説明

ディスクドライブ装置

【課題】チャッキングプレートの揺動範囲を規制しチャッキングミスを防止する。
【解決手段】下部筐体4と上部カバー5とが突き合わされた装置本体2と、ベースユニット8と、ベースユニット8の昇降機構9と、上部カバー5の収納部25に収納され、ベースユニット8に設けられたディスクテーブル65と共にディスク6をクランプするクランプ機構80とを備え、クランプ機構80は、収納部25の開口部26より装置本体2内に揺動可能に臨まされ、ディスクテーブル65に嵌合してディスク6を挟持するチャッキングプレート81と、チャッキングプレート81を収納部25内に支持する支持プレート82とを備え、チャッキングプレート81の揺動範囲を、ディスクテーブル65に嵌合可能な範囲に規制する規制部93が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク記録媒体のドライブ装置に関し、特に、装置本体内に搬送された光ディスクを回転自在にクランプするクランプ機構を備えたディスクドライブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、光ディスクに対して情報信号の書き込み及び/又は読み出しを行うディスクドライブ装置では、光ディスクが載置されるディスクトレイが装置本体の内外に亘って搬送されるいわゆるトレイタイプのものと、光ディスクが直接装置本体の内外に亘って挿入及び排出されるいわゆるスロットインタイプのものが提供されている。
【0003】
図16に示すように、この種のディスクドライブ装置は、下部筐体101と上部カバー102とが結合されて構成される略矩形箱状の装置本体100を有する。装置本体100内には、光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ機構103が設けられたベースユニット104と、ベースユニット104を、光ピックアップ機構103によって光ディスクDに対して情報信号の記録再生を行う記録再生位置と、光ディスクDの搬送領域から退避させる待機位置とに亘って昇降させる昇降機構105と、光ディスクを回転自在に支持するディスク回転機構106と、装置本体100内に搬送された光ディスクDを、ディスク回転機構106とともにクランプするディスククランプ機構108とが配設されている(特許文献1参照)。
【0004】
ディスククランプ機構108は、上部カバー102の収納部120内に収納され、ディスク回転機構106のディスクテーブル122とともに光ディスクDを挟持するチャッキングプレート123と、チャッキングプレート123を上部カバー102に支持する支持プレート124とを備える。
【0005】
図17に示すように、チャッキングプレート123は、収納部120の底面に開口された開口部121より装置本体100内に揺動可能に臨まされている。また、チャッキングプレート123は、ディスク回転機構106のディスクテーブル122と磁気吸着するフェライトなどの永久磁石126と、ディスクテーブル122に形成された嵌合孔127に嵌合する嵌合ピン128とが形成されている。
【0006】
そして、チャッキングプレート123は、昇降機構105によりベースユニット104が記録再生位置に上昇されると、永久磁石126によってディスクテーブル122に磁気吸着すると共に嵌合ピン128がディスクテーブル122の嵌合孔127に嵌合することにより、光ディスクDを回転自在に挟持する。なお、このときチャッキングプレート123は、記録再生位置に上昇されたディスクテーブル122によって持ち上げられ、上部カバー102の収納部120の底面より上昇し、かつ支持プレート124に当接していない。したがって、チャッキングプレート123は、収納部120と当接することなく、スムーズに光ディスクDを回転させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−176883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、チャッキングプレート123は、収納部120内において上下左右に揺動可能に収納されている。また、収納部120の底面に開口された開口部121は、チャッキングプレート123との干渉を避けるために、ベースユニット104の昇降に応じてディスクテーブル122が揺動する最大範囲よりも大きく開口されている必要がある。このため、チャッキングプレート123は、収納部120内において揺動範囲が広く確保されている。
【0009】
したがって、図17に示すように、チャッキングプレート123は、収納部120内の揺動位置によっては、嵌合ピン128が嵌合孔127と対峙せず、ベースユニット104が記録再生位置に上昇され、ディスクテーブル122と磁気吸引されたときにも、嵌合ピン128が嵌合孔127に嵌合せず、光ディスクDをクランプできないおそれがある。
【0010】
また、この種のディスクドライブ装置は、デスクトップパソコンやディスクプレーヤ、ゲーム機等の据置型の電子機器に搭載されて用いられることが多い。そして、電子機器が縦置きされた場合や傾斜面に載置された場合などには、チャッキングプレート123が収納部120内において片寄ってしまい、同様に、嵌合ピン128が嵌合孔127に嵌合せず、チャッキングミスが起きるおそれがある。
【0011】
そこで、本発明は、記録再生位置における収納部との干渉を避けつつ、チャッキングプレートの揺動範囲を規制しチャッキングミスを防止することができるディスクドライブ装置を提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決するために、本発明にかかるドライブ装置は、下部筐体と上部カバーとが突き合わせ結合されて構成される装置本体と、ディスク状記録媒体を上記装置本体の内外に亘って搬送する搬送機構と、上記ディスク状記録媒体に対して、情報信号の記録及び/又は再生を行う記録再生機構が設けられたベースユニットと、上記ベースユニットを、上記記録再生機構が上記ディスク状記録媒体に対して記録及び/又は再生を行う記録再生位置と、上記ディスク状記録媒体の搬送領域から退避させる待機位置とに亘って昇降させる昇降機構と、上記上部カバーの収納部に収納され、上記ベースユニットに設けられたディスクテーブルとともに上記ディスク状記録媒体を回転自在にクランプするディスククランプ機構とを備え、上記ディスククランプ機構は、上記収納部に開口された開口部より上記装置本体内に揺動可能に臨まされ、上記ディスクテーブルに嵌合することにより、上記ディスクテーブルとともに上記ディスク状記録媒体を挟持するチャッキングプレートと、上記チャッキングプレートを上記収納部内に支持する支持プレートとを備え、上記チャッキングプレートの揺動範囲を、上記チャッキングプレートが上記ディスクテーブルに嵌合可能な範囲に規制する規制部が形成されている。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、チャッキングプレートがディスクテーブルと嵌合されていない状態で収納部内を揺動した場合でも、規制部によって揺動範囲が、ディスクテーブルに嵌合可能な範囲に規制されている。したがって、本発明は、縦置きや傾斜面に載置された場合でも、ディスクテーブルが記録再生位置に上昇すると、チャッキングプレート81が規制部にガイドされ、確実にディスクテーブルと嵌合される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ディスクドライブ装置が搭載された電子機器を示す斜視図である。
【図2】ディスクドライブ装置を示す外観斜視図である。
【図3】ディスクトレイが引き出されているディスクドライブ装置を示す外観斜視図である。
