説明

テント用電力システム

【解決手段】本発明は、テントまたはシェルタ(98,201)用の電力システム(60,200)を提供する。ワイヤ(60)は、テントまたはシェルタ(98,201)に取り付けられるか、その縁や縫い目(100)ないしはスリーブ内に通されるか、または、シェルタの布地と一体化されることにより、テントまたはシェルタ(98,201)内に取回される。一実施形態によれば、器具(208)がワイヤハーネス(60)に接続され、テントまたはシェルタ内に設置されるか、取り付けられる。装置(208)は、ソケット(234)内に設置することができる。ソケット(234)は、ライトなどの付属品や器具に接続可能な端子を有する。ソケットに延びるコード(222)の逆側端部は、バッテリパック(203)などの電力供給源に取り付けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テント、特にテントの照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
キャンプは、多くの人に楽しまれる人気のあるレクリエーションである。ほとんどのキャンパーは、キャンプ時に、アウトドアライフ用テントやファミリー用テントなどのレクリエーション用テントを使用する。一般的に、レクリエーション用テントは、軽量で、多くの場合、防水性の布地により作製された構造を有している。通常、レクリエーション用テントは、ポリエステル、その他の材料の折畳み可能なシェルタが、1つ以上のポールなどからなるフレーム上を伸長し、該フレームによって支持されるようになっている。レクリエーション用テントには、ドーム型テントやキャビン型テントなど、種々の形状がある。
【0003】
キャンパーの一部は、レジャー時に、テントの中にいない場合でも、日光、雨、または虫を避けるために、自立型のシェルタを使用している。
【0004】
たいてい、キャンパーは、キャンプ時にも自宅にいるのと同様の快適さを求める傾向がある。たとえば、多くのキャンパーは、ラウンジチェアやハンモック、携帯用のエアマットレスや簡易ベッド、その他のアイテムを持ち込んで、より快適に、より自宅にいるようにしている。ほとんどの場合、現代的な便利さの実現には電気を必要とするが、キャンプ場では電気を利用できない場合がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下、本発明の基本的な理解のために、本発明のいくつかの実施形態について、その概要を示す。この概要は、本発明の外延を概観するものではない。本発明の範囲を定めたり、本発明の必須要素を特定する意図を有したりするものではない。その唯一の目的は、本発明のいくつかの実施形態を簡潔な形式で示すことで、後述するより詳細な説明に導入することにある。
【0006】
一実施形態によれば、テントまたはシェルタ用の電力システムが提供される。ワイヤハーネスを、テントまたはシェルタに取り付けることにより、または、ワイヤをテントまたはシェルタの布地と一体化することにより、ワイヤハーネスがテントまたはシェルタ内に配されている。たとえば、ワイヤハーネスは、テントまたはシェルタの継ぎ目や縁に縫い込まれる。
【0007】
一実施形態によれば、ソケットが、ワイヤハーネスに取り付けられ、テントまたはシェルタに設置される。ソケットは、テントまたはシェルタの、たとえば、上部や側壁に取り付けられる。ソケットは、ライトなどの付属品や器具を接続できる端子を有する。ソケットに繋がるコードの反対側端部は、バッテリボックスやバッテリパックなどの電源に取り付けられる。このソケットに取り付けられ、使用可能な器具としては、ライト、テントファン、ラジオ、ヘアドライヤ、ファン付きライト、噴霧器、虫取りライト、電気虫取り器などがあげられる。
【0008】
本発明のその他の特徴は、図面を参照しながら、以下の詳細な説明によって明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下の記述において、本発明の種々の実施形態を説明する。説明のために、特定の構成および細部が記述され、その実施形態の完全な理解が図られている。しかしながら、これらの詳細な説明がなくても本発明を実施しうることは、当業者には明らかである。さらに、記載される実施形態が不明瞭とならないように、周知の特徴について、省略または簡略化する場合がある。
【0010】
図面を参照するが、各図において同様の構成については同様の符号を付している。図1に、本発明の一実施形態に係るバッテリパック20を示す。図示のように、バッテリパック20は、たとえば、ランタン22、エアベッドその他の空気膨張式装置用の空気ポンプ24に使用可能である。また、テント25用のワイヤシステムすなわちワイヤハーネス60に電力を供給するために使用可能である。
【0011】
