説明

ディスクドライブ用筐体および装置

本発明は、試験されるそれぞれのディスクドライブを個々に受容するための複数のベイ4と、ディスクドライブがテストカードを介して試験され得る該テストカード7、8を個々に受容するための複数のカードスロット6と、それぞれのテストカードは個々のカードスロットに受容され、それぞれのテストカードは環境テストカード7又は接続テストカード8である、複数のテストカードと、を備えており、カードスロット6とテストカード7、8とが、それぞれのカードスロット6が環境テストカード7又は接続テストカード8を選択的に受容できるように配置される、ディスクドライブ試験装置1と、ディスクドライブのその他の配置又はディスクドライブ取り付け装置を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国特許出願番号60/610532の優先権の利益を主張するものであり、該米国特許出願の内容は、これを参照することにより、本願に包含される。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に、ディスクドライブ用の筐体および装置に関する。
【0003】
本発明の種々の態様は、ディスクドライブが製造工程において試験されるとき、ディスクドライブの収容に対して特定の用途がある。しかしながら、本発明の種々の態様は、そのような試験装置に限定されず、例えば、末端消費者による保存アプリケーションでの使用におけるディスクドライブ収容用の装置および手段に関する。
【0004】
ディスクドライブユニットの製造中、これらが要求仕様を満たしているかを確認するためには、ディスクドライブユニットを試験しなければならない。例えば、このディスクの磁気記録面は、欠陥について試験され、ディスクドライブの電子機器も同様に試験される。試験工程の一部として、ディスクドライブが広い温度領域下で十分にその性能を発揮することを確認するために、ディスクドライブユニットの温度をその範囲内で変化させる。
【0005】
このために、ディスクドライブユニットは、一定の要求を満たした装置に取り付けられる。例えば、この装置は、ディスクドライブの温度を制御可能に変化させることができなければならない。ディスクドライブは、振動を減衰するように、すなわち、装置からディスクドライブへ入ってくる振動の減衰と、残りの装置へと出て行くディスクドライブの運転によって生じる振動の減衰と、の両方を実現するように、取り付けられていることが好ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本出願人の国際公開WO−A−01/41148号公報は、ディスクドライブユニットキャリアについて開示されており、これに係るすべての開示は、参照されることにより本願に包含される。このキャリアは、前方セクションと後方セクションとを有している。ディスクドライブは、試験のため、前方セクションに取り付けられている。後方セクションは、ディスクドライブ全域に空気を吹き込むためのファンおよびバルブの配列を含んでいる。キャリアは、他の多くのそのようなキャリアと共に、大型の枠状装置に取り付けられている。ファンおよびバルブの選択的な運転を通じて、ディスクドライブの温度は広範囲に亘って制御可能に変化され得る。このように、空気を冷却するための熱交換器は提供され、空気を必要に応じて加熱するための加熱器は提供される。
【0007】
特に、試験工程中、第一の工程において、電源および制御のディスクドライブへの簡単な接続は、装置を介して行われ、このドライブがいわゆるセルフテストを行う、いわゆる環境テストが行われる。第一の工程は、例えば、ディスクの表面の欠陥に対する試験に用いることができ、広い温度領域での運転が十分であるかの確認にも用いることができる。そして、経時的に、ディスクドライブは、内部で接続テストが行われている完全に独立した装置まで移動させられる。この接続テストにおいて、例えば、ドライブの接続を介した高速データ転送が十分な性能で行われていることを完全に検査するために、ディスクドライブに対する完全制御接続がなされる。それゆえに、経時的に、二つの独立した試験装置が存在し、その一つは、より簡単な環境試験を行うために、もう一つは、より要求の厳しい接続試験を行うために用いられる。試験中に二つの装置の間に存在するディスクドライブを移転することは不都合であり、時間がかかるものであると理解される。
【0008】
ディスクドライブの温度は、経時的に、ディスクドライブ全域に流れる空気の温度を測定し、参照テーブル又はこれと同等のものを使用しているディスクドライブの温度を計算することによって、間接的にのみ監視されている。しかしながら、より厳しい精度を達成するために、高速および多量の空気流が要求される。換言すると、物理的に大きく、高出力のファンが要求され、これは、装置のサイズの最小化の必要性と矛盾しており、装置内で生じる振動効果を最小化することをより難しくしている。
【0009】
上述した多くの課題、例えば、ディスクドライブの振動の減衰およびディスクドライブの温度制御は、また、一又は複数のディスクドライブが末端消費者の使用のために保存アプリケーション内に取り付けられている、末端消費者の保存アプリケーションと関係がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第一の態様によれば、試験されるそれぞれのディスクドライブを個々に受容するための複数のベイと、ディスクドライブがテストカードを介して試験され得る該テストカードを個々に受容するための複数のカードスロットと、それぞれのテストカードが個々のカードスロットに受容され、それぞれのテストカードが環境テストカード又は接続テストカードである、複数のテストカードと、を備えており、カードスロットと記テストカードとが、それぞれのカードスロットが環境テストカード又は接続テストカードを選択的に受容できるように配置されるディスクドライブ試験装置を提供することにより、前記課題を解決しようとするものである。
【0011】
