説明

ディスクチャッキング機構及びディスクドライブ装置

【課題】 スピンドルモーターの安定した駆動力の確保によるスピンドルモーターのイナーシャの一定化等を図る。
【解決手段】 シート状ディスク記録媒体300又は円板状ディスク記録媒体400が装着されてスピンドルモーター4の駆動力によって回転されるディスクテーブル5と、ディスク記録媒体の一方の面に対向する吸着面を有するスタビライザー6と、スタビライザーに結合される結合位置とスタビライザーから離脱される離脱位置との間で移動可能とされたチャッキングキャップ7と、ディスクテーブルに保持されたマグネット20と、チャッキングキャップに保持されディスクテーブルがチャッキングキャップに近付く方向へ移動されたときにマグネットに吸着される磁性体32とを設け、ディスクテーブルにシート状ディスク記録媒体が装着されたときにチャッキングキャップが結合位置に保持され、ディスクテーブルに円板状ディスク記録媒体が装着されたときにチャッキングキャップが離脱位置に保持されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスクチャッキング機構及びディスクドライブ装置についての技術分野に関する。詳しくは、ディスクテーブルに装着されるディスク記録媒体の厚みに応じてスタビライザーに対してチャッキングキャップを着脱してスピンドルモーターの安定した駆動力の確保によるスピンドルモーターのイナーシャの一定化等を図る技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスクドライブ装置には、ディスク記録媒体として厚みの薄いシート状ディスク記録媒体が用いられ、該シート状ディスク記録媒体に対する情報信号の記録や再生を行うことが可能とされたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなシート状ディスク記録媒体に対する情報信号の記録や再生を行うディスクドライブ装置には、シート状ディスク記録媒体の回転時における面ぶれの発生を防止するために、スタビライザー(浮上安定円板)が設けられている。
【0004】
スタビライザーはシート状ディスク記録媒体と略同じ大きさの略円板状に形成され、内周部に負圧を発生するための複数の空気孔を有し、一方の面が吸着面とされている。
【0005】
シート状ディスク記録媒体に対する情報信号の記録時及び再生時には、ディスクテーブルに装着されたシート状ディスク記録媒体がチャッキングキャップとディスクテーブルによって挟持されてチャッキングされる。
【0006】
このようにシート状ディスク記録媒体がチャッキングされた状態において、チャッキングキャップに取り付けられたスタビライザーは吸着面がシート状ディスク記録媒体に近接した状態で回転される。ディスクテーブルの回転に伴ってチャッキングキャップとスタビライザーとシート状ディスク記録媒体が回転されると、回転によってスタビライザーの空気孔に空気が流入し吸着面とシート状ディスク記録媒体の間に内周側から外周側へ向かう空気の流れによる負圧が発生する。シート状ディスク記録媒体は発生した負圧によってスタビライザー側に僅かな隙間を介して吸着された状態とされ、面ぶれを生じることなくスタビライザーとともに回転される。
【0007】
【特許文献1】特開2008−159118号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記のようなディスクドライブ装置においては、シート状ディスク記録媒体の他に、現在一般的に使用されている厚みが約1.2mmとされたCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc) 、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc)等の円板状ディスク記録媒体の使用を可能とし、シート状ディスク記録媒体と円板状ディスク記録媒体の互換性を有することが望まれる。円板状ディスク記録媒体はシート状ディスク記録媒体に対して厚みが厚いため、その重量もシート状ディスク記録媒体に比して大きい。
【0009】
ところが、このような互換性を有するディスクドライブ装置において円板状ディスク記録媒体に対する情報信号の記録や再生を行うときにディスクテーブルの回転に伴ってスタビライザーが回転してしまうと、シート状ディスク記録媒体に対して重量の大きな円板状ディスク記録媒体に加えてスタビライザーの重量がスピンドルモーターに付加として付与され、その分、スピンドルモーターに対する負荷が大きくなりイナーシャが増大してしまう。
【0010】
スピンドルモーターに対する負荷が大きくなると、円板状ディスク記録媒体の回転時において振動が発生したり、高速回転に支障を来たすことになる。
【0011】
また、シート状ディスク記録媒体に対する情報信号の記録再生時と円板状ディスク記録媒体に対する情報信号の記録再生時とにおいてスピンドルモーターに対する負荷が異なってしまうと、シート状ディスク記録媒体と円板状ディスク記録媒体に対するサーボ制御において、サーボ定数の設定値を変更する等の各別の制御を行う必要が生じ、設計が煩雑となってしまう。
【0012】
そこで、本発明ディスクチャッキング機構及びディスクドライブ装置は、上記した問題点を克服し、チャッキングされたディスク記録媒体によらずに、スピンドルモーターの安定した駆動力の確保によるスピンドルモーターのイナーシャの一定化等を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
ディスクチャッキング機構は、上記した課題を解決するために、駆動源として設けられたスピンドルモーターと、前記スピンドルモーターのモーター軸に固定されシート状ディスク記録媒体又は該シート状ディスク記録媒体より厚みが厚い円板状ディスク記録媒体が装着されて前記スピンドルモーターの駆動力によって回転されると共に前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ前記スピンドルモーターと一体になって移動されるディスクテーブルと、前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体の一方の面に対向する吸着面を有し前記ディスクテーブルの回転に伴って回転可能とされたスタビライザーと、前記スタビライザーに結合されて前記スタビライザー及び前記ディスクテーブルと一体となって回転される結合位置と前記スタビライザーから離脱され前記ディスクテーブルと一体になって回転される離脱位置との間で前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ移動可能とされたチャッキングキャップと、前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの一方に保持されたマグネットと、前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの他方に保持され前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されたときに前記マグネットに吸着される磁性体とを備え、前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されて前記チャッキングキャップと前記ディスクテーブルによって前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体が挟持されて保持され、前記ディスクテーブルに前記シート状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記結合位置に保持され、前記ディスクテーブルに前記円板状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記離脱位置に保持されるようにしたものである。
【0014】
従って、チャッキング機構にあっては、シート状ディスク記録媒体がチャッキングされたときにはスタビライザーがシート状ディスク記録媒体と一体になって回転され、円板状ディスク記録媒体がチャッキングされたときにはスタビライザーが回転されることなく円板状ディスク記録媒体が回転される。
【0015】
上記したディスクチャッキング機構においては、前記中心軸方向へ移動可能とされ前記チャッキングキャップを前記結合位置から前記離脱位置へ向けて押圧する押圧ピンを設けることが望ましい。
【0016】
チャッキングキャップを結合位置から離脱位置へ向けて押圧する押圧ピンを設けることにより、押圧ピンによる押圧によってチャッキングキャップが結合位置から離脱位置へ向けて移動されてスタビライザーから離脱される。
【0017】
上記したディスクチャッキング機構においては、前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体が前記中心軸方向において第1の保持位置と該第1の保持位置より前記ディスクテーブルに近付く第2の保持位置との間で移動可能とされ、前記ディスクテーブルに前記シート状ディスク記録媒体が装着されたときに前記マグネット又は前記磁性体が前記第1の保持位置に保持され、前記ディスクテーブルに前記円板状ディスク記録媒体が装着されたときに前記マグネット又は前記磁性体が前記第2の保持位置に保持されるようにすることが望ましい。
【0018】
ディスクテーブルにシート状ディスク記録媒体が装着されたときに磁性体又はマグネットが第1の保持位置に保持され、ディスクテーブルに円板状ディスク記録媒体が装着されたときに磁性体又はマグネットが前記第2の保持位置に保持されるようにすることにより、シート状ディスク記録媒体に対するチャッキングと円板状ディスク記録媒体に対するチャッキングとを同一の保持力によって行うことが可能になる。
【0019】
上記したディスクチャッキング機構においては、前記中心軸方向へ移動可能とされ前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体を前記第1の保持位置から前記第2の保持位置へ向けて押圧する押圧ピンを設けることが望ましい。
【0020】
磁性体又はマグネットを第1の保持位置から第2の保持位置へ向けて押圧する押圧ピンを設けることにより、押圧ピンによる押圧によって磁性体又はマグネットが第1の保持位置から第2の保持位置へ移動されて保持される。
【0021】
上記したディスクチャッキング機構においては、前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体の前記第1の保持位置から前記第2の保持位置への移動と前記チャッキングキャップの前記結合位置から前記離脱位置への移動とが連続して行われるようにすることが望ましい。