ワイヤハーネス60は、テント25などのテントにおいて、その中の種々の装置に結合される。これらの装置としては、たとえば、天井ファン26、内部用ライト28、夜間ライト30、ポーチライト32、テント用ファインダライト(位置確認用ライト)34、および/またはポーチファン36があげられるが、これらに限定されるものではない。これらのアイテムは、現在、それぞれがテントで使用できるものとして個別に販売されており、それぞれの装置に適合する充電式または使い捨ての電池により電源が供給されている。ワイヤハーネスおよびバッテリパック20を使用することにより、各装置の電源が不要となり、その結果、これらの装置を軽量小型化することができる。
【0012】
バッテリパック20は、ニッケルカドミウム充電池またはリチウム充電池のような充電池、ないしは、1つ以上の使い捨て電池、たとえば乾電池を収納するコンテナ容器とすることができる。容器の一実施形態の詳細については後述する。
【0013】
一実施形態によれば、ランタン22は、従来の燃料式ランタンの装飾的特徴を備える。たとえば、ランタン22は、ベンチレータキャップ40、グローブ42,およびカラー44を備える。図示の実施形態では、ランタン22は、一般的なランタンの燃料タンク形状を持つベース46をさらに備える。ランタン22において、ベース46は、バッテリパック20を収容するための収納部48を有する。収納部48は、ベース46の下側からアクセス可能で、ランタン22がテーブルなどの表面に置かれた場合に、収容部およびバッテリパック20は見えなくなる。
【0014】
エアポンプ24は、たとえばエアベッド(図示せず)などの種々の膨張式製品を膨張させるためのものである。エアポンプ24は、バッテリパック20を収容するための収容部50を備える。
【0015】
図2に、一実施形態に係るワイヤハーネス60の詳細を示す。ワイヤハーネス60は、バッテリパック20を収容するためのソケット62を有する。複数のワイヤ64がソケット62から外側に伸長し、バッテリパック20がソケット62に接続された場合に、バッテリパック20からワイヤ64に電力が供給される。必要であれば、ワイヤ64への電気をオン・オフする1つ以上のスイッチ66(図には1つのみを示した)をワイヤ64またはソケット62に設けてもよい。
【0016】
一実施形態において、バッテリパック20は、1つ以上の端子セットを備える。このため、図3に示す一例では、バッテリパック20は、9つの端子セット72,74,76,78,80,82,84,86,88を有するバッテリポスト70を備える。端子セット72〜88のそれぞれに、バッテリパックにより供給される合計電圧の一部が供給される。一実施形態では、各端子セットにそれぞれ等しい電圧が供給されるが、異なる端子セットに異なる電圧を供給するようにしてもよい。一例として、9つの端子セット72〜88から、各2Vの電圧が供給され、バッテリパック20により合計18Vの電圧が供給されるようにする。
【0017】
複数の端子セットを有し、端子セットごとに合計電圧の一部が供給されるバッテリパック20を備えることにより、端子の一部のみを用いてバッテリパック20から低い電圧を取り出して装置に使用することができる。たとえば、6Vのライン90を端子セット72,74,76にのみ接続する。このライン90は、ソケット62に接続されたワイヤ64の1つであるか、または、バッテリパック20に直接接続されたエアポンプ24やランタン22などの装置に組み込まれたものである。他の例として、12Vのライン92が端子セット78〜88に接続される。3番目の例として、18Vのライン94がすべての端子セット72〜88に接続される。このように、種々の組合せを用いて、所望の電圧を供給することができる。端子セットの一部のみを使用してバッテリパック20の合計電圧より低い電圧を取り出すことにより、バッテリパック20からの電流が、その全電圧を必要としない装置に送られる場合に、バッテリパック20から流れる電流を制限するための加減抵抗器(レオスタット)、その他の類似の装置を不要にできる。
【0018】
一実施形態において、ワイヤハーネス60に、既存のテントまたはシェルタへの取付けを可能とする取付け構造を備えてもよい。取付け構造を取り付けることができる場所としては、たとえばテント98の縫い目100に形成された縁102がある(図4)。縁102は、2枚の布地を継ぎ合わせる際に、継ぎ目に生ずる重なった領域に存在する余分な材料である。余分な材料は折り返して縫合されるが、必ずしもその必要はない。テントでは、一般的には、縁102はテントの内側に配置される。図4の実施形態では、バネクリップ104が、そのような縁102に取り付けられように形状づけられている。
【0019】