この態様において、複数のディスクドライブの環境テストおよび接続テストを許容するために、同一の基本装置を使用することができる。実際、環境テストは接続テストよりも長時間を要する。したがって、製造業者は、それぞれの接続テストカードにいくつかの環境テストカードが対応するように、装置を配してもよい。環境テストカードは、例えば、一又は二以上のファン、導管組織、電子機器、等すべてを包含し、プロセッサー、および、ディスクドライブのテストされ得る接続を可能とするディスクドライブとの適切な接続を有していてもよい接続カードと容易に交換できる一のユニットを有していてもよい。
【0012】
これら、カードスロットと、特定の又は個々の環境テストカードと、特定の又は個々の接続テストカードとは、好ましくは、個々のカードスロットがテストカードで満たされ得る他のいかなるカードスロットとも物理的に干渉することなく、個々のカードスロットが環境テストカード又は接続テストカードを選択的に受容できるように配置されている。このようにして、すべてのカードスロットを常時使用することができ、例えば、一つの接続カードを収容するために、製造業者が二つのカードスロットの使用を余儀なくされることはなくなる。
【0013】
一の実施態様において、本発明にかかる装置は、少なくとも一の環境テストカードと、少なくとも一の接続テストカードと、を有する。
【0014】
好ましい実施態様において、本発明にかかる装置は、各ベイにつき、それぞれ一のカードスロットを有する。よって、各ディスクドライブがそれ専用のテストカードと共に、個別に試験される。
【0015】
本発明の第二の態様によれば、フレームと、少なくとも一のディスクドライブを受容するために設けられ、フレームに固定されているか又は一体的に形成されているディスクドライブホルダと、ディスクドライブがカードを介して試験し又は運転され得る少なくとも一の該カードを受容するために設けられ、フレームに着脱自在に受容されているカードホルダと、を有するディスクドライブ取り付け装置を提供することにより、前記課題を解決しようとするものである。
【0016】
この配置は、一般に機械部品(特に、ディスクドライブホルダ)を電子部品(特に、環境テストカードおよび接続テストカードを保持するカードホルダ)から隔離する。この配置により、ディスクドライブホルダをフレームに対してしっかりと固定することができるため、ディスクドライブ上の振動効果を最小に留めることができる。一方、カードホルダは、着脱が可能である。実際、メンテナンスおよびアップグレードの目的で、カードホルダの着脱が必要になる。
【0017】
一の実施態様において、ディスクドライブホルダは、複数のディスクドライブを受容するために構成され配置されており、カードホルダは、対応する複数のカードを受容するために構成され配置されている。
【0018】
一の実施態様において、ディスクドライブホルダは、内部に一のディスクドライブを取り付けることができるディスクドライブ取り付け装置を備えており、ディスクドライブ取り付け装置は、ディスクドライブホルダをフレームから取り外さないでも、ディスクドライブホルダからの着脱が自在である。このディスクドライブ取り付け装置は、ディスクドライブが挿入される、スリーブのような形状の装置であってもよく、このディスクドライブは、任意でディスクドライブトレー又はキャリア内で支持されていてもよい。本実施態様は、異なるタイプのディスクドライブを収容するために、ディスクドライブ取り付け装置の一のタイプ又は形状が、ディスクドライブ取り付け装置の他のタイプ又は形状へと、容易に変換できるという点において、特に有用である。
【0019】
本発明の第三の態様によれば、少なくとも一のディスクドライブを受容するためのディスクドライブホルダと、ディスクドライブがカードを介して試験し又は運転され得る少なくとも一の該カード、および、ディスクドライブに通すべき微風を生じさせるための少なくとも一のファンを含むカードホルダと、を備えるディスクドライブ取り付け装置であって、ディスクドライブホルダおよびカードホルダは、ディスクドライブホルダおよびカードホルダが互いに機械的に孤立しつつ、微風がカードホルダからディスクドライブホルダへ通過してディスクドライブに行きわたるように、非接続封止装置を介して互いに動作可能に接続される、ディスクドライブ取り付け装置を提供することにより、前記課題を解決しようとするものである。
【0020】
この態様によれば、(i)ディスクドライブホルダおよびカードホルダが互いに機械的に孤立し、さらに、(ii)加熱/冷却風がディスクドライブホルダとカードホルダとの間を通過し得るという、二重の必要条件を満たす。いかなる隙間又はディスクドライブホルダおよびカードホルダの接触を完全に封止するゴム又はこれと同様のシール材のような封止装置の接触も防止される。
【0021】
実際、ディスクドライブホルダおよびカードホルダは、少なくともいくらかの微風がディスクドライブを通過して、カードホルダに戻ってくるように配置されていることが好ましい。
【0022】
好ましい実施態様において、封止装置は、ディスクドライブホルダとカードホルダとの間に空隙を有し、微風がカードホルダからディスクドライブホルダへと通過するとき、および、微風がディスクドライブホルダからカードホルダへと通過するときに、微風の圧力が低下するようになっている。このようにして、微風が、ディスクドライブホルダとカードホルダから空隙を介して漏れ出すことが抑制される。これは、空隙を介したすべての微風の漏れを必ずしも防止すべきであるとは限られないと理解され、「抑制する」との用語は、これに従って解釈される。
【0023】
少なくとも一のカードは、カードホルダからディスクドライブホルダおよびディスクドライブに通すべき微風を生じさせるための少なくとも一のファンを有していてもよい。
【0024】
本発明の第四の態様によれば、ディスクドライブを受容するためのベイと、ディスクドライブの試験中又は運転中にディスクドライブの温度を直接感知するように構成され、配置されている温度センサと、を備える、ディスクドライブ取り付け装置を提供することにより、前記課題を解決しようとするものである。
【0025】
