テ−ブル等の脚取り付け構造
【課題】
例えば大形会議用テ−ブルの脚の取り付けに好適で、脚を容易かつ速やかに、しかも強固に取り付けられる、テ−ブル等の脚取り付け構造を提供すること。
【解決手段】
天板1を支持可能な支持枠2の端部と、脚3の端部とを連結可能な連結ブロック4を設ける。
前記連結ブロック4に支持枠2に係合可能な枠連結部9を設けた、テ−ブル等の脚取り付け構造であること。
前記支持枠2にロック機構Mを設ける。
前記ロック機構Mと前記枠連結部9とをテンションレバ−13で連結する。
前記ロック機構Mに回動軸21を回動可能に支持し、該回動軸21の一端を前記テンションレバ−13に連係する。
前記テンションレバ−13を軸方向に変位可能に設ける。
前記枠連結部9を前記支持枠2側へ牽引可能に設ける。
例えば大形会議用テ−ブルの脚の取り付けに好適で、脚を容易かつ速やかに、しかも強固に取り付けられる、テ−ブル等の脚取り付け構造を提供すること。
【解決手段】
天板1を支持可能な支持枠2の端部と、脚3の端部とを連結可能な連結ブロック4を設ける。
前記連結ブロック4に支持枠2に係合可能な枠連結部9を設けた、テ−ブル等の脚取り付け構造であること。
前記支持枠2にロック機構Mを設ける。
前記ロック機構Mと前記枠連結部9とをテンションレバ−13で連結する。
前記ロック機構Mに回動軸21を回動可能に支持し、該回動軸21の一端を前記テンションレバ−13に連係する。
前記テンションレバ−13を軸方向に変位可能に設ける。
前記枠連結部9を前記支持枠2側へ牽引可能に設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば大形会議用テ−ブルの脚の取り付けに好適で、脚を容易かつ速やかに、しかも強固に取り付けられる、テ−ブル等の脚取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テ−ブル天板の脚取り付け構造として、床面に設置可能な台板と、天板を取り付け可能な天板受座板と、台板上に立設し、上端に天板受座板を載置可能な脚支柱とを備え、台板に形成した突部と、天板受座板に形成した凹部に、それぞれボルト孔を設け、該ボルト孔に長ボルトを挿入し、その上下の螺軸端部にナットをねじ込んで、脚支柱を取り付けるものとがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、前記の構造は、長ボルトの上下の螺軸端部にナットのねじ込み作業を要し、組み立てに手間が掛かるという問題があった。
【0004】
また、他の脚取り付け構造として、天板を載置可能な支持枠と、該支持枠の両端部に連結し、天板の四隅に配置可能なコ−ナ−ジョイントと、該コ−ナ−ジョイントの端部に装着可能なジョイント軸と、該ジョイント軸の下部に装着可能なスペ−サと、該スペ−サを支持し、前記ジョイント軸を嵌挿可能な支脚とを備え、前記コ−ナ−ジョイントの端部に軸孔またはネジ孔を形成した輪状体を設け、該一組の輪状体を重合配置し、天板を安定して支持するものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
しかし、前記の構造は、部品点数が多く、またジョイント軸のネジ孔へのねじ込み作業を要して、組み立てが煩雑で手間が掛かるという問題があった。
【0006】
【特許文献1】実開平5−1331号公報
【特許文献2】特開平7−110019号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような問題を解決し、例えば大形会議用テ−ブルの脚の取り付けに好適で、脚を容易かつ速やかに、しかも強固に取り付けられる、テ−ブル等の脚取り付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、天板を支持可能な支持枠の端部と、脚の端部とを連結可能な連結ブロックを設け、該連結ブロックに支持枠に係合可能な枠連結部を設けたテ−ブル等の脚取り付け構造において、前記支持枠にロック機構を設け、該ロック機構と前記枠連結部とをテンションレバ−で連結し、前記ロック機構に回動軸を回動可能に支持し、該回動軸の一端を前記テンションレバ−に連係し、該テンションレバ−を軸方向に変位可能に設け、前記枠連結部を前記支持枠側へ牽引可能に設け、前記テンションレバ−の変位を介して、前記枠連結部を前記支持枠側へ牽引し、前記枠連結部と前記支持枠とを強固に連結するようにしている。
【0009】
請求項2の発明は、前記回動軸の一端にクランクを回動可能に連結し、該クランクに前記テンションレバ−の一端を回動可能に連結し、簡単な構成によって前記回動軸の回動変位をテンションレバ−の軸方向変位に変換可能にしている。
請求項3の発明は、前記回動軸の他端に係合部を設け、該係合部に回動可能な操作具を装着可能に設け、該操作具によって回動軸を容易かつ合理的に回動し得るようにしている
【0010】
請求項4の発明は、前記係合部を支持枠の外側に突設し、前記操作具を容易に装着し得るようにしている。
請求項5の発明は、前記ロック機構とテンションレバ−とを支持枠の内側に配置し、テ−ブルの使用上の安全性と体裁を向上するようにしている。
請求項6の発明は、前記枠連結部と支持枠の端部に、互いに係合可能な略V字形の係合部を設け、それらの楔作用によって、前記枠連結部と支持枠を強固に係合し得るようにしている。
【0011】
請求項7の発明は、前記枠連結部と支持枠の係合部を係合後、前記テンションレバ−を軸方向へ変位可能に設け、該テンションレバ−に引張力を付与して、該引張力によって前記枠連結部と支持枠を強固に係合し得るようにしている。
請求項8の発明は、前記テンションレバ−の軸方向変位を、前記枠連結部と支持枠の係合部の間隔以上に形成可能にし、テンションレバ−を伸長させて引張力を形成させ、前記枠連結部と支持枠を強固に係合し得るようにしている。
請求項9の発明は、前記脚を起立するとともに、前記係合部に操作具を装着し、該操作具を回動変位可能にして、脚の簡単な作業と操作具の簡単な操作によって、脚の組み立てを容易かつ速やかに行えるようにしている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明は、支持枠にロック機構を設け、該ロック機構と前記枠連結部とをテンションレバ−で連結し、前記ロック機構に回動軸を回動可能に支持し、該回動軸の一端を前記テンションレバ−に連係し、該テンションレバ−を軸方向に変位可能に設け、前記枠連結部を前記支持枠側へ牽引可能に設けたから、前記テンションレバ−の変位を介して、前記枠連結部を前記支持枠側へ牽引し、前記枠連結部と前記支持枠とを強固に連結することができる。
