ダウンリンクとアップリンクに関してリンクアンバランスを有するパワー制御
【課題】ダウンリンクとアップリンクに関してリンクアンバランスを有する場合の送信パワーを制御する。
【解決手段】ULパワー制御において、UEは、DLサービングセル110およびULサービングセル112から、第1のUL TPCコマンドおよび第2のUL TPCコマンドを受信し、これらのUL TPCコマンドに基づきORオブザUPsルールに従いその送信パワーを調整する。DLパワー制御において、UEは、DLサービングセル110およびULサービングセル112の両方の受信信号品質に基づき、DL TPCコマンドを生成する。パワー制御は、DLサービングセルおよびULサービングセルに対し独立に実行される。共同DL TPCコマンドはORオブザUPsに従いDLサービングセルおよびULサービングセルのそれぞれの受信信号品質に基づき、TPCコマンドを組み合わせることによって生じる。
【解決手段】ULパワー制御において、UEは、DLサービングセル110およびULサービングセル112から、第1のUL TPCコマンドおよび第2のUL TPCコマンドを受信し、これらのUL TPCコマンドに基づきORオブザUPsルールに従いその送信パワーを調整する。DLパワー制御において、UEは、DLサービングセル110およびULサービングセル112の両方の受信信号品質に基づき、DL TPCコマンドを生成する。パワー制御は、DLサービングセルおよびULサービングセルに対し独立に実行される。共同DL TPCコマンドはORオブザUPsに従いDLサービングセルおよびULサービングセルのそれぞれの受信信号品質に基づき、TPCコマンドを組み合わせることによって生じる。
【発明の詳細な説明】
【優先権の主張】
【0001】
[I.35U.S.C.§119の下の優先権の主張]
本特許出願は、この譲受人に譲渡され、参照によりここに明示的に組み込まれる、2007年2月13日に出願された「WCDMAにおけるパワー制御(POWER CONTROL IN WCDMA)」と題された仮米国出願第60/889,691号の優先権を主張する。
【背景】
【0002】
[I.分野]
本開示は、一般に通信に関し、より具体的にはワイヤレス通信についての送信パワーを制御するための技法に関する。
【0003】
[II.背景]
ワイヤレス通信ネットワークは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなど、様々な通信サービスを提供するために広範に展開される。これらのワイヤレスネットワークは、使用可能なネットワークリソースを共用することにより複数の(multiple)ユーザをサポートすることができる多元接続ネットワーク(multiple-access networks)とすることができる。そのような多元接続ネットワークの例は、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access)(CDMA)ネットワークと、時分割多元接続(Time Division Multiple Access)(TDMA)ネットワークと、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access)(FDMA)ネットワークと、直交FDMA(Orthogonal FDMA)(OFDMA)ネットワークと、単一キャリアFDMA(Single-Carrier FDMA)(SC−FDMA)ネットワークと、を含む。
【0004】
ワイヤレス通信ネットワークにおいて、ノードB(Node B)は、ダウンリンクおよびアップリンク上でユーザ装置(user equipment)(UE)と通信することができる。ダウンリンク(または順方向リンク)は、ノードBからUEへの通信リンクを意味し、そしてアップリンク(または逆方向リンク)は、UEからノードBへの通信リンクを意味する。ノードBは、複数のUEに対してデータとシグナリング(signaling)とを送信することができる。そのUEに対するダウンリンク送信についての望ましい信頼性を達成しながら、できる限り少ない送信パワーを使用して各UEに対して送信することが望ましいこともある。これにより、ノードBは、より多くのUEをサーブする(serve)ことができるようになり得る。複数のUEはまた、ノードBに対して同時に送信することもできる。各UEが、ノードBに対するアップリンク送信についての望ましい信頼性を達成しながら、できる限り少ない送信パワーを使用して送信することが望ましいこともある。これは、他のUEに対する干渉を低減させ、そしてシステム性能を改善することができる。
【発明の概要】
【0005】
ダウンリンクおよびアップリンクに関する送信パワーを制御するための技法が、ここに説明される。リンクアンバランス(link imbalance)に起因して、1つのセルは、UEについての最良のダウンリンクを有することができ、そして、UEについてのダウンリンク(DL)サービングセル(serving cell)として選択されることができる。別のセルは、UEについての最良のアップリンクを有することができ、そして、UEについてのアップリンク(UP)サービングセルとして選択されることができる。
【0006】
一態様においては、パワー制御は、信頼できる無線リンクがDLサービングセルとULサービングセルとの両方について得られることができるように実行されることができる。リンクアンバランスを有するULパワー制御の一設計においては、UEは、DLサービングセルから第1のUL送信パワー制御(transmit power control)(TPC)コマンドを受信することができ、そしてULサービングセルから第2のUL TPCコマンドを受信することができる。UEは、第1および第2のUL TPCコマンドに基づいて、そしてORオブザUPsルール(OR-of-the-UPs rule)に従って、その送信パワーを調整することができる。UEは、いずれかのUL TPCコマンドが、送信パワーにおける増大を指示する場合に、その送信パワーを増大させることができ、そして両方のUL TPCコマンドが送信パワーにおける低減を指示する場合に、その送信パワーを低減させることができる。これは、DLサービングセルとULサービングセルとの両方がUEによって送信されるシグナリングを確実に受信することができることを保証することができる。
【0007】
リンクアンバランスを有するDLパワー制御の一設計においては、UEは、DLサービングセルの受信信号品質(received signal quality)を決定することができ、そしてULサービングセルの受信信号品質を決定することもできる。UEは、DLサービングセルとULサービングセルとの両方の受信信号品質に基づいてDL TPCコマンドを生成することができる。例えば、UEは、DLサービングセルの受信信号品質に基づいて第1のTPCコマンドを生成することができ、そしてULサービングセルの受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成することができる。次いで、UEは、第1および第2のTPCコマンドに基づいて、そしてORオブザUPsルールに従ってDL TPCコマンドを生成することができる。UEは、DLサービングセルとULサービングセルとの両方に対してDL TPCコマンドを送信することができる。これは、UEが、DLサービングセルとULサービングセルとによって送信されるシグナリングを確実に受信することができることを保証することができる。
【0008】
別の態様においては、パワー制御は、DLサービングセルとULサービングセルとについて独立に実行されることができる。DLパワー制御では、UEは、このセルについての受信信号品質に基づいてDLサービングセルについての第1のDL TPCコマンドを生成することができる。UEは、このセルについての受信信号品質に基づいてULサービングセルについての第2のDL TPCコマンドを生成することができる。UEは、DLサービングセルに対して第1のDL TPCコマンドを送信することができ、そしてULサービングセルに対して第2のDL TPCコマンドを送信することができる。各セルは、UEによってそのセルに送信されたDL TPCコマンドに基づいてUEについてのその送信パワーを調整することができる。ULパワー制御では、UEは、そのセルから受信されたUL TPCコマンドに基づいて各セルについてのその送信パワーを調整することができる。
【0009】
さらに別の態様においては、UEについての最良のアップリンクを有するセルは、UEについてのDLサービングセルとULサービングセルとの両方として選択されることができる。これは、アップリンク上でUEによって送信されるシグナリングが、選択されたサービングセルによって確実に受信されることができることを保証することができる。
【0010】
さらに別の態様においては、異なるセルは、UEに対してUL TPCコマンドを送信するために異なる変調スキームを使用することができる。1つまたは複数のセル(例えば、最良のアップリンクを有するセル)は、2相位相偏移変調(binary phase shift keying)(BPSK)を使用して、UEに対してUL TPCコマンドを送信することができる。他のセルは、オンオフ変調(on-off keying)(OOK)を使用して、UEに対してUL TPCコマンドを送信することができる。これらのセルは、UEに対して多数のUPコマンドを送信することができる。各UPコマンドは、オフ信号値(off signal value)を使用して送信されることができ、そしてそれ故に、UPコマンドが送信されるときに送信パワーは、一般的な場合に消費されない可能性がある。
【0011】
本開示の様々な態様および特徴は、下記にさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、ワイヤレス通信ネットワークを示している。
【図2A】図2Aは、いくつかのダウンリンク物理チャネルとアップリンク物理チャネルとを示している。
【図2B】図2Bは、ダウンリンク物理チャネルを示している。
【図2C】図2Cは、アップリンク物理チャネルを示している。
【図3】図3は、UEと、DLサービングセルおよびULサービングセルと、の間の通信を示している。
【図4】図4は、リンクアンバランスに適したULパワー制御メカニズムを示している。
【図5】図5は、リンクアンバランスに適したDLパワー制御メカニズムを示している。
【図6】図6は、リンクアンバランスを有するULパワー制御を実行するためのプロセスを示している。
【図7】図7は、リンクアンバランスを有するDLパワー制御を実行するためのプロセスを示している。
【図8】図8は、リンクアンバランスを有するDLパワー制御を実行するための別のプロセスを示している。
【図9】図9は、DLパワー制御とULパワー制御とを独立に実行するためのプロセスを示している。
【図10】図10は、リンクアンバランスシナリオにおける別々のDLサービングセルとULサービングセルとを示している。
【図11】図11は、リンクアンバランスを有する単一のサービングセルを選択するためのプロセスを示している。
【図12】図12は、異なる変調スキームを用いて送信されたTPCコマンドを受信するためのプロセスを示している。
【図13】図13は、UE、2つのノードB、およびネットワークコントローラの、ブロック図を示している。
【詳細な説明】
【0013】
ここにおいて説明されるパワー制御技法は、CDMAネットワーク、TDMAネットワーク、FDMAネットワーク、OFDMAネットワーク、SC−FDMAネットワークなど、様々なワイヤレス通信ネットワークについて使用されることができる。用語「ネットワーク」および「システム」は、多くの場合に交換可能に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(UTRA)、cdma2000などの無線技術をインプリメントすることができる。UTRAは、広帯域(Wideband)−CDMA(W−CDMA)と、他のCDMAの変形と、を含む。cdma2000は、IS−2000規格と、IS−95規格と、IS−856規格と、をカバーする。TDMAネットワークは、移動体通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communications)(GSM(登録商標))などの無線技術をインプリメントすることができる。OFDMAネットワークは、進化型(Evolved)UTRA(E−UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband)(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュ(Flash)−OFDM(登録商標)などの無線技術をインプリメントすることができる。UTRAとE−UTRAとは、ユニバーサルモバイル電気通信システム(Universal Mobile Telecommunication System)(UMTS)の一部分である。E−UTRAはまた、3GPP長期展開(Long Term Evolution)(LTE)としても知られており、そしてUMTSの来るべきリリースである。UTRAと、E−UTRAと、GSMとは、「第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project)」(3GPP)と名付けられる組織からのドキュメントの中で説明される。cdma2000と、UMBとは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2(3rd Generation Partnership Project 2)」(3GPP2)と名付けられる組織からのドキュメントの中で説明される。これらの様々な無線技術と無線規格とは、当技術分野において知られている。明確にするために、本技法のある種の態様は、W−CDMAを利用するUMTSネットワークについて下記に説明され、そしてUMTS技術は、下記の説明の多くにおいて使用される。
【0014】
図1は、ワイヤレス通信ネットワーク100を示しており、このワイヤレス通信ネットワークは、UMTSにおけるユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(Universal Terrestrial Radio Access Network)(UTRAN)と称されることもできる。ワイヤレスネットワーク100は、多数のUEについての通信をサポートすることができる多数のノードBを含むことができる。簡単にするために、3つのノードB110、112、および114と、1つのUE120とだけが、図1に示されている。
【0015】
ノードBは、一般にUEと通信する固定局であり、そして進化型(evolved)ノードB(eNode B)、基地局、アクセスポイントなどと称されることもできる。各ノードBは、特定の地理的エリア102についての通信カバレージを提供し、そしてカバレージエリア内に位置するUEについての通信をサポートする。ノードBのカバレージエリアは、複数の(例えば、3つの)より小さなエリアに分割されることができ、より小さな各エリアは、それぞれのノードBサブシステムによってサーブされることができる。用語「セル」は、その用語が使用される文脈に応じて、このカバレージエリアをサーブするノードBおよび/またはノードBサブシステムの最小のカバレージエリアを意味することができる。図1に示される例においては、ノードB110は、セルA1、A2、およびA3をサーブし、ノードB112は、セルB1、B2、およびB3をサーブし、そしてノードB114は、セルC1、C2、およびC3をサーブする。
【0016】
一般に、任意の数のUEは、ワイヤレスネットワーク全体を通して分散させられることができ、そして各UEは、固定型またはモバイルとすることができる。UEはまた、移動局、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局などと称されることもできる。UEは、セルラ電話、携帯型個人情報端末(personal digital assistant)(PDA)、ワイヤレスデバイス、ハンドヘルドデバイス、ワイヤレスモデム、モデムカード、ラップトップコンピュータなどとすることができる。UEは、与えられた任意の瞬間にダウンリンク(DL)および/またはアップリンク(UL)の上で1つまたは複数のノードBと通信することができる。ここにおける説明においては、DLサービングセルは、UEに対してダウンリンク上でデータを送信するように指定されるセルであり、そしてULサービングセルは、UEからアップリンク上でデータを受信するように指定されるセルである。DLサービングセルと、ULサービングセルとは、アップリンクとダウンリンクとがバランスされる一般的なシナリオにおいて、同じセルとすることができる。DLサービングセルと、ULサービングセルとは、1つのセルが、UEについての最良のダウンリンクを有し、そして別のセルが、UEについての最良のアップリンクを有するリンクアンバランスシナリオにおいて、異なるセルとすることができる。
【0017】
ワイヤレスネットワーク100は、3GPPによって説明されるこれらのネットワークエンティティなど、他のネットワークエンティティを含むこともできる。ネットワークコントローラ130は、ノードBに結合し、そしてこれらのノードBについての協調と制御とを提供することができる。ネットワークコントローラ130は、単一のネットワークエンティティ、またはネットワークエンティティの集まりとすることができる。例えば、ネットワークコントローラ130は、1つまたは複数の無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controllers)(RNCs)を備えることができる。ネットワークコントローラ130は、パケット経路指定(packet routing)、ユーザ登録、モビリティ管理など、様々な機能をサポートするネットワークエンティティを含むことができるコアネットワークに結合することができる。
【0018】
3GPPリリース5およびそれ以降は、高速ダウンリンクパケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access)(HSDPA)をサポートする。3GPPリリース6およびそれ以降は、高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed Uplink Packet Access)(HSUPA)をサポートする。HSDPAとHSUPAとは、それぞれダウンリンクとアップリンクとの上で高速パケットデータ送信を可能にするチャネルおよびプロシージャの組である。
【0019】
UMTSは、ダウンリンクとアップリンクとの上でデータとシグナリングとを送信するために様々な物理チャネルを使用する。シグナリングは、制御情報、フィードバック情報、オーバーヘッド情報などと称されることもできる。シグナリングは、ユーザデータまたはパイロットではない任意の情報を含むことができる。各リンクについての物理チャネルは、異なるチャネル化コード(channelization codes)を用いてチャンネル化され、そしてそれ故にコードドメインにおいて互いに直交している。表1は、HSDPAとHSUPAとについて使用される物理チャネルを含めて、3GPPリリース6におけるいくつかの物理チャネルをリストアップしたものである。
【表1】
【0020】
UE120は、ダウンリンクとアップリンクとの上で1つまたは複数のセルと通信することができる。DLパワー制御は、ダウンリンク上のセルの送信パワーを調整するために使用されることができる。ULパワー制御は、アップリンク上のUE120の送信パワーを調整するために使用されることができる。DLパワー制御と、ULパワー制御とは、表2に要約されるように実行されることができる。
【表2】
【0021】
DL TPCコマンドは、UEによって送信されるTPCコマンドであり、そしてダウンリンク上の送信のためにセルの送信パワーを調整するために使用されることができる。UL TPCコマンドは、セルによって送信されるTPCコマンドであり、そしてアップリンク上の送信のためにUEの送信パワーを調整するために使用されることができる。TPCコマンドは、(i)例えば、0.5dBや1.0dBなど、あらかじめ決定された量だけ、送信パワーにおける増大を指示するUPコマンド(UP command)、あるいは(ii)例えば、あらかじめ決定された量だけ、送信パワーにおける低減を指示するDOWNコマンド(DOWN command)のいずれかとすることができる。
【0022】
UE120は、DPCCH上でDL TPCコマンドとパイロットとを送信することができる。DL TPCコマンドとパイロットとの送信パワーは、DL TPCコマンドについての望ましい信頼性を達成するように、例えば、DL TPCコマンドについてのターゲットエラーレート(target error rate)を達成するように、調整されることができる。各セルは、F−DPCH上で異なるUEについてのUL TPCコマンドを送信することができる。UL TPCコマンドの送信パワーは、UL TPCコマンドについての望ましい信頼性を達成するように調整されることができる。
【0023】
図2Aは、P−CCPCH、F−DPCHおよびDPCCHのタイミング図を示している。送信のための時系列は、無線フレームに分割される。各無線フレームは、10ミリ秒(ms)の存続時間を有し、そして12−ビットのシステムフレーム番号(system frame number)(SFN)によって識別される。各無線フレームは、15スロットに分割され、これらのスロットは、スロット0からスロット14としてラベル付けされる。各スロットは、0.667msの存続時間を有し、そして3.84Mcpsにおいて2560チップを含んでいる。
【0024】
各セルは、ダウンリンク上でP−CCPCHを送信することができる。P−CCPCHは、ダウンリンク物理チャネルについてのタイミング基準として直接に使用され、そしてアップリンク物理チャネルについてのタイミング基準として間接に使用される。各セルは、ダウンリンク上でF−DPCHを送信することもできる。F−DPCHは、P−CCPCHのフレーム境界からτDPCH,nだけ遅延させられることができる。UE120は、アップリンク上でDPCCHを送信することができる。DPCCHは、F−DPCHのフレーム境界からT0=1024チップだけ遅延させられることができる。
【0025】
図2Bは、F−DPCHの1スロットを示している。F−DPCHは、各スロットにおいて異なる時間オフセットで10個の異なるUEまでについての10個のUL TPCコマンドまで搬送することができる。UE120は、F−DPCHについて特定の時間オフセットを割り当てられることができる。次いでUE120は、各スロットにおいてその割り当てられた時間オフセットで1つのUL TPCコマンドを受信することができる。
【0026】
図2Cは、DPCCHの1スロットを示している。DPCCHは、各スロットにおいて、パイロットと、送信フォーマット組合せインジケータ(transport format combination indicator)(TFCI)と、DL TPCコマンドと、を搬送することができる。それらの3つのフィールドの存続時間は、構成可能とすることができる。
【0027】
図3は、リンクアンバランスを有する、UE120と異なるセルとの間の通信を示している。UEは、ダウンリンクでは、サービングHSDPAセルと称されることができるDLサービングセルと通信することができる。UEは、アップリンクでは、サービングHSUPAセルと称されることができるULサービングセルと通信することができる。図3に示される例においては、DLサービングセルは、ノードB110の一部分であり、そしてULサービングセルは、ノードB112の一部分である。UEは、そのアクティブセットの中の他のセルを有することもでき、このアクティブセットは、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上で、UEをサーブすることができる可能性のあるセルを含むことができる。非サービングセル(non-serving cell)は、サービングセルでない、アクティブセットの中のセルである。
【0028】
DLサービングセルは、UEについての最良のダウンリンクを有するアクティブセットの中のセルとすることができる。UEは、これらのセルによって送信されるパイロットに基づいて異なるセルの信号対雑音干渉比(signal-to-noise-and-interference ratios)(SINRs)を推定することができる。最良のダウンリンクを有するセルは、これらのセルについてのSINR推定値(SINR estimates)に基づいて決定されることができる。最良のダウンリンクを有するセルは、他の方法で決定されることもできる。
【0029】
ULサービングセルは、UEについての最良のアップリンクを有するアクティブセットの中のセルとすることができる。各セルは、UEによって送信されるパイロットに基づいてUEのSINRを推定することができる。最良のアップリンクを有するセルは、UEについて異なるセルによって得られるSINR推定値に基づいて決定されることができる。最良のアップリンクを有するセルは、他の方法で、例えば、それらのセルによってUEに対して送信されるDOWNコマンドの数に基づいて、決定されることもできる。
【0030】
ダウンリンク上のデータ送信では、DLサービングセルは、HS−SCCH上のシグナリングと、HS−PDSCH上のデータと、をUEに対して送信することができる。UEは、HS−DPCCH上でDLサービングセルに対してフィードバック情報(例えば、チャネル品質インジケータ(channel quality indicator)(CQI)およびACK/NAK)を送信することができる。アップリンク上のデータ送信では、UEは、E−DPCCH上のシグナリングと、E−DPDCH上のデータと、をULサービングセルに対して送信することができる。ULサービングセルは、E−HICH上のフィードバック情報(例えば、ACK/NAK)と、E−AGCHおよびE−RGCHの上のシグナリングと、をUEに対して送信することができる。UEは、それ故に、ダウンリンクおよびアップリンクの上のデータ送信では、異なるセルと異なるシグナリングを交換することができる。
【0031】
データは、ハイブリッド自動再送信(hybrid automatic retransmission)(HARQ)を使用して送信されることができる。HARQでは、各パケットは、パケットが正しく復号されるまで1つまたは複数の送信において送信されることができる。それ故に、データについてのパワー制御は、不可欠ではなくてもよい。ある種のタイプのシグナリング(例えば、HS−SCCH、E−HICH、E−AGCHおよびE−RGCHの上で送信されるシグナリング)は、これらのセルによって自律的に決定される送信パワーでそれらのセルによって送信されることができる。この送信戦略は、オープンループパワー制御(open loop power control)と称される。
【0032】
DLパワー制御では、UEは、DLサービングセルのSINRを推定し、そのSINR推定値に基づいてDL TPCコマンドを生成し、そしてUEのアクティブセットの中のすべてのセルに対してDL TPCコマンドを送信することができる。各セルは、UEから受信されるDL TPCコマンドに基づいてUEについてのその送信パワーを調整することができる。DL TPCコマンドは、DLサービングセルのSINRに基づいて生成されるので、良好な信頼性が、DLサービングセルからのダウンリンクについて達成されることができる。しかしながら、DLサービングセルが、最良のダウンリンクを有する場合、これが普通の場合であるが、そのときにはULサービングセルが、最良のダウンリンクについてUEによって生成される同じDL TPCコマンドを使用してその送信パワーを調整するときに、ULサービングセルからのダウンリンクは、十分に信頼可能ではない可能性がある。
【0033】