図示の実施形態では、バネクリップ104は、バネ鋼製のフープ106を有する。本実施形態では、ゴム端108,110がフープ106の両端部にそれぞれに取り付けられている。ただし、ゴム端108,110の代わりに、他の材料を用いてもよい。フープ106のバイアスがゴム端108、110を密着化させている。レバーアーム112,114がフープ106の脚部に沿って伸長し、その先端に把持面116を備えている。
【0020】
バネクリップ104を設置するには、ユーザは把持面116の両端を握り、これらが密着化するように押圧して、ゴム端108、110を離間させる。バネクリップ104を定位置に固定するため、ゴム端108、110で縁102などの縁の周囲を挟み込むようにする。ワイヤケーブル118は、フープ106内を通るように伸長して、バネクリップ104により支持される。いくつかのバネクリップ104を備えることにより、ワイヤハーネス60を既存のテントまたはシェルタの内側に取り付けることが可能となる。複数のバネクリップ104を配分することにより、ワイヤハーネス60を支持して、テント98、シェルタ、その他の構造に配設することができる。
【0021】
図5に、ワイヤハーネス60をテントまたはシェルタに取り付ける他の例を示す。図5に示す実施形態では、縁120にポケット122が形成されている。このポケット122は、たとえば縁120を折り返して端部を縫合することにより、形成できる。ワイヤケーブル124は、ポケット122の内側に拘束される。この場合、ワイヤケーブル124は、テントに組み込まれ、テントと一緒に販売される。一実施形態では、ケーブルの両端は継ぎ目を超えて伸長させて、天井ファン26や夜間ライト30などの装置を、ワイヤハーネス60に取り付ける可能とする。必要に応じて、連結器、その他の連結用装置をワイヤ端部に設けてもよい。
【0022】
代わりに、ワイヤを直接縫い目に組み込んでもよく、テントまたはシェルタ内の布地、その他の材料にワイヤを取り付けたり、その内側に配したりしてもよい。代替の形態としては、たとえば、テントまたはシェルタに内側スリーブ、ループ、その他の構造を設けて、その中にワイヤハーネス60を配置してもよい。さらに、ソケット62とバッテリパック20とを支持するため、ポケット、その他の構造をテントの床または壁に設けてもよい。
【0023】
このように、本発明の汎用的なバッテリパック20により、キャンプ環境がより柔軟なものになる。このバッテリパック20を、ランタン22やエアポンプ24などのテントまたはシェルタに取り付けられていない装置を含む、種々のアイテムに電力を供給するために用いてもよい。さらに、このような装置から、キャンプ用チェーンソーなどのキャンプツールに電力を供給してもよい。このバッテリパック20を用いて、熱電式クーラーに電力を供給してもよい。さらに、ワイヤハーネス60を使用することにより、バッテリパック20を用いて、テント内やテント上の、またはシェルタに関係する、種々のアイテムに対して電力を供給することができる。ユーザは、必要に応じて、複数のバッテリパックを所有して、使用してもよく、充電器130が1つあれば、これらのバッテリパックの充電ができる(図1)。
【0024】
また、バッテリパック20は、製品販売に様々なオプションをもたらすことができる。たとえば、2つのバッテリパック20と、エアポンプ24と、ランタン22と、テントと、エアベッドとをセットにして、「キャンピング・スターターキット」として、1つのパッケージで販売することができる。また、テントと、ワイヤハーネス60と、2つ以上のバッテリパック20と、1つ以上のテント用装置、たとえば天井ファン26、テント内部用ライト28、夜間ライト30、ポーチライト32、テント用ファインダライト34、および、ポーチファン36とを1つのセットとして販売してもよい。その他のオプションも考えられる。
【0025】
図6に、本発明に係るテントまたはシェルタに設置可能な照明システム200の一実施形態を示す。例として、照明システム200を図8のテント201に設置した場合を示す。ここで、「テント」とは、レクリエーション用テントであり、たとえばファミリー用キャンプテント、登山用テント、探検用テント、またはアウトドアライフ用テントなどがあり、一般的には、これらのテントは一体型の床202を採用している。
【0026】
照明システム200として、ライト208に使用されるものを示すが、以下に示すように、様々な機器にも使用できる。すなわち、照明システム200は、テントまたはシェルタ用の電力システムの1つであり、本システムと共に使用することができる1つの機器が、ライトである。しかしながら、説明の簡明化のために、本明細書では、このシステムを「照明システム」と記述する。
【0027】
