説明

チモサポニンBIIの合成

本発明によって、サルササポゲニンからチモサポニンBIIおよび関連化合物への合成経路が提供される。また、目的のグリコン最終産物における複合化糖部分の in situ アセンブリに有利に用いることができるジケトン中間体が提供される。このジケトン化合物は、次いで、ホウ化水素還元剤を用いて選択的に還元され、目的の最終産物が形成される。最終産物および中間体のうちのある部分はそれ自体、新規化合物である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化1】

[式中、互いに独立して、
1は水素またはエステル残基、エーテル残基もしくは糖残基を表し;
2は水素を表し;そして
3は水素または糖残基を表し;あるいは
1およびR3のうちのいずれか一方または両方の基は、互いに独立して、前記基の望ましくない反応を防ぐために、除去可能な保護基によって保護された前記基の保護化形態を表す。]
の化合物を調製する方法であって、
一般式II:
【化2】

[式中、互いに独立して、
1は水素またはエステル残基、エーテル残基もしくは糖残基を表し;そして
3は水素または糖残基を表し;あるいは
1およびR3のうちのいずれか一方または両方の基は、互いに独立して、前記残基の望ましくない反応を防ぐために、除去可能な保護基によって保護された前記基の保護化形態を表す。]
のジケトン化合物を、適当な溶媒中でホウ化水素還元剤を用いて選択的に還元することを含む前記方法。
【請求項2】
一般式IIの化合物が、一般式IIa:
【化3】

[式中、互いに独立して、
1は水素またはエステル残基、エーテル残基もしくは糖残基を表し;そして
3は水素または糖残基を表し;あるいは
1およびR3のうちのいずれか一方または両方の基は、互いに独立して、前記残基の望ましくない反応を防ぐために、除去可能な保護基によって保護された前記基の保護化形態を表す。]
の化合物である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
一般式IIの化合物が、一般式IIb:
【化4】

[式中、互いに独立して、
1は水素またはエステル残基、エーテル残基もしくは糖残基を表し;そして
3は水素または糖残基を表し;あるいは
1およびR3のうちのいずれか一方または両方の基は、互いに独立して、前記残基の望ましくない反応を防ぐために、除去可能な保護基によって保護された前記基の保護化形態を表す。]
の化合物である、請求項1記載の方法。
【請求項4】
チモサポニンBIIまたはそのプロドラッグ体を調製するための、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記還元剤が立体障害のないホウ化水素還元剤である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記還元剤が水素化ホウ素ナトリウムである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
一般式IIのジケトンの選択的還元に用いられる溶媒が、極性有機溶媒と、該極性溶媒と混和可能な非極性有機溶媒との混合物である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記溶媒が、容積比が約2:1〜約20:1である2−プロパノールとジクロロメタンとの混合物である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記還元の前に、一般式IIの化合物を、R1およびR3の一方または両方の残基に対して任意に保護されていてもよいエステル、エーテルおよび/または糖部分を付加するための1または2以上のカップリング反応に供する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
一般式IIの化合物を、R1およびR3の一方または両方の残基における1または2以上の糖部分に対して任意に保護されていてもよい1または2以上の糖部分を付加するための1または2以上のカップリング反応に供する、請求項9記載の方法。
【請求項11】
糖カップリング反応において、カップリングのための活性化糖分子としてトリハロアセトイミダート糖を用いる、請求項9または10記載の方法。
【請求項12】
糖カップリング反応において、カップリングのための活性化糖分子としてチオグリコシドを用いる、請求項9または10記載の方法。
【請求項13】
一般式IIの化合物に対して、R1およびR3の一方または両方の残基の位置に、環状糖が連続的にカップリングして in situ で多糖がアセンブリされる、請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
一般式I:
【化5】

