説明

デジタルレーダシュミレーションにおいて三次元的な気象情報を実時間で発生させる方法、デジタルレーダ地表シュミレータ装置及びデジタルレーダ地表シュミレータ用の実時間高解像度気象チャンネル

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的にデジタルレ−ダ−ランドマス(広い陸地)シミュレ−ション(DRLMS)、特に、飛行シミュレ−ションのための多重チャネルデジタルランドマスシミュレ−タへのモジュ−ル的付加として、調整可能なパラメ−タ−を有するリアルタイムの三次元高分解能レ−ダ−気象シミュレ−ションに関する。特に本発明は、気象パタ−ンのデ−タコンプレッション/デコンプレッションに対する技術と、気象減衰及び後方散乱、さらに気象拡大に対する技術と陸地地図の重ね合わせのための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュ−タ−イメ−ジ発生(CIG)は、オブザ−バ−が飛行機を飛ばすようなあるタスクを実行できるように、オブザ−バ−や訓練者に情景を与える視覚トレ−ニングシミュレ−ションに使われている。飛行シミュレ−タ−では、例えば望ましい“ゲ−ミング地域”の三次元モデルが、磁気ディスクあるいは類似の大容量記憶装置メディアに準備され、ストアされる。視覚シミュレ−タは、陰極線管(CRT)あるいは、類似のディスプレイのような電気光学表示システムにイメ−ジ発生器を組み合わせている。イメ−ジ発生器は、ディスクから三次元デ−タのブロックを読み、二次元情景表示にこのデ−タを変換する。二次元デ−タは、ディスプレイを介してオペレ−タあるいはトレ−ニ−に与えられるアナログビデオに変換される。生成された像は、もしオペレ−タが実際にシミュレ−トされるタスクを行っていたとしたら、見ることのできる本当の情景を表わしている。ディスプレイイメ−ジの発生は、アメリカテレビスタンダ−ドにおけるように、1秒ごとに30フレ−ムを意味するために普通に受け入れられる“リアルタイム”にあると言われている。CIGシステムは、ブル−スJ.シャクタ−(Bruce J.Schacter)によって編集され、ウイリ−インタ−サイエンス(Wiley−Interscience)(1983)によって出版された“コンピュ−タ−イメ−ジ発生”と称された本に詳細に説明されている。
【0003】レ−ダ−シミュレ−ションは、パイレットの訓練のための重要な道具である。高解像度において近年のレ−ダ−には多くの進歩がある。一般的に、レ−ダ−は、他の物の間における暴風回避、障害回避、悪天候での航行、目標捕捉に使用される。従って、デジタルレ−ダ−ランドマスシミュレ−タ−(DRLMS)は、リアルタイムでランドマスデ−タの大いな増加量を処理することができなければならない。デ−タコンプレッションとデ−タ検索は、新しい技術とハ−ドウェアが開発される必要がある重要な領域となっており、その新しいハ−ドウェアは費用がかかり、DRLMSに対して要求される高いスル−プットレ−トを支持する。
【0004】ハ−ツ(Heartz)に与えられたアメリカ特許No.3,769,442は、デジタルデ−タランドマスシミュレ−タ−を開示している。そこでは、山脈や谷のような人工的特徴(cultural feature)と突起した地形特徴が、一連の関連したエッジによって表わされる。それぞれのエッジは、x、y、z座標における二つの端の位置と方向とによって規定されている。このエッジ情報は、オンラインメモリにストアされる。リアルタイムハ−ドウェアは、その後エッジに沿ってデ−タの端点の間を補間する。この技術は、エッジが長い場合に良いデ−タコンプレッションを生成することができる。この技術は、突起した地形特徴を符号化するだけであり、レベル2の30メ−タ−の解像度とレベル1の100メ−タ−の解像度で地理的な区域をコンプレッションしない。その後のハ−ツの特許No.4,017,985は、次のようなシステムを表わしており、地形はエッジによって囲まれた多数の面で合わされる。径方向の帰引に沿った地形は、フェイスの交点によって計算される。大きいフェイスに対しては、コンプレッション率は高い。しかし、高解像度デ−タベ−ス対して、フェイスの数が、表示画素の数に近づく場合、フェイスに対してストアされたデ−タは、各ピクセルに対して他にストアされたデ−タを越えてしまい、このコンプレッション技術の利点は、減少する。
【0005】他に、デジタル移動マップ表示で、デ−タコンプレッションと再構成技術を説明したものがある。デ−タ検索、コンプレッションと再構成の要求は、デジタル移動マップ表示とDRLMSとの間で類似している。一つの例として、チャン(Chan)他に与えられたアメリカ特許No.4,520,506は、人工的特徴のコンプレッションに対する修正された境界/足跡へのアプロ−チを説明する。その概要は、直線と区域デ−タを含んでいる人工的特徴のコンプレッションが、開始点と終点デ−タとその間の傾斜を知ることによって、ラインを作り出す技術に基づいていることである。その領域を囲むエッジを表わしている情報を知って、その領域を再構築するためにスキャンラインデ−タは、区域の左と右のエッジを有するスキャンラインの交点によって規定された端点の値を知ることに満たされることができる。区域とラインとポイントデ−タは、優先順位に再構成される。又、コンプレッション技術は、エッジの端点によって特徴デ−タをエンコ−ドすることである。大きなコンプレッションは、ラインが長く、表面が大きい場合に、達成されることができる。
