説明

ディスクレーベルプリンタ

【課題】スロットインタイプの光学ディスク駆動機構と印刷機構とが一体化され、かつ、小型化されており、前記光学ディスクの搬送をスムーズに行なう為の構成を備えたディスクレーベルプリンタを提供すること。
【解決手段】 装着された光学ディスクDに対して信号の書き込みおよび読み出しの少なくとも一方を行う光学ディスク駆動機構、および、前記光学ディスクDのレーベル面LDに所望の画像を印刷するサーマルヘッド21を有する印刷機構を備えたディスクレーベルプリンタであって、サーマルヘッド21とプラテンローラは、印刷機構の駆動時における光学ディスクDの搬送時にのみ、搬送経路上で光学ディスクDを挟持可能に圧接し、その他の光学ディスクDの搬送時においては、共に搬送経路から退避するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はODD(Optical Disk Drive)と一体に形成され、ODDに挿入される光学ディスクのレーベル面に所望の画像を印刷するディスクレーベルプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CD−R(Compact Disk Recordable)やDVD−R(Digital Versatile Disk Recordable)、CD−RW(Compact Disk ReWritable)、DVD−RW(Digital Versatile Disk ReWritable)といった記録媒体としての光学ディスク記録媒体(以下、ディスクという)に対応するディスク駆動装置(光学ディスクドライブ。以下、ODD)を用いて、オリジナルの音楽アルバムや写真アルバム、さらにはDVDアルバム等を簡単に作成することができるようになった。
【0003】
そのため、作成されたディスクのレーベルをオリジナルのデザインで印刷するニーズが高まっている。
【0004】
そこで、従来より、ラインサーマルヘッドによってインクフィルムのインクを中間転写シートに転写して一次転写画像を形成し、この一次転写画像を再転写手段によって、ディスクのレーベル面に再転写することにより、所望の画像を印刷する中間転写方式のプリンタが、高印字品質、低騒音、低コスト、メンテナンスが容易である等の理由により多用されている(特許文献1参照)。
【0005】
また、パーソナルコンピュータシステムの標準ベイの1つに内蔵される回転印字方式のディスクラベルプリンタが提案されている(特許文献2参照)。
【0006】
このディスクラベルプリンタは、ディスク保持用トレイ内において保持したディスクを公知のディスク駆動装置と同様にして回転させ、同時に、インクカートリッジを搭載したインクジェットヘッドをディスクの外周側から中心部に向けて半径方向に移動させつつ印字するように構成されている。
【0007】
さらには、ディスク駆動装置と一体になったインクジェット式プリンタも提案されている(特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】特開2005−119240号公報
【特許文献2】特開平11−339441号公報
【特許文献3】特許第3341572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前述の特許文献1に示す中間転写方式のプリンタは、ディスク駆動装置と別体であり、しかも、その装置自体が大型となるため、ディスクのレーベルを個々のデサインで記録する個人ニーズに応えるためのものとしては不向きである。
【0010】
また、前述の特許文献2に示すディスクラベルプリンタは、小型のものである点で、ディスクのレーベルを印刷するための個人ニーズのプリンタとしては利用価値が高いものの、ディスク駆動装置と別体である点で特許文献1のプリンタと変わりない。
【0011】
ここで、前記ディスク駆動装置としては、筐体に設けられた蓋や扉を開放し、そこから臨むディスク装着部に光学ディスクを直接配置するタイプ、筐体から水平方向に出し入れされるディスクトレイに光学ディスクを載置することで、ディスクトレイが引き込まれた際に光学ディスクが筐体内のディスク装着部に自動的に配置されるタイプ(トレイタイプ)、筐体の前面に設けられたスロットから光学ディスクを挿入するだけで光学ディスクが自動的にディスク装着部に配置される、いわゆるスロットインタイプ等があるが、昨今は、操作感のよいこのスロットインタイプのディスク駆動装置の需要が高まっている。
【0012】
しかしながら、前記スロットインタイプのディスク駆動装置においては、ディスク装着部にはレーベル面側にも光学ディスクを前記スロットから筐体内部へ引き込むためのディスク搬送手段が配置されるため、前記インクジェットヘッドをレーベル面上で半径方向に移動自在に配設することは困難であり、単純に、この特許文献2に開示されたディスクラベルプリンタをスロットインタイプのディスク駆動装置に適用することはできない。
【0013】
そして、前述の特許文献3に示すインクジェット式プリンタは、ディスク駆動装置と一体に構成されてはいるものの、やはり、インクジェットヘッドをレーベル面上で移動自在に配設する構成が複雑であり、装置のさらなる小型化を阻害するものとなっている。
【0014】