ULパワー制御では、各セルは、UEのSINRを推定し、そのSINR推定値に基づいてUL TPCコマンドを生成し、そしてそのUL TPCコマンドをUEに対して送信することができる。UEは、そのアクティブセットの中のすべてのセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる。UEは、通常行われるように、ORオブザDOWNルール(OR-of-the-DOWN rule)を適用することができ、そして任意のセルがDOWNコマンドを送信する場合に、その送信パワーを低減させることができる。この場合には、UEの送信パワーは、主としてULサービングセルからのUL TPCコマンドによって調整されることができ、このULサービングセルは、UEについて最良のアップリンクを有することができ、そして次いでほとんどのDOWNコマンドを送信することができる。UEの送信パワーは、ULサービングセルにおける最良のアップリンクについてターゲットの信頼性を達成するように調整されるので、DLサービングセルについての意味のフィードバック情報を含めて、UEについてのアップリンクは、DLサービングセルにおいて十分に信頼可能ではない可能性がある。
【0034】
UEは、ORオブザDOWNsルール(OR-of-the-DOWNs rule)に従ってアクティブセットの中のすべてのセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいて決定される送信パワーで特にDLサービングセルに対してシグナリング(例えば、HS−DPCCH上のCQIやACK/NAKなどのフィードバック)を送信することができる。リンクアンバランスが存在する場合、そのときにはこのシグナリングは、UEについて最良のアップリンクを有するULサービングセルによって確実に受信されることができるが、DLサービングセルによって確実に受信されない可能性がある。ULサービングセルは、シグナリングに興味を持っていない可能性があり、そしてシグナリングをDLサービングセルに対して転送する術がない可能性がある。ダウンリンクデータ送信の性能は、シグナリングを確実に受信しないDLサービングセルによって悪影響を受ける可能性がある。同様に、UEは、ORオブザDOWNsルールに基づいて決定される送信パワーで、アップリンク上でDL TPCコマンドを送信することもできる。これらのDL TPCコマンドは、最良のアップリンクを有するセルにおいては信頼できる可能性があるが、より弱いアップリンクを有するセルにおいては信頼できない可能性がある。次いでこれらのセルは、UEに対してダウンリンク上で多数のUPコマンドを送信することができる。
【0035】
一般に、その方向における最良の無線リンクに基づいてある与えられた方向(例えば、ダウンリンクまたはアップリンク)についてのパワー制御を実行することは、最良の無線リンクを有するセルでは良好な信頼性を提供する可能性があるが、すべての他のセルでは不満足な性能を提供する可能性がある。単一のサービングセルが、UEについて最良のダウンリンクと最良のアップリンクとを有する場合、そのときにはパワー制御は、このセルについてダウンリンクとアップリンクとの両方について良好な信頼性を達成するように実行されることができる。しかしながら、リンクアンバランスが存在するときに、異なるセルは、UEについて最良のダウンリンクと、最良のアップリンクとを有する可能性がある。この場合には、DLサービングセルと、ULサービングセルとの両方について信頼可能なダウンリンクを有することが望ましい可能性があり、その結果、UEは、これらのセルによって送信されるシグナリングを確実に受信することができる。また、DLサービングセルと、ULサービングセルとの両方に対して信頼可能なアップリンクを有することが望ましい可能性もあり、その結果、これらのセルは、UEによって送信されるシグナリングを確実に受信することができる。
【0036】
一態様においては、各方向についてのパワー制御は、信頼可能な無線リンクが、DLサービングセルと、ULサービングセルとの両方について得られることができるように実行されることができる。パワー制御は、次のことを達成するように試みることができる:
・ ソフトハンドオフオペレーションを活用するための、アップリンク上の最小送信パワー、
・ ダウンリンクおよびアップリンクの上のフィードバックチャネルについての十分な送信パワー、および、
・ DL TPCコマンドおよびUL TPCコマンドについての、それらが使用されることができるようにするための十分な送信パワー。
【0037】
上記ゴール、ならびに他のゴールは、下記に説明されるように、ダウンリンクおよびアップリンクについて異なる方法で達成されることができる。
【0038】
図4は、DLサービングセルおよびULサービングセルについてアップリンクについての良好な信頼性を達成するようにUEの送信パワーを調整することができるULパワー制御メカニズム400の設計を示すものである。UEは、例えば、図2Cに示されるように、DPCCH上のパイロットと、DL TPCコマンドと、をセルに対して送信することができる。
【0039】
DLサービングセルにおいて、SINR推定器412は、UEから受信されるパイロットのSINRを推定することができ、そしてSNR推定値を供給することができる。次のように、TPCコマンドジェネレータ414は、SINR推定値を受信し、UEについてUL TPCコマンドを生成することができる:
もしSINR_est<SINR_targetである場合、そのときはUL TPCコマンド=UPコマンドである、
あるいは、
もしSINR_est≧SINR_targetである場合、そのときはUL TPCコマンド=DOWNコマンドである。
【0040】
式(1)
ここでSINR_estは、UEについてのSINR推定値であり、SINR_targetは、ターゲットSINRである。ターゲットSINRは、DLサービングセルにおいてアップリンクについての望ましい信頼性を達成するように設定されることができる。DLサービングセルは、UL TPCコマンドをUEに対して送信することができる。
【0041】
ULサービングセルにおいて、SINR推定器422は、UEから受信されるパイロットのSINRを推定することができる。TPCコマンドジェネレータ424は、式(1)に示されるように、SINR推定値を受信し、そしてUEについてのUL TPCコマンドを生成することができる。ULサービングセルによって使用されるターゲットSINRは、DLサービングセルによって使用されるターゲットSINRに等しくすることができ、あるいは等しくないようにすることができ、そしてULサービングセルにおいてアップリンクについての望ましい信頼性を達成するように設定されることができる。ULサービングセルは、UL TPCコマンドをUEに対して送信することができる。
【0042】
UEにおいて、TPCコマンド検出器432は、DLサービングセルからのUL TPCコマンドを受信し、そして検出することができる。同様に、TPCコマンド検出器434は、ULサービングセルからのUL TPCコマンドを受信し、そして検出することができる。送信パワー調整ユニット436は、DLサービングセルからのUL TPCコマンドと、ULサービングセルからのUL TPCコマンドと、を受信することができる。ユニット436は、両方のセルからのUL TPCコマンドを組み合わせ、そしてUEの送信パワーを調整することができる。
【0043】
一設計においては、次のように、各スロットにおけるDLサービングセルおよびULサービングセルから受信されるUL TPCコマンドは、ORオブザUPsルールに基づいて組み合わされることができる:
もしいずれかのUL TPCコマンドがUPコマンドである場合は、送信パワーを増大させる、
あるいは
もし両方のUL TPCコマンドがDOWNコマンドである場合は、送信パワーを低減させる。
【0044】
式(2)
ユニット436は、各スロットにおいて使用するために、送信パワーPULを提供することができる。送信プロセッサ438は、ユニット436によって示される送信パワーPULに基づいてアップリンク上でデータと、パイロットと、シグナリングと、を生成し、そして送信することができる。式(2)における設計は、各セルに対して送信される送信が、そのセルによって確実に受信されることができることを保証することができる。例えば、その設計は、DLサービングセルに対してHS−DPCCH上で送信されるフィードバック情報が、たとえそれが、UEについての最良のアップリンクを有さないとしても、このセルによって確実に受信されることができることを保証することができる。
【0045】
一般に、UEは、そのアクティブセットの中に任意の数のセルを有することができ、そしてDLサービングセルは、ULサービングセルであってもよく、あるいはULサービングセルでなくてもよい。UEは、つぎのように、アクティブセットの中のすべてのセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる。
【0046】
1.もしDLサービングセルがULサービングセルと同じである場合、そのときはアクティブセットの中のすべてのセルから受信されるUL TPCコマンドに対してORオブザDOWNsルールを適用する。
【0047】
2.もしDLサービングセルがULサービングセルとは異なる場合、そのときは
a.DLサービングセルから受信されるUL TPCコマンド、および
b.DLサービングセル以外のアクティブセットの中のすべてのセルから受信されるUL TPCコマンドに対してORオブザDOWNsルールを適用することによって得られるUL TPCコマンド、
に対して、ORオブザUPsルールを適用する。
【0048】
一般に、ORオブザDOWNsルールと、ORオブザUPsルールとは、おのおの任意の数のTPCコマンドに対して適用されることができる。N≧1の場合のN個のTPCコマンドのORオブザDOWNsでは、DOWNコマンドは、N個のTPCコマンドのうちの任意の1つが、DOWNコマンドである場合に得られ、そしてUPコマンドは、N個のTPCコマンドのすべてが、UPコマンドである場合に得られる。N個のTPCコマンドのORオブザUPsでは、UPコマンドは、N個のTPCコマンドのうちの任意の1つが、UPコマンドである場合に得られ、そしてDOWNコマンドは、N個のTPCコマンドのすべてがDOWNコマンドである場合に得られる。
【0049】
上記のルール2では、より弱いアップリンクを有するDLサービングセルは、ORオブザUPsルールの結果としてUEの送信パワーを制御することができる。これは、望ましい可能性があり、その結果、DLサービングセルに対してUEによって送信されるシグナリング(例えば、CQIおよびACK/NAK)は、このセルによって確実に受信されることができる。DLサービングセルからのUL TPCコマンドは、CQI消去インジケータ(CQI erasure indicators)として考えられることができる。リンクアンバランスシナリオにおいては、DLサービングセルからのUL TPCコマンドは、ターゲットCQI消去レートを達成するために必要に応じてUPコマンドに設定されることができる。UL TPCコマンドに基づいて、UEは、フィードバック情報(例えば、CQIおよびACK/NAK)が、DLサービングセルにおいて消去されるか否かを知ることができ、このDLサービングセルは、UEについての最良のアップリンクを有さないこともある。UEは、CQI消去インジケータに基づいてその送信パワーを増大させることができ、その結果、フィードバック情報は、DLサービングセルによって確実に受信されることができる。DLサービングセルについての送信パワーにおけるこの増大は、ULサービングセルに対して、E−DPDCH上で送信されるシグナリングと、E−DPDCH上で送信されるデータと、の送信パワーにおける増大をもたらすことができる。しかしながら、E−DPDCHについてのより高い送信パワーは、送信/再送信の数を低減させることができる。
【0050】
図5は、UEについてのダウンリンクについて良好な信頼性を達成するように、DLサービングセルと、ULサービングセルとの送信パワーを調整することができるDLパワー制御メカニズム500の設計を示すものである。UEにおいて、SINR推定器512は、DLサービングセルについてのダウンリンクのSINRを推定することができ、そしてこのセルについてのSNR推定値を供給することができる。このSINR推定値は、パワー制御されるダウンリンク送信に基づいたものとすることができる。各セルは、UEによって送信されるDL TPCコマンドに基づいて決定される送信パワーでF−DPCH上でUEに対してUL TPCコマンドを送信することができる。UEは、このようにして、そのセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいて各セルのSINRを推定することができる。SINR推定器514は、同様にULサービングセルについてのダウンリンクのSINRを(例えば、このセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいて)推定することができ、そしてこのセルについてのSNR推定値を供給することができる。
【0051】
TPCコマンドジェネレータ516は、ユニット512からのDLサービングセルについてのSINR推定値と、ユニット514からのULサービングセルについてのSINR推定値と、を受信することができる。ジェネレータ516は、次のように、DLサービングセルおよびULサービングセルについてのSINR推定値に基づいてDL TPCコマンドを生成することができる:
もし(DLSC_SINR_est<SINR_target)OR(ULSC_SINR_est<SINR_target)である場合、
そのときは、DL TPCコマンド=UPコマンドであり、
そうでなければ、DL TPCコマンド=DOWNコマンドである。
【0052】
式(3)
ここでDLSC_SINR_estは、DLサービングセルについてのSINR推定値であり、そしてULSC_SINR_estは、ULサービングセルについてのSINR推定値である。
【0053】
ターゲットSINRは、DLサービングセルとULサービングセルとの両方からUEへのダウンリンク送信についての望ましい信頼性、例えば、DLサービングセルとULサービングセルとのおのおのについてのターゲットUL TPCコマンドエラーレート以上、を達成するように設定されることができる。式(3)と同等な別の設計においては、UEは、このセルについてのSINR推定値に基づいてDLサービングセルについての第1のDL TPCコマンドを生成することができ、そしてこのセルについてのSINR推定値に基づいてULサービングセルについての第2のDL TPCコマンドを生成することができる。次いで、UEは、第1および第2のDL TPCコマンドに対してORオブザUPsルールを適用することができる。UEは、いずれかのDL TPCコマンドが、UPコマンドである場合に、UPコマンドを生成することができ、そしてそうでない場合に、DOWNコマンドを生成することができる。いずれにしても、UEは、DLサービングセルと、ULサービングセルに対してDL TPCコマンドを送信することができる。
【0054】
DLサービングセルにおいて、TPCコマンド検出器522は、UEからのDL TPCコマンドを受信し、そして検出することができる。送信パワー調整ユニット524は、次のように、DL TPCコマンドに基づいてUEについての送信パワーを調整することができる:
もしDL TPCコマンドがUPコマンドである場合は、送信パワーを増大させ、
あるいは
DL TPCコマンドがDOWNコマンドである場合は、送信パワーを低減させる。
【0055】
式(4)
ユニット524は、各スロットにおいてUEについて使用する送信パワーPDL1を提供することができる。送信プロセッサ526は、UEに対して送信パワーPDL1に基づいて、データと、シグナリングと、UL TPCコマンドと、を生成し、そして送信することができる。
【0056】
ULサービングセルにおいては、TPCコマンド検出器532は、UEからのDL TPCコマンドを受信し、そして検出することができる。送信パワー調整ユニット534は、式(4)に示されるように、DL TPCコマンドに基づいてUEについての送信パワーを調整することができる。ユニット534は、各スロットにおいてUEについて使用する送信パワーPDL2を提供することができる。送信プロセッサ536は、UEに対して送信パワーPDL2に基づいて、データと、シグナリングと、UL TPCコマンドと、を生成し、そして送信することができる。
【0057】
一般に、UEは、次のことを達成するように、DL TPCコマンドを生成することができる:
1.DLサービングセルからの信頼可能なUL TPCコマンドおよびシグナリング、および
2.ULサービングセルからの信頼可能なUL TPCコマンドおよびシグナリング。
【0058】
上記の設計は、DLサービングセルと、ULサービングセルとの両方からのUL TPCコマンドが、UEによって確実に受信されることができることを保証することができる。次いでこれは、UEの送信パワーの適切な調整が、アップリンク上でUEによって送信されるDL TPCコマンドと、シグナリングと、について良好な信頼性を達成することを可能にすることができる。この設計は、ダウンリンク上で送信されるシグナリングが、UEによって確実に受信されることができることを保証することもできる。UMTSでは、その設計は、UEにおいて、次の信頼できる受信を保証することができる。
【0059】
:
1.DLサービングセルからのHS−SCCH、
2.DLサービングセルおよびULサービングセルからのダウンリンクE−チャネル、および
3.DLサービングセルおよびULサービングセルからのF−DPCH。
【0060】
ダウンリンクE−チャネル(例えば、E−HICH、E−AGCHおよびE−RGCH)は、UEによって送信されるDL TPCコマンドに基づいてパワー制御されることができる。例えば、ダウンリンクE−チャネルの送信パワーは、F−DPCHの送信パワーからの固定されたオフセットに設定されることができる。リンクアンバランスが、存在し、そしてDLサービングセルが、ULサービングセルよりも良好なダウンリンクを有する場合、そのときにはDLサービングセルからのHS−SCCH、F−DPCH、ダウンリンクE−チャネルの送信パワーは、必要よりも高くすることができる。しかしながら、その設計は、ULサービングセルからのチャネルについての十分な送信パワーを保証することができる。
【0061】
図4および5に示されるように、DLサービングセルと、ULサービングセルとの両方についての信頼可能なダウンリンクおよびアップリンクは、UEにおいてDL TPCコマンドと、UL TPCコマンドとの処理を変化させることにより、達成されることができる。各セルは、通常の方法でUL TPCコマンドを生成することができ、そしてDLサービングセルと、ULサービングセルとが、同じセルであるか、または異なるセルであるかに関係なく、通常の方法でその送信パワーを調整することもできる。
【0062】
図6は、リンクアンバランスを有する、UEによるULパワー制御を実行するためのプロセス600の設計を示したものである。UEは、UEについての、DLサービングセルからの第1のTPCコマンドを受信することができる(ブロック612)。UEは、UEについての、DLサービングセルと、ULサービングセルとが異なるセルであるULサービングセルからの第2のTPCコマンドを受信することもできる(ブロック614)。DLサービングセルは、UEについての最良のダウンリンクを有することができ、そしてULサービングセルは、UEについての最良のアップリンクを有することができる。UEは、第1および第2のTPCコマンドに基づいて、そしてORオブザUPsルールに従って、その送信パワーを調整することができる(ブロック616)。ブロック616では、UEは、第1のTPCコマンドまたは第2のTPCコマンドのいずれかが、送信パワーにおける増大を指示する場合に、その送信パワーを増大させることができ、そして第1のTPCコマンドと、第2のTPCコマンドとが、両方ともに送信パワーにおける低減を指示する場合に、その送信パワーを低減させることができる。
【0063】
UEは、UEについての、少なくとも1つの非サービングセルからの少なくとも1つのTPCコマンドを受信することもできる。UEは、ULサービングセルから受信される第2のTPCコマンドと、少なくとも1つの非サービングセルから受信される少なくとも1つのTPCコマンドと、に対してORオブザDOWNsルールを適用することにより、中間のTPCコマンドを得ることができる。次いでUEは、DLサービングセルから受信される第1のTPCコマンドと、中間のTPCコマンドと、に対してORオブザUPsルールを適用することにより、最終のTPCコマンドを得ることができる。次いでUEは、最終のTPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる。
【0064】
UEは、DLサービングセルからデータを受信することができ(ブロック618)、そして調整された送信パワーに基づいてDLサービングセルに対してシグナリングを送信することができる(ブロック620)。UEは、調整された送信パワーに基づいてULサービングセルに対してデータおよびシグナリングを送信することもできる(ブロック622)。UEは、DLサービングセルの受信信号品質(例えば、SINR)と、ULサービングセルの受信信号品質と、に基づいて、第3のTPCコマンドを生成することができる。UEは、DLサービングセルと、ULサービングセルとに対して調整された送信パワーに基づいて第3のTPCコマンドを送信することができる。
【0065】
図7は、リンクアンバランスを有する、UEによるDLパワー制御を実行するためのプロセス700の設計を示すものである。UEは、UEについての、DLサービングセルの受信信号品質を決定することができる(ブロック712)。UEは、UEについての、DLサービングセルと、ULサービングセルとが、異なるセルであるULサービングセルの受信信号品質を決定することもできる(ブロック714)。UEは、DLサービングセルの受信信号品質と、ULサービングセルの受信信号品質と、に基づいて第1のTPCコマンドを生成することができる(ブロック716)。UEは、DLサービングセルと、ULサービングセルと、に対して第1のTPCコマンドを送信することができる(ブロック718)。
【0066】
ブロック712では、UEは、DLサービングセルから第2のTPCコマンドを受信することができ、そして第2のTPCコマンドに基づいてDLサービングセルの受信信号品質を決定することができる。ブロック714では、UEは、ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信することができ、そして第3のTPCコマンドに基づいてULサービングセルの受信信号品質を決定することができる。第2のTPCコマンドと、第3のTPCコマンドとは、パワー制御を用いてそれぞれDLサービングセルと、ULサービングセルとによって送信されることができる。UEは、そのセルによって送信される何らかの他の送信に基づいて各セルの受信信号品質を決定することもできる。
【0067】
ブロック716では、DLサービングセルの受信信号品質が、第1のしきい値より下にあり、あるいはULサービングセルの受信信号品質が、第2のしきい値より下にあるいずれかの場合に、UEは、第1のTPCコマンドをUPコマンドに設定することができる。UEは、そうでない場合に、第1のTPCコマンドをDOWNコマンドに設定することができる。第1のしきい値は、DLサービングセルについての性能メトリック(performance metric)に基づいて決定されることができ、そして第2のしきい値は、ULサービングセルについての性能メトリックに基づいて決定されることができる。第1のしきい値は、第2のしきい値と等しくてもよく、あるいは等しくなくてもよい。ブロック716では、UEは、DLサービングセルの受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成することができ、そしてULサービングセルの受信信号品質に基づいて第3のTPCコマンドを生成することができる。次いでUEは、第2および第3のTPCコマンドに基づいて、そしてORオブザUPsルールに従って第1のTPCコマンドを生成することができる。
【0068】
別の設計においては、UEは、DLサービングセルについてのSINR推定値だけに基づいてDL TPCコマンドを生成することができ、そしてDLサービングセルに対してこれらのDL TPCコマンドを送信することができる。DLサービングセルは、UEから受信されるDL TPCコマンドに基づいてUEについてその送信パワーを調整することができる。ULサービングセルを含めて、UEのアクティブセットの中の残りの各セルは、UEによって送信されるDL TPCコマンドおよび/またはCQIレポートを考慮せずに、オープンループのやり方でUEに対する送信のための送信パワーを設定することができる。
【0069】
図8は、リンクアンバランスを有する、UEによるDLパワー制御を実行するためのプロセス800の設計を示すものである。UEは、UEについてDLサービングセルの受信信号品質を決定することができる(ブロック812)。UEは、DLサービングセルの受信信号品質に基づいてTPCコマンドを生成することができる(ブロック814)。UEは、DLサービングセルに対してTPCコマンドを送信することができる(ブロック816)。UEは、TPCコマンドに基づいて決定される送信パワーでDLサービングセルによって送信されるシグナリングを受信することができる(ブロック818)。UEは、TPCコマンドを使用せずに、オープンループパワー制御に基づいて決定される送信パワーでULサービングセルによって送信されるシグナリングを受信することができる(ブロック820)。
【0070】
別の態様においては、パワー制御は、DLサービングセルと、ULサービングセルとについて独立に実行されることができる。DLパワー制御では、UEは、このセルについてのSINR推定値に基づいてDLサービングセルについての第1の組のDL TPCコマンドを生成することができ、そしてこのセルについてのSINR推定値に基づいてULサービングセルについての第2の組のDL TPCコマンドを生成することができる。しかしながら、上記に説明されるような2組のDL TPCコマンドを組み合わせる代わりに、UEは、DLサービングセルに対して第1のチャネル(例えば、HS−UL−TPCチャネル)上で第1の組のDL TPCコマンドを送信することができ、そしてULサービングセルに対して第2のチャネル(例えば、DPCCH)上で第2の組のDL TPCコマンドを送信することができる。DLサービングセルは、第1のチャネル上で受信される第1の組のDL TPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる。ULサービングセルは、第2のチャネル上で受信される第2の組のDL TPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる。
【0071】
ULパワー制御では、UEは、このセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいて、第1のチャネル、ならびにDLサービングセルに対して送信される他の送信の送信パワーを調整することができる。UEは、このセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいて、第2のチャネル、ならびにULサービングセルに対して送信される他の送信の送信パワーを調整することができる。その設計は、それ故に、ULサービングセルについてのDLパワー制御およびULパワー制御からDLサービングセルについてのDLパワー制御およびULパワー制御を分離する。
【0072】
