説明

ディスクドライブのためのモータ電力制御器、モータ電力制御器を有するディスクドライブ及びディスクドライブのモータ電力を制御するための方法

本発明はディスクドライブのためのモータ電力制御器に関する。更に、本発明は、モータ電力制御器を有するディスクドライブ及びディスクドライブのモータ電力を制御するための方法に関する。ラップトップコンピュータのような携帯コンピュータ又はDVDプレーヤのような携帯オーディオ/ビデオシステム又は他の携帯装置は、通常、バッテリ電力で動作する。バッテリ寿命を決定する重要な因子はディスクドライブである。バッテリ寿命を最大化するために、ディスクドライブの効率を改善する必要がある。本発明は、ディスクドライブであって、特に、形態装置のディスクドライブのためのモータ電力制御器であって、ディスクドライブの少なくとも2つの動作状態、即ち、ディスクドライブのモータを連続して動作させる第1動作状態と、各々のデータ操作の開始時に前記もターをスピンアップしその終了時にモータをスピンダウンする第2動作状態とを規定する手段を有する、ディスクドライブのためのモータ電力制御器を提供する。そのモータ電力制御器は、何れのデータ要求なしに所定期間より長い時間インターバルが決定されるとき、前記第1動作状態から前記第2動作状態に前記ディスクドライブを移行させる手段を有する。更に、そのモータ電力制御器は、連続的なデータ要求の間の時間インターバルの所定数が、それらの全て又は各々が前記所定期間より短いと判定されるとき、前記第2動作状態から前記第1動作状態に前記ディスクドライブを移行させる手段を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクドライブのためのモータ電力制御器に関する。更に、本発明は、モータ電力制御器を有するディスクドライブ及びディスクドライブのモータ電力を制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
以下の説明に対して、ディスクドライブは、CD−ROMドライブのような光学ドライブ若しくはディスクドライブ又は光磁気ドライブのような磁気ドライブとして定義される。
【0003】
ラップトップコンピュータのような携帯コンピュータ又はDVDプレーや又は他の携帯装置のような携帯音声/映像システムは、通常、バッテリ電力で動作する。例えば、携帯装置が、そのバッテリが再充電されることが必要になる前に動作する持続時間は、バッテリからもたらされる電流のレベルとバッテリが蓄えることができる充電とにより決定される。そのバッテリが再充電されることが必要になる前に長い期間動作する携帯装置を提供するためには、そのようなバッテリにより搬送される全充電を最大化すること並びにバッテリからもたらされる電流を最小にすること又は携帯装置による電力消費を最小化することの両者に研究の努力の焦点が当てられてきた。
【0004】
更に効率的なロジック及びディスプレイが利用可能となったため、バッテリ寿命を決定することの重要な因子は形態装置恩ディスクドライブである。そのために、バッテリ寿命を最大化するように、ディスクドライブの効率が改善される必要がある。
【0005】
米国特許第5,517,649号明細書において、ハードディスクドライブについての適切な電力管理について開示されている。この先行技術の文献において、ハードディスクドライブにより消費される電力を管理する方法であって、それにより、第1段階において、ハードディスクドライブに掛かる負荷を測定する方法について記載されている。次の段階において、動作状態及び一連の休止時間の間の低電力状態にあるディスクドライブにおいて消費される平均電力が決定される。次の段階において、ディスクドライブにより消費される全平均電力が最小である休止時間が決定される。最終段階において、ディスクドライブが前に決定された最小の休止時間に対して動作する休止時間が設定される。
【0006】