[式中、互いに独立して、
1は、H、COCH3、CO(CH2)nCH3(n=1−6)、Cm2m+1(m=1−6)、Gal、Glc、β−D−Glc−(1→2)−β−D−Gal、β−D−Glc−(1→4)−β−D−Gal、β−D−Glc−(1→2)−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→4)−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→6)−β−D−Glc、α−L−Rha−(1→2)−β−D−Glc、α−L−Rha−(1→4)−β−D−Glc、α−L−Rha−(1→6)−β−D−Gal、α−L−Rha−(1→4)−[α−L−Rha−(1→2)]−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→4)−[α−L−Rha−(1→2)]−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→2)−[α−L−Rha−(1→4)]−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→4)−[α−L−Rha−(1→2)]−β−D−Gal、α−L−Rha−(1→4)−[β−DGlc−(1→2)]−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→4)−β−D−Glc−(1→4)−β−D−Gal、β−D−Glc−(1→4)−β−D−Glc−(1→2)−β−D−Gal、β−D−Glc−(1→4)−β−D−Glc−(1→4)−β−D−Glcまたはβ−D−Glc−(1→4)−β−D−Glc−(1→2)−β−D−Glcを表し;
2は、HまたはCm2m+1(m=1−6)を表し;そして
3は、H、α−L−Fuc、β−D−Xyl、β−D−Ara、α−L−Rha、β−D−Galまたはβ−D−Glcを表す;
但し、WO-A-99/16786、WO-A-2005/105108 および WO-A-2005/105824 ならびに 明細書中で参照された刊行物に開示された化合物を除く。]
の化合物。
【請求項15】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法を用いて調製された、請求項14記載の化合物。
【請求項16】
一般式II:
【化6】

[式中、互いに独立して、
1は水素またはエステル残基、エーテル残基もしくは糖残基を表し;そして
3は水素または糖残基を表し;あるいは
1およびR3のうちのいずれか一方または両方の基は、互いに独立して、除去可能な保護基によって保護された前記基の保護化形態を表す。]
の化合物。
【請求項17】
一般式IIa:
【化7】

[式中、互いに独立して、
1は水素またはエステル残基、エーテル残基もしくは糖残基を表し;そして
3は水素または糖残基を表し;あるいは
1およびR3のうちのいずれか一方または両方の基は、互いに独立して、除去可能な保護基によって保護された前記基の保護化形態を表す。]
の化合物である、請求項16記載の化合物。
【請求項18】
一般式IIb:
【化8】

[式中、互いに独立して、
1は水素またはエステル残基、エーテル残基もしくは糖残基を表し;そして
3は水素または糖残基を表し;あるいは
1およびR3のうちのいずれか一方または両方の基は、互いに独立して、除去可能な保護基によって保護された前記基の保護化形態を表す。]
の化合物である、請求項16記載の化合物。
【請求項19】
互いに独立して、
1は、H、COCH3、CO(CH2)nCH3(n=1−6)、Cm2m+1(m=1−6)、Gal、Glc、β−D−Glc−(1→2)−β−D−Gal、β−D−Glc−(1→4)−β−D−Gal、β−D−Glc−(1→2)−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→4)−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→6)−β−D−Glc、α−L−Rha−(1→2)−β−D−Glc、α−L−Rha−(1→4)−β−D−Glc、α−L−Rha−(1→6)−β−D−Gal、α−L−Rha−(1→4)−[α−L−Rha−(1→2)]−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→4)−[α−L−Rha−(1→2)]−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→2)−[α−L−Rha−(1→4)]−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→4)−[α−L−Rha−(1→2)]−β−D−Gal、α−L−Rha−(1→4)−[β−DGlc−(1→2)]−β−D−Glc、β−D−Glc−(1→4)−β−D−Glc−(1→4)−β−D−Gal、β−D−Glc−(1→4)−β−D−Glc−(1→2)−β−D−Gal、β−D−Glc−(1→4)−β−D−Glc−(1→4)−β−D−Glcまたはβ−D−Glc−(1→4)−β−D−Glc−(1→2)−β−D−Glcを表し;そして
3は、H、α−L−Fuc、β−D−Xyl、β−D−Ara、α−L−Rha、β−D−Galまたはβ−D−Glcを表す、請求項18記載の化合物。

【公表番号】特表2011−518846(P2011−518846A)
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506549(P2011−506549)
【出願日】平成20年4月30日(2008.4.30)
【国際出願番号】PCT/CN2008/000889
【国際公開番号】WO2009/132478
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(509168807)インスティテュート オブ ラジエーション メディシン,アカデミー オブ ミリタリー メディカル サイエンシズ,ピーエルエー (4)
【氏名又は名称原語表記】Institute of Radiation Medicine,Academy of Military Medical Sciences,PLA
【住所又は居所原語表記】No.27,Taiping Road,Beijing,China
【Fターム(参考)】