説明

テープライブラリ装置、及び該装置に用いられるクリーニングカートリッジ使用回数管理方法

【課題】クリーニングカートリッジの使用回数が正常に記録されない状態が防止されるテープライブラリ装置を提供する。
【解決手段】このテープライブラリ装置30では、クリーニングカートリッジ使用回数管理手段(ライブラリコントローラ38)により、クリーニングスロット35毎に、クリーニングカートリッジ36がロボット37によりドライブ39へ搬送された回数が第2の使用回数として記録されると共に、同ドライブ39に装着されたクリーニングカートリッジ36から現在の第1の使用回数が読み取られ、同第1の使用回数と同第2の使用回数とが比較され、その比較結果が不一致を示すとき、同第1の使用回数の異常が判定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、テープライブラリ装置、及び該装置に用いられるクリーニングカートリッジ使用回数管理方法に係り、特に、磁気テープの記録又は再生を行うドライブに対してクリーニングを行うためのクリーニングテープが格納されたクリーニングカートリッジが設けられている場合に適用されるテープライブラリ装置、及び該装置に用いられるクリーニングカートリッジ使用回数管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータで取り扱う情報量の増加と共に、データのバックアップに使用される磁気テープを多量に収納するためのテープライブラリ装置が製作されている。このテープライブラリ装置には、磁気テープが装着されてデータを記録又は再生するドライブが備えられている。このドライブは、データの記録又は再生用の磁気ヘッドを有するため、クリーニングテープが装着されたクリーニングカートリッジを用いて随時クリーニングを行う必要がある。クリーニングカートリッジに装着されているクリーニングテープは、消耗品であり、使用回数に限度があるため、この使用回数は、正確に管理する必要がある。この場合、クリーニングカートリッジの使用回数情報の記録手段として、クリーニングテープの一部に記録領域を設ける、あるいはクリーニングカートリッジに不揮発性メモリなどの記録部を設け、クリーニングカートリッジでドライブのクリーニングが実行されたときに、同ドライブにより、クリーニングテープの記録領域又はクリーニングカートリッジ内の記録部に使用回数情報が記録され、この後、クリーニングが実行される毎に、記録されている使用回数情報が更新されるようになっている。
【0003】
この種のテープライブラリ装置は、たとえば図8に示すものがある。
このテープライブラリ装置10は、ライブラリ本体部11と、マガジン12と、データスロット13と、データカートリッジ14と、クリーニングスロット15と、クリーニングカートリッジ16と、ロボット17と、ライブラリコントローラ18と、ドライブ19と、オペレータパネル20と、バックアップサーバ21とから構成されている。
【0004】
このテープライブラリ装置10では、オペレータにより、ライブラリ本体部11からマガジン12が取り外されてクリーニングスロット15にクリーニングカートリッジ16が装填され、同マガジン12が同ライブラリ本体部11に戻される。次に、オペレータは、バックアップサーバ21からライブラリ本体部11に対して、クリーニングカートリッジ16をドライブ19へ挿入する指示を行う。ライブラリ本体部11のライブラリコントローラ18では、バックアップサーバ21から受けた指示に基づいて、ロボット17をクリーニングスロット15の前に移動させ、クリーニングカートリッジ16を同ロボット17に取り込み、同ロボット17をドライブ19の前に移動させ、同クリーニングカートリッジ16をドライブ19に挿入し、同バックアップサーバ21に、同クリーニングカートリッジ16の移動の正常終了を報告する。
【0005】
ドライブ19では、挿入されたカートリッジがクリーニングカートリッジ16であることが認識され、自動的にクリーニングが実行される。バックアップサーバ21は、ドライブ19のクリーニングが終了するまで待機する。クリーニングが終了したとき、ドライブ19により、クリーニングカートリッジ16内の図示しない使用回数記録部に使用回数情報が更新されて記録される。バックアップサーバ21は、ドライブ19のクリーニングの終了を検出したとき、ライブラリコントローラ18に対して、ドライブ19に挿入されているクリーニングカートリッジ16をクリーニングスロット15に戻す指示を行う。ライブラリコントローラ18では、バックアップサーバ21から受けた指示に基づいて、ロボット17をドライブ19の前に移動させ、クリーニングカートリッジ16をロボット17に取り込み、同ロボット17をクリーニングスロット15の前に移動させ、クリーニングカートリッジ16をクリーニングスロット15に戻す。
【0006】
上記のテープライブラリ装置の他、この種の関連技術としては、たとえば、特許文献1に記載された光ディスクライブラリ装置がある。
この光ディスクライブラリ装置では、光ディスクカートリッジに対してデータの記録再生を行う光ヘッドを有している。ドライブユニットは、光ヘッドの汚れに関連する情報に基づいて、ヘッドクリーニング要求信号を出力する。ヘッドクリーニング用のクリーニングカートリッジは、セルユニットに収納されている。アクセッサ制御手段は、ドライブユニットからのヘッドクリーニング要求信号に基づいて、セルユニット内に収納されているクリーニングカートリッジをドライブユニットまでアクセッサで搬送させる制御を行う。これにより、ヘッドクリーニング要求信号が出力された際、アクセッサで搬送されたクリーニングカートリッジを使用して、光ヘッドのクリーニングが自動的に行われる。アクセッサ制御手段は、クリーニングカートリッジの使用回数を記憶する不揮発性メモリを有し、光ヘッドのクリーニングを行う度に、不揮発性メモリのクリーニングカートリッジの使用回数を加算し、使用回数が予め設定した回数に達したら、表示手段でクリーニングカートリッジを交換すべき旨の情報を表示する。
【0007】
また、特許文献2に記載された磁気テープ装置用クリーニングテープ自動装填装置では、磁気テープ装置装填回数カウント手段により、磁気テープを装填した回数が磁気テープ装置毎にカウントされる。記憶手段には、磁気テープ装置にクリーニングテープを装填する時期を選定するための設定値が記憶されている。クリーニングテープ装填時期判定手段により、上記磁気テープ装置装填回数カウント手段によるカウント数と上記記憶手段による設定値とが比較され、クリーニングテープの装填時期であるか否かが判定され、装填時期であると判定された場合、装填ロボットにより、クリーニングテープが該当する磁気テープ装置に装填される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平07−235120号公報
【特許文献2】特開平10−320726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記関連技術では、次のような課題があった。
すなわち、図8のテープライブラリ装置では、クリーニングカートリッジ16内の記録部に記録されている使用回数情報は、ドライブ19により更新されるだけであるため、同記録部に使用回数が正常に記録されているか否かを客観的に確認できないという課題がある。この場合、ドライブ19に対してクリーニングが実行される状態は、同ドライブ19でクリーニングを必要とする何らかの異常が検出された状態であるため、そのクリーニングが必要なドライブ19でクリーニングカートリッジ16内の記録部に対して使用回数が正常に記録されず、かつ正常に読み取ることができない可能性がある。この場合、クリーニングカートリッジ16内の記録部に使用回数が正常に記録されなかった場合、ドライブ19では、そのクリーニングカートリッジ16が使用可能回数(使用回数の限度)に達したことが認識されないため、クリーニングカートリッジ16を使用可能回数以上使い続けてしまう可能性があり、最悪の場合は、使い過ぎたクリーニングカートリッジ16によってドライブ19のヘッドが損傷する恐れがあるという問題点がある。また、クリーニングカートリッジ16がドライブ19に挿入された回数をテープライブラリ装置10で独自にクリーニング使用回数として記録する方法があるが、この方法では、同装置内でクリーニングカートリッジ16を使用した回数は記録することができるが、他の装置で使用された回数を引き継ぐことができないという課題がある。
【0010】
