説明

ツールホルダ

【課題】工作機械の主軸回転時にツールホルダに遠心力が作用しても主軸テーパ穴とツールホルダテーパシャンク部の良好な接触状態を維持できるツールホルダ構造を見出すことである。
【解決手段】切削工具の把持機構5とテーパシャンク部4とを有し、該テーパシャンク部4を工作機械のテーパ穴に嵌合して使用するツールホルダ20であって、前記テーパシャンク部4をツールホルダの軸方向に複数部材22、23を結合して構成することを特徴とするツールホルダであり、テーパ面の接触状態の制御が容易に可能になるツールホルダ構造を提供し得た。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に金属加工を目的とした工作機械に用いられるツールホルダに関する発明である。ツールホルダは、テーパシャンク部と工具把持部とを有し、工具把持部で切削工具を把持するとともに、テーパシャンク部を工作機械主軸のテーパ穴に嵌合して使用する。ツールホルダの工作機械主軸への嵌合は、工作機械主軸に内蔵のドローバーでツールホルダテーパシャンク部の小径側端部にねじ締結したプルスタッドボルトをクランプして行われる。
【0002】
本発明は、工作機械の主軸回転数が高速化しても、ツールホルダの把持力の低下が少なく、汎用的に用いられる工作機械の主軸構造に対応でき、ツールホルダのテーパシャンク部と工作機械主軸テーパ穴の接触状態を改善できるツールホルダを提供するものである。
【背景技術】
【0003】
自動車部品といったプレス成形に用いられる金型を高効率で切削加工を実現する一つの方法として、大出力の高回転数主軸モータを搭載した工作機械による高速切削法があり、主軸回転数を高くして加工する方法が採用される。しかし、工作機械の主軸回転数を高速化することによって、加工中にびびり振動が発生しやすくなるなど、高速化を妨げる様々な問題が頻出することが知られている。
【0004】
工作機械の高速回転時の耐びびり性を改善する方法として、特許文献1〜6に記載された従来技術がある。例えば、特許文献1や特許文献2では、工作機械主軸の高速回転域での切削加工でも良好な切削状態が維持できるツールホルダとして、二面拘束型のツールホルダが提案されている。この二面拘束型ツールホルダの特徴は、工作機械主軸に装着したときに工作機械主軸とツールホルダをテーパ面同士で接触させるほか、主軸端面でツールホルダのフランジ部と接触させるため、二つの接触面でツールホルダを工作機械主軸に拘束できる構造になっている。従来のBTシャンクのツールホルダとの互換性が高いこともその特徴の一つである。
【0005】
しかし、従来の二面拘束型ツールホルダはその寸法管理が厳しく、主軸端面とツールホルダテーパシャンク面の両方で主軸との接触を実現し、かつ主軸回転が高速化してもそれらの接触を確実に維持することは困難である。工作機械主軸端面とツールホルダの接触状態が悪化した場合、従来の二面拘束型でないツールホルダより耐びびり性が低下するといった懸念もある。
【0006】
また、特許文献3〜特許文献6では、ツールホルダのテーパシャンク部にテーパースリーブを嵌合してツールホルダの剛性や減衰性の向上を図る従来技術が提示されている。特許文献3では、ツールホルダのクランプ時にプルスタッドボルトをドローバーで主軸の奥行き方向に引っ張って主軸のテーパ穴に嵌合した場合、ツールホルダテーパシャンク部の一部に膨出部が発生して、ツールホルダの剛性の低下や芯振れの増大の原因となるとしている。
【0007】
以上のように、高速回転時のツールホルダの耐びびり性を向上させるには、工作機械主軸とツールホルダの接触状態の改善が最も重要な課題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2003-191112号公報
【特許文献2】特開2001-9657号公報
【特許文献3】特開2002-370134号公報
【特許文献4】特開2003-117751号公報
【特許文献5】特開2000-158270号公報
【特許文献6】特表2007-518585号公報
【特許文献7】特許第2841254号公報
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】安東広之・小幡文雄・上原一剛、精密工学会発行、2005年度精密工学会鳥取地方学術講演会講演論文集、第31〜32頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
工作機械主軸の高速回転時の工作機械主軸およびツールホルダの耐びびり性の低下は、特許文献3中にも記載されているように、主軸の高速回転中時にツールホルダのテーパシャンクと工作機械主軸のテーパ部の接触状態の悪化がその原因の一つと考えられている。
【0011】
SCM415製テーパシャンクを有するツールホルダを工作機械主軸に把持して高速回転させた場合、非特許文献1に示されるように、工作機械主軸およびツールホルダに作用する遠心力によってテーパ面同士の良好な接触状態を維持することができなくなる。これは工作機械主軸のテーパ穴の大きさが遠心力によってツールホルダのテーパシャンク部より大きくなるためであり、工作機械主軸はツールホルダに比べて遠心力の影響を受けやすいことが原因と考えられる。
