説明

ターンシグナルスイッチ装置

【課題】レバー部材が確実にキャンセル操作されるターンシグナルスイッチ装置を提供する。
【解決手段】ハウジング2内に、進退動によりキャンセル突起6aの回転軌跡に対し進退動自在であると共に、キャンセル突起6aにより回動されることにより保持体3を押圧自在なキャンセルレバー4が設けられ、ハウジング2はキャンセルレバー4の進退動を案内する案内長孔35を有し、キャンセルレバー4は案内長孔35に挿入される突部54を有し、案内長孔35には、キャンセル突起6aの回転軌跡側の端部に平面状の被当接面部35aが形成され、突部54には、キャンセルレバー4が回動中立位置のときに被当接面部35aと対向する側面に平面状の当接面部54aが形成され、キャンセルレバー4の突出部50の先端がキャンセル突起6aの回転軌跡内に進入したときに、当接面部54aと被当接面部54aが互いに当接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中立位置から少なくとも左折指示回動位置と右折指示回動位置に回動自在な操作レバーを備えるターンシグナルスイッチ装置に関し、特にステアリングを一方向に回動させた後、逆方向に回転させた際に、操作レバーが左折指示回動位置または右折指示回動位置から中立位置に自動的に復帰する機能を備えたターンシグナルスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ターンシグナルスイッチ装置は、自動車の運転席に設けられるものであって、ステアリングコラムに取付けられたハウジングに、操作レバーを回動自在に設けてある。この操作レバーを中立位置から左折指示回動位置または右折指示回動位置に回動させることにより、左折または右折の指示ランプを点滅させることができるように、ハウジング内には操作レバーの回動に伴い駆動されるスイッチが設けられる。
【0003】
操作レバーの回動方向を案内するため、ハウジング内にはカム面が設けられ、操作レバーの回動に伴い駆動される駆動体がカム面上を摺動する。また、操作レバーは、左折指示回動位置または右折指示回動位置においてラッチされるが、ハンドルを指示方向に回転させた後、逆方向に回転させることにより、左折指示回動位置または右折指示回動位置から中立位置に自動的に復帰させるキャンセル機構が、ターンシグナルスイッチ装置に設けられている。このようなキャンセル機構を備えたターンシグナルスイッチ装置としては、例えば特許文献1に挙げるようなものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−269901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ターンシグナルスイッチ装置のキャンセル機構には、ステアリングシャフトと共に回転するキャンセル突起の回転軌跡に進退動自在なレバー部材が設けられ、このレバー部材が操作レバーの回動やキャンセル突起の回動に連係して進退動及び回動し、操作レバーの自動復帰をなすように構成されている。レバー部材を進退動及び回動方向に案内するため、ハウジングには長孔が形成され、レバー部材には長孔に対して挿入される突部が形成される。
【0006】
レバー部材の突部は、長孔の長手方向に沿って摺動すると共に、長孔の端部位置で回転する。このため、従来のターンシグナルスイッチ装置では、長孔の端部位置で突部が回転しやすいように、長孔の端部は横断面が円弧状に形成されると共に、突部が円柱状に形成されていた。あるいは、長孔の端部は平面状であるが、突部は円柱状に形成されていた。
【0007】
しかし、従来の構成では、レバー部材がキャンセル突起の回転軌跡内に進入するように動作して、突部が長孔の端部に突き当たる際、両者は曲面同士で当接、あるいは曲面と平面とで当接することとなるため、レバー部材がその時点で回転して長孔の長軸方向に対し傾いてしまう可能性がある。レバー部材が正常に動作するためには、キャンセル突起の回転軌跡に対して正確な角度で進入する必要があるが、レバー部材が傾いていると、キャンセル突起に対して正常に衝当せず動作不良となるおそれがあった。
【0008】
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、レバー部材が確実にキャンセル動作されるターンシグナルスイッチ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明に係るターンシグナルスイッチ装置は、中立位置から少なくとも左折指示回動位置と右折指示回動位置に回動自在な操作レバーを備え、ステアリングシャフトの回転に伴い前記操作レバーが左折指示回動位置または右折指示回動位置から中立位置に自動復帰するターンシグナルスイッチ装置において、
前記操作レバーの基部を保持して前記操作レバーと共に回動自在な保持体と、該保持体を回動自在に保持するハウジングと、該ハウジング内に設けられて前記保持体の回動に伴い進退動及び回動自在なキャンセルレバーとを有し、前記ハウジングは、前記キャンセルレバーを前記キャンセル突起の回転軌跡側に付勢する弾性部材を保持し、