【0022】
磁性体又はマグネットの第1の保持位置から第2の保持位置への移動とチャッキングキャップの結合位置から離脱位置への移動とが連続して行われるようにすることにより、動作時間が短縮化される。
【0023】
上記したディスクチャッキング機構においては、前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体が前記ディスクテーブルに押圧されて前記チャッキングキャップが前記離脱位置から前記結合位置に移動されるようにすることが望ましい。
【0024】
磁性体又はマグネットがディスクテーブルに押圧されてチャッキングキャップが離脱位置から結合位置に移動されるようにすることにより、チャッキングキャップをスタビライザーに結合するための専用の機構を必要としない。
【0025】
上記したディスクチャッキング機構においては、前記ディスク記録媒体の前記ディスクテーブルからの装着が解除された状態において、前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに接近する方向へ移動したときに前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体が前記ディスクテーブルに押圧されて前記第2の保持位置から前記第1の保持位置に移動されるようにすることが望ましい。
【0026】
磁性体又はマグネットがディスクテーブルに押圧されて第2の保持位置から第1の保持位置に移動されるようにすることにより、磁性体又はマグネットを第2の保持位置から第1の保持位置に移動するための専用の機構を必要としない。
【0027】
上記したディスクチャッキング機構においては、前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体の前記第2の保持位置から前記第1の保持位置への移動と前記チャッキングキャップの前記離脱位置から前記結合位置への移動とが連続して行われるようにすることが望ましい。
【0028】
マグネット又は磁性体の第2の保持位置から第1の保持位置への移動とチャッキングキャップの離脱位置から結合位置への移動とが連続して行われるようにすることにより、動作時間が短縮化される。
【0029】
ディスクドライブ装置は、上記した課題を解決するために、シート状ディスク記録媒体と該シート状ディスク記録媒体より厚みが厚い円板状ディスク記録媒体とを選択的に搬送するディスク搬送機構と、ディスク搬送機構によって搬送されたシート状ディスク記録媒体又は円板状ディスク記録媒体をチャッキングするディスクチャッキング機構とを備え、駆動源として設けられたスピンドルモーターと、前記スピンドルモーターのモーター軸に固定されシート状ディスク記録媒体又は該シート状ディスク記録媒体より厚みが厚い円板状ディスク記録媒体が装着されて前記スピンドルモーターの駆動力によって回転されると共に前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ前記スピンドルモーターと一体になって移動されるディスクテーブルと、前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体の一方の面に対向する吸着面を有し前記ディスクテーブルの回転に伴って回転可能とされたスタビライザーと、前記スタビライザーに結合されて前記スタビライザー及び前記ディスクテーブルと一体となって回転される結合位置と前記スタビライザーから離脱され前記ディスクテーブルと一体になって回転される離脱位置との間で前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ移動可能とされたチャッキングキャップと、前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの一方に保持されたマグネットと、前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの他方に保持され前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されたときに前記マグネットに吸着される磁性体とを備え、前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されて前記チャッキングキャップと前記ディスクテーブルによって前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体が挟持されて保持され、前記ディスクテーブルに前記シート状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記結合位置に保持され、前記ディスクテーブルに前記円板状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記離脱位置に保持されるようにしたものである。
【0030】
従って、ディスクドライブ装置にあっては、シート状ディスク記録媒体がチャッキングされたときにはスタビライザーがシート状ディスク記録媒体と一体になって回転され、円板状ディスク記録媒体がチャッキングされたときにはスタビライザーが回転されることなく円板状ディスク記録媒体が回転される。
【発明の効果】
【0031】
本発明ディスクチャッキング機構は、駆動源として設けられたスピンドルモーターと、前記スピンドルモーターのモーター軸に固定されシート状ディスク記録媒体又は該シート状ディスク記録媒体より厚みが厚い円板状ディスク記録媒体が装着されて前記スピンドルモーターの駆動力によって回転されると共に前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ前記スピンドルモーターと一体になって移動されるディスクテーブルと、前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体の一方の面に対向する吸着面を有し前記ディスクテーブルの回転に伴って回転可能とされたスタビライザーと、前記スタビライザーに結合されて前記スタビライザー及び前記ディスクテーブルと一体となって回転される結合位置と前記スタビライザーから離脱され前記ディスクテーブルと一体になって回転される離脱位置との間で前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ移動可能とされたチャッキングキャップと、前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの一方に保持されたマグネットと、前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの他方に保持され前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されたときに前記マグネットに吸着される磁性体とを備え、前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されて前記チャッキングキャップと前記ディスクテーブルによって前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体が挟持されて保持され、前記ディスクテーブルに前記シート状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記結合位置に保持され、前記ディスクテーブルに前記円板状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記離脱位置に保持されるようにしている。
【0032】
従って、円板状ディスク記録媒体の回転時にはスタビライザーが回転されず、円板状ディスク記録媒体の回転時におけるスピンドルモーターに対する負荷が大きくならずイナーシャの増大を回避することができ、チャッキングされたディスク記録媒体によらずに、スピンドルモーターの安定した駆動力の確保によるスピンドルモーターのイナーシャの一定化を図ることができる。
【0033】
請求項2に記載した発明にあっては、前記中心軸方向へ移動可能とされ前記チャッキングキャップを前記結合位置から前記離脱位置へ向けて押圧する押圧ピンを設けている。
【0034】
従って、機構の簡素化を図ることができる。
【0035】
請求項3に記載した発明にあっては、前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体が前記中心軸方向において第1の保持位置と該第1の保持位置より前記ディスクテーブルに近付く第2の保持位置との間で移動可能とされ、前記ディスクテーブルに前記シート状ディスク記録媒体が装着されたときに前記マグネット又は前記磁性体が前記第1の保持位置に保持され、前記ディスクテーブルに前記円板状ディスク記録媒体が装着されたときに前記マグネット又は前記磁性体が前記第2の保持位置に保持されるようにしている。
【0036】
従って、ディスクテーブルとチャッキングキャップによるシート状ディスク記録媒体に対するチャッキングと円板状ディスク記録媒体に対するチャッキングとを同一の保持力によって行うことが可能になり、シート状ディスク記録媒体と円板状ディスク記録媒体のチャッキングを適正に行うことができる。
【0037】
請求項4に記載した発明にあっては、前記中心軸方向へ移動可能とされ前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体を前記第1の保持位置から前記第2の保持位置へ向けて押圧する押圧ピンを設けている。
【0038】
従って、機構の簡素化を図ることができる。
【0039】
請求項5に記載した発明にあっては、前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体の前記第1の保持位置から前記第2の保持位置への移動と前記チャッキングキャップの前記結合位置から前記離脱位置への移動とが連続して行われるようにしている。
【0040】
従って、動作の迅速化及び機構の簡素化を図ることができる。
【0041】
請求項6に記載した発明にあっては、前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体が前記ディスクテーブルに押圧されて前記チャッキングキャップが前記離脱位置から前記結合位置に移動されるようにしている。
【0042】
従って、チャッキングキャップをスタビライザーに結合するための専用の機構を必要とせず、機構の簡素化を図ることができる。
【0043】