【図4】ディスクドライブ装置を示す分解斜視図である。
【図5】上部カバーの収納部を示す斜視図である。
【図6】上部カバーの裏面を示す斜視図である。
【図7】緩衝機構及び固定部を示す断面図である。
【図8】ディスクドライブ装置の内部を示す斜視図である。
【図9】チャッキングプレートの嵌合ピンが嵌合孔と対峙している状態を示す断面図である。
【図10】ディスクテーブルとチャッキングプレートとが嵌合している状態を示す断面図である。
【図11】チャッキングプレートを示す斜視図であり、(a)は上面側を示し、(b)は下面側を示す。
【図12】支持プレートを示す斜視図であり、(a)は上面側を示し、(b)は下面側を示す。
【図13】センタリング壁によってセンタリングピンをガイドしている状態を示す断面図である。
【図14】他の実施の形態において、チャッキングプレートの嵌合ピンが嵌合孔と対峙している状態を示す断面図である。
【図15】他の実施の形態において、ディスクテーブルとチャッキングプレートとが嵌合している状態を示す断面図である。
【図16】従来のディスドライブ装置を示す分解斜視図である。
【図17】従来のディスクドライブ装置において、光ディスクのチャッキングミスが起きた状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明が適用されたディスクドライブ装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.装置本体
2.搬送機構
3.ベースユニット
4.昇降機構
5.クランプ機構
【0016】
<1.装置本体>
このディスクドライブ装置1は、略矩形状の装置本体2を有し、例えば、図1に示すように、光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ディスクレコーダ3の内部に配設される他、ゲーム機、デスクトップパソコン等の据置型の電子機器に用いられる。図2、図3及び図4に示すように、装置本体2は、下部筐体4と上部カバー5とが突き合わせ結合されることにより構成されている。装置本体2には、ディスクトレイ23を備え光ディスク6を内外に亘って搬送する搬送機構7と、光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ機構50が設けられたベースユニット8と、ベースユニット8を、光ピックアップ機構50が光ディスク6に対して記録及び/又は再生を行う記録再生位置と、光ディスク6の搬送領域から退避させる待機位置とに亘って昇降させる昇降機構9とを備える。
【0017】
[下部筐体4]
装置本体2を構成する下部筐体4は、略矩形箱状をなし、前面側に形成された挿脱口11よりディスクトレイ23が長手方向に亘って挿脱自在に支持されている。下部筐体4は、左右両側壁4a,4bに沿って、底面より高くされ、ディスクトレイ23の移動をガイドするガイドデッキ12が設けられ、また前面側に、搬送機構7及び昇降機構9を支持する支持デッキ13が設けられている。
【0018】
ガイドデッキ12は、ディスクトレイ23の移動をガイドするガイド凸部14が断続的に複数突設されている。そして、ガイドデッキ12は、ガイド凸部14がディスクトレイ23の裏面に搬送方向に亘って形成された図示しないスライドガイド溝に挿通され、これにより、ディスクトレイ23の移動をガイドすることができる。またガイドデッキ12には、後述する昇降機構9の昇降支持フレーム70を支持する左右一対の軸受凹部15が形成されている。軸受凹部15は、略鉤状の係合片が立設され、この係合片によって昇降支持フレーム70に形成された回動軸部72aを回動自在に係合する。
【0019】
下部筐体4の前面側に設けられた支持デッキ13は、ディスクトレイ23及び昇降カム71に駆動力を供給する駆動モータ17と、駆動モータ17の駆動力をディスクトレイ23及び昇降カム71に伝達する駆動ギヤ18と、駆動モータ17の駆動力を駆動ギヤ18へ伝達する一対のプーリ19が配設されている。
【0020】
なお、支持デッキ13は、昇降カム71をディスクトレイ23の搬送方向と略直交する方向に移動自在に支持している。また、支持デッキ13は、昇降カム71のスライド位置を検出する検出スイッチの先端が昇降カムの移動経路上に臨まされ、昇降カム71と当接可能とされている。
【0021】
また、下部筐体4は、支持デッキ13より背面側にベースユニット8を支持するベースユニット用デッキ21が形成されている。ベースユニット用デッキ21に支持されたベースユニット8は、後述する昇降支持フレーム70に前面側を支持されると共に、この昇降支持フレーム70が昇降カム71によって昇降操作される。これにより、ベースユニット8は、上部カバー5側に上昇して光ディスク6とチャッキングする記録再生位置と、下部筐体4の底面側に下降して光ディスク6とのチャッキングが解除される待機位置とに亘って昇降される。
【0022】
また、下部筐体4は、ベースユニット用デッキ21に、後述する緩衝機構40を構成する一対の支持凸部22,22が背面近傍で、かつ両側壁4a,4b近傍に立設されている。また、下部筐体4は、背面壁4cに、上部カバー5との固定部35を構成する係止凸部36が形成されている。さらに、下部筐体4は、両側壁4a,4bの前面側に、上部カバー5とスナップフィット締結する一対の係合凸部24,24が形成されている。これら、支持凸部22、係止凸部36及び係合凸部24については、上部カバー5とともに後述する。
【0023】
[上部カバー5]
次いで、下部筐体4に突き合わされる上部カバー5について説明する。上部カバー5は、下部筐体4の開放された上面を塞ぐことで、装置本体2の上面を構成するものであり、下部筐体4と同じ形状を有する矩形板状をなす。
【0024】
上部カバー5は、光ディスク6を回転自在にクランプするクランプ機構80を構成するチャッキングプレート81と、チャッキングプレート81を上部カバー5に支持する支持プレート82とが収納される収納部25が形成されている。収納部25は、図5に示すように、チャッキングプレート81を下部筐体4側に臨ませる開口部26と、開口部26の周囲に形成され、チャッキングプレート81を支持する支持面27と、支持面27より立ち上がり形成され、チャッキングプレート81の揺動範囲を規制するガイド壁28と、支持プレート82を係止するプレート係止部29とが形成されている。なお、クランプ機構80については後に詳述する。
【0025】
プレート係止部29は、ガイド壁28の更に外周側に形成された係止壁に外方へ張り出し形成されている。プレート係止部29は、支持プレート82の外周面に内側に張り出し形成されている係止凸条92が下側に回り込むことにより、支持プレート82が係止され、チャッキングプレート81の収納部25からの抜け止めが図られる。
【0026】
また、図6に示すように、上部カバー5は、前面側の両側面に、下部筐体4に形成された係合凸部24に係止される係止片30が係止されている。係止片30は、上部カバー5の両側面より下方に垂下され、先端部に下部筐体4に形成された係合凸部24に係止する係止孔30aが開口されている。また、係止片30は、基端側が若干の可撓性を有し、上部カバー5が背面側を下部筐体4の背面側に当接させ、当該背面側を支点に前面側を傾倒させることにより、撓みながら係止孔30aが係合凸部24に嵌合する。これにより上部カバー5は、下部筐体4に締結される。
【0027】
また、上部カバー5は、下部筐体4側に臨む裏面5aに緩衝機構40を構成する当接凸部32が突設されている。当接凸部32は、上部カバー5の背面近傍で、かつ両側面近傍に下部筐体4に設けられた支持凸部22に対応して一対形成され、上部カバー5が下部筐体4に締結されると、支持凸部22に当接する。
