からの信号をコンピュータ本体12へ送信する。
【0025】
次に、コンピュータ本体12の各部について具体的に見ていくと、コンピュータ本体起動・終了信号受信部30は、タッチパネルディスプレイ11からの起動信号、終了信号、再起動信号及び強制終了信号を受信し、コンピュータ本体起動・終了制御部34へ出力するものである。
【0026】
コンピュータ本体記憶部31は、コンピュータ本体12に必要なプログラムやデータを記憶するものであり、HDDや各種メモリを用いることができる。コンピュータ本体制御部32は、コンピュータ本体12の各部を制御するものであり、コンピュータ本体起動・終了制御部34は、受信した起動信号、終了信号、再起動信号及び強制終了信号に応じてコンピュータ本体電源回路33へオン/オフの指示を出力するものである。
【0027】
次に、タッチパネルディスプレイ11及びコンピュータ本体12の動作について説明する。図3は、コンピュータ本体12の起動制御に関するタッチパネルディスプレイ本体11側の動作を示すフローチャートであり、図4は、コンピュータ本体12の起動制御に関するコンピュータ本体12側の動作を示すフローチャートである。
【0028】
ここでのスタートは、タッチパネルディスプレイ11及びコンピュータ本体12が電源オフの状態であるとする。まず、図3に沿って、ステップS10において、タッチパネルディスプレイ起動・終了制御部28は電源スイッチ22がオン操作されたと判断した場合、ステップS11へ進んでタッチパネルディスプレイ電源回路25へオンを指示する信号を出力し、タッチパネルディスプレイ11が起動する。
【0029】
そして、ステップS12へ進んで、判定部27は、タッチパネルディスプレイ11の設定状態が第1モードか否かを判定する。第1モードとは、電源スイッチ22がオン操作された場合に、コンピュータ本体12へコンピュータ本体12の起動信号を送信するというモードである。つまり、電源スイッチ22のオン操作によりタッチパネルディスプレイ11とコンピュータ本体12との両方を起動させるモードである。第1モードと後述する第2モードとの切り替えはユーザがOSD表示される設定画面やタッチパネルディスプレイ11に設けられたディップスイッチなどで変更できるようにすればよい。
【0030】
ステップS12において判定部27が第1モードであると判定した場合は、ステップS13へ進んでコンピュータ本体起動・終了信号発生部29が、コンピュータ本体12の起動信号を発生し、ステップS14へ進んでコンピュータ本体起動・終了信号送信部26が、コンピュータ本体12の起動信号をコンピュータ本体12へ送信して処理を終了する。
【0031】
一方、ステップS12において判定部27が第1モードでない判定した場合は、ステップS15へ進んで、判定部27は、タッチパネルディスプレイ11の設定状態が第2モードか否かを判定する。第2モードとは、タッチパネルディスプレイ11の起動後に、タッチパネル21が所定操作された場合、コンピュータ本体12へコンピュータ本体12の起動信号を送信するというモードである。つまり、ユーザがタッチパネル21を操作することによりコンピュータ本体12を起動させるモードである。
【0032】
ステップS15において判定部27が第2モードであると判定した場合は、ステップS16へ進んでタッチパネル21が所定操作されたか否かを判定する。ここでの所定操作とは、例えば、OSD表示される設定画面でコンピュータ本体用電源キーを操作することである。OSD画面は、例えば、タッチパネル21の左上の角、右上の角、右下の角をこの順に操作することや、左上の角と右上の角とを同時に操作(二点押)することで表示できる。そして、OSD画面の一機能として設定画面を表示することができる。
【0033】
ステップS16において判定部27が所定操作されたと判定した場合は、コンピュータ本体12の電源オンが指示されたと判断してステップS13へ進み、ステップS14へと続く。一方、ステップS15で判定部27が第2モードでないと判定した場合は、第1、第2何れのモードも設定されていない場合であり、そのまま処理を終了する。この場合は、コンピュータ本体12を起動させるためには従来と同様にコンピュータ本体12の電源スイッチ(不図示)を直接操作する必要がある。なお、第1、第2の何れかのモードしか選択できないようにしておけば、コンピュータ本体12の電源スイッチはなくてもよい。