また、特許文献1に記載された光ディスクライブラリ装置では、アクセッサ制御手段により、クリーニングカートリッジの使用回数が予め設定した回数に達したとき、表示手段で表示されるが、カートリッジの使用回数が不正確でも、上記設定した回数と一致することがあり得るので、上記の問題点は、改善されない。
【0011】
特許文献2に記載されたクリーニングテープ自動装填装置では、磁気テープ装置に対するクリーニングテープの装填時期が自動で判定されるが、特許文献1と同様に、磁気テープ装置装填回数カウント手段によるカウント数が不正確でも、上記記憶手段による設定値と一致することがあり得るので、上記の問題点は、改善されない。
【0012】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、クリーニングカートリッジの使用回数が正常に記録されない状態が防止されるテープライブラリ装置、及び該装置に用いられるクリーニングカートリッジ使用回数確認方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、この発明の第1の構成は、磁気テープが格納されているデータカートリッジと、前記データカートリッジを複数格納するためのデータスロットと、記録再生ヘッドを有し、該記録再生ヘッドを介して前記磁気テープに対してデータの記録/再生を行う磁気テープドライブと、該磁気テープドライブの前記記録再生ヘッドに対して所定のクリーニング保守を行うためのクリーニングテープを格納すると共に、前記磁気テープドライブで前記クリーニング保守が行われた回数を第1の使用回数として記録するクリーニングカートリッジと、該クリーニングカートリッジを格納するためのクリーニングスロットと、前記磁気テープドライブと前記データスロットとの間で前記データカートリッジを搬送すると共に、前記磁気テープドライブと前記クリーニングスロットとの間で前記クリーニングカートリッジを搬送する搬送手段とを有するテープライブラリ装置に係り、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取り、該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定するクリーニングカートリッジ使用回数管理手段が設けられていることを特徴としている。
【0014】
この発明の第2の構成は、磁気テープが格納されているデータカートリッジと、前記データカートリッジを複数格納するためのデータスロットと、記録再生ヘッドを有し、該記録再生ヘッドを介して前記磁気テープに対してデータの記録/再生を行う磁気テープドライブと、該磁気テープドライブの前記記録再生ヘッドに対して所定のクリーニング保守を行うためのクリーニングテープを格納すると共に、前記磁気テープドライブで前記クリーニング保守が行われた回数を第1の使用回数として記録するクリーニングカートリッジと、該クリーニングカートリッジを格納するためのクリーニングスロットと、前記磁気テープドライブと前記データスロットとの間で前記データカートリッジを搬送すると共に、前記磁気テープドライブと前記クリーニングスロットとの間で前記クリーニングカートリッジを搬送する搬送手段とを有するテープライブラリ装置に用いられるクリーニングカートリッジ使用回数管理方法に係り、クリーニングカートリッジ使用回数管理手段が、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取り、該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定することを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
この発明の構成によれば、クリーニングカートリッジの使用回数が正常に記録されない状態を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の第1の実施形態であるテープライブラリ装置の要部の構成を示す図である。
【図2】図1中のロボット37、ライブラリコントローラ38、ドライブ39、オペレータパネル40及びバックアップサーバ41を抽出したブロック図である。
【図3】図1のテープライブラリ装置の動作を説明するフローチャートである。
【図4】図1のテープライブラリ装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5】図1のテープライブラリ装置の動作を説明するフローチャートである。
【図6】図1のテープライブラリ装置の動作を説明するフローチャートである。
【図7】この発明の第2の実施形態であるテープライブラリ装置の要部を抽出したブロック図である。
【図8】関連技術に係るテープライブラリ装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
上記クリーニングスロットが1つ又は複数設けられ、上記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段(ライブラリコントローラ)は、上記各クリーニングスロット毎に、上記クリーニングカートリッジが上記搬送手段(ロボット)により上記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、上記磁気テープドライブに装着された上記クリーニングカートリッジから上記第1の使用回数を読み取り、該第1の使用回数と上記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、上記第1の使用回数の異常を判定する構成とされているテープライブラリ装置を実現する。
【0018】
また、上記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段(ライブラリコントローラ)は、上記各クリーニングスロット毎に、上記クリーニングカートリッジが上記搬送手段により上記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録する第2の使用回数記録手段(クリーニングカートリッジ情報格納メモリ)と、上記磁気テープドライブに装着された上記クリーニングカートリッジから上記第1の使用回数を読み取る第1の使用回数読取り手段(使用回数読取制御回路)と、該第1の使用回数と上記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、上記第1の使用回数の異常を判定する使用回数比較判定手段(クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路)とを有する。また、上記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段(ライブラリコントローラ)は、上記比較結果が不一致を示すとき、上記クリーニングカートリッジが異常である旨を報知する異常報知手段(クリーニングカートリッジ情報制御回路、オペレータパネル)が設けられている。また、上記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段(ライブラリコントローラ)は、上記比較結果が不一致を示すとき、上記クリーニングカートリッジの使用を禁止するクリーニングカートリッジ使用禁止手段(クリーニングカートリッジ情報制御回路)が設けられている。
【0019】
上記クリーニングカートリッジの使用可能回数を記録するクリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段(クリーニングカートリッジ使用可能回数情報格納メモリ)と、上記クリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段に記録されている上記使用可能回数と上記第2の使用回数記録手段(クリーニングカートリッジ情報格納メモリ)に記録されている上記第2の使用回数とを比較し、該第2の使用回数が上記使用可能回数に満たないときに使用可能残り回数を報知する一方、第2の使用回数が上記使用可能回数に達したときに上記クリーニングカートリッジの使用を禁止する使用可能回数管理手段(クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路)とが設けられている。
【実施形態1】
【0020】
図1は、この発明の第1の実施形態であるテープライブラリ装置の要部の構成を示す図である。