【0028】
[固定部35]
また、上部カバー5は、裏面5aに、背面近傍に下部筐体4との固定部35を構成するフック37が形成されている。固定部35は、図7に示すように、下部筐体4と上部カバー5との上下方向の結合位置を固定するものであり、下部筐体4に形成された係止凸部36と、上部カバー5に形成されたフック37とからなる。
【0029】
係止凸部36は、下部筐体4の背面壁4cに形成されている。この係止凸部36は、矩形の枠状をなして、前面側へ突出することにより、フック37が係止可能とされている。また、係止凸部36は、下部筐体4の背面壁4cの両側に離間して設けられ、その近傍には、支持凸部22が形成されている。
【0030】
係止凸部36に係止するフック37は、上部カバー5の背面側に立設され、背面側に向かって凹状の鉤部が形成されている。また、フック37は、係止凸部36に応じて上部カバー5の両側に離間して設けられ、その近傍には当接凸部32が形成されている。
【0031】
かかる固定部35は、上部カバー5の背面側を下部筐体4の背面側に当接させることにより、フック37の鉤部が係止凸部36に係止される。この状態で上部カバー5の前面側を下部筐体4の前面側に傾倒させることにより、上部カバー5に形成された係止片30の係止孔30aが、下部筐体4の係合凸部24にスナップフィットによって嵌合する。このとき、固定部35は、フック37の鉤部が係止凸部36に係止することにより、下部筐体4と上部カバー5とを強固に固定するとともに、上部カバー5の下部筐体4に対する高さ方向の位置決めを図る。
【0032】
[緩衝機構40]
さらに、装置本体2は、上部カバー5が下部筐体4に結合されることにより、固定部35の近傍に、装置本体2とベースユニット8との緩衝を図る緩衝機構40が形成されている。緩衝機構40は、装置本体2やベースユニット8に加わった衝撃がベースユニット8を支持する支持凸部22に集中することから、この支持凸部22に集中する負荷を低減するものである。
【0033】
緩衝機構40は、下部筐体4の背面側に形成された支持凸部22と、上部カバー5の背面側に形成された当接凸部32とからなる。支持凸部22は、下部筐体4のベースユニット用デッキ21の背面側に立設された略円柱形状の部材であり、図7に示すように、支持凸部22は、後述するベースユニット8の背面側端部に形成された連結孔56に、この連結孔56に取り付けられているインシュレータ57を介して挿通する。これにより、支持凸部22は、インシュレータ57を挟んでベースユニット8を支持することで、ベースユニット8が前面側を昇降機構9によって昇降される際の支点となる。
【0034】
また、当接凸部32は、上部カバー5を下部筐体4に結合させることで、支持凸部22に対峙するものであり、支持凸部22に応じて円柱状に形成されている。また、当接凸部32は、支持凸部22よりも径の大きい円柱形状を有し、図7に示すように、支持凸部22に対峙すると、インシュレータ57と当接する。また、当接凸部32は、上面中央に支持凸部22よりも大径の凹面部41が形成されている。
【0035】
緩衝機構40は、上部カバー5を下部筐体4に結合させると、支持凸部22が当接凸部32の凹面部41に対峙されるとともに、インシュレータ57が当接凸部32の上面に当接される。これにより、緩衝機構40は、インシュレータ57を介してベースユニット8を支持する支持凸部22を確実に固定することができる。また、緩衝機構40は、強い衝撃が加わった場合にも支持凸部22と当接凸部32とが当接することにより、支持凸部22に衝撃による負荷が集中することなく、かつ、当接凸部32に当接するインシュレータ57によって緩衝を図ることができる。
【0036】
ここで、緩衝機構40は、固定部35の近傍に形成されている。したがって、緩衝機構40は、上部カバー5を下部筐体4に結合させた際の、当接凸部32の支持凸部22に対する高さ精度が高まる。すなわち、上述したように、固定部35は、上部カバー5を下部筐体4に結合させる際の、上部カバー5の回動支点となり、上部カバー5の下部筐体4に対する高さ方向の基準ともなる。したがって、かかる固定部35の近傍に形成される緩衝機構40は、高さの基準位置の近傍に形成されることとなり、より高さの精度がでる。
【0037】
これにより、緩衝機構40は、支持凸部22と当接凸部32との間に隙間ができたり、あるいは上部カバー5が下部筐体4に結合する前に当接凸部32が支持凸部22に当接してしまうといった事態も起こらない。また、緩衝機構40は、上部カバー5を下部筐体4に結合させると、当接凸部32がインシュレータ57に当接し、装置本体2の衝撃をインシュレータ57を介して緩衝させることができる。さらに、緩衝機構40は、強い衝撃が加わった場合にも支持凸部22と当接凸部32の凹面部41とが当接することにより、支持凸部22に衝撃による負荷が集中することもなく、また、固定部35によって当接凸部32が支持凸部22から離間することもない。
【0038】
これにより、緩衝機構40は、固定部35の近傍に形成することにより、従来のビス止めによってベースユニット8を支持する方法によるのと同等以上の強度を備え、ベースユニット8の緩衝を図ることができる。
【0039】
一方、固定部35は、図7に示すように、当接凸部32がインシュレータ57に押圧されることにより、フック37が係止凸部36の上面に押圧される。したがって、固定部35は、上部カバー5をがたつかせることなく下部筐体4に結合させることができ、かつ当接凸部32の高さ精度をだすことができる。
【0040】
なお、固定部35は、下部筐体4に係止凸部36を設け、上部カバー5にフック37を形成する他、反対に、下部筐体4にフック37を設け、上部カバー5に係止凸部36を形成するようにしてもよい。また、固定部35は、上述した係止凸部36にフック37を係止させる方法以外にも、下部筐体4及び上部カバー5を貫通する貫通孔を設け、この貫通孔に固定ネジを螺着させるなど、任意の固定方法を採用することができる。
【0041】
さらに、固定部35は、図4及び図6に示すように、適宜、予備固定片43及び予備フック44を追加してもよい。予備固定片43は、下部筐体4の背面壁4cの両側に設けられ、前面側に向かって張り出し形成されている。また、予備フック44は、上部カバー5の背面側に、予備固定片43に対応して形成されている。かかる予備固定片43及び予備フック44を設けることで、固定部35は、下部筐体4と上部カバー5とを強固に結合させることができる。
【0042】
また、装置本体2は、かかる固定部35以外に、下部筐体4と上部カバー5との各背面側を結合するビス止めなどの手段を備えていてもよく、あるいは固定部35によって下部筐体4と上部カバー5との背面側を結合してもよい。
【0043】
なお、かかる固定部35は、支持凸部22及び当接凸部32が形成された位置より、下部筐体4及び上部カバー5の背面側に向かって、多少左右に偏倚した位置に設けられている。これにより、下部筐体4及び上部カバー5は、支持凸部22及び当接凸部32が形成された位置よりさらに背面側に向かって支持凸部22及び当接凸部32を形成する領域を確保する必要がなく、装置本体2の長手方向の大型化を防止することができる。
【0044】
したがって、ディスクドライブ装置1は、光ディスクプレーヤや光ディスクレコーダといったTVモニタの近傍に設置される電子機器において、当該電子機器の奥行きを縮小させることができる。これにより、ディスクドライブ装置1は、薄型化されたTVモニタに比して奥行きスペースを必要とする電子機器の奥行きサイズの小型化を図ることができる。
【0045】
<2.搬送機構>