前記キャンセルレバーは、前記ステアリングシャフトと共に回転するキャンセル突起の回転軌跡に対し進退動自在とされると共に、前記キャンセルレバーが前記キャンセル突起の回転軌跡内に進入しているとき、前記キャンセル突起との衝当により回動されることで前記保持体を押圧可能となるように前記ハウジングに支持され、
前記ハウジングは前記キャンセルレバーの進退動を案内する案内長孔を有し、前記キャンセルレバーは前記案内長孔に挿入されて案内される突部を有し、
前記案内長孔には、前記キャンセル突起の回転軌跡側の端部に平面状の被当接面部が形成され、前記突部には、前記キャンセルレバーが回動中立位置のときに前記被当接面部と対向する側面に平面状の当接面部が形成され、前記キャンセルレバーが前記キャンセル突起の回転軌跡内に進入したときに、前記当接面部と被当接面部が互いに当接することを特徴として構成されている。
【0010】
また、本発明に係るターンシグナルスイッチ装置は、前記突部の当接面部は、円柱状に形成された周面の一部が切り欠かれて形成されてなることを特徴として構成されている。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るターンシグナルスイッチ装置によれば、ハウジングの案内長孔には、キャンセル突起の回転軌跡側の端部に平面状の被当接面部が形成され、キャンセルレバーの突部には、キャンセルレバーが回動方向中立位置のときに被当接面部と対向する側面に平面状の当接面部が形成され、キャンセルレバーがキャンセル突起の回転軌跡内に進入したときに、当接面部と被当接面部が互いに当接することにより、キャンセルレバーが突出方向に平行移動した際に、突部と案内長孔とが平面同士で互いに当接するから、ハウジングに対する角度が確実に定まり、キャンセルレバーが確実に所定角度でキャンセル突起の回転軌跡に進入することができ、キャンセルレバーの角度が傾くことによる動作不良を防止することができる。
【0012】
また、本発明に係るターンシグナルスイッチ装置によれば、突部の当接面部は、円柱状に形成された周面の一部が切り欠かれた形状に形成されてなることにより、案内長孔内において突部が回転することができ、キャンセルレバーの回動動作を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態におけるターンシグナルスイッチ装置の分解斜視図である。
【図2】ターンシグナルスイッチ装置の断面図である。
【図3】キャンセルレバーを下面側から見た斜視図である。
【図4】ターンシグナルスイッチ装置の底面図である。
【図5】操作レバーが中立状態から右折指示回動位置に回動操作されるまでの平面図である。
【図6】図5(a)のうちキャンセルレバーの係合突起と保持体の係合面部との係合付近拡大図である。
【図7】ハンドルを右回転させ、その後にハンドルを戻す方向に回転させるまでの平面図である。
【図8】ハンドルをさらに戻して中立位置に戻すまでの平面図である。
【図9】図8(a)の状態で操作レバーがロックされ、さらにハンドルを戻していくまでの平面図である。
【図10】ハンドルを左に回転操作した状態から戻す方向に回転させた際の平面図である。
【図11】図10(a)の状態で操作レバーがロックされ、さらにハンドルを戻していくまでの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態について図面に沿って詳細に説明する。図1には本実施形態におけるターンシグナルスイッチ装置の分解斜視図を示している。ターンシグナルスイッチ装置は、自動車のステアリングコラム内に取付けられるハウジング2と、ハウジング2から突出状に設けられて車内に露出する操作レバー1とを有して構成されている。
【0015】
操作レバー1は、図1中A1〜A4方向の4方向に回動自在とされている。このうちA1方向とA2方向は平面P1(後述する案内凸部44の軸線と直交する平面)と平行な同一平面内にあり、A3方向とA4方向は平面P1と直交する平面P2(後述するシャフト22の軸線と直交する平面)と平行な同一平面内にある。操作レバー1をA1方向またはA2方向に回動させると、左折指示回動位置または右折指示回動位置において操作レバー1がラッチされ、ターンシグナルスイッチ装置からは左折指示または右折指示の出力がなされる。
【0016】
ターンシグナルスイッチ装置は、自動車のステアリングコラムに取付けられることで、ハンドルの回転操作と共に回転するステアリングシャフトと連係する。図1中には示されていないが、ステアリングシャフトは操作レバー1が突出する側と反対側に配置され、ターンシグナルスイッチ装置を構成するキャンセルレバー4が、操作レバー1の操作及びハンドル操作に伴って、ステアリングシャフトと連動する。
【0017】
操作レバー1のA3方向及びA4方向への回動操作については、任意の機能を割り当てることができる。例えば一方の回動操作についてはラッチ可能としてヘッドライトをハイビームに切替える機能を持たせ、他方の回動操作についてはラッチせず自動復帰するようにして、操作中のみ一時的にヘッドライトを点灯する機能を持たせるなどすることができる。
【0018】
図1において、操作レバー1は手指で操作する側を省略して示しているが、操作レバー1は、根元側を構成してハウジング2内に納められる基部20と、車内に露出して運転者に操作される操作部21とを有して構成されている。