図6において、照明システム200は、スイッチ204を有するバッテリボックス203を備える。代替的に、同様のスイッチをライト208などの機器側に、または照明システム200のワイヤハーネスに設けてもよい。一実施形態においては、スイッチ204は、回路206に接続されている(図7)。この回路も、バッテリボックス203、機器側(ライト208など)、または照明システム200のその他の任意の場所に配置することができる。
【0028】
図7に示す実施形態のスイッチ204は、3点スイッチであり、「OFF(オフ)」位置、「HIGH(ハイ)」位置、および「LOW(ロー)」位置を備える。「OFF」の位置では、回路206は開状態となる。「HIGH」位置では、バッテリボックス203からの電力が機器(たとえばライト208)に直接供給される。「LOW」の位置では、回路中の電流はレオスタット(加減抵抗器)210を経由して流れ、機器により低い電圧が印加されるように、電流が減じられる。または、上述のように、バッテリボックス203の端子の一部を使用することで、一部の電圧がバッテリボックス203からライト208へ印加されるようにしてもよい。
【0029】
一実施形態によれば、バッテリボックス203は、たとえば8個の単1乾電池などの使い捨て乾電池を収容可能に設計されている。しかしながら、充電池、交流電源コードに接続されている整流器などの他の電源も使用可能である。
【0030】
図8から理解されるように、バッテリボックス203を収容するためのポーチ212をテント201の内部に備えてもよい。ポーチ212は、テントの床202近傍に設ける。これにより、バッテリボックス203がテントの床上に載置された状態となり、テントの側面が垂下してしまうことが最小限に抑えられる。代わりに、バッテリボックス、および/または、テントもしくはシェルタに、バッテリボックスをテントまたはシェルタ内の構造に取り付けるための他の構造を備えてもよい。たとえば、ストラップ、ファスナ、フック、テープ、クリップ、クランプなどがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
図11に示す実施形態では、リモートコントローラ214が備えられ、このリモートコントローラ214によりスイッチ204を制御することで、照明システム200を制御するようにしている。このリモートコントローラ214は、赤外線または無線技術により、照明システム200の遠隔操作を実現する。図示の実施形態では、リモートコントローラ214はカラビナ216を備える。このカラビナ216は、テント内のたとえばフックやループにクリップ留めできるので、リモートコントローラを適切な位置に吊り下げることができる。必要に応じて、その他の取付け構造も採用できる。
【0032】
機器として、たとえば図6に示したライト208を例示したが、その他の機器または装置についても、バッテリボックス203、その他の電源からの電力を利用することができる。このような装置の例としては、上記のワイヤハーネス60と共に使用されるものとして列挙した、テントファン、ラジオ、電気式空気清浄器、ヘアドライヤ、スピーカ、ファン付き照明、噴霧器、虫取りランプ、電気虫取り器、電気式ランタン、電気毛布、ハンドミキサ、加湿器、その他の装置があげられる。
【0033】
ライト208は、電球220を備える。図示の実施形態では、電球220は蛍光灯であるが、代替的に発光ダイオード(LED)、白熱電球、その他の適切なランプも使用可能である。
【0034】
照明システム200では、コード222が、ライト208とバッテリボックス203との間を伸長する。一実施形態では、コード222は、上述のワイヤハーネス60と同様に、テントに取り付けられ、または、テントの内部に配される。すなわち、コード222は、恒久的または一時的にテントまたはシェルタの壁を構成する布地に取り付けられたり、前記構造体を通じて配されたりすることにより、バッテリボックス203が格納されている位置からライト208まで伸長する。
【0035】
一実施形態では、シュラウド230が、コード222の端部に結合され、テントまたはシェルタの頂部に設置される。代替的に、シュラウド230をテントまたはシェルタの側面や他の場所に配置することも可能である。シュラウドは、様々な手段によりテントに取付け可能であるが、一実施形態では、テントの布地にオーバーモールドもしくは縫合によって取り付けられる。このため、シュラウド230は、テントおよび/またはシェルタの布地の層間に挟み込まれるフランジとして機能するベース232を備える。ネジ付きソケット234が、ベース232から内側に伸長する。ネジ付きソケット234は、刻み付き外周面236を備える。
【0036】
一実施形態によれば、上述の機器、その他の機器は、ソケット234に適合するように設計される。このため、これらの機器は、ソケット234と螺入されるネジ付き突起237(図9のランプ208上に示す)を備える。接点(図示せず)がソケット234内に設けられている。これらの接点は、ランプ208などの機器がソケット234内に螺入された場合に、ランプ208、その他の機器の接点238,240(図10)がソケット234内の接点と係合して、機器の回路206が完成するように、配置されている。