この形態のテープライブラリ装置30は、同図に示すように、ライブラリ本体部31と、マガジン32と、データスロット33と、データカートリッジ34と、クリーニングスロット35と、クリーニングカートリッジ36と、ロボット37と、ライブラリコントローラ38と、ドライブ39と、オペレータパネル40と、バックアップサーバ41とから構成されている。ライブラリ本体部31は、マガジン32が挿抜可能に挿入されている。マガジン32は、データカートリッジ34を格納しておく1つ以上のデータスロット33とクリーニングカートリッジ36を格納しておく1つ以上のクリーニングスロット35を有し、ライブラリ本体部31から取り外し可能なものである。
【0021】
データカートリッジ34は、磁気記録が可能な図示しない磁気テープが格納されている。データスロット33は、データカートリッジ34を複数格納するためのものである。ドライブ39は、磁気テープドライブであり、記録再生ヘッド(ドライブヘッド)を有し、同記録再生ヘッドを介して磁気テープに対してデータの記録/再生を行う。クリーニングカートリッジ36は、ドライブ39の記録再生ヘッドに対して所定のクリーニング保守(たとえば、付着した塵埃などの除去)を行うための図示しないクリーニングテープを格納すると共に、ドライブ39でクリーニング保守が行われた回数を第1の使用回数として図示しない記録手段に記録する。クリーニングスロット35は、1つ又は複数設けられ、クリーニングカートリッジ36を格納するためのものである。ロボット37は、ドライブ39とデータスロット33との間でデータカートリッジ34を搬送すると共に、ドライブ39とクリーニングスロット35との間でクリーニングカートリッジ36を搬送する。
【0022】
ライブラリコントローラ38は、使用回数管理プログラムに基づいてクリーニングカートリッジ使用回数管理手段として機能するコンピュータで構成され、ロボット37を含めたテープライブラリ装置30全体の動作を制御する。特に、この実施形態では、ライブラリコントローラ38は、各クリーニングスロット35毎に、クリーニングカートリッジ36がロボット37によりドライブ39へ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、同ドライブ39に装着されたクリーニングカートリッジ36から現在の第1の使用回数を読み取り、第1の使用回数と第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、上記第1の使用回数の異常を判定する。オペレータパネル40は、オペレータがライブラリ本体部31の状態を見る、あるいは、オペレータがライブラリ本体部31に人手介入(たとえば、マガジン32の取り出しなど)するためのものである。バックアップサーバ41は、ライブラリ本体部31に対してユーザデータのバックアップ、リストア及びクリーニングなどの動作を指示する。
【0023】
図2は、図1中のロボット37、ライブラリコントローラ38、ドライブ39、オペレータパネル40及びバックアップサーバ41を抽出したブロック図である。
同図2では、同ライブラリコントローラ38及びドライブ39の内部構成が示されている。
ライブラリコントローラ38は、対ドライブ通信制御回路51と、クリーニングカートリッジ36使用回数読取制御回路52と、ロボット制御回路53と、クリーニングカートリッジ情報制御回路54と、クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55と、クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56とを有している。対ドライブ通信制御回路51は、ドライブ39とライブラリコントローラ38との間のデータ送受信を制御する。クリーニングカートリッジ使用回数読取制御回路52は、対ドライブ通信制御回路51を介して、ドライブ39に装着されたクリーニングカートリッジ36から現在の第1の使用回数を読み取る。ロボット制御回路53は、ロボット37を制御する。
【0024】
クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55は、たとえばRAM(Random Access Memory)などで構成され、各クリーニングスロット35毎に、クリーニングカートリッジ36がロボット37によりドライブ39へ搬送された回数を第2の使用回数として記録する。クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56は、上記第1の使用回数と上記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、同第1の使用回数の異常を判定する。クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、クリーニングカートリッジ格納メモリ55に記録する情報の読出し、書込み及び初期化を制御し、特に、この実施形態では、クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56にて上記比較結果が不一致を示すとき、クリーニングカートリッジ36が異常である旨をオペレータパネル40を介して報知する。また、クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、上記比較結果が不一致を示すとき、クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55に、クリーニングカートリッジ36の使用を不可とする情報(使用可否)を記憶させて、同クリーニングカートリッジ36の使用を禁止する一方、上記比較結果が一致を示すとき、同クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55に、クリーニングカートリッジ36の使用を可とする情報(使用可否)を記憶させる。
【0025】
ドライブ39は、クリーニング回数記録制御回路61と、ドライブ状態報告制御回路62と、対ライブラリ通信制御回路63とを有している。クリーニング回数記録制御回路61は、クリーニングが行われたときにドライブ39内のクリーニングカートリッジ36に記録されている使用回数の読出し及び更新を行う。ドライブ状態報告制御回路62は、ドライブ39の状態(たとえば、クリーニング実行中、データ書き込み中など)を対ライブラリ通信制御回路63へ報告する。対ライブラリ通信制御回路63は、ドライブ39とライブラリコントローラ38との間で、上記ドライブ39の状態の情報の送信など、データ送受信を制御する。
【0026】
図3、図4、図5、及び図6は、図1のテープライブラリ装置の動作を説明するフローチャートである。
これらの図を参照して、この形態のテープライブラリ装置に用いられるクリーニングカートリッジ使用回数管理方法の処理内容について説明する。なお、これらの図中では、ライブラリ本体部31が、「ライブラリ31」と表示されている。
このテープライブラリ装置30では、クリーニングカートリッジ使用回数管理手段(ライブラリコントローラ38)により、クリーニングスロット35毎に、クリーニングカートリッジ36がロボット37によりドライブ39へ搬送された回数が第2の使用回数として記録されると共に、同ドライブ39に装着されたクリーニングカートリッジ36から現在の第1の使用回数が読み取られ、同第1の使用回数と同第2の使用回数とが比較され、その比較結果が不一致を示すとき、同第1の使用回数の異常が判定される。
【0027】
この場合、第2の使用回数記録手段(クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55)により、各クリーニングスロット35毎に、クリーニングカートリッジ36がロボット37によりドライブ39へ搬送された回数が第2の使用回数として記録される(第2の使用回数記録処理)。第1の使用回数読取り手段(クリーニングカートリッジ使用回数読取制御回路52)により、ドライブ39に装着されたクリーニングカートリッジ36から現在の第1の使用回数が読み取られる(第1の使用回数読取り処理)。使用回数比較判定手段(クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56)により、上記第1の使用回数と上記第2の使用回数とが比較され、その比較結果が不一致を示すとき、上記第1の使用回数の異常を判定される(使用回数比較判定処理)。上記比較結果が不一致を示すとき、異常報知手段(クリーニングカートリッジ情報制御回路54、オペレータパネル40)により、クリーニングカートリッジ36が異常である旨が報知される。また、上記比較結果が不一致を示すとき、クリーニングカートリッジ使用禁止手段(クリーニングカートリッジ情報制御回路54)により、クリーニングカートリッジ36の使用が禁止される。
【0028】
