説明

ディスプレイシステムの設定の同期化

ビデオディスプレイシステムの設定を同期するための方法及びシステムを公開する。設備サーバーにおける設定情報及びセントラルサーバーに格納された設定情報が、セントラルサーバー及び設備サーバーの関係、又は設備の動作状態による手順を使用して同期される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスプレイシステムの設定の同期化のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
店内のメディアコンテンツの配布は、ますます店内の小売広告として普及してきている。このようなシステムにおいて、コンテンツはサーバーにより配布され、それぞれのディスプレイ及び付属のスピーカーへの配布のために、セットトップボックス等の多くのレシーバーにより受信される。しかしながら、何千もの離れた場所に位置するビデオ広告システムの設定をプロビジョニング及び管理することは、非常にコストがかかる。設定の変更は、1又はそれより多くのシステムにおいてしばしば必要とされる。店内のシステムにおいて変更を行ったとき、サーバーを交換した場合の再適用のために、設定は中央集中的に保管される必要がある。これらの変更はまた、多くの他のサーバーにわたって再現される必要がある。さらに、システムが適切に設定された場合、中央の許可なしに設定が局所的に変更されたかどうかを知っておくと便利である。従って、設定のマネージメントの改善された方法が必要である。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施形態は、例えば、1の設備又は場所におけるサーバー及び異なる場所及び設備における他のサーバーとの間の設定情報を同期することによって、ビデオディスプレイシステムの設定の同期化のための方法及びシステムを提供する。
【0004】
1の実施形態は、設備における第1のサーバーからの第1の設定情報が第2のサーバーからの第2の設定情報と異なるかどうかを確認し、異なる場合、設備の状態及び第1のサーバーと第2のサーバーとの関係の少なくとも1つに基づいて、第1の設定情報と第2の設定情報を同期することを含む方法を提供する。
【0005】
他の実施形態は、設備における少なくとも1のデバイスと接続された第1のサーバーと、その設備と異なる位置における第2のサーバーとを含むシステムに関する。第2のサーバーは、設備の状態及び第1のサーバー及び第2のサーバーの間の関係の1つに基づいて第1のサーバーにおける第1の設定情報及び第2のサーバーにおける設定情報を同期化するように構成される。第1の設定情報及び第2の設定情報は少なくとも1のデバイスに関する情報を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の教示は添付の図面とともに以下の詳細な説明により容易に理解されるであろう。
【0007】
【図1】本発明の原理の実施形態を実装するためのネットワークシステムを示す図である。
【図2】設備のサーバーの設定情報をチェックする方法を示す図である。
【図3】1の実施例に従い、セントラルサーバーと設備のサーバーとの間の設定ファイルを同期化する方法を示す図である。
【図4】他の実施例に従い、セントラルサーバーと設備のサーバーとの間の設定ファイルを同期化する方法を示す図である。
【0008】
容易に理解するために、同一の参照番号が使用され、可能なら、図で共通している要素を指定する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態は、設備における少なくとも1のサーバーと1より多い設備にサービスを提供するセントラルサーバーとの間の設定情報の同期のための方法及びシステムを提供する。セントラルサーバーは、設備とは異なる場所とすることができる。本方法は、設備又は場所における少なくとも1のサーバーからのネットワーク上のデータを集めること、及びそのサーバー(設備サーバーとも呼ぶ)から受信した設定情報をセントラルサーバーにおいて格納され保管された参照設定情報と比較することに関する。
【0010】
その設備サーバーからの設定情報とセントラルサーバーに格納された設定情報に不一致がある場合、例えば、設備サーバーにセントラルサーバーと適合するように、又はセントラルサーバーに設備サーバーと適合するように強制すること、又は相違点を通知し、更なる行動のために適切なエンティティ又は職員にメッセージを提供することを含む1又はそれより多くの行動が開始される。その設備又は場所の状態、又は設備サーバーとセントラルサーバーとの間の関係により、設定の同期を達成するために(すなわち設備サーバーにおける設定情報をセントラルサーバーに格納された設定情報と同様のものとしておくために)異なる手順が使用される。1又は複数の事前定義された規則に従って同期の行為を設定することにより、人間又は手作業の仲介の必要性を減少することができる。
