説明

テキストメッセージの表示方法、その方法を実施する端末およびプログラム

本発明は、一以上のディスプレイモジュール(11)が通信端末(2)にインストールされる方法に関する。各ディスプレイモジュールは、所定のアニメーションでテキストメッセージの動画再現をコントロールする。ディスプレイモジュールを選択するための一以上の基準は、端末に記録され、端末にインストールされた各ディスプレイモジュールに関連付けられている。端末の一つの選択モジュール(12)は、表示されるテキストメッセージの特徴を分析し、前記ディスプレイモジュールに関連する選択基準が分析された特徴により満たされたときに、端末にインストールされたディスプレイモジュール(11)を選択し、テキストメッセージを、ユーザに対して表示される選択されたディスプレイモジュールに与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信端末上で受信したテキストメッセージの表示に関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
テキストフォームのメッセージは、携帯無線通信ネットワークにおいて広く使用されている。ショートメッセージサービス(SMS)は発展し、携帯電話にてユーザ(SMS−MT)または番組(SMS−CB)に送信されたテキストメッセージの表示を可能にしてきた。受信SMSの表示は、全ての携帯電話について、非常に似ている。受信SMSのテキストは、それが表示された様式をユーザが変更を加えることができることなく、電話のスクリーン上に単に表示されるのみである。
【0003】
様々なSMSのクラスが存在する。クラス0メッセージはスクリーンに直接表示される;クラス1メッセージは受信後ユーザのアクションの後でのみ表示される。
【0004】
あるモバイル端末は、インターネットに接続し、電子メッセージ(Eメール)を受信することができる。ここで繰り返すが、受信メッセージの表示は、全ての携帯電話について、さらにはワイヤインタフェースにより接続されたコンピュータまたは他の端末についても同様である、すなわち端末は受信メッセージのテキストをシンプルに表示するのみである。
【0005】
US特許第5765178号には、電子メッセージシステムが記載されている。このシステムは、ユーザが自身のコンピュータにメッセージを渡す役割を果たすテキスト処理プログラムのあるパラメータ、例えば表示されるテキストの全てまたはいくつかの文字のフォント、サイズ、色または状態、またはラインスペースを調節することを可能にする。この調節は、入力メッセージの特徴、例えばメッセージの送信者の素性、主題または優先順位などに応じて変動する。このシステムは、テキストフォーマット特性を制限しているため、ほんのわずかなカスタマイズの可能性を提示するのみである。特に、それは、メッセージの表示をマルチメディアコンポーネント:音、イメージ、アニメーションなどで補完することを可能にしていない。さらに、ディスプレイフォーマットの識別は、端末がテキスト処理タイプのソフトウェアを装備することが必要であるが、いくらかの端末、特にほとんどの携帯電話についてはそうなっていない。
【0006】
標準化された携帯ネットワークは、マルチメディアメッセージサービス(MMS)により充実化を図ってきた。定義によれば、MMSメッセージは、メッセージ送信者により特定されるそれ自身のディスプレイモードを含む。MMSに適合する端末を備えた受信者は、メッセージが表示される様式について選択がない。
【0007】
本発明の目的は、メッセージサービスをより魅力的にするために、受信したテキストメッセージの端末上、特に携帯端末上での表示をカスタマイズする可能性を拡げることである。もう一つの目的は、マルチメディアコンポーネントを、シンプルテキストモードでの送信メッセージの表示に導入することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明は、通信端末により受信されたテキストメッセージを表示する方法を提案し、以下のステップを含む:
端末に少なくとも一つのディスプレイモジュールをインストールすること、ここで各ディスプレイモジュールは所定のアニメーションでテキストメッセージの動画再現をコントロールする;
少なくとも一つのディスプレイモジュール選択基準を記録し、および各記録基準を前記端末にインストールされたディスプレイモジュールに関連付けること;
表示させるテキストメッセージの特徴を分析し、前記ディスプレイモジュールで関連付けられる選択基準が分析された特徴により満たされる場合に、前記端末にインストールされたディスプレイモジュールを選択し、および前記テキストメッセージを選択されたディスプレイモジュールに提示すること。
【0009】
ディスプレイモジュール選択基準は、受信メッセージの特徴が適合しなければならないルールの群であると理解され、これによりそれは与えられたモジュールにより表示される。
【0010】
本方法は、携帯電話で受信メッセージ、例えばSMSを読むときの視覚的側面を改良する。