図9は、リンクアンバランスを有する、DLサービングセルと、ULサービングセルとについてのパワー制御を独立に実行するためのプロセス900の設計を示すものである。DLパワー制御では、UEは、UEについての、ULサービングセルの受信信号品質に基づいて第1のTPCコマンドを生成することができる(ブロック912)。UEは、UEについての、DLサービングセルと、ULサービングセルとが異なるセルであるDLサービングセルの受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成することができる(ブロック914)。UEは、ULサービングセルに対して第1のTPCコマンドを送信することができ(ブロック916)、そしてDLサービングセルに対して第2のTPCコマンドを送信することができる(ブロック918)。UEは、第1のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーでULサービングセルによって送信されるシグナリング(例えば、TPCコマンド)を受信することができる(ブロック920)。UEは、第2のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーでDLサービングセルによって送信されるシグナリングを受信することができる(ブロック922)。
【0073】
ULパワー制御では、UEは、ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信することができ(ブロック924)、そして第3のTPCコマンドに基づいてULサービングセルについてのその送信パワーを調整することができる(ブロック926)。UEは、ブロック912において第3のTPCコマンドに基づいてULサービングセルの受信信号品質を決定することができる。UEは、ブロック916においてULサービングセルについての調整された送信パワーに基づいて第1のTPCコマンドを送信することができる。UEは、DLサービングセルから第4のTPCコマンドを受信することができ(ブロック928)、そして第4のTPCコマンドに基づいてDLサービングセルについてのその送信パワーを調整することができる(ブロック930)。UEは、ブロック914において第4のTPCコマンドに基づいてDLサービングセルの受信信号品質を決定することができる。UEは、ブロック918においてDLサービングセルについての調整された送信パワーに基づいて第2のTPCコマンドを送信することができる。
【0074】
さらに別の態様においては、単一セルは、リンクアンバランスシナリオにおいてUEについてのDLサービングセルと、ULサービングセルとの両方として選択されることができる。最良のアップリンクを有するセル(最良のダウンリンクを有するセルの代わり)は、下記に説明される理由のために、単一のサービングセルとして選択されることができる。
【0075】
図10は、リンクアンバランスシナリオにおける別々のDLサービングセルと、ULサービングセルと、を示している。DLサービングセルは、UEについての最良のダウンリンクを有するのに対して、ULサービングセルは、UEについての最良のアップリンクを有する。HSDPAを有する、ダウンリンク上のデータ送信では、DLサービングセルは、UEに対してHS−SCCH上のシグナリングと、HS−PDSCH上のデータと、を送信することができ、そしてUEは、DLサービングセルに対してHS−DPCCH上のフィードバック情報を送信することができる。HSUPAを有する、アップリンク上のデータ送信では、UEは、ULサービングセルに対してE−DPCCH上のシグナリングと、E−DPDCH上のデータと、を送信することができ、そしてULサービングセルは、UEに対してE−HICH上のフィードバック情報と、E−AGCHおよびE−RGCHの上のシグナリングと、を送信することができる。
【0076】
ULパワー制御では、各セルは、UEから受信されるパイロットに基づいてUL TPCコマンドを生成することができ、そしてUEに対してF−DPCH上でUL TPCコマンドを送信することができる。ULサービングセルは、最良のアップリンクを有するので、このセルからのUL TPCコマンドは、ほぼ等しい数のUPコマンドと、DOWNコマンドと、を含むことができる。DLサービングセルは、より悪いアップリンクを有するので、このセルからのUL TPCコマンドは、多数のUPコマンドを含むことができる。UEが、ORオブザDOWNsルールを適用する場合、そのときにはUEの送信パワーは、ULサービングセルからのUL TPCコマンドによって主として決定されることができ、そしてDLサービングセルからのUPコマンドの多くは、無視されることができる。ULサービングセルは、それ故にUEについてのパワー制御するセルとなることができ、そしてDLサービングセルが、DLサービングセルに対してHS−DPCCH上で送信されるフィードバック情報を確実に受信することを困難にする可能性がある。その結果、ダウンリンク上のデータ送信の性能は、悪化する可能性がある。
【0077】
単一のセルが、UEについてのDLサービングセルと、ULサービングセルとの両方として選択されることができる。最良のダウンリンクを有するセルが、単一のサービングセルとして選択される場合、そのときには最良のアップリンクを有するセルは、UEの送信パワーを下方にパワー制御することができ、そして最良のダウンリンクを有するセルに対してUEによって送信されるシグナリングは、信頼可能でない可能性がある。最良のアップリンクを有するセルが、単一のサービングセルとして選択される場合、そのときにはこのセルは、このセルに対してUEによって送信されるシグナリングの確実な受信を達成するためにUEの送信パワーをパワー制御することになる。したがって、UEについてのDLサービングセルと、ULサービングセルとして最良のアップリンクを有するセルを選択することは、UEからのシグナリングの確実な受信と、ダウンリンクと、アップリンクとの両方の上のデータ送信についての良好な性能と、を保証することができる。
【0078】
図11は、リンクアンバランスを有する、UEについての単一のサービングセルを選択するためのプロセス1100の設計を示すものである。プロセス1100は、UE、ノードB、ネットワークコントローラ、または何らかの他のエンティティによって実行されることができる。UEについての最良のアップリンクを有する第1のセルが、識別されることができる(ブロック1112)。UEについての最良のダウンリンクを有する、第1のセルと、第2のセルとが、異なるセルである第2のセルが、識別されることができる(ブロック1114)。第1のセルは、UEについてのULサービングセルと、DLサービングセルとの両方として選択されることができる(ブロック1116)。第1のセルと、第2のセルとは、両方ともにUEの送信パワーを調整するために、UEに対してTPCコマンドを送信することができる。
【0079】
ブロック1112では、第1のセルは、UEに対して、第1のセルが、第2のセルよりも多くのDOWNコマンドを送信している、第1のセルと、第2のセルとによって送信されるTPCコマンドに基づいて、UEについて最良のアップリンクを有するものとして識別されることができる。第1のセルはまた、第1のセルにおけるUEの受信信号品質と、第2のセルにおけるUEの受信信号品質と、に基づいてUEについての最良のアップリンクを有するものとして識別されることもできる。
【0080】
ブロック1114では、第2のセルは、UEにおける第1のセルの受信信号品質と、UEにおける第2のセルの受信信号品質と、に基づいてUEについての最良のダウンリンクを有するものとして識別されることができる。第2のセルはまた、UEによって送信されるシグナリングに基づいてUEについての最良のダウンリンクを有するものとして識別されることもできる。
【0081】
さらに別の態様においては、異なるセルは、UEに対してUL TPCコマンドを送信するために異なる変調スキームを使用することができる。TPCコマンドは、BPSKを使用して送信されることができる。この場合には、UPコマンドは、1つの信号値(例えば、+V)を使用して送信されることができ、そしてDOWNコマンドは、別の信号値(例えば、−V)を使用して送信されることができる。同じ量の送信パワーは、UPコマンドまたはDOWNコマンドのいずれかを送信するために使用されることができ、これは、TPCコマンドの信頼性を改善することができる。TPCコマンドはまた、OOKを使用して送信されることもできる。この場合には、UPコマンドは、オフ信号値(例えば、0)を使用して送信されることができ、そしてDOWNコマンドは、オン信号値(例えば、+V)を使用して送信されることができる。送信パワーは、UPコマンドを送信するために使用されず、そして送信パワーは、DOWNコマンドを送信するために使用される。
【0082】
図10に示されるように、最良のアップリンクを有するセルは、ほぼ等しい数のUPコマンドと、DOWNコマンドとを送信することができるのに対して、より悪いアップリンクを有する他のセルは、多数のUPコマンドと、少ないDOWNコマンドとを送信することができる。一設計においては、最良のアップリンクを有するULサービングセルは、BPSKを使用してUL TPCコマンドを送信することができ、そしてアクティブセットの中の他のセルは、OOKを使用してUL TPCコマンドを送信することができる。この設計は、他のセルの送信パワーを低減させながら、パワー制御するセルからのUL TPCコマンドについての良好な信頼性を保証することができる。別の設計においては、ULサービングセルと、DLサービングセルとは、BPSKを使用してUL TPCコマンドを送信することができ、そしてアクティブセットの中の非サービングセルは、OOKを使用してUL TPCコマンドを送信することができる。一般に、アクティブセットの中の任意のセルは、BPSKを使用してUL TPCコマンドを送信することができ、そしてアクティブセットの中の残りのセルは、OOKを使用してUL TPCコマンドを送信することができる。
【0083】
UEは、どのセル(単数または複数)が、BPSKを使用してUL TPCコマンドを送信しているかと、どのセル(単数または複数)が、OOKを使用してUL TPCコマンドを送信しているかと、についての知識を有することができる。UEは、UL TPCコマンドを送信するためにそのセルによってBPSKが使用されたか、またはOOKが使用されたかに基づいて、各セルから受信されるUL TPCコマンドについての検出を実行することができる。一設計においては、UEは、BPSKと、OOKとについて異なる検出しきい値を使用することができる。
【0084】
図12は、異なる変調スキームを用いて送信されるTPCコマンドを受信するためのプロセス1200の設計を示している。UEは、第1の変調スキームを用いて第1のセルによって送信される第1のTPCコマンドを受信することができる(ブロック1212)。UEは、第1の変調スキームとは異なる第2の変調スキームを用いて第2のセルによって送信される第2のTPCコマンドを受信することができる(ブロック1214)。第1のセルは、UEについてのサービングセルとすることができ、そして第2のセルは、UEについての非サービングセルとすることができる。UEは、第1および第2のTPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる(ブロック1216)。UEは、第1および第2のセルに対して、調整された送信パワーに基づいてアップリンク送信(例えば、パイロット)を送信することができる(ブロック1218)。第1および第2のセルは、アップリンク送信に基づいてUEについてのTPCコマンドを生成することができる。
【0085】
第1の変調スキームは、BPSKとすることができ、そして第2の変調スキームは、OOKとすることができる。第2のTPCコマンドは、UPコマンドではオフ値(または送信パワーなし)を用いて、そしてDOWNコマンドではオン値(または送信パワー)を用いて送信されることができる。UEは、第1のセルからほぼ等しい数のUPコマンドと、DOWNコマンドとを受信することができ、そして第2のセルからDOWNコマンドよりも多くのUPコマンドを受信することができる。UEは、第1の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第1のしきい値に基づいて第1のTPCコマンドについての検出を実行することができる。UEは、第2の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第2のしきい値に基づいて第2のTPCコマンドについての検出を実行することができる。
【0086】
図13は、UE120の設計のブロック図を示している。アップリンク上では、エンコーダ1312は、アップリンク上でUE120によって送信されるべきデータおよびシグナリング(例えば、DL TPCコマンド)を受信することができる。エンコーダ1312は、データおよびシグナリングを処理する(例えば、フォーマットし、符号化し、そしてインタリーブする)ことができる。変調器(Mod)1314は、符号化されたデータと、シグナリングと、パイロットと、をさらに処理し(例えば、変調し、チャネル化し、そしてスクランブルし)、そして出力チップを供給することができる。トランスミッタ(TMTR)1322は、それらの出力チップを条件付けし(例えば、アナログに変換し、フィルタをかけ、増幅し、そして周波数アップコンバートし)、そしてアップリンク信号を生成することができ、このアップリンク信号は、1つまたは複数のノードBに対してアンテナ1324を経由して送信されることができる。
【0087】
ダウンリンク上では、アンテナ1324は、1つまたは複数のノードBによって送信されるダウンリンク信号を受信することができる。レシーバ(RCVR)1326は、アンテナ1324からの受信信号を条件付けし(例えば、フィルタをかけ、増幅し、周波数ダウンコンバートし、そしてデジタル化し)、そしてサンプルを供給することができる。復調器(Demod)1316は、それらのサンプルを処理し(例えば、デスクランブルし、チャネル化し、そして復調し)、そしてシンボル推定値を供給することができる。デコーダ1318は、それらのシンボル推定値をさらに処理し(例えば、デインタリーブし、そして復号し)、そしてUE120に対して送信される復号されたデータおよびシグナリング(例えば、UL TPCコマンド)を供給することができる。エンコーダ1312と、変調器1314と、復調器1316と、デコーダ1318とは、モデムプロセッサ1310によってインプリメントされることができる。これらのユニットは、ワイヤレスネットワークによって使用される無線技術(例えば、W−CDMA)に従って処理を実行することができる。
【0088】
コントローラ/プロセッサ1330は、UE120における様々なユニットのオペレーションを指示することができる。コントローラ/プロセッサ1330は、図6におけるプロセス600、図7におけるプロセス700、図8におけるプロセス800、図9におけるプロセス900、図11におけるプロセス1100、図12におけるプロセス1200、および/またはここにおいて説明される技法についての他のプロセスをインプリメントすることができる。コントローラ/プロセッサ1330は、図4におけるユニット432から438のすべてまたは一部と、図5におけるユニット512から516のすべてまたは一部と、をインプリメントすることもできる。メモリ1332は、UE120についてのプログラムコードと、データと、を記憶することができる。
【0089】
図13は、ノードB110および112の設計のブロック図も示しており、これらのノードBは、UE120についてのDLサービングセルと、ULサービングセルと、することができる。各ノードBにおいて、トランスミッタ/レシーバ1338は、UE120および他のUEとの無線通信をサポートすることができる。コントローラ/プロセッサ1340は、UEとの通信のための様々な機能を実行することができる。アップリンク送信では、UE120からのアップリンク信号は、UEによって送信されるアップリンクのデータおよびシグナリング(例えば、DL TPCコマンド)を回復するために、レシーバ1338によって受信され、条件付けされ、そしてさらにコントローラ/プロセッサ1340によって処理されることができる。ダウンリンク送信では、データおよびシグナリング(例えば、UL TPCコマンド)は、ダウンリンク信号を生成するために、コントローラ/プロセッサ1340によって処理され、そしてトランスミッタ1338によって条件付けされることができ、このダウンリンク信号は、UEに対して送信されることができる。コントローラ/プロセッサ1340は、サービングセルのために適用可能で、そして図6、7、8、9、11および12に示されるプロセスと相補的なプロセスをインプリメントすることができる。コントローラ/プロセッサ1340は、図4の中のユニット412および414のうちの一方または両方と、図5の中のユニット522から526のすべてまたは一部と、をインプリメントすることもできる。メモリ(Mem)1342は、ノードB110または112についてのプログラムコードとデータとを記憶することができる。通信(Comm)ユニット1344は、ネットワークコントローラ130との通信をサポートすることができる。
【0090】
図13はまた、ネットワークコントローラ130の設計のブロック図を示している。ネットワークコントローラ130において、コントローラ/プロセッサ1350は、UEについての通信サービスをサポートする様々な機能を実行することができる。コントローラ/プロセッサ1350は、ここにおいて説明される技法についての図11の中のプロセス1100および/または他のプロセスをインプリメントすることができる。メモリ1352は、ネットワークコントローラ130についてのプログラムコードとデータとを記憶することができる。通信ユニット1354は、ノードB110および112との通信をサポートすることができる。
【0091】
当業者は、情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうちのどれを使用しても表されることができることを理解するであろう。例えば、上記の説明全体を通して参照されることができるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁気のフィールドまたは粒子、光学的なフィールドまたは粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表されることができる。
【0092】
当業者(Those of skill)はさらに、ここにおける開示に関連して説明される様々な例示の論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、あるいは両方の組合せとしてインプリメントされることができることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの交換性を明瞭に示すために、様々な例示のコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能の観点から一般的に上記に説明されてきている。そのような機能が、ハードウェアとしてインプリメントされるか、あるいはソフトウェアとしてインプリメントされるかは、特定のアプリケーションと、全体的なシステムに課される設計制約条件と、に依存する。当業者(Skilled artisans)は、特定の各アプリケーションについて様々なやり方で、説明された機能をインプリメントすることができるが、そのようなインプリメンテーションの決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものとして解釈されるべきではない。
【0093】
ここにおける開示に関連して説明される様々な例示の論理ブロック、モジュール、および回路は、ここにおいて説明される機能を実行するように設計された汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)(DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit)(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array)(FPGA)または他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート(discrete gate)またはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント(discrete hardware components)、あるいはそれらの任意の組合せを用いて、インプリメントされ、または実行されることができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替案においては、プロセッサは、従来の任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わされた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは他のそのような任意のコンフィギュレーションとしてインプリメントされることもできる。
【0094】
ここにおける開示に関連して説明される方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアの形で直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールの形で、あるいはそれら2つの組合せの形で実施されることができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、着脱可能ディスク、CD−ROM、あるいは当技術分野において知られているストレージ媒体の他の任意の形態の形で存在することができる。例示のストレージ媒体は、プロセッサが、ストレージ媒体から情報を読み取り、そしてストレージ媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替案においては、ストレージ媒体は、プロセッサと一体になっていてもよい。プロセッサおよびストレージ媒体は、ASICの中に存在することができる。ASICは、ユーザ端末の中に存在することができる。代替案においては、プロセッサおよびストレージ媒体は、ユーザ端末の中のディスクリートコンポーネントとして存在することができる。
【0095】
1つまたは複数の例示の設計においては、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せの形でインプリメントされることができる。ソフトウェアでインプリメントされる場合、それらの機能は、コンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶され、あるいはコンピュータ可読媒体上で送信されることができる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含めて、コンピュータストレージ媒体と、通信媒体との両方を含む。ストレージ媒体は、汎用または専用のコンピュータによってアクセスされることができる使用可能な任意の媒体とすることができる。例として、限定するものではないが、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態で望ましいプログラムコード手段を搬送し、または記憶するために使用されることができ、そして汎用または専用のコンピュータ、あるいは汎用または専用のプロセッサによってアクセスされることができる他の任意の媒体を備えることができる。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と適切に名づけられることもある。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア(twisted pair)、デジタル加入者線(DSL)、または赤外線、無線、マイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、そのときには同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、マイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義の中に含まれる。ここにおいて使用されるようなディスク(Disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(compact disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(laser disc)、光ディスク(optical disc)、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(floppy(登録商標) disk)、およびブルーレイディスク(blu-ray disc)を含み、ここでディスク(disks)は通常、データを磁気的に再生するが、ディスク(disc)は、レーザを用いて光学的にデータを再生する。上記の組合せもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含められるべきである。
【0096】
開示の上記の説明は、任意の当業者が、本開示を作り、または使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、ここにおいて定義される包括的な原理は、本開示の範囲を逸脱することなく、他の変形に対しても適用されることができる。したがって、本開示は、ここにおいて説明される例および設計だけに限定されるようには意図されておらず、ここにおいて開示される原理および新規な特徴と整合する最も広い範囲が与えられるべきである。
【優先権の主張】
【0001】
[I.35U.S.C.§119の下の優先権の主張]
本特許出願は、この譲受人に譲渡され、参照によりここに明示的に組み込まれる、2007年2月13日に出願された「WCDMAにおけるパワー制御(POWER CONTROL IN WCDMA)」と題された仮米国出願第60/889,691号の優先権を主張する。
【背景】
【0002】
[I.分野]
本開示は、一般に通信に関し、より具体的にはワイヤレス通信についての送信パワーを制御するための技法に関する。
【0003】
[II.背景]
ワイヤレス通信ネットワークは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなど、様々な通信サービスを提供するために広範に展開される。これらのワイヤレスネットワークは、使用可能なネットワークリソースを共用することにより複数の(multiple)ユーザをサポートすることができる多元接続ネットワーク(multiple-access networks)とすることができる。そのような多元接続ネットワークの例は、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access)(CDMA)ネットワークと、時分割多元接続(Time Division Multiple Access)(TDMA)ネットワークと、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access)(FDMA)ネットワークと、直交FDMA(Orthogonal FDMA)(OFDMA)ネットワークと、単一キャリアFDMA(Single-Carrier FDMA)(SC−FDMA)ネットワークと、を含む。
【0004】
ワイヤレス通信ネットワークにおいて、ノードB(Node B)は、ダウンリンクおよびアップリンク上でユーザ装置(user equipment)(UE)と通信することができる。ダウンリンク(または順方向リンク)は、ノードBからUEへの通信リンクを意味し、そしてアップリンク(または逆方向リンク)は、UEからノードBへの通信リンクを意味する。ノードBは、複数のUEに対してデータとシグナリング(signaling)とを送信することができる。そのUEに対するダウンリンク送信についての望ましい信頼性を達成しながら、できる限り少ない送信パワーを使用して各UEに対して送信することが望ましいこともある。これにより、ノードBは、より多くのUEをサーブする(serve)ことができるようになり得る。複数のUEはまた、ノードBに対して同時に送信することもできる。各UEが、ノードBに対するアップリンク送信についての望ましい信頼性を達成しながら、できる限り少ない送信パワーを使用して送信することが望ましいこともある。これは、他のUEに対する干渉を低減させ、そしてシステム性能を改善することができる。
【発明の概要】
【0005】