【0012】
本来、ツールホルダの構造設計によってツールホルダシャンク部テーパ面での接触状態を改善できることが望ましい。しかし、従来の中実・一体のテーパシャンク部を有するツールホルダ構造ではテーパシャンク面における接触面圧を自由に制御することはできなかった。
【0013】
本発明が解決しようとする課題は、工作機械の主軸回転時にツールホルダに遠心力が作用しても主軸テーパ穴とツールホルダテーパシャンク部の良好な接触状態を維持できるツールホルダ構造を見出すことであり、本発明によってテーパ面の接触状態の制御が容易に可能になるツールホルダ構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に記載の発明は、切削工具の把持機構とテーパシャンク部とを有し、該テーパシャンク部を工作機械のテーパ穴に嵌合して使用するツールホルダであって、前記テーパシャンク部をツールホルダの軸方向に複数部材を結合して構成したものである。
【0015】
請求項2に記載の発明は、ツールホルダの前記テーパシャンク部をツールホルダの軸方向に中空円錐台形状部材を結合して構成したものである。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のツールホルダにおいて、テーパシャンク部を構成する部材の一つが鋳鉄製であることを特徴とするツールホルダである。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のツールホルダにおいて、テーパシャンク部の部材の結合方法がねじ締結であることを特徴とするツールホルダである。
【0018】
請求項5に記載の発明は、テーパシャンク部小径側端部にツールホルダの回転中心軸と同軸方向に設けた貫通穴と、テーパ部材が結合されたプルスタッドボルトと、中空円錐台形状テーパシャンク部材の内周面に設けたテーパ面とを有する請求項2に記載のツールホルダであって、工作機械のドローバーで前記プルスタッドボルトが工作機械主軸に引き込まれたときに前記プルスタッドボルトに結合されたテーパ部材の外周面を中空円錐台形状テーパシャンク部材のテーパ面に当接させることを特徴としたツールホルダである。
【0019】
請求項6に記載の発明は、テーパシャンク部小径側端部にツールホルダの回転中心軸と同軸方向に設けた貫通穴と、テーパ部材を結合したプルスタッドボルトと、中空円錐台形状テーパシャンク部材の内周面に設けたテーパ面とを有する請求項2又は請求項3に記載のツールホルダであって、工作機械のドローバーでプルスタッドボルトが工作機械主軸に引き込まれたときに前記プルスタッドボルトに結合されたテーパ部材の外周面を中空円錐台形状テーパシャンク部材のテーパ面に当接させることによって、主軸テーパ穴との接触面圧の調整が可能な構造としたことを特徴とするツールホルダである。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のツールホルダにおいて,ツールホルダのテーパシャンク側フランジ端面を主軸端面と当接させることによって、ツールホルダのフランジ端面とテーパシャンク部の接触面圧の調整が可能な構造としたことを特徴とするツールホルダである。
【0021】
請求項8に記載の発明は、切削工具の把持機構とテーパシャンク部とを有し、該テーパシャンク部を工作機械のテーパ穴に嵌合して使用するツールホルダであって、ツールホルダのテーパシャンク側フランジ端面が主軸端面と当接させることによって、ツールホルダのフランジ端面とテーパシャンク部の接触面圧の調整が可能な構造としたことを特徴とするツールホルダである。
【発明の効果】
【0022】
本発明のツールホルダによれば、ツールホルダの内部構造の設計の自由度が増すとともに、テーパシャンク部の接触面圧分布の制御が可能になるので、高速回転時でも耐びびり性の高いツールホルダ構造を見出すことが可能になる。
【0023】
本発明の請求項1〜4に記載の発明は、ツールホルダのテーパシャンク部を複数の部材からなる同種または異種の金属の結合により構成することを特徴とするツールホルダである。この構成によれば、ツールホルダテーパシャンク部の複数部材の適切な配置によって、主軸高速回転時でも主軸テーパ穴とツールホルダテーパシャンク部の接触状態を良好に保持できる構成となしえる。
【0024】
本発明の請求項5および請求項6に記載の発明は、テーパシャンク部の内部にテーパ部材を設けることによって、プルスタッドの引き込み力を利用して主軸テーパ穴とツールホルダテーパ面との接触面圧を調整できるように構成したツールホルダであり、請求項1〜4に記載したツールホルダに比べてより細分化した領域での接触面圧の調整が可能になる。
【0025】