すなわち、使用者は、ライブラリ本体部31を使用する場合、最初に同ライブラリ本体部31の電源を投入し、同ライブラリ本体部31は、自己診断を実施して異常を検出しなければ、使用可能状態に遷移する。使用者は、ライブラリ本体部31が使用可能状態に遷移したことをオペレータパネル40で確認し、図3に示すように、ライブラリ本体部31に、データカートリッジ34及びクリーニングカートリッジ36を装填する場合、オペレータパネル40からマガジン32の取り外しを入力する(ステップA1)。ライブラリコントローラ38は、オペレータパネル40からのマガジン32の取り外し要求を検出して、ロボット制御回路53にロボット37の退避を指示する(ステップA2)。ロボット制御回路53は、ライブラリコントローラ38からの指示を受けて、ロボット37をドライブ39の前に移動して停止させ(ステップA3)、ライブラリコントローラ38に退避完了を報告する。
【0029】
ライブラリコントローラ38は、退避完了報告を受けると、オペレータパネル40にマガジン32の取り外し可能を表示させる。使用者は、オペレータパネル40でマガジン32の取り外し可能を確認してライブラリ本体部31からマガジン32を取り外す(ステップA4)。使用者は、取り外したマガジン32のデータスロット33にデータカートリッジ34を装填し、クリーニングスロット35にクリーニングカートリッジ36を装填して(ステップA5)、そのマガジン32をライブラリ本体部31に取り付ける(ステップA6)。ライブラリ本体部31のライブラリコントローラ38は、マガジン32が取り付けられたことを検出すると、ロボット制御回路53にマガジン32のインベントリ実行を指示する(ステップA7)。
【0030】
ロボット制御回路53は、インベントリ実行指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ情報制御回路54に情報の初期化を指示する(ステップA8)。クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、情報の初期化指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55の使用可否情報を不可、及び使用回数情報を無効に書き換えて(ステップA9)、ロボット制御回路53に初期化完了を報告する(ステップA10)。ロボット制御回路53は、初期化完了報告を受け取ると、ロボット37をマガジン32のデータスロット33に移動させてデータカートリッジ34の有無を確認させ(ステップA11)、その結果を記録し、全データスロットについて同様の処理を実行する(ステップA12)。
【0031】
次に、ロボット制御回路53は、ロボット37をクリーニングスロット35に移動させてクリーニングカートリッジ36の有無を確認させる(ステップA13)。ロボット37がクリーニングカートリッジ36を検出した場合(ステップA14,Y)、ロボット制御回路53は、クリーニングカートリッジ情報制御回路54に使用可否情報の“可能”への変更を指示する。クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、使用可能変更指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55の使用可否情報を“可能”に書き換えて変更完了を報告する(ステップA15)。ロボット制御回路53は、変更完了の報告を受け取ると、他のスロットについても同様の確認を実行し、ライブラリコントローラ38にインベントリ完了を報告する(ステップA16)。ライブラリコントローラ38は、インベントリ完了報告を受け取ると、各スロットのカートリッジの有無状態をオペレータパネル40に表示させ、バックアップサーバ41に報告する。上記ステップA14で、ロボット制御回路53は、ロボット37がクリーニングカートリッジ36を検出しない場合(ステップA14,N)、ステップA16へ進み、他のスロットについても同様の確認を実行する。
【0032】
使用者がドライブ39のクリーニングを実行する場合、図4に示すように、バックアップサーバ41からライブラリ本体部31のドライブクリーニングジョブを起動することにより、クリーニングカートリッジ36でドライブ39のクリーニングを指示する(ステップB1)。バックアップサーバ41は、ライブラリ本体部31のドライブクリーニングジョブが起動されると、ライブラリ本体部31のライブラリコントローラ38に対し、クリーニングスロット35のクリーニングカートリッジ36のドライブ39への移動を指示する(ステップB2)。ライブラリコントローラ38は、クリーニングスロット35のクリーニングカートリッジ36のドライブ39への移動指示を受け取ると、ロボット制御回路53に、同クリーニングカートリッジ36のドライブ39への移動(挿入)を指示する(ステップB3)。ロボット制御回路53は、クリーニングカートリッジ36の移動指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ情報制御回路54に対し、クリーニングカートリッジ36の使用可否確認を指示する(ステップB4)。
【0033】
クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、クリーニングカートリッジ36の使用可否確認の指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55から使用可否情報を読み出し(ステップB5)、クリーニングカートリッジ36が使用不可であった場合(ステップB6,N)、ロボット制御回路53に“使用不可”を報告する(ステップB15)。ロボット制御回路53は、クリーニングカートリッジ36の使用不可を受け取ると、ライブラリコントローラ38にクリーニングカートリッジ36の使用不可を報告する(ステップB16)。ライブラリコントローラ38は、クリーニングカートリッジ36の使用不可を受け取ると、クリーニングカートリッジ36の使用不可をオペレータパネル40に表示させ(ステップB17)、バックアップサーバ41にも同様に報告する(ステップB18)。バックアップサーバ41は、使用者にドライブクリーニングジョブの実行失敗を報告する。
【0034】
一方、上記ステップB6で、クリーニングカートリッジ36が使用可能であった場合(ステップB6,Y)、クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、ロボット制御回路53に使用可能を報告する(ステップB7)。ロボット制御回路53は、クリーニングカートリッジ36の使用可能の報告を受け取ると、ロボット37をクリーニングスロット35に移動させて、同ロボット37内にクリーニングカートリッジ36を取り込み(ステップB8)、同ロボット37をドライブ39の前に移動させて、クリーニングカートリッジ36をドライブ39に挿入する(ステップB9)。ドライブ39は、クリーニングカートリッジ36の挿入が検出されると、同クリーニングカートリッジ36からクリーニングテープを引き出してヘッドのクリーニングを開始する(ステップB10)。
【0035】
ロボット制御回路53は、ドライブ39にクリーニングカートリッジ36を挿入すると、クリーニングカートリッジ情報制御回路54に使用回数の更新(+1)を指示する(ステップB11)。クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、使用回数の更新指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55から使用回数情報を読み出し(ステップB12)、使用回数が無効でない場合は(ステップB13,N)、読み出した使用回数に“1”を加えてクリーニングカートリッジ情報格納メモリ55に再び記録し、使用回数の更新完了をロボット制御回路53に報告する(ステップB14)。また、クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、上記ステップB13で使用回数が無効である場合は(ステップB13,Y)、使用回数の無効をロボット制御回路53に報告する。
【0036】