本発明はこのような点に鑑み、ディスク駆動機構、特に、需要が高まっているスロットタイプのディスク駆動機構と、ディスクのレーベル面の印刷機構と、を一体化した、コンパクトなディスクレーベルプリンタであって、前記光学ディスクの搬送をスムーズに行なう為の構成を備えたディスクレーベルプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前述した目的を達成するため、本発明のディスクレーベルプリンタは、光学ディスクを挿入排出するためのスロットが形成された筐体内に、光学ディスクの搬送ディスク装着部に装着された光学ディスクに対して信号の書き込みおよび読み出しの少なくとも一方を行う光学ディスク駆動機構、および、前記光学ディスクのレーベル面に所望の画像を印刷するサーマルヘッドを有する印刷機構を備えたディスクレーベルプリンタであって、前記印刷機構は、前記スロットと前記光学ディスク駆動機構間における、前記光学ディスク駆動機構に対する光学ディスクの搬送経路上に配設されており、前記サーマルヘッドとプラテンローラは、前記印刷機構の駆動時における光学ディスクの搬送時にのみ、前記搬送経路上で前記光学ディスクを挟持可能に圧接し、その他の前記光学ディスクの搬送時においては、共に前記搬送経路から退避するように構成されていることを特徴とする。
【0016】
このような構成を備えた本発明のディスクレーベルプリンタは、前記光学ディスクを前記スロットから前記筐体の内部へと引き込むことで、ローディング動作をおこない、前記光学ディスクを前記スロットから前記筐体の外部へと送り出すことで、イジェクト動作を行なう。
【0017】
その際、本請求項に係るディスクレーベルプリンタにおいては、前記スロットと前記光学ディスク駆動機構間における、前記光学ディスク駆動機構に対する光学ディスクの搬送経路上に配設された印刷機構のサーマルヘッドとプラテンローラが、前記印刷機構の駆動時における光学ディスクの搬送時にのみ、前記搬送経路上で前記光学ディスクを挟持可能に圧接し、その他の前記光学ディスクの搬送時においては、共に前記搬送経路から退避するように構成されているので、前記光学ディスクの前記光学ディスク駆動機構に対する搬送を前記印刷機構が妨げることを回避することができる。
【0018】
また、本発明のディスクレーベルプリンタは、前記印刷機構の駆動時における光学ディスクの搬送を、前記光学ディスクを介して前記サーマルヘッドに圧接するプラテンローラを回転駆動させることにより行なうことを特徴とする。
【0019】
このように、本請求項に係るディスクレーベルプリンタにおいては、光学ディスクを搬送する為の機構を特に具備する必要がなく、印刷機構をコンパクトな構成とすることができるので、ディスクレーベルプリンタの小型化を図ることができる。
【0020】
さらに、本発明のディスクレーベルプリンタは、前記印刷機構は、前記印刷機構の駆動時における光学ディスクの搬送時に前記搬送経路における前記プラテンローラの配設位置の前後に位置させるガイド面を有する搬送ガイド部材を備えることを特徴とする。
【0021】
このような構成を備えた本発明のディスクレーベルプリンタにおいては、前記印刷機構の駆動時における光学ディスクの搬送時に、前記搬送経路における前記プラテンローラの配設位置の前後において、前記搬送ガイド部材のガイド面により、光学ディスクの搬送をその搬送経路上に案内することができる。
【発明の効果】
【0022】
このように、本発明のディスクレーベルプリンタによれば、スロットインタイプの光学ディスク駆動機構と印刷機構とを一体とし、小型化することができ、しかも、光学ディスクの搬送を、印刷時、非印刷時に拘わらずスムーズに行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本実施形態のODD一体型のディスクレーベルプリンタは、例えば携帯型のパーソナルコンピュータ等の電気機器に装着されるいわゆる薄型のスロットインタイプに構成されている。なお、USB等によって前記電気機器と接続される外部接続型のディスクレーベルプリンタとしてもよい。
【0024】
そして、本実施形態のディスクレーベルプリンタ1は、図1に示すように、光学ディスクDを挿入および排出するためのスロット2がフロント面に形成された薄型の筐体3を具備している。
【0025】
前記筐体3は、フロント面にスロット2が形成された受函状の筐体本体4、および、前記筐体本体4の上面全域を覆う天板部5とからなる。前記フロント面には、光学ディスクDに対するアクセス状態を点灯表示する表示部や、光学ディスクDを排出する際に押圧されるイジェクトボタン等(いずれも図示せず)が設けられている。
【0026】
前記筐体3内には、前記フロント面に対する奥側に、いわゆるスロットインタイプといわれる公知の構成の光学ディスク駆動機構10が配設されており、その手前側となる前記スロット2と光学ディスク駆動機構10間の光学ディスクDの搬送経路上に、本実施形態の印刷機構20が配設されている。また、前記筐体3内の底部には、前記光学ディスク駆動機構10および印刷機構20に共通の制御ボード6が、前記電気機器との間でデータ通信可能に配設されている。
【0027】