本発明の請求項7および請求項8に記載の発明は、ツールホルダのテーパシャンク部長さの調整によって、ツールホルダのテーパシャンク側フランジ端面を主軸端面に当接させる構成にしてテーパシャンク部の接触面圧の調整だけなく、ツールホルダテーパシャンク側フランジ端面の接触面圧の調整も可能になる構成となしえる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施例1に係るツールホルダの構造を説明するための図である。
【図2】本発明における実施例1、実施例2、実施例3に係るツールホルダを嵌合した主軸系モデルの構造を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例1に係るツールホルダのテーパシャンク部の接触面圧分布のFEM解析結果を示す図である。
【図4】本発明の実施例2に係るツールホルダの構造を説明するための図である。
【図5】本発明の実施例2に係るツールホルダのテーパシャンク部の接触面圧分布のFEM解析結果を示す図である。
【図6】本発明の実施例3に係るツールホルダの構造を説明するための図である。
【図7】本発明の実施例3に係るツールホルダのテーパシャンク部の接触面圧分布のFEM解析結果を示す図である。
【図8】本発明の実施例4に係るツールホルダの構造を説明するための図である。
【図9】本発明の実施例5に係るツールホルダの構造を説明するための図である。
【図10】本発明の実施例5に係るツールホルダのテーパシャンク部およびフランジ端面の接触面圧分布のFEM解析に用いた主軸系モデルの構造を説明するための図である。
【図11】本発明の実施例5に係るツールホルダのテーパシャンク部およびフランジ端面の接触面圧分布のFEM解析結果を示す図である。
【図12】本発明の実施例6に係るツールホルダの構造を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略した。
【実施例1】
【0028】
図1は、本発明の請求項1に係るツールホルダの構成を説明するための図である。図2は、図1に示したツールホルダテーパシャンク部4の接触面圧を解析するために用いた主軸系モデル21であり、本発明の実施形態に係るツールホルダ20を工作機械の主軸に装着したものである。
【0029】
本実施例では、請求項1に係るツールホルダ20の構造について、図2に示したFEM解析を用いた数値シミュレーションでその有効性について明らかにする。
【0030】
図1、図2においてツールホルダ20はその一端に主軸2のテーパ穴7に嵌合するテーパシャンク部4を有し、そのテーパシャンク部に連接して主軸端面10に対向するフランジ部8を有する。テーパシャンク部4は、ツールホルダ20本体に連接する小径側部材23と小径側部材23に嵌装された大径側部材22とからなる。小径側部材23と大径側部材22の結合方法についての詳細な図示は省略するが、ねじ結合や金属拡散接合のように、小径側部材23の端面25と大径側部材22の端面24が堅固に固着できる方法であればいずれの方法でもよい。
【0031】
本実施例のツールホルダテーパシャンク部4は、ツールホルダの軸方向に2つの部材に分割した構造としたが、3つ以上の複数部材を連接して構成してもよい。さらに、本実施例では、大径側部材22と小径側部材23はそれぞれ異なる金属材料としたが、同じ材質の材料で構成してもよい。
【0032】
主軸系モデル21は、鋼製の工作機械主軸2、請求項1に係るツールホルダ20、軸受3、プルスタッドボルト6から構成される。なお、5はツールホルダのホルダ部、7は工作機械主軸の端部に形成されたテーパ穴であり、4はツールホルダのテーパシャンク部である。主軸系モデル21では、ツールホルダ20を主軸2のテーパ穴7に嵌装した場合、
主軸端10とツールホルダフランジ部8の端面9との間には1mmの隙間が生じる構造となっている。また、主軸2は4個の主軸端側アンギュラ玉軸受3で支持している。しかし、フランジ端面との隙間、軸受の配置および個数については、これらに限定されるものではない。
【0033】
表1、表2および表3はそれぞれ、実施例1に係るツールホルダ20のテーパシャンク面接触面圧分布の解析に用いた物性値と解析条件を示す。工作機械主軸2は鋼製とした。なお、本解析モデルでは簡略化のため軸受3の内輪は中実としたが、軸受内部の隙間による影響を考慮するため、軸受3の内輪のヤング率および密度の値はツールホルダ20の材料の半分とした。表中のL/Dはツールホルダ20のホルダ部5の長さLとホルダ部5の直径Dの比であり、本解析モデルでは3とした。
【0034】
【表1】

【0035】
【表2】

【0036】
【表3】

【0037】
本解析の主軸系モデル21では、ツールホルダ20とプルスタッドボルト6および主軸2と軸受3は、それぞれの接触面において互いに連結させた。ツールホルダのテーパシャンク部4と主軸テーパ穴7の面の接触は接触要素を用いてモデル化した。アンギュラ玉軸受3の外周は完全固定した。プルスタッドボルト6を介してツールホルダ20にクランプ力Fc=7kNを加えた。主軸2の回転による遠心力を考慮するため、主軸2およびツールホルダ20の回転軸に対して各回転速度に対応した角加速度ωを与えた。また、FEM解析には市販の静的陰解法有限要素解析ソフトウェアを用い、解析モデルの対称性を考慮した1/4モデルで解析を行った。解析モデルの全要素数は約19,000 であった。