次いで、光ディスク6を装置本体2の内外に亘って搬送する搬送機構7について説明する。搬送機構7は、光ディスク6が載置されるディスクトレイ23と、ディスクトレイ23に駆動モータ17の駆動力を伝達する駆動ギヤ18とを備える。
【0046】
ディスクトレイ23は、図3に示すように、装置本体2の前面に設けられた挿脱口11より内外に亘って搬送される。このディスクトレイ23は、CDやDVD、BD等の光ディスク6を横置きにして収容することができる円形の凹陥部からなるディスク収容部46と、このディスク収容部46の中央部からトレイセンタに沿って後方へ延在するように開口された長穴状の開口47とが設けられている。ディスク収容部46は、直径12cmの光ディスクが載置される大径部46aと、この大径部46aの中央部に形成された凹部からなり且つ直径8cmの光ディスクが載置される小径部46bとを有している。
【0047】
また、ディスクトレイ23の開口47は、ディスク収容部46の小径部46bの中心部から背面側にかけて開口されていて、大径部46aの一部を切り欠いてディスク収容部46の外側まで延在されている。この開口47の大きさ及び形状は、ベースユニット8の光ピックアップ機構50の上部が完全に入り込むことができる大きさ及び形状とされている。なお、ディスクトレイ23の左右両側縁には、前後方向へ平行に延びる左右一対のガイドレール48,48が設けられている。
【0048】
なお、ディスクトレイ23の裏面には、支持デッキ13に配設された駆動ギヤ18と咬合されるトレイラック(図示せず)が、ディスクトレイ23の搬送方向に延設されている。また、ディスクトレイ23の裏面には、ディスクトレイ23の搬送に応じて昇降カム71を駆動ギヤ18との咬合方向へ移動させ、あるいは昇降カム71のスライドに応じてディスクトレイ23を駆動ギヤ18との咬合方向へ移動させるガイドカム溝(図示せず)が設けられている。
【0049】
かかる搬送機構7は、トレイラックが駆動ギヤ18と咬合することにより、駆動モータ17の駆動力を受けてディスクトレイ23が装置本体2の内外に亘って搬送される。また、搬送機構7は、ディスクトレイ23が装置本体2内に搬送されると、ガイドカム溝によって、駆動ギヤ18に対する咬合がトレイラックから昇降カム71へと切り換えられ、搬送が停止される。また、搬送機構7は、ディスクトレイ23が装置本体2外へ排出される際には、駆動ギヤ18に対する咬合が昇降カム71からトレイラックへと切り換えられ、駆動モータ17の駆動力が伝達されて装置本体2外へ排出される。
【0050】
なお、ディスクトレイ23は、背面側の側縁に、当接凸部32と、固定部35の係止凸部36及びフック37とを回避する切欠き部45が形成されている。図8に示すように、切欠き部45を形成することにより、ディスクドライブ装置1は、ディスクトレイ23を装置本体2の背面側まで引き込むことができ、ディスクトレイ23の大きさと装置本体2の大きさを略同一とすることができる。したがって、ディスクドライブ装置1は、ディスクトレイ23の搬送方向に対する装置本体2の奥行きを極力小型化することができる。
【0051】
<3.ベースユニット>
次いで、光ディスク6に対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ機構50が搭載されたベースユニット8について説明する。図4に示すように、ベースユニット8は、略矩形状のフレーム体をなし、挿脱口11及び背面壁4cが設けられた下部筐体4の長手方向を長手方向として、ベースユニット用デッキ21に配設されている。このベースユニット8には、装置本体2の前面側となる長手方向の一端側に光ディスク6を回転自在に支持するディスク回転機構51が形成されている。また、ベースユニット8には、長手方向の一端側から他端側に向かって光ピックアップ機構50を移動させるピックアップ移動機構53が形成されている。
【0052】
また、ベースユニット8は、長手方向の一端側コーナ部に、昇降機構9の昇降支持フレーム70に支持される一対の支持孔55,55が形成され、長手方向の他端側コーナ部に、上述した支持凸部22に支持される連結孔56,56が形成されている。支持孔55及び連結孔56は、いずれも、一部が開放され、開放端より、弾性樹脂を成型した円筒状のインシュレータ57が装着されている。
【0053】
インシュレータ57が装着された支持孔55は、昇降支持フレーム70に立設されている支持ピン75が挿通する。これにより、ベースユニット8は、長手方向の一端側が、昇降支持フレーム70に支持される。また、インシュレータ57が装着された連結孔56は、下部筐体4の背面側に形成された支持凸部22が挿通する。これによりベースユニット8は、長手方向の他端側が、下部筐体4に支持される。
【0054】
かかるベースユニット8は、昇降支持フレーム70が昇降カム71によって昇降されると、長手方向の他端側を支持する支持凸部22を支点に、長手方向の一端側が上下方向に昇降される。したがって、ベースユニット8の光ピックアップ機構50、及び長手方向の一端側に設けられたディスク回転機構51は、ベースユニット8の昇降に応じて、光ピックアップ機構50によって光ディスク6に対して情報信号の記録再生を行う記録再生位置と、光ディスクの搬送領域から退避させる待機位置とに亘って昇降する。
【0055】
図8に示すように、光ピックアップ機構50は、光源となる半導体レーザから出射された光ビームを対物レンズにより集光させて光ディスク6の信号記録面に照射し、この光ディスク6の信号記録面で反射された戻りの光ビームを受光素子等からなる光検出器により検出する光学ブロックが形成されたピックアップベース50aを有し、光ディスク6に対する信号の書き込み又は読み出しを行うようになされている。
【0056】
また、この光ピックアップ機構50は、対物レンズを光軸方向(フォーカシング方向)と、光ディスクの記録トラックと直交する方向(トラッキング方向)とに変位駆動する2軸アクチュエータ等の対物レンズ駆動機構を有し、光検出器により検出された光ディスク6からの検出信号に基づいて、この2軸アクチュエータにより対物レンズをフォーカシング方向及びトラッキング方向に変位させながら、光ディスク6の信号記録面上に対物レンズの焦点を合わせるフォーカスサーボや、対物レンズにより集光される光ビームのスポットを記録トラックに追従させるトラッキングサーボ等の駆動制御を行うようになされている。なお、対物レンズ駆動機構としては、このようなフォーカシング制御及びトラッキング制御に加えて、対物レンズにより集光された光ビームを光ディスク6の信号記録面に垂直に照射させるように、光ディスク6の信号記録面に対する対物レンズの傾き(スキュー)を調整可能とする3軸アクチュエータを用いてもよい。
【0057】
かかる光ピックアップ機構50は、ピックアップベース50aがピックアップ移動機構53によって支持されることにより、光ディスク6の半径方向に移動可能とされている。
【0058】
ピックアップ移動機構53は、ピックアップベース50aを光ディスク6の半径方向にスライド可能に支持する一対のガイド軸60,61と、これら一対のガイド軸60,61に支持されたピックアップベース50aを光ディスク6の半径方向に変位駆動する変位駆動機構62とを有している。
【0059】
一対のガイド軸60,61は、一方がピックアップベース50aの一側縁に形成されたガイド孔に挿通されると共に、他方がピックアップベース50aの他側縁に形成されたガイド溝に挟持されることにより、ピックアップベース50aをスライド可能に支持している。また、一対のガイド軸60,61は、ベースユニット8の長手方向に沿って互いに平行となるように配置されており、ピックアップベース50aを光ディスク6の内外周に亘って案内する。
【0060】