米国特許第5,493,670号明細書においては、携帯用ラップトップコンピュータにおけるディスクドライブにより消費される電力を管理するための方法について開示されている。米国特許第5,493,670号明細書によると、将来、次のアクセスが非常に長い時間に亘ってなされる傾向にある場合、例えば、ディスクをスピンダウンさせることによりそのシステムが電力を節約するように次のアクセスが、将来、かなり十分になされる傾向にある場合、動作状態でなくなるとすぐにディスクをスピンダウンさせることにより、ラップトップコンピュータにおける電力は保存される。このような先行技術の特許文献に記載されている方法によると、所定の長さの時間の後にハードディスクがアクセスされなかったとき、電力システムはそのハードディスクドライブをスピンダウンさせる。ディスクをスピンダウンさせるための決定は、ディスクの動作の過去の履歴に応じてコンピュータによりなされる。ディスクの動作の過去の履歴は又、閾値を調整するために用いられる。
【0007】
携帯コンピュータにおけるディスクドライブの消費電力を制御するための他の方法については、米国特許第6,097,679号明細書及び国際公開第01/15161A1号パンフレットに記載されている。
【特許文献1】米国特許第5,517,649号明細書
【特許文献2】米国特許第5,493,670号明細書
【特許文献3】米国特許第6,097,679号明細書
【特許文献4】国際公開第01/15161A1号パンフレット
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ディスクドライブ、特に携帯装置のディスクドライブについてのモータ電力制御器であって:前記ディスクドライブの少なくとも2つの動作状態であって、前記ディスクドライブのモータを連続的に駆動する第1動作状態と、各々のデータ演算の開始時に前記モータをスピンアップする第2動作状態とを規定する手段;何れのデータ要求を伴わずに所定の期間より長い時間インターバルが決定されたとき、前記第1動作状態から前記第2動作状態に前記モータを移行させる構成手段;並びに、連続するデータ要求の間の時間インターバルの所定数が、それらの時間インターバルの全て又は各々が前記の所定の期間より短いと判断されるとき、前記第2動作状態から前記第1動作状態に前記ディスクドライブを移行させる更なる構成手段;を有する、モータ電力制御器を提供する。
【0009】
本発明に従ったモータ電力制御器はディスクドライブのモータエネルギー消費を最小にする一方、ディスクドライブはアプリケーションの実行、バッファサイズ若しくはディスクドライブが接続されている又はディスクドライブが一部である携帯装置のデータ要求パターンについての情報又は知識を必要としない。本発明に従ったモータ電力制御器は単純であり、ディスクドライブと携帯装置又はその携帯装置において実行されるアプリケーションとの間の通信を増加させない。
【0010】
本発明の好適な実施形態に従って、モータ電力制御器は、エネルギー消費及び/又は前記ディスクドライブの電力消費から前記所定期間を演算するための手段を有する。
【0011】
更に、本発明は、独立請求項7に記載したモータ電力制御器を有するディスクドライブと、独立請求項11に記載したディスクドライブのモータ電力を制御するための方法とを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、ディスクドライブ、特に、携帯光学装置のためのモータ電力制御器に関する。
【0013】
本発明に従って、モータ電力制御器は、前記ディスクドライブの少なくとも2つの動作状態を規定する手段を有する。図1は、2つの動作状態、即ち、第1動作状態及び第2動作状態を示すディスクドライブモータ制御器の所謂、状態図を示している。第1動作状態10においては、前記ディスクドライブのモータは、実行されるデータ操作がない時間中に連続的に実行される。実行されるデータ操作がない時間を、以下、バッファフェーズと呼ぶ。前記第2動作状態11中、モータは、各々のデータ操作、即ち、各々の読み取り/書き込み操作の開始時にスピンアップし、各々の読み取り/書き込み操作の終了時にスピンダウンする。この第2動作状態11中、ディスクドライブモータはバッファヘーズの間には動作しない。第1動作状態110は又、“連続状態”と呼ばれ、第2動作状態は又、“スピンアップ/ダウン状態”又は“デフォルト状態”と呼ばれる。
【0014】
第2動作状態11中の各々のデータ操作の終了時の前記モータのスピンダウンが受動的に又は能動的に実行されることに留意する必要がある。表現“前記モータのスピンダウン”はそれらの2つの選択肢の1つのみを方向付けるのではない。表現“前記モータのスピンダウン”は、両方の選択肢がこの表現の主旨の範囲内に含まれるとして理解される必要がある。
【0015】