【0038】
以下に、図1に示した実施例1に記載のツールホルダ20の有効性について、図2に示
した主軸系モデル21を用いた有限要素解析を行った結果に基づいて示す。表4に示す2種類の設計変数の組み合わせのツールホルダ20について、テーパシャンク部の接触面圧解析を行った。
【0039】
【表4】

【0040】
図3は、図1に示した実施形態のツールホルダ20について主軸回転数がツールホルダテーパシャンク部4の接触面圧分布に及ぼす影響の解析結果を示す。なお、図3中には、本実施例のツールホルダ20の有効性を示すために、通常用いられている一体型のSCM415製テーパシャンクを有するツールホルダのテーパシャンク部の接触面圧分布も示した。
【0041】
実施例1の構成によるツールホルダ20であれば、主軸回転数が高速になっても、工作機械主軸テーパ穴7とツールホルダ20のテーパシャンク部4の接触は保持されており、それらの接触状態は良好であるといえる。従来の中実・一体構造のテーパシャンク部4を有するツールホルダでは主軸テーパ穴7との接触面圧の調整は容易ではなかったが、本発明のテーパシャンク部構造を採用すれば接触面圧の調整は容易になる。
【実施例2】
【0042】
実施例1では、ツールホルダ20のテーパシャンク部4は中実部材を結合して構成した構造であったが、この実施例でも部材の長さや材質によって接触面圧分布を制御可能であった。本実施例では、ツールホルダテーパシャンク部4は中空部材を結合して構成した構造の場合について、主軸に嵌合したときのテーパシャンク部の接触面圧をFEM解析で明らかにし、ツールホルダテーパシャンク部4を中空部材の結合で構成することの有効性について明らかにする。
【0043】
図4は、ツールホルダテーパシャンク部4を中空部材の結合によって構成した中空・異種金属結合ツールホルダ30の構造を示す図である。このツールホルダ30は、その一端に主軸2(図2も参照、以下、図6、図8の説明時も同様)のテーパ穴7に嵌合するテーパシャンク部4を有し、そのテーパシャンク部4に連接して主軸端面10に対向するフランジ部8を有する。テーパシャンク部4は、ホルダ本体30に連接する小径側中空部材33と小径側中空部材33に嵌装された大径側中空部材32とからなる。従来のBTシャンクのツールホルダは中実構造であるが、異種金属の結合を簡便な方法で実現するためにテーパシャンク部4の内部は中空構造とした。本実施例では、従来の中実BTシャンクと互換性を保つため、テーパシャンク部のテーパは7/24 とし、大径側中空部材32と小径側中空部材33の部材はテーパシャンク部内部に設置したねじ結合する構造とした。
【0044】
小径側中空部材33と大径側中空部材32の結合方法についての詳細な図示は省略するが、ねじ結合や金属拡散接合のように、小径側中空部材33の端面35と大径側中空部材
32の端面34が堅固に固着できる方法であればいずれの方法でもよい。また、実施例2のツールホルダ30では、ツールホルダ30のテーパシャンク部4をツールホルダの軸方向に2つの部材に分割した構造とし、大径側中空部材32と小径側中空部材33はそれぞれ異なる金属材料としたが、テーパシャンク部4の大径側中空部材32と小径側中空部材33は同じ材質の材料で構成してもよい。
【0045】
図4に示したツールホルダテーパシャンク部4の接触面圧の解析には、実施例1に示した図2と同じ主軸系モデル31を用いた。工作機械主軸テーパ穴7との接触面圧のFEM解析は、表5に示した2種類の設計因子の組み合わせで行った。また、テーパシャンク部4の接触面圧の解析条件と物性値は実施例1の表1〜表3に示した条件と同じとして解析を行った。
【0046】
【表5】

【0047】
図5は、図4に示した実施形態のツールホルダ30について主軸回転数がツールホルダテーパシャンク部4の接触面圧分布に及ぼす影響の解析結果を示す。なお、図5中には、本実施例のツールホルダ30の有効性を示すために、通常用いられている一体型のSCM415製テーパシャンクを有するツールホルダのテーパシャンク部の接触面圧分布も示した。実施例2の構成によるツールホルダ30であれば、設計因子の選択によってツールホルダテーパシャンク部の接触面圧の分布は大きく異なった。条件1では、主軸回転数が30,000 min-1で小径側中空部材の広い範囲で接触面圧が高いのに対して、条件2では小径側中空部材の一部分のみ接触面圧が高くなった。以上のように、本実施例の設計因子を変更することによって接触面圧分布の調整は可能である。
【実施例3】
【0048】
実施例1、2のツールホルダ構造であっても、テーパシャンク部の部材の長さや材質によって接触面圧分布を制御可能であることが数値シミュレーション結果から明らかになった。
【0049】
本実施例では、テーパシャンク部の接触面圧分布の制御をより細分化して制御できるツールホルダ構造についてFEM解析を用いた数値シミュレーションから明らかにする。