変位駆動機構62は、ベースユニット8に取り付けられた駆動モータの回転駆動をギヤやラックを介して直線駆動に変換し、ピックアップベース50aを一対のガイド軸60,61に沿った方向、すなわち光ディスク6の半径方向に変位駆動させるものであり、例えばリードスクリューを備えたステッピングモータが用いられる。
【0061】
ディスク回転機構51は、光ディスク6が載置されるディスクテーブル65と、光ディスク6をディスクテーブル65と一体に回転駆動する扁平状のスピンドルモータ66とを有する。
【0062】
ディスクテーブル65は、光ディスク6の中心孔6aの周縁を支持する支持面部65aと、光ディスク6の中心孔6aに係合される係合突部65bとが形成されている。係合突部65bは、先端面から支持面部65a側に向かって拡径するテーパ面が形成され、光ディスク6のセンタリングを図りながら装着可能とされている。また、係合突部65bは、後述するクランプ機構80のチャッキングプレート81と嵌合する嵌合孔68が先端面に形成されている。この嵌合孔68には、チャッキングプレート81に突設されている嵌合ピン89を引き込むガイド面69が周囲に形成されている。ガイド面69は、嵌合孔68の先端より上方に向かって拡径するテーパ面、あるいは湾曲面として形成され、チャッキングプレート81が近接することにより、嵌合ピン89を嵌合孔68内へ引き込み、チャッキングプレート81をディスクテーブル65に嵌合させる。これにより、チャッキングプレート81は、ディスクチャッキング時におけるディスクテーブル65に対するチャッキングプレート81の位置決めが図られる。
【0063】
スピンドルモータ66は、ベースユニット8の一端側に取り付けられた取付基板上に実装され、スピンドル軸にディスクテーブル65が取り付けられている。
【0064】
かかるディスク回転機構51は、光ディスク6が装置本体2の内外に搬送される際は、ベースユニット8が待機位置に下降されることにより、光ディスク6の搬送領域上から退避されている。そして、ディスク回転機構51は、光ディスク6が装置本体2内に搬送され、ベースユニット8が記録再生位置に上昇されると、ディスクテーブル65が、後述するチャッキングプレート81とともに光ディスク6の中心孔6aの周縁を挟持し、回転自在に保持する。その後、記録あるいは再生指示に応じてスピンドルモータ66が回転駆動され、光ディスク6をCLVあるいはCAV等の所定の回転速度で制御する。
【0065】
<4.昇降機構>
次いで、ベースユニット8を記録再生位置と待機位置とに亘って昇降させる昇降機構9について説明する。昇降機構9は、ベースユニット8の一端側を支持する昇降支持フレーム70と、駆動ギヤ18と連結され、スライドに応じて昇降支持フレーム70を昇降させる昇降カム71とを有する。
【0066】
昇降支持フレーム70は、下部筐体4の両側壁4a,4bに沿ってベースユニット用デッキ21に配設される一対の支持アーム部72,72と、一対の支持アーム部72,72の各先端を繋ぐとともに昇降カム71と係合する連結アーム部73とを有する。
【0067】
支持アーム部72は、先端部に、下部筐体4の両側壁4a,4bに形成された軸受凹部15に係合される回動軸部72aが突設されている。これにより昇降支持フレーム70は、回動軸部72aを支点に連結アーム部73側が回動可能とされている。また、支持アーム部72は、ベースユニット8の一端側コーナ部に形成された支持孔55に挿通される支持ピン75が突設されている。支持ピン75は、支持孔55にインシュレータ57が装着された後、インシュレータ57の中空部を挿通する。これにより昇降支持フレーム70は、ベースユニット8の一端側を支持する。
【0068】
連結アーム部73は、昇降カム71に形成されたカム溝に係合するカムピン76が突設されている。したがって、昇降支持フレーム70は、昇降カム71の移動に応じてカムピン76がカム溝を移動し、昇降操作される。
【0069】
この昇降カム71は、駆動ギヤ18と咬合されることにより、支持デッキ13上をディスクトレイ23の搬送方向と直交する図4中矢印Y方向及び反矢印Y方向に亘ってスライドすることにより、昇降支持フレーム70を昇降させるものである。これにより、昇降カム71は、昇降支持フレーム70に支持されたベースユニット8を記録再生位置と待機位置との間に亘って昇降させることができる。
【0070】
昇降カム71は、支持デッキ13上を摺動する主面部と、主面部より支持デッキ13の壁面に沿って下方に垂下された側面部とからなる。主面部は、略矩形板状に形成され、駆動ギヤ18と咬合されるカムラックが形成されている。
【0071】
カムラックは、駆動ギヤ18に咬合されることにより、昇降カム71をディスクトレイ23の搬送方向となる図4中矢印X方向と直交する同図中矢印Y方向へスライドさせるものである。カムラックは、昇降支持フレーム70を介してベースユニット8を記録再生位置と待機位置との間を昇降させている間及び光ディスク6に対して情報信号の記録再生を行っている間は駆動ギヤ18との咬合が維持され、ベースユニット8を待機に下降させた後、ディスクトレイ23が搬送されると駆動ギヤ18との咬合が解除されるように形成されている。
【0072】
また、昇降カム71は、側面部に昇降支持フレーム70に突設されているカムピン76が挿通されるカム溝が形成されている。カム溝は、昇降支持フレーム70を昇降操作することによりベースユニット8を記録再生位置と待機位置に亘って昇降させるものであり、上下方向に亘る傾斜面と、傾斜面の端部から連続する上側及び下側水平面とからなる。
【0073】
かかる昇降カム71は、左側壁4a側と右側壁4bとの間をスライドすることにより、カム溝に係合しているカムピン76を傾斜面を介して下側水平面と上側水平面との間で昇降させる。これにより、昇降支持フレーム70は、ベースユニット8の一端側を記録再生位置と待機位置との間で昇降させることができる。なお、このとき、ベースユニット8は、他端側が、下部筐体4に突設されている支持凸部22によって回動を支持されている。
【0074】
<5.クランプ機構>
次いで、ディスクテーブル65とともに光ディスク6を回転自在にクランプするクランプ機構80について説明する。クランプ機構80は、図9及び図10に示すように、上部カバー5の収納部25内に収納され、ディスクテーブル65とともに光ディスク6を回転自在にクランプするチャッキングプレート81と、上部カバー5に装着され、チャッキングプレート81を収納部25内に支持する支持プレート82とを有する。
【0075】
そして、クランプ機構80は、チャッキングプレート81が収納部25内に収納されることにより、収納部25に形成された開口部26に挿通され、記録再生位置に上昇されたディスクテーブル65と磁気吸着される。これにより、クランプ機構80は、光ディスク6をディスクテーブル65とともに回転自在にクランプする。
【0076】
チャッキングプレート81は、図11(a)及び図11(b)に示すように、略円盤状に形成されたクランプ板83と、クランプ板83内に保持された円形のマグネット84と、マグネット84をクランプ板83内に支持する支持板85とを有する。
【0077】
クランプ板83は、ポリアセタール(POM)等のエンジニアリングプラスチックを用いて成型されている。そして、クランプ板83は、収納部25に形成された開口部26より下部筐体4側に突出する円形の凸面部87と、凸面部87の外周に形成され、収納部25の支持面27に支持されるフランジ部88と、凸面部87の中央に立設され、ディスクテーブル65の嵌合孔68内に嵌合される嵌合ピン89と、嵌合ピン89と反対側に突出され、支持プレート82の規制部93に係合するセンタリングピン90と、支持板85を係止する係止爪91とが形成されている。
【0078】
