説明

ダンボール包装ブランクの製造装置

【課題】 装置そのもののイニシャルコストや、稼働後のメンテナンスコストをともに低廉に抑えることができる新規なダンボール包装ブランクの製造装置の開発を試みたものである。
【解決手段】 本発明のダンボール包装ブランクの製造装置Mは、幅方向に切り込みを入れる横切装置5と、原反供給方向に沿って切り込みを入れる縦切装置4とを具え、段ボール原反Sから個別の包装ブランクBを製造する装置において、前記横切装置5は、段ボール原反Sの供給部位の上方に、幅方向に配設されているフレーム部材に対し、摺動自在に取り付けたれた横切ユニット50と、この横切ユニットに設けられる横切回転刃を具え、この横切回転刃55は、段ボール原反Sに対し、アッパーカット状に作用して、段ボール原反Sの幅方向に切り込みを入れることを特徴として成るものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺の段ボール原反から一枚ごとの包装ブランクを製造する装置に関するものであって、特に製造する過程において、回転刃を作用させることにより、一般的な抜き型を不要とし、いわゆるオンデマンド供給に対応できるダンボール包装ブランクの製造装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
包装資材として広く利用される段ボールは、一般的には、所望のブランク形状となるよう切刃と罫線押しリブとを配置した抜き型で、一枚ごと包装ブランクを打ち抜いて製造される。しかしながら、このような抜き型は、大量生産には向いているものの、一方で小ロット生産や、必要な都度、供給を求めるいわゆるオンデマンド生産には適していない。
ところで、この種の包装資材については更なる低コスト化が要求され、一般的な両面段ボールに変えて、より簡易な片面段ボールが求められるとともに、併せて包装ブランクの製造装置についてもより低コストで導入ができるものが求められている。このような状況を考慮すると、従来のブランク製造装置では、満足できる仕様のものは殆んどなく、特に装置そのものを低コストで提供する視点からの装置は、市場には供給されていない。
具体的には、例えばオンデマンド製造の場合、回転刃物による加工等が用いられるが、多くはその切断態様まで配慮が払われておらず、刃物の消耗が激しくメンテナンス頻度も高くなって、結局のところ高コストの製造装置となってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−331601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、これらの種々の背景を考慮してなされたものであって、ブランク製造の際の刃物等の作動態様を適切なものとして、装置そのもののイニシャルコストや、稼働後のメンテナンスコストをともに低廉に抑えることができる、新規なダンボール包装ブランクの製造装置の開発を試みたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載のダンボール包装ブランクの製造装置は、長尺の段ボール原反の長手方向と直交する幅方向に切り込みを入れる横切装置と、段ボール原反に対し、原反供給方向に沿って切り込みを入れる縦切装置とを具え、段ボール原反から個別の包装ブランクを製造する装置において、
前記横切装置は、段ボール原反の供給部位の上方に幅方向に配設されているフレーム部材に対し、横切回転刃を具えた横切ユニットが摺動自在に取り付けられ、この横切回転刃は、段ボール原反に対し、アッパーカット状に作用して、段ボール原反の幅方向に切り込みを入れることを特徴として成るものである。
【0006】
請求項2記載のダンボール包装ブランクの製造装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前記横切ユニットにおける横切回転刃については、その主軸に連繋するピニオンギヤを具え、このピニオンギヤは、横切回転刃の移動方向に沿って設けられるラックと噛み合い、横切ユニットの幅方向の移動にしたがいピニオンギヤが回転し、横切回転刃による段ボール原反の切り込みがなされることを特徴として成るものである。
【0007】
請求項3記載のダンボール包装ブランクの製造装置は、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記横切ユニットについては、2タイプのものが並設されているものであって、一方は単枚のスリット用横切回転刃を具えたスリット用横切ユニットであり、他方は、2枚の回転刃を間隔を空けて組み合わせたスロット用横切回転刃を具えたスロット用横切ユニットであり、前記スリット用横切ユニットは、一基の横切ユニットが全幅方向に往復するものであり、一方前記スロット用横切ユニットは、2基のスロット用横切ユニットが幅方向に対向的に移動自在に配設され、それぞれが段ボール原反中心に向かって途中まで移動するものであることを特徴として成るものである。
【0008】
