説明

ディスク成形金型、射出成形機とその駆動方法

【課題】光ディスク用の射出成形機における成形金型の型開時の付着ガスの飛散を抑制できるようにする。
【解決手段】固定金型23と、固定金型23との間にキャビティ31を形成する可動金型24と、キャビティ31内に配置されたスタンパー33と、可動金型24内に摺動可能に配置され、成形ディスクの外周部を形取る外周リング36と、外周リング36の推進力を2段に設定できる加圧制御機構41を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクの射出成形に用いるディスク成形金型、射出成形機とその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光ディスク成形金型は、その成形方法の特色から射出圧力により金型が押し開けられる射出方法を一般的に使用している。光ディスク成形金型では、金型が開いた際に、ディスク外周端部のオーバーパック(樹脂が所望の形状からはみ出した不良)やバリといった不良を防止する必要がある。このために、光ディスク成形金型では、ディスク外周部を形取る外周リングに摺動機構を持たせている。この摺動機構には、スプリングによる単純な押し当て構造から、金型内にシリンダー構造を有した押し引き可能なタイプがある。シリンダータイプの摺動機構の場合は、加圧するエアー圧力の可変により外周リングの推進力を変化させることが可能である。また、この摺動機構は、各々の金型における外周リングの摺動抵抗の違いから最適値を見つけて推進力を設定することが可能である。この場合においても、圧力制御は、加圧オンと加圧オフの1圧力制御となっているのが通常である。
【0003】
図10に光ディスクを製造するための射出成形機の概略構成を示す。射出成形機1は、図10に示すように、成形材料供給部2と、固定金型3及び可動金型4を有する成形金型5と、成形材料供給部2からの成形材料を溶融して成形金型5へ送る加熱シリンダ6とを備えて成る。成形材料供給部2は、成形材料である樹脂7、例えばポリカーボネートをホッパー8内に収容して構成される。加熱シリンダ6内には、スクリュー機構、逆止弁などが配置されている。
【0004】
射出成形機1では、ホッパー8内の成形材料である樹脂7が加熱シリンダ6に送られ加熱溶融された後、スクリュー機構により一定量計量され、ノズル9から溶融樹脂の導入部12を通して成形金型5のキャビティ11内に射出される。冷却過程を経てから可動金型4が開き、成形されたディスク基板が取り出される。
【0005】
成形金型5には、キャビティ内のディスクの外周を形成する外周リングと呼ばれる部材が配置される。特許文献1には、可動金型に摺動機構を介して摺動可能な外周リングを配置して成る成形金型が開示されている。
【0006】
【特許文献1】特開平11−259924号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図6に、先行技術に係る光ディスク成形金型の概略構成を示す。成形金型5は、図6に示すように、固定金型3と、この固定金型3との間にキャビティ11を形成する可動金型4を有して構成される。固定金型3の中央には溶融樹脂の導入部12が形成される。スタンパー13は、キャビティ11内の固定金型3側に保持される。可動金型4は、図示しない開閉機構により、固定金型3に対して開閉動作されるように構成される。この可動金型4のキャビティ11を挟んで固定金型3側を固定側ミラー、それに対向する部分は、可動側ミラー14と呼ばれる部材で形成されている。
【0008】
一方、可動金型4内には、固定金型3に対して前進、後退するように、摺動可能な外周リング16が配置される。この外周リング16は、摺動機構としてエアーシリンダ17を用いており、このエアーシリンダ17のロッド18の先端に固定される。外周リング16とエアーシリンダー17は円環状に形成される。15は可動側インターロックリング、19は固定側インターロックリングを示す。
【0009】
成形金型5が閉じられた状態では、図7及び図9(要部の拡大図)に示すように、所要の高圧エアーによるエアーシリンダ17の駆動で外周リング16に大きな推進力が与えられ、外周リング16の先端の一部16Aが固定金型3の面に当接する。このとき、外周リング16はベアリングが装着されたロッド18を介して固定金型3の面に当接される。また、外周リング16の先端の他部16Bは、スタンパー13の面に対して、オーバーパックやバリなどの不良を防止できる少許の間隔d1を保って対向している。外周リング16の先端の一部16Aと他部16Bとの間は溝103が形成されている。また、エアーシリンダ17は、可動金型4の空間内に配置され、型閉時に空間の底面から所要の間隔d2を隔てて保持される。外周リング16には、図9に示すようにテーパ面60が形成されており、このテーパ面60によりキャビティ31内のディスク外周部が押さえられる。