上述のとおり、ディスクドライブの温度は、ディスクドライブの中を流れる微風の温度測定およびディスクドライブの温度の計算によって、間接的にではあるが経時的に監視される。この点で、ディスクドライブの温度は、直接的に感知され得る。これが、ディスクドライブの温度のより正確な監視を可能とし、よって、よりよい試験とディスクドライブの認証を行うことができる。重要なことは、大量でかつ高速の気流を達成するために先行技術で用いられてきた大きいファンの使用を避けることができ、これによって、スペースを削減し、振動を低減することができるということも意味する。
【0026】
温度センサは、温度センサをディスクドライブに接触するように付勢するための付勢手段を介して取り付けられていてもよい。例えば、温度センサは、スプリングアーム上に取り付けられてもよい。こうすることにより、ディスクドライブの物理的特徴における振動によって起動するセンサ、および、製作公差によるこの装置自体の、ディスクドライブとの接触についてのいかなる問題をも克服することができる。
【0027】
一の実施態様において、本発明にかかる装置は、ベイを画定しているフレームを備えており、温度センサがこのフレームに取り付けられている。温度センサは、フレームに直接的に、又は、例えば、フレームに取り付けられているコネクタの上に間接的に、取り付けることができる。使用時には、(電力と制御とデータ信号を伝えるために)ディスクドライブはこのコネクタに接続されている。従って、この接続は、ベイに対するディスクドライブの位置を適切に画定する基準点を画定する。ディスクドライブの合図は、振動効果を最小限にとどめるために、ベイ内の一の程度又は他の程度への「フロート(変動)」であってもよいと理解される。温度センサをコネクタの上に取り付けると、温度センサが使用中のディスクドライブに適切に接触することを容易にする。
【0028】
他の実施態様では、内部にディスクドライブを受容することができ、かつディスクドライブをベイ内に取り付けるためにベイ内に着脱自在に受容できる、可撤性トレーを有し、温度センサがこのトレーに取り付けられている。この実施態様によれば、トレーに対するディスクドライブの位置は、通常、適切に画定されており、それゆえに、この実施態様もまた、温度センサが使用中のディスクドライブに適切に接触することを容易にする。
【0029】
他の実施態様において、本発明にかかる装置は、ディスクドライブの試験中又は運転中にディスクドライブの温度を直接感知するように構成され、配置されている少なくとも二の温度センサと、ベイを画定するフレームと、フレームに取り付けられる少なくとも一の温度センサと、内部にディスクドライブを受容することができ、かつディスクドライブをベイ内に取り付けるために該ベイ内に着脱自在に受容できる、可撤性トレーと、を備えており、温度センサはこのトレーに取り付けられている。この実施態様によれば、二の温度センサを用いることができ、それにより、ディスクドライブ上の異なる位置におけるディスクドライブの温度の比較ができる。いずれにせよ、ディスクドライブの温度をディスクドライブ上のいくつかの異なる位置において測定するために、複数の温度センサが提供されていてもよい。また、異なるタイプのディスクドライブの温度をそれぞれのディスクドライブの異なる位置において測定することが望ましい。一以上の温度センサを有するとは、同一の基本装置が、より幅広いタイプのディスクドライブと共に使用され得ることを意味し、さらに、良好な精度の温度測定を達成することができる。
【0030】
一の実施態様によれば、トレーは、トレー内で受容されるディスクドライブを支持する複数の取り付けピンを備えていてもよく、少なくとも一の取り付けピンは、その内部に温度センサを包含している。
【0031】
一の実施態様において、本発明にかかる装置は、ベイ内で受容されるディスクドライブを備えており、ディスクドライブは、内部温度センサを有していることにより、ディスクドライブ取り付け装置の温度センサによって検知された温度とディスクドライブの内部温度センサによって検知された温度との比較ができる。
【0032】
本発明の第五の態様によれば、内部にディスクドライブを有するディスクドライブトレーを受容することができる容器を画定し、三つの直交方向における振動を減衰するための減衰材料を有する、ディスクドライブ取り付け手段を提供することにより、前記課題を解決しようとするものである。
【0033】
本発明にかかる手段の好ましい実施態様は、この手段内に受容されているディスクドライブに影響している該手段の外側から生じる振動を減衰することができ、また、ディスクドライブの運転を通して生じる振動をも減衰することができる。実際、ディスクドライブは、この手段にしっかりと接続される一方、これら手段は、多くのそのような手段を支持しているフレームのように、装置内で「柔軟に」取り付けられている。
【0034】
減衰材料は、好ましくは、手段内で使用時に受容されているディスクドライブの回転軸に対して、減衰材料のせん断と圧縮/延伸との組み合わせにより減衰材料が振動を減衰するような所定の角度で設けられている。このように、減衰材料は、せん断又は圧縮/延伸モードにおいて排他的にならないように作用することが好ましい。このような作用は、材料の耐久性を向上し、その作用特性をより安定化させ、幅広い作用条件における予測を可能とする。
【0035】
一の実施態様において、手段は、二の対向する側壁を備えており、少なくとも一の側壁の外部はその面上に減衰材料を有している。
【0036】
一の実施態様において、少なくとも一の側壁は、側壁の外部が、装置内で使用時に受容されているディスクドライブの回転軸に対して所定の角度になるように設けられている。
【0037】
一の実施態様において、手段は、対向する二の側壁を備えており、側壁のそれぞれは、該側壁の外部が、装置内で使用時に受容されているディスクドライブの回転軸に対して所定の角度になるように設けられており、それぞれの側壁は減衰材料をその面上に有しており、減衰材料は、該減衰材料のせん断と圧縮/延伸との組み合わせにより減衰材料が振動を減衰することができるように設けられている。
【0038】