【0050】
図6は、請求項6に係るツールホルダの構造を示す図である。ツールホルダ40は、その一端に主軸2のテーパ穴7に嵌合するテーパシャンク部4を有し、そのテーパシャンク部4に連接して主軸端面10に対向するフランジ部8を有する。テーパシャンク部4は、ツールホルダのフランジ部8に連接する小径側中空部材43と小径側中空部材43に嵌装された大径側中空部材42とからなる。従来のBTシャンクのツールホルダは中実構造であるが、異種金属の結合を簡便な方法で実現するためにテーパシャンク部4の内部は中空構造とした。本実施例では、従来の中実BTシャンクと互換性を保つため、テーパシャン
ク部4のテーパは7/24 とし、大径側中空部材42と小径側中空部材43はテーパシャンク部内部に設置したねじ結合する構造とした。
【0051】
小径側中空部材43と大径側中空部材42の結合方法についての詳細な図示は省略するが、ねじ結合や金属拡散接合のように、小径側中空部材43の端面47と大径側中空部材42の端面46が堅固に固着できる方法であればいずれの方法でもよい。また、小径側中空部材43は、本実施例のツールホルダでは、ツールホルダ40のテーパシャンク部4をツールホルダ40の軸方向に2つの部材に分割した構造とし、大径側中空部材42と小径側中空部材43はそれぞれ異なる金属材料としたが、テーパシャンク部4の大径側部材42と小径側部材43は同じ材質の材料で構成してもよい。
【0052】
また、本実施例のツールホルダ40は、テーパシャンク部4の小径側中空部材43の端部にツールホルダ40の回転中心軸と同軸方向に設けた貫通穴48と、テーパ部材44を結合したプルスタッドボルト51と、小径側中空部材43の内周面に設けたテーパ面45とを有する。工作機械のドローバー(図示せず)でプルスタッドボルト51が工作機械主軸2に引き込まれたときに前記プルスタッドボルト51に結合されたテーパ部材44の外周面を中空円錐台形状テーパシャンク部材のテーパ面45に当接させる構造としたが,この構造に限定されるものでない。
【0053】
図6に示したツールホルダ40のテーパシャンク部4の接触面圧を解析には、実施例1に示した図2の主軸系モデル41を用いた。工作機械主軸のテーパ穴7との接触面圧のFEM解析は、表6に示した2種類の寸法の組み合わせで行った。
【0054】
【表6】

【0055】
以下に、図6に示した実施例3に記載のツールホルダ40の有効性を、図2に示した主軸系モデル41を用いたFEM解析結果に基づいて示す。図7は、図6に示した実施例3のツールホルダ40について主軸回転数がツールホルダ40のテーパシャンク部4の接触面圧分布に及ぼす影響の解析結果を示す。なお、図7中には、本実施例のツールホルダ40の有効性を示すために、通常用いられている一体型のSCM415製テーパシャンクを有するツールホルダのテーパシャンク部の接触面圧分布も示した。実施例3の構成によるツールホルダ40であれば、設計因子の選択によってツールホルダテーパシャンク部の接触面圧の分布は大きく異なった。条件1では、主軸回転数が30,000 min-1で小径側中空部材の両端部で接触面圧が高いのに対して、条件2では小径側中空部材の小径端部のみ接触面圧が高くなった。以上のように、本実施例の設計因子を変更することによって接触面圧分布の調整は可能である。
【実施例4】
【0056】
実施例3では、テーパシャンク部の接触面圧分布の制御をより細分化して制御できるツ
ールホルダ構造を示した。ツールホルダの剛性やその減衰性を考慮する場合、請求項6に係るツールホルダは、実施例3に示した方法の他に、本実施例に示す構成とすることが望ましい。
【0057】
図8は、請求項6に係るツールホルダの構造について、最も望ましい実施例を示す図である。ツールホルダ60は、その一端に主軸2のテーパ穴7に嵌合するテーパシャンク部4を有し、そのテーパシャンク部4に連接して主軸端面10に対向するフランジ部8を有する。テーパシャンク部4は、ツールホルダのフランジ部8に連接する小径側中空部材63と小径側中空部材63に嵌装された大径側中空部材62とからなる。実施例2、実施例3に示した発明と同様、本実施例では、従来の中実BTシャンクと互換性を保つため、テーパシャンク部4のテーパは7/24 とし、大径側中空部材62と小径側中空部材63はテーパシャンク部内部に設置したねじ結合する構造とした。
【0058】
小径側中空部材63と大径側中空部材62の結合方法についての詳細な図示は省略するが、ねじ結合や金属拡散接合のように、小径側中空部材63の端面67と大径側中空部材62の端面66が堅固に固着できる方法であればいずれの方法でもよい。また、本実施例のツールホルダでは、大径側中空部材62と小径側中空部材63はそれぞれ異なる金属材料を想定しているが、テーパシャンク部4の大径側部材62と小径側部材63は同じ材質の材料で構成してもよい。
【0059】