【0034】
次に、図4に沿って、ステップS20においてコンピュータ本体12のコンピュータ本体制御部32はタッチパネルディスプレイ11からコンピュータ本体12の起動信号を受信したか否かを判断する。起動信号を受信した場合は、ステップS21へ進んでコンピュータ本体電源回路33へオンを指示する信号を出力し、コンピュータ本体12が起動する。
【0035】
なお、タッチパネルディスプレイ11の他の仕様として、第1モード又は第2モードのどちらかに固定されていてもよい。この場合、図3で示したステップS12やステップS15のモードがどちらであるかの判断は不要となる。
【0036】
タッチパネルディスプレイ11はHMIとして利用されるので、ユーザが操作しやすい場所に設置されるので、上述のようにタッチパネルディスプレイ11からコンピュータ本体12を起動できるようにすることにより、コンピュータ本体12が生産ラインやプラントのような機器監視制御システムに設置される場合でも、制限された空間に設置されたコンピュータ本体まで操作者が行く必要がなくなる。したがって、操作者にとってコンピュータの操作性が向上する。
【0037】
また、上記の構成によれば、コンピュータ本体の電源スイッチをコンピュータ本体から配線を延長してタッチパネルディスプレイ付近に設ける場合に比べて、機器監視制御システムに新たな配線が不要となるため配線を少なくすることができる。したがって、管理者にとって機器監視制御システムの保守・点検が煩雑になることを防ぐことができる。
【0038】
また、上記の第2モードに設定した場合、タッチパネル21を所定操作しなければコンピュータ本体12が起動しないので、タッチパネルディスプレイ11の電源スイッチ22を誤操作することによるコンピュータ本体12の誤起動を防ぐことができる。
【0039】
上記のフローチャートでは、起動を例に説明したが、本発明は、終了、再起動及び強制終了にも適用することができる。例えば、タッチパネル21を所定操作(例えばメニュー画面から終了キー、再起動キーを操作)することでタッチパネルディスプレイ11からコンピュータ本体12へコンピュータ本体12を終了又は再起動させる信号を送信するようにすればよい。また例えば、タッチパネルディスプレイ11の電源スイッチ22をオフ操作することで、タッチパネルディスプレイ11をオフするとともに、タッチパネルディスプレイ11からコンピュータ本体12へコンピュータ本体12を強制終了させる信号を送信するようにすればよい。
【0040】
なお本発明においては、タッチパネルディスプレイが電源スイッチの操作により起動するのは、待機電力の状態からであってもよいし、待機電力の状態ではなく電源スイッチの操作により始めて通電する状態であってもどちらでもよい。コンピュータ本体がタッチパネルディスプレイからの起動信号により起動するのも同様に、待機電力の状態からであってもよいし、待機電力の状態ではなくタッチパネルディスプレイの電源スイッチの操作により始めてコンピュータ本体が通電する状態であってもどちらでもよい。これは、コンピュータ本体がタッチパネルディスプレイを介して電源を供給されていることを意味している。
【0041】
なお本発明においては、タッチパネルディスプレイとコンピュータ本体とを接続するための、画像信号とタッチパネル操作信号とを送受信するケーブルの使われていないピンを用いて起動信号などの信号を送るようにしてもよい。
【0042】
なお本発明においては、1つのタッチパネルディスプレイに複数のコンピュータ本体を接続すれば、その1つのタッチパネルディスプレイで各コンピュータ本体の起動、終了、再起動、強制終了ができるようにすることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明のタッチパネルディスプレイと、これに接続されるコンピュータ本体と、これらタッチパネルディスプレイとコンピュータ本体とを含むコンピュータと、タッチパネルディスプレイの制御方法と、コンピュータ本体の制御方法と、コンピュータの制御方法と、タッチパネルディスプレイの制御プログラムと、コンピュータ本体の制御プログラムとは、タッチパネルディスプレイとコンピュータ本体とが離れて設置されている場合に有用であり、特に生産ラインやプラント内に設置される工業用コンピュータに有効に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の機器監視制御システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1のタッチパネルディスプレイ及びコンピュータ本体の要部構成を示すブロック図である。