【0013】
請求項2の発明は、前記回動軸の一端にクランクを回動可能に連結し、該クランクに前記テンションレバ−の一端を回動可能に連結したから、簡単な構成によって前記回動軸の回動変位をテンションレバ−の軸方向変位に変換することができる。
請求項3の発明は、前記回動軸の他端に係合部を設け、該係合部に回動可能な操作具を装着可能に設けたから、該操作具によって回動軸を容易かつ合理的に回動することができる。
【0014】
請求項4の発明は、前記係合部を支持枠の外側に突設したから、前記操作具を容易に装着することができる。
請求項5の発明は、前記ロック機構とテンションレバ−とを支持枠の内側に配置したから、テ−ブルの使用上の安全性と体裁を向上することができる。
請求項6の発明は、前記枠連結部と支持枠の端部に、互いに係合可能な略V字形の係合部を設けたから、それらの楔作用によって、前記枠連結部と支持枠を強固に係合することができる。
【0015】
請求項7の発明は、前記枠連結部と支持枠の係合部を係合後、前記テンションレバ−を軸方向へ変位可能に設けたから、該テンションレバ−に引張力を付与して、該引張力によって前記枠連結部と支持枠を強固に係合することができる。
請求項8の発明は、前記テンションレバ−の軸方向変位を、前記枠連結部と支持枠の係合部の間隔以上に形成可能にしたから、テンションレバ−を伸長させて引張力を形成させ、前記枠連結部と支持枠を強固に係合することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を会議用テ−ブルに適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図14において1は横長矩形の天板で、その長辺側の両端部の下面に角管状の支持枠2,2がビス止めされ、その両端部に略蒲鉾形管状の脚3の上端部が取り付けられている。
【0017】
前記脚3の上端部に、アルミニウムダイカスト製の連結ブロック4がボルト5またはビスを介して取り付けられ、該ブロック4は略L字形に屈曲成形され、その一側に略蒲鉾形断面の脚連結部6が成形され、前記脚3の上端部に嵌合可能にされている。
図中、7は脚連結部6に形成したネジ孔で、前記ボルト5をねじ込み可能にしており、8は前記脚3の上端部に形成した通孔で、前記ボルト5を挿通可能に形成されている。
【0018】
前記連結ブロック4の他側に枠連結部9が成形され、該枠連結部9は肉厚の略扇板状に形成されていて、該枠連結部9を後述する工具を介して、支持枠2に引き込みかつ挿入可能にされている。
前記枠連結部9の基部は、前記支持枠2と略同形の略矩形断面に成形され、その外周部に係止部10が突設されていて、該係止部10の前後位置に略V字形状の係合部10aが側方に突設され、該係合部10aが支持枠2の端縁に切り欠き形成した、略V字形状の係合溝11に係合可能に配置されている。
【0019】
前記枠連結部9の上側周面は平滑な円弧面9aに成形され、該円弧面9aの先端側半部にガイド溝12が形成され、該ガイド溝12にテンションレバ−13の一端が揺動可能に収容されている。
前記枠連結部9の前後面の中央に凹孔14が形成され、該凹孔14に軸孔15が形成されていて、該孔15に、前記テンションレバ−13の端部に形成したピン孔16を貫通して枢軸17が挿入され、該枢軸17の螺軸部に化粧ナット32をねじ込んで、前記レバ−13の一端を上下方向へ回動可能に連結している。
【0020】
前記テンションレバ−13の長さは天板1の長辺の略1/6に形成され、その他端が支持枠2に設けたロック機構Mに連係している。前記ロック機構Mは、支持枠2の内部に配置した後述のロックプレ−トに設けられ、該機構Mは、テンションレバ−13の他端を連結するピン18と、該ピン18を一端に突設したクランク19と、該クランク19の他端に突設した回動軸21とを有している。
【0021】
前記クランク19は、テンションレバ−13よりも非常に短小に形成され、該クランク19の両端部に透孔を形成し、この一方の透孔にピン18を挿入して周囲を溶接し、該ピン18の先端にテンションレバ−13の止め輪20を装着している。
また、前記クランク19の他方の透孔に回動軸21の一端を挿入して周囲を溶接し、該軸21をピン18と反対側に突設し、該軸21の先端をロックプレ−ト22を貫通して支持枠2の外側に突出し、該突出端部に係合部21aを設けている。
前記ロックプレ−ト22は略L字形断面に形成され、該プレ−ト22をビス23を介して支持枠2の内側に取り付けている。この場合、ビス23は図7,8のように1本でも機能上、支障はない。
【0022】
前記係合部21aは角柱状に形成され、該係合部21aに操作具24の係合孔25若しくは係合溝を係合可能にしていて、前記操作具24の回動操作を介して、回動軸21とクランク19を同期回動させ、これにテンションレバ−13を同動させて、該レバ−13をロックプレ−ト22側へ牽引し、該レバ−13に連結した枠連結部9を支持枠2内へ引き込み、これをロック可能にしている。
【0023】
前記テンションレバ−13の牽引量ないし枠連結部9の引き込み変位は、クランク19の回動角度によって形成され、脚3を起立後のテンションレバ−13の牽引前は、図10のようにクランク19は回動角度零で略水平状態に置かれ、前記係合部10aの先端部は係合溝11の外側に位置し、その距離はS1に設定されている。
【0024】
一方、クランク19の回動による前記最大牽引量ないし引き込み変位は、クランク19が180°近く回動したときに形成され、その最大変位S2は、回動軸21とクランク19との軸心間距離の略2倍、すなわちクランク19の回動半径の略2倍に相当する。
【0025】
実施形態ではS1<S2に設定され、その差S2−S1の変位分、テンションレバ−13が軸方向へ引張られ、その引張力の相当分、係合部10aが係合溝11に係合して、強固にロック可能にされ、その係合力を操作具24のてこ作用によって、回動軸21、クランク19、テンションレバ−13を介し、係合部10aと係合溝11へ作用可能にしている
【0026】
図中、26はロックプレ−ト22に形成したネジ孔で、前記ビス23をねじ込み可能にされ、27はロックプレ−ト22とクランク19との間に介挿したスペ−サ、28は支持枠2の両端部に溶接した天板取り付け用のL形金具で、ビスを介して天板1を取り付け可能にしている。29は天板1を収容可能な平坦な作業台である。
この他、30は支持枠2の側壁に形成した通孔で、前記係合部21aを挿入可能にしており、31は脚3の下端部に取り付けた高さ調節用のアジャスタである。