前記光学ディスク駆動機構10は、前記スロット2から挿入された前記光学ディスクDが装着されるディスク装着部と、該ディスク装着部に装着された光学ディスクDの有無およびその光学ディスクDのサイズを検出可能なセンサと、前記ディスク装着部に装着された光学ディスクDを回転駆動する光学ディスク回転駆動機構と、前記光学ディスク回転駆動機構により回転駆動される光学ディスクDに対して信号の書き込みおよび/又は読み出しを行うピックアップ機構と、前記ピックアップ機構を前記光学ディスクDの内外周に亘って送り動作させるピックアップ送り機構を具備している。また、前記光学ディスク駆動機構10は、前記光学ディスクDを前記スロット2から前記筐体3の内部へと引き込み、前記ディスク装着部へ搬送するローディング動作および前記光学ディスクDを前記スロット2を介して前記筐体3の外部へと送り出すイジェクト動作を行なう光学ディスク搬送機構を具備している。前記光学ディスク駆動機構10は、標準サイズである直径12cmの光学ディスクD(以下、時に、大径ディスクという。)と、この大径ディスクよりも小径な直径8cmの光学ディスクD(以下、時に、小径ディスクという。)とに対応可能となっている。なお、前記光学ディスク駆動機構10の詳細な説明は省略するが、例えば、特開2005−190645号公報に記載の光学ディスク駆動機構10の構成を例示することができる。
【0028】
前記印刷機構20は、前記光学ディスクDのレーベル面DLに所望の画像を印刷するためのものであり、前記ディスク装着部に配設可能な最も大径なディスクに対する最大印画直径寸法以上の長さで発熱素子がライン状に配列されており、前記レーベル面DLに接離可能に対向させて配設されたサーマルヘッド21と、このサーマルヘッド21と前記光学ディスクDの搬送経路を挟んで対向配置されたプラテンローラ22とを備えている。
【0029】
詳しくは、前記印刷機構20は、図2および図3に示すように、所定の間隔を以て互いに対向する一対の側板23と、この一対の側板23の端辺を連接させる1枚の連接板24とからなる平面形状コ字状のフレーム25を有している。前記フレーム25は、該印刷機構20の前記筐体3内の配置時に、前記連接板24を前記筐体本体4のスロット2が形成されたフロント面の内側に対向させるように配置される。そして、この連接板24には、前記筐体3のスロット2に挿入され、またはスロット2から排出される光学ディスクDの搬送経路を確保するべく、開口部24aが形成されている。
【0030】
そして、前記一対の側板23間であって前記連接板24の近傍には、長尺な円柱状のローラ部26の長手方向両端に軸部27を延出させたプラテンローラ22が、前記ローラ部26を搬送ガイド部材28に収容された状態で支持されている。
【0031】
詳しくは、前記搬送ガイド部材28は、前記プラテンローラ22のローラ部26を回転可能に収容するための空間部30を有する函状本体29を有している。前記函状本体29は、上部に開口部が形成された断面コ字状とされており、前記函状本体29の長手方向に位置する端面には、前記プラテンローラ22の軸部27を嵌挿させる軸孔29aが形成されている。
【0032】
また、前記一対の側板23にはそれぞれ、後述するカム部材50に形成された大径の軸状突起部51を嵌合させ、該カム部材50を回動自在に保持する大径な軸孔(図示せず)が形成されている。前記カム部材50は一対とされ、前記軸状突起部51には、前記プラテンローラ22の軸部27の端部を挿入し、固定する軸孔50aが該カム部材50の回動中心から偏心させて形成されている。このカム部材50の構成については後述する。
【0033】
そして、プラテンローラ22のローラ部26を前記空間部30内に位置させた状態で前記軸部27を前記函状本体29に形成された軸孔29a、前記フレーム25の側板23に形成された軸孔23aの順に嵌挿させ、前記側板23に回動可能に配設されたカム部材50に形成された軸孔50aに軸支させることで、前記プラテンローラ22は、一対の側板23間に、前記カム部材50の回動に合わせて移動可能に支持され、前記搬送ガイド部材28は前記プラテンローラ22の軸部27を以て揺動自在に吊り下げられ保持されている。
【0034】
さらに、前記搬送ガイド部材28には、前記函状本体29の開口部を構成する両側部に延設され、光学ディスクDの搬送を案内するガイド面33が形成された搬送ガイド部32が形成されている。すなわち、本実施形態における搬送ガイド部材28の搬送ガイド部32は、函状本体29の前記連接板側に位置する側辺の略全長に亘って形成され、前記連接板24との間の間隙を埋めるようにして延在するガイド面33を有する外方延設部34と、反連接板側に位置する側辺の中央部に部分的に形成され、光学ディスク駆動機構10の配設方向へ延在するガイド面33を有する内方延設部35とから構成されている。また、前記外方延設部34および内方延設部35のガイド面33には、前記函状本体29の長手方向中央から対象位置にそれぞれ1本ずつ、幅方向に延在するライン状の凸状部36が形成されており、光学ディスクDの搬送経路を搬送される光学ディスクDに該凸状部36を当接させてその搬送を案内するように構成されている。
【0035】
また、前記プラテンローラ22の上方には、図4に示すように、前記プラテンローラ22と対向する位置の長手方向に複数の発熱素子(図示せず)が整列形成されたライン状のサーマルヘッド21が配設されている。このサーマルヘッド21は、その前記光学ディスク駆動機構10の配設方向側部上面と、長尺状のヘッドレバー40の前記スロット2の配設方向側部下面とが固定されており、前記ヘッドレバー40の長手方向の両端部は、前記サーマルヘッド21の長手方向両端から延出させて形成されている。そして、前記フレーム25の互いに対向する側板23に形成された係止溝41に、前記ヘッドレバー40の長手方向両端部を係止させるとともに、前記フレーム25の連接板24の一部を上面方向に延在させて折り曲げ形成し、前記サーマルヘッド21のスロット2の配設方向側部上面に当接させることで、その当接部を回動中心として、前記発熱素子が固定されたサーマルヘッド21の光学ディスク駆動機構10の配設方向、すなわち、印刷時における光学ディスクDの搬送方向上流側を回動させるように支持されている。