【0019】
ハウジング2は、上ケース30と下ケース33とを一体化して構成され、内部には空間が形成される。このハウジング2内の空間に、操作レバー1の基部20及び各種部品が納められる。ハウジング2内に納められる主な部品は、保持体3とキャンセルレバー4、カム部材5、第1駆動体10、第2駆動体12及び揺動レバー15である。
【0020】
保持体3は、操作レバー1の基部20を挿入可能な箱状の部材として形成されており、ハウジング2にはA1方向及びA2方向に対応するB1方向及びB2方向について回動自在となるように保持されており、操作レバー1のA1方向またはA2方向の回動操作に伴い、B1方向またはB2方向に共に回動する。基部20に形成される軸挿通部20b及び保持体3に形成される軸挿通部48にはシャフト22が挿通され、操作レバー1のA3方向またはA4方向の回動操作の際には、これを中心に基部20が保持体3に対して回動自在となっている。すなわち、操作レバー1のA3方向またはA4方向の回動操作のときには、保持体3は回動しない。
【0021】
保持体3は、基部20を納める本体部40と、本体部40からステアリングシャフト側に突出する突出面部41とを有している。保持体3の本体部40上面には、回動方向に案内をなすための案内凸部44が形成され、ハウジング2の内面に回転可能保持される。突出面部41の先端下面側には、後述する係合面部42が下方に突出・形成されており、係合面部42がキャンセルレバー4の回動によってキャンセルレバー4の係合突起53と係脱することで、キャンセルレバー4を進退動作させるようになっている。その詳細については後述する。また、突出面部41には、第2駆動体12を移動自在に挿通させる第2駆動体挿通孔41aが形成されると共に、下面にはスイッチと連係するための連係ピン43が形成されている。
【0022】
第1駆動体10は、第1弾性部材11を介して基部20に取付けられ、基部20と対向して配置されるカム部材5に対し先端部10aが押し付けられる方向に弾性付勢されている。第1駆動体10は、先端部10aがカム部材5に案内され、操作レバー1の回動操作に伴い4方向に摺動し傾倒する。カム部材5の基部20と対向する面には、操作レバー1の操作方向に対応した十字状のカム溝が形成されており、このカム溝は操作レバー1の中立位置に対応する中央部が最も凹んでいて、周辺方向に向かって操作レバー1側に向かう上り斜面となっている。第1駆動体10は、カム溝に対して弾性的に押し付けられているので、操作レバー1が4方向のいずれかに回動操作されると、第1弾性部材11の付勢力によって、操作レバー1は中立位置に復帰する方向に付勢されることとなる。
【0023】
第2駆動体12は、第2弾性部材13を介して保持体3に取付けられ、ステアリングシャフト側に向かって弾性付勢されている。第2駆動体12は、前述のように保持体3の突出面部41に形成された第2駆動体挿通孔41a内に挿通されており、第2駆動体挿通孔41aに案内されて操作レバー1側とステアリングシャフト側とにスライド移動(往復動)自在とされる。なお、第2駆動体12には、第2駆動体挿通孔41aを貫通して突出面部41の下方に突出する被押圧部12aが形成されており、この被押圧部12aがキャンセルレバー4と連係して後述するキャンセル動作などが行われる。
【0024】
キャンセルレバー4は、ステアリングシャフトに設けられてこれと共に回転するキャンセル突起6a(図5など)の回転軌跡に対し、進退動自在な突出部50と、操作レバー1側に形成される第1腕部51及び第2腕部52とを有している。第1腕部51と第2腕部52は、それぞれが突出部50の伸びる方向とは逆方向(操作レバー1側)に伸びて、全体としては操作レバー1側の面が凹状に窪んだ形状を形成している。この窪んだ形状のうち第1腕部51の第2腕部52側と対向する面は、操作レバー1が右折指示方向であるA2方向に回動操作された後にキャンセル動作が行われる際に、被押圧部12aを押圧する第1押圧面部51aであり、第1腕部51の操作レバー1側に向かう面は、操作レバー1が右折指示方向であるA2方向に回動操作された後に操作レバー1がロックされた状態でキャンセル動作が行われる際に、被押圧部12aを押圧する第2押圧面部51bである。第2腕部52には、左折指示時において同様の機能を有する第1押圧面部52a及び第2押圧面部52bが形成されている。
【0025】
また、キャンセルレバー4の上面には、操作レバー1側の端部中央部に後述する係合突起53が形成されている。係合突起53は、保持体3の回動動作に伴いその係合面部42と係脱するように構成されている。
【0026】
下ケース33には、下面に案内長孔35が形成されており、キャンセルレバー4の下面に形成される突部54(図3)が案内長孔35内をスライド移動自在でかつ回動自在となるように納められる。これにより、キャンセルレバー4は、ステアリングシャフト側と操作レバー1側とでC3方向またはC4方向に進退動自在とされると共に、案内長孔35内の任意の位置でC1方向またはC2方向に回動自在ともなっている。
【0027】
キャンセルレバー4は、ハウジング2に取付けられるコイルばねからなる第3弾性部材14により、ステアリングシャフト側に弾性付勢されている。第3弾性部材14は、下ケース33の第3弾性部材保持部36に保持され、キャンセルレバー4の進退動方向に沿って伸びるように配置される。