請求項4記載のダンボール包装ブランクの製造装置は、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、前記縦切装置については、段ボール原反の供給部位の上方に幅方向に配設されるフレーム部材に対し、複数基のものが、幅方向に取付位置を設定自在に設けられ、縦切装置における縦切刃ホルダに対し、切断方向を段ボール原反の送り方向とした縦切回転刃を昇降自在に設けるとともに、その駆動モータを搭載していることを特徴として成るものである。
【0009】
請求項5記載のダンボール包装ブランクの製造装置は、前記請求項4記載の要件に加え、前記縦切ユニットについては、縦切回転刃の作用線上において作用する罫線付けローラが具えられていることを特徴として成るものである。
【0010】
請求項6記載のダンボール包装ブランクの製造装置は、前記請求項1、2、3、4または5記載の要件に加え、前記長尺状の段ボール原反については、フルート材に対し、一面にのみライナー材が設けられた片面段ボールが適用されるものであることを特徴として成るものである。
【0011】
請求項7記載のダンボール包装ブランクの製造装置は、前記請求項3、4、5または6記載の要件に加え、前記包装ブランクについては、ラップタイプ包装ブランクと、A式カートン用包装ブランクとが選択的に得られるものであり、個別切断にスリット用横切ユニットを作用させるほかは、縦切ユニットのみを作用させることによりラップタイプ包装ブランクを製造し、一方個別切断にスリット用横切ユニットを作用させるほか、スロット用横切ユニットを作用させることにより、A式カートン用包装ブランクを製造することを特徴として成るものである。
【発明の効果】
【0012】
まず請求項1記載の発明によれば、横切装置における横切回転刃は、段ボール原反に対し、アッパーカット状態に作用させて切断を行うものであり、ダウンカットのように刃物を受け部材に押し付けることがなく、結果的に刃の損傷が殆んどない状態で使用が継続でき、このためメンテナンスコストを低廉に抑えることができる。
【0013】
また請求項2記載の発明によれば、横切回転刃は、段ボール原反の幅方向に移動する動作を利用してラックピニオン機構により横切回転刃の回転駆動も行うものであり、駆動モータ等が一基であっても二つの作用を行わせることが可能であり、低コストで装置を提供することができる。
【0014】
また請求項3記載の発明によれば、段ボール原反の横切にあたって、それぞれ横切を行う箇所に応じて、スリット用横切回転刃とスロット用横切回転刃との双方を適用できるものであり、より適切なA式カートン用包装ブランクができる。
【0015】
また請求項4記載の発明によれば、縦切回転刃については、作動状態を選択できるように昇降自在に設けられおり、スリット形成の必要サイズに応じた調整ができる。
【0016】
また請求項5記載の発明によれば、縦切回転刃の軌道上に罫線付けローラが設けられており、罫線刻設が一挙になし得る。従って、この罫線刻設により包装ブランクの曲げ作業が円滑になし得る。特に段ボールのフルートと直交方向の曲げに対しては、効果的である。
【0017】
また請求項6記載の発明によれば、適用される段ボール原反は、片面段ボールであり、低コストで包装用ブランクを提供することができる。しかも片面段ボールの場合、これを巻き取りロール状にストックすることができ、そこから連続的にかなりの長さで繰り出しが可能であるから、ストック状態から製造にあたってのハンドリング等が容易であり、総合的に低コストの製品が提供できる。
【0018】
また請求項7記載の発明によれば、包装用ブランクは、ラップタイプ包装ブランクと、A式カートン用包装ブランクとを、ユーザの希望に応じて提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明のダンボール包装ブランクの製造装置の概略を示す斜視図である。
【図2】同上側面図である。
【図3】同上正面図である。
【図4】同上平面図である。
【図5】同上装置における縦切ユニットの斜視図であり、分解状態を併せて示すものである。
【図6】同上装置におけるスリット用横切ユニットの斜視図であり、分解状態を併せて示すものである。
【図7】同上装置におけるスロット用横切ユニットの斜視図であり、分解状態を併せて示すものである。
【図8】ダンボール包装ブランクを示す斜視図であり、併せて使用状態を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を実施するための形態は、以下述べる実施例をその一つとするものであると共に、この技術思想に基づく種々の改良した実施例をも含むものである。
【実施例1】
【0021】
以下、本発明を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
まず本発明のダンボール包装ブランクの製造装置Mの説明に先立ち、包装ブランクBおよび、その素材となる段ボール原反Sについて説明する。