図5に示すように、ロボット制御回路53は、使用回数の更新完了報告を受け取ると、ライブラリコントローラ38に移動終了を報告する(ステップC1)。ライブラリコントローラ38は、移動終了の報告を受け取ると、オペレータパネル40に、ドライブ39のクリーニング実行中の旨を表示させ、バックアップサーバ41に移動終了を報告する(ステップC2)。バックアップサーバ41は、クリーニングカートリッジ36のドライブ39の移動終了の報告を受け取ると、ドライブ39に状態報告を要求してクリーニングが終了するまで待つ(ステップC3)。ドライブ39は、ドライブ状態報告制御回路62を起動する。ドライブ状態報告制御回路62は、起動されると、ドライブ39がクリーニング実行中を示す情報を編集してドライブ39に報告する。ドライブ39は、受け取った情報をバックアップサーバ41に報告する。バックアップサーバ41は、ドライブ39がクリーニング終了状態になるまで、一定間隔でドライブ39に状態の報告を指示する(ステップC4)。
【0037】
ドライブ39は、クリーニングが終了した場合(ステップC5,Y)、クリーニング回数記録制御回路61に、クリーニングカートリッジ36の使用回数の更新を指示する(ステップC6)。クリーニング回数記録制御回路61は、クリーニングカートリッジ36の使用回数更新の指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ36に記録されている使用回数を読み出し、“1”を追加して書き換え、使用回数の更新の完了をドライブ39へ報告する。ドライブ39は、使用回数の更新完了の報告を受け取ると、クリーニング実行中からアイドル状態に遷移し、バックアップサーバ41からの状態報告指示に対してアイドル状態を報告する(ステップC7)。バックアップサーバ41は、ドライブ39からのアイドル状態の報告を受け取ると、ライブラリ本体部31に、ドライブ39のクリーニングカートリッジ36をクリーニングスロット35へ戻す指示を出す(ステップC8)。
【0038】
ライブラリコントローラ38は、ドライブ39のクリーニングカートリッジ36のクリーニングスロット35への移動指示を受け取ると、ロボット制御回路53に、ドライブ39のクリーニングカートリッジ36をクリーニングスロット35へ戻す指示をする(ステップC9)。ロボット制御回路53は、クリーニングカートリッジ36をクリーニングスロット35へ戻す指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ情報制御回路54に、ドライブ39のクリーニングの終了確認を指示する(ステップC10)。クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、クリーニングの終了確認の指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55から使用回数情報を読み出し、クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56に、その使用回数を送付して使用回数の判定を指示する(ステッC11)。
【0039】
クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56は、クリーニングカートリッジ情報制御回路54からの使用回数と使用回数判定指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ使用回数読取制御回路52に、ドライブ39のクリーニングカートリッジ36の使用回数の読取りを指示する(ステップC12)。クリーニングカートリッジ使用回数読取制御回路52は、ドライブ39のクリーニングカートリッジ36の使用回数読取の指示を受け取ると、対ドライブ通信制御回路51に、クリーニングカートリッジ36の使用回数の読取要求の送信を指示する(ステップC13)。対ドライブ通信制御回路51は、クリーニングカートリッジ36の使用回数の読取要求を受け取り、対ライブラリ通信制御回路63に送信する(ステップC14)。
【0040】
対ライブラリ通信制御回路63は、クリーニングカートリッジ36の使用回数の読取要求を受信すると、クリーニング回数記録制御回路61にクリーニングカートリッジ36の使用回数の読取りを指示する(ステップC15)。クリーニング回数記録制御回路61は、ドライブ39に挿入されているクリーニングカートリッジ36の使用回数を読み取り、その値を報告する(ステップC16)。対ライブラリ通信制御回路63は、クリーニング回数記録制御回路61からクリーニングカートリッジ36の使用回数の報告を受け取ると、それを対ドライブ通信制御回路51に送信する(ステップC17)。対ドライブ通信制御回路51は、クリーニングカートリッジ36の使用回数の報告を受け取ると、クリーニングカートリッジ使用回数読取制御回路52に報告する(ステップC18)。クリーニングカートリッジ使用回数読取制御回路52は、クリーニングカートリッジ36の使用回数の報告を受け取ると、クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56に報告する(ステップC19)。クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56は、クリーニングカートリッジ情報制御回路54からクリーニングカートリッジ36の使用回数を受け取り、同使用回数が無効か否かを判定する(ステップC20,C21)。
【0041】
上記ステップC21で使用回数が無効でないとき(ステップC21,N)、図6に示すように、クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56は、クリーニングカートリッジ使用回数読取制御回路52から受け取ったクリーニングカートリッジ36の使用回数と、クリーニングカートリッジ情報制御回路54から受け取った使用回数とを比較する(ステップE1)。クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56は、上記使用回数を比較して一致した場合(ステップE2,Y)、クリーニングカートリッジ情報制御回路54に、上記使用回数が正常であることを示す判定結果を報告する(ステップE3)。
【0042】
クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、判定結果を受け取ると、ロボット制御回路53にクリーニングカートリッジ36の確認終了を報告する(ステップD3)。ロボット制御回路53は、クリーニングカートリッジ36の確認終了の報告を受け取ると、ロボット37をドライブ39に移動させてロボット37内にクリーニングカートリッジ36を取り込み(ステップD4)、同ロボット37をクリーニングスロット35に移動させて同ロボット37内のクリーニングカートリッジ36をクリーニングスロット35に戻し(挿入)(ステップD5)、ライブラリコントローラ38に移動終了を報告する(ステップD6)。ライブラリコントローラ38は、ロボット37の移動終了の報告を受け取ると、オペレータパネル40に対して、ドライブ39がクリーニング実行中である旨の表示を取り消させ、バックアップサーバ41に移動終了を報告する。バックアップサーバ41は、移動終了の報告を受け取ると、ライブラリ本体部31のドライブクリーニングジョブの終了を報告する(ステップD7)。
【0043】
一方、上記ステップE2で、クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56は、クリーニングカートリッジ36の使用回数を比較して一致しない場合(ステップE2,N)、クリーニングカートリッジ情報制御回路54に、上記使用回数が異常であることを示す判定結果を報告する(ステップE4)。クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、異常を示す判定結果を受け取ると、クリーニングカートリッジ情報格納メモリの使用可否情報を不可に書き換え(ステップE5)、オペレータパネル40に、クリーニングカートリッジ36が異常である旨を表示させ(ステップE6)、ロボット制御回路53にクリーニングカートリッジ36の確認終了を報告する(ステップD3)。以降、クリーニングカートリッジ36の使用回数が正常な場合と同様の処理が行われる。
【0044】
また、上記ステップC21で使用回数が無効のとき(ステップC21,Y)、クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56は、クリーニングカートリッジ情報制御回路54に、クリーニングカートリッジ使用回数読取制御回路52から報告された使用回数の上書きを要求する(ステップD1)。クリーニングカートリッジ情報制御回路54は、報告された使用回数をクリーニングカートリッジ情報格納メモリ55に記録(すなわち、使用回数;無効→xx回)する(ステップD2)。以降、ステップD3へ進む。
【0045】