本発明に従ったモータ電力制御器は、第1動作状態10から第2動作状態11へ及び第2動作状態11から第1動作状態10へとディスクドライブを移行させる手段を有する。図1における矢印12は、第1動作状態10から第2動作状態11への移行を示している。図1における矢印13は、第2動作状態11から第1動作状態10への移行を示している。
【0016】
本発明に従って、第1動作状態、即ち、所謂“連続状態”から第2動作状態、即ち“スピンアップ/ダウン状態”への移行は、この期間中に存在する何れの読み取り及び/又は書き込み要求なしに、所定の期間より長い又は大きい時間インターバルが決定されたときに起こる。このことは、携帯装置、特に、その携帯装置において実行されるアプリケーションがストリーミングを停止したこと又は更なるバッファ空間が利用可能になったことを示す。この条件下で、ディスクのモータがバッファフェーズ中に停止するようにすること及び続く読み取り及び/又は書き込み操作前に再びスピンアップするようにすることはより効率的である。
【0017】
第2動作状態11、即ち、所謂“スピンアップ/ダウン状態”から第1動作状態、即ち、所謂“連続状態”への移行は、連続データにおける時間インターバルの所定数αが前記所定期間より短い全てについて決定されるときに起こる。このことは、小さいバッファサイズを有するアプリケーションがディスクドライブに及び/又はディスクドライブからデータをストリーミングすることを示す。略同じインターバルにおける更なるデータ要求がストリーミング中に実行されるため、バッファフェーズ中に連続的に動作するモータを有することはエネルギー効率が高い。
【0018】
最も単純な実施形態においては、連続的なデータ要求間の時間インターバルの所定数はα=1として選択されることが可能である。しかしながら、α=3を選択することは更に効率が高く、信頼性が高い。α=3が選択されるとき、第2動作状態11、即ち、所謂“スピンアップ/ダウン状態”から第1動作状態、即ち、所謂“連続状態”への移行は、連続的なデータ要求間の3つの連続する時間インターバルが決定されるときにのみ起こり、それにより、それらの3つの時間インターバルの各々は前記所定期間より短いことが必要である。3つの時間インターバルの2つのみが前記所定期間より短い場合、その移行は起こらない。
【0019】
本発明は、ディスクドライブと携帯装置又はその携帯装置において実行されるアプリケーションとの間の通信を増加させずに、携帯又は非携帯ディスクドライブにおける電力消費を最小化するための非常に簡単な解決方法を提供する。
【0020】
好適には、モータ電力制御器は、ディスクドライブモータの電力消費及びエネルギー消費からの移行処理についての基準として用いられる前記所定期間を演算する手段を有する。本発明は、それ故、携帯装置又は携帯装置において実行されるアプリケーションに関する情報を必要としない。
【0021】
表現“モータ”がエネルギー又は電力消費との関連で用いられるとき、これは、モータ自体のエネルギー又は電力消費及び/又はモータドライバのエネルギー又は電力消費及び/又はモータドライバ制御回路のエネルギー又は電力消費に関連させることが可能であることに留意されたい。
【0022】
所謂、CLV(線速度一定)モードで動作するドライブについては、読み取り及び/又は書き込み操作中のビットレートは、モータ回転周波数又はモータ回転速度がディスク半径の減少につれて増加するため、ディスクの半径に依存しない。前記CLVモードにおいて動作するドライブについては、所定期間は、ディスクドライブモータをスピンアップするために用いられる前記ドライブの消費エネルギーから及び前記ディスクドライブの連続動作中のディスクドライブモータの消費電力から、次式を用いて演算され、
CLV=Espin−up(r)/Pcontinuous(r)+tactive
ここで、tCLVはCLVモードにおいて動作されるディスクドライブについての所定期間であり、Espin−upはディスクドライブモータをスピンアップさせるために用いられる前記ディスクドライブの消費エネルギーであり、Pcontinuousは、ディスクドライブが連続動作状態にあるとき、又バッファフェーズ中にディスクをスピンさせるために用いられる前記ディスクドライブモータの消費電力であり、rはディスクの半径であり、そして、tactiveはデータ処理中に前記ディスクドライブが動作する時間である。