【0027】
このように構成した本発明のテ−ブル等の脚取り付け構造は、従来のテ−ブルと略同様な天板1と支持枠2と脚3とを有するから、これらを利用して合理的かつ容易に製作し得る。
一方、本発明は、脚3と支持枠2を連結する連結ブロック4と、支持枠2に設けたロック機構Mとを要する。この場合、ロック機構Mは支持枠2の内部に限らず、外部に設けることも可能である。
【0028】
前記連結ブロック4はアルミニウムダイカストによって、脚連結部6と枠連結部9とを一体に成形し、ロック機構Mは、L字形金具製のロックプレ−ト22と、一端に係合部21aを設けた鋼棒製の回動軸21と、鋼板製のクランク19と、鋼板製のテンションレバ−13とで構成する。
【0029】
前記ロック機構Mを支持枠2に組み付ける場合は、先ずロック機構Mのアセンブリを製作する。前記アセンブリは、クランク19の一端の透孔にピン18を挿入し、その周囲を溶接してピン18を突設し、該ピン18の先端にテンションレバ−13の一端を挿入し、該レバ−13の外側に止め輪20を装着する。
また、クランク19の他端の透孔を、ロックプレ−ト22の中央の軸孔に位置合わせし、それらの間にスペ−サ27を介挿後、前記軸孔の外側から回動軸21を挿入し、その軸端部を前記透孔に挿入し、その周囲を溶接して回動軸21をピン18と反対側に突設する
【0030】
こうして製作したロック機構Mのアセンブリは、クランク19の両端部にピン18と回動軸21が互いに反対向きに突設され、ピン18の先端部にテンションレバ−13の一端が連結され、回動軸21がロックプレ−ト22を貫通して係合部21aが外側に突出し、これらが一体的に組み付けられる。
【0031】
次に、例えばテンションレバ−13を保持して、前記ロック機構Mのアセンブリを支持枠2の一端から内部へ挿入し、その係合部21aを支持枠2の内側から通孔30に挿入して外側へ突出し、その両側のネジ孔26を支持枠2のビス孔に位置合わせ、これらに支持枠2の外側からビス23をねじ込み、これを緊締して、ロックプレ−ト22を支持枠2の内面に固定する。前述と同じ要領で、支持枠2の他側にロック機構Mのアセンブリを組み付ける。
こうして左右のロック機構Mを組み込んだ支持枠2の両端部には、テンションレバ−13の先端部が突出している。
【0032】
そこで、連結ブロック4を用意し、そのガイド溝12にテンションレバ−13の先端部を挿入し、枠連結部9の側方から枢軸17を軸孔15に挿入し、かつこれをテンションレバ−13の先端部のピン孔16に挿入して、その螺軸端部に化粧ナット32をねじ込んで、テンションレバ−13の一端を回動可能に連結する。
【0033】
この後、アジャスタ31を取り付けた脚3を用意し、該脚3の上端部を連結ブロック4の脚連結部6に差し込み、脚3の外側からボルト5を通孔に挿入し、かつこれをネジ孔7にねじ込んで緊締し、脚3を脚連結部6に固定する。この後、L形金具28を介して天板1をビス止めすれば、テ−ブルの組み付けが終了する。
【0034】
前記組み付けたテ−ブルは、枢軸17を支点に脚3を内側に折り畳み、該脚3を支持枠2上に平行に配置して梱包し、出荷される。
【0035】
こうして出荷されたテ−ブルを使用に備えて組み立てる場合は、天板1を作業台29上に載せて仰向け状に収容する。この状況は図6のようである。
【0036】
この後、一方の脚3の先端部を保持し、枢軸17を中心に外側へ略90°回動して、脚3を起立する。
この状況は図10のようで、連結ブロック4の枠連結部9の先端部が支持枠2の内部に挿入され、その係合溝11の外側の近接位置に枢軸17が位置し、更にその外側位置に係合部10aが位置している。
【0037】
一方、支持枠2の内部のロック機構Mは図10のようで、クランク19が略水平に位置し、そのピン18の位置が枢軸17よりも下方に位置していて、テンションレバ−13が支持枠2の内側に向かって斜め下向きに配置されている。また、ロック機構Mの回動軸21の係合部21aが支持枠2の側方に突出している。
【0038】
このような状況の下で操作具24を用意し、その係合孔25を回動軸21の係合部21aに嵌合して略直立に保持し、これを図10の矢視方向へ回動する。
このようにすると、係合部21aと一緒に回動軸21が回動し、回動軸21の他端に固定したクランク19が回動軸21を中心に同方向へ回動し、その他端に突設したピン18が回動軸21を中心に図10の仮想線で示す軌跡円に沿って旋回する。
【0039】
このため、ピン18に連結されたテンションレバ−13が支持枠2の内側へ牽引され、
前記レバ−13の他端に連結された連結ブロック4がこれに同動して支持枠2側へ移動し、その枠連結部9が支持枠2の内部へ引き摺り込まれる。
この場合の枠連結部9の移動変位は、クランク19の回動変位の水平成分に相当する。
【0040】
そして、操作具24が同方向へ略40°押し回されると、クランク19が同一角度回動して斜状に位置し、ピン18に連結されたテンションレバ−13が支持枠2と略平行状態に置かれ、他端の枢軸17が係合溝11の開口部に移動し、枠連結部9が支持枠2内へ更に挿入される。この状況は図12のようである。
【0041】
この後、操作具24が同方向へ更に押し回わされ、原位置から約90°〜100°回動すると、クランク19が起立状態から反対側へ傾倒し始め、クランク19の回動変位の水平成分が、係合部10aと係合溝11との当初の距離S1を超えるようになる。
このため、枠連結部9の係合部10aが支持枠2の係合溝11に係合し、連結ブロック4のこれ以上の移動と、枠連結部9の支持枠2内への挿入が阻止される。
【0042】
この後、テンションレバ−13の弾性に抗して操作具24を更に同方向へ押し回わし、原位置より略140°回動すると、クランク19の回動変位の水平成分が前記距離S1以上に形成され、その分テンションレバ−13が引張られ伸長変位する。
このため、連結ブロック4がテンションレバ−13に引張られ、その引張力が係合部10aと係合溝11に作用して、係合部10aと係合溝11とが強力に係合し、枠連結部9が支持枠2内に緊密に係合する。この状況は図13のようである。
【0043】
この後、操作具24を同方向へ更に押し回し、クランク19を原位置から略180°回動すると、クランク19が略水平状態に置かれ、ロックプレ−ト22の屈曲片と係合可能に近接して、以降の回動を阻止される一方、クランク19の回動変位の水平成分が図13の状態以上に形成され、その分テンションレバ−13が引張られて伸長変位する。
【0044】
このため、連結ブロック4がテンションレバ−13に更に引張られ、その引張力が係合部10aと係合溝11に作用して、係合部10aと係合溝11とが強力に係合し、枠連結部9が支持枠2内に緊密に係合する。この状況は図14のようである。
【0045】
こうして、片側の脚3の起立状態が強固にロックされる。前記ロック後、操作具24の係合孔25を係合部21aから引き抜き、前記脚3のロック作業が終了する。
なお、前記操作具24は、脚3のロック作業終了後、例えば天板1の裏面に掛け止め、適宜使用可能にして置く。
【0046】
この後、支持枠2の反対側の脚3を起立し、操作具24を使用して前述と同様の要領で脚3の起立状態をロックする。以降、反対側の支持枠2の脚3を順次起立し、これをロックすれば、一連の脚3の組み立て作業が終了する。なお、
【0047】
このように本発明の脚3の組み立て作業は、簡単な操作具24を用いて回動操作するだけの簡単な作業であるから、従来のように多数のボルトやビスを用いた煩雑な作業や、そのための専用の工具を要することなく、これを容易かつ速やかに行なえる。
【0048】
こうして組み立てた脚3は、枠連結部9が支持枠2内に係合し、略V字形状の係合部10aと係合溝11とが楔作用によって緊密かつ強固に係合しており、しかもそれらが
ロック機構Mを構成するテンションレバ−13の引張力を受けて、前記係合力を更に強化しているから、従来のようにボルト締めやビス止めによる連結法に比べて、脚3を強固に組み立てられる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
このように本発明の折り畳みテ−ブルは、天板の回動変位に連動して脚杆を変位させ、テ−ブルの使用時に左右の脚杆を平行に配置し、使用時の安定性と体裁を改善するとともに、椅子の配置スペ−スを充分に確保して快適な使用を図れ、天板の折り畳み時は左右の脚杆を平面略ハ字状に配置し、スタッキングの効率と体裁を向上できるから、例えば会議用テ−ブルに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明を適用した会議用テ−ブルの使用状態を示す正面図で、支持枠の一部を切り欠いて図示している。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】図1のロック機構部分を拡大して示す正面図である。
【図4】本発明に適用した連結ブロックと、脚および支持枠の組み付け状況の要部を拡大して示す斜視図である。
【図5】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の折り畳み状況を示す底面図である。
【0051】
【図6】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の組み立て前の状況を示す正面図で、脚を折り畳んで作業台上に収容している。
【図7】図5のロック機構部分を拡大して示す底面図である。
【図8】図7の要部を示す横断面図である。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図10】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の組み立て前の状況を拡大して示す正面図で、脚の起立直後のロック機構の状況を示している。
【0052】
【図11】本発明に適用したロック機構と、脚および支持枠の組み付け状況の要部を拡大して示す斜視図である。
【図12】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の組み立て途中の状況を拡大して示す正面図で、操作具を回動初期のロック機構の状況を示している。
【図13】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の組み立て途中の状況を拡大して示す正面図で、操作具をロック可能に回動したロック機構の状況を示している。
【0053】
【図14】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の組み立て途中の状況を拡大して示す正面図で、操作具によるロック機構のロック終期の状況を示している。
【符号の説明】
【0054】
1 天板
2 支持枠
3 脚
4 連結ブロック
9 枠連結部
【0055】
10a 係合部
11 係合部
13 テンションレバ−
19 クランク
21 回動軸
21a 係合部
24 操作具
M ロック機構
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば大形会議用テ−ブルの脚の取り付けに好適で、脚を容易かつ速やかに、しかも強固に取り付けられる、テ−ブル等の脚取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、テ−ブル天板の脚取り付け構造として、床面に設置可能な台板と、天板を取り付け可能な天板受座板と、台板上に立設し、上端に天板受座板を載置可能な脚支柱とを備え、台板に形成した突部と、天板受座板に形成した凹部に、それぞれボルト孔を設け、該ボルト孔に長ボルトを挿入し、その上下の螺軸端部にナットをねじ込んで、脚支柱を取り付けるものとがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、前記の構造は、長ボルトの上下の螺軸端部にナットのねじ込み作業を要し、組み立てに手間が掛かるという問題があった。
【0004】
また、他の脚取り付け構造として、天板を載置可能な支持枠と、該支持枠の両端部に連結し、天板の四隅に配置可能なコ−ナ−ジョイントと、該コ−ナ−ジョイントの端部に装着可能なジョイント軸と、該ジョイント軸の下部に装着可能なスペ−サと、該スペ−サを支持し、前記ジョイント軸を嵌挿可能な支脚とを備え、前記コ−ナ−ジョイントの端部に軸孔またはネジ孔を形成した輪状体を設け、該一組の輪状体を重合配置し、天板を安定して支持するものがある(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
しかし、前記の構造は、部品点数が多く、またジョイント軸のネジ孔へのねじ込み作業を要して、組み立てが煩雑で手間が掛かるという問題があった。
【0006】
【特許文献1】実開平5−1331号公報
【特許文献2】特開平7−110019号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような問題を解決し、例えば大形会議用テ−ブルの脚の取り付けに好適で、脚を容易かつ速やかに、しかも強固に取り付けられる、テ−ブル等の脚取り付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明は、天板を支持可能な支持枠の端部と、脚の端部とを連結可能な連結ブロックを設け、該連結ブロックに支持枠に係合可能な枠連結部を設けたテ−ブル等の脚取り付け構造において、前記支持枠にロック機構を設け、該ロック機構と前記枠連結部とをテンションレバ−で連結し、前記ロック機構に回動軸を回動可能に支持し、該回動軸の一端を前記テンションレバ−に連係し、該テンションレバ−を軸方向に変位可能に設け、前記枠連結部を前記支持枠側へ牽引可能に設け、前記テンションレバ−の変位を介して、前記枠連結部を前記支持枠側へ牽引し、前記枠連結部と前記支持枠とを強固に連結するようにしている。
【0009】
請求項2の発明は、前記回動軸の一端にクランクを回動可能に連結し、該クランクに前記テンションレバ−の一端を回動可能に連結し、簡単な構成によって前記回動軸の回動変位をテンションレバ−の軸方向変位に変換可能にしている。
請求項3の発明は、前記回動軸の他端に係合部を設け、該係合部に回動可能な操作具を装着可能に設け、該操作具によって回動軸を容易かつ合理的に回動し得るようにしている
【0010】
請求項4の発明は、前記係合部を支持枠の外側に突設し、前記操作具を容易に装着し得るようにしている。
請求項5の発明は、前記ロック機構とテンションレバ−とを支持枠の内側に配置し、テ−ブルの使用上の安全性と体裁を向上するようにしている。
請求項6の発明は、前記枠連結部と支持枠の端部に、互いに係合可能な略V字形の係合部を設け、それらの楔作用によって、前記枠連結部と支持枠を強固に係合し得るようにしている。
【0011】
請求項7の発明は、前記枠連結部と支持枠の係合部を係合後、前記テンションレバ−を軸方向へ変位可能に設け、該テンションレバ−に引張力を付与して、該引張力によって前記枠連結部と支持枠を強固に係合し得るようにしている。
請求項8の発明は、前記テンションレバ−の軸方向変位を、前記枠連結部と支持枠の係合部の間隔以上に形成可能にし、テンションレバ−を伸長させて引張力を形成させ、前記枠連結部と支持枠を強固に係合し得るようにしている。
請求項9の発明は、前記脚を起立するとともに、前記係合部に操作具を装着し、該操作具を回動変位可能にして、脚の簡単な作業と操作具の簡単な操作によって、脚の組み立てを容易かつ速やかに行えるようにしている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明は、支持枠にロック機構を設け、該ロック機構と前記枠連結部とをテンションレバ−で連結し、前記ロック機構に回動軸を回動可能に支持し、該回動軸の一端を前記テンションレバ−に連係し、該テンションレバ−を軸方向に変位可能に設け、前記枠連結部を前記支持枠側へ牽引可能に設けたから、前記テンションレバ−の変位を介して、前記枠連結部を前記支持枠側へ牽引し、前記枠連結部と前記支持枠とを強固に連結することができる。
【0013】
請求項2の発明は、前記回動軸の一端にクランクを回動可能に連結し、該クランクに前記テンションレバ−の一端を回動可能に連結したから、簡単な構成によって前記回動軸の回動変位をテンションレバ−の軸方向変位に変換することができる。
請求項3の発明は、前記回動軸の他端に係合部を設け、該係合部に回動可能な操作具を装着可能に設けたから、該操作具によって回動軸を容易かつ合理的に回動することができる。
【0014】
請求項4の発明は、前記係合部を支持枠の外側に突設したから、前記操作具を容易に装着することができる。
請求項5の発明は、前記ロック機構とテンションレバ−とを支持枠の内側に配置したから、テ−ブルの使用上の安全性と体裁を向上することができる。
請求項6の発明は、前記枠連結部と支持枠の端部に、互いに係合可能な略V字形の係合部を設けたから、それらの楔作用によって、前記枠連結部と支持枠を強固に係合することができる。
【0015】
請求項7の発明は、前記枠連結部と支持枠の係合部を係合後、前記テンションレバ−を軸方向へ変位可能に設けたから、該テンションレバ−に引張力を付与して、該引張力によって前記枠連結部と支持枠を強固に係合することができる。
請求項8の発明は、前記テンションレバ−の軸方向変位を、前記枠連結部と支持枠の係合部の間隔以上に形成可能にしたから、テンションレバ−を伸長させて引張力を形成させ、前記枠連結部と支持枠を強固に係合することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を会議用テ−ブルに適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図14において1は横長矩形の天板で、その長辺側の両端部の下面に角管状の支持枠2,2がビス止めされ、その両端部に略蒲鉾形管状の脚3の上端部が取り付けられている。
【0017】
前記脚3の上端部に、アルミニウムダイカスト製の連結ブロック4がボルト5またはビスを介して取り付けられ、該ブロック4は略L字形に屈曲成形され、その一側に略蒲鉾形断面の脚連結部6が成形され、前記脚3の上端部に嵌合可能にされている。
図中、7は脚連結部6に形成したネジ孔で、前記ボルト5をねじ込み可能にしており、8は前記脚3の上端部に形成した通孔で、前記ボルト5を挿通可能に形成されている。
【0018】
前記連結ブロック4の他側に枠連結部9が成形され、該枠連結部9は肉厚の略扇板状に形成されていて、該枠連結部9を後述する工具を介して、支持枠2に引き込みかつ挿入可能にされている。
前記枠連結部9の基部は、前記支持枠2と略同形の略矩形断面に成形され、その外周部に係止部10が突設されていて、該係止部10の前後位置に略V字形状の係合部10aが側方に突設され、該係合部10aが支持枠2の端縁に切り欠き形成した、略V字形状の係合溝11に係合可能に配置されている。
【0019】
前記枠連結部9の上側周面は平滑な円弧面9aに成形され、該円弧面9aの先端側半部にガイド溝12が形成され、該ガイド溝12にテンションレバ−13の一端が揺動可能に収容されている。
前記枠連結部9の前後面の中央に凹孔14が形成され、該凹孔14に軸孔15が形成されていて、該孔15に、前記テンションレバ−13の端部に形成したピン孔16を貫通して枢軸17が挿入され、該枢軸17の螺軸部に化粧ナット32をねじ込んで、前記レバ−13の一端を上下方向へ回動可能に連結している。
【0020】