【0011】
本発明の実施形態を、様々な施設又は設置物、公共又はプライベートの現場を含む、多くの異なる設備に適用できる。1の実施形態において、設備は、ディスプレイの機器又は端末のデータまたはコンテンツを管理及び配信するサーバーを有する事業所である。他の実施形態において、設備は、例えば倉庫、ショールーム、店、デパート等の流通、保管、及び/又は品物の販売やサービスの提供に関係する施設である。さらに他の実施例では、設備は、小売広告のコンテンツを管理又は配信するためのサーバーを有する店である。
【0012】
図1は、本発明の原理の1又はそれより多くの実施形態の実装に適切なネットワークの略図である。図1に示すように、少なくとも1のサーバー110は、設定サーバー又はセントラルサーバーともいい、例えばネットワーク100全体に似わたって分散されている、代表のサーバー120、130、140等の多くのサーバーと接続される。1の実施形態において、セントラルサーバーは、インターネット又はWANを介して異なる設備にあるサーバー120、130、140に接続され、ネットワーク管理ソフトウェア112は、セントラルサーバー110においてネットワーク上の様々なタスクを管理するために提供される。1の実施例において、WANは小売業者のネットワークであり、ネットワーク管理ソフトウェアは、サンフランシスコ、カリフォルニアのPremier Retail NetworkによるRMN(Retail Network Manager)である。
【0013】
各サーバー120、130、140は、それぞれVNM(video network manager)を含んでおり、VNMは、ネットワーク内のそれぞれの設備における1又はそれより多くのビデオ再生又はディスプレイユニットへのデジタルコンテンツの配信を管理するソフトウェアアプリケーションである。ディスプレイ1361、1362、・・・、及び136nは、ビデオディスプレイシステム135における代表のデバイスとして示され、ビデオディスプレイシステム135は設備サーバー130、及びビデオディスプレイユニットに関連する1又はそれより多くの受信機1341、1342、・・・、および134n(例えば、セットトップボックス)も含む。小売業者のネットワークの例において、ビデオディスプレイシステム135は、店内の公告システムとなりうる。
【0014】
それぞれの設備サーバー120、130、140の設定状態を確認するため、又は設備サーバーにおける設定情報がセントラルサーバー110において格納され保管された対応する情報に適合することを確実にするために、設備サーバー120、130、140からのデータは、規則的、周期的にセントラルサーバー110により集められる。このようなデータは、健全性の状態、プレイログ、コンテンツの状態、様々なデバイスのためのカスタム設定のファイル、及び設備のコンポーネントに関係する情報、及びオーディオファイル、デバイスグループの設定、チャンネルマップ等の情報を含む。本発明の1の実施形態において、設定データは(例えばセットトップボックス、ネットワーク音響プロセッサ、及びスクリーン等の)特定のビデオデバイスを操作のチャネルにマッピングするファイルを含む。チャネルは1のビデオストリームを再生するように構成されたデバイスの論理的な集合である。このような実施形態において、他の設定データは、スタートアップにおいて表示するための既定のヴォリュームレベル、音響周波数等化プロファイル及び規定のビデオストリーム情報を含む。
【0015】
1の実施形態において、例えばネットワーク管理アプリケーションソフトウェア112のコンポーネントとして提供されるセントラルサーバー110におけるCMS(configuration management system)は、小売場所におけるサーバーのためのデータ収集及び設定に関係するファイルのバックアップのための集中型の機構としての機能を果たす。設定の同期は、収集された情報に基づいて実行され、バックアップ動作に組み込まれる。
【0016】
規則的又は周期的に、すべての管理されたサイトのためのデータ収集及びバックアップを、スケジュールすることができ、セントラルサーバーにおいて設定可能である。1の実施例において、各サイトのバックアップは毎日なされる。
【0017】
管理ディスクスペースをより有効に利用するために、設定可能なセッティングはセントラルサーバー110において保持されるバックアップの数だけ制御のために提供される(各バックアップは多くの保管ファイルを含む)。1の実施形態において、保管ファイルは、各設備のサイト又は場所へのサブディレクトリによりセントラルサーバー110において格納される。各設備のサブディレクトリ内で、設備のためのすべての保管ファイルの最新版は最新の保管ディレクトリに格納され、任意に、日時に区別された旧版の保管の設定可能な数だけ格納され得る。最新の保管ディレクトリは、管理下にあるすべてのファイルのスナップショットを含み、スナップショット以前の保管の時から現在の日時ごとに区分けされた瞬間まで有効とされた設備のサイトの完全な設定を示す。