【0023】
CLVモードにおいて動作するディスクドライブについては、Espin−up及びPcontinuousはディスクの半径rの関数である。時間tactiveはCLVモードにおいて動作するディスクドライブに対して一定であり、それ故、次式のようになり、
active=tinitialize+tsearch+tread/write
この式は、tactiveをディスクドライブの光学系を初期化するために用いられるtinitialize、 検索操作に対して用いられる時間tsearch、及び読み取り及び書き込み操作について用いられる時間tread/writeから演算することができることを意味する。
【0024】
所謂、CAV(角速度一定)モードの状態で動作するドライブに対して、読み取り及び/又は書き込み操作中のビットレートはディスクの半径に依存し、所定期間は、ディスクドライブモータをスピンアップするために用いられる前記ドライブの消費エネルギーから及び前記ディスクドライブの連続動作中のディスクドライブモータの消費電力から、次式を用いて演算され、
CAV=Espin−up/Pcontinuous+tactive(r)
ここで、tCAVはCAVモードにおいて動作されるディスクドライブについての所定期間である。
【0025】
CAVモードの状態で動作されるディスクドライブに対しては、Espin−up及びPcontinuousは一定である。時間tactiveは、アクセスされるべき所定のデータ量について、tread/writeがディスクの半径rの関数であるため、ディスクの半径rの関数である。
【0026】
CAVモードの状態で動作されるディスクドライブに対して、tactiveは次式のように演算される。
【0027】
active(r)=tinitialize+tsearch+tread/write(r)
検索及び初期化操作が必要ないアプリケーションに対しては、tactive(r)はtread/write(r)のみの関数である。
【0028】
CLVモード及びCAVモードにおいては、ディスクドライブに対する最後のアクセスの半径は、所定期間tCLV又はtCAVの演算のために用いられる。最良の結果は、連続的なデータ要求が略同じ半径からのデータについてのものであるときであって、例えば、大きい連続ファイルをストリーミングするときに達成される。
【0029】
図2は、第1動作状態10の間の時間tに対するディスクドライブの消費電力Pを表す図であり、図3は、第2動作状態11の間のディスクドライブの消費電力Pを表す図である。tactiveの間の消費電力又はエネルギーは両者共に同じ動作状態についてのものである。第1動作状態10(“連続状態”、図2参照)に対して、連続モードにおいてバッファフェーズ中のモータにより用いられる消費エネルギーEcontinuousはハッチングされた矩形により示されている。バッファフェーズの持続時間は時間tbufferにより特徴付けられ、次式のようになる。
【0030】
spin−up=Pspin−up*tspin−up
第1動作状態10から第2動作状態11への及び第2動作状態11から第1動作状態10へのディスクドライブの移行についての基準として用いられる所定期間tCLV又はtCAVは、図2及び3におけるハッチングされた矩形により示されている消費エネルギーEcontinuous及び消費エネルギーEspin−upが等しいように選択される。
【0031】
上記のモータ電力制御器及び方法は、好適には、ドライブであって、特に、携帯用光ディスクドライブの一部である。
【0032】
本発明は、ディスクドライブに組み込まれる全ての装置であって、特に、光ディスクドライブ、例えば、音声/映像システム、ラップトップコンピュータ等において用いられることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に従ったディスクドライブモータ制御器の状態図である。
【図2】所謂“連続状態”と又、呼ばれる第1動作状態中のディスクドライブの消費電力及び消費エネルギーを示す図である。
【図3】所謂“スピンアップ/ダウン状態”と又、呼ばれる第2動作状態中のディスクドライブの消費電力及び消費エネルギーを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスクドライブ、特に、携帯装置のディスクドライブのためのモータ電力制御器であって:
前記ディスクドライブの少なくとも2つの動作状態であって、前記ディスクドライブのモータを連続して動作させる第1動作状態と、各々のデータ操作の開始時に前記モータをスピンアップしその終了時に前記モータをスピンダウンする第2動作状態とを規定する手段;
何れのデータ要求なしに所定期間より長い時間インターバルが決定されるとき、前記第1動作状態から前記第2動作状態に前記ディスクドライブを移行させる手段;並びに
連続的なデータ要求の間の時間インターバルの所定数が、それらの全て又は各々が前記所定期間より短いと判定されるとき、前記第2動作状態から前記第1動作状態に前記ディスクドライブを移行させる手段;
を有することを特徴とするモータ電力制御器。
【請求項2】
請求項1に記載のモータ電力制御器であって、前記ディスクドライブの消費エネルギー及び/又は消費電力から前記所定期間を演算する手段により特徴付けられる、ことを特徴とするモータ電力制御器。
【請求項3】
請求項2に記載のモータ電力制御器であって、前記の演算する手段は、前記ディスクドライブモータをスピンアップするために用いられる前記ディスクドライブの消費エネルギーから及び前記ディスクドライブの連続動作中の前記ディスクドライブモータの消費電力から前記所定期間を演算する、ことを特徴とするモータ電力制御器。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のモータ電力制御器であって、前記ディスクドライブはCLV((線速度一定)モードで動作され、前記の演算する手段は前記所定期間を次式を用いて演算し、
CLV=Espin−up(r)/Pcontinuous(r)+tactive
ここで、tCLVは前記所定期間であり、Espin−upは前記ディスクドライブモータをスピンアップさせるために用いられる前記ディスクドライブの消費エネルギーであり、Pcontinuousは、前記ディスクドライブが連続動作状態にあるとき、又バッファフェーズ中にディスクをスピンさせるために用いられる前記ディスクドライブモータの消費電力であり、tactiveはデータ処理中に前記ディスクドライブが動作する時間であり、rはディスクの半径である、ことを特徴とするモータ電力制御器。
【請求項5】
請求項2又は3に記載のモータ電力制御器であって、前記ディスクドライブはCAV((角速度一定)モードで動作され、前記の演算する手段は前記所定期間を次式を用いて演算し、
CAV=Espin−up/Pcontinuous+tactive(r)
ここで、tCAVは前記所定期間であり、Pcontinuousは、前記ディスクドライブが連続動作状態にあるとき、又バッファフェーズ中にディスクをスピンさせるために用いられる前記ディスクドライブモータの消費電力であり、tactiveはデータ処理中に前記ディスクドライブが動作する時間であり、rはディスクの半径である、ことを特徴とするモータ電力制御器。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れ一項に記載のモータ電力制御器であって、前記データ処理は読み取り及び/又は書き込み処理である、ことを特徴とするモータ電力制御器。
【請求項7】
モータ電力制御器を有するディスクドライブであって、前記モータ電力制御器は:
前記ディスクドライブの少なくとも2つの動作状態であって、前記ディスクドライブのモータを連続して動作させる第1動作状態と、各々のデータ操作の開始時に前記モータをスピンアップしその終了時に前記モータをスピンダウンする第2動作状態とを規定する手段;
何れのデータ要求なしに所定期間より長い時間インターバルが決定されるとき、前記第1動作状態から前記第2動作状態に前記ディスクドライブを移行させる手段;並びに
連続的なデータ要求の間の時間インターバルの所定数が、それらの全て又は各々が前記所定期間より短いと判定されるとき、前記第2動作状態から前記第1動作状態に前記ディスクドライブを移行させる手段;
を有する、ことを特徴とするディスクドライブ。
【請求項8】
請求項7に記載のディスクドライブであって、前記モータ電力制御器は前記ディスクドライブの消費エネルギー及び/又は消費電力から前記所定期間を演算する手段を有する、ことを特徴とするディスクドライブ。
【請求項9】