まず段ボール原反Sは、図8に示すように例えば片面段ボールが用いられるものであり、本発明に適用される場合は、ロール状に巻き取られた状態で供給されることが好ましい。そしてこの段ボール原反Sは、適宜の包装ブランクBを得るように適宜のサイズに分断される。従って段ボール原反Sは、包装ブランクBごとに分断されることを前提とする。このような原反の供給状態に因み、これを長尺の段ボール原反Sと称しているが、例えば一定の長さの両面段ボールが適用され、それらが適宜長手方向に切断されて個別の包装ブランクBが製造される場合であっても、本発明が適用されることはいうまでもない。必ずしもロール状態に巻かれた片面段ボールであることに限定されない。
【0022】
次に包装ブランクBについて説明する。
この包装ブランクBについては、本発明のダンボール包装ブランクの製造装置Mによって製造されるタイプとしては、ラップタイプ包装ブランクB1と、A式カートン用包装ブランクB2との2種類がある。
各ブランクごとの名称を述べると、符号b1は切断線であって、連続する個々の包装ブランクBの境界のスリットを言う。
そして、包装ブランクBには段ボール原反Sの長手方向に沿って縦スリットb2が適宜の本数が形成されるものであり、例えばラップタイプ包装ブランクB1の場合には、4本の縦スリットb2が長手方向両端部に形成されている。なお長手方向とは、長尺の段ボール原反Sが供給されることに因み、供給方向を長手方向と定義するものであり、個々の包装ブランクBとしてみると、幅方向の方が長い場合もある。
【0023】
次に符号b3は、横スロットであって、このスロットとは、スリットが単なる切り込みであることに対し、一定の幅を有する切り込みを言うものである。この横スロットb3は、A式カートン用包装ブランクB2の場合には、上下の各フラップ間に形成されるものである。そしてこのA式カートン用包装ブランクB2の場合のみ形成されるが、長手方向の一端にのりしろフラップb4が形成される。なお実質は、横スロットb3が形成されると共に縦スリットb2が一部形成されることによって、のりしろフラップb4が形成される。また符号b5は、罫線であり、折れ曲がりの案内線となるものである。特に罫線b5は、段ボール原反Sのフルート(波板)と直交する方向に形成されているときには、折り曲げが円滑に行われる助けとなるものである。
符号b6は、胴パネルであって、ラップタイプ包装ブランクB1の場合は、前後の縦スリットb2に挟まれた中間部位をいう。またA式カートン用包装ブランクB2にあっては、長手方向中央に区画される連続した4辺のパネルである。
符号b7は、フラップパネルであり、A式カートン用包装ブランクB2において幅方向両側に前記胴パネルb6に罫線b5を介して延長形成したように形成されるものである。
【0024】
そしてそれぞれの包装ブランクBは、そのブランク状態から包装に具えて、次のような変形を行う。
まずラップタイプ包装ブランクB1については、図8(a)に示すように被包装体Aを中央の胴パネルb6上に置き、それを包み込むように罫線b5で90度ずつ折り重ねて、一辺の胴パネルb6のみが二重重ねになるようにして、被包装体Aが半ば包まれる。そして、更にその端部のフラップパネルb7は、それぞれ折り重ねられて、被包装体Aの端部の保護を行う。もちろんこの状態を維持するよう、例えば、樹脂テープ、布テープによって押えるものである。一方、A式カートン用包装ブランクB2にあっては、図8(b)に示すように前記のりしろフラップb4を利用して、長手方向に連設された4 片の胴パネルb6を、それぞれ罫線b5によって90度ずつ折り曲げて角筒状にサック張りし、一方のフラップパネルb7を底部とするならば、それを予め折り重ねて底部を構成する。
そして、次の包装に具えて例えば上部の開口部となるフラップパネルb7はそのまま立ち上がり状態とする。
【0025】
本発明のダンボール包装ブランクの製造装置Mは、このような包装ブランクBを製造するものであり、以下その構成について具体的に説明する。
まずこのものの概略は、図1に示すように適宜のフレーム1に対し、種々の機能部材を搭載するものであり、フレーム1に対し、原反供給装置2、製品搬送装置3、縦切装置4、横切装置5、スロット端カッタ6、コントロールパネル7を設けるものである。
【0026】
まずフレーム1について説明する。
フレーム1は、本発明の主要部材を支持する加工部フレーム11と、段ボール原反Sを支持する供給部フレーム12と、加工された包装ブランクBを搬送する搬送部フレーム13とを具える。
まず加工部フレーム11は、適宜の例えばアングル材を組み合わせた台状のベースフレーム110の上方に幅方向に対向する側板フレーム111を設けている。この一対の側板フレーム111に架け渡すようにメインビームフレーム115を設けるものであり、一例としてこのフレーム部材となるメインビームフレーム115は、角柱状の型材を用い、その4周辺にアリ溝状のガイド溝115aを具えるものである。そして、このメインビームフレーム115は、縦切装置4および横切装置5を支持するフレーム部材となる。
更に側板フレーム111の間には、一例としてスロット用ビームフレーム116を横架状に設けるものである。このスロット用ビームフレーム116は、幅方向左右両端に前記横切装置5のうちスロット用横切ユニット50Bを支持している。
【0027】
次にこの加工部フレーム11の前後に設けられるフレーム部材について述べると、供給部フレーム12は、加工部フレーム11上流側に設けられる。供給部フレーム12は、ロール状に巻き取られた段ボール原反Sを支持するものであり、前記加工部フレーム11と一体であってもよいが、むしろ段ボール原反Sの交換を考慮すると、これ自体段ボール原反Sの搬送台車としての形態を採ることが実用上好ましい。