ダウンリンクおよびアップリンクに関する送信パワーを制御するための技法が、ここに説明される。リンクアンバランス(link imbalance)に起因して、1つのセルは、UEについての最良のダウンリンクを有することができ、そして、UEについてのダウンリンク(DL)サービングセル(serving cell)として選択されることができる。別のセルは、UEについての最良のアップリンクを有することができ、そして、UEについてのアップリンク(UP)サービングセルとして選択されることができる。
【0006】
一態様においては、パワー制御は、信頼できる無線リンクがDLサービングセルとULサービングセルとの両方について得られることができるように実行されることができる。リンクアンバランスを有するULパワー制御の一設計においては、UEは、DLサービングセルから第1のUL送信パワー制御(transmit power control)(TPC)コマンドを受信することができ、そしてULサービングセルから第2のUL TPCコマンドを受信することができる。UEは、第1および第2のUL TPCコマンドに基づいて、そしてORオブザUPsルール(OR-of-the-UPs rule)に従って、その送信パワーを調整することができる。UEは、いずれかのUL TPCコマンドが、送信パワーにおける増大を指示する場合に、その送信パワーを増大させることができ、そして両方のUL TPCコマンドが送信パワーにおける低減を指示する場合に、その送信パワーを低減させることができる。これは、DLサービングセルとULサービングセルとの両方がUEによって送信されるシグナリングを確実に受信することができることを保証することができる。
【0007】
リンクアンバランスを有するDLパワー制御の一設計においては、UEは、DLサービングセルの受信信号品質(received signal quality)を決定することができ、そしてULサービングセルの受信信号品質を決定することもできる。UEは、DLサービングセルとULサービングセルとの両方の受信信号品質に基づいてDL TPCコマンドを生成することができる。例えば、UEは、DLサービングセルの受信信号品質に基づいて第1のTPCコマンドを生成することができ、そしてULサービングセルの受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成することができる。次いで、UEは、第1および第2のTPCコマンドに基づいて、そしてORオブザUPsルールに従ってDL TPCコマンドを生成することができる。UEは、DLサービングセルとULサービングセルとの両方に対してDL TPCコマンドを送信することができる。これは、UEが、DLサービングセルとULサービングセルとによって送信されるシグナリングを確実に受信することができることを保証することができる。
【0008】
別の態様においては、パワー制御は、DLサービングセルとULサービングセルとについて独立に実行されることができる。DLパワー制御では、UEは、このセルについての受信信号品質に基づいてDLサービングセルについての第1のDL TPCコマンドを生成することができる。UEは、このセルについての受信信号品質に基づいてULサービングセルについての第2のDL TPCコマンドを生成することができる。UEは、DLサービングセルに対して第1のDL TPCコマンドを送信することができ、そしてULサービングセルに対して第2のDL TPCコマンドを送信することができる。各セルは、UEによってそのセルに送信されたDL TPCコマンドに基づいてUEについてのその送信パワーを調整することができる。ULパワー制御では、UEは、そのセルから受信されたUL TPCコマンドに基づいて各セルについてのその送信パワーを調整することができる。
【0009】
さらに別の態様においては、UEについての最良のアップリンクを有するセルは、UEについてのDLサービングセルとULサービングセルとの両方として選択されることができる。これは、アップリンク上でUEによって送信されるシグナリングが、選択されたサービングセルによって確実に受信されることができることを保証することができる。
【0010】
さらに別の態様においては、異なるセルは、UEに対してUL TPCコマンドを送信するために異なる変調スキームを使用することができる。1つまたは複数のセル(例えば、最良のアップリンクを有するセル)は、2相位相偏移変調(binary phase shift keying)(BPSK)を使用して、UEに対してUL TPCコマンドを送信することができる。他のセルは、オンオフ変調(on-off keying)(OOK)を使用して、UEに対してUL TPCコマンドを送信することができる。これらのセルは、UEに対して多数のUPコマンドを送信することができる。各UPコマンドは、オフ信号値(off signal value)を使用して送信されることができ、そしてそれ故に、UPコマンドが送信されるときに送信パワーは、一般的な場合に消費されない可能性がある。
【0011】
本開示の様々な態様および特徴は、下記にさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、ワイヤレス通信ネットワークを示している。
【図2A】図2Aは、いくつかのダウンリンク物理チャネルとアップリンク物理チャネルとを示している。
【図2B】図2Bは、ダウンリンク物理チャネルを示している。
【図2C】図2Cは、アップリンク物理チャネルを示している。
【図3】図3は、UEと、DLサービングセルおよびULサービングセルと、の間の通信を示している。
【図4】図4は、リンクアンバランスに適したULパワー制御メカニズムを示している。
【図5】図5は、リンクアンバランスに適したDLパワー制御メカニズムを示している。
【図6】図6は、リンクアンバランスを有するULパワー制御を実行するためのプロセスを示している。
【図7】図7は、リンクアンバランスを有するDLパワー制御を実行するためのプロセスを示している。
【図8】図8は、リンクアンバランスを有するDLパワー制御を実行するための別のプロセスを示している。
【図9】図9は、DLパワー制御とULパワー制御とを独立に実行するためのプロセスを示している。
【図10】図10は、リンクアンバランスシナリオにおける別々のDLサービングセルとULサービングセルとを示している。
【図11】図11は、リンクアンバランスを有する単一のサービングセルを選択するためのプロセスを示している。
【図12】図12は、異なる変調スキームを用いて送信されたTPCコマンドを受信するためのプロセスを示している。
【図13】図13は、UE、2つのノードB、およびネットワークコントローラの、ブロック図を示している。
【詳細な説明】
【0013】
ここにおいて説明されるパワー制御技法は、CDMAネットワーク、TDMAネットワーク、FDMAネットワーク、OFDMAネットワーク、SC−FDMAネットワークなど、様々なワイヤレス通信ネットワークについて使用されることができる。用語「ネットワーク」および「システム」は、多くの場合に交換可能に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(UTRA)、cdma2000などの無線技術をインプリメントすることができる。UTRAは、広帯域(Wideband)−CDMA(W−CDMA)と、他のCDMAの変形と、を含む。cdma2000は、IS−2000規格と、IS−95規格と、IS−856規格と、をカバーする。TDMAネットワークは、移動体通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communications)(GSM(登録商標))などの無線技術をインプリメントすることができる。OFDMAネットワークは、進化型(Evolved)UTRA(E−UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband)(UMB)、IEEE802.11(Wi−Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュ(Flash)−OFDM(登録商標)などの無線技術をインプリメントすることができる。UTRAとE−UTRAとは、ユニバーサルモバイル電気通信システム(Universal Mobile Telecommunication System)(UMTS)の一部分である。E−UTRAはまた、3GPP長期展開(Long Term Evolution)(LTE)としても知られており、そしてUMTSの来るべきリリースである。UTRAと、E−UTRAと、GSMとは、「第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project)」(3GPP)と名付けられる組織からのドキュメントの中で説明される。cdma2000と、UMBとは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2(3rd Generation Partnership Project 2)」(3GPP2)と名付けられる組織からのドキュメントの中で説明される。これらの様々な無線技術と無線規格とは、当技術分野において知られている。明確にするために、本技法のある種の態様は、W−CDMAを利用するUMTSネットワークについて下記に説明され、そしてUMTS技術は、下記の説明の多くにおいて使用される。
【0014】
図1は、ワイヤレス通信ネットワーク100を示しており、このワイヤレス通信ネットワークは、UMTSにおけるユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(Universal Terrestrial Radio Access Network)(UTRAN)と称されることもできる。ワイヤレスネットワーク100は、多数のUEについての通信をサポートすることができる多数のノードBを含むことができる。簡単にするために、3つのノードB110、112、および114と、1つのUE120とだけが、図1に示されている。
【0015】
ノードBは、一般にUEと通信する固定局であり、そして進化型(evolved)ノードB(eNode B)、基地局、アクセスポイントなどと称されることもできる。各ノードBは、特定の地理的エリア102についての通信カバレージを提供し、そしてカバレージエリア内に位置するUEについての通信をサポートする。ノードBのカバレージエリアは、複数の(例えば、3つの)より小さなエリアに分割されることができ、より小さな各エリアは、それぞれのノードBサブシステムによってサーブされることができる。用語「セル」は、その用語が使用される文脈に応じて、このカバレージエリアをサーブするノードBおよび/またはノードBサブシステムの最小のカバレージエリアを意味することができる。図1に示される例においては、ノードB110は、セルA1、A2、およびA3をサーブし、ノードB112は、セルB1、B2、およびB3をサーブし、そしてノードB114は、セルC1、C2、およびC3をサーブする。
【0016】
一般に、任意の数のUEは、ワイヤレスネットワーク全体を通して分散させられることができ、そして各UEは、固定型またはモバイルとすることができる。UEはまた、移動局、端末、アクセス端末、加入者ユニット、局などと称されることもできる。UEは、セルラ電話、携帯型個人情報端末(personal digital assistant)(PDA)、ワイヤレスデバイス、ハンドヘルドデバイス、ワイヤレスモデム、モデムカード、ラップトップコンピュータなどとすることができる。UEは、与えられた任意の瞬間にダウンリンク(DL)および/またはアップリンク(UL)の上で1つまたは複数のノードBと通信することができる。ここにおける説明においては、DLサービングセルは、UEに対してダウンリンク上でデータを送信するように指定されるセルであり、そしてULサービングセルは、UEからアップリンク上でデータを受信するように指定されるセルである。DLサービングセルと、ULサービングセルとは、アップリンクとダウンリンクとがバランスされる一般的なシナリオにおいて、同じセルとすることができる。DLサービングセルと、ULサービングセルとは、1つのセルが、UEについての最良のダウンリンクを有し、そして別のセルが、UEについての最良のアップリンクを有するリンクアンバランスシナリオにおいて、異なるセルとすることができる。
【0017】
ワイヤレスネットワーク100は、3GPPによって説明されるこれらのネットワークエンティティなど、他のネットワークエンティティを含むこともできる。ネットワークコントローラ130は、ノードBに結合し、そしてこれらのノードBについての協調と制御とを提供することができる。ネットワークコントローラ130は、単一のネットワークエンティティ、またはネットワークエンティティの集まりとすることができる。例えば、ネットワークコントローラ130は、1つまたは複数の無線ネットワークコントローラ(Radio Network Controllers)(RNCs)を備えることができる。ネットワークコントローラ130は、パケット経路指定(packet routing)、ユーザ登録、モビリティ管理など、様々な機能をサポートするネットワークエンティティを含むことができるコアネットワークに結合することができる。
【0018】
3GPPリリース5およびそれ以降は、高速ダウンリンクパケットアクセス(High-Speed Downlink Packet Access)(HSDPA)をサポートする。3GPPリリース6およびそれ以降は、高速アップリンクパケットアクセス(High-Speed Uplink Packet Access)(HSUPA)をサポートする。HSDPAとHSUPAとは、それぞれダウンリンクとアップリンクとの上で高速パケットデータ送信を可能にするチャネルおよびプロシージャの組である。
【0019】
UMTSは、ダウンリンクとアップリンクとの上でデータとシグナリングとを送信するために様々な物理チャネルを使用する。シグナリングは、制御情報、フィードバック情報、オーバーヘッド情報などと称されることもできる。シグナリングは、ユーザデータまたはパイロットではない任意の情報を含むことができる。各リンクについての物理チャネルは、異なるチャネル化コード(channelization codes)を用いてチャンネル化され、そしてそれ故にコードドメインにおいて互いに直交している。表1は、HSDPAとHSUPAとについて使用される物理チャネルを含めて、3GPPリリース6におけるいくつかの物理チャネルをリストアップしたものである。
【表1】
【0020】
UE120は、ダウンリンクとアップリンクとの上で1つまたは複数のセルと通信することができる。DLパワー制御は、ダウンリンク上のセルの送信パワーを調整するために使用されることができる。ULパワー制御は、アップリンク上のUE120の送信パワーを調整するために使用されることができる。DLパワー制御と、ULパワー制御とは、表2に要約されるように実行されることができる。
【表2】
【0021】
DL TPCコマンドは、UEによって送信されるTPCコマンドであり、そしてダウンリンク上の送信のためにセルの送信パワーを調整するために使用されることができる。UL TPCコマンドは、セルによって送信されるTPCコマンドであり、そしてアップリンク上の送信のためにUEの送信パワーを調整するために使用されることができる。TPCコマンドは、(i)例えば、0.5dBや1.0dBなど、あらかじめ決定された量だけ、送信パワーにおける増大を指示するUPコマンド(UP command)、あるいは(ii)例えば、あらかじめ決定された量だけ、送信パワーにおける低減を指示するDOWNコマンド(DOWN command)のいずれかとすることができる。
【0022】
UE120は、DPCCH上でDL TPCコマンドとパイロットとを送信することができる。DL TPCコマンドとパイロットとの送信パワーは、DL TPCコマンドについての望ましい信頼性を達成するように、例えば、DL TPCコマンドについてのターゲットエラーレート(target error rate)を達成するように、調整されることができる。各セルは、F−DPCH上で異なるUEについてのUL TPCコマンドを送信することができる。UL TPCコマンドの送信パワーは、UL TPCコマンドについての望ましい信頼性を達成するように調整されることができる。
【0023】
図2Aは、P−CCPCH、F−DPCHおよびDPCCHのタイミング図を示している。送信のための時系列は、無線フレームに分割される。各無線フレームは、10ミリ秒(ms)の存続時間を有し、そして12−ビットのシステムフレーム番号(system frame number)(SFN)によって識別される。各無線フレームは、15スロットに分割され、これらのスロットは、スロット0からスロット14としてラベル付けされる。各スロットは、0.667msの存続時間を有し、そして3.84Mcpsにおいて2560チップを含んでいる。
【0024】
各セルは、ダウンリンク上でP−CCPCHを送信することができる。P−CCPCHは、ダウンリンク物理チャネルについてのタイミング基準として直接に使用され、そしてアップリンク物理チャネルについてのタイミング基準として間接に使用される。各セルは、ダウンリンク上でF−DPCHを送信することもできる。F−DPCHは、P−CCPCHのフレーム境界からτDPCH,nだけ遅延させられることができる。UE120は、アップリンク上でDPCCHを送信することができる。DPCCHは、F−DPCHのフレーム境界からT0=1024チップだけ遅延させられることができる。
【0025】
図2Bは、F−DPCHの1スロットを示している。F−DPCHは、各スロットにおいて異なる時間オフセットで10個の異なるUEまでについての10個のUL TPCコマンドまで搬送することができる。UE120は、F−DPCHについて特定の時間オフセットを割り当てられることができる。次いでUE120は、各スロットにおいてその割り当てられた時間オフセットで1つのUL TPCコマンドを受信することができる。
【0026】
図2Cは、DPCCHの1スロットを示している。DPCCHは、各スロットにおいて、パイロットと、送信フォーマット組合せインジケータ(transport format combination indicator)(TFCI)と、DL TPCコマンドと、を搬送することができる。それらの3つのフィールドの存続時間は、構成可能とすることができる。
【0027】
図3は、リンクアンバランスを有する、UE120と異なるセルとの間の通信を示している。UEは、ダウンリンクでは、サービングHSDPAセルと称されることができるDLサービングセルと通信することができる。UEは、アップリンクでは、サービングHSUPAセルと称されることができるULサービングセルと通信することができる。図3に示される例においては、DLサービングセルは、ノードB110の一部分であり、そしてULサービングセルは、ノードB112の一部分である。UEは、そのアクティブセットの中の他のセルを有することもでき、このアクティブセットは、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上で、UEをサーブすることができる可能性のあるセルを含むことができる。非サービングセル(non-serving cell)は、サービングセルでない、アクティブセットの中のセルである。
【0028】
DLサービングセルは、UEについての最良のダウンリンクを有するアクティブセットの中のセルとすることができる。UEは、これらのセルによって送信されるパイロットに基づいて異なるセルの信号対雑音干渉比(signal-to-noise-and-interference ratios)(SINRs)を推定することができる。最良のダウンリンクを有するセルは、これらのセルについてのSINR推定値(SINR estimates)に基づいて決定されることができる。最良のダウンリンクを有するセルは、他の方法で決定されることもできる。
【0029】
ULサービングセルは、UEについての最良のアップリンクを有するアクティブセットの中のセルとすることができる。各セルは、UEによって送信されるパイロットに基づいてUEのSINRを推定することができる。最良のアップリンクを有するセルは、UEについて異なるセルによって得られるSINR推定値に基づいて決定されることができる。最良のアップリンクを有するセルは、他の方法で、例えば、それらのセルによってUEに対して送信されるDOWNコマンドの数に基づいて、決定されることもできる。
【0030】
ダウンリンク上のデータ送信では、DLサービングセルは、HS−SCCH上のシグナリングと、HS−PDSCH上のデータと、をUEに対して送信することができる。UEは、HS−DPCCH上でDLサービングセルに対してフィードバック情報(例えば、チャネル品質インジケータ(channel quality indicator)(CQI)およびACK/NAK)を送信することができる。アップリンク上のデータ送信では、UEは、E−DPCCH上のシグナリングと、E−DPDCH上のデータと、をULサービングセルに対して送信することができる。ULサービングセルは、E−HICH上のフィードバック情報(例えば、ACK/NAK)と、E−AGCHおよびE−RGCHの上のシグナリングと、をUEに対して送信することができる。UEは、それ故に、ダウンリンクおよびアップリンクの上のデータ送信では、異なるセルと異なるシグナリングを交換することができる。
【0031】
データは、ハイブリッド自動再送信(hybrid automatic retransmission)(HARQ)を使用して送信されることができる。HARQでは、各パケットは、パケットが正しく復号されるまで1つまたは複数の送信において送信されることができる。それ故に、データについてのパワー制御は、不可欠ではなくてもよい。ある種のタイプのシグナリング(例えば、HS−SCCH、E−HICH、E−AGCHおよびE−RGCHの上で送信されるシグナリング)は、これらのセルによって自律的に決定される送信パワーでそれらのセルによって送信されることができる。この送信戦略は、オープンループパワー制御(open loop power control)と称される。
【0032】
DLパワー制御では、UEは、DLサービングセルのSINRを推定し、そのSINR推定値に基づいてDL TPCコマンドを生成し、そしてUEのアクティブセットの中のすべてのセルに対してDL TPCコマンドを送信することができる。各セルは、UEから受信されるDL TPCコマンドに基づいてUEについてのその送信パワーを調整することができる。DL TPCコマンドは、DLサービングセルのSINRに基づいて生成されるので、良好な信頼性が、DLサービングセルからのダウンリンクについて達成されることができる。しかしながら、DLサービングセルが、最良のダウンリンクを有する場合、これが普通の場合であるが、そのときにはULサービングセルが、最良のダウンリンクについてUEによって生成される同じDL TPCコマンドを使用してその送信パワーを調整するときに、ULサービングセルからのダウンリンクは、十分に信頼可能ではない可能性がある。
【0033】
ULパワー制御では、各セルは、UEのSINRを推定し、そのSINR推定値に基づいてUL TPCコマンドを生成し、そしてそのUL TPCコマンドをUEに対して送信することができる。UEは、そのアクティブセットの中のすべてのセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる。UEは、通常行われるように、ORオブザDOWNルール(OR-of-the-DOWN rule)を適用することができ、そして任意のセルがDOWNコマンドを送信する場合に、その送信パワーを低減させることができる。この場合には、UEの送信パワーは、主としてULサービングセルからのUL TPCコマンドによって調整されることができ、このULサービングセルは、UEについて最良のアップリンクを有することができ、そして次いでほとんどのDOWNコマンドを送信することができる。UEの送信パワーは、ULサービングセルにおける最良のアップリンクについてターゲットの信頼性を達成するように調整されるので、DLサービングセルについての意味のフィードバック情報を含めて、UEについてのアップリンクは、DLサービングセルにおいて十分に信頼可能ではない可能性がある。
【0034】
UEは、ORオブザDOWNsルール(OR-of-the-DOWNs rule)に従ってアクティブセットの中のすべてのセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいて決定される送信パワーで特にDLサービングセルに対してシグナリング(例えば、HS−DPCCH上のCQIやACK/NAKなどのフィードバック)を送信することができる。リンクアンバランスが存在する場合、そのときにはこのシグナリングは、UEについて最良のアップリンクを有するULサービングセルによって確実に受信されることができるが、DLサービングセルによって確実に受信されない可能性がある。ULサービングセルは、シグナリングに興味を持っていない可能性があり、そしてシグナリングをDLサービングセルに対して転送する術がない可能性がある。ダウンリンクデータ送信の性能は、シグナリングを確実に受信しないDLサービングセルによって悪影響を受ける可能性がある。同様に、UEは、ORオブザDOWNsルールに基づいて決定される送信パワーで、アップリンク上でDL TPCコマンドを送信することもできる。これらのDL TPCコマンドは、最良のアップリンクを有するセルにおいては信頼できる可能性があるが、より弱いアップリンクを有するセルにおいては信頼できない可能性がある。次いでこれらのセルは、UEに対してダウンリンク上で多数のUPコマンドを送信することができる。
【0035】
一般に、その方向における最良の無線リンクに基づいてある与えられた方向(例えば、ダウンリンクまたはアップリンク)についてのパワー制御を実行することは、最良の無線リンクを有するセルでは良好な信頼性を提供する可能性があるが、すべての他のセルでは不満足な性能を提供する可能性がある。単一のサービングセルが、UEについて最良のダウンリンクと最良のアップリンクとを有する場合、そのときにはパワー制御は、このセルについてダウンリンクとアップリンクとの両方について良好な信頼性を達成するように実行されることができる。しかしながら、リンクアンバランスが存在するときに、異なるセルは、UEについて最良のダウンリンクと、最良のアップリンクとを有する可能性がある。この場合には、DLサービングセルと、ULサービングセルとの両方について信頼可能なダウンリンクを有することが望ましい可能性があり、その結果、UEは、これらのセルによって送信されるシグナリングを確実に受信することができる。また、DLサービングセルと、ULサービングセルとの両方に対して信頼可能なアップリンクを有することが望ましい可能性もあり、その結果、これらのセルは、UEによって送信されるシグナリングを確実に受信することができる。
【0036】
一態様においては、各方向についてのパワー制御は、信頼可能な無線リンクが、DLサービングセルと、ULサービングセルとの両方について得られることができるように実行されることができる。パワー制御は、次のことを達成するように試みることができる:
・ ソフトハンドオフオペレーションを活用するための、アップリンク上の最小送信パワー、
・ ダウンリンクおよびアップリンクの上のフィードバックチャネルについての十分な送信パワー、および、
・ DL TPCコマンドおよびUL TPCコマンドについての、それらが使用されることができるようにするための十分な送信パワー。
【0037】
上記ゴール、ならびに他のゴールは、下記に説明されるように、ダウンリンクおよびアップリンクについて異なる方法で達成されることができる。
【0038】
図4は、DLサービングセルおよびULサービングセルについてアップリンクについての良好な信頼性を達成するようにUEの送信パワーを調整することができるULパワー制御メカニズム400の設計を示すものである。UEは、例えば、図2Cに示されるように、DPCCH上のパイロットと、DL TPCコマンドと、をセルに対して送信することができる。
【0039】