また、本実施例のツールホルダ60は、テーパシャンク部4の小径側中空部材63の端部にツールホルダ60の回転中心軸と同軸方向に設けた貫通穴68と、テーパ部材64とテーパ部材65を結合したプルスタッドボルト61と、小径側中空部材63の内周面にテーパ面70とテーパ面71を有する。工作機械のドローバー(図示せず)でプルスタッドボルト61が工作機械主軸2に引き込まれたときに前記プルスタッドボルト61に結合されたテーパ部材64とテーパ部材65の外周面をそれぞれ、中空円錐台形状テーパシャンク部材のテーパ面70とテーパ面71に当接させる構造とした。本実施例では、テーパ部材64とテーパ部材65の外周面が小径側中空部材63のテーパ面70とテーパ面71に当接させる構造としたが、この構造に限定されるものではない。
【0060】
本実施例に示した請求項6に記載したツールホルダは、中空円錐台形状テーパシャンク部材の内周面に設けた二カ所の接触面を設けることによって、請求項5に記載したツールホルダに比べてテーパシャンク部の接触面の制御をより細分化して行える。
【0061】
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【実施例5】
【0062】
実施例1乃至実施例3に示したツールホルダ構造を採用すれば、ツールホルダテーパシャンク部の部材の長さや材質によってテーパシャンク部の接触面圧分布を制御可能であることが数値シミュレーション結果から明らかにした。
【0063】
本実施例では、請求項7に記載のツールホルダ構造の採用によって、ツールホルダのテーパシャンク側のフランジ端面とテーパシャンク部の接触面圧分布を制御できるツールホルダ構造についてFEM解析を用いた数値シミュレーション結果から明らかにする。
【0064】
図9は、請求項7に係るツールホルダの構造を示す図である。図10は、図9に示したツールホルダのテーパシャンク部214およびフランジ端面210の接触面圧を解析するために用いた主軸系モデルであり、本発明の実施形態に係るツールホルダ212を工作機械主軸200に装着した状態を示す。主軸系モデルは、鋼製の工作機械主軸200、請求
項7に係るツールホルダ212、軸受206、プルスタッドボルト203から構成される。なお、201は工作機械主軸の端部に形成されたテーパ穴であり、208はツールホルダテーパシャンク部のテーパ面である。図10に示した主軸系モデルでは、2個の主軸端側軸受206で主軸を支持しているが、軸受の配置および個数については、これらに限定されるものではない。請求項7に係るツールホルダ212のテーパシャンク面およびフランジ端面の接触面圧分布の解析には表7に示した物性値を用いた。工作機械主軸200,ツールホルダ(小径側中空部材204を除く)212,プルスタッドボルト208は中炭素鋼製,ツールホルダテーパシャンク部214の小径側中空部材204は鋳鉄製とした。なお、本解析モデルでは簡略化のため軸受206は中実とし、軸受206の内輪のヤング率および密度の値はツールホルダ(小径側中空部材204を除く)212の材料と同じとした。図9,図10においてツールホルダ212は、その一端に主軸200のテーパ穴201に嵌合するテーパシャンク部214を有し、そのテーパシャンク部214に連接して主軸端面211に対向するフランジ部213を有する。テーパシャンク部214は、ツールホルダのフランジ部213に連接する大径側中実部材205と小径側中空部材204とからなる。従来のBTシャンクのツールホルダは中実構造であるが、本実施例ではテーパシャンク部の小径側部材204の内部は中空構造とした。また,本実施例では、従来の中実BTシャンクと互換性を保つため、テーパ面208のテーパは7/24 とし、大径側中実部材205と小径側中空部材204はテーパシャンク部内部に設置したねじ結合する構造とした。
【0065】
小径側中空部材204と大径側中実部材205の結合方法についての詳細な図示は省略するが、ねじ結合や金属拡散接合のように、小径側中空部材204と大径側中実部材205が堅固に固着できる方法であればいずれの方法でもよい。また、小径側中空部材204は、本実施例のツールホルダでは、ツールホルダ212のテーパシャンク部208をツールホルダ212の軸方向に2つの部材に分割した構造とし、大径側中実部材205と小径側中空部材204はそれぞれ異なる金属材料としたが、テーパシャンク部214の大径側中実部材205と小径側中空部材204は同じ材質の材料で構成してもよい。
【0066】
また、本実施例のツールホルダ212は、テーパシャンク部214の小径側中空部材204の端部にツールホルダ212の回転中心軸と同軸方向に設けた貫通穴215と、テーパ部材216を結合したプルスタッドボルト203と、小径側中空部材204の内周面に設けたテーパ面217とを有する。工作機械のドローバー(図示せず)でプルスタッドボルト203が工作機械主軸200に引き込まれたときに前記プルスタッドボルト203に結合されたテーパ部材216の外周面を小径側中空円錐台形状テーパシャンク部材204の内周面のテーパ面217に当接させる構造とした。
【0067】
さらに,本実施例のツールホルダ212は,テーパシャンク部214の長さlの調整によってツールホルダ212のテーパシャンク側フランジ端面210を主軸端面211に当接させる構造とした.