【0037】
刻み付き外周面236は、ユーザが機器をソケット234に螺入する際に、ユーザにより把持され、機器のソケット234への取付けを補助する。機器およびネジ付きソケット234のスレッドは、所定の回転量、たとえば360°回転させた場合に、機器が取り付けられ、機器の接点238,240とソケット234内の接点とが接触するように、整合されている。
【0038】
上述した種々の機器も、ソケット234に直接螺入させることが可能である。代替的に、機器にコードを設け、このコードの一端にランプ208のネジ付き突起237と同様の突起を設けてもよい。この場合、コードのネジ付き突起をソケット234に回し込むことにより、コードを通じて電力が機器に供給される。機器を電力システムに接続するために、その他のタイプのコネクタまたはプラグを備えるようにしてもよい。
【0039】
代替的な実施形態では、機器をバッテリボックス203に直接取り付けるように構成してもよい。この場合、機器は、バッテリボックス203への接続用に、プラグ224のようなプラグを備える。
【0040】
一実施形態では、シュラウド230は、テント201などのテントまたはシェルタ内に、コード222とともに、製造者によって設置される。ユーザは、バッテリボックス203をプラグ224に取り付けるだけで、ソケット234に対する電力供給を可能にできる。その後、ユーザは必要な機器をソケット234に取り付ける。
【0041】
図12は、ライト用ソケット302を、たとえばテント中に支持するための結合システム300の代替実施形態を示す。結合システム300は、周辺部に間隔をあけて配置されたボス306を有するプレート304を備える。ライト用ソケット302は、プレート304の中央部に取り付けられている。また、スナップ310を有するコネクタプレート308が用意される。
【0042】
一実施形態において、コネクタプレート308は、テントまたはシェルタの外壁に配置され、プレート304は、テントまたはシェルタの壁の反対側(すなわち内壁)に配置される。それぞれのスナップ310は、壁材を挟み込み、スナップと壁材とが、対応するボス306内に押し込まれるようになっている。もしくは、テント壁を構成する布地に孔が設けることで、スナップをボスに挿入可能としてもよい。いずれにせよ、コネクタプレート308とプレート304とにより、ライト用ソケット302がテントの内壁に位置決めされて保持される。
【0043】
図13に示す他の実施形態では、結合システム400は、プレート404上に取り付けられたライト用ソケット402を備える。プレート404は、周辺部に間隔をあけて配置されたスロット406を備える。ウェビング408が、テントまたはシェルタの縫い目に沿って伸長し、スロット406を通じてループを形成している。各ウェビング408は、ループを形成した状態で、取付け位置410において、縫合ないしはその他の手段により取り付けられている。必要に応じて、ウェビング408の取付け位置410への取付けを、着脱自在な取付け手段、たとえばフックとループによる閉止、スナップ、その他の手段を用いてもよい。たとえば、図14に、同様のスロット506付きプレート504に取り付けられたライト用ソケット502を備える結合システム500を示す。図14に示す実施形態では、ウェビング508がスナップ510によってそれ自体に固定される。これにより、結合システム500は、着脱自在にテントまたはシェルタに取り付けられる。
【0044】
ソケットは、様々な手段により取り付けることができる。たとえば、ベースプレートをテントまたはシェルタに縫い付けてもよい。または、磁石と金属製のストリップまたはプレートを、布地のそれぞれの各面に配置して、磁力によりこのアッセンブリを保持してもよい。その他のオプションとして、ソケットをベースから取り外し可能としてもよい。たとえば、ベースまたはホルダをテントまたはシェルタに縫い付けておき、ライト用ソケットをこのベースまたはホルダに対して、たとえばクリップ、留め金、ファスナ、またはスライドロック機構により取り付けることができる。
【0045】
その他の変形例も、本発明の思想の範囲内にある。本発明は、さまざまな改良の態様や代替の態様を許容するものであるが、特定の実施形態について図示し、詳細な説明を行った。しかしながら、特定の形態や開示された状態にのみ限定する意図はなく、本発明の思想および範囲内にある、すべての改良の態様、代替の態様、均等物を包含するものと意図されていることは理解されるべきである。
【0046】