DLサービングセルにおいて、SINR推定器412は、UEから受信されるパイロットのSINRを推定することができ、そしてSNR推定値を供給することができる。次のように、TPCコマンドジェネレータ414は、SINR推定値を受信し、UEについてUL TPCコマンドを生成することができる:
もしSINR_est<SINR_targetである場合、そのときはUL TPCコマンド=UPコマンドである、
あるいは、
もしSINR_est≧SINR_targetである場合、そのときはUL TPCコマンド=DOWNコマンドである。
【0040】
式(1)
ここでSINR_estは、UEについてのSINR推定値であり、SINR_targetは、ターゲットSINRである。ターゲットSINRは、DLサービングセルにおいてアップリンクについての望ましい信頼性を達成するように設定されることができる。DLサービングセルは、UL TPCコマンドをUEに対して送信することができる。
【0041】
ULサービングセルにおいて、SINR推定器422は、UEから受信されるパイロットのSINRを推定することができる。TPCコマンドジェネレータ424は、式(1)に示されるように、SINR推定値を受信し、そしてUEについてのUL TPCコマンドを生成することができる。ULサービングセルによって使用されるターゲットSINRは、DLサービングセルによって使用されるターゲットSINRに等しくすることができ、あるいは等しくないようにすることができ、そしてULサービングセルにおいてアップリンクについての望ましい信頼性を達成するように設定されることができる。ULサービングセルは、UL TPCコマンドをUEに対して送信することができる。
【0042】
UEにおいて、TPCコマンド検出器432は、DLサービングセルからのUL TPCコマンドを受信し、そして検出することができる。同様に、TPCコマンド検出器434は、ULサービングセルからのUL TPCコマンドを受信し、そして検出することができる。送信パワー調整ユニット436は、DLサービングセルからのUL TPCコマンドと、ULサービングセルからのUL TPCコマンドと、を受信することができる。ユニット436は、両方のセルからのUL TPCコマンドを組み合わせ、そしてUEの送信パワーを調整することができる。
【0043】
一設計においては、次のように、各スロットにおけるDLサービングセルおよびULサービングセルから受信されるUL TPCコマンドは、ORオブザUPsルールに基づいて組み合わされることができる:
もしいずれかのUL TPCコマンドがUPコマンドである場合は、送信パワーを増大させる、
あるいは
もし両方のUL TPCコマンドがDOWNコマンドである場合は、送信パワーを低減させる。
【0044】
式(2)
ユニット436は、各スロットにおいて使用するために、送信パワーPULを提供することができる。送信プロセッサ438は、ユニット436によって示される送信パワーPULに基づいてアップリンク上でデータと、パイロットと、シグナリングと、を生成し、そして送信することができる。式(2)における設計は、各セルに対して送信される送信が、そのセルによって確実に受信されることができることを保証することができる。例えば、その設計は、DLサービングセルに対してHS−DPCCH上で送信されるフィードバック情報が、たとえそれが、UEについての最良のアップリンクを有さないとしても、このセルによって確実に受信されることができることを保証することができる。
【0045】
一般に、UEは、そのアクティブセットの中に任意の数のセルを有することができ、そしてDLサービングセルは、ULサービングセルであってもよく、あるいはULサービングセルでなくてもよい。UEは、つぎのように、アクティブセットの中のすべてのセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる。
【0046】
1.もしDLサービングセルがULサービングセルと同じである場合、そのときはアクティブセットの中のすべてのセルから受信されるUL TPCコマンドに対してORオブザDOWNsルールを適用する。
【0047】
2.もしDLサービングセルがULサービングセルとは異なる場合、そのときは
a.DLサービングセルから受信されるUL TPCコマンド、および
b.DLサービングセル以外のアクティブセットの中のすべてのセルから受信されるUL TPCコマンドに対してORオブザDOWNsルールを適用することによって得られるUL TPCコマンド、
に対して、ORオブザUPsルールを適用する。
【0048】
一般に、ORオブザDOWNsルールと、ORオブザUPsルールとは、おのおの任意の数のTPCコマンドに対して適用されることができる。N≧1の場合のN個のTPCコマンドのORオブザDOWNsでは、DOWNコマンドは、N個のTPCコマンドのうちの任意の1つが、DOWNコマンドである場合に得られ、そしてUPコマンドは、N個のTPCコマンドのすべてが、UPコマンドである場合に得られる。N個のTPCコマンドのORオブザUPsでは、UPコマンドは、N個のTPCコマンドのうちの任意の1つが、UPコマンドである場合に得られ、そしてDOWNコマンドは、N個のTPCコマンドのすべてがDOWNコマンドである場合に得られる。
【0049】
上記のルール2では、より弱いアップリンクを有するDLサービングセルは、ORオブザUPsルールの結果としてUEの送信パワーを制御することができる。これは、望ましい可能性があり、その結果、DLサービングセルに対してUEによって送信されるシグナリング(例えば、CQIおよびACK/NAK)は、このセルによって確実に受信されることができる。DLサービングセルからのUL TPCコマンドは、CQI消去インジケータ(CQI erasure indicators)として考えられることができる。リンクアンバランスシナリオにおいては、DLサービングセルからのUL TPCコマンドは、ターゲットCQI消去レートを達成するために必要に応じてUPコマンドに設定されることができる。UL TPCコマンドに基づいて、UEは、フィードバック情報(例えば、CQIおよびACK/NAK)が、DLサービングセルにおいて消去されるか否かを知ることができ、このDLサービングセルは、UEについての最良のアップリンクを有さないこともある。UEは、CQI消去インジケータに基づいてその送信パワーを増大させることができ、その結果、フィードバック情報は、DLサービングセルによって確実に受信されることができる。DLサービングセルについての送信パワーにおけるこの増大は、ULサービングセルに対して、E−DPDCH上で送信されるシグナリングと、E−DPDCH上で送信されるデータと、の送信パワーにおける増大をもたらすことができる。しかしながら、E−DPDCHについてのより高い送信パワーは、送信/再送信の数を低減させることができる。
【0050】
図5は、UEについてのダウンリンクについて良好な信頼性を達成するように、DLサービングセルと、ULサービングセルとの送信パワーを調整することができるDLパワー制御メカニズム500の設計を示すものである。UEにおいて、SINR推定器512は、DLサービングセルについてのダウンリンクのSINRを推定することができ、そしてこのセルについてのSNR推定値を供給することができる。このSINR推定値は、パワー制御されるダウンリンク送信に基づいたものとすることができる。各セルは、UEによって送信されるDL TPCコマンドに基づいて決定される送信パワーでF−DPCH上でUEに対してUL TPCコマンドを送信することができる。UEは、このようにして、そのセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいて各セルのSINRを推定することができる。SINR推定器514は、同様にULサービングセルについてのダウンリンクのSINRを(例えば、このセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいて)推定することができ、そしてこのセルについてのSNR推定値を供給することができる。
【0051】
TPCコマンドジェネレータ516は、ユニット512からのDLサービングセルについてのSINR推定値と、ユニット514からのULサービングセルについてのSINR推定値と、を受信することができる。ジェネレータ516は、次のように、DLサービングセルおよびULサービングセルについてのSINR推定値に基づいてDL TPCコマンドを生成することができる:
もし(DLSC_SINR_est<SINR_target)OR(ULSC_SINR_est<SINR_target)である場合、
そのときは、DL TPCコマンド=UPコマンドであり、
そうでなければ、DL TPCコマンド=DOWNコマンドである。
【0052】
式(3)
ここでDLSC_SINR_estは、DLサービングセルについてのSINR推定値であり、そしてULSC_SINR_estは、ULサービングセルについてのSINR推定値である。
【0053】
ターゲットSINRは、DLサービングセルとULサービングセルとの両方からUEへのダウンリンク送信についての望ましい信頼性、例えば、DLサービングセルとULサービングセルとのおのおのについてのターゲットUL TPCコマンドエラーレート以上、を達成するように設定されることができる。式(3)と同等な別の設計においては、UEは、このセルについてのSINR推定値に基づいてDLサービングセルについての第1のDL TPCコマンドを生成することができ、そしてこのセルについてのSINR推定値に基づいてULサービングセルについての第2のDL TPCコマンドを生成することができる。次いで、UEは、第1および第2のDL TPCコマンドに対してORオブザUPsルールを適用することができる。UEは、いずれかのDL TPCコマンドが、UPコマンドである場合に、UPコマンドを生成することができ、そしてそうでない場合に、DOWNコマンドを生成することができる。いずれにしても、UEは、DLサービングセルと、ULサービングセルに対してDL TPCコマンドを送信することができる。
【0054】
DLサービングセルにおいて、TPCコマンド検出器522は、UEからのDL TPCコマンドを受信し、そして検出することができる。送信パワー調整ユニット524は、次のように、DL TPCコマンドに基づいてUEについての送信パワーを調整することができる:
もしDL TPCコマンドがUPコマンドである場合は、送信パワーを増大させ、
あるいは
DL TPCコマンドがDOWNコマンドである場合は、送信パワーを低減させる。
【0055】
式(4)
ユニット524は、各スロットにおいてUEについて使用する送信パワーPDL1を提供することができる。送信プロセッサ526は、UEに対して送信パワーPDL1に基づいて、データと、シグナリングと、UL TPCコマンドと、を生成し、そして送信することができる。
【0056】
ULサービングセルにおいては、TPCコマンド検出器532は、UEからのDL TPCコマンドを受信し、そして検出することができる。送信パワー調整ユニット534は、式(4)に示されるように、DL TPCコマンドに基づいてUEについての送信パワーを調整することができる。ユニット534は、各スロットにおいてUEについて使用する送信パワーPDL2を提供することができる。送信プロセッサ536は、UEに対して送信パワーPDL2に基づいて、データと、シグナリングと、UL TPCコマンドと、を生成し、そして送信することができる。
【0057】
一般に、UEは、次のことを達成するように、DL TPCコマンドを生成することができる:
1.DLサービングセルからの信頼可能なUL TPCコマンドおよびシグナリング、および
2.ULサービングセルからの信頼可能なUL TPCコマンドおよびシグナリング。
【0058】
上記の設計は、DLサービングセルと、ULサービングセルとの両方からのUL TPCコマンドが、UEによって確実に受信されることができることを保証することができる。次いでこれは、UEの送信パワーの適切な調整が、アップリンク上でUEによって送信されるDL TPCコマンドと、シグナリングと、について良好な信頼性を達成することを可能にすることができる。この設計は、ダウンリンク上で送信されるシグナリングが、UEによって確実に受信されることができることを保証することもできる。UMTSでは、その設計は、UEにおいて、次の信頼できる受信を保証することができる。
【0059】
:
1.DLサービングセルからのHS−SCCH、
2.DLサービングセルおよびULサービングセルからのダウンリンクE−チャネル、および
3.DLサービングセルおよびULサービングセルからのF−DPCH。
【0060】
ダウンリンクE−チャネル(例えば、E−HICH、E−AGCHおよびE−RGCH)は、UEによって送信されるDL TPCコマンドに基づいてパワー制御されることができる。例えば、ダウンリンクE−チャネルの送信パワーは、F−DPCHの送信パワーからの固定されたオフセットに設定されることができる。リンクアンバランスが、存在し、そしてDLサービングセルが、ULサービングセルよりも良好なダウンリンクを有する場合、そのときにはDLサービングセルからのHS−SCCH、F−DPCH、ダウンリンクE−チャネルの送信パワーは、必要よりも高くすることができる。しかしながら、その設計は、ULサービングセルからのチャネルについての十分な送信パワーを保証することができる。
【0061】
図4および5に示されるように、DLサービングセルと、ULサービングセルとの両方についての信頼可能なダウンリンクおよびアップリンクは、UEにおいてDL TPCコマンドと、UL TPCコマンドとの処理を変化させることにより、達成されることができる。各セルは、通常の方法でUL TPCコマンドを生成することができ、そしてDLサービングセルと、ULサービングセルとが、同じセルであるか、または異なるセルであるかに関係なく、通常の方法でその送信パワーを調整することもできる。
【0062】
図6は、リンクアンバランスを有する、UEによるULパワー制御を実行するためのプロセス600の設計を示したものである。UEは、UEについての、DLサービングセルからの第1のTPCコマンドを受信することができる(ブロック612)。UEは、UEについての、DLサービングセルと、ULサービングセルとが異なるセルであるULサービングセルからの第2のTPCコマンドを受信することもできる(ブロック614)。DLサービングセルは、UEについての最良のダウンリンクを有することができ、そしてULサービングセルは、UEについての最良のアップリンクを有することができる。UEは、第1および第2のTPCコマンドに基づいて、そしてORオブザUPsルールに従って、その送信パワーを調整することができる(ブロック616)。ブロック616では、UEは、第1のTPCコマンドまたは第2のTPCコマンドのいずれかが、送信パワーにおける増大を指示する場合に、その送信パワーを増大させることができ、そして第1のTPCコマンドと、第2のTPCコマンドとが、両方ともに送信パワーにおける低減を指示する場合に、その送信パワーを低減させることができる。
【0063】
UEは、UEについての、少なくとも1つの非サービングセルからの少なくとも1つのTPCコマンドを受信することもできる。UEは、ULサービングセルから受信される第2のTPCコマンドと、少なくとも1つの非サービングセルから受信される少なくとも1つのTPCコマンドと、に対してORオブザDOWNsルールを適用することにより、中間のTPCコマンドを得ることができる。次いでUEは、DLサービングセルから受信される第1のTPCコマンドと、中間のTPCコマンドと、に対してORオブザUPsルールを適用することにより、最終のTPCコマンドを得ることができる。次いでUEは、最終のTPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる。
【0064】
UEは、DLサービングセルからデータを受信することができ(ブロック618)、そして調整された送信パワーに基づいてDLサービングセルに対してシグナリングを送信することができる(ブロック620)。UEは、調整された送信パワーに基づいてULサービングセルに対してデータおよびシグナリングを送信することもできる(ブロック622)。UEは、DLサービングセルの受信信号品質(例えば、SINR)と、ULサービングセルの受信信号品質と、に基づいて、第3のTPCコマンドを生成することができる。UEは、DLサービングセルと、ULサービングセルとに対して調整された送信パワーに基づいて第3のTPCコマンドを送信することができる。
【0065】
図7は、リンクアンバランスを有する、UEによるDLパワー制御を実行するためのプロセス700の設計を示すものである。UEは、UEについての、DLサービングセルの受信信号品質を決定することができる(ブロック712)。UEは、UEについての、DLサービングセルと、ULサービングセルとが、異なるセルであるULサービングセルの受信信号品質を決定することもできる(ブロック714)。UEは、DLサービングセルの受信信号品質と、ULサービングセルの受信信号品質と、に基づいて第1のTPCコマンドを生成することができる(ブロック716)。UEは、DLサービングセルと、ULサービングセルと、に対して第1のTPCコマンドを送信することができる(ブロック718)。
【0066】
ブロック712では、UEは、DLサービングセルから第2のTPCコマンドを受信することができ、そして第2のTPCコマンドに基づいてDLサービングセルの受信信号品質を決定することができる。ブロック714では、UEは、ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信することができ、そして第3のTPCコマンドに基づいてULサービングセルの受信信号品質を決定することができる。第2のTPCコマンドと、第3のTPCコマンドとは、パワー制御を用いてそれぞれDLサービングセルと、ULサービングセルとによって送信されることができる。UEは、そのセルによって送信される何らかの他の送信に基づいて各セルの受信信号品質を決定することもできる。
【0067】
ブロック716では、DLサービングセルの受信信号品質が、第1のしきい値より下にあり、あるいはULサービングセルの受信信号品質が、第2のしきい値より下にあるいずれかの場合に、UEは、第1のTPCコマンドをUPコマンドに設定することができる。UEは、そうでない場合に、第1のTPCコマンドをDOWNコマンドに設定することができる。第1のしきい値は、DLサービングセルについての性能メトリック(performance metric)に基づいて決定されることができ、そして第2のしきい値は、ULサービングセルについての性能メトリックに基づいて決定されることができる。第1のしきい値は、第2のしきい値と等しくてもよく、あるいは等しくなくてもよい。ブロック716では、UEは、DLサービングセルの受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成することができ、そしてULサービングセルの受信信号品質に基づいて第3のTPCコマンドを生成することができる。次いでUEは、第2および第3のTPCコマンドに基づいて、そしてORオブザUPsルールに従って第1のTPCコマンドを生成することができる。
【0068】
別の設計においては、UEは、DLサービングセルについてのSINR推定値だけに基づいてDL TPCコマンドを生成することができ、そしてDLサービングセルに対してこれらのDL TPCコマンドを送信することができる。DLサービングセルは、UEから受信されるDL TPCコマンドに基づいてUEについてその送信パワーを調整することができる。ULサービングセルを含めて、UEのアクティブセットの中の残りの各セルは、UEによって送信されるDL TPCコマンドおよび/またはCQIレポートを考慮せずに、オープンループのやり方でUEに対する送信のための送信パワーを設定することができる。
【0069】
図8は、リンクアンバランスを有する、UEによるDLパワー制御を実行するためのプロセス800の設計を示すものである。UEは、UEについてDLサービングセルの受信信号品質を決定することができる(ブロック812)。UEは、DLサービングセルの受信信号品質に基づいてTPCコマンドを生成することができる(ブロック814)。UEは、DLサービングセルに対してTPCコマンドを送信することができる(ブロック816)。UEは、TPCコマンドに基づいて決定される送信パワーでDLサービングセルによって送信されるシグナリングを受信することができる(ブロック818)。UEは、TPCコマンドを使用せずに、オープンループパワー制御に基づいて決定される送信パワーでULサービングセルによって送信されるシグナリングを受信することができる(ブロック820)。
【0070】
別の態様においては、パワー制御は、DLサービングセルと、ULサービングセルとについて独立に実行されることができる。DLパワー制御では、UEは、このセルについてのSINR推定値に基づいてDLサービングセルについての第1の組のDL TPCコマンドを生成することができ、そしてこのセルについてのSINR推定値に基づいてULサービングセルについての第2の組のDL TPCコマンドを生成することができる。しかしながら、上記に説明されるような2組のDL TPCコマンドを組み合わせる代わりに、UEは、DLサービングセルに対して第1のチャネル(例えば、HS−UL−TPCチャネル)上で第1の組のDL TPCコマンドを送信することができ、そしてULサービングセルに対して第2のチャネル(例えば、DPCCH)上で第2の組のDL TPCコマンドを送信することができる。DLサービングセルは、第1のチャネル上で受信される第1の組のDL TPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる。ULサービングセルは、第2のチャネル上で受信される第2の組のDL TPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる。
【0071】
ULパワー制御では、UEは、このセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいて、第1のチャネル、ならびにDLサービングセルに対して送信される他の送信の送信パワーを調整することができる。UEは、このセルから受信されるUL TPCコマンドに基づいて、第2のチャネル、ならびにULサービングセルに対して送信される他の送信の送信パワーを調整することができる。その設計は、それ故に、ULサービングセルについてのDLパワー制御およびULパワー制御からDLサービングセルについてのDLパワー制御およびULパワー制御を分離する。
【0072】
図9は、リンクアンバランスを有する、DLサービングセルと、ULサービングセルとについてのパワー制御を独立に実行するためのプロセス900の設計を示すものである。DLパワー制御では、UEは、UEについての、ULサービングセルの受信信号品質に基づいて第1のTPCコマンドを生成することができる(ブロック912)。UEは、UEについての、DLサービングセルと、ULサービングセルとが異なるセルであるDLサービングセルの受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成することができる(ブロック914)。UEは、ULサービングセルに対して第1のTPCコマンドを送信することができ(ブロック916)、そしてDLサービングセルに対して第2のTPCコマンドを送信することができる(ブロック918)。UEは、第1のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーでULサービングセルによって送信されるシグナリング(例えば、TPCコマンド)を受信することができる(ブロック920)。UEは、第2のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーでDLサービングセルによって送信されるシグナリングを受信することができる(ブロック922)。
【0073】
ULパワー制御では、UEは、ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信することができ(ブロック924)、そして第3のTPCコマンドに基づいてULサービングセルについてのその送信パワーを調整することができる(ブロック926)。UEは、ブロック912において第3のTPCコマンドに基づいてULサービングセルの受信信号品質を決定することができる。UEは、ブロック916においてULサービングセルについての調整された送信パワーに基づいて第1のTPCコマンドを送信することができる。UEは、DLサービングセルから第4のTPCコマンドを受信することができ(ブロック928)、そして第4のTPCコマンドに基づいてDLサービングセルについてのその送信パワーを調整することができる(ブロック930)。UEは、ブロック914において第4のTPCコマンドに基づいてDLサービングセルの受信信号品質を決定することができる。UEは、ブロック918においてDLサービングセルについての調整された送信パワーに基づいて第2のTPCコマンドを送信することができる。
【0074】
さらに別の態様においては、単一セルは、リンクアンバランスシナリオにおいてUEについてのDLサービングセルと、ULサービングセルとの両方として選択されることができる。最良のアップリンクを有するセル(最良のダウンリンクを有するセルの代わり)は、下記に説明される理由のために、単一のサービングセルとして選択されることができる。
【0075】
図10は、リンクアンバランスシナリオにおける別々のDLサービングセルと、ULサービングセルと、を示している。DLサービングセルは、UEについての最良のダウンリンクを有するのに対して、ULサービングセルは、UEについての最良のアップリンクを有する。HSDPAを有する、ダウンリンク上のデータ送信では、DLサービングセルは、UEに対してHS−SCCH上のシグナリングと、HS−PDSCH上のデータと、を送信することができ、そしてUEは、DLサービングセルに対してHS−DPCCH上のフィードバック情報を送信することができる。HSUPAを有する、アップリンク上のデータ送信では、UEは、ULサービングセルに対してE−DPCCH上のシグナリングと、E−DPDCH上のデータと、を送信することができ、そしてULサービングセルは、UEに対してE−HICH上のフィードバック情報と、E−AGCHおよびE−RGCHの上のシグナリングと、を送信することができる。
【0076】
ULパワー制御では、各セルは、UEから受信されるパイロットに基づいてUL TPCコマンドを生成することができ、そしてUEに対してF−DPCH上でUL TPCコマンドを送信することができる。ULサービングセルは、最良のアップリンクを有するので、このセルからのUL TPCコマンドは、ほぼ等しい数のUPコマンドと、DOWNコマンドと、を含むことができる。DLサービングセルは、より悪いアップリンクを有するので、このセルからのUL TPCコマンドは、多数のUPコマンドを含むことができる。UEが、ORオブザDOWNsルールを適用する場合、そのときにはUEの送信パワーは、ULサービングセルからのUL TPCコマンドによって主として決定されることができ、そしてDLサービングセルからのUPコマンドの多くは、無視されることができる。ULサービングセルは、それ故にUEについてのパワー制御するセルとなることができ、そしてDLサービングセルが、DLサービングセルに対してHS−DPCCH上で送信されるフィードバック情報を確実に受信することを困難にする可能性がある。その結果、ダウンリンク上のデータ送信の性能は、悪化する可能性がある。
【0077】
単一のセルが、UEについてのDLサービングセルと、ULサービングセルとの両方として選択されることができる。最良のダウンリンクを有するセルが、単一のサービングセルとして選択される場合、そのときには最良のアップリンクを有するセルは、UEの送信パワーを下方にパワー制御することができ、そして最良のダウンリンクを有するセルに対してUEによって送信されるシグナリングは、信頼可能でない可能性がある。最良のアップリンクを有するセルが、単一のサービングセルとして選択される場合、そのときにはこのセルは、このセルに対してUEによって送信されるシグナリングの確実な受信を達成するためにUEの送信パワーをパワー制御することになる。したがって、UEについてのDLサービングセルと、ULサービングセルとして最良のアップリンクを有するセルを選択することは、UEからのシグナリングの確実な受信と、ダウンリンクと、アップリンクとの両方の上のデータ送信についての良好な性能と、を保証することができる。