工作機械主軸のテーパ穴201および主軸端面211との接触面圧のFEM解析は、表8に示した3種類の寸法の組み合わせで行った。
【0068】
【表7】

【0069】
【表8】

【0070】
以下に、図9に示した請求項7に記載のツールホルダ212の有効性について、図10に示した主軸系モデルを用いたFEM解析を行った結果に基づいて示す。図11は、図9に示した実施例5のツールホルダ212について主軸回転数がツールホルダ212のテーパシャンク部テーパ面208とフランジ端面210の接触面圧分布に及ぼす影響の解析結果を示す。実施例5の構成によるツールホルダ212であれば、ツールホルダテーパシャンク部214の長さlの選択によってツールホルダテーパシャンク部およびフランジ端面の接触面圧の分布は大きく異なった。条件1では、小径側中空部材204の一部分とフランジ端面の接触面圧が高いのに対して、条件3ではツールホルダはフランジ部のみで主軸と接触した。また、ツールホルダテーパシャンク部214の長さlの調整によって、ツールホルダ小径側中空部材204の接触面圧の大きさも調整可能であることがわかる。以上のように、本実施例の設計因子であるテーパシャンク部長さlを変更することによってツールホルダのテーパシャンク部214の接触面圧分布の調整が可能であり、また、テーパシャンク部214とフランジ端面210の接触面圧分布の調整も可能である。
【実施例6】
【0071】
実施例5に示したツールホルダ構造を採用すれば、ツールホルダテーパシャンク部とツールホルダフランジの接触面圧分布を制御可能であることが数値シミュレーション結果から明らかにした。
【0072】
図12は、請求項8に係るツールホルダの実施形態の一つである。ツールホルダシャンク部214を中実一体構造としても、ツールホルダテーパシャンク長さを調整することによって、ツールホルダテーパシャンク部とツールホルダフランジ部端面の接触面圧分布の制御が可能となる。
【符号の説明】
【0073】
2 主軸
3 軸受
4 ツールホルダのテーパシャンク部
5 ツールホルダのホルダ部
6 プルスタッドボルト
7 主軸のテーパ穴
8 ツールホルダのフランジ部
9 ツールホルダのフランジ端面
10 主軸の端面
20 実施例1に係るツールホルダ
21 実施例1に係るツールホルダを嵌合した主軸系モデル
22 実施例1に係るツールホルダテーパシャンク部の大径側部材
23 実施例1に係るツールホルダテーパシャンク部の小径側部材
24 実施例1に係るツールホルダの大径側部材22の端面
25 実施例1に係るツールホルダの小径側部材23の端面
30 実施例2に係るツールホルダ
31 実施例2に係るツールホルダを嵌合した主軸系モデル
32 実施例2に係るツールホルダテーパシャンク部の大径側部材
33 実施例2に係るツールホルダテーパシャンク部の小径側部材
34 実施例2に係るツールホルダの大径側部材32の端面
35 実施例2に係るツールホルダの小径側部材33の端面
40 実施例3に係るツールホルダ
41 実施例3に係るツールホルダを嵌合した主軸系モデル
42 実施例2に係るツールホルダテーパシャンク部の大径側部材
43 実施例2に係るツールホルダテーパシャンク部の小径側部材
44 テーパ部材
45 テーパ面
46 実施例3に係るツールホルダの大径側部材42の端面
47 実施例3に係るツールホルダの小径側部材43の端面
48 実施例3に係るツールホルダの小径側部材43の端部に設けた貫通穴
49 プルスタッドボルトのおねじ
50 プルスタッドボルトのフランジ部
51 実施例3に係るプルスタッドボルト
60 実施例4に係るツールホルダ
61 実施例4に係るプルスタッドボルト
62 実施例4に係るツールホルダテーパシャンク部の大径側部材
63 実施例4に係るツールホルダテーパシャンク部の小径側部材
64 プルスタッドボルト61に結合したテーパ部材
65 プルスタッドボルト61に結合したテーパ部材
66 実施例4に係るツールホルダの大径側部材62の端面
67 実施例4に係るツールホルダの小径側部材63の端面
68 実施例4に係るツールホルダの小径側部材63の端部に設けた貫通穴
69 プルスタッドボルト61のおねじ
70 実施例4に係るツールホルダの小径側部材63の内周面に設けたテーパ面
71 実施例4に係るツールホルダの小径側部材63の内周面に設けたテーパ面
200 工作機械主軸