【0028】
ハウジング2を構成する下ケース33には、揺動レバー15を挿通させるための開口部34や、保持体3を回動方向に案内する案内凸部37も形成されている。揺動レバー15は、支軸部15aが操作レバー1の基部20に揺動自在に支持され、下部には連係部15bが形成されている。操作レバー1がA3方向またはA4方向に回動操作されると、揺動レバー15はD1方向またはD2方向に揺動することができる。
【0029】
連係部15bは、下ケース33の開口部34の下方に配置される揺動部材18に対して連係し、これを揺動させる。揺動部材18は、回動中心部18aにおいて下ケース33に揺動自在に支持され、円弧状の被連係部18cで揺動レバー15と連係し、被連係部18cの回動中心部18aとは反対側の端部に形成される突部18bが、第1スライダー16と連係する。第1スライダー16は、突部18bを挿通自在な長孔部16aを備え、揺動レバー15の揺動に伴って回動する揺動部材18によって、E1方向とE2方向に沿ってスライド移動することができる。
【0030】
基板19には、第1接点部19aと第2接点部19bとが配置され、第1スライダー16は、第1接点部19aに対して接触する接点(図示しない)を有しており、揺動レバー15のD1方向またはD2方向の揺動に伴いE1方向またはE2方向に沿ってスライド移動することにより、第1接点部19aとの接触状態を切り替えることができる。
【0031】
ハウジング2には、保持体3の回動に伴いスライドする第2スライダー17も設けられる。保持体3の下面に形成された連係ピン43は、第2スライダー17に形成される長孔部17aに挿通され、この連係ピン43により、保持体3がB1方向またはB2方向に回動することで、第2スライダー17はF2方向またはF1方向にスライド移動することができる。
【0032】
第2スライダー17にも第2接点部19bに対して接触する接点(図示しない)が設けられており、F1方向またはF2方向にスライド移動することにより、第2接点部19bとの接触状態を切り替えることができる。
【0033】
図2には、ターンシグナルスイッチ装置の断面図を示している。この図には、操作レバー1の中心軸を含む縦断面図が示されている。操作レバー1の先端部には、第1弾性部材11を介して第1駆動体10が保持されており、操作レバー1の先端部及び第1駆動体10の先端部10aは、保持体3の外に突出している。そして、第1駆動体10の先端部10aは、カム部材5のカム面部60に対して当接している。
【0034】
カム面部60は、前述の通り、操作レバー1の操作方向に対応して中央位置から4方向に伸びており、操作方向によってはラッチ用突起61を有している。図2は、操作レバー1が中立位置にある状態を表しており、第1駆動体10の先端部10aはカム面部60の中央部に位置している。
【0035】
操作レバー1を図2の状態からA1方向またはA2方向に回動操作すると、第1駆動体10は図2の紙面と垂直な方向に移動し、カム面部60の斜面を登っていく。そして、操作レバー1が左折指示回動位置または右折指示回動位置まで回動すると、第1駆動体10はラッチ用突起61に係合し、操作レバー1が固定された状態となる。手動または後述するキャンセルレバー4の動作により、操作レバー1に対し中立位置への復帰方向に力がかかると、第1駆動体10のラッチ用突起61に対する係合が解除されるので、第1駆動体10は、第1弾性部材11の付勢力によりカム面部60の斜面を下って中央位置に戻る。それに伴い、操作レバー1は中立位置に復帰する。
【0036】
操作レバー1の基部20には、前述のようにシャフト22が挿通されている。また、基部20には、前述のように揺動レバー15が揺動自在に支持されており、この揺動レバー15は第1スライダー16に連係して、操作レバー1のA3方向またはA4方向の回動操作に伴いこれをスライド移動させる。
【0037】
ハウジング2を構成する上ケース30には、内面にカム部材収納部31が形成され、カム部材5が納められている。また、上ケース30の内面には、凹状の案内凹部32も形成されており、保持体3の案内凸部44が摺動自在に納められて、保持体3を回動方向に案内する。保持体3の下部には、案内凹部45が形成されており、下ケース33の案内凸部37と摺動自在とされる。
【0038】
保持体3のカム面部60側面の下方近傍には、第2弾性部材13を保持する第2弾性部材保持部46が形成されている。第2駆動体12は第2弾性部材13を介して保持体3に支持され、被押圧部12aは保持体3の第2駆動体挿通孔41aを介して下方に突出している。図2の状態において、被押圧部12aはキャンセルレバー4の第1腕部51と第2腕部52に囲まれた領域に位置しており、キャンセルレバー4の回動に伴い第1腕部51または第2腕部52に押圧される。
【0039】
ハウジング2を構成する下ケース33には、キャンセルレバー4と対向する面の下部に第3弾性部材保持部36が形成されており、キャンセルレバー4にも第3弾性部材14を保持する保持部55が形成されていて、両者の間に第3弾性部材14が圧縮状態で設けられることで、キャンセルレバー4が突出方向に弾性付勢される。
【0040】
