説明

ディスプレイ装置及びこれを備える電子機器

【課題】フリッカを発生させることなくメモリ回路を各画素に組み込むディスプレイ装置等を提供する。
【解決手段】ディスプレイ装置は、マトリクス状に配置された複数の画素を有する。各画素Pjiは、第1の電極20と第2の電極24との間の電位差に応じて透過可能な光量が変化する光透過素子22と、第1の電極20にある電位を記憶しておくメモリ回路25とを有する。ディスプレイ装置は、更に、周期的にメモリ回路25をリフレッシュするコントローラを有する。コントローラは、リフレッシュタイミングで第1の電極20が第2の電極24に対して正の電位を有する場合に、メモリ回路25に第1の電極20での電位を記憶させ、第2の電極24に第1の所定電圧を印加して第1の電極20での電位を第1の所定電圧の分だけ増大させ、第1の電極20にある電荷を放電させて第1の電極20が第2の電極24に対して負の電位を有するようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各画素にメモリ回路が組み込まれているディスプレイ装置及びこれを備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
行及び列のマトリクス状に配置された複数の画素を有するディスプレイ装置において画像を表示する場合に、従来、画素へは、動画又は静止画のいずれの表示モードでもドライバによってデータが書き込まれる。特に静止画表示時には、常に同じデータが画素へ書き込まれている。そこで、各画素にメモリを設け、静止画表示時には、メモリに記憶されたデータを画素に書き込むことで、ドライバの駆動を停止し、消費電力を削減することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。この技術は、一般にMIP(Memory in Pixel)技術として知られている。
【0003】
一般的に、MIP技術では、データを保持するためのメモリとして、DRAM(Dynamic Random Access Memory)又はSRAM(Static Random Access Memory)が用いられる。SRAMがトランジスタによる順序回路で構成される一方、DRAMはトランジスタ及びキャパシタ各1つずつで構成されるので、回路面積の縮小化及び画素ピッチの狭小化の点で、DRAMの方が有利である。しかし、DRAMは、キャパシタに蓄えられた微小電荷を保持するためにリフレッシュ動作を要する。DRAMを用いた画素回路の例は、例えば、国際公開第2004/090854(A1)号パンフレット(特許文献2)に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−328351号公報
【特許文献2】国際公開第2004/090854(A1)号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、液晶セルに電圧が印加されていない状態で黒色を表示するノーマリブラックの液晶ディスプレイ装置では、MIP回路をDRAM構成とした場合に、白色表示時にフリッカが生ずるという問題があった。
【0006】
本発明は、このような問題を鑑み、フリッカを発生させることなくメモリ回路を各画素に組み込むディスプレイ装置及びこれを備える電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、マトリクス状に配置された複数の画素を有し、夫々の画素は、第1及び第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間の電位差に応じて透過可能な光量が変化する光透過素子と、前記第1の電極にある電位を記憶しておくメモリ回路とを有するディスプレイ装置であって、周期的に前記メモリ回路をリフレッシュするコントローラを有し、前記コントローラは、リフレッシュタイミングで前記第1の電極が前記第2の電極に対して正の電位を有する場合に、前記メモリ回路に前記第1の電極での電位を記憶させ、前記第2の電極に第1の所定電圧を印加して前記第1の電極での電位を前記第1の所定電圧の分だけ増大させ、前記第1の電極にある電荷を放電させて前記第1の電極が前記第2の電極に対して負の電位を有するようにする、ディスプレイ装置が提供される。
【0008】
望ましい実施形態で、前記コントローラは、リフレッシュタイミングで前記第1の電極が前記第2の電極に対して負の電位を有する場合に、前記メモリ回路に前記第1の電極にある電位を記憶させ、前記第2の電極に前記第1の所定電圧より低い第2の所定電圧を印加し且つ前記第1の電極に前記第1の所定電圧を印加して前記光透過素子をプリチャージし、前記第1の電極が前記第2の電極に対して正の電位を有するようにすることができる。
【0009】
望ましい実施形態で、前記メモリ回路はDRAMを有してよい。
【0010】
本実施形態に係るディスプレイ装置は、前記複数の画素の各列ごとに夫々設けられ該複数の画素の夫々に給電する複数のソースラインと、前記画素の各行ごとに夫々設けられ該複数の画素の夫々に前記給電を制御する制御信号を供給する複数のゲートラインとを更に有し、各画素は、対応するソースラインと前記第1の電極との間に配置され、対応するゲートライン上の制御信号に応答して前記第1の電極を前記対応するソースラインに接続する第1のスイッチング素子を有し、各画素のメモリ回路は、前記第1の電極での電位を記憶するキャパシタと、前記第1の電極と前記キャパシタとの間に配置され、前記第1の電極を前記キャパシタに接続するよう前記コントローラによって制御される第2のスイッチング素子と、前記第1の電極と前記対応するソースラインとの間に配置され、前記第1の電極を前記対応するソースラインに接続して前記第1の電極にある電荷を放電させるよう前記コントローラによって制御される第3のスイッチング素子と、前記キャパシタと前記第2のスイッチング素子との間に接続されている制御端子を有し、前記第1の画素電極と前記第3のスイッチング素子との間に配置され、前記第3のスイッチング素子を介して接続される前記対応するソースラインと前記制御端子との間の電位差に応じて導通する第4のスイッチング素子とを有する。
【0011】
本実施形態に係るディスプレイ装置の変形例で、前記第1のスイッチング素子は、前記対応するソースラインと前記第1の電極との間にではなく、各画素のメモリ回路に含まれ、前記第4のスイッチング素子と並列に配置されてよい。この場合に、前記第3のスイッチング素子は、前記ソースライン上の電圧が前記第1の電極に印加されるように前記第1の電極を前記第1のスイッチング素子を介して前記ソースラインに接続するよう前記コントローラによって制御される。
【0012】
本実施形態に係るディスプレイ装置の他の変形例で、前記第1のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子の並列配置は、前記第3のスイッチング素子と入れ換えられて、前記対応するソースラインに直接に接続されてよい。具体的に、第4のスイッチング素子は、前記キャパシタと前記第2のスイッチング素子との間に接続されている制御端子を有し、前記第3のスイッチング素子と前記対応するソースラインとの間に配置され、該対応するソースラインと前記制御端子との間の電位差に応じて導通して前記第3のスイッチング素子を前記対応するソースラインに接続することができる。
【0013】
本実施形態に係るディスプレイ装置で、前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、前記第3のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子は薄膜トランジスタ(TFT)であってよい。
【0014】
望ましい実施形態で、前記光透過素子は液晶セルであってよい。また、望ましくは、前記液晶セルは、前記第1の電極と前記第2の電極との間の電位差が零である場合に光を透過しない。
【0015】
望ましい実施形態で、本発明のディスプレイ装置は、携帯電話機、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、携帯オーディオプレーヤ及び携帯ゲーム機のような、電力消費が制限されるバッテリー駆動の携帯機器や、ポスターのように広告宣伝を表示するモニター等の電子機器に組み込まれて使用されてよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、フリッカを発生させることなくメモリ回路を各画素に組み込むディスプレイ装置及びこれを備える電子機器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係るディスプレイ装置のブロック構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画素構成の例を示す回路図である。
【図3】図2に示される画素回路を従来技術に従う駆動方式により動作させた場合のタイミングチャートである。
【図4】ノーマリブラックの液晶セルの両端電圧と透過率との関係を示す図である。
【図5】図2に示される画素回路を本発明の実施形態に従う駆動方式により動作させた場合のタイミングチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係る画素構成の第2の例を示す回路図である。
【図7】図6に示される画素回路を従来技術に従う駆動方式により動作させた場合のタイミングチャートである。
【図8】図6に示される画素回路を本発明の実施形態に従う駆動方式により動作させた場合のタイミングチャートである。
【図9】本発明の実施形態に係る画素構成の第3の例を示す回路図である。
【図10】本発明の実施形態に係るディスプレイ装置を備えた電子機器の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置の構成を表すブロック図である。図1のディスプレイ装置10は、表示パネル11と、ソースドライバ12と、ゲートドライバ13と、コモンドライバ14と、コントローラ15とを有する。
【0020】
表示パネル11は、行及び列のマトリクス状に配置されている複数の画素P11〜Pnm(m、nは整数)を有する。表示パネル11は、更に、画素の列又は行ごとに設けられている複数の信号線(「ソースライン」とも呼ばれる。)S、S、・・・Sと、ソースラインS〜Sと直交するよう画素の行又は列ごとに設けられている複数の走査線(「ゲートライン」とも呼ばれる。)G、G、・・・Gとを有する。
【0021】
ソースドライバ12は、画像データ信号に従ってソースラインS〜Sを駆動する信号線駆動回路であり、ソースラインS〜Sを介して画素P11〜Pnmの夫々へ信号電圧を印加する。ゲートドライバ13は、ゲートラインG〜Gを順次に駆動する走査線駆動回路であり、ゲートラインG〜Gを介して画素P11〜Pnmの夫々について信号電圧の印加を制御する。ゲートドライバ13は、例えばインターレース方式又はプログレッシブ方式等の走査方式に従って、行単位で画素を選択し、それらの選択された画素にソースラインを介して信号電圧が印加されるようにする。コモンドライバ14は、共通電極ラインCE、CE、・・・CEを介して、全ての画素P11〜Pnmに共通である共通電極へのバイアス電圧を毎フレームごとに反転駆動する共通電極駆動回路である。コントローラ15は、ソースドライバ12、ゲートドライバ13及びコモンドライバ14を同期させ、それらの動作を制御する。
【0022】
画素P11〜Pnmは、夫々、画素電極と共通電極とに挟まれた光透過素子を有する。光透過素子は、両端電圧に応じて透過可能な光量を変化させ、例えば液晶セルであってよい。信号電圧が走査信号に応答して画素電極に印加されることで、液晶セルの両端に電位差が生じる。液晶分子の配向は液晶セルの両端電圧に依存して変化するので、液晶セルによって透過又は反射される光の量も変化する。画素P11〜Pnmは、このような光透過素子の特性を利用して表示を行うことができる。各画素P11〜Pnmは、更に、画素電極に印加された信号電圧を記憶しておくメモリ回路を有する。静止画像表示モードでは、各画素P11〜Pnmは、ソースラインS〜Sを介して供給される信号電圧に代えて、内蔵のメモリに記憶されている電圧に基づき表示を行う。従って、静止画像表示モードでは、ソースドライバ12を停止させることが可能であり、一方、ディスプレイ表示パネル11は連続的に静止画を表示することができる。
【0023】
図2は、本発明の実施形態に係る画素構成の例を示す回路図である。
【0024】
画素Pji(i及びjは整数であり、1≦i≦m且つ1≦j≦n。)は、その画素が属するi番目の列に対して設けられているソースラインSと、その画素が属するj番目の行に対して設けられているゲートラインGとの交差領域に配置されている。更に、ゲートラインGと並行するよう画素の行ごとにCSラインCSが設けられている。
【0025】
画素Pjiは、画素電極20と、第1のスイッチング素子21と、液晶セル22と、保持キャパシタ23と、共通電極24とを有する。明瞭さのために、本例では、液晶セル22は、画素電極20と共通電極24との間にキャパシタの形で表されている。共通電極24は、全ての画素P11〜Pnmに共通な電極であり、共通電極ラインCEを介してコモンドライバ14に接続されている(図1)。
【0026】
第1のスイッチング素子21は、画素電極20とソースラインSとの間に配置されており、その制御端子をゲートラインGに接続されている。第1のスイッチング素子21は、ゲートラインG上の走査信号に応答して導通し、画素電極20をソースラインSに接続する。これにより、画素電極20にソースラインS上の信号電圧が印加される。第1のスイッチング素子21としては、一般的に、薄膜トランジスタ(TFT)が用いられる。本例では、第1のスイッチング素子21はN形TFTとして表されており、走査信号がハイであるときに導通する。
【0027】
保持キャパシタ23は、画素電極20とCSラインCSとの間に配置されており、第1のスイッチング素子21が非導通状態(オフ状態)となってから次に導通(オン)するまでの間、画素電極20と共通電極24との間に現れた電位差を保持する。場合により、保持キャパシタ23は、CSラインCSではなく共通電極24に接続されているように表されることもある。
【0028】
画素Pjiは、画素電極20、第1のスイッチング素子21、液晶セル22、保持キャパシタ23及び共通電極24に加えて、メモリ回路25を更に有する。メモリ回路25は、第2、第3及び第4のスイッチング素子26、27、28と、サンプリングキャパシタ29とを有する。例えば、第2、第3及び第4のスイッチング素子26〜28はTFTであってよく、本例ではN形TFTとして表されている。サンプリングキャパシタ29は、一方の端子をソースラインSに接続され、他方の端子を第2のスイッチング素子26を介して画素電極20に接続されている。
【0029】
画素Pjiには、更に、サンプリングラインSM及びリフレッシュラインREが通されている。サンプリングライン及びリフレッシュラインは、画素の行又は列ごとに設けられ、本例では、いずれのラインも、画素が行単位で選択されることから行ごとに設けられている。
【0030】
第2のスイッチング素子26の制御端子はサンプリングラインSMに接続されている。第3のスイッチング素子27及び第4のスイッチング素子28は直列に接続されて、ソースラインSと画素電極20との間に挿入されている。第3のスイッチング素子27の制御端子は、リフレッシュラインREに接続されている。第4のスイッチング素子28の制御端子は、サンプリングキャパシタ29と第2のスイッチング素子26との間に接続されている。サンプリングキャパシタ29並びに第2及び第4のスイッチング素子26、28はDRAMを形成する。
【0031】
次いで、図2に示される画素回路を有する本発明の実施形態に係る液晶ディスプレイ装置が、画素電極へ電圧が印加されていない状態で黒色を表示するノーマリブラックの液晶ディスプレイ装置であるとして、白色表示状態での反転駆動動作について説明する。
【0032】
図3は、図2に示される画素回路を従来技術に従う駆動方式により動作させた場合のタイミングチャートである。
【0033】
初期状態(〜T11)で、画素電極20の電位(以下、「画素電圧」と称する。)Vpixはハイ(例えば、5ボルト(V))であり、共通電極24(及びCSラインCS)の電位(以下、「コモン電圧」と称する。)VCEはロー(例えば、0V)である。従って、液晶セル22の両端電圧は+5Vである。このとき、第1、第2、第3及び第4のスイッチング素子21、26〜28はオフ状態にある。
【0034】
時間T11で、現在の画素電圧Vpixをサンプリングするために、サンプリングラインSMは、例えばコントローラ14によってハイに駆動され、第2のスイッチング素子26がオンする。これにより、第2のスイッチング素子26とサンプリングキャパシタ29との間にある電位(以下、「サンプリング電圧」と称する。)Vは、ハイに相当する電圧を示す。サンプリングラインSMは、その後、時間T12でローに駆動されるが、サンプリング電圧Vはサンプリングキャパシタ29の働きによってハイのまま保持される。
【0035】
続く期間T13〜T14に液晶セル22及び保持キャパシタ23をプリチャージするために、ゲートラインGがゲートドライバ13によってハイに駆動され、同時に、ソースラインSがソースドライバ12によってハイに駆動される。これにより、第1のスイッチング素子21はオンし、画素電極20はソースラインSに接続される。また、プリチャージ期間の開始時T13に、コモン電圧VCEはコモンドライバ14によってハイに駆動される。
【0036】
プリチャージ期間の終了時T14に、ゲートラインGはゲートドライバ13によってローに駆動され、第1のスイッチング素子21はオフする。次いで、ソースラインSはソースドライバ12によってローに駆動されるが、コモン電圧VCEはハイのままである。
【0037】
その後、時間T15で、リフレッシュラインREは、例えばコントローラ14によってハイに駆動され、第3のスイッチング素子27はオンする。これにより、第4のスイッチング素子28の導通端子(ソース端子)は、第3のスイッチング素子27を介してソースラインSに接続され、ローに駆動される。このとき第4のスイッチング素子28の制御端子に存在するサンプリング電圧Vはハイであるから、第4のスイッチング素子28はオンする。従って、画素電極20は、第3スイッチング素子27及び第4のスイッチング素子28を介してソースラインSに接続され、画素電圧Vpixはローとなる。リフレッシュラインREは時間T16でローに駆動され、第3のスイッチング素子27はオフする。
【0038】
最終的に、画素電圧Vpix及びコモン電圧VCEは、夫々初期状態から反転されて、ハイ/ローが入れ替わる。従って、液晶セル22の両端電圧は−5Vであり、符号が反転される。
【0039】
この状態で、次のサンプリングタイミングT21で、現在の画素電圧Vpixをサンプリングするために、サンプリングラインSMはコントローラ14によってハイに駆動され、第2のスイッチング素子26がオンする。これにより、サンプリング電圧Vは、画素電極20に接続されるので、ローに相当する電圧を示す。その後、時間T22で、サンプリングラインSMはローに駆動される。
【0040】
続く期間T23〜T24に表示セル22及び保持キャパシタ23をプリチャージするために、ゲートラインGがゲートドライバ13によってハイに駆動され、同時に、ソースラインSがソースドライバ12によってハイに駆動される。これにより、第1のスイッチング素子21はオンし、画素電極20はソースラインSに接続される。よって、画素電圧Vpixはハイに駆動される。また、プリチャージ期間の開始時T23に、コモン電圧VCEはコモンドライバ14によってローに駆動される。
【0041】
プリチャージ期間の終了時T24に、ゲートラインGはゲートドライバ13によってローに駆動され、第1のスイッチング素子21はオフする。次いで、ソースラインSはソースドライバ12によってローに駆動される。
【0042】
その後、時間T25で、リフレッシュラインREはコントローラ14によってハイに駆動され、第3のスイッチング素子27はオンする。これにより、第4のスイッチング素子28の導通端子(ソース端子)は、第3のスイッチング素子27を介してソースラインSに接続され、ローに駆動される。しかし、第4のスイッチング素子28の制御端子に存在するサンプリング電圧Vはこのときローであるから、第4のスイッチング素子28はオフしたままである。従って、第4のスイッチング素子28がオフしているので、画素電極20はソースラインSに接続されず、画素電圧Vpixはハイのままである。リフレッシュラインREは時間T26でローに駆動され、第3のスイッチング素子27はオフする。
【0043】
最終的に、画素電圧Vpix及びコモン電圧VCEは、夫々再び反転されて、ハイ/ローが入れ替わり、初期状態に戻る。従って、液晶セル22の両端電圧は+5Vであり、再び符号が反転される。
【0044】
しかし、従来技術に従う駆動方式では、液晶セル22の両端電圧の符号をプラス(+)からマイナス(−)に反転させる動作において、液晶セル22の両端電圧が0Vになってしまう期間(プリチャージ期間の開始T13からリフレッシュ期間の開始T15までの期間)がある。従って、画素は、本来白色を表示すべきところ、この期間は黒色を表示する。液晶セル22の両端電圧の符号をプラス(+)からマイナス(−)に反転させる動作中に液晶セル22の両端電圧が0Vとなる期間は、例えば100マイクロ秒(μsec)といった極めて短い時間であるが、人間の眼にフリッカとして認知されるには十分な時間である。これは、リフレッシュ周期を短くすることで対処可能であるが、消費電力量が増大するので、MIP回路を用いる意義が失われる。
【0045】
図4は、ノーマリブラックの液晶セルの両端電圧と透過率との関係を示す図である。図4のグラフで、横軸は電圧を表し、縦軸は透過率を表す。ディスプレイ装置の方式に応じて、縦軸は代替的に反射率であってもよい。
【0046】
グラフにおいて、透過率を表す曲線は、4〜5Vといった高電圧でよりも、0〜2Vといった低電圧でより平坦である。これは、黒色表示よりも白色表示で電圧変化によるフリッカが起こりやすいことを意味する。また、透過率の応答性は、グラフ中矢印で示されているように、低電圧でよりも高電圧での方が速いので、フリッカは、黒色表示でよりも白色表示で悪化する。
【0047】
図5は、図2に示される画素回路を本発明の実施形態に従う駆動方式により動作させた場合のタイミングチャートである。
【0048】
初期状態(〜T11)で、画素電圧Vpixはハイであり、コモン電圧VCEはローである。従って、液晶セル22の両端電圧は+5Vである。このとき、第1、第2、第3及び第4のスイッチング素子21、26〜28はオフ状態にある。
【0049】
時間T11で、現在の画素電圧Vpixをサンプリングするために、サンプリングラインSMは、例えばコントローラ14によってハイに駆動され、第2のスイッチング素子26がオンする。これにより、第2のスイッチング素子26とサンプリングキャパシタ29との間に現れるサンプリング電圧Vは、ハイに相当する電圧を示す。サンプリングラインSMは、その後、時間T12でローに駆動されるが、サンプリング電圧Vはサンプリングキャパシタ29の働きによってハイのまま保持される。
【0050】
続く期間T13〜T14に、ソースラインSがソースドライバ12によってハイに駆動され、コモン電圧VCEはコモンドライバ14によってハイに駆動される。従って、容量結合の効果により、画素電極20に現れる画素電圧Vpixは、共通電極24に印加されたコモン電圧VCEの分だけ増大し、+10Vとなる。従って、液晶セル22の両端電圧は、従来技術に従う駆動方式で見られたように0Vになることなく、Vpix−VCE=(+10V)−(+5V)=+5Vに保たれる。
【0051】
プリチャージ期間の終了時T14に、ソースラインSはソースドライバ12によってローに駆動される。コモン電圧VCEはハイのままである。
【0052】
その後、時間T15で、リフレッシュラインREは、例えばコントローラ14によってハイに駆動され、第3のスイッチング素子27はオンする。これにより、第4のスイッチング素子28の導通端子(ソース端子)は、第3のスイッチング素子27を介してソースラインSに接続され、ローに駆動される。このとき第4のスイッチング素子28の制御端子に存在するサンプリング電圧Vはハイであるから、第4のスイッチング素子28はオンする。従って、画素電極20は、第3スイッチング素子27及び第4のスイッチング素子28を介してソースラインSに接続され、画素電圧Vpixはローとなる。リフレッシュラインREは時間T16でローに駆動され、第3のスイッチング素子27はオフする。
【0053】
最終的に、画素電圧Vpix及びコモン電圧VCEは、夫々初期状態から反転されて、ハイ/ローが入れ替わる。従って、液晶セル22の両端電圧は−5Vであり、符号が反転される。
【0054】
液晶セル22の両端電圧の符号をマイナス(−)からプラス(+)に反転させる動作については、図3を参照して上述した従来技術に従う駆動方式と同じであるから、ここでは詳述しない。
【0055】
図5に示される駆動方式によれば、白色表示時に液晶セル22の両端電圧の符号をプラス(+)からマイナス(−)に反転させる動作において、本来のプリチャージ期間に相当する期間にゲートラインをハイに駆動しないことで、液晶セルの両端電圧が0Vとなることを防ぐことが可能である。言い換えると、プリチャージ期間をスキップすることで、フリッカの発生を防ぐことが可能である。このために、コントローラ15は、メモリ回路25のリフレッシュタイミングで画素電極20が共通電極24に対して正の電位を有する場合に、メモリ回路25に画素電極20での電位を記憶させ、次いで、コモン電極24に所定電圧(=ハイ)を印加して画素電極20での電位をその電圧の分だけ増大させ、最終的に、画素電極20にある電荷を放電させて画素電極20が共通電極24に対して負の電位を有するようにする。また、当該駆動方式は、リフレッシュ周期を短くしたり、回路を変更又は追加したりする必要がないので、消費電力及び回路規模の点でも有利である。
【0056】
図6は、本発明の実施形態に係る画素構成の第2の例を示す回路図である。本例の回路で、第1のスイッチング素子21は、画素電極20とソースラインSとの間ではなく、メモリ回路25’に含まれ、第4のスイッチング素子28と並列に配置されている。従って、ソースラインSに直接に接続されるスイッチング素子は第3のスイッチング素子27のみである。本例の回路は、図2に示される回路と比較して、ソースラインSのキャパシタンスが小さく且つ漏れ電流路の数が少ない点で有利である。
【0057】
以下、ノーマリブラックの液晶ディスプレイ装置を例として、図6に示される画素回路の白色表示状態での反転駆動動作について説明する。
【0058】
図7は、図6に示される画素回路を従来技術に従う駆動方式により動作させた場合のタイミングチャートである。
【0059】
初期状態(〜T11)で、Vpixはハイであり、コモン電圧VCEはローである。従って、液晶セル22の両端電圧は+5Vである。このとき、第1、第2、第3及び第4のスイッチング素子21、26〜28はオフ状態にある。
【0060】
時間T11で、現在の画素電圧Vpixをサンプリングするために、サンプリングラインSMはコントローラ14によってハイに駆動され、第2のスイッチング素子26がオンする。これにより、第2のスイッチング素子26とサンプリングキャパシタ29との間に現れるサンプリング電圧Vは、ハイに相当する電圧を示す。サンプリングラインSMは、その後、時間T12でローに駆動されるが、サンプリング電圧Vはサンプリングキャパシタ29の働きによってハイのまま保持される。
【0061】
続く期間T13〜T14に液晶セル22及び保持キャパシタ23をプリチャージするために、ゲートラインGがゲートドライバ13によってハイに駆動され、リフレッシュラインREがコントローラ14によってハイに駆動され、同時に、ソースラインSがソースドライバ12によってハイに駆動される。これにより、第1のスイッチング素子21及び第3のスイッチング素子27はオンし、画素電極20はソースラインSに接続される。また、プリチャージ期間の開始時T13に、コモン電圧VCEはコモンドライバ14によってハイに駆動される。
【0062】
プリチャージ期間の終了時T14に、ゲートラインG及びリフレッシュラインREはローに駆動され、第1のスイッチング素子21及び第3のスイッチング素子27はオフする。次いで、ソースラインSはソースドライバ12によってローに駆動されるが、コモン電圧VCEはハイのままである。
【0063】
その後、時間T15で、リフレッシュラインREが再びハイに駆動され、第3のスイッチング素子27はオンする。これにより、第4のスイッチング素子28の導通端子(ソース端子)は、第3のスイッチング素子27を介してソースラインSに接続され、ローに駆動される。このとき第4のスイッチング素子28の制御端子に存在するサンプリング電圧Vはハイであるから、第4のスイッチング素子28はオンする。従って、画素電極20は、第3スイッチング素子27及び第4のスイッチング素子28を介してソースラインSに接続され、画素電圧Vpixはローとなる。リフレッシュラインREは時間T16でローに駆動され、第3のスイッチング素子27はオフする。
【0064】
最終的に、画素電圧Vpix及びコモン電圧VCEは、夫々初期状態から反転されて、ハイ/ローが入れ替わる。従って、液晶セル22の両端電圧は−5Vであり、符号が反転される。
【0065】
この状態で、次のサンプリングタイミングT21で、現在の画素電圧Vpixをサンプリングするために、サンプリングラインSMはコントローラ14によってハイに駆動され、第2のスイッチング素子26がオンする。これにより、サンプリング電圧Vsは、画素電極20に接続されるので、ローに相当する電圧を示す。その後、時間T22で、サンプリングラインSMはローに駆動される。
【0066】
続く期間T23〜T24に表示セル22及び保持キャパシタ23をプリチャージするために、ゲートラインGがゲートドライバ13によってハイに駆動され、リフレッシュラインREがコントローラ14によってハイに駆動され、同時に、ソースラインSがソースドライバ12によってハイに駆動される。これにより、第1のスイッチング素子21及び第3のスイッチング素子27はオンし、画素電極20はソースラインSに接続される。よって、画素電圧Vpixはハイに駆動される。また、プリチャージ期間の開始時T23に、コモン電圧VCEはコモンドライバ14によってローに駆動される。
【0067】
プリチャージ期間の終了時T24に、ゲートラインG及びリフレッシュラインREはローに駆動され、第1のスイッチング素子21及び第3のスイッチング素子27はオフする。次いで、ソースラインSはソースドライバ12によってローに駆動される。
【0068】
その後、時間T25で、リフレッシュラインREは再びハイに駆動され、第3のスイッチング素子27はオンする。これにより、第4のスイッチング素子28の導通端子(ソース端子)は、第3のスイッチング素子27を介してソースラインSに接続され、ローに駆動される。しかし、第4のスイッチング素子28の制御端子に存在するサンプリング電圧Vはこのときローであるから、第4のスイッチング素子28はオフしたままである。従って、第4のスイッチング素子28がオフしているので、画素電極20はソースラインSに接続されず、画素電圧Vpixはハイのままである。リフレッシュラインREは時間T26でローに駆動され、第3のスイッチング素子27はオフする。
【0069】
最終的に、画素電圧Vpix及びコモン電圧VCEは、夫々再び反転されて、ハイ/ローが入れ替わり、初期状態に戻る。従って、液晶セル22の両端電圧は+5Vであり、再び符号が反転される。
【0070】
図7から明らかなように、図6の回路構成においても、従来技術に従う駆動方式によると、液晶セル22の両端電圧の符号をプラス(+)からマイナス(−)に反転させる動作中に、液晶セル22の両端電圧が0Vになってしまう期間(プリチャージ期間の開始T13からリフレッシュ期間の開始T15までの期間)がある。結果として、見る者に認知可能なフリッカが起こる。
【0071】
図8は、図6に示される画素回路を本発明の実施形態に従う駆動方式により動作させた場合のタイミングチャートである。
【0072】
初期状態(〜T11)で、画素電圧Vpixはハイであり、コモン電圧VCEはローである。従って、液晶セル22の両端電圧は+5Vである。このとき、第1、第2、第3及び第4のスイッチング素子21、26〜28はオフ状態にある。
【0073】
時間T11で、現在の画素電圧Vpixをサンプリングするために、サンプリングラインSMはコントローラ14によってハイに駆動され、第2のスイッチング素子26がオンする。これにより、第2のスイッチング素子26とサンプリングキャパシタ29との間に現れるサンプリング電圧Vは、ハイに相当する電圧を示す。サンプリングラインSMは、その後、時間T12でローに駆動されるが、サンプリング電圧Vはサンプリングキャパシタ29の働きによってハイのまま保持される。
【0074】
続く期間T13〜T14に、ソースラインSがソースドライバ12によってハイに駆動され、コモン電圧VCEはコモンドライバ14によってハイに駆動される。従って、容量結合の効果により、画素電極20に現れる画素電圧Vpixは、共通電極24に印加されたコモン電圧VCEの分だけ増大し、+10Vとなる。従って、液晶セル22の両端電圧は、従来技術に従う駆動方式で見られたように0Vになることなく、Vpix−VCE=(+10V)−(+5V)=+5Vに保たれる。
【0075】
プリチャージ期間の終了時T14に、ソースラインSはソースドライバ12によってローに駆動される。コモン電圧VCEはハイのままである。
【0076】
その後、時間T15で、リフレッシュラインREはコントローラ14によってハイに駆動され、第3のスイッチング素子27はオンする。これにより、第4のスイッチング素子28の導通端子(ソース端子)は、第3のスイッチング素子27を介してソースラインSに接続され、ローに駆動される。このとき第4のスイッチング素子28の制御端子に存在するサンプリング電圧Vはハイであるから、第4のスイッチング素子28はオンする。従って、画素電極20は、第3スイッチング素子27及び第4のスイッチング素子28を介してソースラインSに接続され、画素電圧Vpixはローとなる。リフレッシュラインREは時間T16でローに駆動され、第3のスイッチング素子27はオフする。
【0077】
最終的に、画素電圧Vpix及びコモン電圧VCEは、夫々初期状態から反転されて、ハイ/ローが入れ替わる。従って、液晶セル22の両端電圧は−5Vであり、符号が反転される。
【0078】
液晶セル22の両端電圧の符号をマイナス(−)からプラス(+)に反転させる動作については、図7を参照して上述した従来技術に従う駆動方式と同じであるから、ここでは詳述しない。
【0079】
図8に示される駆動方式によれば、白色表示時に液晶セル22の両端電圧の符号をプラス(+)からマイナス(−)に反転させる動作において、本来のプリチャージ期間に相当する期間にゲートライン及びリフレッシュラインをハイに駆動しないことで、液晶セルの両端電圧が0Vとなることを防ぐことが可能である。言い換えると、プリチャージ期間をスキップすることで、フリッカの発生を防ぐことが可能である。
【0080】
図9は、本発明の実施形態に係る画素構成の第3の例を示す回路図である。本例の回路は、図6に示される回路の変形例であり、第1のスイッチング素子21及び第4のスイッチング素子28の並列配置が第3のスイッチング素子27と入れ換えられてソースラインSに直接に接続されている。
【0081】
ノーマリブラックの液晶ディスプレイ装置を例とする場合に、図9に示される画素回路の白色表示状態での反転駆動動作のタイミングチャートは、従来技術に従う駆動方式及び本発明の実施形態に従う駆動方式のいずれに関しても、図6の回路について示された図7及び図8のタイミングチャートと同じであるからここでは詳述しない。
【0082】
以上説明してきたように、本発明の実施形態に従う画素駆動方式によれば、白色表示時に光透過素子(例えば、液晶セル)の両端電圧の符号をプラス(+)からマイナス(−)に反転させる動作において、プリチャージ期間をスキップすることで、フリッカを発生させることなくメモリ回路を各画素に組み込むディスプレイ装置を提供することが可能である。
【0083】
図10は、本発明の実施形態に係るディスプレイ装置を備えた電子機器の例である。
【0084】
図10の電子機器100は、携帯電話機として表されているが、テレビ受像機、ラップトップ型若しくはデスクトップ型若しくはタブレット型のパーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話機、デジタルカメラ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、カーナビゲーション装置、ポータブルゲーム機、又はオーロラビジョン等の他の電子機器であってもよい。電子機器100は、画像等を表示可能な表示パネルを備えたディスプレイ装置10を有する。
【0085】
ディスプレイ装置10は、本発明の実施形態に従う駆動方式に従って動作する、例えば図2、図6及び図9のいずれかの画素回路を有し、静止画表示時には、メモリに記憶されたデータを画素に書き込むことで、ドライバの駆動を停止することができる。従って、特に、ディスプレイ装置10は、携帯電話機、PDA、携帯オーディオプレーヤ及び携帯ゲーム機のような、電力消費が制限されるバッテリー駆動の携帯機器や、ポスターのように広告宣伝を表示するモニター等の電子機器に組み込まれて使用されてよい。
【0086】
以上、発明を実施するための最良の形態について説明を行ったが、本発明は、この最良の形態で述べた実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を損なわない範囲で変更することが可能である。
【符号の説明】
【0087】
10 ディスプレイ装置
11 表示パネル
12 ソースドライバ
13 ゲートドライバ
14 コモンドライバ
15 コントローラ
20 画素電極
21,26〜28 スイッチング素子
22 光透過素子(液晶セル)
23 保持キャパシタ
24 共通電極
25,25’,25” メモリ回路
29 サンプリングキャパシタ
100 電子機器
11〜Pnm,Pji,P’ji,P”ji 画素
〜S,S ソースライン
〜G,G ゲートライン
CE〜CE,CE 共通電極ライン
RE リフレッシュライン
SM サンプリングライン
pix 画素電圧
CE コモン電圧
サンプリング電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリクス状に配置された複数の画素を有し、夫々の画素は、第1及び第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間の電位差に応じて透過可能な光量が変化する光透過素子と、前記第1の電極にある電位を記憶しておくメモリ回路とを有するディスプレイ装置であって、
周期的に前記メモリ回路をリフレッシュするコントローラを有し、
前記コントローラは、リフレッシュタイミングで前記第1の電極が前記第2の電極に対して正の電位を有する場合に、前記メモリ回路に前記第1の電極での電位を記憶させ、前記第2の電極に第1の所定電圧を印加して前記第1の電極での電位を前記第1の所定電圧の分だけ増大させ、前記第1の電極にある電荷を放電させて前記第1の電極が前記第2の電極に対して負の電位を有するようにする、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記コントローラは、リフレッシュタイミングで前記第1の電極が前記第2の電極に対して負の電位を有する場合に、前記メモリ回路に前記第1の電極にある電位を記憶させ、前記第2の電極に前記第1の所定電圧より低い第2の所定電圧を印加し且つ前記第1の電極に前記第1の所定電圧を印加して前記光透過素子をプリチャージし、前記第1の電極が前記第2の電極に対して正の電位を有するようにする、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記メモリ回路はDRAMを有する、請求項1又は2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記複数の画素の各列ごとに夫々設けられ該複数の画素の夫々に給電する複数のソースラインと、
前記画素の各行ごとに夫々設けられ該複数の画素の夫々に前記給電を制御する制御信号を供給する複数のゲートラインと
を更に有し、
各画素は、対応するソースラインと前記第1の電極との間に配置され、対応するゲートライン上の制御信号に応答して前記第1の電極を前記対応するソースラインに接続する第1のスイッチング素子を有し、
各画素のメモリ回路は、
前記第1の電極での電位を記憶するキャパシタと、
前記第1の電極と前記キャパシタとの間に配置され、前記第1の電極を前記キャパシタに接続するよう前記コントローラによって制御される第2のスイッチング素子と、
前記第1の電極と前記対応するソースラインとの間に配置され、前記第1の電極を前記対応するソースラインに接続して前記第1の電極にある電荷を放電させるよう前記コントローラによって制御される第3のスイッチング素子と、
前記キャパシタと前記第2のスイッチング素子との間に接続されている制御端子を有し、前記第1の画素電極と前記第3のスイッチング素子との間に配置され、前記第3のスイッチング素子を介して接続される前記対応するソースラインと前記制御端子との間の電位差に応じて導通する第4のスイッチング素子と
を有する、請求項3に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記複数の画素の各列ごとに夫々設けられ該複数の画素の夫々に給電する複数のソースラインと、
前記画素の各行ごとに夫々設けられ該複数の画素の夫々に前記給電を制御する制御信号を供給する複数のゲートラインと
を更に有し、
各画素のメモリ回路は、
対応するゲートライン上の制御信号に応答して前記第1の電極を対応するソースラインに接続する第1のスイッチング素子と、
前記第1の電極での電位を記憶するキャパシタと、
前記第1の電極と前記キャパシタとの間に配置され、前記第1の電極を前記キャパシタに接続するよう前記コントローラによって制御される第2のスイッチング素子と、
前記第1の電極と前記対応するソースラインとの間に配置され、前記第1の電極を前記対応するソースラインに接続して前記第1の電極にある電荷を放電させるよう前記コントローラによって制御される第3のスイッチング素子と、
前記キャパシタと前記第2のスイッチング素子との間に接続されている制御端子を有し、前記第1の画素電極と前記第3のスイッチング素子との間に配置され、前記第3のスイッチング素子を介して接続される前記対応するソースラインと前記制御端子との間の電位差に応じて導通する第4のスイッチング素子と
を有し、
前記第1のスイッチング素子は、前記第4のスイッチング素子と並列に配置され、前記第3のスイッチング素子は、前記ソースライン上の電圧が前記第1の電極に印加されるように前記第1の電極を前記第1のスイッチング素子を介して前記ソースラインに接続するよう前記コントローラによって制御される、請求項3に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記複数の画素の各列ごとに夫々設けられ該複数の画素の夫々に給電する複数のソースラインと、
前記画素の各行ごとに夫々設けられ該複数の画素の夫々に前記給電を制御する制御信号を供給する複数のゲートラインと
を更に有し、
各画素のメモリ回路は、
対応するゲートライン上の制御信号に応答して前記第1の電極を対応するソースラインに接続する第1のスイッチング素子と、
前記第1の電極での電位を記憶するキャパシタと、
前記第1の電極と前記キャパシタとの間に配置され、前記第1の電極を前記キャパシタに接続するよう前記コントローラによって制御される第2のスイッチング素子と、
前記第1の電極と前記対応するソースラインとの間に配置され、前記第1の電極を前記対応するソースラインに接続して前記第1の電極にある電荷を放電させるよう前記コントローラによって制御される第3のスイッチング素子と、
前記キャパシタと前記第2のスイッチング素子との間に接続されている制御端子を有し、前記第3のスイッチング素子と前記対応するソースラインとの間に配置され、該対応するソースラインと前記制御端子との間の電位差に応じて導通して前記第3のスイッチング素子を前記対応するソースラインに接続する第4のスイッチング素子と
を有し、
前記第1のスイッチング素子は、前記第4のスイッチング素子と並列に配置され、前記第3のスイッチング素子は、前記ソースライン上の電圧が前記第1の電極に印加されるように前記第1の電極を前記第1のスイッチング素子を介して前記ソースラインに接続するよう前記コントローラによって制御される、請求項3に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記第1のスイッチング素子、前記第2のスイッチング素子、前記第3のスイッチング素子及び前記第4のスイッチング素子は薄膜トランジスタである、請求項4乃至6のうちいずれか一項に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記光透過素子は液晶セルである、請求項1乃至7のうちいずれか一項記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
前記液晶セルは、前記第1の電極と前記第2の電極との間の電位差が零である場合に光を透過しない、請求項8に記載のディスプレイ装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のうちいずれか一項記載のディスプレイ装置を備える電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−93436(P2012−93436A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−238669(P2010−238669)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(510134581)奇美電子股▲ふん▼有限公司 (28)
【氏名又は名称原語表記】Chimei Innolux Corporation
【住所又は居所原語表記】No.160 Kesyue Rd.,Chu−Nan Site,Hsinchu Science Park,Chu−Nan 350,Miao−Li County,Taiwan,
【Fターム(参考)】