本発明にかかる手段は、該手段の上に着脱自在に取り付けられている塊を有していてもよい。塊は、手段の振動性能を調整するために用いることができる。これは、手段の回転の中心をディスクドライブのアームの回転軸から動かすために使用され、また、振動のより効果的な減衰に貢献するため、特に有用である。異なる大きさ、形状および/又は質量を持つ異なる塊は、異なるディスクドライブに使用することができる。
【0039】
以下、本発明の実施形態を、添付の図面に基づいて、実施例とともに説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
まず、図1および図2を参照すると、ディスクドライブ試験装置は、前方セクション2と後方セクション3とを有する。この例において、前方セクション2は、後方セクション3に対して着脱自在に固定されている。用語「前方」および「後方」は、慣例に従って用いられるものと理解され、使用中にディスクドライブが設けられている前方セクション2および電子部品等を包含する後方セクション3は、以下、詳細に説明される。
【0041】
本実施形態において、装置1は、最大で六つのディスクドライブを、互いに垂直方向に配置したベイ4に、それぞれ個別に収容することができる。使用中には、装置1は、大型の、通常鉄製のフレーム(不図示)に、他の多くのそのような装置1と共に固定されている。このようにすることで、何百あるいは何千ものディスクドライブをフレームの内部で同時に保持することができる。好ましい実施形態では、ディスクドライブを装置1に挿入したり取り出したりするために、ロボットが用いられる。
【0042】
ここで、特に図2および図3を参照すると、後方セクション3は、それぞれが個々にテストカードを受容するための複数のスロット6を画定し、垂直方向に6つに分離されたセットのコネクタを備える、垂直方向に配置された制御カード5を有している。本実施形態におけるこのテストカードは、二つのタイプに分類される。第一のタイプは、環境テストカード7で、もう一つのタイプは、いわゆる接続テストカード8である(図2では、環境テストカード7しか示していない。)。
【0043】
各環境テストカード7は、二つの遠心ブロワファン9、10を含む。そのうちの一つである遠心ブロワファン9は、使用中にベイ4内に取り付けられているディスクドライブ上で微風を吹かせる冷却ファン9である。第二のファン10は、ディスクドライブから冷却ファン9に戻ってくる微風の流れを変更するために選択的に運転される再循環ファン10である。特に、再循環ファン10の運転により、ディスクドライブから戻ってくる空気の一部がカード7の第一のエアダクト11を介して強制的に外に出される。そこから、その一部の空気は、フレームと関連している熱交換器(不図示)を通過して、冷却される。そして、この空気は、環境テストカード7の第二のダクト12を通じて冷却ファン9へと戻される。ディスクドライブを通過する空気の全般的な温度を変えるため、再循環10の運転速度は変更される。例えば、一の処置において、再循環ファン10の高速回転は、第一のダクト11と、熱交換器と、戻りの第二のダクト12、を介して、比較的より多くの空気を強制的に外に出す。その結果、ディスクドライブの上を通過することを余儀なくされた微風は、比較的冷たくなる。一方、再循環ファン10が低回転速度又はゼロ回転速度であるとは、ほとんど又は全く微風が熱交換器を通過しないことを意味し、よって、ディスクドライブ上を比較的暖かい微風が通過する。加熱器(不図示)は、例えば、電熱要素の形態において、空気を必要に応じて温めることを許容するために、環境テストカード7の気流道の中で提供されることができる。この処置は、ディスクドライブ上を流れる空気の温度が広い範囲で変化することを許容するため、ディスクドライブ自体の温度を広い範囲で変化させることを可能としている。二つのファン9、10の条件は、本出願人の国際公開WO−A−01/41148号公報に開示しているように、バルブの上にファンを持たないことである。換言すれば、環境テストカード7であり、ゆえに、装置1における一ユニットの高さが増すごとにより多くのディスクドライブが収容され得る。
【0044】
環境テストカードは、それ自体公知のものである。環境テストカード7は、ディスクドライブへの電力とデータ接続を提供する。ディスクドライブは、ディスクドライブがその磁気記録表面に対して欠陥が許容公差内であるかをテストできるいわゆるセルフテストを実行するために、そしてそれを上述の広い温度範囲にて行うために、環境テストカード7を通じて運転される。ディスクドライブの電子のある一定量のテストもまた、環境テストカード7を介して実行される。
【0045】
しかしながら、ディスクドライブの完全な接続テストを実行するには、接続テストカード8を使用することが必要となる。装置1で、一のスロット6に接続テストカード8を充填すれば、これを達成することができる。
【0046】
接続テストカードは、それ自体公知のものである。本実施形態によれば、一又は二以上のスロット6が、他のいかなるスロット6とも物理的に干渉することなく、それぞれの接続テストカード8を満たすことができるように、接続テストカード8および制御カード5のスロット6は配置される。つまり、各スロット6には、使用者又は製造業者の選択で、環境テストカード7又は接続テストカード8を満たすことができる。そして、これが、装置1の後方セクション3内において、ボリュームのすべては最大限に活用され得る。実際、ディスクドライブの製造業者は、上述のとおり、フレーム内に多くの装置1を入れて使用するが、いくらかの装置1では、単一の接続テストカード8を有するのに対し、ほとんどの装置1は環境テストカード7のみで満たされる。任意的に、製造業者は、接続テストカード8のみを充填したいくらかの装置1と共に、環境テストカード7のみで満たされるほとんどの装置1を配置してもよい。環境テストカード7と接続テストカード8の全体的比率は、ほぼ50:1から90:1程度であればよい。
【0047】
要約すれば、制御カード5およびそのスロット6、環境テストカード7および接続カード8は、製造業者のオプションとして、環境テストカード7および接続テストカード8が、それぞれのスロット6が個々の環境カード7又は接続テストカード8で満たし得る同程度のサイズとなるように、構成され、配置されている。