【0036】
また、前記係止溝41に係止された前記ヘッドレバー40の長手方向の両端部における下面は、前記フレーム25の側板23に回転自在に配設されたカム部材50に形成された凸状のカム面50bが当接するカム当接部42とされている。
【0037】
また、前記プラテンローラ22の上方で、前記サーマルヘッド21よりも光学ディスク駆動機構10側には、図4に示すように、フレーム25を構成する両側板23に懸架されて固定された板状のばねプレート37が配設されている。このばねプレート37の下面には上下方向に弾性付勢力を作用させるコイルばね38が固定されており、コイルばね38の下端部は、前記サーマルヘッド21が配設されたヘッドレバー40の前記光学ディスク駆動機構10側上面に当接し、サーマルヘッド21を印刷位置(初期位置)となる下方へ付勢するように構成されている。
【0038】
ここで、前記サーマルヘッド21の回動機構について説明する。
【0039】
前記カム当接部42に当接する一対のカム部材50は、前述したように、前記プラテンローラ22の軸部27が軸孔50aに固定された軸状突起部51を、側板23に形成された軸孔23aに嵌挿させることで両側板23にそれぞれ配設されている。なお、本実施形態において、該カム部材50を回動させる駆動モータ(UDモータ)M1が配設される側板23に嵌合軸支される一方のカム部材50は該側板23の内面に配設され、前記カム部材50により軸支されるプラテンローラ22を回転させる駆動モータ(LFモータ)M2が配設される側板23に嵌合軸支される他方のカム部材50は、前記側板23の外面に配設されている(図2、図3参照)。
【0040】
そして、各カム部材50は、図5および図6に示すように、回転中心からの半径寸法を漸次変化させる円弧状のカム面50bと、前記UDモータM1の回転力を伝達する伝達系を構成するギアが噛合するギア部50cとが形成されている。前記カム面50bは、偏心して軸支されているプラテンローラ22の軸部27との位置関係において、前記プラテンローラ22の軸部27が前記カム部材50の回動に伴う回動軌跡の最下位点(図5における3時の位置)に位置したときに、カム面50bの大径とされた部分が前記カム当接部42に当接可能な上位に位置し、前記プラテンローラ22の軸部27が同じく前記カム部材50の回動に伴う回動軌跡の最上位点(図6における12時の位置)に位置したときに、カム面50bの前記カム当接部42に対する当接が解除されるように形成されている。
【0041】
そして、前記一対のカム部材50は、前記筐体3内におけるディスク搬送経路の下方に形成される空隙に収納された駆動手段としてのUDモータM1の回転力が、図示しない複数のカムや回動連結シャフト43からなる伝達系および該カム部材50に形成されたカム部50cを介して伝達されることで、一対のカム部材50が同期して回動可能とされている。そして、一対のカム部材50が、前記プラテンローラ22の軸部27を回動軌跡の最上位点に位置させるように回動することで、そのカム面50bを前記ヘッドレバー40のカム当接部42に当接させ、前記コイルばね38により下方向へ付勢されているヘッドレバー40を押上げることができる。これにより、サーマルヘッド21がプラテンローラ22から離間した方向へ移動したヘッドアップ状態となる。また、カム部材50のカム面50bと前記ヘッドレバー40のカム当接部42との当接を解除するべく、一対のカム部材50が、前記プラテンローラ22の軸部27を前記光学ディスク駆動機構10の配設方向となる回動軌跡の最下位点に位置させるように回動することで、前記当接が解除され、コイルばね38の付勢力を以てヘッドレバー40を印刷位置に戻すことができる。これにより、サーマルヘッド21がプラテンローラ22に圧接するヘッドダウン状態となる。
【0042】
なお、前記函状本体29の軸孔29aは、前記空間部内に収容された前記プラテンローラ22の頂上部と前記函状本体29の開口部とを略同一面上に位置させ、かつ、サーマルヘッド21がヘッドダウン状態にある時に、これらが前記光学ディスクDの搬送経路を構成するようにその穿孔位置が調整されている。
【0043】
さらに、前記プラテンローラ22の一方の軸部27の先端は前記他方のカム部材50の外方に突出して軸支されており、この先端に図示しないギアが配設されている。前記ギアには、プラテンローラ22を回転させる駆動手段としてのLFモータM2の回転力を伝達する伝達系を構成するギアが噛合されている。前記伝達系は、複数のギアと連結板とからなり、前記プラテンローラ22の回動に従動可能に構成されている。そして、サーマルヘッド21とプラテンローラ22とが近接して位置するヘッドダウン状態となった際に、そのLFモータM2の回転力をプラテンローラ22の回転力として伝達するように構成されている。
【0044】