請求項7に記載した発明にあっては、前記ディスク記録媒体の前記ディスクテーブルからの装着が解除された状態において、前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに接近する方向へ移動したときに前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体が前記ディスクテーブルに押圧されて前記第2の保持位置から前記第1の保持位置に移動されるようにしている。
【0044】
従って、磁性体又はマグネットを第2の保持位置から第1の保持位置に移動するための専用の機構を必要とせず、機構の簡素化を図ることができる。
【0045】
請求項8に記載した発明にあっては、前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体の前記第2の保持位置から前記第1の保持位置への移動と前記チャッキングキャップの前記離脱位置から前記結合位置への移動とが連続して行われるようにしている。
【0046】
従って、動作の迅速化及び機構の簡素化を図ることができる。
【0047】
本発明ディスクドライブ装置は、シート状ディスク記録媒体と該シート状ディスク記録媒体より厚みが厚い円板状ディスク記録媒体とを選択的に搬送するディスク搬送機構と、ディスク搬送機構によって搬送されたシート状ディスク記録媒体又は円板状ディスク記録媒体をチャッキングするディスクチャッキング機構とを備え、前記ディスクチャッキング機構は、駆動源として設けられたスピンドルモーターと、前記スピンドルモーターのモーター軸に固定されシート状ディスク記録媒体又は該シート状ディスク記録媒体より厚みが厚い円板状ディスク記録媒体が装着されて前記スピンドルモーターの駆動力によって回転されると共に前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ前記スピンドルモーターと一体になって移動されるディスクテーブルと、前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体の一方の面に対向する吸着面を有し前記ディスクテーブルの回転に伴って回転可能とされたスタビライザーと、前記スタビライザーに結合されて前記スタビライザー及び前記ディスクテーブルと一体となって回転される結合位置と前記スタビライザーから離脱され前記ディスクテーブルと一体になって回転される離脱位置との間で前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ移動可能とされたチャッキングキャップと、前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの一方に保持されたマグネットと、前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの他方に保持され前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されたときに前記マグネットに吸着される磁性体とを備え、前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されて前記チャッキングキャップと前記ディスクテーブルによって前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体が挟持されて保持され、前記ディスクテーブルに前記シート状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記結合位置に保持され、前記ディスクテーブルに前記円板状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記離脱位置に保持されるようにしている。
【0048】
従って、円板状ディスク記録媒体の回転時にはスタビライザーが回転されず、円板状ディスク記録媒体の回転時におけるスピンドルモーターに対する負荷が大きくならずイナーシャの増大を回避することができ、チャッキングされたディスク記録媒体によらずに、スピンドルモーターの安定した駆動力の確保によるスピンドルモーターのイナーシャの一定化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に従って説明する。
【0050】
以下に示す最良の形態は、本発明ディスクドライブ装置をディスクカートリッジに収納された複数のディスク記録媒体から所望のディスク記録媒体を選択して取り出し情報信号の記録や再生を行うことが可能なディスクチェンジャーに適用したものである。また、以下に示す最良の形態は、本発明ディスクチャッキング機構を上記したディスクチェンジャーに設けられたディスクチャッキング機構に適用したものである。
【0051】
尚、本発明ディスクドライブ装置及びディスクチャッキング機構の適用範囲は、ディスクチェンジャー及びこれに設けられたディスクチャッキング機構に限られることはなく、一枚のディスク記録媒体を挿入して情報信号の記録や再生を行うディスクドライブ装置及びこれに備えられたディスクチャッキング機構等の各種のディスクドライブ装置及びこれに備えられたディスクチャッキング機構に適用することができる。
【0052】
以下の説明においては、説明の便宜上、ディスクカートリッジをディスクドライブ装置に対して挿入する方向を後方とし、ディスクカートリッジをディスクドライブ装置から排出する方向を前方とする。
【0053】
尚、以下に示す上下前後左右の方向は、説明の便宜上示すものであり、本発明はこれらの方向に限定して適用されることはない。
【0054】
<ディスクドライブ装置の概略構成>
ディスクドライブ装置1は、図1に示すように、外筐2の内部に所要の各部が配置されて成る。外筐2は、例えば、前後方向に長い直方体状に形成されている。
【0055】
外筐2には第1のディスクカートリッジ100又は第2のディスクカートリッジ200が装着される前方に開口されたカートリッジ装着部2aが形成されている。カートリッジ装着部2aにはセンサー等を有する図示しない読取部が設けられている。
【0056】
第1のディスクカートリッジ100には複数のシート状ディスク記録媒体300、300、・・・が収納可能とされ、第2のディスクカートリッジ200には複数の円板状ディスク記録媒体400、400、・・・が収納可能とされている。
【0057】
外筐2にはカートリッジ装着部2aの開口を開閉するシャッター3が回動自在に支持されている。
【0058】
外筐2の前面には複数の操作部2b、2b、・・・と表示部2c、2cが設けられている。操作部2b、2b、・・・としては、例えば、再生釦、記録釦、停止釦、ディスクチェンジ釦、イジェクト釦、電源釦等が設けられている。表示部2c、2cには、例えば、再生や記録が行われるディスク記録媒体の種類や第1のディスクカートリッジ100又は第2のディスクカートリッジ200に対するシート状ディスク記録媒体300又は円板状ディスク記録媒体400の収納位置等が表示される。
【0059】
第1のディスクカートリッジ100と第2のディスクカートリッジ200には、それぞれ図示しない認識部が設けられている。認識部としては、例えば、認識用の穴、認識用の切欠、バーコード、RFID(Radio Frequency Identification)等が用いられている。
【0060】
第1のディスクカートリッジ100又は第2のディスクカートリッジ200がカートリッジ装着部2aに挿入されて装着されると、読取部によって第1のディスクカートリッジ100又は第2のディスクカートリッジ200の認識部の情報が読み取られる。
【0061】
読取部によって読み取られた認識部の情報に基づいて、第1のディスクカートリッジ100又は第2のディスクカートリッジ200の何れがカートリッジ装着部2aに装着されたかが表示される。
【0062】
外筐2の内部における前端側にはカートリッジ装着部2aの下方にカートリッジ昇降機構500が配置されている。カートリッジ装着部2aに装着された第1のディスクカートリッジ100と第2のディスクカートリッジ200はカートリッジ昇降機構500によって上下方向へ移動される。
【0063】
第1のディスクカートリッジ100又は第2のディスクカートリッジ200がカートリッジ昇降機構500によって上下方向へ移動されることにより、収納されている何れかのシート状ディスク記録媒体300又は円板状ディスク記録媒体400が取出位置に移動される。
【0064】
外筐2の内部における後端側にはディスクチャッキング機構600が配置されている。
【0065】
外筐2の内部にはカートリッジ昇降機構500の後側にディスク搬送機構700が配置されている。
【0066】
ディスクドライブ装置1において、カートリッジ昇降機構500によって上下方向へ移動された第1のディスクカートリッジ100又は第2のディスクカートリッジ200から上記した取出位置に移動されたシート状ディスク記録媒体300又は円板状ディスク記録媒体400がディスク搬送機構700によって取り出される。ディスク搬送機構700によって取り出されたシート状ディスク記録媒体300又は円板状ディスク記録媒体400は、ディスク搬送機構700によって後方へ搬送されてディスクチャッキング機構600によってチャッキングされる。
【0067】
情報信号の記録又は再生が終了したシート状ディスク記録媒体300又は円板状ディスク記録媒体400は、ディスク搬送機構700によって保持されて前方へ搬送され、再び、第1のディスクカートリッジ100又は第2のディスクカートリッジ200に収納される。
【0068】
<ディスクカートリッジの構成>
第1のディスクカートリッジ100は、後方に開口された収納ケース101に所要の各部が配置されて成る(図2参照)。第1のディスクカートリッジ100には、厚みが、例えば、0.2mm乃至0.4mm程度のシート状ディスク記録媒体300、300、・・・が収納される。
【0069】
収納ケース101は側面部102、102と天面部103と底面部104とを有し、前面部が蓋部105として設けられ回動可能とされている。蓋部105を回動して開放することにより、シート状ディスク記録媒体300、300、・・・の収納ケース101に対する収納及び取出を行うことができる。
【0070】
収納ケース101の側面部102、102には、それぞれ内面側に開口された保持溝102a、102a、・・・が上下に等間隔に離隔して形成されている。保持溝102a、102a、・・・のピッチP1は、例えば、0.7mmとされ、保持溝102a、102a、・・・は側面部102、102に、例えば、九つずつが形成されている。
【0071】