保持体3の先端部には、前述のように係合面部42が形成されており、操作レバー1が中立位置にあるとき、係合面部42はキャンセルレバー4の上面に形成された係合突起53に対して係合している(図6)。これにより、操作レバー1が中立位置にあるとき、キャンセルレバー4は、第3弾性部材14による弾発力(弾性付勢力)に対抗してハウジング2から突出することなく、キャンセル突起14の回転軌跡外に退避して配置されている(図4(a))。
【0041】
キャンセルレバー4の下面に設けられる突部54は、ハウジング2を構成する下ケース33の案内長孔35内に配置され、キャンセルレバー4の進退動方向の移動を可能としている。図3には、キャンセルレバー4の下面側から見た斜視図を示している。この図に示すように、キャンセルレバー4の下面に形成される突部54は、円柱の周面の一部を切り欠いた形状を有しており、切り欠かれた周面は平面状の当接面部54aとなっている。当接面部54aは、キャンセルレバー4が回動方向において中立位置のとき、キャンセル突起6aの回転軌跡側に向かって面するように形成されており、後述する被当接面部35aと平行状態で対向している。
【0042】
図4には、ターンシグナルスイッチ装置の底面図を示している。図4(a)は操作レバー1が中立位置にあり、キャンセルレバー4の突出部50がキャンセル突起6aの回転軌跡内に進入していない状態を、図4(b)は操作レバー1が回動操作位置にあり、キャンセルレバー4がキャンセル突起6aの回転軌跡内に進入した状態を、それぞれ示している。図4(a)に示すように、ハウジング2を構成する下ケース33に形成される案内長孔35は、その長軸方向の軸線が、キャンセル突起6aの回転軌跡の中心(図示略)を通るように形成され、中立位置にあるキャンセルレバー4の突出部50の伸びる方向と一致しており、キャンセル突起6aの回転軌跡側の端部に、平面状とされた被当接面部35aを有している。被当接面部35aは、案内長孔35の長軸と直交するように形成されている。上述のように、キャンセルレバー4の突部54は、キャンセルレバー4が中立位置にあるとき、キャンセル突起6aの回転軌跡側に向かって面する当接面部54aを有しているから、これら被当接面部35aと当接面部54aは、互いに平行状態で対向している。
【0043】
キャンセルレバー4の突出部50が、キャンセル突起6aの回転軌跡内に進入すると、図4(b)に示すようにキャンセルレバー4の突部54は案内長孔35の長手方向に摺動し、当接面部54aが被当接面部35aに対して当接する。
【0044】
したがって、当接面部54aと被当接面部35aは、平面同士で互いに当接するから、キャンセルレバー4が突出方向に平行移動して突出部50がキャンセル突起6aの回転軌跡内に進入した際に、キャンセルレバー4の突出部50が、案内長孔35の長軸に対して傾くことがない。すなわち、突部54と案内長孔35とが平面同士で互いに当接するため、キャンセルレバー4の先端部50が、案内長孔35の長軸方向に対して傾くことがなく、その長軸方向に沿うように突出してキャンセル突起6aの回転軌跡内に進入することができるので、ハウジング2に対する角度が確実に定まることとなる。これにより、キャンセルレバー4が確実に所定角度でキャンセル突起6aの回転軌跡に進入することができ、キャンセルレバー4の角度が傾くことによる動作不良を防止することができる。
【0045】
一方で、突部54の周面は全体としては円柱状に形成されており、その一部が当接面部54aとなっており、またキャンセル突起6aがキャンセルレバー4を押圧する力は十分に大きいので、キャンセル突起6aがキャンセルレバー4に衝当した際には、突部54は案内長孔35に対して回転することができ、キャンセルレバー4を回動させることができる。
【0046】
次に、ターンシグナルスイッチ装置の動作について説明する。まず、操作レバー1を右折指示方向に回動操作してハンドルを右方向に回転させ、その後ハンドルを戻して操作レバー1が自動的に中立位置に復帰するまでの動作を説明する。図5には、操作レバー1が中立状態から右折指示回動位置に回動操作されるまでの平面図を示している。図5〜図11の各図は、図1のターンシグナルスイッチ装置を裏側からみた図、すなわち、図1中の矢印A3の方向にみた図なので、各図において、操作レバー1の左折指示の回動方向(A1方向)は図中時計回りの方向となり、一方、操作レバー1の右折指示の回動方向(A2方向)は反時計回りの方向となる。また、以下の各図においては、内部機構を実線で示すと共に、一部の部品等については省略して示している。
【0047】
また、各図中にはステアリングシャフトと共に回動するキャンセルカム部材6が図示されている。キャンセルカム部材6は、図示方向においてリング状をなすように形成されているが、図では一部を省略している。また、キャンセルカム部材6の外周縁部には、キャンセル突起6aが形成されている。すなわち、ハンドルが操作されキャンセルカム部材6が回転することによる外周縁部の軌跡が、キャンセル突起6aの回転軌跡となる。
【0048】
図5(a)は、操作レバー1が中立位置にある状態を示している。このとき、キャンセルレバー4は、係合突起53が保持体3の係合面部42に係合した状態となっていて、第3弾性部材14による付勢に対抗して停止した状態となっている。また、この際、キャンセルレバー4の突出部50は、先端がハウジング2内に納まっており、キャンセル突起6aの回転軌跡外に配置された状態となっている。