【0078】
図11は、リンクアンバランスを有する、UEについての単一のサービングセルを選択するためのプロセス1100の設計を示すものである。プロセス1100は、UE、ノードB、ネットワークコントローラ、または何らかの他のエンティティによって実行されることができる。UEについての最良のアップリンクを有する第1のセルが、識別されることができる(ブロック1112)。UEについての最良のダウンリンクを有する、第1のセルと、第2のセルとが、異なるセルである第2のセルが、識別されることができる(ブロック1114)。第1のセルは、UEについてのULサービングセルと、DLサービングセルとの両方として選択されることができる(ブロック1116)。第1のセルと、第2のセルとは、両方ともにUEの送信パワーを調整するために、UEに対してTPCコマンドを送信することができる。
【0079】
ブロック1112では、第1のセルは、UEに対して、第1のセルが、第2のセルよりも多くのDOWNコマンドを送信している、第1のセルと、第2のセルとによって送信されるTPCコマンドに基づいて、UEについて最良のアップリンクを有するものとして識別されることができる。第1のセルはまた、第1のセルにおけるUEの受信信号品質と、第2のセルにおけるUEの受信信号品質と、に基づいてUEについての最良のアップリンクを有するものとして識別されることもできる。
【0080】
ブロック1114では、第2のセルは、UEにおける第1のセルの受信信号品質と、UEにおける第2のセルの受信信号品質と、に基づいてUEについての最良のダウンリンクを有するものとして識別されることができる。第2のセルはまた、UEによって送信されるシグナリングに基づいてUEについての最良のダウンリンクを有するものとして識別されることもできる。
【0081】
さらに別の態様においては、異なるセルは、UEに対してUL TPCコマンドを送信するために異なる変調スキームを使用することができる。TPCコマンドは、BPSKを使用して送信されることができる。この場合には、UPコマンドは、1つの信号値(例えば、+V)を使用して送信されることができ、そしてDOWNコマンドは、別の信号値(例えば、−V)を使用して送信されることができる。同じ量の送信パワーは、UPコマンドまたはDOWNコマンドのいずれかを送信するために使用されることができ、これは、TPCコマンドの信頼性を改善することができる。TPCコマンドはまた、OOKを使用して送信されることもできる。この場合には、UPコマンドは、オフ信号値(例えば、0)を使用して送信されることができ、そしてDOWNコマンドは、オン信号値(例えば、+V)を使用して送信されることができる。送信パワーは、UPコマンドを送信するために使用されず、そして送信パワーは、DOWNコマンドを送信するために使用される。
【0082】
図10に示されるように、最良のアップリンクを有するセルは、ほぼ等しい数のUPコマンドと、DOWNコマンドとを送信することができるのに対して、より悪いアップリンクを有する他のセルは、多数のUPコマンドと、少ないDOWNコマンドとを送信することができる。一設計においては、最良のアップリンクを有するULサービングセルは、BPSKを使用してUL TPCコマンドを送信することができ、そしてアクティブセットの中の他のセルは、OOKを使用してUL TPCコマンドを送信することができる。この設計は、他のセルの送信パワーを低減させながら、パワー制御するセルからのUL TPCコマンドについての良好な信頼性を保証することができる。別の設計においては、ULサービングセルと、DLサービングセルとは、BPSKを使用してUL TPCコマンドを送信することができ、そしてアクティブセットの中の非サービングセルは、OOKを使用してUL TPCコマンドを送信することができる。一般に、アクティブセットの中の任意のセルは、BPSKを使用してUL TPCコマンドを送信することができ、そしてアクティブセットの中の残りのセルは、OOKを使用してUL TPCコマンドを送信することができる。
【0083】
UEは、どのセル(単数または複数)が、BPSKを使用してUL TPCコマンドを送信しているかと、どのセル(単数または複数)が、OOKを使用してUL TPCコマンドを送信しているかと、についての知識を有することができる。UEは、UL TPCコマンドを送信するためにそのセルによってBPSKが使用されたか、またはOOKが使用されたかに基づいて、各セルから受信されるUL TPCコマンドについての検出を実行することができる。一設計においては、UEは、BPSKと、OOKとについて異なる検出しきい値を使用することができる。
【0084】
図12は、異なる変調スキームを用いて送信されるTPCコマンドを受信するためのプロセス1200の設計を示している。UEは、第1の変調スキームを用いて第1のセルによって送信される第1のTPCコマンドを受信することができる(ブロック1212)。UEは、第1の変調スキームとは異なる第2の変調スキームを用いて第2のセルによって送信される第2のTPCコマンドを受信することができる(ブロック1214)。第1のセルは、UEについてのサービングセルとすることができ、そして第2のセルは、UEについての非サービングセルとすることができる。UEは、第1および第2のTPCコマンドに基づいてその送信パワーを調整することができる(ブロック1216)。UEは、第1および第2のセルに対して、調整された送信パワーに基づいてアップリンク送信(例えば、パイロット)を送信することができる(ブロック1218)。第1および第2のセルは、アップリンク送信に基づいてUEについてのTPCコマンドを生成することができる。
【0085】
第1の変調スキームは、BPSKとすることができ、そして第2の変調スキームは、OOKとすることができる。第2のTPCコマンドは、UPコマンドではオフ値(または送信パワーなし)を用いて、そしてDOWNコマンドではオン値(または送信パワー)を用いて送信されることができる。UEは、第1のセルからほぼ等しい数のUPコマンドと、DOWNコマンドとを受信することができ、そして第2のセルからDOWNコマンドよりも多くのUPコマンドを受信することができる。UEは、第1の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第1のしきい値に基づいて第1のTPCコマンドについての検出を実行することができる。UEは、第2の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第2のしきい値に基づいて第2のTPCコマンドについての検出を実行することができる。
【0086】
図13は、UE120の設計のブロック図を示している。アップリンク上では、エンコーダ1312は、アップリンク上でUE120によって送信されるべきデータおよびシグナリング(例えば、DL TPCコマンド)を受信することができる。エンコーダ1312は、データおよびシグナリングを処理する(例えば、フォーマットし、符号化し、そしてインタリーブする)ことができる。変調器(Mod)1314は、符号化されたデータと、シグナリングと、パイロットと、をさらに処理し(例えば、変調し、チャネル化し、そしてスクランブルし)、そして出力チップを供給することができる。トランスミッタ(TMTR)1322は、それらの出力チップを条件付けし(例えば、アナログに変換し、フィルタをかけ、増幅し、そして周波数アップコンバートし)、そしてアップリンク信号を生成することができ、このアップリンク信号は、1つまたは複数のノードBに対してアンテナ1324を経由して送信されることができる。
【0087】
ダウンリンク上では、アンテナ1324は、1つまたは複数のノードBによって送信されるダウンリンク信号を受信することができる。レシーバ(RCVR)1326は、アンテナ1324からの受信信号を条件付けし(例えば、フィルタをかけ、増幅し、周波数ダウンコンバートし、そしてデジタル化し)、そしてサンプルを供給することができる。復調器(Demod)1316は、それらのサンプルを処理し(例えば、デスクランブルし、チャネル化し、そして復調し)、そしてシンボル推定値を供給することができる。デコーダ1318は、それらのシンボル推定値をさらに処理し(例えば、デインタリーブし、そして復号し)、そしてUE120に対して送信される復号されたデータおよびシグナリング(例えば、UL TPCコマンド)を供給することができる。エンコーダ1312と、変調器1314と、復調器1316と、デコーダ1318とは、モデムプロセッサ1310によってインプリメントされることができる。これらのユニットは、ワイヤレスネットワークによって使用される無線技術(例えば、W−CDMA)に従って処理を実行することができる。
【0088】
コントローラ/プロセッサ1330は、UE120における様々なユニットのオペレーションを指示することができる。コントローラ/プロセッサ1330は、図6におけるプロセス600、図7におけるプロセス700、図8におけるプロセス800、図9におけるプロセス900、図11におけるプロセス1100、図12におけるプロセス1200、および/またはここにおいて説明される技法についての他のプロセスをインプリメントすることができる。コントローラ/プロセッサ1330は、図4におけるユニット432から438のすべてまたは一部と、図5におけるユニット512から516のすべてまたは一部と、をインプリメントすることもできる。メモリ1332は、UE120についてのプログラムコードと、データと、を記憶することができる。
【0089】
図13は、ノードB110および112の設計のブロック図も示しており、これらのノードBは、UE120についてのDLサービングセルと、ULサービングセルと、することができる。各ノードBにおいて、トランスミッタ/レシーバ1338は、UE120および他のUEとの無線通信をサポートすることができる。コントローラ/プロセッサ1340は、UEとの通信のための様々な機能を実行することができる。アップリンク送信では、UE120からのアップリンク信号は、UEによって送信されるアップリンクのデータおよびシグナリング(例えば、DL TPCコマンド)を回復するために、レシーバ1338によって受信され、条件付けされ、そしてさらにコントローラ/プロセッサ1340によって処理されることができる。ダウンリンク送信では、データおよびシグナリング(例えば、UL TPCコマンド)は、ダウンリンク信号を生成するために、コントローラ/プロセッサ1340によって処理され、そしてトランスミッタ1338によって条件付けされることができ、このダウンリンク信号は、UEに対して送信されることができる。コントローラ/プロセッサ1340は、サービングセルのために適用可能で、そして図6、7、8、9、11および12に示されるプロセスと相補的なプロセスをインプリメントすることができる。コントローラ/プロセッサ1340は、図4の中のユニット412および414のうちの一方または両方と、図5の中のユニット522から526のすべてまたは一部と、をインプリメントすることもできる。メモリ(Mem)1342は、ノードB110または112についてのプログラムコードとデータとを記憶することができる。通信(Comm)ユニット1344は、ネットワークコントローラ130との通信をサポートすることができる。
【0090】
図13はまた、ネットワークコントローラ130の設計のブロック図を示している。ネットワークコントローラ130において、コントローラ/プロセッサ1350は、UEについての通信サービスをサポートする様々な機能を実行することができる。コントローラ/プロセッサ1350は、ここにおいて説明される技法についての図11の中のプロセス1100および/または他のプロセスをインプリメントすることができる。メモリ1352は、ネットワークコントローラ130についてのプログラムコードとデータとを記憶することができる。通信ユニット1354は、ノードB110および112との通信をサポートすることができる。
【0091】
当業者は、情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうちのどれを使用しても表されることができることを理解するであろう。例えば、上記の説明全体を通して参照されることができるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁気のフィールドまたは粒子、光学的なフィールドまたは粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表されることができる。
【0092】
当業者(Those of skill)はさらに、ここにおける開示に関連して説明される様々な例示の論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、あるいは両方の組合せとしてインプリメントされることができることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの交換性を明瞭に示すために、様々な例示のコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能の観点から一般的に上記に説明されてきている。そのような機能が、ハードウェアとしてインプリメントされるか、あるいはソフトウェアとしてインプリメントされるかは、特定のアプリケーションと、全体的なシステムに課される設計制約条件と、に依存する。当業者(Skilled artisans)は、特定の各アプリケーションについて様々なやり方で、説明された機能をインプリメントすることができるが、そのようなインプリメンテーションの決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものとして解釈されるべきではない。
【0093】
ここにおける開示に関連して説明される様々な例示の論理ブロック、モジュール、および回路は、ここにおいて説明される機能を実行するように設計された汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)(DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit)(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array)(FPGA)または他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート(discrete gate)またはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント(discrete hardware components)、あるいはそれらの任意の組合せを用いて、インプリメントされ、または実行されることができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代替案においては、プロセッサは、従来の任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わされた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは他のそのような任意のコンフィギュレーションとしてインプリメントされることもできる。
【0094】
ここにおける開示に関連して説明される方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアの形で直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールの形で、あるいはそれら2つの組合せの形で実施されることができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、着脱可能ディスク、CD−ROM、あるいは当技術分野において知られているストレージ媒体の他の任意の形態の形で存在することができる。例示のストレージ媒体は、プロセッサが、ストレージ媒体から情報を読み取り、そしてストレージ媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替案においては、ストレージ媒体は、プロセッサと一体になっていてもよい。プロセッサおよびストレージ媒体は、ASICの中に存在することができる。ASICは、ユーザ端末の中に存在することができる。代替案においては、プロセッサおよびストレージ媒体は、ユーザ端末の中のディスクリートコンポーネントとして存在することができる。
【0095】
1つまたは複数の例示の設計においては、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せの形でインプリメントされることができる。ソフトウェアでインプリメントされる場合、それらの機能は、コンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶され、あるいはコンピュータ可読媒体上で送信されることができる。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含めて、コンピュータストレージ媒体と、通信媒体との両方を含む。ストレージ媒体は、汎用または専用のコンピュータによってアクセスされることができる使用可能な任意の媒体とすることができる。例として、限定するものではないが、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態で望ましいプログラムコード手段を搬送し、または記憶するために使用されることができ、そして汎用または専用のコンピュータ、あるいは汎用または専用のプロセッサによってアクセスされることができる他の任意の媒体を備えることができる。また、任意の接続は、コンピュータ可読媒体と適切に名づけられることもある。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア(twisted pair)、デジタル加入者線(DSL)、または赤外線、無線、マイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、そのときには同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、マイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義の中に含まれる。ここにおいて使用されるようなディスク(Disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(compact disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(laser disc)、光ディスク(optical disc)、デジタル多用途ディスク(digital versatile disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(floppy(登録商標) disk)、およびブルーレイディスク(blu-ray disc)を含み、ここでディスク(disks)は通常、データを磁気的に再生するが、ディスク(disc)は、レーザを用いて光学的にデータを再生する。上記の組合せもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含められるべきである。
【0096】
開示の上記の説明は、任意の当業者が、本開示を作り、または使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な修正は、当業者には容易に明らかであり、ここにおいて定義される包括的な原理は、本開示の範囲を逸脱することなく、他の変形に対しても適用されることができる。したがって、本開示は、ここにおいて説明される例および設計だけに限定されるようには意図されておらず、ここにおいて開示される原理および新規な特徴と整合する最も広い範囲が与えられるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルからの第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信するように、前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルからの第2のTPCコマンドを受信するように、そして、前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドに基づきかつORオブザUPsルールに従って前記UEの送信パワーを調整するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと;
を備える装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記の第1のTPCコマンドまたは第2のTPCコマンドのいずれかが送信パワーにおける増大を指示する場合は、前記UEの前記送信パワーを増大させるように、そして、前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドの両方が送信パワーにおける低減を指示する場合は、前記UEの前記送信パワーを低減させるように、構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEについての少なくとも1つの非サービングセルからの少なくとも1つのTPCコマンドを受信するように、前記ULサービングセルから受信される前記第2のTPCコマンドと前記少なくとも1つの非サービングセルから受信される前記少なくとも1つのTPCコマンドとに対し、ORオブザDOWNsルールを適用することによって第3のTPCコマンドを得るように、前記DLサービングセルから受信される前記第1のTPCコマンドと前記第3のTPCコマンドとに対し、ORオブザUPsルールを適用することによって第4のTPCコマンドを得るように、そして、前記第4のTPCコマンドに基づいて前記UEの前記送信パワーを調整するように、構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルからデータを受信するように、そして、前記DLサービングセルに前記調整された送信パワーに基づいてフィードバック情報を送信するように、構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ULサービングセルに前記調整された送信パワーに基づいてデータおよびシグナリングを送信するように、構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルの受信信号品質と前記ULサービングセルの受信信号品質とに基づいて第3のTPCコマンドを生成するように、そして、前記のDLサービングセルおよびULサービングセルに前記調整された送信パワーに基づいて前記第3のTPCコマンドを送信するように、構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ装置(UE)についての、ダウンリンク(DL)サービングセルからの第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信することと;
前記UEについての、アップリンク(UL)サービングセルからの第2のTPCコマンドを受信することと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記の第1のTPCコマンドと第2のTPCコマンドとに基づいて、そして、ORオブザUPsルールに従って、前記UEの送信パワーを調整することと;
を備える方法。
【請求項8】
前記の前記UEの前記送信パワーを調整することは、
前記の第1のTPCコマンドまたは第2のTPCコマンドのいずれかが送信パワーにおける増大を指示する場合には、前記UEの前記送信パワーを増大させることと、
前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドの両方が送信パワーにおける低減を指示する場合には、前記UEの前記送信パワーを低減させることと、
を備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記UEについての、少なくとも1つの非サービングセルからの少なくとも1つのTPCコマンドを受信すること、
をさらに備え、そして、
前記の前記UEの前記送信パワーを調整することは、
前記ULサービングセルから受信される前記第2のTPCコマンドと前記少なくとも1つの非サービングセルから受信される前記少なくとも1つのTPCコマンドとに対し、ORオブザDOWNsルールを適用することによって、第3のTPCコマンドを得ることと、
前記DLサービングセルから受信される前記第1のTPCコマンドと前記第3のTPCコマンドとに対し、前記ORオブザUPsルールを適用することによって、第4のTPCコマンドを得ることと、
前記第4のTPCコマンドに基づいて前記UEの前記送信パワーを調整することと、
を備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についての、ダウンリンク(DL)サービングセルからの第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信するための手段と;
前記UEについての、アップリンク(UL)サービングセルからの第2のTPCコマンドを受信するための手段と、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記の第1のTPCコマンドと第2のTPCコマンドとに基づいて、そして、ORオブザUPsルールに従って、前記UEの送信パワーを調整するための手段と;
を備える装置。
【請求項11】
前記UEの前記送信パワーを調整するための前記手段は、
前記の第1のTPCコマンドまたは第2のTPCコマンドのいずれかが送信パワーにおける増大を指示する場合には、前記UEの前記送信パワーを増大させるための手段と、
前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドの両方が送信パワーにおける低減を指示する場合には、前記UEの前記送信パワーを低減させるための手段と、
を備える、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記UEについての、少なくとも1つの非サービングセルからの少なくとも1つのTPCコマンドを受信するための手段、
をさらに備え、そして、
前記UEの前記送信パワーを調整するための前記手段は、
前記ULサービングセルから受信される前記第2のTPCコマンドと前記少なくとも1つの非サービングセルから受信される前記少なくとも1つのTPCコマンドとに対し、ORオブザDOWNsルールを適用することによって、第3のTPCコマンドを得るための手段と、
前記DLサービングセルから受信される前記第1のTPCコマンドと前記第3のTPCコマンドとに対し、前記ORオブザUPsルールを適用することによって、第4のTPCコマンドを得るための手段と、
前記第4のTPCコマンドに基づいて前記UEの前記送信パワーを調整するための手段と、
を備える、
請求項10に記載の装置。
【請求項13】
少なくとも1つのコンピュータに、ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルからの第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信させるためのコードと;
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記UEについての、アップリンク(UL)サービングセルからの第2のTPCコマンドを受信させるためのコードと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドに基づきかつORオブザUPsルールに従って、前記UEの送信パワーを調整させるためのコードと;