請求項8に記載のディスクドライブであって、前記の演算する手段は、前記ディスクドライブモータをスピンアップするために用いられる前記ディスクドライブの消費エネルギーから及び前記ディスクドライブの連続動作中の前記ディスクドライブモータの消費電力から前記所定期間を演算する、ことを特徴とするディスクドライブ。
【請求項10】
請求項7乃至9の何れ一項に記載のディスクドライブであって、請求項1乃至6の何れ一項に記載のモータ電力制御器により特徴付けられる、ことを特徴とするディスクドライブ。
【請求項11】
ディスクドライブ、特に、携帯装置のディスクドライブのためのモータ電力を制御するための方法であって:
前記ディスクドライブの少なくとも2つの動作状態であって、前記ディスクドライブのモータを連続して動作させる第1動作状態と、各々のデータ操作の開始時に前記モータをスピンアップしその終了時に前記モータをスピンダウンする第2動作状態とを規定する段階;
何れのデータ要求なしに所定期間より長い時間インターバルが決定されるとき、前記第1動作状態から前記第2動作状態に前記ディスクドライブを移行させる段階;並びに
連続的なデータ要求の間の時間インターバルの所定数が、それらの全て又は各々が前記所定期間より短いと判定されるとき、前記第2動作状態から前記第1動作状態に前記ディスクドライブを移行させる段階;
を有することを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、前記所定期間は前記ディスクドライブの消費エネルギー及び/又は消費電力から演算される、ことを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の方法であって、前記所定期間は、前記ディスクドライブモータをスピンアップするために用いられる前記ディスクドライブの消費エネルギーから及び前記ディスクドライブの連続動作中の前記ディスクドライブモータの消費電力から演算される、ことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項12又は13に記載の方法であって、前記ディスクドライブをCLV((線速度一定)モードで動作し、前記所定期間を次式を用いて演算し、
CLV=Espin−up(r)/Pcontinuous(r)+tactive
ここで、tCLVは前記所定期間であり、Espin−upは前記ディスクドライブモータをスピンアップさせるために用いられる前記ディスクドライブの消費エネルギーであり、Pcontinuousは、前記ディスクドライブが連続動作状態にあるとき、又バッファフェーズ中にディスクをスピンさせるために用いられる前記ディスクドライブモータの消費電力であり、tactiveはデータ処理中に前記ディスクドライブが動作する時間であり、rはディスクの半径である、ことを特徴とする方法。
【請求項15】
請求項12又は13に記載のモータ電力制御器であって、前記ディスクドライブをCAV((角速度一定)モードで動作し、前記所定期間を次式を用いて演算し、
CAV=Espin−up/Pcontinuous+tactive(r)
ここで、tCAVは前記所定期間であり、Pcontinuousは、前記ディスクドライブが連続動作状態にあるとき、又バッファフェーズ中にディスクをスピンさせるために用いられる前記ディスクドライブモータの消費電力であり、tactiveはデータ処理中に前記ディスクドライブが動作する時間であり、rはディスクの半径である、ことを特徴とする方法。
【請求項16】
請求項11乃至15の何れ一項に記載の方法であって、前記データ処理は読み取り及び/又は書き込み処理である、ことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−506211(P2007−506211A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526755(P2006−526755)
【出願日】平成16年9月1日(2004.9.1)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051649
【国際公開番号】WO2005/027115
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(501344315)コニンクリユケ フィリップス エレクトロニクス エヌ.ブイ. (174)
【Fターム(参考)】