保持溝102a、102a、・・・は、例えば、最も下側に位置する番地が0番地とされ、上方へ向けて1番地、2番地、・・・とされ、最も上側に位置する番地が8番地とされている。左側の側面部102と右側の側面部102に形成された同一の番地の保持溝102a、102a、・・・は、それぞれ同一の高さに形成されている。
【0072】
第2のディスクカートリッジ200は、後方に開口された収納ケース201に所要の各部が配置されて成る(図3参照)。第2のディスクカートリッジ200には、厚みが約1.2mmの円板状ディスク記録媒体400、400、・・・が収納される。
【0073】
収納ケース201は側面部202、202と天面部203と底面部204とを有し、前面部が開閉蓋205として設けられ回動可能とされている。開閉蓋205を回動して開放することにより、円板状ディスク記録媒体400、400、・・・の収納ケース201に対する収納及び取出を行うことができる。
【0074】
収納ケース201の側面部202、202には、それぞれ内面側に開口された保持溝202a、202a、・・・が上下に等間隔に離隔して形成されている。保持溝202a、202a、・・・のピッチP2は、例えば、2.1mmとされ、保持溝202a、202a、・・・は側面部202、202に、例えば、三つずつが形成されている。
【0075】
保持溝202a、202a、・・・は、例えば、最も下側に位置する番地が0番地とされ、その上側に位置する番地が2番地とされ、最も上側に位置する番地が3番地とされている。左側の側面部202と右側の側面部202に形成された同一の番地の保持溝202a、202a、・・・は、それぞれ同一の高さに形成されている。
【0076】
シート状ディスク記録媒体300、300、・・・はそれぞれディスクトレイ301、301、・・・に装着されて装填され保護シート302、302、・・・に覆われた状態で第1のディスクカートリッジ100に収納される(図2参照)。
【0077】
ディスクトレイ301は厚みが第1のディスクカートリッジ100に形成された保持溝102aの上下方向における幅より小さくされている。シート状ディスク記録媒体300とディスクトレイ301と保護シート302の合計した厚みは、保持溝102a、102a、・・・のピッチP1より小さくされている。
【0078】
シート状ディスク記録媒体300はディスクトレイ301の左右両側部がそれぞれ保持溝102a、102aに挿入されて保持されることにより第1のディスクカートリッジ100に収納される。
【0079】
円板状ディスク記録媒体400、400、・・・はそれぞれディスクトレイ401、401、・・・に装着されて装填され第2のディスクカートリッジ200に収納される(図3参照)。
【0080】
ディスクトレイ401は厚みが第2のディスクカートリッジ200に形成された保持溝202aの上下方向における幅より小さくされている。円板状ディスク記録媒体400とディスクトレイ401の合計した厚みは、保持溝202a、202a、・・・のピッチP2より小さくされている。
【0081】
円板状ディスク記録媒体400はディスクトレイ401の左右両側部がそれぞれ保持溝202a、202aに挿入されて保持されることにより第2のディスクカートリッジ200に収納される。
【0082】
円板状ディスク記録媒体400はディスクトレイ401に装着された状態において、例えば、ディスクトレイ401に設けられた図示しない複数のリブによって位置決めされる。
【0083】
第1のディスクカートリッジ100と第2のディスクカートリッジ200は外形状が同じにされ、内部空間における上下方向の幅、前後方向の幅及び左右方向の幅も同じにされている。
【0084】
第1のディスクカートリッジ100に収納されたシート状ディスク記録媒体300、300、・・・と第2のディスクカートリッジ200に収納された円板状ディスク記録媒体400、400、・・・はディスク搬送機構700によって取り出され、ディスクチャッキング機構600によってチャッキングされるディスク装着位置まで搬送される。
【0085】
また、情報信号の記録又は再生が終了したシート状ディスク記録媒体300と円板状ディスク記録媒体400は、ディスク搬送機構700によってディスク装着位置から搬送されて第1のディスクカートリッジ100又は第2のディスクカートリッジ200に収納される。
【0086】
上記したように、第1のディスクカートリッジ100に形成された保持溝102a、102a、・・・のピッチをP1とし、第2のディスクカートリッジ200に形成された保持溝202a、202a、・・・のピッチをP2とすると、P1=N×P2と言う条件を満足するように第1のディスクカートリッジ100と第2のディスクカートリッジ200が構成されている。Nは自然数である。
【0087】
また、第1のディスクカートリッジ100に対するシート状ディスク記録媒体300、300、・・・の収納枚数が第2のディスクカートリッジ200に対する円板状ディスク記録媒体400、400、・・・の収納枚数のN倍にされている。
【0088】
例えば、第1のディスクカートリッジ100と第2のディスクカートリッジ200において、P1=0.7mm、P2=2.1mm、N=3、第1のディスクカートリッジ100に対するシート状ディスク記録媒体300、300、・・・の収納枚数が9枚、第2のディスクカートリッジ200に対する円板状ディスク記録媒体400、400、・・・の収納枚数が3枚にされている。
【0089】
第1のディスクカートリッジ100と第2のディスクカートリッジ200が上記した条件を満足することにより、両者の機械的な互換性を確保することができる。
【0090】
従って、例えば、第2のディスクカートリッジ200がカートリッジ装着部2aに装着されたときの円板状ディスク記録媒体400、400、・・・の上下方向における位置を、第1のディスクカートリッジ100がカートリッジ装着部2aに装着されたときの何れかのシート状ディスク記録媒体300、300、・・・の位置に合致させることが可能である。また、シート状ディスク記録媒体300又は円板状ディスク記録媒体400がディスク搬送機構700によって第1のディスクカートリッジ100又は第2のディスクカートリッジ200から取り出される上記した取出位置を、シート状ディスク記録媒体300と円板状ディスク記録媒体400において共通の一箇所の位置に容易に設定することが可能となる。さらに、カートリッジ昇降機構500による第1のディスクカートリッジ100及び第2のディスクカートリッジ200に対する昇降動作に関する制御を簡素化することも可能となる。
【0091】
ディスクドライブ装置1においては、第1のディスクカートリッジ100と第2のディスクカートリッジ200にそれぞれ収納されるシート状ディスク記録媒体300と円板状ディスク記録媒体400に関して以下のような番地の読替制御が行われる。
【0092】
第1のディスクカートリッジ100の保持溝102a、102a、・・・の番地をIとし、第2のディスクカートリッジ200の保持溝202a、202a、・・・の番地をJとする。I、Jとも0以上の整数である。例えば、上記したように、I=0〜8、J=0〜2とされ、第1のディスクカートリッジ100の最も下方に位置する保持溝102a、102aの番地がI=0、第2のディスクカートリッジ200の最も下方に位置する保持溝202a、202aの番地がJ=0とされている。
【0093】
このときI=N×Jの読替制御が行われる。このような番地の読替制御を行うことにより、カートリッジ昇降機構500の第1のディスクカートリッジ100及び第2のディスクカートリッジ200に対する昇降動作に関する制御やディスク搬送機構700による第1のディスクカートリッジ100と第2のディスクカートリッジ200に対するシート状ディスク記録媒体300と円板状ディスク記録媒体400の取出動作及び収納動作に関する制御をシート状ディスク記録媒体300と円板状ディスク記録媒体400において共通化することが可能となる。
【0094】
<ディスクチャッキング機構の構成>
ディスクチャッキング機構600はスピンドルモーター4とディスクテーブル5とスタビライザー6とチャッキングキャップ7を有している(図4参照)。
【0095】
スピンドルモーター4は上下に延びるモーター軸4aを有し、取付シャーシ8に取り付けられている。スピンドルモーター4はモーター軸4aが取付シャーシ8から上方へ突出されている。
【0096】
取付シャーシ8には側方へ突出された被支持ピン8a、8aが前後に離隔して設けられている。取付シャーシ8はシャーシ支持板9に上下方向へ移動自在に支持されている。
【0097】
シャーシ支持板9には前後に離隔して案内孔9a、9aが形成され、該案内孔9a、9aは上下に延びるように形成されている。シャーシ支持板9の案内孔9a、9aにはそれぞれ取付シャーシ8の被支持ピン8a、8aが摺動自在に支持されている。従って、取付シャーシ8は被支持ピン8a、8aがそれぞれ案内孔9a、9aに案内されてスピンドルモーター4と一体になって上下方向へ移動される。
【0098】
取付シャーシ8の被支持ピン8a、8aはそれぞれシャーシ支持板9の案内孔9a、9aを貫通されている。
【0099】
取付シャーシ8の被支持ピン8a、8aは前後方向へ移動可能とされたカム板10に摺動自在に支持されている。
【0100】
カム板10には前後に延びる伝達ギヤ11が設けられている。カム板10には前後に離隔してカム溝12、12が形成されている。カム溝12は前後に延びる下側水平部12aと該下側水平部12aの一端に連続された下側傾斜部12bと該下側水平部12bの上端に連続された中側水平部12cと該中側水平部12cの一端に連続された上側傾斜部12dと該上側傾斜部12dの上端に連続された上側水平部12eとから成る。
【0101】
カム板10が移動方向における後端に位置されているときには取付シャーシ8の被支持ピン8a、8aがそれぞれカム板10におけるカム溝12、12の下側水平部12a、12aに係合され、取付シャーシ8とスピンドルモーター4が移動方向における下端に位置されている。
【0102】
カム板10が移動方向における中央に位置されているときには取付シャーシ8の被支持ピン8a、8aがそれぞれカム板10におけるカム溝12、12の中側水平部12c、12cに係合され、取付シャーシ8とスピンドルモーター4が移動方向における上下の中央に位置されている。
【0103】
カム板10が移動方向における前端に位置されているときには取付シャーシ8の被支持ピン8a、8aがそれぞれカム板10におけるカム溝12、12の上側水平部12e、12eに係合され、取付シャーシ8とスピンドルモーター4が移動方向における上端に位置されている。
【0104】