このような前記サーマルヘッド21の回動機構を有することにより、前記サーマルヘッド21とプラテンローラ22は、後述する印刷信号を受信して印刷動作を行なう際に、互いに近接して光学ディスクDを挟み込み、記録に合わせてプラテンローラ22を回転させて光学ディスクDを搬送して排出を行うが、それ以外のときには、互いに離間して位置することとなる。
【0045】
なお、前記LFモータM2は、前記UDモータM1と対向させて前記筐体3内におけるディスク搬送経路の下方に形成される空隙に収納されたステッピングモータである。このように各モータM1、M2を筐体3内における空隙に収納することにより、該ディスクレーベルプリンタの小型化を図ることができる。
【0046】
また、本実施形態のディスクレーベルプリンタ1においては、搬送される光学ディスクDの有無を検出するための第1センサS1、および第2センサS2が配設されている。前記第1センサS1は、前記光学ディスクDを前記スロット2から前記筐体3の外部へと送り出すイジェクト動作時の搬送方向における上流側(光学ディスク駆動機構側)となる、前記印刷機構20のサーマルヘッド21の配設位置の直前部における前記搬送経路の幅方向中央部に配設されている。また、第2センサS2は、前記サーマルヘッド21の配置位置の直後部における前記搬送経路の幅方向中央部に配設されている。このように、前記第1センサおよび第2センサを前記搬送経路の幅方向中央部に配設することにより、円盤状とされ、搬送経路の中央を搬送される光学ディスクの先端部あるいは後端部を確実に検出することが可能となる。また、本実施形態において、前記第1センサS1および第2センサS2は、発光部と受光部を一体に備えた公知の構成の反射型センサを用い、センサ基板45を介して、第1センサS1は前記ばねプレート37に、第2センサS2は前記サーマルヘッド21に固定され、前記光学ディスクDのレーベル面LDに対向するようにして配設されている。これにより、第1センサS1および第2センサS2と光学ディスクDの表面との距離寸法を適正に保つことができ、安定したセンシングを行なうことができる。
【0047】
そして、本実施形態のディスクレーベルプリンタ1は、前記光学ディスク駆動機構10の駆動および前記印刷機構20の駆動を制御する制御部を具備している。制御部とは、ユーザからの操作入力等に基づいて少なくとも前記光学ディスク駆動機構10および印刷機構20に対して信号を生成して送るものであり、例えばCPUである。
【0048】
図7は、本実施形態のディスクレーベルプリンタ1の制御系の構成を説明するブロック図である。本実施形態のディスクレーベルプリンタ1の制御部は、該ディスクレーベルプリンタ1が組み入れられる電子機器のCPUをシステム制御部60として利用する。前記システム制御部60は、前記制御ボード6を介して光学ディスク駆動機構10の駆動を制御するODD制御部61および前記印刷機構20の駆動を制御するプリンタ制御部62と接続されている。また、前記システム制御部60とプリンタ制御部62も互いに接続され、データ交換可能とされている。
【0049】
なお、前記ODD制御部61は、前記光学ディスク回転駆動機構、前記光学ディスク送り機構、前記ピックアップ機構、前記光学ディスク搬送機構の駆動を制御する。また、プリンタ制御部62は、具体的には、第1センサS1、第2センサS2の光学ディスクDの検出判断、前記サーマルヘッド21の発熱素子への通電、前記サーマルヘッド21のサーマルヘッド21アップ/ダウン動作を連動させる前記カム部材50の回転駆動、そして、前記プラテンローラ22の回転駆動を制御するとともに、前記ODD制御部61を介して、光学ディスク駆動機構10の前記光学ディスク搬送機構の駆動を制御する。
【0050】
さらに、前記プリンタ制御部62においては、前記印刷機構20の筐体3への組み込み時における組み込み精度差に基づく補正値(オフセット値)をEEPROMなどの記録部に管理し、この補正値を参照して、所望の印刷の画像データを補正する制御を行なう。この補正制御については、後述する。
【0051】
また、本実施形態において用いる光学ディスクDは、そのレーベル面DLに、透明シートからなる基材に異なる温度域の加熱でそれぞれ発色する複数の発色層が設けられた公知の構成のカラー記録用の感熱記録媒体が貼設されている。この感熱記録媒体としては、例えば、特表2004−530576号公報や特開2002−370455号公報に開示されるような、シート状の感熱記録媒体を用いることができる。
【0052】
以下、本実施形態のディスクレーベルプリンタ1の駆動・制御について説明する。
【0053】
本実施形態のディスクレーベルプリンタ1の駆動・制御においては、前記光学ディスクDのレーベル面DLへの印刷は、前記光学ディスクDが該筐体3内から筐体3外へ排出されるイジェクト動作時に行なう。よって、本実施形態のディスクレーベルプリンタ1で所望の画像を印刷する場合は、先ず、レーベル面DLにシート状のカラー記録用の感熱記録媒体が貼設された光学ディスクDを前記筐体3内のディスク装着部に装着した状態とする。
【0054】
よって、所望の画像の印刷が指示された場合、最初に、前記光学ディスクDの有無と該光学ディスクDのサイズを検出する。この検出は、前記ODD制御部61を介し、前記光学ディスク駆動機構10に配設された図示しないセンサを利用して行なう。
【0055】