【0006】気象シミュレ−ションは、二つの要素、すなわち、気象マス(mass)自身のレ−ダ−反射の後方散乱のシミュレ−ションと、気象による地形の減衰のシミュレ−ションを有している。一般的な気象レ−ダ−シミュレ−タ−は、飛行機の気象インジゲ−タ−表示、すなわち、地形反射なしのクラウド(雲)形成の後方散乱をシミュレ−トする。気象レ−ダ−のアンテナ形状はたいてい、ペンシルビ−ムであり、地上マップレ−ダ−は、コセカントスクエア型ビ−ムを有する。一般的な気象レ−ダ−は、降水雲の層厚を示す異なったカラ−を有する。例えばロバ−トのアメリカ特許No.4,667,199に明らかである。一方、気象シミュレ−ションを有するデジタルレ−ダ−ランドマスシミュレ−タ−は、気象の後方散乱と、地形/タ−ゲットの減衰という両方の要素を有する。
【0007】デジタルレ−ダ−ランドマスシミュレ−タ−や多重レ−ダ−ビ−ムパスを有する3次元気象マスをシミュレ−トするための気象レ−ダ−における高度な気象シミュレ−ションは、性能では劣らないが、コストが高く、リアルタイムに達成することが難しく、かつ、それが与える訓練と飛行機のシミュレ−タ−の全体的コストの両方の点から、釣り合いを失っていると考えられている。気象をモデリングするいくつかの方法は、産業界で見られる。
【0008】今日、マ−ケットのDRLMSでシミュレ−トされた3次元気象マスは、簡単な多角形あるいは、幾何学的物体(例えばシリンダ−)としてモデルされる。処理はリアルタイムでなされたが、気象は人工的に表われた。DRLMSと気象レ−ダ−の両方に含んでいる他の物は、反射率と高さを有する地形と同じ気象を作った。従って、気象はボトムと高さに対する調整を有しない。シミュレ−トされた気象は、クラウドのトップから地形のトップに到達する。地形のトップとクラウドの間にギャップはない。カウドレイ(Cowdrey)に与えられたアメリカ特許No.4,493,647に開示された気象レ−ダ−シミュレ−タ−は、強度とボトムとトップを有する気象セルのマップからなる気象マスのレ−ダ−反射のシミュレ−ションを示した。しかし、気象レ−ダ−シミュレ−ションでは、DRLMSによって要求されるような地形(気象を隠す地形)と気象との相互作用は、無視された。さらに、気象降水量、ボトムと高さは、調整できなかった。
【0009】高適合度なリアルタイムマルチチャネルデジタルレ−ダ−ランドマスシミュレ−タ−は、私の前の特許No.4,890,249に開示されている。このシミュレ−タ−は、十分に高適合度な機上レ−ダ−シミュレ−タ−への簡単なショアライン応用のためのレ−ダ−をシミュレ−トするためのモジュ−ル構成を有する。しかし、気象効果(影響)、すなわち、気象による気象後方散乱と、タ−ゲットと地上マップの減衰は、シミュレ−トされなかった。必要とされることは、気象環境効果による変化を伴なう地上マップレ−ダ−をシミュレ−トすることである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、飛行シミュレ−タ−のデジタルレ−ダ−ランドマスシミュレ−ションにおける改良されたレ−ダ−シミュレ−ションを提供することである。
【0011】本発明の別の目的は、高さとボトムと降水量のオペレ−タ−調整可能パラメ−タ−を含んでいる3次元気象シミュレ−ションを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明の好ましい実施例によれば、気象シミュレ−ションは、私の事前の特許No.4,890,249に説明されるようなDRLMSにモジュ−ルを加えることである。そのDRLMSは、四つのチャネルシステム、すなわち、人工的地形(culture)、高度(elevation)、アスペクト(aspect)と気象(weather)であり、気象チャネルは、選択機構である。すべての四つのチャネルは、気象にシミュレ−トされたレ−ダ−ランドマスシミュレ−ションを提供するために一体化される。本発明を私の前のDRLMSに搭載すれば、気象シミュレ−ションハ−ドウェアは大きく減少され、適合度が増加される。この発明によれば、気象により地形とタ−ゲットが十分にあるいは部分的に隠され、そしてその逆も起こる。DRLMSでの従来の気象シミュレ−ションとは違って、気象マスは、3次元でシミュレ−トされる。すなわち、それは、ボトムと高さを有している。気象マスは、単一の幾何学的物体から作られない。天気図は、気象パタ−ンとしてシステムにロ−ドされることができ、気象パタ−ンを、拡大し、回転し、並進することができる。加えて、気象チャネルは、チャフと電波妨害パタ−ンをシミュレ−トするために使用されることができる。
【0013】
【実施例】特に図1の図面を参照すると、私の事前の特許No.4,890,249で表わされるような、モジュラ−DRLMSシステムが示されている。そのシステムは、モジュ−ル設計によって特徴付けられ、そのシステムは、すなわち、北/南アスペクトチャネル、高度チャネル、反射率あるいは人工地形チャネル、及び気象チャネルの四つのチャネルからなる。それぞれのチャネルは、チャネルのコントロ−ラとして機能するマイクロプロセッサを含んでいる。特に、北/南アスペクトチャネルは、いわゆるハ−ドディスクあるいはウインチェスタ−ディスクドライブと呼ばれているダイレクトアクセス記憶装置(DASD)102にディスクコントロ−ラ101を介して接続されたマイクロプロセッサ100を含んでいる。高度チャネルは、DASD105にディスクコントロ−ラを介して接続されたマイクロプロセッサ103を含んでいる。反射率チャネルは、DASD108にディスクコントロ−ラ107を介して接続されたマイクロプロセッサ106を含んでいる。気象チャネルは、DASD111にディスクコントロ−ラ110を介して接続されたマイクロプロセッサ109を含んでいる。マイクロプロセッサ100、103、106と109は、例えばインテル8086マイクロプロセッサであればよい。これらは順番に、ロ−カルランダムアクセスメモリ(RAM)と、他の支持バッファ−レジスタと、入出力(I/O)集積回路(IC)のみならず、基礎入出力システム(BIOS)、オペレ−ティングシステム(OS)とプログラムコ−ドとを含んでいる読取り専用メモリ(ROM)によって支持されている。入出力集積回路は本発明の部分を構成しない。さらに、マイクロプロセッサ100、103、106と109は、共有バス112に接続され、マイクロプロセッサの一つ、反射率マイクロプロセッサ106は、マスタ−コントロ−ラとして動作する。