図10に示すように、凸面部87は、円形に形成され、開口部26より下部筐体4側に突出ことにより、ディスクテーブル65とともに光ディスク6の中心孔6aの周縁を挟持する。また、凸面部87は、支持板85との間にディスクテーブル65に設けられた鉄板と磁気吸引するマグネット84が収納されている。
【0079】
フランジ部88は、凸面部87の外周に形成され、収納部25の支持面27に支持されることにより、チャッキングプレート81の開口部26からの抜け止めを図る。また、フランジ部88は、チャッキングプレート81が収納部25内において揺動した際に、収納部25のガイド壁28に当接する。これにより、チャッキングプレート81は、収納部25内における揺動範囲が規制される。
【0080】
凸面部87の中央に一体成型された嵌合ピン89は、ディスクテーブル65の嵌合孔68に嵌合することにより、チャッキングプレート81のディスクテーブル65に対する位置決めを行うものである。嵌合ピン89は、ディスクテーブル65が記録再生位置に上昇されると、嵌合孔68の周囲に形成されたガイド面69にガイドされて嵌合孔68内に引き込まれる。これにより、チャッキングプレート81は、ディスクチャッキング時におけるディスクテーブル65に対する位置決めが図られる。
【0081】
クランプ板83の、嵌合ピン89と反対側となる凸面部87の上面側に突設されたセンタリングピン90は、支持プレート82に設けられた規制部93に係合することにより、チャッキングプレート81の揺動範囲を、嵌合ピン89と嵌合孔68又はガイド面69とが対峙する範囲に規制するものである。センタリングピン90は、凸面部87の上面側に向かって一体成型され、支持板85の突出孔85bより上方に突出されている。
【0082】
支持板85は、凸面部87の上面側に取り付けられることによりマグネット84を支持するものであり、図11(a)に示すように、凸面部87の上面より突設された係止爪91が挿通する挿通孔85aが形成されている。そして、支持板85は、挿通孔85aを挿通した係止爪91に係止されることにより、凸面部87の上面に取り付けられる。また、支持板85は、クランプ板83に突設されているセンタリングピン90を支持プレート82側へ臨ませる突出孔85bが形成されている。
【0083】
かかるチャッキングプレート81を収納部25内に支持する支持プレート82は、図12(a)及び図12(b)に示すように、円盤状に形成され、外周面部に、上部カバー5に形成されたプレート係止部29に係止される係止凸条92が形成され、下部筐体4側に向けられる下面部に、チャッキングプレート81の揺動範囲を規制する規制部93が形成されている。
【0084】
係止凸条92は、支持プレート82の外周面の内側に、断続的に形成されている。そして、支持プレート82は、係止凸条92が形成されていない箇所をプレート係止部29に合わせてから収納部25上に載置し、一方向へ回転させることにより係止凸条92をプレート係止部29の下部に回り込ませる。なお、プレート係止部29には、一方向の端部に係止凸条92の回転方向の先端部が当接する回転止めが形成されている。係止凸条92が回転止めに当接するまで回転されることにより、支持プレート82は、収納部25に係止される。
【0085】
規制部93は、支持プレート82の略中央に形成され、支持プレート82が収納部25に係止されることにより、チャッキングプレート81のセンタリングピン90とほぼ対向される。規制部93は、中央に設けられた円形の平面部94と、平面部94の周囲に立ち上がり形成されたセンタリング壁95とを有する。
【0086】
センタリング壁95は、先端側に向かって拡径するテーパ面、あるいは湾曲面として形成され、センタリングピン90が当接されることにより、チャッキングプレート81を平面部94側にガイドするものである。
【0087】
かかる規制部93は、ディスクテーブル65が待機位置へ下降され、チャッキングプレート81がディスクテーブル65と嵌合することなく揺動自在とされている状態において、チャッキングプレート81が支持プレート82側に揺動すると、センタリングピン90がセンタリング壁95に当接される。そして、図13に示すように、規制部93は、センタリング壁95によってセンタリングピン90を平面部94側へガイドすることにより、チャッキングプレート81のセンタリングを図る。したがって、チャッキングプレート81は、常に、嵌合ピン89がディスクテーブル65の嵌合孔68又はガイド面69と対向される。これにより、チャッキングプレート81は、ディスクテーブル65が記録再生位置まで上昇されたときには、必ず嵌合ピン89がガイド面69にガイドされて嵌合孔68に嵌合可能とされている。
【0088】
[各部の寸法]
ここで、嵌合ピン89は、突出高さを高くすると、開口部26より光ディスク6の搬送領域上に垂下してしまうため、光ディスク6との干渉を避けるために高く形成することはできない。したがって、ガイド面69の高さも、嵌合ピン89と嵌合孔68との嵌合深さを確保すると、高く形成することができない。このガイド面69の高さが十分に確保できない状態で、ガイド面69の角度を浅くすると、ガイド幅は広がるが、嵌合ピン89の引き込み力が弱くなることから、ある程度の引き込み力を確保するために角度を深くする必要があり、その結果、ガイド面69の幅を広く確保することができない。このため、チャッキングプレート81の揺動範囲が広い状態では、嵌合ピン89がガイド面69に対峙せず、嵌合ピン89が嵌合孔68に挿入しないチャッキングミスが起こるおそれがある。
【0089】
そこで、ディスクドライブ装置1では、クランプ機構80、及びクランプ機構80を収納する収納部25の各寸法を以下の通り規定している。
【0090】
図9に示すように、チャッキングプレート81が嵌合ピン89と嵌合孔68とが対峙する位置にある状態で、収納部25の支持面27は、チャッキングプレート81のフランジ部88の端面からガイド壁28までの余剰距離(B)が、チャッキングプレート81の嵌合ピン89がガイド面69と対峙可能な揺動範囲(A)よりも短い。
【0091】
したがって、チャッキングプレート81は、フランジ部88が支持面27に支持されている状態で、図9中左右方向へ揺動した場合にも、嵌合ピン89がガイド面69と対峙可能とされている。このため、チャッキングプレート81は、ディスクテーブル65が記録再生位置に上昇すると、確実に嵌合ピン89がガイド面69にガイドされて、嵌合孔68に嵌合される。
【0092】
また、図10に示すように、収納部25のガイド壁28は、チャッキングプレート81が記録再生位置に上昇されたディスクテーブル65と嵌合した状態で、チャッキングプレート81のフランジ部88の端面から、少なくともベースユニット8が記録再生位置に上昇されチャッキングプレート81がディスクテーブル65と嵌合したときに、フランジ部88の外周が位置する想定可動距離(C)以上の距離(C’)を隔てている。
【0093】
上述したように、ベースユニット8は、長手方向の他端側が下部筐体4に突設された支持凸部22にインシュレータ57を介して支持され、長手方向の一端側が昇降支持フレーム70に支持され、この昇降支持フレーム70が昇降カム71のスライドに応じて昇降されることにより、待機位置から記録再生位置に上昇される。すなわち、ベースユニット8は、インシュレータ57を介して支持凸部22に支持された他端側を支点に一端側が回動することにより昇降されるものであり、ディスクテーブル65は、回動軌跡を描く。また、光ディスク6が回転されると、チャッキングプレート81も揺動する。加えて、各構成部材の誤差や組立誤差も見越しておく必要もある。
【0094】