以上のように、この第1の実施形態では、クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56により、第1の使用回数と第2の使用回数とが比較され、その比較結果が不一致を示すとき、同第1の使用回数の異常が判定されるようにしたので、クリーニングカートリッジ情報制御回路54及びペレータパネル40により、クリーニングカートリッジ36が異常である旨が報知され、また、クリーニングカートリッジ情報制御回路54により、クリーニングカートリッジ36の使用が禁止される。
【実施形態2】
【0046】
図7は、この発明の第2の実施形態であるテープライブラリ装置の要部を抽出したブロック図である。
この形態のテープライブラリ装置では、同図7に示すように、図2中のライブラリコントローラ38に代えて、新たな機能が付加されたライブラリコントローラ38Aが設けられている。ライブラリコントローラ38Aでは、図2中のクリーニングカートリッジ情報制御回路54に代えて、新たな機能が付加されたクリーニングカートリッジ情報制御回路54Aが設けられ、また、クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路57、及びクリーニングカートリッジ使用可能回数情報格納メモリ58が付加されている。
【0047】
クリーニングカートリッジ使用可能回数情報格納メモリ58は、クリーニングカートリッジ36の使用可能回数が記録されている。クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路57は、クリーニングカートリッジ使用可能回数情報格納メモリ58に記録されている上記使用可能回数とクリーニングカートリッジ情報格納メモリ55に記録されている第2の使用回数とを比較する。クリーニングカートリッジ情報制御回路54Aは、クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路57による比較結果に基づいて、第2の使用回数が使用可能回数に満たないときに使用可能残り回数を報知する一方、同第2の使用回数が同使用可能回数に達したときにクリーニングカートリッジ36の使用を禁止する。他は、図2と同様の構成である。
【0048】
このテープライブラリ装置では、クリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段(クリーニングカートリッジ使用可能回数情報格納メモリ58)により、クリーニングカートリッジ36の使用可能回数が記録される(クリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録処理)。使用可能回数管理手段(クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路57、クリーニングカートリッジ情報制御回路54A)により、クリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段(クリーニングカートリッジ使用可能回数情報格納メモリ58)に記録されている上記使用可能回数と第2の使用回数記録手段(クリーニングカートリッジ情報格納メモリ55)に記録されている第2の使用回数とが比較され、同第2の使用回数が同使用可能回数に満たないときに使用可能残り回数が報知される一方、同第2の使用回数が同使用可能回数に達したときにクリーニングカートリッジ36の使用が禁止される(使用可能回数管理処理)。
【0049】
すなわち、使用者が、クリーニングカートリッジ36が装填されたマガジン32をライブラリ本体部31に装填して、クリーニングカートリッジ情報制御回路54Aが初期化指示を受け取ったとき、同クリーニングカートリッジ情報制御回路54Aは、クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路57に初期化を指示する。クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路57は、初期化指示を受け取り、クリーニングカートリッジ使用可能回数情報格納メモリ58の使用可能回数を“0”に書き換える。そして、使用者がオペレータパネル40にクリーニングカートリッジ36の使用可能回数を入力したとき、クリーニングカートリッジ情報制御回路54Aは、入力されたクリーニングカートリッジ36の使用可能回数をクリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路57に送信して記録を指示する。クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路57は、使用可能回数の記録指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ使用可能回数情報格納メモリ58に記録して、使用可能回数の記録完了をクリーニングカートリッジ情報制御回路54Aに報告する。
【0050】
次に、使用者がバックアップサーバ41からライブラリ本体部31のドライブクリーニングジョブを起動し、クリーニングカートリッジ情報制御回路54Aがクリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56にクリーニングカートリッジ36の使用回数の判定を指示する。そして、クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路56から、使用回数が正常である旨の判定結果が報告された後、クリーニングカートリッジ情報制御回路54Aは、クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路57に正常と判定されたクリーニングカートリッジ36の使用回数を送信して使用可能残り回数の確認を指示する。クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路57は、使用可能残り回数の確認指示を受け取ると、クリーニングカートリッジ使用可能回数情報格納メモリ58からクリーニングカートリッジ36の使用可能回数を読み出し、クリーニングカートリッジ情報制御回路54Aから受け取った使用回数と比較して、使用回数が使用可能回数以上の場合はゼロを報告し、使用回数が使用可能回数未満の場合は使用可能な残り回数を報告する。
【0051】
クリーニングカートリッジ情報制御回路54Aは、使用可能残り回数の報告を受け取ると、回数がゼロ以外の場合は、オペレータパネル40に、その回数をクリーニングカートリッジ36の使用可能回数として表示させ、回数がゼロの場合は、クリーニングカートリッジ情報格納メモリ27の使用可否情報を「不可」に書き換えて、オペレータパネル40にクリーニングカートリッジ36の使用終了と表示させる。その他は、上記第1の実施形態と同様の処理が行われる。
【0052】
以上のように、この第2の実施形態では、ライブラリコントローラ38Aがクリーニングカートリッジ36の使用可能回数を管理することにより、ドライブ39が不具合などによってクリーニングカートリッジ36の使用限度回数の管理ができなくなった場合、クリーニングカートリッジ36が限度回数を超えて使用され、ドライブ39が損傷することを未然に防止することができる。また、オペレータパネル40にクリーニングカートリッジ36の使用可能残り回数を表示させることにより、使用者は、クリーニングカートリッジ36の交換時期を事前に認識することができる。
【0053】
以上、この発明の実施形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成は同実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても、この発明に含まれる。
【0054】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
【0055】
(付記1)磁気テープが格納されているデータカートリッジと、前記データカートリッジを複数格納するためのデータスロットと、記録再生ヘッドを有し、該記録再生ヘッドを介して前記磁気テープに対してデータの記録/再生を行う磁気テープドライブと、該磁気テープドライブの前記記録再生ヘッドに対して所定のクリーニング保守を行うためのクリーニングテープを格納すると共に、前記磁気テープドライブで前記クリーニング保守が行われた回数を第1の使用回数として記録するクリーニングカートリッジと、該クリーニングカートリッジを格納するためのクリーニングスロットと、前記磁気テープドライブと前記データスロットとの間で前記データカートリッジを搬送すると共に、前記磁気テープドライブと前記クリーニングスロットとの間で前記クリーニングカートリッジを搬送する搬送手段とを有するテープライブラリ装置であって、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取り、該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定するクリーニングカートリッジ使用回数管理手段が設けられているテープライブラリ装置。