一方搬送部フレーム13は、段ボール原反Sから個々の包装ブランクBが製造された際に、これらを搬送するためのものであり、搬送面にはローラコンベヤ31を具える。
【0028】
次に原反供給装置2、製品搬送装置3について説明する。
原反供給装置2は、先に述べたように実質的には、独立した台車状のものであって、その上部に原反ラック21を具え、その下方にはキャスタ輪22を具え、移動自在に構成されている。従って、段ボール原反Sを原反ラック21に支持した状態で、加工時には加工部フレーム11に隣接するように配置されて使用されるものであって、その機枠部材が実質的に供給部フレーム12を構成する。
また製品搬送装置3は、実質的には製造された包装ブランクBを搬送するものであり、前述のとおりその上面にローラコンベヤ31を具える。もちろん、必要な作業が行える作業テーブルが連続するような形のものであってももとより差し支えない。
【0029】
次に、実質的に本発明の加工を行う、縦切装置4、横切装置5について説明する。
これら装置は、加工部フレーム11を機枠部材として種々の機能部材が組み合わされて構成されている。
まず縦切装置4は、図2、あるいは図5に拡大して示すように縦切ユニット40が前記メインビームフレーム115に跨座状に設けられるものであって、この縦切ユニット40は、複数基が前記メインビームフレーム115に取り付けられている。実際には、通常のラップタイプ包装ブランクB1を製造する場合であっても、4本のスリットを形成するものであるから最低限4基の縦切ユニット40があればよいが、例えば段ボール原反Sからブランク取りする際に、幅方向のマージンが生じる場合には、そのマージン切り落としのための縦切ユニット40が必要となることから一例として6基の縦切ユニット40が並設され、それらが製造する包装ブランクBに応じた位置に固定されて用いられる。
【0030】
まず縦切ユニット40は、マウントベース41を基台とするものであって、天部411が前記メインビームフレーム115の上面に載り、更にその両端からメインビームフレーム115を囲むように両側部に側部412を具え、その側部412下端から水平に供給方向に張り出すマウント部413が形成されている。そして天部411には、クランプ駒411aを具えるものであって、このものが前記メインビームフレーム115の上部のアリ溝状のガイド溝115aに嵌まり込む。このクランプ駒411aは、クランプレバー411bの締め込みよりメインビームフレーム115の所定の位置にマウントベース41を固定する。またマウントベース41自体は、両側部412に固定されたスライドブロック412aが、メインビームフレーム115の両側部のアリ溝状のガイド溝115aを利用して取り付けられたガイドレール412bに嵌まり込むことにより、幅方向に摺動自在に取り付けられる。
そして前記マウント部413は、その下流側を縦切用マウント部413aとすると共に、上流側を罫線用マウント部413bとするものである。
【0031】
この縦切用マウント部413aに対しては、縦スリットb2を形成するための部材が搭載される。まず符号m1は、縦切用マウント部413aの上面に搭載された縦切用モータであって、更にこれに平行してシフトシリンダ42が搭載されている。この縦切用モータm1の下方には、実質的にギヤボックス状作用の縦切刃ホルダ43が設けられるものであり、このものに対し、縦切回転刃45が回転自在に支持されている。一方、シフトシリンダ42のシリンダロッド42aは、縦切刃ホルダ43に固定され、シフトシリンダ42の伸縮にともない縦切刃ホルダ43を昇降させる。この動作は、実質的に縦切回転刃45の作用位置を上下に移動させるものであり、下死点において縦切回転刃45が縦スリットb2を形成すべく段ボール原反Sに接し、一方引上げたときには、段ボール原反Sと縦切回転刃45との接触が離れ、切断作用が行われない状態にする。
なお縦切回転刃45の下方側における加工部フレーム11には、刃受けローラ46が設けられる。
【0032】
一方、マウントベース41における罫線用マウント部413b側には、罫線を刻設するための部材を搭載するものであり、罫線用マウント部413bの上方には、罫線用モータm2を搭載する。そして同様にその隣接した位置にシフトシリンダ420を設けるとともに、前記罫線用モータm2の下方に位置する罫線用マウント部413bの下面側には、実質的にギヤボックス状のローラホルダ430を具え、その部位に罫線付けローラ450が設けられる。そしてローラホルダ430は、シフトシリンダ420におけるシリンダロッド420aに保持されており、上下に昇降しうるような構成をとる。また、加工部フレーム11には、罫線受けローラ460が支持されている。そして刃受けローラ46と罫線受けローラ460との間に、段ボール原反Sを案内するための原反ガイド47が設けられている。また前記刃受けローラ46と罫線受けローラ460とには、受けローラ用モータm3から、ドライブベルト48を介して回転が伝達される(図1、図3参照)。
【0033】