【0049】
図5(a)では、ハンドルも中立位置にあるものとしている。このとき、キャンセルカム部材6のキャンセル突起6aは、キャンセルレバー4の突出部50先端と対向した位置に配置されている。
【0050】
図6には、図5(a)のうちキャンセルレバー4の係合突起53と保持体3の係合面部42との係合付近拡大図を示している。本図においては、第3弾性部材14などを省略している。この図に示すように、キャンセルレバー4の係合突起53は、三角柱形状を有してなり、その横断面三角形の頂部がキャンセル突起6a側であるC3方向に向かうカム面をなすように配置されている。一方、保持体3の係合面部42は、操作レバー1側に面する横断面円弧状のカム面をなしており、係合面部42および係合突起53のカム面同士が当接し、両者が係合している。この状態でキャンセルレバー4は、第3弾性部材14の付勢に対抗した状態で、突出部50がキャンセル突起14の回転軌跡外に退避して配置された状態となっている。
【0051】
図6の状態から、保持体3がB1方向またはB2方向に回動すると、係合突起53は係合面部42の形状に沿って摺動し、やがて係合面部42の端部から外れると、両者の係合状態が解除され、キャンセルレバー4の係合面部42による第3弾性部材14の付勢に対抗した状態が解除される。図5では、保持体3はB2方向に回動する。
【0052】
図5(b)は、操作レバー1を右折指示回動位置に回動操作した状態を示している。操作レバー1が右折指示回動位置に回動操作されると、係合突起53は保持部36の係合面部42から外れた状態となり、前述のように係合面部42により第3弾性部材14の付勢に対抗した状態が解除されている。
【0053】
このとき、キャンセル突起6aがキャンセルレバー4の突出部50先端と対向した位置にあるので、キャンセルレバー4はキャンセル突起6aの周面に当接し、第3弾性部材14により押し付けられた状態となる。また、保持体3の回動に伴い、保持体3に設けられた被押圧部12aが、第1腕部51の第1押圧面部51aに当接、あるいは近接した状態となる。なお、このとき、キャンセルレバー4の下面側に形成された突部54は、ハウジング2の案内長孔35内の中間位置に配置された状態となっている。
【0054】
図7には、ハンドルを右回転させ、その後にハンドルを戻す方向に回転させるまでの平面図を示している。図7(a)は、ハンドルを右回転させた状態を示している。ハンドルを右回転させてステアリングシャフトが右回転すると、それにつれてキャンセルカム部材6も右回転する。したがって、キャンセル突起6aもキャンセルレバー4の突出部50先端部と対向した位置から外れるので、第3弾性部材14の付勢によりキャンセルレバー4は、突出部50がハウジング2から突出し、キャンセル突起6aの回転軌跡内に進入する。このとき、キャンセルレバー4は下面の突部54がハウジング2の案内長孔35に案内されて、C3方向に移動する。
【0055】
図7(b)は、ハンドルを戻す過程を示している。図7(a)のようにハンドルを右回転させると、キャンセルレバー4の突出部50はキャンセル突起6aの回転軌跡内に進入するので、その後にハンドルを戻すと、キャンセル突起6aはキャンセルレバー4の突出部50に当接する。図7(b)はそのときの状態を表しており、これよりさらにハンドルを戻す方向に回転させることで、キャンセル突起6aはキャンセルレバー4を押圧し、これを回動させる。
【0056】
図8には、ハンドルをさらに戻して中立位置に戻すまでの平面図を示している図8(a)は、図7(b)からさらにハンドルを戻した状態を示している。ハンドルを戻していくと、キャンセル突起6aによりキャンセルレバー4の突出部50の側面が押圧されて、キャンセルレバー4はC2方向に回動する。それにより、キャンセルレバー4の第1腕部51に形成された第1押圧面部51aは、保持体3に設けられた被押圧部12aの側面を押圧する。これにより、保持体3はB1方向に回動し、それに伴って操作レバー1はA1方向に回動しようとするから、右折指示回動位置におけるカム面部60でのラッチ状態が解除され、第1駆動体10の付勢力により操作レバー1は中立位置に復帰するようにA1方向に回動する。
【0057】
図8(a)の状態からは、第1弾性部材11の付勢力によって、操作レバー1は自動的に中立位置に復帰していき、それに伴い保持体3も元の位置に戻るように回動する。図8(a)の状態において、キャンセルレバー4の係合突起53は、保持体3の係合面部42の端部にかかっているから、キャンセル突起6aによりキャンセルレバー4の突出部50の側面(第1押圧面部51a)が押圧されて保持体3がB1方向に回転して元の位置に戻るのに伴い、係合突起53が係合面部42の端部からその中央部へと移動して、キャンセルレバー4も係合面部42に押圧されながら回動及び退出動して、元の位置に戻っていく。
【0058】
図8(b)は、ハンドルを中立位置まで戻した状態を示している。このとき、各部品の配置は、操作レバー1を回動操作させる前の状態である図5(a)と同じ状態となっており、操作レバー1及びハンドルがいずれも中立位置となっているから、これで操作レバー1のキャンセル動作が終了する。