【0056】
(付記2)前記クリーニングスロットが1つ又は複数設けられ、前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、前記各クリーニングスロット毎に、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取り、該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定する構成とされている付記1記載のテープライブラリ装置。
【0057】
(付記3)前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、前記各クリーニングスロット毎に、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録する第2の使用回数記録手段と、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取る第1の使用回数読取り手段と、該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定する使用回数比較判定手段とを有する付記2記載のテープライブラリ装置。
【0058】
(付記4)前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、前記比較結果が不一致を示すとき、前記クリーニングカートリッジが異常である旨を報知する異常報知手段が設けられている付記2又は3記載のテープライブラリ装置。
【0059】
(付記5)前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、前記比較結果が不一致を示すとき、前記クリーニングカートリッジの使用を禁止するクリーニングカートリッジ使用禁止手段が設けられている付記2、3又は4記載のテープライブラリ装置。
【0060】
(付記6)前記クリーニングカートリッジの使用可能回数を記録するクリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段と、前記クリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段に記録されている前記使用可能回数と前記第2の使用回数記録手段に記録されている前記第2の使用回数とを比較し、該第2の使用回数が前記使用可能回数に満たないときに使用可能残り回数を報知する一方、第2の使用回数が前記使用可能回数に達したときに前記クリーニングカートリッジの使用を禁止する使用可能回数管理手段とが設けられている付記2、3、4又は5記載のテープライブラリ装置。
【0061】
(付記7)磁気テープが格納されているデータカートリッジと、前記データカートリッジを複数格納するためのデータスロットと、記録再生ヘッドを有し、該記録再生ヘッドを介して前記磁気テープに対してデータの記録/再生を行う磁気テープドライブと、該磁気テープドライブの前記記録再生ヘッドに対して所定のクリーニング保守を行うためのクリーニングテープを格納すると共に、前記磁気テープドライブで前記クリーニング保守が行われた回数を第1の使用回数として記録するクリーニングカートリッジと、該クリーニングカートリッジを格納するためのクリーニングスロットと、前記磁気テープドライブと前記データスロットとの間で前記データカートリッジを搬送すると共に、前記磁気テープドライブと前記クリーニングスロットとの間で前記クリーニングカートリッジを搬送する搬送手段とを有するテープライブラリ装置に用いられるクリーニングカートリッジ使用回数管理方法であって、クリーニングカートリッジ使用回数管理手段が、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取り、該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定するクリーニングカートリッジ使用回数管理方法。
【0062】
(付記8)前記クリーニングスロットが1つ又は複数設けられ、前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段が、前記各クリーニングスロット毎に、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取り、該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定する付記7記載のクリーニングカートリッジ使用回数管理方法。
【0063】
(付記9)前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、第2の使用回数記録手段と、第1の使用回数読取り手段と、使用回数比較判定手段とを有し、前記第2の使用回数記録手段が、前記各クリーニングスロット毎に、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録する第2の使用回数記録処理と、前記第1の使用回数読取り手段が、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取る第1の使用回数読取り処理と、前記使用回数比較判定手段が、前記第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定する使用回数比較判定処理とを行う付記8記載のクリーニングカートリッジ使用回数管理方法。
【0064】
(付記10)前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、異常報知手段を有し、前記比較結果が不一致を示すとき、前記異常報知手段が、前記クリーニングカートリッジが異常である旨を報知する付記8又は9記載のクリーニングカートリッジ使用回数管理方法。
【0065】
(付記11)前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、クリーニングカートリッジ使用禁止手段を有し、前記比較結果が不一致を示すとき、前記クリーニングカートリッジ使用禁止手段が、前記クリーニングカートリッジの使用を禁止する付記8、9又は10記載のクリーニングカートリッジ使用回数管理方法。
【0066】
(付記12)クリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段が、前記クリーニングカートリッジの使用可能回数を記録するクリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録処理と、使用可能回数管理手段が、前記クリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段に記録されている前記使用可能回数と前記第2の使用回数記録手段に記録されている前記第2の使用回数とを比較し、該第2の使用回数が前記使用可能回数に満たないときに使用可能残り回数を報知する一方、第2の使用回数が前記使用可能回数に達したときに前記クリーニングカートリッジの使用を禁止する使用可能回数管理処理とを行う付記8、9、10又は11記載のクリーニングカートリッジ使用回数管理方法。
【0067】
(付記13)コンピュータを、付記1乃至6のいずれか一に記載のクリーニングカートリッジ使用回数管理手段として機能させる使用回数管理プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0068】
この発明は、磁気テープドライブ及び同ドライブに対してクリーニングを行うためのクリーニングテープが格納されたクリーニングカートリッジが設けられているテープライブラリ装置全般に適用できる。また、たとえば磁気ディスクなどに対して記録又は再生を行うドライブに対してクリーニングを行うためのクリーニングディスクが設けられているライブラリ装置に対して適用しても、この発明に準じた作用、効果が得られる。
【符号の説明】
【0069】
30 テープライブラリ装置
31 ライブラリ本体部(テープライブラリ装置の一部)
33 データスロット