【0048】
重要な検討事項は、製造工程内のディスクドライブのテスト中、又は末端消費者による保存アプリケーション内において、ディスクドライブの取り付けに際し、振動の効果を最小限に留めることである。上記のとおり、隣接するディスクドライブに対するディスクドライブの運転から生じる振動効果を最小限に留めること(つまり、ディスクドライブから「出て行く」振動を抑制する)および、振動によって影響されている個別のディスクドライブを他の部品から守ること(つまり、外部からディスクドライブに「入ってくる」振動を抑制すること)が望ましい。本発明に係る装置1の一例として、図4に示すように、前方セクション2は、この装置1が取り付けられるフレームの部分20へと固く接続されている。従来、本出願人の国際公開WO−A−01/41148号公報に開示されている好ましい実施形態のように、装置1の前方セクション2および後方セクション3は互いに接続されている。そして、全体としてフレーム内に取り付けられる。しかしながら、前方セクション2をフレームの部分20へ固く接続すると、前方セクション2に取り付けたディスクドライブを振動から引き離すことができることということが分かった。それは、前方セクション2のフレーム20への固定は、通常、前方セクション2は、装置1の寿命のある限りフレーム20に固定されるであろうという意味で、半永久的であることを意味する。事実、前方セクション2をフレームの部分20と一体的に形成することが望ましい。一方、後方セクション3は、電子機器等を包含していることに留意しなければならない。よって、後方セクション3は、後方セクション3内にテストカード7、8および制御カード5を含む様々な部品を許容するため、および、これらの修理又はアップグレード等に係る取換えのため、フレームから比較的容易に取り外せることが望ましい。したがって、この意味でも、本実施形態では、前方セクション2はフレームに固定され、又はフレームと一体的に形成される一方、後方セクション3はフレーム内に着脱自在に受容される。
【0049】
振動効果をさらに小さくするために、装置1の前方セクション2および後方セクション3の間の物理的接触を最小化することが望ましい。実際、理想的には、前方セクション2および後方セクション3の間の物理的接触は、電源、並びに、テストカード7、8およびディスクドライブ間のデータ接続である。一方、後方セクション3から前方セクション2へ、冷却および加熱目的の空気が吹き込まれるため、前方セクション2と後方セクション3との間に空気シールを設けることが必要である。前方セクション2と後方セクション3の間の物理的接触の最小化が望ましいということは、前方セクション2と後方セクション3との接点周辺のゴム製ダクト又はゴム製シールのような機械的シールは望ましくないことを意味する。
【0050】
ここで、特に図5において、環境テストカード7の一部はデータおよび電源接続30を介してディスクドライブ31へ接続されている。本実施形態におけるディスクドライブ31は、装置1の前方セクション2に取り付けられているディスクドライブ取り付け手段33(以下、詳細に説明している)内に受容されているディスクドライブトレー又はキャリア32内で支持されている。実際、環境テストカード7からディスクドライブ取り付け手段33へと空気を吹き込むために、空気は冷却ファン9によってディスクドライブ31の上を強制的に押し流される。図5の太い矢印で示すように、ディスクドライブ31(随意的にダクト11、12および熱交換器)から環境テストカード7へ空気が戻り、環境テストカード7からディスクドライブ31の上を通って空気が再循環される。前方セクション2および後方セクション3の間の物理的接触を最小化するために、気流を封鎖する非接触シール35が用いられる。
【0051】
この例において、非接触シール35は、環境テストカード7の前部36とディスクドライブ取り付け手段33の後部とが、それらの間に空隙を残しつつ重なり合うことにより、達成される。さらに、この重なりは、環境テストカード7の微風が前部36から出て、ディスクドライブ取り付け手段33に入るとき、配置される。微風は、拡大された断面領域に遭遇し(図5の位置A)、これにより、その圧力が低下する。同様に、ディスクドライブ取り付け手段33から微風が出て、環境テストカード7に戻るとき、再びより大きな断面領域(Bで示される。)に遭遇し、そしてまた、微風の気圧は低下する。それぞれの場合で、気圧の低下は空気の漏れを阻止する傾向にあり、そして、接触シールでなくてもよい効果的なシールを提供する。
【0052】
確かに、ディスクドライブは様々な範囲の条件下で使用されている。例えば、ディスクドライブは幅広い温度領域で使用され得ることを要求される。例えば、ディスクドライブは、地図又はナビゲーションの保存、デジタル音楽ファイルの保存、等機能を提供するために、道路車両用等の種々のシステムに取り付けられている。道路車両は、一般的に、かなりの低温および高温の対象となることが知られている。このように、幅広い温度領域でディスクドライブをテストできること、すなわち、テスト工程におけるディスクドライブ自体の温度をより詳しく知ることが、製造業者にとって、ますます重要になってきている。上述のように、経時的に、ディスクドライブの温度は、テスト工程の間、ディスクドライブ中を流れる空気の温度の測定をしてディスクドライブの温度を推測することによって、間接的にではあるが監視されている。本発明に係る装置の好ましい実施形態では、ディスクドライブ31の温度は直接測定される。
【0053】