本発明の記述(特に、特許請求の範囲)の文脈中において、「a, an(ある)」、「the(前記)」、および同様の用語の使用は、文脈において明らかに反しないかぎり、単数および複数の両方の意味を包含する。「comprising(からなる)」、「having(有する)」、「including(含む、備える)」、および「containing(含有する)」の用語の使用は、注記されないかぎり、非限定語(たとえば、「からなるが、限定はされない」の意味)のように解釈される。用語「connected(結合される)」は、「attached(取り付けられる)」、「joined(連結される)」の語との間に隔たりがあるとしても、これらの意味を部分的にあるいは包括的に含むものと解釈される。数値範囲の列挙に関しては、かかる範囲に入る数値を個々に示すことを簡略化したものとして機能し、特に断りなき限り、それぞれの数値が本明細書に記述されたと同様に、本明細書に組み込まれる。方法については、注釈があったり、明らかに矛盾するといった場合を除き、適切な順序で実施しうるものと解釈される。例示および例示語「たとえば、such as(のような)」の語句は、本発明の実施形態を明らかにするためのものであり、特許請求の範囲に記述なき限り、本発明の範囲を制限する意図を有しない。また、明細書中の語句は、特許請求の範囲に記載されていない要素が本発明の実施に必須であると解釈させるものではない。
【0047】
本発明を実施するにあたっての最良の形態を含む、本発明の好ましい実施形態について上述のように説明した。明細書を読むことにより、当業者がこれらの好ましい実施形態の変形例を想到しうることは明らかである。本発明者は、当業者が変形例を適切に使用することを期待し、また、本発明が上記の特定の記述の範囲を超えて実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法令の許す範囲において、特許請求の範囲に記載された主題の変形及び均等物を包含する。また、特に断りなき限り、または、文脈上明らかに矛盾しない限り、すべての考え得る変形例における上記の各構成要素の組合せは、本発明に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の一実施形態に係る、複数の装置と共に使用できるバッテリパックを示すダイヤグラムである。
【図2】本発明の一実施形態に係るワイヤハーネスを示す側面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るバッテリパックの端子を示す平面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るバネクリップについて、テントの縁に取り付けられた状態を示す平面図である。
【図5】ワイヤがテントの縁に一体化したワイヤハーネスシステムを示す平面断面図である。
【図6】一実施形態に係るテントまたはシェルタ用照明システムの側面図である。
【図7】図6に示す照明システム用のバッテリボックスに使用される回路の回路図である。
【図8】図6の照明システムについて、テントに設置された状態を示す図である。
【図9】図6の照明システムに使用される電源ソケットおよびライトの側面図である。
【図10】図9に示したライトの平面図である。
【図11】図6に示した一実施形態に係るバッテリボックスに使用可能なリモコンの平面である。
【図12】本発明の実施形態に係る、ライトソケットを支持する他の結合システムを示す図である。
【図13】本発明の実施形態に係る、ライトソケットを支持する他の結合システムを示す図である。
【図14】本発明の実施形態に係る、ライトソケットを支持する他の結合システムを示す図である。
【符号の説明】
【0049】
20 バッテリパック
22 ランタン
24 エアポンプ
25 テント
26 テント用天井ファン
28 テント内部用ライト
30 テント用夜間ライト
34 テント用ファインダライト
36 テント用ポーチファン
60 ワイヤハーネス
62 ソケット
64 ワイヤ
98 テント
102,120 テントの縁
104 バネクリップ
122 ポケット
118,124 ワイヤケーブル
200 照明システム
201 テント
203 バッテリボックス
208 ライト
214 リモートコントローラ
222 コード
230 シュラウド
234 ソケット
302 ソケット
304 第1の取付けプレート
306 ボス
308 コネクタプレート(構造体)
310 スナップ
402 ソケット
404 取付けプレート
406 スロット(孔)
408 ウェビング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テントまたはシェルタ用の構造を形成する布地と、電力システムとを備え、
該電力システムは、
前記布地に結合されるとともに、器具を受け入れるソケットと、
該ソケットに結合されるとともに、前記テントまたはシェルタに取り付けられ、あるいは配されているワイヤハーネスと、