34 データカートリッジ
35 クリーニングスロット
36 クリーニングカートリッジ
37 ロボット(搬送手段)
38,38A ライブラリコントローラ(クリーニングカートリッジ使用回数管理手段)
39 ドライブ(磁気テープドライブ)
40 オペレータパネル(異常報知手段の一部)
52 使用回数読取制御回路(第1の使用回数読取り手段)
54 クリーニングカートリッジ情報制御回路(異常報知手段の一部、クリーニングカートリッジ使用禁止手段)
54A クリーニングカートリッジ情報制御回路(使用可能回数管理手段の一部)
55 クリーニングカートリッジ情報格納メモリ(第2の使用回数記録手段)
56 クリーニングカートリッジ使用回数判定制御回路(使用回数比較判定手段)
57 クリーニングカートリッジ使用可能回数情報制御回路(使用可能回数管理手段の一部)
58 クリーニングカートリッジ使用可能回数情報格納メモリ(クリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段)



【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気テープが格納されているデータカートリッジと、
前記データカートリッジを複数格納するためのデータスロットと、
記録再生ヘッドを有し、該記録再生ヘッドを介して前記磁気テープに対してデータの記録/再生を行う磁気テープドライブと、
該磁気テープドライブの前記記録再生ヘッドに対して所定のクリーニング保守を行うためのクリーニングテープを格納すると共に、前記磁気テープドライブで前記クリーニング保守が行われた回数を第1の使用回数として記録するクリーニングカートリッジと、
該クリーニングカートリッジを格納するためのクリーニングスロットと、
前記磁気テープドライブと前記データスロットとの間で前記データカートリッジを搬送すると共に、前記磁気テープドライブと前記クリーニングスロットとの間で前記クリーニングカートリッジを搬送する搬送手段とを有するテープライブラリ装置であって、
前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取り、該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定するクリーニングカートリッジ使用回数管理手段が設けられていることを特徴とするテープライブラリ装置。
【請求項2】
前記クリーニングスロットが1つ又は複数設けられ、
前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、
前記各クリーニングスロット毎に、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取り、
該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定する構成とされていることを特徴とする請求項1記載のテープライブラリ装置。
【請求項3】
前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、
前記各クリーニングスロット毎に、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録する第2の使用回数記録手段と、
前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取る第1の使用回数読取り手段と、
該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定する使用回数比較判定手段とを有することを特徴とする請求項2記載のテープライブラリ装置。
【請求項4】
前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、
前記比較結果が不一致を示すとき、前記クリーニングカートリッジが異常である旨を報知する異常報知手段が設けられていることを特徴とする請求項2又は3記載のテープライブラリ装置。
【請求項5】
前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、
前記比較結果が不一致を示すとき、前記クリーニングカートリッジの使用を禁止するクリーニングカートリッジ使用禁止手段が設けられていることを特徴とする請求項2、3又は4記載のテープライブラリ装置。
【請求項6】
前記クリーニングカートリッジの使用可能回数を記録するクリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段と、
前記クリーニングカートリッジ使用可能回数情報記録手段に記録されている前記使用可能回数と前記第2の使用回数記録手段に記録されている前記第2の使用回数とを比較し、該第2の使用回数が前記使用可能回数に満たないときに使用可能残り回数を報知する一方、第2の使用回数が前記使用可能回数に達したときに前記クリーニングカートリッジの使用を禁止する使用可能回数管理手段とが設けられていることを特徴とする請求項2、3、4又は5記載のテープライブラリ装置。
【請求項7】
磁気テープが格納されているデータカートリッジと、
前記データカートリッジを複数格納するためのデータスロットと、
記録再生ヘッドを有し、該記録再生ヘッドを介して前記磁気テープに対してデータの記録/再生を行う磁気テープドライブと、
該磁気テープドライブの前記記録再生ヘッドに対して所定のクリーニング保守を行うためのクリーニングテープを格納すると共に、前記磁気テープドライブで前記クリーニング保守が行われた回数を第1の使用回数として記録するクリーニングカートリッジと、
該クリーニングカートリッジを格納するためのクリーニングスロットと、
前記磁気テープドライブと前記データスロットとの間で前記データカートリッジを搬送すると共に、前記磁気テープドライブと前記クリーニングスロットとの間で前記クリーニングカートリッジを搬送する搬送手段とを有するテープライブラリ装置に用いられるクリーニングカートリッジ使用回数管理方法であって、
クリーニングカートリッジ使用回数管理手段が、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取り、該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定することを特徴とするクリーニングカートリッジ使用回数管理方法。
【請求項8】
前記クリーニングスロットが1つ又は複数設けられ、
前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段が、前記各クリーニングスロット毎に、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録すると共に、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取り、
該第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定することを特徴とする請求項7記載のクリーニングカートリッジ使用回数管理方法。
【請求項9】
前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、
第2の使用回数記録手段と、第1の使用回数読取り手段と、使用回数比較判定手段とを有し、
前記第2の使用回数記録手段が、前記各クリーニングスロット毎に、前記クリーニングカートリッジが前記搬送手段により前記磁気テープドライブへ搬送された回数を第2の使用回数として記録する第2の使用回数記録処理と、
前記第1の使用回数読取り手段が、前記磁気テープドライブに装着された前記クリーニングカートリッジから前記第1の使用回数を読み取る第1の使用回数読取り処理と、
前記使用回数比較判定手段が、前記第1の使用回数と前記第2の使用回数とを比較し、その比較結果が不一致を示すとき、前記第1の使用回数の異常を判定する使用回数比較判定処理とを行うことを特徴とする請求項8記載のクリーニングカートリッジ使用回数管理方法。
【請求項10】
前記クリーニングカートリッジ使用回数管理手段は、異常報知手段を有し、
前記比較結果が不一致を示すとき、前記異常報知手段が、前記クリーニングカートリッジが異常である旨を報知することを特徴とする請求項8又は9記載のクリーニングカートリッジ使用回数管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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