【0010】
ところで、溶融した樹脂を成形金型5のキャビティ11内に送り込み、冷却後、固化した成形ディスク基板を成形金型5から取り出す一連の工程において、樹脂内に含まれた離型剤等の添加剤が揮発したガスにより成形金型5が絶えず汚れていく。摺動構造部は、クリアランスを持っていることから、このガスが回り込み易い部分となる。特に、図8に示すように、ガス抜け方向にあたる外周リング部、すなわち外周リング16と可動金型4のミラー14との隙間101においては、成形を重ねる毎にガス102の付着が起こっている。
【0011】
これまでは、ガスベント溝の工夫や、ガス吸引といった方法でガス付着を減らし、金型清掃期間の延命を図って来た。しかし、金型清掃期間の寿命近くになると成形金型5の型開時に、図8に示すように、外周リング16がエアーシリンダ17のロッド18のストロークエンドまで前進するので、付着していたガス102が飛散し、不良を誘発していた。すなわち、外周リング16には、エアーシリンダ17により、型開時及び型閉時ともに同じ加圧力が与えられている。このため、外周リング16及びミラー14間の隙間101に付着されていたガス102の一部102Aが、外周リング16の前進で外周リング16と可動金型4のミラー14との相対的な摺動により、ディスクやスタンパー13表面へ飛散し、不良の原因となっていた。
【0012】
本発明は、上述の点に鑑み、成形金型の型開時の付着ガスの飛散を抑制できるようにした、ディスク成形金型、射出成形機とその駆動方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係るディスク成形金型は、固定金型と、固定金型との間にキャビティを形成する可動金型と、キャビティ内に配置されたスタンパーと、可動金型内に摺動可能に配置され、成形ディスクの外周部を形取る外周リングと、外周リングの推進力を2段に設定できる加圧制御機構とを有する。
【0014】
本発明のディスク成形金型では、外周リングの推進力を2段階に設定できる加圧制御機構を有するので、型開時には加圧力が低減して外周リングの推進力が型閉時の推進力より小さくなる。これにより、型開時の外周リングと可動金型のミラーとの相対的な摺動動作がゆっくりとなり、付着ガスの飛散が抑制される。
【0015】
本発明に係る射出成形機は、固定金型と、固定金型との間にキャビティを形成する可動金型と、キャビティ内に配置されたスタンパーと、可動金型内に摺動可能に配置され、成形ディスクの外周部を形取る外周リングと、外周リングの推進力を2段に設定できる加圧制御機構と、キャビティ内の成形材料を供給する成形材料供給部とを有して成るディスク成形金型を備えている。
【0016】
本発明の射出成形機では、成形金型の可動金型に外周リングの推進力を2段に設定できる加圧制御機構が設けられる。この加圧制御機構により、型開時には、加圧力が低減して外周リングの推進力が型閉時の推進力より小さくなり、型開時の外周リングと可動金型のミラーとの相対的な摺動動作がゆっくりとなって付着ガスの飛散が抑制される。
【0017】
本発明に係る射出成形機の駆動方法は、固定金型と、固定金型との間にキャビティを形成する可動金型と、キャビティ内に配置されたスタンパーと、可動金型内に摺動可能に配置され、成形ディスクの外周部を形取る外周リングとを有するディスク成形金型に対して、外周リングの推進力を、可動金型の型閉時及び型開時に応じて2段に制御する。
【0018】
本発明の射出成形機の駆動方法によれば、ディスク成形金型に対して、外周リングの推進力を、可動金型の型閉時及び型開時に応じて2段に制御している。そして、型開時の推進力を型閉時に比べて小さく制御することにより、外周リングと可動金型のミラーとの相対的な摺動動作がゆっくりとなり、付着ガスの飛散が抑制される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、射出成形機の成形金型において、可動金型に配置された外周リングの推進力を2段に制御する構成とし、型開時の外周リングの推進力を小さく制御している。これにより、外周リングとミラー間に付着したガスの発散を抑制することができるので、不良の発生を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0021】
本発明の実施の形態に係る射出成形機は、光ディスクを成形するための射出成形機であり、特にそのディスク成形金型の構成に特徴を有する。図1に、本発明の射出成形機の一実施の形態に係る概略構成を示す。本実施の形態に係る射出成形機21は、前述の図6と同様に、成形材料供給部22と、固定金型23及び可動金型24を有するディスク成形金型(以下、成形金型という)25と、成形材料供給部22からの成形材料を溶融して成形金型25へ送る加熱シリンダ26とを備えて成る。成形材料供給部22は、成形材料である樹脂27、例えばポリカーボネートをホッパー28内に収容して構成される。加熱シリンダ26内には、スクリュー機構、逆止弁などが配置されている。
【0022】
射出成形機21では、ホッパー28内の成形材料である樹脂27が加熱シリンダ26に送られ加熱溶融された後、所要量の溶融樹脂がノズル29から導入部32を通して成形金型25のキャビティ31内に射出される。冷却過程を経てから成形金型25が開き、成形された光ディスクが取り出されるようになされる。
【0023】
図2に、本発明に係る成形金型25の実施の形態を示す。本実施の形態の成形金型25は、固定金型23と、この固定金型23との間にキャビティ31を形成する可動金型24を有して構成される。固定金型23の中央には溶融樹脂の導入部32が形成される。スタンパー33は、キャビティ31内の片側、本例では固定金型23側に保持される。可動金型24は、図示しない開閉機構により、固定金型23に対して開閉動作されるように構成される。この可動金型24のキャビティ31を挟んで固定金型23と対向する部分は、可動側ミラー34と呼ばれる部材で形成されている。
【0024】
一方、可動金型24内には、固定金型23に対して前進、後退するように、摺動可能な外周リング36が配置される。この外周リング36の摺動機構としては、本例では加圧手段となるエアーシリンダ37を用いており、このエアーシリンダ37のロッド38の先端に外周リング36が連結固定される。外周リング36とエアーシリンダ37は円環状に形成される。
【0025】
成形金型25が閉じられた状態では、図3に示すように、エアーシリンダ37による加圧圧力で外周リング36の先端の一部36Aが固定金型23の面に当接すると共に、他部36Bがスタンパー33の周端面に対向している。他部36Bとスタンパー33の面とはオーバーパックやバリなどの不良を防止できる少許の間隔d1を保って対向している。外周リング36の先端の一部36Aと他部36Bとの間は溝40が形成されている。また、エアーシリンダ37は、可動金型24の空間内に配置され、型閉時に空間の底面から所要の間隔d2を隔てて保持される。図2において、35は可動側インターロックリング、39は固定側インターロックリングを示す。
【0026】
そして、本実施の形態においては、特に、外周リング36に推進力を与える摺動機構となる加圧手段、本例ではエアーシリンダ37に、外周リング36の推進力を2段に設定できる加圧制御機構41が連結される。加圧制御機構41は、図4の空圧回路図に示すように、エアーを供給するエアー供給源42と、第1の推進力すなわち高圧エアーを得るための第1レギュレータ43と、第2の推進力すなわち低圧エアーを得るための第2レギュレータ44を有して成る。第2レギュレータ44は、いわゆる減圧させるためのリリーフレギュレータであり、リリーフポートに取り付けられる。さらに、エアー圧を高圧と低圧を切り替えるソレノイドバルブ45と、エアーの双方向の流れを可能にし、エアーの流量を変えられるスピードコントローラ46が配置される。このスピードコントローラ46から出たエアーが、エアーシリンダ37に送られて、エアーシリンダ37の加圧力を高圧、低圧の2段に制御するようになされる。第1レギュレータ43は配管53を通じてソレノイドバルブ45に接続され、ソレノイドバルブ45は配管54を通じてスピードコントローラ46に接続され、第2レギュレータ44は配管55を通じてソレノイドバルブ45に接続される。
【0027】
第1レギュレータ43の出口側には圧力計47が配置される。第2レギュレータ44の出口側にはエアー排出音を消すためのサイレンサ48が配置される。ソレノイドバルブ45は、エアー供給源42からのエアーをエアーシリンダ37へ送る往路51と、エアーシリンダ37からエアーの一部を排出する復路52とを有する。ソレノイドバルブ45は、その往路51と復路52をスピードコントローラ46へ通じる配管54に連通するように、選択的に切り替えられるように構成される。
【0028】
次に、本実施の形態の射出成形機21の動作を説明する。光ディスク基板を製造するには、原料である樹脂27、例えばペレット状のポリカーボネートを必要時間乾燥機にて脱水したものをホッパー28へ供給する。ホッパー28の樹脂27は加熱シリンダ26へ供給される。加熱シリンダ26に供給された樹脂27は、加熱溶融されスクリュー機構により一定量計量された後、射出成形機21に取り付けられた成形金型25内へ高速で充填される。
【0029】
成形金型25には、型閉時に固定金型23と可動金型24の間に、温調機により一定温度に保たれたキャビティ31が形成されている。このキャビティ31内の片側、例えば固定金型23側にスタンパー33が取り付けられる。すなわち、キャビティ31は円盤形状をしており、キャビティ31の固定金型23側に信号が記録された原盤のスタンパー33が取り付けられる。外周リング36は、キャビティ31の外径を形取る部品であり、射出時の射出圧にて微少量型開きされる時でもスタンパー33とのクリアランスの間隔d1を一定に保ち、オーバーパックやバリといった不良を防止するための摺動機能を有している。
【0030】
樹脂27を射出成形する型閉時には、加圧制御機構41により、エアー圧が高圧に設定されたエアーがエアーシリンダ37へ送られる。この高圧エアーで、外周リング36の推進力が大に設定され、外周リング36の先端の一部36Aが固定金型23の面に当接さされる。すなわち、加圧制御機構41では、図4示すように、ソレノイドバルブ45が図において右側に切り替えられ、配管53が往路51に接続される。この切り替えで、第1レギュレータ43で高圧に設定されたエアーがスピードコントローラ46を通じてエアーシリンダ37へ供給され、外周リング36に大きな推進力が与えられ、外周リング36が高速で前進して固定金型23の面に当接する。この状態でキャビティ31内に溶融樹脂が射出される。外周リング36には、前述の図9に示すようにテーパ面60が形成されており、このテーパ面60によりキャビティ31内のディスク外周部が押さえられる。
【0031】
キャビティ31内への溶融樹脂の射出後、一定の冷却期間を経て可動金型24を開き、成形ディスク基板を取り出す。この成形金型25の型開時に、エアーシリンダ37のピストンがロッドエンドまで前進し外周リング36が前進する。この成形金型25の型開時に、外周リング36がロッドのストロークエンドまで前進する際の外周リング36の推進力が加圧制御機構41により小さく設定される。すなわち、加圧制御機構41では、図5に示すように、ソレノイドバルブ45が図において左側に切り替えられ、ソレノイドバルブ45の復路52が第2レギュレータ44に通じる配管55に接続される。第2レギュレータ44では、第1レギュレータ43の設定エアー圧よりも低いエアー圧力に設定される。これにより、エアーシリンダ37のエアーの一部はスピードコントローラ46、ソレノイドバルブ45の復路52、第2レギュレータ44及びサイレンサ48を通って排出される。従って、型開時のエアーシリンダ37に与えられるエアー圧は、第2レギュレータ44の圧力になることにより、外周リング36を前進させる推進力が小さくなり、外周リング36はゆっくり前進する。
【0032】
可動金型24の型開時に、外周リング36へのエアー圧が減圧されることで、外周リング36がゆっくり前進し、外周リング36と可動金型24とミラー34間の隙間(クリアランス)201に付着したガス202の飛散が抑制される。
【0033】
因みに、外周リング36とミラー34間の隙間に付着したガスによる不良を抑制するためには、型開時に外周リング36が高速で前進する動作を防止する必要がある。しかし、外周リング36の圧力を0に設定した場合、可動金型24からの成形ディスク基板の取り出しが不安定になったり、スキューの内周変動が大きくなるといった不具合が発生する。したがって、型開時にはゆっくりと外周リング36が前進する圧力を設定し、射出時にはオーバーパックにならない圧力を設定する必要がある。本実施の形態では型開時にゆっくりと外周リング36が前進できる圧力に設定できる。
【0034】
外周リング36の推圧力を変化させるタイミングとしては、型開前に低圧、射出前に高圧となるように設定することができる。具体的には、型開0.3秒前に低圧に切り替え、その1秒後(ディスク基板取り出しが完了し、射出前)に高圧へ切り替えを行う。
【0035】
上例では圧力制御により外周リングの前進スピードの調整を行っているが、別途の空圧回路によるスピードコントローラを用いてスピードそのものを調整してもよい。
【0036】
本実施の形態によれば、外周リング36に推進力を与えるエアー圧を高圧と低圧の2段に切り替えるか加圧制御機構41を備えることにより、外周リング36とミラー34間の隙間201にガス202が付着しても、型開時の外周リング36の前進をゆっくりすることができる。これにより、付着ガス202の飛散を抑制し、成形ディスク基板の不良の発生を抑えることができる。成形金型の清掃期間をさらに延長させることができ、射出成形機の稼働率が上がり、光ディスク基板を効率よく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る射出成形機の一実施の形態の概略構成図である。
【図2】本発明に係る射出成形機の成形金型の一実施の形態の構成図である。
【図3】本発明に係る成形金型の要部の断面図である。
【図4】本実施の形態に係る成形金型の圧力制御機構の実施の形態を示す空圧回路図である。
【図5】本実施の形態に係る成形金型の圧力制御機構の実施の形態を示す空圧回路図である。
【図6】先行技術に係る射出成形機の成形金型の構成図である。
【図7】成形金型の型閉時の要部の断面図である。
【図8】成形金型の型開時の要部の断面図である。
【図9】型閉時の外周リングの要部の拡大図である。
【図10】従来の射出成形機の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0038】
21・・射出成形機、22・・成形材料供給部、23・・固定金型、24・・可動金型、25・・成形金型、26・・加熱シリンダ、27・・樹脂、28・・ホッパー、31・・キャビティ、33・・スタンパー、34・・ミラー、36・・外周リング、37・・エアーシリンダ、38・・ロッド、41・・加圧制御機構、43・・第1レギュレータ、44・・第2レギュレータ、45・・ソレノイドバルブ、46・・スピードコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定金型と、
前記固定金型との間にキャビティを形成する可動金型と、
前記キャビティ内に配置されたスタンパーと、
前記可動金型内に摺動可能に配置され、成形ディスクの外周部を形取る外周リングと、
前記外周リングの推進力を2段に設定できる加圧制御機構と
を有するディスク成形金型。
【請求項2】
前記加圧制御機構は、
前記可動金型の型閉時にエアー圧を高圧にして前記外周リングの推進力を大に設定し、前記可動金型の型開時にエアー圧を低圧にして前記外周リングの推進力を小に設定する
機能を有する。
請求項1記載のディスク成形金型。
【請求項3】
固定金型と、
前記固定金型との間にキャビティを形成する可動金型と、
前記キャビティ内に配置されたスタンパーと、
前記可動金型内に摺動可能に配置され、成形ディスクの外周部を形取る外周リングと、
前記外周リングの推進力を2段に設定できる加圧制御機構と、
前記キャビティ内の成形材料を供給する成形材料供給部と
を有して成るディスク成形金型
を備えた
射出成形機。
【請求項4】
前記加圧制御機構は、
前記可動金型の型閉時にエアー圧を高圧にして前記外周リングの推進力を大に設定し、前記可動金型の型開時にエアー圧を低圧にして前記外周リングの推進力を小に設定する
機能を有する。
請求項3記載の射出成形機。
【請求項5】
固定金型と、
前記固定金型との間にキャビティを形成する可動金型と、
前記キャビティ内に配置されたスタンパーと、
前記可動金型内に摺動可能に配置され、成形ディスクの外周部を形取る外周リングと
を有するディスク成形金型に対して、
前記外周リングの推進力を、前記可動金型の型閉時及び型開時に応じて2段に制御する
射出成形機の駆動方法。
【請求項6】
前記外周リングの推進力をエアー圧で制御し、
前記可動金型の型閉時に前記外周リングに与えるエアー圧を高圧にして前記推進力を大にし、
前記可動金型の型開時に前記外周リングに与えるエアー圧を低圧にして前記推進力を小にする
請求項5記載の射出成形機の駆動方法。
【請求項7】
前記外周リングに与えるエアー圧の切り替えタイミングは、
前記可動金型が型閉じされキャビティ内への成形材料の射出前に高圧にし、
前記可動金型が型開きされる前に低圧にする
請求項6記載の射出成形機の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−23286(P2010−23286A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−185245(P2008−185245)
【出願日】平成20年7月16日(2008.7.16)
【出願人】(594064529)株式会社ソニー・ディスクアンドデジタルソリューションズ (88)
【Fターム(参考)】