カム板10の下方には第1の位置検出スイッチ13と第2の位置検出スイッチ14と第3の位置検出スイッチ15が前後に離隔して配置されている。第1の位置検出スイッチ13と第2の位置検出スイッチ14と第3の位置検出スイッチ15は前後方向へ移動されるカム板10によって操作される。
【0105】
カム板10が後端に位置されているときには第1の位置検出スイッチ13のみが操作されてオンになり、取付シャーシ8とスピンドルモーター4が下端に位置されていることが検出される。
【0106】
カム板10が前後の中央に位置されているときには第1の位置検出スイッチ13と第2の位置検出スイッチ14が操作されてそれぞれオンになり、取付シャーシ8とスピンドルモーター4が上下の中央に位置されていることが検出される。
【0107】
カム板10が前端に位置されているときには第1の位置検出スイッチ13と第2の位置検出スイッチ14と第3の位置検出スイッチ15が操作されてそれぞれオンになり、取付シャーシ8とスピンドルモーター4が上端に位置されていることが検出される。
【0108】
カム板10は駆動モーター16の駆動力によって前後方向へ移動される。駆動モーター16のモーター軸16aにはプーリー17が固定され、該プーリー17とギヤ付プーリー18がベルト19によって連結されている。
【0109】
ギヤ付プーリー18はプーリー部18aと該プーリー部18aの中心部に設けられたギヤ部18bとを有し、プーリー部18aにベルト19が巻回されている。ギヤ付プーリー18のギヤ部18bはカム板10の伝達ギヤ11に噛合されている。
【0110】
駆動モーター16が回転されると、その駆動力がプーリー17、ベルト19及びギヤ付プーリー18を介してカム板10に伝達され、伝達ギヤ11が駆動モーター16の回転方向に応じて前後方向へ送られてカム板10が前後方向へ移動される。カム板10が前後方向へ移動されると、上記したように、取付シャーシ8における被支持ピン8a、8aのカム溝12、12に対する係合位置が変化され取付シャーシ8とスピンドルモーター4が一体になって上下方向へ移動される。
【0111】
ディスクテーブル5はスピンドルモーター4のモーター軸4aに固定されている。ディスクテーブル5は円板状のテーブル部5aと該テーブル部5aの中心部から上方へ突出されたセンターリング突部5bとから成る。
【0112】
センターリング突部5bの上端寄りの位置にはマグネット20が埋め込まれた状態で取り付けられている。尚、センターリング突部5bには磁性体が取り付けられていてもよい。また、センターリング突部5bには図示しない磁気回路が形成されている。
【0113】
ディスクテーブル5は取付シャーシ8とスピンドルモーター4の上下方向への移動に伴って上下方向へ移動される。ディスクテーブル5は、スピンドルモーター4が下端に位置されているときに下方の移動端であるディスクローディング位置にある。また、ディスクテーブル5は、スピンドルモーター4が上端に位置されているときに上方の移動端である第1のチャッキング位置にあり、スピンドルモーター4が上下の中央に位置されているときに上下の中間の位置である第2のチャッキング位置にある。
【0114】
ディスクテーブル5の上方には上下方向を向く支持板21が配置されている。支持板21には上下に貫通された支持孔21aが形成されている。
【0115】
スタビライザー6は支持板21に対して回転可能とされている。スタビライザー6は上下に延びる略円筒状の軸部22と該軸部22の上端部から外方へ張り出されたフランジ部23と軸部22の下端部から外方へ張り出された吸着部24とが金属材料によって一体に形成されて成る。
【0116】
スタビライザー6は、軸部23の外径が支持孔23aの径より小さくされ、フランジ部23と吸着部24の外径が支持孔21aの径より大きくされ、吸着部24の外径がフランジ部23の外径より大きくされている。スタビライザー6はフランジ部23と吸着部24の間隔が支持板23の厚みより大きくされている。
【0117】
軸部22の内周面における上半部は規制面22aとして形成されている(図5参照)。規制面22aは内方に凹の曲面状に形成されている。軸部22には規制面22aの下端に連続して下方を向くストッパー面22bが形成されている。軸部22には上下に貫通された空気孔22c、22c、・・・が周方向に等間隔に離隔して形成されている。
【0118】
吸着部24の下面は吸着面24aとして形成されている。
【0119】
スタビライザー6は軸部22が支持板21の支持孔21aを挿通され、フランジ部23が支持板21の上方に位置され、吸着部24が支持板21の下方に位置される。
【0120】
チャッキングキャップ7は上下に延びる略筒状に形成され、上端部を除く部分が本体部25として設けられている(図4及び図5参照)。チャッキングキャップ7の上端部には本体部25から外側へ張り出された外フランジ部26と本体部25から内側へ張り出された内フランジ部27とが設けられている。
【0121】
本体部25には、内周部に上方を向く第1のストッパー面25aが形成され、外周部に上方を向く第2のストッパー面25bが形成され、第1のストッパー面25aが第2のストッパー面25bより上方に位置されている。本体部25における第1のストッパー面25aと内フランジ部27の間の空間は移動空間25cとして形成されている。
【0122】
本体部25の内周部には上端寄りの位置に第1のラッチ28、28、・・・が周方向に離隔して配置されている。第1のラッチ28、28、・・・は移動空間25cの上下方向における中央に対応する位置に配置されている。第1のラッチ28は本体部25の中心に対して離接する方向へ移動可能とされ、バネ29によって本体部25の中心に近付く方向へ付勢されている(図5参照)。
【0123】
本体部25の外周部には第2のストッパー面25bの稍上側の位置に第2のラッチ30、30、・・・が周方向に離隔して配置されている。第2のラッチ30は本体部25の中心に対して離接する方向へ移動可能とされ、バネ31によって本体部25の中心から離隔する方向へ付勢されている。
【0124】
チャッキングキャップ7はスタビライザー6に対して上下方向へ移動可能とされ、スタビライザー6に結合されて該スタビライザー6と一体となって回転される結合位置とスタビライザー6から離脱される離脱位置との間で移動される。
【0125】
チャッキングキャップ7はスタビライザー6の規制面22aに第2のラッチ30、30、・・・が係合することにより結合位置に保持される。結合位置においてはスタビライザー6のストッパー面22bとチャッキングキャップ7の第2のストッパー面25bとが接してチャッキングキャップ7のスタビライザー6に対する上方への移動が規制されている。
【0126】
結合位置においてチャッキングキャップ7に下方への移動力が付与されると、第2のラッチ30、30、・・・が規制面22aに摺動され、第2のラッチ30、30、・・・が規制面22aから下方に外れることによりチャッキングキャップ7がスタビライザー6から離脱されて離脱位置まで移動される。離脱位置においてはスタビライザー6の上面とチャッキングキャップ7の外フランジ部26の下面とが接してチャッキングキャップ7のスタビライザー6に対する下方への移動が規制されている。
【0127】
逆に、離脱位置においてチャッキングキャップ7に上方への移動力が付与されると、第2のラッチ30、30、・・・が規制面22aの下縁に接して内方へ移動され、続いて、規制面22aに摺動されて係合されることによりチャッキングキャップ7が結合位置まで移動されてスタビライザー6に結合される。
【0128】
チャッキングキャップ7の内部には磁性体32が上下方向へ移動自在に支持されている。尚、チャッキングキャップ7の内部にはマグネットが支持されていてもよい。磁性体32は、例えば、円柱状に形成され、移動空間25cにおいて第1のラッチ28、28、・・・を基準として第1の保持位置と第2の保持位置の間で上下方向へ移動される。
【0129】
磁性体32は下面の外周縁が第1のラッチ28、28、・・・に係合することにより第1の保持位置に保持される。第1の保持位置においては磁性体32の上面の外周部とチャッキングキャップ7の内フランジ部27の下面とが接して磁性体32のチャッキングキャップ7に対する上方への移動が規制されている。
【0130】
第1の保持位置において磁性体32に下方への移動力が付与されると、磁性体32の外周面が第1のラッチ28、28、・・・に摺動され、該第1のラッチ28、28、・・・がバネ29、29、・・・の付勢力に抗して外方へ変位される。磁性体32における下面の外周部がチャッキングキャップ7の第1のストッパー面25aに接して第2の保持位置に移動される。第2の保持位置においては磁性体32の上面の外周縁と第1のラッチ28、28、・・・とが接して磁性体32のチャッキングキャップ7に対する上方への移動が規制されている。
【0131】
逆に、第2の保持位置において磁性体32に上方への移動力が付与されると、磁性体32の外周面が第1のラッチ28、28、・・・に摺動され、該第1のラッチ28、28、・・・がバネ29、29、・・・の付勢力によって内方へ変位される。磁性体32における上面の外周部がチャッキングキャップ7の内フランジ部27の下面に接して第1の保持位置に移動される。
【0132】
チャッキングキャップ7の上方には上下方向を向く支持シャーシ33が配置され、該支持シャーシ33には上下に貫通されたピン支持孔33aが形成されている。支持シャーシ33にはピン支持孔33aに押圧ピン34が上下方向へ移動自在に支持されている。
【0133】
押圧ピン34は円板状の被作用部34aと該被作用部34aの中央部から下方へ突出された押圧軸部34bとから成る。押圧ピン34の押圧軸34bには付勢バネ35が支持され、該付勢バネ35によって押圧ピン34が上方へ付勢されている。
【0134】
押圧ピン34は押圧軸部34bの一部が支持シャーシ33のピン支持孔33aを挿通されて下方へ突出されている。
【0135】
押圧ピン34はピン駆動機構36によって上下方向へ移動される。ピン駆動機構36はモーター37と小プーリー38と伝達プーリー39とベルト40とカムギヤ41を有している(図4及び図6参照)。
【0136】
モーター37は支持シャーシ33の上面に固定されている。モーター37のモーター軸37aには小プーリー38が固定されている。
【0137】
伝達プーリー39はプーリー部39aと該プーリー部39aの中心部に設けられたギヤ部39bとから成り、支持シャーシ33に支持軸42を介して回転自在に支持されている。
【0138】
ベルト40はモーター37のモーター軸37aに固定された小プーリー38と伝達プーリー39のプーリー部39aとに巻回され、モーター37と伝達プーリー39を連結している。
【0139】