前記ワイヤハーネスに取り付けられて、前記ソケットに電力を供給する電源と、
を備える、
テントまたはシェルタ。
【請求項2】
前記ソケットの前記テントまたはシェルタに対する結合が、縫合によりなされている、請求項1に記載のテントまたはシェルタ。
【請求項3】
前記ソケットの前記テントまたはシェルタに対する結合は、
貫通する少なくとも1つの孔を有し、前記ソケットが結合される取付けプレートと、
前記テントまたはシェルタに結合され、前記少なくとも1つの孔を通じて伸長するウェビングと、
により構成されている、請求項1に記載のテントまたはシェルタ。
【請求項4】
前記ソケットの前記テントまたはシェルタに対する結合は、
前記ソケットが結合され、該ソケットと共に前記布地の第1の側面に配置された第1の取付けプレートと、
前記第1の側面の反対側である前記布地の第2の側面に配置され、前記第1の取付けプレートに結合され、前記第1の取付けプレートとの間に前記布地を挟み込むように形状づけられている構造体と、
により構成されている、請求項1に記載のテントまたはシェルタ。
【請求項5】
前記第1の取付けプレートおよび前記構造体のうちの一方に設けられた少なくとも1つのボスと、前記第1の取付けプレートおよび前記構造体のうちの他方に設けられた少なくとも1つのスナップとをさらに備え、前記少なくとも1つのスナップが、前記少なくとも1つのボスにスナップ留めされることにより、前記第1の取付けプレートが前記構造体に結合されるように構成されている、請求項4に記載のテントまたはシェルタ。
【請求項6】
前記電源が、バッテリパックを備える、請求項1に記載のテントまたはシェルタ。
【請求項7】
前記テントまたはシェルタが、バッテリパックを備える、請求項1に記載のテントまたはシェルタ。
【請求項8】
前記ワイヤハーネスの前記テントまたはシェルタに対する結合部は、前記テントまたはシェルタの縁内に設置された該ワイヤハーネス用のワイヤを備える、請求項1に記載のテントまたはシェルタ。
【請求項9】
前記ワイヤハーネスの前記テントまたはシェルタに対する結合部は、前記テントまたはシェルタの縁にクリップ留めされた該ワイヤハーネス用のワイヤを備える、請求項1に記載のテントまたはシェルタ。
【請求項10】
前記電源は、充電バッテリパックを受け入れるソケットを備える、請求項1に記載のテントまたはシェルタ。
【請求項11】
それぞれ使用に際して電気を必要とする複数の装置と、これら複数の装置のそれぞれに使用可能なバッテリパックと、を備えるキャンピングキット。
【請求項12】
前記バッテリパックは充電式である、請求項11に記載のキャンピングキット。
【請求項13】
前記複数の装置の1つは、テント用のワイヤハーネスからなる、請求項11に記載のキャンピングキット。
【請求項14】
前記複数の装置の1つは、ランタンからなる、請求項11に記載のキャンピングキット。
【請求項15】
前記複数の装置の1つは、空気ポンプからなる、請求項11に記載のキャンピングキット。
【請求項16】
前記複数の装置は、テント用天井ファン、テント内部用ライト、テント用夜間ライト、テント用ポーチライト、テント用ファインダライト、およびテント用ポーチファンのうち、少なくとも1つを備える、請求項11に記載のキャンピングキット。
【請求項17】
前記複数の装置は、ランタン、エアポンプ、およびワイヤハーネスを有するテントを備える、請求項11に記載のキャンピングキット。
【請求項18】
前記複数の装置は、テント用に設計されている、請求項11に記載のキャンピングキット。
【請求項19】
請求項11に記載のキャンピングキット用ランタン。
【請求項20】
請求項11に記載のキャンピングキット用空気ポンプ。
【請求項21】
請求項11に記載のキャンピングキット用バッテリパック。
【請求項22】
各々充電可能な複数のバッテリパックと、充電器とをさらに備える、請求項11に記載のキャンピングキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2009−510292(P2009−510292A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−533688(P2008−533688)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/038151
【国際公開番号】WO2007/038751
【国際公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(593107454)ザ・コールマン・カンパニー・インコーポレイテッド (44)
【氏名又は名称原語表記】THE COLEMAN COMPANY, INC.
【Fターム(参考)】