【0011】
それにより、操作者および/またはユーザクライアントが、事後のこの視覚的側面を変更し、カスタマイズすることを可能にする。このカスタマイズは、携帯電話などの小さいサイズの端末上での比較的面倒な操作である、ローカルパラメータ(例えば、ボールド体、赤色など)の調節に由来するのではない。さらに、このような操作は、端末がテキスト処理パラメータの選択を提示する利用可能な編集ソフトウェアを備えることを要求するが、これは一般的にそのケースではない。これに反して、本発明によれば、テキストメッセージのディスプレイモジュールによる再現が動くものであり、このアニメーションは予め定義されている。
【0012】
ユーザは、彼が満足するようにディスプレイモジュールを選択し、これこれの基準と関連付けることを決めるために、ディスプレイモジュールを視覚化することができる。
【0013】
利点ある実施形態において、ディスプレイモジュールをインストールするステップは、サーバからこのモジュールをダウンロードすることを含む。本発明は、このような方法の実行のためのディスプレイモジュールをダウンロードするためのサーバにも関する。このサーバは、ユーザ端末からのアクセスのためのネットワークインタフェース、およびユーザ端末からダウンロード可能なディスプレイモジュールの群を含み、各ディスプレイモジュールの実行は、所定のアニメーションでテキストメッセージの動画再現をコントロールする。
【0014】
このようなサーバは新しいサービスをホストし、これはSMSタイプのサービスの魅力を向上させる。それは、ユーザに対して、様々なアニメーションデザイナーの創作力の恩恵を受けることにより、自身の端末をカスタマイズする可能性を提示する。
【0015】
記録されたディスプレイモジュールの選択基準は、テキストメッセージの特徴、特にメッセージのタイプ、メッセージのクラス、メッセージのサイズ、メッセージ送信および/また受信の時間、メッセージ送信者の素性、メッセージの重要レベル、メッセージの他の受信者の数および/または素性などに関する。
【0016】
本発明のもう一つの態様は、受信されたテキストメッセージを表示する手段を備える通信端末に関する。これらの表示する手段は、
所定のアニメーションでテキストメッセージの動画再現をコントロールする少なくとも一つのディスプレイモジュールと;
ディスプレイモジュールと関連付けられた少なくとも一つのディスプレイモジュール選択基準を記録するデータベースと;
前記ディスプレイモジュールと関連づけられた選択基準が分析された特徴により満たされた場合にディスプレイモジュールを選択し、および前記テキストメッセージを前記選択されたディスプレイモジュールに提示するために、表示されるテキストメッセージの特徴を分析する手段と
を含む。
【0017】
本発明の更なる態様は、通信端末の処理部によるプログラムの実行時、テキストメッセージの表示をコントロールするために、当該通信端末にインストールされるコンピュータプログラムに関する。このプログラムは、
その実行により、所定のアニメーションでテキストメッセージの動画再現をコントロールする少なくとも一つのディスプレイモジュールと;
ディスプレイモジュールと関連付けられた選択基準が分析された特徴により満たされた場合にディスプレイモジュールを選択し、および前記テキストメッセージについて選択されたディスプレイモジュールを実行するように、表示されるテキストメッセージの特徴との関連において、前記端末にディスプレイモジュールと関連付けて記録された少なくとも一つのディスプレイモジュール選択基準を審査する指示と
を含む。
【0018】
本発明は、後述するように、特定の非制限的な、GSMまたはアナログタイプの携帯無線通信システムにて実施されるショートメッセージサービス(SMS)への適用において説明される。仮に、関連するGSM端末が電子メッセージを受信するために必要なツールを備える場合、この方法はこのタイプのメッセージの表示へもただちに拡張される。
【0019】
図1は、受信領域にわたって配置される、操作者の携帯ネットワーク1を模式的に示す。このネットワークは、携帯端末2が受信領域にわたって通信することを可能にする。GSMネットワークの様々な構成要素は、標準化書類に詳細に記載されており、携帯無線の技術においてよく知られている。
【0020】
これらの構成要素の一つが、SMSサービスセンター3(SMSC:Short Message Service Center)であり、そこでは操作者から受信契約者に宛てられたテキストメッセージが受信され、必要に応じて蓄積され、およびこれらの受信契約者の端末に転送される。本発明は、テキストを視覚効果および/または聴覚効果と一体となった提示を充実させることにより、SMSメッセージを表示するモードの充実化を図ることを可能にする。図2は、携帯端末2における、この充実化を提供するための有用な手段の一例を説明する。
【0021】