次に横切装置5について説明する。この横切装置5は、段ボール原反Sに対し、その幅方向に切れ目を入れるものであって、横切ユニット50をその主要部材とする。この横切ユニット50は、2種類設けられているものであり、単なる切り裂きのためのスリット用横切ユニット50Aと、一定の幅に切り込みを入れるスロット用横切ユニット50Bとである。
まずスリット用横切ユニット50Aについて説明する。このものは、図6に示すように横切回転刃55が全幅方向に移動して、段ボール原反Sに対し、個々の包装ブランクBを分断するためのスリット形成に使用されることが多い。スリット用横切ユニット50Aは、先ず前記メインビームフレーム115を支持部材としたマウントボディ51を具える。このマウントボディ51は、リニアベアリングを適用したスライドハンガー511を具え、前記メインビームフレーム115に取付駒511Bによって固定されたリニアレール511Aに対して、吊り下がり状態に摺動自在に取り付けられている。
このマウントボディ51に対し、ボールネジ機構のうちのメネジブロック52が固定されるものであり、このメネジブロック52を貫くように前記加工部フレーム11における左右の側板フレーム111にネジシャフト53が支持されている。このネジシャフト53と、メネジブロック52とが噛み合うことにより、ネジシャフト53に対し一方の端部のプーリ53Aに横切用モータm4の回転が伝達されると、マウントボディ51が幅方向に移動するように構成されている。なお符号54は、横切用モータm4からネジシャフト53のプーリ53Aの回転伝達する例えば歯付きベルトなどのドライブベルトである(図1、図2、図3参照)。
【0034】
そして、メネジブロック52に対しては、横切り作用を直接担う横切回転刃55の一方であるスリット用横切回転刃55Aが設けられる。このスリット用横切回転刃55Aは、一枚の横切回転刃55が適用されるものであり、その主軸550Aにはマウントボディ51を挟んで、反対側の突出端にピニオンギヤ56Aが設けられている。このピニオンギヤ56Aは前記側板フレーム111の間に、幅方向に架け渡されたラックギヤ57Aに対し、その下面側において噛み合うような形態をとる。このような構成から理解できるように横切装置5におけるスリット用横切ユニット50Aは、幅方向へ移動シフトされた際には、別途駆動源を持たずともピニオンギヤ56Aとラックギヤ57Aとの噛み合いにより前記スリット用横切回転刃55Aには、積極的に回転が付与され、段ボール原反Sの切断を図るのである。
【0035】
次にスロット用横切ユニット50Bについて説明する。
このスロット用横切ユニット50Bは、加工部フレーム11の下流部側に設けられるものであって、具体的には、縦切装置4における縦切回転刃45の位置よりも更に下流に設けられている。
図7に示すようにスロット用横切回転刃55Bを支持するフレーム部部材は、側板フレーム111の間に横架状態に設けたスロット用ビームフレーム116であって、このスロット用ビームフレーム116は、左右両側に上下平行したスライドレール116aを具える。これらそれぞれのスライドレール116aに対し、スロット用横切ベース510が左右対向的に設定位置を左右方向に移動自在に取り付けられている。更にスロット用横切ベース510は、スロット用ビームフレーム116側に向かう面に掴持ブロック510aを設けて、スライドレール116aに摺動自在に嵌まり合っている。
そして、スロット用横切ベース510は、クランプハンドル512を具えるものであり、このクランプハンドル512を適宜閉めこむことにより、これと一体のボルト等が前記スロット用ビームフレーム116に当接して突っ張った状態となり、スロット用横切ベース510を所定位置に固定するものである。
【0036】
このようなスロット用横切ベース510に対し、スロット用横切ユニット50Bを構成する種々の部材が搭載されるものであって、まず上方にシフトシリンダ520がほぼ水平に配置される。このシフトシリンダ520のシリンダロッド520aは、連接ロッド522を介してスロット用マウント530に連接する。このスロット用マウント530は、前記スロット用横切ベース510の上方に水平方向に配設されたガイドレール540に対し、そのスライドブロック531が嵌まり合うことにより、水平方向に移動自在に構成されている。従って前記シリンダロッド520aの伸縮に伴い、連接ロッド522を介してスロット用マウント530は、側板フレーム111近くから中心に向かって一定範囲幅方向に移動できるように構成されている。
【0037】
このようなスロット用マウント530には、スロット用横切回転刃55Bが設けられるものであり、その主軸550Bが適宜のベアリングを介して、スロット用マウント530に回転自在に保持される。