を備えるコンピュータ可読媒体、
を備えるコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項14】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記の第1のTPCコマンドまたは第2のTPCコマンドのいずれかが送信パワーにおける増大を指示する場合は、前記UEの前記送信パワーを増大させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドの両方が送信パワーにおける低減を指示する場合は、前記UEの前記送信パワーを低減させるためのコードと、
をさらに備える、
請求項13に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項15】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記UEについての、少なくとも1つの非サービングセルからの少なくとも1つのTPCコマンドを受信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記ULサービングセルから受信される前記第2のTPCコマンドと前記少なくとも1つの非サービングセルから受信される前記少なくとも1つのTPCコマンドとに対して、ORオブザDOWNsルールを適用することによって、第3のTPCコマンドを得るようにさせるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記DLサービングセルから受信される前記第1のTPCコマンドと前記第3のTPCコマンドとに対して、前記ORオブザUPsルールを適用することによって、第4のTPCコマンドを得るようにさせるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記第4のTPCコマンドに基づいて前記UEの前記送信パワーを調整させるためのコードと、
をさらに備える、
請求項13に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項16】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質を決定するように、前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルの受信信号品質を決定するように、前記DLサービングセルの前記受信信号品質と前記ULサービングセルの前記受信信号品質とに基づいて第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成するように、そして、前記のDLサービングセルおよびULサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと;
を備える装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成するように、前記ULサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第3のTPCコマンドを生成するように、そして、前記の第2のTPCコマンドおよび第3のTPCコマンドに基づきかつORオブザUPsルールに従って前記第1のTPCコマンドを生成するように、構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、もし、前記DLサービングセルの前記受信信号品質が第1のしきい値より下にあるか、あるいは、前記ULサービングセルの前記受信信号品質が第2のしきい値より下にある場合には、前記第1のTPCコマンドをUPコマンドに設定するように、そして、もし、前記DLサービングセルの前記受信信号品質が前記第1のしきい値より上にあり、かつ、前記ULサービングセルの前記受信信号品質が前記第2のしきい値より上にある場合には、前記第1のTPCコマンドをDOWNコマンドに設定するように、構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記第1のしきい値は、前記DLサービングセルについての性能メトリックに基づいて決定され、そして、前記第2のしきい値は、前記ULサービングセルについての性能メトリックに基づいて決定される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルから第2のTPCコマンドを受信するように、前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信するように、前記第2のTPCコマンドに基づいて前記DLサービングセルの前記受信信号品質を決定するように、そして、前記第3のTPCコマンドに基づいて前記ULサービングセルの前記受信信号品質を決定するように、構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記の第2のTPCコマンドおよび第3のTPCコマンドは、パワー制御を用いて、それぞれ、前記のDLサービングセルおよびULサービングセルによって送信される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質を決定することと;
前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルの受信信号品質を決定することと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記DLサービングセルの前記受信信号品質と前記ULサービングセルの前記受信信号品質とに基づいて、第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成することと;
前記のDLサービングセルおよびULサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信することと;
を備える方法。
【請求項23】
前記の前記第1のTPCコマンドを生成することは、
前記DLサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成することと、
前記ULサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第3のTPCコマンドを生成することと、
前記の第2のTPCコマンドおよび第3のTPCコマンドに基づいて、そして、ORオブザUPsルールに従って、前記第1のTPCコマンドを生成することと、
を備える、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記DLサービングセルから第2のTPCコマンドを受信することと、
前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信することと、
をさらに備え、
前記の前記DLサービングセルの前記受信信号品質を決定することは、前記第2のTPCコマンドに基づいて前記DLサービングセルの前記受信信号品質を決定すること、を備え、そして、
前記の前記ULサービングセルの前記受信信号品質を決定することは、前記第3のTPCコマンドに基づいて前記ULサービングセルの前記受信信号品質を決定すること、を備える、
請求項22に記載の方法。
【請求項25】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質を決定するように、前記DLサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成するように、前記DLサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信するように、前記第1のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーで前記DLサービングセルによって送信されるシグナリングを受信するように、そして、前記第1のTPCコマンドを使用せずにオープンループパワー制御に基づいて決定される送信パワーで、前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルによって送信されるシグナリングを受信するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと、
を備える装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルから第2のTPCコマンドを受信するように、前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信するように、そして、前記の第2のTPCコマンドと第3のTPCコマンドとに基づいて送信パワーを調整するように、構成されている、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記の第2のTPCコマンドおよび第3のTPCコマンドに基づいて、そして、ORオブザUPsルールに従って、前記UEの前記送信パワーを調整するように、構成されている、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質を決定することと、
前記DLサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成することと、
前記DLサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信することと、
前記第1のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーで前記DLサービングセルによって送信されるシグナリングを受信することと、
前記第1のTPCコマンドを使用せずにオープンループパワー制御に基づいて決定される送信パワーで、前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルによって送信されるシグナリングを受信することと、
を備える方法。
【請求項29】
前記DLサービングセルから第2のTPCコマンドを受信することと、
前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信することと、
前記の第2のTPCコマンドと第3のTPCコマンドとに基づいて前記UEの送信パワーを調整することと、
をさらに備える請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記の前記送信パワーを調整することは、前記の第2のTPCコマンドおよび第3のTPCコマンドに基づいて、そして、ORオブザUPsルールに従って、前記UEの前記送信パワーを調整すること、を備える、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についてのアップリンク(UL)サービングセルの受信信号品質に基づいて第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成するように、前記UEについてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成するように、前記ULサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信するように、そして、前記DLサービングセルに前記第2のTPCコマンドを送信するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと;
を備える装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信するように、前記第3のTPCコマンドに基づいて前記ULサービングセルについての前記UEの送信パワーを調整するように、そして、前記ULサービングセルについての前記調整された送信パワーに基づいて前記第1のTPCコマンドを送信するように、構成されている、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルから第4のTPCコマンドを受信するように、前記第4のTPCコマンドに基づいて前記DLサービングセルについての前記UEの送信パワーを調整するように、そして、前記DLサービングセルについての前記調整された送信パワーに基づいて前記第2のTPCコマンドを送信するように、構成されている、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第3のTPCコマンドに基づいて前記ULサービングセルの前記受信信号品質を決定するように、そして、前記第4のTPCコマンドに基づいて前記DLサービングセルの前記受信信号品質を決定するように、構成されている、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーで前記ULサービングセルによって送信されるシグナリングを受信するように、そして、前記第2のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーで前記DLサービングセルによって送信されるシグナリングを受信するように、構成されている、請求項31に記載の装置。
【請求項36】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ装置(UE)についてのアップリンク(UL)サービングセルの受信信号品質に基づいて第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成することと;
前記UEについてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成することと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記ULサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信することと;
前記DLサービングセルに前記第2のTPCコマンドを送信することと;
を備える方法。
【請求項37】
前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信することと、
前記第3のTPCコマンドに基づいて、前記ULサービングセルについての前記UEの送信パワーを調整することと、
をさらに備え、そして、
前記の前記第1のTPCコマンドを送信することは、前記ULサービングセルについての前記調整された送信パワーに基づいて前記第1のTPCコマンドを送信すること、を備える、
請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記DLサービングセルから第4のTPCコマンドを受信することと、
前記第4のTPCコマンドに基づいて前記DLサービングセルについての前記UEの送信パワーを調整することと、
をさらに備え、そして、
前記の前記第2のTPCコマンドを送信することは、前記DLサービングセルについての前記調整された送信パワーに基づいて前記第2のTPCコマンドを送信すること、を備える、
請求項37に記載の方法。
【請求項39】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についての最良のアップリンクを有する第1のセルを識別するように、前記UEについての最良のダウンリンクを有する第2のセルを識別するように、そして、前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルおよびダウンリンク(DL)サービングセルの両方として前記第1のセルを選択するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、なお、前記の第1のセルと第2のセルとは異なるセルであり、前記の第1のセルと第2のセルは、前記UEの送信パワーを調整するために前記UEに送信パワー制御(TPC)コマンドを送信する;
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと;
を備える装置。
【請求項40】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEに前記の第1のセルおよび第2のセルによって送信される前記TPCコマンドに基づいて前記UEについての前記最良のアップリンクを有するものとして前記第1のセルを識別するように、構成されており、前記第1のセルは、前記第2のセルよりも多くのDOWNコマンドを送信する、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のセルにおける前記UEの受信信号品質と前記第2のセルにおける前記UEの受信信号品質とに基づいて、前記UEについての前記最良のアップリンクを有するものとして前記第1のセルを識別するように、構成されている、請求項39に記載の装置。
【請求項42】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEにおける前記第1のセルの受信信号品質と前記UEにおける前記第2のセルの受信信号品質とに基づいて、前記UEについての前記最良のダウンリンクを有するものとして前記第2のセルを識別する、ように構成されている、請求項39に記載の装置。
【請求項43】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEによって送信されるシグナリングに基づいて前記UEについての前記最良のダウンリンクを有するものとして前記第2のセルを識別するように、構成されている、請求項39に記載の装置。
【請求項44】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ装置(UE)についての最良のアップリンクを有する第1のセルを識別することと;
前記UEについての最良のダウンリンクを有する第2のセルを識別することと、なお、前記の第1のセルと第2のセルとは異なるセルである;
前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルおよびダウンリンク(DL)サービングセルの両方として前記第1のセルを選択することと、なお、前記の第1のセルと第2のセルは、前記UEの送信パワーを調整するために前記UEに送信パワー制御(TPC)コマンドを送信する;
を備える方法。
【請求項45】
前記の前記第1のセルを識別することは、前記UEに前記の第1のセルおよび第2のセルによって送信される前記TPCコマンドに基づいて前記UEについての前記最良のアップリンクを有するものとして前記第1のセルを識別すること、を備え、前記第1のセルは、前記第2のセルよりも多くのDOWNコマンドを送信する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記の前記第1のセルを識別することは、前記第1のセルにおける前記UEの受信信号品質と前記第2のセルにおける前記UEの受信信号品質とに基づいて前記UEについての前記最良のアップリンクを有するものとして前記第1のセルを識別すること、を備える、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
ワイヤレス通信のための装置であって、
第1の変調スキームを用いて第1のセルによって送信される第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信するように、前記第1の変調スキームとは異なる第2の変調スキームを用いて第2のセルによって送信される第2のTPCコマンドを受信するように、そして、前記の第1のTPCコマンドと第2のTPCコマンドとに基づいてユーザ装置(UE)の送信パワーを調整するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと、
を備える装置。
【請求項48】
前記第1の変調スキームは、2相位相偏移変調(BPSK)であり、そして、前記第2の変調スキームは、オンオフ変調(OOK)である、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記第2のTPCコマンドは、UPコマンドではオフ値を用いて、あるいは、DOWNコマンドではオン値を用いて、送信される、請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のセルからほぼ等しい数のUPコマンドとDOWNコマンドとを受信するように、そして、前記第2のセルからDOWNコマンドよりも多くのUPコマンドを受信するように、構成されている、請求項47に記載の装置。
【請求項51】
前記第1のセルは、前記UEについてのサービングセルであり、そして前記第2のセルは、前記UEについての非サービングセルである、請求項47に記載の装置。
【請求項52】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第1のしきい値に基づいて前記第1のTPCコマンドについての検出を実行するように、そして、前記第2の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第2のしきい値に基づいて前記第2のTPCコマンドについての検出を実行するように、構成されている、請求項47に記載の装置。
【請求項53】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記の第1のセルおよび第2のセルに、前記調整された送信パワーに基づいてアップリンク送信を送信する、ように構成されており、そして、前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドは、前記アップリンク送信に基づいて、それぞれ、前記の第1のセルおよび第2のセルによって決定される、請求項47に記載の装置。
【請求項54】
ワイヤレス通信のための方法であって、
第1の変調スキームを用いて第1のセルによって送信される第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信することと、
前記第1の変調スキームとは異なる第2の変調スキームを用いて第2のセルによって送信される第2のTPCコマンドを受信することと、
前記の第1のTPCコマンドと第2のTPCコマンドとに基づいてユーザ装置(UE)の送信パワーを調整することと、
を備える方法。
【請求項55】
前記第1の変調スキームは、2相位相偏移変調(BPSK)であり、前記第2の変調スキームは、オンオフ変調(OOK)であり、そして、前記第2のTPCコマンドは、UPコマンドではオフ値を用いて、あるいは、DOWNコマンドではオン値を用いて、送信される、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記第1の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第1のしきい値に基づいて前記第1のTPCコマンドについての検出を実行することと、
前記第2の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第2のしきい値に基づいて前記第2のTPCコマンドについての検出を実行することと、
をさらに備える、
請求項54に記載の方法。
【請求項1】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルからの第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信するように、前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルからの第2のTPCコマンドを受信するように、そして、前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドに基づきかつORオブザUPsルールに従って前記UEの送信パワーを調整するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと;
を備える装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記の第1のTPCコマンドまたは第2のTPCコマンドのいずれかが送信パワーにおける増大を指示する場合は、前記UEの前記送信パワーを増大させるように、そして、前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドの両方が送信パワーにおける低減を指示する場合は、前記UEの前記送信パワーを低減させるように、構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEについての少なくとも1つの非サービングセルからの少なくとも1つのTPCコマンドを受信するように、前記ULサービングセルから受信される前記第2のTPCコマンドと前記少なくとも1つの非サービングセルから受信される前記少なくとも1つのTPCコマンドとに対し、ORオブザDOWNsルールを適用することによって第3のTPCコマンドを得るように、前記DLサービングセルから受信される前記第1のTPCコマンドと前記第3のTPCコマンドとに対し、ORオブザUPsルールを適用することによって第4のTPCコマンドを得るように、そして、前記第4のTPCコマンドに基づいて前記UEの前記送信パワーを調整するように、構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルからデータを受信するように、そして、前記DLサービングセルに前記調整された送信パワーに基づいてフィードバック情報を送信するように、構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ULサービングセルに前記調整された送信パワーに基づいてデータおよびシグナリングを送信するように、構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルの受信信号品質と前記ULサービングセルの受信信号品質とに基づいて第3のTPCコマンドを生成するように、そして、前記のDLサービングセルおよびULサービングセルに前記調整された送信パワーに基づいて前記第3のTPCコマンドを送信するように、構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ装置(UE)についての、ダウンリンク(DL)サービングセルからの第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信することと;
前記UEについての、アップリンク(UL)サービングセルからの第2のTPCコマンドを受信することと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記の第1のTPCコマンドと第2のTPCコマンドとに基づいて、そして、ORオブザUPsルールに従って、前記UEの送信パワーを調整することと;
を備える方法。
【請求項8】
前記の前記UEの前記送信パワーを調整することは、
前記の第1のTPCコマンドまたは第2のTPCコマンドのいずれかが送信パワーにおける増大を指示する場合には、前記UEの前記送信パワーを増大させることと、
前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドの両方が送信パワーにおける低減を指示する場合には、前記UEの前記送信パワーを低減させることと、
を備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記UEについての、少なくとも1つの非サービングセルからの少なくとも1つのTPCコマンドを受信すること、
をさらに備え、そして、
前記の前記UEの前記送信パワーを調整することは、