端末2は、従来の手法のように、携帯ネットワーク1での通信のためのインタフェース5を備える。このインタフェース5は、GSM無線通信手順を実施し、様々なプロトコル、特に送信および受信SMSのために有用なものと連携する。端末は、マン・マシン・インターフェース(MM1)6をも備える。これは、従来の手法のように、ディスプレイスクリーン、スピーカ、マイク、キーボードおよび電子制御回路を備える。
【0022】
本発明によれば、端末2は、受信されたSMSメッセージまたは電子メールを処理し、およびMMI6を用いて表示をコントロールするためのディスプレイマネージャ10を装備する。このディスプレイは、一般に、端末のスクリーン上でメッセージのテキストを提示するための視覚アニメーションおよび/またはスピーカにより再生された聴覚効果を伴ったマルチメディアタイプである。
【0023】
ディスプレイマネージャ10は、典型的には、端末にその製造工程でインストールされた、または時間が経ってからこれにロードされたコンピュータプログラムからなる。プログラム10は、端末に与えられたプロセッサ(不図示)により実行される。
【0024】
ディスプレイマネージャ10は、一以上のディスプレイモジュール11(以下、単に「ディスプレイ」という)を備える。メッセージディスプレイ11は、定義されたシナリオに従ったメッセージの表示管理を行う。それは、メッセージを表示するための全プロセス(視覚効果、聴覚効果など)を含むコンピュータプログラムを伴う。ディスプレイ11がアクティブになると、それは必要とされるメッセージの特徴(メッセージ内容、発送日、メッセージ送信者の素性など)を考慮に入れることにより実行される。
【0025】
ユーザは、ディスプレイの表示の特徴を変更することはできない。ユーザは、メッセージの表示の様式を変更したい場合には、自身の端末2の新しいディスプレイ11をインストールする必要がある。
【0026】
説明のため、図3から5は、端末のスクリーン8上での「essai d'affichage d'un SMS」というテキストのメッセージの、三つの異なるディスプレイ11を用いた表示の例を示す。
【0027】
図3は、「Star Wars(tm)」ディスプレイに対応する。受信されたメッセージが、このディスプレイにより表示される場合、テキストは最前面から消滅点に向かって遠近法にてスクロールされる。星が、スクリーン8上のテキストのスクロールに付随する。特徴的な音楽が、このディスプレイに付随することができる。
【0028】
図4は、「タイプライター」ディスプレイに対応する。受信されたメッセージが、このディスプレイにより表示される場合、テキストは、1枚の紙を提示する背景画像上で、あたかもタイプライターによりタイプされるように、一文字一文字表示される。受信メッセージの新しい文字の各表示の間、タイプライターで文字をタイプする特徴的な音が発せられる。
【0029】
図5は、「コマーシャル」タイプのディスプレイに対応する。受信メッセージが、このディスプレイにより表示される場合、テキストはスクリーン8上で水平方向に、小さな赤い電球(LED)を有するディスプレイを装った文字スタイルにて、スクロールする。
【0030】
このようなメッセージアニメーション、すなわち異なるディスプレイ11の創作の可能性は、非常に広大である。
【0031】
ディスプレイマネージャ10は、端末2で受信された全てのテキストメッセージをインターセプトするディスプレイセレクタ12を備える。セレクタ12は、メッセージ受信の間または端末2がそれを蓄積するために備えたメモリから読み出す間のいずれかに、表示される各メッセージの特徴を分析する。
【0032】
セレクタにより分析されるメッセージの特徴は、以下の中から選択することができる:
メッセージタイプ(SMS、電子メールなど);
メッセージクラス(クラス0、クラス1など);
メッセージサイズ;
送信された日時、時間帯、曜日;
受信された日時、時間帯、曜日;
メッセージ送信者の素性(アドレス、電話番号、名前など);
メッセージ受信者の重要レベル(例えば、電子メールの場合、受信者がメッセージのメイン受信者なのか、あるいは単なるコピーなのか);
メッセージの他の受信者の数および素性など。
【0033】
これらの様々な特徴は、一般に入力メッセージのヘッダー領域に記述されており、これによりセレクタ12はそれらを評価することができる。メッセージのこれら特徴の分析は、セレクタ12で、プログラム10の内部または外部となっていてもよい、端末のデータベース13に蓄積された一以上のディスプレイ選択基準に関して行われる。
【0034】
ディスプレイ選択基準は、受信メッセージの特徴が従う必要があるルールの群であり、これによりそれは所定のメッセージディスプレイにより表示されるようになる。
【0035】
例えば、ユーザはディスプレイ11をインストールし、ディスプレイを選択するための基準として、それを所定の送信者から発せられたメッセージのために用いる必要があることを定義することができる。ユーザは、日曜に受信された特定のタイプのメッセージについて所定のディスプレイを用いるように定義することもできる。
【0036】
基準は、プログラムのインストールのときに、全てについて一度に定義することができる。しかし、好ましくは、それらはユーザにより、ディスプレイマネージャ10のMMI6および構成モジュール14を用いて定義される。構成モジュール14は、ユーザに、分析に関するパラメータまたは特徴の選択、ならびにこれらパラメータまたは特徴のための一以上の数値または数値の範囲を選択する可能性を提示する。これにより、ユーザは、ディスプレイを選択するための基準を定義することができる。構成モジュール14は、ユーザに、端末で利用可能な様々なディスプレイ11を提示して、これによりユーザはディスプレイ11を定義した各基準と関連付けることもできる。
【0037】
ディスプレイ11を選択するための基準は、ユーザにより望む回数だけ変更することができる。
【0038】
新規メッセージの受信の際、セレクタ12は、ベース13に導入することができるディスプレイを選択するための基準について、審査の優先順位を伴う一連のサーチを行う。それは、メッセージの特徴により満たされる基準に出くわすと、この基準に関連するディスプレイ11を選択し、選択されたディスプレイに向かってメッセージを導いて、これにより、メッセージが適当なアニメーションで提示される。
【0039】
また例えば、ユーザにより定義された基準のいずれにも満たないときにデフォルトにより使用されるディスプレイの一つが、その端末2がシリーズで付与される基本ディスプレイとなることができる。
【0040】
ディスプレイマネージャ10は、新規のディスプレイ11のダウンロードおよびインストールのためのモジュール15を備えることが好ましい。このモジュール15は、端末2を、携帯ネットワーク1にリンクするディスプレイサーバ16にアクセスさせ、および一以上のディスプレイ11に対応する一以上のプログラムまたはファイルをネットワーク1経由でダウンロードすることができるように、インタフェース5、6と協力する。図1に示した模式図において、ディスプレイサーバ16は、ネットワーク1のサーバとして提示されている。それは、SMSC3経由または適当なゲートウェイを越えてインターネット経由でアクセス可能にすることもできる。
【0041】
ダウンロードは、ユーザクライアント、操作者、またはクライアントあるいは操作者により委託を受けた第三者により開始することができる。ダウンロードされる対象は、少なくとも一つのディスプレイ11を含む。それは、デフォルトにより一以上の選択基準と関連付けることができる。
【0042】
モジュール15は、すでにダウンロードしておいたディスプレイ11を端末にインストールすることに関与する。新規ディスプレイ11のダウンロードおよびインストールに続いて、モジュール15は、ユーザにこのディスプレイのデフォルトの単数または複数の選択基準を変更することを許可するために、構成モジュール14を動作させ、これは、削除あるいは不完全としてもよく、またはユーザの選択に対応しない。デフォルトの基準またはモジュール14を介してユーザにより変更された基準は、インストールされたディスプレイに関連付けてリスト13に記録される。
【0043】
携帯電話についての本発明の実施形態において、ディスプレイマネージャ10は、「Java MIDP」(tm)技術を用いて具現化される。このJava MIDP(「携帯情報デバイスプロファイル」:Mobile Information Device Profile)技術において、ダウンロード部は、「MIDlet Suite」と呼ばれ、一以上の「MIDlet」を含む。「MIDlet」は、Javaの文脈において「アプリケーション」と呼ばれるプログラムである。本発明に係るディスプレイマネージャ10は、単一のMIDletを含むMIDlet Suite内に一体化することができる。ディスプレイセレクタ12、選択基準13のベースおよび支援を受けた様々なディスプレイ11は、同じアプリケーションにて実施される。
【0044】
このMIDlet Suiteのインストール時に、それは、SMSCから発せられた全てのSMSを受信したときに、AMS(端末2でのMIDlet Suiteのインストール、開始、実行、アップデートおよび削除をとりまとめる「アプリケーションマネージメントソフトウェア」:Application Management Software)に対してシグナルを出す。MIDletをマニュアルにて動作させたときにユーザに提案されるメニューは、受信メッセージの特徴(メッセージの送信者、日付など)の機能として、様々なディスプレイ11の一つについて選択基準を構築し、動的に変更することを可能にするように、構成モジュール14を実施する。
【0045】
SMSメッセージを携帯電話2で受信したときに、AMSはこのMIDletの開始に関与し、MIDletは選択されたディスプレイ11に対応するJavaクラス(実行可能コードの部分)を、メッセージの特徴の機能として実行する。
【0046】
Java MIDP技術は、MIDlet Suiteを新しいクラスをダウンロードすることによりアップデートすることができない。したがって、一以上の新規ディスプレイ11をすでにいくつかのディスプレイを含む端末2に追加するために、選択されたメッセージディスプレイの全て(古いものおよび新しいもの)を含む新規のMIDlet Suiteをダウンロードすることが必要になる。
【0047】
この構成において、ダウンロードサーバ16は、このサービスを使用する各クライアントについて、すでにダウンロード済みのディスプレイ11および新規のMIDlet Suiteの構築をすることができる全ての選択基準のリストであって、使用された古いディスプレイ、新規に選択されたディスプレイおよびクライアントが新規ディスプレイのダウンロードを求めたときに存在する選択基準のリストを含むリストを保存する必要がある。端末は、ダウンロードの要求時、すでに存在するディスプレイ11のリストを伝えることもできる。選択基準のリストは、端末のメモリにも蓄積することができる。新規のMIDlet Suiteは、クライアントの携帯電話において古いものに対して置き換わる。
【0048】
Java MIDPの次のバージョンにおいて、あるMIDlet Suiteを、他のMIDlet Suiteから起動させることが可能になり、したがって、新規のMIDlet Suiteの形態にて、新規ディスプレイ11をダウンロードすることが可能になる。したがって、ディスプレイセレクタ12およびディスプレイを選択するための基準を含むメインMIDlet Suiteと、それぞれ異なるディスプレイを構成するMIDlet Suiteとが存在する。
【0049】
本発明のもう一つの携帯電話についての実施形態において、ディスプレイマネージャ10は「Windows Smartphone 2003」(tm)技術を用いて具体化される。ディスプレイマネージャ10の部材11−15の全ては、単一の内蔵型プログラムにてインストールされる。このアプリケーションのインストール時、サブルーチン(ここではディスプレイセレクタ12に対応する実行ファイル)が、SMSCから発せられたSMSをそれぞれ受信する携帯端末2のオペレーティングシステムにより開始されるように登録する。それは、メッセージを表示する適当なディスプレイ11を選択することに関与する。もう一つの実行ファイルは、対応するディスプレイを伴う受信ボックスに記録されたSMSを読むことを可能にする。ディスプレイを選択するための単数および複数の基準は、携帯端末のデータベース13に蓄積される。
【0050】
アプリケーションを実行することにより、ユーザはすでにインストールされたディスプレイ11の全てを見ることができ、メニューは図2に模式的に示したモジュール14、15を、それらが以下の操作を行うことが可能になるように実施させる:
すでに存在するディスプレイをアンインストールする;
新規のディスプレイをインストールする;
ディスプレイを選択するための新規の基準を定義する。所定のディスプレイに関して、予め確立されたルール(日付、時間、メッセージ送信者など)にしたがって、単数または複数の選択基準を確立または変更することが可能である。
【0051】
ディスプレイサーバ16は、Webサーバとして具体化することができる。アプリケーションのメニューから「新規ディスプレイのインストール」オプションを選択することにより、内蔵型プログラムは、このサーバ上でダウンロード可能なディスプレイのリストを含むサーバ16のHTMLページに関して端末のブラウザを起動する。各ディスプレイ11は、実行ファイルの形態をとっている。新規のディスプレイが選択されると、それはブラウザにより通信端末へダウンロードされ、アプリケーションにおいてすでに利用可能なディスプレイの全てと一緒にグループ化するディレクトリに記録される。各ディスプレイ11は、それが登録されるディレクトリの名前を含む。
【0052】
なお、様々なソフトウェアおよびハードウェアの環境において、本発明の数々の実施形態が可能であると理解される。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明に係る方法をサポートする携帯端末システムの図である;
【図2】本発明に係る携帯電話タイプの端末の模式図である;
【図3】本発明の実施形態においてディスプレイモジュールにより生成され、および有用なテキストメッセージのアニメーション表示の説明図である。
【図4】本発明の実施形態においてディスプレイモジュールにより生成され、および有用なテキストメッセージのアニメーション表示の説明図である。
【図5】本発明の実施形態においてディスプレイモジュールにより生成され、および有用なテキストメッセージのアニメーション表示の説明図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信端末(2)により受信されたテキストメッセージを表示する方法であって:
前記端末に少なくとも一つのディスプレイモジュール(11)をインストールすること、ここで各ディスプレイモジュールは所定のアニメーションでテキストメッセージの動画再現をコントロールする;