【0059】
操作レバー1を右折指示回動位置に回動操作させてハンドルを右回転させ、その後にハンドルを戻す際に、通常であればこれまで説明したようにキャンセルレバー4の働きにより操作レバー1が復帰動作されるが、何らかの原因で操作レバー1がロックされていると、キャンセルレバー4の動作もロックされ、一方でキャンセルカム部材6はハンドルの回転と共に回転するから、キャンセルレバー4がキャンセル突起6aからの力も受け続けることになり、キャンセルレバー4あるいはその他の部品が破損する可能性がある。これを防止するため、操作レバー1がロックされた状態であっても、キャンセルレバー4がキャンセル突起6aから一定の力を受けた場合には、回動して力を逃がすように構成している。その動作について説明する。
【0060】
図9には、図8(a)の状態で操作レバー1がロックされ、さらにハンドルを戻していくまでの平面図を示している。図8(a)の状態で操作レバー1がロックされたまま、ハンドルを戻すと、キャンセルカム部材6は回転するから、キャンセル突起6aによりキャンセルレバー4はC2方向に回動されるが、操作レバー1がロックされているから保持体3は回動しない。キャンセルレバー4の第1押圧面部51aに押圧される被押圧部12aは、第2駆動体12が第2弾性部材13を介して保持体3に取付けられているから、保持体3が回動しなくても第2弾性部材13に対抗する力がかかれば、操作レバー1側に向かって移動することができる。
【0061】
保持体3が回動しないままキャンセルレバー4が回動すると、図9(a)に示すように、キャンセルレバー4の押圧面部51aは、被押圧部12aを第2弾性部材13の付勢力に対抗して操作レバー1側に押圧する。第2弾性部材13の付勢に対抗できる力が加わり続けると、キャンセルレバー4はそのままC2方向に回動し続ける。
【0062】
図9(b)には、図9(a)からさらにハンドルを戻した状態を示している。図9(a)の状態からさらにハンドルを戻すと、被押圧部12aはキャンセルレバー4の第1腕部51に形成された第1押圧面部51aから第2押圧面部51bに押圧され、キャンセルレバー4の回動に伴い第2押圧面部51bからさらに押圧される。キャンセルレバー4が回動を続けると、突出部50がキャンセル突起6aの回転軌跡から外れるので、それ以上キャンセル突起6aにより押圧されることがないようにすることができる。これによって、キャンセルレバー4がキャンセル突起6aから力を受けた際に、操作レバー1が回動しなくても、キャンセルレバー4は回動し続けることができ、突出部50をキャンセル突起6aの回転軌跡から待避させることができるので、部品の破損を防止することができる。
【0063】
図5から図9では、ハンドルを右に回転操作して、その後、元に戻す操作を行った場合の動作について説明したが、ハンドルを左に回転操作して、その後、元に戻す動作を行った場合の動作は、各部品の動作方向が反対である他は、同様であるので、以下簡単に説明する。操作レバー1を図5(a)の状態から左折指示回動位置に回動させると、保持体3のB1方向への回動に伴い、保持体3の係合面部42とキャンセルレバー4の係合突起53との係合が解除され、キャンセルレバー4の第3弾性部材14に対抗する支持が解除される。この状態でハンドルを左回転すると、キャンセル突起6aも回転して、キャンセルレバー4の突出部50は、第3弾性部材14の付勢力によりキャンセル突起6aの回転軌跡内に進入する。
【0064】
図10には、ハンドルを左に回転操作した状態から戻す方向に回転させた際の平面図を示している。図10(a)は、ハンドルを戻していく際、キャンセル突起6aがキャンセルレバー4の突出部50に当接したときの状態を示している。このとき、キャンセルレバー4はC1方向に回動し、第2腕部52の第1押圧面部52aにより、保持体3に設けられた第2駆動体12の被押圧部12aを押圧する。それによって、保持体3はB2方向に回動し、操作レバー1をA2方向に回動させる。
【0065】
操作レバー1がA2方向に回動しようとすると、左折指示回動位置におけるカム面部60でのラッチ状態が解除され、第1駆動体10の付勢力により操作レバー1は中立位置に復帰するようにA2方向に回動する。これに伴い、保持体3及びキャンセルレバー4も元の位置に戻って、図10(b)の状態を経て、図8(b)と同じ状態に復帰する。
【0066】
図11には、図10(a)の状態で操作レバー1がロックされ、さらにハンドルを戻していくまでの平面図を示している。これも図9で説明した場合と同様で、図11(a)に示すように、キャンセル突起6aによりキャンセルレバー4がC1方向に回動されて、かつ保持体3が回動しないと、キャンセルレバー4は第2弾性部材13の付勢に対抗して、第2腕部52により第2駆動体12の被押圧部12aを押圧する。
【0067】
図11(b)には、図11(a)からさらにハンドルを戻した状態を示している。図11(a)の状態からさらにハンドルを戻すと、キャンセルレバー4の第2腕部52を構成する第2押圧面部52bにより、被押圧部12aが操作レバー1側に押圧され、キャンセルレバー4を回動自在とする。キャンセルレバー4が回動を続けることで、図11(b)のように突出部50がキャンセル突起6aの回転軌跡から外れる。これにより、操作レバー1がロックされていても、キャンセルレバー4が回動でき、部品の破損を防止できる。