前記ULサービングセルから受信される前記第2のTPCコマンドと前記少なくとも1つの非サービングセルから受信される前記少なくとも1つのTPCコマンドとに対し、ORオブザDOWNsルールを適用することによって、第3のTPCコマンドを得ることと、
前記DLサービングセルから受信される前記第1のTPCコマンドと前記第3のTPCコマンドとに対し、前記ORオブザUPsルールを適用することによって、第4のTPCコマンドを得ることと、
前記第4のTPCコマンドに基づいて前記UEの前記送信パワーを調整することと、
を備える、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についての、ダウンリンク(DL)サービングセルからの第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信するための手段と;
前記UEについての、アップリンク(UL)サービングセルからの第2のTPCコマンドを受信するための手段と、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記の第1のTPCコマンドと第2のTPCコマンドとに基づいて、そして、ORオブザUPsルールに従って、前記UEの送信パワーを調整するための手段と;
を備える装置。
【請求項11】
前記UEの前記送信パワーを調整するための前記手段は、
前記の第1のTPCコマンドまたは第2のTPCコマンドのいずれかが送信パワーにおける増大を指示する場合には、前記UEの前記送信パワーを増大させるための手段と、
前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドの両方が送信パワーにおける低減を指示する場合には、前記UEの前記送信パワーを低減させるための手段と、
を備える、
請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記UEについての、少なくとも1つの非サービングセルからの少なくとも1つのTPCコマンドを受信するための手段、
をさらに備え、そして、
前記UEの前記送信パワーを調整するための前記手段は、
前記ULサービングセルから受信される前記第2のTPCコマンドと前記少なくとも1つの非サービングセルから受信される前記少なくとも1つのTPCコマンドとに対し、ORオブザDOWNsルールを適用することによって、第3のTPCコマンドを得るための手段と、
前記DLサービングセルから受信される前記第1のTPCコマンドと前記第3のTPCコマンドとに対し、前記ORオブザUPsルールを適用することによって、第4のTPCコマンドを得るための手段と、
前記第4のTPCコマンドに基づいて前記UEの前記送信パワーを調整するための手段と、
を備える、
請求項10に記載の装置。
【請求項13】
少なくとも1つのコンピュータに、ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルからの第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信させるためのコードと;
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記UEについての、アップリンク(UL)サービングセルからの第2のTPCコマンドを受信させるためのコードと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドに基づきかつORオブザUPsルールに従って、前記UEの送信パワーを調整させるためのコードと;
を備えるコンピュータ可読媒体、
を備えるコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項14】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記の第1のTPCコマンドまたは第2のTPCコマンドのいずれかが送信パワーにおける増大を指示する場合は、前記UEの前記送信パワーを増大させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドの両方が送信パワーにおける低減を指示する場合は、前記UEの前記送信パワーを低減させるためのコードと、
をさらに備える、
請求項13に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項15】
前記コンピュータ可読媒体は、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記UEについての、少なくとも1つの非サービングセルからの少なくとも1つのTPCコマンドを受信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記ULサービングセルから受信される前記第2のTPCコマンドと前記少なくとも1つの非サービングセルから受信される前記少なくとも1つのTPCコマンドとに対して、ORオブザDOWNsルールを適用することによって、第3のTPCコマンドを得るようにさせるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記DLサービングセルから受信される前記第1のTPCコマンドと前記第3のTPCコマンドとに対して、前記ORオブザUPsルールを適用することによって、第4のTPCコマンドを得るようにさせるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記第4のTPCコマンドに基づいて前記UEの前記送信パワーを調整させるためのコードと、
をさらに備える、
請求項13に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
【請求項16】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質を決定するように、前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルの受信信号品質を決定するように、前記DLサービングセルの前記受信信号品質と前記ULサービングセルの前記受信信号品質とに基づいて第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成するように、そして、前記のDLサービングセルおよびULサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと;
を備える装置。
【請求項17】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成するように、前記ULサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第3のTPCコマンドを生成するように、そして、前記の第2のTPCコマンドおよび第3のTPCコマンドに基づきかつORオブザUPsルールに従って前記第1のTPCコマンドを生成するように、構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、もし、前記DLサービングセルの前記受信信号品質が第1のしきい値より下にあるか、あるいは、前記ULサービングセルの前記受信信号品質が第2のしきい値より下にある場合には、前記第1のTPCコマンドをUPコマンドに設定するように、そして、もし、前記DLサービングセルの前記受信信号品質が前記第1のしきい値より上にあり、かつ、前記ULサービングセルの前記受信信号品質が前記第2のしきい値より上にある場合には、前記第1のTPCコマンドをDOWNコマンドに設定するように、構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項19】
前記第1のしきい値は、前記DLサービングセルについての性能メトリックに基づいて決定され、そして、前記第2のしきい値は、前記ULサービングセルについての性能メトリックに基づいて決定される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルから第2のTPCコマンドを受信するように、前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信するように、前記第2のTPCコマンドに基づいて前記DLサービングセルの前記受信信号品質を決定するように、そして、前記第3のTPCコマンドに基づいて前記ULサービングセルの前記受信信号品質を決定するように、構成されている、請求項16に記載の装置。
【請求項21】
前記の第2のTPCコマンドおよび第3のTPCコマンドは、パワー制御を用いて、それぞれ、前記のDLサービングセルおよびULサービングセルによって送信される、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質を決定することと;
前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルの受信信号品質を決定することと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記DLサービングセルの前記受信信号品質と前記ULサービングセルの前記受信信号品質とに基づいて、第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成することと;
前記のDLサービングセルおよびULサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信することと;
を備える方法。
【請求項23】
前記の前記第1のTPCコマンドを生成することは、
前記DLサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成することと、
前記ULサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第3のTPCコマンドを生成することと、
前記の第2のTPCコマンドおよび第3のTPCコマンドに基づいて、そして、ORオブザUPsルールに従って、前記第1のTPCコマンドを生成することと、
を備える、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記DLサービングセルから第2のTPCコマンドを受信することと、
前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信することと、
をさらに備え、
前記の前記DLサービングセルの前記受信信号品質を決定することは、前記第2のTPCコマンドに基づいて前記DLサービングセルの前記受信信号品質を決定すること、を備え、そして、
前記の前記ULサービングセルの前記受信信号品質を決定することは、前記第3のTPCコマンドに基づいて前記ULサービングセルの前記受信信号品質を決定すること、を備える、
請求項22に記載の方法。
【請求項25】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質を決定するように、前記DLサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成するように、前記DLサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信するように、前記第1のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーで前記DLサービングセルによって送信されるシグナリングを受信するように、そして、前記第1のTPCコマンドを使用せずにオープンループパワー制御に基づいて決定される送信パワーで、前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルによって送信されるシグナリングを受信するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと、
を備える装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルから第2のTPCコマンドを受信するように、前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信するように、そして、前記の第2のTPCコマンドと第3のTPCコマンドとに基づいて送信パワーを調整するように、構成されている、請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記の第2のTPCコマンドおよび第3のTPCコマンドに基づいて、そして、ORオブザUPsルールに従って、前記UEの前記送信パワーを調整するように、構成されている、請求項25に記載の装置。
【請求項28】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ装置(UE)についてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質を決定することと、
前記DLサービングセルの前記受信信号品質に基づいて第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成することと、
前記DLサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信することと、
前記第1のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーで前記DLサービングセルによって送信されるシグナリングを受信することと、
前記第1のTPCコマンドを使用せずにオープンループパワー制御に基づいて決定される送信パワーで、前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルによって送信されるシグナリングを受信することと、
を備える方法。
【請求項29】
前記DLサービングセルから第2のTPCコマンドを受信することと、
前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信することと、
前記の第2のTPCコマンドと第3のTPCコマンドとに基づいて前記UEの送信パワーを調整することと、
をさらに備える請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記の前記送信パワーを調整することは、前記の第2のTPCコマンドおよび第3のTPCコマンドに基づいて、そして、ORオブザUPsルールに従って、前記UEの前記送信パワーを調整すること、を備える、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についてのアップリンク(UL)サービングセルの受信信号品質に基づいて第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成するように、前記UEについてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成するように、前記ULサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信するように、そして、前記DLサービングセルに前記第2のTPCコマンドを送信するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと;
を備える装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信するように、前記第3のTPCコマンドに基づいて前記ULサービングセルについての前記UEの送信パワーを調整するように、そして、前記ULサービングセルについての前記調整された送信パワーに基づいて前記第1のTPCコマンドを送信するように、構成されている、請求項31に記載の装置。
【請求項33】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記DLサービングセルから第4のTPCコマンドを受信するように、前記第4のTPCコマンドに基づいて前記DLサービングセルについての前記UEの送信パワーを調整するように、そして、前記DLサービングセルについての前記調整された送信パワーに基づいて前記第2のTPCコマンドを送信するように、構成されている、請求項32に記載の装置。
【請求項34】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第3のTPCコマンドに基づいて前記ULサービングセルの前記受信信号品質を決定するように、そして、前記第4のTPCコマンドに基づいて前記DLサービングセルの前記受信信号品質を決定するように、構成されている、請求項33に記載の装置。
【請求項35】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーで前記ULサービングセルによって送信されるシグナリングを受信するように、そして、前記第2のTPCコマンドに基づいて決定される送信パワーで前記DLサービングセルによって送信されるシグナリングを受信するように、構成されている、請求項31に記載の装置。
【請求項36】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ装置(UE)についてのアップリンク(UL)サービングセルの受信信号品質に基づいて第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを生成することと;
前記UEについてのダウンリンク(DL)サービングセルの受信信号品質に基づいて第2のTPCコマンドを生成することと、なお、前記のDLサービングセルとULサービングセルとは異なるセルである;
前記ULサービングセルに前記第1のTPCコマンドを送信することと;
前記DLサービングセルに前記第2のTPCコマンドを送信することと;
を備える方法。
【請求項37】
前記ULサービングセルから第3のTPCコマンドを受信することと、
前記第3のTPCコマンドに基づいて、前記ULサービングセルについての前記UEの送信パワーを調整することと、
をさらに備え、そして、
前記の前記第1のTPCコマンドを送信することは、前記ULサービングセルについての前記調整された送信パワーに基づいて前記第1のTPCコマンドを送信すること、を備える、
請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記DLサービングセルから第4のTPCコマンドを受信することと、
前記第4のTPCコマンドに基づいて前記DLサービングセルについての前記UEの送信パワーを調整することと、
をさらに備え、そして、
前記の前記第2のTPCコマンドを送信することは、前記DLサービングセルについての前記調整された送信パワーに基づいて前記第2のTPCコマンドを送信すること、を備える、
請求項37に記載の方法。
【請求項39】
ワイヤレス通信のための装置であって、
ユーザ装置(UE)についての最良のアップリンクを有する第1のセルを識別するように、前記UEについての最良のダウンリンクを有する第2のセルを識別するように、そして、前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルおよびダウンリンク(DL)サービングセルの両方として前記第1のセルを選択するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、なお、前記の第1のセルと第2のセルとは異なるセルであり、前記の第1のセルと第2のセルは、前記UEの送信パワーを調整するために前記UEに送信パワー制御(TPC)コマンドを送信する;
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと;
を備える装置。
【請求項40】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEに前記の第1のセルおよび第2のセルによって送信される前記TPCコマンドに基づいて前記UEについての前記最良のアップリンクを有するものとして前記第1のセルを識別するように、構成されており、前記第1のセルは、前記第2のセルよりも多くのDOWNコマンドを送信する、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のセルにおける前記UEの受信信号品質と前記第2のセルにおける前記UEの受信信号品質とに基づいて、前記UEについての前記最良のアップリンクを有するものとして前記第1のセルを識別するように、構成されている、請求項39に記載の装置。
【請求項42】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEにおける前記第1のセルの受信信号品質と前記UEにおける前記第2のセルの受信信号品質とに基づいて、前記UEについての前記最良のダウンリンクを有するものとして前記第2のセルを識別する、ように構成されている、請求項39に記載の装置。
【請求項43】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEによって送信されるシグナリングに基づいて前記UEについての前記最良のダウンリンクを有するものとして前記第2のセルを識別するように、構成されている、請求項39に記載の装置。
【請求項44】
ワイヤレス通信のための方法であって、
ユーザ装置(UE)についての最良のアップリンクを有する第1のセルを識別することと;
前記UEについての最良のダウンリンクを有する第2のセルを識別することと、なお、前記の第1のセルと第2のセルとは異なるセルである;
前記UEについてのアップリンク(UL)サービングセルおよびダウンリンク(DL)サービングセルの両方として前記第1のセルを選択することと、なお、前記の第1のセルと第2のセルは、前記UEの送信パワーを調整するために前記UEに送信パワー制御(TPC)コマンドを送信する;
を備える方法。
【請求項45】
前記の前記第1のセルを識別することは、前記UEに前記の第1のセルおよび第2のセルによって送信される前記TPCコマンドに基づいて前記UEについての前記最良のアップリンクを有するものとして前記第1のセルを識別すること、を備え、前記第1のセルは、前記第2のセルよりも多くのDOWNコマンドを送信する、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
前記の前記第1のセルを識別することは、前記第1のセルにおける前記UEの受信信号品質と前記第2のセルにおける前記UEの受信信号品質とに基づいて前記UEについての前記最良のアップリンクを有するものとして前記第1のセルを識別すること、を備える、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
ワイヤレス通信のための装置であって、
第1の変調スキームを用いて第1のセルによって送信される第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信するように、前記第1の変調スキームとは異なる第2の変調スキームを用いて第2のセルによって送信される第2のTPCコマンドを受信するように、そして、前記の第1のTPCコマンドと第2のTPCコマンドとに基づいてユーザ装置(UE)の送信パワーを調整するように、構成された、少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに結合されたメモリと、
を備える装置。
【請求項48】
前記第1の変調スキームは、2相位相偏移変調(BPSK)であり、そして、前記第2の変調スキームは、オンオフ変調(OOK)である、請求項47に記載の装置。
【請求項49】
前記第2のTPCコマンドは、UPコマンドではオフ値を用いて、あるいは、DOWNコマンドではオン値を用いて、送信される、請求項48に記載の装置。
【請求項50】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1のセルからほぼ等しい数のUPコマンドとDOWNコマンドとを受信するように、そして、前記第2のセルからDOWNコマンドよりも多くのUPコマンドを受信するように、構成されている、請求項47に記載の装置。
【請求項51】
前記第1のセルは、前記UEについてのサービングセルであり、そして前記第2のセルは、前記UEについての非サービングセルである、請求項47に記載の装置。
【請求項52】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第1のしきい値に基づいて前記第1のTPCコマンドについての検出を実行するように、そして、前記第2の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第2のしきい値に基づいて前記第2のTPCコマンドについての検出を実行するように、構成されている、請求項47に記載の装置。
【請求項53】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記の第1のセルおよび第2のセルに、前記調整された送信パワーに基づいてアップリンク送信を送信する、ように構成されており、そして、前記の第1のTPCコマンドおよび第2のTPCコマンドは、前記アップリンク送信に基づいて、それぞれ、前記の第1のセルおよび第2のセルによって決定される、請求項47に記載の装置。
【請求項54】
ワイヤレス通信のための方法であって、
第1の変調スキームを用いて第1のセルによって送信される第1の送信パワー制御(TPC)コマンドを受信することと、
前記第1の変調スキームとは異なる第2の変調スキームを用いて第2のセルによって送信される第2のTPCコマンドを受信することと、
前記の第1のTPCコマンドと第2のTPCコマンドとに基づいてユーザ装置(UE)の送信パワーを調整することと、
を備える方法。
【請求項55】
前記第1の変調スキームは、2相位相偏移変調(BPSK)であり、前記第2の変調スキームは、オンオフ変調(OOK)であり、そして、前記第2のTPCコマンドは、UPコマンドではオフ値を用いて、あるいは、DOWNコマンドではオン値を用いて、送信される、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記第1の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第1のしきい値に基づいて前記第1のTPCコマンドについての検出を実行することと、
前記第2の変調スキームについて選択される少なくとも1つの第2のしきい値に基づいて前記第2のTPCコマンドについての検出を実行することと、
をさらに備える、
請求項54に記載の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−34215(P2013−34215A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−198763(P2012−198763)
【出願日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【分割の表示】特願2009−549689(P2009−549689)の分割
【原出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLU−RAY DISC
2.EEPROM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−198763(P2012−198763)
【出願日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【分割の表示】特願2009−549689(P2009−549689)の分割
【原出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLU−RAY DISC
2.EEPROM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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