すなわち、該ディスクレーベルプリンタ1のピックアップ機構を用いて前記光学ディスクDに対する信号の書き込みおよび/又は読み出しを行った後に、続けて所望の画像を印刷する場合には、ディスク装着部には既に光学ディスクDが装着されている。よって、プリンタ制御部62は、前記ODD制御部61から、光学ディスクDが装着されている旨の信号とそのサイズを示す信号を受信し、この状態から印刷の為の制御を開始する。
【0056】
また、該ディスクレーベルプリンタ1を用いた所望の画像の印刷のみを行なう場合には、前記ディスク装着部に光学ディスクDを装着する動作から各種制御を開始する。すなわち、前記ODD制御部61を介し、前記光学ディスク搬送機構を利用して、前記光学ディスクDを前記スロット2から前記筐体3の内部へと引き込むローディング動作を行い、前記ディスク装着部に光学ディスクDを装着する。その後、プリンタ制御部62は、前記ODD制御部61から、光学ディスクDが装着されている旨の信号と、そのサイズを示す信号を受信し、この状態から印刷の為の制御を開始する。
【0057】
ここで、本実施形態においては、前記プリンタ制御部62は、前記印刷機構20の筐体3への組み込み時における光学ディスク駆動機構10との位相差(組み込み精度差)に基づく補正値を参照して、所望の印刷の画像データを補正する制御を行なう。
【0058】
詳しくは、本実施形態のディスクレーベルプリンタ1においては、工場出荷時に前記筐体3に一体に組み込まれる光学ディスク駆動機構10と印刷機構20との組み込み精度差を測定し、その測定結果に基づいて画像の印刷位置に関するデータを補正する補正値を決定する。前記補正値は印刷機構20のプリンタ制御部62内の記憶部(EEPROM等)に管理しておく。前記補正値は、前記大径ディスク用と小径ディスク用の2つからなり、それぞれ光学ディスクDのローディング動作、イジェクト動作時の搬送方向に直交する方向における補正値からなる。
【0059】
具体的には、大径ディクスおよび小径ディスクの各レーベル面DLに0.5mm単位のスケールが印刷された感熱記録紙を貼設したものを用意し、この大径ディスク、小径ディスクを用いて所定の補正値検出用の画像を印刷する。その印刷後、大径ディスク、小径ディスクのそれぞれについて、印刷された補正値検出用の画像の前記搬送方向に直交する方向に対する位置ズレの寸法を前記スケールを利用して測定する。前記位置ズレの寸法は、該ディスクレーベルプリンタ1における画像データの印刷位置の補正値として、前記記憶部に設定しておく。そして、本実施形態におけるディスクレーベルプリンタ1においては、前記プリンタ制御部62において、印刷駆動時に、印刷対象の光学ディスクDのサイズに基づき、この補正値を参照して、画像の印刷位置を補正する制御を行なう。
【0060】
例えば、光学ディスク駆動機構10に対し、光学ディスクDの搬送方向における右側に1mm程中央位置がズレた状態で配設された印刷機構20は、前記光学ディスク駆動機構10からそのイジェクト動作によって搬送される光学ディスクDに対し、位置ズレの寸法分の1mmだけ右側に移動させて所望の画像を印刷するべく、システム制御部60から受信した画像データを補正する。このように、各ディスクレーベルプリンタ1の組み込み精度差を考慮した印刷制御とすることで、位置ズレのない良好な印刷結果を得ることができる。なお、この制御は、結果的には、通電する発熱素子の選択を位相変更する制御となるが、以下、所望の印刷の画像データを補正する制御として説明する。
【0061】
そして、その補正後の画像データに基づいて印刷を行なうべく、前記プリンタ制御部62の制御により、光学ディスク駆動機構10の光学ディスク搬送装置を駆動させ、前記光学ディスクDを前記スロット2から前記筐体3の外部へと送り出すイジェクト動作を行なう。
【0062】
前記ディスク装着部から前記スロット2へ向かって搬送される光学ディスクDの先端が、前記第2センサS2によって検出されたことを契機に、常にはヘッドアップ状態に保持されているサーマルヘッド21およびプラテンローラ22を、前記補正後の画像データに基づき、所望の画像を印刷すべく、ヘッドダウン状態とする。
【0063】
すなわち、前記プリンタ制御部62は、そのカム面50bの前記ヘッドレバーのカム当接部42に対する当接を解除すべく、前記UDモータM1を駆動させ、その回転力をギア等の伝達系を介して前記一対のカム部材50に伝達し、同期的に回動させてヘッドレバー40を初期位置に戻す。一対のカム部材50が回動することで、該カム部材50に軸支された前記プラテンローラ22と搬送ガイド部材28も円弧を描きつつ12時位置に回動し、サーマルヘッド21に近接する。これにより、サーマルヘッド21とプラテンローラ22とを互いに近接させてヘッドダウン状態とすることができる。そして、前記サーマルヘッド21とプラテンローラ22との間に前記イジェクト動作によって搬送経路をスロット2方向へ送り出されている光学ディスクDを挟持させるとともに、前記ディスク搬送装置による光学ディスクDの搬送動作を終了させる。そして、以後、前記LFモータM2の駆動を制御し、前記プラテンローラ22を回転駆動させることにより、前記光学ディスクDの搬送を行なう。
【0064】