前記テンションレバ−13の長さは天板1の長辺の略1/6に形成され、その他端が支持枠2に設けたロック機構Mに連係している。前記ロック機構Mは、支持枠2の内部に配置した後述のロックプレ−トに設けられ、該機構Mは、テンションレバ−13の他端を連結するピン18と、該ピン18を一端に突設したクランク19と、該クランク19の他端に突設した回動軸21とを有している。
【0021】
前記クランク19は、テンションレバ−13よりも非常に短小に形成され、該クランク19の両端部に透孔を形成し、この一方の透孔にピン18を挿入して周囲を溶接し、該ピン18の先端にテンションレバ−13の止め輪20を装着している。
また、前記クランク19の他方の透孔に回動軸21の一端を挿入して周囲を溶接し、該軸21をピン18と反対側に突設し、該軸21の先端をロックプレ−ト22を貫通して支持枠2の外側に突出し、該突出端部に係合部21aを設けている。
前記ロックプレ−ト22は略L字形断面に形成され、該プレ−ト22をビス23を介して支持枠2の内側に取り付けている。この場合、ビス23は図7,8のように1本でも機能上、支障はない。
【0022】
前記係合部21aは角柱状に形成され、該係合部21aに操作具24の係合孔25若しくは係合溝を係合可能にしていて、前記操作具24の回動操作を介して、回動軸21とクランク19を同期回動させ、これにテンションレバ−13を同動させて、該レバ−13をロックプレ−ト22側へ牽引し、該レバ−13に連結した枠連結部9を支持枠2内へ引き込み、これをロック可能にしている。
【0023】
前記テンションレバ−13の牽引量ないし枠連結部9の引き込み変位は、クランク19の回動角度によって形成され、脚3を起立後のテンションレバ−13の牽引前は、図10のようにクランク19は回動角度零で略水平状態に置かれ、前記係合部10aの先端部は係合溝11の外側に位置し、その距離はS1に設定されている。
【0024】
一方、クランク19の回動による前記最大牽引量ないし引き込み変位は、クランク19が180°近く回動したときに形成され、その最大変位S2は、回動軸21とクランク19との軸心間距離の略2倍、すなわちクランク19の回動半径の略2倍に相当する。
【0025】
実施形態ではS1<S2に設定され、その差S2−S1の変位分、テンションレバ−13が軸方向へ引張られ、その引張力の相当分、係合部10aが係合溝11に係合して、強固にロック可能にされ、その係合力を操作具24のてこ作用によって、回動軸21、クランク19、テンションレバ−13を介し、係合部10aと係合溝11へ作用可能にしている
【0026】
図中、26はロックプレ−ト22に形成したネジ孔で、前記ビス23をねじ込み可能にされ、27はロックプレ−ト22とクランク19との間に介挿したスペ−サ、28は支持枠2の両端部に溶接した天板取り付け用のL形金具で、ビスを介して天板1を取り付け可能にしている。29は天板1を収容可能な平坦な作業台である。
この他、30は支持枠2の側壁に形成した通孔で、前記係合部21aを挿入可能にしており、31は脚3の下端部に取り付けた高さ調節用のアジャスタである。
【0027】
このように構成した本発明のテ−ブル等の脚取り付け構造は、従来のテ−ブルと略同様な天板1と支持枠2と脚3とを有するから、これらを利用して合理的かつ容易に製作し得る。
一方、本発明は、脚3と支持枠2を連結する連結ブロック4と、支持枠2に設けたロック機構Mとを要する。この場合、ロック機構Mは支持枠2の内部に限らず、外部に設けることも可能である。
【0028】
前記連結ブロック4はアルミニウムダイカストによって、脚連結部6と枠連結部9とを一体に成形し、ロック機構Mは、L字形金具製のロックプレ−ト22と、一端に係合部21aを設けた鋼棒製の回動軸21と、鋼板製のクランク19と、鋼板製のテンションレバ−13とで構成する。
【0029】
前記ロック機構Mを支持枠2に組み付ける場合は、先ずロック機構Mのアセンブリを製作する。前記アセンブリは、クランク19の一端の透孔にピン18を挿入し、その周囲を溶接してピン18を突設し、該ピン18の先端にテンションレバ−13の一端を挿入し、該レバ−13の外側に止め輪20を装着する。
また、クランク19の他端の透孔を、ロックプレ−ト22の中央の軸孔に位置合わせし、それらの間にスペ−サ27を介挿後、前記軸孔の外側から回動軸21を挿入し、その軸端部を前記透孔に挿入し、その周囲を溶接して回動軸21をピン18と反対側に突設する
【0030】
こうして製作したロック機構Mのアセンブリは、クランク19の両端部にピン18と回動軸21が互いに反対向きに突設され、ピン18の先端部にテンションレバ−13の一端が連結され、回動軸21がロックプレ−ト22を貫通して係合部21aが外側に突出し、これらが一体的に組み付けられる。
【0031】
次に、例えばテンションレバ−13を保持して、前記ロック機構Mのアセンブリを支持枠2の一端から内部へ挿入し、その係合部21aを支持枠2の内側から通孔30に挿入して外側へ突出し、その両側のネジ孔26を支持枠2のビス孔に位置合わせ、これらに支持枠2の外側からビス23をねじ込み、これを緊締して、ロックプレ−ト22を支持枠2の内面に固定する。前述と同じ要領で、支持枠2の他側にロック機構Mのアセンブリを組み付ける。
こうして左右のロック機構Mを組み込んだ支持枠2の両端部には、テンションレバ−13の先端部が突出している。
【0032】
そこで、連結ブロック4を用意し、そのガイド溝12にテンションレバ−13の先端部を挿入し、枠連結部9の側方から枢軸17を軸孔15に挿入し、かつこれをテンションレバ−13の先端部のピン孔16に挿入して、その螺軸端部に化粧ナット32をねじ込んで、テンションレバ−13の一端を回動可能に連結する。
【0033】
この後、アジャスタ31を取り付けた脚3を用意し、該脚3の上端部を連結ブロック4の脚連結部6に差し込み、脚3の外側からボルト5を通孔に挿入し、かつこれをネジ孔7にねじ込んで緊締し、脚3を脚連結部6に固定する。この後、L形金具28を介して天板1をビス止めすれば、テ−ブルの組み付けが終了する。
【0034】
前記組み付けたテ−ブルは、枢軸17を支点に脚3を内側に折り畳み、該脚3を支持枠2上に平行に配置して梱包し、出荷される。
【0035】
こうして出荷されたテ−ブルを使用に備えて組み立てる場合は、天板1を作業台29上に載せて仰向け状に収容する。この状況は図6のようである。
【0036】
この後、一方の脚3の先端部を保持し、枢軸17を中心に外側へ略90°回動して、脚3を起立する。
この状況は図10のようで、連結ブロック4の枠連結部9の先端部が支持枠2の内部に挿入され、その係合溝11の外側の近接位置に枢軸17が位置し、更にその外側位置に係合部10aが位置している。
【0037】
一方、支持枠2の内部のロック機構Mは図10のようで、クランク19が略水平に位置し、そのピン18の位置が枢軸17よりも下方に位置していて、テンションレバ−13が支持枠2の内側に向かって斜め下向きに配置されている。また、ロック機構Mの回動軸21の係合部21aが支持枠2の側方に突出している。
【0038】
このような状況の下で操作具24を用意し、その係合孔25を回動軸21の係合部21aに嵌合して略直立に保持し、これを図10の矢視方向へ回動する。
このようにすると、係合部21aと一緒に回動軸21が回動し、回動軸21の他端に固定したクランク19が回動軸21を中心に同方向へ回動し、その他端に突設したピン18が回動軸21を中心に図10の仮想線で示す軌跡円に沿って旋回する。
【0039】
このため、ピン18に連結されたテンションレバ−13が支持枠2の内側へ牽引され、
前記レバ−13の他端に連結された連結ブロック4がこれに同動して支持枠2側へ移動し、その枠連結部9が支持枠2の内部へ引き摺り込まれる。
この場合の枠連結部9の移動変位は、クランク19の回動変位の水平成分に相当する。
【0040】
そして、操作具24が同方向へ略40°押し回されると、クランク19が同一角度回動して斜状に位置し、ピン18に連結されたテンションレバ−13が支持枠2と略平行状態に置かれ、他端の枢軸17が係合溝11の開口部に移動し、枠連結部9が支持枠2内へ更に挿入される。この状況は図12のようである。
【0041】
この後、操作具24が同方向へ更に押し回わされ、原位置から約90°〜100°回動すると、クランク19が起立状態から反対側へ傾倒し始め、クランク19の回動変位の水平成分が、係合部10aと係合溝11との当初の距離S1を超えるようになる。
このため、枠連結部9の係合部10aが支持枠2の係合溝11に係合し、連結ブロック4のこれ以上の移動と、枠連結部9の支持枠2内への挿入が阻止される。
【0042】
この後、テンションレバ−13の弾性に抗して操作具24を更に同方向へ押し回わし、原位置より略140°回動すると、クランク19の回動変位の水平成分が前記距離S1以上に形成され、その分テンションレバ−13が引張られ伸長変位する。
このため、連結ブロック4がテンションレバ−13に引張られ、その引張力が係合部10aと係合溝11に作用して、係合部10aと係合溝11とが強力に係合し、枠連結部9が支持枠2内に緊密に係合する。この状況は図13のようである。
【0043】
この後、操作具24を同方向へ更に押し回し、クランク19を原位置から略180°回動すると、クランク19が略水平状態に置かれ、ロックプレ−ト22の屈曲片と係合可能に近接して、以降の回動を阻止される一方、クランク19の回動変位の水平成分が図13の状態以上に形成され、その分テンションレバ−13が引張られて伸長変位する。
【0044】
このため、連結ブロック4がテンションレバ−13に更に引張られ、その引張力が係合部10aと係合溝11に作用して、係合部10aと係合溝11とが強力に係合し、枠連結部9が支持枠2内に緊密に係合する。この状況は図14のようである。
【0045】
こうして、片側の脚3の起立状態が強固にロックされる。前記ロック後、操作具24の係合孔25を係合部21aから引き抜き、前記脚3のロック作業が終了する。
なお、前記操作具24は、脚3のロック作業終了後、例えば天板1の裏面に掛け止め、適宜使用可能にして置く。
【0046】
この後、支持枠2の反対側の脚3を起立し、操作具24を使用して前述と同様の要領で脚3の起立状態をロックする。以降、反対側の支持枠2の脚3を順次起立し、これをロックすれば、一連の脚3の組み立て作業が終了する。なお、
【0047】
このように本発明の脚3の組み立て作業は、簡単な操作具24を用いて回動操作するだけの簡単な作業であるから、従来のように多数のボルトやビスを用いた煩雑な作業や、そのための専用の工具を要することなく、これを容易かつ速やかに行なえる。
【0048】
こうして組み立てた脚3は、枠連結部9が支持枠2内に係合し、略V字形状の係合部10aと係合溝11とが楔作用によって緊密かつ強固に係合しており、しかもそれらが
ロック機構Mを構成するテンションレバ−13の引張力を受けて、前記係合力を更に強化しているから、従来のようにボルト締めやビス止めによる連結法に比べて、脚3を強固に組み立てられる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
このように本発明の折り畳みテ−ブルは、天板の回動変位に連動して脚杆を変位させ、テ−ブルの使用時に左右の脚杆を平行に配置し、使用時の安定性と体裁を改善するとともに、椅子の配置スペ−スを充分に確保して快適な使用を図れ、天板の折り畳み時は左右の脚杆を平面略ハ字状に配置し、スタッキングの効率と体裁を向上できるから、例えば会議用テ−ブルに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明を適用した会議用テ−ブルの使用状態を示す正面図で、支持枠の一部を切り欠いて図示している。
【図2】図1の右側面図である。
【図3】図1のロック機構部分を拡大して示す正面図である。
【図4】本発明に適用した連結ブロックと、脚および支持枠の組み付け状況の要部を拡大して示す斜視図である。
【図5】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の折り畳み状況を示す底面図である。
【0051】
【図6】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の組み立て前の状況を示す正面図で、脚を折り畳んで作業台上に収容している。
【図7】図5のロック機構部分を拡大して示す底面図である。
【図8】図7の要部を示す横断面図である。
【図9】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図10】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の組み立て前の状況を拡大して示す正面図で、脚の起立直後のロック機構の状況を示している。
【0052】
【図11】本発明に適用したロック機構と、脚および支持枠の組み付け状況の要部を拡大して示す斜視図である。
【図12】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の組み立て途中の状況を拡大して示す正面図で、操作具を回動初期のロック機構の状況を示している。