ここで、図6A〜図6Dを参照すると、一の可能な配置において、温度センサ40は、ディスクドライブキャリア32が装置1の前方セクションで接続する物理的コネクタ41上に取り付けられている。好ましい例では、温度センサ40は、片持ち弾性バネアーム42の自由端上に取り付けられている。このバネ取り付けは、温度センサ40をディスクドライブ31に向かって内側に付勢するため、製造公差等によるディスクドライブ31の所定のサイズや位置での振動とは無関係に、ディスクドライブ31との良好な物理的接触を確保する。さらに、このバネ取り付けによって、振動効果が最小化される。ここに示される実施形態の中で、温度センサ40は、滑らかで半球形のプラスチックカップ43によって覆われている。これは、ディスクドライブキャリア32内のディスクドライブ31をディスクドライブ取り付け手段33に出し入れするとき、ディスクドライブ31表面を引っかき傷又は他の損傷から保護する。特に、図6Bおよび図6Cに示すように、ディスクドライブキャリア32は、ディスクドライブ31の側壁に接触できるように(図6D参照)、ディスクドライブキャリア32の本体の中へ温度センサ40が突き出ることを許容する隙間44を、側壁45に有する。温度センサ40を、ディスクドライブ31の上を流れる空気を遮断するような所定の位置に取り付けることが好ましい。
【0054】
図7A〜図7Dを参照すると、任意の又は追加として、温度センサ50は、従来からディスクドライブキャリア32に設けられている一または二以上のディスクドライブロケーションピン51に取り付けることができる。ディスクドライブ31の表面下で標準的に設けられており、通常、使用中にそれぞれの取り付け孔に受容される四つのそのようなピン51がある。ロケーションピン51での温度センサ50の取り付けは、温度センサ50がディスクドライブ31上を流れる空気から遮断されていることを意味する。キャリア32は、温度センサ50の信号が環境テストカード7を通れるように、使用中に接続されており、物理的コネクタ41上の対応するデータコネクタ55と共に使用中に係合するキャリア32の後面上に、データコネクタ54を有している。
【0055】
いくつかの異なる地点でディスクドライブ31に接触するいくらかの温度センサ40を備えていると有利であり得る。実際、ディスクドライブ31の温度は、ディスクドライブ31内の局部的加熱効果のため、ディスクドライブ31の異なる位置でそれぞれ異なる。直接的な温度測定によってのみ達成可能であるいくつかの地点での測定は、ディスクドライブ31の温度がその表面全体を調査できるという有利な点を提供し、これによりディスクドライブ31のより正確な温度および温度振動を読み取ることができる。このように、温度センサ40、50は、前方セクション2内の、および、キャリア32および/又はそれ以外の場所の一又は二以上のロケーションピン51の中における、いくつかの地点に取り付けられていてもよい。
【0056】
さらに、多くのディスクドライブは、現在、保存アプリケーション内に、ディスクドライブが末端消費者による使用時に使用される内部温度センサを有している。一例として、そのドライブ自体の内部温度センサを用いることにより、ディスクドライブ31の追加の温度測定が得られる。この温度は、一又は二の外部温度センサ40、50によって測定された温度と、比較することができる。
【0057】
いくつかの直接接触式温度センサ40、50を設けることは、異なる一の温度センサ40、50が異なるドライブと共に用いられ得る点でさらに有利である。それは、異なるタイプのドライブが、異なる場所で最も熱いかもしれない反面、一のドライブが一の特定の場所で最も熱くなるような異なる温度特性を有する異なるドライブであるものと理解される。
【0058】
上述のように、好ましい装置1において、ディスクドライブ31は、ディスクドライブキャリア32の中で支持されている。キャリア32の使用は、ディスクドライブ31のロボットによる操作の自動化を促進する。ディスクドライブキャリアの種々の実施例は、本出願人の国際公開WO−A−03/021597号公報、WO−A−03/021598号公報、国際出願番号PCT/GB2004/002505(米国出願番号10/866074と対応する)、およびPCT/GB2004/003812の実施例の中で開示されており、これらは参考文献としてここに包含される。
【0059】
上述の通り、ディスクドライブキャリア32は、装置1の前方セクション2中に取り付けられているディスクドライブ取り付け手段33に挿入される。好ましいディスクドライブ取り付け手段33は、図8Aおよび図8Bで最も明らかに示される。取り付け手段33は、一般に、スリーブのような形状であり、ディスクドライブキャリア32内のディスクドライブ31が挿入される矩形断面のベイ60を画定している。取り付け装置33は、取り付け手段33を受容するときに、一般にディスクドライブ31の回転軸Rに対して角度をつけている長手方向外側側壁61を有している。好ましい側壁61の形状は、一般的に三角断面形状である。これが、固い側壁61に角度を与える。そのため、振動抵抗性能がより向上する。軸Rに対する角度は、例えば、30°から60°のいずれであってもよいが、最も好ましくは45°である。
【0060】
より振動を低減するために、側壁61に減衰材料62を加えてもよい。示された例の中で、それぞれの側壁61の一の端部に一つとなるように、減衰装置62を提供する四つの可能な場所が提供される。側壁61の外部形状に対応する減衰材料62の外部形状およびそのようなものは、一般的に三角断面形状とするために(示されるとおり切り取られてもよい尖端を介して)角度がつけられる。減衰材料62のこの角度づけは、材料は、三つの直交方向において振動をより減衰できることを意味する。その上、減衰材料62は、せん断モード又は圧縮/延伸において排他的にならないように作用することを意味し、これが材料の減衰特性を向上させる。
【0061】
好ましい取り付け手段33のさらなる特徴は、一又は二以上の金属製のオモシのような塊63を取り付けることができることである。一又は二以上の塊63は、一の又は両方の長い側壁61に固定してもよい。塊63の重さ、サイズおよび位置は、ディスクドライブ31の振動効果を最小化するために、取り付け手段33の振動の動的性能を「調整」する目的で、設定することができる。例えば、読み取り/書き込みヘッド用枢軸取り付け具が取り付け手段33内に取り付けられているときに、これから取り付け手段33の効果的な回転中心を動かすために、一又は二以上の塊63は固定されていてもよい。異なる位置で旋回する読み取り/書き込みヘッドを有する異なるタイプのディスクドライブを与えられると、特定のディスクドライブ31の取り付け手段33の特性を最適化するために、場合によっては取り付け手段33の異なる場所で異なる塊63は固定されることができる。
【0062】
以上、本発明の実施形態は、例示の実施形態に対する特定の参考例と共に説明された。しかしながら、本発明の要旨に反しない範囲で、上記の実施形態に対して変更および修正がなされてもよい。さらに、装置又は装置に完全に又は基本的に関連している特許請求の範囲も、これに追従する。対応する方法もまた、本発明の範囲内でなされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】ディスクドライブ試験装置の実施形態の一例を示す斜視図である。
【図2】図1の装置を概略的に切り取った斜視図である。
【図3】環境テストカードおよび接続テストカードが取り付けられている制御カードの一例を示す斜視図である。
【図4】ディスクドライブテスト装置の前方セクションの接続の実施形態の一例を示す斜視図である。
【図5】環境テストカードおよびディスクドライブを内部に包含するディスクドライブ取り付け手段の実施形態の一例の一部を介して示す長手方向断面図である。
【図6A】図6Aは、温度センサが内部に取り付けられたコネクタおよび温度センサとディスクドライブの接触に関する実施形態の一例を示す斜視図である。
【図6B】図6Bは、温度センサが内部に取り付けられたコネクタおよび温度センサとディスクドライブの接触に関する実施形態の一例を示す斜視図である。
【図6C】図6Cは、温度センサが内部に取り付けられたコネクタおよび温度センサとディスクドライブの接触に関する実施形態の一例を示す斜視図である。
【図6D】図6Dは、温度センサが内部に取り付けられたコネクタおよび温度センサとディスクドライブの接触に関する実施形態の一例を示す斜視図である。
【図7A】図7Aは、温度センサが内部に取り付けられたディスクドライブキャリアトレーおよびこのディスクドライブトレーコネクタへの接続に関する実施形態の一例を示す斜視図である。
【図7B】図7Bは、温度センサが内部に取り付けられたディスクドライブキャリアトレーおよびこのディスクドライブトレーコネクタへの接続に関する実施形態の一例を示す斜視図である。
【図7C】図7Cは、温度センサが内部に取り付けられたディスクドライブキャリアトレーおよびこのディスクドライブトレーコネクタへの接続に関する実施形態の一例を示す斜視図である。
【図7D】図7Dは、温度センサが内部に取り付けられたディスクドライブキャリアトレーおよびこのディスクドライブトレーコネクタへの接続に関する実施形態の一例を示す斜視図である。
【図8A】図8Aは、塊および減衰材料が固着されたディスクドライブ取り付け手段の実施形態の一例を示す斜視図である。
【図8B】図8Bは、塊および減衰材料が固着されたディスクドライブ取り付け手段の実施形態の一例を示す斜視図である。
【図8C】図8Cは、塊および減衰材料が固着されたディスクドライブ取り付け手段の実施形態の一例を示す斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験されるそれぞれのディスクドライブを個々に受容するための複数のベイと、
ディスクドライブがテストカードを介して試験され得る該テストカードを個々に受容するための複数のカードスロットと、
それぞれのテストカードは個々のカードスロットに受容され、それぞれの前記テストカードは環境テストカード又は接続テストカードである、複数のテストカードと、を備えており、
前記カードスロットと前記テストカードとが、それぞれのカードスロットが環境テストカード又は接続テストカードを選択的に受容できるように配置される、
ディスクドライブ試験装置。
【請求項2】
前記カードスロットと、前記又は個々の環境テストカードと、前記又は個々の接続テストカードとが、個々のカードスロットがテストカードで満たされ得る他のいかなるカードスロットとも物理的に干渉することなく、個々のカードスロットが環境テストカード又は接続テストカードを選択的に受容できるように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置は、少なくとも一の環境テストカードと、少なくとも一の接続テストカードと、を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記装置は、各ベイにつき、それぞれ一のカードスロットを有していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
フレームと、
少なくとも一のディスクドライブを受容するために設けられ、前記フレームに固定されているか又は一体的に形成されているディスクドライブホルダと、
前記ディスクドライブがカードを介して試験し又は運転され得る少なくとも一の該カードを受容するために設けられ、前記フレームに着脱自在に受容されているカードホルダと、
を備えるディスクドライブ取り付け装置。
【請求項6】
前記ディスクドライブホルダは、複数のディスクドライブを受容するために構成され配置されており、前記カードホルダは、対応する複数のカードを受容するために構成され配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記ディスクドライブホルダは、内部に一のディスクドライブを取り付けることができるディスクドライブ取り付け装置を備えており、前記ディスクドライブ取り付け装置は、前記ディスクドライブホルダを前記フレームから取り外さないでも、ディスクドライブホルダからの着脱が自在であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の装置。
【請求項8】
少なくとも一のディスクドライブを受容するためのディスクドライブホルダと、前記ディスクドライブがカードを介して試験し又は運転され得る少なくとも一の該カード、および、前記ディスクドライブに通すべき微風を生じさせるための少なくとも一のファンを含むカードホルダと、を備えるディスクドライブ取り付け装置であって、