【図3】コンピュータ本体の起動制御に関するタッチパネルディスプレイ側の動作を示すフローチャートである。
【図4】コンピュータ本体の起動制御に関するコンピュータ本体側の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0045】
1 機器監視制御システム
10 コンピュータ
11 タッチパネルディスプレイ
12 コンピュータ本体
20 表示部
21 タッチパネル
22 電源スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、該表示部上に設けられたタッチパネルとを有し、コンピュータ本体に接続されるタッチパネルディスプレイにおいて、
前記コンピュータ本体の起動を指示する起動信号を発生するコンピュータ本体起動信号発生部と、
前記コンピュータ本体へ前記起動信号を送信するコンピュータ本体起動信号送信部とを備えたことを特徴とするタッチパネルディスプレイ。
【請求項2】
タッチパネルディスプレイに接続されるコンピュータ本体において、
前記タッチパネルディスプレイから起動を指示する起動信号を受信するコンピュータ本体起動信号受信部と、
前記起動信号を受信した場合にコンピュータ本体を起動させるように制御するコンピュータ本体起動制御部とを備えたことを特徴とするコンピュータ本体。
【請求項3】
表示部と、該表示部上に設けられたタッチパネルとを有するタッチパネルディスプレイと、該タッチパネルディスプレイに接続されるコンピュータ本体とを含むコンピュータにおいて、
前記タッチパネルディスプレイは、前記コンピュータ本体の起動を指示する起動信号を発生するコンピュータ本体起動信号発生部と、
前記コンピュータ本体へ前記起動信号を送信するコンピュータ本体起動信号送信部とを備え、
前記コンピュータ本体は、前記タッチパネルディスプレイから前記起動信号を受信するコンピュータ本体起動信号受信部と、
前記起動信号を受信した場合にコンピュータ本体を起動させるように制御するコンピュータ本体起動制御部とを備えたことを特徴とするコンピュータ。
【請求項4】
表示部と、該表示部上に設けられたタッチパネルと、コンピュータ本体起動信号発生部と、コンピュータ本体起動信号送信部とを有し、コンピュータ本体に接続されるタッチパネルディスプレイの制御方法であって、
前記コンピュータ本体起動信号発生部が、前記コンピュータ本体の起動を指示する起動信号を発生するステップと、
前記コンピュータ本体起動信号送信部が、前記コンピュータ本体へ前記起動信号を送信するステップとを含むことを特徴とするタッチパネルディスプレイの制御方法。
【請求項5】
コンピュータ本体起動信号受信部と、コンピュータ本体起動制御部とを有し、タッチパネルディスプレイに接続されるコンピュータ本体の制御方法であって、
前記コンピュータ本体起動信号受信部が、前記タッチパネルディスプレイから起動を指示する起動信号を受信するステップと、
前記コンピュータ本体起動制御部が、前記起動信号を受信した場合にコンピュータ本体を起動させるように制御するステップとを含むことを特徴とするコンピュータ本体の制御方法。
【請求項6】
請求項4に記載のタッチパネルディスプレイの制御方法を実現するためのタッチパネルディスプレイの制御プログラム。
【請求項7】
請求項5に記載のコンピュータ本体の制御方法を実現するためのコンピュータ本体の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−128632(P2010−128632A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−300412(P2008−300412)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000134109)株式会社デジタル (224)
【Fターム(参考)】