少なくとも一つのディスプレイモジュール選択基準を記録し、および各記録基準を前記端末にインストールされたディスプレイモジュールに関連付けること;
表示させるテキストメッセージの特徴を分析し、前記ディスプレイモジュールで関連付けられる選択基準が分析された前記特徴により満たされる場合に、前記端末にインストールされたディスプレイモジュールを選択し、および前記テキストメッセージを選択された前記ディスプレイモジュールに提示すること
を含む方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
ディスプレイモジュール(11)をインストールする前記ステップは、前記ディスプレイモジュールをサーバ(16)からダウンロードすることを含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法において、
記録された前記選択基準は、メッセージタイプ、メッセージクラス、メッセージサイズ、メッセージの送信および/または受信の時間、メッセージの送信者の素性、メッセージの重要レベル、メッセージの他の受信者の数および/または素性を包含する特徴の群を含むテキストメッセージの特徴に関連することを特徴とする方法。
【請求項4】
受信されたテキストメッセージを表示する手段(6、8、10)を含む通信端末であって、
前記表示する手段(10)は、
所定のアニメーションでテキストメッセージの動画再現をコントロールする少なくとも一つのディスプレイモジュール(11)と;
ディスプレイモジュールと関連付けられた少なくとも一つのディスプレイモジュール選択基準を記録するデータベース(13)と;
前記ディスプレイモジュールと関連づけられた選択基準が分析された特徴により満たされた場合にディスプレイモジュールを選択し、および前記テキストメッセージを前記選択されたディスプレイモジュールに提示するために、表示されるテキストメッセージの特徴を分析する手段(12)と
を含むことを特徴とする通信端末。
【請求項5】
請求項4に記載の通信端末において、
前記端末(2)に新しいディスプレイモジュールをインストールするためのディスプレイモジュール(11)を、少なくとも一つのサーバ(16)からダウンロードする手段(15)をさらに含むことを特徴とする通信端末。
【請求項6】
請求項4または5に記載の通信端末において、
記録された前記選択基準は、メッセージタイプ、メッセージサイズ、メッセージの送信および/または受信の時間、メッセージの送信者の素性、メッセージの重要レベル、メッセージの他の受信者の数および/または素性を包含する特徴の群を含むテキストメッセージの特徴に関連することを特徴とする通信端末。
【請求項7】
通信端末(2)にインストールするコンピュータプログラム(10)であって、
その実行により、所定のアニメーションでテキストメッセージの動画再現をコントロールする少なくとも一つのディスプレイモジュール(11)と;
ディスプレイモジュールと関連付けられた選択基準が分析された特徴により満たされた場合にディスプレイモジュールを選択し、および前記テキストメッセージについて選択されたディスプレイモジュールを実行するように、表示されるテキストメッセージの特徴との関連において、前記端末にディスプレイモジュールと関連付けて記録された少なくとも一つのディスプレイモジュール選択基準を審査する指示と
を含む、前記端末の処理部によるプログラムの実行の間テキストメッセージの表示をコントロールするコンピュータプログラム。
【請求項8】
請求項7に記載のコンピュータプログラムにおいて、
新しいディスプレイモジュール(11)をインストールするためのディスプレイモジュールを、少なくとも一つのサーバ(16)からダウンロードするモジュール(15)をさらに含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項9】
請求項2に記載の方法の実行のためのディスプレイモジュールサーバ(16)であって、
ユーザ端末(2)からのアクセスのためのネットワークインタフェースと、
前記ユーザ端末からダウンロード可能なディスプレイモジュール(11)群とを含み、
前記各ディスプレイモジュールの前記実行が、所定のアニメーションでテキストメッセージの動画再現をコントロールすることを特徴とするディスプレイモジュールサーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−530646(P2008−530646A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−553660(P2007−553660)
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【国際出願番号】PCT/FR2006/000269
【国際公開番号】WO2006/082329
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(591034154)フランス テレコム (290)
【Fターム(参考)】