【0014】それぞれのチャネルのデ−タは、コンプレッションされ、ホストコンピュ−タ−システム114にストアされる。ホスト114は、例えばテ−プドライブを有するグ−ルド3287の汎用コンピュ−タ−であればよい。他の汎用コンピュ−タ−が使用できるが、このコンピュ−タ−は、そのスピ−ドのために選ばれる。そのデ−タは、それぞれのチャネルに対してホスト114による異なったコンプレッションアルゴリズムを使用して、オフラインでコンプレッションされ、DASD102、105、108と111の対応する一つにストアされる。さらに、それぞれのチャネルは、共通のタイミングコントロ−ラとスキャンジェネレ−タ−回路115を占有し、四つのチャネルの同期を維持する。ホスト114は、点線で示されるように、DASD102、105、108と111に通信リンクを介して直接接続させることができ、あるいは、ホスト114によって生成されたコンプレッションデ−タは、フロッピ−ディスケットあるいは、ある他の適した媒体を介してDASD102、105、108と111に供給されることができる。
【0015】反射率チャネルデ−タは、ランレングスコ−ディングを用いて、すなわち、ストアされる2進数としてコ−ド化されるゼロのランを用いてコンプレッションされる。ランレングスコ−ディングは、一般にイメ−ジエンコ−ドのために使用されており、このタイプのコ−ディングの一般説明は、プレンティスホ−ル(1980)によって出版されたリチャ−ド・H・ハミング“によるコ−ディングと情報理論”と称された本を参照することができる。高度チャネルデ−タは、微分コ−ディング技術を用いてコンプレッションされる。すなわち、以前の高度における高度差を表わしている“キ−”が、コ−ド化され、ストアされる。これらの“キ−”は、ゲ−ミング区域の座標と関連付けられている。デコンプレッションは、従って、ストアされた“キ−”を読み取り、スキャン開始位置での基準高度から始まる違いを累算することである。アスペクトチャネルデ−タは、ランレングスと微分コ−ディング技術の組み合わせを使用して、コンプレッションされる。このチャネルでのデコンプレッションは、反射率チャネルと高度チャネルで使用された技術のハイブリッドである。
【0016】デ−タ検索処理では、DASD102、105、108と111のデ−タは、各マイクロプロセッサ100、103、106と109の制御を受けて読み取られる。DASDからの読み取られたデ−タがコンプレッションされるので、そのデ−タは、シミュレ−ション処理に使用されることができる前にまずデコンプレッションされなければならない。このために、それぞれのチャネルには、専用デコンプレッサと、まずデコンプレスし、そして、再構成されたデ−タを一時的にストアするためのイメ−ジメモリが設けられている。従って、北/南アスペクトチャネルは、デコンプレッサ116と、北/南アスペクトイメ−ジメモリ117とを含んでいる。高度チャネルは、デコンプレッサ118と、高度メモリ119を含んでいる。加えて、東/西アスペクトデ−タは、高度デ−タから再構成され、デコンプレッサ118から東/西アスペクトイメ−ジメモリ120にストアされる。反射率チャネルは、デコンプレッサ121と、反射率イメ−ジメモリ122を含んでいる。気象チャネルは、デコンプレッサ123と、気象イメ−ジメモリ124を含んでいる。イメ−ジメモリ117、119、120、122と124は、時々“ピンポン”メモリと呼ばれている。その理由は、それぞれが二つの独立メモリとして考えられ、そのメモリによれば、次の読み出し/書き込みメモリサイクルに対してリバ−スされるようにデ−タがそのうちの一つに書き込まれ、一方他の物から読み取られるからである。
【0017】各イメ−ジメモリの一つにデコンプレッションされたデ−タをロ−ディングするプロセス完了は、そのチャネルのデコンプレッサによりフラグをセットすることによって対応するマイクロプロセッサに示される。反射率マイクロプロセッサ106は、それ自身のチャネルデコンプレッション処理の完了のフラグを調べるだけでなく、またすべてのデコンプレッション処理が完了されたことを見るために共有バス112を通って他のチャネルも調べる。すべてのデコンプレッション処理が完了した場合、反射率マイクロプロセッサ106は、“ピン・ポン”メモリをフリップするためにすべてのイメ−ジメモリにメモリバス126の信号を送る。類似信号が、デ−タ検索と再構成処理の次のサイクルの開始を示すために他のマイクロプロセッサ100、103と109に共有バス112で送られる。イメ−ジメモリ117、119、120、122と124のデ−タの読取は、タイミングコントロ−ルとスキャン発生器115によって共有アドレスバス126上で制御される。
【0018】アスペクトコンピュ−タ−128は、イメ−ジメモリ117からの北/南アスペクトデ−タとイメ−ジメモリ120からの東/西アスペクトデ−タを受信し、表面法線を生成するためにこのデ−タを処理する。その時、アスペクトレ−ダ−反射を生成するためにレ−ダ−入射ベクトルと表面法線の間のベクトルドット積を計算する。
【0019】高度イメ−ジメモリ119からのデ−タは、シャド−イングハ−ドウェア129に出力され、ハ−ドウェア129は、地形によるシャド−イングを計算する。コンバ−タハ−ドウェア130はまた、イメ−ジメモリ119からデ−タを受信し、地上範囲と地形高度から、距離を計算する。気象減衰ハ−ドウェア132は、トップとボトム、降水等の気象パラメ−タ−と距離とから気象による減衰を計算する。
【0020】レ−ダ−数式ハ−ドウェア(radar equation hardware)133は、アスペクトコンピュ−タ−128からの計算されたアスペクト、シャド−イングハ−ドウェア129からのシャド−イングと気象ハ−ドウェア132からの気象減衰と共にイメ−ジメモリ122からの反射率情報を集め、例えば、時間的感度調整器(STC)と、アンテナの形状とパルス長エラ−等の所定のレ−ダ−セットパラメ−タ−に対し合計レ−ダ−反射を計算し、気象による後方散乱と減衰効果を含ませる。タ−ゲットバッファ−134は、タ−ゲットジェネレ−タ135からタ−ゲットのアスペクト情報と反射率情報とを受信する。タ−ゲットジェネレ−タは、例えばモトロ−ラ68020マイクロプロセッサを使用するマイクロプロセッサ基礎システムである。このデ−タは、ソ−タ−136によって適切な範囲位置で地形デ−タに挿入される。レンジビン(rangebin)でのレ−ダ−反射は、ディスプレイインタ−フェイス138を通って陰極線管(CRT)ディスプレイに出力する前に、ビ−ム幅インテグレ−タ137によって方位角ビ−ム幅に亘って積分される。もしディスプレイがラスタ−ディスプレイである場合、スキャンコンバ−タ(図示されていない)がディスプレイインタ−フェイス138の代わりに要求される。
【0021】このシステムでは、自己位置、距離範囲情報などが、タ−ゲットジェネレ−タ−135から反射率マイクロプロセッサ106に入力される。マイクロプロセッサ106は、その時共有バス112を介して他のマイクロプロセッサ100、103と109に情報を与える。それぞれのチャネルに対して、マイクロプロセッサは、デコンプレッションされたデ−タの関連タイル(tile)を検索し、対応するマイクロプロセッサのバッファにデ−タを提供する。それぞれのチャネルの専用デコンプレッサハ−ドウェアは、タイルのコンプレッションされたデ−タを処理し、そのタイルに対するグリッドデ−タを再生する。
【0022】反射率デ−タは、4ビットの反射率にコンプレッションされたランレングスである。もしランレングスが256よりも大きい場合、より多くのワ−ドが、反復に対して必要とされる。1024×1024画素のコンプレッションされたデ−タタイルは、それぞれのチャネルのDASDにおけるデ−タブロックにストアされる。それぞれのマイクロプロセッサは、そのDASDからのコンプレッションされたデ−タを検索し、それをコンプレッションされたデ−タワ−ドをデコ−ドするデコンプレッサレジスタに転送する。反射率チャネルあるいは人工的地形チャネルに対し、上記のことが反射率値とランレングスに関してなされる。反射率デコンプレッサ121は、そして関連したランレングスに等しい画素数に対する同反射率を繰り返すことによって、画素当たりの反射率値を再構成する。
【0023】本発明は、図1に示されるモジュラ−DRLMSの気象チャネルに特に関している。デ−タフロ−は、以下の通りである。デ−タベ−スジェネレ−タ114は、デジタル化された気象パタ−ンを取り扱っており、ゲ−ミング区域にすべての気象パタ−ンを含む気象チャネルディスク111にロ−ドする前に、それらをコンプレッションする。上述した反射率、高度とアスペクトチャネルにおけるように、天気図は、それらの地理的場所に対応するディスク111にロ−ドされる。ディスクからの気象パタ−ンは、ディスクコントロ−ラ110を通ってマイクロプロセッサ109によって検索される。コンプレッションされたデ−タは、マイクロプロセッサのメモリにロ−ドされ、デ−タのタイルは、反射率デコンプレッサ121と同じデコンプレッサ123によってデコンプレッションされ、イメ−ジメモリ124にロ−ドされる。もし気象パタ−ンの並進動作がある場合、マイクロプロセッサ109は、気象速度ベクトルを与えられ、気象パタ−ン動作の外観を作るために気象パタ−ンの地理的な場所をリアルタイムフレ−ム速度(2秒)で計算する。
【0024】マイクロプロセッサ109とデコンプレッサ123からのイメ−ジメモリ124へのロ−ディングとデコンプレッション処理は、上述されたように反射率チャネルに類似している。しかし、気象処理のためのDRLMSシステムには、いくつかの付加と変更がある。気象パタ−ンは、並進動作に加えて回転し、拡張するための能力を有することを必要とする。これは、スキャンジェネレ−タ115をプログラムすることによってなされる。気象パタ−ンロ−テ−ションに対しては、おいて、スキャンジェネレ−タ115が、スキャン角にデルタ角偏差を与えられるといったように、スキャンジェネレ−タ115が気象チャネルに対して修正される。従って、修正されたスキャン角のスポ−ク(spoke)に沿ったxとy座標が、気象イメ−ジメモリのスキャンジェネレ−タによって計算される。この処理は、ディスクにストアされた気象パタ−を効果的に回転する。気象拡大あるいは縮小に対して、スキャンジェネレ−タによって計算されたxとy座標には、スケ−ルファクタ−が掛けられる。
【0025】基礎的なコンプレッションされていないクラウドテンプレ−トは図2に示されていて、本当のレ−ダ−天気図も使用できるが、単に合成的に生成された気象パタ−ンが示されている。図示されたサンプルは、四つの強度レベルを有するが、好ましい実施例の最大数は16である。デ−タベ−スコンピュ−タ−114では、それは4ビット強度値からなるそれぞれの要素を有するNxMマトリックスの形をしている。マトリックス内での任意の“ナル”デ−タは、強度“0”を使用して表わされているが、すべての有効なクラウドテンプレ−ト情報は“1”から“15”の強度を有する。次のオフライン処理ステップのランレングスは、情報をコンプレッションするためにテンプレ−トマトリックスをコ−ド化する。結果として得られるファイルは、二つの異なるデ−タ構成、すなわち、ラインポインタ−とランレングスデ−タからなる。コンプレッションされたデ−タは、ディスク111にストアされ、検索され、デコンプレッションされて地域の再構成された気象パタ−ンを有する気象イメ−ジメモリ124にロ−ドされる。
【0026】さて図3を参照すると、気象モデルジオメトリ−と、シミュレ−ションパラメ−タ−が示されている。これらは、気象トップ(h)、気象ボトム(h)と俯角(φ)を含んでいる。この説明では、自分自身の位置は、レ−ヤ−の上でも下でもどこでもよく、また地形あるいはタ−ゲットもそうであってもよい。減衰距離(C)は、特別気象減衰回路基板132(図1)によって計算される。レ−ダ−効果基板133(図1)は、天気図、減衰距離と降水確率により気象減衰を計算する。気象処理に要求される二つの要素、すなわち、後方散乱(気象マス自身のレ−ダ−反射)と気象による地形の減衰を処理することが修正される。気象の後方散乱と地形の減衰は、リアルタイム帰引の間に異なった時間でなされる。図1では、スキャンジェネレ−タ−115は、スポ−クの帰引で気象減衰された地形反射を処理する。スポ−ク帰線時間において、気象後方散乱だけが処理されるように修正される。従って、選択減衰された地形/タ−ゲットと気象後方散乱のレ−ダ−反射は、ディスプレイのディスプレイインタ−フェ−ス138に出力する前に帰引と帰線時間の両方に対する所定のレンジビンのレ−ダ−反射を総計するソ−タ−136にロ−ドされる。次に各要素のさらに詳細な説明をする。
【0027】気象デ−タベ−ス降水ファクタ−は、雨の密度、雨あるいは雪状態、温度とレ−ダ−の周波数の関数である。一般に以下のように表わされる。
【0028】A=αrβ (1)Aは、キロメ−タ−当りのデシベルでの減衰であり、rは、毎時のミリメ−タ−での降水率であり、αとβは、所定レ−ダ−の周波数の関数である。これらのパラメ−タ−はまた、温度や偏りに依存しているが、これらの小さな依存は、普通実施に対しては無視されることができる。だから、所定の降水率に対して、減衰ファクタ−を、計算できる。Xバンドレ−ダ−において、反射率ファクタ−F、あるいは雨の後方散乱は、以下のように、公知のマ−シャルパルマ−関係式によって与えられる。
【0029】F=200r1.6 (2)上記の式から、クラウドの反射率Fは地形を減衰するための能力に正比例する。たとえばXバンドレ−ダ−に対する減衰Aは、1959年にシカゴ大学から出版されたL.J.バトンによる“レ−ダ−気象学”の以下の式が満される。
【0030】A=2.9・10−40.72 (3)従って、Fにおける気象反射率マップを与えると、減衰ファクタ−Aが導かれることができる。同じように、雪の減衰はまた、異なった式によってその反射率から導かれることができる。
【0031】デ−タベ−スを準備するに際して、クラウド反射率パタ−ンあるいは、いくつかの基礎的なクラウドタイプの“テンプレ−ト”ライブラリ−が、動作より先に設計された。このテンプレ−トは、総合的にあるいは天気図から導かれることができる。それぞれのテンプレ−トによって規定される大きな特性は、少なくともクラウド境界と強度であり、選択的にサイズを含んでいてもよい。このように、ハ−ドウェアによるオンライン拡張が提供される。オンライン処理の間、オペレ−タ−は、クラウド拡大、ロ−テ−ションと位置を与えることができる。クラウドテンプレ−トは、本質的に地理的な領域の複合物を作るためにそれぞれの他のオフライン上に置かれることができる反射率マップである。テンプレ−トは、外部境界の外側では反射率がゼロであるように設計されている。天気図は、反射率コンプレッションにおけるようにコンプレッションされる。
【0032】気象チャネルハ−ドウェア気象チャネルハ−ドウェアは、私の事前の特許No.4,890,249に開示されたDRLMSシステムに四番目のチャネルを設ける。一つの基板がこのチャネルに使用され、いくつかのシステム変更がなされる。気象シミュレ−ションへのテンプレ−ト/マップのアプロ−チの利点は、任意の不規則な形の天気図をシミュレ−トできることである。しかし、天気図は、2次元気象反射に与えることができるだけである。図4に示されるように、気象減衰回路基板132は、3次元気象の反射を表わすためにレ−ダ−効果回路基板133の修正と一緒に付加される。3次元気象は、トップとボトムと減衰を有する。それは、正確な部分減衰が計算される気象レ−ヤ−の自分自身と、地形とタ−ゲットとの浸透も許している。気象範囲は、自分自身が気象マスに近付くときに気象の拡大を許可するために、図3に示されたRの代わりに、修正された“地上”範囲RCGによって生成される。
【0033】チャフと電波妨害をシミュレ−トするために使用されることができる気象チャネルハ−ドウェアは、図4に示されている。チャフは、3次元のような気象であるが、異なった反射パタ−ンである。設計では、気象マスとチャフは、相互にオ−バ−ラップしない。天気図とチャフマップは、ある地理的な位置においてコンプレッションされた形でディスクに物理的に位置される。それらは、気象マイクロプロセッサ109へのコントロ−ル入力によって、使用可能あるいは、使用不可能にできる。気象/チャフが使用可能な場合、気象マイクロプロセッサ109は、ディスク111から選択された距離範囲のコンプレッションされた気象デ−タタイルを検索する。ディスク111はその時、気象/チャフデコンプレッション器123にこのデ−タを出力し、1024×1024画素タイルサイズのマップを再構成し、メモリ124aにデ−タをストアする。電波妨害シミュレ−ションは、同じ気象デ−タ検索とデコンプレッションハ−ドウェアを使用するが、次の二つの第二イメ−ジメモリ更新の開始前に、気象パタ−ンのデコンプレッション後に残っている時間を使用して、電波妨害パタ−ンを出力する。電波妨害イメ−ジメモリ124bは、イメ−ジパタ−ンをストアし、電波妨害が呼び出された場合に使用可能である。電波妨害情報は、ソ−タ−バッファ−136(図1に図示)に出力され、画面に電波妨害パタ−ンを与える前にそこにあるすべてのレ−ダ−情報をオ−バ−レイする。
【0034】気象減衰モジュ−ル132(図5を参照)は、レ−ダ−数式回路基板133に修正された減衰距離Cを発生する。この基板133の詳細のブロックダイアグラムは、以下に詳細に説明される図6に示されている。気象減衰モジュ−ル132は、クラウドトップ/ボトム(h、h)と、(インストラクタ−とによってセットされ、タ−ゲットジェネレ−タ135から入力される)降水率の入力と、(シャド−イングコンピュ−タ−129からの)俯角φのサイン/コサインと、(距離コンバ−タ−130からの)高度zと、自分自身の高さhとを受信し、クラウド距離を計算する。考慮されるための異なったケ−スがある。異なった場合は、以下に示されている:自分自身の位置とタ−ゲット/地形が、クラウドの外側にある場合、及びクラウドの上かあるいは下のいづれかにある場合である。この場合では、パイロットと地形/タ−ゲットの間にクラウドはなく、それで減衰もない。
【0035】h、z>h、かつ、h、z<hの場合、 C=0 (4)
である。
【0036】第二のケ−スは、自分自身とタ−ゲット/地形の両方がクラウド内である場合である。この場合では、減衰距離が自己自身とタ−ゲット/地形の間にある。
【0037】h>h>h、かつ、h>z>hの場合、CT=(h−z)/sinφである。 (5)
である。
【0038】第三のケ−スは、自分自身がクラウド外にあるか地形/タ−ゲットがクラウド外にあるかその逆の場合である。クラウド上に自分自身があり、地形/タ−ゲットがクラウド内にある場合には、h>h、かつ、h>z>hであり、 C=(h−z)/sinφ (6)
である。
【0039】地上マッピングレ−ダ−を仮定すると、h>h、かつ、h>z>hの場合が考慮されないように、レ−ダ−は見下している。自分自身がクラウド内にあり、タ−ゲット/地形がクラウドの下にある場合には、h>z、かつ、h>h>hであり、 C=(h−h)/sinφ (7)
である。
【0040】図5では、パラメ−タ−h、h、hとzは、デコンプレッサ211によって相互に比較され、デコ−ダ−212によってデコ−ドされる。デコ−ダ−212は、セレクタ213が上述されたケ−スに対してCを計算するために要求されたラッチ200内のデ−タを選択することを、可能にする。加算器214は、分子に対して要求された減算を提供し、一方俯角φのテ−ブルルックアップは、すべての式の分母を提供する。マルチプライヤ217は、図6に示されるレ−ダ−数式基板133に出力されるCの計算を行う。インストラクタ−によって入力される降水量は、減衰器216による一定乗数として供給される。後方散乱に対しては、修正された地上範囲Rcgが、使用される。図3に示されるように、俯角φは、天気図の程度までより小さくなり、Rcgは大きくなる。気象イメ−ジメモリ124aへのアドレスとしての修正された地上範囲Rcgは、地形の地上範囲Rと、その高度と、俯角φを知って計算される。Rcgを計算するための式は、
【0041】
【数1】


である。Rは、選択された距離範囲である。この技術は、自分自身が気象マスに近づくときに後方散乱と減衰の気象マス拡大を許す。
【0042】レ−ダ−効果基板上述された気象減衰基板は、クラウド減衰Cと後方散乱天気図索引アドレスRcgの距離を計算する。レ−ダ−効果基板133は、シミュレ−トされたレ−ダ−効果を生成するためにすべてのレ−ダ−デ−タと環境デ−タとを集める。気象処理では、レ−ダ−効果基板は、天気図情報を受信し、後方散乱あるいは減衰のいずれかに対してそれを処理する。後方散乱では、減衰によって修正されるような、反射率テンプレ−トが、スクリ−ンに表示される。すなわち、地形の気象減衰に関しては、モジュレ−トされた地形反射が表示される。地形減衰は、図1に示されるようにスキャンジェネレ−タ115によって発生したスポ−クの帰引でなされており、後方散乱は、掃引の帰線でなされている。これらは、後方散乱と減衰の両方の複合ディスプレイを与えるために、ソ−タ−バッファ−136で相互に重畳される。
【0043】図6は、レ−ダ−効果基板のブロックダイアグラムを示している。それは三つのセクションに分けられることができる。トップセクションは、範囲情報を処理する。このセクションは、STCによる範囲減衰を提供する。すなわち、所定のレ−ダ−に特定な距離を有するモジュレ−ションファクタ−であるタ−ゲットジェネレ−タ−135からのSTCブロック301におけるイネ−ブルと、タ−ゲットジェネレ−タ−135から大気減衰ブロック302に入力される減衰ファクタ−Aを有する空気による大気減衰とである。コンバ−タ−130から範囲ブロック303に入力される距離Rは、減衰計算に要求されるような本当の距離を与えるために、タ−ゲットジェネレ−タ−135から入力されるレンジスケ−ルブロック304において、レンジスケ−ルによってスケ−ルバックされるべきである。これらの入力は、以下の値を出力として提供する範囲減衰テ−ブル索引ROM311をアドレスする。
【0044】
【数2】


範囲の関数としてのテ−ブルSTC振幅は、所定のレ−ダ−セットのためのオフラインを作られている。
【0045】レ−ダ−効果基板の真ん中のセクションは、クラウド効果からレ−ダ−効果計算を処理する。タ−ゲットジェネレ−タ−135は、式(1)から降水量による減衰Aを計算する。同様に、後方散乱に対して、クラウド反射率Fが式(2)から計算される。これらの値は、クラウド減衰ブロック305に入力される。気象減衰基板132からの計算された値Cは、減衰ブロック306に入力される。アドレスRcgから読み取るような、気象イメ−ジメモリ124aからの気象の反射率最大値Rは、クラウド基準ブロック307に入力される。減衰に対して、これらの値は、以下の値を出力として提供するために気象テ−ブル検索ROM312をアドレスするために使用される。
【0046】
【数3】


は、式(1)からのものである。後方散乱シミュレ−ションでは、気象反射率Rは、タ−ゲットジェネレ−タ−135によって計算された式(2)から得られる降水からの反射率Fによって修正される。後方散乱の気象テ−ブル索引ROM312の出力は、以下の値である。:
【0047】
【数4】


そのモデルは、CあるいはFが大きくなるように悪天候フロントをシミュレ−トする。スキャンジェネレ−タ−115は、イメ−ジメモリ124にストアされた天気図が読み取られる場合に、帰線時間の間での帰引ゲ−トタイミング信号による地形減衰あるいは後方散乱減衰のいずれかとして、気象テ−ブル索引ROM312の正確な出力を選ぶために、セレクタ−308に出力を提供する。
【0048】レ−ダ−効果基板のボトムセクションは、タ−ゲットジェネレ−タ−によってえられたアンテナ横俯角と振幅Bで所定レ−ダ−の垂直方向のアンテナ形状反射を処理する。アスペクトコンピュ−タ−102(図1R>1)は、アスペクトブロック309に入力を提供する。メモリ122からの反射率イメ−ジは、地形反射率ブロック310に入力される。これらの値は乗算され、マルチプライヤ314で積出力が求められる。気象後方散乱あるいはチャフでは、アスペクト掛ける地形反射率出力が、マルチプレクサ313によって“1”出力にされ、マルチプライヤ321を通った気象反射率だけがアスペクトなしで表示される。シャド−イングコンピュ−タ−129(図1)は、俯角φブロック315で俯角φの値を提供し、タ−ゲットジェネレ−タ−は、ブロック316でアンテナ横俯角を提供する。これらは、加算された出力を提供するために加算器317で加算される。振幅Bは、振幅ブロック318でタ−ゲットジェネレ−タ−によって供給される。加算器317の振幅ブロック318の出力は、形状索引テ−ブルROM319をアドレスするために使われおり、ROM319は地上レ−ダ−への空気に対するアンテナゲインパタ−ンを表わしているBcscφを出力として提供している。
【0049】範囲減衰テ−ブル索引ROM311と気象索引テ−ブルROM312の出力は、マルチプライヤ321で乗算され、第一の積を作る。マルチプレクサ313と形状索引テ−ブルROM319の出力は、第二の積を作るためにマルチプライヤ322で乗算される。マルチプライヤ321と322からの第一と第二の積は、気象効果に対するレ−ダ−式に結果を提供するために、マルチプライヤ323で乗算される。マルチプライヤ323の出力はラッチ325にラッチされ、ラッチ325の出力は、図1に示されるソ−タ−136に供給される。
【0050】従って本発明は、デジタルレ−ダ−ランドマスシミュレ−ションにおける気象シミュレ−ションへのユニ−クなモジュラ−アプロ−チを提供する。この結果は、3次元における気象をシミュレ−トし、ゲ−ミング区域での気象のさまざまなパラメ−タ−をセットする際に大きな柔軟性をインストラクタ−に許す。これは、最小の計算ハ−ドウェアで達成される。
【0051】本発明は、一つの好ましい実施例をもとにして説明されたが、当業者なら、本発明の範囲内で種々の変更が可能であることが理解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気象チャネルを有するモジュラ−DRLMSのブロックダイアグラムである。
【図2】一般的な天気図の実例である。
【図3】気象層の幾何的な図である。
【図4】気象チャネルハ−ドウェアのブロックダイアグラムである。
【図5】気象減衰ボ−ドのブロックダイアグラムである。
【図6】気象処理を有するレ−ダ−数式ボ−ドのブロックダイアグラムである。
【符号の説明】
109…マイクロプロセッサ、110…ディスクコントロ−ラ、111…ディスク、123…気象デコンプレッサ、124a…気象/チャフマップイメ−ジメモリ−、124b…電波妨害マップバッファ−、132…気象減衰。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 デジタルレーダンュミレーションにおいて二次元的な気象情報を実時間で発生させる方法であって、オフラインで受け取ったデジタル気象データを圧縮し、シュミレーションに使用する圧縮気象データを得る工程と、前記圧縮気象データを、後で行うシュミレーションでアクセス・再構成することができるようにデータベース内に格納する工程と、前記データベース内に格納された圧縮気象データに同期をとって継続的にアクセスし、それを展開し、一時的に格納する工程と、気象塊の頂データ、底データ及び前記気象塊に対する俯角データを入力する工程と、気象塊の広がりデータ、回転データ及び移動データを入力する工程と、前記気象塊に対して近づくシュミレーションにおいて変化する気象塊の広がり、回転、移動を演算する工程と、前記頂データ、底データ及び俯角データ、もしくは前記演算した変化する気象塊の広がり、回転及び移動の各データに基づいて、修正減衰距離を求める工程と、前記修正減衰距離を用いて前記一時的に格納していた展開気象データを処理し、実時間で変化する気象状態のシュミレーションを行う工程とを有することを特徴とする前記方法。
【請求項2】 請求項1記載のデジタルレーダシュミレーションにおいて三次元的な気象情報を実時間で発生させる方法において、前記頂データ、底データの入力工程は、気象反射率図を用いて実行されることを特徴とする前記方法。
【請求項3】 請求項2記載のデジタルレーダシュミレーションにおいて三次元的な気象情報を実時間で発生させる方法において、前記修正減衰距離を演算する工程は、前記修正減衰距離を演算するために前記気象反射率図を用い、さらに前記気象反射率図を用いて気象に対する後方散乱を演算する工程を有することを特徴とする前記方法。
【請求項4】 請求項1記載のデジタルレーダシュミレーションにおいて三次元的な気象情報を実時間で発生させる方法において、チャフの位置及び反射率を入力する工程と、レーダ電波妨害を演算する工程とをさらに有することを特徴とする前記方法。
【請求項5】デジタル地表シュミレータ装置であって、方位、高度、反射率、気象に関するオフラインのデジタルデータをシュミレーション用の圧縮データに圧縮する手段と、後でアクセス及び再構成ができるように前記圧縮データをデータベース内に格納する手段と、データベース内の圧縮データにアクセスし、方位、高度、反射率の各データを再構成して格納し、これら各データを同期して継続的に実時間で取り出すための第1、第2、第3のチャンネルと、走査角及び水平俯角を生成し、レーダ入力ベクトルを演算する手段と、前記第1のチャンネルに接続されていて、レーダ方位エコーを生成する方位演算手段と、前記第2のチャンネルに接続されていて、高度及び傾斜距離による影を地表距離の関数として演算する影付け変換手段と、前記第3のチャンネル、方位演算手段、影付け変換手段に接続されていて、シュミレーションレーダ画像を演算するレーダ数式手段と、レーダ数式手段に接続されていて、シュミレーションレーダ画像を表示する表示手段と、データベース内の圧縮データへのアクセス、気象データの再構成及び格納をし、同期して継続的に実時間で気象データの検索をする第4のチャンネルとを具備し、第4のチャンネルが、雲頂データ、雲底データ、気象の広がり、回転、平行移動のデータ、シュミレーションレーダアンテナパターンの水平俯角、地表の高度、飛行高度を一時的に格納するデータ入力手段と、データ入力手段に一時的に格納されたデータに応じて雲に対する自己と地表とのそれぞれの相対的位置を検出する検出手段と、検出手段に応じてデータ入力手段からデータを選択し、気象効果による自己と地表との間の修正減衰距離を演算し、自己がシュミレーション気象内の雲に接近するに連れて変化する雲の広がり、回転、平行移動を演算する演算手段とを具備し、レーダ数式手段が修正減衰距離に応じて気象効果によるシュミレーションレーダ画像を実時間で修正すること特徴とする前記装置。
【請求項6】 請求項5記載のデジタルレーダ地表シュミレータ装置において、前記雲頂データ及び雲底データを有する気象図を格納する気象図手段をさらに具備して得ることを特徴とする前記装置。
【請求項7】 請求項6記載のデジタルレーダ地表シュミレータ装置において、前記演算手段は、気象図を用いて気象による修正減衰距離と背景散乱の両者を演算することを特徴とする前記装置。
【請求項8】 請求項5記載のデジタルレーダ地表シュミレータ装置において、前記データ入力手段は、チャフ距離及び反射データをも一時的に格納し、前記演算手段は、レーダ妨害をも演算することを特徴とする前記装置。
【請求項9】 デジタルレーダ地表シュミレータ用の実時間高解像度気象チャンネルであって、オフラインのデジタル気象データをシュミレーション用の圧縮気象データベースとして圧縮する圧縮手段と、前記データベースにアクセスして、気象データの再構成及び格納をし、気象データを同期して継続的に実時間で検索するデータ格納検索手段と、データ格納検索手段に接続されていて、雲頂データ、雲底データ、雲の広がり、回転、平行移動データ、シュミレーションレーダアンテナパターンの水平俯角、地表の高さ、飛行高度を一時的に格納するデータ入力手段と、データ入力手段に一時的に格納されているデータに応じて、雲に対する自己及び地表の相対的位置を検出する検出手段と、検出手段に応じてデータ入力手段からデータを選択し、シュミレーション気象内の雲に近づくに連れて変化する雲の広がり、回転、平行移動を実時間で演算する演算手段と、演算手段が雲頂、雲底、水平俯角の角データ及び雲の広がり、回転、平行移動の演算結果の両者から気象による自己と地表との間の修正減衰距離を演算することを特徴とする前記チャンネル。
【請求項10】 請求項9記載のデジタルレーダ地表シュミレータ用の実時間高解像度気象チャンネルにおいて、前記雲頂データ及び雲底データを有する気象図を格納する気象図手段をさらに具備して得ることを特徴とする前記チャネル。
【請求項11】 請求項10記載のデジタルレーダ地表シュミレータ用の実時間高解像度気象チャンネルにおいて、前記演算手段は、気象図を用いて気象による修正減衰距離と背景散乱の両者を演算することを特徴とする前記チャンネル。
【請求項12】 請求項9記載のデジタルレーダ地表シュミレータ用の実時間高解像度気象チャンネルにおいて、前記データ入力手段は、チャフ距離及び反射データをも一時的に格納し、前記演算手段は、レーダ妨害をも演算することを特徴とする前記チャンネル。

【図3】
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【図2】
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【図1】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【特許番号】特許第3154517号(P3154517)
【登録日】平成13年2月2日(2001.2.2)
【発行日】平成13年4月9日(2001.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−180521
【出願日】平成3年6月26日(1991.6.26)
【公開番号】特開平4−233573
【公開日】平成4年8月21日(1992.8.21)
【審査請求日】平成3年6月26日(1991.6.26)
【審判番号】平9−6156
【審判請求日】平成9年4月21日(1997.4.21)
【出願人】(390039147)レイセオン・カンパニー (149)
【氏名又は名称原語表記】Raytheon Company
【合議体】
【参考文献】
【文献】特公 平1−54748(JP,B2)