まず、最初に、前記第2センサS2が光学ディスクDの先端位置を検出したら、所望の画像の印刷を光学ディスクDのレーベル面DLにおける適正な領域に行うべく、前記プラテンローラ22を逆回転させて光学ディスクDを再び光学ディスク駆動機構側へ搬送し、所謂、印刷のための頭出しを行なう。そして、その後、所望の画像の印刷を開始する。そのとき、前記サーマルヘッド21は、システム制御部60並びにプリンタ制御部62の制御により所望の画像の補正された情報に合わせて、対応する発熱素子の通電が制御され、選択的に必要な熱量が供給される。この熱量の付加により、サーマルヘッド21が圧接する光学ディスクDのレーベル面DLに貼設されたシート状の感熱記録媒体を所望の色調に発色させ、所望の印刷を行なうとともに、前記LFローラM2を駆動させて前記発熱素子の選択的な通電に合わせてプラテンローラ22を回転させ、光学ディスクDをスロット2方向へ搬送する。
【0065】
この光学ディスクDの搬送時、本実施形態においては、ヘッドダウン時に搬送経路に臨んで位置する前記搬送ガイド部材28の外方延設部34および内方延設部35のガイド面33が前記光学ディスクDの裏面に当接しつつ、搬送を案内する。
【0066】
このとき、サーマルヘッド21はその発熱素子を光学ディスクDのレーベル面の印画直径寸法以上の長さに配列させているので、サーマルヘッド自体の位置を光学ディスクDの面方向において移動させる必要がなく、その光学ディスクDのサイズに応じて発熱素子の通電範囲を変化させればよい。
【0067】
そして、所望の画像の印刷が終了したところで、再び、前記LFモータM2を駆動させて前記プラテンローラ22を逆回転させ、光学ディスクDを光学ディスク駆動機構方向へ搬送し、光学ディスクDの先端部をスロット2から突出させた状態で搬送経路に収容する。
【0068】
そして、UDモータM1を駆動させて、前記一対のカム部材50を回動させ、前記カム面50bを再びヘッドレバー40のカム当接面に当接させて、ヘッドレバー40と一体にサーマルヘッド21を押し上げる。このとき、前記カム部材50の回動により、サーマルヘッド21とプラテンローラ22の当接が解除されてヘッドアップ状態となるとともに、プラテンローラ22および搬送ガイド部材28も、再び、サーマルヘッド21から離間した位置に退避する。
【0069】
このとき、所望の画像が印刷された光学ディスクDは、その先端部をスロット2から突出させた状態で搬送経路上に自由状態で載置されているので、ユーザーは、その光学ディスクDの先端部を把持してスロット2から引き抜くことで、所望の画像の印刷が施された光学ディスクDを得ることができる。
【0070】
なお、別の光学ディスクDに対する信号の書き込みおよび/又は読み出しを行なう場合や所望の画像を印刷する場合には、このヘッドアップ状態で互いに離間して位置するサーマルヘッド21とプラテンローラ22との間に形成された搬送経路に、前記スロット2から差し入れればよい。光学ディスクDの先端部を前記光学ディスク駆動機構10のディスク装着部に臨ませることで、前記光学ディスク駆動機構10に配設されたセンサがこれを検知し、この検知信号を受けて前記ODD制御部61がディスク搬送機構を駆動させ、ディスク装着部に適正に装着させることができる。
【0071】
なお、前述した光学ディスクDの頭出しの際の逆搬送、印刷時の光学ディスクDの正搬送、また、印刷終了後の光学ディスクDを保持するための逆搬送は、前記プリンタ制御部62において、該ODD制御部61から供給される光学ディスクDのサイズを考慮して決定され、管理されているステップ数に基づいて行なうことができる。
【0072】
また、本実施形態のディスクレーベルプリンタ1においては、第1センサS1および第2センサS2を用いた不正駆動検出を行なう。
【0073】
即ち、(1)第2センサS2が光学ディスクDの先端を検出した時、(2)前記光学ディスクDを逆搬送させて頭出しを開始した時、(3)所望の画像の印刷が終了した時、および、(4)印刷終了後に光学ディスクDを保持しているときには、前記第1センサS1、第2センサS2のON(有検出)/OFF(無検出)は下表のようになる。
【0074】
【表1】

【0075】
そこで、前記プリンタ制御部62においては、光学ディスクDのサイズ毎に、各センサの状態変化に要する、前記LFモータM2のステップ数を、記憶部に管理しておく。そして、前記記憶部に管理されている、印刷に供される光学ディスクDのサイズに応じたLFモータM2のステップ数と、実際に要した前記LFモータのステップ数とを比較することにより、前記光学ディスクDの搬送のトラブルを検知する。
【0076】
例えば、前記第2センサS2が光学ディスクDの先端を検出した(1)のON状態から、前記光学ディスクDを逆搬送させる頭出しを開始した(2)のOFF状態に変化した時点から、前記LFモータの駆動ステップ数のカウントを開始する。
【0077】
そして、第1センサS1に着目し、第1センサS1が(2)のON状態から、所望の画像の印刷が終了した(3)のOFF状態になるときのタイミングを伺う。このとき、プリンタ制御部62において管理している予定の駆動ステップ数よりも過分なステップ数を要している場合には、前記光学ディスクDが空搬送(スリップ搬送)となっていると判断することができる。よって、その際の処理として、印刷機構20の駆動を中断するように制御することができる。
【0078】
また、第1センサS1に着目し、所望の画像の印刷が終了した(3)のOFF状態から、印刷終了後に光学ディスクDを保持している状態を示す(4)のON状態となるときのタイミングを伺う。このとき、プリンタ制御部62において管理している予定の駆動ステップ数よりも過分なステップ数を要している場合には、前記光学ディスクDが逆搬送されることなく、スロット2から脱落あるいは引き抜かれたと判断することができる。よって、その際の処理として、印刷機構20の駆動を終了するように制御することができる。