更にこの主軸550Bは、スロット用マウント530を貫いた反対側において、ピニオンギヤ56Bを具える。このピニオンギヤ56Bは、スロット用横切ベース510に固定配置されているラックギヤ57Bに対し、その下面で噛み合っている。この結果、シフトシリンダ520の伸長により、例えばスロット用マウント530が幅方向中心寄りに移動してゆくとき、スロット用横切回転刃55Bはラックピニオン機構によりピニオンギヤ56Bの回転を得て、それ自体が回転するものである。なおこの回転方向も段ボール原反Sに対して、進行しながら下から上へ切り込みが進むような、いわゆるアッパーカット状態に設定されている。因みにこのスロット用横切ユニット50Bは、図3、図4に示すように左右対向的に設けられており、その部品の左右の共通性を得るため前記スロット用横切ベース510に対して、取り付け面を逆関係に取り付けているものである。しかしながら結果的には、スロット用横切回転刃55Bの作用軌跡は、同一線上に置かれている。
【0038】
このようなスロット形成がなされた場合、段ボール原反Sにおいてスロットを構成した部分には、狭い帯状のマージンが生じるが、それを中心側で切断除去するスロット端カッタ6が設けられる。このものは、前記スロット用横切ベース510の装置中心寄り端部を利用して設けられるものであって、適宜のブラケットを介してカッタシフトシリンダ61が取り付けられ、このカッタシフトシリンダ61のシリンダロッド62の先端にはカッタ刃63が上方に刃を向けて設けられている。
【0039】
更に本装置は、装置側方にコントロールパネル7を設けるものであり、例えば図8に示すように適宜製造する包装ブランクBの仕様に応じたスリットの形成寸法等をマニュアル設定するものである。
【0040】
本発明のダンボール包装ブランクの製造装置Mは、以上述べたような構成を具えるものであり、以下のように作用して包装ブランクBの製造を行う。
<ラップタイプ包装ブランクB1の製造>
《1.段ボール原反Sの供給》
段ボール原反Sは、原反供給装置2の原反ラック21に支持されているロール状段ボールであって、このものが適宜繰り出され、加工部フレーム11における加工部位に供給される。
【0041】
《2.罫線付け》
まず供給された段ボール原反Sは、縦切装置4における罫線付けローラ450により、罫線の刻設が開始される。即ち、縦切装置4におけるマウントベース41に支持された罫線用モータm2が回転して罫線付けローラ450を回転させるとともに、シフトシリンダ420のシリンダロッド420aが伸長し、罫線付けローラ450を段ボール原反Sの上方から押付け、罫線受けローラ460との間で段ボール原反Sのフルートを押し潰してゆく。このとき本装置においては、縦切装置4と横切装置5ともに段ボール原反Sの供給方向に移動しない構成であり、固定位置にあることから順次、段ボール原反Sに罫線b5を形成するには、自動的に段ボール原反Sの送り込みを行ってゆくのである。
この送り込み作用自体は、罫線付けローラ450によっても行われるものである。もちろん、装置下流部に適宜の駆動用ローラを配設することももとより差し支えない。
この罫線付け作用は、ラップタイプ包装ブランクB1の場合は、その全長方向に渡って行われるものであって、常に罫線付けローラ450は、作用状態に保たれる。
【0042】
《3.前スリットの形成》
このような罫線b5が順次付けられた段ボール原反Sが進行してくると、縦切装置4における縦切ユニット40が作用して、その縦切回転刃45により、供給方向に沿った縦スリットb2を何本か形成する。もちろん罫線b5の形成、縦スリットb2の形成にあたっては、予め要求される包装ブランクBの仕様が決定されているから、所定の寸法を割り出して縦切ユニット40を幅方向に分散配置しておく。
縦切回転刃45の位置に至った段ボール原反Sは、ここで縦切用モータm1によって回転状態となっている縦切回転刃45が、シフトシリンダ420の作用により下方にシフトされることにより、刃受けローラ46との間に挟まれて所定の長さの縦スリットb2が形成される。
【0043】
《4.後スリットの形成》
そして適宜の所定のプログラムに従い、必要とされる縦スリットb2が必要な寸法だけ形成されると、シフトシリンダ42が収縮し、縦切回転刃45を縦切刃ホルダ43ごと上方に引き挙げて段ボール原反Sへの切り込みを停止する。しかる後、段ボール原反Sが一定の寸法繰り出されて、後方の縦スリットb2の刻設が必要となった場合には、その部位でシフトシリンダ42が再び伸長して縦切刃ホルダ43ごと縦切回転刃45を降下させ、再び縦切回転刃45によって段ボール原反Sに後方の縦スリットb2を刻設する。
そして、この時包装ブランクBの縦方向寸法分の移動が完了した場合には、段ボール原反Sの供給方向の移動が停止され、切断がされる。
【0044】
《5.切断》
この作用は、横切装置5におけるスリット用横切ユニット50Aを作用させることにより行われる。即ち縦切装置4における縦切回転刃45と、罫線付けローラ450との間に設けられているスリット用横切ユニット50Aは、例えば段ボール原反Sの一方の側部から他の側部に移動させるようにしながら、停止している段ボール原反Sを切断線b1を構成するように切断するのである。具体的には、ネジシャフト53を駆動することにより、メネジブロック52が移動し、スリット用横切ユニット50Aのマウントボディ51を他の端部に向かって移動させる。このとき、スリット用横切回転刃55Aは、その主軸550Aの端部に取り付けられたピニオンギヤ56Aが上方のラックギヤ57Aに噛み合っていることにより、ピニオンギヤ56Aには回転が付与され、これが主軸550Aを回転させてスリット用横切回転刃55Aを回転させる。この回転方向は、ラックピニオン機構の関係上、移動方向に進む際にスリット用横切回転刃55Aは、段ボール原反Sに対し、下方から上方に向かうような切り込み作用して、いわゆるアッパーカットによる切断を行っている。