このため、ディスクテーブル65は、記録再生位置に上昇されたときに、設計上の嵌合位置よりも図10中左右方向にずれることがある。したがって、ガイド壁28は、チャッキングプレート81が記録再生位置に上昇されたディスクテーブル65と嵌合したときに、フランジ部88の外周が位置し得る想定可動距離(C)以上の距離(C’)を隔てて形成される。これにより、光ディスク6とともにチャッキングプレート81が回転されたときにも、フランジ部88の外周がガイド壁28に摺接することが防止される。
【0095】
また、ガイド壁28は、ディスクテーブル65と嵌合したチャッキングプレート81のフランジ部88が支持面27に当接しない高さ(D)を備え、当該高さ(D)より低い高さでは、フランジ部88が当接されることによりチャッキングプレート81の揺動範囲を嵌合ピン89が嵌合孔68又はガイド面69に対峙する範囲に規制している。
【0096】
すなわち、ガイド壁28は、記録再生位置に上昇されたディスクテーブル65に嵌合するチャッキングプレート81のフランジ部88の高さでは、光ディスク6の回転に伴いチャッキングプレート81が揺動した場合でも、フランジ部88が支持面27に当接しない高さ(D)が必要となる。
【0097】
一方で、当該高さ(D)より低い高さでは、ディスクテーブル65と嵌合していないチャッキングプレート81の揺動範囲を嵌合ピン89が少なくともガイド面69に対峙する範囲に規制する必要がある。このため、ガイド壁28は、当該高さ(D)においてはフランジ部88と所定の距離(C)以上の距離(C’)を隔てる一方で、当該高さ(D)より低い位置では、フランジ部88が当接可能とされ、これにより、チャッキングプレート81の揺動範囲を規制している。
【0098】
また、規制部93は、平面部94が、チャッキングプレート81が嵌合ピン89と嵌合孔68とが対峙した位置にある状態で、チャッキングプレート81のセンタリングピン90の先端外周からセンタリング壁95の基端まで、上記余剰距離(B)以下の余剰距離(E)を有し、センタリング壁95が、ディスクテーブル65と嵌合したチャッキングプレート81のセンタリングピン90から最大でも上記距離(C)より短い距離(C’’)だけ離間している。
【0099】
かかる構成を備えることにより、チャッキングプレート81は、ディスクテーブル65に嵌合されていない状態で記録再生位置よりも上方に揺動した場合、センタリングピン90がセンタリング壁95に当接し、平面部94側にガイドされる。平面部94は、チャッキングプレート81が嵌合ピン89と嵌合孔68とが対峙する位置にある状態で、センタリングピン90の先端外周からセンタリング壁95までの余剰距離(E)が上記余剰距離(B)よりも短い。したがって、センタリングピン90が平面部94までガイドされたとき、チャッキングプレート81は、嵌合ピン89がガイド面69又は嵌合孔68と対峙する位置までガイドされている。このため、チャッキングプレート81は、ディスクテーブル65が記録再生位置に上昇すると、確実に嵌合ピン89がガイド面69にガイドされて、嵌合孔68に嵌合される。
【0100】
なお、規制部93は、平面部94が、ディスクテーブル65と嵌合したチャッキングプレート81のセンタリングピン90と当接しない十分な距離(F)を隔てて形成されている。すなわち、平面部94は、記録再生位置に上昇されたディスクテーブル65に嵌合するチャッキングプレート81のセンタリングピン90との間では、光ディスク6の回転に伴いチャッキングプレート81が揺動した場合でも、センタリングピン90が平面部94に当接しない高さ(F)が確保されている。
【0101】
このように、クランプ機構80は、チャッキングプレート81が収納部25内の何れの位置に揺動した場合にも、嵌合ピン89が嵌合孔68又はガイド面69と対峙する位置にガイドされる。したがって、チャッキングプレート81は、ディスクテーブル65と確実に嵌合される。これにより、チャッキングプレート81は、ディスクテーブル65と磁気吸着させるマグネットを磁力の比較的に弱いものを用いた場合にも、ディスクテーブル65へのチャッキングミスを防止することができる。
【0102】
[他の実施の形態]
また、ディスクドライブ装置1は、支持プレート82に規制部93を設ける以外にも、図14及び図15に示すように、上部カバー5の収納部97に規制部96を形成してもよい。なお、以下の説明において、上述したディスクドライブ装置1と同一の構成については、同一の符号を付してその詳細を省略する。
【0103】
本実施の形態における収納部97は、上記収納部25と同様に、チャッキングプレート81の凸面部87を下部筐体4側に臨ませる開口部26と、開口部26の周囲に設けられチャッキングプレート81のフランジ部88を支持する支持面27と、支持面27の外縁部から立ち上がり上方に向かって拡径するガイド壁28とを備える。さらに、収納部97は、ガイド壁28の上端より、センタリング壁98及び平面部99とからなる規制部96が一体に延設されている。
【0104】
支持面27及びガイド壁28は、上述したとおりの寸法を備えている。また、図15に示すように、ガイド壁28は、ディスクテーブル65に嵌合したチャッキングプレート81のフランジ部88が、支持面27と摺接することのない十分な高さ(D)を備え、当該高さよりフランジ部88の厚さ程度の垂直壁を介して、センタリング壁98が延設されている。
【0105】
センタリング壁98は、上述した規制部93のセンタリング壁95に相当するものである。センタリング壁98は、センタリング壁95と同様に、ディスクテーブル65と嵌合したチャッキングプレート81のフランジ部88の外周から最大でも、上記距離(C)以下の距離(C’’)だけ離間し、上方に向かって縮径されていく。
【0106】
また、センタリング壁98は、記録再生位置に上昇されたディスクテーブル65に嵌合するチャッキングプレート81のフランジ部88と、平面部99との間に、チャッキングプレート81が揺動しても当接しない十分な高さ(F)を有する。
【0107】
平面部99は、チャッキングプレート81が嵌合ピン89と嵌合孔68とが対峙した位置にある状態で、チャッキングプレート81のフランジ部88の外周からセンタリング壁95の基端まで、上記余剰距離(B)以下の余剰距離(E)を有する。
【0108】
かかる構成を備えることにより、チャッキングプレート81は、ディスクテーブル65に嵌合されていない状態で記録再生位置よりも上方に揺動した場合、フランジ部88がセンタリング壁98に当接し、平面部99へガイドされる。平面部99は、チャッキングプレート81が嵌合ピン89と嵌合孔68とが対峙する位置にある状態で、フランジ部88の外周からセンタリング壁98までの余剰距離(E)が上記余剰距離(B)よりも短い。したがって、フランジ部88が平面部99までガイドされたとき、チャッキングプレート81は、嵌合ピン89がガイド面69又は嵌合孔68と対峙する位置までガイドされている。このため、チャッキングプレート81は、ディスクテーブル65が記録再生位置に上昇すると、確実に嵌合ピン89がガイド面69にガイドされて、嵌合孔68に嵌合される。
【0109】
なお、本実施の形態においても、チャッキングプレート81は、ディスクテーブル65に嵌合されていない状態で、記録再生位置よりも下方に揺動した場合は、上述したとおり、ガイド壁28及び支持面27によって、嵌合ピン89がガイド面69又は嵌合孔68と対峙する位置までガイドされる。
【0110】
なお、本実施の形態では、チャッキングプレート81は、センタリングピン90を形成しなくともよい。
【符号の説明】
【0111】
1 ディスクドライブ装置、2 装置本体、4 下部筐体、5 上部カバー、6 光ディスク、7 搬送機構、8 ベースユニット、9 昇降機構、22 支持凸部、23 ディスクトレイ、24 係合凸部、25 収納部、26 開口部、27 支持面、28 ガイド壁、30 係止片、32 当接凸部、35 固定部、36 係止凸部、37 フック、40 緩衝機構、41 凹面部、45 切欠き部、50 光ピックアップ機構、51 ディスク回転機構、55 支持孔、56 連結孔、57 インシュレータ、65 ディスクテーブル、66 スピンドルモータ、68 嵌合孔、69 ガイド面、70 昇降支持フレーム、71 昇降カム、80 クランプ機構、81 チャッキングプレート、82 支持プレート、83 クランプ板、84 マグネット、85 支持板、87 凸面部、88 フランジ部、89 嵌合ピン、90 センタリングピン、93 規制部、94 平面部、95 センタリング壁、96 規制部、97 収納部、98 センタリング壁、99 平面部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部筐体と上部カバーとが突き合わせ結合されて構成される装置本体と、
ディスク状記録媒体を上記装置本体の内外に亘って搬送する搬送機構と、
上記ディスク状記録媒体に対して、情報信号の記録及び/又は再生を行う記録再生機構が設けられたベースユニットと、
上記ベースユニットを、上記記録再生機構が上記ディスク状記録媒体に対して記録及び/又は再生を行う記録再生位置と、上記ディスク状記録媒体の搬送領域から退避させる待機位置とに亘って昇降させる昇降機構と、
上記上部カバーの収納部に収納され、上記ベースユニットに設けられたディスクテーブルとともに上記ディスク状記録媒体を回転自在にクランプするディスククランプ機構とを備え、
上記ディスククランプ機構は、上記収納部に開口された開口部より上記装置本体内に揺動可能に臨まされ、上記ディスクテーブルに嵌合することにより、上記ディスクテーブルとともに上記ディスク状記録媒体を挟持するチャッキングプレートと、上記チャッキングプレートを上記収納部内に支持する支持プレートとを備え、
上記チャッキングプレートの揺動範囲を、上記チャッキングプレートが上記ディスクテーブルに嵌合可能な範囲に規制する規制部が形成されているディスクドライブ装置。
【請求項2】
上記規制部は、平面部と、上記平面部の外縁より立ち上がり下方に向かって拡径され、上記チャッキングプレートに突設されたセンタリングピンが当接することにより上記チャッキングプレートの揺動範囲を上記ディスクテーブルに嵌合可能な範囲に規制するセンタリング壁とを備える請求項1記載のディスクドライブ装置。
【請求項3】
上記ディスクテーブルは、上記チャッキングプレートに突設された嵌合ピンが嵌合する嵌合孔と、上記嵌合孔の周囲に設けられ、上記嵌合ピンの挿入端から上方に向かって拡径することにより上記嵌合ピンを引き込むガイド面とが形成され、
上記収納部は、上記チャッキングプレートのフランジ部を支持すると共に、上記ガイド面に上記嵌合ピンが対峙する範囲で上記チャッキングプレートが揺動する距離(A)より短い距離(B)だけ上記嵌合ピンが上記嵌合孔に対峙した位置にある上記チャッキングプレートの上記フランジ部外周からの余剰距離を有する支持面と、上記支持面より立ち上がり、上方に向かって拡径することにより少なくとも上記ディスクテーブルと嵌合した上記チャッキングプレートの上記フランジ部外周が位置する想定可動距離(C)以上の距離(C’)を隔て、かつ、上記ディスクテーブルと嵌合した上記チャッキングプレートの上記フランジ部が上記支持面に当接しない高さ(D)を備え、チャッキングプレートが上記ディスクテーブルと嵌合したときの高さより低い高さでは、上記フランジ部が当接されることにより上記チャッキングプレートの揺動範囲を上記嵌合ピンが上記嵌合孔又は上記ガイド面に対峙する範囲に規制するガイド壁とが形成され、
上記規制部は、上記平面部が、上記嵌合ピンが上記嵌合孔に対峙した位置にある上記チャッキングプレートの上記センタリングピンの先端外周から上記センタリング壁まで、上記余剰距離(B)以下の余剰距離(E)を有し、上記センタリング壁が、上記ディスクテーブルと嵌合した上記チャッキングプレートの上記センタリングピンから最大でも上記距離(C)より短い距離(C’’)だけ離間し、
上記チャッキングプレートは、上記記録再生位置に上昇された上記ディスクテーブルと嵌合したときの高さ以上の高さでは、上記センタリングピンが上記センタリング壁に当接されることにより、上記嵌合ピンが上記嵌合孔又は上記ガイド面に対峙される請求項2記載のディスクドライブ装置。
【請求項4】
上記規制部は、上記平面部が、上記ディスクテーブルと嵌合した上記チャッキングプレートの上記センタリングピンと当接しない十分な距離(F)を隔てて形成されている請求項3記載のディスクドライブ装置。
【請求項5】
上記規制部は、平面部と、上記平面部の外縁より立ち上がり下方に向かって拡径され、上記チャッキングプレートのフランジ部が当接することにより上記チャッキングプレートの揺動範囲を上記ディスクテーブルに嵌合可能な範囲に規制するセンタリング壁とを備える請求項1記載のディスクドライブ装置。
【請求項6】
上記ディスクテーブルは、上記チャッキングプレートに突設された嵌合ピンが嵌合する嵌合孔と、上記嵌合孔の周囲に設けられ、上記嵌合ピンの挿入端から上方に向かって拡径することにより上記嵌合ピンを引き込むガイド面とが形成され、
上記収納部は、上記チャッキングプレートのフランジ部を支持すると共に、上記ガイド面に上記嵌合ピンが対峙する範囲で上記チャッキングプレートが揺動する距離(A)より短い距離(B)だけ上記嵌合ピンが上記嵌合孔に対峙した位置にある上記チャッキングプレートの上記フランジ部外周からの余剰距離を有する支持面と、上記支持面より立ち上がり、上方に向かって拡径することにより少なくとも上記ディスクテーブルと嵌合した上記チャッキングプレートの上記フランジ部外周が位置する想定可動距離(C)以上の距離(C’)を隔て、かつ、上記ディスクテーブルと嵌合した上記チャッキングプレートの上記フランジ部が上記支持面に当接しない高さ(D)を備え、チャッキングプレートが上記ディスクテーブルと嵌合したときの高さより低い高さでは、上記フランジ部が当接されることにより上記チャッキングプレートの揺動範囲を上記嵌合ピンが上記嵌合孔又は上記ガイド面に対峙する範囲に規制するガイド壁とが形成され、
上記規制部は、上記センタリング壁が、上記ガイド壁の上端から連続されるとともに、上記ディスクテーブルと嵌合した上記チャッキングプレートの上記フランジ部外周から最大でも上記距離(C)より短い距離(C’’)だけ離間し、上記平面部が、センタリング壁の上端から連続されるとともに、上記嵌合ピンが上記嵌合孔に対峙した位置にある上記チャッキングプレートの上記フランジ部外周から上記センタリング壁まで、上記余剰距離(B)以下の余剰距離(E)を有し、
上記チャッキングプレートは、上記記録再生位置に上昇された上記ディスクテーブルと嵌合したときの高さ以上の高さでは、上記フランジ部が上記センタリング壁に当接されることにより、上記嵌合ピンが上記嵌合孔又は上記ガイド面に対峙される請求項5記載のディスクドライブ装置。
【請求項7】
上記規制部は、上記平面部が、上記ディスクテーブルと嵌合した上記チャッキングプレートの上記フランジ部と当接しない十分な距離(F)を隔てて形成されている請求項6記載のディスクドライブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−81862(P2011−81862A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−232548(P2009−232548)
【出願日】平成21年10月6日(2009.10.6)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】