カムギヤ41は回転軸43を介して支持シャーシ33に回転自在に支持されている。カムギヤ41は平ギヤ部44と該平ギヤ部44の下面に設けられたカム部45とから成る。
【0140】
カム部45は、図4及び図6に示すように、平ギヤ部44の周方向において高さが異なる第1のカム面45aと第2のカム面45bと第3のカム面45cを有している。第1のカム面45aは最も高い位置にあり、第2のカム面45bは中間の位置にあり、第3のカム面45cは最も低い位置にある。
【0141】
カム部45は押圧ピン34における被作用部34aの上面に摺接され、押圧ピン34は被作用部34aのカム部45との接触位置に応じて上下方向へ移動される。従って、押圧ピン34は、被作用部34aが第1のカム面45aに接した状態において上方の移動端に移動され、被作用部34aが第2のカム面45bに接した状態において中間の位置に移動され、被作用部34aが第3のカム面45cに接した状態において下方の移動端に移動される。
【0142】
カムギヤ41の平ギヤ部44には、図6に示すように、それぞれ所定の位置に第1の検出孔44aと第2の検出孔44bと第3の検出孔44cが形成されている。第1の検出孔44aと第2の検出孔44bと第3の検出孔44cはそれぞれ周方向に離隔した位置に形成されている。第1の検出孔44aと第2の検出孔44bと第3の検出孔44cは順に平ギヤ部44の中心に近い側から形成されている。
【0143】
カムギヤ41の上方には第1のスイッチ46と第2のスイッチ47と第3のスイッチ48が平ギヤ部44の半径方向に並んで順に中心に近い側から配置されている。
【0144】
カムギヤ41の回転により第1の検出孔44aが第1のスイッチ46の真下に位置されると、該第1のスイッチ46のみがオフになる。このときカム部45の第1のカム面45aが押圧ピン34の被作用部34aに接しており、押圧ピン34が上方の移動端に位置されていることが検出される。
【0145】
カムギヤ41の回転により第2の検出孔44bが第2のスイッチ47の真下に位置されると、該第2のスイッチ47のみがオフになる。このときカム部45の第2のカム面45bが押圧ピン34の被作用部34aに接しており、押圧ピン34が上下の中間に位置されていることが検出される。
【0146】
カムギヤ41の回転により第3の検出孔44cが第3のスイッチ48の真下に位置されると、該第3のスイッチ48のみがオフになる。このときカム部45の第3のカム面45cが押圧ピン34の被作用部34aに接しており、押圧ピン34が下方の移動端に位置されていることが検出される。
【0147】
<ディスクチャッキング機構の動作>
以下に、ディスクチャッキング機構600の動作について説明する(図8乃至図17参照)。
【0148】
先ず、ディスクチャッキング機構600がシート状ディスク記録媒体300及び円板状ディスク記録媒体400をチャッキングする前の初期状態について説明する(図8参照)。
【0149】
初期状態において、スピンドルモーター4は移動方向における下端に位置されディスクテーブル5が下方の移動端であるディスクローディング位置にある。
【0150】
スタビライザー6はフランジ部23の下面が支持板21の上面に接した状態とされ移動範囲における下端に位置されている。
【0151】
チャッキングキャップ7は結合位置にあり、スタビライザー6の規制面22aに第2のラッチ30、30、・・・が係合されている。このときスタビライザー6のストッパー面22bとチャッキングキャップ7の第2のストッパー面25bとが接してチャッキングキャップ7のスタビライザー6に対する上方への移動が規制されている。
【0152】
磁性体32は第1の保持位置においてチャッキングキャップ7に保持されている。
【0153】
押圧ピン34は被作用部34aがカムギヤ41におけるカム部45の第1のカム面45aに接して上方の移動端に位置されている。
【0154】
上記した初期状態において、図8に示すように、シート状ディスク記録媒体300がディスク搬送機構700によって第1のディスクカートリッジ100から取り出されてディスク装着位置まで搬送されると、駆動モーター16の回転によってスピンドルモーター4とディスクテーブル5が一体になって上方へ移動されていく。
【0155】
ディスクテーブル5の上方への移動によりセンターリング突部5bがシート状ディスク記録媒体300の中心孔300aに挿入され、シート状ディスク記録媒体300がテーブル部5aに装着される。
【0156】
ディスクテーブル5はさらに上方へ向けて第1のチャッキング位置まで移動され、センターリング突部5bがチャッキングキャップ7の軸部22に挿入されて第1の保持位置に保持されている磁性体32がマグネット20に吸着される。磁性体32がマグネット20に吸着されることにより、チャッキングキャップ7の軸部22とディスクテーブル5のテーブル部5aとによってシート状ディスク記録媒体300の内周部が挟持され、シート状ディスク記録媒体300に対するチャッキングが完了する(図9参照)。
【0157】
シート状ディスク記録媒体300がチャッキングされた状態においては、チャッキングキャップ7及びスタビライザー6をディスクテーブル5が所定の位置まで上方へ押し上げており、スタビライザー6が支持板21から離隔される。従って、スタビライザー6は支持板21に接することなく回転可能な状態とされている。
【0158】
スタビライザー6の吸着面24aとシート状ディスク記録媒体300の上面との間には僅かな隙間、例えば、0.1mm程度の隙間が生じており、吸着面24aとシート状ディスク記録媒体300の間に内周側から外周側へ向かう空気の流れが生じる状態とされている。
【0159】
チャッキングされたシート状ディスク記録媒体300はスピンドルモーター4の回転に伴うディスクテーブル5の回転によって、該ディスクテーブル5、スタビライザー6及びチャッキングキャップ7と一体になって回転され情報信号の記録又は再生が行われる。このときスタビライザー6の空気孔22c、22c、・・・に空気が流入し吸着面24aとシート状ディスク記録媒体300の間に内周側から外周側へ向かう空気の流れによる負圧が発生する。シート状ディスク記録媒体300は、発生した負圧によって吸着面24aに沿って平行な状態とされ面ぶれを生じることなく回転される。
【0160】
シート状ディスク記録媒体300に対する情報信号の記録又は再生が終了しスピンドルモーター4の回転が停止されると、駆動モーター16の回転によってスピンドルモーター4とディスクテーブル5が一体になって下方へ移動されていく。スピンドルモーター4とディスクテーブル5の下方への移動によりスタビライザー6とチャッキングキャップ7が下方へ移動され、スタビライザー6はフランジ部23の下面が支持板21の上面に接した状態とされ、スタビライザー6及びチャッキングキャップ7が初期状態に戻る。
【0161】
スピンドルモーター4とディスクテーブル5の下方への移動により、シート状ディスク記録媒体300はディスク装着位置まで下方へ移動されてディスク搬送機構700に保持される。
【0162】
スピンドルモーター4とディスクテーブル5はさらに下方へ移動され、スピンドルモーター4が移動方向における下端に位置されディスクテーブル5が下方の移動端であるディスクローディング位置に移動されて初期状態に戻る。
【0163】
ディスク装着位置においてディスク搬送機構700に保持されたシート状ディスク記録媒体300は、ディスク搬送機構700によって搬送されて第1のディスクカートリッジ100に収納される。
【0164】
一方、上記した初期状態において、図10に示すように、円板状ディスク記録媒体400がディスク搬送機構700によって第2のディスクカートリッジ200から取り出されてディスク装着位置まで搬送されると、モーター37の回転によって押圧ピン34が下方へ移動されていく。このときカムギヤ41はモーター37の回転に伴って回転され押圧ピン34の被作用部34aに順に第1のカム面45a、第2のカム面45b、第3のカム面45cが順に接していく。
【0165】
押圧ピン34が下方へ移動されていくと、該押圧ピン34の押圧軸部34bがチャッキングキャップ7の軸部22に挿入され、第1の保持位置に保持されている磁性体32が押圧軸部34bによって下方へ押圧される。磁性体32は押圧ピン34の押圧によって下方へ移動され、磁性体32の外周面が第1のラッチ28、28、・・・に摺動され該第1のラッチ28、28、・・・がバネ29、29、・・・の付勢力に抗して外方へ変位される。
【0166】
磁性体32の上縁が第1のラッチ28、28、・・・の下側に位置されたところで該第1のラッチ28、28、・・・がバネ29、29、・・・の付勢力によって内方へ変位され、磁性体32の上縁が第1のラッチ28、28、・・・に係合されて第2の保持位置に保持される(図11参照)。磁性体32は第2の保持位置において下面の外周部がチャッキングキャップ7の第1のストッパー面25aに接する。
【0167】
押圧ピン34はさらにモーター37の回転によって下方へ移動されていき、磁性体32を下方へ押圧する。押圧ピン34による磁性体32に対する下方への押圧によって第1のストッパー面25aが下方へ押圧される。
【0168】
チャッキングキャップ7は磁性体32に対する押圧ピン34の押圧によって磁性体32と一体になって下方へ移動され、スタビライザー6の規制面22aに対して第2のラッチ30、30、・・・が摺動され該第2のラッチ30、30、・・・がバネ31、31、・・・の付勢力に抗して内方へ変位される。
【0169】
第2のラッチ30、30、・・・がスタビライザー6のストッパー面22bに対応して位置されたところで該第2のラッチ30、30、・・・がバネ31、31、・・・の付勢力によって外方へ変位され、チャッキングキャップ7がスタビライザー6から離脱される。チャッキングキャップ7はスタビライザー6から離脱されてさらに下方へ移動され、外フランジ部26がスタビライザー6における軸部22の上面に接して下方への移動が停止され離脱位置まで移動される(図12参照)。チャッキングキャップ7が離脱位置まで移動されたときには、カムギヤ41は押圧ピン34の被作用部34aに第3のカム面45cが接している。
【0170】
チャッキングキャップ7が離脱位置まで移動されると、続いて、駆動モーター16が回転され、該駆動モーター16の回転によってスピンドルモーター4とディスクテーブル5が一体になって上方へ移動されていく。
【0171】
ディスクテーブル5の上方への移動によりセンターリング突部5bが円板状ディスク記録媒体400の中心孔400aに挿入され、円板状ディスク記録媒体400がテーブル部5aに装着される。
【0172】
ディスクテーブル5はさらに上方へ向けて第2のチャッキング位置まで移動され、センターリング突部5bがチャッキングキャップ7の軸部22に挿入されて第2の保持位置に保持されている磁性体32がマグネット20に吸着される。磁性体32がマグネット20に吸着されることにより、チャッキングキャップ7の軸部22とディスクテーブル5のテーブル部5aとによって円板状ディスク記録媒体400の内周部が挟持され、円板状ディスク記録媒体400に対するチャッキングが完了する(図13参照)。
【0173】
円板状ディスク記録媒体400がチャッキングされた状態においては、チャッキングキャップ7がスタビライザー6から離脱されており、また、チャッキングキャップ7をディスクテーブル5が所定の位置まで上方へ押し上げておりチャッキングキャップ7の外フランジ部26がスタビライザー6から上方へ離隔されている。従って、チャッキングキャップ7はスタビライザー6に接することなく回転可能な状態とされている。
【0174】
チャッキングされた円板状ディスク記録媒体400はスピンドルモーター4の回転に伴うディスクテーブル5の回転によって、該ディスクテーブル5及びチャッキングキャップ7と一体になって回転され情報信号の記録又は再生が行われる。
【0175】
円板状ディスク記録媒体400に対する情報信号の記録又は再生が終了しスピンドルモーター4の回転が停止されると、駆動モーター16の回転によってスピンドルモーター4とディスクテーブル5が一体になって下方へ移動されていく。スピンドルモーター4とディスクテーブル5の下方への移動によりチャッキングキャップ7が下方へ移動され、該チャッキングキャップ7は外フランジ部26の下面がスタビライザー6の上面に接した状態とされる。
【0176】
スピンドルモーター4とディスクテーブル5の下方への移動により、円板状ディスク記録媒体400はディスク装着位置まで下方へ移動されてディスク搬送機構700に保持される。
【0177】
スピンドルモーター4とディスクテーブル5はさらに下方へ移動され、スピンドルモーター4が移動方向における下端に位置されディスクテーブル5が下方の移動端であるディスクローディング位置に移動されて初期状態に戻る。
【0178】
ディスク装着位置においてディスク搬送機構700に保持された円板状ディスク記録媒体400は、ディスク搬送機構700によって搬送されて第2のディスクカートリッジ200に収納される。
【0179】
円板状ディスク記録媒体400がディスク搬送機構700によってディスクローディング位置から第2のディスクカートリッジ200へ向けて搬送されていくと、モーター37の回転によってカムギヤ41の第1のカム面45aが押圧ピン34の被作用部34aに接する位置まで回転される。従って、押圧ピン34は上方へ移動されて初期状態に戻る(図14参照)。
【0180】
続いて、再び、駆動モーター16が回転され、該駆動モーター16の回転によって再びスピンドルモーター4とディスクテーブル5が一体になって上方へ移動されていく。
【0181】
ディスクテーブル5の上方への移動によりセンターリング突部5bがチャッキングキャップ7の軸部22に挿入されて第2の保持位置に保持されている磁性体32を上方へ押圧する。磁性体32がセンターリング突部5bによって上方へ押圧されるとチャッキングキャップ7が磁性体32と一体になって上方へ移動されていく。チャッキングキャップ7が磁性体32と一体になって上方へ移動されていくと、第2のラッチ30、30、・・・がスタビライザー6のストッパー面22bに接してチャッキングキャップ7と磁性体32とスタビライザー6が一体になって上方へ移動されていく。スタビライザー6は吸着部24が支持板21の下面に接して上方への移動が停止される(図15参照)。
【0182】
磁性体32はさらにディスクテーブル5のセンターリング突部5bによって上方へ押圧され、磁性体32がチャッキングキャップ7に対して上方へ移動されていく。磁性体32がチャッキングキャップ7に対して上方へ移動されていくときには、磁性体32の外周面が第1のラッチ28、28、・・・に摺動され該第1のラッチ28、28、・・・がバネ29、29、・・・の付勢力に抗して外方へ変位される。
【0183】
磁性体32の下縁が第1のラッチ28、28、・・・の上側に位置されたところで該第1のラッチ28、28、・・・がバネ29、29、・・・の付勢力によって内方へ変位され、磁性体32の下縁が第1のラッチ28、28、・・・に係合されて第1の保持位置に保持される(図16参照)。
【0184】
磁性体32はさらにディスクテーブル5のセンターリング突部5bによって上方へ押圧されチャッキングキャップ7と磁性体32が一体になってスタビライザー6に対して上方へ移動され、第2のラッチ30、30、・・・が規制面22aに係合されてチャッキングキャップ7が再びスタビライザー6に結合されて結合位置に戻る(図17参照)。チャッキングキャップ7がスタビライザー6に結合されたときには、チャッキングキャップ7の第2のストッパー面25bがスタビライザー6のストッパー面22bに接した状態とされる。
【0185】
チャッキングキャップ7がスタビライザー6に結合されると、駆動モーター16が反転されてスピンドルモーター4とディスクテーブル5が再び一体になって下方へ移動されていく。スピンドルモーター4とディスクテーブル5の下方への移動によりチャッキングキャップ7と磁性体32とスタビライザー6が一体になって下方へ移動され、スタビライザー6のフランジ部23の下面が支持板21の上面に接した状態とされ、スタビライザー6及びチャッキングキャップ7が初期状態に戻る。
【0186】
スピンドルモーター4とディスクテーブル5はさらに下方へ移動され、スピンドルモーター4が移動方向における下端に位置されディスクテーブル5が下方の移動端であるディスクローディング位置に移動されて初期状態に戻る(図18参照)。
【0187】
尚、上記には、押圧ピン34の下方への移動によって、先に磁性体32が第1の保持位置から第2の保持位置に移動され、後にチャッキングキャップ7がスタビライザー6から離脱される例を示した。しかしながら、逆に、押圧ピン34の下方への移動によって、先にチャッキングキャップ7がスタビライザー6から離脱され、後に磁性体32が第1の保持位置から第2の保持位置に移動されるようにしてもよい。また、この場合には、ディスクテーブル5の上方への移動によって、先にチャッキングキャップ7がスタビライザー6に結合され、後に磁性体32が第2の保持位置から第1の保持位置に移動されるようにすることが可能である。
【0188】
<まとめ>
以上に記載した通り、ディスクドライブ装置1にあっては、シート状ディスク記録媒体300の回転時にはスタビライザー6がシート状ディスク記録媒体300と一体になって回転されるが、シート状ディスク記録媒体300より重量の大きな円板状ディスク記録媒体400の回転時にはチャッキングキャップ7がスタビライザー6から離脱される。
【0189】
従って、円板状ディスク記録媒体400の回転時にはスタビライザー6が回転されず、円板状ディスク記録媒体400の回転時におけるスピンドルモーター4に対する負荷が大きくならずイナーシャの増大を回避することができる。
【0190】
このように円板状ディスク記録媒体400の回転時にスピンドルモーター4に対する負荷が大きくならないため、円板状ディスク記録媒体400の回転時における振動の発生を抑制することができると共に高速回転を行うことができる。
【0191】
また、シート状ディスク記録媒体300に対する情報信号の記録時や再生時と円板状ディスク記録媒体400に対する情報信号の記録時や再生時とにおいてスピンドルモーター4に対する負荷を同一にすることが可能になる。従って、シート状ディスク記録媒体300と円板状ディスク記録媒体400に対するサーボ制御において、サーボ定数の設定値を変更する等の各別の制御を行う必要がなく、設計の容易化を図ることができる。
【0192】
さらに、チャッキングキャップ7のスタビライザー6からの離脱を上下方向へ移動される押圧ピン34によって行っているため、簡単な機構によってチャッキングキャップ7がスタビライザー6から離脱され、離脱機構の簡素化を図ることができる。
【0193】
さらにまた、シート状ディスク記録媒体300がチャッキングされたときには磁性体32が第1の保持位置に保持され、円板状ディスク記録媒体400がチャッキングされたときには磁性体32が第2の保持位置に保持されるため、シート状ディスク記録媒体300と円板状ディスク記録媒体400の厚みの相違に応じて磁性体32が移動される。従って、ディスクテーブル5とチャッキングキャップ7によるシート状ディスク記録媒体300に対するチャッキングと円板状ディスク記録媒体400に対するチャッキングとを同一の保持力によって行うことが可能になり、シート状ディスク記録媒体300と円板状ディスク記録媒体400のチャッキングを適正に行うことができる。
【0194】
また、磁性体32の第1の保持位置から第2の保持位置への移動を押圧ピン34によって行ているため、簡単な機構によって磁性体32が第1の保持位置から第2の保持位置へ移動され、機構の簡素化を図ることができる。
【0195】
さらに、磁性体32の第1の保持位置から第2の保持位置への移動とチャッキングキャップ7の結合位置から離脱位置への移動とが連続して行われるため、動作の迅速化及び機構の簡素化を図ることができる。
【0196】
さらにまた、ディスクテーブル5がチャッキングキャップ7に近付く方向へ移動されたときに磁性体32がディスクテーブル5に押圧されてチャッキングキャップ7がスタビライザー6に結合される。従って、チャッキングキャップ7をスタビライザー6に結合するための専用の機構を必要とせず、機構の簡素化を図ることができる。
【0197】
加えて、ディスクテーブル5がチャッキングキャップ7に近付く方向へ移動されたときに磁性体32がディスクテーブル5に押圧されて第2の保持位置から第1の保持位置に移動される。従って、磁性体32を第2の保持位置から第1の保持位置に移動するための専用の機構を必要とせず、機構の簡素化を図ることができる。
【0198】
また、磁性体32の第2の保持位置から第1の保持位置への移動とチャッキングキャップ7の離脱位置から結合位置への移動とが連続して行われるため、動作の迅速化及び機構の簡素化を図ることができる。
【0199】
尚、上記には、シート状ディスク記録媒体300及び円板状ディスク記録媒体400が上下方向(垂直方向)を向く向きで動作される例を示したが、シート状ディスク記録媒体300及び円板状ディスク記録媒体400の向きが水平方向である場合にも本発明を適用することが可能である。
【0200】
上記した最良の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【0201】
【図1】図2乃至図18と共に本発明の最良の形態を示すものであり、本図は、ディスクドライブ装置とディスクカートリッジを示す概略斜視図である。
【図2】第1のディスクカートリッジにシート状ディスク記録媒体が収納された状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図3】第2のディスクカートリッジに円板状ディスク記録媒体が収納された状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図4】ディスクチャッキング機構等を一部を断面にして示す側面図である。
【図5】チャッキングキャップと磁性体とスタビライザーの一部とを示す拡大断面図である。
【図6】ピン駆動機構とスイッチを示す拡大平面図である。
【図7】カムギヤの拡大展開図である。
【図8】図9と共にシート状ディスク記録媒体に関するディスクチャッキング機構の動作を示すものであり、本図は、シート状ディスク記録媒体がディスク装着位置に搬送された状態を示す断面図である。
【図9】シート状ディスク記録媒体がチャッキングされた状態を示す断面図である。
【図10】図11乃至図18と共に円板状ディスク記録媒体に関するディスクチャッキング機構の動作を示すものであり、本図は、円板状ディスク記録媒体がディスク装着位置に搬送された状態を示す断面図である。
【図11】磁性体が第1の保持位置から第2の保持位置に移動されて保持された状態を示す断面図である。
【図12】チャッキングキャップがスタビライザーから離脱された状態を示す断面図である。
【図13】円板状ディスク記録媒体がチャッキングされた状態を示す断面図である。
【図14】円板状ディスク記録媒体に対するチャッキングが解除され押圧ピンが上方へ移動された状態を示す断面図である。
【図15】チャッキングキャップと磁性体とスタビライザーが上方へ移動された状態を示す断面図である。
【図16】磁性体が第2の保持位置から第1の保持位置に移動されて保持された状態を示す断面図である。
【図17】チャッキングキャップがスタビライザーに結合された状態を示す断面図である。
【図18】スピンドルモーターとディスクテーブルが下方へ移動され初期状態に戻った状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0202】
1…ディスクドライブ装置、300…シート状ディスク記録媒体、301…ディスクトレイ、401…ディスクトレイ、600…ディスクチャッキング機構、4…スピンドルモーター、4a…モーター軸、5…ディスクテーブル、6…スタビライザー、7…チャッキングキャップ、20…マグネット、24a…吸着面、32…磁性体、34…押圧ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源として設けられたスピンドルモーターと、
前記スピンドルモーターのモーター軸に固定されシート状ディスク記録媒体又は該シート状ディスク記録媒体より厚みが厚い円板状ディスク記録媒体が装着されて前記スピンドルモーターの駆動力によって回転されると共に前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ前記スピンドルモーターと一体になって移動されるディスクテーブルと、
前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体の一方の面に対向する吸着面を有し前記ディスクテーブルの回転に伴って回転可能とされたスタビライザーと、
前記スタビライザーに結合されて前記スタビライザー及び前記ディスクテーブルと一体となって回転される結合位置と前記スタビライザーから離脱され前記ディスクテーブルと一体になって回転される離脱位置との間で前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ移動可能とされたチャッキングキャップと、
前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの一方に保持されたマグネットと、
前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの他方に保持され前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されたときに前記マグネットに吸着される磁性体とを備え、
前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されて前記チャッキングキャップと前記ディスクテーブルによって前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体が挟持されて保持され、
前記ディスクテーブルに前記シート状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記結合位置に保持され、
前記ディスクテーブルに前記円板状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記離脱位置に保持されるようにした
ディスクチャッキング機構。
【請求項2】
前記中心軸方向へ移動可能とされ前記チャッキングキャップを前記結合位置から前記離脱位置へ向けて押圧する押圧ピンを設けた
請求項1に記載のディスクチャッキング機構。
【請求項3】
前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体が前記中心軸方向において第1の保持位置と該第1の保持位置より前記ディスクテーブルに近付く第2の保持位置との間で移動可能とされ、
前記ディスクテーブルに前記シート状ディスク記録媒体が装着されたときに前記マグネット又は前記磁性体が前記第1の保持位置に保持され、
前記ディスクテーブルに前記円板状ディスク記録媒体が装着されたときに前記マグネット又は前記磁性体が前記第2の保持位置に保持されるようにした
請求項1に記載のディスクチャッキング機構。
【請求項4】
前記中心軸方向へ移動可能とされ前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体を前記第1の保持位置から前記第2の保持位置へ向けて押圧する押圧ピンを設けた
請求項3に記載のディスクチャッキング機構。
【請求項5】
前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体の前記第1の保持位置から前記第2の保持位置への移動と前記チャッキングキャップの前記結合位置から前記離脱位置への移動とが連続して行われるようにした
請求項3に記載のディスクチャッキング機構。
【請求項6】
前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体が前記ディスクテーブルに押圧されて前記チャッキングキャップが前記離脱位置から前記結合位置に移動されるようにした
請求項1に記載のディスクチャッキング機構。
【請求項7】
前記ディスク記録媒体の前記ディスクテーブルからの装着が解除された状態において、前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに接近する方向へ移動したときに前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体が前記ディスクテーブルに押圧されて前記第2の保持位置から前記第1の保持位置に移動されるようにした
請求項3に記載のディスクチャッキング機構。
【請求項8】
前記チャッキングキャップに保持された前記マグネット又は前記磁性体の前記第2の保持位置から前記第1の保持位置への移動と前記チャッキングキャップの前記離脱位置から前記結合位置への移動とが連続して行われるようにした
請求項7に記載のディスクチャッキング機構。
【請求項9】
シート状ディスク記録媒体と該シート状ディスク記録媒体より厚みが厚い円板状ディスク記録媒体とを選択的に搬送するディスク搬送機構と、
ディスク搬送機構によって搬送されたシート状ディスク記録媒体又は円板状ディスク記録媒体をチャッキングするディスクチャッキング機構とを備え、
前記ディスクチャッキング機構は、
駆動源として設けられたスピンドルモーターと、
前記スピンドルモーターのモーター軸に固定されシート状ディスク記録媒体又は該シート状ディスク記録媒体より厚みが厚い円板状ディスク記録媒体が装着されて前記スピンドルモーターの駆動力によって回転されると共に前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ前記スピンドルモーターと一体になって移動されるディスクテーブルと、
前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体の一方の面に対向する吸着面を有し前記ディスクテーブルの回転に伴って回転可能とされたスタビライザーと、
前記スタビライザーに結合されて前記スタビライザー及び前記ディスクテーブルと一体となって回転される結合位置と前記スタビライザーから離脱され前記ディスクテーブルと一体になって回転される離脱位置との間で前記ディスク記録媒体の中心軸方向へ移動可能とされたチャッキングキャップと、
前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの一方に保持されたマグネットと、
前記ディスクテーブル又は前記チャッキングキャップの他方に保持され前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されたときに前記マグネットに吸着される磁性体とを備え、
前記ディスクテーブルが前記中心軸方向において前記チャッキングキャップに近付く方向へ移動されて前記チャッキングキャップと前記ディスクテーブルによって前記ディスクテーブルに装着された前記ディスク記録媒体が挟持されて保持され、
前記ディスクテーブルに前記シート状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記結合位置に保持され、
前記ディスクテーブルに前記円板状ディスク記録媒体が装着されたときに前記チャッキングキャップが前記離脱位置に保持されるようにした
ディスクドライブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−123933(P2011−123933A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−279428(P2009−279428)
【出願日】平成21年12月9日(2009.12.9)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】