【図13】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の組み立て途中の状況を拡大して示す正面図で、操作具をロック可能に回動したロック機構の状況を示している。
【0053】
【図14】本発明を適用した会議用テ−ブルの脚の組み立て途中の状況を拡大して示す正面図で、操作具によるロック機構のロック終期の状況を示している。
【符号の説明】
【0054】
1 天板
2 支持枠
3 脚
4 連結ブロック
9 枠連結部
【0055】
10a 係合部
11 係合部
13 テンションレバ−
19 クランク
21 回動軸
21a 係合部
24 操作具
M ロック機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板を支持可能な支持枠の端部と、脚の端部とを連結可能な連結ブロックを設け、該連結ブロックに支持枠に係合可能な枠連結部を設けたテ−ブル等の脚取り付け構造において、前記支持枠にロック機構を設け、該ロック機構と前記枠連結部とをテンションレバ−で連結し、前記ロック機構に回動軸を回動可能に支持し、該回動軸の一端を前記テンションレバ−に連係し、該テンションレバ−を軸方向に変位可能に設け、前記枠連結部を前記支持枠側へ牽引可能に設けたことを特徴とするテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項2】
前記回動軸の一端にクランクを回動可能に連結し、該クランクに前記テンションレバ−の一端を回動可能に連結した請求項1記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項3】
前記回動軸の他端に係合部を設け、該係合部に回動可能な操作具を装着可能に設けた請求項1記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項4】
前記係合部を支持枠の外側に突設した請求項3記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項5】
前記ロック機構とテンションレバ−とを支持枠の内側に配置した請求項1記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項6】
前記枠連結部と支持枠の端部に、互いに係合可能な略V字形の係合部を設けた請求項1記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項7】
前記枠連結部と支持枠の係合部を係合後、前記テンションレバ−を軸方向へ変位可能に設けた請求項3または請求項6記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項8】
前記テンションレバ−の軸方向変位を、前記枠連結部と支持枠の係合部の間隔以上に形成可能にした請求項7記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項9】
前記脚を起立するとともに、前記係合部に操作具を装着し、該操作具を回動変位可能にした請求項1記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項1】
天板を支持可能な支持枠の端部と、脚の端部とを連結可能な連結ブロックを設け、該連結ブロックに支持枠に係合可能な枠連結部を設けたテ−ブル等の脚取り付け構造において、前記支持枠にロック機構を設け、該ロック機構と前記枠連結部とをテンションレバ−で連結し、前記ロック機構に回動軸を回動可能に支持し、該回動軸の一端を前記テンションレバ−に連係し、該テンションレバ−を軸方向に変位可能に設け、前記枠連結部を前記支持枠側へ牽引可能に設けたことを特徴とするテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項2】
前記回動軸の一端にクランクを回動可能に連結し、該クランクに前記テンションレバ−の一端を回動可能に連結した請求項1記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項3】
前記回動軸の他端に係合部を設け、該係合部に回動可能な操作具を装着可能に設けた請求項1記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項4】
前記係合部を支持枠の外側に突設した請求項3記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項5】
前記ロック機構とテンションレバ−とを支持枠の内側に配置した請求項1記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項6】
前記枠連結部と支持枠の端部に、互いに係合可能な略V字形の係合部を設けた請求項1記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項7】
前記枠連結部と支持枠の係合部を係合後、前記テンションレバ−を軸方向へ変位可能に設けた請求項3または請求項6記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項8】
前記テンションレバ−の軸方向変位を、前記枠連結部と支持枠の係合部の間隔以上に形成可能にした請求項7記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【請求項9】
前記脚を起立するとともに、前記係合部に操作具を装着し、該操作具を回動変位可能にした請求項1記載のテ−ブル等の脚取り付け構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−22976(P2008−22976A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−197007(P2006−197007)
【出願日】平成18年7月19日(2006.7.19)
【出願人】(506090358)エビスファニチャー株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月19日(2006.7.19)
【出願人】(506090358)エビスファニチャー株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
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