なおこのような切断が完了したのちは、スリット用横切回転刃55Aは、マウントボディ51ごと他端側に留まるように位置して次の回転に備えるものである。次の工程でスリット用横切回転刃55Aは、元の位置に戻るように移動するものであり、幅方向に移動してゆく際の向きが前工程と反対であるが、ラックピニオン機構の関係上、いずれの方向から切断したとしても、スリット用横切回転刃55Aの切断態様は、いわゆるアッパーカット状態の切断がなされる。
【0045】
《6.残りスリットの形成》
このときの状況をみると、包装ブランクBは、段ボール原反Sから切り離されたものの、その状態では縦切回転刃45が作用している位置と、切断がされた後端部の位置の間は、一定の間隔があり、その範囲では、縦スリットb2がまだ形成しきれていない状態であるから、更に切断された包装ブランクBの中間製品を更に前方に移動することにより残りの切断がなされる。
因みに、このことからも理解されるように、後続するブランクは、一定範囲、即ちスリット用横切回転刃55Aの作用位置と、罫線付けローラ450との間隔分は、既に後続段ボール原反Sの罫線刻設がなされた状態となっている。
この状態から同様の作用を繰り返し、段ボール原反Sから個別に分断した包装ブランクBを形成していくのである。
【0046】
<A式カートン用包装ブランクB2の形成>
≪1.のりしろフラップの形成≫
まずA式カートン用包装ブランクB2に関しては、供給端に対し、前記罫線付けローラ450を作用させて、まずのりしろフラップb4の形成が行われる。のりしろフラップb4の形成にあたっては、始発状態の段ボール原反Sが供給されてきた場合には、罫線の刻設を行いながら、更にその下流で、縦切回転刃45の作用により縦方向にA式カートン用包装ブランクB2の高さ寸法に設定された2基の縦切回転刃45を作用させる。これにより段ボール原反Sの進行に伴い、のりしろ幅分の切り込みが開始される。その後、段ボール原反Sは適宜進行し、のりしろ幅の分だけ進行した際には、両側にスロット用横切回転刃55Bが位置する。ここで、一旦段ボール原反Sの進行が停止し、左右からスロット用横切回転刃55Bが作用し、段ボール原反Sに対するのりしろフラップb4の両側に生じるマージンを切り落とすのである。この操作は、横切装置5におけるスロット用横切ユニット50Bにおけるシフトシリンダ520が伸長し、その左右両脇からスロット用マウント530を移動させることにより中心に向かわせ、のりしろフラップb4の位置まで進行させ、スロット用横切回転刃55Bによりその切り取りを行う。
なおこの切り取り自体は、スロット用横切回転刃55Bが二枚の回転刃を重ねたものであり帯状に分断されるが、いずれにせよマージンとして除去するものであり、作用上の問題は生じない。
【0047】
≪2.横スロットの形成≫
このようなのりしろフラップb4が形成された後には、段ボール原反Sが繰り出されながら、縦方向に罫線刻設がなされるとともに、ブランク組み立て後の箱体に出現するコーナー部ごとに分断されるフラップパネルb7を形成すべく、左右対称的に横スロットb3が形成される。この作用も段ボール原反Sの進行を止めた状態で左右のシフトシリンダ520が伸長することにより、スロット用横切回転刃55Bが段ボール原反Sにスロットを形成してゆく。この際スロット用横切回転刃55Bは、その主軸550Bの他端に設けられたピニオンギヤ56Bが固定されたラックギヤ57Bと噛み合って回転することから、いわゆるアッパーカット状態に段ボール原反Sに作用する。
【0048】
≪3.横スロットマージン除去≫
このようにして一定寸法の横スロットb3を形成したのちには、スロット用横切回転刃55Bは再び両側部に退去するとともに、スロット端カッタ6が作用してスロット部に生じる細い帯状のマージンを除去する。具体的にはカッタシフトシリンダ61が伸長することにより、その上端に取り付けられたカッタ刃63が横スロットb3の端部において切り込みを入れて、包装ブランクBから切り離すのである。このような操作を3回継続し、A式カートン用包装ブランクB2の横スロットb3を形成してゆく。このようにして横スロットb3が形成されたのち、前記横切ユニット50におけるスリット用横切ユニット50Aが、停止している段ボール原反Sを横切るように走行し、アッパーカット状態で段ボール原反Sの幅方向の切断を行い、単枚のA式カートン用包装ブランクB2を得る。
【符号の説明】
【0049】
M ダンボール包装ブランクの製造装置
A 被包装体
m1 縦切用モータ
m2 罫線用モータ
m3 受けローラ用モータ
m4 横切用モータ
S 段ボール原反
B 包装ブランク
B1 ラップタイプ包装ブランク
B2 A式カートン用包装ブランク
b1 切断線
b2 縦スリット
b3 横スロット
b4 のりしろフラップ
b5 罫線
b6 胴パネル
b7 フラップパネル
1 フレーム
2 原反供給装置
3 製品搬送装置
4 縦切装置
5 横切装置
6 スロット端カッタ