【0018】
データの収集及び/又は設備のサーバーの設定状態のチェックを開始するために、設備サーバーへの接続は、例えば、設備サーバーのVMNとインターフェース接続すること等により、セントラルサーバー110におけるネットワーク管理ソフトウェア(例えば、小売ネットワークの場合の小売ネットワークマネージメント)112によって開始される。1の実施形態において、任意の設備サイトのための所望のファイルのリストは、セントラルサーバー110におけるXMLファイルの仕様からロードされ、VNMにおけるインターフェース(例えばVNM122、132又は142)は、設備サーバーにおける設定情報又は設定ファイルのチェックを提供する。
【0019】
ビデオディスプレイシステム135の設定は、多くのXMLに基づく設定ファイルを使用してなされる。この実施形態において、ファイルは、いくつかの理由で他の方法(例えば、データベース又はWINDOWS(登録商標)レジストリの設定)に優先して使用される。例えば、ファイルに基づく方法は、マルチキャストファイル転送ネットワークのリンクにわたる新しい設定の分散を容易にし、異なるプラットフォーム及び/又はコンピュータ言語を超えてサポートするだけでなく、例えば、異なる事業者により使用されるオペレーティングシステム又はデータベース技術等、異なる小売の場所により使用される技術により影響を受けず、又は制限されない。その上、XMLに基づくファイルは、人間が読むことができ、人間に及び同様にコンピュータシステムにより理解され得る。加えて、数学のハッシュ計算もまた、2つのXMLファイルの間の差を特定するために2つのXMLファイルの間で容易に実行され、本発明の原理によって設定ファイルの同期を容易にする。しかし、本発明はXMLファイルの使用に限定されない。任意の設定データフォーマットもまた、本発明により使用され得る。
【0020】
収集された設定情報、すなわち、例えばサーバー120等の設備サーバーにおける実際の設定情報は、その設備サーバーの設定情報のために参照の設定情報と比較され、参照の設定情報は、サーバー110又はサーバー110に関係付けられたメモリデバイスにおいて格納されている。この比較は、RNMにおいてなされる。
【0021】
1実施形態において、収集された設定情報及び参照の設定情報はXMLファイルの形式において、およびその代わりに、設定情報又は設定ファイルに対応するハッシュ値として提供される。例えば、MD5(Message-Digest algorithm5)等のハッシュ関数を使用すると、設定ファイルを処理しMD5ハッシュ値または(固定サイズのビットストリングの形式において)ファイルに対するチェックサムを生成できる。2つの設定ファイルのハッシュ値の比較により、ファイルが異なるかどうかについての指示を受けることができる。なぜならば、ファイルにおける比較的小さな変更は、大きなチェックサムの差を生じるからである。1のファイル、又は複数のファイルのセット、又はファイルディレクトリの変更は、元のファイル及び現在のファイルのための対応するチェックサムを比較することにより容易に検出され得る。
【0022】
例えば、VNMインターフェースにおけるファイルスクリプトを使用すると、設備の設定情報のためのMD5の合計、すなわち、設備サーバーにおける実際の設定情報に対応するMD5の合計を生成できる。設備サーバーからのこのMD5の合計は、参照MD5合計とも呼ばれる、セントラルサーバーにおける(その設備のための)最新の保管されたMD5の合計と比較される。
【0023】
対応するMD5合計と比較することにより、設備におけるファイルがセントラルサーバーに保管されたバージョンと異なるかどうか、比較的すばやく決定できる。1の実施形態において、XMLファイルは、セントラルサーバー110において設定ファイルのすべてのMD5合計を格納するための最新の保管ディレクトリ内に、提供される。
【0024】
帯域を保護するために、セントラルサーバー110における最新の保管されたファイルと同じファイルは、設備のサイトからセントラルサーバー110へ転送されないであろう。
【0025】
従って、実際のMD5合計及び参照MD5合計が互いに適合する場合(すなわち、設備サーバーにおける設定情報がセントラルサーバーにおいて格納された設定情報と同様の場合)、バックアップ又はファイルの転送は必要とされない。代わりに、例えばネットワーク管理ソフトにより、この設定のチェックの時間を通知でき、セントラルサーバー110は、他の設備の設定情報のチェックを開始できる。
【0026】
しかし、設備に対する実際のMD5合計がセントラルサーバーに格納された参照MD5合計と異なる場合、ネットワーク管理ソフトウェアは、ある、あらかじめ定義された規則又は基準に基づいてその設備に対する設定同期動作を実行する。設定同期の手順は図3及び図4に関連して下記で説明されている。
【0027】
図2は設備サーバーの設定チェックを実行する方法200を示している。ステップ202において、特定の設備における設定情報(すなわち、実際の設定)は、設備のサーバーから取り出される。例えば、REST API(representational state transfer application programming interface)を介してVNMに接続するネットワーク管理ソフトウェアにより、これをなし得る。REST APIを使用する利点は、他の方法と比較して単純なことであるが、望むなら、代わりのインターフェースを使用できる。
【0028】
REST APIは、例えば、任意の特定の設定ファイルにおける全体の設定ツリー、もしくは同様の情報について、概要データ及びMD5合計を取り出すことを含む様々なタスクを実行するために使用できる。全体の設定ツリーは、設定ファイル自体と同様、設定ファイルを包含するすべてのフォルダのセットを意味する。このような情報は、設備サーバーにおけるVNMにより様々なファイルに格納される。加えて、REST APIは、任意の特定の設定ファイルから任意の設定要素の値を取り出し、新しい設定ファイルをVNM又は設備サーバーへ(セントラルサーバーから)推し進め、設定ファイルをVNM又は設備サーバーから(セントラルサーバーへ)引き出し、又はセントラルサーバー110における設定管理システムを介して、REST APIを再設定することを含むビデオディスプレイシステムを再スタートすることができる。
【0029】
1実施形態において、ステップ202の情報は、「MD5actual」とも称される全体の設定ツリーのMD5合計として提供される。ステップ204において、ネットワーク管理ソフトウェアは、VNMの設定情報、例えば全体の設定ツリーのMD5であって、データベース又はサーバーに関連付けられたメモリに最後に格納されたMD5(「MD5reference」とも称される)を取り出す。
【0030】
ステップ206において、設備(例えば、MD5actual)からの設定情報及びセントラルサーバー110(例えば、MD5reference)において格納された情報は、比較される。ステップ208に示すように、両サーバーからの設定情報が同じか否かについての決定がされる。回答が「YES」である場合、方法はステップ210へ進み、設定チェックの時間が、例えばセントラルサーバー110に関連付けられたデータベースにおいて、記録される。ネットワークにおいて設定チェックを要求する他の設備がある場合、ネットワーク管理ソフトウェアは、ステップ202から開始する手順を繰り返すことができる。
【0031】
他方、設備サーバー及びセントラルサーバーからの設定情報の間の不適合があった場合、ネットワーク管理ソフトウェアは、ステップ212に示すように、その設備において設定同期動作を実行するであろう。
【0032】
設定同期の手順は、サーバーの状態、又はセントラルサーバー110及び特定の設備サーバー、例えば「マスター」とみなされたセントラルサーバーと「スレーブ」とみなされた特定の設備サーバーの関係に従い変化する。これらの異なる手順は、図3及び図4に関連して以下で説明されるであろう。
【0033】
用語「マスター」と「スレーブ」は、制御システムの理論のコンテキストにおいて使用される。例えば、任意の時間において、ネットワーク管理ソフトウェア(セントラルサーバー)又はVNM(設備サーバー)は、どちらか任意のVNMシステムの設定の「マスター」とみなされる。どちらの側がマスターであっても、下記のように特定の同期の手順を制御する。初期値により、ネットワーク管理ソフトウェア(セントラルサーバー)は、マスターとして指定される。任意の設備サーバーのマスター‐スレーブ状態を、ネットワーク管理ソフトウェアにおいて、プログラミングにより及び/又はユーザーインターフェースを通して変更できる。
【0034】
ネットワーク管理ソフトウェア(セントラルサーバー)は、それ自身の状態に関係なく、どちらのサーバー(セントラルサーバー対設備サーバー)がマスターかを追跡し、スレーブサーバーにおいて設定情報を同期し、マスターサーバーの設定情報と適合させることの責任を負う。マスター‐スレーブの関係は、セントラルサーバー110へ適用し、各設備サーバーは独立して、例えばセントラルサーバー110は、1の設備サーバーに関してはマスターとなり得るが、他の設備サーバーに関してはスレーブとなる。
【0035】
1実施形態において、セントラルサーバー110におけるネットワーク管理ソフトウェアは、データベースからのサーバー状態の情報を調べることによりどのエンティティがマスターであるか決定することができ、このことはセントラルサーバー110の外部又は内部のメモリーデバイス(図示せず)に格納され得る。
【0036】
他の実施形態において、設備それ自体の状態、例えば動作状態(セントラルサーバーに関してマスター‐スレーブ状態とは区別されるように)は、どのサーバーがマスターか決定するのに使用される。例えば、設備が「NEW INSTALLATION」の状態にある場合、セントラルサーバー110は自動的にマスターサーバーになるであろう。設備が「LOCAL CONFIGURATION OVER‐RIDE」の状態にある場合、設備サーバーは自動的にマスターサーバーになるであろう。設備が「NORMAL OPERATION」の状態にある場合、セントラルサーバー110は(初期化により)マスターサーバーとなるであろう。設備の動作状態に従いマスター‐スレーブ状態を割り当てることにより、マスター‐スレーブ状態は、セントラルサーバーにより自動的に確認されることができ、例えば、リアルタイムのプログラミング又は人間の仲介の必要なしに、ネットワークシステムがよりインテリジェントな方法で動作することを可能にする。
【0037】
セントラルサーバーがマスターであり、及び任意の設備における実際の設定情報が、セントラルサーバー110において格納された情報と異なる場合(「参照設定情報」と呼ぶ)、セントラルサーバー110は、参照設定ファイル又は参照設定情報を設備サーバーに送信されるであろう。これは、設備サーバーをセントラルサーバー110と同期の状態のままにしておく、すなわち設備サーバーにおける設定情報が(設備サーバーの設定情報に関連付けられた)セントラルサーバーからの参照設定情報により置き換えられるであろう効果を有する。
【0038】
選択的に、設定情報の間の差を、例えば、ネットワークオペレーターまたはスタッフ等、適切なエンティティ又は個人に、例えば、Eメール、SMS又はウェブページを含むルーティンレポートを介して、報告することができる。セントラルサーバー(又はそのネットワーク管理ソフトウェア)を、同期又は不一致の報告、又は不一致の報告のみ、又は同期のみを行うように構成することができる。
【0039】
このことは図3においてさらに示されており、図3はセントラルサーバーがマスターである場合、設備サーバーに実装されるための設定同期の方法300を示している。セントラルサーバーにおけるネットワーク管理ソフトウェアにより本方法を実装できる。
【0040】
1の実施形態において、REST APIを使用して、本方法を実行する。セントラルサーバーが設備サーバーに関してマスターであると確認された場合(ステップ302)、特定の設備に対するセントラルサーバーにおいて格納された設定情報又は設定ファイルは、ステップ304において示すように、その設備のVNM(設備サーバー)へと送信される。すなわち、設備サーバーにおける設定情報が、セントラルサーバーからの参照設定情報により置き換えられる。
【0041】
ステップ306において、VNM(設備サーバー)にトリガーを提供して、メンテナンスモードに入る。ステップ308において、VNM(設備サーバー)にトリガーが提供され、それ自体を再構成し、及び一般的な動作モードに入る。ステップ310に示すように、新しいMD5合計もVNM(設備サーバー)の新しい設定に対して計算される。
【0042】
ステップ312において、設定のチェックを実行して、新しい設定が実際にVNM(設備サーバー)に適用されることを確認する。このような設定のチェックは、例えば、図2の方法200において概要が示された1又はそれより多くのステップを含むことができる。設定チェックが、新しい設定が設備サーバーに適用されなかったことを示している場合、1又はそれより多くの以前のステップ304、306、及び308を繰り返すことができ、又はさらに救済的な行動を要求することができる。
【0043】
ステップ314において、設定チェックの時間が記録され、例えばデータベースに格納される。選択的に、ステップ316において示すように、動作(例えば、設定チェック、状態、取られた行動等)に関連する1又はそれ以上のメッセージ又は報告を生成し、又は様々な報告の機構を使用して、適切なエンティティ又は個人、例えばネットワークオペレーター又は管理スタッフに、サイト又は時間周期によりフィルターをかけることのできるウェブページを介して、送ることができる。
【0044】
設備サーバー102が、セントラルサーバー110に関連するマスターサーバーである場合、上記と異なる設定の手順が使用されるであろう。このシナリオにおいて、新しい設定のファイルは、設備サーバー110からセントラルサーバー110に送信されるであろう。これはセントラルサーバー110を設備サーバー102と同期の状態にしておくことを強制する、すなわちセントラルサーバー110に格納された(設備サーバー102に対する)参照設定ファイルが設備サーバー102からの設定ファイルにより更新されるか、又は置き換わるという効果がある。選択的に、設定情報における差に関連する情報を、適切なエンティティ又は個人に、例えば、Eメール、SMS又はウェブページを含むルーティンリポートを介して、報告できる。セントラルサーバー(又はそのネットワーク管理ソフトウェア)を、同期又は不一致の報告をするように、又は不一致の報告のみをするように、又は同期のみをするように構成することができる。
【0045】
これは、設備サーバーがマスターであるときに実装されるための方法400を示す図4においてさらに説明されている。1実施形態において、例えばREST APIを使用してネットワーク管理ソフトウェアにより方法400を実行する。設備サーバーのマスター状態がセントラルサーバーにより確認された(ステップ420)後、VNM(設備サーバー)に対する設定情報又は設定ファイルは、設備サーバーからセントラルサーバーに送られる。ステップ404において示すように、設定情報又はファイルは、セントラルサーバーにおいて格納され、以前セントラルサーバーにおいて保管された参照設定ファイルと置き換えられる。これら新しい参照設定ファイルは,最新の保管されたファイルのバージョンとなる。
【0046】
ステップ406において、設備サーバーからの実際の設定情報は、例えば、MD5合計の形式において、セントラルサーバーにおけるデータベースに書き込まれ、以前に格納されたMD5合計(すなわち、参照MD5合計)と置き換わる。ステップ408において、この設定の更新の時間は、セントラルサーバー110における(又はセントラルサーバーによりアクセス可能な)データベースに記録される。選択的に、ステップ410において動作(例えば、設定チェック、状態、取られた行動)に関連する1又はそれより多くのメッセージ又は報告を生成し、適切なエンティティまたは個人に、様々な報告機構を使用して、例えば、サイト又は時間周期によりフィルターをかけることができるウェブページを介して転送することができる。
【0047】
一般的に、ネットワーク管理ソフトウェア又はセントラルサーバーに関連する他のコンポーネントにより、方法300又は方法400における1又はそれより多くのステップを実行し、あるステップを除外でき又は図3又は図4において示された順序とは異なる順序で実行できる。
【0048】
設定の同期を実行する上記の例は、表された発明の様々な原理の実例となり、及び本明細書で説明された1又はそれより多くの特徴を、単独で、又は互いの組み合わせで使用でき、他の必要性に適合するように適用できる。
【0049】
例えば、1度に1つ各設備サイトに対する設定チェック及び同期を実行する代わりに、異なる設備サイトを、様々な基準又は設備の属性により互いにグループ化し、及び設定によるタスクを特定のサイトのグループに対して実行する。定期的な設定チェックはともかく、サイトグループに基づいて設定チェックを実行するために、又は要求に応じた設定チェックを開始するために、ユーザーインターフェースを提供できる。
【0050】
セントラルサーバーにおいてグループ管理モードを介して設備のグループを管理するために、ユーザーインターフェースを提供することもできる。このユーザーインターフェースは、設備サイトを異なるグループに配置することを可能にし、ユーザーは、グループメンバーシップに基づいてセントラルサーバーから設定の変更も開始するであろう。
【0051】
前述は表された発明の様々な実施形態に向けられているが、他の、及び本発明のさらなる実施形態をその基本的な範囲を逸脱することなく考え出すことができる。同様に、本発明の適切な範囲は以下の特許請求の範囲により決定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備における第1のサーバーからの第1の設定情報が第2のサーバーからの第2の設定情報と異なるかどうかを確認するステップと、
前記設定情報が異なる場合に、前記設備の状態、及び前記第1のサーバーと前記第2のサーバーとの間の関係の少なくとも1つに基づき前記第1の設定情報及び前記第2の設定情報を同期するステップと
を含み、
前記第1の設定情報及び前記第2の設定情報は、前記設備における少なくとも1つのデバイスの設定に関連すること
を特徴とする方法。
【請求項2】
前記同期するステップは、前記第2のサーバーが前記第1のサーバーに対してマスター状態を有する場合、前記第2の設定情報により前記第1のサーバーにおける前記第1の設定情報を置き換えることをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の設定情報に従って前記第1のサーバーを再設定するステップをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記同期するステップは、前記第1のサーバーが前記第2のサーバーに対してマスター状態を有する場合、前記第1の設定情報により、前記第2のサーバーにおける前記第2の設定情報を置き換えることをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記設備の前期状態は、前記設備の動作状態と関連することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のサーバー及び前記少なくとも1のデバイスは店内広告システムのコンポーネントであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1又は第2の設定情報はXML(extensible markup language)ファイルにおいて提供されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記同期するステップは、
前記第2のサーバーが前記第1のサーバーに対してマスター状態を有する場合、前記第2の設定情報により前記第1のサーバーにおける前記第1の設定情報を置き換えるステップと、
前記第1のサーバーが前記第2のサーバーに対してマスター状態を有する場合、前記第1の設定情報により前記第2のサーバーにおける前記第2の設定情報を置き換えるステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記確認するステップは、
前記第1のサーバーにおける前記第1の設定情報に対応する第1のチェックサムの値を生成するステップと、
前記第2のサーバーにおいて格納された前記第2の設定情報に対応する第2のチェックサムの値を生成するステップと、
前記第1のチェックサムの値と前記第2のチェックサムの値を比較するステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のチェックサムと前記第2のチェックサムはMD5(Massage digest algorithm)を使用して生成されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
設備における少なくとも1のデバイスと接続する第1のサーバーと、
前記設備と異なる場所における第2のサーバーであって、
前記設備の状態及び前記第1のサーバーと前記第2のサーバーとの関係との少なくとも1つに基づいて、前記第1のサーバーにおける第1の設定情報及び前記第2のサーバーにおける第2の設定情報を同期させるために構成された前記第2のサーバーと
を含み、
前記第1の設定情報及び第2の設定情報は少なくとも1のデバイスに関係している情報を含むこと
を特徴とするシステム。
【請求項12】
前記第2のサーバーは、前記第2のサーバーが前記第1のサーバーに対してマスター状態を有する場合、前記第2のサーバーからの前記第2の設定情報により前記第1のサーバーにおける第1の設定情報と置き換えるためにさらに構成されたことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第2のサーバーは、前記第1のサーバーが前記第2のサーバーに対してマスター状態を有する場合、前記第1のサーバーからの前記第1の設定情報により前記第2のサーバーにおける前記第2の設定情報を置き換えるためにさらに構成されたことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1のサーバーと少なくとも1のデバイスが、店内広告システムのコンポーネントである請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の設定情報及び前記第2の設定情報がXMLファイルにおいて提供されることを特徴とする請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−514269(P2012−514269A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544399(P2011−544399)
【出願日】平成20年12月30日(2008.12.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/014098
【国際公開番号】WO2010/077222
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】1−5, rue Jeanne d’Arc, 92130 ISSY LES MOULINEAUX, France
【Fターム(参考)】