【0068】
本実施形態のターンシグナルスイッチ装置は、以上のような構成及び動作をなすものであり、これにより以下のような効果が得られる。まず、キャンセルレバー4をキャンセル突起6aの回転軌跡側に弾性付勢する第3弾性部材14が、キャンセルレバー4の進退動方向に伸び、キャンセルレバー4の操作レバー1側面を押圧するコイルバネからなることにより、キャンセルレバー4の付勢をなすための部材のスペース効率を向上させてハウジング2の小型化を図ることができることができると共に、1つのコイルばねで構成できるので、簡易な構成で部品点数を増加させることもないようにすることができる。
【0069】
また、保持体3に第2弾性部材13により付勢された第2駆動体12を設け、キャンセルレバー4に対する過負荷に対し、第2駆動体12が移動できるようにしたことにより、操作レバー1のカム面部60に対する弾性付勢と、過負荷に対抗する弾性付勢とを分離することができ、それぞれに付勢力を設定できるので、設計の自由度を高くすることができる。
【0070】
また、カム面部60には操作レバー1の第1平面内の動作(A1方向及びA2方向)及び第2平面内の動作(A3方向及びA4方向)にそれぞれ沿うカム溝が形成されているので、各平面内の動作毎にカム面部60を有する部品を設ける必要がなく、部品点数を減らすことができると共に、スペース効率を向上させて特に奥行方向の省スペース化を図ることができる。
【0071】
また、ハウジング2の案内長孔35には、キャンセル突起6aの回転軌跡側の端部に平面状の被当接面部35aが形成され、キャンセルレバー4下面の突部54には、キャンセルレバー4が回動中立位置のときに被当接面部35aと対向する側面に平面状の当接面部54aが形成され、キャンセルレバー4がキャンセル突起6aの回転軌跡内に進入したときに、突部54と案内長孔35とが平面同士で互いに当接するため、キャンセルレバー4の先端部50が、案内長孔35の長軸方向に対して傾くことがなく、その長軸方向に沿うように突出してキャンセル突起6aの回転軌跡内に進入することができるので、キャンセルレバー4が確実にキャンセル動作されるようにすることができる。
【0072】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用されうるものである。
【符号の説明】
【0073】
1 操作レバー
2 ハウジング
3 保持体
4 キャンセルレバー
5 カム部材
6 キャンセルカム部材
6a キャンセル突起
10 第1駆動体
11 第1弾性部材
12 第2駆動体
12a 被押圧部
13 第2弾性部材
14 第3弾性部材
20 基部
21 操作部
30 上ケース
33 下ケース
35 案内長孔
36 第3弾性部材保持部
40 本体部
41 突出面部
41a 第2駆動体挿通孔
42 係合面部
43 連係ピン
50 突出部
51 第1腕部
51a 第1押圧面部
51b 第2押圧面部
52 第2腕部
52a 第1押圧面部
52b 第2押圧面部
53 係合突起
54 下突部
55 保持部
60 カム面部
61 ラッチ用突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中立位置から少なくとも左折指示回動位置と右折指示回動位置に回動自在な操作レバーを備え、ステアリングシャフトの回転に伴い前記操作レバーが左折指示回動位置または右折指示回動位置から中立位置に自動復帰するターンシグナルスイッチ装置において、
前記操作レバーの基部を保持して前記操作レバーと共に回動自在な保持体と、該保持体を回動自在に保持するハウジングと、該ハウジング内に設けられて前記保持体の回動に伴い進退動及び回動自在なキャンセルレバーとを有し、前記ハウジングは、前記キャンセルレバーを前記キャンセル突起の回転軌跡側に付勢する弾性部材を保持し、
前記キャンセルレバーは、前記ステアリングシャフトと共に回転するキャンセル突起の回転軌跡に対し進退動自在とされると共に、前記キャンセルレバーが前記キャンセル突起の回転軌跡内に進入しているとき、前記キャンセル突起との衝当により回動されることで前記保持体を押圧可能となるように前記ハウジングに支持され、
前記ハウジングは前記キャンセルレバーの進退動を案内する案内長孔を有し、前記キャンセルレバーは前記案内長孔に挿入されて案内される突部を有し、
前記案内長孔には、前記キャンセル突起の回転軌跡側の端部に平面状の被当接面部が形成され、前記突部には、前記キャンセルレバーが回動中立位置のときに前記被当接面部と対向する側面に平面状の当接面部が形成され、前記キャンセルレバーが前記キャンセル突起の回転軌跡内に進入したときに、前記当接面部と被当接面部が互いに当接することを特徴とするターンシグナルスイッチ装置。
【請求項2】
前記突部の当接面部は、円柱状に形成された周面の一部が切り欠かれて形成されてなることを特徴とする請求項1記載のターンシグナルスイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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