【0079】
このように、本実施形態のディスクレーベルプリンタ1は、前記第1センサS1、第2センサS2により、光学ディスクDの搬送状態を観察することで、不正駆動を早期に検出することができる。よって、印刷機構20等の破壊や欠損等の致命的なトラブルを回避することが可能となる。
【0080】
そして、このようにして得られた光学ディスクDの画像の印刷結果は、画像データを補正することにより、該ディスクレーベルプリンタの組み込み精度差による位置ズレが解消されるので、極めて良好なものとなる。
【0081】
このように、本実施形態のディスクレーベルプリンタにおいては、スロットインタイプの光学ディスク駆動機構と印刷機構とを一体とし、しかも、印刷機構において光学ディスクを搬送する為の機構を特に具備する必要がなく、コンパクトな構成とすることができるので、該ディスクレーベルプリンタをも小型化することができ、さらに、光学ディスクのレーベル面に対する画像の印刷も、該光学ディスクのイジェクト搬送を利用した1回の搬送で、良好に行なうことができる。
【0082】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。例えば、前記プリンタ制御部における補正値は、該ディスクレーベルプリンタを前記スロットが水平に開口した状態で配置するか(横置き状態)、または、垂直に開口した状態で配置するか(縦置き状態)によって異ならせ、管理するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の実施形態のディスクレーベルプリンタにおける筐体内の光学ディスク駆動機構と印刷機構の配置を示す要部分解斜視図
【図2】図1に示す印刷機構の要部分解斜視図(右視野)
【図3】図1に示す印刷機構の要部分解斜視図(左視野)
【図4】図1に示す印刷機構の要部断面図
【図5】図1に示す印刷機構のサーマルヘッドの回動機構の説明図(ヘッドアップ状態)
【図6】図1に示す印刷機構のサーマルヘッドの回動機構の説明図(ヘッドダウン状態)
【図7】本発明の実施形態のディスクレーベルプリンタにおける制御ブロック図
【符号の説明】
【0084】
1 ディスクレーベルプリンタ
2 スロット
3 筐体
4 筐体本体
5 天板部
6 制御ボード
10 光学ディスク駆動機構
20 印刷機構
21 サーマルヘッド
22 プラテンローラ
23 側板
24 連接板
24a 開口部
25 フレーム
26 ローラ部
27 軸部
28 搬送ガイド部材
29 函状本体
29a 軸孔
30 空間部
32 搬送ガイド部
33 ガイド面
34 外方延設部
35 内方延設部
36 凸状部
37 ばねプレート
38 コイルばね
40 ヘッドレバー
41 係止溝
42 カム当接部
43 回動連結シャフト
45 センサ基板
50 カム部材
50a 軸孔
50b カム面
50c ギア部
60 システム制御部
61 ODD制御部
62 プリンタ制御部
D 光学ディスク
DL レーベル面
M1 UDモータ
M2 LFモータ
S1 第1センサ
S2 第2センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学ディスクを挿入排出するためのスロットが形成された筐体内に、ディスク装着部に装着された光学ディスクに対して信号の書き込みおよび読み出しの少なくとも一方を行う光学ディスク駆動機構、および、プラテンローラとの間に挟持した前記光学ディスクのレーベル面に所望の画像を印刷するサーマルヘッドを有する印刷機構を備えたディスクレーベルプリンタであって、
前記印刷機構は、前記スロットと前記光学ディスク駆動機構間における、前記光学ディスク駆動機構に対する光学ディスクの搬送経路上に配設されており、前記サーマルヘッドとプラテンローラは、前記印刷機構の駆動時における光学ディスクの搬送時にのみ、前記搬送経路上で前記光学ディスクを挟持可能に圧接し、その他の前記光学ディスクの搬送時においては、共に前記搬送経路から退避するように構成されていることを特徴とするディスクレーベルプリンタ。
【請求項2】
前記印刷機構の駆動時における光学ディスクの搬送は、前記光学ディスクを介して前記サーマルヘッドに圧接するプラテンローラを回転駆動させることにより行なうことを特徴とする請求項1に記載のディスクレーベルプリンタ。
【請求項3】
前記印刷機構は、前記印刷機構の駆動時における光学ディスクの搬送時に前記搬送経路における前記プラテンローラの配設位置の前後に位置させるガイド面を有する搬送ガイド部材を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のディスクレーベルプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−16011(P2009−16011A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−179836(P2007−179836)
【出願日】平成19年7月9日(2007.7.9)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】