201 工作機械主軸テーパ穴
203 実施例5に係るツールホルダに装着したプルスタッドボルト
204 実施例5に係るツールホルダテーパシャンク部の小径側部材
205 実施例5に係るツールホルダテーパシャンク部の大径側部材
206 軸受
208 実施例5に係るツールホルダのテーパシャンク部のテーパ面
210 実施例5に係るツールホルダのテーパシャンク側フランジ端面
211 工作機械主軸端面
212 実施例5に係るツールホルダ
213 実施例5に係るツールホルダのフランジ部
214 実施例5に係るツールホルダのテーパシャンク部
215 実施例5に係るツールホルダの小径側部材204の端部に設けた貫通穴
216 実施例5にかかるツールホルダのテーパ部材
217 実施例5に係るツールホルダの小径側部材内周面のテーパ面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
切削工具の把持機構とテーパシャンク部とを有し、該テーパシャンク部を工作機械のテーパ穴に嵌合して使用するツールホルダであって、前記テーパシャンク部をツールホルダの軸方向に複数部材を結合して構成することを特徴とするツールホルダ。
【請求項2】
切削工具の把持機構とテーパシャンク部とを有し、該テーパシャンク部を工作機械のテーパ穴に嵌合して使用するツールホルダであって、前記テーパシャンク部をツールホルダの軸方向に中空円錐台形状部材を結合して構成したことを特徴とするツールホルダ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のツールホルダにおいて、テーパシャンク部を構成する部材の一つが鋳鉄製であることを特徴とするツールホルダ。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のツールホルダにおいて、テーパシャンク部の部材の結合方法がねじ締結であることを特徴とするツールホルダ。
【請求項5】
テーパシャンク部小径側端部にツールホルダの回転中心軸と同軸方向に設けた貫通穴と、テーパ部材が結合されたプルスタッドボルトと、中空円錐台形状テーパシャンク部材の内周面に設けたテーパ面とを有する請求項2に記載のツールホルダであって、工作機械のドローバーで前記プルスタッドボルトが工作機械主軸に引き込まれたときに前記プルスタッドボルトに結合されたテーパ部材の外周面を中空円錐台形状テーパシャンク部材のテーパ面に当接させることを特徴としたツールホルダ。
【請求項6】
テーパシャンク部小径側端部にツールホルダの回転中心軸と同軸方向に設けた貫通穴と、テーパ部材が結合されたプルスタッドボルトと、中空円錐台形状テーパシャンク部材の内周面に設けたテーパ面とを有する請求項2又は請求項3に記載のツールホルダであって、工作機械のドローバーでプルスタッドボルトが工作機械主軸に引き込まれたときに前記プルスタッドボルトに結合されたテーパ部材の外周面を中空円錐台形状テーパシャンク部材のテーパ面に当接させることによって、主軸テーパ穴との接触面圧の調整が可能な構造としたことを特徴とするツールホルダ。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のツールホルダにおいて、ツールホルダのテーパシャンク側フランジ端面を主軸端面と当接させることによって、ツールホルダのフランジ端面とテーパシャンク部の接触面圧の調整が可能な構造としたことを特徴とするツールホルダ。
【請求項8】
切削工具の把持機構とテーパシャンク部とを有し、該テーパシャンク部を工作機械のテーパ穴に嵌合して使用するツールホルダであって、ツールホルダのテーパシャンク側フランジ端面が主軸端面と当接させることによって、ツールホルダのフランジ端面とテーパシャンク部の接触面圧の調整が可能な構造としたことを特徴とするツールホルダ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−25395(P2011−25395A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−263552(P2009−263552)
【出願日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(504150461)国立大学法人鳥取大学 (271)
【Fターム(参考)】