前記ディスクドライブホルダおよび前記カードホルダは、前記ディスクドライブホルダおよび前記カードホルダが互いに機械的に孤立しつつ、微風が前記カードホルダから前記ディスクドライブホルダへ通過して前記ディスクドライブに行きわたるように、非接続封止装置を介して互いに動作可能に接続される、ディスクドライブ取り付け装置。
【請求項9】
前記ディスクドライブホルダおよび前記カードホルダは、少なくともいくらかの前記微風が前記ディスクドライブを通過して、前記カードホルダに戻ってくるように配置されていることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記封止装置は、前記ディスクドライブホルダと前記カードホルダとの間に空隙を有し、微風が前記カードホルダから前記ディスクドライブホルダへと通過するとき、および、微風が前記ディスクドライブホルダから前記カードホルダへと通過するときに、微風の圧力が低下するようになっていることを特徴とする、請求項8又は9に記載の装置。
【請求項11】
前記少なくとも一のカードは、前記カードホルダから前記ディスクドライブホルダおよび前記ディスクドライブに通すべき微風を生じさせるための少なくとも一のファンを有していることを特徴とする、請求項8〜10に記載の装置。
【請求項12】
ディスクドライブを受容するためのベイと、
前記ディスクドライブの試験中又は運転中に前記ディスクドライブの温度を直接感知するように構成され、配置されている温度センサと、
を備える、ディスクドライブ取り付け装置。
【請求項13】
前記温度センサは、前記温度センサを前記ディスクドライブに接触するように付勢するための付勢手段を介して取り付けられていることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ベイを画定しているフレームを備えており、前記温度センサが前記フレームに取り付けられていることを特徴とする、請求項12又は13に記載の装置。
【請求項15】
内部にディスクドライブを受容することができ、かつ前記ディスクドライブを前記ベイ内に取り付けるために該ベイ内に着脱自在に受容できる、可撤性トレーを備えており、前記温度センサが前記トレーに取り付けられていることを特徴とする、請求項12又は13に記載の装置。
【請求項16】
前記装置は、前記ディスクドライブの試験中又は運転中に前記ディスクドライブの温度を直接感知するように構成され、配置されている少なくとも二の温度センサと、ベイを画定するフレームと、前記フレームに取り付けられる少なくとも一の温度センサと、内部にディスクドライブを受容することができ、かつ前記ディスクドライブを前記ベイ内に取り付けるために該ベイ内に着脱自在に受容できる、可撤性トレーと、を備えており、
前記温度センサが前記トレーに取り付けられていることを特徴とする、請求項12又は13に記載の装置。
【請求項17】
前記トレーは、前記トレー内で受容されるディスクドライブを支持する複数の取り付けピンを備えており、少なくとも一の前記取り付けピンは、その内部に温度センサを包含していることを特徴とする、請求項15又は16に記載の装置。
【請求項18】
前記装置は、前記ベイ内で受容されるディスクドライブを備えており、
前記ディスクドライブは、内部温度センサを有していることにより、ディスクドライブ取り付け装置の温度センサによって検知された温度と前記ディスクドライブの内部温度センサによって検知された温度との比較ができることを特徴とする、請求項12〜17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
内部にディスクドライブを有するディスクドライブトレーを受容することができる容器を画定し、三つの直交方向における振動を減衰するための減衰材料を有する、ディスクドライブ取り付け手段。
【請求項20】
前記減衰材料は、前記手段内で使用時に受容されているディスクドライブの回転軸に対して、前記減衰材料のせん断と圧縮/延伸との組み合わせにより前記減衰材料が振動を減衰するような所定の角度で設けられていることを特徴とする、請求項19に記載の手段。
【請求項21】
前記手段は、二の対向する側壁を備えており、少なくとも一の前記側壁の外部はその面上に減衰材料を有していることを特徴とする、請求項19又は20に記載の手段。
【請求項22】
少なくとも一の前記側壁は、前記側壁の外部が、前記手段内で使用時に受容されているディスクドライブの回転軸に対して所定の角度になるように設けられていることを特徴とする、請求項19〜21のいずれか一項に記載の手段。
【請求項23】
前記手段は、対向する二の側壁を備えており、前記側壁のそれぞれは、該側壁の外部が、前記手段内で使用時に受容されているディスクドライブの回転軸に対して所定の角度になるように設けられており、それぞれの側壁は減衰材料をその面上に有しており、前記減衰材料は、該減衰材料のせん断と圧縮/延伸との組み合わせにより前記減衰材料が振動を減衰することができるように設けられていることを特徴とする、請求項19に記載の手段。
【請求項24】
塊が、前記手段の上に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする、請求項19〜23のいずれか一項に記載の手段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【公表番号】特表2008−513916(P2008−513916A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−531818(P2007−531818)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【国際出願番号】PCT/GB2005/003490
【国際公開番号】WO2006/030185
【国際公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【出願人】(598138198)ザイラテックス・テクノロジー・リミテッド (14)
【住所又は居所原語表記】LANGSTONE ROAD,HAVANT,HAMPSHIRE PO9 1SA,UNITED KINGDOM
【Fターム(参考)】