7 コントロールパネル
1 フレーム
11 加工部フレーム
110 ベースフレーム
111 側板フレーム
115 メインビームフレーム
115a ガイド溝
116 スロット用ビームフレーム
116a スライドレール
12 供給部フレーム
13 搬送部フレーム
2 原反供給装置
21 原反ラック
22 キャスタ輪
3 製品搬送装置
31 ローラコンベヤ
4 縦切装置
40 縦切ユニット
41 マウントベース
411 天部
411a クランプ駒
411b クランプレバー
412 側部
412a スライドブロック
412b ガイドレール
413 マウント部
413a 縦切用マウント部
413b 罫線用マウント部
42 シフトシリンダ
42a シリンダロッド
420 シフトシリンダ
420a シリンダロッド
43 縦切刃ホルダ
430 ローラホルダ
45 縦切回転刃
450 罫線付けローラ
46 刃受けローラ
460 罫線受けローラ
47 原反ガイド
48 ドライブベルト
5 横切装置
50 横切ユニット
50A スリット用横切ユニット
50B スロット用横切ユニット
51 マウントボディ
510 スロット用横切ベース
510a 掴持ブロック
511 スライドハンガー
511A リニアレール
511B 取付駒
512 クランプハンドル
52 メネジブロック
520 シフトシリンダ
520a シリンダロッド
522 連接ロッド
53 ネジシャフト
530 スロット用マウント
531 スライドブロック
53A プーリ
54 ドライブベルト
540 ガイドレール
55 横切回転刃
55A スリット用横切回転刃
55B スロット用横切回転刃
550A 主軸
550B 主軸
56A ピニオンギヤ
56B ピニオンギヤ
57A ラックギヤ
57B ラックギヤ
6 スロット端カッタ
61 カッタシフトシリンダ
62 シリンダロッド
63 カッタ刃
7 コントロールパネル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺の段ボール原反の長手方向と直交する幅方向に切り込みを入れる横切装置と、段ボール原反に対し、原反供給方向に沿って切り込みを入れる縦切装置とを具え、段ボール原反から個別の包装ブランクを製造する装置において、
前記横切装置は、段ボール原反の供給部位の上方に幅方向に配設されているフレーム部材に対し、横切回転刃を具えた横切ユニットが摺動自在に取り付けられ、この横切回転刃は、段ボール原反に対し、アッパーカット状に作用して、段ボール原反の幅方向に切り込みを入れることを特徴とするダンボール包装ブランクの製造装置。
【請求項2】
前記横切ユニットにおける横切回転刃は、その主軸に連繋するピニオンギヤを具え、このピニオンギヤは、横切回転刃の移動方向に沿って設けられるラックと噛み合い、横切ユニットの幅方向の移動にしたがい、ピニオンギヤが回転し、横切回転刃による段ボール原反の切り込みがなされることを特徴とする前記請求項1記載のダンボール包装ブランクの製造装置。
【請求項3】
前記横切ユニットは、2タイプのものが並設されているものであって、一方は単枚のスリット用横切回転刃を具えたスリット用横切ユニットであり、他方は、2枚の回転刃を間隔を空けて組み合わせたスロット用横切回転刃を具えたスロット用横切ユニットであり、前記スリット用横切ユニットは、一基の横切ユニットが全幅方向に往復するものであり、一方前記スロット用横切ユニットは、2基のスロット用横切ユニットが幅方向に対向的に移動自在に配設され、それぞれが段ボール原反中心に向かって途中まで移動するものであることを特徴とする前記請求項1または2記載のダンボール包装ブランクの製造装置。
【請求項4】
前記縦切装置は、段ボール原反の供給部位の上方に幅方向に配設されるフレーム部材に対し、複数基のものが、幅方向に取付位置を設定自在に設けられ、縦切装置における縦切刃ホルダに対し、切断方向を段ボール原反の送り方向とした縦切回転刃を昇降自在に設けるとともに、その駆動モータを搭載していることを特徴とする前記請求項1、2または3記載のダンボール包装ブランクの製造装置。
【請求項5】
前記縦切ユニットは、縦切回転刃の作用線上において作用する罫線付けローラが具えられていることを特徴とする前記請求項4記載のダンボール包装ブランクの製造装置。
【請求項6】
前記長尺状の段ボール原反は、フルート材に対し、一面にのみライナー材が設けられた片面段ボールが適用されるものであることを特徴とする前記請求項1、2、3、4または5記載のダンボール包装ブランクの製造装置。
【請求項7】
前記包装ブランクは、ラップタイプ包装ブランクと、A式カートン用包装ブランクとが選択的に得られるものであり、
個別切断にスリット用横切ユニットを作用させるほかは、縦切ユニットのみを作用させることによりラップタイプ包装ブランクを製造し、
一方個別切断にスリット用横切ユニットを作用させるほか、スロット用横切ユニットを作用させることにより、A式カートン用包装ブランクを製造することを特徴とする前記請求項3、4、5または6記載のダンボール包装ブランクの製造装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate