ディマーフェーズ角度を検出し、半導体照明器具のための汎用入力電圧を選択的に決定するための方法及び装置
半導体照明負荷に対する調光器の動作により設定されるディマーフェーズ角度を検出する装置は、デジタル入力部を有するプロセッサと、前記デジタル入力部と電圧源との間に接続された第1のダイオードと、前記デジタル入力部とグランドとの間に接続された第2のダイオードとを含む。当該装置は、更に、前記デジタル入力部と検出ノードとの間に接続された第1のキャパシタと、前記検出ノードとグランドとの間に接続された第2のキャパシタと、前記調光器から整流電圧を受信する整流電圧ノードと前記検出ノードとの間に接続された抵抗とを含む。前記プロセッサは、前記整流電圧に基づいて前記デジタル入力部でデジタルパルスをサンプリングし、サンプリングされたデジタルパルスの長さに基づいて前記ディマーフェーズ角度を識別するように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2009年11月19日に出願の米国仮特許出願第61/262770号及び2009年12月11日に出願の米国仮特許出願第61/285580号に対する優先権を主張し、これらの出願の開示は、全体として参照によりここに組み込まれるものとする。
【0002】
本発明は、一般に半導体照明器具の制御に向けられている。より詳しくは、本願で開示される様々な発明の方法及び装置は、ディマーフェーズ角度のデジタル検出及び/又は半導体照明システム用の調光器の存在に関する。また、本願で開示される様々な発明の方法及び装置は、検出されたディマーフェーズ角度に基づいて半導体照明器具への入力電圧を選択的に決定することに関する。
【背景技術】
【0003】
デジタル又は半導体照明技術、すなわち、LEDのような半導体光源に基づく照明は、伝統的な蛍光灯、HID及び白熱電球の実行可能な代替物を提供する。LEDの機能的利点及び利益は、高いエネルギー変換、光効率、耐久性、低い稼働コスト及び他の多くを含む。LED技術の最近の進歩は、多くの用途で様々な照明効果を可能にする効率的且つロバストなフルスペクトル光源を提供した。
【0004】
これらのソースを具現化する器具の幾つかは、例えば、米国特許第6,016,038号及び第6,211,626号に詳述されるように、様々な色及び色変更照明効果を生成するためにLEDの出力を独立して制御するコントローラ又はプロセッサだけでなく、白色光及び/又は異なる色の光、例えば、赤、緑及び青の光を生じる一つ以上のLEDを含む照明モジュールを特徴とする。LED技術は、Philips Color Kinetics社から入手可能なESSENTIAL WHITEシリーズのような、ライン電圧で給電される照明器具を含む。斯様な照明器具は、120VACライン電圧(すなわち、入力メイン電圧)に対する電気低電圧(ELV)タイプの調光器のような後縁部調光技術を使用して調光可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多くの照明アプリケーションは、調光器を使用する。従来の調光器は、白熱(バルブ及びハロゲン)ランプで良好に動作する。しかしながら、コンパクト蛍光ランプ(CFL)、電子変成器を使用する低電圧ハロゲンランプ、並びにLED及びOLEDのような半導体照明(SSL)ランプを含む他のタイプの電子ランプで課題が発生する。特に、電子変成器を使用する低電圧ハロゲンランプは、電気低電圧(ELV)タイプの調光器又は抵抗容量性(RC)調光器のような、入力部に力率補正(PFC)回路を持つ負荷で適切に動く特別な調光器を使用して調光される。
【0006】
しかしながら、LED白色照明器具を含む従来の半導体照明器具は、入力電圧依存性がある。よって、様々なタイプの半導体白色照明器具は、特定のライン電圧でだけ動作し、このために照明器具は、それぞれ設計される。ライン電圧の値及び周波数は、ユーザの地理的な位置(例えば、米国市場は、通常、120VAC、60Hzのライン電圧を必要とする一方、ヨーロッパ市場は、通常、230VAC、50Hzのライン電圧を必要とする)及び取り付けられた半導体白色照明器具の物理的位置(例えば、高いアルコーブに取り付けられる器具は、通常、277VACのライン電圧を必要とする一方、キャビネット下の環境に取り付けられる器具は、通常、120VACのライン電圧を必要とする)のような様々な要因に依存して異なる。
【0007】
様々なタイプの半導体白色照明器具間の斯様な動作上の違いは、製造業者及びユーザに対して混乱及び実際的な非効率性を生じさせる。例えば、電気契約者は、通常、特定の構成プロジェクトにおいて利用可能な異なるライン電圧の数に対応して、商品の複数のセットを手元に持たなければならない。商品のセットは取付けを通じて慎重に管理されなければならず、又は新規なLED白色照明器具は間違った入力ライン電圧の適用により壊されてしまう。加えて、異なる入力ライン電圧で動作するように設計されたLED白色照明器具は同じプリント回路基板を持つ一方で、他の部品は、例えば、100VAC、120VAC、230VAC又は277VAC入力ライン電圧での動作に適応するために必要な設計の違いに基づいて異なっている。各入力ライン電圧がそれ自身のカスタムメイドの材料表、ストック保持ユニット等を必要とするので、これは供給チェーン及び製造見地から非効率的である。需要を予測することが困難であるので、これを管理することは、困難であることがわかった。従って、マーケティング、供給チェーン及び製造は、汎用電圧入力を持つLED白色ライト又は他の半導体照明器具から利益を得るだろう。
【0008】
また、従来の調光器は、通常、入力メイン電圧信号の各波形の一部を切って(チョッピングして)、残りの波形を照明器具へ渡す。先端又は順方向フェーズ調光器は、電圧信号波形の先端を切る。後縁部又は逆方向フェーズ調光器は、電圧信号波形の後縁部を切る。LEDドライバのような電子負荷は、通常、後縁部調光器でより良く動作する。
【0009】
白熱及び他の従来の抵抗照明装置は、フェーズチョッピング調光器により生じるチョッピングされた正弦波に対してエラーなしで自然に反応する。対照的に、LED及び他の半導体照明負荷は、斯様なフェーズチョップ調光器に配置されるとき、ローエンドドロップ、トライアック誤作動、最小負荷課題、ハイエンドフリッカ及び光出力における大きなステップのような多くの課題を招く。これらの課題の幾つかは、調光器設定に依存している。従って、これらの課題に対処するために、調光器が設定されるフェーズ角度の設定を電気的に決定することが必要である。
【0010】
本開示は、半導体照明器具又は照明装置用の調光器のフェーズ角度を検出し、検出したフェーズ角度が決定閾値設定を超えるとき、調光器への電圧入力を決定し、フェーズ角度が前記閾値設定より低いとき、以前に決定された電圧入力を取り出すための発明の方法及び装置に向けられている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一般に、一つの見地では、半導体照明負荷に対する調光器の動作により設定されるディマーフェーズ角度を検出する装置は、デジタル入力部を有するプロセッサと、前記デジタル入力部と電圧源との間に接続された第1のダイオードと、前記デジタル入力部とグランドとの間に接続された第2のダイオードとを含む。当該装置は、更に、前記デジタル入力部と検出ノードとの間に接続された第1のキャパシタと、前記検出ノードとグランドとの間に接続された第2のキャパシタと、前記調光器から整流電圧を受信する整流電圧ノードと前記検出ノードとの間に接続された抵抗とを含む。前記プロセッサは、前記整流電圧に基づいて前記デジタル入力部でデジタルパルスをサンプリングし、サンプリングされたデジタルパルスの長さに基づいて前記ディマーフェーズ角度を識別するように構成される。
【0012】
別の見地では、調光器、電力変換器及び半導体照明負荷を含む照明器具へ汎用電圧入力を選択的に供給する方法が提供される。当該方法は、前記調光器のフェーズ角度を検出するステップと、検出されたフェーズ角度が決定閾値より低いかどうかを決定するステップとを含む。前記検出されたフェーズ角度が前記決定閾値より低いとき、以前に決定された入力メイン電圧値に基づいて前記電力変換器の電力設定が決定される。前記検出されたフェーズ角度が前記決定閾値より低くないとき、入力メイン電圧値が計算され、計算された入力メイン電圧値に基づいて前記電力変換器の電力設定が決定される。
【0013】
更に他の見地では、LED用の調光器のオペレーションにより設定されるディマーフェーズ角度を検出するための方法が提供される。当該方法は、調光器から信号波形を持つ調光された整流電圧に対応するデジタル入力信号を受信する受信ステップと、信号波形の立ち上がりエッジに対応するデジタル入力信号のパルスの立ち上がりエッジを検出するステップと、パルスの長さを決定するために周期的にパルスをサンプリングするステップと、パルスの長さに基づいてディマーフェーズ角度を決定するステップとを含む。
【0014】
本開示の目的のために本明細書において用いられる場合、「LED」という用語は、任意のエレクトロルミネセンスダイオード又は電気信号に応じて放射を生成することができる他のタイプのキャリア注入/接合型のシステムを含むことを理解されたい。従って、LEDという用語は、電流に応じて光を発する種々の半導体を使用した構造体、発光ポリマ、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセンスストリップ等を含むが、これらに限定されない。特に、LEDという用語は、赤外線スペクトル、紫外線スペクトル及び(一般に、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)可視スペクトルの種々の部分の一つ以上において放射を生成するように構成され得る(半導体及び有機発光ダイオードを含む)全てのタイプの発光ダイオードのことを意味する。LEDの幾つかの例は、赤外LED、紫外LED、赤色LED、青色LED、緑色LED、黄色LED、琥珀色LED、橙色LED及び白色LEDを含むが、これらに限定されない(以下に、更に述べられる。)。LEDは、あるスペクトル(例えば、狭帯域幅、広帯域幅)に対して種々の帯域幅(例えば、半値全幅、すなわちFWHM)及びある一般的な色分類(色のカテゴリー化)内の種々の主波長を持つ放射を生成するように構成及び/又は制御され得ることも理解されたい。
【0015】
例えば、本質的に白色の光を生成するように構成されたLED(例えば、白色LED)の1つの実行は、本質的に白色の光を形成するために組み合わせて混合するエレクトロルミネセンスの異なるスペクトルをそれぞれ発する幾つかのダイを含んでいる。他の実行では、白色光LEDは、第1のスペクトルを持つエレクトロルミネセンスを異なる第2のスペクトルに変換する蛍光材料に関連している。この実行の一例では、かなり短波長であり、狭帯域幅のスペクトルを持つエレクトロルミネセンスが蛍光材料を「ポンピング」し、該蛍光材料は、その結果として幾らかより広い帯域幅のスペクトルを持つより長い波長の放射を放つ。
【0016】
LEDという用語は、LEDの物理的及び/又は電気的なパッケージのタイプを限定するものではないことも理解されたい。例えば、上述したように、LEDは、異なるスペクトルの放射をそれぞれ発するように構成された複数のダイ(例えば、個々に制御可能である又はそうではない。)を有する単一の発光デバイスを指す場合がある。また、LEDは、当該LED(例えば、幾つかのタイプの白色LED)の一体部分とみなされる蛍光体と関連し得る。一般に、LEDという用語は、パッケージ化されたLED、パッケージ化されていないLED、表面実装型LED、チップオンボード型LED、Tパッケージ実装型LED、放射パッケージ型LED、電力パッケージ型LED、何らかのタイプのケース(encasement)及び/又は光学素子(例えば、拡散レンズ)を含むLED等を指す。
【0017】
「光源」という用語は、(上述して規定された一つ以上のLEDを含む)LEDを使用したソース、白熱源(例えば、フィラメントランプ、ハロゲンランプ)、蛍光源、リン光源、高輝度放電源(例えば、ナトリウム、水銀及びメタルハライドランプ)、レーザ、他のタイプのエレクトロルミネセンス源、熱ルミネセンス源(例えば、炎)、キャンドルルミネセンス源(candle-luminescent source)(例えば、ガスマントル、カーボンアーク放射源)、フォトルミネセンス源(例えば、ガス放電源)、電子飽和を用いるカソードルミネセンス源、ガルバノルミネセンス源、クリスタロルミネセンス源、キネルミネセンス源(kine-lumincescent source)、熱ルミネセンス源、トリボルミネセンス源、ソノルミネセンス源、放射ルミネセンス源(radio luminescent source)及び発光ポリマを含むが、これらに限定されない種々の放射源の任意の一つ以上を意味すると理解されたい。
【0018】
所与の光源は、可視スペクトル内、可視スペクトル外又は両方の組み合わせで電磁放射を生成するように構成され得る。従って、「光」及び「放射線」という用語は、本明細書では区別なく用いられる。更に、照明器具は、一体化している構成要素として、1つ若しくはそれ以上のフィルタ(例えば、カラーフィルタ)、レンズ又は他の光学部品を含んでいてもよい。また、照明器具は、指示、表示及び/又は照明を含むが、これらに限定されない種々の用途のために構成され得ることを理解されたい。「照明源」は、特に室内又は室外空間を効果的に照明するために十分な輝度を有する放射を生成するように構成された光源である。これに関連して、「十分な輝度」とは、周囲照明(すなわち、間接的に知覚され、例えば、全体として又は部分的に知覚される前に種々の介在する表面の一つ以上から反射され得る光)を与えるために上記空間又は環境において生成される可視スペクトルでの十分な放射パワー(放射パワー又は「光束」については、全方向の光源からの合計の光出力を表すために「ルーメン」の単位が使用されることが多い。)を意味している。
【0019】
「照明器具」という用語は、本明細書では、特定のフォームファクタ、アセンブリ又はパッケージにおける一つ以上の照明ユニットの実行又は配置について言及するために用いられる。「照明ユニット」という用語は、本明細書では、同じタイプ又は異なるタイプの一つ以上の光源を含む装置について言及するために用いられる。ある照明ユニットは、光源、筐体/ハウジングの機構の形状及び/又は電気的及び機械的接続の構成のために種々の取り付け機構のうちの任意の1つを有している。また、ある照明ユニットは、オプションで、光源の動作に関連する様々な他の構成要素(例えば、制御回路)と関係がある(例えば、それを含んでいる、それに結合されている及び/又はそれとともにパッケージされている。)。「LEDを使用した照明ユニット」は、単独の又は他のLEDを使用していない光源と組み合わせた上述したような一つ以上のLEDを使用した光源を含む照明ユニットのことを意味する。「マルチチャネル」照明ユニットは、放射線のそれぞれ異なるスペクトルを生成するように構成される少なくとも2つの光源を含むLEDベース又は非LEDベースの照明ユニットを指し、各異なる光源のスペクトルは、マルチチャネル照明ユニットの「チャネル」と呼ばれる。
【0020】
「コントローラ」という用語は、本明細書では、一つ以上の光源の動作に関連する種々の装置を広く説明するために用いられる。コントローラは、本明細書において述べられる様々な機能を実行するために(例えば、専用ハードウェアを用いて等の)種々の方法で実行され得る。「プロセッサ」は、本明細書において述べられる様々な機能を実行するためにソフトウェア(例えば、マイクロコード)を用いてプログラムされ得る一つ以上のマイクロプロセッサを使用するコントローラの一例である。コントローラは、プロセッサを用いて又は用いないで実行され、また、幾つかの機能を実行するための専用ハードウェアと他の機能を実行するためのプロセッサとの組み合わせ(例えば、一つ以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連回路)としても実行され得る。本開示の種々の実施の形態に使用され得るコントローラの構成要素の例は、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含んでいるが、これらに限定されない。
【0021】
様々な実行では、プロセッサ又はコントローラは、(例えば、RAM、PROM、EPROM及びEEPROMのような揮発性及び不揮発性コンピュータメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光ディスク並びに磁気テープである「メモリ」と一般にここでは呼ばれる)一つ以上の記憶媒体と関連する。幾つかの実行では、上記記憶媒体は、一つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されるとき、ここで説明される機能の少なくとも幾つかを実施する一つ以上のプログラムによりコード化される。種々の記憶媒体は、本明細書において説明される本発明の種々の観点を実行するために、プロセッサ若しくはコントローラ内に固定されているか、又は該記憶媒体に記憶された一つ以上のプログラムがプロセッサにロードされ得るように移送可能である。本明細書において用いられる「プログラム」又は「コンピュータプログラム」という用語は、一つ以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするために使用され得る任意のタイプのコンピュータコード(例えば、ソフトウェア又はマイクロコード)を意味するために本明細書において汎用的意味で用いられる。
【0022】
1つのネットワーク実行では、ネットワークに結合される一つ以上の装置は、(例えば、マスター/スレーブ関係で)ネットワークに結合される一つ以上の他の装置のためのコントローラとして役に立つ。他の実行では、ネットワーク化された環境は、ネットワークに結合される一つ以上の装置を制御するように構成される一つ以上の専用コントローラを含む。一般に、ネットワークに結合される複数の装置各々は、通信媒体内にあるデータへのアクセスを持つが、所与の装置は、例えば、データに割り当てられる一つ以上の特定の識別子(例えば、「アドレス」)に基づいて、ネットワークとデータを選択的に交換するように構成されている(すなわち、データをネットワークから受信し及び/又はネットワークへデータを送信する)という点で、「アドレス指定可能である」。
【0023】
本明細書において用いられる「ネットワーク」という用語は、ネットワークに結合された任意の2つ又はそれ以上のデバイスの間及び/又は複数のデバイス間の(例えば、デバイスの制御、データの記憶、データの交換等のための)情報の輸送を容易にする(照明コントローラ又はプロセッサを含む)2つ又はそれ以上のデバイスの任意の相互接続を意味する。容易に理解されるように、複数のデバイスを相互接続するのに適したネットワークの種々の実行は、種々のネットワークトポロジのいずれかを含み、種々の通信プロトコルのいずれかを使用する。また、本開示に係る種々のネットワークでは、2つのデバイス間のいずれか1つの接続は、2つの系の間の専用接続を表すか、又は代替として、非専用接続を表す。2つのデバイスのための情報を伝えることに加えて、そのような非専用接続は、必ずしも2つのデバイスのいずれのためでもない情報を伝える(例えば、オープンネットワーク接続)。更に、本明細書において述べられるようなデバイスの種々のネットワークが、ネットワーク全体にわたる情報の輸送を容易にするために、一つ以上の無線、有線/ケーブル及び/又は光ファイバリンクを使用し得ることは容易に理解されるべきである。
【0024】
上述の概念及び以下に極めて詳細に説明される更なる概念の全ての組み合わせは(そのような概念が相互に矛盾しないならば、)、本明細書において開示される発明の主観的事項の一部であると考えられることを理解されたい。特に、この開示の最後に示される特許請求の範囲の主観的事項の全ての組み合わせは、本明細書において開示される発明の主観的事項の一部であると考えられる。また、参照することにより組み込まれるいずれの開示にも表れ得る本明細書において明示的に使用される用語は、本明細書で開示される特定の概念と最も一貫性がある意味を与えられることも理解されたい。
【0025】
図において、類似の参照符号は、異なる図にわたって一般に同じ又は同様の部分を指す。また、図面は必ずしも縮尺通りというわけではなく、代わりに、本発明の原理を例示する際の強調が概してなされている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、典型的な実施例による半導体照明器具及びフェーズ検出器を含む調光可能な照明システムを示すブロック図である。
【図2】図2は、典型的な実施例によるフェーズ検出回路を含む調光制御システムを示す回路図である。
【図3】図3A乃至図3Cは、典型的な実施例による調光器のサンプル波形及び対応するデジタルパルスを示す。
【図4】図4は、典型的な実施例による調光器のフェーズ角度を検出するプロセスを示す流れ図である。
【図5】図5は、典型的な実施例による調光器を持つ又は持たない半導体照明器具のサンプル波形及び対応するデジタルパルスを示す。
【図6】図6は、典型的な実施例による調光器の存在を検出するプロセスを示す流れ図である。
【図7】図7は、典型的な実施例による半導体照明器具及びフェーズ検出回路を含む調光制御システムを示す回路図である。
【図8A】図8Aは、典型的な実施例による決定閾値を上回る設定レベルを持つ調光器のサンプル波形を示す。
【図8B】図8Bは、典型的な実施例による決定閾値より低い設定レベルを持つ調光器のサンプル波形を示す。
【図9】図9は、典型的な実施例による調光器の検出されたフェーズ角度を使用して入力メイン電圧を決定するプロセスを示す流れ図である。
【図10】図10は、典型的な実施例による半導体照明器具及び入力電圧コントローラを含む照明システムを示すブロック図である。
【図11】図11は、典型的な実施例による入力電圧コントローラのためのコントローラのブロック図である。
【図12】図12は、典型的な実施例による半導体照明器具への電力を制御するプロセスを示す流れ図である。
【図13】図13は、典型的な実施例による入力メイン電圧信号の電圧値を決定するプロセスを示す流れ図である。
【図14】図14は、典型的な実施例による入力メイン電圧信号波形のピークを検出するプロセスを示す流れ図である。
【図15】図15は、典型的な実施例による入力メイン電圧信号波形の傾斜を決定するプロセスを示す流れ図である。
【図16A】図16Aは、調光されていない入力メイン電圧信号の波形のサンプルトレースである。
【図16B】図16Bは、調光された入力メイン電圧信号の波形のサンプルトレースである。
【図17】図17は、調光されていない及び調光された入力メイン電圧信号の波形に対応するサンプル傾斜を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の詳細な説明において、限定的ではなく説明のため、具体的な詳細を開示する典型的な実施例が、本教示の完全な理解を提供するために、説明される。しかしながら、本願で開示された具体的な詳細から離れた本教示による他の実施例も添付の請求の範囲の範囲内にあることは、本開示の利益を持った当業者には明らかであろう。その上、良く知られた装置及び方法の説明は、典型的な実施例の説明をぼかさないために、省略される。斯様な方法及び装置は、明らかに本教示の範囲内である。
【0028】
出願人は、調光器が半導体照明器具に対して設定された調光レベル(ディマーフェーズ角度)を検出できる回路を提供することが有益であると認識し理解した。出願人は、半導体照明器具用の調光器の存在(又は、不在)を検出できる回路を提供することが有益であると認識し理解した。
【0029】
加えて、出願人は、100VAC、120VAC、208VAC、230VAC及び277VACのような様々な異なる入力メイン電圧を使用する半導体照明器具に対して汎用的な電力を付与することが有益であり、ディマー設定が決定閾値又はフェーズ角度を超えるとき、入力メイン電圧の値を正確に決定することが有益であると認識し理解した。
【0030】
図1は、典型的な実施例による半導体照明器具及びフェーズ角度検出器を含む調光可能な照明システムを示すブロック図である。
【0031】
図1を参照すると、調光可能な照明システム100は、調光器104及び整流回路105を含み、整流回路105は、電圧メイン101から(調光された)整流電圧Urectを供給する。電圧メイン101は、様々な実行に従って100VAC、120VAC、230VAC及び277VACのような異なる整流されてない入力メイン電圧を供給する。調光器104は、例えば、そのスライダ104aの垂直オペレーションに応じて電圧メイン101から電圧信号波形の前縁部(前縁部調光器)又は後縁部(後縁部調光器)をチョッピングすることにより調光機能を供給するフェーズチョッピング調光器である。一般に、整流電圧Urectの大きさは、低いフェーズ角度が低い整流電圧Urectに結果としてなるように、調光器104により設定されるフェーズ角度と比例している。図示された例では、スライダが、フェーズ角度を低下させるために下方へ移動して、半導体照明負荷140による光出力の量を減らし、フェーズ角度を増大させるために上方へ移動して、半導体照明負荷140による光出力の量を増大すると仮定される。
【0032】
調光可能な照明システム100は、更にフェーズ角度検出器110及び電力変換器120を含む。一般に、フェーズ角度検出器110は、整流電圧Urectに基づいて調光器104のフェーズ角度を検出する。様々な実施例において、フェーズ角度検出器110は、フェーズ角度検出器110が電力変換器120のオペレーションを制御するように構成される範囲で、例えば、制御ライン129を介して、電力変換器120へ電力制御信号を出力する。電力制御信号は、例えば、パルス符号変調(PCM)信号又は他のデジタル信号であり、検出されたフェーズ角度に基づいてフェーズ角度検出器110により決定されるデューティサイクルに従って上下のレベル間を交番させる。デューティサイクルは、約100パーセント(例えば、継続的に高い(H)レベル)から約0パーセント(例えば、継続的に低い(L)レベル)にわたり、例えば、半導体照明負荷140により放射される光のレベルを制御するように電力変換器120の電力設定を適切に調整するために、これらの間の任意のパーセンテージを含む。
【0033】
様々な実施例において、電力変換器120は、整流回路105から整流電圧Urectを受信し、半導体照明負荷140に給電するための対応する直流電圧を出力する。電力変換器120は、例えば、スライダ104aのオペレーションにより設定される、整流回路105を介した調光器104からの電圧出力の大きさに少なくとも基づいて、整流電圧Urectと直流電圧との間で変換させる。このように、電力変換器120による直流電圧出力は、調光器104により付与されるディマーフェーズ角度(すなわち、調光のレベル)を反映する。
【0034】
図2は、典型的な実施例によるディマーフェーズ角度検出回路を含む調光制御システムを示す回路図である。例示的構成に従って、様々な典型的な部品に関して詳細が提供されるが、図2の通常の部品は図1のものと同様である。もちろん、他の構成も、本教示の要旨を逸脱しない範囲で実行されてもよい。
【0035】
図2を参照すると、調光制御システム200は、整流回路205及びディマーフェーズ角度検出回路210(点線ボックス)を含む。整流回路105に関して上述されたように、整流回路205は、電圧メイン(図示せず)から(調光された)整流されてない電圧を受信するためにdim hot及びdim neutralにより示されるように調光器(図示せず)に接続されている。示された構成において、整流回路205は、整流電圧ノードN2とグランドとの間に接続される4つのダイオードD201―D204を含む。整流電圧ノードN2は、(調光された)整流電圧Urectを受信し、整流回路205と並列に接続された入力フィルタリングキャパシタC215を通じてグランドに接続されている。
【0036】
フェーズ角度検出器210は、整流電圧Urectに基づいてディマーフェーズ角度(調光レベル)を検出し、様々な実施例において、図7を参照して後述される、電力制御信号をPWM出力部219から、例えば、LED負荷の動作を制御する電力変換器へ出力する。これは、フェーズ角度検出器210が、検出されたフェーズ角度に基づいて入力メインからLED負荷へ送られる電力の量を選択的に調整可能にする。
【0037】
示される典型的な実施例において、フェーズ角度検出回路210は、ディマーフェーズ角度を決定するために整流電圧Urectの波形を使用するマイクロコントローラ215を含む。マイクロコントローラ215は、第1のダイオードD211と第2のダイオードD212との間に接続されたデジタル入力部218を含む。第1のダイオードD211はデジタル入力部218に接続されたアノードと電圧源Vccに接続されたカソードとを持ち、第2のダイオード112はグランドに接続されたアノードとデジタル入力部218に接続されたカソードとを持つ。マイクロコントローラ215は、また、PWM出力部219のようなデジタル出力部を含む。
【0038】
様々な実施例において、マイクロコントローラ215は、例えばMicrochip Technology社から入手可能なPIC12F683プロセッサであるが、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、他のタイプのマイクロコントローラ又は他のプロセッサが含まれてもよい。例えば、マイクロコントローラ215の機能は、上述されたように、第1のダイオードD211と第2のダイオードD212との間のデジタル入力を受信するために接続される、一つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラにより実行され、これらは、様々な機能を実施するために(例えば、メモリに保存された)ソフトウェア又はファームウェアを使用してプログラムされるか、又は、幾つかの機能を実施する専用ハードウェアと他の機能を実施するプロセッサ(例えば、一つ以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組合せとして実行されてもよい。様々な実施例において使用されるコントローラ部品の例は、制限されるわけではないが、上述のような従来のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC及びFPGAを含む。
【0039】
フェーズ角度検出回路210は、更に、第1のキャパシタC213及び第2のキャパシタC214、並びに典型的に第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212により示される抵抗のような様々な受動電子部品を含む。第1のキャパシタC213は、マイクロコントローラ215のデジタル入力部218と検出ノードN1との間に接続される。第2のキャパシタC214は、検出ノードN1とグランドとの間に接続される。第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212は、整流電圧ノードN2と検出ノードN1との間に直列に接続される。示された実施例において、例えば、第1のキャパシタC213は約560pFの値を持ち、第2のキャパシタC214は10pFの値を持つ。また、例えば、第1の抵抗R211は約1Mオームの値を持ち、第2の抵抗R212は約1Mオームの値を持つ。しかしながら、第1のキャパシタC213及び第2のキャパシタC214並びに第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212のそれぞれの値は、当業者には明らかなように、任意の特定の状況に対して固有の利点を提供するため又は様々な実行のアプリケーション特有の設計要件を満たすために変わってもよい。
【0040】
(調光された)整流電圧Urectは、マイクロコントローラ215のデジタル入力部218に交流結合される。第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212は、デジタル入力部218への電流を制限する。整流電圧Urectの信号波形が高くなるとき、第1のキャパシタC213は、第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212を通って立ち上がりエッジで充電される。例えば、第1のキャパシタC213が充電されている間、第1のダイオードD211は1ダイオード電圧降下分だけ電圧源Vccより上にデジタル入力部218をクランプする。信号波形がゼロでない限り、第1のキャパシタC213は充電されたままである。整流電圧Urectの信号波形の立ち下がりエッジで、第1のキャパシタC213は第2のキャパシタC214を通って放電され、デジタル入力部218は第2のダイオードD212によりグランドより1ダイオード電圧降下分低くクランプされる。後縁部調光器が用いられるとき、信号波形の立ち下がりエッジは波形のチョッピング部分の始まりに対応する。信号波形がゼロである限り、第1のキャパシタC213は放電されたままである。従って、デジタル入力部218の結果として生じる論理レベルデジタルパルスは、チョッピングされた整流電圧Urectの動きを密接にフォローし、これらの例が図3A乃至図3Cに示される。
【0041】
特に、図3A乃至図3Cは、典型的な実施例によるデジタル入力部218でのサンプル波形及び対応するデジタルパルスを示す。各図の一番上の波形は、チョッピングされた整流電圧Urectを示し、ここで、チョップの量は調光レベルを反映する。例えば、波形は、調光器の出力部に現れる全170V(又は、EUに対して340V)ピークの整流された正弦波の部分を示す。下の方形波は、マイクロコントローラ215のデジタル入力部218で見られる対応するデジタルパルスを示す。特に、各デジタルパルスの長さは、チョッピングされた波形に対応し、よって、調光器の内部スイッチが「オン」の時間量に等しい。デジタル入力部218を介してデジタルパルスを受信することにより、マイクロコントローラ215は、調光器が設定されたレベルを決定可能である。
【0042】
図3Aは、調光器がその最も高い設定であるとき(波形の隣に示されるディマースライダの一番上の位置により示される)の整流電圧Urect及び対応するデジタルパルスのサンプル波形を示す。図3Bは、調光器が中程度の設定であるとき(波形の隣に示されるディマースライダの中間の位置により示される)の整流電圧Urect及び対応するデジタルパルスのサンプル波形を示す。図3Cは、調光器がその最も低い設定であるとき(波形の隣に示されるディマースライダの一番下の位置により示される)の整流電圧Urect及び対応するデジタルパルスのサンプル波形を示す。
【0043】
図4は、典型的な実施例による調光器のディマーフェーズ角度を検出するプロセスを示す流れ図である。プロセスは、図2に示されるマイクロコントローラ215により実行されるファームウェア及び/又はソフトウェアにより、又は、更に一般的に、例えばプロセッサ又はコントローラにより、例えば図1に示されるフェーズ角度検出器110により実行される。
【0044】
図4のブロックS421において、入力信号のデジタルパルスの立ち上がりエッジ(例えば、図3A乃至図3Cの下の波形の立ち上がりエッジにより示される)は、例えば、第1のキャパシタC213の初期充電により検出される。マイクロコントローラ215のデジタル入力部218のサンプリングは、例えば、ブロックS422で始まる。示された実施例において、信号は、メイン半周期のちょうど下に等しい所定時間の間、デジタル的にサンプリングされる。信号がサンプリングされるたびに、サンプルが高レベル(例えば、デジタル「1」)又は低レベル(例えば、デジタル「0」)を持つかどうかがブロックS423で決定される。示された実施例において、サンプルがデジタル「1」であるかどうか決定するために、ブロックS423で比較がなされる。サンプルがデジタル「1」(ブロックS423:はい)であるとき、カウンタはブロックS424でインクリメントされ、サンプルがデジタル「1」でない(ブロックS423:いいえ)とき、小さな遅延がブロックS425で挿入される。サンプルがデジタル「1」又はデジタル「0」であると決定されるかどうかにかかわらず、(例えば、マイクロコントローラ215の)クロックサイクルの数が等しいように、遅延が挿入される。
【0045】
ブロックS426において、全体のメイン半周期がサンプリングされたかどうかが決定される。メイン半周期が完了していないとき(ブロックS426:いいえ)、プロセスは、デジタル入力部218で再び信号をサンプリングするためにブロックS422へ戻る。メイン半周期が完了したとき(ブロックS426:はい)、サンプリングが止まり、ブロックS424で累算されたカウンタ値がブロックS427で現在のディマーフェーズ角度として識別され、カウンタはゼロへリセットされる。カウンタ値はメモリに保存され、この例は上述されている。マイクロコントローラ215は、その後、再びサンプリングを開始するため次の立ち上がりエッジを待つ。
【0046】
例えば、マイクロコントローラ215がメイン半周期の間、255個のサンプルをとると仮定される。調光レベル又はフェーズ角度が(例えば、図3Aに示されるように)その範囲の一番上近くのスライダにより設定されるとき、カウンタは図4のブロックS424で約255までインクリメントされる。調光レベルが(例えば、図3Cに示されるように)その範囲の下部近くのスライダにより設定されるとき、カウンタはブロックS424でわずか約10又は20までインクリメントされる。調光レベルが(例えば、図3Bに示されるように)その範囲の中央のどこかに設定されるとき、カウンタはブロックS424で約128までインクリメントされる。カウンタの値は、このように、マイクロコントローラ215に調光器が設定されたレベル又は調光器のフェーズ角度の正確な指標を与える。様々な実施例において、ディマーフェーズ角度は、例えば、カウンタ値の予め定められた機能を用いてマイクロコントローラ215により計算され、ここで、当該機能は、当業者に明らかなように、任意の特定の状況に対する固有の利点を提供するか又は様々な実行のアプリケーション特有の設計要件を満たすために変わってもよい。
【0047】
従って、調光器のフェーズ角度は、マイクロコントローラ(又は、他のプロセッサ若しくはコントローラ回路)のデジタル入力構造及び最小の受動部品を用いて電子的に検出される。実施例において、フェーズ角度検出は、交流結合回路、マイクロコントローラのダイオードクランプされたデジタル入力構造、及び調光設定レベルを決定するために実行される(例えば、ファームウェア、ソフトウェア及び/又はハードウェアにより実行される)アルゴリズムを使用して達成される。加えて、調光器の状況は、最小の部品数で測定され、マイクロコントローラのデジタル入力構造を利用している。
【0048】
位相角デジタル検出回路及び関連するアルゴリズムは、フェーズチョッピング調光器のフェーズ角度を知りたいと望まれる様々な状況で用いられる。例えば、フェーズチョッピング調光器への負荷として動作する電子トランスフォーマ(変成器)は、ディマーフェーズ角度を決定するために、この回路及び方法を使用する。ディマーフェーズ角度がわかると、半導体照明器具(例えばLED)に関する調光器との互換性及び調光のレベルが改善される。斯様な改善の例は、調光器設定を持つランプの色温度を制御し、調光器が原位置で処理できる最小の負荷を決定し、調光器が原位置で不規則に機能するときを決定し、光出力の最大及び最小範囲を増大させ、スライダ位置曲線に対するカスタムの調光ライトを作ることを含む。
【0049】
様々な実施例によるディマーフェーズ角度検出回路は、eW Blast Power Core、eW Burst Power Core、eW Cove MX Power Core及びeW PAR38等を含むPhilips Color Kinetics社から入手可能な様々なEssential White及び/又はeW製品で実行されている。更に、これは、様々な製品をよりフレンドリに調光させるための様々な製品に対する「スマートな」改善の構成要素として使用される。
【0050】
様々な実施例において、図2に示されるような典型的な検出回路のような検出回路は、同様に、フェーズチョッピング調光器の有無を決定するために用いられる。ディマーフェーズ角度と独立して発生する調光課題は、電力変換器が調光器の負荷として接続されているかどうかを最初に決定することにより、適切に処理される。これらの場合、調光器が存在するかに関する単純なバイナリの決定で充分であり、ディマーフェーズ角度に関する付加的情報が必要でないので、よって、調光器が存在するかどうかの単純なバイナリの検出より計算的に激しい上述のようなフェーズ角度検出を回避する。調光器の存在の決定は、例えば、LEDドライバを持つフェーズチョッピング調光器の互換性を改善するための幾つかの動作をするのに十分である。更に、バイナリの調光器存在アルゴリズムは、汎用入力メイン電圧を決定するような、より大きいアルゴリズムの一部として組み込まれてもよい。
【0051】
図5は、典型的な実施例による調光器を持つ又は持たない照明器具のサンプル波形及び対応するデジタルパルスを示す。
【0052】
図5を参照すると、波形の上のセットは、(隣接する調光器スイッチにより示される)接続された調光器を持って整流された入力メイン電圧及び対応する検出された論理レベルデジタルパルスを示す。波形の下のセットは、(隣接する調光器スイッチ全体が「X」により示される)接続される調光器のない整流された入力メイン電圧及び対応する検出された論理レベルデジタルパルスを示す。点線501は、調光器に対応する典型的な上位のレベル閾値を示す。上位のレベル閾値は、その最も高い設定で調光器の「オン」時間を経験的に測定し、製造業者データベースから「オン」時間を取り出す等を含む様々な手段により決定される。
【0053】
フェーズチョッピング調光器は、全整流メイン電圧正弦波を可能にせず、むしろ波形の上のセットに示されるように、その最も高い設定でさえ、各波形の区域をチョッピングする。比較すると、接続された調光器がない場合、波形の下のセットに示されるように、全整流メイン電圧正弦波は、通過可能である。例えば、フェーズ角度検出器210によって決定されるようなデジタルパルスが、上位のレベル閾値(波形の上のセットに示されるように)を越えて延在しない場合、調光器が存在すると決定される。デジタルパルスが上位のレベル閾値(波形の下のセットに示されるように)を越えて延在する場合、調光器が存在しないと決定される。
【0054】
図6は、典型的な実施例による調光器が存在するかどうかを決定するプロセスを示す流れ図である。プロセスは、例えば、図2のマイクロコントローラ215により実行されるファームウェア及び/又はソフトウェアにより実行される。
【0055】
ブロックS621において、決定されたディマーフェーズ角度が取り出される。例えば、図4に示されたアルゴリズムに従って検出されるようなディマーフェーズ角度は、(例えば、ディマーフェーズ角度情報はブロックS247で格納された)メモリから取り出される。ディマーフェーズ角度(例えば、デジタルパルスの長さ)が上位のレベル閾値より小さいかどうかが、ブロックS622において決定される。ディマーフェーズ角度が上位のレベル閾値より小さくないとき(ブロックS622:いいえ)、プロセスはブロックS621へ戻り、決定されたディマーフェーズ角度が再び取り出されるので、ディマーフェーズ角度が監視され続ける。また、様々な実施例では、ディマー検出フラグは、調光器が存在しないことを示す「低い」に設定され、及び/又はプロセスは終了する。ディマーフェーズ角度が上位のレベル閾値より小さいと決定されるとき(ブロックS622:はい)、ディマー検出フラグは、例えば調光器の存在を示す、「高い」がブロックS623で設定される。もちろん、別の実施例では、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、取り出されたフェーズ角度が、上位のレベル閾値より大きいか(小さいとは対照的に)どうかが決定されてもよい。
【0056】
従って、調光器の有無は、マイクロコントローラ(又は、他のプロセッサ若しくは処理回路)のデジタル入力構造及び最小の受動部品を用いて電子的に検出される。実施例において、調光器検出は、交流結合回路、マイクロコントローラダイオードクランプされたデジタル入力構造、及び調光器存在のバイナリ決定のために実行される(例えば、ファームウェア、ソフトウェア及び/又はハードウェアにより実行される)アルゴリズムを使用して達成される。上述のように、計算的により少ない強度及びタイミングに無関心なアルゴリズムが用いられてもよいが、例えば、半導体照明(例えば、LED)電力変換器がフェーズチョッピング調光器への負荷として接続されているかどうかを電子的に検出することは、図2に示される典型的な実施例の同じ部品を使用して達成されてもよい。
【0057】
調光器存在検出回路及び関連するアルゴリズムは、例えば、電子変成器がフェーズチョッピング調光器の負荷として接続されるかどうかを知っていることが望ましい様々な状況において用いられる。調光器の有無が決定されると、半導体照明器具(例えばLED)に関する調光器との互換性が改善される。斯様な改善の例は、調光器の全「オン」フェーズチョップによるハイエンド電力損失を補償し、調光器が存在しない場合、全ての不必要な機能を閉ざすことにより効率を増大し、調光器が存在する場合、調光器の最小の負荷要件を助けるためのブリーディング負荷に切り替わることを含む。
【0058】
様々な実施例による調光器検出回路は、eW Blast Power Core、eW Burst Power Core、eW Cove MX Power Core及びeW PAR38等を含むPhilips Color Kinetics社から入手可能な様々なEssential White及び/又はeW製品で実行されている。更に、これは、様々な製品をよりフレンドリに調光させるための様々な製品に対する「スマートな」改善の構成要素として使用される。
【0059】
様々な実施例において、マイクロコントローラ215の機能は、ハードウェア、ファームウェア又はソフトウェアアーキテクチャの任意の組合せから構成される一つ以上の処理回路により実行され、様々な機能を実施可能にする実行可能なソフトウェア/ファームウェア実行コードを格納するためのそれ自身のメモリ(例えば、不揮発性メモリ)を含む。例えば、機能は、ASIC、FPGA等を使用して実行される。
【0060】
出願人は、半導体照明器具のためのディマーフェーズ角度を検出できる回路に加えて、及び/又はフェーズチョッピング調光器が存在するかどうかにせよ、調光レベルが入力メイン電圧の決定をなすために十分高く設定されるとき、半導体照明器具に汎用電圧入力を供給するための入力メイン電圧を決定する回路を提供することが有益であることを認識し理解した。さもなければ、以前に決定された入力メイン電圧は、例えば、メモリから取り出される。
【0061】
図7は、様々な実施例による半導体照明器具用の典型的な照明システムを示す回路図である。図2の調光制御システム200と同様に、図7に示される調光制御システム700は、調光器(図示せず)に接続された整流回路705、ディマーフェーズ角度検出回路710(点線ボックス)、電力変換器720、入力波形サンプリング回路730(点線ボックス)及びLED負荷740を含む。マイクロコントローラ715は、ディマーフェーズ角度検出回路710及び入力波形サンプリング回路730両方に含まれる。
【0062】
示された構成において、整流回路705は、整流電圧ノードN2とグランドとの間に接続された4つのダイオードD701―D704を含む。整流電圧ノードN2は、(調光された)整流電圧Urectを受信し、整流回路705と並列に接続された入力フィルタリングキャパシタC715を介してグランドに接続される。
【0063】
ディマーフェーズ角度検出回路710は、制御ライン729に接続されたPWM出力部719のようなデジタル出力部を持つマイクロコントローラ715を含む。様々な実施例において、マイクロコントローラ715は例えばMicrochip Technology社から入手可能なPIC12F683であり、図2のマイクロコントローラ215に関して上述されたように、本教示の要旨を逸脱しない範囲で他のタイプのマイクロコントローラ又は他のプロセッサが含まれてもよい。示された実施例において、フェーズ角度検出回路710は、更に第1のキャパシタC213及び第2のキャパシタC214並びに第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212を構成し実質的に同じ動作をする、第1のキャパシタC713及び第2のキャパシタC714並びに第1の抵抗R711及び第2の抵抗R712を含み、よって対応する説明は繰り返されない。従って、マイクロコントローラ715のデジタル入力部718での論理レベルデジタルパルスは、マイクロコントローラ715のデジタル入力部718に交流結合された、チョッピングされた整流電圧Urectの動きを密接にフォローする。
【0064】
加えて、入力波形サンプリング回路730は、また、マイクロコントローラ715だけでなく、分割されたバージョンの整流電圧Urectを供給する第3の抵抗R731及び第4の抵抗R732を含む電圧分割器を含む。示された実施例において、第3の抵抗R731は整流電圧ノードN2と波形サンプリングノードN3との間に接続され、第4の抵抗R732は波形サンプリングノードN3とグランドとの間に接続される。実施例において、例えば、第3の抵抗R731は約1.5Mオームの値を持ち、第4の抵抗R732は約15kオームの値を持つ。しかしながら、第3の抵抗R731及び第4の抵抗R732それぞれの値は、当業者にとって明らかなように、任意の特定の状況に対する固有の利点を提供するか又は様々な実行のアプリケーション特有の設計要件を満たすために変わってもよい。
【0065】
入力波形サンプリング回路730は、分割されたバージョンの整流回路705からの入力整流電圧Urectを基本的に供給し、マイクロコントローラ715によりアナログ入力部717を介した入力波形の正確な表現を決定可能にする。マイクロコントローラ715は、チョッピングされていない入力メイン電圧、すなわち、調光器への入力部での電圧を決定するために、当該波形を使用する。上述のディマーフェーズ角度検出回路710の一部として、マイクロコントローラ715は、また、調光器のフェーズ角度(又は、調光レベル)に関する情報を受信する。
【0066】
上述のように、電力変換器720は、例えば参照により本願に組み込まれる米国特許第7,256,554号にて説明されたように、開ループ又はフィードフォワード形式で動作する。マイクロコントローラ715は、制御ライン729を介してPWM出力部719で電力制御信号出力を用いて電力変換器720の電力設定を調整可能である。様々な実施例において、電力変換器720は、例えばSTマイクロエレクトロニクス社から入手可能なL6562であり、本教示の要旨を逸脱しない範囲で他のタイプのマイクロコントローラ、電力変換器及び他のプロセッサが含まれてもよい。
【0067】
一般に、マイクロコントローラ715により実行されるソフトウェア及び/又はファームウェアアルゴリズムは、図8Aに示されるように、高いディマーフェーズ角度(チョッピングが少ない波形)で入力メイン電圧がより正確に決定できるという事実を利用し、これは、電力変換器720の電力設定をより正確に設定するために用いられる。しかしながら、図8Bに示されるように、低いディマーフェーズ角度(より重くチョッピングされた波形)での入力メイン電圧の決定は、計算的に重くなり、測定のためにほとんどの波形が利用できないので、ハイエンドマイクロコントローラ又は他のプロセッサ若しくはコントローラを必要とする。従って、様々な実施例によると、図9を参照して後述される例として、低いディマーフェーズ角度で斯様な重い分析を実施する代わりに、電力制御信号は、例えば、調光器が高いディマーフェーズ角度であるときに計算された入力メイン電圧の以前に決定され格納された値に基づいて設定されるか、又は図13を参照して後述される例として、より柔軟性のある(しかし、正確でない)分別(binning)アルゴリズムを使用して計算される。これは、ハイエンドマイクロコントローラ及び/又は比較的長い処理時間を組み込む必要性を回避する。
【0068】
あるディマーフェーズ角度を超えると入力波形及び入力メイン電圧のより正確な決定が発生する当該ディマーフェーズ角度は、決定閾値と呼ばれる。様々な実施例において、決定閾値は、マイクロコントローラ715が入力メイン電圧の正確な決定をするために充分なサンプルを収集可能である調光器の予め定められたフェーズ角度である。従って、決定閾値は、例えば、マイクロコントローラ715の速度及びチョッピングされた波形から入力メイン電圧を決定するために用いられるアルゴリズムの効果のような様々な要因に依存して変化する。従って、マイクロコントローラ715のコストと、制御ライン729を介して電力変換器720へマイクロコントローラ715により供給される電力信号の正確さとは、トレードオフである。
【0069】
図8Aは、例えば、図14及び図15それぞれを参照して後述されるピーク及び傾斜検出アルゴリズムを用いて、図7に示される入力波形サンプリング回路730及びアナログ入力部717を介して、正確な入力電圧測定がマイクロコントローラ715によりなされる典型的な実施例による決定閾値を上回るフェーズ角度を持つ調光器のサンプル波形を示す。図8Bは、決定閾値より低いフェーズ角度を持つ調光器のサンプル波形を示し、典型的な実施例によると、例えば、ディマーフェーズ角度が決定閾値を超えるときに計算された以前に決定された入力電圧及び対応する最後の最良の電力設定が、電力変換器の電力を設定するために用いられる。代わりに、以前に決定された入力電圧が利用できないとき、入力電圧及び対応する電力設定は、図13を参照して後述される例の分別のような計算より幾らか不正確な代わりの方法を用いて決定される。
【0070】
図9は、典型的な実施例による検出されたディマーフェーズ角度に基づいて入力メイン電圧及び対応する電力設定を決定するプロセスを示す流れ図である。
【0071】
図9を参照して、示された実施例では、プロセスが半導体照明器具の最初のパワーアップに従って実行されているかどうかがブロックS910において最初に決定され、これは、最初の電力が半導体照明器具に付与されるときに発生する。最初のパワーアップでないとき(ブロックS910:いいえ)、ブロックS920において、以前に決定された入力メイン電圧値が、EEPROMのようなメモリから取り出される。代わりに、メモリは、RAM、ROM、PROM、EPROM、USBドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープ等のような任意のタイプの揮発性又は不揮発性コンピュータメモリを含む。以前に決定された入力メイン電圧値は、例えば、事前に取り付けられたルックアップテーブル又は関連の他の手段を使用して、電力変換器720の関連する電力設定と相関される。関連する電力設定はマイクロコントローラ715から電力制御信号出力部を介して電力変換器720に付与されるので、現在の入力メイン電圧が決定されている間、半導体照明器具は通常動作する。
【0072】
ディマーフェーズ角度は、ブロックS921において検出される。ディマーフェーズ角度は、例えば、上述されたように図4に示されるディマーフェーズ角度検出プロセスに従って得られる。ブロックS922において、ディマーフェーズ角度が決定閾値より低いかどうかが決定される。ディマーフェーズ角度が決定閾値より低いとき(ブロックS922:はい)、以前に決定された入力メイン電圧及び最後の最良の電力設定と呼ばれる関連する電力設定が、ブロックS924において現在の電力設定として使われる。実施例において、最後の最良の電力設定は、ブロックS920で取り出された入力メイン電圧に基づいて決定された電力設定であり、ディマーフェーズ角度が決定閾値より低いときブロックS924において単に変えられないままである。
【0073】
ディマーフェーズ角度が決定閾値より低くないとき(ブロックS922:いいえ)、新しい入力メイン電圧及び対応する電力設定がブロックS926において決定される。実施例において、入力波形サンプリング回路730及びマイクロコントローラ715のアナログ入力波形分割器が、正確な入力メイン電圧及び電力設定を決定するために、例えば図14及び図15を参照して後述されるピーク及び傾斜検出アルゴリズムで使用される。例えば、マイクロコントローラ715は、後述される図10のコントローラ1020と実質的に同じように実行され、よって、(図10のA/D1022のような)AD変換器からDC電圧信号のデジタル値を受信し、当該デジタル値は、第3の抵抗R731及び第4の抵抗R732を含む電圧分割器から分割されたバージョンの整流電圧Urectに対応する。
【0074】
ディマーフェーズ角度が上記決定閾値より上であることが知られているので、図13を参照して後述されるように、複数の予め決定された入力電圧及び電力設定のうちの1つに制限(すなわち、分別)することと対照的に、正確な入力メイン電圧が、連続して決定される。言い換えると、図14及び図15のピーク及び傾斜検出方法は、入力メイン電圧の値を特に決定し、よって正確な電力設定を決定するために使用できる。前述のように、入力メイン電圧の決定された値は、例えば、事前に取り付けられたルックアップテーブル又は関連の他の手段を使用して、電力設定と相関される。
【0075】
ブロックS910を再び参照して、最初のパワーアップが決定されるとき(ブロックS910:はい)、メモリからロードする、以前に決定された入力メイン電圧電力設定はない。よって、プロセスは、ブロックS921に関して上述されたように、ディマーフェーズ角度が検出されるブロックS911へ進む。ブロックS912において、ディマーフェーズ角度が決定閾値より低いかどうかが決定される。ディマーフェーズ角度が決定閾値より低くないとき(ブロックS912:いいえ)、新しい入力メイン電圧及び対応する電力設定が、上述のように、ブロックS926において決定される。
【0076】
しかしながら、ディマー設定が決定閾値より低いとき(ブロックS912:はい)、取り出されるべき以前に決定された入力メイン電圧がないので、分別検出アルゴリズムが、複数の分別、例えば、120V、230V又は277Vの1つの入力メイン電圧を配置するようにブロックS914において実行される。分別検出アルゴリズムの例は、図13を参照して以下に説明される。その後、分別された電圧に対応する電力設定は、例えば、波形のより正確な決定、よって入力メイン電圧及び電力設定が分別なしになされる図9の方法の後続のパフォーマンスに従って、ディマーフェーズ角度が決定閾値を上回って動いたと決定されるまで、電力変換器720により用いられる。様々な実施例において、ブロックS914は、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、入力電圧を推定するためブロックS926の入力電圧決定アルゴリズムより少ないチョッピングされた波形を必要とする(よって、より低いディマーフェーズ角度で機能する)分別以外のアルゴリズムを含んでもよい。
【0077】
フェーズ角度及び決定閾値検出回路並びに関連するアルゴリズムは、電力変換器の電力設定を設定することが望ましい様々な状況において用いられる。様々な実施例によると、負荷LED電力は、例えば、ディマーフェーズ角度が決定閾値を超えるとき、比較的低い電力/低コストプロセッサを使用して、入力メイン電圧の連続的な範囲にわたって調整される。例えば、LED負荷に対する実際の電力は、マイクロコントローラが電力変換器へ送信する信号及びRMS入力電圧により決定される。
【0078】
分別プロセスは、例えば、マイクロコントローラから電力変換器へ送信された電力制御信号を、限定された数のあり得る値(例えば、入力メイン電圧120V、230V又は277Vに応じて3つの値)へ設定する。LEDへの実際の電力がRMS入力電圧及びマイクロコントローラ信号により決定されるので、RMS入力電圧が例えば179V又は208Vであるとき、正確な電力がLEDに供給されない。例えば、分別実行は、100V(一般に、日本で使われる)と120V(一般に北アメリカで使われる)と間の違いを決定しない。分別実行はマイクロコントローラからの電力制御信号を120Vに対して適当な値に設定するが、結果として、100Vで動くとき、RMS入力電圧は、より低くなり、よって、LEDに供給される電力及び光出力は正しくない。同様に、欧州において、入力メイン電圧は220V又は240Vであり、これは同じ課題を生じる。例えば、図2のデジタルフェーズ角度検出回路の使用は、ディマー設定が十分に高いとき、少なくともこれらの状況で決定されるべき正確な入力メイン電圧(及び対応する電力設定)を可能にする。
【0079】
また、上述のように、重くチョッピングされた正弦波の入力メイン電圧を決定することは、困難である。よって、ディマーフェーズ角度が非常に低い(例えば、図8Bに示されるように)とき、チョッピングされた区域が一部にある全正弦波を決定することは高コストで計算的に重い。様々な実施例によると、これは、例えば、マイクロコントローラ715の処理パワー又は負荷を大幅に増大する必要なしに、正確な決定がなされる、調光器が決定閾値を超えるときだけ、入力メイン電圧を決定することにより回避できる。
【0080】
図10は、典型的な実施例による半導体照明器具及び入力電圧コントローラを含む照明システムを示すブロック図である。図10を参照すると、入力電圧コントローラ1010は、電圧分割器1015、A/Dコンバータ1022、コントローラ1020及び遷移モード力率補正(PFC)コントローラ1030を含む。
【0081】
電圧分割器1015は、電力源から整流電圧を受信する。一般に、整流電圧は、例えば、約90VACと約277VACとの間の電圧値を持つ入力メイン又はACライン電圧信号及び対応する波形である。入力メイン電圧信号は、半導体照明器具1040を給電するために用いられる。電圧分割器1015は、分割されたバージョンの整流入力メイン電圧信号に対応する信号を供給する。電圧信号は、アナログの入力電圧信号としてA/Dコンバータ1022へ供給される。
【0082】
示された実施例において、電圧分割器1015は、コントローラ1020の入力部に接続されるノードN11と整流入力メイン電圧源との間に直列に接続される第1の抵抗1011及び第2の抵抗1012を含む。電圧分割器1015は、更に、ノードN11とグランドとの間に接続された第3の抵抗1013を含む。実施例では、第1の抵抗1011及び第2の抵抗1012各々は、約750kオームの抵抗を持ち、第3の抵抗113は約13kオームの抵抗を持つ。他の実施例では、第1乃至第3の抵抗1011―1013の抵抗値及び/又は電圧分割器1015の構成は、当業者にとって明らかなように、任意の特定の状況に対する固有の利点を提供するか又は様々な実行のアプリケーション特有の設計要件を満たすために変わってもよいことは理解される。
【0083】
A/Dコンバータ1022は、電圧分割器1015からアナログ入力電圧信号を受信し、アナログの入力電圧信号を整流入力メイン電圧の波形を示すデジタル値へ変換する。コントローラ1020は、A/Dコンバータ1022からデジタル値を受信し、デジタル値に基づいて入力メイン電圧の電圧レベルを決定する。コントローラ1020は、入力メイン電圧の決定された電圧レベルに基づいて制御信号を調整し、半導体照明器具1040を制御するために、PFCコントローラ1030へ制御信号を出力する。例えば、制御信号に基づいて、PFCコントローラ1030は、後述されるように、入力メイン電圧(例えば、120VAC、230VAC又は277VAC)の任意の検出値に対する30Wの定常状態で半導体照明器具1040を動作させるために、電力変調制御信号を出力する。
【0084】
コントローラ1020は、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、上述のように、ハードウェア、ファームウェア又はソフトウェアアーキテクチャの組合せから構成される。また、コントローラ1020は、電圧コントローラ1010の様々な機能を実施可能にする実行可能なソフトウェア/ファームウェア実行コードを格納するためのそれ自身のメモリ(例えば、不揮発性メモリ)を含む。例えば、様々な実施例では、コントローラ1020は、マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、Microchip Technology社から入手可能なPIC12F683マイクロコントローラのようなマイクロコントローラ等として実行される。同様に、PFCコントローラ1030は、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、ハードウェア、ファームウェア又はソフトウェアアーキテクチャの任意の組合せから構成される。例えば、様々な実施例では、PFCコントローラ1030は、マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、STマイクロエレクトロニクス社から入手可能なL6562PFCコントローラのようなマイクロコントローラ等として実行される。加えて、別々に示されているが、A/Dコンバータ1022及び/又はPFCコントローラ1030並びに関連する機能が、様々な実施例において、コントローラ1020内に組み込まれてもよいことは理解される。更に、様々な実施例では、コントローラ1020及びPFCコントローラ1030は、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、例えば図7の電力コントローラ720及びマイクロコントローラ715により実行される。
【0085】
図11は、典型的な実施例によるコントローラ1020のブロック図である。図11を参照すると、コントローラ1020は、プロセッサ1024、ROM1026、RAM1027及びPWM信号発生器1028を含む。
【0086】
上述のように、A/Dコンバータ1022は、電圧分割器1015から入力信号を受信し、入力信号を整流入力メイン電圧の波形を示すデジタル値へ変換する。デジタル値は、処理のためプロセッサ1024により受信され、また、例えば、バス1021を介してROM1026及び/又はRAM1027に格納される。プロセッサ1024は、電圧コントローラ1010の様々な機能を実施可能にする実行可能なソフトウェア/ファームウェア実行コードを格納するためのそれ自身のメモリ(例えば、不揮発性メモリ)を含む。代わりに、実行コードは、ROM1026及び/又はRAM1027内の指定されたメモリ位置に格納される。ROM1026は、PROM、EPROM、EEPROM等のような有形のコンピュータ可読の記憶メディアの任意の数、タイプ及び組合せを含む。更に、ROM1026及び/又はRAM1027は、例えば、プロセッサ1024により以前の入力メイン電圧計算の結果及び統計的データを格納する。
【0087】
PWM信号発生器1028は、プロセッサ1024からの命令又は制御信号に応じて、制御信号としてPWM信号を生成し出力する。とりわけ、示された実施例では、PWM信号発生器1028は、プロセッサ1024により決定される入力メイン電圧の値に依存して、PWM制御信号のパルス幅を変化させる。例えば、PWM信号発生器1028は、入力メイン電圧のより高い値に応じて、より短いパルス幅を持つPWM制御信号を生成する。PWM制御信号はコントローラ1020からPFCコントローラ1030へ出力され、PFCコントローラ1030は、PWM制御信号のパルス幅に関連する半導体照明器具140の電力変調を制御する。例えば、PFCコントローラ1030は、より大きいパルス幅に応じて半導体照明器具1040への電流を増大するように構成され、よって、低い電圧値(例えば、120VAC)に対する一定電力を維持する。同様に、PFCコントローラ1030は、より短いパルス幅に応じて、半導体照明器具1040への電流を減少するように構成され、よって、高い電圧値(例えば、277VAC)に対する一定電力を維持する。
【0088】
例えば実施例において、PFCコントローラ1030は、その装置上に専用の電流設定ピンを持つ。電流設定ピン上に電圧基準を設定することにより、PFCコントローラ1030は、電流設定ピン上に見られる電圧基準に関する電力量を半導体照明器具1040へ送達する。(入力電圧波形に依存してパルス幅を変えながら)コントローラ1020から出力されたPWM制御信号出力は、PFCコントローラ1030のフィルタ回路(図示せず)を通過して、効果的にPFCコントローラ1030の電流設定ピン上の電圧基準を変える。これは、半導体照明器具1040のLEDアレイ1045のLEDを通過する全体の電力の変化を可能にする。もちろん、他のタイプの制御信号、及び半導体照明器具1040を制御する方法は、本教示の範囲内に組み込まれる。
【0089】
再び図10を参照すると、半導体照明器具1040は、例えば、Philips Color Kinetics社から入手可能な照明器具、Essential Whiteである。半導体照明器具1040は、典型的なLEDアレイ1045のような光源又は照明源及びスイッチ1041を含む。スイッチ1041は、PFCコントローラ1030から受信された電力変調制御信号に応じてLEDアレイ1045への電力のオン/オフを切り替え、これは同時に定常状態電流を変える。例えば、「オン」時間の量は、LEDアレイ1045のLEDを通る電流量を決定する。このようにLEDアレイ1045への電力の切り替えタイミング又はサイクルは、入力メイン電圧の様々な値に対して調整される。例えば、より高い入力メイン電圧(例えば、277VAC)は、定常状態電力(例えば、30W)をLEDアレイ1045へ供給するために、低い入力メイン電圧(例えば、120VAC)より短い「オン」間隔(結果的により少ない電流になる)を要求する。
【0090】
図12は、典型的な実施例による半導体照明器具の電力を制御するプロセスを示す流れ図である。図12に示される様々なステップ及び/又はオペレーションは、例えば、図10及び図11を参照して上述されたA/Dコンバータ1022及びコントローラ1020により実行されてもよい。
【0091】
ブロックS1210において、整流ACライン電圧又は入力メイン電圧信号は、半導体照明器具を給電するために受信される。入力メイン電圧信号の大きさ又は値は、既知ではなく、120VAC、230VAC又は277VACのような様々な利用可能な入力メイン電圧の任意の一つである。ブロックS1212において、入力メイン電圧信号は、例えば、入力メイン電圧信号の波形に対応する分割された信号を供給する電圧分割器1015により、分割された信号へ変換される。分割された信号は、入力メイン電圧信号の波形を表わすデジタル値を供給するためにブロックS1214において、例えば、A/Dコンバータ1022によりアナログ信号からデジタル信号へ変換される。
【0092】
オペレーションS1216において、入力メイン電圧信号の大きさ又は値は、図13乃至図15を参照して以下に更に詳細に説明されるデジタル値を使用して、例えばコントローラ1020及び/又はプロセッサ1024により決定される。一般に、ピーク検出アルゴリズムは、入力メイン電圧が高い値か又は中間の値(例えば、277VAC又は220―240VAC)を持つかどうかを決定するために実行される。しかしながら、ピーク検出アルゴリズム単独では、例えば、入力メイン電圧が低い値(例えば、120VAC)を持つとき、又は入力メイン電圧信号が調光された中間の値(例えば、230VAC)を持つとき、入力メイン電圧の値を検出できない。ピーク検出アルゴリズムが入力メイン電圧の値を検出できないとき、入力メイン電圧信号波形の立ち上がりエッジの傾斜が低い値又は中間の値に対応するかどうかを決定するための傾斜検出アルゴリズムが実施される。
【0093】
入力メイン電圧の値が決定された後、ブロックS1218で、決定された値に基づいて、制御信号が生成され、例えばPFCコントローラ1030へ出力される。制御信号に基づいて、半導体照明器具の電力変調は、入力メイン電圧値を考慮するように調整される。
【0094】
図13は、典型的な実施例による入力メイン電圧信号の値を決定するプロセスを示す流れ図である。より詳しくは、図13は、入力メイン電圧(又は、ACライン電圧)の値が複数の予め定められた電圧値(例えば、低い、中間、又は高い)の1つと関連している典型的な実施例を示す。プロセスは、入力メイン電圧が予め定められた電圧値の1つに対応する「ビン」に置かれるので、「分別」と呼ばれる。
【0095】
様々な実施例において、フェーズチョッピング調光器により生じるチョッピングされた正弦波が入力メイン電圧の正確な値を決定可能にするのに十分なときはいつでも、入力メイン電圧の正確な値は、例えば、図13のブロックS1320及びS1350に示されるピーク及び傾斜検出プロセスに基づいて決定される。例えば、図7乃至図9を参照して上述されたように、ディマーフェーズ角度が決定閾値を超えるとき(例えば、図8Aに示されるように)、入力メイン電圧の正確な値が比較的ほとんど処理パワーなしに計算される。
【0096】
図13を参照すると、プロセスは、例えばブロックS1312及びS1314により示されるように、最初に初期化される。初期化は、完全に省略されるか、又は本教示の要旨を逸脱しない範囲で、代替の実施例で入力メイン電圧の値を決定するプロセス内の他の時に実施されてもよいが、実施例において、初期化は、半導体照明器具をパワーアップする際にだけ実施される。利用できるとき、以前に決定された入力メイン電圧値がブロックS1312でメモリから取り出され、例えば、コントローラ1020により出力される制御信号は、ブロックS1314で以前に決定された入力メイン電圧値に基づいて最初に設定される。例えば、制御信号がPWM制御信号である場合、PWMパルス幅又はデューティサイクルは、以前に決定された入力メイン電圧値に従って先ず設定される。例えば、半導体照明器具がオンされるたびに、入力メイン電圧の値が決定され、例えば、ROM1026に格納される。従って、入力メイン電圧の現在の値が決定されている間、半導体照明器具は入力メイン電圧の以前に決定された値で動作される。これは、決定プロセスの間、フリッカ又は他の悪影響を防止する。
【0097】
オペレーションS1320において、ピーク検出アルゴリズムは、例えば、A/Dコンバータ122により供給されるデジタル値に基づいて、入力メイン電圧信号のピーク及び周波数を検出するために実施される。オペレーションS1320のピーク検出アルゴリズムは、典型的な実施例による入力メイン電圧信号の信号ピーク及び周波数を決定するプロセスを示す流れ図である図14を参照して詳述される。
【0098】
図14を参照すると、(例えば、図12のブロックS1214からの)DC電圧信号のデジタル値は、入力メイン電圧信号波形のピークに対応する最大デジタル値を識別し格納するために、及び/又は入力メイン電圧信号の周波数を識別するために、予め定められた数のサイクル(例えば、20サイクル)の間、又は、所定の期間(例えば、150mS)の間、読み取られる。例えば、プロセッサ1024は、A/Dコンバータ1022からDC電圧信号の多くのデジタル値をサンプリングする。最大デジタル値を識別するために、分割された信号(分割されたバージョンの整流入力メイン電圧に対応する)のデジタル値は、ブロックS1421において読み取られ、ブロックS1422において最大値と比較される。最大値は、予め定められた閾値、又は前に読み取られたデジタル値の中から最大値であると前もって決定され格納されたデジタル値である。
【0099】
読み取られたデジタル値が最大値より大きいとき(ブロックS1422:はい)、読み取られたデジタル値は、その後読み取られたデジタル値との比較に使われるため、ブロックS1423において新しい最大値として格納される。読み取られたデジタル値が最大値より大きくないとき(ブロックS1422:いいえ)、ブロックS1423は、スキップされる。付加的なサイクル(又は時間)がデジタル値を読み取るために残っているかどうかが、ブロックS1424において決定される。例えば、サイクル数又は経過時間は、予め定められた閾値又はデジタル値を読み取るための所定の時間とそれぞれ比較される。付加的なサイクル又は時間があるとき(ブロックS1424:はい)、ブロックS1421乃至S1423は、繰り返される。付加的なサイクル又はデジタル値を読み取るための時間がないとき(ブロックS1424:いいえ)、サンプリングされたデジタル値の中の現在の最大値が、波形のピークの値とみなされる。
【0100】
入力メイン電圧の波形の周波数は、例えば、ゼロクロス間又は隣接するピーク値間のタイミングを比較することにより、ブロックS1425において計算される。例えば、入力メイン電圧が通常半導体照明器具取付けの地理的な位置により表わされている50Hz又は60HzであるかがブロックS1425において決定される。波形の周波数は、後述されるように、図13のオペレーションS1350において計算される波形の傾斜に直接影響するので、波形の周波数が決定される。実施例において、波形の周波数は、サイクル期間にわたって波形の波上のポイント(例えば、波のピーク又は開始点)をサンプリングし、隣接する波間の時間量を計算することにより決定される。
【0101】
図14のブロックS1425において周波数を決定した後に、プロセスは図13に戻る。図13のブロックS1332乃至S1335において、入力メイン電圧信号の値が、対応する波形の傾斜を決定する必要なく決定できるかどうかが決定される。特に、ブロックS1332において、波形のピーク値は、入力メイン電圧信号の値が最大電圧値(例えば、277VAC)であるかどうかを決定するために予め定められた第1の閾値と比較される。ピーク値が第1の閾値より大きいとき(ブロックS1332:はい)、ブロックS1333において入力メイン電圧信号の値が最大電圧値であることが決定される。
【0102】
ピークの値が第1の閾値より大きくないとき(ブロックS1332:いいえ)、プロセスは、入力メイン電圧信号の値が中間の電圧値(例えば、230VAC)であるか、又は可能性がある中間の電圧値(例えば、220VAC乃至240VAC)の範囲であるかどうかを決定するために波形のピーク値が予め定められた第2の閾値と比較されるS1334へと進む。ピーク値が第2の閾値より大きいとき(ブロックS1334:はい)、ブロックS1335において、入力メイン電圧信号の値が中間の電圧値(又は、可能性がある中間の電圧値の範囲)であることが決定される。
【0103】
ピーク値が第2の閾値より大きくないとき(ブロックS1334:いいえ)、プロセスは、波形の傾斜に基づいて、入力メイン電圧信号の値を決定する。すなわち、ピーク値が第2の閾値より大きくないとき、入力メイン電圧信号は、低い電圧値(例えば、120VAC)か、又は調光された中間の電圧値(例えば、230VAC)であり、どちらの状況かは、ピーク値の決定だけに基づいて区別がつかない。
【0104】
例えば、図16A及び図16Bは、それぞれ120VACライン電圧信号及び調光された230VACライン電圧信号の波形のサンプルトレースである。図16Aと図16Bとの比較は、対応する波形の周波数及びピークが実質的に同じであるが、波形の傾斜が異なることを示す。特に、図16Bの波形の傾斜は、図16Aの波形の傾斜より概して急である。従って、傾斜を計算することにより(例えば、図13のオペレーションS1350において)、調光に関係なく、入力メイン電圧信号が120VACか又は230VACであるという決定がなされる。もちろん、図16Bの調光された230VACライン電圧信号の傾斜と同様の傾斜を持つ波形を持つ調光された120VACのライン電圧信号(図示せず)は、低いピークに基づいて依然識別可能である。従って、実施例では、傾斜計算が断定的でない場合、付加的なピーク比較(図示せず)が実施される。
【0105】
従って、ブロックS1334において、ピーク値が第2の閾値より大きくないと決定されるとき(ブロックS1334:いいえ)、プロセスは、例えば、A/Dコンバータ1022により供給されるデジタル値に基づいて入力メイン電圧信号波形の立ち上がりエッジに対応する傾斜を決定するために、オペレーションS1350により示される傾斜検出アルゴリズムを実施する。オペレーションS1350の傾斜検出アルゴリズムは、典型的な実施例による入力メイン電圧信号波形の傾斜を決定するプロセスを示す流れ図である図15を参照して詳細に説明される。
【0106】
図15を参照すると、ブロックS1451において、参照基準が、傾斜決定のために選択される。参照基準の選択は、例えば、上述されたオペレーションS1320及び図14において、前もって決定されていた入力メイン電圧信号の周波数に基づく。参照基準は、調光されていない低い電圧値及び調光された中間の電圧値に対応する各可能性がある周波数での傾斜又は傾斜の範囲を関連付けるので、計算された傾斜は各々と比較される。例えば、図17は、サンプル傾斜を示すグラフであり、参照基準はこのサンプル傾斜に基づいている。傾斜1710は調光された230VACライン電圧信号の波形の立ち上がりエッジに対応し、傾斜1720は調光された120VACライン電圧信号の波形の立ち上がりエッジに対応する。上述されたように、より高い入力メイン電圧信号の値(傾斜1710)が、より急である。
【0107】
ブロックS1452において、分割されたバージョンの整流入力メイン電圧に対応するデジタル値が読み込まれる(例えば、A/Dコンバータ1022から)。実施例において、入力メイン電圧信号の波形は、(読み込まれたデジタル値を使用して)例えば約2.5ms時間にわたってサンプリングされなければならない。約2.5msは、ELV調光器が最低レベルに調光されるとき利用できる波形の最小量であるからである。サンプリングが約2.5msより多く発生する場合、AC信号が調光器によりチョッピングできるので、AC信号が存在しない。ブロックS1453において、読み込まれたデジタル値に基づいて、入力メイン電圧信号の波形の立ち上がりエッジが識別される。例えば、時間にわたってデジタル値を監視することにより、一連の減少又は不変のデジタル値をフォローして、増大し始めるデジタル値を識別するとすぐに、立ち上がりエッジは識別される。
【0108】
波形の立ち上がりエッジが識別されると、ブロックS1454において、立ち上がりエッジの少なくとも一部を表す複数のデジタル値を使用して、立ち上がりエッジの傾斜が計算される。例えば、デジタル値の予め定められた数又はサンプリングが収集されるか、又は、デジタル値は所定の期間にわたって収集されてもよい。実施例において、立ち上がりエッジの傾斜は、立ち上がりエッジに対応する選択されたデジタル値の各々を、先行するデジタル値と比較することにより計算される。例えば、波形の立ち上がりエッジを表わす10個のデジタル値を使用して、隣接するデジタル値間の約50のカウントの増加(図17の1710を参照)は、230VACのライン電圧を示す一方で、隣接するデジタル値間の約25のカウントの増加(図17の曲線1720を参照)は、120VACのライン電圧を示すだろう。
【0109】
ブロックS1455において、計算された傾斜は、入力メイン電圧信号の周波数に依存するブロックS1451において選択された参照基準と比較される。示された実施例において、計算された傾斜は、説明の目的のために低い電圧値(例えば、120VAC)に対応する参照基準とだけ比較される。しかしながら、様々な実施例では、計算された傾斜が、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、低い電圧及び中間の電圧(例えば、230VAC)の参照基準のどちらか又は両方と比較されてもよいことは理解される。計算された傾斜が低い電圧値に対応することを比較が示すとき(ブロックS1455:はい)、低い電圧値カウンタはブロックS1456においてインクリメントされ、計算された傾斜が低い電圧値に対応しないことを比較が示すとき(ブロックS1455:いいえ)、中間の電圧値カウンタがブロックS1457においてインクリメントされる。
【0110】
ブロックS1458において、付加的なサンプリングサイクルが残っているかどうかが決定される。例えば、傾斜の予め定められた数(例えば、60)がデジタル値の対応するセットに対して計算され、又は、傾斜計算が時間(例えば、450mS)の所定の期間にわたって繰り返され収集される。付加的なサンプリングサイクルが残っているとき(ブロックS1458:はい)、プロセスは始まりに戻り、ブロックS1451乃至ブロックS1458が繰り返される。付加的なサンプリングサイクルが残っていないとき(ブロックS1458:いいえ)、プロセスは、入力メイン電圧信号の値が決定されるS1459へ進む。例えば、カウンタ値の少なくとも1つは、入力メイン電圧信号の値が中間の電圧値又は低い電圧値であることを傾斜が単独で又は集合的に示すかどうかを決定するために、予め定められた閾値と比較される。
【0111】
実施例において、中間の電圧値カウンタだけが、入力メイン電圧信号の値が中間の電圧値であるかどうかを示すために選択された予め定められた閾値と比較されるが、様々な実施例では一方のカウンタ又は両方のカウンタを比較するか、又は他の相当する識別技術を実行してもよい。計算されている傾斜の予め定められた数が60である例において、中間の電圧に対して予め定められた閾値は20であり、この場合、中間の電圧値を示す計算された傾斜の数が20を超えるときだけ、プロセスは入力メイン電圧信号の値が中間の電圧であると決定する。
【0112】
図15のブロックS1459において電圧値を決定した後に、プロセスは図13に戻る。結果に依存して、入力メイン電圧信号の値は、ブロックS1360における低い電圧値又はブロックS1361における中間の電圧値のうちの1つであると決定される。ブロックS1370において、(ブロックS1333、S1335、S1360又はS1361の1つからの)決定された電圧値は、最初にブロックS1312においてメモリから取り出された前に格納された電圧値と比較される。決定された電圧値が前に格納された電圧値と同じであるとき(ブロックS1370:はい)、プロセスは終了する。この場合、(例えば、コントローラ1020により出力される)制御信号は、初期化プロセスにより供給された設定から不変のままである。すなわち、制御信号は、前に格納された電圧値に基づき続いている。決定された電圧値が前に格納された電圧値と同じでないとき(ブロックS1370:いいえ)、入力メイン電圧信号の新しい電圧値が、(例えば、ROM1026に)格納されて、制御信号を変えるために適用される。それに応じて、(コントローラ1020から制御信号を受信する)PFCコントローラ1030は、変更電圧値のための調整のために半導体照明器具1040に供給される電力変調制御信号を変える。
【0113】
複数の発明の実施例が本願明細書に説明され例示されてきたが、当業者は、機能を実施し及び/又は、本願明細書において説明されている結果及び/又は利点の一つ以上を得るための様々な他の手段及び/又は構造を直ちに構想するだろうし、斯様なバリエーション及び/又は変更の各々は、本願明細書において説明されている発明の実施例の範囲内であるとみなされる。例えば、図13は、入力メイン電圧が電圧分別プロセスに従った3つの値、277VAC、230VAC及び120VACにそれぞれ対応する高い電圧値、中間の電圧値又は低い電圧値のうちの1つであると決定される典型的な実施例に向けられている。しかしながら、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、様々な付加的な実施例は、(例えば、277VAC、230VAC及び120VAC以外の)異なる電圧値又は電圧値の範囲を決定し及び/又は入力メイン電圧の(例えば、3より多いか、又は少ない)異なる数の電圧値を決定するために構成されてもよい。
【0114】
様々な本発明の実施例が本願明細書において図と共に説明されると共に、当業者は機能を実行し、並びに/又は結果及び/若しくは本願明細書において記載されている効果の一つ以上を得るための様々な他の手段及び/若しくは構造を容易に構想するが、斯様なバリエーション及び/又は変更態様の各々は本願明細書において記載されている発明の実施例の範囲内であると考えられる。さらに一般的にいえば、当業者は、本願明細書において記載されているすべてのパラメータ、寸法、物質及び構成が例示的なものであり、実際のパラメータ、寸法、物質及び/又は構成は、本発明の教示が使用される特定のアプリケーション又はアプリケーションに依存することは、容易に理解されるだろう。当業者は、本願明細書において記載されている特定の発明の実施例に対して多くの等価物を、ルーチン試験だけを使用して理解され、確認できるだろう。したがって、前述の実施例が単なる例示により表わされていて、添付の請求の範囲及びその等価物の範囲内で、発明の実施例が、特に説明されたり、クレームされたもの以外でも実践されるということは理解されるべきである。本開示の発明の実施例は、本願明細書において説明された個々の特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法に向いている。加えて、斯様な特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法が相互に矛盾していない場合、斯様な2つ以上の特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の何れの組合せも本開示の発明の範囲の中に含まれる。
【0115】
本願明細書において定められ、使用されるすべての定義は、辞書定義、参照した文献での定義及び/又は定義された用語の通常の意味にわたって管理するように理解されるべきである。
【0116】
本願明細書及び請求項において使用された不定冠詞「a」及び「an」は、明らかに反対が示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0117】
本願明細書及び請求項において使用されたフレーズ「及び/又は」は、連接された要素、すなわち、ある場合には共同して存在し、他の場合には分離的に存在する要素の「一方又は両方」を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」でリストされた複数の要素は、同じ様式、すなわち、連接された要素の「一つ以上」と解釈されるべきである。他の要素は、特に特定されたそれらの要素と関係するにせよ又は無関係であるにせよ、「及び/又は」フレーズによって特に特定された要素以外にオプションであってもよい。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」という参照は、「を有する」ような制限のない用語と共に用いられるとき、ある実施例においては、Aだけ(オプションで、B以外の要素を含む)を指すことができ、他の実施例においては、Bだけ(オプションで、A以外の要素を含む)を指すことができ、更に他の実施例においては、A及びB(オプションで、他の要素を含む)を指すことができる等である。
【0118】
本願明細書及び請求項において使用されるように、「又は」は、上記「及び/又は」と同じ意味を持つと理解されるべきである。例えば、リストの項目を分けるとき、「又は」又は「及び/又は」は、含んでいるとして解釈されるべきであり、すなわち、少なくとも1つを含むが、多くの要素の数若しくは要素のリスト1つより多くも含み、オプションで、リストに載ってない追加の項目も含むものとして解釈されるべきである。対照的に、「一つだけ」、「正確に一つ」又は請求項で使用されるときは「から成る」のような明らかに指示した用語だけは、多くの要素又は要素のリストの正確に1つの要素を含むことを参照する。概して、本願明細書で用いられる用語「又は」は、「何れか」「の一つ」「も一つだけ」又は「の正確に一つ」のような排他性の用語が先に来るとき、排他的な択一物(すなわち「一方又は他方であって両方ではない」)を示すものとして解釈されるだけである。請求項において使用されるとき、「基本的に」「から成る」ことは、特許法の分野において用いられるような通常の意味を有する。
【0119】
明細書及び請求項で使用されているように、一つ以上の要素のリストに関して「少なくとも一つの」フレーズは、要素のリストのうちの何れの一つ以上の要素から選択された少なくとも一つの要素を意味し、要素のリストの範囲内で特にリストされた各要素の少なくとも一つを必ずしも含む必要もなく、要素のリスト内の何れの要素の組み合わせも除外するわけでもないことは理解されるべきである。この定義はまた、「少なくとも一つの」フレーズが参照する要素のリストの範囲内で特に特定される要素以外に、特に特定された要素に関係があるかないかにかかわらず、要素がオプション的にあることを許容する。したがって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも一つ」(又は、同等に、「A又はBの少なくとも一つ」、又は、同等に「A及び/又はBの少なくとも一つ」)は、一方の実施例において、Bがない(B以外の要素をオプションで含んで)少なくとも一つのA、オプションで一つより多くのAを参照し、他方の実施例において、Aがない(A以外の要素をオプションで含んで)少なくとも一つのB、オプションで一つより多くのBを参照し、更に他の実施例において、少なくとも一つのA、オプションで一つより多くのA、少なくとも一つのB、オプションで一つより多くのB(オプションで他の要素を含んで)を参照する等である。
【0120】
明らかに反対の示されない限り、複数のステップ又は行為を含むとここにクレームされた何れの方法においても、当該方法のステップ又は行為の順番は、当該方法のステップ又は行為が列挙される順番に必ずしも限られているわけではないことも理解されるべきである。また、請求項内の参照符号は、非限定的であって、請求の範囲に何ら影響を持つべきではない。
【0121】
特許請求の範囲において、括弧内に現れる任意の参照符号又は他のキャラクタは、単に便宜的に付与されたものであり、如何なる態様においても特許請求の範囲を限定する意図はない。
【技術分野】
【0001】
この出願は、2009年11月19日に出願の米国仮特許出願第61/262770号及び2009年12月11日に出願の米国仮特許出願第61/285580号に対する優先権を主張し、これらの出願の開示は、全体として参照によりここに組み込まれるものとする。
【0002】
本発明は、一般に半導体照明器具の制御に向けられている。より詳しくは、本願で開示される様々な発明の方法及び装置は、ディマーフェーズ角度のデジタル検出及び/又は半導体照明システム用の調光器の存在に関する。また、本願で開示される様々な発明の方法及び装置は、検出されたディマーフェーズ角度に基づいて半導体照明器具への入力電圧を選択的に決定することに関する。
【背景技術】
【0003】
デジタル又は半導体照明技術、すなわち、LEDのような半導体光源に基づく照明は、伝統的な蛍光灯、HID及び白熱電球の実行可能な代替物を提供する。LEDの機能的利点及び利益は、高いエネルギー変換、光効率、耐久性、低い稼働コスト及び他の多くを含む。LED技術の最近の進歩は、多くの用途で様々な照明効果を可能にする効率的且つロバストなフルスペクトル光源を提供した。
【0004】
これらのソースを具現化する器具の幾つかは、例えば、米国特許第6,016,038号及び第6,211,626号に詳述されるように、様々な色及び色変更照明効果を生成するためにLEDの出力を独立して制御するコントローラ又はプロセッサだけでなく、白色光及び/又は異なる色の光、例えば、赤、緑及び青の光を生じる一つ以上のLEDを含む照明モジュールを特徴とする。LED技術は、Philips Color Kinetics社から入手可能なESSENTIAL WHITEシリーズのような、ライン電圧で給電される照明器具を含む。斯様な照明器具は、120VACライン電圧(すなわち、入力メイン電圧)に対する電気低電圧(ELV)タイプの調光器のような後縁部調光技術を使用して調光可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
多くの照明アプリケーションは、調光器を使用する。従来の調光器は、白熱(バルブ及びハロゲン)ランプで良好に動作する。しかしながら、コンパクト蛍光ランプ(CFL)、電子変成器を使用する低電圧ハロゲンランプ、並びにLED及びOLEDのような半導体照明(SSL)ランプを含む他のタイプの電子ランプで課題が発生する。特に、電子変成器を使用する低電圧ハロゲンランプは、電気低電圧(ELV)タイプの調光器又は抵抗容量性(RC)調光器のような、入力部に力率補正(PFC)回路を持つ負荷で適切に動く特別な調光器を使用して調光される。
【0006】
しかしながら、LED白色照明器具を含む従来の半導体照明器具は、入力電圧依存性がある。よって、様々なタイプの半導体白色照明器具は、特定のライン電圧でだけ動作し、このために照明器具は、それぞれ設計される。ライン電圧の値及び周波数は、ユーザの地理的な位置(例えば、米国市場は、通常、120VAC、60Hzのライン電圧を必要とする一方、ヨーロッパ市場は、通常、230VAC、50Hzのライン電圧を必要とする)及び取り付けられた半導体白色照明器具の物理的位置(例えば、高いアルコーブに取り付けられる器具は、通常、277VACのライン電圧を必要とする一方、キャビネット下の環境に取り付けられる器具は、通常、120VACのライン電圧を必要とする)のような様々な要因に依存して異なる。
【0007】
様々なタイプの半導体白色照明器具間の斯様な動作上の違いは、製造業者及びユーザに対して混乱及び実際的な非効率性を生じさせる。例えば、電気契約者は、通常、特定の構成プロジェクトにおいて利用可能な異なるライン電圧の数に対応して、商品の複数のセットを手元に持たなければならない。商品のセットは取付けを通じて慎重に管理されなければならず、又は新規なLED白色照明器具は間違った入力ライン電圧の適用により壊されてしまう。加えて、異なる入力ライン電圧で動作するように設計されたLED白色照明器具は同じプリント回路基板を持つ一方で、他の部品は、例えば、100VAC、120VAC、230VAC又は277VAC入力ライン電圧での動作に適応するために必要な設計の違いに基づいて異なっている。各入力ライン電圧がそれ自身のカスタムメイドの材料表、ストック保持ユニット等を必要とするので、これは供給チェーン及び製造見地から非効率的である。需要を予測することが困難であるので、これを管理することは、困難であることがわかった。従って、マーケティング、供給チェーン及び製造は、汎用電圧入力を持つLED白色ライト又は他の半導体照明器具から利益を得るだろう。
【0008】
また、従来の調光器は、通常、入力メイン電圧信号の各波形の一部を切って(チョッピングして)、残りの波形を照明器具へ渡す。先端又は順方向フェーズ調光器は、電圧信号波形の先端を切る。後縁部又は逆方向フェーズ調光器は、電圧信号波形の後縁部を切る。LEDドライバのような電子負荷は、通常、後縁部調光器でより良く動作する。
【0009】
白熱及び他の従来の抵抗照明装置は、フェーズチョッピング調光器により生じるチョッピングされた正弦波に対してエラーなしで自然に反応する。対照的に、LED及び他の半導体照明負荷は、斯様なフェーズチョップ調光器に配置されるとき、ローエンドドロップ、トライアック誤作動、最小負荷課題、ハイエンドフリッカ及び光出力における大きなステップのような多くの課題を招く。これらの課題の幾つかは、調光器設定に依存している。従って、これらの課題に対処するために、調光器が設定されるフェーズ角度の設定を電気的に決定することが必要である。
【0010】
本開示は、半導体照明器具又は照明装置用の調光器のフェーズ角度を検出し、検出したフェーズ角度が決定閾値設定を超えるとき、調光器への電圧入力を決定し、フェーズ角度が前記閾値設定より低いとき、以前に決定された電圧入力を取り出すための発明の方法及び装置に向けられている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一般に、一つの見地では、半導体照明負荷に対する調光器の動作により設定されるディマーフェーズ角度を検出する装置は、デジタル入力部を有するプロセッサと、前記デジタル入力部と電圧源との間に接続された第1のダイオードと、前記デジタル入力部とグランドとの間に接続された第2のダイオードとを含む。当該装置は、更に、前記デジタル入力部と検出ノードとの間に接続された第1のキャパシタと、前記検出ノードとグランドとの間に接続された第2のキャパシタと、前記調光器から整流電圧を受信する整流電圧ノードと前記検出ノードとの間に接続された抵抗とを含む。前記プロセッサは、前記整流電圧に基づいて前記デジタル入力部でデジタルパルスをサンプリングし、サンプリングされたデジタルパルスの長さに基づいて前記ディマーフェーズ角度を識別するように構成される。
【0012】
別の見地では、調光器、電力変換器及び半導体照明負荷を含む照明器具へ汎用電圧入力を選択的に供給する方法が提供される。当該方法は、前記調光器のフェーズ角度を検出するステップと、検出されたフェーズ角度が決定閾値より低いかどうかを決定するステップとを含む。前記検出されたフェーズ角度が前記決定閾値より低いとき、以前に決定された入力メイン電圧値に基づいて前記電力変換器の電力設定が決定される。前記検出されたフェーズ角度が前記決定閾値より低くないとき、入力メイン電圧値が計算され、計算された入力メイン電圧値に基づいて前記電力変換器の電力設定が決定される。
【0013】
更に他の見地では、LED用の調光器のオペレーションにより設定されるディマーフェーズ角度を検出するための方法が提供される。当該方法は、調光器から信号波形を持つ調光された整流電圧に対応するデジタル入力信号を受信する受信ステップと、信号波形の立ち上がりエッジに対応するデジタル入力信号のパルスの立ち上がりエッジを検出するステップと、パルスの長さを決定するために周期的にパルスをサンプリングするステップと、パルスの長さに基づいてディマーフェーズ角度を決定するステップとを含む。
【0014】
本開示の目的のために本明細書において用いられる場合、「LED」という用語は、任意のエレクトロルミネセンスダイオード又は電気信号に応じて放射を生成することができる他のタイプのキャリア注入/接合型のシステムを含むことを理解されたい。従って、LEDという用語は、電流に応じて光を発する種々の半導体を使用した構造体、発光ポリマ、有機発光ダイオード(OLED)、エレクトロルミネセンスストリップ等を含むが、これらに限定されない。特に、LEDという用語は、赤外線スペクトル、紫外線スペクトル及び(一般に、約400ナノメートルから約700ナノメートルまでの放射波長を含む)可視スペクトルの種々の部分の一つ以上において放射を生成するように構成され得る(半導体及び有機発光ダイオードを含む)全てのタイプの発光ダイオードのことを意味する。LEDの幾つかの例は、赤外LED、紫外LED、赤色LED、青色LED、緑色LED、黄色LED、琥珀色LED、橙色LED及び白色LEDを含むが、これらに限定されない(以下に、更に述べられる。)。LEDは、あるスペクトル(例えば、狭帯域幅、広帯域幅)に対して種々の帯域幅(例えば、半値全幅、すなわちFWHM)及びある一般的な色分類(色のカテゴリー化)内の種々の主波長を持つ放射を生成するように構成及び/又は制御され得ることも理解されたい。
【0015】
例えば、本質的に白色の光を生成するように構成されたLED(例えば、白色LED)の1つの実行は、本質的に白色の光を形成するために組み合わせて混合するエレクトロルミネセンスの異なるスペクトルをそれぞれ発する幾つかのダイを含んでいる。他の実行では、白色光LEDは、第1のスペクトルを持つエレクトロルミネセンスを異なる第2のスペクトルに変換する蛍光材料に関連している。この実行の一例では、かなり短波長であり、狭帯域幅のスペクトルを持つエレクトロルミネセンスが蛍光材料を「ポンピング」し、該蛍光材料は、その結果として幾らかより広い帯域幅のスペクトルを持つより長い波長の放射を放つ。
【0016】
LEDという用語は、LEDの物理的及び/又は電気的なパッケージのタイプを限定するものではないことも理解されたい。例えば、上述したように、LEDは、異なるスペクトルの放射をそれぞれ発するように構成された複数のダイ(例えば、個々に制御可能である又はそうではない。)を有する単一の発光デバイスを指す場合がある。また、LEDは、当該LED(例えば、幾つかのタイプの白色LED)の一体部分とみなされる蛍光体と関連し得る。一般に、LEDという用語は、パッケージ化されたLED、パッケージ化されていないLED、表面実装型LED、チップオンボード型LED、Tパッケージ実装型LED、放射パッケージ型LED、電力パッケージ型LED、何らかのタイプのケース(encasement)及び/又は光学素子(例えば、拡散レンズ)を含むLED等を指す。
【0017】
「光源」という用語は、(上述して規定された一つ以上のLEDを含む)LEDを使用したソース、白熱源(例えば、フィラメントランプ、ハロゲンランプ)、蛍光源、リン光源、高輝度放電源(例えば、ナトリウム、水銀及びメタルハライドランプ)、レーザ、他のタイプのエレクトロルミネセンス源、熱ルミネセンス源(例えば、炎)、キャンドルルミネセンス源(candle-luminescent source)(例えば、ガスマントル、カーボンアーク放射源)、フォトルミネセンス源(例えば、ガス放電源)、電子飽和を用いるカソードルミネセンス源、ガルバノルミネセンス源、クリスタロルミネセンス源、キネルミネセンス源(kine-lumincescent source)、熱ルミネセンス源、トリボルミネセンス源、ソノルミネセンス源、放射ルミネセンス源(radio luminescent source)及び発光ポリマを含むが、これらに限定されない種々の放射源の任意の一つ以上を意味すると理解されたい。
【0018】
所与の光源は、可視スペクトル内、可視スペクトル外又は両方の組み合わせで電磁放射を生成するように構成され得る。従って、「光」及び「放射線」という用語は、本明細書では区別なく用いられる。更に、照明器具は、一体化している構成要素として、1つ若しくはそれ以上のフィルタ(例えば、カラーフィルタ)、レンズ又は他の光学部品を含んでいてもよい。また、照明器具は、指示、表示及び/又は照明を含むが、これらに限定されない種々の用途のために構成され得ることを理解されたい。「照明源」は、特に室内又は室外空間を効果的に照明するために十分な輝度を有する放射を生成するように構成された光源である。これに関連して、「十分な輝度」とは、周囲照明(すなわち、間接的に知覚され、例えば、全体として又は部分的に知覚される前に種々の介在する表面の一つ以上から反射され得る光)を与えるために上記空間又は環境において生成される可視スペクトルでの十分な放射パワー(放射パワー又は「光束」については、全方向の光源からの合計の光出力を表すために「ルーメン」の単位が使用されることが多い。)を意味している。
【0019】
「照明器具」という用語は、本明細書では、特定のフォームファクタ、アセンブリ又はパッケージにおける一つ以上の照明ユニットの実行又は配置について言及するために用いられる。「照明ユニット」という用語は、本明細書では、同じタイプ又は異なるタイプの一つ以上の光源を含む装置について言及するために用いられる。ある照明ユニットは、光源、筐体/ハウジングの機構の形状及び/又は電気的及び機械的接続の構成のために種々の取り付け機構のうちの任意の1つを有している。また、ある照明ユニットは、オプションで、光源の動作に関連する様々な他の構成要素(例えば、制御回路)と関係がある(例えば、それを含んでいる、それに結合されている及び/又はそれとともにパッケージされている。)。「LEDを使用した照明ユニット」は、単独の又は他のLEDを使用していない光源と組み合わせた上述したような一つ以上のLEDを使用した光源を含む照明ユニットのことを意味する。「マルチチャネル」照明ユニットは、放射線のそれぞれ異なるスペクトルを生成するように構成される少なくとも2つの光源を含むLEDベース又は非LEDベースの照明ユニットを指し、各異なる光源のスペクトルは、マルチチャネル照明ユニットの「チャネル」と呼ばれる。
【0020】
「コントローラ」という用語は、本明細書では、一つ以上の光源の動作に関連する種々の装置を広く説明するために用いられる。コントローラは、本明細書において述べられる様々な機能を実行するために(例えば、専用ハードウェアを用いて等の)種々の方法で実行され得る。「プロセッサ」は、本明細書において述べられる様々な機能を実行するためにソフトウェア(例えば、マイクロコード)を用いてプログラムされ得る一つ以上のマイクロプロセッサを使用するコントローラの一例である。コントローラは、プロセッサを用いて又は用いないで実行され、また、幾つかの機能を実行するための専用ハードウェアと他の機能を実行するためのプロセッサとの組み合わせ(例えば、一つ以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連回路)としても実行され得る。本開示の種々の実施の形態に使用され得るコントローラの構成要素の例は、従来のマイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含んでいるが、これらに限定されない。
【0021】
様々な実行では、プロセッサ又はコントローラは、(例えば、RAM、PROM、EPROM及びEEPROMのような揮発性及び不揮発性コンピュータメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光ディスク並びに磁気テープである「メモリ」と一般にここでは呼ばれる)一つ以上の記憶媒体と関連する。幾つかの実行では、上記記憶媒体は、一つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラ上で実行されるとき、ここで説明される機能の少なくとも幾つかを実施する一つ以上のプログラムによりコード化される。種々の記憶媒体は、本明細書において説明される本発明の種々の観点を実行するために、プロセッサ若しくはコントローラ内に固定されているか、又は該記憶媒体に記憶された一つ以上のプログラムがプロセッサにロードされ得るように移送可能である。本明細書において用いられる「プログラム」又は「コンピュータプログラム」という用語は、一つ以上のプロセッサ又はコントローラをプログラムするために使用され得る任意のタイプのコンピュータコード(例えば、ソフトウェア又はマイクロコード)を意味するために本明細書において汎用的意味で用いられる。
【0022】
1つのネットワーク実行では、ネットワークに結合される一つ以上の装置は、(例えば、マスター/スレーブ関係で)ネットワークに結合される一つ以上の他の装置のためのコントローラとして役に立つ。他の実行では、ネットワーク化された環境は、ネットワークに結合される一つ以上の装置を制御するように構成される一つ以上の専用コントローラを含む。一般に、ネットワークに結合される複数の装置各々は、通信媒体内にあるデータへのアクセスを持つが、所与の装置は、例えば、データに割り当てられる一つ以上の特定の識別子(例えば、「アドレス」)に基づいて、ネットワークとデータを選択的に交換するように構成されている(すなわち、データをネットワークから受信し及び/又はネットワークへデータを送信する)という点で、「アドレス指定可能である」。
【0023】
本明細書において用いられる「ネットワーク」という用語は、ネットワークに結合された任意の2つ又はそれ以上のデバイスの間及び/又は複数のデバイス間の(例えば、デバイスの制御、データの記憶、データの交換等のための)情報の輸送を容易にする(照明コントローラ又はプロセッサを含む)2つ又はそれ以上のデバイスの任意の相互接続を意味する。容易に理解されるように、複数のデバイスを相互接続するのに適したネットワークの種々の実行は、種々のネットワークトポロジのいずれかを含み、種々の通信プロトコルのいずれかを使用する。また、本開示に係る種々のネットワークでは、2つのデバイス間のいずれか1つの接続は、2つの系の間の専用接続を表すか、又は代替として、非専用接続を表す。2つのデバイスのための情報を伝えることに加えて、そのような非専用接続は、必ずしも2つのデバイスのいずれのためでもない情報を伝える(例えば、オープンネットワーク接続)。更に、本明細書において述べられるようなデバイスの種々のネットワークが、ネットワーク全体にわたる情報の輸送を容易にするために、一つ以上の無線、有線/ケーブル及び/又は光ファイバリンクを使用し得ることは容易に理解されるべきである。
【0024】
上述の概念及び以下に極めて詳細に説明される更なる概念の全ての組み合わせは(そのような概念が相互に矛盾しないならば、)、本明細書において開示される発明の主観的事項の一部であると考えられることを理解されたい。特に、この開示の最後に示される特許請求の範囲の主観的事項の全ての組み合わせは、本明細書において開示される発明の主観的事項の一部であると考えられる。また、参照することにより組み込まれるいずれの開示にも表れ得る本明細書において明示的に使用される用語は、本明細書で開示される特定の概念と最も一貫性がある意味を与えられることも理解されたい。
【0025】
図において、類似の参照符号は、異なる図にわたって一般に同じ又は同様の部分を指す。また、図面は必ずしも縮尺通りというわけではなく、代わりに、本発明の原理を例示する際の強調が概してなされている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、典型的な実施例による半導体照明器具及びフェーズ検出器を含む調光可能な照明システムを示すブロック図である。
【図2】図2は、典型的な実施例によるフェーズ検出回路を含む調光制御システムを示す回路図である。
【図3】図3A乃至図3Cは、典型的な実施例による調光器のサンプル波形及び対応するデジタルパルスを示す。
【図4】図4は、典型的な実施例による調光器のフェーズ角度を検出するプロセスを示す流れ図である。
【図5】図5は、典型的な実施例による調光器を持つ又は持たない半導体照明器具のサンプル波形及び対応するデジタルパルスを示す。
【図6】図6は、典型的な実施例による調光器の存在を検出するプロセスを示す流れ図である。
【図7】図7は、典型的な実施例による半導体照明器具及びフェーズ検出回路を含む調光制御システムを示す回路図である。
【図8A】図8Aは、典型的な実施例による決定閾値を上回る設定レベルを持つ調光器のサンプル波形を示す。
【図8B】図8Bは、典型的な実施例による決定閾値より低い設定レベルを持つ調光器のサンプル波形を示す。
【図9】図9は、典型的な実施例による調光器の検出されたフェーズ角度を使用して入力メイン電圧を決定するプロセスを示す流れ図である。
【図10】図10は、典型的な実施例による半導体照明器具及び入力電圧コントローラを含む照明システムを示すブロック図である。
【図11】図11は、典型的な実施例による入力電圧コントローラのためのコントローラのブロック図である。
【図12】図12は、典型的な実施例による半導体照明器具への電力を制御するプロセスを示す流れ図である。
【図13】図13は、典型的な実施例による入力メイン電圧信号の電圧値を決定するプロセスを示す流れ図である。
【図14】図14は、典型的な実施例による入力メイン電圧信号波形のピークを検出するプロセスを示す流れ図である。
【図15】図15は、典型的な実施例による入力メイン電圧信号波形の傾斜を決定するプロセスを示す流れ図である。
【図16A】図16Aは、調光されていない入力メイン電圧信号の波形のサンプルトレースである。
【図16B】図16Bは、調光された入力メイン電圧信号の波形のサンプルトレースである。
【図17】図17は、調光されていない及び調光された入力メイン電圧信号の波形に対応するサンプル傾斜を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の詳細な説明において、限定的ではなく説明のため、具体的な詳細を開示する典型的な実施例が、本教示の完全な理解を提供するために、説明される。しかしながら、本願で開示された具体的な詳細から離れた本教示による他の実施例も添付の請求の範囲の範囲内にあることは、本開示の利益を持った当業者には明らかであろう。その上、良く知られた装置及び方法の説明は、典型的な実施例の説明をぼかさないために、省略される。斯様な方法及び装置は、明らかに本教示の範囲内である。
【0028】
出願人は、調光器が半導体照明器具に対して設定された調光レベル(ディマーフェーズ角度)を検出できる回路を提供することが有益であると認識し理解した。出願人は、半導体照明器具用の調光器の存在(又は、不在)を検出できる回路を提供することが有益であると認識し理解した。
【0029】
加えて、出願人は、100VAC、120VAC、208VAC、230VAC及び277VACのような様々な異なる入力メイン電圧を使用する半導体照明器具に対して汎用的な電力を付与することが有益であり、ディマー設定が決定閾値又はフェーズ角度を超えるとき、入力メイン電圧の値を正確に決定することが有益であると認識し理解した。
【0030】
図1は、典型的な実施例による半導体照明器具及びフェーズ角度検出器を含む調光可能な照明システムを示すブロック図である。
【0031】
図1を参照すると、調光可能な照明システム100は、調光器104及び整流回路105を含み、整流回路105は、電圧メイン101から(調光された)整流電圧Urectを供給する。電圧メイン101は、様々な実行に従って100VAC、120VAC、230VAC及び277VACのような異なる整流されてない入力メイン電圧を供給する。調光器104は、例えば、そのスライダ104aの垂直オペレーションに応じて電圧メイン101から電圧信号波形の前縁部(前縁部調光器)又は後縁部(後縁部調光器)をチョッピングすることにより調光機能を供給するフェーズチョッピング調光器である。一般に、整流電圧Urectの大きさは、低いフェーズ角度が低い整流電圧Urectに結果としてなるように、調光器104により設定されるフェーズ角度と比例している。図示された例では、スライダが、フェーズ角度を低下させるために下方へ移動して、半導体照明負荷140による光出力の量を減らし、フェーズ角度を増大させるために上方へ移動して、半導体照明負荷140による光出力の量を増大すると仮定される。
【0032】
調光可能な照明システム100は、更にフェーズ角度検出器110及び電力変換器120を含む。一般に、フェーズ角度検出器110は、整流電圧Urectに基づいて調光器104のフェーズ角度を検出する。様々な実施例において、フェーズ角度検出器110は、フェーズ角度検出器110が電力変換器120のオペレーションを制御するように構成される範囲で、例えば、制御ライン129を介して、電力変換器120へ電力制御信号を出力する。電力制御信号は、例えば、パルス符号変調(PCM)信号又は他のデジタル信号であり、検出されたフェーズ角度に基づいてフェーズ角度検出器110により決定されるデューティサイクルに従って上下のレベル間を交番させる。デューティサイクルは、約100パーセント(例えば、継続的に高い(H)レベル)から約0パーセント(例えば、継続的に低い(L)レベル)にわたり、例えば、半導体照明負荷140により放射される光のレベルを制御するように電力変換器120の電力設定を適切に調整するために、これらの間の任意のパーセンテージを含む。
【0033】
様々な実施例において、電力変換器120は、整流回路105から整流電圧Urectを受信し、半導体照明負荷140に給電するための対応する直流電圧を出力する。電力変換器120は、例えば、スライダ104aのオペレーションにより設定される、整流回路105を介した調光器104からの電圧出力の大きさに少なくとも基づいて、整流電圧Urectと直流電圧との間で変換させる。このように、電力変換器120による直流電圧出力は、調光器104により付与されるディマーフェーズ角度(すなわち、調光のレベル)を反映する。
【0034】
図2は、典型的な実施例によるディマーフェーズ角度検出回路を含む調光制御システムを示す回路図である。例示的構成に従って、様々な典型的な部品に関して詳細が提供されるが、図2の通常の部品は図1のものと同様である。もちろん、他の構成も、本教示の要旨を逸脱しない範囲で実行されてもよい。
【0035】
図2を参照すると、調光制御システム200は、整流回路205及びディマーフェーズ角度検出回路210(点線ボックス)を含む。整流回路105に関して上述されたように、整流回路205は、電圧メイン(図示せず)から(調光された)整流されてない電圧を受信するためにdim hot及びdim neutralにより示されるように調光器(図示せず)に接続されている。示された構成において、整流回路205は、整流電圧ノードN2とグランドとの間に接続される4つのダイオードD201―D204を含む。整流電圧ノードN2は、(調光された)整流電圧Urectを受信し、整流回路205と並列に接続された入力フィルタリングキャパシタC215を通じてグランドに接続されている。
【0036】
フェーズ角度検出器210は、整流電圧Urectに基づいてディマーフェーズ角度(調光レベル)を検出し、様々な実施例において、図7を参照して後述される、電力制御信号をPWM出力部219から、例えば、LED負荷の動作を制御する電力変換器へ出力する。これは、フェーズ角度検出器210が、検出されたフェーズ角度に基づいて入力メインからLED負荷へ送られる電力の量を選択的に調整可能にする。
【0037】
示される典型的な実施例において、フェーズ角度検出回路210は、ディマーフェーズ角度を決定するために整流電圧Urectの波形を使用するマイクロコントローラ215を含む。マイクロコントローラ215は、第1のダイオードD211と第2のダイオードD212との間に接続されたデジタル入力部218を含む。第1のダイオードD211はデジタル入力部218に接続されたアノードと電圧源Vccに接続されたカソードとを持ち、第2のダイオード112はグランドに接続されたアノードとデジタル入力部218に接続されたカソードとを持つ。マイクロコントローラ215は、また、PWM出力部219のようなデジタル出力部を含む。
【0038】
様々な実施例において、マイクロコントローラ215は、例えばMicrochip Technology社から入手可能なPIC12F683プロセッサであるが、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、他のタイプのマイクロコントローラ又は他のプロセッサが含まれてもよい。例えば、マイクロコントローラ215の機能は、上述されたように、第1のダイオードD211と第2のダイオードD212との間のデジタル入力を受信するために接続される、一つ以上のプロセッサ及び/又はコントローラにより実行され、これらは、様々な機能を実施するために(例えば、メモリに保存された)ソフトウェア又はファームウェアを使用してプログラムされるか、又は、幾つかの機能を実施する専用ハードウェアと他の機能を実施するプロセッサ(例えば、一つ以上のプログラムされたマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組合せとして実行されてもよい。様々な実施例において使用されるコントローラ部品の例は、制限されるわけではないが、上述のような従来のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC及びFPGAを含む。
【0039】
フェーズ角度検出回路210は、更に、第1のキャパシタC213及び第2のキャパシタC214、並びに典型的に第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212により示される抵抗のような様々な受動電子部品を含む。第1のキャパシタC213は、マイクロコントローラ215のデジタル入力部218と検出ノードN1との間に接続される。第2のキャパシタC214は、検出ノードN1とグランドとの間に接続される。第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212は、整流電圧ノードN2と検出ノードN1との間に直列に接続される。示された実施例において、例えば、第1のキャパシタC213は約560pFの値を持ち、第2のキャパシタC214は10pFの値を持つ。また、例えば、第1の抵抗R211は約1Mオームの値を持ち、第2の抵抗R212は約1Mオームの値を持つ。しかしながら、第1のキャパシタC213及び第2のキャパシタC214並びに第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212のそれぞれの値は、当業者には明らかなように、任意の特定の状況に対して固有の利点を提供するため又は様々な実行のアプリケーション特有の設計要件を満たすために変わってもよい。
【0040】
(調光された)整流電圧Urectは、マイクロコントローラ215のデジタル入力部218に交流結合される。第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212は、デジタル入力部218への電流を制限する。整流電圧Urectの信号波形が高くなるとき、第1のキャパシタC213は、第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212を通って立ち上がりエッジで充電される。例えば、第1のキャパシタC213が充電されている間、第1のダイオードD211は1ダイオード電圧降下分だけ電圧源Vccより上にデジタル入力部218をクランプする。信号波形がゼロでない限り、第1のキャパシタC213は充電されたままである。整流電圧Urectの信号波形の立ち下がりエッジで、第1のキャパシタC213は第2のキャパシタC214を通って放電され、デジタル入力部218は第2のダイオードD212によりグランドより1ダイオード電圧降下分低くクランプされる。後縁部調光器が用いられるとき、信号波形の立ち下がりエッジは波形のチョッピング部分の始まりに対応する。信号波形がゼロである限り、第1のキャパシタC213は放電されたままである。従って、デジタル入力部218の結果として生じる論理レベルデジタルパルスは、チョッピングされた整流電圧Urectの動きを密接にフォローし、これらの例が図3A乃至図3Cに示される。
【0041】
特に、図3A乃至図3Cは、典型的な実施例によるデジタル入力部218でのサンプル波形及び対応するデジタルパルスを示す。各図の一番上の波形は、チョッピングされた整流電圧Urectを示し、ここで、チョップの量は調光レベルを反映する。例えば、波形は、調光器の出力部に現れる全170V(又は、EUに対して340V)ピークの整流された正弦波の部分を示す。下の方形波は、マイクロコントローラ215のデジタル入力部218で見られる対応するデジタルパルスを示す。特に、各デジタルパルスの長さは、チョッピングされた波形に対応し、よって、調光器の内部スイッチが「オン」の時間量に等しい。デジタル入力部218を介してデジタルパルスを受信することにより、マイクロコントローラ215は、調光器が設定されたレベルを決定可能である。
【0042】
図3Aは、調光器がその最も高い設定であるとき(波形の隣に示されるディマースライダの一番上の位置により示される)の整流電圧Urect及び対応するデジタルパルスのサンプル波形を示す。図3Bは、調光器が中程度の設定であるとき(波形の隣に示されるディマースライダの中間の位置により示される)の整流電圧Urect及び対応するデジタルパルスのサンプル波形を示す。図3Cは、調光器がその最も低い設定であるとき(波形の隣に示されるディマースライダの一番下の位置により示される)の整流電圧Urect及び対応するデジタルパルスのサンプル波形を示す。
【0043】
図4は、典型的な実施例による調光器のディマーフェーズ角度を検出するプロセスを示す流れ図である。プロセスは、図2に示されるマイクロコントローラ215により実行されるファームウェア及び/又はソフトウェアにより、又は、更に一般的に、例えばプロセッサ又はコントローラにより、例えば図1に示されるフェーズ角度検出器110により実行される。
【0044】
図4のブロックS421において、入力信号のデジタルパルスの立ち上がりエッジ(例えば、図3A乃至図3Cの下の波形の立ち上がりエッジにより示される)は、例えば、第1のキャパシタC213の初期充電により検出される。マイクロコントローラ215のデジタル入力部218のサンプリングは、例えば、ブロックS422で始まる。示された実施例において、信号は、メイン半周期のちょうど下に等しい所定時間の間、デジタル的にサンプリングされる。信号がサンプリングされるたびに、サンプルが高レベル(例えば、デジタル「1」)又は低レベル(例えば、デジタル「0」)を持つかどうかがブロックS423で決定される。示された実施例において、サンプルがデジタル「1」であるかどうか決定するために、ブロックS423で比較がなされる。サンプルがデジタル「1」(ブロックS423:はい)であるとき、カウンタはブロックS424でインクリメントされ、サンプルがデジタル「1」でない(ブロックS423:いいえ)とき、小さな遅延がブロックS425で挿入される。サンプルがデジタル「1」又はデジタル「0」であると決定されるかどうかにかかわらず、(例えば、マイクロコントローラ215の)クロックサイクルの数が等しいように、遅延が挿入される。
【0045】
ブロックS426において、全体のメイン半周期がサンプリングされたかどうかが決定される。メイン半周期が完了していないとき(ブロックS426:いいえ)、プロセスは、デジタル入力部218で再び信号をサンプリングするためにブロックS422へ戻る。メイン半周期が完了したとき(ブロックS426:はい)、サンプリングが止まり、ブロックS424で累算されたカウンタ値がブロックS427で現在のディマーフェーズ角度として識別され、カウンタはゼロへリセットされる。カウンタ値はメモリに保存され、この例は上述されている。マイクロコントローラ215は、その後、再びサンプリングを開始するため次の立ち上がりエッジを待つ。
【0046】
例えば、マイクロコントローラ215がメイン半周期の間、255個のサンプルをとると仮定される。調光レベル又はフェーズ角度が(例えば、図3Aに示されるように)その範囲の一番上近くのスライダにより設定されるとき、カウンタは図4のブロックS424で約255までインクリメントされる。調光レベルが(例えば、図3Cに示されるように)その範囲の下部近くのスライダにより設定されるとき、カウンタはブロックS424でわずか約10又は20までインクリメントされる。調光レベルが(例えば、図3Bに示されるように)その範囲の中央のどこかに設定されるとき、カウンタはブロックS424で約128までインクリメントされる。カウンタの値は、このように、マイクロコントローラ215に調光器が設定されたレベル又は調光器のフェーズ角度の正確な指標を与える。様々な実施例において、ディマーフェーズ角度は、例えば、カウンタ値の予め定められた機能を用いてマイクロコントローラ215により計算され、ここで、当該機能は、当業者に明らかなように、任意の特定の状況に対する固有の利点を提供するか又は様々な実行のアプリケーション特有の設計要件を満たすために変わってもよい。
【0047】
従って、調光器のフェーズ角度は、マイクロコントローラ(又は、他のプロセッサ若しくはコントローラ回路)のデジタル入力構造及び最小の受動部品を用いて電子的に検出される。実施例において、フェーズ角度検出は、交流結合回路、マイクロコントローラのダイオードクランプされたデジタル入力構造、及び調光設定レベルを決定するために実行される(例えば、ファームウェア、ソフトウェア及び/又はハードウェアにより実行される)アルゴリズムを使用して達成される。加えて、調光器の状況は、最小の部品数で測定され、マイクロコントローラのデジタル入力構造を利用している。
【0048】
位相角デジタル検出回路及び関連するアルゴリズムは、フェーズチョッピング調光器のフェーズ角度を知りたいと望まれる様々な状況で用いられる。例えば、フェーズチョッピング調光器への負荷として動作する電子トランスフォーマ(変成器)は、ディマーフェーズ角度を決定するために、この回路及び方法を使用する。ディマーフェーズ角度がわかると、半導体照明器具(例えばLED)に関する調光器との互換性及び調光のレベルが改善される。斯様な改善の例は、調光器設定を持つランプの色温度を制御し、調光器が原位置で処理できる最小の負荷を決定し、調光器が原位置で不規則に機能するときを決定し、光出力の最大及び最小範囲を増大させ、スライダ位置曲線に対するカスタムの調光ライトを作ることを含む。
【0049】
様々な実施例によるディマーフェーズ角度検出回路は、eW Blast Power Core、eW Burst Power Core、eW Cove MX Power Core及びeW PAR38等を含むPhilips Color Kinetics社から入手可能な様々なEssential White及び/又はeW製品で実行されている。更に、これは、様々な製品をよりフレンドリに調光させるための様々な製品に対する「スマートな」改善の構成要素として使用される。
【0050】
様々な実施例において、図2に示されるような典型的な検出回路のような検出回路は、同様に、フェーズチョッピング調光器の有無を決定するために用いられる。ディマーフェーズ角度と独立して発生する調光課題は、電力変換器が調光器の負荷として接続されているかどうかを最初に決定することにより、適切に処理される。これらの場合、調光器が存在するかに関する単純なバイナリの決定で充分であり、ディマーフェーズ角度に関する付加的情報が必要でないので、よって、調光器が存在するかどうかの単純なバイナリの検出より計算的に激しい上述のようなフェーズ角度検出を回避する。調光器の存在の決定は、例えば、LEDドライバを持つフェーズチョッピング調光器の互換性を改善するための幾つかの動作をするのに十分である。更に、バイナリの調光器存在アルゴリズムは、汎用入力メイン電圧を決定するような、より大きいアルゴリズムの一部として組み込まれてもよい。
【0051】
図5は、典型的な実施例による調光器を持つ又は持たない照明器具のサンプル波形及び対応するデジタルパルスを示す。
【0052】
図5を参照すると、波形の上のセットは、(隣接する調光器スイッチにより示される)接続された調光器を持って整流された入力メイン電圧及び対応する検出された論理レベルデジタルパルスを示す。波形の下のセットは、(隣接する調光器スイッチ全体が「X」により示される)接続される調光器のない整流された入力メイン電圧及び対応する検出された論理レベルデジタルパルスを示す。点線501は、調光器に対応する典型的な上位のレベル閾値を示す。上位のレベル閾値は、その最も高い設定で調光器の「オン」時間を経験的に測定し、製造業者データベースから「オン」時間を取り出す等を含む様々な手段により決定される。
【0053】
フェーズチョッピング調光器は、全整流メイン電圧正弦波を可能にせず、むしろ波形の上のセットに示されるように、その最も高い設定でさえ、各波形の区域をチョッピングする。比較すると、接続された調光器がない場合、波形の下のセットに示されるように、全整流メイン電圧正弦波は、通過可能である。例えば、フェーズ角度検出器210によって決定されるようなデジタルパルスが、上位のレベル閾値(波形の上のセットに示されるように)を越えて延在しない場合、調光器が存在すると決定される。デジタルパルスが上位のレベル閾値(波形の下のセットに示されるように)を越えて延在する場合、調光器が存在しないと決定される。
【0054】
図6は、典型的な実施例による調光器が存在するかどうかを決定するプロセスを示す流れ図である。プロセスは、例えば、図2のマイクロコントローラ215により実行されるファームウェア及び/又はソフトウェアにより実行される。
【0055】
ブロックS621において、決定されたディマーフェーズ角度が取り出される。例えば、図4に示されたアルゴリズムに従って検出されるようなディマーフェーズ角度は、(例えば、ディマーフェーズ角度情報はブロックS247で格納された)メモリから取り出される。ディマーフェーズ角度(例えば、デジタルパルスの長さ)が上位のレベル閾値より小さいかどうかが、ブロックS622において決定される。ディマーフェーズ角度が上位のレベル閾値より小さくないとき(ブロックS622:いいえ)、プロセスはブロックS621へ戻り、決定されたディマーフェーズ角度が再び取り出されるので、ディマーフェーズ角度が監視され続ける。また、様々な実施例では、ディマー検出フラグは、調光器が存在しないことを示す「低い」に設定され、及び/又はプロセスは終了する。ディマーフェーズ角度が上位のレベル閾値より小さいと決定されるとき(ブロックS622:はい)、ディマー検出フラグは、例えば調光器の存在を示す、「高い」がブロックS623で設定される。もちろん、別の実施例では、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、取り出されたフェーズ角度が、上位のレベル閾値より大きいか(小さいとは対照的に)どうかが決定されてもよい。
【0056】
従って、調光器の有無は、マイクロコントローラ(又は、他のプロセッサ若しくは処理回路)のデジタル入力構造及び最小の受動部品を用いて電子的に検出される。実施例において、調光器検出は、交流結合回路、マイクロコントローラダイオードクランプされたデジタル入力構造、及び調光器存在のバイナリ決定のために実行される(例えば、ファームウェア、ソフトウェア及び/又はハードウェアにより実行される)アルゴリズムを使用して達成される。上述のように、計算的により少ない強度及びタイミングに無関心なアルゴリズムが用いられてもよいが、例えば、半導体照明(例えば、LED)電力変換器がフェーズチョッピング調光器への負荷として接続されているかどうかを電子的に検出することは、図2に示される典型的な実施例の同じ部品を使用して達成されてもよい。
【0057】
調光器存在検出回路及び関連するアルゴリズムは、例えば、電子変成器がフェーズチョッピング調光器の負荷として接続されるかどうかを知っていることが望ましい様々な状況において用いられる。調光器の有無が決定されると、半導体照明器具(例えばLED)に関する調光器との互換性が改善される。斯様な改善の例は、調光器の全「オン」フェーズチョップによるハイエンド電力損失を補償し、調光器が存在しない場合、全ての不必要な機能を閉ざすことにより効率を増大し、調光器が存在する場合、調光器の最小の負荷要件を助けるためのブリーディング負荷に切り替わることを含む。
【0058】
様々な実施例による調光器検出回路は、eW Blast Power Core、eW Burst Power Core、eW Cove MX Power Core及びeW PAR38等を含むPhilips Color Kinetics社から入手可能な様々なEssential White及び/又はeW製品で実行されている。更に、これは、様々な製品をよりフレンドリに調光させるための様々な製品に対する「スマートな」改善の構成要素として使用される。
【0059】
様々な実施例において、マイクロコントローラ215の機能は、ハードウェア、ファームウェア又はソフトウェアアーキテクチャの任意の組合せから構成される一つ以上の処理回路により実行され、様々な機能を実施可能にする実行可能なソフトウェア/ファームウェア実行コードを格納するためのそれ自身のメモリ(例えば、不揮発性メモリ)を含む。例えば、機能は、ASIC、FPGA等を使用して実行される。
【0060】
出願人は、半導体照明器具のためのディマーフェーズ角度を検出できる回路に加えて、及び/又はフェーズチョッピング調光器が存在するかどうかにせよ、調光レベルが入力メイン電圧の決定をなすために十分高く設定されるとき、半導体照明器具に汎用電圧入力を供給するための入力メイン電圧を決定する回路を提供することが有益であることを認識し理解した。さもなければ、以前に決定された入力メイン電圧は、例えば、メモリから取り出される。
【0061】
図7は、様々な実施例による半導体照明器具用の典型的な照明システムを示す回路図である。図2の調光制御システム200と同様に、図7に示される調光制御システム700は、調光器(図示せず)に接続された整流回路705、ディマーフェーズ角度検出回路710(点線ボックス)、電力変換器720、入力波形サンプリング回路730(点線ボックス)及びLED負荷740を含む。マイクロコントローラ715は、ディマーフェーズ角度検出回路710及び入力波形サンプリング回路730両方に含まれる。
【0062】
示された構成において、整流回路705は、整流電圧ノードN2とグランドとの間に接続された4つのダイオードD701―D704を含む。整流電圧ノードN2は、(調光された)整流電圧Urectを受信し、整流回路705と並列に接続された入力フィルタリングキャパシタC715を介してグランドに接続される。
【0063】
ディマーフェーズ角度検出回路710は、制御ライン729に接続されたPWM出力部719のようなデジタル出力部を持つマイクロコントローラ715を含む。様々な実施例において、マイクロコントローラ715は例えばMicrochip Technology社から入手可能なPIC12F683であり、図2のマイクロコントローラ215に関して上述されたように、本教示の要旨を逸脱しない範囲で他のタイプのマイクロコントローラ又は他のプロセッサが含まれてもよい。示された実施例において、フェーズ角度検出回路710は、更に第1のキャパシタC213及び第2のキャパシタC214並びに第1の抵抗R211及び第2の抵抗R212を構成し実質的に同じ動作をする、第1のキャパシタC713及び第2のキャパシタC714並びに第1の抵抗R711及び第2の抵抗R712を含み、よって対応する説明は繰り返されない。従って、マイクロコントローラ715のデジタル入力部718での論理レベルデジタルパルスは、マイクロコントローラ715のデジタル入力部718に交流結合された、チョッピングされた整流電圧Urectの動きを密接にフォローする。
【0064】
加えて、入力波形サンプリング回路730は、また、マイクロコントローラ715だけでなく、分割されたバージョンの整流電圧Urectを供給する第3の抵抗R731及び第4の抵抗R732を含む電圧分割器を含む。示された実施例において、第3の抵抗R731は整流電圧ノードN2と波形サンプリングノードN3との間に接続され、第4の抵抗R732は波形サンプリングノードN3とグランドとの間に接続される。実施例において、例えば、第3の抵抗R731は約1.5Mオームの値を持ち、第4の抵抗R732は約15kオームの値を持つ。しかしながら、第3の抵抗R731及び第4の抵抗R732それぞれの値は、当業者にとって明らかなように、任意の特定の状況に対する固有の利点を提供するか又は様々な実行のアプリケーション特有の設計要件を満たすために変わってもよい。
【0065】
入力波形サンプリング回路730は、分割されたバージョンの整流回路705からの入力整流電圧Urectを基本的に供給し、マイクロコントローラ715によりアナログ入力部717を介した入力波形の正確な表現を決定可能にする。マイクロコントローラ715は、チョッピングされていない入力メイン電圧、すなわち、調光器への入力部での電圧を決定するために、当該波形を使用する。上述のディマーフェーズ角度検出回路710の一部として、マイクロコントローラ715は、また、調光器のフェーズ角度(又は、調光レベル)に関する情報を受信する。
【0066】
上述のように、電力変換器720は、例えば参照により本願に組み込まれる米国特許第7,256,554号にて説明されたように、開ループ又はフィードフォワード形式で動作する。マイクロコントローラ715は、制御ライン729を介してPWM出力部719で電力制御信号出力を用いて電力変換器720の電力設定を調整可能である。様々な実施例において、電力変換器720は、例えばSTマイクロエレクトロニクス社から入手可能なL6562であり、本教示の要旨を逸脱しない範囲で他のタイプのマイクロコントローラ、電力変換器及び他のプロセッサが含まれてもよい。
【0067】
一般に、マイクロコントローラ715により実行されるソフトウェア及び/又はファームウェアアルゴリズムは、図8Aに示されるように、高いディマーフェーズ角度(チョッピングが少ない波形)で入力メイン電圧がより正確に決定できるという事実を利用し、これは、電力変換器720の電力設定をより正確に設定するために用いられる。しかしながら、図8Bに示されるように、低いディマーフェーズ角度(より重くチョッピングされた波形)での入力メイン電圧の決定は、計算的に重くなり、測定のためにほとんどの波形が利用できないので、ハイエンドマイクロコントローラ又は他のプロセッサ若しくはコントローラを必要とする。従って、様々な実施例によると、図9を参照して後述される例として、低いディマーフェーズ角度で斯様な重い分析を実施する代わりに、電力制御信号は、例えば、調光器が高いディマーフェーズ角度であるときに計算された入力メイン電圧の以前に決定され格納された値に基づいて設定されるか、又は図13を参照して後述される例として、より柔軟性のある(しかし、正確でない)分別(binning)アルゴリズムを使用して計算される。これは、ハイエンドマイクロコントローラ及び/又は比較的長い処理時間を組み込む必要性を回避する。
【0068】
あるディマーフェーズ角度を超えると入力波形及び入力メイン電圧のより正確な決定が発生する当該ディマーフェーズ角度は、決定閾値と呼ばれる。様々な実施例において、決定閾値は、マイクロコントローラ715が入力メイン電圧の正確な決定をするために充分なサンプルを収集可能である調光器の予め定められたフェーズ角度である。従って、決定閾値は、例えば、マイクロコントローラ715の速度及びチョッピングされた波形から入力メイン電圧を決定するために用いられるアルゴリズムの効果のような様々な要因に依存して変化する。従って、マイクロコントローラ715のコストと、制御ライン729を介して電力変換器720へマイクロコントローラ715により供給される電力信号の正確さとは、トレードオフである。
【0069】
図8Aは、例えば、図14及び図15それぞれを参照して後述されるピーク及び傾斜検出アルゴリズムを用いて、図7に示される入力波形サンプリング回路730及びアナログ入力部717を介して、正確な入力電圧測定がマイクロコントローラ715によりなされる典型的な実施例による決定閾値を上回るフェーズ角度を持つ調光器のサンプル波形を示す。図8Bは、決定閾値より低いフェーズ角度を持つ調光器のサンプル波形を示し、典型的な実施例によると、例えば、ディマーフェーズ角度が決定閾値を超えるときに計算された以前に決定された入力電圧及び対応する最後の最良の電力設定が、電力変換器の電力を設定するために用いられる。代わりに、以前に決定された入力電圧が利用できないとき、入力電圧及び対応する電力設定は、図13を参照して後述される例の分別のような計算より幾らか不正確な代わりの方法を用いて決定される。
【0070】
図9は、典型的な実施例による検出されたディマーフェーズ角度に基づいて入力メイン電圧及び対応する電力設定を決定するプロセスを示す流れ図である。
【0071】
図9を参照して、示された実施例では、プロセスが半導体照明器具の最初のパワーアップに従って実行されているかどうかがブロックS910において最初に決定され、これは、最初の電力が半導体照明器具に付与されるときに発生する。最初のパワーアップでないとき(ブロックS910:いいえ)、ブロックS920において、以前に決定された入力メイン電圧値が、EEPROMのようなメモリから取り出される。代わりに、メモリは、RAM、ROM、PROM、EPROM、USBドライブ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープ等のような任意のタイプの揮発性又は不揮発性コンピュータメモリを含む。以前に決定された入力メイン電圧値は、例えば、事前に取り付けられたルックアップテーブル又は関連の他の手段を使用して、電力変換器720の関連する電力設定と相関される。関連する電力設定はマイクロコントローラ715から電力制御信号出力部を介して電力変換器720に付与されるので、現在の入力メイン電圧が決定されている間、半導体照明器具は通常動作する。
【0072】
ディマーフェーズ角度は、ブロックS921において検出される。ディマーフェーズ角度は、例えば、上述されたように図4に示されるディマーフェーズ角度検出プロセスに従って得られる。ブロックS922において、ディマーフェーズ角度が決定閾値より低いかどうかが決定される。ディマーフェーズ角度が決定閾値より低いとき(ブロックS922:はい)、以前に決定された入力メイン電圧及び最後の最良の電力設定と呼ばれる関連する電力設定が、ブロックS924において現在の電力設定として使われる。実施例において、最後の最良の電力設定は、ブロックS920で取り出された入力メイン電圧に基づいて決定された電力設定であり、ディマーフェーズ角度が決定閾値より低いときブロックS924において単に変えられないままである。
【0073】
ディマーフェーズ角度が決定閾値より低くないとき(ブロックS922:いいえ)、新しい入力メイン電圧及び対応する電力設定がブロックS926において決定される。実施例において、入力波形サンプリング回路730及びマイクロコントローラ715のアナログ入力波形分割器が、正確な入力メイン電圧及び電力設定を決定するために、例えば図14及び図15を参照して後述されるピーク及び傾斜検出アルゴリズムで使用される。例えば、マイクロコントローラ715は、後述される図10のコントローラ1020と実質的に同じように実行され、よって、(図10のA/D1022のような)AD変換器からDC電圧信号のデジタル値を受信し、当該デジタル値は、第3の抵抗R731及び第4の抵抗R732を含む電圧分割器から分割されたバージョンの整流電圧Urectに対応する。
【0074】
ディマーフェーズ角度が上記決定閾値より上であることが知られているので、図13を参照して後述されるように、複数の予め決定された入力電圧及び電力設定のうちの1つに制限(すなわち、分別)することと対照的に、正確な入力メイン電圧が、連続して決定される。言い換えると、図14及び図15のピーク及び傾斜検出方法は、入力メイン電圧の値を特に決定し、よって正確な電力設定を決定するために使用できる。前述のように、入力メイン電圧の決定された値は、例えば、事前に取り付けられたルックアップテーブル又は関連の他の手段を使用して、電力設定と相関される。
【0075】
ブロックS910を再び参照して、最初のパワーアップが決定されるとき(ブロックS910:はい)、メモリからロードする、以前に決定された入力メイン電圧電力設定はない。よって、プロセスは、ブロックS921に関して上述されたように、ディマーフェーズ角度が検出されるブロックS911へ進む。ブロックS912において、ディマーフェーズ角度が決定閾値より低いかどうかが決定される。ディマーフェーズ角度が決定閾値より低くないとき(ブロックS912:いいえ)、新しい入力メイン電圧及び対応する電力設定が、上述のように、ブロックS926において決定される。
【0076】
しかしながら、ディマー設定が決定閾値より低いとき(ブロックS912:はい)、取り出されるべき以前に決定された入力メイン電圧がないので、分別検出アルゴリズムが、複数の分別、例えば、120V、230V又は277Vの1つの入力メイン電圧を配置するようにブロックS914において実行される。分別検出アルゴリズムの例は、図13を参照して以下に説明される。その後、分別された電圧に対応する電力設定は、例えば、波形のより正確な決定、よって入力メイン電圧及び電力設定が分別なしになされる図9の方法の後続のパフォーマンスに従って、ディマーフェーズ角度が決定閾値を上回って動いたと決定されるまで、電力変換器720により用いられる。様々な実施例において、ブロックS914は、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、入力電圧を推定するためブロックS926の入力電圧決定アルゴリズムより少ないチョッピングされた波形を必要とする(よって、より低いディマーフェーズ角度で機能する)分別以外のアルゴリズムを含んでもよい。
【0077】
フェーズ角度及び決定閾値検出回路並びに関連するアルゴリズムは、電力変換器の電力設定を設定することが望ましい様々な状況において用いられる。様々な実施例によると、負荷LED電力は、例えば、ディマーフェーズ角度が決定閾値を超えるとき、比較的低い電力/低コストプロセッサを使用して、入力メイン電圧の連続的な範囲にわたって調整される。例えば、LED負荷に対する実際の電力は、マイクロコントローラが電力変換器へ送信する信号及びRMS入力電圧により決定される。
【0078】
分別プロセスは、例えば、マイクロコントローラから電力変換器へ送信された電力制御信号を、限定された数のあり得る値(例えば、入力メイン電圧120V、230V又は277Vに応じて3つの値)へ設定する。LEDへの実際の電力がRMS入力電圧及びマイクロコントローラ信号により決定されるので、RMS入力電圧が例えば179V又は208Vであるとき、正確な電力がLEDに供給されない。例えば、分別実行は、100V(一般に、日本で使われる)と120V(一般に北アメリカで使われる)と間の違いを決定しない。分別実行はマイクロコントローラからの電力制御信号を120Vに対して適当な値に設定するが、結果として、100Vで動くとき、RMS入力電圧は、より低くなり、よって、LEDに供給される電力及び光出力は正しくない。同様に、欧州において、入力メイン電圧は220V又は240Vであり、これは同じ課題を生じる。例えば、図2のデジタルフェーズ角度検出回路の使用は、ディマー設定が十分に高いとき、少なくともこれらの状況で決定されるべき正確な入力メイン電圧(及び対応する電力設定)を可能にする。
【0079】
また、上述のように、重くチョッピングされた正弦波の入力メイン電圧を決定することは、困難である。よって、ディマーフェーズ角度が非常に低い(例えば、図8Bに示されるように)とき、チョッピングされた区域が一部にある全正弦波を決定することは高コストで計算的に重い。様々な実施例によると、これは、例えば、マイクロコントローラ715の処理パワー又は負荷を大幅に増大する必要なしに、正確な決定がなされる、調光器が決定閾値を超えるときだけ、入力メイン電圧を決定することにより回避できる。
【0080】
図10は、典型的な実施例による半導体照明器具及び入力電圧コントローラを含む照明システムを示すブロック図である。図10を参照すると、入力電圧コントローラ1010は、電圧分割器1015、A/Dコンバータ1022、コントローラ1020及び遷移モード力率補正(PFC)コントローラ1030を含む。
【0081】
電圧分割器1015は、電力源から整流電圧を受信する。一般に、整流電圧は、例えば、約90VACと約277VACとの間の電圧値を持つ入力メイン又はACライン電圧信号及び対応する波形である。入力メイン電圧信号は、半導体照明器具1040を給電するために用いられる。電圧分割器1015は、分割されたバージョンの整流入力メイン電圧信号に対応する信号を供給する。電圧信号は、アナログの入力電圧信号としてA/Dコンバータ1022へ供給される。
【0082】
示された実施例において、電圧分割器1015は、コントローラ1020の入力部に接続されるノードN11と整流入力メイン電圧源との間に直列に接続される第1の抵抗1011及び第2の抵抗1012を含む。電圧分割器1015は、更に、ノードN11とグランドとの間に接続された第3の抵抗1013を含む。実施例では、第1の抵抗1011及び第2の抵抗1012各々は、約750kオームの抵抗を持ち、第3の抵抗113は約13kオームの抵抗を持つ。他の実施例では、第1乃至第3の抵抗1011―1013の抵抗値及び/又は電圧分割器1015の構成は、当業者にとって明らかなように、任意の特定の状況に対する固有の利点を提供するか又は様々な実行のアプリケーション特有の設計要件を満たすために変わってもよいことは理解される。
【0083】
A/Dコンバータ1022は、電圧分割器1015からアナログ入力電圧信号を受信し、アナログの入力電圧信号を整流入力メイン電圧の波形を示すデジタル値へ変換する。コントローラ1020は、A/Dコンバータ1022からデジタル値を受信し、デジタル値に基づいて入力メイン電圧の電圧レベルを決定する。コントローラ1020は、入力メイン電圧の決定された電圧レベルに基づいて制御信号を調整し、半導体照明器具1040を制御するために、PFCコントローラ1030へ制御信号を出力する。例えば、制御信号に基づいて、PFCコントローラ1030は、後述されるように、入力メイン電圧(例えば、120VAC、230VAC又は277VAC)の任意の検出値に対する30Wの定常状態で半導体照明器具1040を動作させるために、電力変調制御信号を出力する。
【0084】
コントローラ1020は、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、上述のように、ハードウェア、ファームウェア又はソフトウェアアーキテクチャの組合せから構成される。また、コントローラ1020は、電圧コントローラ1010の様々な機能を実施可能にする実行可能なソフトウェア/ファームウェア実行コードを格納するためのそれ自身のメモリ(例えば、不揮発性メモリ)を含む。例えば、様々な実施例では、コントローラ1020は、マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、Microchip Technology社から入手可能なPIC12F683マイクロコントローラのようなマイクロコントローラ等として実行される。同様に、PFCコントローラ1030は、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、ハードウェア、ファームウェア又はソフトウェアアーキテクチャの任意の組合せから構成される。例えば、様々な実施例では、PFCコントローラ1030は、マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、STマイクロエレクトロニクス社から入手可能なL6562PFCコントローラのようなマイクロコントローラ等として実行される。加えて、別々に示されているが、A/Dコンバータ1022及び/又はPFCコントローラ1030並びに関連する機能が、様々な実施例において、コントローラ1020内に組み込まれてもよいことは理解される。更に、様々な実施例では、コントローラ1020及びPFCコントローラ1030は、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、例えば図7の電力コントローラ720及びマイクロコントローラ715により実行される。
【0085】
図11は、典型的な実施例によるコントローラ1020のブロック図である。図11を参照すると、コントローラ1020は、プロセッサ1024、ROM1026、RAM1027及びPWM信号発生器1028を含む。
【0086】
上述のように、A/Dコンバータ1022は、電圧分割器1015から入力信号を受信し、入力信号を整流入力メイン電圧の波形を示すデジタル値へ変換する。デジタル値は、処理のためプロセッサ1024により受信され、また、例えば、バス1021を介してROM1026及び/又はRAM1027に格納される。プロセッサ1024は、電圧コントローラ1010の様々な機能を実施可能にする実行可能なソフトウェア/ファームウェア実行コードを格納するためのそれ自身のメモリ(例えば、不揮発性メモリ)を含む。代わりに、実行コードは、ROM1026及び/又はRAM1027内の指定されたメモリ位置に格納される。ROM1026は、PROM、EPROM、EEPROM等のような有形のコンピュータ可読の記憶メディアの任意の数、タイプ及び組合せを含む。更に、ROM1026及び/又はRAM1027は、例えば、プロセッサ1024により以前の入力メイン電圧計算の結果及び統計的データを格納する。
【0087】
PWM信号発生器1028は、プロセッサ1024からの命令又は制御信号に応じて、制御信号としてPWM信号を生成し出力する。とりわけ、示された実施例では、PWM信号発生器1028は、プロセッサ1024により決定される入力メイン電圧の値に依存して、PWM制御信号のパルス幅を変化させる。例えば、PWM信号発生器1028は、入力メイン電圧のより高い値に応じて、より短いパルス幅を持つPWM制御信号を生成する。PWM制御信号はコントローラ1020からPFCコントローラ1030へ出力され、PFCコントローラ1030は、PWM制御信号のパルス幅に関連する半導体照明器具140の電力変調を制御する。例えば、PFCコントローラ1030は、より大きいパルス幅に応じて半導体照明器具1040への電流を増大するように構成され、よって、低い電圧値(例えば、120VAC)に対する一定電力を維持する。同様に、PFCコントローラ1030は、より短いパルス幅に応じて、半導体照明器具1040への電流を減少するように構成され、よって、高い電圧値(例えば、277VAC)に対する一定電力を維持する。
【0088】
例えば実施例において、PFCコントローラ1030は、その装置上に専用の電流設定ピンを持つ。電流設定ピン上に電圧基準を設定することにより、PFCコントローラ1030は、電流設定ピン上に見られる電圧基準に関する電力量を半導体照明器具1040へ送達する。(入力電圧波形に依存してパルス幅を変えながら)コントローラ1020から出力されたPWM制御信号出力は、PFCコントローラ1030のフィルタ回路(図示せず)を通過して、効果的にPFCコントローラ1030の電流設定ピン上の電圧基準を変える。これは、半導体照明器具1040のLEDアレイ1045のLEDを通過する全体の電力の変化を可能にする。もちろん、他のタイプの制御信号、及び半導体照明器具1040を制御する方法は、本教示の範囲内に組み込まれる。
【0089】
再び図10を参照すると、半導体照明器具1040は、例えば、Philips Color Kinetics社から入手可能な照明器具、Essential Whiteである。半導体照明器具1040は、典型的なLEDアレイ1045のような光源又は照明源及びスイッチ1041を含む。スイッチ1041は、PFCコントローラ1030から受信された電力変調制御信号に応じてLEDアレイ1045への電力のオン/オフを切り替え、これは同時に定常状態電流を変える。例えば、「オン」時間の量は、LEDアレイ1045のLEDを通る電流量を決定する。このようにLEDアレイ1045への電力の切り替えタイミング又はサイクルは、入力メイン電圧の様々な値に対して調整される。例えば、より高い入力メイン電圧(例えば、277VAC)は、定常状態電力(例えば、30W)をLEDアレイ1045へ供給するために、低い入力メイン電圧(例えば、120VAC)より短い「オン」間隔(結果的により少ない電流になる)を要求する。
【0090】
図12は、典型的な実施例による半導体照明器具の電力を制御するプロセスを示す流れ図である。図12に示される様々なステップ及び/又はオペレーションは、例えば、図10及び図11を参照して上述されたA/Dコンバータ1022及びコントローラ1020により実行されてもよい。
【0091】
ブロックS1210において、整流ACライン電圧又は入力メイン電圧信号は、半導体照明器具を給電するために受信される。入力メイン電圧信号の大きさ又は値は、既知ではなく、120VAC、230VAC又は277VACのような様々な利用可能な入力メイン電圧の任意の一つである。ブロックS1212において、入力メイン電圧信号は、例えば、入力メイン電圧信号の波形に対応する分割された信号を供給する電圧分割器1015により、分割された信号へ変換される。分割された信号は、入力メイン電圧信号の波形を表わすデジタル値を供給するためにブロックS1214において、例えば、A/Dコンバータ1022によりアナログ信号からデジタル信号へ変換される。
【0092】
オペレーションS1216において、入力メイン電圧信号の大きさ又は値は、図13乃至図15を参照して以下に更に詳細に説明されるデジタル値を使用して、例えばコントローラ1020及び/又はプロセッサ1024により決定される。一般に、ピーク検出アルゴリズムは、入力メイン電圧が高い値か又は中間の値(例えば、277VAC又は220―240VAC)を持つかどうかを決定するために実行される。しかしながら、ピーク検出アルゴリズム単独では、例えば、入力メイン電圧が低い値(例えば、120VAC)を持つとき、又は入力メイン電圧信号が調光された中間の値(例えば、230VAC)を持つとき、入力メイン電圧の値を検出できない。ピーク検出アルゴリズムが入力メイン電圧の値を検出できないとき、入力メイン電圧信号波形の立ち上がりエッジの傾斜が低い値又は中間の値に対応するかどうかを決定するための傾斜検出アルゴリズムが実施される。
【0093】
入力メイン電圧の値が決定された後、ブロックS1218で、決定された値に基づいて、制御信号が生成され、例えばPFCコントローラ1030へ出力される。制御信号に基づいて、半導体照明器具の電力変調は、入力メイン電圧値を考慮するように調整される。
【0094】
図13は、典型的な実施例による入力メイン電圧信号の値を決定するプロセスを示す流れ図である。より詳しくは、図13は、入力メイン電圧(又は、ACライン電圧)の値が複数の予め定められた電圧値(例えば、低い、中間、又は高い)の1つと関連している典型的な実施例を示す。プロセスは、入力メイン電圧が予め定められた電圧値の1つに対応する「ビン」に置かれるので、「分別」と呼ばれる。
【0095】
様々な実施例において、フェーズチョッピング調光器により生じるチョッピングされた正弦波が入力メイン電圧の正確な値を決定可能にするのに十分なときはいつでも、入力メイン電圧の正確な値は、例えば、図13のブロックS1320及びS1350に示されるピーク及び傾斜検出プロセスに基づいて決定される。例えば、図7乃至図9を参照して上述されたように、ディマーフェーズ角度が決定閾値を超えるとき(例えば、図8Aに示されるように)、入力メイン電圧の正確な値が比較的ほとんど処理パワーなしに計算される。
【0096】
図13を参照すると、プロセスは、例えばブロックS1312及びS1314により示されるように、最初に初期化される。初期化は、完全に省略されるか、又は本教示の要旨を逸脱しない範囲で、代替の実施例で入力メイン電圧の値を決定するプロセス内の他の時に実施されてもよいが、実施例において、初期化は、半導体照明器具をパワーアップする際にだけ実施される。利用できるとき、以前に決定された入力メイン電圧値がブロックS1312でメモリから取り出され、例えば、コントローラ1020により出力される制御信号は、ブロックS1314で以前に決定された入力メイン電圧値に基づいて最初に設定される。例えば、制御信号がPWM制御信号である場合、PWMパルス幅又はデューティサイクルは、以前に決定された入力メイン電圧値に従って先ず設定される。例えば、半導体照明器具がオンされるたびに、入力メイン電圧の値が決定され、例えば、ROM1026に格納される。従って、入力メイン電圧の現在の値が決定されている間、半導体照明器具は入力メイン電圧の以前に決定された値で動作される。これは、決定プロセスの間、フリッカ又は他の悪影響を防止する。
【0097】
オペレーションS1320において、ピーク検出アルゴリズムは、例えば、A/Dコンバータ122により供給されるデジタル値に基づいて、入力メイン電圧信号のピーク及び周波数を検出するために実施される。オペレーションS1320のピーク検出アルゴリズムは、典型的な実施例による入力メイン電圧信号の信号ピーク及び周波数を決定するプロセスを示す流れ図である図14を参照して詳述される。
【0098】
図14を参照すると、(例えば、図12のブロックS1214からの)DC電圧信号のデジタル値は、入力メイン電圧信号波形のピークに対応する最大デジタル値を識別し格納するために、及び/又は入力メイン電圧信号の周波数を識別するために、予め定められた数のサイクル(例えば、20サイクル)の間、又は、所定の期間(例えば、150mS)の間、読み取られる。例えば、プロセッサ1024は、A/Dコンバータ1022からDC電圧信号の多くのデジタル値をサンプリングする。最大デジタル値を識別するために、分割された信号(分割されたバージョンの整流入力メイン電圧に対応する)のデジタル値は、ブロックS1421において読み取られ、ブロックS1422において最大値と比較される。最大値は、予め定められた閾値、又は前に読み取られたデジタル値の中から最大値であると前もって決定され格納されたデジタル値である。
【0099】
読み取られたデジタル値が最大値より大きいとき(ブロックS1422:はい)、読み取られたデジタル値は、その後読み取られたデジタル値との比較に使われるため、ブロックS1423において新しい最大値として格納される。読み取られたデジタル値が最大値より大きくないとき(ブロックS1422:いいえ)、ブロックS1423は、スキップされる。付加的なサイクル(又は時間)がデジタル値を読み取るために残っているかどうかが、ブロックS1424において決定される。例えば、サイクル数又は経過時間は、予め定められた閾値又はデジタル値を読み取るための所定の時間とそれぞれ比較される。付加的なサイクル又は時間があるとき(ブロックS1424:はい)、ブロックS1421乃至S1423は、繰り返される。付加的なサイクル又はデジタル値を読み取るための時間がないとき(ブロックS1424:いいえ)、サンプリングされたデジタル値の中の現在の最大値が、波形のピークの値とみなされる。
【0100】
入力メイン電圧の波形の周波数は、例えば、ゼロクロス間又は隣接するピーク値間のタイミングを比較することにより、ブロックS1425において計算される。例えば、入力メイン電圧が通常半導体照明器具取付けの地理的な位置により表わされている50Hz又は60HzであるかがブロックS1425において決定される。波形の周波数は、後述されるように、図13のオペレーションS1350において計算される波形の傾斜に直接影響するので、波形の周波数が決定される。実施例において、波形の周波数は、サイクル期間にわたって波形の波上のポイント(例えば、波のピーク又は開始点)をサンプリングし、隣接する波間の時間量を計算することにより決定される。
【0101】
図14のブロックS1425において周波数を決定した後に、プロセスは図13に戻る。図13のブロックS1332乃至S1335において、入力メイン電圧信号の値が、対応する波形の傾斜を決定する必要なく決定できるかどうかが決定される。特に、ブロックS1332において、波形のピーク値は、入力メイン電圧信号の値が最大電圧値(例えば、277VAC)であるかどうかを決定するために予め定められた第1の閾値と比較される。ピーク値が第1の閾値より大きいとき(ブロックS1332:はい)、ブロックS1333において入力メイン電圧信号の値が最大電圧値であることが決定される。
【0102】
ピークの値が第1の閾値より大きくないとき(ブロックS1332:いいえ)、プロセスは、入力メイン電圧信号の値が中間の電圧値(例えば、230VAC)であるか、又は可能性がある中間の電圧値(例えば、220VAC乃至240VAC)の範囲であるかどうかを決定するために波形のピーク値が予め定められた第2の閾値と比較されるS1334へと進む。ピーク値が第2の閾値より大きいとき(ブロックS1334:はい)、ブロックS1335において、入力メイン電圧信号の値が中間の電圧値(又は、可能性がある中間の電圧値の範囲)であることが決定される。
【0103】
ピーク値が第2の閾値より大きくないとき(ブロックS1334:いいえ)、プロセスは、波形の傾斜に基づいて、入力メイン電圧信号の値を決定する。すなわち、ピーク値が第2の閾値より大きくないとき、入力メイン電圧信号は、低い電圧値(例えば、120VAC)か、又は調光された中間の電圧値(例えば、230VAC)であり、どちらの状況かは、ピーク値の決定だけに基づいて区別がつかない。
【0104】
例えば、図16A及び図16Bは、それぞれ120VACライン電圧信号及び調光された230VACライン電圧信号の波形のサンプルトレースである。図16Aと図16Bとの比較は、対応する波形の周波数及びピークが実質的に同じであるが、波形の傾斜が異なることを示す。特に、図16Bの波形の傾斜は、図16Aの波形の傾斜より概して急である。従って、傾斜を計算することにより(例えば、図13のオペレーションS1350において)、調光に関係なく、入力メイン電圧信号が120VACか又は230VACであるという決定がなされる。もちろん、図16Bの調光された230VACライン電圧信号の傾斜と同様の傾斜を持つ波形を持つ調光された120VACのライン電圧信号(図示せず)は、低いピークに基づいて依然識別可能である。従って、実施例では、傾斜計算が断定的でない場合、付加的なピーク比較(図示せず)が実施される。
【0105】
従って、ブロックS1334において、ピーク値が第2の閾値より大きくないと決定されるとき(ブロックS1334:いいえ)、プロセスは、例えば、A/Dコンバータ1022により供給されるデジタル値に基づいて入力メイン電圧信号波形の立ち上がりエッジに対応する傾斜を決定するために、オペレーションS1350により示される傾斜検出アルゴリズムを実施する。オペレーションS1350の傾斜検出アルゴリズムは、典型的な実施例による入力メイン電圧信号波形の傾斜を決定するプロセスを示す流れ図である図15を参照して詳細に説明される。
【0106】
図15を参照すると、ブロックS1451において、参照基準が、傾斜決定のために選択される。参照基準の選択は、例えば、上述されたオペレーションS1320及び図14において、前もって決定されていた入力メイン電圧信号の周波数に基づく。参照基準は、調光されていない低い電圧値及び調光された中間の電圧値に対応する各可能性がある周波数での傾斜又は傾斜の範囲を関連付けるので、計算された傾斜は各々と比較される。例えば、図17は、サンプル傾斜を示すグラフであり、参照基準はこのサンプル傾斜に基づいている。傾斜1710は調光された230VACライン電圧信号の波形の立ち上がりエッジに対応し、傾斜1720は調光された120VACライン電圧信号の波形の立ち上がりエッジに対応する。上述されたように、より高い入力メイン電圧信号の値(傾斜1710)が、より急である。
【0107】
ブロックS1452において、分割されたバージョンの整流入力メイン電圧に対応するデジタル値が読み込まれる(例えば、A/Dコンバータ1022から)。実施例において、入力メイン電圧信号の波形は、(読み込まれたデジタル値を使用して)例えば約2.5ms時間にわたってサンプリングされなければならない。約2.5msは、ELV調光器が最低レベルに調光されるとき利用できる波形の最小量であるからである。サンプリングが約2.5msより多く発生する場合、AC信号が調光器によりチョッピングできるので、AC信号が存在しない。ブロックS1453において、読み込まれたデジタル値に基づいて、入力メイン電圧信号の波形の立ち上がりエッジが識別される。例えば、時間にわたってデジタル値を監視することにより、一連の減少又は不変のデジタル値をフォローして、増大し始めるデジタル値を識別するとすぐに、立ち上がりエッジは識別される。
【0108】
波形の立ち上がりエッジが識別されると、ブロックS1454において、立ち上がりエッジの少なくとも一部を表す複数のデジタル値を使用して、立ち上がりエッジの傾斜が計算される。例えば、デジタル値の予め定められた数又はサンプリングが収集されるか、又は、デジタル値は所定の期間にわたって収集されてもよい。実施例において、立ち上がりエッジの傾斜は、立ち上がりエッジに対応する選択されたデジタル値の各々を、先行するデジタル値と比較することにより計算される。例えば、波形の立ち上がりエッジを表わす10個のデジタル値を使用して、隣接するデジタル値間の約50のカウントの増加(図17の1710を参照)は、230VACのライン電圧を示す一方で、隣接するデジタル値間の約25のカウントの増加(図17の曲線1720を参照)は、120VACのライン電圧を示すだろう。
【0109】
ブロックS1455において、計算された傾斜は、入力メイン電圧信号の周波数に依存するブロックS1451において選択された参照基準と比較される。示された実施例において、計算された傾斜は、説明の目的のために低い電圧値(例えば、120VAC)に対応する参照基準とだけ比較される。しかしながら、様々な実施例では、計算された傾斜が、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、低い電圧及び中間の電圧(例えば、230VAC)の参照基準のどちらか又は両方と比較されてもよいことは理解される。計算された傾斜が低い電圧値に対応することを比較が示すとき(ブロックS1455:はい)、低い電圧値カウンタはブロックS1456においてインクリメントされ、計算された傾斜が低い電圧値に対応しないことを比較が示すとき(ブロックS1455:いいえ)、中間の電圧値カウンタがブロックS1457においてインクリメントされる。
【0110】
ブロックS1458において、付加的なサンプリングサイクルが残っているかどうかが決定される。例えば、傾斜の予め定められた数(例えば、60)がデジタル値の対応するセットに対して計算され、又は、傾斜計算が時間(例えば、450mS)の所定の期間にわたって繰り返され収集される。付加的なサンプリングサイクルが残っているとき(ブロックS1458:はい)、プロセスは始まりに戻り、ブロックS1451乃至ブロックS1458が繰り返される。付加的なサンプリングサイクルが残っていないとき(ブロックS1458:いいえ)、プロセスは、入力メイン電圧信号の値が決定されるS1459へ進む。例えば、カウンタ値の少なくとも1つは、入力メイン電圧信号の値が中間の電圧値又は低い電圧値であることを傾斜が単独で又は集合的に示すかどうかを決定するために、予め定められた閾値と比較される。
【0111】
実施例において、中間の電圧値カウンタだけが、入力メイン電圧信号の値が中間の電圧値であるかどうかを示すために選択された予め定められた閾値と比較されるが、様々な実施例では一方のカウンタ又は両方のカウンタを比較するか、又は他の相当する識別技術を実行してもよい。計算されている傾斜の予め定められた数が60である例において、中間の電圧に対して予め定められた閾値は20であり、この場合、中間の電圧値を示す計算された傾斜の数が20を超えるときだけ、プロセスは入力メイン電圧信号の値が中間の電圧であると決定する。
【0112】
図15のブロックS1459において電圧値を決定した後に、プロセスは図13に戻る。結果に依存して、入力メイン電圧信号の値は、ブロックS1360における低い電圧値又はブロックS1361における中間の電圧値のうちの1つであると決定される。ブロックS1370において、(ブロックS1333、S1335、S1360又はS1361の1つからの)決定された電圧値は、最初にブロックS1312においてメモリから取り出された前に格納された電圧値と比較される。決定された電圧値が前に格納された電圧値と同じであるとき(ブロックS1370:はい)、プロセスは終了する。この場合、(例えば、コントローラ1020により出力される)制御信号は、初期化プロセスにより供給された設定から不変のままである。すなわち、制御信号は、前に格納された電圧値に基づき続いている。決定された電圧値が前に格納された電圧値と同じでないとき(ブロックS1370:いいえ)、入力メイン電圧信号の新しい電圧値が、(例えば、ROM1026に)格納されて、制御信号を変えるために適用される。それに応じて、(コントローラ1020から制御信号を受信する)PFCコントローラ1030は、変更電圧値のための調整のために半導体照明器具1040に供給される電力変調制御信号を変える。
【0113】
複数の発明の実施例が本願明細書に説明され例示されてきたが、当業者は、機能を実施し及び/又は、本願明細書において説明されている結果及び/又は利点の一つ以上を得るための様々な他の手段及び/又は構造を直ちに構想するだろうし、斯様なバリエーション及び/又は変更の各々は、本願明細書において説明されている発明の実施例の範囲内であるとみなされる。例えば、図13は、入力メイン電圧が電圧分別プロセスに従った3つの値、277VAC、230VAC及び120VACにそれぞれ対応する高い電圧値、中間の電圧値又は低い電圧値のうちの1つであると決定される典型的な実施例に向けられている。しかしながら、本教示の要旨を逸脱しない範囲で、様々な付加的な実施例は、(例えば、277VAC、230VAC及び120VAC以外の)異なる電圧値又は電圧値の範囲を決定し及び/又は入力メイン電圧の(例えば、3より多いか、又は少ない)異なる数の電圧値を決定するために構成されてもよい。
【0114】
様々な本発明の実施例が本願明細書において図と共に説明されると共に、当業者は機能を実行し、並びに/又は結果及び/若しくは本願明細書において記載されている効果の一つ以上を得るための様々な他の手段及び/若しくは構造を容易に構想するが、斯様なバリエーション及び/又は変更態様の各々は本願明細書において記載されている発明の実施例の範囲内であると考えられる。さらに一般的にいえば、当業者は、本願明細書において記載されているすべてのパラメータ、寸法、物質及び構成が例示的なものであり、実際のパラメータ、寸法、物質及び/又は構成は、本発明の教示が使用される特定のアプリケーション又はアプリケーションに依存することは、容易に理解されるだろう。当業者は、本願明細書において記載されている特定の発明の実施例に対して多くの等価物を、ルーチン試験だけを使用して理解され、確認できるだろう。したがって、前述の実施例が単なる例示により表わされていて、添付の請求の範囲及びその等価物の範囲内で、発明の実施例が、特に説明されたり、クレームされたもの以外でも実践されるということは理解されるべきである。本開示の発明の実施例は、本願明細書において説明された個々の特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法に向いている。加えて、斯様な特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法が相互に矛盾していない場合、斯様な2つ以上の特徴、システム、物品、材料、キット及び/又は方法の何れの組合せも本開示の発明の範囲の中に含まれる。
【0115】
本願明細書において定められ、使用されるすべての定義は、辞書定義、参照した文献での定義及び/又は定義された用語の通常の意味にわたって管理するように理解されるべきである。
【0116】
本願明細書及び請求項において使用された不定冠詞「a」及び「an」は、明らかに反対が示されない限り、「少なくとも1つ」を意味すると理解されるべきである。
【0117】
本願明細書及び請求項において使用されたフレーズ「及び/又は」は、連接された要素、すなわち、ある場合には共同して存在し、他の場合には分離的に存在する要素の「一方又は両方」を意味すると理解されるべきである。「及び/又は」でリストされた複数の要素は、同じ様式、すなわち、連接された要素の「一つ以上」と解釈されるべきである。他の要素は、特に特定されたそれらの要素と関係するにせよ又は無関係であるにせよ、「及び/又は」フレーズによって特に特定された要素以外にオプションであってもよい。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」という参照は、「を有する」ような制限のない用語と共に用いられるとき、ある実施例においては、Aだけ(オプションで、B以外の要素を含む)を指すことができ、他の実施例においては、Bだけ(オプションで、A以外の要素を含む)を指すことができ、更に他の実施例においては、A及びB(オプションで、他の要素を含む)を指すことができる等である。
【0118】
本願明細書及び請求項において使用されるように、「又は」は、上記「及び/又は」と同じ意味を持つと理解されるべきである。例えば、リストの項目を分けるとき、「又は」又は「及び/又は」は、含んでいるとして解釈されるべきであり、すなわち、少なくとも1つを含むが、多くの要素の数若しくは要素のリスト1つより多くも含み、オプションで、リストに載ってない追加の項目も含むものとして解釈されるべきである。対照的に、「一つだけ」、「正確に一つ」又は請求項で使用されるときは「から成る」のような明らかに指示した用語だけは、多くの要素又は要素のリストの正確に1つの要素を含むことを参照する。概して、本願明細書で用いられる用語「又は」は、「何れか」「の一つ」「も一つだけ」又は「の正確に一つ」のような排他性の用語が先に来るとき、排他的な択一物(すなわち「一方又は他方であって両方ではない」)を示すものとして解釈されるだけである。請求項において使用されるとき、「基本的に」「から成る」ことは、特許法の分野において用いられるような通常の意味を有する。
【0119】
明細書及び請求項で使用されているように、一つ以上の要素のリストに関して「少なくとも一つの」フレーズは、要素のリストのうちの何れの一つ以上の要素から選択された少なくとも一つの要素を意味し、要素のリストの範囲内で特にリストされた各要素の少なくとも一つを必ずしも含む必要もなく、要素のリスト内の何れの要素の組み合わせも除外するわけでもないことは理解されるべきである。この定義はまた、「少なくとも一つの」フレーズが参照する要素のリストの範囲内で特に特定される要素以外に、特に特定された要素に関係があるかないかにかかわらず、要素がオプション的にあることを許容する。したがって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも一つ」(又は、同等に、「A又はBの少なくとも一つ」、又は、同等に「A及び/又はBの少なくとも一つ」)は、一方の実施例において、Bがない(B以外の要素をオプションで含んで)少なくとも一つのA、オプションで一つより多くのAを参照し、他方の実施例において、Aがない(A以外の要素をオプションで含んで)少なくとも一つのB、オプションで一つより多くのBを参照し、更に他の実施例において、少なくとも一つのA、オプションで一つより多くのA、少なくとも一つのB、オプションで一つより多くのB(オプションで他の要素を含んで)を参照する等である。
【0120】
明らかに反対の示されない限り、複数のステップ又は行為を含むとここにクレームされた何れの方法においても、当該方法のステップ又は行為の順番は、当該方法のステップ又は行為が列挙される順番に必ずしも限られているわけではないことも理解されるべきである。また、請求項内の参照符号は、非限定的であって、請求の範囲に何ら影響を持つべきではない。
【0121】
特許請求の範囲において、括弧内に現れる任意の参照符号又は他のキャラクタは、単に便宜的に付与されたものであり、如何なる態様においても特許請求の範囲を限定する意図はない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体照明負荷に対する調光器の動作により設定されるディマーフェーズ角度を検出する装置であって、デジタル入力部を有するプロセッサと、前記デジタル入力部と電圧源との間に接続された第1のダイオードと、前記デジタル入力部とグランドとの間に接続された第2のダイオードと、前記デジタル入力部と検出ノードとの間に接続された第1のキャパシタと、前記検出ノードとグランドとの間に接続された第2のキャパシタと、前記調光器から整流電圧を受信する整流電圧ノードと前記検出ノードとの間に接続された抵抗とを有し、前記プロセッサは、前記整流電圧に基づいて前記デジタル入力部でデジタルパルスをサンプリングし、サンプリングされたデジタルパルスの長さに基づいて前記ディマーフェーズ角度を識別する、装置。
【請求項2】
第1のキャパシタは、前記整流電圧の信号波形の立ち上がりエッジで前記抵抗を通って充電される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
第1のダイオードは、第1のキャパシタが充電されるとき、前記電圧源より1ダイオード電圧降下分上がって、前記デジタル入力部をクランプし、前記信号波形に対応する長さを持つデジタルパルスを供給する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
第1のキャパシタは、前記信号波形の立ち下がりエッジで第2のキャパシタを通って放電する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
第2のダイオードは、第1のキャパシタが放電されるとき、グランドより1ダイオード電圧降下分下がって、前記デジタル入力部をクランプする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、更に、第1のキャパシタが充電されている間、カウンタ値をインクリメントするカウンタを有する、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記カウンタ値に基づいてデジタルパルスの長さを決定する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、識別されたフェーズ角度に対応するデジタル制御信号を生成し、前記デジタル制御信号を電力変換器へ出力し、前記電力変換器は、前記デジタル制御信号に基づいてディマーフェーズ角度に対応するDC電圧を前記半導体照明負荷へ出力する、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
調光器、電力変換器及び半導体照明負荷を含む照明器具へ汎用電圧入力を選択的に供給する方法であって、前記調光器のフェーズ角度を検出するステップと、検出されたフェーズ角度が決定閾値より低いかどうかを決定するステップと、前記検出されたフェーズ角度が前記決定閾値より低いとき、以前に決定された入力メイン電圧値に基づいて前記電力変換器の電力設定を決定するステップと、前記検出されたフェーズ角度が前記決定閾値より低くないとき、入力メイン電圧値を計算し、計算された入力メイン電圧値に基づいて前記電力変換器の電力設定を決定するステップとを有する、方法。
【請求項10】
前記照明器具が、前記調光器のフェーズ角度を検出する前の第1の時間の間、給電されているかどうかを決定するステップを更に有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記照明器具が第1の時間の間、給電されていないとき、メモリから以前に決定された入力メイン電圧値を取り出し、取り出された前記以前に決定された入力メイン電圧値を使用して、前記電力変換器の電力設定を初期決定するステップを更に有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ルックアップテーブルを使用して、計算された入力メイン電圧値を関連する電力設定と相関させるステップを更に有する、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記入力メイン電圧値を計算するステップが、整流回路を介して前記調光器から分割されたバージョンの入力整流電圧を受信し、前記入力整流電圧の入力波形の正確な表現を決定するステップを有する、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記入力整流電圧の前記入力波形の前記正確な表現を決定するステップが、ピーク検出アルゴリズム及び傾斜検出アルゴリズムを実施するステップを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ピーク検出アルゴリズムを実施するステップが、分割されたバージョンの前記入力整流電圧の信号波形に対応するデジタル値を読み取るステップと、前記デジタル値を以前に識別された最大値と比較するステップと、以前に識別された最大値を超えるデジタル値として現在の最大値を識別するステップと、現在の最大値として前記信号波形のピーク値を識別するステップと、前記ピーク値を使用して、前記信号波形の周波数を計算するステップとを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記傾斜検出アルゴリズムを実施するステップは、前記信号波形の計算された周波数に基づいて参考基準を選択するステップと、前記信号波形に対応するデジタル値のセットを読み取るステップと、前記デジタル値のセットに対応する前記信号波形の立ち上がりエッジを識別するステップと、識別された立ち上がりエッジの傾斜を計算するステップと、計算された傾斜と前記参考基準との比較に基づいて前記入力メイン電圧値を計算するステップとを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記検出されたフェーズ角度が前記決定閾値より低く、以前に決定された入力メイン電圧値がないとき、前記入力メイン電圧値を推定し、推定された入力メイン電圧値に基づいて前記電力変換器の電力設定を決定するステップを更に有する、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記入力メイン電圧値を推定するステップが、分別プロセスを使用して、前記入力メイン電圧値を、複数の事前決定された電圧値の一つと関連させるステップを有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
LEDに対する調光器の動作により設定されたディマーフェーズ角度を検出する方法であって、信号波形を持つ調光された整流電圧に対応するデジタル入力信号を前記調光器から受信するステップと、前記信号波形の立ち上がりエッジに対応する前記デジタル入力信号のパルスの立ち上がりエッジを検出するステップと、前記パルスの長さを周期的に決定するため前記パルスをサンプリングするステップと、前記パルスの長さに基づいて前記ディマーフェーズ角度を決定するステップとを有する、方法。
【請求項1】
半導体照明負荷に対する調光器の動作により設定されるディマーフェーズ角度を検出する装置であって、デジタル入力部を有するプロセッサと、前記デジタル入力部と電圧源との間に接続された第1のダイオードと、前記デジタル入力部とグランドとの間に接続された第2のダイオードと、前記デジタル入力部と検出ノードとの間に接続された第1のキャパシタと、前記検出ノードとグランドとの間に接続された第2のキャパシタと、前記調光器から整流電圧を受信する整流電圧ノードと前記検出ノードとの間に接続された抵抗とを有し、前記プロセッサは、前記整流電圧に基づいて前記デジタル入力部でデジタルパルスをサンプリングし、サンプリングされたデジタルパルスの長さに基づいて前記ディマーフェーズ角度を識別する、装置。
【請求項2】
第1のキャパシタは、前記整流電圧の信号波形の立ち上がりエッジで前記抵抗を通って充電される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
第1のダイオードは、第1のキャパシタが充電されるとき、前記電圧源より1ダイオード電圧降下分上がって、前記デジタル入力部をクランプし、前記信号波形に対応する長さを持つデジタルパルスを供給する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
第1のキャパシタは、前記信号波形の立ち下がりエッジで第2のキャパシタを通って放電する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
第2のダイオードは、第1のキャパシタが放電されるとき、グランドより1ダイオード電圧降下分下がって、前記デジタル入力部をクランプする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、更に、第1のキャパシタが充電されている間、カウンタ値をインクリメントするカウンタを有する、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記カウンタ値に基づいてデジタルパルスの長さを決定する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、識別されたフェーズ角度に対応するデジタル制御信号を生成し、前記デジタル制御信号を電力変換器へ出力し、前記電力変換器は、前記デジタル制御信号に基づいてディマーフェーズ角度に対応するDC電圧を前記半導体照明負荷へ出力する、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
調光器、電力変換器及び半導体照明負荷を含む照明器具へ汎用電圧入力を選択的に供給する方法であって、前記調光器のフェーズ角度を検出するステップと、検出されたフェーズ角度が決定閾値より低いかどうかを決定するステップと、前記検出されたフェーズ角度が前記決定閾値より低いとき、以前に決定された入力メイン電圧値に基づいて前記電力変換器の電力設定を決定するステップと、前記検出されたフェーズ角度が前記決定閾値より低くないとき、入力メイン電圧値を計算し、計算された入力メイン電圧値に基づいて前記電力変換器の電力設定を決定するステップとを有する、方法。
【請求項10】
前記照明器具が、前記調光器のフェーズ角度を検出する前の第1の時間の間、給電されているかどうかを決定するステップを更に有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記照明器具が第1の時間の間、給電されていないとき、メモリから以前に決定された入力メイン電圧値を取り出し、取り出された前記以前に決定された入力メイン電圧値を使用して、前記電力変換器の電力設定を初期決定するステップを更に有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ルックアップテーブルを使用して、計算された入力メイン電圧値を関連する電力設定と相関させるステップを更に有する、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記入力メイン電圧値を計算するステップが、整流回路を介して前記調光器から分割されたバージョンの入力整流電圧を受信し、前記入力整流電圧の入力波形の正確な表現を決定するステップを有する、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記入力整流電圧の前記入力波形の前記正確な表現を決定するステップが、ピーク検出アルゴリズム及び傾斜検出アルゴリズムを実施するステップを有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記ピーク検出アルゴリズムを実施するステップが、分割されたバージョンの前記入力整流電圧の信号波形に対応するデジタル値を読み取るステップと、前記デジタル値を以前に識別された最大値と比較するステップと、以前に識別された最大値を超えるデジタル値として現在の最大値を識別するステップと、現在の最大値として前記信号波形のピーク値を識別するステップと、前記ピーク値を使用して、前記信号波形の周波数を計算するステップとを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記傾斜検出アルゴリズムを実施するステップは、前記信号波形の計算された周波数に基づいて参考基準を選択するステップと、前記信号波形に対応するデジタル値のセットを読み取るステップと、前記デジタル値のセットに対応する前記信号波形の立ち上がりエッジを識別するステップと、識別された立ち上がりエッジの傾斜を計算するステップと、計算された傾斜と前記参考基準との比較に基づいて前記入力メイン電圧値を計算するステップとを有する、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記検出されたフェーズ角度が前記決定閾値より低く、以前に決定された入力メイン電圧値がないとき、前記入力メイン電圧値を推定し、推定された入力メイン電圧値に基づいて前記電力変換器の電力設定を決定するステップを更に有する、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記入力メイン電圧値を推定するステップが、分別プロセスを使用して、前記入力メイン電圧値を、複数の事前決定された電圧値の一つと関連させるステップを有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
LEDに対する調光器の動作により設定されたディマーフェーズ角度を検出する方法であって、信号波形を持つ調光された整流電圧に対応するデジタル入力信号を前記調光器から受信するステップと、前記信号波形の立ち上がりエッジに対応する前記デジタル入力信号のパルスの立ち上がりエッジを検出するステップと、前記パルスの長さを周期的に決定するため前記パルスをサンプリングするステップと、前記パルスの長さに基づいて前記ディマーフェーズ角度を決定するステップとを有する、方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図17】
【公表番号】特表2013−511803(P2013−511803A)
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539438(P2012−539438)
【出願日】平成22年4月13日(2010.4.13)
【国際出願番号】PCT/IB2010/051594
【国際公開番号】WO2011/061633
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月13日(2010.4.13)
【国際出願番号】PCT/IB2010/051594
【国際公開番号】WO2011/061633
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】
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